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#1
第004回国会 予算委員会 第12号
昭和二十三年十二月十四日(火曜日)
    午後二時四分開議
 出席委員
   委員長 上林山榮吉君
   理事 苫米地英俊君 理事 若松 虎雄君
   理事 稻村 順三君 理事 竹谷源太郎君
   理事 小坂善太郎君 理事 今井  耕君
   理事 大原 博夫君
      青木 孝義君    淺利 三朗君
      尾崎 末吉君   小野瀬忠兵衞君
      千賀 康治君    田口助太郎君
      仲内 憲治君    西村 久之君
      平島 良一君    本間 俊一君
      前田  郁君    松本 一郎君
      宮幡  靖君    勝間田清一君
      川島 金次君    菊川 忠雄君
      田中織之進君    野上 健次君
      林  大作君    松永 義雄君
      松原喜之次君    押川 定秋君
      川崎 秀二君    後藤 悦治君
      中曽根康弘君    長野 長廣君
      井出一太郎君    河野 金昇君
      小枝 一雄君    叶   凸君
      中原 健次君    世耕 弘一君
      織田 正信君    野坂 參三君
 委員外の出席者
        專  門  員 小竹 豊治君
十二月十四日
 委員大内一郎君辞任につき、その補欠として仲
 内憲治君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 委員会運営に関する件
    ―――――――――――――
#2
○上林山委員長 これより会議を開きます。
 この際委員長より議事運営について発言申し上げたいと思います。御承知のように諸般の事情によりまして、予定通り議事が進行していないということは、委員会としてまことにこの予算の緊急性にかんがみて、遺憾であるというふうに考えていますので、何らかの方法によつて、これが打開を講じて行きたい。こういう意味から委員長としては会議を開いたわけでありまして、この方法については理事会なり、あるいは懇談会なり、あるいはこのまま委員会を継続するなりして、議事運営の進行方法について特に御協力を願いたい、こういうふうに考えておるわけでありますが、できるものならば、本日中に討論採決まで持つて行きたいという意味も含めまして、何らかの打開の方法をお願い申し上げたい、こう考えておるのであります。これについて何か御発言がありますならば、一應承つた上で、さらに御相談に應じたいと考えるわけであります。
#3
○西村(久)委員 委員長の御意見はごもつともと思います。それでこの際この追加予算案を議了するということは、私どもに課せられましたる重大な義務でありますので、各派の諸君の絶大なる御協力を願います。そして種々の御意見があられる方は、この委員会になるべく早くお示しを願うことにして、いずれにきまりましようとも、なるべく早い時期に追加予算案の終幕を告げたい、かように私は考えておるわけであります。從いまして委員長の意見に賛意を表するものであります。
#4
○川島委員 ただいまの委員長の発言一應もつとものようでありますが、われわれ予算委員は、委員会召集以來、総力をあげて審議の遂行にあたつて來たつもりであります。ただその進行の過程において、新しい修正を必要とするわれわれの考え方が起り、また他の委員の間にも、そういう希望が起つたのであります。そういう事柄からして言うまでもなく、実際の問題としては、この委員会だけの審議、あるいは協議なりでは、このわれわれの懸案が解決できない客観的事情にもあるということが、今日いまだに最後の結論に入らぬというような一大問題になつております。從つてわれわれは委員長の言われるまでもなく、事の重要性にかんがみて、一刻も早くこの委員会を結論に持つて行つて、院外における勤労者大衆の要求にもこたえてやらなければならないということは、もとより委員長以上にわれわれも考えておるのであります。そこで諸般の事情を勘案しまして、委員長の希望することも一應もつともと思うのでありますが、ここ両三日來、委員会はほとんど休会のままで引続いておる。そこで最後的なお話をするとしましても、まず委員長はこの会議をこの程度で終つて、各派の理事を招集されて、そこで委員長の希望する事柄について円満な話が進むならば、その方向に努力をしてもらうというこうことが必要ではないか。そういうことを私は希望するものです。
#5
○中曽根委員 私も委員長のお言葉に対してまつたく同感でありまして、今後も全力を振つて、われわれの相互の間の妥結ができるように努力いたしたいと思います。ただここで申し上げたいと思うのでありますが、御存じのように、本予算案というものは関係方面の了解を得ずして、これを成立させることはできない。これが本予算案がなかなか成立しない根本的な原因であるのであります。また昨夜にいたつては、御存じのように泉山大藏大臣の前代未聞の不詳事がありまして、これがために國会の審議は中絶のやむなき状態に至つております。しかしその間といえども、われわれとしては、なるべく御期待に沿うように努力して來ているつもりでありますが、たとえば本朝來佐藤官房長官のあの情報のごとき、われわれとしてはきわめて不可解なる情報すら入つておつて、われわれから考えるとこれは政府筋において、本予算案を速急に通過させんがために、ある種の工作をやつているのではないかという疑問すら抱かせられるのであります。これがまた野党の間を刺激して、委員会の審議を促進するのを遅らせているというような事実もあるのではないかと思うのであります。われわれ自体といたしましても、これを妥結させるために非常に努力しているのでありますが、私は一面においては、政府の内部においてそういうような不可解な一種の工作が、われわれから見るとあつたり、あるいは政府側の職員において不詳事が起つたり、さらに大きくは関係方面の状況もあつてできないのでありまして、これは決して野党の責任ではない。これは與党、野党共同責任である。しかもわれわれから見れば、與党の側においてややもすれば不愉快なる工作が見受けれるのでありまして、この点私は遺憾の意を表明しておく次第であります。
#6
○上林山委員長 ただいま社会党の川島金次君、民主党の中曽根康弘君、民主自由党の西村久之君から委員長の議事の促進の申し入れに対しまして、協力をするとの御発言を得まして、私心から敬意を表するとともに、そのお言葉を信頼いたしたいと思います。ただし発言の中に、政府あるいは與党が故意に策謀しておるかのごとき印象を與うる言葉は、私これを全面的には信頼する言葉とは思いません。ただ願わくば委員会開催の劈頭から申し上げておるごとく、この予算は給與の支拂い、災害復旧というような緊急の予算でありまするがゆえに、皆樣方の積極的な協力をお願いいたしまして、会議を開いて参りましたが、予定せられた十二日にこれが議了できなかつたということは、委員会としても一應責任を考えなければならぬと思うのであります。でありますから、これが十三日にも議了できず、十四日中にも議了できるかどうか疑わしいという情勢については、各党各委員の立場から、これが具体的打開のために、私は積極性をさらにひとつ示していただくべきではないか、こういうふうに考えられますので、諸般の事情をあわせて私は御解決を願いたい。こういう意味で、時には理事諸君を帶同して、関係方面に一緒に行つて一致点を見出そうじやないかというようなお願い、ないしは今朝に至りましても、そういう理事会の開催をお願いして参つたのでありまするが、各党などの事情によりまして、これが妥結を見得なかつたことは事実でございますので、皆さん方の今後の努力をばさらにお願いいたしまして、ひとつ本日中にできるものならば議了するように、最後の御努力を御希望申し上げるという趣旨でありますから、この点誤解のないようにお願いを申し上げたいと思います。同時に御発言の中に、いろいろ御希望もありますように、これから理事会なり懇談会を開くことにいたしたいと思いますが、御異議ございません。
#7
○稻村委員 今、委員長の話を聞いておりますと、これまでいかにも積極性がなかつたというような意味合いの言外にとれるような言葉がたくさんあつたのでありますが、私はそういうことは一つもないと思うのです。われわれも徹宵していろいろ折衝したり何かしておるというのは、実をいうと、予算を遅らすということが目的じやない。より完全な予算を通過することが目標である。かたわの予算をそのまま通過させることのみが、通過させることではないと思う。相手があることなのである。相手があつて、両者がお互いに折衝しておるところに一致点が発見されずに不一致だということは、実をいうと、片方だけの全部のサボとか何とかいうことでないのであつて、一生懸命にやつておつても、そういう場合が不可抗力に出て來る場合があるのであります。ことにその不可抗力の中には、私たちは給與法案という、予算單價としてこれを離すことのできない問題があるのでありまして、しかもその給與法案が急に通過しないというようなこととにらみ合せて、最後のどたんばになつて來ますと、そのこと自身予算の審議をいかにわれわれが苦労しても、なかなか打開し得ない点があつたために、ここに來たのであつて、だからわれわれはその問題を解決しなければならない、こう思つておる。だから、これは單に予算委員会の積極性がないとか、あるとかいう問題ではなくして、実に客観的條件がそういうところにあるということを認識して、われわれがその客観的條件を前提として、どうやつてこれから予算の審議を早く進めるかということを考えて行かなければならぬのである。客観的條件を拔きにして、主観的にだけ予算を進めるというようなことがあるものとすれば、官公職員の生活問題と密接な関係のあるこの予算が、その期待に沿うことのできないような、へんぱなものになつてしまう。官公職員ばかりじやない。日本の労働者全体の生活というものに対するところの、重要な影響がある問題を考慮しない予算になる危險がある。ここをわれわれは苦慮しているのである。その苦慮してなおなお実効が上らないということと、それからそんなことは全然考えずに早く予算を上げるということと、どつちがこの予算に対して眞劍に通そうとしているかということについて、委員長は、はつきりとしたけじめを持つてもらいたい。このけじめがもしないならば、私は今後この予算を單に通過させるということは意味のないことである、というふうに考えておるのでありまして、その点私たちが積極性がなかつたというように思わせるような委員長の発言は、私は絶対反対であります。
#8
○上林山委員長 ただいまの稻村君の御発言に対する委員長の意見を申し上げたいと思います。われわれは單にこの予算を通しさえすればいいという考えは毛頭持つておりません。見解の相違は別としても、勤労大衆の立場も考え、あるいは國民全体の負担も考え、かつまた緊急性のあるということを考えまして、この予算がせめては十二日ごろまでに政治協定と並行して、これが通り得るならばまことに幸いである、こういう考えから委員各位にも協力を申し上げ、そういう趣旨に從つて運営を促進して來たつもりであります。でありますから、私としては稻村君の言われたその意味において、同感の点もありますけれども、立場の相違上全面的に受入れることのできないこともあるわけであります。これは立場の相違でありますからやむを得ませんが、私の熱望するところは、おつしやる不一致点を早く一致せしめる努力をするために、委員会としてはたとえば理事を帶同して各派が一緒に行く、ある方面と折衝する場合にもそうやることが議事の促進であり、不一致を早く解決するものであるという趣旨から、お互いの立場を尊重し合いながら、解決しようという点に重点を置いたつもりでありますので、この点は御了解を願いたいと思います。ただ最後に申し上げたいことは、できるならばその不一致点を本日中に解決する最後の努力をいたしまして、本日中に討論採決までお互い協力して運んで行けないものであろうか、こういう意味にかける打開の方法が具体的にあれば、懇談会なり理事会なりで相談してみようじやないか、こういう趣旨でありますから、お互いに議論をすれば、委員長としてももつと積極的に申し上げたい点もありますが、そういうことはやめて、先ほど申し上げた趣旨で、できるだけ具体的に不一致しておる点を、今日中に一致せしむべく委員としての立場から、たとえば党の幹部に諮り、あるいはその他の方面に諮つて努力し得る分野があると思うのでありますから、今までもやつておられるとは思うが、さらに一段とお互いにやつて、委員会独自の立場から、客観的情勢に即應しつつ、さらに御協力願いたい、こういう趣旨でありまして、ここで意見の相違を暴露し合うというかけひきも何もございません。そうでありますならば、また立場を改めてお互いやらなければなりませんが、その点は御了解願いたいと思います。
#9
○勝間田委員 この予算をより完全なものにし、よりよいものにして行くことは、われわれの熱意であり、希望であるわけでありますし、また今までそのために努力をして來たことは言うまでもないのであります。ただ、いまさら申すまでもなく、議会政治の基本というものは、多数意見が取入れられて、そこに一定の結論が見出されるということが根本だと思うのでありまして、多数の意見を取入れて、しかもよりよき案にするために終始努力して参りましたが、特に私どもは、從來われわれと同じ志を持つておる委員あるいは党にそれぞれ諮りまして、そしてよりよき案をつくり、それが多数意見として採用せられることを希望して努力して参つたのであります。從つて私どもは、予測される多数の意見が、この予算の審議にあたつて取入れられるということの重要性を考えて参りますると、政府は率直に多数の意見を取入れるための積極的協力が必要だと思うのであります。その多数の意見を積極的に取入れられようとする政府の協力的努力なしには、この予算のよりより解決のために進むということは、非常に困難だという感じを濃厚に持つのでありまして、この点がもし十分に行かないということでありまするならば、多数の意見が一方的に否定されて、同時にそれが議案の審査を遅延せしむる原因になることをおそれるものであります。その意味において、先ほど委員長のおつしやつた通りに、よりよき案がよりすみやかに解決するということでありまするならば、積極的な改府の協力の意思ありやいなや、この問題唯一にかかつていると思うのでありまして、これを委員長において明確ならしめて行くことが、本予算早期解決の根本であり、同時にこれは議会政治運営の根本であるということを特に強調して、委員長の特に早く解決するという熱意に対しては、敬意を表するのであります。
#10
○上林山委員長 それならば理事会あるいは懇談会を開いて、さらに打開の方法を講ずるか、さもなければ客観情勢の線に沿つて努力するという意味において暫時休憩するか、御希望によりましていずれなりととりはからいたいと思いますが、いかがいたしましようか。
#11
○上林山委員長 暫時休憩して、理事会を開きます。
    午後二時二十七分休憩
ソース: 国立国会図書館
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