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1948/12/15 第4回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第004回国会 本会議 第13号
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1948/12/15 第4回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第004回国会 本会議 第13号

#1
第004回国会 本会議 第13号
昭和二十三年十二月十五日(水曜日)
 議事日程 第十二号
    午後一時開議
  請 願
 第一 自治体警察署長の親睦團体行動規正に関する請願(第一〇九号)
 第二 写真技術家に対する取引高税免除の請願(第八八号)
 第三 清涼飲料税法の一部を改正する請願(第九二号)
 第四 碾茶に対する物品税に関する請願(第九四号)
 第五 新潟縣の豪雪地番住民に対する課税軽減の請願(第一二七号)
 第六 喫煙用具に対する物品税の免税点引上に関する請願(第一六号
 第七 岩松町の甘藷澱粉工場建設助成の請願(第四〇号)
 第八 九州地方の干拓事業促進の請願(第六七号)
 第九 保有甘藷に対し生産者價格と消費者價格との差金を生産から徴収する制度廃止の請願(第七〇号)
第一〇 供出配給に無関係の雜穀を食糧管理法より適用除外の請願(第七三号)
第一一 主食以外の物資を原料とする菓子の統制撤廃の請願(第七四号)
第十二 山形縣北部の綜合開発促進に関する請願(第七八号)
第十三 元五名軍用飛行場跡開発の請願(第八七号)
第一四 三重縣の未懇地開拓費全額國庫負担に関する請願(第一〇四号)
第一五 三重縣下の開拓事業助成に関する請願(第一〇五号)
第十六 供出容器再使用の請願(第一四二号)
第十七 仙臺市の水害地復旧事業費全額國庫負担の請願(第一五一号)
    ―――――――――――――
●本日の会議に付した事件
 請願日程第一乃至第一七
 價格調整公團石砂部廃止に関する緊急質問(高田弥市君提出)
 ジフテリア予防接種事件に関する緊急質問(山崎道子君提出)
 外國向け及び内國海運復興並びに國際収支の改善に関する緊急質問(岡田勢一君提出)
 公職追放について政府の法令無視に関する緊急質問(齋藤晃君提出)
 公職追放訴願委員会設置に関する緊急質問(山中日露史君提出)
 予算案審査に関する緊急質問(西村榮一君提出)
 水産業復興促進に関する緊急質問(石原圓吉君提出)
    午後六時三十分開議
#2
○副議長(田中萬逸君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○副議長(田中萬逸君) 請願日程第一ないし第一七を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#4
○副議長(田中萬逸君) 各請願は、委員長の報告を省略して採択するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて各請願はいずれも採択するに決しました。
     ――――◇―――――
#6
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、高田弥市君提出、價格調整公團石砂部廃止に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#7
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 價格調整公團石砂部廃止に関する緊急質問を許可いたします。高田弥市君。
    〔高田弥市君登壇〕
#9
○高田弥市君 私は、價格調整公園の石砂部の存廃に関し、政府の所信をお伺いするものであります。
 現下最も緊急を要する災害復旧工事に最も必要欠くべからざる資材が、無用なる統制によつて、ことさらに煩雑なる手続に煩わされ、しかも納得のできない中間搾取を受けて、そのために工事の進捗に重大なる支障を與えつつあるという事実を指摘するものであります。それは、昨年の六月より実施せられております価格調整公團石砂部の存在であります。これは石や砂利類の価格の適正なる調整をはかる目的のもとに設置されたのでありますが、現在における石や砂利類の状況は、まつたくその必要のないということは、生産者を初め諸官聽も、主要消費者たる土建業者も、ひとしく認めているところであります。中には、官僚の一部の説をなすものは、石や砂利類の納入価格を統一するために必要であると主張するのでありますが、これは物價慶が適当に決定すればよいのであつて、何ら存在の理由はないのであります。
 その理由を申し上げますれば、第一に、これが驚くべき中間搾取の機関であるということであります。すなわち現行規定では、生産者が直接使用するものでも、公團が一旦買い取つて、これを賣りもどさなければならず、そのために、公團は軍に書類の経由のみによつて料金をとつておるのであります。元來砂利、砂等は、生産地においては單に採取人夫賃と小運搬のみで多量に得ておるので、価格はきわめて安かつたのであります。普通生産縣においては、公團價格の三分の一で済むにもかかわらず、公園を経由するために三倍の高値となり、勢い工事費に大なる影響を與えるという点であります。第二は価格の不必要なる高値と中間搾取の結果、工事量の縮小を余儀なくされ、從つて業者の競争を刺激するということであります。第三は、煩雑なる手続と、わが國独特の非能率的な事務によつて、いたずらに日を延ばし、緊急工事等はその重大なる時機を失い、遂には工事不能に陷るがごとき、たとえば短期間の工期をもつて懸念工事を施行する場合に、これらの手続のために工事に着手することができないとか、また北海道、東北地方のごときは、今降雪季を控えて玉石の採取ができず、そのうちに雪のために採取が不能となる等のごとき、幾多の弊害を來しておるのであります。
 以上の観点よりいたしまして、さらに統制の大幅なる撤廃を主張しておる現政府の方策より見て、可及的すみやかに價格調整公團石砂部の廃止をせねばならぬと信ずるものでありますが、これに対する政府の所信をお尋ねするものであります。なおいろいろな事情により、どうしても今ただちに廃止ができないとするならば、公共事業、特に災害復旧工事に、現地において生産使用する石材、砂利類はこれを適用しないとする意思があるやいなや。現下最大の急務と考える災害復旧工事促進のために、特に本件を取上げてお伺いするものであります。
    〔國務大臣周東英雄君登壇〕
#10
○國務大臣(周東英雄君) お答えをいたします。砂利等に関する價格調整の今の行き方はお話のような点がありまして、欠点もありますが、特需方面の需要を満たすために、ただちにこれを廃止することは困難であります。ただ今日におきましても、官職なり公共團体の直営事業等に関しましては、特に債務調整公團の手を経ずにやることを許しております。この範囲等を拡張することによつて、できるだけ実際に合せるように処置いたしたいと考えております。
     ――――◇―――――
#11
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、山崎道子君提出、ジフテリア予防接種事件に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#12
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 ジフテリア予防接種事件に関する緊急質問を許可いたします。山崎道子君。
    〔山崎道子君登壇〕
#14
○山崎道子君 私は、今回京都市並びに島根縣下に起りましたジフテリア予防接種中毒事件に関しまして御質問いたしたいと存じます。
 すでにこの問題に関しましては同僚太田典禮氏より、本議場において御質問があつたのでありますが、可憐なる犠牲者及び家族の嘆き、國民一般の不安は申すまでもなく、今や世界の輿論は、日本にワクチン製造の能力なしとさえ不信を買つているのでございます。この問題に関し政府当局のなされた答弁は、まことに誠意のない、不満足なものでありました。從いまして、厚生委員会といたしましては、事の重大であることをもちまして、ただちに愼重協議の結果、過ぐる七日、現地調査のため委員長佐々木盛雄氏、理事野本品吉氏並びに不省私が現地に派遣されたのであります。私たちは、本事件は空前絶後の惨事であり、実に一大國難とさえ考えているのであります。私たちは、現地の調査の御報告をただいまいたしつつ、あらためて総理大臣、厚生大臣並びに大藏大臣に対しまして、その責任ある御答弁を求めんとするものであります。
 事の起りは、新聞紙上ですでに御承知のごとく、京都市において、過ぐる第二國会にて成立し、本年七月より施行に相なりました予防接種法に基き、全市の乳幼児、学童等に対し、十月半ばごろよりジフテリアの予防注射を行つたのであります。しかるところ、十一月四日、五日の両日に接種を受けた一万五千余名のうち、強烈なる副作用を呈する患者が発生いたしまして、今月七日現在におけるその数は八百四十七名に達し、このうち重症患者は実に三百二十八名を出したのでございます。これらは、ただちに市内の各病院に入院治療を受けましたが、昨十四日現在におきまして遂に可憐なる生命が四十七名失われたのでございます。なお今後相当の死亡者が出るものと考えられるのであります。
 現地におきまして、つぶさに実情を調査するとともに、犠牲者の慰問を行つたのでありますが、何分犠牲者のすべてが、いたいけな乳幼児でございますだけに、その惨状は目をおおわしむるものがあり、私も子を持つ親の一人としまして、実に同情の涙を禁ずることができなかつたのであります。同時に、予防接種法を作つた私たち議員としての責任を痛感し、胸をかきむしられる思いがいたしたのでございます。
 病院のベツドに横たわつております幼児を見舞いますと注射部位はくさり落ちて、こぶし大の穴があき、中には骨が見えているほどひどいものもありますが、これよりも恐しいのは、毒素によるあと麻痺のために、くび、のど、手足、背中、横隔膜等の麻痺を來し、身体の自由を失うと同時に、食物を嚥下することすらできないのでございます。呼吸は困難となり、ただ死を待つほかはないというかわいそうな子供たちも、多数見受けられたのであります。
 ある母親は六才になる長男を失いましたが、今回の副作用の原因を一日も早く突きとめ、多数の生命を救つてもらいたいと、進んで愛児の解剖を申し出で、涙をのんで死体を研究の資にささげたのでありますが、今また、亡き子の妹が同じ症状に死を待つばかりという悲運に遭遇し、声を上げて慟哭いたしつつ、私たちに対しまして、切々としてその心情を訴えられましたとき、たれ一人として泣かない者はなかつたのでございます。あるいは愛児の臨終に、「母ちやんが悪かつた、三千円の罰金を恐れて、金がないばかりに注射をし、お前をこんな姿にした母ちやんをかんにんしておくれ」と、狂氣のごとく泣き叫ぶ母の姿もございました。
 枕を並べて、ともに不運を嘆きつつ、一日も早き回復をと、お互いに励まし合つたのに、次々とべツドから、歯が拔けて行くように死んで行くありさまを見まして、ただじつとしていなければならない親たちの胸は、いかがでありましようか。もし大臣も代議士も、お子さんや孫がこうした状態になつたといたしますならば、どういうお氣持がなされるでございましようか。私は、今ここにあつて御質問をいたしつつも、現地の惨状が胸に浮び、母の叫ぶ声が耳に聞えまして、ただ暗然といたすばかりでございます。当夜の宿舎におきましては惨状の夢にうなされ、ほとんど眠ることもできなかつたようなありさまであります。
 各病院では、父兄代表から忌憚のない意見を聞いたのでありますが、不幸にして今回の被害者は、そのほとんどが生活困窮者に多いことでありまして、皆一様に経済的不安を訴えております。入院の治療費はかさみ、看護のため家業はできず、職場も休み、収入の道とてなく、この先長く退院ができぬ場合は、一体生活はどうなることかと前途を悲観いたしておる状態でございます。被害者は一様に、治療費の支給、栄養品の配給、薪炭の増配当等を望んでおりますが、今日までのところ、これらの希望はまだ容れられてはおりません。その多くは家財道具を売り拂い、寒空を控えて冬の衣類さえも手放して療養費に充てている始末でありまして、子は毒薬のために病死し、親は子の治療費のために今や餓死に瀕していると申しても、あえて過言ではないのであります。
 しからば、今回の不祥事の原因はいかなるところにあるかと申しますと、ジフテリア毒素が残つているワクチンを注射したことにあるのであります。すなわち、厚生省檢定合格証紙を貼付してある薬品を法律に基いて強制的に注射した結果、かかる惨事を引起したのでありまして、國家檢定合格証紙を信用し、しかも適法に注射を行つた医師の側には、断じて責任はないのであります。
 しかして、この猛毒を含む恐るべき毒殺注射薬は、大阪市にある日赤医薬学研究所で製造され、去る九月十六日付をもつて國家檢定に合格しているのであります。檢定合格証紙をはつた薬品が、なぜかかる未曽有の惨事を起したのか、ここに問題があるのでございまして、調査の結果、次のことが判明いたしているのであります。すなわち、その製造工程に誤りがあり、毒素が残つているものがあつたこと、毒素が残つていても、動物試驗を規定通り嚴重に行えば未然に発見されたはずでございますが、製造者はこれを省略したこと、製造者に不都合のことがあつても、國家檢定を行うのであるから、不良品はここで発見されなければなりません。ところが、不幸國家檢定に合格し、この恐るべき毒藥が合格品として販賣されたようになつたのでございます。
 どうして、かかる結果になつたかと申しますといささか専門的に相なりますが、二十リツトルが檢定単位でありまして、同一の條件において同時に製造された二十リットルを、二十グラムずつ千本の小びんに詰めるのでございます。この千本の中から八本を拔きとり、厚生省に送つて檢定をするのでありますが、今回の場合は、四個のびんで製造したものを一括して、第八号という同一の製造番号を付して檢定の申請をいたしたのであります。四個のびんで製造いたしましても、最後に同一のびんに移してまぜ合せるか、あるいは製造工程の中途におきまして同一のびんに混和すればいいのでありますが、最後まで四個のびんで別々につくり、それとまた別に二十グラムづつの小びんに詰めた結果、八本を檢査品として拔きとつた際、四個のびんの製品全部にわたつて、まんべんなく拔きとつたことにはならず、四個のびんの中で、あるものは拔きとられ、あるものは拔きとられなかつた結果、かかることになつたのでございます。
 なお研究所は、旧大阪八連隊の松下兵舎を改造したものでありまして、建物は粗末で、しかも不潔であり、無菌室あるいは培養室なども、ほこりだらけ、すき間だらけでありまして、いくらでも外部から雑菌が入る心配があるのであります。しかも当所は、昭和二十二年の四月にジフテリア・ワクチンをつくることを許可されておりますが、今日まで四十回の檢定を受けまして、実に十八回の不合格品を出しておるほどの不良メーカーであります。人的に見ましても、きわめて貧弱でありまして、所長が長い間病床にあるために、一獣医が、わずかに中学卒業程度の二名の助手を使つて行つている実情でございます。人間の生命を左右する注射藥を、かかる貧弱な所で製造している状態に、私は驚いた次第であります。
 そこでお伺いしたいのは、かかる不良メーカーに何ゆえワクチンの製造を許可したかということでございます。彼らは、細菌と取組む崇高なる科学者として当然行うべきワクチンの自家檢定も、四個のびんのうち一個のみ行い、他はこれを省略いたしているのであります。試験に供するモルモットの入手難と、あるいは高價な檢定手数料等が考えられるとともに、長年ジフテリア・ワクチンはすでに使用され、何ら心配なき段階にあるをもつて、いささかなれすぎていたことから注意を怠つたところに、今回の不祥事の原因があるのでございます。換言いたしますれば、可憐なる乳幼児が、モルモットのかわりにジフテリアの猛毒によつて殺されたのでありまして、帝銀事件以上の惨事と申さねばならないのであります。(拍手)
 ただいま製藥責任者は警察当局の取調べを受けておるとのことでありますが、厚生省は、当研究所に対して、いかなる処置をとるおつもりでありますか。また、かかる貧弱にして不都合きわまる所に大切なワクチン製造の許可を與えたことに対し、いかなる責任をとられるおつもりでございますか、お伺いいたしたいのであります。
 次に、かかる人間の生命にかかわる重要な藥品のメーカーに対しましては、藥事法の精神と規定に從つて、常時嚴重に綿密なる監督指導を行い、間違いなきを期さねばならぬことは申すまでもないのでございますが、政府当局並びにこれが第一次の監督者たる大阪府当局は、はたしてこの点に遺憾なきを期したのでありましようか。私は、この点に関して、当局は行政上の責任を痛感し、國民に対してその不明を謝し、その罪を謝すると同時に、強制接種等の特殊なワクチンのごときは、國立製剤所を設置し、または國が責任あるメーカに委託して製造をなすべきが当然と考えますが、総理大臣並びに厚生大臣のお考えを承りたいと存ずるのでございます。
 次に、大藏大臣にお伺いいたしたいのでありますが、前に申し述べました通り、京都市における惨状は目をおおわしむるものがあり、すでに四十七名の幼児がその生命を奪われ、なお多数の子供が病院のベッドに呻吟し、数千の家族が家業を離れ、職場を放棄いたしまして、ひたすら愛児兒の看護に当つておる実情でありまして、これがため京都府市においては、今日まですでに二千万円に達する経費を支出いたしておるのでございます。なお今後、おそらく数千万円の経費を要すると考えられます。
 これについて思い起しますことは、一九三〇年、ドイツのリユーベツク市におきましては、結核予防のため約三百名の乳兒にBCGを内服せしめましたところ、六十八名の死亡者を出した事件が突発いたしました。しかし、これは國家の強制ではなかつたのでございます。にもかかわらず、ナチス政権下においてすら、この治療費は申すに及ばず、その生涯のせいかつの保障をいたしておるのでございます。まして、文化國家として再建途上にありますわが日本といたしまして、この治療費あるいは生活費はもとより、そのすべてを補償することは、当然国家のなすべき義務と心得ますが、これに対しまして大藏大臣は、今回この惨事に対し、国家がその経費を全画的に負担する意思があるかどうかを伺いたいのでございます。(拍手)なお今日、病状は回復したように見えておりましても、一、二年後において、今回の中毒が原因となつて発病いたした場合におきまして、当然國家の責任と思うが、この点に関してもお答えが伺いたいと存じます。
 私は、國家檢定合格の藥品を使用し、法律に基きまして、しかも罰金付きで國家が予防注射を強制いたしました以上は、その災害に対しましても、國家がこれを補償いたすことが当然であると考えられます。(拍手)災厄の当事者または地方自治体にこれが負担をさせることが断じて適当でないことは、申すまでもございません。これによつて國民の不安を除去いたしますと同時に、世界の信用をも回復することになるのであつて、この際幼き犠牲者の冥福を折る氣持をもつて、また家族に謝罪する眞心をこめた、責任ある、明確なる御答弁を承りたいと存ずるのでございます。またその補償はいかなる程度においてなされるおつもりか、これまたあわせて伺いたいと存じます。
 次にお尋ねいたしたいことは、國民全体の福祉のために、予防接種法に基き、罰則を設けて、國家が強権をもつて予防注射を行わしめまする以上、万が一にもこのために被害をこうむつた者に対しましては、國家がこの損害を償うことが当然でなけれぱなりませんが、この点に対し、この際法律をもつて國家補償の規定を設くる御意思があるかどうか。これは國民保健上まことに重大な問題でありますがゆえに、総理大臣よりお答え願いたいと存ずるものでございます。
 占領軍の援助によりまして、傳染病発生率はとみに減少し、画期的法律である予防接種法も施行せられまして、健康日本の事業もようやく緒についたやさきにおきまして、今回のごとき事件が発生いたしましたことは、返す返すも遺憾千万のことでありまして、かくては予防接種に対する国民の協力を得ることはできず、かくては、注射を受けて死にました幼兒のみなちず、ジフテリアの注射を受けないで病氣によつて死んで行く数百万の幼兒の出ることを考えますとき、私たちは、この点を明確にいたし、せつかくの法律の施行できない心配を除去いたして行かなければならないと思うのでございます。この際すみやかに、これがよつて來るところの原因を究明し、その責任の所在を明らかにいたしまするとともに、國民の予防接種に対する不安と不信を解消し、災いを轉じて福となす処置を講じられんことを希望いたし、責任ある、御親切なる御答弁を、犠牲者の心を体してここに要求いたしまして、私の質問を終りたいと存じます。(拍手)
#15
○副議長(田中萬逸君) 内閣総理大臣は、やむを得ない要務のため出席いたしかねておりますから、適当の機会に答弁を願うことといたします。――厚生大臣林讓治君。
    〔國務大臣林讓治君登壇〕
#16
○國務大臣(林讓治君) ただいま山崎議員から、京都並びに島根縣のジフテリア中毒事件につきまして御質問があり、また事件の眞相について詳細なる御報告を賜わりましたが、衆議院厚生委員会が、御多用中さつそく本件につきまして調査團を派遣せられ、詳細なる調査究明と、被害者に対してねんごろなる弔慰を賜わつたことに対しましては、深く敬意を拂いますとともに、厚く感謝の意を表するわけであります。なお首相欠席をいたしておりますから、関連をいたしました問題につきまして、私よりお答をさしていただきたいと思うのであります。
 事件の原因につきましてはただいま山崎議員がお運べになりました通りでありまして、いかなる製藥上の欠陷も、最後の國家檢定においては明らかに発見し得るような愼重なる検定方法を実施いたしておりますが、本件の場合は、四つの容器、つまり四つの製造工程ででき上りました製品を、一つの製造工程からでき上つたことく、一つの製造番号を付しまして檢定を申請いたした点にあります。
 次に、御質問の要点についてお答えをいたしたいと考えます。まず最初に、許可理由と当時の事情の問題でありますが、本研究所は、昭和二十二年の初めに正式に医藥品の製造業者として許可を受けたものでありますが、御承知のごとく、終戰後すなわち昭和二十年末より昭和二十二年春にかけては、一般の傳染病、ことに発疹チブスの大流行が見られまして、それで昭和二十一年春ごろ、連合軍司令部より、発疹チブス・ワクチンの大量の生産に関しまして指示がありましたので、これに対する生産計画を樹立いたしたのでありますが、元来発疹チブスはわが國にはほとんど見られなかつた疾病であるので、閣内では本病に対するところのワクチンの製造は行つておらず、従つて本病ワクチンの製造業者はなかつたのであります。しかも、本ワクチン製造技術はきわめて困難なものでありまして、製造に際しまして使用するところの病原の取扱いは、はなはだしく危險を伴うものであります。
 そこで厚生省といたしましては、発疹チブス用病毒取扱いについて学識経驗者の存する大学その他の研究所を動員いたし、これに委託製造を行つて、連合軍司会部より指摘せられた所要量の生産をすることといたしたのであります。たまたま本事件の大阪日赤医藥学研究所には、当時適切なるところの技術者がおりましたので、本所にも依頼をすることといたした次第であります。当時は、もちろん他の大学研究所と同様に、医藥品製造業者として許可を有することなく、厚生省の発疹チブス・ワクチンの製造の委託を受けたのでありますが、その成績も良好であり、かつ当時といたしましては、従來存在いたしていたところの他の製造業者の有する施設に比較いたしましたならば中等の程度のことと認定されましたので、引続き細菌製薬業者として許可を與え、当時は施設として相当の整備をせられておつたものであつたのであります。
 次に、大阪日赤医薬学研究所に対していかなる処置をとつたかということの御質問でありますが、この研究所に対しましては、ただちに学界の権威者を交えましたところの調査團を派遣いたしまして、実情を詳細に調査究明をいたしました結果、右のごとく製藥上重大なる過失があることがわかりましたので、去る十一月二十七日付をもつて同所は業務停止処分をいたしまするとともに、去る四日、藥事法違反のかどをもちまして大阪檢察廳に告発の措置をとつたわけであります。
 次に、事件を起しました研究所に対していかなる監督を行つておつたかということの御質問であつたと思いますが、細菌製藥につきましては、その重要性にかんがみまして、製剤所を許可いたします際に主任技術者の嚴重なる資格審査を行つておりますが、右の主任技術者に対しましては、昭和二十二年に数回にわたりまして指示並びに講習を行い、また監視員に対しましては、三回余り打合せ指示を行つておりますが、製造方法の指導並びに檢定申請の受理手続についても十分なる指導をいたしておつた次第であります。なお府縣監視員は、月一回は必ず細菌製造所の監視にまわつております。また本省よりも、一製造所に対しましては年に三回ぐらいの監視を行つておつた次第であります。
 厚生省及び大阪府の行政上の責任の点でありますが、厚生省及び大阪府がいかなる監督を行つていたかということについては、ただいまお話をいたしました通りでありますが、大阪府の責任について申しますならば、製品から試驗品を拔き取りますことは知事の権限になつておりますが、実際上は細菌製剤監視員たる大阪府吏員が行つておるものであります。そこで、試驗品を拔き取りに参りましたときに、相当高度の専門家としての注意をもつていたしましたならば、四つの異なつた製造工程からつくられたものではないかということが発見できなかつたかという点が、問題になるところの焦点であると考えるのであります。これにつきましては、製剤をいたしますときは、その作業記録がありますので、その記録を見たか、またその記録を見てもわからなかつたかを詳細に調べましたが、傳染病予防研究所、予阪衛生研究所、北里研究属等の専門家に鑑定をしていただいたのでありますが、それだけでは発見できないだろうというようなことがあつたのであります。しかしながら、問題が非常に重大でありまするから、なお研究いたしておりますが、いずれにいたしましても、行政上の責任の問題にとどまらず、刑事上、民事上(責任にまで及ぶ問題でありますし、問題がきわめてデリケートな事実問題にかかつておりますので、大阪府をさしおいて厚生省が何らかの決定をする段階に至つておらない今日の実情になつておるわけであります。
 なお、厚生省といたしましても道義的の責任を痛感いたしておりまして、被害者に対しましては、できる限りの多額の國費を出しまして弔慰の方法を講じたいと、極力努力いたしておる次第であります。ただいままでのところでは、大藏省当局と協議の結果、さしあたり京都市に対しまして百三十五万円、島根縣に対しまして四十五万円を支出いたしましたるもののほか、入院費、治療費十二月十五日その他の経費に対しましては例外的の補助をいたすことにいたしまして、ただいま具体的な数字を檢討いたしております。そうして、京都府並びに島根縣などの御希望に沿いたいと考えておるわけであります。
 なお、国立製藥所をつくつてこの種の藥品を生産いたしてはいかがかとの御意見につきましては、まことにごもつともの点と考えまして、今後十分に研究をいたしてみたいと考えておるわけであります。
 なお、予防接種によつて生ずるところの損害を補償するよう法律で規定をしてはどうかということの御質問でありますが、きわめて重大なる問題と考えまして、今後十分に研究をいたしまして、適当の措置を講じたいと考えておるわけであります。
 なお、予防接種法の実施早々の今日に、まことに申訳ない事件が発生いたしましたが、予防接種法は、傳染病から國民を救うためには欠くべからざるところの対策であり、すでに実績も、終戰後におきましてはきわめて顕著なる成績を上げておるわけでありまするから、この機会におきまして再びかかることのないようにう十分これらに対するところの最善の努力を講じて参りたいと考えておるわけであります。
 以上、お答えをいたします。
    〔國務大臣大屋晋三君登壇〕
#17
○國務大臣(大屋晋三君) 山崎さんの御質問に対しましてお答えいたします。
 京都におきまするジフテリア事件の被害者は、まことにもつてお氣の毒千万でございますので、大藏省といたしましては、誠意をもちまして御要望の趣旨に沿いたいと考えておる次第であります。
#18
○副議長(田中萬逸君) 山崎道子君、時間が大分超過しておりますから、そこで簡單に願います。
#19
○山崎道子君 私は、この問題は嚴粛なる事件でございまして、政党政派を超越してやつているにもかかわらず、一部やじを飛ばす不謹愼なる議員に対して、満腔の遺憾を持つものでございます。(拍手)そうしてまた、ただいまの大臣の御答弁には満足いたすことができません。なぜかなれば、重要なる問題だから愼重審議してやるとか、あるいは十分なる研究をして、ということでございまするけれども、將來のことはそれでよろしい。現実に起きて、食うか食われるか、生活まさに餓死に瀕している人たちに対しましては、ただちに救助の手が伸べられなければなりません。それに対しまして、政府ではどれだけの誠意を持つておいでになるか。これは現地へ行かなければわかりません。從いまして私は、この際ただちに政府を代表した責任ある大臣を現地へ派遣されまして、実情をつぶさに調査し、あわせてその遺族に対し、あるいは犠牲者家族に対しまして、心からなる弔問と慰問が行われてしかるべきだと考えるものでございます。(拍手)從いまして、この点に対しましての御答弁、あわせて、ただいま吉田首相がおいでになりませんけれども、いないからといつて、私はこのままでは済まされませんので、大臣がお帰りになりましたならば、次の点につきまして、総理大臣かち責任ある御答弁を伺いたいと存じます。
 まず第一に、首相は本問題が全面的に政府の責任であることを確認するかどうか、首相は本問題に対し根本的に解決をする用意ありやいなや、首相は、至急政府代表閣僚を派遣して、被害者に対し陳謝、慰問、弔問並びに善後策を講ずる意思ありやいなや、あるいはまた、今後この毒素が原因となりまして不具廃疾者になつたような場合には、生涯これが生活を保障する意思ありや、国家補償法をこの際制定いたしまして、文化日本のあり方を廣く世、界に宣明することのお考えを持つておられるか、ということにつきまして、首相から責任ある御答弁を伺いたいと存じます。
    〔発言する者多し〕
#20
○副議長(田中萬逸君) 靜粛に。
    〔國務大臣林讓治君登壇〕
#21
○國務大臣(林讓治君) ただいま山崎議員からの御質問のうち、総理に対するところの御質問は留保せられておるのでありますが、議会が終了いたしましたならば、私ただちに出張いたしまして、親しく弔意を申し上げるとともに、京都府並びに市からの御要求に対するものにつきましては、許し得られるだけの範囲に、概算拂いなどによりまして、ただちに京都府並びに市に対して送金をいたすという計画を立てておりますから、さよう御了承願いたいと思います。
     ――――◇―――――
#22
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、岡田勢一君提出、外國向け及び内國海運復興並びに國際収支の改善に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#23
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 外國向け及び内國海運の復興並びに國際収支の改善に関する緊急質問を許可いたします。岡田勢一君。
    〔岡田勢一君登壇〕
#25
○岡田勢一君 私は、内外海運の復興及び国際収入の改善等に関し、以下若干の項目について、吉田総理大臣並びに小澤運輸大臣、大屋大藏大臣に対してお尋ねをいたしたいのであります。
 まず、わが國の困難なる経済の現状を打開して日本経済の自立を達成するためには、國内の産業をすみやかに復興すべきことはもちろんでありますがびそれと同時に、海外に対する貿易及海運を復活せしめることによりまして、國内産業に必要なる各種の重要資材の輸入を旺盛ならしめ、さらに工業製品を輸出することに努力しなければならぬのであります。そのためには、対外収支の現状を改善して國際信用を高揚することが第一條件となるのであります。しかるに、終戰後の対外貿易の実情は、遺憾ながら著しい輸入超過を示しておるのでありまして、すなわち昭和十一年度末までにおきまして約一億五千万ドル、二十二年度においては三億五千三百万ドル、さらに本二十三年度は、この入超額は五億ドルに急増することが予想されておるのであります。かくのごとき状態を続けるにおいては、日本経済の自立は、とうていその目的を達することが不可能であると思われるのであります。吉田総理大臣は、これが改善に関しまして、いかなる方策を有せられまするやまた今日、現在における貿易じりの負債は約いかほどであるか及びこの貿易じりの決済の方法と時期的の見通しはいかがでありますか、大藏大臣から具体的の御答弁をお願いいたしたいのであります。
 第二は、わが國の輸出入物資の日本船舶による輸送の問題であります。戦後、貿易額中に占むる海運運賃の割合は著しく高騰いたしまして、現在においては、輸入額の平均二割、輸出額の四分が海運運賃であると推定されておるのであります。わが國の輸出入の貨物は、二十三年度におきましては、大約一千三百万トンに上ると予想されておるのでありますが、これが船舶運賃は約一億五千万ドルという巨額の外資を支拂わなければならぬことになるのであります。しかも今後、この貨物トン数並びに運賃單價もともに相当に増加の傾向にあります。戰前においても、國際収支のバランスは主として海運運賃及び海運に関する保險料金の収入でその大半をまかなつて來たのでありますが、現在非常な逆調となつておる國際収支のバランスを改善するため並びに日本船員及び海運関係の從業員の失業を救済するためにも、われわれは、何とかいたしまして連合國の好意ある支援を得まして、わが國の輸出入物資のせめて半分程度でも日本船舶によつて輸送させてもらうようにしたいものであります。もしこれが許されるならば、現在の輸入超過額の約六分の一見当は、これによつてカバーすることができるのであります。現在までの日本船舶の外國航路配船は、連合國の好意を得て、樺太、朝鮮、台湾、南洋及びペルシヤ湾等に一部少数の配船を許可されつつあることは感謝するところでありまするが、政府はこの外國航路配船に対して、もつと積極的、大幅に配船増加を懇請する意思がありますかいなや、今後に対するこれが見通しはいかがでありますか、これまた小澤運輸大臣から具体的の御答弁をお願いしたいのであります。
 第三には、リバテイ型の裸傭船懇請の件であります。本年の三月末にドレーパー使節團が來朝されました際に、アメリカのリバテイ型船舶の傭船に関しまして、当時私は運輸行政の責任者としてこれを懇請し、努力をして参つたのでありまするが、本問題に関しまして、小澤運輸大臣は、去る十日の参議院の本会議におきまして、小野議員の質問に答えられて、相当に交渉は進行中である旨の答弁をされたそうでありますが、その交渉進行の内容とは、いかなる内容でありますか。傭船のトン数あるいは傭船料その他の具体的の條件並びに傭船開始の時期の見通し等について、詳細なる御説明をお願いしたいのであります。
 次にリバテイ型の傭船に関連して、クレジットによる船舶の回轄基金の設定をアメリカに対しまして懇請する用意がありますかいなや。また本邦保險会社のために、外貨建の海上保險の引受けを再開せしむるために、司令部に貿易資金の利用を懇請する意思がありますかいなや。これらの問題は、前に私の述べましたことく、いずれも國際収支の赤字を緩和する方策であつて、日本経済の自立をすみやかならしむるとともに、一面米國の納税者にかけております対日経済援助の負担を軽減するものでありまして、現在わが國に課せられております最大の責務であると信ずるものであります。傳えられるところによりますと、アメリカの船舶業者の一部におきましては、リバテイ型の傭船及び日本船舶の外國向けの航路に進出することに対しましては反対の意向があまようでありますが、これは、私のただいままで述べました理由と事情を懇切丁寧に説明することによりまして、了解が得られるものと確信しておる次第であります。これらの問題は、いずれも要するに日本経済の再建に最も欠くべからざる必要なる問題であります。これらにつきまして、吉田首相は御不在でありますから、お帰り次第答弁をいただきたいのでありますが、小澤運輸大臣並びに大屋大藏大臣の明確なる御答弁をお願いいたしたいのであります。
 次に、これまた小澤運輸大臣にお伺いするのでありますが、日本の船舶の民営還元への前進的措置といたしまして、去る九月関係方面から了承を得まして準備に着手手されておるのでありますが、政府はいつごろからこれを実行に移されるのでありますか。また、それに伴う予算等は今次の追加予算に含まれておるのでありますか。含まれておるといたしましたならば、その額は幾らでありますか、これまた具体的に、その方法と時期につきましてお伺いをいたしたいのであります。
 以上をもつて私の質問を終ります。(拍手)
#26
○副議長(田中萬逸君) 総理大臣の答弁は適当の機会に願います。――大藏大臣大屋晋三君。
    〔國務大臣大屋晋三君登壇〕
#27
○國務大臣(大屋晋三君) ただいまの岡田君の御質問に対しまして御答弁申し上げます。
 わが國の貿易じりは、僭越しは幾らであるか、またその決済の方法はいかようにする考えであるか、という御質問であつたと存じますが、終戰後本年六月までの輸出は、ドル貨にいたしまし三億八千余万ドルでございます。輸入は十一億七千余万ドルでございまして、これのバランスは七億九千余万ドルとなつておるのであります。この入超じりは、御承知のように米國からの救済基金並びに復興基金によりまして決済をいたしておるのでございます。さて、このバランスをいかなる時期に、いかようの方法で決済いたしますかという問題につきましては、目下のところ、はつきりいたしませんが、私は多分、これは講和会議の際に決済されるべき性質のものではないかと考えておるのでございます。
 次に第二問は、わが國の國際バランスの改善に対する対策いかんというお尋ねであつたと思うのでございまするが、この点に対しましては、御承知のように、現在の対國際間の輸出入の状態におきましては、早急に収支のバランスを合せることは困難であると私は考えております。御承知のように本年度におきましても、救済基金並びに復興基金でもつてアメリカから援助資金としてわが國が受け入れまするドル貨は、四億六千二百万ドルとなつておる次第でございます。これらの入超に対しまして、しからばいかなる方途をもつてこれを決済するかということでございまするが、ただいまのわが國の輸出あるいは内地の生産復興計画の観点から申しますならば、五箇年後におきましては、若干の輸出のプラスをもちまして輸入をカバーし得ると考えておる次第でございます。これを達成いたしまするためには、國内の國民が消費生活を十分節約して行かなければならないし、アメリカのタックスのペイアの負担を早く軽減するように日本八千万の國民が努力しなければならぬと考えております。この他に、岡田君御指摘の通り、海運でございまするとか、あるいは保険でございまするとか、あるいは國際観光というような種類の事柄によりまして、わが國の外貨獲得に努めなければ相ならぬと考えておる次第でございます。
    〔國務大臣小澤佐重喜君登壇〕
#28
○國務大臣(小澤佐重喜君) お答え申し上げます。
 お話のように、日本海運の再建が、日本経済の復興あるいは貿易の振興、あるいはただいまもお話のような國際収支の改善に大きな貢献をなすものであることは、お説の通りであります。從つて、まず日本海運の再建について考えてみたいと思うのでありまするが、御承知のように、過般の戰争によりまして、日本の商船はほとんど壊滅状態に入りました。従つて、まず船舶の新造ということが日本海運再建の大きな要件であります。こういう点から、前任者である岡田君も留意されまして、極力本年度の造船計画を立てられまして、現に十六万トンの新造計画を前内閣で立てまして、私もこれを踏襲して、極力その目標実行に邁進して参つておるのでありまするが、この経過はきわめて順調に進みまして、目標通りに造船が完全にでき得るものと確信いたしております。
 さらに明年度の造船計画でありまするが、大体二十五万トンの新造船をやろうと今計画をいたしまして、極力準備中であります。その以後の年度におきましては、経済復興五箇年計画に大きく含めまして造船計画を進めようと思うのでありまするが、何しろ資材・資金等の面におきまして、なかなか理想通りに参りませんことは、まことに遺憾至極であります。
 さらに船舶の問題でありますが、お話のように、外國より船舶の貸興を受けて、國際貿易あるいは航行の用に供したいと考えておりますが、お話のリバテイ型の貸與の件でありますが、これまた前任者である岡田君も熱心に主張され、その行動に移しておつたのでありますが、これまた私は、ごくけつこうであるという主張のもとに、岡田君のお考えを引継いで、極力交渉中であります。しかし、これにつきましては、その交渉の経過あるいは見通し等を詳細にお話しろという御意見でございまするが、岡田君すでに御承知の通り、この問題はこういう場所で具体的に経過を報告することは、あるいはどうかと考えますので、適当な時期に報告さしていただきたいと存ずるものであります。
 さらに、経営面から見ましたところの日本海運の両建でありまするが、これもやはりお話にありました通り、現在のような船舶運営会に一任いたしまして経営するというようなやり方では、とうでい日本海運の再建は不可能であると思います。つまり私どもは、昔の民営に還元することが経営上における重要な考えであると思つております。その意味におきまして、これまた前任者である岡田君が、すでにその第一段階といたしまして、いわゆる定期傭船に切りかえるという方向に向われたことも、私はごくけつこうだと思いまして、その線に沿うて努力しております。この経営面、新造船面、あるいは船舶の貸與というような面を考えまして、何とかして日本海運の再建に協力をいたしたいと考えているのであります。
 さらに、ただいまお話申し上げました定期傭船の切りかえがいつできるかという御質問でありますが、私どもといたしましては、大体これが切りかえに要する総額の費用は約二十三億いるという予定のもとに、大藏省の方にこの予算を要求いたしまして、ただいま御審議を願つております追加予算に計上しようと思つたのでありますが、諸般の事情から、これが計上にはなつておりません。しかしながら、私が先ほども申し上げました通り、この定期傭船切りかえが、やがて理想の経営面であるところの民営に還元する一つの前提であるということを考えますと、二十三億の予算というものは計上してありませんが、船主側と極力了解を得ることに努力しながら、予算という措置をあとまわしにいたしまして、どうしても來年の一月、遅くも二月中には定期傭船の切りかえを実行したいと思つて、船主側と今交渉中でございます。
 さらに、船舶回轉基金を設定する気持があるかどうかというお話でございますが、申すまでもなく、かりにリバテイ船が貸與になつたということを仮定いたしますならば、現在の日本の財政面におきましては、かりにこの船を借りましても、基金がありませんから、とうてい理想的な運行は困難であります。従いまして、当然の結果としまして、ただいまのお話のような船舶回轉基金というようなものを適当に設けて運行するよりほかに道はないと思いますが、ただ順序といたしましては、リバテイ型の貸與に全力を注ぎまして、この見通しとにらみ合せながら船舶回轉基金の設定ということを考慮いたしたいと考えているような次第であります。
 以上、私の所管についてお答え申し上げます。
#29
○岡田勢一君 大体了解いたしましたが、先ほど大屋大藏大臣が、貿易じりの決済を、講和会議の際に決済せられるであろうというような御答弁でありますが、これは私は了解ができません。講和会議の際に、どういう方法で、何によつて決済されるのでありますか、もう一度御答弁願いたい。
#30
○副議長(田中萬逸君) 御答弁がないようです。
     ――――◇―――――
#31
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、齋藤晃君提出、公職追放について政府の法令無視に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#32
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 公職追放について政府の法令無視に関する緊急質問を許可いたします。齋藤晃君。
    〔齋藤晃君登壇〕
#34
○齋藤晃君 公職追放は、全國約二十万の該当者を指定したといわれまして、これこそ連合國最高司令官の覚書に従つて発せられました昭和二十二年勅令第一号によるものでありまして、最も嚴正かつ公平に行わるべきものであるにもかかわらず、かつて一世の疑惑の焦点となりましたあの平野農相の追放問題、あるいは当時の林國務大臣の追放、なお公職適否審査委員会の事務終了直前において、與党の大立物が突如として追放解除せられたがごとき、いずれも政治的策謀の具に供せられたにあらずやと考えられるのは、民主政治の汚点として、まことに遺憾にたえない次第であります。
 公職追放は、個人の社会的生命を剥奪するものであつて、最も愼重を期さなければならないのであります。しかるに、数が少いからといつて、同一人を二度にわたつて指定し、加うるに、本人に通知が発せらるべきものであるにかかわらず発せられざる者が数千名の多きに至りましては、いかに公職追放のずさんきわまるものであるかに驚かざるを得ないのであります。すなわち、去る十一月二十五日、東京高等裁判所において有罪の判決を受けました田中澤二氏の政令違反事件を例として申し上げますが、この種の政令違反事件が最近ひんぴんとして続出し、しかもこれが、最初の判決として重大な意義を持つものでございます。田中澤二氏は、昭和二十二年十一月三十日に立憲養正会総裁として、また本年三月二十二日には著述家としての仮指定を受けたのでありまするが、右仮指定及び本指定は、本人に何らの通知がなかつたのでございます。昭和二十二年閣令・内務省令第一号の第五條によりますれば、正規の軍人及び住所不明の者以外は、覚書該当者の指定は「本人に対する通知で、これを行う」と明示されておらにかかわらず、政府みずから省令に違反し、政令を無視したといわなければならぬのでふります。
 何ゆえに通知しなかつたか、総理廳事務当局にて調査をしますれば、人数が多数であつたことと、費用が莫大にかかるから、あるいは発表の期日が迫つておつたから、と言つておるのでございます。いやしくも社会的生命を永遠に葬らるべき重大事が、費用がかかるとは何事であるか。かりに費用が何百万かかろうとも、基本的人権擁護尊重のためには当然なすべきであるにかかわらず、すなわち政府の怠慢によつて適正な処置がなされなかつたことは、断じて許さるべきではないのであります。また、事務当局の答弁によりますれば、関係当局の意向により、期日切迫のため住所不明なものとして処理せられたというのでありまするが、田中澤二氏のごときは、政党総裁として明瞭であるばかりでなく、何らの調査すら行われず、しいて適用したと考えられるのであります。しかして、事務当局の弁明によりますれば、事情やむを得なかつたというのでありまするが、当然法令を改正すべきが法に忠実なゆえんであると思うのでございます。
 政府は、政府みずから法の履行を怠り、それによつて生じたる罪を問わんとするは、憲法に明示せられたる基本的人権を蹂躙するもはなはだしいといわなければならぬのでございます。民主主義の原則は人権の尊重にありとするならば、右のごとき政府の法令無視によつて生じ、目下公判中の田中澤二氏の政令違反事件に対しては、政府の責任において無効とすべきであると信ずるのであります。これについて、総理大臣の明快なる所信をお伺いいたしたいのでございます。
 次に法務総裁にお伺いしたいことは、第一に、勅令第一号の第十五、覚書該当者は「選挙運動その他の一政治上の活動をしてはならない。」との規定がありますが、ここにいう政治上の活動について、先般私の出しました質問主意書に対して、政府は、政治への影響一切を阻止せんとするにあるといい、政治上の活動として、選挙運動、政治團体の支援、反対の行為、政策の論議批判等をあげておりまする[が、たとえば政策の論議といいましても、日常の社交的会話でも政策の論議とも言えるし、あるいは選挙権の行使のごときも、これ明らかに政治行動として、政治への影響があるものと考えられる。かくのごとく、漠然たる規定によつて法の運用がせらるるのでありましたならば、今や二十万の追放者の生活権までも脅かされ、ひいてはその政治的謀略に悪用せられるおそれが多分にあると考える次第でございます。よつて政府は、この政治上の活動のことについて正しい基準と限界を明示しなかつたならば、將来において、かかる憂慮すべき事件が多々起るではないかと考える次第でございます。
 なお最後に、本事件に関連して一言お伺いいたしたいのでありまするが、右の田中澤二氏の高等裁判所における公判において、総理購恥監査課長の証言によれば、本人に通知をせず、かつ法令の改正もしなかつたことは、関係当局の意向によるがごとき言がありましたが、かくのごときは、私の信じ得ないことであります。また、同課長の証言によりますれば、追放は原則として一回行わるるにかかわらず、追放者の数をふやすために二重の指定を行つておるという事実があります。かくのごときは、覚書に反し、占領目的に違反するものであります。この点も関係大臣よりお聞きしたいのであります。すなわち本問題は、民主政治下の重大問題として、二十万追放者のためにも政府の明快なる答弁を願いたい次第でございます。(拍手)
    〔國務大臣殖出俊吉君登壇〕
#35
○國務大臣(殖田俊吉君) 私が総理大臣の御答弁も兼ねて申し上げたいと思います。
 ただいまの御質問にありまする問題は、昨年十一月及び本年三月中に行われました事実についての御質問であります。覚言該当者としての仮指定の実施は、昭和二十二年閣令。内務省令第一号第五條によりまして、本人に対する通知によつて行うこと、が原則でありまするが、同條但書の規定によりまして、注所を知ることができない者及び陸海軍将校等につきましては、官報に掲載して行うことが許されておるのでございます。本件の場合におきましても、当時関係方面から急速に多数の者の追放実施を求められておりましたので、本人の住所の調査を盡すことができませんので、右但書に該当する合と認定いたしまして、官報掲載の方法によりまして処理いたしたのであります。何ら同省令を無視したものではありません。なお、田中澤二氏の政令違反の事件の場合におきましては、田中氏自身におきまして、その指定が官報に掲載されておることを承知しておられるのでありまして、このことは、御本人も政令違反事件につきましてよく認められておるところであります。
 覚書該当者に政治上の活動を禁止しておるのは、昭和二十一年一月四日の覚書及び昭和二十二年勅令第一号の趣旨にかんがみて、覚書該当者の政治への影響一切を阻止せんとするにあるのであります。従つてその範囲は、連合軍総司令部によつて、きわめて広く解せられております。しかして、勅令第一号の運用上いかなる事実が政治上の活動に該当するかは、前述いたしました法令の趣旨に照しまして、個々の具体的事件について決定さるベきものでありまして、今日までに政治上の活動として認められている事項をあげますれば、先ほど御質問にもありました通り選挙に関する活動、政治團体の支援、反対に関する行爲、政策の論議批判または政策実現に関與する行爲でありまするが、これはきわめて廣いのでありまして、単に中央の政治ばかりでなく、地方の政治についても同様でありますし、これが公の席であろうと、個人間のプライベートの議論であろうと、あるいは野菜の統制廃止であろうと、主食の配給の問題であろうと、料飲再開の問題であろうと六・三制の問題であろうと、いかなる問題につきましても、事政治に関する限りは廣く適用されるのであります。これは十分御注意を願いたいと思うのであります。前項の政治上の活動の意義と範囲は、公職追放の特殊事情によりまして、公務員法改正に関する人事委員会の試案に示された政治的行為とはおのずから解釈を異にすることも、御承知願いたいのであります。
#36
○齋藤晃君 ただいま法務総裁の答弁によりますれば、本人が官報において承知しておつたからというようなことを言いますが、しからば、法令において住所不定なる者、あるいは正規の軍人以外は、これを本人への通知をもつて行うという法令があつたがいやしくも法令にあるにかかわらず、その法令を無視して、本人が承知したということによつて、この法会をみずから政府が破つたことを認めるならば、私は法治國として断じて許すことはできないと信ずる次第であります。ことに、最後の政治活動の点でありまするが、もしも政治活動において、日常における会話をし、これにおいて政治の論議に入るといたしましたならば、おそらくその追放者というものは、何ら法における規定がないと考えなければならない。私どもは、ここに二十万の追放者の将来にかんがみまして、かくのごとき原則によるものではないと思うのでありまして、あまりにも見解があいまい模糊であると考えまして、私ども將來憂うべきものがあると思うのであります。もう一度明快な答弁を私は要求するものであります。
    〔國務大臣殖田俊吉君登壇〕
#37
○國務大臣(殖田俊吉君) お答えをいたします。田中氏がこの事実を知つておつたかいなかによつて私は正当視しておるわけではありません。ただ、それをつけ加えて申したのでありまして、官報に掲載されておりますことによつて十分なのでございます。
 それから、政治上の活動は非常に廣いのでありまして、今お話のごときことが事実ありますれば、必ずそれは政令違反として処分さるべきものであります。ただ、非常にそれが範囲が廣いから、国民生活に影響することが多いかもしれませんが、これは連合軍艦司令部の命令でありまして、いかんともいたしがたいのであります。
     ――――◇―――――
#38
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、山中日露史君提出、公職追放訴願委員会設置に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#39
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 公職追放訴願委員会設置に関する緊急質問を許可いたします。山中日露史君。
    〔山中日露史君登壇〕
#41
○山中日露史君 私はきわめて簡單に、公職追放に対する訴願委員会復活の問題について政府の所信をただしたいと思うのであります。
 最近新聞紙の傳えるところによりますと、政府は、追放に対する異議の申立てが、去る五月十日訴願委員会の解消とともに期間の終了を途げたるにかかわらず、再び訴願委員会を復活して、まず政治関係の再審査の要求に應ずることとして、目下官房長官の手元で同委員会の委員の人選などが行われ、所要の準備を進めているということが傳えられているのであります。これはきわめて重大な問題でありまして軽々に看過することのできない問題であると思うのであります。
 申すまでもなく公職追放は、ポツダム宣言に基いて、わが國を眞に民主主義國家として再建するために、過去において軍閥あるいは財閥に協力し、軍國主義思想のもとにわが日本を今日の破滅に陷れたこれらの政治家あるいは指導者を徹底的に究明して、今後再びかかる人物の擡頭によつて日本民主化の障害を来さざるようにという深遠なる考慮のもとに行われましたところの、國民的の処置であるのであります。從つて、終戦後におきましても歴代の内閣は、過去三年間にわたりまして愼重にこれが審査を遂げまして、追放すべき者は追放し、また解除すべき者は解除し、もつともその間に、追放問題に対する二、三の疑惑を起した問題もありましたけれども、かえつてこれがために審査を厳重にいたしまして、ようやく今年五月に、訴願委員会はその任務を終了して、日本民主化の大役を果したのであります。しかるに、今回再び訴願委員会を復活し、しかもそれが政治的関係者に重点を置かれたというに至つては、この政府の意図に対して深き疑惑を抱かざるを得ないのであります。(拍手)
 仄聞するところによりますると、一たびかかる訴願委員会復活の問題が新聞紙上に報道せられまするや、過去の国家主義的反動・分子が、陸続として追放解除の要求をなさんとし、またなしつつあるやに承つているのであります。私の想像にして、もし誤りあれば仕合せでありますけれども、もしかかる訴願委員会の復活が、来るべき選挙を目ざして、追放によつて苦しむ人々に解除の道を與えることによつて恩恵を施し、一党一派の党利党略のために利用することがあるならば、これはゆゆしき問題でありまして、実にわが日本民主化の敵といわなければならぬと私は思うのであります。(拍手)
 公職追放解除の問題は、やがて行わるべき平和條約において、日本國民としてあらためて考慮すべき問題でありますが、今日すでに、五月に訴願委員会が解消し、まだ日なお浅きにかかわらず、早急にこれを再び復活せんとするところの政府の意図は那辺にありやこれをまず明確にしていただきたいと思うのであります。しかして、なお政府は、将来のこの公職追放の解除という問題について、どういう考えを持つておられるか、この方針、その考え等についても承りたいと思うのであります。
 なおまた、かかる訴願委員会復活のごとき重要なる問題は、当然関係筋の了解がなくてはならないものと思うのであります。私の承知いたしておるところによりますと、かかる問題については、関係筋は何ら関係しておらぬというふうに聞いておるのでありますが、こういう重要なる問題が新聞紙に堂々と発表ざれるに至りましては、結局政府がこれを新聞紙上に知らしめたにすぎないのでありまして、この影響するところは、きわめて重大であります。從つて政府は、かような問題について関係当局のあらかじめの了解を得たものであるかどうか、この点を明確にしていただきたいと思うのであります。
 以上三点について政府の明確なる御答弁を要望して、私の質問を終る次第であります。(拍手)
    〔國務大臣林讓治君登壇〕
#42
○國務大臣(林讓治君) 山中君にお答えいたします。
 公職追放訴願委員会の設立につきましては、この問題は決して総選挙などに間に合せるような心持をもつてやつておるのではありません。現在までの追放者につきまして、実際において、きわめて追放者として該当すべき者でないような方々も、幾らもあるのでありますが、その方を解除する目的をもつて行うものでありまして、現政府としては、今日におきまして必要なものと考えております。
 なおその組織につきましては、あるいは先ほど森君が云々のお言葉がありましたけれども、森君が委員長になつてやるような構想は抱いておりません。そこで、一般民間側からしかるべき人を七名だけ選任いたしまして、過去における訴願委員会の組織と同様、公平なる調査に基きまして追放者を解除いたしたいという心組みで計画を立てたものであります。
#43
○山中日露史君 ただいまの林大臣の御答弁の中に、追放に該当ぜざる者がたくさんあるということを言われましたが、それはいかなる根拠に基いてそういうことを言われますか。
 それからもう一点は、先ほどお尋ねをいたしました関係筋の了解を得てなされておるかどうかということ、この点について、もう一度お尋ねいたします。
    〔発声する者多し〕
#44
○副議長(田中萬逸君) 静粛に願います。
    〔國務大臣林讓治君登壇〕
#45
○國務大臣(林讓治君) 日本において、こういう政策をとることはさしつかえないという点より、このたび設けるようになつておるわけであります。
 なお、該当者がたくさんあるかどうかという点につきまして、きわめて形式的の問題であつて、当然これは追放者として該当すべき者でないような方方が幾らもある。そういう点について、私どもは訴願によつて解除するような方法をとりたいと考えておる次第であります。
     ――――◇―――――
#46
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、西村榮一君提出、予算案審査に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#47
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 予算案審査に関する緊急質問を許可いたします。西村榮一君。
    〔「総理はどこに行つた」と呼び、その他発言する者多し〕
#49
○副議長(田中萬逸君) 先ほどお断りした通りであります。
    〔西村榮一君登壇〕
#50
○西村榮一君 私は、吉田総理大臣に質問の予定でありましたが、欠くべからざる用事で席をはずしておられるということでございますから、その点を了承いたしまして、内閣の統一せる責任ある答弁を、列席の閣僚の中から求めたいと存ずるのであります。
 政府は、現在提出しておる追加予算案を組みかえるか、あるいは補正第三号予算を提出しなければならない段階に、今日は立ち至つたのであります。しからば、その原因は一体どこにあつたか。私の問わんとする第一点は、本追加予算を提出するにあたりまして、現内閣は、関係方面の担任当局と十分打合せ、了解の上に提出されたかいなや、ということを承りたいのであります。
    〔発言する者多し〕
#51
○副議長(田中萬逸君) 靜粛に願います。
#52
○西村榮一君(続) 第二点においては、政府は当初本予算を提出せずして、國家公務員法だけを通過せしめて、即時解散の方針であつたように承つておるのであります。しかるに、一般の輿論並びに各般の諸情勢は、公務員法の審議と同時に、それの生活を保障する追加予算は同時に審議しなければならないという輿論が勝利を得まして、現内閣はそれに從わざるを得なくなつたのであります。そこで本予算は、緊急当初の予定を変更せられまして、内閣におきましては、一夜づけというよりも数時間の間において、現在提出せられております追加予算は編成せられたのであります。しかるがゆえに、その追加予算の内容なるものは、ずざんをきわめるものであわ、しかもその提出にあたりましては、愼重なる準備と用意が欠けておつたということが、この十数日の間予算審議の澁滞を來した一大原因であるといわざるを得ないのであります。そこで私は、この追加予算を組みかえられて行くのであるか、あるいは補正予算の形において修正案を出されるのであるか、いわゆる組みかえか補正予算か、これを第二番目に承りたいのであります。
 第三番巨においては、本予算案は申すまでもなく、官公吏の給與改善に要する歳入歳出をその補正の中心とするのでありますが、もしも本予算が……。
    〔発言する者多し〕
#53
○西村榮一君(続) 重大でありますから、もう一度私は繰返して申しますが、本予算案は官公吏の給與改善が中心と相なつておるのであります。しからば、この給與改善なるものの官公吏の給與を取扱つておる関係方面のポストは、それぞれ部署が決定しておるのでありまするが、この官公吏を中心とする給與改善の追加予算が、その直接担任する事務当局との十分なる理解と打合せなしに本國会に提案せられて、もしも本國会が、それを無修正で、政府の主張を信任いたしまして通過せしめたときに、はたしてその予算案が実行できるかどうかということを憂えまするならば、今の情勢においては、それは実行不可能であります。
 次に私が現内閣に問わんとする点は、この政府の言明を信頼してわれわれが審議可決した予算案が、関係方面の事務当局との了解と承認なくして提出され、しかして審議されたる予算案が実行不可能になつたときの責任は、一体何人が負うべきであるかということを問いたいのであります。申すまでもなく私は、現下の予算編成の現実を説いておるのであります。私が今政府に御質問しておる点はきわめて重要でありまするから、予算編成の現実に即して質問しておるのでありましてわれわれ、が予算を編成し、これを國会に提案し、國会がまたこれを修正せんとする場合におきましても、政府が原案を提出する場合におきましても、これは関係方面の了解が必要と考えるのである。(「わかつております。」と呼ぶ者あり)わかつておいでになれば、この手続が当然考えられるべきであるということは、ポツダム宣言の受諾によりまして、わが國が負担しなければならないのは、終戰処理費その他ポツダム宣言の受諾に伴う多くの歳出が盛られるのであります。同時に歳入において、復興資金並びに救済資金その他多くの関連せる事項があるのでありまして、これらを一括して、歳入歳出とも、われわれは一應お了解を必要とするのであります。しかるに、これと何らの関係のない法律案あるいは予算案が審議されて、それが実行不可能になつたというときの段階に至りますならば、その場合には一体何人が責任を負うのであるか。(「心配するな」と呼び、その他発言する者あり)
 私は、今民自党の諸君から心配不用であるという御意見を承つたのでありますが、これは現実の予算編成上聞き捨てならぬ一言であります。と申しますことは、われわれ、が関係方面の意図を十分に理解し、了解のもとに國政を審議せんとする理由は、一体どこにあるか。それは、アメリカを初めその他関係各國における日本國民の自主権の尊重ということが明らかであるということは、民自党の諸君も銘記しなければならない。しからば、日本國民の自主性の尊重を連合軍でするということは、日本の國会の権威を維持して行きたいという関係方面の好意でありまたわれわれも、全力をあげて日本國会の権威を維持しなければならないと信ずるのであります。しかるに、何らの理解と了解と連絡なくして、不十分なる、ずさんなる予算案を提案せられまして……。
#54
○副議長(田中萬逸君) 西村君、時間が迫りました。結論に入られんことを望みます。
#55
○西村榮一君(続) 結論に入りましよう。――國会が通過して、法律案あるいは予算案が実行できなくなつたときに、一体政府はいかなる責任をとられるか、この点、明確なる御答弁を煩わしてみたいと思うのであります。
    〔國務大臣大屋晋三君登壇〕
#56
○國務大臣(大屋晋三君) ただいまの西村君の御質問に対しまして、私より御答弁申し上げます。
 第一問は、現在提出中の予算を政府は組みかえて出す意思はないかあるかという御質問でありますが、これは意思はないのであります。
 さて第二段の問題といたしまして、追加予算または補正予算を提出するかという御質問であつたと思うのでありますが、これまた、ただいまのところ、まつたくさようの意思はないのであります。
 さて第三点に対しましては、今回の補正予算並びに公務員の給與の法案につきましては、いずれも関係筋と合理的に協議いたしまして國会に提出いたしましたのでございますから、西村君がいろいろと御心配に相なりましたこの予算の通過におきましては、実行不可能などということは毛頭ないと信じまするし、從いまして、合法的に國会に提出されました予算の実行並びにそれが運営に対しまして、関係方面とも毫も対立をかもすがごときおそれはないと信じておる次第であります。
 右、御答弁申し上げます。
#57
○西村榮一君 再質問……。
#58
○副議長(田中萬逸君) 時間がありませんからなるべく自席から願います。
    〔西村榮一君登壇〕
#59
○西村榮一君 私は、議長の寛容なるお許しを得まして、きわめて短時間において再質問いたします。
 今大屋君は、補正も追加予算も出さないという御説明でありましたが、人事委員会において、この政府原案を修正するところの法律案は、すでに了解がついておるのであります。しからば、これが予算委員会にまわつたときに、当然現在政府が提案せられております予算案は、修正するか、あるいは補正予算を出さなければならないということは、予算のABCを知つておる人ならば十分了解ができるのであります。しかるに、私は簡単に結論を申しますが、ただいまの大屋君の答弁はきわめて欺瞞であつて、この欺瞞は数時間の後に暴露せられるであろうということを申し上げて、しかして本日は時間がありませんから、この正体を突き詰めて、私は新しい機会を求めて政府を追究して行きたいと存ずるのであります。(拍手)
     ――――◇―――――
#60
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、石原圓吉君提出、水産業復興促進に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#61
○副議長(田中萬逸君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 水産業復興促進に関する緊急質問を許可いたします。石原圓吉君。
    〔石原圓吉君登壇〕
#63
○石原圓吉君 水産業復興促進に関する緊急質問をいたします。
 わが國現下の水産業は、荒廢からいまだまつたく回復し得ない状態であります。國内重要産業の全分野にわたる総合的、経済的復興、特に食糧対策の見地から、これが急速なる復興をはかることは当面緊急の要務であります。しかして、南極捕鯨の許可、漁業用資材の輸入等連合軍多大の好意によりまして、生産の復興はその曙光を見出されつつあるのでありますけれども、現在許容されている海区においては、いかに可能範囲における最大限の生産に努めても、なお國民の水産食料の最低必要量にも達しないうらみがあります。
 次に、わが國水産復興の基盤をなす水産資源に対する調査研究については、ほとんどその見るべきものがないのであります。かくては、生産の合理的、永続的維持発展を期することはとうてい望み得ないのであります。なお、水産復興に緊要な資金の融資は特殊のものに限定され、金融機関からの融資はほとんど皆無の状況であります。もし現状のままに水産金融の情勢を放置しておくならば、その復興はとうてい期し得ない実情であります。よつて政府は、水産復興促進をはかるため、水産資源の調査研究に対する的確なる施策と、水産資金の円滑化に対する國家資金の供給をはかる施策とを急速に行うことを強く要望する次第であります。
 以上申しましたことを結論として要約いたしますならば、戰後におけるわが國の水窪業に対する基本的要素とする調査研究機関が、戰争や震災等により壊滅的な被害をこうむつたので、その機能をほとんど発揮し得ない現状であります。すなわち、今日までの水産業は、ただ生産高を重点に置いた漁獲を奨励し、魚をとりほうだいにとつて來たのでありまして、その結果、はなはだしい濫獲に陥り、漁場は手ます荒廢の極に達するばかりでなく、蛋白給源の大本であるいわしの不漁を初めとして、魚族の影をひそめたものは、今や数千種に上つたのであります。ことにいわしのごときは、昨年より本年にかけて、ただ九州の一角にのみ漁獲がわずかにありましたが、その他の全國には、いわしの影を見ないという状態であります。
 漁業の前途はまつたく危機に瀕しつつあります。そこで、これらの対策として、漁業に高度の科学性を取入れ、魚族の増殖保護等に関する調査研究機関を設けて、合理的、永続的漁業の発展を期せなければならないのであります。よつてこの際、國立水産研究所と、わが國水産業の実情に即した、内容の充実した水産大学の設置を必要と認めて、これを強く主張するものであります。現在、水産試験場や試験場所属の試験船その他水産学校のすべては荒廢のままでありまして、水産國日本といわれるのに、水産大学の一つもないということは、もつてのほかと存ずるものであります。(拍手)この点について政府はいかなる具体策を実施しようとするのであるかをお尋ねいたします。
 次に水産金融でありますが、昭和二十三年八月現在の復興金融金庫の融資総額は約九百億円でありますが、そのうち水産に対しては、わずかに三十四億六千余万円でありまして、さきに問題を起した昭和電工の融資二十四億円と比較いたしますと、水産の方がわずかに十億円ほど多いだけであります。水産業者の中に昭和電工の社長のような人がただ一人でもあつたならば、水産融資は数百億円に達しておつただろうと思うのであります。この点より考えましても、政府はいかに水産金融に冷淡であるかがうかがわれるのであります。漁船建造等は大体復興いたしましたけれども、ただ船ができただけで、それを運航するところの準備資金は少しも満たされていないのであります。かつお・まぐろ漁業、捕鯨漁業等主として遠洋漁業に重点が向けられて、沿岸漁業に対しては実に軽く扱われて來たのでありまして、現に本年十月現在の水産金融総額四十五億のうち、沿岸漁業に対しては、わずかに十五億円に達しないという哀れな状態であります。わが國水産総漁獲の八〇%は、みなこの沿岸漁業者の生産する生産高でありますのに、このような片手落ちの融資の分配は、実に不合理きわまるものといわなければなりません。
 右の融資の梗塞と潮流の異変によりまして、今年の夏の初めより、遠洋・沿岸漁業ともに非常な不漁を示したのであります。漁村は荒廃を來し、國翻の沿岸から、漁業運轉資金難の声がごうごうとごの國会にも参つておるのであります。現在、以西底引漁業、かつお・まぐろ漁業、定置漁業、いわしあぐり網漁業の多数の漁船は、出漁の仕込み資金に窮して、日本海、太平洋各地の漁港に数十日滞船して、毎日その苦痛を訴えている始末であります。このまま放置いたしますれば、年末年始に際し六大都市には魚の姿を見ることもできぬばかりでなく、数十万の漁夫は、居ながら、漁群ながめながら、年末越冬に窮する情勢であります。ゆえに政府は、この際非常特別手段による緊急対策を立て、当面の運轉資金十七億円を一刻も早く融資せられんことを、切に要望するものであります。私は、この融資が不可能の場合、沿岸漁村及び漁業根拠地において万一の不祥事が起ることがあつてはならぬことを憂うるものであります。以上述べました私の質問に対し、政府は今いかなる対策をとりつつあるか、具体的な御所見を伺いたいのであります。
 以上は、大蔵大臣並びに農林大臣にお尋ねするのでありますが、最後に水産金融制度を確立すること、これをすみやかに制度化することに対して、総理大臣の御答弁を伺いたいのであります。(拍手)
    〔國務大臣周東英雄君登壇〕
#64
○國務大臣(周東英雄君) お答えいたします。
 御質問の内容にありました戰後における漁業の復興に関して、まず第一に、漁業その他海流等の調査研究機関を拡充し、水産大学を設置するの意思はないかというお尋ねであります。今日における漁場の荒廃状況を見まして、今後漁族の繁殖法並びに海流異変に伴う魚族の減少等に関しまして、政府は目下調査研究所を調査し、全国九ブロックにわけて愼重に調査研究を進めておりますが、同時に、これらは現地員の不足にありますので、各地方にある水産試験場分場等の協力を得まして、海流調査、漁場調査等に力を入れておりますが、なお不足であります。これは私どもといたしまして、この研究調査に関してはでき得る限り拡大いたしたいと考えております。
 第二の御質問であります漁場の金融についてのお尋ねでありますが、これはお話の通り、終戰後において一番遅れているのが農漁業金融であります。しかしてこれに関しましては、お話の通り、沿岸漁業並びに遠洋漁業に対するおのおの独立した立場において施設することが正しいと思います。沿岸漁業に対しましては、先ほど第三國会で通過いたしました漁業協同組合組織を通じて短期・中期資金を融通する方策をもち、それに対しまして、どうしても政府の相当額の融資法を考える必要があると考えます。同時に、ただいま御指摘のかつお。まぐろ漁業、あるいは定置漁業、あるいは関東北におけるいわしまきあみ漁業、東海・黄海における底引漁業等に関する目前に追つた着漁資金の梗塞からいたしまして、こここに非常な問題が起りかけておりまするが、これらに対しましては、先般の衆議院並びに参議院の委員会の決議並びに参議院の本会議における決議の趣旨を尊重いたしまして、最近これらの漁業に対しましては、その必要とする漁業用資材の購入資金の融通に関しまして、一定限度の保証のもとに融資をいたし、漁業手形の方法によつてこれが処置をとるべく、すでに計画樹立済みであります。近くこれを実施に移すことになつておることを御了承願いたいと思います。恒久施設としての農漁業金融の確立に関しましては、金融委員会制度とにらみ合せまして、目下研究中であります。
    〔國務大臣大屋晋三君登壇〕
#65
○國務大臣(大屋晋三君) 石原君の御質問の水産金融に関しまして、ただいま農林大臣から御答弁がありましたが、私から少し補足して申し上げることにいたします。
 さしづめの手段といたしまして、いわゆる漁業資材配給規則に規定いたしておりまするところの漁網その他の漁業資材並びに漁業用の油の購入資金に限りまして、とり急ぎの措置といたしまして漁業手形の方式を考えておるのであります。すなわち、振出人は漁業資材または漁業用油の賣却人、支拂人は漁業資材または漁業用油を購入する漁業者、保証人といたしまして漁業者より漁獲物を買い取る公認荷受機関、こういうような関係におきまして漁業手形を発行いたしまして、市中の金融機関から割引が受けられるようにいたそうと考えております。なおこの漁業手形は、復興金融金庫の損失補償または支拂保証を付することにいたしたいと考えております。なお融資の金融機関が、資金の必要上日本銀行から借入れをなす場合には、農業手形に準ずる適格手形といたしまして取扱いをいたす考えであります。
#66
○石原圓吉君 この席よりお許しを願います。
#67
○副議長(田中萬逸君) よろしゆうございます。
#68
○石原圓吉君 金融制度の確立につきましては、次の適当なる機会に総理大臣より御答弁を伺いたいのであります。この点留保いたしておきます。
#69
○副議長(田中萬逸君) 承知いたしました。その手続をとります。
 この際暫時休憩いたします。
    午後八時八分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩の後は会議を開くに至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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