くにさくロゴ
1948/12/21 第4回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第004回国会 本会議 第19号
姉妹サイト
 
1948/12/21 第4回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第004回国会 本会議 第19号

#1
第004回国会 本会議 第19号
昭和二十三年十二月二十一日(火曜日)
 議事日程 第十八号
    午前零時五分開議
 第一 議員外崎千代吉君懲罰事犯の件
 第二 製造たばこの定價の決定又は改定に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した事件
 政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    午前九時十二分開議
#2
○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、内閣提出、政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(松岡駒吉君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。人事委員長角田幸吉君。
    〔角田幸吉君登壇〕
#6
○角田幸吉君 ただいま議題となりました政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案に関し、当委員会の審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず政府の説明によれば、本案の提出理由とするところは次の通りであります。すなわち政府は、去る三日、昭和二十三年十一月以降の政府職員の俸給等に関する法律案を本國会に提案され、翌四日、本委員会に付託されたのでありますが、諸般の情勢にかんがみ、昨二十日、同法案はこれを修正して、先般人事院より政府に勧告されました政府職員の給與案を原則的に取入れた内容のものとしたのであります。
 次に、その法案の内容の骨子は、第一、政府職員の給與を月平均六千三百七円とし、いわゆる從来の三千七百九十一円ペースによる本俸に対して、平均六割一分程度の増額をしたものであります。第二は、扶養手当は、配偶者及び十八才未満の子のうち一人については月額六百円、その他の扶養親族については一人につき月額四百円としたのであります。第三は、勤務地手当は從来の例によることとし、超過勤務手当、夜勤手当、休日給等については、おおむね現行の制度を踏襲したのであります。第四は、勤務時間はほぼ民間同様、少くとも一週間の実労働時間四十時間以上としたのであります。第五は、新ベースによる給與は、本年度追加予算案に計上されておる財源等の関係もあり、明年一月一日より実施することとしたのでありますが、この年末における政府職員の生活の逼迫を考慮いたしまして、本年十二月分として、現在のペースによる給與のほかに、その六割六分3厘に相当する金額を前拂いすることとし、明年一月及び二月の給與より、各月においてその半額を差引くということにしたのであります。
 この政府原案に対して、今日、赤松勇君、高橋禎一君、平川篤雄君、相馬助治君、水野實郎君から、日本社会党、民主党、國民協同党、社会革新党、第一議員倶樂部の五派共同修正案が提出されたのであります。
 この共同修正案のおもなる内容とするところは、一、政府職員の新給與ベースを六千三百七円として、その実施期日を昭和二十三年十二月一日とすること、二、昭和二十三年十二月分として、現行給與ベースに基く給與額の十六割六分三厘に相当する額とし、昭和二十四年一月分及び二月分の給與からそれぞれ一割七分五厘を差引いたものとすること、三、各月の給與はその月の二十五日までに支拂いすべきこと等を骨子としたものであります。
 かくて、政府案及び五派共同の修正案について討論に入つたのでありますが、淺利三朗君は民主自由党を代表して政府原案に賛意を表する旨の討論を行い、菊川忠雄君は日本社会党を代表し、川崎秀二君は民主党を代表し、平川篤雄君は國民協同党を代表し、水野實郎君は社会革新党を代表し、相馬助治君は第一議員倶樂部を代表して、それぞれ共同修正案に賛意を表する旨の討論を行い、また館俊三君は労働者農民党を代表し、徳田球一君は日本共産党を代表し、それぞれ政府原案並びに五派の共同修正案に反対する旨の討論を行つたのであります。その討論の内容は、会議録によつてごらんいただくこととして、ここにこれを省略いたします。
 続いて一旦休憩に入り、再開後ただちに採決いたしましたところ、政府原案は多数をもつて五派共同修正案のごとく修正議決せられた次第であります。
 以上、簡單ながら御報告いたします。
#7
○議長(松岡駒吉君) 討議の通告があります。これを許します。館俊三君。
    〔館俊三君登壇〕
#8
○館俊三君 私は、労働者農民党を代表いたしまして、今議題となつておりますところの給與ベースの法案に対して反対の意を表明するものであります。
 前の議会において、政府は、國家公務員法だけを通過させたらすぐ議会を解散する、こういうことを建前としておつたのであります。しかるに野党が、公務員法と同時に給與ベースを含んだところの予算を上程すべきものであるということを、やかましく責め立てましたので、政府は、このために窮状に陥つて、ようやく先月の二十九日になつて、ガリ版刷りの予算案を提出いたしました。その予算案なるものは、初めから計画的にやつておつたとは私に見られないので、ひたすらに公務員法だけを通して國会を解散するという考えでおつたために、非常にずさんな予算案であつたと私は思つております。
 そのずさんな予算案なるがゆえに、これがその筋の批判を受けて、種々の難点にぶつかつておつたのであります。そのために最も窮境に陥れられたのは、北海道における家庭用石炭暖房の手当、あるいは全國にまたがる寒冷地給の支給、これが遂に帳消しになつてしまいました。このことについては、すでに前の政府において、しつかりその予算として出すことをきめられ、現在の内閣においてもこれを引継いで、そうしてこれが必ず通るということを、全寒冷地の全官公労の人たち及び北海道の石炭を必要とする全官労に向つて、ほとんど公約しておつたにもかかわらず、この年の暮れに迫つておる今日においても、この支給が完全に少しもなされない。そうして、非常な窮境にこれらの人を追い込んでおるのであります。しかも、その予算の中に含んでおる賃金ベースのわくは、ようやく五千三百三十円なのであります。
 私は、これについて、人事委員会において、前の泉山三六大藏大臣に向つて、この五千三百三十円ベースの賃金で労働者は食えるのかと質問をした。しかも政府は、人事院案の六千三百七円を否定したのであるが、現在の給與水準において、五千三百三十円が妥当であると、あてたはお考えになるかということを聞きましたところが、泉山氏は、五千三百三十円は現在の給與水準では妥当であると、簡單に、はつきり申したばかりでなく、これで労働者が十分に食えるのだと申しました。しからば、六千三百七円水準についてどう思うかという私の質問に対しては、これは現在の給與水準としては妥当ではないのであると、はつきり申されておるにかかわらず、今度野党側が六千三百七円の人事院案の水準を取上げて、これによつて種々のその筋と折衝いたし、これがやや成功して來るに從つて、政府は、この六千三百七円の、妥当ならずとしたその案を取上げまして、政府みずからの原案を捨てて修正案を出すような仕儀になつたのであります。
 これをもつて見ても、いかに現政府が労働者の給料賃金に対して非常に無感覚であるか。とにもかくにも公務員法を通して、この彈圧法によつて労働者を街頭にさらけ出してしまえば、あとは賃金がいかに安かろうと、いかに食えなかろうと、それは公務員法によつて縛り上げてあるから、爭議もできないであろう。團体交渉もできないであろう。これで安心だ、その上でゆるゆる賃金ベースを考えた方がよかろうというような、非常におそまつな考えをもつて労働者に対し、労働行政を考えておつた、私はそう思うのであります。
 從つて、今そういう形からおちついた政府の修正案も、野党の修正案も、六千三百七円という点において一致し、その内容においてもほとんど一致しておるのでありますが、ただ一方は十二月から六千三百七円であるといい、他の一方は正月から六千三百七円であると称しておるのであります。いずれにいたしましても、三月までに至る間に使われるところの予算というものは、二百六十二億のわく内でありますからして、片方を盛り上げれば、その間に、二月あるいは三月において、非常に低い、四千何百円かの一箇月ができ上り、また政府案のごとく正月に持ち越せば、一月、二月が非常に安い給料になる、そういうことでありまして、われわれは初めから‥‥。
    〔「反対の理由を言え」、「結論を早く言え」と呼び、その他発言する者多し〕
#9
○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。
#10
○館俊三君(続) この六千三百七円、あるいは五千三百三十円という給與予算に対しては、まつこうから反対し、六千八百円というわが党の主張を主張しておるのでありまして、また労働者諸君の手取り七千三百円というものを要求しておるのであります。私たちは、これを大いに支持するのでありますけれども、議会勢力の関係その他を考えまして、六千三百七円案に他の野党の大部分が一致する点を見つけまして、それに多少便乗をしたのでありますが、この案も、野党の最初の案のごとく、十一月からということでありましたならばとにかく、現在のような形になりましたのでは、とうてい労働者に満足を與えるわけには行かないのであります。
 この暮れに臨んで――厖大体去年の暮れにおきましては、全官公労は、普通の賃金のほかに二箇月八分の給與を得ておつたにもかかわらず、今年はいかに政府がこれを措置し、いかに野党諸君が処置いたしましても、わずかに二千円足らずの増額にしかならないのであります。しかも、八月、九月、十月ごろから困窮に追い詰められて、その生活のくたびれが堆積されて、迎えておる諸がかりの多い年末において‥
#11
○議長(松岡駒吉君) 館君、時間が参りました。
#12
○館俊三君(続) これだけでは、とうてい取返しがつかないのであります。われわれは、公務員法の彈圧法によつて、この食えない姿を街頭にさらけ出しておるところの労働者諸君のことを考え、さらにこの給與ベースにきめられておるところの労働時間の強化――その労働時間を四十時間――四十八時間という数字を持つておるのでありますが、これも給與局長の話によりますると、これを賃金ベースに直すときに、わずかに六千七十八円にしかこれがなつておらないということを言のておるのであります。
#13
○議長(松岡駒吉君) 館君、時間が超過しました。結論をつけてください。
#14
○館俊三君(続) しかも年末調整のごときも、回答はきわめてあやふやであります。年末調整のことを考え、またこの水準を考える時分に、われわれは、とうていこれに賛意を表することができません。(「もうよい」「わかつた」と呼び、その他発言する者あり)現実に‥‥。
#15
○議長(松岡駒吉君) 館君、時間が超過いたしました。
#16
○館俊三君(続) そういう意味において私は、人事委員会でもはつきり申しました通り、この野党の修正案というものは單に労働者に六千三百七円という名目を與えただけでありまして、労働者の猛烈なる反対とその圧力によつて、名目だけをこれに與えることによつて、いたずらに選挙対策を講じたくらいが落ちであろうと、私は考えるのであります。
#17
○議長(松岡駒吉君) 館君――館君、時間が超過しました。結論をつけてください。
#18
○館俊三君(続) こういう意味におきまして、私はこの法案に反対をいたします。
#19
○議長(松岡駒吉君) 菊川忠雄君。
    〔菊川忠雄君登壇〕
#20
○菊川忠雄君 私は、日本社会党を代表して、政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案の審議に関する人事委員長の報告に対して賛成するものであります。すなわち、民主党、國民協同党、社会革新党、新自由党、第一議員倶樂並びにわが日本社会党の野党共同修正案に賛成をするものであります。(拍手)
 まず政府案を一見しますると、その内容は、さきに提出をされました原案とは根本的に異なつておりまして、まことにりつぱにでき上つておるということを見たのであります。これがもしこの議会の当初において政府原案として提出をされておりましたならば、おそらく一週間も以前に、この給與法案は本議会を通過いたしておつたと思うのであります。(拍手)今日われわれは、昨晩から夜を徹してかくのごとく会議をしなければならないのでありまするが、こういう必要も、おそらくなかつたかと思うのであります。
 しかしながら、この政府案は、形はまことにけつこうでございまするが、その実は、心はいまなお五千三百三十円ベースのふるさとに残つておりながら、四囲の事情やむを得ずして、昨日に至つて政府案として取上げられて、原案とひそかにすりかえられたものであります。しかも、その内容を吟味いたしますると、実はわれわれ野党諸派がここ二週間にわたつて研究検討の上で仕上げた結論を無断借用に及んだものでありまして、(拍手)まさに当節流行の著作権侵害の修正案にすぎないのであります。(拍手)
 ただ異なりますところの点は、第三十一條第二項におけるところの給與支給の月割と、第三十二條における四十八時間以上の勤務時間の点の、二つのみであつたのであります。この点につきましては、まことにお氣の毒でありまして、たとえば給與支拂いの点におきましては、政府はわずかに有利な点があるということを主張して、大いに宣傳これ努めたようでありますけれども、大藏当局みずからが認めるごとく、政府案よりも野党案は、來年三月までにおいて約九億の増額となつておるという事実が、政府の宣傳をひつくり返しておるということは明瞭であります。(拍手)さらに、十二月一日から六千三百七円ベースを明確に実行をしておるという点におきましては、このこと自身が、最もこの法案におけるところの重要な点でありまして、政府案のあいまい模糊たる点に比べますならば、はるかに合理的であるということを、われわれは知るのであります。(拍手)
 次に第三十二條の点につきましても、第十九上において官公使の勤務時間を四十時間と四十八時間の間に決定しておりながら、この三十二條においては、相もかわらず四十八時間以上勤務するところの現業官廳における大多数の從業員諸君に対して、四十八時間以上の勤務をそのまま認めておるという大きな矛盾を暴露しておるのが、政府案であります。われわれは、かような点につきましては、日本画労働基準法の上に立ち、さらにこの労働基準法は、将來日本が國際経済市場に臨む場合におけるところの國際労働水準を対象としております場合において、官公吏自身、政府みずからがこの労働基準を破るということにつきましては、内外の情勢に対して、はなはだ遺憾とせざるを得ないのであります。(拍手)從つてわれわれは、他の部分におきましては、もとよりわれわれのものをお貸しをしておるのでございますから相違はございませんが、ただこの本家と違う点につきましては、これのみは承認しがたいがゆえに、政府案に対しては反対せざるを得ないのであります。(拍手)
 わが党は、本年の七月二十二日にマッカーサー元帥の書簡の発表に接しまして以來、官公吏の公正妥当なる給與水準を決定するために全力を拂つて参つたのであります。從來、日本の官公吏の労働水準につきましては、労働組合と使用主との間において團体交渉あるいは團体協約によつて決定されることを、わが党はこれに対して協力をするという態勢をとつて参つたのであります。しかるに、マッカーサー書簡が出まして以來、官公廳労働組合の自由なる活動が制限され、さらに官公吏の給與水準については國会が決定するところの責任を明瞭にいたしておりますので、わが党は、特にこの情勢におきましては、党みずからが進んで官公吏の給與水準を決定するということを、責任をもつて痛感いたしたのであります。
 その結果、本年七月、わが党は、当時の物價水準におきまして並びに國民の所得の水準及び理論並びに実態の生計費を基礎といたしまして、主として官公吏の家計の赤字を解消するという眼目のもとに、六千二百円ベースを設定いたしたのであります。この六千二百円ベースは、人事院の案が七月を基準としながら十一月に移行をいたしましたことにかんがみまして、十月、十一月、十二月の三箇月平均に直しました結果、六千六百円ベースどいうことをわれわれは主張をいたしたのであります。從つてわれわれは、今日科学的にして合理的なるところの給與水準を求めるといたしますならば、六千六百円の水準が最も妥当であるということを、今日信じておるのであります。
 しかしながら、今日この切迫したところの時間的な制約のもとにおいて、しかも給與法案において、政府が五千三百三十円という低給なる水準を持ち、これに対して人事院案が六千三百七円というものを持つております以上は、当面まずこれを‥‥。
#21
○議長(松岡駒吉君) 菊川君、時間が参りました。結論をつけてください。
#22
○菊川忠雄君(続) まずこれを獲得することをわれわれの眼目として参つたのが、本案に賛成をいたしました理由であります。
 われわれは、今日かような点におきまして、本案に賛成をいたすものでありますが、なお若干、ここにわれわれは政府に対しまして希望を申し添えておきたいのであります。
 第一は、年末調整について、政府に対して十分な考慮を煩わしたいのであります。
 第二は、越年資金または越冬資金につきまして、でき得る限りの範囲において、それぞれの官廳において考慮を煩わしたいのであります。
 第三は、一月、二月の差引分でありますが、これは今回の二百六十五億の給與の範囲においては、その余地がありませんが、次の國会によては、これにつきましては、これに見合う財源を発見して、一月、二月の差引分に対しての調整を当然考えるべきであります。
 第四といたしまして‥‥
#23
○議長(松岡駒吉君) 菊川君、時間が來ました。
#24
○菊川忠雄君(続) 勤労所得税は、すでに三千七百円ベースから六千三百円ベースに上りました以上は、この勤労所得税の控除額のごときは当然引上げなければならぬところの重大な問題であると思うのであります。
 次に行政整理の問題でありますが‥‥
#25
○議長(松岡駒吉君) 菊川君、時間を超過いたしました。
#26
○菊川忠雄君(続) この行政整理につきましても、われわれは、政府が言うがごとき單なる天引の人員整理には絶対反対であります。われわれは、眞に行政機構の簡素化をはかり、これによつて合理的な人員の配置をいたし、それで生ずる剩余人員に対しては配置轉換その他の方法をもつて臨む、かような基本原則なくしての、いたずらなる予算の節約のための人員整理には、絶対反対をいたす次第であります。
 私は、以上のことを申し上げまして、本案に対する賛成の辞を終る次第であります。(拍手)
#27
○議長(松岡駒吉君) 徳田球一君。
    〔徳田球一君登壇〕
#28
○徳田球一君 私は、日本共産党を代表いたしまして、この修正案に絶対に反対するものであります。
 一体全体施設というものは、必要の限度をきめて、それから財源を探すのである。しかるに今度は、財源がこれだけだから、これだけでまかなえと言つておいて、そうしてこれを五千三百円から六千三百円に上げるなんというのは、ばかの限りである。これは財政法しまつたく逆でありまして、こういうやり方は一体どこにある。だからして、これは十一月から改訂をしなければならないということは政府も認めておるにかかわらず、こいつを十二月へ延ばしたり、一月へ下げたりして、何のことはない、てめえがつてに、この生活の水準をむやみやたらに入れかえておる。そういうばかげたことがどこにある。これは、労働者の生活を全然無視した、自分がつてな、てめえの方のただやりいいことばかりやつているのである。社会党が、眞に勤労大衆のためにやるならば、何も自分で、そういうやりくりなんか心配せぬでもいい。そういうことでなしに、五千三百円に対して絶対反対すればいい。
    〔発言する者多し〕
#29
○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。
#30
○徳田球一君(続) 五千三百円に対してどんどん反対するがいい。よけいなことはせぬでよろしい。
 この法案は、表向きはきわめてきれいにできておるけれども、これを実際実行してみろ、これこそ実際もうやりきれなくなる。労働者に恨まれるにきまつておる。これまでは、行政官廳がやりくりして、どうにかこうにかして、このせちがらい状態を糊塗していたのである。今度の法案ができた以上は、もうこれはできなくなる。今の、急轉して、まさに難破船が大きな波にもまれておるようなこのときに、これを規則ずくめにして、がちがちしたところに追い込んで行つたら、どうするのだ。実際これはできない仕事である。(「共産党は何をした」と呼ぶ者あり)共産党が天下をとるなら、そんなばかなことはせぬ。そんなことは、ちやんと融通のきくようにしておく。今度のように融通がきかなくしておいたらどうなる。驚くことになる。今までの既得権にしても、わが党が闘つたから既得権ができたのである。公務員法で、ちやんときめられている。お前らは何をした。さんざんストライキに反対していながら何を言うか。賃金ベースが六千三百幾らというけれども、眞に労働が強化されている面、その他現場の制限されている面を考えれば、実際上は五千二百円にしかならない。これは驚くべき詐欺的法律である。さらに、これは税を離して考えると、四千七、八百円にしかならない。今それくらいで食えるか。食えないことは明らかである。これで食えるか食えないかという数字に対して、給與局長――これは政府のゆいいちのエキスパートでであるが、彼に聞いたならば、CPSがどうのこうのといつて、ただごまかしているだけだ。実際だれが見ても、これがどれだけのものになるかということは、ちよつとも言わない。言えないはずだ。だれが考えてみても、これで食えない。
 こういうものをもつて公務員法ではさんざんしぼつて、労働者をまつたく奴隷化しておいて、この給與を與えて、一体どうするというのか。こういうような状態では、いきおいこれは行政機構を破壊するにきまつている。行政機構は腐敗せざるを得ないようにできている。そうすればどうなる。これはさらに首切りを伴う。政府が言つているではないか。全体のわくがきまつているのだから、上げたり下げたりしても、結局つじつまを合せるには、スポンスポン首切らなければならぬ。君らは、やれ九億よけいになるとか。やれ、あとのあれは十二、三億どうのこうのと言うけれども、これだけ多くなれば、結局犠牲者をたくさん出すだけだ。首切りにおいては、この政府は実に名人で、また非常にすきである。これは民主自由党の首切りを促進するにすぎない。こういうことをして、一体労働者のためなどということは、どこを押せば言えるか。
 次に考えておかなければならぬのは、労働者側も、文句を言えば監獄にぶち込まれる。ところが行政官廳で、労働者のために何とかしてやろうと思つてしてやつた者も、監獄に入るようにできている。これは、どうにもこうにも動けないようにできている。きめられた穴の中に、ただ巣ごもつているだけだ。そういう法律をつくるということは、めつそうなことではないか。そういうことを実際行つてみろ。一、二箇月の間には、これがいかに最悪の法律であるかということが、よくわかる。來年になつてから、ああのこうのというよりも、そういうことにならない前になぜ用心しないか。君らは、どうのこうのと大きなことを言うな。前にちやんとゆとりをもつて考えておかぬと、たいへんなことになる。それゆえにわが共産党はあくまで手取り七千三百円を主張し、かつ年末調整のために二・八箇月をどうしても主張しなければいかぬ。今のような勤労所得税では、どうしても年末調整をしなければならぬのだ。
 実際、今のようなこの勤労所得税を撤廃するということを伴わずして給與法を論ずるのがそもそもおかしい。この給與を上げれば上げるほど、勤労所得税にからみつく部分は非常に大きい。君らは勤労所得税を撤廃すること、これだ第一である。お前ら、何も言わぬじやないか。何言つている。どこにも言つていない。附帯決議だつて何だつて、やつていはせぬじやないか。今や最大の問題は勤労所得税の撤廃にある。この勤労所得税の撤廃なしには、断じてこの給與問題は解決せられないのだ。(「わかつてるよ」と呼ぶ者あり)わかつているなら、やればいいじやないか。やらなくて何を言うのだ。かくのごとくして、わが党はあくまでも労働者の要求を支持し、われわれは、すぐきようからでも、この給與法案を突破して、われわれが食えるようにする方向に向うであろう。
 ことに重大なことは、寒冷地手当及び暖房用の石炭のことに関しても、政府は保障しているかのごとくにして、実はこれが実際上保障されるかどうかに対して非常な疑いを持つのである。そういうものを、われわれは今後どうしても実力をもつて取らなければいかぬ。われわれは、断固実力をもつてこの給與法案の罪悪を暴露し、これを突破するに努めるであろう。それゆえに、わが党はこれに反対するものである。(拍手)
#31
○議長(松岡駒吉君) 川崎秀二君。
    〔川崎秀二君登壇〕
#32
○川崎秀二君 私は、民主党を代表しまして、簡單に野党共同修正案に賛成の意見を述べるものであります。
 今や國会におきましては、歴史上、憲政史上きわめて画期的な事件が進捗しておる。すなわち、政府が今國会に提案したところの重大法案であるところの給與法案が、みずからこれを否定し、野党の共同修正案が通過をしようということは、憲政史上まことに画期的なことであります。(拍手)政府は、この重大な段階にあつて、すでに政局担当の能力を喪失しておる。すなわち、現下最も重大な問題は何であるかと言うならば、言うまでもなく財政経済政策である。財政経済政策の中核体は何であるかというならば、賃金政策であります。賃金政策において無定見を暴露し、無能力を暴露したということは、政権担当の能力をさえ失墜しておるということを、明らかに天下に暴露したものといわざるを得ないのであります。(拍手)
 國家公務員法をさきに通過させましたときに、われわれは、この法案が日本再建の道標であると同時に、その裏づけとしては公務員の生活を確保しなければならぬということを固く誓い、遂に六千三百七円という高賃金を確保することができたのであります。その理由、その賛成の意見につきましては、先ほど菊川君が申し述べられたこととほぼ同様意見でありますので、この点は省略させていただきます。
 しかしながら、私はここに、重大なこの法案の通過にあたつて、野党の共同修正案に一つの大きな意味があるということを指摘いたしたい。それは、從來法案といえば、ことごとく官僚によつてつくられておつたものである。しかるに、今回関係方面との折衝の過程を通じて、民主党、社会党並びに國協党を中核とするところの政務調査能力というものは、みごとな飛躍を示して、大藏官僚に対しても十分に拮抗するだけの能力を示したということであります。(拍手)これはやがて政務調査会の大きな飛躍になるものだと私は確信いたしております。
 経済九原則が発表されて、すでに民自党の自由放任経済は跡形もなく崩壊し去つておるのであります。さらにまた、新給與法案を通じて、政府の無定見を暴露された今回の法案の勝利は、廣い意味におけるところの進歩的勢力の勝利であると同様に、われわれ健全保守党の労働政策が前進をしたことを意味するものであります。今や吉田内閣は、政策の面における限りはナンセンスの存在であるということを指摘して、私は本法案に賛成するものであります。(拍手)
#33
○議長(松岡駒吉君) 平川篤雄君。
    〔平川篤雄君登壇〕
#34
○平川篤雄君 私は、國民協同党を代表して、本案に賛意を表します。
 われわれは、三つの点について、この給與案の成立を心から望んでおります。政府は五千三百三十円ベースの給與案を提出いたしまして、人事院からは六千三百七円ベースの勧告案が提出せられました。もとより前者は、とうてい政府職員の生活を維持し得ないものでありまして、またこの数字たるや、生活の実態から算出せられたものではなくて、給與予算を職員数と月数で割つた答えに、都合のよい統計でりくつをつけた数字の遊戯にひとしいものでありました。これに対して後者は、諸所に研究を要する点を含んではおりましたが、生活の実態から割出した数を積み上げるという原則については、十分うなずかれるものが多かつたわけであります。
 そこで私どもは、この人事院勧告案を基礎といたしまして研究を続けて來たわけでありますが、この苦痛の多い作業の間におきまして、社会党、民主党同僚委員諸君とともに、まつたく超党派的な、あたたかい友情に結ばれて努力をして参りました。こうして、最後まで共同の戰線を張ることができたことは、何よりも私の喜びとするところであります。さらに他の会派の諸君も同調をしていただきまして、また聞くところによりますと、この最後の段階には、政府與党の皆さんも同調していただくことができるということは、またたいへん私のうれしいことであります。かかる問題が、とかく政爭の具に供せられておるかに見えるということは、三百万政府職員諸君の快しとしないところであると私は信じております。かかる態勢のもとに本案が成立するということは、まず何より大きい喜びであります。
 次に私どもは、現状でできるだけの高いベースと、より科学的な根拠に立つ給與体系を一應得ることができたことであります。地域給や扶養手当を薄くして本俸を厚くいたしましたり、あるいは下級官吏ないし中堅層に厚くして、從來の高級官吏本位の給與を改めようといたしたことも、一つの進歩でありました。しかし、六千三百七円ベースと言いながら、予算のわくに縛られまして、一、二両月分を減給せざるを得なかつたことは、はなはだ私どもの遺憾といたしておるところであります。しかし、あえて十二月一日から適用することにいたしましたのは、なるべく早く高い給與体系を実現したい、実を一日も早くつかませたいという心持であつたことにつきましては、政府職員諸君の了とせられたいところなのであります。
 次にわれわれの目標といたしましたことは、わが國に由來根強くはびこつております官僚制度から官廳の職員諸君を解放したい心持であります。みずから予算を壟断して給與を定め、しかもその実体を祕密にしておる強力なる組織があります。それゆえに、政府職員は首かせをはめられて参りました。人事院の制度、人事院による給與の運営を確立したかつたわけでありますが、一應の体制が整いましたことは、何よりもうれしいことであります。しかしながら、われわれはこれをもつて満足しておるわけではありません。年末に際し、課税や、あるいは季節的な値上り、種々の出費の多いときに、官廳の諸君にあらゆるボーナス的給與を支給し得なかつたということは、何としても残念なことでありましたが、政府は、税金の年末調整や、あるいは給料の支拂いにつきまして、あとうだけの措置をとつてほしいのであります。
 人事院には幾多の研究課題が残つております。職階制の研究と、それに應じた俸給表の作成、詳細にして正しい生活実態調査と、それに基いた合理的な給與ベース、地域給、扶養手当等の確立、同時に各省における職員給與の不均衡、不平等の調整、かような種々な困難な問題があることにつきましては、一層の努力を願わしいのであります。人事院は、この急場に際しまして、政府の原案を、われわれの協力を得て破碎しまして、人事院の勧告の権威を確保いたしました。まさに、あつぱれの初陣の功名であると思います。どうか官僚制度からの解放と、よりよい給與体系の確立のために、一層の研究と努力を希望する次第であります。
 以上の点から、われわれは本案の成立を心から望む次第であります。(拍手)
#35
○議長(松岡駒吉君) 水野實郎君。
    〔水野實郎君登壇〕
#36
○水野實郎君 私は、社会革新党を代表いたしまして、ただいま議題となつておりまする政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案に対しまして、きわめて簡單に政府原案に反対し、野党五派の修正案に賛成の意を表するものであります。(拍手)
 そもそもわれわれは、新給與に関しまする改正は、國家公務員法と同時に併行審議決定すべきであるという、わが党の原則を堅持して参つたのであります。政府は公務員法の改正を一方的に促進し、給與法の改正が遅延したことに関しましては、諸般の事情のあつたこととはいいましても、当初において公務員法の改正のみをやつて解散を断行しようとした政府の基本方針が、歳末に迫つた今日、三百万の官公吏の待望しておる給與法が遅延し、しかも政府原案五千三百三十円が根本からくつがえされ、再度また六千三百七円に修正されて、まれに見る政府原案撤回、修正、再提出したものが、重ねて野党修正案をもつて通過せざるを得ない事態に立ち至つたことは、何と言つても吉田内閣の政治的責任はきわめて重大で、当然総辞職に値するものと断ぜられても、やむを得ないのであります。(拍手)
 ことに、この修正案の内容については、われわれは不満足な点も多々あるのであります。地域給の問題であるとか、家族給あるいは労働時間等の問題、あるいはほかに承服しがたい点が多々ございますが、なおまた大いにとるべき点も、先ほど同僚菊川議員が説明された通りでありますので、省略いたしまするが、幾多の点を残してはおりましても、三百万の公務員諸君が、この年末に際しまして、この寒空に多くの家族を引連れて、支給は遅れ、困窮の上にも困窮を重ねておる状態に忍びず、きわめて不満なものでありまするが、次の機会に根本的修正の用意あることを表明するものであります。
 政府におかれましては、公務員が、あるいは労働者が、食われないことによつて立ち上つて來るものは、いかに法律できめましても、その規則や法律を乘り越えて立ち上つて來るものであるということは、かつて戰前当時におきまして、治安維持法であるとか、幾多の圧迫せられたる法律の中にも、決然と労働者、農民が爭議を起した事実は、これは食えないということによつて立ち上つて來るものには、私は実に重大なものがあると思うのであります。かような意味合いから、政府におかれましては、特に今後十分予算やすべての点に留意せられまして、公務員の生活を確保するように御留意あらんことを、この際特に希望しておく次第であります。
 また一方におきましては、公務員諸君におかれましても、國家財政の見地と、わが國の置かれた現下の事情を了承し、耐えがたきを忍び、國民のよき公僕として精励恪勤、もつて日本再建に寄與されんことを念願するのであります。私は、社会革新党を代表しまして修正案に賛意を表する次第であります。(拍手)
#37
○議長(松岡駒吉君) 榊原亨君。
    〔榊原亨君登壇〕
#38
○榊原亨君 私は、新自由党を代表いたしまして、野党共同修正案に賛成するものであります。(拍手)
 現在までの法案審議の経過及びその内容に関しましては、種々議論の余地のあるところでありまするが、年末に迫り、公務員の諸君の言語に絶する窮迫に対して、一刻も早く本案の通過を要望せられつつある現在の状態にかんがみ、これに賛成するものであります。(拍手)
 ただ、ここに一言申し上げたきことは、担税能力の底をついておる中小商工業者の行詰まり、農山漁村における窮乏の現状につき、憂慮なきを得ない次第であります。特に、現在供出進行中の米穀が、十月において補正の問題は別といたしまして、今日もなお三千七百円ベースにおける算定の米價によつて行われておることでありまして、今後いかなる政府が政局を担当せられても、これらの諸点について特に強力なる対策の実施を要望して、本案に賛成するものであります。(拍手)
#39
○議長(松岡駒吉君) 相馬助治君。
    〔相馬助治君登壇〕
#40
○相馬助治君 先ほど政府は、われわれより見ますれば最低線と思われるところの人事院勧告六千三百七円案すらも無視いたしまして、政府独自の給與案を本國会に提出したのであります。そもそも人事院は、政府と身内であるはずであります。この身内の意見をも無視するに至りましては、その無視するに足るところの基本的数字を科学的に列挙して、われわれをして納得せしめなければなりません。同時に、大局的な日本経済再建の立場から、堂々と所見を述べ、國民に同意と協力を求めるだけの勇氣と率直な態度が必要なのであります。しかるにもかかわらず、五千三百三十円で十分食えるのだ――泉山大藏大臣の言葉をもつてすれば、それで食えるのだから安心なさいと申していたのであります。
 しかるに今般、いわゆる諸般の事情に押されて、政府の修正案、すなわち現在の政府原案の提出を見るに至りました。これを見ますれば、相当大幅の修正であり、相当の努力の跡をうかがうことができるのでありまして、この努力に対しまして、私は敬意を表するにやぶさかではありません。しかしながら、その功は政府にあるのではなくして、連日にわたるところの野党各派の馬力と真摯なる研究意欲にしりをたたかれて、いやおうなしにやつた仕事であることでありまして(拍手)むしろ政府は、正しい世論の前に無條件降服したのである、ということをいわざるを得ません。(拍手)
 すでに皆様御承知のように、政府原案と野党各派の修正は大同小異であります。大同小異でありますけれども、私は、比較の問題として、この修正案がより合理的であることを認めるものであります。と申しましても、この修正案が十分満足すべきものでないことは、いまさら申すまでもありません。たといこの給與案が成立いたしましても、明日から政府職員の生活がゆたかになるのでないということは、何人もこれを知るところであります。しかしながら、この際私どもは、一切の議論を抜きにして、今まさに年末を控えて生活苦に悩む政府職員の現状を見るときに、素朴にわれわれが思い見るべきことは、本國会は、政府職員のためにまず何をなすべきであるかということを考える必要があろうと思うのであります。
 國家公務員法改正の趣旨より見ても、政府職員の待遇については、政府もまた本國会も、積極的に十分考慮を拂わなければならないことは当然であります。しかるに、荏苒日をむなしゆうして今日に至り、本案の最終審議は、最近の國会のまことに悪い癖であるところの、あかつきのぎりぎり土壇場のところに行つて委員会を通過したというような状態になりましたことは、まことにわれわれ國会としてその責任を痛感し、この事実を、國民の前に頭をたれて謝すべきが至当であると思うのであります。
 なお私は、この際敗戰日本の國会議員というものは、まことに無力であり、情ないものであるということを、心しみじみと國民大衆の前に恥ずるものであります。私ども第一議員倶樂部は、次の機会において、より適正なる、より妥当なる根本的修正をなすことに、政党政派を超越して、諸君とともに一致協力することを前提といたしまして、政府原案に反対、野党連合提出の修正案に賛成の意を表する次第であります。(拍手)
#41
○議長(松岡駒吉君) 川口陽一君。
    〔河口陽一君登壇〕
#42
○河口陽一君 私は、日本農民党を代表いたしまして、次の二、三の意見を申し上げて、野党共同修正案に賛成をいたすつもりであります。
 政府は、六千三百七円賃金ベースを実施するにあたりましては、適正なる行政整理を断行することを希望いたします。第二に、賃金と物價は一環をなすことは、いまさら申すまでもありません。この物價の基本は米價であるという、過去において政府はその方針をとつて参りました。從つて二十三年度の米價は、御承知のごとく三千七百九十一円の賃金ベースによつて決定されておるものであります。從つて、今回六千三百七円の賃金ベースを設定するにあたつては、この賃金ベースとスライドして米價を改訂し、すみやかに農民に支拂うという処置を政府はとられんことを希望いたしまして、賛成をいたします。(拍手)
#43
○議長(松岡駒吉君) この際暫時休憩いたします。
    午前十時十八分休憩
     ――――◇―――――
    午後五時二十一分開議
#44
○議長(松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。
 政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案の委員長報告に対し、成規により、佐々木秀世君より修正動議が提出されました。この際これを議題とするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#45
○議長(松岡駒吉君) 起立多数。よつて修正動議を議題といたします。動議の趣旨弁明を許します。佐々木秀世君。
    〔佐々木秀世君登壇〕
#46
○佐々木秀世君 私は、民主自由党を代表して、ただいま議題となりました政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改正する法律案の委員長報告に対する修正動議の趣旨弁明を、きわめて簡單にいたしたいと思います。
 本案の委員長報告は、政府原案の第三十二條が削除されておるのでありますが、関係方面の意向もあり、これら諸般の情勢にかんがみ、この政府原案の第三十二條を、委員長報告の第三十五條として新たに挿入いたしたいというのが、私の修正動議であります。これがために他の條文の字句整理が必要となりますので、私の提出しております修正動機は次のようになります。
  「第一條から第二十九條までを次のように改め、第三十條を第三十七條とする。」を「第一條から第二十九條までを次のように改め、第三十條を第三十八條とする。」に改める。
  第三十四條の次に次の一條を加える。
 第三十五條 職務の性質により勤務時間が第十九條の勤務時間の最高限をこえることを必要とし、且つ、その勤務時間は、なお從前の例による。
  第三十五條を第三十六條とし、第三十六條を第三十七條とする。
 右のような事情でありますから、何とぞ諸君の御賛成を望む次第であります。(拍手)
#47
○議長(松岡駒吉君) 修正動議に対し討論の通告があります。これを許します。前田種男君。
    〔前田種男君登壇〕
#48
○前田種男君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま審議中の公務員の給與法に関する委員長報告に対するただいまの修正動議に対して、反対の意思表示を明確にしておきたいと思います。
 すでに皆さん御承知のように、今朝の本会議は、討論終局まぎわになつて休憩になつたのであります。われわれは、國会の権威のために、國会の自主性を守る意味におきまして、かような審議過程に遺憾の意を表するものでございます。
 しかも、この内容たるや、突如として現われた問題ではございません。われわれが長い間関係方面と審議をいたしましたその過程においてこの問題は取上げられて、十分相談した結果であるのでございます。三党の修正案は、完全に関係方面の了解を得ております。しかも、政府原案によりますところの三十二條の内容は、御承知のように、われわれは十分論議を盡して削除してもらうことに了解を得て、われわれは完全なる了解の上に修正案を提案したのでございます。(拍手)しかも、深夜におけるところの人事委員会の審議の過程においても、この問題を当然政府側、與党側の委員において指摘して、委員会において十分論議を盡すべきが妥当であつたのでございます。(拍手)政府は、一体國会に議案を提案いたしまして、成規の國会の機関を経ずして――こうした問題を知りながら、委員会に発言もせずに、委員会外において策謀を弄したということを、明白にしなくてはならぬのでございます。(拍手)
 私たちは、議会を守る上におきまして――しかも政府委員は、いつ何どきでも発言の機会があるのでございます。この内容は、私が申し上げるまでもなく、十九條におきましては、一週間の勤務時間を四十時間を下らず、四十八時間をこえないということになつております。しかも、この三十二條を挿入することにおいて、從來よりも時間の延長を來すのでございます。國家公務員法が改正され、今日國家公務員法のもとにおいて一般公務員が働かなくてはならない現状において、労働時間を改悪するということは、われわれは絶対に反対しなくてはならぬのでございます。(拍手)
 私は、さような意味において、この修正案に対して反対をし、委員長報告の修正の部分に対して賛成の意を明確にする次第でございます。(拍手)
#49
○議長(松岡駒吉君) これにて討論は終局いたしました。
 まず、佐々木君提出の修正動議を採決いたします。佐々木君提出の修正動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#50
○議長(松岡駒吉君) 起立多数。よつて佐々木君の修正動議は可決されました。(拍手)
 次に、その他は委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者の起立〕
#51
○議長(松岡駒吉君) 起立多数。よつてその他は委員長報告の通り決しました。
 本案は修正議決されました。
 この際暫時休憩いたします。
    午後五時三十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後十一時五十八分開議
#52
○議長(松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。
    〔発言する者多く、議場騒然〕
#53
○議長(松岡駒吉君) ‥‥午前零時‥‥(発言する者多く、聽取不能)‥‥本日はこれにて散会いたします。(拍手)
    午後十一時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト