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#1
第004回国会 建設委員会 第2号
昭和二十三年十二月七日(火曜日)
    午後一時四十八分開議
 出席委員
   委員長 柏原 義則君
   理事 松井 豊吉君 理事 天野  久君
   理事 谷口 武雄君
      鈴木 明良君    鈴木 仙八君
      松浦 東介君    梁井 淳二君
      伊瀬幸太郎君    菊池  豐君
      長谷川政友君    村瀬 宣親君
      笹森 順造君
 委員外の出席者
        建 設 技 官 菊池  明君
        專  門  員 西畑 正倫君
        專  門  員 田中 義一君
    ―――――――――――――
十二月六日
 牛朱別川改修工事施行の請願(坂東幸太郎君紹
 介)(第六号)
 勝沼大月線を國道に編入並びに改修工事施行の
 請願(天野久君紹介)(第一〇号)
 吉田川改修工事施行の請願(竹谷源太郎君紹
 介)(第二一号)
 鶴田川治水対策実施の請願(竹谷源太郎君紹
 介)(第二二号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 道路の修繕に関する法律案起草に関する件
    ―――――――――――――
#2
○柏原委員長 これより会議を開きます。
 道路の修理に関する法律案起草に関しまして道路小委員長により報告の申出がございます、この際これを許します。
#3
○長谷川(政)委員 本委員会においては、國土再建は道路の再建よりという見地から、わが國の道路の改善に関し種々檢討をいたして参りました。その第一段の措置として道路の修繕に関する法律を提出する次第でございます。以下簡單にその要旨について御説明申し上げます。
 すなわち道路修繕費の國庫補助を行うこと並びに國道の修繕を國の直轄工事として行うことを目的として、別紙案により道路の修繕に関する法律を議会立法として制定せんとする次第であります。そのおもなる理由は、わが國の道路は、戰時中の酷使によりいちじるしい損傷を受けておりますことは御承知の通りであります。幹線並びに支線ともにその機能が大いに阻害されまして、交通輸送に重大なる支障を與えている現状でございます。すなわち現行道路法におきましては、道路の新設、改築、修繕及び維持は、道路の管理者、すなわち地方公共團体の長がその所属する公共團体の費用をもつて行わなければならないことになつておるのでございます。新設または改築につきましては、その費用の一部につき國庫補助をなし得るよう規定しておるのでございますけれども、修繕と維持につきましては、國庫補助の規定がないのであります。維持については現状通り管理者にその所属する公共團体の費用をもつてこれを行わしむべきものと考えられるのでございますけれども、修繕につきましては、多年のやむを得ざる放置に伴いまして、その必要といたしまする費用がますます増高の一途をたどりまして、現状におきましては、地方においてのみこれを負担することは、地方財政の面からいたしまして著しく困難なのでございます。この修繕についても新設、改築と同樣に國庫補助を認めることが絶対に必要となつてきておるのでございます。また現行道路法におきましては、道路の新設、改築については、國の直轄工事ときめておるが、修繕についてはその規定がございません。しかしながら地方財政の困難の折柄、道路管理者にのみ修繕の義務を負わせることなくして、新設、改築と同樣に、修繕についても國の直轄工事を行い得る道を開くべきものと考えられるのでございます。なおただいま十二月二十七日をもつて関係方面から日本政府あてに、道路維持修繕五箇年計画に関するメモランダムが発せられました。日本政府に対し道路の維持修繕に全力をあげること、そのために本年度、來年度及び再來年度以降、昭和二十七年度までの道路維持修繕計画を樹立して、これを一定期限までにOTSに提出することを義務として命じて來たような次第であります。現行道路法の全面的改正は、目下建設省において研究中の由でございますけれども、前項のメモランダムに徴しても、連合軍司令部の要望にこたえるためにも、この問題はすみやかに解決する必要があると考え、ここに單行法として本法律案を提案申し上げた次第でございます。
 なお本日先ほど委員長から御報告がありましたように、私も同道いたしまして、関係方面とも協議をいたして参りました。しかるところ法法律は、暫定措置として最も妥当適切なるものであるとの意向を漏られさました、以上簡單でございますけれども、小委員長報告といたします。
#4
○柏原委員長 本草案に関しまして、他に御質疑はございませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○柏原委員長 この際本案に関しまして、政府の意見を伺いたいと存じます。
#6
○菊池説明員 維持補修に関します今日までの國のとつてきた方針は、前々からも御説明いたしましたように、きわめて消極的なものでございまして、戰後非常に荒廃いたしておりまする路面を、何とかこの際やらなければならないことは、われわれも十分考えまして、何とか予算的措置も講じ得るようにしなければならぬと存じておつた次第であります。ただいま委員長さんからの御報告にもありましたが、最近関係方面からのたいへんきびしいメモランダムもございまして、ちようどその時を同じゆういたしまして、どうしても何か解決をしなければならないと存じておつた次第でございます。たまたま当委員会におきまして道路補修に対する國の助成の道もお開きくださいますような法案を御提出願いましたことは、われわれといたしましてもまことに感激にたえません。われわれはその線に沿いまして、つとめいその趣旨を体しまして、今後の路面、道路補修の面に努力いたしたいと存じます。一言御元を申し上げます。
#7
○村瀬委員 この際一言政府委員にお伺いいたしておきたいことがあるのであります。この法律案は、條文に当分の間とありますように、暫定的な應急の処置として制定せらるべきものと思うのでありますが、道路法の根本的改正は、いつごろの時期に御提出になる御方針でありますか。また調査立案はどの程度まで進んでおられるのでありましようか。この点をお伺いいたします。
#8
○菊池説明員 前段の当分の間ということでございますが、それはあとからお話の法律の改正とからみ合つておりますので、当分の間でけつこうであります。改正の点はただいま各方面の者が集まりまして、われわれの方が中心になりまして、いろいろ草案を練つております。いつごろまでに草案をつくり得るかというお話でございますが、一應の草案は、來年の二、三月ごろまでにはわれわれの方にできると思いますが、國会に提出いたしますまでにはまだ相当期間があると存じます。本國会中には提出はむずかしいと存じます。特にこの補修の問題につきましては、ただいまのところは、御説のように國道にいたしましても、府縣道にいたしましても、また市町村道にいたしましても、これはただ國が助成する形をとつておるわけでありまして、みなおのおのの管理者、つまり國道、府縣道であれば府縣知事、特定の地域の市道及び町村道につきましては、その市町村長が管理をいたしておりまして、自分で補修をしなければならぬということになつております。この点はやはり國道の管理者を地方公共團体の長にやつていただくか、あるいは國道につきましては、むしろ改築とか建設あるいは補修に至るまで國でもつてめんどうを見るべきではないかという思想が非常に強うございます。それはまことに根本的な道路法の管理権の改正でありまして、軽々には断定いたしかねますが、そういう各法面の御意見が非常に強いので、その辺をただいま第一の問題として研究いたしております。そういうわけで補修の問題も勢い國道は國でやり、府縣道とか、市町村道は知事なり市町村長なりおのおのの管理者にやらせるという問題も当然起つて來ると存じます。それが今回御提出の法案に將來関連を持つてまいりまして、当然そのときに、これがどの樣になりますか、また改正せられる運命になると思いますが、当分の間、現在の法が生きている間は、これで補修に当る予定であります。
#9
○鈴木(仙)委員 この法律に関係がないかもしれませんが、こういう事例があります。道路がせつかくでき上つておりましても、鉄道の路線にさえぎられてこれが使用ができないというような事例が幾多あります。これが半年とか一年とかいう間ならばともかく、もう三年も五年も、あとと先の道路が画然とできていて、その鉄道の提防にさえぎられてどうしても使うことができない、これは実に無益なことじやないかと思うのですが、それらにつきましても何かの方法でやつていただけるかどうか。いわゆる各省との緊密な連絡をおとりになつて、そうして少しも早くこれが利用ができるように。ただ死藏しておくようなことではいけない、私はこう考えておりますが、その点についてはひとつ御答弁をお願いいたしたいと思います。
#10
○菊池説明員 そういう問題があちらこちらにあるように私も承知いたしております。戰爭中に資材等の関係でもつて、一部そういう点が残つているのはまことに遺憾に存じます。今後関係法面と連絡いたしまして善処いたしたいと存じます。
#11
○柏原委員長 他に質問はございませんか――松浦君。
#12
○松浦(東)委員 先ほどの村瀬委員の御質問の、当分のの間ということの道路局長の御説明が私には少しもわかりません。一体いつまでを当分の間と言うのかはつきりしてもらいたい。
 なお道路法の根本的改正という問題について、立案の調査準備が非常に進んでおるが、今議会には間い合わないだろうという御答弁でありますが、今議会というのは、あたりまえであれば來年の四月一ぱいでありますので、間に合わない理由がどこにあるのであるか、それを簡單に御説明願います。
#13
○菊池説明員 当分の間の解釈についてのお尋ねでございますが、これは戰爭中維持補修がいろいろな面から制約を受けましてやれませんので、地方の各管理者がそういう予算もなくてとり得なかつたわけなんであります。これはだからと言つて、やはり今までの法通り、管理者にあくまでやるべきだということも言いにくいじやないか、地方の現在の経済財政状態から申しましても、少しむりじやないか、何とか当分の間――これが少くも戰前の程度に回復するくらいまでは、國でもつて助成すべきじやなかろうかというわけであります。
 それから四月までなぜ法案が間に合わぬかというお尋ねでございますが、これはせつかくやつておるのでございますが、大正八年以來できた法律でございまして、いろいろ附属いたしておりまする法制もありまして、これを全面的に改正いたしすということになりますと、相当われわれとしましても研究調査いたしてやらなければならぬ点が多々あるのでございまして、この一、二箇月でということにはなかなか参らぬのではないかと思つておりますが、努力はいたしております。
#14
○松浦(東)委員 立案の準備をしておる、調査を非常にしておるという言葉がありながら、一月ないし二月では、道路法その他の立法ができない。これができないというのは、われわれはその理由世まだよくのみ込めないのでありますけれども、まつたくそういうことをおつしやるならば、建設省の道路局という所は、きわめて非能率の所であると申し上げる以外にないと思うのであります。
 それから当分の間という解釈は、戰爭中に打ち捨てておいたところの、荒廃したものを全部修理するまでが大体当分の間という御解釈なのでありますね。この点をもう一遍お伺いいたします。
#15
○菊池説明員 非能率的と仰せられるとまことに恐縮いたすのですが、せつかくやつておりまするから、その点どうぞ御了承願いたいと思います。
 それから当分の間ということは、これは予算の関係で、早くどんどんできますれば、相当短期間で戰前までには回復できると存じますが、何年間ということはちよつと申し上げかるねと思います。それから一年今度改正する場合は、もう当分の間でなくて、いつまでも國でもつて補修も面倒を見るべきではないかという意見もあると私は存じますので、その本まだ本法の方の方針が確定いたしませんと、ここではつきりいたしかるねと存じます。現在御提案の中の当分の間という意味を、私としましては、戰爭の傷をいやし得るまでというふうに解釈いたしたらよろしいのじやないかと存ずるのであります。
#16
○村瀬委員 メモランダムには補修に重点を置いての要求があつたと思うのでありますが、聞きますと、現在新設道路の箇所も六十箇所近くに及んでいるようでありますが、これは全部五箇年間中止するという御方針でありますか。そういうことをすることは大問題でありますが、これに対するお考えと、それからもう一つ、この当分の間と言いましては、われわれの考えといたしましては、これは根本的に、修繕に対しては当然永久に國でもつという意味だと、この法律案の当分という意味を解釈いたしております。それについてもお伺いいたします。
#17
○菊池説明員 メモランダムの線は、補修についてのメモランダムでありまして、現在の路面を補修する措置を講じろ、こういうわけで、何年間の計画を出せということも、一應維持修繕に関する計画を出せという意味でございます。非常にその線は強いのでありまして、われわれの直接に聞いておりますところでは、ある程度改築とか新設、現在直轄等でやつておりますものとを口頭では申し渡されました。けれどもそれは全部やめていうような意味ではないと関係方面も申しておりまするから、あるいはゼロになるというようなことは絶対ないと思います。ただ新しい工事を起すというようなことにつきましては、相当むずかしいのじやないかと思います。
#18
○柏原委員長 本会議も始まつておりますので、質疑はこの程度にいたしておきます。
 お諮りいたします。道路の修繕に関する法律案起草に関しまして、この草案を本委員会の一應の成案として仮決定するに御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○柏原委員長 御異議なしと認めまして、さよう決します。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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