くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第004回国会 議院運営委員会 第3号
昭和二十三年十二月三日(金曜日)
    午後一時三十八分開議
 出席委員
   委員長 山口喜久一郎君
   理事 石田 博英君 理事 細川 隆元君
   理事 椎熊 三郎君 理事 田中 久雄君
      東  舜英君    今村 忠助君
      木村 公平君    佐々木秀世君
      笹口  晃君    田中織之進君
      安平 鹿一君    小島 徹三君
      高橋 禎一君    坪川 信三君
      長谷川政友君    安田 幹太君
      内藤 友明君    成重 光眞君
      堀江 實藏君    榊原  亨君
 委員外の出席者
        議     長 松岡 駒吉君
        副  議  長 田中 萬逸君
        議     員 北  二郎君
        議     員 徳田 球一君
        事 務 総 長 大池  眞君
        法 制 局 長 入江 俊郎君
十二月三日
 委員小島徹三君及び櫻内義雄君辞任につき、そ
 の補欠として安田幹太君及び高橋禎一君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 議員芦田均君、同北浦圭太郎君及び同川橋豊治
 郎君の逮捕について許諾を求める件
 國政調査承認要求に関する件
 選挙法改正に関する特別委員会設置に関する件
 明日の本会議の議事に関する件
    ―――――――――――――
#2
○山口委員長 これより会議を開きます。
 地方行政委員会及び農林委員会から、國政調査承認要求の件について議長からの諮問があります。事務総長から説明をお願いいたします。
#3
○大池事務総長 地方行政委員会から委員長の名前で、國政調査承認の要求が参つております。調査事項は警察制度、消防制度、地方財政、地方自治及び選考に関する事項等を調査いたしたいという申出であります。
 農林委員長からは國政調査といたしまして食糧、蚕糸、畜産、林業、開拓、土地改良、農業課税及び農林金融その他農政一般を調べたいというのでございます。
#4
○山口委員長 別に御発議はありませんか。――それではただいまの國政調査承認要求の件は、これを議長において承認すべきものと答申することに御異議はございませんか。
#5
○山口委員長 御異議がないようでありますからさように決定いたします。
    ―――――――――――――
#6
○細川(隆)委員 法制局の御説明を聞く前に、ちよつと御相談を願つておきたい。明日施政方針演説がありますから、日曜に質問をするか、日曜を休んで月曜に質問をやるか、これをおきめ願つておきたいと思います。
#7
○山口委員長 それでは明日の議事日程を議題に供します。しこうして明後五日の日曜日は本会議を開くやいなやについての御意見を求めます。大体本委員会の空氣としては、五日は休みたいというような御意見のように承りますが、五日の日曜日は本会議を開かないということに御異議はありませんか。
#8
○山口委員長 御異議がないようでありますから、日曜日は本会議を開かないことに決定いたします、なお念のために申し上げておきますが、明日は定刻より本会議を開くことに決定いたします。
    ―――――――――――――
#9
○山口委員長 それでは議員芦田均君、北浦圭太郎君及び川橋豊次郎君の逮捕について許諾を求める件を議題といたします。
 前会の委員会の決定に基きまして、本日は法制局長から本件に関する意見を聽取することにいたします。
#10
○入江法制局長 それではお求めによりまして、本件について法制局で研究いたしました法律上の諸点について報告申し上げたいと思います。今お手元に関係ある法文をお配りいたしましたが、それらの法文にも触れてお話いたしますので、参考にごらんを願いたいと思います。
 お話を大体三つに分けまして、第一番目には、憲法第五十條のいわゆる國会議員の不逮捕特権というものについての法律上の考え方について申し上げ第二番目には、本件の許諾を要するかいなかにつきまして、本委員会としてはどういう点を審議すべきであるかという点についての法律上の見解を申し上げたいと思います。第三番目には、具体的本事案につきましての法律上の見解を申し上げて、御参考に供したいと考えております。
 憲法第五十條のいわゆる國会議員の不逮捕特権につきましては、國会の職務の独立性を保障して、それが他の権力のために妨げられることのないようにするという意味であることは、本條の條項が、近代立憲主義、憲法に廣く認められるに至つた由來とか、あるいは本條の解説としてわが國に廣く行われている学説等を見ましても、さようになつていると思うのであります。ただ本條は、國会議員の職務を保護するために、議員をして絶対に刑事上の不可侵権を有せしめるという趣旨ではなく、行政権または司法権の側よりの要求と、立法権の側よりの要求とを比較考量いたしまして、そのいずれの要求をより重しとするかによつて決せらるべき事柄ではないかと考えるのであります。
 そこで、この法文の適用に当りまして、第一に犯罪の嫌疑が確実であるというだけでは、当然に逮捕の許諾を與えるべきものではないのであつて、さらに、その要疑者につきまして強制收容をしなければならといというような、逮捕をすることの必要性が存在しなければならぬと思います。この逮捕を許諾する場合に、單に犯罪の嫌疑が確実だというだけではなく、さらに強制收容をしなければならないというだけの必要性がなければならないというふうに考えるべきだろうと思うのであります。このことは、憲法第五十條の規定、それから現行刑事訴訟手続におきまして、身柄を拘束し、公訴を提起いたしますその間において、最初まず檢察官から、犯罪を疑うに足る相当の理由があるときは、裁判官の逮捕状を得て、これを逮捕することができますけれども、逮捕されたならば、七十二時間以内に檢察官が裁判官に勾留状の請求をしなければならないというふうになつております。その勾留状の発付については、刑事訴訟法第八十七條及びその準用によりまして、被疑者が定まつた住居がないとき、あるいは証拠湮滅のおそれがあるとき、または逃亡し、またはそのおそれがあるとき、というふうな、いずれかの要件が原則としてなければならないというようになつているようであります。
 そこで、この憲法の逮捕と申しますのは、刑事訴訟手続によりますと、逮捕のほかに勾留というような観念を用いておりますけれども、憲法第五十條の逮捕というのは、逮捕状の発付と、それから引続いて勾留状の発付というような、双方を含めて身体の自由を拘束することを意味します。從つて、逮捕許諾をする場合におきましては、單に犯罪の確証があるというだけでなくして、今申しました住居不定であるとか、証拠湮滅のおそれがある場合とか、あるいは逃亡のおそれがある場合とか、そういうことがあるかないかを判断して、そうして許諾をするということになつて行くべき筋合のものであろうと思うのであります。
 しかし、もう一つ附け加えて申し上げておきたいと思いますことは、犯罪の嫌疑が濃厚であるというような心証とともに、また証拠湮滅あるいは逃亡のおそれがあるような心証を得ました上で、さらに國会といたしましては、そういう檢察廳の要求と、國会の審議権の確保の要求と、その二つを比較考量いたしまして、しかる後に許諾かいなかを決すべきものではないかと考えているのであります。
 これらにつきましては、いろいろ学説はありますが、それを紹介することは省略しますけれども、結論として申しますと、大体さように考えるのであります。
 ただ、これにつきましては、いささか学者の間に異論がありまして、國会の立場を考えるということは憲法第五十條の趣旨ではないので、犯罪嫌疑が濃厚で、しかも証拠湮滅または逃亡のおそれあることが確認されますれば、そのときはただちに許諾を與うべしというような説をなす者があつて、たとえば美濃部博士のごときはそうでありますが、しかし、それに対して、学者及び実際家の方面の御意見では、必ずしもそうではなくして、その上にさらに檢察廳側の要求と、國会側の要求との双方を比較研究した上で、冷靜に、かつ賢明に判断すべきものであるという説がございます。私ども法制局といたしましては、そのあとの説の方が妥当ではないかと思いますけれども、これらの点につきましては適当に御判断を願いたいと考えております。
 次に、本件許諾を決するに当つて、本院としてどういう点を審議すべきかということについての法律上の見解を申し上げたいと思います。
 前提として申し上げたいことは、本院といたしましては、許諾要求書に現われました事柄についてのみ判断すべきであることは、いうまでもないと思います。もちろん、右要求書に現われました事柄につきましても、実態を明らかにするために、ある程度調査研究することは必要でありましようけれども、調査の道行きで述べられた事柄であつて、要求書には直接出ておらぬ事柄は、判断の対象とすべきものではなかろう。これは当然のことでありますが、順序として申し上げたのであります。そこで、その範囲内で本院が審査をするといたしまして、その場合問題となるのは次の三つになると思つております。
 第一に、要求書に現われました事柄について、それがはたして犯罪としての法律上の要件を備えておるかどうかという点について審査をする必要があるのではなかろうかと思うのであります。すなわち、要求書記載事項が、法律上の段取りとして、とうてい犯罪を構成するだけのものでないというふうに考えられますならば、それは要求書としての意味をなさないのでありますから、これについての一應の判断をすべきであろうと思います。しかし、これは法律上の要件の有無ということでありまして、はたしてこれがほんとうに犯罪となるかどうかは、この事実関係がどうなつているかということにかかつておりますので、結局これは裁判所の判定すべき事柄であろうと思いますから、ここではまず、その法律上の要件の有無というような点を中心に、考うべきである、かように考えております。
 そこで、その法律上の要件があるというふうに考えられました場合において、第二に、本院は、檢察廳側の要求と國会側の審議権確保上の要求と比較考量して判断をすべきであろうと思うのであります。この点先ほど申し上げましたように、学説としてはそこまで行かないのだという説もありますけれども、一應私どもは、多数の説によりまして、比較考量してさしつかえないのではなかろうかと思うのであります。この場合、檢察廳側の要求といたしましては、どういう点を見たらいいのかという点は、たとえば第一に、その犯罪の罪質の軽重、またその行為が明白な破廉恥性、不道徳性をもつているというようなことで、これを逮捕せずに放置しておくことが社会通念上許されないと考えられるかどうか。第三には、当事者が証拠湮滅のおそれがあり、または逃亡のおそれがありまして、どうしても檢察当局が捜査上身柄を拘束することが必要であるかないか、その切実さの程度を一方の標準として、檢察廳側の要求と考えることができようと思います。それからそれに対應しまして、衆議院側といいますか、國会側の要請といたしましては、議院における審議権を確保するということでありまして、言いかえれば、國会は主権者たる全國民の代表であつて、從つて衆議院の審議及びその意思決定というものが、常に適正に國民の総意を具体化するものでなければならぬ。これを確保することが國会側の要求だと思います。たとえば議員の逮捕ということによりまして、衆議院の構成に大きな影響を受けます。そのために衆議院の審議が支障を生ずるということ、これは私の一つの考えでありますけれども、たとえば、そのときの政党の分野は與党と野党とで非常にすれすれであつて、一、二の人が逮捕されることによつて衆議院の本來的意思がまるでかわつてしまうというような場合、そのときは、相なるべくは議員の逮捕をしばらく延してでも衆議院の構成に変動をさせないようにして、衆議院本來の意見をまず成立させるという必要があろうかと思います。また、その当事者の國会の役員としての地位の重要さということも、その場合参考になるかもしれないと思います。
 要するに、そういつたわけで、一方檢察廳側の要請と、一方國会側の要請とを賢明に比較考量いたしまして、その上に逮捕を許諾するがいいか、あるいは拒否することがいいかということを、社会公共の福祉に適合するかどうかという標準に合せながら決定して行くべきであろうというふうに考えております。ただ、この第二の比較考量に入つて後の問題は、法律問題ではないのでありまして、この点は、議員各自におきまして、あらゆる面を総合的に判断しておきめを願うべき、裁量の範囲の問題かと思つております。
 最後に、本件の具体的の問題につきまして、法律上の見解を一應申し上げてみたいと思います。
 第一に、本件の要求書に現われておりまする事柄を総合しまして、犯罪の法律上の要件を備えているかどうかという点であります。この要求書によりまして、事柄を分析しますと、まず芦田氏に対しましては、昭和二十二年六月から二十三年三月まで外務大臣として閣僚であつたということが一つの標準である。第二には、予算案その他内閣の職権に属する事項に関し審議決定する等の権限を有した。これが第二の要点であります。第三に、二十二年十月下旬に、岡という人から床板納入代金の政府支拂い、それから日本興業銀行等からの融資等に対して便宜の取扱いを受けたということに対する謝礼、それからまた、今後も同様の扱いを受けたいという趣旨のもとに提供された現金の供與を、その情を知りながら受けた。こういうことになつております。
 そこで、本件はいかなる理由で公務員の職務に関する犯罪であるということを考えてみる必要が起つて來るのであります。要求書によりますと、外務大臣として閣僚であつた者が、内閣の一員として、予算案その他内閣の職権に属する事項に関し審議決定する等の職務に該当するという点において、閣僚としての職務をあげているのであります。しかし、この岡という人から多額の現金の供與を受けたというのは、その岡という人に対する政府支拂いの促進であるとか、あるいは興銀融資等に関してでありまして、これらの具体的事柄は、行政事務の方面から言うと、本來外務大臣の所管ではないので、ほかの大臣の所管に属していることは明らかであろうと思います。すなわち、自己の所管行政に属しない事柄について現金の供與を受けたという事柄と、それから閣僚の一人として閣議に参加したということとの間に、どういう職務上の関係があるか、ここに一つの問題があると思うのであります。もし、その間に法律上の関連がないということになりますと、本件はいわゆる收賄罪の成立條件を欠くことになるような氣がするのであります。
 これについて、いろいろ検討いたしましたが、結論から申し上げます。まず憲法第六十五條によりますと、「行政権は、内閣に属する。」となつている。それから内閣は、憲法第六十六條第一項によりまして、首長たる内閣総理大臣とその他の國務大臣でこれを組織する合議体であるということになつております。また同條第三項によつて、内閣は連帶責任を負うというふうになつております。すなわち内閣という合議体は、行政権を持つものでありまして、いわば内閣という合議体が行政上の最上位の機関ということに、憲法上及び内閣法上なつていると思います。この趣旨は、内閣法の第一條、第二條にも示されているのであります。なお内閣法の第四條によりますと、「内閣がその職権を行うには閣議によるものとする。」ということになつております。また、内閣法第四條の第三項によりますと、「各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。」というふうになつております。なお附け加えて申しますと、内閣法第三條第一項は、「各大臣は、別に法律の定めるところにより、主任の大臣として、行政事務を分担管理する。」ということになつておつて、いわゆる行政大臣の地位を認められておりますが、なお内閣法第六條では、「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」ということになつている。その場合の行政各部の中には各省大臣も含むと解せられておるのであります。
 以上申し上げました憲法及び内閣法の條文を通覽いたしますと、新憲法の上の内閣が、行政権をつかさどる合議体としての最上位の行政機関であるということ、それから行政権をさらにわけまして、國務大臣に分担管理せしめているということになつているのであります。そこで、内閣が閣議におきまして審議決定する事柄は、廣く國務大臣の分担管理する行政の範囲にわたり得るのでありまして、決して行政大臣としての分担管理の任務の範囲に限らず、閣議としては廣く行政を審議できる、そうして國務大臣は、その國務大臣が一面において行政大臣としてどういう職務権限を持つとしても、閣僚としては、平等の立場で、内閣の一員たる立場において行動するのであつて、所管行政事務とは直接この場合関係がないように思うのであります。それですから、外務大臣であつたということを離れまして、内閣の一員として閣議に列席して、行政事務を審議するという面におきましては、所管大臣としての分野を離れて、すべての國務大臣がその権限を持つている、職務を持つているということになろうかと思うのであります。それですから、もしその閣僚の一人が、どういう行政事務につきましても、その閣議できめたような事柄について賄賂を收受することがありますれば、收賄罪というものは成り立ち得るものであろうと一應考えられるのであります。ただこの場合問題になりますのは、閣議というものは、そう細かいことをきめるものでない、まず一般方針をきめる。しかるに、收賄をしたというふうな事柄は、おそらく特定の問題に限つているのでありますから、閣議でそういう一般的な事柄をきめた、またきめ得るということだけで、ただちに特定の事柄について金をもらつたという事柄が職務上の犯罪になるかどうかは、一つの疑問があります。これは実は実体問題に関係するので、法律問題の裏にある問題でありますが、もし閣議において、その特定の問題をも含めた意味の閣議決定をしておれば、これはもちろん問題はありませんが、ただ漠然と、廣い意味の閣議決定をしたということで、いかなる場合にも收賄罪が成り立つかという問題になりますと、この点は疑問をさしはさむ余地があるのではないかと思いますけれども、これは事実問題に属しますので、これ以上私としては申し上げることはできないのであります。
 それから、もう一、二申し上げますが、本件の問題としている床板納入代金の政府支拂いについて考えてみますと、床板納入代金というのは、進駐軍関係の工事に関するものでありますから、特別調達廳の所管行政でありまして、特別調達廳というのは、所管の行政大臣が今日の構成のもとでは内閣総理大臣ということになつております。しかし、これにつきましても、先ほど申し上げましたような意味におきまして、内閣はその職権を持つているのであります。しかし、また財政法の第十八條及び第三十四條第二項を見ますと、政府支拂いの計画の承認に関する方針は閣議決定事項であるというようにきめられております。言いかえれば、大藏大臣所管の財政に関する事項も、また内閣総理大臣所管の特別調達廳関係の政府支拂いに関する事項も、みな閣議においてこれを取扱い得ることになつておるのであります。
 かような次第で、要求書記載の件の中で、床板納入代金に関する事項は、結局において閣議で扱い得る事項でありますから、もしも閣僚の一人が、それに関して賄賂をもらつたということになれば、職務犯罪になり得るわけでありますけれども、これは先ほど申しましたように、そういう特定の件について金をもらつたということが、政府支拂いの方針決定というような一般的な閣議決定とどう関連するか、すなわち政府支拂いの計画承認に関する件、あるいはこれに関連して何か閣議決定があつたかもしれませんが、その中に具体的にそれが存在し、また通常存在し得るような事柄であつた場合には、職務上の犯罪としての関係をうかがい得ますけれども、それがないということになると、職務犯罪としての犯罪成立に一つの疑いが生じて來ようかと思います。しかしこれは先ほど申し上げましたように事実問題でありますから、これ以上は申し上げられないのであります。
 それから、本件のもう一つの問題、興銀の融資でありますが、興銀はいうまでもなく國家機関ではないので、ただ興業銀行法第十八條で「政府ハ興業銀行ノ業務ヲ監督ス」ということになつている。ここにいう監督は、指揮したり命令したりすることではなくて、実際には監理官が派遣せられて業務の状況を監査するという程度のものであるそうであります。そこで、この監督のやり方につきましても、所管大臣としては大藏大臣でありますけれども、それについて閣議を行うということは、先ほど申しました内閣法等の規定で可能であります。ただ興銀の監督に関する事項を、現行法上閣議決定事項とは定めてありませんから、大臣が必要と思つてこれを閣議に提出した場合に閣議事項となるわけでありますけれども、とにかく閣議で扱い得る案件であるとは言い得るのであります。ただこの場合、やはり閣議で監督の方針をきめたといたしましても、それはただ大藏大臣が興銀を監督する場合の方針だけでありまして、それに從つて大藏大臣が興銀を監督するとしても、融資をせよとか何とかいうふうな指揮命令をするわけのものではないのでありますから、こういつた程度で閣議決定をしたというだけでは、興銀の融資そのものについて、はたして法律上の連絡または影響をもつかどうか、これはやや疑問であります。
 ただ私どもが調べましたところによりますと、お手もとにお配りした中にも入つておりますが、金融緊急措置令という規定がありまして、それの第六條とか、あるいはそれの施行規則第十三條によりますと、金融機関に対して、大藏大臣は相当程度の指揮命令権を持つております。ですから、この具体的案件がそういうことに関連があつたかどうか知りませんけれども、そういつたことに関連して閣議決定がなされたとすると、あるいは興銀融資についても、閣議決定との間に法律上の連絡、影響を認め得るのではないかとも思われるのであります。そこで、これは仮定でありますけれども、もしそうだとすれば、その興銀融資の金融緊急措置令関係の事柄について賄賂をもらつたということになれば、閣議決定をいたしたということだけで職務に関する犯罪ともなり得る余地がある。そういうふうに考えております。
 なお、申し上げるまでもなく、收賄罪につきましては、いろいろ学説がありまして、要するに相当廣く解釈することが從來の学説、判例であつて、職務に関して、たとえば職務を執行する前であろうと、執行した後であろうと、收賄して、あとで職務を執行しないで終つてしまつた場合にも、なお收賄罪が成立するということが、まず一般的に認められているようであります。
 以上が、本院として審議すべき場合の第一点としての犯罪成立に関する問題であります。
 第二点の、必要程度を比較考量するということでありますけれども、これは先程も申し上げましたように裁量問題でありまして、法律問題ではありませんので、今まで申述べました法律問題を一應の参考として、その上で十分に実態関係なり、あるいはまた諸般の事情なりを勘案する賢明な判断によつて、おきめを願うべき問題かと思うのであります。
 以上申し上げましたところは、法制局におきまして、専門の人々と共同研究をいたしたほか、國立國会図書館、それから東京大学方面、また最高裁判所方面、檢察廳方面の専門家の意見を徴しまして、それを総合して申し上げた次第であります。以上御報告申し上げておきます。
#11
○山口委員長 ただいまの御説明について、この場合御質疑等はございませんか。
#12
○細川(隆)委員 先般來本委員会で愼重にすべての法律関係なんかも調べたということでありますが、その中に國会議員の地位の問題も関連して來る安田君の発言等もございましたが、本件とは直接関係ないんですが、やはり國会議員の職務権限という問題等も私どもとしてもあわせて考えておく必要があると思いますが、政府支拂いは國家予算として、終戰処理費その他の中から出て來るので、國会でこれを議決する。國会は御承知の通り両院をもつて組織され、その両院は各議員によつて組織されているので、この合議体が決定する。そうすると國会議員がもしも業者の支拂いに関していろいろ依頼を受けてその政府支拂いを含む予算は、「よろしいおれたちがなるべく削減せずに一生懸命通過するようにしよう」というような話合いがあつて、その予算が成立前後において業者から謝礼の意味で金がまわつて來たという場合は、やはり法制上の建前から見ると、内閣の職務権限と同じような解釈が出るような印象を受けるんですが、その点はどう考えておられますか。
#13
○入江法制局長 その点は刑法の解釈問題としては、むずかしいところだろうと思います。内閣は合議体の行政機関でありますけれども、これが單独の行政機関であつた場合には、その職務に関して金をもらえば收賄ということが割合に明瞭なんですが、合議体であつても、行政機関として行政を執行して行く面について收賄罪は成立いたしますが、しかし合議体が、ある意思決定をするというときに、それに関連して金をもらつたということは、おそらくそのもらつたときの状況とか当事者の意思決定の解釈が非常な要点になつて、ある場合には犯罪が成立し、ある場合には犯罪が成立しないというふうなことになるんじやないかと思います。
#14
○細川(隆)委員 犯罪が成立する場合もあり得るんですね。明白に、よし君の政府支拂の予算はぜひとも通過させてやる、一生懸命努力するとはつきり言つて、それならばあなたに百万円やるということで、非常に形式上の請託関係がはつきりしている場合ならば、國会議員の場合もやはりその解釈が当てはまり得ることになりますか。
#15
○入江法制局長 それに対して、私としてははつきりとしたお答えはできません。
#16
○木村(公)委員 國民が法の前に平等であるということですが、特に不逮捕の法規がありますのは、先ほどあなたの御説明中には檢察廳の要求と審議権との比較という問題になつて來るだろうと思いますが、國民は一切法の前に平等でなければならぬけれども、特に國会において不逮捕の法規ができましたゆえん並びに衆議院法制局においては、不逮捕のこの法規をどの程度まで強く尊重しておられるのか、あるいはどの程度までこれを考えておられるのか、その点についての御説明を願います。
#17
○入江法制局長 先ほど申し上げましたような趣旨でありますけれども、これにつきましては、やはり学説としては二つある。すなわち國会側の立場から、司法権または行政権の濫用ということがないように、すなわち行政権なり司法権なりの濫用から立法権を保護するのだという考え方が一つの説なんです。もう一つは、立法権の立場からその審議権の確保をはかるということをまずねらいにして、それに関連して行政権なり司法権なりからの影響というものを避ける、この二つの考え方があると思いますが、あとの方の考え方は、すなわち國会側の審議権を中心にした考え方と思います。私どもはそういう考え方が妥当ではないかと考えております。
#18
○佐々木(秀)委員 ちよつとお聞きしておきます。先ほどの審議権としての法的の解釈という中に、一つの立体的の説明があつたんですが、もし逮捕によつてわずかの相違によつてその審議が左右されるという人的の構成問題、いわば、野党、與党の数がごく接近して、その人を逮捕することによつて、その審議権が左右される場合についての局長の説明があつたんですが、そういう場合と野党、與党がかけ離れた場合の法的解釈は違うのですか。
#19
○入江法制局長 それはただ一つの例として申し上げたのであつて、與党と野党の数がかけ離れたという場合には一票の差がどうということは起らないかもしれません。けれども國会として本來その構成員は構所員としての職能を果すことが望ましいと思うので、それを強制的に連れて行かれてしまうというためには、どうしてもそれをしなければならぬような檢察廳側の切実な要求があるかどうかということを勘案いたしまして、判断すべきであろうと思います。
#20
○木村(公)委員 ちよつとお伺いいたします。先ほどのお話の中に、われわれは要求書に現われたる事実のみをもつて勘案すればよろしいのであつて、これはもちろんそうでなければならぬと思いますが、一方これと相矛盾することは、檢察廳におきましては、犯罪の内容はなるべく他へ漏らさないのが原則である。たとえ非公開であろうと、他の機関にこれを漏らすということは、原則としては私は否定さるべきものであると思う。從つてそこに檢察廳側の苦心がありまして、おそらくここに現われたもののほか、一、二まだあるかのような口吻が先般の檢察長官の報告の中にも現われている。そこでこの矛盾を全部すべてをここへ露出できないという向うの状態、それからわれわれは露出できないということを知りながら、当面に現われたことのみによつて判断を下さなければならぬこの矛盾に対して、法制局はどういうような御意見を持つておりますか。
#21
○椎熊委員 先般この問題についてずいぶん突つこんだ質問としておりますが、最後の結論としては、木内さんのお話によると、要するにこの決定はこの文書に現われた限りこれによつて判断するものである。こういう意思表示があつた。それは今日といえどもかわりがないということですか。
#22
○入江法制局長 國会に対して内閣側から逮捕の許諾の要求があつたのであり、その要求が文書によつて示されているのでありますから、その範囲においてわれわれは審議すべきであり、その範囲以上にわたるということは、いささかわれわれの方で審議すべき範囲を逸脱するように思います。ただしかし現われた事柄と言いましても、これは文書で書いた抽象的な事柄でありますから、その内容はどういう意味かを研究いたしまして、それに関連する事項を調査するということはあり得ることでありますけれども、それとまつたくかけ離れたことが、あるいは審議の途中で現われたといたしましても、それは逮捕要求の中の問題ではないように思うということを申し上げたのであります。
#23
○堀江委員 先ほどの説明の中に、構成の変更の問題について御答弁がありましたが、その当事者の院内における地位の重要性ということは、総裁であつたとか、あるいは何の委員会に属している方であつたとかいうような意味なんですか。
#24
○入江法制局長 これは私個人の意見として申し上げたんですが、たとえば予算委員長をしておつて、予算の審議が非常に紛糾しているというときに、ぽつと予算委員長がなくなつてしまつて、予算の不成立とか、あるいはおくれるというようなことがあれば、審議権確保の面から考慮してもいいではないかというような考えで申し上げたのであります。
#25
○堀江委員 総裁の場合は……。
#26
○入江法制局長 総裁というのは國会議員としての地位ではなくして、むしろそうでない一般の政党人としての地位でありますから、そこまで私は考えて申し上げたのではなかつたのであります。
#27
○笹口委員 先ほど御説明のありました調達廳が、内閣総理大臣の権限というが、特別調達廳は本年に入つてできたもので、当時は建設省ではないですか。
#28
○入江法制局長 特別調達廳はこういうふうになつております。特別調達廳の方は法律が二十二年の四月にできまして、施行されたのが二十二年九月一日であります。それまでは戰災復興院の所管になつておりました。法律は二十二年の四月に制定されて、五月に公布され、特別調達廳という法人ができましたのが九月一日であります。九月以前は戰災復興院と外務省の終戰連絡事務局で扱つておりました。九月一日以降二十三年一月の末までは、九月一日以前に行われました政府支拂の若干のものにつきまして、残務処理として外務省で扱つていたという事実はあります。
#29
○木村(公)委員 ちよつとお伺いしておきますが、審議権の問題です。先ほどの言葉を聞いておりますと、審議権に重要度の軽重があるように思われるのですが、私ども國会議員として審議権というものは軽重がなく、ことごとく尊重されなければならない。すべてがこれは重要なものである。たとえば予算委員長であるから、審議権がことに大きいとか、重いとか、強いとかいうものではない。予算委員は普通の委員諸君でも、万一その委員諸君が指摘することによつて、國家財政に大きな影響を與えることもあり得るし、あるいはその一委員の指摘によつて緩和是正されることがあり得ますから、審議権においては軽重はないのである。從つて國会議員として審議権を平等に持つているということは、ともに平等に尊重されてよろしいと思う。特にたとえば具体的に申しましても、芦田さんの場合と北浦さん、川橋さんの場合の審議権は軽重があろうはずはない、同じように尊重されていると思う。先ほどのお話に関連してこれをちよつと伺つておきます。
#30
○入江法制局長 私が先ほど申し上げましたことは、今のお話と矛盾はしないのでありまして、場合によつてその地位いかんによつて、審議権に影響のある場合もあろう。そういうときには考えていいことであつて、普通の場合にはやはり平等に考えられることが本体かと思います。
#31
○山口委員長 他に御質疑等はございませんか。
#32
○高橋(禎)委員 今大体平等の審議権があるというお話であつたが、政党政治の建前をとつている國として、一党の総裁とか、重要な幹部と、平党員とを同じように取扱うということは、ちよつと政治的には納得しかねる点がありますが……。
#33
○入江法制局長 その点は法律問題ではございませんので、ただ私は例として申し上げたのでありまして、お話の点は審議権に影響があるかないかの点から御判断を願いたいと思います。
#34
○椎熊委員 先ほどの政府支拂金の件ですが、特別調達廳に関する件は総理大臣の権限ですか、大藏大臣の所管ですか、ちよつと私聞き落しましたが……。
#35
○入江法制局長 それは興銀の関係じやございませんか。興銀の関係は一應大藏大臣が主管大臣ですけれども、ただ監督というような漠としたものでありまして、先ほど言つたような金融緊急措置令でも発動すると、強い命令権が生ずるということを申し上げたわけです。
#36
○徳田球一君 さつき合議体云々の問題で局長の答弁が非常に弱かつた。たとえば市会議員だとか、縣会議員だとかいうものは、あれはまつたくの決議権です。ああいう場合でもたくさん收賄事件を起していると思う。それは問題はないので、要するに不当に利益を得るような場合は決議権であろうと、執行権であろうと問題はないと思うがどうですか。
#37
○入江法制局長 それはその通りでして、合議体の場合ですと、合議体がある一つのことをきめることだけで、ただちに直接影響を及ぼさない場合もあろうかと思つて、ああ申し上げたんですが、及ぼす場合はやはり問題になると思います。
#38
○徳田球一君 要するに決議権でも、その結果が特定な人に対して不当の利益を及ぼす場合は、それは問題はないじやありませんか。
#39
○木村(公)委員 そこに因果関係があるかないかの問題だと思う。
#40
○徳田球一君 事実関係であつて、抽象的に言えば問題はないじやないですか。
#41
○入江法制局長 私も大体そう思つております。
#42
○徳田球一君 だから閣議でその決定が特定の人に不当の利益を與えて、それから直接だろうと間接だろうと決議したものが、いわゆる國務大臣が利益を受ける場合は犯罪になることは、これは何ら疑いをはさむ余地はないじやありませんか。
#43
○椎熊委員 不当の利益を與えた場合はおそらく問題はないと思うが、一般的に政府の仕事をして、支拂いを受けることは当然なので、それがおくれているのは政府が惡い。
#44
○徳田球一君 私は具体的な問題を言つているのではない。今の論議は抽象的な問題だから、その抽象的な問題を言つておるんです。今のは何も芦田君自体に対して言つているのではない。そういう執行権と決議権、合議機関との問題が出ていたからそれを言つただけです。それは間違いないでしよう。
#45
○入江法制局長 執行権の場合はきわめて明瞭な場合が多い。決議権の場合は不明瞭なことが多かろうということを申し上げたつもりであります。
#46
○高橋(禎)委員 先ほど職務関係と因果関係のお話があつたんですが、それは直接たると間接たるとを問わずに、いわゆるそこにやはり社会通念による因果関係、その点に一つの限界があると私の方としては考えておりますが、その点はいかがですか。
#47
○入江法制局長 私も同じように考えております。ただそれは事実問題で結局解決されると思います。
#48
○笹口委員 この間私質問して、今椎熊君が言われた問題ですが、自分たちの納入代金の支拂いがおくれていたから、これを請求して納入代金を受けるということは、自分の権利を主張したのであつて、特に利益を受けたということには、われわれは納得いたしかねるのでありますが、やはりこういう場合にも利益を受けたということになるのですか。
#49
○入江法制局長 收賄罪は贈賄した人に利益がなくても、職務に関して何かしてもらいたいということで金をやれば、それで成立するそうであります。
#50
○山口委員長 他に御質疑はございませんか。――それでは法制局長から意見を聞くのはこの程度にとどめておきたいと思います。御苦労でした。
    ―――――――――――――
#51
○安田幹太君 事務総長に伺いたいのであります。前の議会時代に國会議員が逮捕された先例がありますか。
#52
○大池事務総長 第一回國会のときには從來閉会中に逮捕を受けておつた者がそのまま入つていた。それはもう國会が始まれば当然釈放しなければならぬ。それであるのに相かわらず入れておいた。だからそれを釈放せよという決議を出したんです。それが前から引続いた者は司法の手続きを中止することはできぬから、要求があつてもできぬという司法大臣からの回答があつたのでして、そういう例はありますが、國会が始まつてから犯罪があつたとして逮捕の要求があつたという例はちよつと覚えておりません。さつそく調べさせます。
#53
○安田幹太君 もしございましたら、その犯罪の嫌疑内容はどういうものであつたかをお知らせ願います。
#54
○大池事務総長 ちよつと安田さんにお答えいたしますが、從來逮捕要求があつたかということですが、從來の規定は内乱外患に関する罪と、現行犯以外は逮捕せられることなしというので、今はむしろ逆に今度の新憲法になりまして、古い憲法では逮捕されることはないということになつておりましたので、現行犯が議院内において行われて捕えられたということもありませんし、内乱外患罪のために逮捕せられたという事例もございませんために、特に向うから会期中に逮捕を要求してきた事実はありません。
#55
○石田(博)委員 なお事務当局にお聞きしたい。過日三名の方が見えたときのいろいろのお話で、任意出頭、自分の方から進んで行きたいという話がちよつとあつたように記憶するんですが、その三名の人は進んで出頭したというようなことはあつたでありましようか。
#56
○大池事務総長 それは私聞いておりません。
#57
○山口委員長 ちよつと速記をとめてください。
    ―――――――――――――
#58
○山口委員長 建設委員会の國政調査承認要求の件について議長から諮問があります。これを議題といたします。
#59
○大池事務総長 建設委員長から國政調査要求がただいま参りまして、その調査事項は國土計画、地方計画、都市計画、治山治水事業、災害復旧、道路住宅復興等に関する事項、なお進駐軍関係の建設事業に関する事項、これらの國政調査をいたしたいというお申出があります。これを御協議願います。
#60
○椎熊委員 この國政調査の中に治山治水、災害復旧、道路住宅復興等については災害地特別委員会と並行してやつてもいいですか。
#61
○大池事務総長 これは災害地復旧の方ですから、ちよつとだぶりますけれども、國土建設委員会の一般事業として調査したいというのであります。
#62
○徳田球一君 それはもう実際上すでにやつておるんじやありませんか。区役所で聞くと大分その調査をやつておるようですが。
#63
○大池事務総長 建設委員会では議案があれば付託しますけれども、付託事項以外に一般國政調査ができることになつておりますから、この國政調査をする場合には、一應当委員会に諮問をしまして、議長の承認を経るという手続を取りに來たのであります。
 なお大藏委員会から金融政策及びこれに関連する諸問題の國政調査をいたしたいという申出がありますから、この両件を御協議を願います。
#64
○山口委員長 御意見はございませんか。――それでは建設委員会並びに大藏委員会の國政調査承認要求の件については、二件とも議長において承認すべきものと答申することに御異議ございませんか。
#65
○山口委員長 御異議ないようでございますから、さように決定いたします。
    ―――――――――――――
#66
○山口委員長 次に選挙法に関する特別委員会設置の件を議題といたします。
 本件は昨日の委員会で各派の態度をきめて本日決定することになつておりましたが、この際各派からの御意見を承つて選挙法改正の問題を特別委員会でやりますか、また地方行政委員会でやりますかを決定いたしたいと思います。
#67
○細川(隆)委員 われわれとしては、地方行政委員会で從來通り審議してもらつて十分だと思いますから、特別委員会設置の必要なし。但し小会派の方々の御出席は、委員外発言としてお願いしたいと思います。
#68
○椎熊委員 わが党も賛成です。
#69
○成重委員 これはきのう運営委員会で、そういうふうにきまつております。ただ農民党の中野君から御発言があつたので、その方の意見を聞いてきようおきめを願いたいと思います。
#70
○山口委員長 委員会の運営としては、これを一應速記録に載せる関係がありますから、あらためてお諮りをいたす次第であります。
#71
○北二郎君 実はかんじんの中野さんがいないのでわからぬのですが、できればあすまで延ばしていただきたいと思います。
#72
○山口委員長 どうですか――それでは私から農民党なり、中野君の御意見を体して皆さんにお諮りいたしたいと思いますが、この程度で御承認をお願いいたしたいと思います。それでは選挙法改正に関する問題につきましては、小会派からの委員外の発言を許し、これを尊重することとし、特別委員会を設置しないで地方行政委員会で、これを行うということに決定するに御異議ございませんか。
#73
○山口委員長 御異議はないようでありますから、さように決定いたします。
#74
○山口委員長 速記を止めて下さい。
#75
○松岡議長 先ほど中座いたしました際に、松平参議院議長がお見えになりまして、事務総長並びに地方行政常任委員長を帯同されて來られまして、皆様も御記憶であろうと思いますが、昨年のたしか暮であつたと覚えております。地方財政委員会の委員を両院議長が協議して、一人選定しなければならなくなりました際、衆議院の方からは大臣が出て、他に議員である人で地方財政委員会の委員長をやる人があるわけだから、参議院からこれを出してくれないかという切なる希望があつたわけであります。その際速記録にもはつきりしておると思いますが、いつそのこと町村長も熱心に希望しているのだから、委員を二名ふやして参議院からも一名、町村長からも一名あげるとすれば、両院から一名ずつ出られるのだというようなことまで相談したような記憶があります。そうこうしておりますと年末でもありますし、取急いで決定しなければならなくなつたので、今年は参議院にがまんしてもらつて、將來は將來として、今年は衆議院ということで、竹谷源太郎君を御推薦申し上げることに決定したわけであつたのであります。参議院の方では、そういう過去のいきさつ等もお話がありまして、とにかく今の状態だと衆議院はきわめて最近の機会に解散されることになると承る、そのことの結果として両院から一名出し得る地方財政委員会の委員を放棄してしまうということは、はなはだ遺憾千万であるから、この機会に一つ衆議院で出ておられる委員に辞任をしていただくような方法において、衆参両院議長の協議によつて、参議院から委員を一人とりあえず後々のことは別として、この機会に参議院から一人推薦してもらうようなふうにまげて御承認を願いたいということでありました。そこで私は相談しましようと答えておきましたが、單純な相談でなく、こういう経過もあるから、これは議長から大いに頼んで快く承諾してもらうように願いたいという熱心な希望があつたのであります。
#76
○山口委員長 その関係法規はどうなつておりますか。
#77
○大池事務総長 これは衆議院議長及び参議院議長の指名したものとして、國会代表者一人、行政事務担任國務大臣が一人、それから都道府縣知事の代表者が一人、市長代表者が一人、町村長代表者が一人全部で五人ということになつております。
#78
○徳田球一君 参議院が出ると六人になるんですか。
#79
○大池事務総長 参議院から出ることになると、今の衆議院の竹谷さんにやめてもらつて、國会代表は一人であります。
#80
○石田(博)委員 きよう松平氏から申し出でられた件は、参議院の立場としては一應ごもつともなように聞えますけれども、その結果衆議院の代表がなくなるということは、衆議院として重大な問題でありますし、國会内における両院のあり方というものを考え合せますと、軽々にこれを承認するわけにはまいらないと思いますので、本日これを一挙に決定することなく、一應党に諮り、かつ各位において研究せられまして、次の機会に決定されるようにお諮りを願いたいと思います。
#81
○山口委員長 ただいまの石田君の御発議のように、これを各党に諮られた上で、次の機会に御相談をしたいと思いますが……。
#82
○成重委員 党に諮つたところで結論は、参議院にやるなんてことにはなりませんよ。
#83
○松岡議長 ごもつとも千万なことでして、私は決して参議院にお讓りすることを皆さんにお願いしているわけでもないのですが、たとえば両院議長の協議ができなければ任命ができないのでありまして、選挙の終るまではとにかく欠員になることは明らかであります。從いまして將來のことは將來のこととして、一應向うの顔をたてるということも一つの態度かもしれませんが、いかがでしよう。
#84
○椎熊委員 衆議院としては重大なことですから、これは嚴格にお断りする意味においてここできめないで党に帰つて……。
#85
○山口委員長 それではまた明日の本委員会において決定することにいたしたいと思いますが、成重君も御承知を願いたいと思います。
#86
○成重委員 承知できません。
#87
○徳田球一君 こういう原則は、一つきめておこうぢやないか。何か國会が一人代表する場合は、いつでも衆議院、そういうふうに参議院に観念させておくといい。
#88
○松岡議長 それはあたりまえだということを向うに承服させれば問題はないが、事態はしかく簡單ではなく、石田君も指摘されたように、新しい法律が制定される場合に、往々にしてこれが未遂に終つたそうでありますけれども、そういう試みが行われるほどでありますから、参議院がどうしても同意できないということをがん張ることになつたら、結局國会代表は指名ができぬことになるおそれがあるのであります。
#89
○徳田球一君 それなら法律を改めて二名にしておけば間違いない。
#90
○山口委員長 それでは逮捕許諾要求の件について各党においてさらに御協議があるようですから、明日にこれを延ばすということに御異議ございませんか。
#91
○山口委員長 それではそういうことの含みをもちまして、本日はこれにて散会いたします。
    午後三時五分散会
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト