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1948/12/07 第4回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第004回国会 運輸委員会 第3号
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1948/12/07 第4回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第004回国会 運輸委員会 第3号

#1
第004回国会 運輸委員会 第3号
昭和二十三年十二月七日(火曜日)
    午後三時二十六分開議
 出席委員
   委員長 有田 二郎君
   理事 前田  郁君
     岡村利右衞門君    田村 虎一君
      井谷 正吉君    境  一雄君
      成田 知巳君    正木  清君
      佐伯 宗義君    志賀健次郎君
      橘  直治君    矢野 政男君
      成重 光眞君    館  俊三君
 出席國務大臣
        運 輸 大 臣 小澤佐重喜君
 出席政府委員
        大藏事務官   今井 一男君
        運輸事務官   小幡  靖君
 委員外の出席者
        專  門  員 岩村  勝君
        專  門  員 堤  正威君
    ―――――――――――――
十二月六日
 片山津温泉所在の旅館を名古屋鉄道局より還元
 の請願(竹田儀一君紹介)(第四号)
 肥前飯田駅構内貨物積込線施設設置促進の請願
 (中村又一君紹介)(第九号)
 旧鶴見臨港鉄道外三鉄道拂下に関する請願(土
 井直作君外一名紹介)(第一七号)
 相生、西大寺間鉄道敷設促進に関する請願(重
 井鹿治君紹介)(第一八号)
 西大寺港修築に関する請願(重井鹿治君紹介)
 (第二〇号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 小運送行政及び寒冷地手当に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○有田委員長 これより会議を開きます。
 前会に引続き小運送問題を議題といたします。正木委員の発言を許します。
#3
○正木委員 昨日の委員会においても、私は政府当局からこの小運送審議会の設置の経過を承つたのでありますが、私は二つの面で非常に重要な事柄があると考えておるのであります。一つの点は、今日日本の鉄道輸送の手となり足となつて、末端の小運送を一手に引受けておるところの日本通運というものが、現在の客観的情勢のもとに、独禁法、集排法とからんで、この日通というもののあり方が一体どうなるのであろうか。このことが現在いまだ当委員会においては根本的に究明されておりません。もう一点は、これは行政的なことになるのでありまするが、この小運送というもののあり方をさかのぼつて考えてみたときに、政府が小運送行政にとり來つた処置は、一体歴史的にどうであつたかということであります。申し上げるまでもなく、小運送業法という法律がございまして、私の記憶するところでは、昭和十二年に発令になつたと記憶いたしております。この小運送業法の法の精神から申し上げますと、主務大臣の認可をさえとれば、小運送業というものは開始されるはずなんであります。ところが政府は、日本の國有鉄道の一貫性を期するために、この法律があるにかかわらず、一方特殊な性格を持つた日本通運という会社を組織いたしまして、しかもこの日本通運の会社に独占権を與えまして、國民の非常な反対を押し切つて、他の小運送業者に対しては、強制的に買收または併合、合併等の挙に出て参りましたことは、間違いのない事実であります。今日に至つて、國民の間から、この日本通運の営業政策に対して、極端なる反対の声があがつて來たからといつて、この日本通運の内部に対して、いかなるところに欠陷があるのか、日本通運の性格というものをいかにすべきかということを、根本的にいまだ掘り下げておらないのであります。これが私は非常に大きなことであると考えます。ただこのたび政府がとりました行政処置は、違法ではないと私も信じております。しかし違法ではないということは、私自身は信じておりますけれども、さてこのたびつくられた小運送審議会の精神というものはどこにあるかといえば、日本通運というものの独占権を排除して、そうして小運送体制というものを民主化して、しかもサービスを改善するというところにねらいがあり、しかもこの複数制を許可しようとするところの重大なる権限を付與されているのが、この委員会の性格であります。そういたしますと、行政処置としては違法でないかもしれませんけれども、前の議会において通過を見ておりまするところの國家行政組織法の第八條におきましては、今後特に必要な場合において、行政廳が審議会または委員会をつくるときには立法的な手続を必要とする、こう明確に規定されております。なるほど國家行政組織法は四月一日から施行されるのでありまするから、いまだその時期に至つておりませんけれども、法律案それ自体は精神においてはすでに生きております。こういうことと、もう一つは、当然さような責任と権限を持つ権威のあるものであるならば、政府はこれを政令をもつて公布して、公式なものにすべきではないかと私は考えておるのでありまするが、このたびとりました行政処置としては、昨日の答弁によつて明確になつたのでありますが、これまた政令ではない、こういうのであります。そういたしますと、從つて当委員会に対して事務当局のとりました処置は、政令でもないのでありまするし、また國家行政組織法の精神をもくんだのでありませんから、当然この委員会には報告すべきところの義務もないかもしれません。またこの委員会にはかるべきところの責任もないかもしれません。これは当然政府の責任においてなしたのでありまするから、委員会には報告、連絡、はかるべき必要がないかもしれませんが、当委員会としてはさようなわけには行かないと私は信ずる。なぜ行かないと信じておるかといえば、ただいま私が申し上げましたように、日本通運というもののあり方に対して、当然根本的に掘り下げて究明、解剖されなければなりませんのにかかわらず、その点はふさいでおる。なるほど行政廳としては、國民の輿論が、現在の日本通運の独占事業を廃止して、複数制にすべきものである、こう見ておりまするけれども、しからば当委員会として、そのことが正式に取上げられ、眞劍に究明されたかというと、残念ながらこの委員会においては、そのことが究明されておりません。また当委員会に対しては、ごく少数でありまするけれども、なるほど複数を許可せよという請願は出ておるかもしれません。しかしそれをもつてして、はたしてこれが國民の輿論であるかということの認定になりますと、これは相当意見が出て來るものと考えております。それで特にこの際委員会にお願いをいたしたいことは、政府は行政処置をとつたのでありまして、このとりました処置が妥当なりとしてとつたのでありますからして、今日になつてその委員会を廃止するという御意思は、私はなかろうかと思います。当然政府としては、その委員会は委員会として発足するものとの見通しを持つているのでありますが、当委員会としては、この重大な問題を單なる一片の報告を聞いた程度で放任すべき筋合いのものではない、從つて、政府がしばしば立法府に提出すると約束しているところの通運事業法がいまだ出て参りませんから、この小運送業問題については、正式な公聽会等を開くことはできないと思いますけれども、私は委員長のおとりはからいにおいて、実質的に公聽会と同様な價値を持つところの、小運送問題に対する意見を聞く会というものを、委員長の名によつて開かれるように、切望いたすのであります。この機会に委員長の御意見を承れれば仕合せだと思います。
#4
○有田委員長 正木委員長にお答えいたします。正木委員の申されることは至当だと考えますので、來る十日午後一時より小運送に関して、特に複数制に対しての反対の側である日通の重役、日通の労働組合、あるいはまた複数制に賛成である各位をお呼びいたしまして、打合会をやりたいと思つておるのであります。さらにまた日通の問題にいたしましても、非常な大きな問題でありまして、しかも先般第三國会を通過しました日本國有鉄道法案によりますと、日本國有鉄道は投資ができないことになつておりますから、日通のうち日本國有鉄道が持つております株が約九十九万株、これも來年の四月一日ごろに手放さなければならぬというような事態になつております。この全國的な大きな日通をいかにすべきかという点につきましても協議をいたすべきであると、かように考えるのでありまして、そういう面を全部含めまして、十日午後一時から打合会を開催いたしたい。なおその人選につきましては、委員長に御一任願いたいと思うのでありますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○有田委員長 御異議がないようでありますから、さよう決しまして、その手続をとることにいたします。
 それではこれより寒冷地手当の件について、当局の説明を聽取いたします。都合により祕密会でその説明を聽取するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○有田委員長 それではさよう決しました。なお給與局長の希望によりまして、祕密会は速記をつけないことにいたします。さよう御承知願います。
    ―――――――――――――
    〔午後三時四十分祕密会に入る〕
    〔午後四時十五分祕密会を終る〕
    ―――――――――――――
#7
○有田委員長 それでは、この程度にて祕密会を終ることにして、本日はこれをもつて散会し、引続き打合会を開いて、関税法規と海運行政との関係について、政府より説明を聽取したいと思いますが御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○有田委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 それでは、次会は、明八日午後一時より開会することにして、本日はこれにて散会いたします。
    午後四時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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