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1947/08/28 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第21号
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1947/08/28 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第21号

#1
第001回国会 議院運営委員会 第21号
  付託事件
○新憲法の活用に關する陳情(第二十
 七號)
○戰爭犠牲者の負擔公平を自由討議の
 問題とすることに關する請願(第百
 三十二號)
○國會の會期に關する件
○傍聽規則案
○國會議員の特別手當に關する件
○議員公述人及び證人の旅費、日當に
 關する件
○庶務關係及び國會調査機關擴充等に
 關する小委員選定の件
○出版關係法規に關する調査承認要求
 に關する件
  ―――――――――――――
昭和二十二年八月二十八日(木曜日)
   午後二時二十八分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○國會議員の特別手當に關する件
○議員、公述人及び證人の旅費、日常
 に關する件
○庶務關係及び國會調査機關擴充等に
 關する小委員選定の件
○出版關係法規に關する調査承認要求
 に關する件
○國會の會期に關する件
○傍聽規則案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木内四郎君) それではこれより委員會を開きます。ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
  ―――――――――――――
#3
○委員長(木内四郎君) それでは速記を……國會議員に對する特別手當につきましては、両院の議院運營委員會の合同審査會を明日でも開いて相談いたしたいと思うのでありますが、その際かねて御了解願つて置きましたような議員二千圓、副議長二千五百圓、議長三千圓という金額を以ちまして、合同審査會に臨むというふうに御決定願つて差支はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。尚旅費につきましては、議員の旅費一日四百圓、證人及び公述人三百圓ということに差當りするという態度を以ちまして、合同審査會に臨む、或いは議長においてお決めになるということにして差支ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○佐藤尚武君 詰り今の御説明だと暫定措置として、そして詳細はこの運營委員會の小委員會の決定を以て改めて決めると、こういうことでございますね。
#6
○委員長(木内四郎君) 尚その點につきましては、昨日も既に御決定願つておりますように、庶務委員において更に檢討を續けると、こういうことであります。それでは御異議ないものと認めます。
#7
○木下盛雄君 それで結構なんですが、一度そういうふうな暫定措置をした場合に、後決めにくくなりはせんかという問題が残ります。折々小刻みにすることがいいのかどうか。やるならばはつきりしたことをやつて、暫定措置を取らないでそしてやるのがいいか。それからして暫定措置として今のような工合に持つて行つて、再び又これを改正する方がいいか。これは大きな考えものだと思います。始終變えておるというような考え方が外へ響くことは餘り好ましくないと思います。
#8
○委員長(木内四郎君) 外に御意見ありませんか。
#9
○兼岩傳一君 只今の木下委員からの却つてどうかということに對して、衆議院の方と折衝された委員長のなにか意見があるのではないのですか。小刻みにするということが却つて衆議院の方でも、もう詰り我々と同じような考えで、取敢えず至急便宜を圖りたいという意味で、取り急いでするという意味で、却つてそれがあれの邪魔になるということはないのですか。
#10
○委員長(木内四郎君) その點については多少懸念がないことはありません。庶務委員において檢討された結果、これが適當でないというふうになれば、又急速に改定しなければならんということになりますから、若しそういう御懸念が皆樣におありになるということでありましたならば、旅費の點だけは留保して、そういう意味で明日なり明後日なりの合同審査會に臨むということでも差支ありません。
#11
○木下盛雄君 僕は矢張り僕の考で行きたいと思うのです。と云うことは矢張り一應留保して置いてもそうしてはつきりと数字が出て來た時に、こういうふうにしようというふうに持つて行く方が本當ですよ。そう小刻みにだらだらと今の議會みたいにやつておつては駄目です。
#12
○佐々木良作君 ただこの特別手當の件は、五月に遡及するのだけれども、旅費の件は遡及する豫定か、豫定でないか。そうすると遡及しなくて、これから先にということになれば延ばせば延ばすだけ、その間非常に工合が惡い。
#13
○委員長(木内四郎君) 旅費については遡及しないものだろうと思います。
#14
○佐々木良作君 遡及しないのですね。
#15
○佐藤尚武君 それは遡及させたらどうですか。非常に不公平になると思うから……。
#16
○兼岩傳一君 何か事務的に遡及し得ない事情がありますか。
#17
○委員長(木内四郎君) 如何でしようか旅費というようなものは遡及させるというような性質のものでないように思うのですが、どうでしようか。
#18
○木下盛雄君 一體この支出が支拂いが高いわけでなくて、元々この二百圓というものが最初から不合理だつたから直すというものが問題になつて、當然今まで出張された諸君は二百圓じや足りないので、當然立替さしておるという形なんだから、僕は遡及しても差支えなかろうかと思う。それは法的にそれがいけないということならばこれは別のことが、恐らくそれは遡及し得ないという理由はなかろうと思う。
   〔「贊成」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(木内四郎君) それではこの旅費の點につきましては、明日庶務委員の方にお集り願いまして、そこで御研究の上決定して頂くことにいたしたいと思います。
#20
○兼岩傳一君 明日の場合に、私のは實は新聞の記事を私はノートして置いたので、それの事實とその但書の、その他特別の職務にある者は前記の金額の二倍まで増額し得るとありますが、それを大臣、次官、局長に對してどのように扱つておるかどうか、これはきつと役所で内規を持つておると思います。それを一つ今日の中にお調べ願つてそれを参考にいたしたいと思いますのでお願いしたいと思います。
#21
○委員長(木内四郎君) 事務局の方で明朝までにお調べ願いたいと思います。尚この際申上げて置きますが、昨日私の手許に申出られました庶務委員と、國會調査機關擴充等に關する小委員、そのメンバーを一應讀上げて置きます。庶務關係小委員社會黨藤井新一君、自由黨左藤義詮君、民主黨伊東隆治君、緑風會下條康麿君、共産黨板野勝次君、無所属懇談會兼岩傳一君、國會調査機關擴充等に關する小委員、社會黨天田勝正君、自由黨木下盛雄君、民主黨稻垣平太郎君、緑風會下條康麿君、共産黨板野勝次君、無所属懇談會佐々木良作君、明日十時より庶務關係の方はお集り願いたいと思います。
#22
○木下盛雄君 實はちよつとここで申上げて置きたいことがあるのですが、今日新聞記者團の幹部の方が私の所に見えられまして、昨日の議院運營委員會の席上、天田君の發言がありました時に、新聞記者室も云々という言葉が出た。我々新聞記者團は今まで曾てこの部屋が狭いとも言つたこともなければ、狭いとも感じたこともない。不自由を感じたこともないのに、そういう問題が出て來ると、新聞記者が何か不滿でもあるかのごとく取られることは非常に困るから、新聞記者團としては、現在で満足しておるので、そういうことを議院運営委員會に一つ御發表を願いたいという申入れがございましたので、ここで改めて新聞記者團の申入れを會議に御發表いたして置きます。
#23
○委員長(木内四郎君) 出版關係法規に關する調査承認要求書が文化委員長から提出されておりますから、それについて委員部長から説明いたします。
#24
○參事(河野義克君) 二十六日の文化委員會の決議で、出版法規に關する調査承認要求書が出ておりますから朗讀いたします。
   出版關係法規に關する調査承認要求書
一、事件の名稱 出版關係法規に關する調査。
一、調査の目的 現行出版法規を根本的に檢討し、その不備を改善する。
一、利   益 出版文化の基礎である關係法規を整備することは、文化國家の建設に當り緊急の要件である。
一、方   法 小委員を設けて、關係者から意見を聽取し、資料を蒐集する。
一、期   間 今期國會開會中。
右本委員會の決議を經て、參議院規則第三十四條第二項により要求する。
 昭和二十二年八月二十八日
     文化委員長 山本 勇造
  參議院議長 松平恒雄殿
文化委員長がお見えになりませんからちよつと御説明申上げまするが、この趣旨はいろいろ他人を中傷し、誹謗するような無責任な事實に齟齬するような記事が出たり、或いは猥褻ないろいろな記事が出たりするけれども、これを憲法で保障された出版言論の自由に牴觸しないように、法規を立てるにはどうしたらよいかという問題から出發し、最近の夏目漱石の著作權の問題等にも關聯して本調査をいたしたい。こういう趣旨だそうであります。
#25
○委員長(木内四郎君) 議長において承認されることに御異議ありませんか。
#26
○佐藤尚武君 ちよつと今の説明をもう一度伺いたいのですが、その理由のところ、委員長が今いないからと言つて委員部長から説明があつたのですが、そういうような、人を誹謗する記事とか猥褻な記事が出ることが新憲法の、なんでございますか。
#27
○参事(河野義克君) 言葉が足りませんでしたからもう一遍御説明申上げます。この本調査承認を要求された動機は、現在の出版法規が不備であるために、又憲法に出版言論の自由が明記されてある關係上、他人を事實に相違して誹謗中傷するような記事等が出たり、非常に猥褻な記事等が出た場合は、これを取締ることが非常に困難だという實状でありますので、これを何らか取締る法規を考えたいけれども、十分考えないとこれは新憲法に保障しておる言論出版の自由を侵すことになるので、その間立法技術上どういうふうにやればうまく調整できるかということについて、永らくこの問題に關心を持つておられて、研究會等をしておられたのですが、最近においてどうしてもこれを委員會に取上げてやろうということになつて、おりました際に、夏目漱石の著作權の問題等も發生した、そういうこともある。旁々出版法規は如何にも不備であるので、十分これを調査したいというので、調査承認要求書を出されたわけであります。
#28
○佐藤尚武君 よく分りました。
#29
○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。それでは會期の延長について昨日に引續いてお諮りいたしたいと思います。御意見がありましたらお述べ頂きたいと思います。ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#30
○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。
#31
○木下盛雄君 この運營委員會が開かれる前に、先に常任委員長會議があつたそうであります。先ず常任委員長會議の模樣を委員長からお話し願つて置くことは、今後の議事を進行する上において必要かと思いますから……。
#32
○委員長(木内四郎君) 只今木下委員からお話がありました點につきまして、私も實は御説明申上げようと思つておつたのですが、先程各常任委員長が集まりまして、そこで委員長から、參議院規則第二十二條及び三條に基ずきまして、立法経過に對して各常任委員長の意見を聽かれたのでありますが、その結果、各常任委員長から、その委員會における審議の模樣についていろいろお話がありましたが、勿論委員會によりましては、極めて簡單に一週間ぐらいの時日があれば済むという委員長もありました。併し、一二の委員長から付託事項が非常に多いし、審議の現在の進行状況から見て、正味三十五日ぐらいな日が要る、その間五日ぐらいの休みを取つて、三十日ぐらいになりますから、開會の間三十五日ぐらいの日が要るというような説明がありましたのが、一番長いのであります。
#33
○木下盛雄君 そうしますと、要するに三十五日は現在までに提出になつておる、その法案を審議するに今三十五日かかるというわけなのでありますか。將來出るだらうところの議案を豫算に入れて三十五日かかるというのか、これはいずれですか。
#34
○委員長(木内四郎君) 或る程度將來に出るものも考慮に入れております。他に御意見ありませんか。如何でしようか。昨日皆さんからいろいろ御意見がありましたところによりましても、大體五十日ぐらい會期を延ばして、そうして二週間ぐらい休むということにしたいという御意見が多うかつたように思いますが、そういう趣旨で御決定願つたらどうかと思いますが……。
#35
○木下盛雄君 私はこういう考えを持つております。要するに二週間休んで五十日間延期するというのであるならば、本來參議院の立場としては、この際一應會議を打切つて、十月に改めて議會を開會するという行き方がどう考えても妥當であると思うが、併し與黨その他の大方の各位が御賛成になつておるならば、その問題に對して別に反對するものではないが、參議院の考え方として、やはり純理論で考えると、そういうふうに考えられることを申上げて、皆さんに御賛成いたします。
#36
○委員長(木内四郎君) それでは五十日の會期延長ということに御異議ありませんか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。尚二週間の休曾を希望するというこの委員會の意見であるというふうに決めて置きたいと思います。
#38
○佐々木良作君 二週間の休會贊成です。ただ再三申上げておりますが、この二週間の休會は本當にはつきりした休曾にして頂きたい。自然休會というような形をとらず、國會職員全部休めるような、つまり委員會活動を停止するような、はつきりした休會にして頂きたいということを重ねて申上げます。(「贊成」と呼ぶ者あり)そういうような趣旨で議長におかれまして衆院議長と御協議願います。
#39
○委員長(木内四郎君) それでは次に傍聽規則案についてお諮りいたしたいと思います。警務課長より説明いたします。
#40
○參事(青木茂君) お手許に差上げました參議院傍聽規則案を御説明いたします。
 參議院規則第二百二十八條によりまして、議長は傍聽規則を定めることになつております。これは參議院規則の第十六章及び第十七章によりまして傍聽人に關する大方の規定は定められておるのでありますが、更に細部のことにつきまして、いわゆる實際的な取扱いにつきまして定めたいと思うのであります。一應案を讀まして頂きます。
 第一條 本院における一般公衆の傍聽は、左の手續きによる。
  一、傍聽人は、議員の紹介による傍聽券、又は先着順により交付される傍聽券を所持すること。
  二、傍聽券には、住所、氏名及び年齡を記入すること。
  三、傍聽券所持者は、傍聽受付において警察官吏及び衞視の持物の檢査を受け、傍聽券に衞視の檢印を受けること。
  四、入場の際は、傍聽席入口の衞視に傍聽券を示して、點檢を受けること。
  五、退場の際は、傍聽券を傍聽受付に返還すること。
 第二條 兒童は、特に許可があつた場合に限り、傍聽席に入ることができる。
 第三條 銃器その他危險なものを持つている者、酒氣を帶びている者、その他取締のため必要があると認める者は、傍聽席に入ることができない。
 第四條 傍聽人の数を特に制限したとき、又は傍聽席に餘裕がないときは、傍聽券を所持する者でも入場させないことがある。
 第五條 傍聽人は、いかなる事由があつても議場に入ることができない。
 第六條 傍聽人が傍聽席にあるときは左の事項を守らなければならない。
  一、見苦しくない服装をすること。
  二、帽子、外とう、かさ、つえ、かばん、包物等を着用又は携帶しないこと。
  三、飲食又は喫煙をしないこと。
  四、議場における言論に對して贊否を表明し、又は拍手をしないこと。
  五、傍聽中新聞紙又は書籍の類を閲讀しないこと。
  六、靜肅を旨とし、議事の妨害になるような行爲をしないこと。
  七、他人に迷惑をかけ、又は不體裁な行爲をしないこと。
 第七條 傍聽人は、祕密會議を開く議決があつたときは、衞視の指示により速かに退場しなければならない。
 第八條 傍聽人は、衞視から傍聽券の提示を求められたときは、これを拒むことができない。
 第九條 傍聽人がこの規則に違反したときは退場させられることがある。
 第一條は、現在公衆の傍聽に關しましてやつておることをそのままはつきりと書いたのであります。この第三號に「傍聽券所持者は、傍聽受付において警察官吏及び衞視の持物の檢査を受け」、こういうふうにあります。これは參議院規則の中に身體檢査を受けるということがありますので、これをばここにはつきりと受けることがあると書いています。それをばここに必ず持物の檢査を受けさせるというので書き上げたわけであります。書き方といたしましては、身體檢査というふうな文字を用いないで、持物檢査というような書き方をいたしておるわけであります。それから第二條の「兒童は、特に許可があつた場合に限り、傍聽席に入ることができる。」これは子供の問題でありますが、衆議院におきましての傍聽規則にも、特にこういう條文で書き上げてあります。兒童につきましては、従つて許可があつた場合だけ入ることができる、こういうふうな原則を取りたいと思うのであります。第四條の「傍聽人の数を特に制限したとき、又は傍聽席に餘裕がないとき」、これは例えば開會式の場合であるとか、或いは最近特に殖えたのでありますが進駐軍の將兵が參觀に來まして、ちよつと中へ入れてくれというような場合、或いは傍聽席を一時ちよつと使うことがある、その際に傍聽券をお持ちになつておつても、ちよつと御遠慮して頂く、こういうような趣旨であります。それから第六條の第五號「傍聽中新聞紙又は書籍の類を閲讀しないこと。」これは衆議院の規則には入つておらないようでありますが、參議院の本則におきまして、議員でさえこういうふうなことはやつてはいけない、こうありますので、ここに入れたわけであります。その他、本則にありますものそのままを持つて來た條文、例えば第五條は「傍聽人は、いかなる事由があつても議場に入ることができない。」これは本則にある條文をそのまま持つて來たのでありす。そうしてこの傍聽規則は傍聽券の裏に刷つて置きたいと思います。従來は傍聽人心得というような條文を刷つてありましたのが、それがなくなりますので、これをそのまま刷つて行きたいというので、注意規定を特に加えたわけであります。以上を以ちまして説明を終ります。
#41
○駒井藤平君 第一條の第三號、「傍聽券所持者は、傍聽受付において警察官吏及び衞視の持物の檢査を受け、傍聽券に衞視の檢印を受けること。」こうありますが、身體檢査ということを入れて置かなくても差支えないのですか。といいますのは、病的な者、或いは狂亂的な人もあると思います。そういう人が傍聽券さえ持つておれば、入場を拒むことはでき得ないということが考えられる身體檢査ということは必要だと思います。従來は身體檢査をやつておつたのですが、ただ所持品だけでなくて、體に異常があるというときはどうしますか。
#42
○參事(青木茂君) 身體檢査は本則に載つておりますのですが、これは普通の場合のことをここに書いたわけであります。實際におきまして、そういう異常者は勿論取締上必要だということと同時に、その外、身體檢査は本條でお断りできると思います。
#43
○駒井藤平君 條文に身體檢査ということを明記してあるのですね。
#44
○參事(青木茂君) 本條の方にあります。
#45
○駒井藤平君 それじや宜しうございます。
#46
○委員長(木内四郎君) ちよつと變な問だけれども、衆議院の規則では異樣な服装をした者を入れないということになつておるが、こつちは見苦しくなければ異樣な服装でも構わんというのですか。
#47
○參事(青木茂君) そうですね。實はこれはどちらにした方がいいかと思いましたが、まあ近頃服装もいろいろと變つておりまして、異樣という觀點がよく分らないから、まあ常識的に見苦しいといつた方がいいじやないかというので變えたわけであります。
#48
○兼岩傳一君 ちよつとお尋ねします。皆傍聽に來る人が一樣に言うことは、まるで罪人を取調べられるようで實に不愉快だ、お情けに聞かしてやる。見せてやるという恰好で、少しも民主的なところがないということが一つ。それから鉛筆、ノート、要點をノートに書き留めるということさへも封鎖されておるという、この嚴重なやり方は適當でないというこの二つの意見が今あります。それからもう一つ、非常に衞視の態度が犯罪者を取扱うようで不愉快だというような三つなのであります。今度作られた傍聽規則を立案された方は、この今私のいつた三つの點について特に配慮を拂われておるかどうか。拂われておればどの條項へそういうことを拂われたことになるか、ちよつと説明をして頂きたい。
#49
○副參事(清水茂助君) 私がこの立案に當りまして、そういう點は十分に考慮を拂いました。今申上げました通り、課長からお話しがありましたように、單にここに持物の檢査ということだけに止めました。本來ならばここに身體の壯健ということも謳いたかつたのですけれども、そうなるとそれがますますあなたさまの御質問のようになりますので、そういう點も實は考慮いたしまして、ここに字句を若干除いたわけであります。十分考えております。
#50
○兼岩傳一君 だから私の質問は、鉛筆とノートを持つて行つて筆記することを禁止しておられるかどうか。今後この鉛筆やノートを持つていつていいのですか。
#51
○副參事(清水茂助君) こういうことの説明から一つ先に申上げさして頂きたいのですが、前に萬年筆なんか持つて參りました。その中にピストルが仕込んであつたというような事例が事實あるので、そういうものがあつたんです。從つて我々が一般の議員さん方がお考えなさる程、警備という問題は簡略に、触りにいわゆる民主的に、今のやり方でなくて、もう少し警察的な立場から考慮しなければならんような點が多々あるのですが、そういう點も十分考えてやつておりますが、例えば長靴なんかはいてきた者が、長靴の間に刀劔が入つておつたとか、ちよつと意想外に出るところの事例がございます。
#52
○兼岩傳一君 鉛筆とノートは持つていいんですか、惡いのですか。その結論を先に言つて下さい。どうですか。今度の規則によれば、或いはその規則を運用される場合は、鉛筆やノート、手帳ですね。
#53
○參事(青木茂君) 鉛筆やノートは持つてもいいというふうにまあ指導いたしております。ただ先程申上げましたように實際に意想外に出ますことがありますので、その點はまあよく調べてやる。從つて持物檢査につきましては、相當しつかり見てやるという指示をいたしております。
#54
○兼岩傳一君 持物を預つておられるでしよう。今持たせないから、持たせるかということです。
#55
○參事(青木茂君) そういうことについても十分注意しなければならんと思います。
#56
○兼岩傳一君 ところがそれが從來の持特を取締るという態度できて、それが武器とか爆藥であるかどうかということを調べればいいのですが、そうでなく平和な物を持つていようと、コンパクト、白粉を持つておる者でも皆あれしておられるでしよう。がま口までも取締つておられるのじやないですか。僕らのような少しの金を持つておるのはいいが、余計持つておる人もおり、この間そういう事實のあつた私は報告を受けたのです。だからして取締方針をはつきりと、民主國家にふさわしい取締ということ、つまり有害な物は嚴重にするけれども、そうでないのはもう少し寛大にするという點をはつきりされる。こういうこと。
 もう一つ通常の場合そう爆彈を持つたりピストルを私は持つてこないと思う、それは成るシーズン、或る政治上の問題については波があると思います。そういう時には何か警察的の取締をそれにダブらして行けばいいので、平和的な民主的な、人民が愉快に感ずるような平素の取締と、そういう政治的に異常な問題があつて、場合によつては爆彈の一つでも落ちるかも知れないというような場合の警察的なやり方と、平和的な衞視的なやり方と二重にそれを併用するようなことを考えられませんか。この二つをちよつとお尋ねいたします。
#57
○參事(青木茂君) 只今のお話は誠に御尤もでございまして、私共衞視の方にも特に常識を以て民主的にやるのだ。こういうような心構えでやつておるつもりであります。從いまして今お話のように物をいけないというのではなく、物が害があるかどうか。そういう建前で、やり方をさせてやるつもりであります。今お話では何か最近少し非常識なことがあつたようなお話であ、りましたが、それは非常に參考になりますので、若しもお分りでしたらいつ頃そういうことがあつたということをお知らせ願いたいと思います。私共の指導といたしましては、今お話しになりましたような趣旨でやつて行きたい。又やらしておるつもりであります。
#58
○兼岩傳一君 それが一つ。もう一つ答えて下さい。平和的な取締方と、そういう爆彈を、始終年から年中爆彈がありはせんかといつて取締つておられるのは私は少しどうかと思うのです。そういうことは普通ちよつと考えられないですね。そういうことで神経を尖らすことが衞視に非常に苦痛な思いをさせて、萬年筆の中にピストルが入つてはいないかということですね。普通の時に僕は始終そういうのに少しおかしいと思うんですがね。僕はその名残りが、両方のものが混同しておりはせんかと思うのです。今の取締の中には事實それはあると思います。將来そういうこともあり得ると思います。爆彈騒ぎ、ピストル騒ぎの可能性がある。それは政治上重要な問題が起つてくると、革命的な状態がある時はそうで、その時は警察的な面によつてそれを防いで、平生の國會の、本來の衞視の任務は、もう少しそれと違つたものとするというような、これは私の素人の、いわば素人の提案ですから、そういうことができるかどうかの意見が聽きたいのです。
#59
○參事(青木茂君) お答えいたします。お話になりましたような御趣旨で私共やつております。又やつて行きたいと考えております。特に例えば何か危險なようなことがあるというふうなことがありますと、警視廳の方から連絡もありますし、又私共の方から警視廳へ連絡しまして、特別の警戒というようなことをやつております。ふだんにおきましては、今のようなことはしないで、衞視だけでやつて行くというようにやつております。それでただ現在のやり方が、尚もう少しいわゆる人を見る眼にもつと紳士的に見る、こういうことについては、私の方もそういうつもりを徹底し、又そういう意味を實際に一般の人に與えるということに努めたいと思つております。そういう方法を研究中でありますし、成るべくそれに副いたいと考えております。
#60
○藤井新一君 兼岩君の意見と關連するのですが、銃器という字があるから誤解を受けるから、「銃器その他危險な」という文字を「兇器」と代えれば簡單になつて、複雜なものを書かないで兇器と書けば字句上いいと思いますが……
#61
○參事(青木茂君) 前のときにはいわゆる「戎器兇器」というふうに、そういう言葉を使つたのでありましたが、今度の漢字制限でなくなつたわけであります。兇器という言葉はなくなつたわけであります。それで止むを得ず銃器という言葉を使つたわけであります。衆議院でもやはりこの字を使つております。
#62
○兼岩傳一君 質問の續きですが、第六條の五に新聞紙書籍類まで取締るというのはどういうお考えですか。
#63
○參事(青木茂君) お答えいたします。これは參議院規制の第二百十一條に「何人も、參考のためにするものの外は、議事中、新聞紙或は書籍の類を閲讀してはならない。」これは議員も勿論入つておる、議員の規律になつておるわけであります。從いまして閲讀してはいかん。併し持つて入るのはいい、こういうことになつておるわけであります。
#64
○兼岩傳一君 それでは前から入つていて議事も始まらない間も新聞を読んでいてはいかんですか。而もこれは傍聽席にある間ですが……。傍聽席にある間まだ議事も始まらないのに……。どういう意味ですか。今の規則に元があるのですか。
#65
○參事(青木茂君) これは議事中のことです。
#66
○兼岩傳一君 これは參考のためにするものの外はでしよう。これは議員が議場で雜誌などを読んでおつたのではいかんでしようが、傍聽者が議員と同樣の取締をされる必要はないのじやないのですか。議員はまさか小説や雜誌を讀んでおられちや困りますけれども、傍聽者が待つておる間は……。
#67
○參事(青木茂君) 待つておる間のことではないと思います。議事中……。
#68
○兼岩傳一君 議事中はいけないというのは少し取締が神経質じやないですか。傍聽者の場合は聽いていなければいけないのですか。
#69
○參事(青木茂君) まあそういう趣旨です。
#70
○佐々木良作君 この問題は恐らくこの規則の實際上の運用の問題として、この傍聽中というのは議事が始まつて運用されておる間というふうに取締る方で考えてやられるべきであつて、まだ議場に入れても會議が始まらない場合がある。その期間に読んでおつたからと言つてけちをつけたりしないように運用されたいと思います。それでいいわけですが、斷わられたりすると言いたくなるんですが、つまり議事の始まつておらない場合もあると思うのです。傍聽席に入つておる間、それはいいですね。
#71
○參事(青木茂君) 今お話になりました通りでやつて行きたいと思つております。
#72
○佐々木良作君 もう一つ運用上の希望的な意見として申上げたいと思います。今の六の中で同じような問題ですが、全部の一から七までに通用する問題だと思いますが、その中に特に四ですね、「又は拍手をしないこと」ということがありますが、私は衆議院の實例を見ておりまして議場では、自由討議の場合にですね。もう本當にひどく入り亂れておるわけであります。その場合になにか發言したときに傍聽席の人が思わず一つ手をたたいた、そうしたら首つ玉をつかまえて謝ろうがどうしようがぐんぐん引張つて行つて結局出してしまつた。僕はこういうことは先程の傍聽中云々の話がありましたけれども、かような状態にあるときに傍聽が拍手をしたのです。いかに一生懸命に見ておつたのか思わず手を一つたたいたために連れて行かれるということは、少くも參議院ではしないように運營して貰いたいと思います。常識的にこれは本當に妨害になるかならんか、非常に組織を阻害するかしないか、こういう紙の上の規則だけじやない、そういつた本當の常識的な判斷で運用して頂きたいということを一つお願いしたいと思います。
 それからもう一つ質問があるのですが、一條の三項ですね。「警察官吏及び衞視」としてありますが、これは常に警察官吏と衞視の両方の人の檢査を受ける譯ですか。
#73
○參事(青木茂君) 先程のいわゆる議場内における取締りについての運營につきましてはお話の御趣旨の通りやつて行きたいと思います。
 それから只今の第一條の三項の點につきましては兩方とも現在はやらしておりますが、その必要がないときはこれは最近におきましてどちらかにやりたい。又必要があれば兩方やりたいとかように思つております。
#74
○佐々木良作君 このまま活して行きますと、「及び」と書いてあるのを「又は」ぐらいにして置いたつていいじやないですか。特に何か必要があつたのですか。例えば衆議院の方では「衞視又は警察官吏が身體檢査を行うときは、」と書いてありますね。
#75
○參事(青木茂君) 今御指摘になりましたので調べましたところ、二百十九條には「衞視又は警察官吏」というふうな言葉がありますので、「又は」と直して頂いて……。
#76
○兼岩傳一君 この拍手問題ですね。今佐々木委員はただ運用と言いますが、拍手を取締る、つまり議事を妨害するときと、かような意味の拍手を禁止すればいいので、そういつた拍手ぐらいは許してもいいのじやないですか、そういう譯のものじやないですか、これはちよつとお尋ねします。これを取締つておる實際、或いは外國の例など知つておられる方もあるだろうと思いますが、どうなんですか。どういう譯でこの拍手を取締つておるのですか。なにか根據があるのですか。
#77
○參事(青木茂君) 外國の例は知りませんが、長くまあ拍手をしないことと、こういうふうにずつとやつて來ておる。從來のただ慣例を……。それともう一つ申上げたいことは、第六條は要するに議院の議決に傍聽人は靜肅に敬意を表せと、こういう趣旨に出ておる條文のように思います。從つてまあ傍聽者は一切ただ承つて置くだけと、こういう建前のように思うのです。
#78
○兼岩傳一君 拍手ぐらい許してどんなものですかね。
#79
○佐々木良作君 それが非常に窮屈に思われるのです。
#80
○參事(小野寺五一君) 前の警務課長の経驗から申上げまして、若し拍手を許せば議場に直ちに影響を與え、思わず議場でも拍手をするということになると、議場のある意思表示が影響を受けるので、靜肅に聽いておれと、こういう意味で拍手やなんか、或は聲を出すことも禁じておる譯であります。
#81
○兼岩傳一君 そうすると、誤つて拍手すると首つ玉を持つて引つ張つて行かれるということになるのですか、この條項はもう少し緩和して頂くという……。
#82
○委員長(木内四郎君) そこは運用上の問題にして……。(「委員長、進行願います。」と呼ぶ者あり)
#83
○委員長(木内四郎君) 別に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#84
○委員長(木内四郎君) それでは御異議ないものと認めます。本日は若し他に皆樣方に問題がなければ……。
#85
○兼岩傳一君 傍聽關係を、これに關係してもう一つお尋ねしたいのですが、規則じやないのです。規則はこれで結構です。傍聽に最も適當した中央に大きな場所が取つてありますが、あれが殆んど平素利用されない儘にあるのですが、あれは今後も殘されるのですか、これに對して改造の考えが準備されておるのか、その傍聽の正面中央の場所は何のためにあり、何のために殘つておるのか、ちよつと伺いたいと思います。序でに雛壇を民主國會にふさわしく一段下げるということですが、下げられないなら技術者から直接にその下げられない建築上の構造なり、材料その他を聽きたいのですが、今のこの二つ、即答できんでもよいですができれば……。
#86
○參事(近藤英明君) その問題につきましてはいずれ總長からお答え申上げます。
#87
○委員長(木内四郎君) それでは委員會を閉じてよろしいですか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#88
○委員長(木内四郎君) それでは委員會を閉じます。
   午後三時三十二分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     木内 四郎君
   理事
           藤井 新一君
           駒井 藤平君
           結城 安次君
   委員
           塚本 重藏君
           松本治一郎君
           木下 盛雄君
           黒川 武雄君
           左藤 義詮君
           佐藤 尚武君
           板野 勝次君
           兼岩 傳一君
           佐々木良作君
  ―――――――――――――
  議長       松平 恒雄君
  ―――――――――――――
  事務局側
   事 務 總 長 小林 次郎君
   參     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   參     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   參     事
   (委員部長)  河野 義克君
   參     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   參     事
   (庶務課長)  宮坂 完孝君
   參     事
   (警務課長)  青木  茂君
   參     事
   (委員部勤務) 根本  驥君
   副  參  事
   (衞視長)   清水 茂助君
ソース: 国立国会図書館
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