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1959/07/03 第32回国会 参議院 参議院会議録情報 第032回国会 農林水産委員会 第2号
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1959/07/03 第32回国会 参議院

参議院会議録情報 第032回国会 農林水産委員会 第2号

#1
第032回国会 農林水産委員会 第2号
昭和三十四年七月三日(金曜日)
   午前十時四十九分開会
  ―――――――――――――
  委員長の異動
本日秋山俊一郎君委員長辞任につき、
その補欠として堀本宜実君を議院にお
いて委員長に選任した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     秋山俊一郎君
   委員長     堀本 宜実君
   理事
           櫻井 志郎君
          小笠原二三男君
           戸叶  武君
           森 八三一君
   委員
           青田源太郎君
           石谷 憲男君
           岡村文四郎君
           重政 庸徳君
           高橋  衛君
           田中 啓一君
           仲原 善一君
           藤野 繁雄君
           東   隆君
           大河原一次君
           北村  暢君
           清澤 俊英君
           小林 孝平君
           棚橋 小虎君
           中田 吉雄君
           千田  正君
           北條 雋八君
  国務大臣
   農 林 大 臣 福田 赳夫君
  政府委員
   農林政務次官  小枝 一雄君
   農林政務次官  大野 市郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安樂城敏男君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○継続調査要求の件
○委員派遣承認要求の件
○農林水産政策に関する調査の件
 (農林水産基本政策に関する件)
 (農林水産関係物資の国鉄貨物運賃
 に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(秋山俊一郎君) ただいまから農林水産委員会を開きます。
 まず、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産政策に関する調査につきましては、会期中に調査を完了することは困難でございますので、本院規則第五十三条によりまして、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(秋山俊一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成及び手続等は、委員長に御一任願いたいと一存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(秋山俊一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(秋山俊一郎君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産政策に関する調査のため、閉会中委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(秋山俊一郎君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、本院規則第百八十条の二により委員派遣承認要求書を議長に提出しなければならないことになっておりますので、その内容及び手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(秋山俊一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(秋山俊一郎君) 福田農林大臣及び小枝、大野農林政務次官から発言を求められておりますので、お聞き取りを願います。福田農林大臣。
#9
○国務大臣(福田赳夫君) 私ただいま御紹介にあずかりました福田でございます。
 先般の内閣の改造に当りまして、非常に農政重大な折にこの職をけがすことになりました次第でございます。私も農家生まれで、農家に育ったようなものでございまするが、事農政に関しましては全くずぶのしろうとでございます。格別皆さんに御教示にあずからなければならぬと存ずる次第でございます。誠心誠意努力いたしたいと思いますので、どうかよろしく御指導のほどをお願いいたします。
#10
○委員長(秋山俊一郎君) 次に小枝農林政務次官。
#11
○政府委員(小枝一雄君) 私ただいま御紹介をいただきました小枝一雄でございます。
 ただいま福田農林大臣からもお話がありましたように、わが国の農政の最も重大な時に当りまして、はからずも農林政務次官に就任することになりました。私は経験も乏しく、また浅学非才でございまして、ただ全力を尽して努力をいたしたいと考えておりますが、幸いにいたしまして委員の皆さん並びに関係各位の御指導、御鞭撻によりましてこの職責を全ういたしたいと考えておる次第でございまして、何分皆さんの御指導をよろしくお願いを申し上げる次第でございます。
 簡単でございますが、ごあいさつにかえさしていただきます。
#12
○委員長(秋山俊一郎君) 次に大野農林政務次官。
#13
○政府委員(大野市郎君) 私衆議院の大野市郎でございます。
 今回小枝政務次官と一緒に政務次官に農林を担当させていただくことになりましたので、私も自分の非才浅学を顧りみず、皆様の御協力によりまして自分限り十二分に仕事を励んでみたいと存じておる次第でございます。農政を通じまして国運の伸展をはからねばならぬと存じますので、格段の御指導をいただいて成果を上げさしていただきたいとお願いを申し上げる次第でございます。
  ―――――――――――――
#14
○委員長(秋山俊一郎君) 農林大臣に対して御質疑のございます方は御質疑を願います。
#15
○戸叶武君 ひょう害の問題が当面の緊急なる問題でありますから、農林大臣に御質問申し上げます。
 五月二十七日から六月十六日の間に、関東、東北、東山等の各地にひょう害がありまして、特に青森、岩手、山形、福島、茨城、栃木、群馬、長野というようなところの被害は非常に激甚でありまして、これらの各都道府県からの被害のたしか推定は三十億をこえたのではないかと思いますが、農林省の統計によりますと、大体概算推定が二十三億ということになっておりますけれども、それにしても今まで最高といわれた昭和三十年の十四億を上回ること非常に大きいものがあるので、ひょう害としては今までにない被害だと思うのです。ここで一番対策で問題になるのは、天災融資法の発動いかんにかかわっておるのでありますが、農林省としては、大体天災融資法を発動しようというお考えのようでありますが、大蔵省との折衝の段階において、若干いろいろまだはっきりしない点があると聞いておるのですが、福田農林大臣は将来大蔵大臣にも擬せられておるような、大蔵省でのベテランでもあるし、今、農政の面において非常にガンになっておるのは、何といっても農林省で要請することが大蔵省でひねりつぶされるという悲劇が幾たびか繰り返されておったのですが、それはやはり農政と大蔵当局との結びつきというものが非常に円滑を欠いていた点が多々あるのじゃないかと思いまして、この天災融資法の発動いかんというものは、その試金石だと思うし、ちょうど福田さんも自分の出身の群馬県も被害が非常にひどかったし、また気性と一緒に群馬県民の性格もわれわれと同じように激しい所ですから、この問題は一歩誤まるとやはり重大な問題が起きるので、二十八年度のあの凍霜害のときにも、内田農林大臣が処置よろしきを得ずして、遂にその席をまたたく間に去らなければならないような悪前例も開かれておるので、福田さんにはそういうことはないと思いますが、この天災融資法の発動の問題いかんから一つの質問をしたいと思います。
#16
○国務大臣(福田赳夫君) 今回のひょう害はまあ非常に珍しく惨たんたる被害を及ぼしておるわけでございます。金額にいたしますと、農林省が調査いたしましたところでは、まあ大体二十三億といっているようです。天災融資法は政府の方針といたしまして、その規模四十億をこえるものに発動するということにいたしておったのでございまするが、今度のひょう害は、まあひょう害の性質上、その被害地域は狭いのでございまするが、その地域に与えるところの損害の深度というものはきわめて深刻なものがあります。さような特殊の事情も考慮いたしまして、天災融資法を適用するということに決定をいたし、本日閣議でこれをきめた次第でございます。
#17
○戸叶武君 この天災融資法を発動することになるかどうかというので、各都道府県でも非常に見通しがきかず、迅速な処置をした茨城県等においては、これに準ずる処置というものを行なって、天災融資法が当然発動されるものとして緊急対策をやり、群馬県においても太田市が五百万円出し、館林市が三百万円出したというような緊急措置を講じておるが、今までのところ、各県庁等で農林省に伺いをたてると、どうもこれが四十億というのに縛られて発動されないのじゃないかというので困っておったようですが、今、大臣の声明によりまして、天災融資法を発動するということを言明されたので、当然それは大蔵省とも十分の連絡があり、法制局におけるところの解釈においても統一解釈ができたと思うのですが、その点はいかがなものですか。
#18
○国務大臣(福田赳夫君) お話の通りでございます。
#19
○戸叶武君 今までにおいては、天災融資法の第一条の中にひょう害というものが明記されておったのですが、第二条の定義の中において、天災といっても「当該天災による被害が著しくかつその国民経済に及ぼす影響」という、それにひっかかりをつけて、そうして国民経済に及ぼすというのを四十五億以上というふうな数字の上で縛ったのが、今度は二十三億でも、その被害の深度が深いので、生産農民に与える影響が大きいから、天災融資法の趣旨のもとにこれを発動しなければならないという見解がとられたものだと思いますが、そういうふうに了解してよろしゅうございますか。
#20
○国務大臣(福田赳夫君) お話の通りでございます。
#21
○戸叶武君 それではこの自作農維持創設資金のワクの拡大ということもこれに関連がありますが、その方のことはどうなっておりますか。
#22
○国務大臣(福田赳夫君) 自作農資金につきましては、すでに各県に割当をいたしております。その割当の中から取り急ぎ支払いができるようにいたしておるのでございます。その跡の始末は、まだ割当をいたさないものの中から繰り合してやろう、かように考えております。
#23
○戸叶武君 天災融資法が発動されて、この前北海道等において非常に困った点は、自作農維持創設資金からみると非常に短期に支払わなければならないようなことがあるので、開拓の人たちやなにかは自作農維持創設資金の方に救いを求めるというような声も非常に強かったのですが、この難点となっておるのは、手続上の問題で非常にめんどうくさくなっているというような非難が農民の間から出てきておるので、その声は十分さきの国会等においても跡始末に関連して政府側でも了承していると思いますが、いつでも農民が苦しむのは、法律においてはきめられているが、実際においてはすみやかにこの施策が生きてこない点にあるのですが、その点に十分政府も注意を払っていると思いますが、その方の関係はどうなっておりますか。
#24
○国務大臣(福田赳夫君) 自作農資金のワクは、農林漁業公庫で管理しておるわけでございますが、その出先といたしましては、農林中央金庫の各支店を使うことになっておる次第でございます。農林中金の出先が貸付を行う場合におきましては、県当局の意見を聞いてきめる、こういうことになっておりまして、お話のように、手続が非常に繁雑なんです。私は何とかしてこの手続を思い切って簡素化したいということを考えておりまして、すでに事務当局にもその簡素化の方策を立案するように命じておる次第でございます。しかし、それは今回のひょう害には間に合わない、しかし、運用上できる限り簡素に、また迅速にできるように配慮いたしたい。
#25
○戸叶武君 その手続上の難点を排除してくれるというのはまことにけっこうですが、問題はそこにあると思います。
 次に、農業災害補償法に基く保険金概算払いを即時実施すること、これもいつもおくれがちなので農民は困っておりますが、これはどうなっておりますか。
#26
○国務大臣(福田赳夫君) これはひょう害がありました際に、直ちに概算払いを行うようにという指示をいたしております。それでありますので、従来のように手間取ることなく相当迅速に概算払いが行われる、こういうふうに考えております。
#27
○戸叶武君 それから被害農家の作付転換、樹勢回復、種苗確保、肥料、農薬等、農業再生産等に必要な経費に対して助成措置を講ずるということになっておりますが、この点も非常に不徹底な面がありますが、この点も今までの凍霜害並みにはやっていただけると思いますが、これはどうですか。
#28
○国務大臣(福田赳夫君) ただいまの点は、過去の災害等をいろいろ勘案いたしてみまして、政府が補助金を出して樹勢回復をするというのは、そこまでちょっと今踏み切れないでおるわけでございます。まあ共済金の概算払いを早くやる、また、自作農創設資金を融資する、天災法を発動するということでまず一つやっていくという態勢を考えておるわけであります。
#29
○戸叶武君 被害市町村に対する特別地方交付税の交付金の増額、これはどの程度に考えておりますか。
#30
○国務大臣(福田赳夫君) これはまだ被害市町村にどの程度の影響があるかという点につきましては、詳細なる調査ができておりません。しかしながら、町村もこのひょう害に伴いましていろいろな負担をしておると思うのでございまして、ただいま私もそういう点を考慮いたしまして、自治庁当局と話をいたしておる最中でございます。
#31
○戸叶武君 被害農家に対する租税減免の措置の中で、特に所得税の問題が問題になると思いますが、これに対してどういうふうにお考えです。
#32
○国務大臣(福田赳夫君) これは従来の災害のひどい場合の例に準じまして減免措置をとるように出先にすべて指示をいたしております。
#33
○戸叶武君 飯用麦の代金延納による払い下げ措置は、これは前にやっておるので、これは当然講ぜられると思いますが、どうですか。
#34
○国務大臣(福田赳夫君) お話の通りでございます。
#35
○戸叶武君 それから今度は、災害が麦だけでなく果樹や、それからタバコに茨城や栃木なんかは非常に被害があるのですが、タバコ災害補償金の早期交付と増額の措置を講ずること、これも農民団体から公社に要請されているのですが、今タバコ専売公社の横暴というものが目立って参りまして、タバコを作ったのじゃとても農民は生きていけないというので、麦以上にタバコもよしていこうという傾向が非常に強くなっているのですが、これは別な機会にタバコ専売公社に対しては私たちがじっくり質問しなくちゃならない点がたまっておりますが、この面に関して農林大臣はどういうふうに、これは大蔵省と関連がある問題ですが、どういうふうにお考えですか。
#36
○国務大臣(福田赳夫君) この問題は大蔵省の所管の問題でございまするが、今大蔵省におきましても、政府が農林省所管のものにつきましてとりました対策とにらみながら、今最善の措置を講じておる最中だと、かように考えております。
#37
○戸叶武君 被害葉タバコの耕作継続に対して、農民が非常に強いところにおいては公社は勝手気ままなやり方はしないのですが、おくれている山間地山の農民等に対しては、ずいぶん公社が無理押しをしておるので、そういうトラブルが起きておるのですが、こういう点も大蔵省においてはどうも監督不行き届きの点もあるので、農林省の方からも生産農民を保護する立場から注意してもらいたいと思うのです。
 次に、救農公共事業の即時実施、これは要するに現金が払えない所によっては深度が深いので農民がひどい打撃を受けているのですが、具体的に公共事業の即時実施についてはどういうことをやっているか、それを。
#38
○国務大臣(福田赳夫君) 農家の現金収入を増加いたしまして災害対策の一助とするということは、これは考えるべき問題だというふうに存じておる次第でございます。特別な予算措置ということはいたしませんが、たとえば林野庁の行政の運営上とか、そういう行政の運営上を通じまして、お話の御趣旨に沿いたいというふうに考えております。
#39
○千田正君 農林大臣並びに政務次官のごあいさつをちょうだいいたしましたが、先般内閣の改造に従って新しく農林大臣が就任されると同時に、新聞あるいはラジオ等において、その抱負の一端を述べられておられるのであります。われわれ農林委員会といたしましては、一応農林大臣としての今後の所信を聞いてからお尋ねしたいと思いますが、一体いつわれわれの要望に答えるごあいさつをいただけるか、その点を委員長からはっきりしておいていただきたいと思います。
#40
○清澤俊英君 それは千田さんの言う通りだと思うのだ。農林大臣みずから、おれはしろうとであまり何もわからない、大野君は大野君であんなことを言っておる。小枝君だけは前から言っておるからわかる。これは御謙遜と見ておるけれども、これじゃ主張もなにもなければ何ともしょうがない。いささかでもそれは最も早い機会に、こうなるのだ、こうあるということをはっきりさしてもらわなければ、私もきょうは時間が非常にないということだから御遠慮しておりましたが、六日の日、ぜひ一つ出ていただいて、そういう点を中心にして御意見を伺いたい、こう思っておったのであります。これを一つ何とかはっきり出していただきたい。
#41
○委員長(秋山俊一郎君) いずれ農林大臣ともよく御相談いたしまして、なるべく早い機会にそういう抱負を述べていただくような機会を作りたいと思います。
#42
○千田正君 国内的にはたくさんの緊急の問題が出ており、国際的には水産問題等いろいろの問題が起きておる。しかしながら、三浦農林大臣の方針をそのまま継承するというならば、それに対してのまたわれわれは質問があるし、大臣が新しくかわって新しい所信のもとにいくのだ、あるいは何らかの方法をさらに打ち立てるのだということであれば、それに対してのお尋ねも申し上げたい、そういう考えでおりますので、できるだけ早く大臣の方針を述べていただきたい。
#43
○委員長(秋山俊一郎君) ほかに御質問ありませんか。
#44
○小笠原二三男君 さっきから言っておるできるだけ早くという方は、きのうも理事会できめた、六日の日に御出席を願ってそのことをやってもらいたいということだ。従って、大臣からそれでよろしいならよろしいということをおっしゃっていただきたい。これは質問があれば何でもそつなく答える大臣なんですから、受け身でやっていこうなんていう考えでは困る。やはり方針は方針として積極的に述べてもらわなければ困る。
#45
○委員長(秋山俊一郎君) 大臣と今御相談しましたが、六日の午前中がいいそうでございます。
 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#46
○委員長(秋山俊一郎君) 速記を始めて。
 まもなく本会議が始まるそうですから、一つできるだけ早く、御質問がありましたら。
#47
○清澤俊英君 まあ、いろいろこまかくお伺いしたいことはたくさんありますが、今のような六日に開くことになりましたので、米価の問題等はそちらの方でお伺いしたいことは聞きたいと思いますが、先ほどの問題としてごく簡単に予約減税廃止の問題がありました。これはこまかいことは、大体自民党内でもいろいろ討議の御過程において議論されておるようです。本日の新聞を見ますと、結論として廃止反対の何か決議をして政府の方へ申し入れる、廃止反対ですな、廃止の反対――存続、こういう線でやられる。また農業団体、農民、これは全部反対しておる、こういう事態に対しまして議論はいろいろ反対する側にはたくさんあるのです。だから、その理由はもう大体党内において尽されておると思いますから、あまり詳しいことはここでは今日は私はしませんが、こういう事態になった際に、ただ問題として残っておりますのは、今日は大蔵大臣に出ていただけませんが、大蔵大臣の何か見解としては、せっかく閣議で決定したのだから、どうもこれは譲るわけにはいかない、こういう新聞を拝見して、それから農林大臣としてはいろいろそういう情勢について、まあ苦境に立っておられる、こう思うのであります。私はそういうような新聞を見ております。昨日の衆議院の予算委員会における御答弁などを拝見いたしましても、そういうようなことで何かごまかしてというと――われわれから見ればごまかして一応納得させるような方針をとっておられますが、今日の新聞を見ますと、自民党の党議ですか、まあ、特別委員会等の決定で存続を決定せられた、こうなりました場合に、農林大臣はこれに対して存続を踏み切られるやはりお考えがあるだろうかないだろうか、私は踏み切られるのが当りまえなのじゃないか、踏み切られるのが。と申しますことは、いろいろ私は異論はありますけれども、この問題に対しましては、大蔵省側の算定、それに追随しました農林省側の計算によりまして、そうしてまあ二十三億という税金を、これを一応均分して分けてやる、こういったようなことで廃止というものが決定しておるわけでありまするから、これはやめたところが私は問題はないのだ、財政上には何ら問題はない。ただ問題は廃止を喜んで受けるかどうかという国民の意向だけがそこへ残るのであります。意向が自民党を中心とし、あらゆる農民団体、政党をあげてこれを反対するとするならば、何もそれを固執するという理由はないと思うのです。私は固執する理由はないと思う。米価の問題等に対しまして、食管の会計等を中心にする国の財政、それと結んだ関係がありまするから、これは議論もいろいろ多岐にわたると思いますけれども、この問題に限ってはそれはないだろうと思う。分けてあることが正しいのだというだけの話、正しいか正しくないか知らぬけれども、そんなものは分けてもらわぬでもよろしいのだと、みんなこう言うておる。これが農民全部の声だと、こうしましたならば、率直にそれを受け入れることにやぶさかでないことは当りまえの話だと思う。この点に対する、農林大臣は、米価審議会が明日に迫っているのでありますから、もう農林大臣としての腹はきまっているのだろうと思う。きのうまでの国会答弁のようなことでなく、率直にその農民と各政党の要求、要請をいれて、農林大臣は敢然として存続に立ち上る、これくらいの御答弁をいただきたいと思うのです、その点いかがですか。
#48
○国務大臣(福田赳夫君) まあ減税ではありまするが、米価にも重大な関係のある問題でありまして、最後的には政府の態度は米価審議会の意見を聞いた上できめたいと思います。また、そういうふうに相なっておる次第です。ただ、お話は、米価審議会に政府として付議いたします原案をどうするかということだろうと思うのでございますが、その原案を作成する上におきまして、減税措置をどうするかということは、一つの大きな問題点になっておる次第です。それで、まあことしの予算を編成するに当りまして、お話のように減税は廃止しようと、そのかわり減税廃止でふえる国家収入は、これをすべて供出全農家に均分で米価に加算して配分しよう、こういうことをきめてある次第でございまして、その予算も御審議を願い、国会を通過しておるのでございますので、そうするということも一つの筋でございます。しかし、お話のような国民に与える感触の問題もありますので、その辺をどうするかということを今私といたしまして十分検討いたした上で結論を出したい、こういうふうに考えております。
#49
○清澤俊英君 それは、初めから農林大臣の御答弁はそれだけなんです。私も言う通りです。均分してやる、そして米価をなにする、こういうことを言っておるけれども、米価につらを合わせて私らにはごまかしていこう、こんなふうに受け取れる。そのこと自体がもうなかなか……、私はあまりこまかしい議論はやめます。六日の日はやりますからね。六日の日は相当やりますが、そのこと自体がおかしいのです。私の言うているのはそうじゃないのです。そんなことはみんなわかっておりますから、従って、これまでに農民がそんなことはあまりありがたくない、それは結局は損だと言っているのです。損になっていくのだ。だから一つやめてもらいたい、存続してもらいたい、こういう意向が高まって参りましたならば、これは農林大臣としては、財政上何ら問題はない。ただ米価の上で何かごまかす上にちょっと工合が悪いだけだろう。そんなことはもう大蔵省の主計局長でない農林大臣は農民の代表として、農民を擁護する立場に立って、これだけの要求をいれてくれるのが当りまえじゃないか、まだ考えるなんて言っても、あすかあさって米審が始まるのだ、大体六日までにははっきり考えがつきますか。
#50
○国務大臣(福田赳夫君) 六日中には考えをまとめたいと存じております。
#51
○清澤俊英君 それは当りまえの話です。考える前提としては、今の考えを放棄して、農林大臣としてその農民の要求をいれるように一つ考えを向けておられるのかどうか、そこらのところちょっとだけ。
#52
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま申し上げましたように、この制度改正が農民に与える影響を十分考慮いたしまして、ただいま考えておりますということをお答えいたします。
#53
○清澤俊英君 どうぞ大蔵大臣でなく。
#54
○東隆君 私は、来年のことを申しますと鬼が笑うということわざがありますが、内閣が大丈夫来年まで続くだろう、こう考えますが。そこで、私は非常に残念に思っていることは、毎年ちょうど通常国会の季節になりますと、日ソの漁業交渉のために農林大臣を初め水産庁長官が完全にくぎづけになってしまう、そして少くとも参議院の農林水産委員会における政府の答弁は、これは農林大臣等の最高の責任者から答弁を得ておりません。そういう形が続くわけです。そこで、来年はモスクワでもって開かれる、そういうことになりますと、いよいよもってその感を深くするのではないかと思います。あらかじめ私は国会における農林漁業関係の問題の審議に当って、じゃまにならないような方法を講じておく必要がある。これは国会における審議を、単に私は北洋漁業というのは、企業的に一つのまあ日本にとっては重要なものでありますけれども、しかし、それ以外に、漁業関係だけ考えてみましても、相当大きな問題がたくさんある。ことに水産だけ考えてみましても、沿岸の問題を十分に考えなければなりません。そのような面が犠牲になっている。しかも、そればかりではなくて、農林漁業全般に響いてくるのです。この点は一つこれを排除するような、そして大臣がこの委員会に出られて、そして審議に対して十分の責任を持って、審議ができるような、そういう一つ形をぜひとっていただきたい、こう思うわけです。この点覚悟を一つお聞きいたしたい。
#55
○国務大臣(福田赳夫君) まことにごもっともなお話と思います。できる限りそういう措置を考えてみたいと思います。
#56
○東隆君 私は、これは毎年実際そういう形を繰り返してきておる。ことしは実は東京で開かれたのです。来年はモスクワですから、そこで、ほんとうにこの問題について考えを練っておいていただかないと、これは非常に日本の農林漁業の政策に大きな問題になってくると思うのです。ことに通常国会の最後のときには、一番いつも問題になるのですから、ただ通り一ぺんのお答えでは私はなかなか満足ができないのです。それに対して積極的に考える、方法を講ずるんだ、こういう点について、私はもう少し積極的にお答えが願いたいと。今おっしゃったのは、これは私はこの前の農林大臣のときにこの問題をお聞きいたしておるわけです。一つもそれに対する道は開かれておりません。だから再び私はこれを新大臣に申し上げるわけでありまして、これは今後当然もう起きてくる問題なんでありますから、これをあらかじめ一つお考えを願っておいて、そして国民のそしりを受けないように一つ御用意をされることが必要だと、こう思うわけです。
#57
○国務大臣(福田赳夫君) 積極的に一つ努力してみます。
#58
○委員長(秋山俊一郎君) ただいま本会議開会のベルが鳴っておりますので暫時休憩いたしまして、午後からまた開くことにいたします。
 ただいまの大臣の答弁のうちに訂正を要する点があったそうでございますから、継続して大臣の御訂正をお聞き取り願いたいと思います。
#59
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま戸叶委員から飯用麦の代金延納による払い下げ措置を従前の例により行うかとの質問に対し、従来の例により措置いたしたい旨の答弁をいたしましたが、従来の例により、災害に伴う当該麦のうち、特別規格を臨時特例として設け、これを政府買い入れの対象とする趣旨でございましたので、一言訂正いたしたいと存じます。
#60
○委員長(秋山俊一郎君) では休憩いたします。
   午前十一時三十二分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時三十五分開会
#61
○委員長(堀本宜実君) 委員会を再会いたします。
 農林水産関係物資の国鉄貨物運賃に関する件を議題に供します。
 この件はかねて委員会の問題となり当局の善処を求められ、公共政策割引は一応八月末まで延期され、問題は持ち越されたのでありますので、農林畜水産関係物資国鉄貨物運賃公共政策割引の存続について、重ねて当局の善処を求めるため、次の決議案を提案いたします。
   農林畜水産関係物資の日本国有
   鉄道貨物運賃公共政策割引存続
   の件(案)
  日本国有鉄道は、本年六月をもつ
 て適用期限が終る貨物運賃公共政策割引を一応八月末まで二カ月間延期することとした。
  しかし、これは問題を二カ月延期したに過ぎないのであって、問題はこれによって解決したものではない。よろしく日本国有鉄道は、公共政策割引を、その後も、現行どおり存続させるよう速かに決定すべきである。
 右決議する。
   昭和三十四年七月三日
      参議院農林水産委員会
 以上であります。全会一致の御賛成をお願いいたしたいと存じます。
 ただいまの決議案を当委員会の決議とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(堀本宜実君) それではそのように決定をいたします。
 ちょっと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#63
○委員長(堀本宜実君) それでは速記を起して。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後二時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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