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1948/11/25 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 内閣・逓信連合委員会 第2号
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1948/11/25 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 内閣・逓信連合委員会 第2号

#1
第003回国会 内閣・逓信連合委員会 第2号
昭和二十三年十一月二十五日(木曜
日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○郵政省設置法案(内閣送付)
○電氣通信省設置法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午前十時四十一分開会
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会と逓信委員会の連合会を開会いたします。速記をちよつと止めて……。
   〔速記中止〕
#3
○委員長(河井彌八君) それでは速記を始めて下さい。
#4
○千葉信君 それでは大臣に御質問申上げます。
 第一点は、電氣通信省、郵政省というふうに二つに分離された後におきましても、これは当然独立採算制によるものと考えられるのでございますが、從來の状態を見ますと、電氣通信省の方においても、特に電話の場合には相当收益も多いようでありますが、分離された後に郵政省の方には、どうしても從來の模様から見ますと、相当收入の点に不安の点があるんではないか、私共こういうふうに考えておるのでございますが、そういう場合に分離された郵政省の方で、そういう收益の少いという立場から独立採算制に相当困難な事情が生じて來るのではないか、その場合に、若しそういう困難な状態が、從業員に対する福利厚生施設の上に影響があるようになりますと、これは相当從業員としても苦しい立場に置かれることと思いますが、現在逓信部内において特に郵政関係に分離されて行く方の從業員の側から、この点に関して相当不安な氣持を持つているというこの立場から、分離を喜ばないという傾向が非常に強く出て來ておる。それから又もう一つは、こういう收益の少いということによつて、他の部門よりも大きく行政整理をするというようなことが考えられて來るのではないか、この点が私共相当憂慮されるわけでありますが、こういう場合に、どういう具体策を現在お持ちになつておられるか、一番私共心配いたしますことは、郵政省だけに限つて、こういう收益の少いというために料金の値上等ということが取上げられるということになれば、これ又從來と同じように、從業員の待遇改善云々に料金の値上ということが結び付けられたりして、非常に好ましくない傾向が生じて來るのではないかと、こういうふうに考えるのでございますが、この点に関して御答弁をお願いしたいと思います。
 それから第二点は、復興の五ヶ年計画におきましても、今度の法案の根本的な考えとなつておりますところの通信事業の拡充発達という眼目でございますが、特に電氣通信の場合におきまして、この厖大な計画に應ずるような國内の供給態勢が見透しが付いておるかどうか、例えば電線或いはその他の通信機具等におきましても、國内の生産で賄い得るかどうか、その他の多くの資材においても、國内の供給が可能であるかどうか、この点を私がお尋ねいたします理由は、実は現在多くの國民の中に、先の逓信省の設置法案の場合にありましても同様でございましたが、電氣通信事業と郵政との分離というか、何か將來においてこの電氣通信だけを特に切離して、民間企業の形にまで発展させるという根本的な考えが潜んでおりはしないか、その考えの底にありますものは、例えば運輸省における場合と同じように、國家の動脈であり、或いは神経であるところのこの電氣通信事業というものが、大きく逓信事業の中から切離されて、そうしてこれが將來若しも民間の企業というふうに轉移して行くということになれば、このことに対しては相当愼重に考えなければならない。若し國内におけるこの通信事業の拡充発展に対應するだけの供給力が見込まれないとすれば、どうしてもこれは大きく外資を導入する、外國の資材を持つて來るというようなことに結び付かなければならない。そういう場合に、その多額な通信事業に対する外國資本の投資ということが、結局は経済支配というような形に発展して行くのではないか、こういう危惧の念が國民の間に相当廣く流布されているということでございまして、この点について一体今度の分離ということに、只今申上げたような將來に対する見透しがどういうふうになつておるか、この点について、できれば大臣の明確な見透しと御意見とを、この際承わつて置きたい。そのことが國民のこういう問題に対する見透しをはつきりさせるゆえんではないか、かように存ずる次第でございます。
 それから第三点は、運輸省の場合には、今度は大体公共企業体としての形に移されることになつておるようでございますが、この國鉄の從業員と全く同じ職種の内容にあるところの逓信從業員だけは、今度は郵政省、或いは電氣通信省という形において、從業員全体が國家公務員法では、今度の改正案におきましても一般職員として取扱われることになつておるようでございますが、職種の点から考えて明らかに現業員である。そうしてその現業員の職種内容というのは、例えばマッカーサー書簡に考えられておるところの國家の行政部門を担当する職員とは、明らかに違つたところの仕事を担当しておるところの從業員であるに拘わらず、この現業員に対して特別職ということが全然考えられておらない。これは國家公務員法に対する改正をする委員会の問題ではございますが、一應逓信大臣として、こういう取扱いをすることについてどうお考えになつておられるか。私の所信から言えば、これは当然國家公務員法においても特別職として考慮せられるのが至当ではないか。若し私のその考えが正しいとすれば、これを一般職に持つて來ておるということは、明らかに基本的権利に対する侵害であり、労働運動に対する彈圧という傾向が非常に強く考えられるのではないか。この点について大臣の御答弁を承わりたい。
 それからもう一つは、今度のこの二省設置の問題に関連いたしまして、特定局をどういうふうにするか。昨日のお話によりますと、特定局の問題に関しましては、單にこれは郵便局として、電氣通信の部門は委託経営させる、こういうお話でございますが、実はこの特定局制度に関しましては、御承知のように從業員全体の意見として、特定局制度を撤廃して欲しいという問題が提起せられておりまして、この問題に関しては、もう両三年來大きな労働問題として、いろいろと問題になつて來たところでございますが、この特定局制度に関しましては、大きく日本民主化の一翼という形において、最近においてはもう欲んど実質的な問題というものは解消せられて來ておる。残つておるのは特定局長の自由任用制度によつて任用するという、この点だけが残つておるというだけで、それから特定局という、考えようによつては好ましくない名称が、そのままになつておるという点だけのように私は考えておるのでございますが、この両省の設置を機会として、特定局という名称を変更される御計画があるかどうか。
 それからもう一つは、依然としてどちらかの省において管轄にやる場合におきましても、多分私は郵政省の方でこれを管理するだろうと思いますが、その場合に依然として自由任用制度という形を持つて行くつもりか。それからもう一つは、特定局長の勤務時間というものが、どういうふうに取扱われておるか。私はこの問題を申上げるのは、できればこの機構改革の好機を捉えて、できるだけ從來の大きな紛議の困になつておりました、いわゆる特定局というものを、この際すつきりした形にして、この点からも紛爭はこの際一挙に解決して頂きたい。かように存じてこの問題をお尋ねする次第でございます。
 それからもう一つ最後に、私希望を申上げる点なんでございますが、どうもいろいろと、この前の例えば放送法案の審議の場合にもございましたが、昨日の連合委員会におきましても、いろいろな政府委員の答弁の中には、日本政府の責任において答弁をすべき筋合と思われるようなものも、何か日本政府の責任でないような答弁が非常に多い。例えば具体的に申上げると、関係の筋と種々折衝したがどうこう、こういう答弁の仕方は私共としてはどうも不審に堪えない。一應はやはり日本政府の責任の立場において私共としては御答弁を伺いたい。このことを私は希望いたしまして、そうして私の質問に対して大臣の御答弁をお願いする次第でございます。
#5
○國務大臣(降旗徳弥君) お答えいたします。郵便事業と電信電話事業、これを見ると、郵便事業に赤字を生ずる傾向が顯著であつて、若し郵政省、電氣通信省の二省に分けた場合には、その郵政者の前途をどうするか。こういうことにつきましては、私共と雖もその点について深い注意を拂わなければならないと、かように思つております。併しながらこの逓信事業というものは、申上げるまでもなく、損得の問題よりも、むしろ國民のために、公共のために如何に奉仕するかということを考えなければならん問題でありまする以上、郵政省の特別会計の赤字が出て來るということも、そういう意味において一應考慮されなければならないと、かように思つております。從つて無制限に赤字が出るということは、これは困つたことでありまして、成るべくなら赤字を少くし、更によりよき立場から申しますと、收支のバランスが合うというようにして行くことは、これは当然のことでありまして、極力その好ましき状態に行くように努力することは政府として当然なことと思つているのであります。そこでこの赤字の出る傾向のある郵政省は、從つて行政整理という問題について、強い風当りを受けるのではないか。從業員はそういう意味において、二省に分割されるということを非常に憂慮しているという、こういうお話であります。御存じの通り電氣通信事業の特徴は、設備機械というものに大きな重点があるのでありまして、この郵便の方は人的構成に非常に重味があります。先般も申上げましたように、先進欧米諸國におきましては、電話四十六個に対して從業員一人、然るに日本は電話五、六個に対して從業員一人、この比率を変えるだけでも、相当の冗員を生ずるのでありますが、郵政関係はそれ程大きな隔たりが私はないと、かように思つているのでありまして、直ちに行政整理の強い風が当るものであるということは言えないと私は思います。が併しながら、今日行政整理の問題は、ひとり郵政省、電氣通信省のみでなくて、國家の行政に対する強い天下の世論でありますから、この点は私共は当然考慮しなければならんのでありまするが、申上げるまでもなく、從業員と雖もこの職を誠実に行い、それによつて生活をしているという者であるならば、その点を私共も温い心を以て考えてやらなければならんと思います。眞面目によく働く状態にある以上は、これは私共が無暗にこの問題を処理することができないのでありまして、行政整理の問題は、その点からも私共が御懸念に副うようなことはないと、かように思つております。
 更に、二省に分割して更に事業の発展向上を図るという政府の説明であるけれども、一体資材が間に合うか、こういうお話であります。お手許に配付してありまする五ヶ年計画について御覧下さいましても、大体電氣通信では機器資材は間に合う目途であります。ただ鋼材、セメント等は只今のところ心許ないのでありますが、この点は折角経済安定本部などと折衝しておるのであります。実は先般電話の機械及び電線の製造業者から私に陳情がありまして、現在工場の製造能力は十分に整つておる、而も逓信省の方の注文が途切れそうであるから何とか考えて貰えないかと、こういうような話もあつたくらいでありまして、若し眞にこの逓信事業の向上発達ということに上下一致するならば、その資材の不足という隘路は完全に突破できると、かように思つております。更に電氣通信省に分けたゆえんは、將來電氣通信を民間企業にする底意を含むものでないか、こういう御質問があつたのでありまするが、この民間企業に電氣通信事業を移すという意見なり、話なりは、お説の通りに今日しばしば聽くことであります。併しながら今日政府におきましては、そういうことを考えて、郵政省及び電氣通信省の二省に分離したわけでないのでありまして、直接の原因になりましたのは、御存じの通りのマツカーサー元帥の書簡によつてこのことが慫慂され、今日我が國の逓信事業の現状から申しまして、戰災の痛手を復旧し、更に世界水準までに日本の逓信事業を推進して行く、押し上げて行くというためには、この際しつかりした土台の上に逓信事業を据えた方がよくはないか、こういう意味から、いろいろ檢討いたしました結果、二省に分離することになつたのでありますが、併しながらこの電氣通信事業を、民間企業にしたらどうかという意見につきましては、傾聽すべき点も少くないのでありまするから、私共はこの問題については常に研究を怠らないつもりでありまして、苟くも國利民福の立場から申しまして、いずれが是であり、いずれが非であるかという見透しの付きましたときには、そのとき改めてこの問題を取上げて見たいと思うのであります。そこで民間企業になつた場合に、外國資本の投資の目標となつて、日本の自主性というものが侵されることがありはしないか、こういう御懸念につきましては、私はかように思つております。世界第一次大戰後までの状況を申しますると、戰爭のやり方は軍の行軍力が大体一日馬の走る範囲程度でありましたけれども、第二次世界大戰になりますと、御存じの通りに飛行機の発達、原子爆彈の発明というようなことに直面いたしまして、大きな変化を受けたのであります。從つて昔は自分の國の軍備を固くいたしまして、お互いの國が相対峙するというような必要があつたかも知れませんけれども、今日は段々そういう國と國とが軍備を固うして競い合うということよりも、もつと大きく我々は世界の人類として、世界人として、世界の平和の立場から考えねばならん大きな問題が起つて來ておるようにも考えます。從つて殊に通信事業などと申しますものは、先般も申上げましたように、我が國が終戰後未だいずれの國際條約にも加わらないときに、とにもかくにも通信に関係のあります郵便、電氣通信というものは、國際の一員としてその加盟を得るようになつたというような点から申しましても、單にこの問題を國内的にのみ見ることはできないのであります。
 次に、公共企業体とこの二省の分離についてのお話があつたのでありますが、これは成る程おつしやる通りの点もあります。併しながら何が故に逓信省だけが運輸通信省と違つて、公共企業体にならなかつたかと申しますると、これ又申上げるまでもなく、マツカーサー元帥の書簡によつて示唆されておる点が甚だ強いのでありまして、この点は御了承願つて置きたいと思います。併しながら凡そ公共企業体と、この二省の違いはありましても、その事業に働く從業員の待遇に甚だしい違いがあるということは、恐らくマツカーサー元帥の書簡も意味しておらないと思います。私共は曾て國鉄全逓と相携えまして、日本の政府の大きな事業を運行して参りました從業員が、今更別々の待遇を受けるようになろうなどとは思つておりません。成る程條文の上から申しますと、端的に申しまするならば、公共企業体におきましては、労働協約の締結権がある。併し國家公務員法の規定によると締結権がない、こういうことになつておるのでありまするが、併しながら公共企業体におきましては、爭議行為というものは、いわゆる爭議権というものは不可なりとされております。從つて実質的にこれを吟味して参りますと、成る程看板は違つておりましても、そう相違のあるものでない、又相違のないように我々も從業員のために努力して行かなければならん、かように思つておるのでありまして、その辺は法の運用の如何に起因するところが重大であると思いまするから、成るべく多くの御意見を聽き、從業員の声を聽きまして、善処して行きたいと、かように思つております。更にこれら二省の從業員を特別職として扱つたらどうかというお考えは、先程私が申上げましたこと等に関連することと思いますが、今日特別職としてこれを取扱うということについては、なかなか困難な事情もあるのでありまして、その点は御了承願いたいと思います。ただ御趣意は私共は十分に拜聽いたしまして、御趣意に副うように努力いたしたいと思つております。
 次に、特定局の問題について御質問があつたのでありまするが、これを特定局の制度を撤廃してしまつてやることがよくはないか、こういうお話であります。御存じの通り、特定局の歴史は古いのでありまして、そうしてこの特定局の局長になられた方は、各地方における名望家の人がなつておられたのでありまして、明治、大正、昭和と三代を貫いて、日本の國の勢いというものが発展を遂げた、その蔭にはやはり地方における特定郵便局長、地方における名望家だつたこれらの局長さんたちの努力も、決して軽視することができるものでない。私共小さい頃の記憶から申しましても、小学校の卒業式には、村長さんと局長さんと、それから警察の駐在署の巡査、こういうような人々が列席されて、それぞれ祝辞を述べられたようなことを記憶しているのでありまして、成る程今日時勢は違います。庶政革新の時でありまするけれども、直ちにこれらの制度を全部撤廃いたしまして、新らしい制度に移るというのにはまだ難色が多いと、かように思つておりますが、併しながら決して生成発展する世の中の勢いというものは、昔の制度にのみ執著を許さないのでありまして、今日特定局の問題について種々の御意見のある点は、私共は耳を傾け、その取るべきもの、その急速になさねばならんことにつきましては、これを採用し、実施するに吝かでないのであります。この点をどうか御了承願つて置きたいと思います。
 最後に、政府は何かと言うと、その筋その筋と言うけれども、そういうことでは責任を以て國政に任ずる立場から言つて怪しからんではないか。そのお言葉は尢もであります。虎の威を借る狐になりたくないということは、今御質問なさつたと同じなのでありまして、私共と雖も、相成るべくその憂いのない、疑いのないように國政を進行して行きたいと、かように思つております。ただ申上げるまでもなく、今日の國家の状態というものは混沌たるものでありまして、この混沌乱雜の中から、我が國の政治経済を打立てるということにつきましては、何と申しましても上下一致、お互いが協力し、助け合うということでなければならんのでありまして、この実一度挙がるならば、私は御懸念のような、その筋を濫用するようなことはなくなると、かように思つております。以上を以て簡單でありますが、お答えといたします。
#6
○千葉信君 只今の御答弁で概ね了承いたしました。問題の本質について、立場の違い、考え方の違いで、これ以上ここで私から御質問申上げても無駄なことと思いますので、ただ二つだけ重ねて御答弁願いたいと思います。それは第四番目に申上げました特定局の関係でございますが、特定局長の勤務時間というものを、今後どういうふうにやつて行かれる御方針であるか、このことについて具体的に御答弁を願いたいということと、もう一つは、名称をやはり特定局というふうに呼称して行くつもりか、この点について御答弁を承わりたい、かように存じます。
#7
○國務大臣(降旗徳弥君) 特定局の名称は、今のところ直ちに廃するということは考えておりません。併し順次普通局と同じような状態に持ち運び行くような努力は、今日熱心にしているのでありまして、すでに局長の勤務時間は一般の官吏と同樣にして参つているような次第であります。この点を御了承願つて置きたいと思います。
#8
○新谷寅三郎君 昨日大臣のおられません間に一、二質問したのですが、今日は大臣お見えですから、大きな問題につきまして二、三お尋ねをいたしたいと思います。
 行政の能率を挙げますためには、申すまでもなく、成るべく行政組織を簡素化いたしまして、この組織の中にある人も、又それに関連する國民の側からいたしましても、できるだけその行政組織を利用し易くするというのが原則であろうかと思うのであります。その点から見ますと、只今御提案になつております郵政省、電氣通信省、両省の設置法案とも特殊性があつて、それぞれの考慮をしておられると思うのでありますが、非常に組織が複雜化しているという点を看取させられるのであります。これを第二國会に、前内閣から提案されました逓信省設置法案と比較いたしますと、非常にその機構が著しく厖大なものになつておるのであります。例を挙げますと、局の数が非常に殖えておる。又電氣通信省におきましても、次官の下に総務長官制を布いておられる。その他各局に部制を布いておられる。又郵政省方面におきましても、経理局、人事局等に次長制を布いておられる。こういう点が著しいものであると思うのであります。それぞれ必要があつて、どうしてもこの組織でないと仕事の運用がうまく行かないということでありますれば、これは了承すべきであると思うのでありますが、例えば営繕の関係を見ましても、現在は逓信省に営繕部というものがあつて、これは郵政方面も、電氣通信の方面も、併せて営繕の関係を一つの部でやつておられるのでありますが、この両省の設置法によりますと、郵政省には新らしく建築局というものをお置きになり、電氣通信省におきましては建築部というものを置いておられる。又人事関係におきましては、これは今後人業委員会等の活動と相俟つて行動するものでありますから、相当忙しくなると思いますけれども、現在の労務局で両省の人事の仕事をやつておられるのに、両方に人事局を置いて、更に郵政省におきましては次長を置かなければならんというような案を出しておられます。又経理局におきましても、現在総務局におきまして経理関係の仕事一切、その他省全体の総合調整事務をやつておられます一局を変えまして、郵政省にも、電氣通信省にも、それぞれ経理局を置かれて、而も郵政省においては、それに次長を置かなければならんというような法律案を出しておられるのでありまして、私共常識として考えまして、或る程これから段々復興の方で忙しくなり、又仕事も煩雜化して行くということも察せられるのでありますが、如何に贔屓目に見ましても、これは果して行政簡素化という趣旨に十分則つて、どこまで政府が誠意を持つてやつておりますか、その点を疑わざるを得ない。こういうふうな考えを私は持つのでありますが、この点に関しまして大臣のお考えをお伺いしたいのであります。而もこれらの機構が厖大になりますにつきまして、昨日御慶弁がありましたが、大して予算も要らないのだというお話でありましたが、これだけ殖えますと、既定の予算の範囲内では、これは賄われないことは明瞭であろうと思うのであります。どこかで予算を削つて來なければならんということになると思うのでありますが、それは現在取つておられます予算の範囲内で以つて確かに賄われるものでありますか、どうか。この機構が遲れますために、特別の予算を要求しなければならんという、そういう事態にならないで済むかどうかということにつきまして、大臣の責任ある御答弁を伺いたいのであります。
 それから次には、昨日もちよつと申上げたのでありますが、この行政組織法の原則から考えまして、総務長官制とか、理事制とかいうようなものは、これは特例でありますから、恐らく行政組織法の二十一條の規定によりまして、特に設けたいという御趣旨であろうと思うのでありますが、併し本省内部部局における部長制の問題は、これは二十一條の規定の精神を少し考え違いをしておられるのじやないか、こういう氣がするのであります。部長制を本省内部部局において取りますことすら、これは行政組織法から言いますと、特例になつておるのであります。それを電氣通信省方面におきましては部制を取り、而もその部は幾つ置くか分らない、又どんな部を置いて、どんな仕事をさせるか分らない、こういうような内容でありまして、これは行政組織法の建前から言いますと、当然如何なる部をどの局に置いて、どういう仕事をさせるかということを明瞭にせられるのが行政組織法の原則から言つて当然であろうと思うのであります。この点につきましても、大臣の御意見を伺いたいと思うのであります。
 それから第三には、千葉君からの御質問もありまして、多少関連いたしますが、御説明によりますと、郵政と電氣通信それぞれに特別会計を作るということでありましたが、これは両事業の特殊性から見まして、当然のことでありましよう。併し我々心配いたしますのは、電氣通信はともかくといたしまして、郵政方面の特別会計が果して今後独立採算制を堅持して健全に運用できるかどうか、これは非常に疑問に思うところなのであります。これに対しまして、大臣は將來に対してどういう方針をお持ちでありましようか、この点もお伺いしたいのであります。尚会計制度につきましては、今度出ました國有鉄道法案によりますと、依然として公共企業体ではありますけれども、官廳会計制度を取つておられるのであります。日本銀行の、つまり政府資金しか使えない、一般の市中銀行の借入金もできない、又その会計の運用の方法も、一般の官廳会計の制度によつて運用して行くというようなことになつておるのでありますが、これではこういう企業体である鉄道にいたしましても、通信にいたしましても、事業体らしき活動が非常に阻害されるのじやないか。申すまでもありませんが、今日どの事業を見ましても、又他の一般官廳におきましても、行政の能率を一番阻害しているのは、この会計制度であろうと思うのであります。もとより官廳で使います費用は、國民から取り立てた税金を元にいたしておりますので、その使用につきましては、嚴重に監査をする必要があり、注意をしなければならんことは勿論でありますけれども、こういう事業体におきましては、一般の監督官廳と違つた仕事をしなければならんのであります。毎日毎日動いている活きた仕事をして行くわけでありますから、一般の官廳会計制度では、どうしても事業が活溌に動かないという点が多々あるのでありまして、これは今日まで殆んど通説になついてると思うのでありますが、その特別会計制度を両事業について今後お立てになる場合に、果して官廳会計制度を今後は踏襲しないで、新らしい事業体らしい会計制度を樹立される御意向があるかどうか、非常にこれは重大な問題であろうと思うのでありますが、大臣の方針を伺いたいのであります。
 次には、人事に関する問題であります。千葉君からも多少この点にお触れになりましたが、重複する点を避けて申しまするが、こういう事業体におきましては、たとえ一般職でありましても、事業を動かすに最も適当な人が適当な場所に選任せられなければならないのであります。從いまして一般の監督官廳と違つて、單なる形式的な試験とかいうような任用制度ではいけないと思うのでありまして、やはり事業体らしい特別の任用昇任制度が考究せられ、又給與に関しましても特別の考慮が拂われて然るべきだろうと思うのであります。これは公務員法の施行と関係があるのでありますが、こういうふうに両省に分けて、郵政は郵政、電氣通信は電氣通信、それぞれ特殊の事業体として、今後活溌な活動をしようという御意図から行きますと、当然人事問題につきましても特別の考慮を拂われなければならんと考えるのでありますが、この点につきまして大臣はどういうふうなお考えでおられますか、伺いたしたのであります。
 それから最後に、特定局の問題につきまして、私は別な角度からお尋ねしたいのであります。それは大臣がお話になりましたように、現在特定局の制度は、惡い点もあつたでありましようが、その点は漸次に改善せられて、今日のところ、いわゆる特定局制度というものは、内容は從來の特定局制度とは非常に変つたものになつて來ておりまして、從業員の職務のごときは非常に改善せられた事実は認められるのであります。仮りに現在の特定局制度を存置して行くといたしますると、問題として残るのは、特定局長の問題であろうかと思うのであります。特定局長は、中には從來殆んど局には勤務しないで、非常に從業員から指彈を受けたような例も多いのでありまするけれども、最近逓信省の命令によつて、勤務時間も一般職員並となつて参りまして、相当熱心に勤務をしておられるようであります。殊に貯金とか、保險とかの貯蓄増強の面におきましては、この特定局長の存在は、逓信局としては非常に重要なものでありまして、殆んど逓信省の貯蓄増強の大半の仕事を、この特定局長がやつておると言つても過言ではないと思うのであります。而も特定局長は相当長い間同じ場所で勤務をしておられます。ところがこれも一般職になるということでありますが、一般職になるといたしますれば、例の職階制の関係からいたしまして、相当に給與の幅も制限せられるということになるのではないかと思うのであります。三十年、四十年も勤務をして、相当にその局の成績を挙げて來たという人たちが、やはり職階制の一般的な基準に縛られて、どうしても或る程度以上には昇進ができないというような事態では、非常に特定局長の事業に対する熱意を失わしめるということになりはせんかということを私は心配するのであります。こういう特殊の地位にあるものでありますから、給與なんかに関しましては、特にこれは別の基準を設けられて然るべきだろうと思うのであります。この点につきまして今後の人事院等との折衝もありましようが、大臣としては、その点につきまして只今どういうふうな御見解でおられますか、伺いたいのであります。中には、そういう有能な特定局長があれば、或いは電氣通信或いは郵政の監理局の課長や部長にしたらいいじやないかというような議論をする方もあるようでありますけれども、それは事実不可能なことを強いるものであります。田舎におつてこそ特定局長は、その村において十分な働きはできますけれども、それを監理局なんかの部長や課長にいたしましても、これは非常に疑問であるのみならが、そういうことを強いるといたしますと、恐らくその局長は局長を辞任するだろうと思います。そういう形式論ではなくて、やはり事実に即したような措置をなされまして、そうして特定局長の事業に関する熱意をますます向上さして、事業のために働かせるというのが筋合であろうと私は考えるのでありますが、この点特に大臣の御考慮を願い、そうして大臣のこの点に関する御見解をお伺いしたいと思うのであります。なお一、二ございますけれども、大体以上につきまして大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
#9
○國務大臣(降旗徳弥君) お答えいたします。今度二省の設置法案を見ると、局が殖え、部が殖えている、この点はいい傾向でない、こういう御質問であります。更に電氣通信省に至つては、部名を明示せずして、政令によつて部を設けることができる、こういうお話であります。併し私共は、今日官僚制度の弱点と申しまするか、惡弊と申しまするか、その点を強く反省される時期におるのでありまして、そういう意味から、繁文褥礼の官僚制度ということは成るべく避けたい、かように思うことにおいては新谷委員と同様であります。併し御存じのごとくに、何分にもこの電氣通信事業の問題は、專門的な技術、いろいろの知識を要するものでありまして、從つて局或いは部の数もそれぞれ時宜に適してこれを決定する必要があるのであります。いろいろ調査研究した結果、提案されましたような組織になつたのでありましたような組織になつたのでありまして、この点は御了承願つて置きたいと思います。そこで、電氣通信省の部は、十も、二十も、五十もできるように或いは解釈が付くか知れんのでありまするが、併しながら私共はそう思つておりません。現在のところでは、電氣通信省関係におきましては、局の下に設ける部は最小限に止めたい、今のところ施設局に一部、即ち海底線関係のものを設け、建設局に一部、即ち工事施設関係のものを設け、保全局に二部、市内事業保全関係のものを設け、人事局に一部、訓練関係のものを設ける予定でありまして、御指摘になりましたような点は最も注意いたしまして、官僚制度の縣弊に陥らないように努めて行きたいと思います。
 次に、そのように局、部を厖大せしめると、予算が増大して今よりももつと金の要るような組織になるのではないかというお話でありまするが、これは前回も申上げましたように、前内閣におきましても、二省設置の根本原則といたしましては、人員を殖さない、從つて予算も厖大せしめないという建前におることは御了承の通りでありまして、これによつて野放図もなく予算を膨脹せしめるということは考えておりません。ただ御存じの通りに、我が國の逓信事業というものは、國際水準に比べますと、殊に電話事業のごときに至りましては非常に低い位置にありまするから、これを國際水準にまで持ち上げるということが、我が國再建のために是非とも必要であるとするならば、これの建設のためには相当の資金を要するものと思うのでありまするが、これは申上げるまでもなく、生産のための資金とも看僻し得るのでありまして、この点は今後二省が新発足いたしました以後において、國会について所信を百明するようなことになるかとも思いまするが、現在のところ、然らばどうするかということについては確定せる意見はなだないのであります。
 次に、独立採算制の問題で、今後の郵政省の將來について、その弱点を御指摘になつたのでありまするが、これは申上げるまでもなく重大な問題でありまして、相成るべくならば、独立採算の取れるようにすることが本筋であり、常道であります。ただ最近インフレの傾向が濃化いたしましたこの二、三年におきましては、逓信、通信会計が赤字を出して來ておる。併し國家の財政、経済が安定しておりましたときには独立採算制が取れた。こういう事情から考えて参りますると、苟くも郵政省と雖も、日本の國力が回復し、日本の経済、産業が安定するときには、独立採算制の取れんにいたしましても、決して無理な負担を國民に負わせるような結果になるとは思つておりません。ただ今日は非常に経済の事情が変動いたしまして、殊に賃金ベースの問題がときどき変更を余儀なくされるというような状態に至りましては、その赤字の補填を如何にするかということは、これはその時の政府、その時の場合によつて可なり変更を余儀なくせらるるものと思うのでありまして、この点を御了承願つて置きたいと思います。更に郵政省といたしましても、電氣通信省にいたしましても、それを官廳会計でやつておつたのでは、事業体としその完全なるところの運用、改善を望むことができないのではないか、これについての政府の所見如何というお話は御尤もであります。私共も新谷委員の御意見に賛成するものでありまして、できるだけ御意見に副つて、事業体としての完全なる運営をするように努力いたしたいと思つております。
 更に人事の問題で、特定局の問題についてお話がありました。國家公務員法の附則の第十三條には「一般職に属する職員に関し、その職務と責任の特殊性に基いて、この法律の特例を要する場合においては、別に法律又は人事委員会規則を以て、これを規定することができる。」、かように書いてあるのでありまして、御趣意の点に副つて成るべく努力いたしたいと思つております。
 更に、特定局の今後の問題或いは特定局長の待遇の問題について御質疑がありました。御存じのごとくに、特定局の請負制度の性格というものは、今く全く拂拭されまして、普通局と選ぶところないところまで参つたのでありまするが、併しながら特定局長の待遇の問題については、御指摘になつた通り、随分不合理なところが多いのであります。この点につきましては、私共はできるだけ特定局長の位置、今までの御努力というものを空しくしないように、これに報いる途を発見して行きたいと、かように思つております。御了承を願います。
#10
○新谷寅三郎君 大体大臣の御説明を承わりまして了承いたしますが、この全体の機構の問題につきましては、多少私は所見を異にいたしております。私は何も徒らに必要であるのに、機構を小さくしろということを言つておるのではないのであります。それでこういうふうに各局を分け、各部を分けられるということは、結局はそれぞれの局部におきまして、或る特殊の仕事に対する責任を持たせまして、そうしてその責任の範囲内におきましては、その人が一切の事務を処理して行くというような方式を取られるものではないかと思うのです。從來官廳におきましては、ともすれば一体誰が責任者であるか分らないような場合が多いのでありまして、若しこれを今までのような意識で以て運用せられますと、それこそ一つの書類でもどこに行つたか分らない、誰が責任者か分らないような事態が沢山起つて來ると思うのであります。この機構も成るべく簡素化いたしまして、而もこの責任性をはつきりして置くというところに、初めて意味が見出されることと思うのであります。その意味におきましては、私は余りに段階を多くいたしますと、その責任の帰趨が明瞭でないということを心配をして申上げておるのであります。その点から言いますと、先程具体的に指摘いたしましたような点につきましては、私は大臣とは多少意見を異にいたしておりますが、これは意見に属しますから、ここでは再び申上げませんが、大臣には特に今申上げましたように、各局部等の責任を明瞭にいたしまして、つまり権限の分界というものを明瞭にして、或る程度の仕事は局長限り或る程度の仕事は部長限り、それでその部長なり、局長なりが全責任を持つて当るというような仕事の運用をせられませんと、その機構は、場合によりましては飛んでもない機構になるという心配があるということを、よく御承知を願いたいのであります。
 それから細かい問題でありますが、もう二つだけお聴きしたいのであります。それは一つは、電氣通信省におきまして、郵政省と同じような監察機関を何故置かれなかつたかということであります。郵政省におきましては、監察機構を特に強化せられまして犯罪の防止に当られる、これは非常に結構であると思います。併し電氣通信省におきまして、その必要はないということはないのでありまして、今日電話の架設にいたしましても、いろいろの噂が流布されておる、又そういう事実も相当あつたように聞いておるのであります。こういう部内の犯罪というものに対しましては、一般の司法警察官よりも、やはり部内で以て一應自治監察をやりまして、その部内で以て犯罪の防止をやつて行くことが必要であろうかと思うのであります。これは大きくなれば、なる程、やはりそういつた傾向がより必要になつて來ると思うのでありますが、業務監察、つまり仕事がうまく動くようにという監察方面は、その各局部で以てやることは、それは可能でありましようが、そういう犯罪に関する監察機関というものを何故電氣通信省にはお置きにならなかつたか、その点をお伺いしたい。
 もう一つは、郵政省の関係におきまして、電氣通信省の電氣通信審議会には非常に権限が明らかになつておりまして、これは大臣の諮問機関であるということは明らかになつております、ところが郵政審議会につきましては、それに関する規定が何にもありません。これは大臣に対する大臣の諮問機関であるか、決議機関であるか、その性格が全然分らないのであります。やはり電氣通信省と同じように、郵政審議会も大臣の諮問機関であつて、大臣に対して場合によつては建議もなし得る、まあ重要問題は、この郵政審議会にかけて國民の方々の意思をよく反映させるようにしたい、こういう御趣旨であろうと思うのでありますが、それならば、それに應じたような規定を置くのが当然だと思うのでありますが、その点大臣は如何お考えでございましようか、伺いたい。
#11
○國務大臣(降旗徳弥君) 只今御質問によりまして、責任制をはつきりするということを御指摘になりました。実はこの二省分離の問題につきましても、如何にして責任制を確立するか、如何にして統制力を徹底せしむるかということについて、いろいろの考慮工夫をした点を一應御了承願つて置きたいと思います。尚御指摘になりました点は、私共大いに反省する必要がある点も多いのでありまするから、その点は十分に考慮いたしたいと思います。
 次に、郵政省には監察部を設けてあるけれども、電氣通信省にはそれがないが、どういうわけか、こういうお話であります。郵政省に監察部を新設いたしましたゆえんのものは、どういう必要によつたかと申しますると、先程も申述べましたように、郵政関係は人的構成が非常に重いのでありまして、電氣通信省の関係は、これは機械力による点が非常に重いのであります。そこでこの人的構成に重点のありまする郵政事業におきましては、最近におきまして、終戰後殊に世上の乱雑になりました状態に比例いたしまして、いろいろ不都合なことが生ずるようになつたことは御存じの通りであります。そこで本年二月より官房監察部並びに逓信局の監察部を強化いたしまして、これらの犯罪の早期発見に努力し、或いはこれらの取締りに任じて來たのでありまするけれども、何分にも警察側におきましても、他の犯罪事件が殖えて参りまして、この逓信関係に対する手当が誠に手薄になつて來たのであります。そこでこのような状態にして置いたのでは、國民の信頼する、國民に信頼されねばならん逓信事業が、その根幹において崩壊するようなことがあつては大変であるという意味において、特に監察局というものを新らしく設ける必要に迫られたのであります。そこでこの監察局がその警察権を行う範囲を申しますると、これは郵政省所管の業務運営を阻害する犯罪に限られておるのでありまして、この監察局が、成る程先般申上げましたように司法警察権を持つておるとは申しましても、それは決して犯人を逮捕する行爲を含んでおるものではありません。若し犯人を逮捕する必要があつた場合には、裁判官に対し、逮捕状を請求し、これを警察職員に渡して被疑者を逮捕させる。そうして被疑者を逮捕した警察職員は、これを郵政監察官に引渡す、こういう方法を取つておるのであります。そこで、然らば電氣通信省にそういうのがなければ、電氣通信省はこれを放つて置くのか、こう申しますると、決してそうでないのでありまして、電氣通信省では長官官房にこの監察部を置きまして、犯罪の防止に当つておるのであります。現在監察部の第二課が全部これに当つております。ただ呉れぐれも申上げまするが、郵政業務は非常に多くの人数、取扱う人間的要素に重点があり、電氣通信は機械というものに重点のある相違から、特に郵政省に監察部を設けて、電氣通信省の中には特別な監察局を設けずして、今申上げましたように、監察部の第二課をして、全面的にこれに当らしめておるという事情でありますることを御了承願つて置きたいと思います。
 更に、郵政審議会も大臣の諮問機関とは、電氣通信省の場合と同じであるが、法律には、この審議会の目的だけを書けばよいとの趣意で、政令で明確にする方針であります。以上申上げましてお答えといたします。
#12
○中川幸平君 只今の新谷委員の御質疑によつて盡きておるのでありますが、重ねてお尋ねいたしたいと思います。
 行政機関の設置に当りましては、とかく必要以上の部局を設置される嫌いがあるのでありまして、例えば独立した一省を設けられる際に、局が四つや五つでは恰好が取れないということで、七つ八つの局を特に拵えられる、或いは一局に課が二つや三つではどうもいかんから、五つ六つの課を強いて拵えるという嫌いがあるように私共考えておるのであります。申上げるまでもなく、年々國費が膨張いたしまして、今や國民の負担が限界点を通り越しておるのでありまして、國家行政組織法の施行に伴う各省の設置法案を拵えられるに当りましては、どうしても行政の簡素化を目途として進まなければならん、これにつきましては、私共は行政管理廳の機能を十分に発揮して、各省に重大なる警告を発して、これらの点を十分に取入れて進んで貰わなければならんという考えを持つておるのであります。逓信省の二省分割ということにつきましては、昨日の大臣の提案理由の御説明によつて了解はいたしました。併しその機構を拝見いたしますると、先程新谷委員から申されたごとく、この局にいたしましても、何かもう少し考えて貰う点がありはせんかということを私も考えるのであります。又御承知のごとく國家行政組織法を審議するに当りまして、各省に行政簡素化を叫ぶ今日、この部というものを一切認めないということにいたしたのであります。但し逓信省や運輸省のごとき現業廳には、止むを得ない場合にのみ部を認めてもよかろうということで、特例を布いたのであります。然るところ、この郵政省には、八局共に三部なり、四部なりの機構に拝見いたしておるのでありまして、この國家行政組織法を決議しました精神に悖るように考えられるのであります。又各省には総務長官を一切置かないということも國家行政組織法で決めてあるのであります。電氣通信省には特に総務長官を置かれてあるということは、國家行政組織法に悖ることになりはせんかということをお尋ねしたいのであります。かれこれ総合いたしまして、この案は行政管理廳と十分に御相談ができて提案されておるものであるかということをお伺いする次第であります。尚御承知のごとく、地方の出先機関を徹底的に整理をしようということは、國民の輿論であります。かような現業廳の出先機関を申すわけではありませんが、この観点から見まして、この両省の地方出先機関を今一つ創意工夫をして、少くするようにお考えを願いたいということを申上げるのであります。これらに対して大臣のお考えをお答え願いたいと思います。
#13
○國務大臣(降旗徳弥君) お答えいたします。只今御説のごとくに、総務長官、局長、部長、これらの図解を見ますると、いろいろの御質疑があることは当然だと思います。併しながらこの法案提出に至りました経過におきまして、これは逓信省独自が、自分独りよがりにこれを作つたのでないのでありまして、お説のごとく行政管理廳とも十分な連繋、打合せをしたことは申すまでもないのであります。この点をどうか御了承願つて置きたいと思います。更に今日出先機関を整理せよという國民の要望があるにも拘わらず、お前の方では出先機関についてどう考えるかというお話でありまするが、私の率直な意見を申しますると、先般申上げましたように、日本の逓信事業というものは、まだ本当に國民に十分に利用され、或いは重宝がられる域に達しておりません。從つて申上げるまでもなく、お得意が非常に少いわけなんです。店でもそうでありまするが、お得意が殖えれば、本店の外に支店も多く設置しなければ、お得意の需要に應ずることができんのでありまして、私の考えから申しますると、何とか一奮張りいたしまして、眞に逓信事業をして國民のために本当に便利な、本当に頼もしいような水準にまで引上げて行くことができるならば、これは出先機関の問題とは別に、出先機関の整理ということ以外に、更に考慮すべき問題があるのではないか、かように思つております。從つて今日申しまするところの出先機関の整理ということは、冗員の整理、繁文檮礼ということを、如何にしてなくすかということに原因するところの輿論でありまする点は、十分に心得ておるのでありまするから、そういう非難が、たとえ出先機関のみでなくても、本省においてもその点を大いに反省して行くということに、両省発足の立場において、心に銘じて考えて行きたい、かように思つております。
#14
○小林勝馬君 大臣にちよつとお伺いして置きたいのでございますが、先程から人員は増大しない、予算も増大しないという、たびたびの御答弁でございますが、これだけ部局を増加いたしまして、予算が増大しないというのは、どうも納得が行かないような点がございますが、例えば現在出しておられる予算を、これが通過して設置される場合には、組織替をされるのかどうなのか、現在の予算でそのままやれるのかお伺いしたい。それから電氣通信省におきましては、理事二名置きまして各局を統轄させるという昨日の御答弁でございましたが、郵政省において四人の理事を置いて、簡易保險、貯金、郵務、監察のみに理事を置かれるという御答弁でございましたが、これは電氣通信省の兼ね合上、わざわざ置かれるのかどうかという点、例えば監察局、郵務局は局長で何故いけないのかという点をお伺いしたいのです。
 それから電氣通信省におきまして、電氣通信研究所が総務長官の下にありまして、電波廳のごとく外局になつておらないのはどういうわけか、いわゆる電氣通信の研究所は、電氣通信関係のみに限らず、電波関係の研究を戰時中のごときは主にやつておつたと思うのでございます。この電氣通信研究所を外局として別にお置きになる意思はないかどうかという点を、先ずお伺いしたいと思います。
 それから只今の行政簡素化の問題に逆行するような問題は、電氣通信省におきましては、昨日下條委員からも質問がありましたが、地方電氣通信局が現在の逓信局に相当するもので、その次に地方電氣通信部というものを都道府縣に置き、地方電氣通信、管理所というものを市又は郡に置くというような御説明でございましたけれども、現在逓信局から直ぐ郵便局なり、逓信局、電話局なりにおいて統轄されて何ら不自由ないのに、この都道府縣乃至は市郡に通信部乃至は管理所をなぜ置かなくちやいかんのか、そういう点が行政簡素化に悖るものだと私共は思うのであります。こういう点を御説明願いたい。
#15
○國務大臣(降旗徳弥君) 只今の、現在の予算でやつて行くのかどうかというお話であります。もとよりこの二省の発足は、來年の新会計年度になりまする四月一日から発足することになつておるのでありまして、この点は一つ御了承願つて置きたいと思うのであります。然らば二省の一体予算はどうなるかということにつきましては、先般も申しましたように、私共は経営費の面におきましては、決してこれを膨脹せしめないという考えでおります。ただ建設工事の面につきましては、これは國会の御承認によつて、そのときの立場から処理して行きたい、かように思つております。そこで電氣通信省には理事が二名であるのに、郵政省には四名もあるがどうか、こういうお話でありまするが、これは御存じの通りに郵政関係は貯金事業と、この簡易保險事業というものは、これは他の郵務事業と大分趣きを異にしておるものでありまするが故に、特に新らしく設けられる監察局と併せまして四名の理事を置くことにしたのであります。
 次に、研究所の問題につきまして、電氣通信省の電氣通信研究所というものが電波関係の研究をするのかどうか、その研究も併せて行なつて行かなければならないのではないか、こういうお話は尤もなことでありまして、私はまだ就任後日が浅いのでありまするが、恐らくはこの通信研究所においても電波の研究をしておるものと確信しております。電波の問題は申上げるまでもなく、今日文明の尖端を走るものでありまして、電氣通信と雖も、その研究を疎かにしては電氣通信の全きを期することができない、この意味から電氣通信研究所は、御説の通り電波の問題も取扱つて行くべきものである、かように思つております。更に地方電氣通信管理所の問題につきまして御質疑がありましたが、これは他の政府委員をして答弁いたさせることにいたします。
#16
○小林勝馬君 只今大臣の御答弁は、ちよつと私の質問が惡かつたのかも知れませんが、郵政省におきまする理事は、監察局、郵務局その他の局の局長が、これを兼ねるのでありまして、わざわざ人を置くのでないから、わざわざ理事にする必要が何故にあるのか。名前を理事になぜしなくてはいけないのか。電氣通信省の兼ね合で理事にしておるのかという点でございまして、同じ局長で間に合わないのかということをお聽きしておるわけでございます。
 それから第二点の、電氣通信研究所は電波関係も研究するし、電波関係の方の研究が多いように思うから、これを電波廳のごとく外局にする意思はないかということをお聽きしたのであります。
#17
○國務大臣(降旗徳弥君) 理事を四名にしたということにつきましては、單に電氣通信省との振合いによつて特に理事という名前を設けたということではないのでありまして、理事という特別に重い職責に任ずる者を以て統轄して行くことの方が、郵政省の事業を監督運営して行く上に適当である。かような観点から理事四名としたわけであります。
 更に、研究所を外局にした方がよくはないかというお話でありますが、現在の研究所の状態では外局にする必要がなく、外局にせずとも十分にその目的を達して行かれる、かように思つておりまするから、図解の通りにその所属を決めたわけであります。
#18
○政府委員(鈴木恭一君) ちよつと小林委員の御質問に大臣の御説明に補足いたしますが、実は研究所は從來御承知のように、電氣試驗所という一つの外局的の存在であつたのでございます。これを内局の部局に入れました理由は、とかく研究というものが実際の仕事と遊離しがちな傾向があることは、或いは事務方面の、実際方面の連絡が惡いということでなしに、機構的に研究機関というものが、どうしてもそういうふうになりがちなものでございます。ところが我々の仕事のごとく、殊に電氣通信の仕事のごとく、技術の進歩というものが直ちに事業面に反映しなければならない仕事におきましては、やはり電氣通信という一つの仕事の枠の中に事業の面と研究の面とが密接不可分の関係になければ、事業の発達というものを処する上において非常に不便ではないかというのが、今度國営研究所を設置した主たる理由でございまして、電波の研究もここに委託してやることになつておるのでございます。
#19
○政府委員(山下知二郎君) 只今御質問がございました地方機構の問題でございます。地方に局、部、管理所というものを置くのかどうかというような御質問でありますが、現在地方には工事局というものが約八十数ヶ所にございます。これを大体の対象にいたしまして電氣通信部というものを考えまして、ただ数が相当多くなりますから、この数を減らしまして、そうしてその一部はいわゆる管理所ということにいたしますわけでございますが、電氣通信の事業は、実を申しますと末端の方が非常に重大でありまして、一般公衆と直接結び付きます面が非常に多いのでございます。ですからどうしましても地方の方の直ちに需要者の声に應じ、一般の利便のために手が届くようにしなければならない、この面からいたしまして電氣通信の形態は共同委員会の第一報告にもございますように、ピラミツド型にいたしまして地方の方にずつと網を張りますわけでございます。こんな関係からいたしまして、現業の上に管理所を置いて現業を十分に指揮監督し。且つそれを又都道府縣に電氣通信部を置きまして、ここで又その地方に應じました実情の立案をし、それを電氣通信局に持つて参りまして、そうして本省に渡すといつた工合に縦の線をはつきり作ろうという面からいたしまして、今のように現在の通信局所在地に電氣通信局を置き、その下に大体都道府縣に應じまして……但し北海道あたりは数は多少増しますけれども、電氣通信部を置き、その都道府縣内の数郡を一纏めにしまして、管理所を置く、こういつたような機構を作つたわけであります。御了承願います。
#20
○委員長(河井彌八君) 如何ですか。正午も過ぎましたから、これで休憩したいと思いますが……。
#21
○城義臣君 連合委員会はこれでいいのじやないですか。
#22
○委員長(河井彌八君) それはこちらでお決めになつた上でいたします。先ず連合委員会をいたします。では一時まで休憩いたします。
   午後零時十四分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時四十七分開会
   〔内閣委員会理事中川幸平君委員長席に着く〕
#23
○委員長代理(中川幸平君) それでは午前に引続き連合委員会を開会いたします。
#24
○小林勝馬君 午前に引続きまして、大臣にもう一点お伺いして置きたいのですが、午前中に千葉委員並びに新谷委員から、いろいろ予算の点その他御答弁を願つたのでございますが、いわゆる郵政省としましては收入が少い、いろいろな点に言及されたようでございますが、この收入の少い点につきまして、他の部門以上に郵便料その他の値上げをされる御意思があるかどうか、いわゆる普通の一般的の値上げじやなくて、特に独立採算制で行くために、郵政省としての値上げをおやりになる意図があるかどうかということを御質問申上げたいと思います。
#25
○國務大臣(降旗徳弥君) 只今のところでは郵便料、逓信料金を値上げするという考えは持つておりません。申上げるまでもなく、この逓信事業は深く國民の福祉の立場を考える必要があるのでありまして、そういう意味から申しますると、今日のような状態で收支が償わないから直ちに値を上げるということは、御存じの通り、國民全般が生活に非常に困難しております事情下にある今日におきましては、相当政治の上から考慮すべきものだと、こう思います。更に申上げるまでもなく、小林委員においては御存じのことと思うのでありますが、逓信料金を二倍にすれば、必らず二倍の收入がある、十倍にすれば十倍の收入があるということは今日の情勢上なかなか期待できないことでありまして、やはり料金を倍にしても收入は必ずしも倍にはならない。むしろ非常に内輪に見積らなければ、その收入の確実を期することができないという現況から申しますると、これは單に赤字を数字の上でのみ決済するがために料金の値上げをするということは現状に即さないもので、況んや今日國民大衆の生活の苦しみを見るときには、私共はその点を深く考慮いたしまして、今日におきましては料金の値上げということを考えておりません。
#26
○下條恭兵君 私は昨日政府委員の方に二、三の点をお尋ねしまして大分はつきりして参りましたが、又今日午前中各委員からの質問で大体了解ついた点が多いのでありますが、一、二の点につきまして逓信大臣にお尋ねいたしたいと思います。
 先ず、私共は前内閣で決定した、両案を昨日も申上げたのでありますが、吉田内閣で継承して法律案を提出いたしたことは謝意を表する次第でありますが、この先ず電氣通信省の方からお尋ねいたします。第一條を見ますと、「事業を合理的、能率的に経営し、且つ、所掌行政事務を能率的に遂行するに足る組織の基準を定めることを目的とする。」こう書いてありますが、この組織を見ますと、現在の逓信省の組織に比べまして非常に縦に段階が多くなつているのであります。この図解には理事が脱けておりますので、一段ないように見えておりますけれども、第八條によりますと、「理事は、総務長官を助け、うち一人は業務部門の、他の一人は施設部門の各部局を統轄し、」云々とありますから、これはやはり一つの段階と思うのでありますが、そうしますると、現在は事務次官の下に直ぐ局長が直結しておりましたのに、総務長官があり、その下に理事があつて、それから局長ということになつて、これはどうも能率増進には逆行して行く形のように見えるのでございます。且つ地方組織にしましても、これは昨日御質問をして一應伺つたのでありますが、私は大臣のこの点に関する御意見を伺いたいのでありますが、どうも地方通信局と、地方通信部のこの二つのうちどつちかをなくする方が能率はよくなりはしないかと考えておりますが、この点について御意見を伺いたいと思うのであります。
#27
○國務大臣(降旗徳弥君) 只今下條委員から質問のありました点は、政府委員から答弁した方がはつきりすると思いますから、一つ政府委員の方から……。
#28
○政府委員(鈴木恭一君) お答えいたします。正に只今下條委員から申されましたように、大臣、次官、総務長官というものがあつて、その下に理事があるということは、如何にも機構が煩雜ではないかというお示しでございまするが、実はこの共同委員会の報告書にもございます通り、この原案におきましては、ここに大きなデパートメントという組織を持つようになつておるのでございます。
   〔委員長代理中川幸平君退席、委員長著席〕
 業務の部面、施設の部面、そうして事務の部面におきまして、一つの機構として、日本語で訳しますと、或いは総局或いは廳といつたような形がここに出て参るのでありまするが、私共といたしましても、極力この組織の簡素化という点に注意いたしまして、実はこのデパートメントという組織を取つてしまいまして、ただ業務部面と施設部面に対しまして、総務長官の下において仕業を助ける人をここに選んだわけでございまして、特にそういう点を考慮いたしましたことを御了解願いたいと存ずるのでございます。尚総務長官の問題につきましては、或いは昨日來御答弁申上げたと思うのでございまするが、共同委員会の報告書にも縷々その点は述べておるのでございます。例えて申しまするならば、何と申しまするか、これを一つの大きな企業体と考えて見ますると、電氣通信の仕事は資材といたしましてはつきりはいたしませんが、時價数百億になるのではないかと見ておるのでございます。そういうふうな一大企業を運営いたしまする際に、政務次官というものはございまするが、御案内のように、政務次官といたしましては政策面を担当されまして、或いは國会方面、或いは対社会的方面に通信事業を通して活動を願うことになるのであります。尚事務次官におきましては、いろいろ対外折衝その他行政官廳としての仕事、或いは又この組織の中にありまする或いは外局の電波廳の仕事、或いは航空保安廳の仕事といつたような面も直接管理いたさなければならない関係もありまして、ここに総務長官という一人の專任のこの仕事に從事する者を必要とするというのがこの案の総務長官を置きました主な理由でございます。御承知のように、電氣通信は一般の行政と違いまして、事務の面におきましても、技術の面におきましても極めて專門的な知識を必要とするのであります。而もその專門的な技術、知識というものを如何にこれを実際に運用するか、これが大きな問題になるのでありまして、常時その仕事の面に対しまして、指揮監督する人といたしましては、或いは研究の問題におきましても、或いは事務の面におきましても、施設の面におきましても、業務の面におきましてもそれが一体として動くように組織されなければならない。それには到底事務次官というようなものではこれが統御が困難であるということで極めて強く、実はGHQの方もそれに対して強い示唆を與えておるような始末でございまして、メモランダムに書いてあるゆうんもそこにあるのでございます。尚地方の通信部或いは通信局いずれかが多いのではないかというお話でございまするが、これは先程午前中におきまして電氣通信監からも御答弁申上げましたが、今度の機構は御案内のように、一つの仕事に対して責任体制をはつきりして行く。從來のような機構の下におきましては、或る一つの問題が末端に起りましても、それがその上の部局に対しまして果してどこに責任の所在があるのかはつきりいたさないのでありまして、本省から末端の仕事に至るまで一貫した一つの責任の体系がここにでき上るわけでございます。その際に或いは通信局と通信部というふうなものがここにダブるようにも考えられるのでございまするが、今日の私共が仕事をしておりまする実際の面から申しましても、殊に施設の面におきましては、電信局、或いは電話局といつた面の上に一つの工事局の出張所の母体があるのでございます。而もその上に工事局というものがあり、逓信局というものがあるのが実情でございまして、その工事局は大体府縣を單位といたしております。現在は府縣より少し多くなつております。現在八十三か四あるのでございますが、これを五十程度にいたしまして、その下に適当に分割されましたものが現在出張所という形になつてやつておるのであります。ここらの形をはつきりと責任態勢を明かにするというふうなこともいたしまして、ここに両者を形の上に現わしたのでございます。そこで御案内でございましようが、この共同報告書の三枚目の図解は正にそれを表示いたしております。いわゆるピラミツドの仕事の運営方法というものがここにあるわけでございまして、全國に八千の地方のものに対しまして、約二百のものでこれを統轉し、而もこれを五十程度の通信部を統轉して、ここに逓信局の地位にありまする電氣通信の局を置きまして、電氣通信省に纏まつて來る、而もそれがこの線表で示されておりますように一々その仕事が相関連いたしまして、それがピラミツド式に置かれておるのでございます。勿論機構のことでございまするからこれを取つてしまえばよろしいではないかということも、勿論それで事業は運行できないかとおつしやいますと、これは又別なことが考えられるのでありますが、今日考えておりまする研究の結果はこういつた段階が最も合理的、能率的な運営をするために必要であるという結論に到達したわけでございます。以上、今までの考えておりましたことにつきまして御説明申上げました。
#29
○下條恭兵君 先程逓信大臣は小林委員の電氣通信研究所に対する質問に対し、現在この機構で十分だというふうにお答えになつたようでありますが、私共考えまはると、この研究所の仕事は現在の規模或いは業務はとにかくとしまして、將來民間の企業なんかでできない電氣通信の発達に寄與するような研究も十分やつて行くべきだと考えますので、これはこの図表で行きますと理事が総務長官、法律案に基きますと総務長官に直属するというふうに書いてありますので、私は少くとも業務部門と施設部門に理事を置いて統轉せしめるというのでありますから、この研究所の方でも理事を置くということに扱つて行くのでないと、十分頭能率を発揮できないのではないかというふうに考えるのでありますが、この点に対する御意見を承わりたいと思います。
#30
○國務大臣(降旗徳弥君) 只今の御質問について、研究所を重視せよというお説については私も全く同感であります。今までの研究所の樣子を先般私は聽いたことがあるのでありますが、学問的にはなかなか高等な研究或いは調査をしておつたようでありますけれども、併しながら何と申しましても、この電氣通信の事業というものは土台がしつかりして來なかつたならば本当に発達ができるものでない。そこで研究所は学問の研究をする外に更に現実の仕事の問題を研究する必要があるのだ、如何に今使われておるところの機械設備を良くするかということについての現実的な研究をする必要があるのだ、こういうことを聽いたのであります。私はそれは尢もだと思います。今の電氣通信の事業を発達せしめるためには、これは一つのダイヤルを作るにいたしましても、一つの受話器を作るにいたしましても、その能率とその何と申しますか、耐久性というものを忘れては本当の通信事業の発達を庶幾することはできないのでありまして、私が研究所長から先般承わつたところによりますと、研究所はひたすらその方面に向つて大きな功績を上げようと努力しておる、こういう話であつたのであります。これらのことは民間の事業の中においても当然すべきことであるでありましようけれども、なかなか容易でないといたしましたならば、例えば理事を置かないにいたしましても、私共はこの研究所の内容を充実して実務に適したところの仕事をさして行く必要があると思つておるのであります。從つて私共の考えは、研究所長というものは理事と同格にして行く考えでおりますから、その点を御了承願つて置きたいと思います。
#31
○城義臣君 今回の逓信省の機構改革は非常に画期的な問題でありまして、今朝來概括な極めて適切な質問があり、これに対して大臣初め政府委員の方々から懇切な御答弁があつたのでありますが、私は先程來政府委員の方の御答弁のお言葉の中に、末端が極めて大切である、そうして國民大衆需用者によく満足して貰うためという目的の説明がありました。そういう論点から立ちまして、この機構の面から言いますと末端でありますが、郵便局の問題などについて大臣の御答弁を一つお願いしたいと思いのは、今戰災地の郵便局は非常に復興状態が惡くて、一般大衆の常識的な見方からいたしますと、どうしてこんなに復興しないのだろうかという疑問が絶えずあるのであります。それともう一つは、この住居地域の住宅がなかなか復興しないというために、相当人口が大都市の周辺に移動したということのために、地域的に相当樣相が変つておる。從つて新たに郵便局が設けられればというような國民の声はしばしば聞くのでありますが、それを阻害しておるのは何かというと、結局昔のような請負制度と申しますか、ああいう形のものであれば簡單に行くものが、今日のような機構ではなかなか許可がない。然らば政府の考えておるような、計画は立派でありますが、それを裏付けるところの予算的措置が伴わないということのために、多くの許可申請が出ておるが、実際にそれが実現するのは極めて少いというようなことで、國民大衆の文化的な、社会的な、経済的な日常の生活というものは非常な今日迷惑を受けておるのであります。これに対しましては、こういう機構改革の際に十分政府の眞意を伺いたいと思いますのは、予算がなければ、言換えれば予算的措置が十分講ぜられないならば、しようがないと締められないで、何故もつとそこに政治的活眼を開いて、民間資本を動員すると言いますか、民間の力をこれに導入するというような形を取つて、曽てあつたような請負制度というものにすれば、局舎の問題にいたしましても、その他人員の問題にいたしましても、十分國民に窓口を多く拡げて、サービスするというような線に合致する方策が何らか実現し得るのではないだろうか。こういうように考えるのであります。どうぞそういう私の個人的な意見でなしに、それは國民大衆の持つておる氣持であり、又今日いわゆる官僚統制という無用な非難を蒙むるところの、そういうふうな國民に所を得しめないという政治の貧困から來ている一つの結果である。そういうふうに考えるのであります。そこでお伺いしたいのは、一体末端の郵便局なるものが、一体どういうふうに今復興をしておるかというようなこと、或いはそれに対してどういう予算的措置が講ぜられていたかということ、並びにその政治的な意味での、根本的な民間の資本を動員するというような考え方で、請負制度というようなものを、もつと活用するという考えがあるかないか。或いはそれに対して別な角度からこういうふうにして、十二分に復興を急がしたいというような具体策でもあれば、この際伺つて置きたい。どうぞその点御回答頂きたいと思います。
#32
○國務大臣(降旗徳弥君) 只今の御説十分傾聽すべき点があると思います。詳細のことは事務的のことも多いのでありまするから、郵務局長から答弁をさせますから御了承願います。
#33
○政府委員(小笠原光壽君) それではお答え申上げます。只今のお話は誠に御尤もなお話しでございまして、逓信当局といたしましても、第一線の通信機関、又これを如何に能率的に運営するかということに最も重大な関心を拂つておる次第でございます。戰災によりまして相当多数の通信機関が焼失いたしたのでございますが、これらのものに対しましては、その関係地域の住宅その他の復興の度合と睨み合せまして、逐次復旧するように努めております。又民間資本の活用というお話がございましたが、実は一昨年あたりから、いわゆる一番小さい郵便局の特定郵便局なるものにつきまして、いろいろ新らしい時代に即しない点もございましたので、逐次幾多の改善をして参つてはおりますけれども、併しながら私共といたしましては小規模な郵便局に対しましては、それに適應したような、できるだけ合理的な、経済的な、能率的な運営形態というものを考えて行きたいと存じておる次第でございます。ただ併しながら新らしい時代に即應いたしまして、或いは從業員の勤務條件でございますとか、或いは処遇であるとか、そういう点について特に不合理な点はこれを排除して参らなければなりませんので、着々さような点は改善をいたしておるのでございますが、例えば物的設備の面、即ち局舎でございますとか、或いは郵便局の運営に使いますいろいろな物的な備品類、そういうものにつきましては勿論只今御指摘のように、從來いわゆる請負的な経営形態の場合におきまして、特定局長がいわゆる提供義務を持つて政府に提供いたしておりましたのに代えまして、これを國において借り入れるという形態において、民間資本をできるだけ活用するように考えておる次第でございます。從いまして、只今までは特定郵便局長の一方的な義務として提供いたしましたのを、今日におきましては賃貸借契約によつて國が借入れる。かような形態に変えたのでございます。從いまして今後も勿論多数の特定郵便局が逐年増設されて行かなければならんと思いますが、さような場合におきましても、できるだけ勿論民間の建物、そういうものを利用することは私共といたしまして、もとより考えておる次第でございます。併しながら又民間の建物は供給できないような場合におきまして、併しそこに通信機関を置かなければならんというような場合には、國の経費で建てることも、これ又併せて考えることは必要であろうかと考えておる次第でございます。かような次第でございまして、できるだけ経済的に、而も一般の利用者の方の御便宜になるように今後も諸般の情勢を考慮いたしまして、窓口機関の増置を考えて参りたいと思つております。
#34
○委員長(河井彌八君) ちよつと申上げます。只今逓信大臣は衆議院の委員会から要求がありまして、ちよつとこの席を外されましたが、必要がありますれば又向うが済みますれば來て呉れる筈ですし、又特に必要があれば呼びにやるように申合せて置きました。それをお含み置き下さいまして……。
#35
○城義臣君 重ねてお伺いいたしますが、只今懇切な御説明ではございますが、私のお伺いした窓口を國民大衆に解放する。こういう抽象的な言い方でありますが、これをも持と具体的に言いますと、もつと施設をどんどん政府で勧奬する。むしろそういう形を具体的にどうお取りになるか。今の御答弁では逐次幾多の改善をするとか、能率的な経済的運営をどうとか、誠に話は分るのでありますが、それは余り抽象論でありまして、私のお尋ねたしたのは、現実の問題としてはなかなか新設の困難な実情にあるから、その原因は何かというと、今言う予算がないからだという一事に盡きておるようでありますから、人の問題であれば或いは朝鮮であるとか、或いは満洲というような所から、実際の郵便局の業務について詳しい方が多数お帰りになつておる。そうして自分の生涯の大部分というものを、そういうことに捧げて來て、他のことは知らない。せめてそういう戰災地に許可になるならば、自分はかれこれの應援を得て郵便局の業務に後半生を捧げたいという熱意がありましても、現在の機構では許可にならない、これが実情であります。こういう点私の言外の意味をよくお取り下さつて、今日の機構上から來る隘路が、如何に國民の声と相反するものであるかという点をお含み頂いて、もう少し具体的な御説明が頂ければ幸いだと存じます。
#36
○政府委員(小笠原光壽君) 只今数字を申落しまして失礼いたしましたが、大体窓口機関の増置は、終戰後は凡そ一年間の五十から百局ぐらいを増置いたしておつたのであります。勿論戰前におきましては、一年間にそれ以上に百五十、二百といつたような増置をいたしたこともございますが、只今お話の通り現下の通信財政の非常な経営難の状況のために、十分な経費をその面に割くことが困難なのでございまして、私共といたしましては、できるだけ予算によつて整備した人間を合理的に使うことにいたしまして、そうして新規に増設する人間を生み出して、そうしてそれによつて新らしい局を増設しておる次第でございます。勿論今後も御趣旨のように、できるだけさような意味におきまして、全体の予算の中から経常的な業務の運営に要する人間を、できるだけ合理的に使うようにして、そうして新らしく拡張して行く人間を生み出して行く。それによつて只今の未集配郵便局増置というようなものを、できるだけ國民の方々の御希望に副うように数多く増置して行くように努力いたしたいと存じます。
#37
○城義臣君 私はいわゆる專門家でないので、極めて一般論として申上げたのであります。從つて私のお尋ねしている要点は、多少御答弁が核心を離れているように私には受取れます。私はこれにつきましては重ねて自分も十二分にその辺の実情を勉強した上で、実際に生きた政治を行うという方向に私は努力いたしたいと思います。本日の質問はこれで打切りたいと思います。
#38
○千葉信君 大体一般的な質問は終了したようでございますから、今後は逐條審議に入るということにいたしまして、本日の本程はこれで打切りにしたいと思いますが、如何でございましようか、提案いたします。
#39
○委員長(河井彌八君) 如何でしようか。
#40
○中川幸平君 大体済んだわけでございます。連合委員会だけ打切ることに御相談願つたらどうですか。
#41
○小林勝馬君 連合委員会を打切つたならば逓信委員会は発言の機会がないですよ。ですからこれは採決だけを別に離すだけで、それ以外はちよつと打切られては困るのですが……。
#42
○中川幸平君 それは應援して下されば結構ですが。
#43
○小林勝馬君 それは大臣に対する質問を打切るなら打切つて逐條審議に入られることは結構でございますが、本日は朝からやつておることでございますから、これくらいで本当は打切られた方が適当じやないか思うのです。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(河井彌八君) それでは今日はこの程度に止めて置きまして、明日十時から引続きまして両案の連合委員会を開きます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(河井彌八君) それでは散会いたします。
   午後二時二十五分散会
 出席者は左の通り。
  内閣委員
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
           藤森 眞治君
   委員
           松本治一郎君
           城  義臣君
           岩本 月洲君
           堀  眞琴君
           三好  始君
  逓信委員
   委員長     大島 定吉君
   理事      小林 勝馬君
   委員
           下條 恭兵君
           西川甚五郎君
           深水 六郎君
           新谷寅三郎君
           千葉  信君
  國務大臣
   逓 信 大 臣 降旗 徳弥君
  政府委員
   逓信政務次官  鈴木 直人君
   逓 信 次 官 鈴木 恭一君
   逓信事務官
   (電氣通信監) 山下知二郎君
   逓信事務官
   (郵務局長)  小笠原光壽君
ソース: 国立国会図書館
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