くにさくロゴ
1948/11/25 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 人事・労働連合委員会 第9号
姉妹サイト
 
1948/11/25 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 人事・労働連合委員会 第9号

#1
第003回国会 人事・労働連合委員会 第9号
昭和二十三年十一月二十五日(木曜
日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○國家公務員法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午前十時四十分開会
#2
○委員長(中井光次君) それではこれより開会いたします。尚質問が残つておりまして、総理大臣並びに大藏大臣等は後刻お見えになるそうであります。その間先日來残つておりまする逐條審議のうち、余りに逐條的でなしに第二章なり第三章についての重要な部門について当局からの説明を聞いて行きたいと存じます。
 第二章、第三章、第四章、こういう順で一應の重要なる点についての説明をやや逐條的に重要なるところを摘出して説明を聞いて参りたいと思います。
#3
○政府委員(岡部史郎君) 只今委員長から申された通りの御方針に基きまして改正の要点につきまして、先ず第二章について申上げたいと存じます。先般御説明申上げました第二章に関連いたしまして山田労働委員長及び羽仁委員からお尋ねがございまして、それに対しまして私のお答え漏れがあろうかと存じます。何時にてもその点につきましては御説明申上げたいとこう存じております。
 それでは第二章人事院の章に入りたいと存じます。この第二章はいわゆる人事院の性格及び権限を規定しておるわけでございます。人事院の性格につきましては先ず第三條がこれを規定した次第でございます。人事院の性格に関しましてはいろいろ御議論があろうかと存じまするが、要するに科学的な、合理的な人事行政を行うためには、勿論行政部内に置かれる機関ではあるけれども、その仕事の性質上できるだけこれを独占的な性格を付與させる、それから國家公務員の不平、不満、苦情或いは行政措置に対する決定、それに対する異議の申立てに対する判定、そういうようなことを掌らしめると、こういう意味におきまして或る程度まで、或いはできるだけ独占的な性格を持つていなければならない、いわゆる準司法的機関という性格を、そういう意味において持たされなければならない、こういう意味におきまして、この人事院の性格の独立性をこの第三條で規定したわけでありまするが、併しながらこの人事院は飽くまで憲法の下におきまして内閣の下に設置される機関であるのでありまして、憲法の規定に矛盾するわけではございません。從いまして例えて申しまするならば、憲法第七十二條に「内閣総理大臣は……、行政各部を指揮監督する」と、こうございますが、この通り人事院が内閣の一般的監督を受けるという性格はこれを否定するわけではないわけでございます。ただその仕事の性質上或いは試驗を行うとか、その職階制を実施するとか、そういういろいろな仕事の内容において一々仕事そのものについて指揮を受けない、こういうような意味の表現の規定であると、こういうように御了承頂きたいと思います。それで人事院の権限に関しましてはいろいろ具体的にこれを規定いたしたのが第三條でございます。で第四條におきましてもそれに関連いたしまして人事院の性格を規定いたしまして、その中で問題になりまするのは人事院はその内部機構を管理する、國家行政組織法は人事院には適用されない、こういう点が問題になろうかと存ずるのでありまするが、要するにこの國家行政組織法と申しまするのは総理廳、法務廳及び各省各廳の行政機構を規定したものである、然るにこの人事院と申しますのは先程も申上げました通り、内閣にこれを置くわけでございまして、その法的根拠を求めまするならば、内閣法の十二條に「内閣官房の外、内閣に、別に法律の定めるところにより、必要な機関を置き、内閣の事務を助けしめることができる。」こういう規定がございますが、これが人事院の法的根拠になるだろうと存ずるわけであります。そういう意味におきまして國家行政組織法は人事院にはこれを適用しない、直接には内閣法に基きまして國家公務員法で、その組織を定める、定めると申しまするか、その組織の根拠がここにある、こういうことが申せようかと思うのであります。それでその内閣機構を管理するということでありますが、行政組織法は御承知の通り、画一的な各行政官廳に通ずる機構を定めておるわけでありまするが、人事院はその特別な性格により先程も申しました通り、或る意味におきましては準司法的機関である、そういう性格に應じまして特別の機構を必要とするわけであります。又他の面におきましては後に十六條において御説明申上げます通り、これをアカデミツクな表現を用いればいわゆる準立法的機関である、こういうことも申せようかと思うのであります。そういうような特別な性格を持つために、その独自の、その特長に應ずる機構を持たなければならない、こういう趣旨におきまして、この第四條の第四項「人事院は、その内容機構を管理する。國家行政組織法は、人事院には適用されない。」というような規定ができておるものと御了承頂きたいものと存じます。
 尚第五條におきまして人事官の任用資格について一層嚴重な制限を加えた次第でございます。第七條、第八條、第十條、第十一條はそれぞれ人事官に関する規定でございます。
 第十二條は人事院会議の規定でございまして、この人事院会議において、重要な人事院の権限を決定するわけでございます。現在までのところこの人事院会議の議事手続等は人事院規則でこれを定めることになります。一例を申上げれば、例えば人事院会議はこれを公開して予めその議題、開催の日時等を公告いたします。そうしてこれがオープンに何人も傍聽できるというような方法でこれを開きまして、その人事院決定の公明さを確保するというような方針でおるわけであります。
 次に第十三條でありますが、同條は事務総局及び予算に関して規定してございますが、人事院の事務機構として事務総局を置くことになつております。事務総局の機構についてお手許に差上げてあります機構図によつて御覧頂きたいと思うのであります。大体その形で事務総局の分課ができ上るわけでございます。尚その分課規税の詳細につきましてはお手許に差上げました参考資料の中に從來の例を見ないような詳しい分課規程が載せてありますが、大体そのままの分課規程が事務総局の分課規程になるものと予想しております。
 それから法律顧問を置くことになつておりますが、この法律顧問というのも從來の官廳にない新らしい職制なので、或いはこれに外國人を招聘するのではないかというような御質問もあつたわけでありまするが、全くそのような意思はございません。これは人事院がいろいろ法律問題その他法律の解釈或いは人事院規則の制定、そういうような事柄につきまして、高度の專門的な法律知識を必要とするという建前から、法律顧問というような官職を置くのでありまするが、これは要するにやはり一般職に属する職員である、こういうように御了承を頂くわけでありまして、いわゆる職階制の中に入るものであります。こういうように御了承頂きたいと思います。
 それから予算の点につきまして、予算及び予備金の点につきまして特色があるわけなのでありますが、人事院自身の予算につきましては、これも先程申上げました人事院の独立的な性格を確保するという意味から、國会、会計檢査院、最高裁判所が持つておりまする予算上の独立権に大体類似した予算の独立権を持つという、こういう趣旨でございます。でありまするから、ここに規定しておりまする應急予備金も、これは必らずしも憲法上の予備費とは考えておりません。これは人事院の予算の彈力性、殊にここ数年間人事院がいろいろな仕事をするにつきまして、予想し難いようないろいろな事情もあろうかと思います。そういうような場合におきまして、一般の予備費に頼ることも不便が多いと考えられますので、ここに應急予備金というような彈力性の便法を講じたわけであります。これは近々三カ年間で人事院の仕事の目途が付きましたならば、これを廃止するという予定になつております。從いまして、應急予備金の性格は憲法によりまする予備費とい違いまして、いわば形が変つておりまするが、行政経費の一種である、こういうように解釈しております。次には第十四條、第十五條はそれぞれ事務総長及び人事官の兼職禁止の規定でございます。
 十六條につきましては、特に御説明申上げなければならないと存ずるのでありまするが、これは誠に特色のある規定でございまして、たびたびお尋ねもございました通り、この國家公務員法はいろいろ細部の規定を人事院規則に讓つておるという点において、他の法律に見られない特色があるわけでございます。その代りこの國家公務員法を施行するために政令を発するということはございませんで、すべて人事院規則でやつて行く、人事院規則と政令との実質的な違いはどこにあろうかと申しますると、必ずしも実質的な違いはなかろうかと存ずるのであります。現在の憲法の建前におきますると、政令は御承知の通り、憲法及法律を執行するためであると規定してありまして、執行命令の色彩が強いのでありますが、実際問題といたしましては法務廳の佐藤法制長官から御説明もありました通り、実際におきましても、或る程度委任命令の色彩も強いのでありまして、これは政令に法律が或る程度委任を行うということも憲法上許されることである。こういうように昨日も御説明があつたのであります。実際問題もそういうように運営されておるわけでありますが、そういう意味におきまして、この人事院規則と申しますのも、國家公務員法に基く一種の委任命令であり、且つ同時に執行命令である。こういうような性格を持つものと考えます。ただその特色といたしましては、從來人事院規則を制定しますにつきましては、内閣総理大臣の承認を経てやるということになつておりましたのを、この度、内閣総理大臣の承認を経るを要しないということにしたことがその眼目であります。これはいろいろ御議論のある点と存ずるのでありまするが、これは要するに人事院規則の技術的、中立的な性格によるものと御了承頂きたいと思うのであります。
 尚もう一つの特色といたしましては、人事院が人事院指令を発することができるということでございます。人事院指令と申しますのは、これは全く從來の法令の見ない新たな構想であるのでありますが、主としてその運用は人事院規則で制定されていない事項につきまして緊急に法律を執行する。或いは法律の委任事項を規定するために必要な場合に、主として具体的ケースについて、これが行われるというように御了承頂きたいと思います。一般抽象的な基準は主として人事院規則で行う、人事院規則にない場合、或いは人事院規則がありましても、それを更に具体的に執行する場合に、主として個個のケースについて人事院指令というものが発せられる。いわば処分命令と言いますか、非常に具体性のあるものと御了承頂きたいと存ずるのであります。その他十八條、乃至三十六條につきましては根本的な改正はございません。この人事院の業務につきましてはすべて内閣及び國会に報告する。それから又内閣及び國会に対して意見があればこれに勧告するというような建前になつておるわけでございます。第二章は以上申上げました通り、人事院の性格及び権限についての規定でございます。以上を以て第二章の御説明といたします。
#4
○委員長(中井光次君) 御質疑ありますか……。御質疑がなければ続いて第三章、この中には前に詳細な御説明もあつた部分もございますが、それらを除いた注目すべき点について御説明願います。
#5
○政府委員(岡部史郎君) 第三章につきまして続いて御説明を申上げたいと思います。
 第二十七條は平等取扱の原則を規定しております。從來は人種、信條、性別、社会的身分又は門地だけを取上げていたわけでありますが、この度は政治的意見若しくは政治的所属関係によつて差別されてはならないというふうに規定いたした次第であります。但しこの政治的意見若しくは政治的所属関係と申しますのは、例の第三十八條の第五号の日本國憲法施行の日以後において、日本國憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊しようとする政党又はその他の團体、こういうものはこれは別である。こういうものに所属する者は、すでに國家公務員としての欠格者であるから、こういう者は除く。それ以外におきましては、如何なる政治的意見若しくは政治的所属によつても差別されてはならないということを規定した次第でございます。
 第二十八條は情勢適應の原則でありまして、これは要するに給與、勤務時間、その他の勤務條件に関する基礎事項は、これを國会に基礎を置かなければならないということを規定しておるわけでございます。しばしばお尋ねを蒙ります労働基準法を外した後の労働條件、勤務條件に関する國家公務員の待遇はどうするのか、こういう点でございまするが、差当り緊急止むを得ない状態の下におきましては、國家公務員法の精神に反しない限り、労働基準法の規定を適用して行くことは、この前御説明申上げた通りでありまするが、勿論いつまでも労働基準法を準用して行くわけに参りませんので、國家公務員にふさわしい勤務條件を定めて行かなければならないわけであります。その定める方法といたしまして、それは國会により社会一般の情勢に適應するように御制定して頂く、こういう趣旨でございます。從いまして、給與に関しましては給與法、或いは將來給與準則、これは法律の形で給與準則と申しておりますが、給與に関する法律でありまするとか、勤務時間でございまするとか、或いはやはり労働基準法に規定してありまする休暇でありまするとか、休日でありまするとか、そういうような勤務條件の根本が、これは國会によりまして、法律として制定されなければならない。それのためにそれの案を、人事院といたしましてはその適正な案を研究し立案して、これを國会に勧告する、こういう義務を負わされておるわけでございます。これが第二十八條第一項の修正理由でありまして、この勤務條件の根本に関するものは人事院規則によらずに法律によるというように御了承頂きたいと思います。ただ百六條によりまして、それの細目につきましては人事院規則によつて制定せられることになるであろうと存じます。それからその第二項は新たに附加わつた規定でございまして、この給與法には俸給表が附けられるわけであります。その俸給表が社会状勢、物價、生計費、その他の事情によりまして不適当になることがあるわけでございますから、すでに俸給表が適当であるかどうかにつきまして、ノルマルな経済状態の下におきましては、人事院といたしましては、國会及び内閣に同時に報告しなければならん義務を負うわけであります。併し一回ではこのような経済の変動期においては間に合わんというようなことが考えられるわけであります。そういうわけで、給與を決定する諸條件、先程申上げました生計費であるとか、民間の賃金であるとか、そういうことも考え合せまして、俸給表に定める給與が百分の五以上これを増減する必要が生じたと認められるときには、人事院はその報告に合せまして國会及び内閣に適当な勧告をしなければならない、こういうことになつております。これは或る程度までスライド・スケールの原理を持ち込んだものと思いますが、必ずしも嚴密な意味におけるスライド制であるとも考えません。
 次に二十九條以下は職階制の実施についてでありまするが、職階制の実施につきましては、これは全く技術的な改正でございます。職階制の実施につきましては、目下鋭意人事院におきましてその立案調査に努力中でございます。尚職階制ができ上るまでにはまだ相当の日子を必要とする予定になつております。以下試驗、任用方法、任用の手続、その他につきましては省略いたしまして、第五十五條に参りたいと思います。
 即ち第五十五條は任命権者を規定しております。この第五十五條の構想といたしましては、現在のところ任命権の所在といたしましては、これがいわば横に分れておるわけであります。即ち各省各廳を通じまして、一級官はこれを内閣が任命する、二級官は総理大臣がこれを任命する、三級官以下は各省大臣又は各省大臣から委任を受けた長がこれを任命する、こういう建前になつておるのでありまするが、この任命権の規定は、職階制の実施、及びそれに当然関連いたしまして、現在の一級、二級、三級の廃止ということを予想しておるわけでありますから、この度は任命権の所在を今度縦に割るという構想であります。即ち法律に別段の定ある場合を除きましては、任命権は縦に割れるのでありまして、内閣、各大臣、或いは会計檢査院においては会計檢査院長、人事院に関する場合においては人事院総裁、その他各外局の長官というように、任命権は縦に割れる。即ちその各省の次官、局長の幹部職員から下の者に至りまするまで、それは各省各廳の任命権者がこれを任命する、こういう建前にするのがこの度の任命の形式の違いでございます。これが実施の時期につきましては、試驗及び職階制と睨み合せまして、実施できる状態になり次第これを実施する、こういう建前でございます。
 次には第七十七條、彈劾に関する規定でありまするが、彈劾という制度はこれはいわば歴史的な高級の官吏に対しまして行われる制度でありまして、一般職に属するような者に対しましては、彈劾いうような制度はこれを行うに不適当である。彈劾と申しますのは、歴史的に見まして、大臣に対する彈劾として発達した制度であるように存ずるのであります。そういう意味におきまして、公務員法の適用を受ける一般の職員に対しまして、彈劾制度を採用することは如何であろうかというような考えから、この彈劾に関する規定は除きまして、彈劾に代るものといたしまして、懲戒その他の服務規律でこれを嚴重に監督して行く、こういう建前になつておるわけであります。勿論人事院の人事官というような國務大臣に準ずるような官職に関しましては、彈劾という制度も適当でございまするので、それはすでに第九條に現在においても規定してございますが、人事官の彈劾裁判の規定は勿論これを残して置くわけでありまするが、一般職に関しましては、彈劾という制度は不適当であると、こういうような考え方によるのでございます。尚この懲戒関係でございまするが、今までは懲戒委員会に掛けて、そうして懲戒処分を行なうという建前でございますが、この法律の建前といたしましては、懲戒というような規律の敏速化を建前といたしますので、必ずしも懲戒委員会に掛けるという必要なしに、任命権者の懲戒権の発動を認めますと同時に、その懲戒に対しまして、不服の者は、これを人事院に訴えることができるというような建前をとるわけであります。そういう建前におきまして、官吏懲戒令はこれを新らしい附則の第十二條で廃止する手続をとることにいたしました。又懲戒は現在の建前におきますると、それが刑事裁判に係属する間は懲戒を進めることができないことになつているのでありまするが、同時に刑事裁判に係属中と雖も懲戒手続を進めることができると、こういうようにした次第であります。
 次に労働関係につきまして申上げますと、九十八條、及び百二條の点につきましては、御説明を省略させて頂きたいと存ずるのであります。
 次に百三條でございまするが、その前に一つ労働関係につきまして、この前御説明が落ちておりまするから申上げまするが、それは組合の今後この法律上許される職員團体の專從職員の問題であります。原則といたしまして、職員は百一條の三項によりまして、「政府から給與を受けながら、職員の團体のため、その事務を行い、又は活動してはならない。」即ち政府からの給與を受けながら、團体の專從職員となるということは、これは認められないのでございまするが、併しながら團体の健全なる発達、或いは正常な運営を図るためにも、やはり実質的に專從職員というような制度が必要であらうかと存ずるのであります。それに関しまして、現在の構想といたしましては、相当長期の無給休暇を與え、そうしてその間職務には從事させない、これには政府からは何ら給與を支授しないという構想で、その專從職員を認めようかと考えている次第でございます。
 次にいわゆる私企業からの隔離、即ち俗に申します天下りの禁止の規定でございます。これは百三條第二項でございますが、「職員は、離職後二年間は、営利企業の地位で、その離職前五年間に在職していた國の機関と密接な関係にあるものにつくことを承諾し又はついてはならない。」但し人事委員会規則の定めるところによつて、所轄廳の長から申出がありまして、人事院の承認を得ている場合においては、これを適用しないということは從來通りであります。現行法とどの点が違つたかという点について簡單に申上げますと、その離職前二年間とありましたのを、離職前五年間とあるわけでありますから、密接な関係にあつたかどうかの期間の認定が長くなるわけであります。それから從來でありますと、その職務上密接な関係にあつた営利企業を代表する地位、即ちいわゆる商法上の代表的な地位を認められた、その代表する権限を認められた地位ということに一應なるわけでありまするが、この度はその代表権を持つ持たぬに拘わらず、密接な関係にある地位は一切いかんことになるわけであります。でありますから、例えば、例を引いて如何かと存ずるのでありまするが、商工省の繊維局で、繊維の割当事務に從事していた三級官が、繊維会社の下級社員で、その繊維の営業関係をやるというような地位に就くことも、勿論これはいかんことになるわけであります。但しその場合において一切の就職を抑えることも、これも下級職員にとつては酷である。こういうような考えから、そのような場合におきまして、その三級官なら三級官の商工事務官が繊維会社に入る場合においても、從來の職務と全然関係のない。或いは、全然と申しますと少し言い過ぎだろうと思いますが、その職務と關係のないポスト、例えば文書課の仕事であるとか、或いはその会社の專ら、会計、出納、経理の方面の仕事であるとか、その他幾多の例があろうかと思います。或いは又極端な例を引きますと、商工省の給仕さんが、或いは守衛が、関係のある会社の守衛になる、こういうことは、これは差支ない。こういうような意味でございまして、從來やつておりました仕事と密接な関係のあるポストに就くことがいけない……、勿論、例えば今申しました例では、繊維会社全体は、密接な関係にあるわけであります。その中で文書の仕事をしようと会計の仕事をしようと、そのもののインフルエンスは及ぶじやないかという御議論もあろうかと思いますが、そのインフルエンスが相当間接的になるという意味において、そのような仕事に二年間就くことは、これは差支ないだろう、こういうような趣旨でございます。
 それから最後に第百八條でありますが、恩給制度は「健全な保險数理を基礎として」計画されなければならない。これは先般田村委員の御質問に対してお答え申上げました通りの趣旨で附加えたわけであります。新らしい恩給制度の立案につきましては、人事委員会といたしまして、今後の研究課題であるわけでございます。以上第三章につきまして極く大雜把に主な点を御説明申上げた次第でございます。
#6
○田村文吉君 次さな、字句の問題ですが、第二十八條の、「給與を百分の五以上増減する必要が生じたと認められる」のは、客観的に書いてございますが、人事院の認めた場合でいいのですか、どつちですか。
#7
○政府委員(岡部史郎君) これは人事院の認めた場合でございます。
#8
○田村文吉君 それじやその用語は「増減する必要が生じたと認められるときは人事院は」でよいのでございますか。そういう意味ですね。
#9
○政府委員(岡部史郎君) そういう意味です。
#10
○田村文吉君 第二十八條の「随時これを変更することができる。その変更に関しては、人事院においてこれを勧告することを怠つてはならない。」ということがありまして、給與準則の六十七條の方にも同じことがあつて「内閣総理大臣に提出しなければならない、」こうなつておりますが、これは同じ事柄ではないかと思いますが、どうですか。
#11
○政府委員(岡部史郎君) この二十八條と六十七條とは、非常に似たような表現を用いておるわけでありまして、これを或いは一括することも可能かと考えられるのでありますが、二十八條の第一項の方は、情勢に適應しなければならないという趣旨の点を強調したのです。それから六十七條はこれは給與準則につきましてこういうように改訂の手続を規定したものでありまして、この六十七條は極めて事務的な手続である。これは給與準則に関しての規定でございますが、この二十八條の方はむしろ一般のこの六十七條の基礎をなす通則的な規定である、こういう程度の差と御了承頂きたいと思います。
#12
○田村文吉君 ただ内閣にだけ提出するというわけでありまして、この場合には國会の方には提出なさらないことなんですか。
#13
○政府委員(岡部史郎君) この給與準則と申しますのは、先程申上げました通りこの法律で使つている固有名詞でございまして、これは給與法ということなのでございます。この給與法の改訂案を作成いたしまして、これはもう内閣に提出いたしまして、内閣から國会にその制会を御審議願うわけであります。
#14
○山田節男君 今の田村委員の御質問に対する御返答ですが、二十八條の現行法を考えた場合に、この間十一月十一日でしたか人事委員会が出した六千三百七円ベース、これは勧告という形で内閣の方に出した。そうするとこれは更に私は若し人事委員会のレコメンデイーシヨンが内閣に蹴られた場合はどうするかという私の質問に対して、淺井人事委員長は、それは國会の方に改めて提出します、こういうふうな回答があつたように記憶するのでありますが、これは殊に今度の改正法の第二十八條に関連して今六千三百円ベースのレコメンデイーシヨンを若し内閣が退けた場合は、これは人事院としては一体それをどこに持つて行くのか、その問題とそれから七十七條の問題としては、これは現行法によると明らかに彈劾という言葉を謳つてあります。これは申すまでもなく憲法十五條の國民の基本権利として公務員の選定並びに罷免権がある。私はそれが敷衍してあるものだと考えるのでありますが、然るに今の七十七條の岡部部長の話を聞くと、どうもその辺がはつきりしないのです。のみならずそれをこの法律で、人事院規則でこれを定める、これは後程又改めて質問したいと思いますが、人事院規則というのはそういう廣い法律、政令にも比すべきものでは、これは決してないのでありまして、そういう意味からしまして、現行法は憲法十五條のこれは敷衍規定である。然るに今の修正案の七十七條は憲法十五條によるのかよらないのか、その点を一つはつきりさせて貰いたいと思います。
#15
○政府委員(岡部史郎君) 先ず後段について御説明申上げます。七十七條の彈劾に関する規定を修正いたしまして、彈劾というものは一般職に属する職員にはこれは不適当なものであるから、この点は一般職に属する職員に関する彈劾というものはこれを削除いたしまして、その代りに改正案におきましては「職員の離職」というような言葉を用いまして、離職と申しますと、あらゆる場合、退職、免職その他あらゆる場合を含む言葉でございますが、その離職に関する規定はこの法律及び人事院規則でこれを定める、こういうことにしたことは先程御説明を申上げた通りでございます。で山田労働委員長のお尋ねは、憲法十五條に関連してこの規定がどうかというようなお尋ねでございまするが、憲法十五條の「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、國民固有の権利である。」これにつきましてもいろいろ法律上の解釈はあろうかと存じまするが、憲法学者の定説によりますると、公務員を選定し及びこれを罷免すると申しまするのは、これはすべての國家公務員に対して該当するものではなくて、ここにこういう基本権として書かれておりまするこの規定は、國民からの直接選挙にかかる、或いは國民投票であるとか、或いは直接の選挙であるとか、そういう國民が直接に選任する公務員に関しまして、これを選定しこれを罷免する、そういうような一般職員ではなしに、そういう特別の國民が直接に選任する公務員に関してのみこの規定があるのである。從いましてこういうような職員に対しまして彈劾であるとか或いはリコール、そういうような制度が行われることはこれは当然であります。先程申上げました通りに人事官の罷免につきましては、第九條の彈劾の規定があるわけでございまするが、この第十五條がそういう解釈が法律上の定説であるといたしまするならば、この一般職の職員に対しまして彈劾制度を採用することは、先程申上げました通り如何であろうか、こういう建前からこのような改正が行われた次第でございます。
 更に山田労働委員長からお尋ねになりました第二の点につきましては、あの勧告が六十七條でなされたか、あの勧告は現行法の建前においてなされたわけでありまして、改正法案の二十八條におきましては、今後はその勧告というものはやはり内閣を通じての手続になろうかと思うのでありまするが、國会に対して今後少くとも年一回又は必要によりまして順次行われることになるであろうと存ずるのであります。
#16
○山田節男君 今の、今回臨時人事委員会の出した六千三百円のレコメンデイーシヨンは、これは事実問題として今の吉田内閣が予算の関係でどうしても出せない。例えばこれを千円値切つて五千三百円ベースにしろといつたような場合に、この臨時人事委員会としては、これ程大きな権限を持つておるものがこれ以上の発言権はどうしてやるのか。又この間淺井委員長は國会に訴えるというようなことがありましたが、そこを一つはつきりして貰いたい。それから今の七十七條の説明でありますが、現行法では彈劾権という言葉を使つておる。これはそうすると憲法十五條の意味からして彈劾という言葉を使つたのであるが、改正法においてはこの離職、英語で言うとセパレイシヨン・サーヴイスということが書いてありますが、そうすると現行法は憲法の十五條の國民的基本の権利を加味したものであるが改正法においては十五條に則らないという意味なのかどうか。その点もお聽きして置きたい。
#17
○政府委員(佐藤朝生君) お答えいたします。淺井委員長が六千三百七円ベースを若し内閣で全部呑まなかつた場合に國会に又御審議をお願いするというふうにお答えになつたということでございますが、私はその意味は若し現行法の建前におきましては、六千三百七円を内閣が呑まなかつた場合におきましては、輿論の正しい御判断に委せる、判断をして頂きたいという意味で申されたものと私は解釈しておつたのでございますが、それで改正法におきましては、内閣に六十七條によりまして勧告いたしますと共に、又二十八條の規定によりまして、人事院はこれを國会に勧告する義務があるように規定されておると思います。それから又只今公務員の彈効につきまして憲法十五條の関係の御質問がございましたのですが、この点につきましては只今岡部政府委員から申上げた通りでございますが、憲法十五條におきます「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、國民固有の権利であると書いてございますが、この選定し、これを罷免することが固有の権利であるとは書いてございますが、この権利の行使の仕方につきまして、或いは高級の公務員につきましては、裁判官でありますとか、大臣でありますとか、そういうものにつきまして國民彈効の規定が設けてございますが、この一般職に属する何といいますか、中級 下級の公務員につきましては、この法律の、國家公務法の規定によりまする方法で、任命権者又は人事院がこれを行えばよろしいものだと解釈しております。
#18
○山田節男君 今の二十八條の私の質問した趣意ははつきりしないのでありますが、もつと具体的に言えば今回の六千三百円の人事委員会のレコメンデイーシヨンを現内閣が財源の関係上どうしてもこれは受けられん、で例えばこれを千円減らして五千三百円にして呉れ、こういつた場合に人事院として最もこれは科学的に妥当な最低限度のベースとして示したものに違いない。而も非常な独立性を持つておる。今日でも……、更に独立性を持たされておる臨時人事委員会が出したありレコメンデイーシヨンを政府が千円値切つて出した場合に、臨時人事委員会としてはどういう態度を取るかそれを承わりたいと思います。
#19
○政府委員(佐藤朝生君) 御質問でございますが、私からお答えするのは適当でないかも知れませんが、我々十一月九日に内閣に出しました勧告は、御承知の通り科学的基礎に基きまして現在日本で得られます各種の資料を集めまして行いました勧告でございまして、現在我々の能力でやりますものといたしましては最も完全なものだと思つておるのでありますが、これが若し内閣でこの通りのものが受容れられないときはどうするかというお話でございますが、私共はこの案には今申上げましたように我々現在の状態で考えますと、可能な最もいい案だと思います。この案を内閣が必ず受けて呉れることを確信しておる次第でございます。
#20
○山田節男君 どうもそこがはつきりしない。これは重大なことであつて、折角改正法でこれ程、民主國家において我々非常な規模の権限を持たされている人事委員会で出すこの最も重要な給與の問題のことを、私はこれが若し臨時人事委員会で出しているあの勧告のベースが内閣で容れられん。たとえ財政上の理由があろうとも容れられんと、こういうことになつた場合には、これは私は臨時人事委員会、改正法によつてできる人事院というものが私は一葉落ちて天下の秋を知るで、この六千三百円、最も妥当と信じたこのベースを政治的理由、或いは財源的な理由で容れられんということであれば、これはもう人事委員会で出したレコメンデイーシヨンは單なる画餅に帰する、こういうふうになる。そういうことになつて來ると、たとえこれは改正法ができて來ても、これは給與の問題でありますが、他に非常に廣い範囲において許させておる人事院の人事院規則とか、或いは指令とかいうものも私はやはり画餅に帰するんじやないか、非常にその点私は疑うのであります。今のようなただ確信をするというようなことでは……。この重大な問題を臨時人事委員会はもう存在を賭してやるというような肚でなければ、これは私は人事院が折角の権限を與えられておりながら、その將來を非常に危ぶまざるを得ないのであります。從つて私のお尋ねしていることも大藏大臣がお見えになれば分るかと思いますが、幸い吉田総理がお見えになりましたので、一言この点についてお伺いいたしますが、この十一月九日に政府に対しまして臨時人事委員会は例の六千三百七円のベースを勧告いたしております。これが財政的な関係からしてどうしてもこの財源がない。例えばこれを千円値切つて五千三百円にしろと、こういうようなことになつた場合には、この折角人事委員会が科学的に調査して、そうして最も理由のある最低限度としておる給與を、これを政府が受けられんということになりますると、臨時人事委員会の與えられておる独立性、又非常に大きな権限を持たされておるこの臨時人事委員会の面子もないし、從つて今企図しておる臨時人事委員会の公正な一般公務員の人事行政というものからして、私は非常に將來を暗くするものじやないかと思うのであります。この点について吉田総理は、大藏大臣がお見えになつておりませんから、合せて総理大臣にお伺いするのでありますが、この臨時人事委員会で出しました例の給與のレコメンデイーシヨンをどういうふうにお使いになりましようか。この点も合せてお伺いしたいと思います。
#21
○國務大臣(吉田茂君) お答えをいたしますが、この問題はしばしば委員会、本議場等においてお答えをしております。政府の見るところでは、人事院の新給與ベースについても相当理由のあるものと考え、又同時にこれは実際の問題でありまするが、十二月における給與は、いろいろな税等を差引かれるというと、三分の一というような、非常な窮迫した給與になるということは、政府としても如何にも忍び難いという二つの理由と申すか、それらの点について、政府としては人事院の新給與ベースについては眞劍に考えております。又財源の点についても、これは政府としては、できるだけの財源を見出して、如何にしても新給與を考えなければならない。ただここに考えなければならんことは、從つて新物價水準に影響を及ぼし、又民間の労働賃金にも及ぼすので、なかなか問題が單純でないものでありますから、結果を直ちに御報告するだけのまだ事態になつておりませんが、政府としては眞劍に人事院の新給與ベースについても研究をし、又今申すような実際の面もありますので、政府としては何とか適当な処置を講じたいということで、当局においては折角調査を進めておりますというのが、実際の状態であります。
#22
○山田節男君 今の総理のお言葉でありますが、政府が眞劍にやつておいでになることは、勿論分るのであります。又組閣後日尚浅いことでありまして、それから又財源もすでに枯渇しておることは十分分るのであります。御承知のように、この國家公務員法の改正案が通過いたしますというと、今日二百六十万、七十万の官公從業員というものは、労働基本権を全面的にこれを失うのであります。その結果が、政治的結果がどうなるか、これは賢明なる総理の私は御判断がつくだろうと思います。具体的に申しますると、これはやはり悲しいかな、官公廳從業員の或る一部の者は、一つの赤色労働組合化する、いわゆる政治的な活動といいますか、團体になることは、私はこれははつきり申上げられると思う。そういう何といいますか、ポリティカル・コンシクエンス、こういうものを私は総理として十分考えなければならんと思うのであります。そうして尚又この給與の問題を眞劍にやるということのお言葉でありまするが、この國家公務員法を、そういつたような政治的な効果を我々が危ぶんでおるものを、これを是非通して呉れとおつしやつておる、今会期中に……我々は勿論努力いたしますが、これは又先般來問題になつておりますこの給與の問題、今総理大臣がおつしやいますように、官公吏の來月に掛けての苦しみは、これは実に想像以上であります。年末にかけましては、租税の調整とかそういうようなものがどつと押し掛けて來まして、たとえこの六千三百円ベースを貰つてもやつて行けない。私の見るところによりますと、殊に官公廳労働者は、今日におきましては生活が非常に窮迫して参りまして、從來この官公廳の從業員の過激な行き方というのは主として青年層であります。いわゆる組合の青年部に属する者が多かつたのであります。今日この家族を持つておる中堅層、又思想から申しましても、穏健なる分子は、今日のインフレーションによつて非常に生活苦を味いつつあるのであります。そういうことになりますというと、こういう片一方に國家公務員法でがんじがらめにして置きながら、今度給與を眞劍にやるとおつしやいますけれども、眞劍の程度というものが、從來の総理のお言葉を新聞などで拜見するというと、若しこれが六千三百円ベースより遥かに下廻るというようなことになりますと、これは給與の面においても、これは決して過激な思想の持主でなくても、生活に困つて、在る不穏な行動が起きるのじやないかということを私は想像しております。勿論賢明な総理は、この点も御諒察になつておることと思いますが、そういうふうな今日我々が置かれておる主体的條件下におきまして、その総理が眞劍に取組んでおるとおつしやいますが、私は総理からもう一度はつきりしたお言葉を頂きたいのでありますが、この会期中に給與予算を必ず出すということ、それからこのベースは、飽くまで臨時人事委員会の出したレコメンディーションのベースによるということを、この点はつきりと御返答煩わしたいと思います。
#23
○國務大臣(吉田茂君) これは今実際の状況を申したわけでありますが、今どういうふうな調査進行工合でありますか、これは実は私も詳細は承知いたしません。主管大臣からお聞き願いたいと思いますが、ただ私としてはつきりここに申上げ得るのは、是非ともどうかしなければならん事情にありますから、政府としては必ず何かいたすという覚悟だけははつきり申上げて置きます。これ以上は実際の問題については、主管大臣からお聞きを願いたい。
#24
○山田節男君 もう一つ今私お伺い申したところに御返事がないのでありますが、そういたしますというと、今総理のお言葉は、この國家公務員法の改正案の審議が終るまでには必ず給與に関する補正予算なりを出して頂く、そうして並行して、又同時にこれが終る。こういうようにして頂くのだというふうに了解して差支ないでございましようか。
#25
○國務大臣(吉田茂君) これははつきり申しますが、どうもそう必ず出すと言つてお約束できるような程簡單な問題でないのでありますから、必ず審議中、この審議を、取調を了する……、速かに出すと申上げ基以上に、いつ幾日必ずこの会期中に出すということまでに私はここで以て確信を持つてお答えができない事態にございます。
#26
○山田節男君 そういたしますと、先程お話申上げましたような今日の客観情勢、又今審議中であります國家公務員法の改正案、これとこの給與と並行して行かなくてはいけないという観点から申しますると、若しこの給與予算の問題が、政府から早速お出しにならないと、この國家公務員法の改正の審議が進まないと申しまするか、審議し得ない、こういう若し考えを持つておるものとして、そういたしますると、從來の総理の政治上のお言葉を考えますると、どうも國家公務員法の改正案だけ通してしまつて、あとは解散をやつてしまう、いわゆる世に食い逃げ解散と申しておりますが、そういうような食い逃げ解散をするような御意思があるのかどうか、この点を一つはつきりお願いいたします。
#27
○國務大臣(吉田茂君) 私は食い逃げ解散というような意思は毛頭ございません。解散があろうがなかろうが、この問題は政府において必ず考えなければならんということは御了承を願いたいと思います。これは公務員の位置から考えて見ましても、給與の実際の状態から考えて見ても、三分の一の給與を年末に與えるということは、政府としても如何にも忍び難いことでありますから、何かの方で以て必ず方法を見出す。解散の如何に拘わらず、食い逃げというものでなくて、別にその考えを願いたいと思います。それから又政府の考え方としては、これはしばしば申すことでありますが、公務員法その他の関係法規は、公務員の地位の原則を決めるものであつて、給與は從つてこの原則が決まつた後に給與が決まるべきものである。こういう我々は考え方をしておるのであります。先ず原則についてお決めを願つて、その原則の下に計算を立てたい。これが我々の考え方であります。この点については少しあなたと考えが違いますようでありますが、政府としてはそういうふうな考え方から公務員法の即決を懇望しておるわけでございます。
#28
○山田節男君 今の総理の前の方のお言葉に私は確かめたいのでありますが、そうするとこの給與の問題を解決しない予算を出して、これが議会において通過するまでは解散をしない、こういう意味でありましようか。
#29
○國務大臣(吉田茂君) それは私が先程申した通り、解散と給與の関係は別に考えたい、こういうふうに考えております。
#30
○羽仁五郎君 この前にお答え頂きました問題に続いて、首相に質問を許されたい。吉田首相の評判のよい点は政権に囚われないという点にあるそうですから、(笑声)首相としてではなく、ステーツマンとしての首相に、理論的の点を、今度は個別的に伺いたいと思うのであります。
 この前の御答弁の中に、國家公務員法改訂案に戰時法的な色彩はないと言われましたが、これは若しこの國家公務員法改訂案の中に戰時法的の色彩があれば、勿論これを除くというお考えと了解いたします。この問題は非常に重要な問題でありまして、過去において、御承知のように、民主主義は幾度か企てられたのですが、それがやがて崩れた事例がたびたびあるのであります。その民主主義がどういうふうに崩れたか、と言いますと、例えばドイツのワイマール憲法の崩壊の場合におきましても、日本の過去の場合にしましても、折角民主主義によつて基本的人権というものを保障しようとしたのですが、それを例外的に制限するということを一度行うと、それが、それから段々殖えて來てしまつたのです。これはいわゆるアウスナーメゲゼッツの問題と申しますか、例外的なことをやつて、それで基本的人権というものを特定の場合に限つて制限をするということが、ひいては民主主義の崩壊となつた非常に重大な原因となつたのであります。そのことを現在日本の民主主義の建設を任務を負う政府として政治家としての首相として、我々國会として、十分考えなければならないのです。現在日本が國会を中心にして民主主義を築いて行くときに、その民主主義が再び崩壊するような最初の第一歩というものに侵してはならないという点なのです。これは具体的に申上げますと、先日來、基本的人権というものが公共の福祉によつて制限されることがあるかのような議論がなされておつたのですが、これは淺井委員長が二十日に私の質問に対してはつきりお答えになられましたように、基本的人権というものと公共の福祉というものは同じレベルのものではないのです。基本的人権の最高のレベルのものであるのです。從つて公共の福祉というものによつて制限されることが考え得るのは、基本的人権そのものではなくて、その基本的人権の行使、使い方が場合によつては制限されることがあり得るのみでありましよう。若し、これを基本的人権そのものが制限されるような立法をしますと、こういう立法はいわゆる例外法である、或いは非常立法である、或いは戰時立法であると理論上言わざるを得ないのです。こういう点が今度の改訂案の中にあるということは、民主主義を建設して行く我々の責任上非常に重大な問題であると思います。この点をお答え願いたいのです。でありますから、被占領國民としては、我々は今日或る意味において戰時状態の下にあるのですが、その戰時的措置は最高司令官のみの権限でありまして、これらの点については我々は占領軍最高司令官の命令に服從するのでありまして、占領政策の下に民主主義と平和との建設を唯一の任務とする國会また政府としては、今のような非常手段或いは例外的な措置をなすところの立法をなすべきではないのであります。それが日本の政府、また日本の國会が占領政策の下に民主主義の立法をやつて行くということの全責任であり、又それ以上のことをなすべきでないというのが我々の節操ではないのでしようか。どうにお考えになりますか。
 今日伺いたいと思いますことは、六つございます。続けて申しますけれども、どうかお聞き取りを願いたい。第一の点は、國家公務員法改正に伴う國際的な批評、或いは世論というものを首相は勿論無視されるお考えはないと思うのです。十分これをお取りになるお考えであろうと思いますが如何ですか。この点について特に注意して頂きたいのは、先日八月二十八日の対日理事会において、パトリック・ショウ英連邦代表が述べておられることであります。それはこういうことを述べておられるのであります。國家の官吏であることと、労働組合の組合員であるということは決して矛盾することではない。のみならず、むしろ望ましいことであるのだ。私自身と言つて、パトリック・ショウ英連邦代表が自分を指して、私自身國家の官吏であると同時に、労働組合のメンバーであるということを言つておられます。これはイギリスが長い間の民主主義の傳統を持ち、長い間の労働問題の歴史を持つている英國を代表しておられるパトリック・ショウ英連邦代表の対日理事会におけるこういう主張、これをどうか総理が高い政治的なセンスから十分お考えになつて頂きたいと思います。
 それから第二に伺いたいことは、先日原委員から総理に質問せられたように、國家公務員法改訂の前提としてのマツカーサー書簡というものは、五つの点から成立つている。その第一の点は、日本の民主主義を阻んでおつた官僚主義というものを打破するということが國家公務法の目的であるということであります。重大なる問題であります。この問題についての首相のお答えに、官僚主義を打破するということは、官僚に対する政党の影響というものをなくするというようなお答えがあつたと思うのですが、これは甚だ誤解され易いことであると思うので、その点について伺いたいのです。総理は今まで日本の歴史の上において、官僚と政党とどちらが惡いことをやつて來たかということをお考えになりますか。又どつちの惡いことが國民から批判される可能性があつたか。これは言うまでもなく政党は反対党があるから批判され得るのです。併し官僚というものは反対党を認めないのですから、批判されにくいのです。そういう意味でやはり総理御自身も今日の近代政党の総裁であられるのだと思うのです。ですからこの点つまり政党が反対党というものを持つて、反対党の批判というものを受ける。これが惡いことができないということの重大な点であることを無視せられることはないと思うのです。ですから官僚が反対的な批判を受けない立場をかためることになれば、即ち官僚主義であつて、民主主義でない。先頃から問題になつております首相のお言葉の、いわゆる不逞の徒というようなお言葉も、そういう意味でお取消を願つて置いた方がよいのではないかと思うのですが、つまり自分と考えの違う人も同じ日本國民なんですから、それを総理大臣が不逞の徒と言われることは不穩当であると思うのです。やはり考えはいろいろ違いましようが、併しその考えが自分の考えと違う者を不逞の徒と首相が言われることになると、これは独断になり、独裁に導かれる虞れが非常にあるのです。そういう意味で國家公務員法の中から政党の干渉を除かなければならないという理論的な中心点は、上級の官吏にあるものでもなく、下級の官吏にあるものでもない。上級の官吏は御承知の通り政党出身の人達が上級の官吏になるのです。それから下級の官吏はこれは一般國民と同じで、下級の官吏は官吏であるよりも國民である性格の方が優越しておるのですから、これは政治的自由が保障されなければならない。いわゆる政務を執行する中級の官吏の安定を図るということが公務員法の主眼でなければならない。從つて若し國家公務員法が改正されるならば、現行法にある百二條のような、こういう政治的自由に対する制限こそ削除すべきであります。これは先に述べましたような意味のやはり例外法的な規定であります。こういうものを除かれることが適当であると考えるのであります。(「質問をやれ、意見でなしに」と呼ぶ者あり)
 第三の点は、やはり前日の原委員から質問せられました点で、マツカーサー書簡の第二の点は、労働組合というものが日本の民主化に重要なものである、このことについて首相はどうお考えになるかというそのことについてのお答えに、労働者が勤勉に働いて呉れることは産業復興のために必要であるというお答えがあつたのですが、併し労働者がただ勤勉に働いたのでは、今までの日本でもそうでしたが、これが軍國主義になつのです。ですから、労働者がただ勤勉に働くだけでなしに、労働者がみずから守る團結権、團体交渉権、罷業権というものを持たなければ、ただ勤勉に働いただけでは日本はどこへ行つてしまうか分らない。この意味で、労働者の基本的人権というものはやはり決して制限せらるべきものではないのです。これは例を挙げて申上げれば、例えば封建時代のことですけれども、武士が刀を差していたようなものであつて、武士が刀を差しているのは、必ずしも、それで人を無暗に切るのではなかつたので、当時として武士を認める以上は武士の帶刀権を否定することはできなかつたのです。爭議権というものは、絶えず労働者が爭議をするということではない。労働者の爭議権というものは何ものによつても制限できない。爭議権の行使、つまり爭議をやることが場合によつては制限せられるということがあるだけでしよう。ですから、國家公務員法の中で爭議権、或いは團体交渉権、團結権そのものを制限せられることは、先に申上げました例外法的な色彩が非常に強いのです。これは今度の改訂で九十八條の改訂、或いは第二條において現業廳、現業及び單純なる労務者が現行法では一般職に入れられていなかつたものを今一般職に入れようとする、この二点は、是非お止めになつて頂きたい。そういうふうに研究をして下さるお考えはないかどうか。そうして又只今申述べたような爭議権、労働者の基本的人権を認めた方が労働階級が安心して生産意欲を発揮することができるという点を十分考えて頂きたい。
 第四点は、法律というものはたびたび変えるべきものではないということです。これは首相もそうお考えだと思います。ところが御承知のように、國家公務員法の現行法は、昨年の暮に両院においてあらゆる立場から愼重審議をした結果、落着いたところが現行法なんであります。從つて、それを現在改正するということになりますと、又こういうふうな同じ問題を繰返すことになるのであります。而も御承知のように、この國家公務員法改正については、関係方面においても必ずしも意見が一致していたのではないように我々は知つておりますのみならず、極く最近においても、二十二日のシンシナティ電報によりますと、アメリカのA・F・Lが日本に対する労働政策の修正を勧告することを決議しております。こういうように、或いは場合によつては数カ月後に今改訂しましたものを又改正しなければならないようなことになるかも知れません。それはこの國会の権威を墜し、又法律の権威を墜すことでしかありません。國家公務員自身が公務員法というものを尊重しなくなるという恐るべき影響があるので、この際こういういろいろ異論のある、國際的にも異論があり、理論上も異論があり、非常な危險がある改訂というものを、断乎として撤回される御意思はないかどうかということが第四点であります。
 第五の点は、こういうような無理な法律改訂を強行して行く結果はどうなるかという問題です。元來無理な法律改訂なんですから、違反がどうしても起るのです。ですから改訂第一條にそういうことを予想しておる。ところで、違反が起ればそれを檢察力を以て取締るということになるのです。そういうことをやつて行きますと、日本は必ず再び警察國家になるのです。それで総理なり或いは私自身なりは、戰爭中においては必ずしも檢察力というものに屈しないという覚悟を持したのですが、併し國民の多数にそういうことを要求することはできない。檢察力というものが次第に加わつて來れば、國民は再び奴隷的なものになる。日本が警察國家になつて行くその第一歩がこの國家公務員法の改訂にあるということをどうか考えて頂いて、今申述べた第四の結論、この改訂案を撤回せられるということを考えて頂きたい。
 これは、実際この国家公務員法改訂案というものは、理論的に見ても、國際的にも、実に恥ずべきものです。例えば、これも御承知だと思いますが、アメカリのタフト・ハートレー法すら、官吏としても適当でない行爲があつた場合には、官吏たるの身分或いは官吏たるの特権を奪うことができるのみで、その人の基本的人権である身体に対する刑罰を加えるというような不法はどこにもない。ところが、この改正案はそういうことになつておる。そうして一言にして言えば、実に極端なる例外法であると言わなければならない。即ち民主主義の立法を崩して行く第一歩であると言わなければならない。警察國家に導く第一歩である。その第一歩を我々の手で、國会において今これをなすということは、実に忍びないことであります。総理としても忍び得られないのではないか。これは簡單に言えば、國家公務員法の改訂ではない、表題が間違つておるので、低賃金法とでも言うべきものなんです。低賃金法である結果は、必ず言論の自由を圧迫し、結社の自由を圧迫し、多國に向つてソシアル・ダンピングをやり、経済侵略をやり、侵略戰爭に導いて、昨日マツカサーサーが声明せられたような、人類の深い祈りりというものをまた覆してしまうことになるのであります。どうか今伺つた点について、首相のステーツマンとしての御答弁を頂きたいと思います。
#31
○國務大臣(吉田茂君) 私も純粹なステーツマンでございませんから、御期待に副うような御返事できないかも知れませんが、先ず第一にお答えいたしますのは、八月二十日でありますか、オーストラリアの代表が極東委員会において云々というお話がありましたが、当時私は病床にあつたものですから読んでおりません。これは尚一読して調べます。
 それから政党と官僚についてのお話がありましたが、これは率直に申せば、日本の過去においては、政党も官僚も余りよくなかつた点は相当ありますので、私自身も曾ては政党に対して反感を持つたこともあります。同時に、然らば官僚がすべてよかつたか、これも必ずしもそうでなかつたと思います。ここで申したかと思いますが、先年私が外務次官をいたしておつたときに、丁度政党の勢力の最も盛んなときで、外交のときに政爭の具に供せられるというような効きなどもあつたものでありますから我々としては、外務官僚は政党に災いされるというのは少し言葉が強いかも知れませんが、政党の影響を成るべく受けずに、國家の忠実な官吏としい立つようにしたいというような心で、始終話合つたこともあるくらいなものでありまして、過去においては政党も官僚も必ずしもよかつたというか、理想的ではなかつたと思います。私の理想としては、官吏は意見を述べることは自由でありまするが、政党色を帶びて、そのためにその地位を政党に利用する、若しくは利用されるということにしたくない。一種の特殊な地位を以て、そうしてその職務に忠実な官吏として、いわゆる國家の公僕として働くように、何と申すか中立的の立場でもとるようなふうに、心掛けとしてはしたいものだと思つております。そこでこの公務員法が私の申す理想に適するかどうか、これは一應読んだところではそれをそういうような趣意から、私の理想としておるような趣意からこの公務員法ができておるように私は考えるのであります。故に又國会に出してその審議を願つておるわけでありますが、過去の政党、官僚の弊害から考えて、何か適当な法律を出し、その地位を擁護すると共に、又その地位が特殊な目的のために利用されないように堅実な忠実な職分をとるような國家公務員が成るべく沢山できるようにということを私は希望いたして、この公務員法の提出をいたしたわれであります。
 又不逞の徒についてはしばしば方々でお話も受けるのですが、これは再三申した通り勤労大衆を不逞の輩と言つたわけではなくて、労働運動を利用して政治的の目的にこれを利用しようとする者が不逞の輩だと申したので、当時の私の声明を御覽になれば必ずお分りになるだろうと思います。一時は新聞に傳えるところ、或いは口から口に傳えるところによつて、勤労大衆そのものを不逞の輩と申したように言われておりますが、これは全くの誤解であります。
#32
○羽仁五郎君 そういう点を伺つたのではない。首相として同じ日本國民の一部の人達を御自分と見るところが違うからと言つて、それを不逞というような言葉でお呼びになるのは……。
#33
○國務大臣(吉田茂君) 私は決してそういう氣持はありません。自分の意見と違う者を不逞の輩と申せば非常に多過ぎて私の方が少数となつてしまうわけであります。そういう考えは持つておりません。(笑声)
 それから労働組合については、私は労働組合の本質その他について余り深き知識はありませんが、併し私の常識から考えて見て、健全なる労働組合はどうしても発達せしめなければ、どうしても日本の再建はむずかしい。日本の今後の再建は一に日本の労働力によるわけでありますから、その労働組合なるものが組織せられて、そうして労働者の地位の安定なり生活の安定なりを得させるように、同時に日本の復興に心持よく協力するという氣持にならせるためには、組合なるものの健全なる発達は私といたしても切に希望するところであります。故にお話のように、根本的基本人権でありますか、基本人権を害するじやないかというお考えは、私として多少議論がありますので、同じ國民の間にも特殊の地位に伴なつて権利が制限せられ、或いは義務付けられることは考えられることであつて、これは必ずしも基本人権の思想と矛盾しておるのではないのではないか、こう私は考えます。この点については……。
#34
○羽仁五郎君 例外法のようになるという点を考えて頂きたいのです。
#35
○國務大臣(吉田茂君) それはよく考えますが、一應の私の考えを申述べました。
#36
○羽仁五郎君 次はたびたび法律を変えるということですが……。(笑声)
#37
○國務大臣(吉田茂君) それは誠に望ましくないことは御同感であります。成るべく法律は変えずに……法律の威嚴を保つために関係者の地位から考えて見ても決して好ましくないのでありますが、お示しのタフト・ハートレー法に対するアメリカの考え方からいろいろ御指摘がありましたが、今日我々としては、日本政府としてはこの公務員法の問題はマツカーサー書簡の勧告によつてできたものであつて、これはマツカーサー司令部との間に前内閣においてすでに公約せられたことであつて、日本政府としてはこれをその勧告に基いて法制化するという義務の下にあるので、この勧告の根本が変らない限りは政府としてはその勧告に從つて法制化するという以外に途がないのであります。今日の状態においては私はそう考えるのであります。
#38
○羽仁五郎君 その点について最近の情報も得て是非判断して頂きたいと思います。
#39
○國務大臣(吉田茂君) それは始終他の委員会においても御議論員ありますので、外務省に命じてお話のような点については調べさしております。参考には必ずいたします。
#40
○羽仁五郎君 その次は警察國家に導くということですが……。
#41
○國務大臣(吉田茂君) 警察國家の望ましくないことは御意見の通りであります。それでありますが、この公務員法が直ちに警察國家に導くような、これがその始めであるというお考えは少し酷に失しはしないか、この法律を余り残酷に御覧になつて結果ではないか、仮にそうであるとしても、政府としてこれを施行する場合においては十分考えることは考えまして、そういうふうな計らざる不幸な、思い設けないような方向に施行の場合において持つて行くようなことは断じていたさないように心掛けます。
#42
○羽仁五郎君 だが、警察國家ができてからでは遅いのです。
#43
○門屋盛一君 総理大臣は非常にお忙しいと考えますから、極めて簡單に二、三の点について総理としての所見を質して置きたいと思います。
 第一は、現内閣は労働問題の解決、例えば爭議などの問題につきましてもこの解決策として立法的処置に重きを置かれるのか、或いはそういう爭議の起らないような安定施策に重きを置かれるかということにつきまして、先日労働大臣の所見を質したのでありますが、そのときに労働大臣はこの後段の安定施策に重きを置いて行く、例えば行政整理とか、企業の合理化をやるについては、それらの失業対策を十分に立てて、然る後に行政整理、企業の安定をやるということで、我々の最も考えておる通りのお答えがあつたのでありますが、総理としてはこれに対してどういうお考えがあるか、労働大臣のお答えと同じであるかどうか、これが一つであります。
 それから次は、この法務員法の審理に関する問題でありますが、この問題に対してこの法案と予算との解釈は……大分総理はあちこちでお話になつておるので、総理のお考えと我々の考えとは必ずしも一致しないのであります。法理的に考えましては、これは法理とかマ書簡の考え方というものでなく、これを政治的に見て私は極めて密接な関係があるというように考えておりますし、私だけではなく、昨日の衆議院の委員会においてても、また先日の当委員会においても淺井人事委員長も、これは極めて密接な関係がある、この法案が通過して法案が成立しても、給與の予算ができなければマ書簡の半分の目的しか達しない、半分の予算化を急いでおるということを淺井委員長が言われておりますし、私はそういう書簡の解釈として法理論ではなくして、実際のこの今日困つておるところの官公労の立場を考えますときに、これは実際問題として極めて密切な関係がある、こういうふうに考えておるのでありますが、総理はこれに対して率直にこれを一緒だと言えば予算を一緒に出さなければならんからという、そういうようなお考えでなしに、総理は総理としてのお考えは分つたのでありますが、極めて密接な関係がありかないかということを改めてお尋ねして置きたいのであります。そこでその次にお伺いしたいことは、私は極めて密接なる関係があるということは、この公務員法の本会議に提案されました劈頭の質問においても申上げております。それからその後この参議院から決議案を以て予算を出して貰いたいという提案趣旨の弁明書でもそのことは十分に申上げているのであります。そこで実際問題としまして、この法案の審議は我々も今会期中に通さなければならんというふうに考えております。ところが予算が……大藏大臣が見えたようですから後で伺いますが、非常に編成困難な状態にあることもお察し申上げることはできるのであります。併し困難ではありましようが、この法案が後一週間ぐらいで成立させなければならんというような場面に追い込まれている際に、何らかの安定処置、官公労に対する安定処置がとられずに、又その安定処置をとる見通しも付かんこのままでこの法案を一方的に成立さした場合には非常に憂うるべき不穩の事態が発生するのではないかというふうに私は憂慮している。この憂慮に対しましては、昨日当委員会におきまして、殖田法務総裁の出席を求め、殖田法務総裁の所見を質しましたところ、私と同様にやはりこういう一方的の法案の成立、及び実践に当つて場合には憂慮すべき事態が発生するのではないかということを自分も考えている。心配しているということを法務総裁は御心配になつているのでありますが、総理はそういうところは御心配になつているのかどうか、果してそういう御心配があるならば、前に申しましたところのこの法案と予算との密接なる関係、解釈の如何に拘わらず密接なる関係があるとしましたならば、このぽんぽんと突放すような言い方でなしに、もう少し國民に対して、反対党に対しては不親切でも構いませんけれでも、國民に対してもう少し御親切味のあるお答えが頂きたい。これはこういうふうに困難であるからいつ頃に國会に提出できる、第三國会には提出不可能であるが引続くところの第四國会に出すとか、或いはまあ総理は参議院の緊急集会ということをおつしやつているようですが、これはまあ解釈はこういうようなことになるのです。そういうことは別問題としまして、何とかこの官公労及び國民を、一方的に法律を拵えて抑えつけるだけ抑えるのではないこういうふうに考えている。而もこの時期はいつになるという一つの見通しの付くだけのことを言明して貰いたい。そうしませんと私達は一日も早く公務員法を上げたいと考えておりますので、安定の見通しがないのにこの審議をやるということは私は劈頭から申上げておりますように議員として良心的に困つている。こういう我々の苦衷を御推測の上で、私の方からお願いする何か安定処置に対する見通りを聞かして頂きたい。大体以上のことを総理にお願いしまして、後予算の編成状況、予算の提出時期、方法その他につきましては、大藏大臣がお見えになつたようですから細かいことは大藏大臣からお伺いいたします。以上の点を総理からお答え願います。
#44
○國務大臣(吉田茂君) どうも私の態度は甚だ不親切であるというお話でありましたが、本人はそのつもりではないのですから、そのおつもりで御了承願いたいと思います。これは労働問題……何といいますか、失業者等の問題に対しては、これは例えば行政整理があつても、その行政整理を急激にはしない。成るべく失業者の出ない穩当な方法でやりたいということは、これはこの委員会でなかつたかも知りませんが、その他の委員会でもしばしば申しておるところで、決して極端なことをいたして、そうして社会不安を招くようなことは努めて避けたいという考えであります。又行政整理も始めておりませんから具体的のことは御覧に入れにくいのでありますけれども、趣意としては決して急激な変化を生ずるような、急激な失業事態が生ずるようなことは成るべく避けたいと考えて寄り寄り取調べ相談をいたしておるわけでございます。
#45
○門屋盛一君 ちよつと、私のお尋ねいたしましたのは、一方的の措置で労労問題を解決して行こうとする方にウエイトを置かれるか、安定施策の方にウエイトを置かれるか、これだけです。
#46
○國務大臣(吉田茂君) これは無論安定施策の方にウエイトを置きます。急激な不安定な状態に行くことを避けたいと考えております。
#47
○門屋盛一君 それが分るとこの公務員の方を解決できる思います。
#48
○國務大臣(吉田茂君) 給與の問題でありますが、この給與は密接な関係があることは勿論であるのみならず、私は公務員法酪何に拘わらず、政府としては先程申した通りの、十二月の末の給與はいろいろな租税を除くと三分の一になるという話でありますから、政府としてはこれはうつちやつて置けない。公務員法如何に拘わらず、うつちやつて置けない。ただ問題は財源問題と給與のベースの問題でありますが、これは先程申しました通りに、物價政策に関係もある、又民間の企業にも関係いたすものでありますから、單純にこう決めるというわけにも参らず、又人事委員会の新給與ベースについても相当理由のあるように認められますから、これについても折角当局において考えております。又仮に話が付かなくても、具体的に付かなくてもいずれにしても來月中に当局としては何とかしなければ事実困る問題が起りますから、公務員法、議会如何に拘わらず、政府としては何かの方法を考えるつもりで、今大藏大臣等が折角研究いたしておるというのが事実であります。
#49
○門屋盛一君 その何かの方法を、我我が國家公務員法を審議しなければならんこの第三國会に何かの方法をお考えになつて、見通しを付けさせて頂きたい。
#50
○國務大臣(吉田茂君) これは今申しました通りに、私共の考え方としては公務員法は一つの原則であつて、その原則が決まつた後に計算をいたすべきものではないか。これが考え方の順序でありますけれども……思想の、考え方の順序でありますが、併し実際問題としては今申たしようにいろいろな関係がありますから、今日見通しがまだ付かないということを申上げる以外に申上げようがないのであります。
#51
○門屋盛一君 殖田法務総裁の所見に対する総理大臣の所見についてはお答えがない。給與の見通しがなくてこれを出した場合には憂慮すべき事態が発生する虞れがあると思うが、あなたはどう思われるかと法務総裁にお尋ねしたのに対して、法務総裁は私と同感で、これは一方的に出した場合には憂慮すべき事態が起り得るということをここで言明された。これに対する総理大臣の言明を得たいと思います。
#52
○國務大臣(吉田茂君) 法務総裁と同感であります。憂慮すべき事態が生じ得ると考えまして先程申しましたように、三分の二はいずれにしても生活が困難になるということは明らかなところでありますから、決してうつちやらかしておるわけではないのであります。
#53
○門屋盛一君 それでは重ねてお伺いいたしますが、成るたけ速かに、できるならば公務員法議審中にその見通しだけを何らかの方法で我々に示して頂きたい。これだけお願いいたして置きます。
#54
○赤松常子君 私簡單に吉田総理にちよつとお尋ね申上げたいと思いますが、この前委員会で羽仁委員の御質問の中に、この公務員法の適用及び將來についての見通しというような意味の御質問がございましたが、そのお答えの中のお言葉に、この公務員法は殊に一般の労働運動及び労働組合にも影響せしめるような意味のお答えがございまして、私はさように解釈いたしましたが、申すまでもございませんが、この公務員法は終戰後労働組合が獲得いたしましたもろもろの権利をも剥奪いたそうといたしておりますし、少しも福祉及び利益などの保護に関する條文等もございません。こういう片手落ちな法律を以ちまして、公務員以外の一般労働運動、及び労働組合をも律して行こうというような御意見のように解釈いたしましたが、その辺の御所感をどうぞはつきりとおつしやつて頂きたいと思います。
#55
○國務大臣(吉田茂君) 公務員法は、單に今お話のような権利の剥奪ばかりは決して考えているわけではなくて、公務員の福祉厚生については、十分考えるようにこの法律はできておりますことを御注意願いたいと思います。
#56
○赤松常子君 私のお聞きいたしましたのはそういう点ではございません。併し今おつしやいましたことにも、又少し不満がございまして、勿論身分やその他のことも規定はしておりますけれども、より重要な基本的人権などに対しての問題が少しもこれに考えられていないということを私はつきりしたいことと、私のお聞きいたしたいのはこういうものができまして、これに一般の労働運動なり労働組合を右へならえさせられるようなお考えが、総理のお言葉の中に感じられたものですから、その点に対して総理のお答えをはつきり伺いたいと思います。
#57
○國務大臣(吉田茂君) お答え漏れをいたしましたが、決して右にならえとか、何とかいつた圧迫する氣持でこの公務員法はできていると私は考えないのみならず、仮にそういうような実行の場合にそういうような憂えが生じましたら政府としては必ず適当な処置をいたしますので、その点はどうぞ御信頼を願いたいと思います。
#58
○赤松常子君 私のお聞きしたいのは、この公務員法を以て一般の労働運動を規制なさるというような考えがあるように、私この前の御答弁で聞いたのでございます。それは飛んでもない重要な問題を含んでおります。これに対して私注意を申上げたいと存ずると同時に、そういう考えを今尚お持ちでいらつしやるかどうか、こういうことをお聞きしたいのであります。
#59
○國務大臣(吉田茂君) それははつきり申しますが、若しそういうふうに私の言い方をお取りになりましたら、それは私の本意ではないのであります。決して右へならえとか、圧迫するような氣持で以てこの問題を出したわけではないのであります。ただ申添えますが、基本人権云々のことについてさつき羽仁さんにお答えいたしましたが、私これは公務員という特殊の地位に伴なつた法律でありまするから、その基本人権の思想と必ずしも矛盾すると私は考えない考え方を持つております。
#60
○木下源吾君 総理は今お急ぎのようだから簡單に一つ、この公務員法の今出ている法案が、いわゆる政府の権威を守れる、これで守れると考えておられるか、マ書簡にあるように、これを出す動機というものは、極めて重大であつてややもすれば政府の権威が圧迫されるというような意味を含んで、從つてこういう公務員法を出さにやいかんという結果になつたと思うのですが、これが通過すればそういう心配がなくなるのかどうかというこの点であります。それで先程來各委員からいろいろ質問があるのですが、言うまでもなく、この法案というものは反動の最たるものであると我々は考えるのであります。労働者の基本的人権までもこれで剥奪するのであるし、一方においては罰則の強化であるとか又公務員に対する人事委員会の強化ということは、一切を挙げてこれは反動の最たるものであるが、こういうような法律を今作らなければならんようなこの國情であるというようにお考えになつて、そうして吉田総理はそれをこの時代に適しているから喜んでこのような法案を出すように考えているのかどうか、このようなことを一つ伺いたい。
 それからもう一つ(「つまらない」と呼ぶ者あり)いろいろ総理がお答えの中に、この法案はすでに前内閣時代から決まつている。だから早くやれこういうようにまあ一口に言えばお答えになつているのですが、然らばこの政府成立以來法案と不可分であるところの、いわゆる公務員の生活保障の問題は、挙げて現内閣の責任ではないかと思うのでありますが、成立以來一体このことになぜ具体的に言えば何かが現われるようなことをやつておらないのか、やつておるならば一つお答えを願いたい。私は一つのことを申上げるのですが、今北海道の官公吏諸君に対する石炭の手当の問題、或いは又寒冷地の官公吏職員の手当の問題、これは昨日も衆議院で出ておるのでありまするが、もう寸刻もゆるがせにできない。さつきも北海道から、労働組合でありません、輸送協力会が大挙して参つております。そうして官房長官に会つておりますが、この問題を等閑に付して置くならば、北海道の輸送は、今僅かに建て直つてこの状態が由々しき問題が起きるぞという警告を今発しておるわけであります。それは御案内の通り北海道の輸送状況は、今炭鉱爭議さえなければ百パーセント行くというような状態になつておる。これは鉄道の從業員が、その給與等いろいろな惡條件と鬪いながら、何として貰えるのであろうという一縷の望みを以てやつている。一方において公務員法が決まつても尚、あなたのおつしやるように、給與の面が先に延ばされるというようなことになるならば、折角この法律を作つて政府の権威を維持しようとすることが、逆にどういう結果に陷るかということは、火を見るよりも明らかだと思うのでありますが、私は全体の給與の問題は、まあ御面倒でありましようが、このような石炭手当であるとか、或いは越冬に対する手当、今日こういう問題を解決するという熱意が一体あるのか、熱意があるならばどういうような点で、どういうようなことをやつているから、いつ幾日にこれを実現することができるのか。こういう一つ御言明を願いたいと思うのであります。これは正に私共はここにおつてのんきなことを言つておるのがはなくて、實際において働きつつある人々の実際を脳裡に描きながら、私達に誠意ある御答弁を頂きたい。かように考えるのであります。
#61
○國務大臣(吉田茂君) 公務員法のごとき法律を喜んで出すわけではないのでありますが、何分官公労の運動のために、各省共に官公吏員がストライキに参加するとか、デモに参加するとかして、事実役所の仕事が停止せられる場合が既往においてしばしばあつたのであります。そのような事態がこの公務員法の制定を必要とするに至つたのでありまして、決して喜んでこういう問題を出して諸君を煩わすつもりはないのでありますが、実際各省の役所の実情から申して、政府の公務員が、大会、デモに参加する。役所に電話を掛けても電話は通じない。役所内の電話さえも通じないというような事態が相当にあるので、これは我々役所におつて痛感するのでありますが、甚だ面目くなく事態が、既往においてしばしば起つたのであります。こういうようなことがあつてこそ政府の威嚴は保たれないのであつて、公務員としては忠実にその職務に從事する。その限り政府としてもその地位に保障を與えるなり、厚生設備等において十分考える。政府も公務員も互いに協力し合つて政府の行政が円滑に進行するようにしたい。こういうような氣持で、この公務員法も出してあることを御了承願いたいと思います。
 又給與殊に北海道などの、冬における状況、交通に及ぼす影響等については、昨日も衆議院において院議として決議が通つたようなわけで政府として十分考慮いたすつもりであります。如何に考慮するかということを、私はここで、詳細に述べるだけの資料を持つておりませんが、併し考慮いたすということをはつきり……。
#62
○木下源吾君 大藏大臣でもよろしうございますから、その期日を一つ。
#63
○國務大臣(吉田茂君) それは大藏大臣といえどもいつ何日までに、適当な措置を講ずるということの期日まで申すということは、ちよつと無理ではないかと思います。
#64
○木下源吾君 希望だけでよろしうございます。
#65
○大山安君 私は吉田首相にちよつとお伺いしたいと思います。マ書簡によつて、この法案を提出しなければならなかつた。こういうように聞いたのであります。これはマ書簡に基いてこの法律を提出したのである。それにつきましては、マ書簡の趣旨は占領政策とどういう関係があるか、占領政策ということについて、この法案が設けられると、設けられないということについては、その政策上の関係がどういう関係になるのでありますか。こういう点をお聞きしたいと思います。この法案の審議上いろいろの主張が出ております。例えば三十日までに採決するとかしないとか。或いは必要があるとかないとかいうことが出ております。若し占領政策上これが必要であるとしたならば、これはどうしても採決しなくてはならない我々の責任がありはしないか。こういうような観念を持つております。それについて首相はどうお考えになつておりますか。お伺いいたします。こういうことであります。
#66
○國務大臣(吉田茂君) マツカーサー司令部としては、日本の増産、殊に石炭その他の増産等について非常なる関心を持つて、そのためには相当の援助をしてくれつつあり、又してくれたのであります。又日本の復興のためにはどうしても、日本の労働力が軌道に乘つて行かないと、日本の増産はできない。日本の復興はできないといつて、労働問題には、かなりマッカーサー司令部としては、最初から非常なる注意を拂つておつた問題であります。日本の復興のためには、こういう法案を出すことが必要であると考えて、勧告されたものと思います。当時の事情は私は余りよく知りませんが、趣意はそこにあるだろうと了承するものであります。又今日日本はマッカーサー司令部の何といいますか、コンマンドの下にあるのでありまして、その要求に対しては斥けることができない條約上の義務といいますか、又好意ある勧告に対しても、日本は多少その性質においては違つたとしたところが、勧告なり、命令なり、要求なりについては、その趣意を汲んで聞き入れなければならない立場にあると思います。況んや將來アメリカの援助を益々得たい。得なければ日本の復興はできないとするならば、その勧告には氣持よく聽從するということが、日本のためではないか。こう私は考えるのであります。それでこの問題については私の承知するところでは、芦田内閣当時公約されたことであつて、政府としては、この問題の國会の通過を、いかにしても全力を挙げていたさなければならん立場におるのであります。これは実際の事実を申すのであつて、そういうわけでありますから、参議院においても速かに議了いたされたいということを重ねて懇望いたします。
#67
○委員長(中井光次君) 総理は時間をお急ぎでありますから簡單にお願いいたします。
#68
○水橋藤作君 只今木下委員の御質問に対して総理は、この法案は組合運動がストライキとかデモンストレーションをやるが故に、この法案を作らざるを得なかつたのだという御回答でありました。先達ての回答では、全官公の利益のために、この法案が必要である。こういうような御意見も伺つております。私をしていわしむるならば、全官公の利益のためならば、この法案ではなくとも、全官公は自分のことは自分で、組合の基本的爭議権なり、或いは團体交渉権によつて守るから、こんなものは必要でないという見解が立つのであります。又今言われるところの労働運動はストライキとか、或いはデモンストレーションをやつておるが故に、この法案が必要であるということを言われるならば、私は一言を呈したいのであります。この全官公の、仮にデモンストレーションにいたしましても、ストライキにいたしまてしも、これは首相の言われる通り、或る一部の者がやるのであります。その一部の者のやることを、沢山の全官公に何故これを適用しなければならんか。その一部の者だけ整理すればいいじやないか。私をして言わしめるならば水道からみみずが一匹出たので、全部の水道を止めるようなものである。私のこの法案にそういう例を引く。みみずの出た水道を一つ止めればいいのに、それを全部の水道を止めようとする法案であると私は断定する。それから組合がストライキをやるのは、合法的に中労委へ提訴しても、政府に誠意がないから、そのときストライキをやるのである。ストライキをやつてもマッカーサーがいかんと言えば止めるのであるから、そういう方法で、こんな法案がなくても結構整理がつくと思う。この見解に対して首相の御回答を願います。
#69
○國務大臣(吉田茂君) これは先程申した通り、事実政府としてはデモンストレーションその他のために、公務が止まつたという事実があることを、実際の事実としてお話したわけであります。同時に公務員の厚生、その他については相当この公務員法はいたしておると思います。あとはあなたの御意見と、私は不幸にして意見を異にしておるのであつて、この意見を申しても時間がかかるのみで結論はつきますまいが、私の考え方は、あなたの考え方に直ちに同意のできないことを申して置きます。
#70
○原虎一君 簡單に申して置きます。本日の新聞によりますと、本法案の審議を野党側はいたずらに遷延しておるという総理の談が発表されておりますが、これは衆議院を指されるものでありますか、参議院を指されるものでありますか、或いは新聞には國会と書いてありますから、両院を指されるものでありますか、その点明らかにして頂きたい。
#71
○國務大臣(吉田茂君) これは主として考えておるのは衆議院の審議が誠に遷延してそうして二十幾日か、参議院の審議に十分な時間を與えられないのじやないかという心配から申したのであります。一体申すと、この公務員法は芦田内閣当時において予約された、公約された問題であつて、当時の與党であり、現在の衆議院の多数はすでに了承されたものであり、又研究済みのものであるから、私はこんなに長く衆議院の審議がかかろうとは実は予想しなかつたのであります。初め十五、六日頃に衆議院を上げて、そうして法案を参議院に出して貰いたいという希望まで申したのは、これは從來の経過から申して、衆議院においては現在多数党である野党が、申せば、言葉を申すと少し又ひつかかりますけれども、道徳的若しくは政治的にこれは通過させる義務を持つておるものだというくらいに私は考えておりますから、衆議院においてこんなに審議時間をとるということは、実は予想しなかつたことであります。又予想すべきでなかつたと私は思うのであります。その新聞に申すのは、衆議院が審議を、故意とは申さんけれども、もつと早くやつてもらいたいという考えからして、かような声明をいたしたわけであります。
#72
○原虎一君 参議院側では、徒らに遷延しておる形勢はないという観察のようでございますが、私は総理はあまりに自分の責任を果すことについてはお考えにならないで、自分の意思の通りに議員が動かないから、どうも氣に食わない。この思想を推し進めて行きますと、先程羽仁委員から言われたように、自分の意思に反するものは不逞の輩に近い(笑い)もののように判断なさるような、それは私に言わしむれば、総理が言われるように、この法案は芦田内閣当時からのものであります。相当研究いたしております。研究いたしておりますから、時間を必要とすることなんです。今一つは、政府が準備が足りないという点につきましては、昨日も法務総裁も人事院側も認めたのであります。ところがここに大きなる問題があります。総理は御存じないかも知れませんが、法の修正の第百二條に、職員の政府活動を禁止するとあります。現在地方の議員になつておる者は、この法が適用される公務員であります場合には、その議員を辞めなければならん。その議員を辞めるばかりでなしに、今度の政治活動の一切が殆ど禁止される。こういう行動を禁止するという條文は、人事院規則で出すのであります、その人事院規則はまだできて來ないのであります。(「その通り」と呼ぶ者あり)そういたしますというと、その國民の政治活動なり、基本的人権を人事院規則で制するような法律を、簡單に通せと言われるあなたの方が無理じやないか。我々は研究して行けば行く程、その人事院規則を見てから、この法案を決めたい。こうなれば人事院の方では、昨日の法務総裁の答弁でありますが、こういう基本的人権を拘束する法律であるから、それは二三日の中に出しますという答弁をいたしております。二三日の中にそれを出されるならば、これは二十七日には審議はできないのであります。そういう点についての責任は何れにあるか、そういうものがなくて審議しろということになれば、審議の方法はありますけれども、政府の意向を尊重するから、我々は政府が出して來るところの人事院規則というものを出されたいというのであります。
 もう一つは、重要な問題であります。先程からいろいろ質問が出ております新給與の予算であります。これは全然、総理は外務大臣であられながら、私に言わしむれば、関係方面との連絡が不備なために、非常に手違いが起きたということを言わざるを得ない、それは官房長官が今月の十日の新聞に発表しておりますが、新給與の問題は、繰上げ給與でやつて行きたい、こう考えておるから、人事院から六千三百円ベースの発表があつたので、考え直さなければならん。して見れば、公務員法というものに対して、マツカーサー書簡の精神を十分に尊重しておりますれば、給與の問題は当然第三臨時國会に出さなければならんのであります。それを單に繰上げ支給の程度のことをやつておつて、あなたが最初お考えになつたような、十六日頃解散しようというお考えがあるから、新給與の問題も本氣で財源を探そうということをやつておらない。これはやはり先程私が申上げましたように、マ書簡に対しての忠実な考えがあるかないか、労働大衆に対して眞に生活の問題を心配してやらなければならんという考えがあるかないかという問題であります。(「その通り」と呼ぶ者あり)あなたがつべこべ言われましても、本当の問題は、政府の責任をお考えにならないで、新聞に、故意に審議を延ばしておる、而も今お尋ねしますれば、衆議院の方のことであるにも拘らず、國会の野党と言われる。参議院の野党、私も野党の一人であります。そういうことは非常に迷惑であります。御訂正を願いたいと思います。
#73
○國務大臣(吉田茂君) 政治活動制限に関する人事院の規則は、今明日中には法案を示すことになつておるそうであります。
 それから今お話の新給與の問題については、これは如何なることが公約されておつたのか、芦田内閣当時、マツカーサー書簡に基して出すべき法律なり、議案なりというものは、どういうものであるかということを確かめた中に、予算が入つておらないのであります。給與の問題は入つておらないのであります。併しながら先申した通り、給與の問題は、これは公務員の生活にも関係するのであるから、政府としては、公務員法、或いは議会の解散如何に拘わらず方法をつけたい、つけるという決心であるということは、さつき申した通りであります。
#74
○門屋盛一君 お忙しいから、質問は大分遠慮しておるのですが、ただ昨日の声明問題は、言わないつもりだつたのですけれども、今これに触れましたから一言申上げるのですが、徒らに審議を遅らしておると総理はおつしやつておられますけれども、徒らに審議を遷延しておるとは、衆議院の方の見受けられない。我々が傍聽しておつても、衆議院の委員会は相当熱心にやつてある。徒らに審議を遷延しておる責任は、むしろ総理自身にありはしないか、こう申上げたい。それは何故ならば、民主政治の原則から行きまして、各議院の院議を尊重せられないところの内閣は、内閣自身が民主政治を考えないことになる。それでマ書簡の如何に拘わらず、先程も御説明にありましたように、給與が密接なる関係があるということを、お考えになつておるところの総理が、衆参両院が院議で公務員法審議には予算処置が必要であるから、速やかに予算処置を提案せよということを、院議を以て迫つておる。これに対して、今日まで予算が出ない。出ないのは、先程申しましたように、事情困難なことができておつて出ない。それは認める。併し院議を尊重しておつたならば、自分らはこれだけ努力しておるけれども、未だ今日予算を提出し得ないということを、私の質問を俟つまでもなく、総理みずからが発言を求めて、院議に対してそれだけのことを御報告なさるのが、これが本当の民主政治の行き方じやないかと思う(「その通り」と呼ぶ者あり)。こういう意味から見て、この審議を遅らしておることは、これは我々の責任のみじやなく、あなたにも十分の責任があるということを、はつきりと言うてもらいたい。
 そけから先程から私の質問に対しましても、見透しについてはつきりしてもらわなければ、これは審議ができないという我々には原則がある。それで昨日、運営委員会に総理の出席を求めたのでありまするが、総理は登院なさつておつても、我々質問者が軽いと見たか、参議院を軽く見たか、総理は出られない。副総理と官房長官が見えた。予算処置に対して、二十六日までに、この見透しについてのことを、当委員会、つまり運営委員会若しくは本会議の議場において政府に言明がない限りは、我々は公務員審議の迅速なる判断もでき兼ねる、というのは、あとに戻りますが、密接な関係がある、この密接な関係は、政治的な関係は、あなたも同様にお考えになつておるような、不穏な事態が発生する虞れがある。この点は、関連しましたから、大変声が大きくなりましたが、私も総理と同じように、ちよつと激するとやかましくなる方ですから(笑声)……。
#75
○國務大臣(吉田茂君) お手やわらかに願います。しばしば同じことを繰返して恐縮でありますが、院議を尊重するからこそ、政府としては眞劍に研究いたしておるのであります。これは(門屋盛一君「併し編成の経過を途中で御説明あるくらいの誠意が欲しいのだ」と述ぶ)。その経過、或いはその困難な事情は屡屡ここで申した通りであります。決して單純な問題でないから、急速にはできないけれども、決して院議を尊重しないわけではないのであります。又昨日出席しなかつたのは、参議院を軽蔑しているからと言われるが、毛頭私はそういう考えではありませんから、これは御訂正を願いたいと思います。(「時間が一時だからどうですと」呼ぶ者あり)
#76
○委員長(中井光次君) 総理はそれではこの程度で、先程から大分お急ぎだつたのですから。大藏大臣がお見えになつておりますから、時間が來ておりますが、後の労働委員会の関係もありまするし、もう暫く御迷惑でも、大藏大臣に対する御質疑をこの際済まして頂きたいと存じます。
#77
○原虎一君 私は議事進行について、大藏大臣は見えたのですけれども、もう一時であるから、今日はこの程度で打切つて、後日に廻して頂きたいと思います(「それでいい」「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり)
#78
○委員長(中井光次君) なかなかこれはむずかしいのです。大藏大臣とあなた方との間に立つて、委員長が大藏大臣に出席を求めて、出席して頂くというのは非常に困難なんです。私はできる限り暫く辛抱願いたいと思います。
#79
○大山安君 連合委員会は本日限りで打切るというようなことを今朝も承りましたが、本日限りになつているのですか。
#80
○委員長(中井光次君) それでは今述中でちよつと大山委員からのお尋ねがございましたから、議事進行についての私の見透しを一應申上げます。労働委員会との、連合委員会は、十一日以來連日やつて参りました。本法絵の付託せられましたる法律的責任は、人事委員会にあります。そこで人事委員会もその中間三度程開きましたが、その内容については入つておりません。併しこれは合同で審査いたしておりますから、人事委員会を單独に開いても同様であると私は考えております。併しながらいよいよ決定ということになりますると、人事委員会の全責任に属することになると私の考えるのであります。明日と明後日は労働委員会においては公聽会を開催せられております。よつて労働委員会との合同開催は困難と存じます。のみならず今日までの御意見で大体労働委員会と申しますか、委員の方々の御意見は、大体において了承できたと存じてあります。故に委員会というしましては、連合委員会は本日を以てひと先ず終了をいたし、(「賛成」と呼ぶ者あり)明日、明後日は人事委員会を開催いたしたいと存じます。その後におきましての連合委員会はその時の事情によります。議事の進め方につきましては、修正の意見が相当明瞭になつて参つております。根本的の問題、政治的の問題は別問題であります。事務的の処理といたしましては、各委員に昨日も申上げたのでありますが、明日中に修正の御意見があるなれば、修正の箇所を條文、理由等を以て委員長に御提出を願つて、その修正案につきまして皆様方の御意向を承る。これにつきましては労働委員の方方の御意向も承ります。承りまして、確定的に全体の意向がまとまりましたならば、それを以て関係方面との下交渉に当りたい、かように考えております。併しこれは皆様方の御意向によりまするが、今議事進行ということについて御発言がありましたので、大体さような方向に持つて行きたい、かように考えておる次第であります。從つて大藏大臣が幸いに出席されました。大藏大臣の出席を求むることは最初から八回であります。併し今日まで御出席がなかつた。いろいろ御都合もありましたでしよう。本日もいろいろ時間の都合がありましたが、先程から御出席になつて実は待機しておられるのであります、こういうなかなかお互いの間の結び着きの困難な場合におきましては、甚だ御迷惑でもありましようが、かねてから大藏大臣の御出席を求めておられたのでありますから、その方々より大藏大臣に対する御質疑を続行して頂きたいと私は希望するのであります。(「賛成」と呼ぶ者あり)併しながらどうしても御散会になるというならば、散会いたしまして、明日或いは明後日の人事委員会に、労働委員の方々において御意見のある方々、御質疑の残つておる方々、或いは大臣に対する御質疑のある方々は、御出席を願つて質問を続行して頂きたいと存ずるのであります。形式的の連合会は閉じるのでありまするけれども、今日を以て一應閉じて、次の機会に改めて決めるのでありまするが、実質的には人事委員会は明日明後日引続いて開いておりますから、何どきでも御出席になつて、質疑應答をやつて頂きたいと、かように考える次第であります。私の考えを申上げます。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#81
○原虎一君 議事進行で、今日の散会は賛成いたしますけれども、連合委員会をもうやらないということについては、私共承知できない。と申しますのは、今総理大臣も答弁しましたように、重要なる基本的人権を拘束する政治活動を禁止する人事院規則というものが、今明日、明後日には出るのです。委員長はどういう考えか知らんけれども、こういう重要なものを逐條審議をいたしておりません。それでありまするから、形式的な連合委員会をもうやらないということが、自由に出ていい委員会へいつでも出て來て発言し、又質疑應答ができるというならば別でありますが、そうでないのならば、大藏大臣に質問するだけで出て來るのならば、今の議事進行については反対であります。資料がまだできて來ていないのであります。資料を十分提供して審議するのが当然であります。それを無視して、参議院だけでやつても、衆議院で決まりはしません。そんなことはやめた方がいいです。(「賛成」「反対」「原委員に賛成」と呼ぶ者あり)
#82
○大山安君 只今の原委員の御意見は御尤もなところであるようでありますが、人事委員会といたしましては、もう日にちもないのでありまして、その関係上御意見があるといたしましたならば、労働委員会として纏めて頂いて、その意見を人事委員会に提出して貰う、その結果を我々が審議する、又当局にも意見を尋ねることにするということにして、連合ということはどうも審議の進捗を、何と言いますか、時間を費やす、簡單に言えば、これは言い過ぎかも知れませんが、進捗が遅延しやしないか、こういうような関係もありまするから、人事委員の本旨に從つて、責任を持つて審議をする上には、愼重に審議をしたいと思いますから、(「賛成」「原委員の意見に賛成」と呼ぶ者あり)労働委員に意見があれば、纏めて資料として提出して頂きたいということを提案します。
#83
○門屋盛一君 私は大山委員の言い方は非常に不可解に感ずる。この法案が参議院に付託されましたときに、如何なる方法で以て審議するかということは、運営委員会で一應檢討されておる、そのときに、責任は人事委員会であるけれども、これは労働委員会と連合審査をすべきものであるという解決を得ておる。大山委員の言うことを聞けば、労働委員は公務員法案に対しては、審議権がないようなことを言われる。それは一体どういう訳ですか。又委員長にも一言あるのですが、本日を以て連合委員会を打切るということは、労働委員長にも一言あるが、それは各委員長の了解か。これは各委員会の了解がなくてはできないことである。
#84
○委員長(中井光次君) 只今の私の発言について誤解があるようであります。連合委員会を今日限りで打ち切る、後ではやらないというように誤解をされておるように存じます。明日と明後日は公聽会がある、明日と明後日は人事委員会を開く、その後は情勢によるというのは、先程申しましたように、二十八、二十九、三十日があるのですから、その間に連合委員会を開かぬとは何も言つていない。一應打切ります、こういうことでありますが、誤解のないようにして頂きたいと存じます。ただ最後の決定は人事委員がやらなければならないということは御了承願つて置きます。それは皆さんの御意見をよく呑みこんで、咀嚼してやらなければならないことはよく了承いたしております。
#85
○小林英三君 只今の委員長の御意見の方向に向うことに賛成いたします。
#86
○委員長(中井光次君) 大藏大臣に実はお待ち願つておつたのですが、端的に御質問をして頂けますか。
#87
○原虎一君 労働の委員会の方は、午後一時から衆議院との合同委員会がありますが、すでにここに衆議院の労働委員長、その他労働委員の方々が見えている。我々は時間を守るというのがいけないのですか。
#88
○門屋盛一君 大藏大臣は今朝午前中にお見えになるというので、我々も相当前の委員会をせつかちに切上げて來たのですが、これは時間の都合もあつたのでしようが、今までいろいろお忙しかつたのでしようが、今まで八回程の委員会に、一回もおいでにならない。先程総理にもちよつと発言しましたように、院議尊重という建前から言えば、我々の方から要求しなくても、何らかの委員会で、予算編成の状況は御説明あつて然るべきだと思う。本日はこれで散会いたしまして、大藏大臣のお時間の都合のよいときに讓りまして、時間の都合のよいときに、委員会ででなければ本会議で、明日は本会議がありますから、明日の本会議ででも予算編成の状況の御説明をお願いできますか。
#89
○田口政五郎君 それは運営委員会で決めることです。
#90
○門屋盛一君 さもなければ僕は又僕として別な考えがある。御都合を聞いておるのです。あなたが明日午前中來て呉れれば……。
#91
○國務大臣(泉山三六君) 只今の門屋さんのお尋ねは私はつきり了承いたし兼ねましたが、それは明日本会議に出るか、かような御質問であるのか、或いは又本会議において、予算の経過について説明をするのか、そうみてよいのですか。
#92
○門屋盛一君 大体院議を尊重して頂けば、予算が出せないというのならば、出せないところの経過を、本会議で説明なさる意思があれば我々は委員会に出て來なくてよい。さもなければ私は何らかの機会に、予算の経過を聞かなければ判断できない。
#93
○國務大臣(泉山三六君) 御質問を願つた方がよいですか。
#94
○門屋盛一君 だから今日約束をして置きたいのです。
#95
○國務大臣(泉山三六君) それは御質問次第です。私は今までたびたび本会議におきまして、予算の経過について申上げております。
#96
○委員長(中井光次君) それでは本日はこれで散会いたします。衆議院の方方には大変御迷惑をかけました。明日は一時から委員会を開きます。大藏大臣はやはり出席するということでありまするから、労働委員の方々におかれましても、お都合をつけて時間の打合せをいたしますから、御出席の上御質問を続行して頂きたいと存じます。
 本日はこれを以て散会といたします。
   午後零時十四分散会
 出席者は左の通り。
  人事委員
   委員長     中井 光次君
   理事
           木下 源吾君
           小串 清一君
   委員
           赤松 常子君
           北村 一男君
           小林 英三君
           佐々木鹿藏君
           大山  安君
           羽仁 五郎君
           岩男 仁藏君
  労働委員
   委員長     山田 節男君
   理事
           平野善治郎君
           早川 愼一君
   委員
           原  虎一君
           田口政五郎君
           田村 文吉君
           波田野林一君
           水橋 藤作君
           門屋 盛一君
  國務大臣
   内閣総理大臣  吉田  茂君
   大 藏 大 臣 泉山 三六君
  政府委員
   臨時人事委員  山下 興家君
   臨時人事委員  上野 陽一君
   総理廳事務官
   (臨時人事委員
   会事務局長)  佐藤 朝生君
   総理廳事務官
   (臨時人事委員
   会事務局法制部
   長一級)    岡部 史郎君
   法 制 長 官 佐藤 達夫君
   労働政務次官  竹下 豐次君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト