くにさくロゴ
1948/11/11 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 厚生委員会 第2号
姉妹サイト
 
1948/11/11 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 厚生委員会 第2号

#1
第003回国会 厚生委員会 第2号
昭和二十三年十一月十一日(木曜日)
   午前十時二十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○厚生省所管行政に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(塚本重藏君) これより会議を開きます。本日議事日程に上しておきました請願第十五号、請願第二十一号を次に廻しまして、この機会に、新らしく厚生大臣に就任せられました林厚生大臣から、厚生主管に関しまする全般の事柄について、又大臣としての御抱負なりを、この機会にお伺いいたしまして、尚この機会に、大臣に対しまする皆さま方の要望等も御陳述に相成ることが、今後の厚生委員会の運営の上に必要なことではないかと考えますので、この日程に上しました請願第十五号、請願第二十一号を後に廻しまして、大臣の発言を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。それでは大臣に厚生行政全般についての御所信等の御披瀝をお願いいたしたいと思います。
#4
○國務大臣(林譲治君) 一言御挨拶を申上げます。この度計らずも厚生大臣に就任することになりましたが、現下の厚生行政の重要性に鑑みまして、不肖私がこれに耐え得るや否や、甚だ危惧いたすものでありますが、微力ながら畢生の努力を盡す心組みでおりますので、どうか今後各位の御協力と御指導を賜わらんことを切にお願いを申上げるわけであります。この機会におきまして、厚生行政が直面しております当面の諸問題中、特に私が実行したいと考えておりますようなことの二三の点について御説明申上げ、各位の御批判と御援助を賜わりたいと思うのであります。
 先ず傷痍者、未亡人、引揚者、中途失明者の救護強化について申上げたいと存じます。現下の情勢下では身体健全な者と雖も、生計を維持することは相当困難な状態にあるのでありますが、戰禍等のため身体的又は精神的ハンデキヤツプを有する傷痍者、中途失明者の更生については、單なる金銭的な援助のみでは困難でありますので、医療、職業補導等の総合的且つ強力な、対策を実施する必要があると考えます。このため厚生省及び都道府縣に傷痍者保護対策委員会を設けまして、適切なる保護対策を研究中であります。
 未亡人は昨年五月末日の調査によりますれば、未亡人総数は約百八十万人、内戰争、戰災による者五十六万人でありまして、これらの者の中生活困難者に対して生活保護法の適用あること勿論でありますが、尚生活相談、授産、職業補導等恒久的対策を講ずべく研究中であります。
 次に引揚者の援護について申上げたいと思います。ソ連地区以外の引揚者は、少数の者を除き殆んど完了しておるのでありますが、ソ連地区では、十月十五日現在、尚約四十八万名の残留者があり、第四回目の冬をシベリヤで迎える邦人が相当数に上る状態でありますので、引揚の促進に関しては、尚一段の努力をしたいと存じております。
 引揚者の援護については、上陸地における應急援護の万全を期することはもとよりでありますが、引揚者の事業育成のため生業資金貸付制度の強化を図り、復興金融金庫からの事業資金の特別融資制度の復活強化をも図りたいと存じております。樺太、千島方面からの引揚無縁故者の收容施設は、取敢ず四億七千万円を以て第一次及び第二次施設計画を計画し、幸いに各省、地方廳の協力を得まして、計画通り進行しておるのでありますが、現在約一億九千万円の予算を要求いたしまして、第三次計画を立案中であります。
 その他引揚後第一年の冬を迎える後期引揚者の越冬のために、寝具と燃料を供給すると共に、引揚者の越冬住宅の補修改善を行うため、経費三億三千万円を追加予算として要求中であります。
 尚第二回國会において制定された法律によつて、引揚同胞対策審議会は、その後活発な動きを見せており、これの答申を基礎として引揚者対策を強力に推進するつもりでおります。
 生活保護法の運用については、今次米價改訂と主食増配の措置に対應いたしまして、生活扶助費今年度第二回の改訂を実施し、医療保護に要する費用をも考慮の上、追加予算約二十億を計上いたしまして、本法の円滑なる運用を図りたいと存じております。急性傳染病は劃期的に減少しておりますが、結核についても戰後漸減の傾向を示しておりまして、BCG接種の効果で特に青少年層の結核死亡者が減少して参りましたことは、誠に喜ばしい次第でありますが、第二回國会後特に御報告申上げたいことは、連合軍の厚意によりまして初期結核に大きな効果があるとせられておりまするストレプトマイシンの輸入と共に、國内における製造に対して援助があつたことでありまして、近き將來においてこれらの製造がペニシリンと同様大きな國民の福祉となると存じております。これを一層効果あらしめまするために保健所の強化、最少限度八万病床の整備が必要でありまして、これらについても努力したいと思つているわけであります。癩は患者が非常に減少して参りましたが、これの治療薬といたしまして、從來大風子油というものを除きましては見るべきものがなかつたのであります。最近アメリカで発見せられました新治療藥プロミンの発見があり、その効力は相当見るべきものがあつたと報告せられておりまするので、政府といたしましては、これを廣く應用すべく、これが研究治療費五百万円を追加予算に計上するつもりでございます。
 その他先きにマツカーサー元帥より日本政府に対しまして勧告書が出されました、社会保障制度に実施準備、國立病院、國立療養所等の公的医療機関の整備、兒童福祉対策の強化、生活協同組合の助長、水道、下水道等の整備、國立公園の整備、良質廉價な医藥品の増産等、前途に横たわる困難は十分承知いたしておりますが、「健康で明るい生活」をモツトーといたしまして、より一層厚生行政の推進を図る覚悟でおるのでありまするから、どうか各位の御協力を切にお願いを申上げたいと思うわけであります。甚だ簡單でありますけれども、一應御挨拶に代えたいと思います。
#5
○中平常太郎君 林大臣に質問いたしたいのですが、只今林大臣から將來の厚生事業につきまして懇切な施策の要点をお話になりまして、我々も大変共鳴しているのでありますが、林大臣は以前から誠に御立派な御人格の持主であつて、丁度私は愛媛縣の宇和島の出身でありますが、地元で近い関係もあり、特に林君のことはあまり深い私交的なことはありませんが、御姓名だけはよく承つておる者であります。この厚生事業は只今お話になりましたのでありますが、現在置かれているところの厚生省の位置なるものが、私は極めて不満足な程度にしか内閣の重要度において目されていないということであります。厚生行政その他に対しては全予算の恐らく五%ぐらいのものであろうと思うのであります。而も日本の混乱せる現在の社会情勢におきましてどの省が重い軽いということはありませんが、併しながらどの各省と雖も悉く、帰するところは厚生行政の一本に私は帰着すべきものであると思うのであります。日本の厚生行政が満足に行くならば、その他の省はそのことを満足にせしめるための必要な省であるというても私は過言でないと思うのであります。幸いにいたしまして林大臣は副総理の資格を以て臨んでおられますことと、それから一つは最初から随分様々なデマが飛んだに拘わらず、厚生を一本主張されてその席を堅持されたというお氣持、又重要な副総理という立場といたしまして、この厚生行政を進めるにおきまして、今度の場合極めて私は有望に思うておるのであります。
 申上げるまでもありません、我々がこの厚生行政を討議する場合におきまして、他のいろいろの方面には党利党略というような問題が絡まることがあるかも知れませんが、厚生行政につきましては、この厚生常任委員会、少くとも参議院の厚生常任委員会は党派を超越していつも問題に当つておるのであります。それで帰するところ、目的を一つにいたしまして、いろいろな案を議して行くのでありますから、大臣におきましても、実際その厚生常任委員の我々の氣持を十分に一つ体得して貰つて、誠意のある、そうして歯に衣を着せないように、本当のところをいつも赤裸々に我々に出して貰いたい。又説明もして貰いたい。対蹠的な考えを持たすと、我々はあくまでも厚生行政を満足に進めるためには、大臣をお助けするつもりでおります。十分な覚悟を持つておりますから、大臣におきましてもその氣持を持つてこの常任委員会に御出席願いますように、又忙しうございましようけれどもが、どうか我々の要求したときには万障差繰つて御出席して貰う、厚生省には葛西君などという万年次官の立派な方もありますが、ああいう何も彼もよくお知りになつた方もありますが、そういつも顔馴染ばかりもどうかと思います。大臣は今後どうか代りがあるから俺はよかろうというような考えを持たないように、どうか一つ大臣も奮起して貰いますように、他の方面のときの会合は第二にして貰つて、この厚生行政に対しては第一に林大臣としては御出席して貰いますようにどうかお願いいたします。
 それからだんだん議事が進んで参りますと、たまたまお話になりました中の一々につきまして悉く御質問申上げて、尚且つそれを強度に進めるということにつきまして、建策もいたしたいこともあり、いろいろお伺いしたいこともあるのでありますが、今日はそう詳しいことまでは申上げられませんが、引揚者の対策審議会ができておりますので、引揚者の対策審議会に対しましては、発足当時でありますから、まだ十分の機能を発揮しておらんと思うのでありますが、特別委員会というものが引揚者のためにございますが、あの引揚者の特別委員会というものが、大体厚生行政の中の一つというてもよいのでありますが、すでに六百万以上が引揚をいたしております。未帰還は四十八万という程度でございまして、主に復員者でございますが、定着援護、六百万程帰つているところのその引揚者の定着援護の問題は、もはや厚生事業の方に入つておる問題でありますから、いつまでもこの問題は分離せずと、早く厚生行政の方の我々の討議の中の一環とすることができるようにお考えを願いたい。そうして又我々は引揚者の問題につきまして、定着援護の問題につきましては、今後十分深く掘下げて行くつもりではありますが、そういう方面につきましても、どうかただ引揚問題特別委員会だけが、これを取扱つておるがごときお考えがないように、我々は定着援護の六百万の者に対することが、まだまだ極めて大事なものと思つておりますから、その方面に向つて十分御検討を願いまして、委員会がざつくばらんに何事も一つ又お申出並びに御相談になることを希望いたします。
 それから今の引揚審議会でありますが、審議会の活動に対しては、どうか生業援護の問題が今日まだありますが、七千円一名が借りておりますが、あれなども早く一万円にするなり、一万五千円にするなりにして、生業の途を開くように早くして頂きたいと思うのでございます。生活保護費についても近時のインフレから申しまして、貧困者が二百方、三百万ある。これが実際食つて行けないだけの補助しか行つていない。この点も只今二十億の追加予算を出すという考えであるそうでありますから、大変よいところに御注意になつておると思うのであります。どうかいろいろな問題は今日は申上げませんが、林大臣はこの参議院の厚生常任委員に対しては、本当に問題に向つて突入するところの強い、建設的な意見を皆持つておりますから、十分その点をお考えの上で御臨席して貰うようにお願いいたします。
#6
○國務大臣(林譲治君) 私厚生行政については、実は御承知の通り全く素人であるので、事務的のことについてはよく存じ上げませんが、折角こういうところに関係するようになりました以上、各位の御要望に基きまして出席いたしますることはもとよりのこと、今後何か一つ、二つでも自分の就いておつたことによつて、業績を残して見たいという心持だけは持つておるというつもりでおります。すべてのことについての知識はありませんが、今後もあなた方に対する問題は全く御希望の通り率直に申上げて、そうして我々の携つております行政について、各位の切に心からなる御協力をお願を申上げて、簡單ながら御挨拶といたします。
#7
○谷口弥三郎君 只今厚生大臣からいろいろと各方面に亘り今後の対策をお話頂きまして、非常に心強くいたしておるのでありますが、ただ一つその中にお話の出ておらんことについて、大臣の御所見を伺いたいと思います。
 それは御承知のように只今我が國の人口問題、人口政策について今度は大いに一つやつて頂きたいという考えを持つておるのであります。御承知と思いますが、第二國会におきまして優生保護法というのが通過いたしました。まだ施行細則が出ておりませんけれども、近々出るそうでありまするが、これによつて可成りの国民の素質の低下を防ぎ得るとは思いますけれども、どうもこれでは私は非常に不十分である、不徹底であると存じますので、是非そういう方面に力を盡して頂くことはできんものでございましようか。例えば保健所を大いに活動させまして、そうしていわゆる浮浪者とか、或いは極く下の階級、乞食みたようなものですが、そういう方面に亘つて大いに檢診をいたしまして、優生手術の必要な者を見出したならば、どしどし保健所の医師が申請して、そうして優生手術を断行する、言い換えますれば、普通医者の家へ参れませんような、極く下の階級までの檢診をして、そうして素質の悪い者はどんどん優生手術をして、今後そういう不良分子の出生を防止するというふうに活動するようにして頂きたい。
 尚同時にいわゆる生活能力のない者と申しますか、経済的無資格者と申しますか、そういう者も一つ時々総狩りをいたしまして、そういう場合に妊娠をしておるような者を見出したならば、それをよく檢査をする、よく聞きますところによると、パンパンガールあたりでも可なり精神薄弱者などがおるようでありますから、あの乞食の中あたりにでも沢山おるようでありますから、そういう適應者を見出しまして、そういう者の人工妊娠中絶をして、そういう出生を防止をするという方面に一つ大活動をして頂くように進むことができんものだろうか。
 第二には受胎調節の問題でありますが、これは到るところに聽きますというと、或る方面からの趣旨によりまして、保健所などにも受胎調節を、バス・コントロールをやれというようなことを頻りと示唆があるそうでございますが、私共の考えておりますには、今現在やつております受胎調節というのは、あれはいろいろと資材の高い関係上、いわゆる立派なと申しますか、優秀な方々のみでありますか、受胎調節をやつて、不良なる分子は受胎調節などは全然やらず、又経費もないものございますから全然やらずに済んでおるようで、從つて不良分子の出生ということをなかなか防止することができんのでございます。この際厚生省におきましては、一ついわゆる優生保護において、妊娠を任意に人工調節のできんような階級の者、即ち極く下等、或いは生活能力、健康を害する、或いは生命上の関係のあるというのみでなしに、多産であつて非常に貧困な者とかいうような者までも、受胎調節をやらしたらどうか。そういう面にやらすには或る機関を設けまして、特にその機関を通じて、言い換えれば往診でも、そこへ押掛けて行つて勧告して、そうして受胎調節の方法をやらせる、又同時にそれに要する資材は國家が拵えて、国家が無償に或る一定の機関の者だけには使わせて、金のかからんように受胎調節をやる、そうすれば現在やつておるような上流じやなしに下流の方面に進むからして、從つてあの素質の低下を防止することができますし、第二にはあと今年度には、昨年も百五十万近くの出生増加、自然増加がございましたが、今年は死亡が非常に減つておりますから、或いは百六十万以上になりはせんかというようなふうに考えられておるような状態でありますが、出生防止、いわゆる急激な人口の増加を防ぐという上から申しましても、この受胎調節を是非実行して、下の方の階級に大いにやつて行くようなふうに進むならば、極く最近の問題になつておる人口政策、人口問題を或る程度まで解決できると思いますが、大臣におかれましても、この機会に大いにその方面に力を注いで頂きたいと思います。
#8
○國務大臣(林譲治君) 私人口問題については、全く今まで非常に重大な問題とは常識的に考えておりましたけれども、特に自分でこういうようなことをやつて見るということはまだ考え及んでおりません。従つてそれぞれの研究せられた方の御意見など伺いまして、今後如何に進んで行くかということを本日の御挨拶にも申上げておりませんでしたが、他日考えて何分にもお話申上げます。
#9
○山下義信君 私もこの機会に簡單にお尋ねして置きたいと思います。
 これは今急に大臣に御答弁を求めましても無理と思いますから、丁度次官その他の局長諸君も見えておりますので一、二お答え願つて、それを大臣にそこでお聽き下さつて、最後に若しお考えがございましたらばお考えを承りたい、こういたしたいと思います。
 第一点は先般我々の休会中に厚生省の次官通牒というものが出まして、民生委員には地方議会の議員の兼職を禁止する、すでに選任されてある民生委員の中で、地方の議会の議員を兼職しておるものは、速かに解職をするようにというような通牒が出ておるようであります。当時朝日新聞でしたか、どの新聞でありましたか、その問題を報道いたしております。私ども休会中に新聞で見たのであります。又この問題につきましては、先般全國民生委員大会が北海道札幌で開催されました席上での、相当論議になつたということでありますが、これはその通牒をお出しになりました結果、又その通牒の出し方が、何か一、二回文章を変更されたりなんかあつたということでありますが、新聞の記事でありまして本員はよく存じません。この機会に簡單にその後どうなつておりますか、その通牒の結果によりまして、全國都道府縣の民生委員で解職の申請をしたものがどの位あるか、どうなつているか、この機会に伺いたいと思います。又その通牒よつてそういうお勧めをなさるか。唯國会の中において一、二の要望があつたからといつて、すぐそれを正式に行政措置に移されるということは私共もはどうかと思うのでありますが、この点伺つておきたいと思うのであります。
 それから第二点は只今の大臣の御挨拶の中に兒童福祉法関係のことを強くやつて行くというお言葉がありまして、私実に喜びに堪えませんが、兒童福祉法ができまして、その実施状況が非常に微弱でありまして、全國の兒童問題の関係者は失望しておるのであります。これは結局予算が伴わないのでありまして、今年度はその計画が途中でありますために、十分に予算がとれなかつた、そういうようなことでありまして不十分であるのでありますが、これはもう十分予算をとつて頂いて積極的にこれをやつて頂きませんと、兒童福祉法といいましても、御承知のようにその中には母子の問題から、乳兒院から、只今おつしやつたいろいろその不自由なものたちの、而かもそういう不具者などの子供のことから一切がそれにあるのでありまして、先刻谷口委員の御意見のそういう妊産婦のことまでもあるのであります。これらに対する対策が、切角、法はできましても予算が伴わないということになりましたのでは、いわゆる羊頭を掲げて狗肉を賣るのでありまして、誠にこれは面白くない。前國会において兒童局長は非常に奮闘いたしましたが、とにかく予算が少ないのであります。これをうんと明年度の通常予算に組込んで貰わなければならんことはもとよりでありますが、恐らく追加予算にでも要求せなければならんことが沢山あり、或いは又要求中であるかも分りませんが、この点を一つ予算の要求といいますか、是非御盡力を願いたい。その点どうなつておりますか。幸い兒童局長が見えておるのでありまして、一言おつしやつて頂きたい。それで例えばこれも休会中にあつたことですが、何か浮浪兒の対策ということを閣議で決定したという、前の内閣の閣議で決定したというこの決定事項は、今回新任の厚生大臣に申送られてあるかどうか。そうしてその閣議で決定された事項は予算が伴つているかどうか、何か予算をもつて仕事をやるのか。それで恐らく私は追加予算で要求しておるのではないかと思いますが、予算の伴わない、金を使わない、唯一片の文書を通知して、何かこうしたらよい、ああしたらよい、というようなプランを立てて、それを対策強化などというような業々しく振り廻すというようなものではないと思うので、相当予算を伴う計画を立てているものだろうと私は推測しておる。この点を一つ兒童局長から伺いたいと思います。
 それから又ついでに兒童局長に私は尋ねておきたいのは、この兒童の保護の問題については、従来から法務廳との間においてはつきりしない点があると思う。つまり法務廳はこれを犯罪少年のようなふうに取扱おうとする。厚生省は社会事業の立場から、愛の手を以てこれを善導して行こうとやつている。この間の関係が、ややともすると法務廳関係から、厚生省のこの兒童問題に関しての分野が侵される形跡がある。從來はいわゆる寄合内閣でありますから、法務廳と厚生省との間の関係がうまく行かなかつた。今回は單独内閣でありまするから、同じ立場の内閣でありますから、この点は解決がつくと思う。で厚生大臣は長らく在任をして頂きたいと私共念願するのでありますが、或いは何かの御都合で、急にお変りになるようなことがあつてはいけませんから、大臣の在任期間中に、是非、法務廳関係と厚生省関係との兒童問題の取扱に関する調節をやつて貰わなければならん。これはやる気になつたら、一日でできる筈だ。殖田法務総裁とお話しになつたらすぐできると思う。若し日本政府の間でお話合ができたらば、要するところ関係方面にも強くこの点を政府として御霊力を願いたい。こう思う。これをやつて頂かなければ厚生大臣になつて頂いたなにがない。先程中平君は、副総理としてのあなたの重い位置について非常に嘱望しておりました。私も同感であります。解決して頂きたい。是非あなたの政治力に私は期待いたしたいと思うのであります。
 最後に社会保障制度について御準備、著々としてお進めになる。これはもう実施の段階が間近に迫つて來ておる。つきましては、我が厚生委員会におきましても研究しなくちやならん。我々委員としても勉強しなくちやなりません。政府が具体的ないろいろ立案をなさること、実施の促進、或いは実施についていよいよ手をお著けになるという段階に参りましたときは、我々國会側と厚生省側と十分協調して、これを促進する何かのお考えがあるかどうかという点を私伺つて置きたい。これは次官から答弁して下さい。
 以上の諸点を次官並びに局長から御答弁して下さる、要旨の答弁でもよし、御説明でもようございます。であとでそれらにつきまして、又大臣から御所見を承りたいと存じます。
#10
○委員長(塚本重藏君) ちよつとこの機会に議事の進行に関しまして、お諮りして置きたいと思います。第三國会で只今まで政府委員としては政務次官だけが発令せられております。葛西次官、その他局課長の政府委員としての発令はまだありませんが、この機会にたくさんお見えになつておりますから、適宜発言を許すことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。
#12
○説明員(葛西嘉資君) 今お尋ね頂きました社会保障の問題でございますが、御承知のように七月の十三日だと思いますが、連合軍司令部のサムス准將から、大臣ということでございますが、当時大臣が御不在でございますから、私大臣に代りまして、司令部へ参りまして、そうして社会保障制度調査團の勧告の報告書を直接受けて参りました。非常に大部なものでありまして、二百六十数ページ、英文で書いてあります。而も附属の表なども附いておるものでございます。これをまア受けて参りまして、すぐ飜訳に取りかかつたのでございます。これは非常に大切な資料でありますから、飜訳に慎重を期したいというわけで、これは私共の方の渉外課長にみずから飜訳をさせまして、それができますると、これは関係方面の注意もありまして、社会保險制度調査会の末高委員の校閲をして貰うように、というふうなことがございまして、飜訳文を更に末高委員に見て頂くというような手続きを内部的にやつております。それから又更にそれを見ますと、やはり慣用語等で、いろいろ末高委員のも直さなければならんというふうなことがございますので、明日か明後日、その飜訳文ができる予定になつておりますので、従いまして早い時に大要だけを……要旨を書いたものを参議院の方々にも差上げてあるということでございます。要旨だけはそんなふうにして、私共もよりよりやつておりますが、完訳は、また実はどこにも出ておらないわけでございます。明日、若しくは明後日その訳ができると思いますが、これができましたら、私共としましては、既に國会から三百万円を社会保障制度の調査費として頂いておりまするし、これらの経費を本にしまして、早速準備にかかる、こう考えております。
 それからこの点につきましては、向うの方の勧告案にも書いてありますが、内閣と同じレベルにおける、諮問調査的な機関を持つようにというふうなことがございますし、從いまして、これは先程山下委員から御指摘のように、國会とも極めて密接な、むしろ國会と一緒になつて作るというぐらいな心持でなければならない大きな制度と思います。その費料等ができますれば速刻國会の方面にも、お届けをいたしまして、研究をされて頂きたい、かように考えております。それでこれはどういうことになりまするか、審議会みたいなものが、内閣或いは、厚生省というようなところにできることになると思いますし、委員等も國会から入つて頂くようなことになるかも存じませんが、これは國会の方の御都合もあると思いますので、そういうことに拘わりませず、私共としましては、國会と一緒になつて、立派な案を作つて参りたい、こんなふうに思つております。
 勧告案を頂きまして、もう相当日も経つておりますのに、殆んど申上げるような確固たる、こういう成績がありますとか、こういう調べをしておりますということを申上げるだけの資料を今持つておりませんけれども、着々、関係の局、課等におきましては、いろいろな各國の例を調べるとか、或いは又これを実施いたしますための、基礎の資料が相当必要でございますので、こういうふうな資料の蒐集ということをやつております。そういうふうに動きます場合には、大規模の審議会等を中心にやつて参るということになると思います。國会等の関係につきまして重ねて申上げさせて頂きまするが、これは政府、殊に厚生省という小さいことでなくて、むしろ國会と一緒になつて、國会の方では最高の方針を定めて頂いてやるという心持でやつて頂きたい、かように考えておる次第であります。他の点は、局長がおりますから、局長からお答え願いたいと思います。
#13
○説明員(木村忠二郎君) 只今御質問がありました、民生委員の、議員兼職の問題でございますが、これにつきましては、衆議院の厚生委員会におきまして、多数の意見がございまして、最後にこれを附帶決議として議員の兼職は一切これを罷めて貰う。將來のみならず現在の兼職の人も、どちらか罷めて貰うということに決議をいたすような運びになつておりますが、そういうような関係からいたしまして、附帶決議とし國内的には同じ効力を持つようなふうに話を持つて行きたいと思い、議員側の御意見に対しましては、厚生大臣からその通り処置いたしますというような御答弁をいたしたような次第でございます。それに基きまして我々としては、そういう処置を取らざるを得なくなりました。現にその旨、民生委員法の施行と同時に各地方に通牒を出したのであります。
 大体におきまして現在どの程度までそれによつて罷めておるかということにつきましては、正確な数字の報告はまだ出ておりません。只今各縣に照会いたしております。縣によりましては全然罷めた縣があります。例えば大阪、三重、愛知のごときは、そういうことになつておると承つております。尚各縣におきましても逐次適当な機会を見まして、漸次自発的に辞職いたさせるというふうに聞いております。大体さような状態であります。
#14
○説明員(小島徳雄君) 先程前國会において御慎重に御審議を頂きましたいろいろの問題、特に予算の問題につきましてお話がございました。これは御承知の通り兒童福祉法の最低基準というものを皆さんの方でいろいろ御研究されたのであります。大体におきまして近く実施されることになります。これに伴いまするところの予算といたしまして、約二億五、六千万円程の予算がありますが、これは大体大藏省の関係方面で事務的に折衝を終りまして、これは事務的には大藏省としても、その程度で追加予算として提出するということを了承いたしております。兒童福祉法ができましても予算関係が非常に不充分で、皆さんのお叱りを受けましたが、本年におきましては只今申上げましたように、主として兒童福祉施設の内容の充実という点に重きを置きました。從つて内容の充実というようなことで、追加予算として二億五、六千万円を計上したいと思い、今処置をいたしております。
 その他、前國会で非常に問題になりましたところの兒童福祉施設の拡張という問題があつたのであります。これはこの委員会におきましても、非常に御愼重な御審議を頂きまして、前大臣におかれましても、兒童福祉施設の拡張の問題につきまして、非常に御盡力を願つたのでありまするが、その後、内閣の更迭に伴いまして、現大臣におかれましても、この問題を前大臣からお引受をなされまして、いろいろこの問題につきましても今研究を頂いておるような状況であります。
 尚少年法が兒童福祉法の問題で重複して子供を扱う。或いは虞犯少年に関する問題につきまして、重複を避けるというような意味合におきまして、前國会におきまして皆さんの御心配を頂いたのでありますが、不幸にしてこの問題はわれわれの希望するがごとくに現在まで解決されなかつたのであります。この問題につきましては、これを以て決定的に終つたというふうに我々は考えていないのでありまして、関係方面とも現在折衝を重ねております。関係方面においても、この問題について非常に御関心を頂いておるのでありまして、子供の問題を本当に一元的に、而も子供の福祉のために立派に一元化されるということを我々としては念願し努力いたしておるのでありまして、この点は尚皆さんの御協力を得まして、この問題が將來円満に解決されるように御協力願いたいと、かように考えるものであります。我々といたしましてはできるだけこの問題につきましての解決に現在努力中であるということをこの際申上げます。
#15
○山下義信君 簡單に大臣の御所見を伺います点だけを申上げます。只今の次官ならびに社会局長兒童局長の説明がありましたので問題のあるところは分るのですが、民生委員に地方議会の議員を兼職させることの問題につきましては、私共の考えは保留しておきますが、これは重大でございますから大臣は改めて御檢討下されるかどうか。それから只今の兒童問題の強化、殊に法務廳との間の調節、つまり厚生省としての兒童福祉関係の対策を強化をしていくということにつきまして、努力を願えまするかどうか。又関連いたしましての諸般の予算につきまして十分に御盡力くださいますかどうか。この三点につきまして大臣の御所見を承りたいと存じます。
#16
○國務大臣(林譲治君) 只今のところこの民生委員の問題につきましては、全く私知識を持つておりません。從つてよく取調べました上でお答えをいたすことにいたしますと同時に、又私の考えをそのときにお答えさして頂くよう御猶予願いたいと思います。
 それから兒童に関係しておるところの法務廳と厚生省との関係、これも伺うことは実は初めてなのですが、幸い今内閣は殆んど單独内閣とも称し得べきような実情になつておりますが、この問題はいろいろ関係筋に対しての都合もありましようかと考えますか、然らざる限り協調をとつて、いずれかになしえられるような問題であるものならば、こちらから投げ出していいものであれば、法務廳もそれでいいでありましようし、こちらへ要望しなければならん問題であれば協調いたしまして、その取扱をするように努力いたしたいと考えております。
 それから予算の点につきましては今まで各関係者も相当に努力をせられておられると思いますが、これは尚大藏省との所管にも関係がありますので、まあ厚生省の仕事その他一瞥いたしました上において、その施設悉くが大藏省に関係するもののように考えられます。つきましては私共も微力を盡してなるべく多く予算を取り得ますように努力をいたしたいと考えます。
 それから尚前大臣の竹田氏からの引継があつたかという問題について、全体の事務的な引継以外に、竹田君から一億円厚生省に対するところの予算の要望をいたしておりまして、その中に兒童に関係しましたものが約四千万円ばかり、別個事務的の取扱にあらずしてメモにいたしまして、私に是非これは取つてやつてもらいたいということの希望がございました。これをいろいろ取調べてみましたところが、閣議決定と申しましようか、そこまで行つておりましたかどうか、安本の方ではある程度までの御協力を願うような話になつておつたようですけれども、大藏省の方でこれは未だ確定的なものになつておつたものだとも考えられないように、多少そこに残つておる点があると考えます。そこで今年度の追加予算で獲得ができるかできませんかということ、ちよつとまだ私共お答え申上げるのに躊躇いたすような実情にあります。從いまして今度の追加予算に対してもそれを要求し得られるかというようなことは、なかなかこの財源で苦しんでおるような実情であつて、今度の問題には困難かは存じませんが、一般の予算などにつきましては、及ばずながら、前任者がすでにそういうような点まで御交渉になつておられるようでありますから、私共引続きまして強調いたして所期の目的を達するように努力をいたしたいと考えます。これだけを御答えいたしておきます。
#17
○井上なつゑ君 先程來厚生大臣より大変よいお話を承りまして、喜んでおります一人でございますが、その中でも特に未亡人の問題を非常に重く取上げて頂いておりますことを喜んでおりますが、これと関連いたしまして一つお願いいたして置きたいことがございますが、実はこうした戰争未亡人というようなことになりますと、大変この頃やかましく言われるのですが、それでなしに戰争前のもの、或いは戰事中いろいろな方面に勤労いたしておりました婦人が沢山ございます。特にこうした婦人は一万円なり二万円貯めますれば生涯安楽に暮していけると思つて、貯めて来た者も可なりあります。今日ではそうしたお金は一月か二月の生活に足りない金でありまして、非常に現在目の前で苦しんでおります。そうして未亡人の寮にも入れませんで、又いろいろ街にも出られないで苦しんでおられる人がございます。これは病院の看護婦にもございますし、私立学校の女教員の中にも随分ございます。私の知つております中にも随分ございますが、今度社会保障ができましたならば、特にそうした婦人の方面に力を入れて頂きまして、從來のような養育院というようなものでなしに、そうした職業婦人が本当に厭な思いをせず、氣持よく生きられるようなものを作つて頂くというようなお考があるかどうか。若し考えがありませんようでしたら特にそうしたことをお取上げになつて頂くことを特にお願いいたしたいのであります。
 それからもう一つお願いいたしたいのは、昨日の新聞でございましたか厚生省の資材の問題でございますが、出ておりましたのでございますが、消費物資と申しましようか、大変だぶついておる藥品がある。所によりますと非常に衛生材料、藥品が十分配給して下さる縣と、非常に配給が不円滑の縣とございますが、こういうような医療藥品の配給計画といいますか、細かくなるのでありますが、衛生資材の配給計画というようなことも円滑にして頂きたいのでございますが、細かしいことは又後で承りとうございます。これだけ申上げます。
#18
○説明員(慶松一郎君) 私藥務局長でございますが、今井上委員からお話になりました後の問題、藥品の配給或いは衛生材料の配給の問題につきまして一言御説明いたします。この種の藥品衛生材料は相当民間側の協力或いは政府のいろいろな施策のために、或る程度まで豊富になつて参りました。それで一番これを円滑に配給或いは供給いたしますには、私共の考えでは成るべく統制を止めまして、そうして自由に流通させることがよろしいと思います。この意味で本年に入りましてからも、すでに從来百三十品目ばかり統制しておりましたものを、現在では約八十品目までその統制の品目の量を減らしております。又近く私共はその意味におきまして、統制品目の品目数を檢討いたしまして、段々統制を撤廃して行く、こういうことに向けることによつてますます流通をよくしたいとこういうふうに考えておりますので、その点御了承を願いたいと思います。
#19
○説明員(葛西嘉資君) 今の第一の御質問につきましては、厚生大臣に代りましてお答することをお許し頂きたいと思います。未亡人の問題、それから更に進んでは職事未亡人でないような、今一人でおられて、而も生活保護を要しないような人の世話というような御質問であつたと思いますが、これは今こういうことになつて参りますと、仮に御婦人の方でなしにお年寄りにもそういうことが起きて來ると思います。それで第一線の一番下の方は生活保護法なり、或いは又母子寮というような問題などで、或る程度解決はして行くと思いますが、その上の層になつて参りますと、これはなかなか掴み方もむずかしいので、これに対する社会施設とでも申しましようか、そういうものもなかなか画一的にどうこうということもやり方としては非常にむずかしいことと思います。これはいろいろな、今後最低の問題が解決いたしますというと、その上の方の問題になつて来るわけであります。或いは又社会保障制度というようなものも拡充されて來ますれば、そういうふうな所にも及んで来る時代も來るかと思いますが、一應社会保障制度を実行することにいたしましても順序がございますし、まあ民間のいろいろな團体の御協力を願うとか、或いは又そういうような非常な切実な要求のあります地方自治体、或いは民間の團体というような所までいろいろ御計画を願わなければならんかとこう思います。殊に老人の問題なんか等につきましても、先般養老事業の大会等がありました時には、そういうようなことも非常に熱心に協議されておつたようなことであります。國の制度としてそういうことはどうするということにはなつていないと思いますけれども、そんなふうな機運、それからそうしなくちやならんというような要望も多いことでありますから、今右申上げましたような線に副いまして漸次できて参る、これをできるだけ助長して参る。こういうような心持でいるわけであります。
#20
○紅露みつ君 先程から兒童の問題が採上げられておりまして、大臣のお話でも今後の厚生行政が兒童福祉に重点を置いて行かれるということでございまして、これは結構だと存じますが、それにつきまして、私は満洲に取残されておるといいます浮浪兒の問題でちよつと伺いたいと思います。又お願いをいたしたいと思います。これは引揚委員会の方で採上げられることになつておりまして、まだ審議されておりませんのでございますが、今日は幸い大臣もお見えのことでございますし、お聽き頂いて置いた方がいいと存じますし、もう揃つておることですから、それに兒童の問題が出ておりますので、関連して飼いたいと思います。
 聞くところによりますと、何十万も満洲地方に浮浪兒が残されておるということでございます。終戰後四ケ年にもなりまして、大人の者さえも今日まだ引揚げられないということは、これは人道問題であるというので、御承知の通り大問題になつております。その折からまだ身心共に独立性のない子供らが、親が死亡したのもございましようし、或いは何らかの事情で親が取残して引揚げられたということもあるのではないかと思いますが、そういう者をそのままにして置くということは、これは全く大変な人道問題のように考えられます。まだ引揚委員会の方でも審議いたされておりませんので、どういうふうになつておりますか、詳しいことか分りませんが、厚生省の方ではこれの御調査ができておりましようか。そうしてどういう状態に置かれておりましようか、伺いたいと思います。そうしてこういう事実がございますならば、兒童問題を何よりも先に何らかの手を打つて頂きたい。かように思いますのでちよつと発言させて頂きました。
#21
○委員長(塚本重藏君) 速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#22
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて……。
#23
○中平常太郎君 林厚生大臣に尚伺いたいのですが、予算の問題でありますが、厚生大臣にはどうも伴食の傾向がありまして、他の省からの主張は可なり安本なり、大藏には相当発言権を持つてやかましく言つて獲得しているようでありますが、帰するところいつもどうも厚生省の方の予算が削られ勝ちであります。そうして厚生省の予算というものが貧困者、弱者などを対象とする。並びに民生安定の方面でどれだけせなければこの議会が通過しないとか、或いはどれだけのことをやつて置かねば経済が破滅になるというふうに際立つた問題でなくして、ずつと続いて不断の深い努力を拂つて民生安定を考えねばならん立場にある厚生省でありますので、ややもすると他の方面の予算は火の着くようなことを言つて取つておる。ところが厚生省の方の側は弁明をして漸やく取る、これは誠に私残念であります。それで児童福祉の問題でも、昨年あの通りやつて拵えて、実に画期的な法律ができたに拘らず、その施設が全國に僅かしかない。而もそれが厚生省におきましても、相当な職員をすでに入れて仕事に万全の処置が取れる程の職員が入つておる。それで皆月給も要るのだ。それから各府縣におきましても、児童局ができまして、兒童課長もできて、それぞれ数人、数十人の事務官を入れて仕事をやつておる。併しながらその仕事をやろうと思うと施設がない。旧來の戰災後における僅かに残つておるところの施設以外にない。人は揃つてしまつて月給は皆拂い、仕事ができていない。何が原因するかと言つたら予算が取れていない。例えて見れば兒童相談所、各縣においてこの施設は是非ともなければならんとあれだけ言つてかつて、兒童相談所ができていない。それは一縣下に対して五十万や六十万くらいな予算しか配分していない。ところが戰災都市となれば何ぼ何でも二、三百万はなければ建築ができない。兒童相談所といつても一軒や二軒の店先で相談するわけに行かない。であるに拘らず、予算の配分は極めて少いのでありまして、どこも生殺しになつてしまつて、その金の使い道がない。それを使おうと思えば、縣が別に起債しなければならない。その起債を又許さんと來ている。情ないものです。そうして兒童福祉の法律ばかり完全にでき上つて、人は早使つてしまつている。月給は出している。それらは即ち予算措置が十分できない結果であります。先程申上げます通り、民生の安定程大きな問題はないのでありますから、副総理たる林大臣は、十分なる一つ発言権をお持ち下さいまして、この厚生省の予算というものに対しては、画期的な増額をして頂くように。聞くところによると、兒童福祉問題でも、兒童局長の方の側では二十四年度におきましては、六十億程予算を取るという考えであるというようなことでありますが、結構なことと思います。これがそつくり通過したら、これは結構なことと思つておりますが、これはなかなか分らん。どうか一つ、林大臣は始めてでありまするけれども、私は、実はこう思つている。厚生大臣におなりになる人は十分……現在の予算の中で、漸く五%しか余計取れないというような伴食大臣のするようなことを打破して、自分は厚生大臣になつたら、これくらいのことを要求するが、よろしいかと、総理大臣に向つても十分、こんな生ぬるいような厚生行政ではいかん。僕がなる以上は、こういう方針を持つているが、それだけ予算を取れるかどうかというところまで強い考えを持たれて、就任して貰いたかつたと思います。ただ漠然として、何にも知らんが、これから勉強するということであつたら、これは、林さんという立派な御人格であつたら、勉強もできるかも知りませんが、(笑声)大臣になる者は、無定見で厚生大臣になれるものではない。厚生大臣は、全國の各種の民生安定が大事でありますから、それに対して深い深い理解と十分な抱負を持つている人が厚生大臣になつて頂きたい。どうか林大臣は、初めから十分な抱負を持つておられると思いますから、その御在任中に……、何か言うと今度の内閣は、選挙管理内閣といいますか、選挙管理内閣というような、そんな腰の弱いことを言わずに、永久にいるつもりで、我々も援助します。しつかりやつて下さい。しつかり積極的にやつて頂くことをお願いいたします。
#24
○草葉隆圓君 新内閣の林厚生大臣、始めての御挨拶並びに御抱負を機会に、一、二お願いを申上げ、又御意見等も拜聽いたしたいと存じます。
 私は從來、只今もお話がありましたが、厚生行政の全体の行政面における比重が、誠に政府として軽き感があつたのであります。併し敗戰後の日本の現在から考えると、行政の上におきましても、厚生行政は地味ではあるけれども、最も重要なものである。幸い今回は、國務大臣であります林大臣が厚生大臣としてお就きになりましたし、又政務次官は、それぞれその党の重要なるメンバーをすぐつてお出しになつておりまするから、今回こそ、この厚生行政が政府の全体の面においての比重の最も重いものとしての行き方を願わくば確立して頂く。從來ややもいたしますと、自分はこういう方面にはくる意思がなかつたというようなことを言つて、或いは謗りを受けるというようなものではない。本当に総理大臣に次ぐ重要なポイントの方がお就きになつた機会に、厚生省の厚生行政が政府全体の中に占めまする比重がこの機会に重くならなんだら、もうなかなか重くなる機会がないと存ずる次第であります。從つてどうぞ各局、課長におきましても、このような機運を十分掴まれて、只今中平委員からも御発言がありましたように、只今はすべての面において厚生行政が画期的に躍進し得る一つの最も絶好な機会と存じまするから、この点に対しまして、部内においてもそういう機運を一つお作り願うように、衷心よりお願いを申上げる次第であります。併せまして、從来から一方において厚生の立法的な最高の機関といたしましては、この参議院においては、厚生常任委員会があり、衆議院も同様でありますが、それと行政面における厚生行政の最高の責任機関である厚生省と國会との連絡、そういう点を最も緊密にし、且つ円滑にするため、いろいろな方法もあろうと存じまするから、從來ともいろいろ申上げておつたのでありまするが、殆んどそれが解決せずにいるのであります。幸いに林大臣の機会に、そういう点につきまして、なるべく有無相通じて、それぞれの持つております立場はありまするけれども、併しそれらが日本の國民の安定のために相携えで行くという方面において、是非とも両方が力を合して行くことに便宜のような方法をおとり願う。例えばその一例を挙げますると、厚生省の一部に、常任委員の常に出入りします何かの溜りをお作り願うとか、いろいろな点がこれはあろうと存じます。なかなか実現いたしておりませんので、幸いにそういう点につきましても、一つ御考慮を願うと大変結構だと存じております。御挨拶の中にありましたいろいろな問題、誠にこれらの問題について御抱負を承りまして、私共大変感謝をいたす次第でありまするが、おのおの五項目あつたと存じまするが、併しその一つ一つにつきましては、実は第二回國会の継続審査として、本委員会が社会事業振興に関する問題と、医療制度に関する問題とをそれぞれ採上げまして、この休会中においても、それぞれ調査を進めた結果を纏めて、十月に委員長から議長に報告をいたしておりまする中に、現在お述べになりましたような問題で、速急に解決せねばならん問題が採上げられているのであります。殊にこの第一にお話しになりました或いは傷痍者なり、未亡人なり、引揚者なり、中途失明者の問題、その外にこの常任委員会では戰争犠牲者の中で、遺族というものを強く採上げながら從来取調べて参つておりましたが、これもいろいろ引つかかりがあり、関係がありまするけれども、併しなすべき一つの大きなる問題と存じます。勿論未亡人を含めた廣い意味の遺族でありまするが、こういう点につきましても、どうぞ特別の御考慮を願つて頂きたい。引揚げの問題については先程お話もありましたし、又他日引揚特別委員会等でも具体的にお願いを申上げる機会があろうと存じますから、それに讓りまして、特に社会事業振興の中で述べておりまするように、現在の厚生行政の中におきましての一つの大きなるものとしての、生活保護法の根本的な問題が残つておりまして、これがうまく行かないと、殆ど五〇%以上の日本の厚生事業においての影響が大きいのであります。併し必ずしもこれが程よく行つていない状態であります。それは大体二つの面から、財務的方面、財政的な方面と運営の方面で、これは立法法律を変えて來にやならないという焦眉の問題があると思います。最も近い機会に法律を変えて……民法も変りましたから変えて來てそうして根本的なこの生活保護法の考え方を変えなければ解決し得ないという状態にあります。
 もう一つは先にもお話がありましたが、民生委員の問題、この生活保護法の運営の中心をなしておりました民生委員、而も民生委員は先程御質問にもありましたが、一方におきましては議員等の兼職を禁ずる程、この民生委員法という法律は新らしく第一回國会において立法化しましたもので、それ程大事なものであるのでありますが、一方だんだんと問題になりましたのは、現在議員を兼職している民生委員は議員を辞めるか、民生委員を辞めるか、一方にせんならん。ところが一方相当その中には追放令に該当しておる者が現在仕事をしておるのじやないか、それ程この法律において相当な仕事をする程大きいものであるならば、むしろ追放令に該当しておる者を整理してやるべきじやないかという意見が、我々の方では相当強く要望されておるのであります。これはただ一つの問題でございまするが、それよりも根本的なものは、民生委員の運用と申しまするか、活動の状態と申しまするか、そういう点について相当これは指導その他について考えて來ないというと、結局生活保護法の万全なる運用というものが困難な状態に相成つて行くのであります。かように存ずるのでありまして、こういう点につきましても、いろいろ御意見を拜承した中で緩急の度がありましようが、急いで実施をお願いしたい問題も沢山ありまするので、どうぞこの上ながらこういう点につきましては、よろしく御盡力をお願い申上げます。
#25
○國務大臣(林譲治君) いろいろ諸問題についてお話があつたようでありまするが、たびたび申上げるように、まだ恥かしながら全くの素人なのでよく分りませんから、かれこれ努力いたしたいと思います。尚厚生行政はそれ程までに軽んぜられておるものとは私共思つておらなかつたのでありますが、就任いたしましてから頻りに各方面から言われると同時に、私共の今日の立場について多少激励して頂く言葉が多いのでありますが、折角参つたのですから、及ばずながら予算などの問題についてはできるだけ努力いたしまして、今まで五%のように伺いますが、それ以上には必ず取るように今後努力をするつもりでございます。(笑声)
   〔委員長退席理事谷口弥三郎君委員長席に着く〕
#26
○塚本重藏君 ちよつとこの機会に私からも一、二申上げて御所見を質して置きたいと思うのでありますが、大体今まで林厚生大臣の所感を伺い、且つ殆んど全委員からそれぞれの御要望が述べられたのでありまして、大体一般的に触れておられるのでありますが、尚一、二申上げて置かなければならん点が残つておると思うので、これを補足の意味で私から申上げて御所見を質してみたいと思います。順序は不同になりますが御了承を願いまして、第一番に厚生大臣が中途失明者の問題に力を注いで行きたいと考えておるという御所見を伺つたのですが、非常に結構であります。是非やつて頂かなければならんのでありますが、この委員会におきましても、実は或る議員から盲人保護法を立案し、これを提議したいという希望を持つておられた方があつて、準備を進められつつあつたのであります。私といたしましてはただ盲人の保護法というに止まらず、これは身体不自由者全部を含めた身体不自由者の福祉法という内容に改めて立案して頂きたいことを希望し、折角その準備を進めておる次第であります。同じ失明者であつても、中途失明者が如何に人生上暗い環境に置かれ、いろいろと悲惨な状態に置かれているかということは、これはもう言うまでもないと思います。一番早く何とか対策を講じなければならん問題でありますが、生れながらにしての失明者、これも相当多いわけでありまして、これもなおざりにはできないのであります。ただその失明者ばかりではなく、耳の聞えない人、或いはものの言えない人、これら盲聾唖者全体を含めて、更に又この四肢不自由者といつたような廣い意味の身体不自由者全体に対する福祉を、厚生省としては厚生行政の上に考えて行かなければならんと我々考えております。折角どうぞこういう方面に廣く力を注がれまして、万遺憾なき施策を講じて頂きたい、かように考えるのであります。更に進んでは精神異常者、精神薄弱者、そういつたような者をも含めて貰いたい。その範囲が非常に廣いのでありますが、これ亦草葉委員の申されますように、取上げるのに緩急よろしきを得て行かなければならんと考えます。一應これら全体の問題について一つの施策を持つておられなければならん。かように考えているのであります。
 それから戰争犠牲に関しまする未亡人の問題であるとか、或いは戰災孤兒の問題であるとか、引揚者の問題であるとかというような問題を多くの方々が触れて頂いたことは感謝に堪えませんが、私、厚生省として今から考えて頂きたいのは、今後に起つて來まする国家再建の犠牲者と申しますか、適当な言葉がないかも知れませんが、これから新らしい日本の國家を建設して行く上において、或いは企業整備であるとか、或いは行政整理であるとかいつたようなことから來るいわゆる国家再建のための犠牲者とも申すべき失業者が相当多くなつて来ると考えるのであります。これは一部は労働省関係の所管だとは考えますが、そのことが延いては厚生省の所管に及んで來る部面が非常に多くなつて来る。働き得る能力を持つている者すら働けないというような状態になつたときに、その働く能力の非常に弱い人という者が、先ず一番の犠牲の先頭に立たなければならないのであります。労働行政の手の及ばない部面における国家再建の犠牲者というものが、先ず厚生省の所管の中に大きく浮び上つて来るということを今から考えて、これに対する施策を立てて頂きたい。こういうことをまあ考えるわけであります。
 それから次にやはり戰争犠牲者に対する対策の中に当然含まれて來る生業補助の問題であるとか、或いは医療保護、職業補導といつたような問題と関連しまして、授産所の問題が取上げられましたが、この問題についても早急に解決して頂きたいのは、いわゆる労働省と厚生省との所管の関係であります。今日授産所をやつておられる方が一番困つている問題は、これだろうと思うのであります。資材を入手する場合にはむしろ労働者の方から手を廻すことの方が非常に都合がいいような状態に置かれている。けれども授産所それ自体の使命から言えば、これは当然厚生行政の間で取扱うべき問題だと考えられるのであります。又そうなければならんと思うのでありますが、今日の授産所の実際経営面における問題を考えて見ますと、ここに二元行政の弊害というもので苦しんでいるのでありますから、これは何とか一つ労働省の方と所管関係を調整せられまして、そうしてこの授産経営がスムースに、且つ強力に行なつて行けるようなふうに一つお取計らいが願いたいと思うのであります。
 尚触れていなかつた問題に乳幼兒の問題がありますが、勿論廣い意味では母子の問題等で言及せられておつたともいえば言えるのでありますが、特に乳幼兒の問題は乳兒の死亡率が非常に高い現状から見まして、厚生省では特にこの点に深い留意をいたされまして、適当な施設を施さなければ、対策を講じなければならんのではないかと思います。乳幼兒に対しまする食糧の問題、或いは衣料の問題などがあるわけであります。これらも決して等閑に附すべき問題ではないのであります。兒童福祉と共にこれらの面にも深い施策をめぐらして頂きたいと考えるのであります。
 最後にもう一点は、國民健康保險制度の問題であります。これは先頃の國会で根本的に立法の上から立て直されましたけれども、この改正せられた國民健康保險法の施行に伴いまして、実際國民健康保險がどういう途を以て更生して行くか、どういう方法によつて改正せられたこの法を活用いたしまして、十分に所期の目的を達することができるかという問題は、ただ法律を作つただけでこれを放つりぱなすことのできないこれは刻下焦眉の重大な問題だろうと考えます。すでに今明日は國民健康保險の創始十周年に当つてそれぞれの記念の催し等も行われるのでありますが、この國民健康保險が実施せられて十年になつて、新らしく根本的に生れ変ろうとするときに当りまして、ただ法律を改正しただけでやりつ放して置くと、これから先は地方の自治体においてそれぞれやるかやらないかは自由である。やるなら強制でやるのだというような、任意加入を強制加入に改めたのだということだけではこれは目的は達成できないと思うのです。これに伴いまする各般の施設というものは鋭意努力を今においてやらなければならん機会に到達していると考えるのであります。これらにつきましてもやはりこれを助成して行きまするのには、いろいろの施策が必要であります。結局はこの問題についても厚生省は國の予算の上で相当思い切つた予算を取らなければ、この國民健康保險組合というものを市町村経営に移して、そうして強制加入で以て、而もそれが立派に運営せられてその業績を挙げて行く。見直した健康保險になるということは望みがたい今日の状態ではないかと思うのであります。それは一にまだ日本國民の保健思想というものが十分に育成せられておらないというところにも難点があるのでありますが、その難点を克服して、国難を克服してこれを成就しなければならん。況んや先程問題になつたような社会保障制度というものができるだけ早い機会にこれを整備し、これを立法化しまして、そうしてその実施を見なければならんというような時期に到達して、國民健康保險が今のような状態にあるということは、社会保障制度の確立ということが期して行きがたいというような暗い感を抱かざるを得ないのであります。できるだけ早い機会に社会保障制度というものを確立するためにも今日國民健康保險制度を十分に育成して社会保障制度が実施せられるような措置を今から作つて行かなければならんと考えるのであります。こういう点について御所見を頂きたい。
#27
○國務大臣(林譲治君) いろいろお話しがありましたが、身体不自由者に対して改めたらどうかという御意見もあつたと思いますが、この点について事務的に今までどういうように運んでいるかもよく存じておりません。從つてよく取調べました上で何分のお答えをさせて頂きたいと考えます。それから失業者に対するところの労働省との関係なんかにつきましても、よく取調べました上で纏め得られるものであれば、成るべく一つに纏めるような工合に方法を講じて見たいと考えます。それから國民健康保險の問題につきましては、要するに差当つて方々にできました問題などについても補助金などの問題が尚残つておるようでありますが、これにつきましても、及ばずながら努力をいたしたいと考えるのでありまして、追加予算の方法を講じております。又これを財源の問題などから考えて見て、確たるところまで握り得ないということは残念に思いますが、尚今後できるだけ努力いたしまして、追加予算なども取れるものならば取りたいと思います。尚こういう問題は主として予算に関係する点が非常に多いと考えます。從つて先程他の委員の方からの御質問にありましたように、要するに私共の一番働きかけなければならん点は予算に関係しておる点が多いのではなかろうか、先ず予算について我我は努力いたしまして、それぞれの施設を完全にいたすように努力いたして見たいと極めて抽象的なことでありますけれども、私はそういうような方面に自己の力を盡して見たいと考えておりますから、今日はこの程度で御了解をお願いしたいと思います。
#28
○塚本重藏君 これらの問題につきまして十分に一つ御檢討下さいまして、善処せられんことを希望して置きます。
 要するにこの新憲法が実施せられまして、厚生行政というものは非常に重要な役割を受持つことになつたと思うのであります。新憲法の二十五條に規定せられております、廣汎な國民の生活を守つて行くということは挙げてこれは厚生行政の分野にあるわけであります。新らしい文化國家を建設することができるかできないかということも一に厚生省の態度如何にかかつておるところが非常に多いと考えます。こういう点からいたしまして、是非全般の問題について、從来内閣の中における厚生省の立場というようなものを見違えた厚生省にいたしまして、幸いに新大臣は副総理としての地位に就かれておるのでありますから、先程草葉委員の言われますように、絶好の機会だと考えるのであります。これはただに新内閣のためでない、長い将来に亘つての我が國における厚生行政のために一段の御努力を賜わらんことを切にお願いする次第であります。話は別でありますが、この機会に私は、先般大阪の豊中の脳神経病院に起つた問題について、厚生省の方から今日まで分つておる点を明かにして頂きたいと思います。
#29
○政府委員(濱野規矩雄君) 豊中の事件は御承知のように大変不祥事件でございます。只今司直が入りましてその内容のいろいろ細かいことを調査しております。併しながら相当数の人に食事を少く與えた。その食事はその時分の要するに千百カロリー乃至千三百カロリー、こういう問題についてその頭をはねたのかはねないのかというのが今一番調査の中心になつておるようでおります。その死骸を埋めた点その他いろいろの点につきましては、御承知の通り火葬場がいつぱいだとかどうとか、こういう問題で生活保護法の金が少いのでとても葬り切れなかつたというようなことで、脱法的ないろいろのことがあつたということは非常に遺憾と思います。尚大阪府廳としまして、監督廳としましては相当数参りまして、常時指導監督はいたしておるやに報告は参つております。併しながらそれを実行されなかつた点は非常に遺憾だと思います。もつと突込んで監督し、実情を指導して行きますれば、こういう事件は未然に防げたのではないかと存じます。こういう点は十分各府縣を督励いたしまして、こういうことのないようにして行きたいと存じます。
#30
○塚本重藏君 今の説明では極めてこれはお座なりな説明であつて、相当日にちが経つておるのでありますから、勿論司直の取調べを受けておるのでありますけれども、すでに五名の者が起訴せられておるのであります。これらのことに関しましては、もつと詳細に厚生省にはそれぞれ御通報があつたことと考えるのであります。私はこの問題が起ると直ぐ私が住んでおる土地のことでもありますし、又今から思い起しますると、丁度こういう不祥事件が行われております最中に私はそのことを知らず大阪で戰災を蒙りまして、豊中に一時避難しておりました関係で、その避難しておりまするときに夜警などに立ちまして、この病院の周囲を拍子木を叩いて廻つたことなどもあつたのでありますから、そういう関係で事件が起り、新聞に報道せられるなり直ぐ私は丁度國会が休会でもありましたので、調べに参つたのでありますが、なかなか眞相を掴むことが困難でありました。私は大阪府廳を通じて、それらの詳細なる事実を掴むためにいろいろの報告書を作ることを要求したのでありますが、なかなか日が経つてもできない。その報告書ができ上つたのは私が北海道に行つております旅行中、厚生省にその報告書を持つて参られたときに、私の宿舎にも届けられておつたのでありますが、それは今月の漸く五日であります。それまで二週間以上の日にちが経つても厚生省に対する報告書すら大阪府当局でできない。それで衛生部の予防課と、民生部の間に意見が一致しないということで、毎日々々打合会にばかり日を費しておつて、私に対する報告書一つ渡すことができない。從つてここに厚生省に届けられたところの報告書というものにも信を置くことができないと思うのであります。そういうような状態で、厚生省がこれを積極的に乗込んで実情調査という努力を拂われておるか聞きたいのであります。そうしてもう少し詳しくどういう状態においてあそこに患者が入れられたか、どういう状態において浮浪者を送り込んだか、或いは戰災孤兒を預けたか、その後の状態はどうであるか、それらの送り込んだものの中で脱走したものは何人であるか、病氣が治つて出たものは何人であるか、そうして埋められたものが何人かということが、もつと詳しく厚生省に分つておる筈だと思いますから、その点をもう少し詳細に伺いたいと思います。
#31
○政府委員(濱野規矩雄君) 事件がございまして直ちに電報を打ちまして、係官の上京を命じまして、こちらから電話をかけましたところ、向うから報告に來るということでありましたが、話がよく分りませんので、よく調査して呉れ、同時に人を出して、向うから來た方に事情を聞いたところが、先程申上げました通りなかなか眞相が掴めない。今府の方においてそういう調査の委員会を開いているから、その報告を持つて來るというのが先般参りましたのであります。私拜見いたしましたが、今お答えした通り、全く仰せの通り見当が付かない。それに引続いて、精神病院の代表者が上京して、あの事件を契機として、精神病院に対して、もつと待遇その他補助費を変えて呉れという話がありました。その方をつかまえていろいろ聞いたがやはり分りません。それではこちらとしては困るので、その前から予防課長に向うに行つて調査するように私としては命じて置きました。報告書が來てからの方が穩便だというので、先般大分前から予防課長に命じてございます。まだ参りませんのは大変残念でございますが、予算の今説明をしておりますから、これが済みましたならば行くことにして、これはいずれ又参りましたならよく調べて見たい。先般あそこから発疹チブスが出まして、非常に悪かつた。そのときも直ぐ調べたのであります。そのときもそういう話を別に聞いておらなかつた。さよう御承知願います。
#32
○塚本重藏君 これは私その当時聞き知つた点、或いは自分で調べたこと、それから新聞に司直の方から発表しました点などを総合して考えますと、この事件は非常に長期に亘つて行われておる事件であつたのであります。即ち終戰になりまして間もなくこの事件はそもそも発生しております。その後御承知のように全國同様であろうと思いますが、町に浮浪者の姿をなくするようにという司令部の方の要望がありまして、それに應えて大阪市におきましても浮浪者狩りというものをやりました。これは二十一年の八月であります。八月に数日に亘つて一斉狩込みをやりました。その時に大体浮浪者を、これは二、三日続いてでありますけれども、百八十名ばかり豊中の脳神経病院に送り込んだ。これは一時的な便宜のために送つたことと思うのであります。つまり收容所が十分でないということのために、一時に多くの者を狩込みましたために、それらの收容所に困つたことから、一時的の便宜として脳神経病院に数回に亘つて百八十人ばかりの浮浪者を入れた。その中にいわゆる浮浪兒、今日の兒童福祉法で護らなければならん者が相当沢山含まれておつたのであります。送り込みます場合の事情を聞いて見ますると、表面は一應医者の鑑定を受けて、そうして精神異常者だけを入れたと言つておりますけれども、実際はそうではないと思います。ただ鑑別するにしても、それらのことに経驗のない、例えば具体的に申しますれば厚生館長の五十嵐さんとか、そういう係員がただ子供の顔色だけ見て、これは弱そうだからこつちへ送れといつたような鑑別の仕方であつたのではないかと思われるのであります。そうしてそこへ送り込んだ五十嵐厚生館長の新聞に発表したところによれば、入れた後において余り死亡者が多いということから、疑念を持つていたということを語つておる。入れた当時から、その待遇は何とか調べなければ異状があるのではないかということが、その当時から当事者には分つておつたということが想像できるのであります。それにも拘らずその後数年に亘つて適当な処置を講じておらなかつたというところに重大な手落ちがあると思います。そうして今申されますように、浮浪者であつては一日の手当が精神病者より非常に低いというようなことから、病院といたしましてはこれらを重く精神異常者なりとして、爾後これを精神異常者の取扱いをした。一般の浮浪者或いは子供、そういう者も精神病者と同じような鉄格子を嵌めた室の中に入れておるので、今お話のように毎月一回大阪府の予防課の者がこれを調査に行つております。その調査は一回として異常ある報告をしておらないのであります。これは大体毎月一回行つておるのでありますが、大体異常なしという報告をしておる。それで五十嵐厚生館長なり、その他政府の者にいたしましても、そういうふうに余りに死亡者が多いということから、取扱いが十分でないということが予知できておるにも拘らず、そういう何と申しますか、下僚のただ單なる異常なしという報告を信じて、それをなおざりにしておつたというところに非常に重大なる今日のような結果を招く原因があつたと思われるのであります。一時的な便宜として入所せしめたものであれば、その後もう一度鑑別をし直して、異常者でないものは他に移すというような適当な処置を何故とらなかつたか。況んやそこに十八歳未満の兒童が沢山おるというようなことにおいては尚更のことである。而も、お話のように、適当な栄養を與えないで、長い間に亘つて九百カロリーしか與えていない。そのことのために、八十九人の死体を埋めておるが、その中の七十二人というものは栄養失調による死亡である。殊更に栄養失調に陷らしめて、そうして死に至らしめて、これを火葬場の不備等に籍口いたしまして、棺の中にも入れない、その儘病院の一隅の塵捨場にひとしいような所に層をなしてこれを埋めておつたという事実であります。而も長い間そういうことをやつて顧みなかつた。それを当局の者が何等知らずに今日まで放置しておるということは、実に重大な問題でありまして、壽事件の差では決してないのであります。而もこういうような大きな事件が起つて今日まで相当の時日を費しておるにも拘らず、厚生省にしても今お話のような極めて緩慢なる單に大阪府からの報告を待つといつたような態度であつて、積極的にその調査をし、積極的にこれの対策を講ずるというような処置のとられていないことは、甚だ遺憾であります。私思いまするに、こういうことはただに豊中の脳神経病院だけの問題ではないと思います。そのことの事実は、大阪府下におきましても、そのことを契機にいたしまして、他の病院を調べて見れば、浮浪者、浮浪兒、そういうものが四つの病院に尚六十五人おつた事実であります。こういうことから想像しますと、ただに大阪府だけの問題ではない。全國至る所にこういう事態が未だに放置せられておるのではないかということを心配するものであります。そういうことに対して適当なる処置をおとりになつたか、対策をとられるかどうか、その点についてもう少し詳しいお話を願いたいのであります。これはただこういうことが偶然に起つて而も知らなかつたというような問題ではない。長期に亘つてこういう犯罪が犯されておる。そうしてその間において、而も関係当事者においてはそういうことが大体よくないということが分つておつて、而も放置してあるということは、これは許すべからざることである。こういう人道上あるべからざることが、終戰後における我が國の敗戰のああいう現状であつたとは言いながら、こういうことが行われておつたということは戰慄すべき事柄であるのであります。私現場に参りましても肌に粟を生ずるような鬼氣迫るものがあつたのであります。而も当局においてそういういわゆる怠慢の態度であつては、全國にいろいろな問題が今後にも起らないとは保証し難いと思います。その後において何か手を打たれましたか、お話を願いたい。
#33
○政府委員(濱野規矩雄君) 誠に仰せの通りでございまして、先般愛知縣下にも精神病院で不祥事件がございました。それから又只今お話のように大阪でああいう不祥事件が起きました。直ちに私の方から各縣に例を示しまして、そういうことがないようにいたし、又先月全国精神病院長会議を東京で催しましたが、院長自身も大変両方の事件は自分たちとして恥辱である。そういうことのないようにということを申しますし、私の方からもそういうことのないようにということを重ねて申しまして、尚あの事件が新聞に出ると同時に東京その他には直ぐ電話をかけまして、そういうことのないようにその日に処置をいたしました。大阪の方の事件は、先程申しましたように電話をかけたところ、直ぐ人が來て報告するというので聞きましたところが、全部引つ張られておつて事情がよく分らないという話であります。こういうことで報告を待つておる。報告を拜見いたしましたが、どうも余り感心しない。報告のし方が遅いのは、先程申しましたように、予防課長に行つてよく愼重にして呉れということを申しておる次第であります。大変御心配をかけまして恐縮であります。
#34
○草葉隆圓君 只今の問題は、私もお尋ねしたいと存じておりましたが、私は今予防局長の御答弁だけではちよつと満足しかねるのでありますが、これは二つの面がありはしないか……。
#35
○理事(谷口弥三郎君) 大臣は閣議があるので、別に……よろしうございますか。
#36
○草葉隆圓君 よろしうございます。
#37
○理事(谷口弥三郎君) それならどうぞ。
#38
○草葉隆圓君 それは一つは兒童福祉法関係の問題、これが本質的な問題で、そうして同時に脳病院の問題、こうなつて来る問題で、只今塚本委員長の話もありましたが、これはあの問題が起つた所だけじやなく、外の病院にも相当沢山現実にある問題である。結局孤兒をどう扱うかという問題から起つて來た問題であつて、從つて兒童福祉法ができました現在、兒童福祉法の執行と申しますか、やり方というものが至つて不徹底であるから、從來はまあ止むを得んと申しましても、少くとも兒童福祉法ができたら、それの観点から立つた行き方をもう少し考えて頂かなければならない問題じやないか、現に我々は昨年……今年でございますか、静岡縣へ参りまして、静岡縣では、堂々と、兒童福祉法施行後において、兒童を監禁しておつた事実がある。それをこの厚生常任委員会が行つて、これは若し仮にその処置をとらなかつたら、常任委員の或る個人がその責任者を告発するという程まで強く感じましたが、鉄柵の中へ入れておつた、全く監獄同様であります。而も段々聞きますと、それは主義主張においてそれをやるというのですから、誠に困つたものであります。その後はそれはとうとうやめなければならんようなことになつて、現在はなくなつたようでありますから結構でありますが、そのときにおきましても、厚生省関係にも相当強く申上げたけれども、厚生省自身が至つて不明朗な態度をおとりになつたと記憶しております。今度の大阪の問題はそれ以上の大きな問題だと思います。少くとも、これは脳病院の問題であると同時に、兒童を主管している兒童局関係においては、より以上眞劍にこれを研究し、且つその処置をとつて頂かねばならない問題である。孤兒をやる先がないから脳病院にぶち込んだ。それがそこだけでなしに外にいくつもある。こういう状態になつておりますが、兒童局担保においてはこれに対してどういう調査と措置をおとりになつているか、こういうことを先ず伺いたい。
#39
○説明員(小島徳雄君) 只今草葉さんから、大阪の脳病院の問題につきまして、兒童局のこれに対する考え方についての御質疑のことと思います。私共といたしまして、あの事件が起りまして直後、直ぐさま新聞にあの問題が出まして、御承知の通りああいう問題が新聞に出ますと、我々は無論関心を持つているのでありますが、より以上に関係方面ではああいうことが新聞に出ると、兒童の面から非常な関心を持つて直ぐ即刻報告を求められるのであります。私共は直ちに大阪府に電報を打まして、出頭を求めまして、どういう関係でああいう事件が起つたか、どういう処置がなされたかという問題につきまして、兒童課の関係の方に來て貰つて事情を聽取いたしました。只今委員長からお話がありましたように、あの当時いろいろのいきさつがありまして、
   〔理事谷口弥三郎君退席委員長着席〕
ああいうことになりまして、我々としましては、誠に申訳ないことと考えておるのでありまするが、当時のいきさつは、委員長から今大体のいろいろなお話がありましたから、私からは詳しく申上げないのでありますが、我々といたしましては、ああいうことが、前に壽産院事件があり、又たまたま脳病院ではありまするけれども、兒童問題といたしまして、我々として非常に関係の深い浮浪兒の問題がその一部においてあつた。而もそれが只今お話のありましたように、相当計画的に長期に亘つてあつたかのような印象を我々は受けたのであります。このようなことにつきまして、我々といたしましても非常な責任を感じておつたのでありまするが、直ちに関係方面に対しましてはその報告をいたしまして、再びさようなことのないように嚴重に注意をいたすように指示いたしたのであります。尚先程私も御説明申しましたのでありまするが、兒童福祉法の最低基準というものがいよいよ実施されるのでありまするが、そういう点を我々は深く心配いたしたのであります。関係方面でこの問題を非常に重大な関心を持つておるのもこのゆえんであるのであります。内容につきましては、皆様にも配付いたしてありますから御覧頂くと分るのでありますが、最近におきまして、兒童問題というものが各方面で非常に関心を呼び起しまして、殊に浮浪兒の問題につきまして、いろいろな関係の方々にこの問題につきまして関心を持つてやつて頂いておるのでありまするが、従いまして関係者が多いだけに、その兒童福祉関係に携る者については施設の内容の問題につきまして、極めて嚴重なる監督を要する。こういうことが最低基準で設定されたわけであります。従いましてこの基準によりますれば、必らず監督官がその施設には六ケ月に一回は行かなければならぬ。そうして施設の内容、設備、子供の取扱い、プログラムというものがすべて本当に兒童のためによく行つているかどうか、一々検査しまして、その検査に合格したなら合格した合格証を出す。誰が担任官で、そこの施設に行つたかという責任者の名前をはつきり出して置く。そうして又後から責任者が行つた場合に、その前の責任者のやつたことが正しくなければ、その責任者がその責任を負うというように、すべて子供の施設に関する限りにおいては、監督の方面におきましても内容の方面につきましても、この最低基準において極めて嚴重にされるのであります。これが大体來月の十二月から全国的に施行の運びになるのでありまして、これはひとり兒童福祉施設に関する問題ではありまするが、私共はこの問題はひとり施設の関係ばかりでなく、或いは精神病院、或いは各地の病院に子供が收容されて、そういうようなことがあるということが、これは施設ではないのでありますけれども、極めて我々として関係深い。この問題は兒童福祉施設というような新らしい制度ができまして、そういう方面は指導員、民生委員というものと十分連絡を取りまして、そういう施設が起らないように未然に予防、指導を加える、こういうふうな考え方で指示をいたしたのであります。重ね重ね先には壽産院事件があり、只今は大阪の事件があり、最近又或る里親の問題につきまして、一つのあんな忌わしい事件がありました。我々といたしましては、こういう事件があるごとに非常に慚愧に堪えないような、非常な申訳ないような責任を感じておるのでありまするが、我々といたしましては、この最低基準の実施を機会にいたしまして、全國にそういう機運を醸成いたしまして、ひとり兒童福祉施設ばかりでなく、全國のそういう子供の関係を扱つているすべてのものがそういうことのないように嚴重に監督指導いたしたい、さように考えております。
#40
○草葉隆圓君 大分時間も経ちましたが、結局脳病院は最近幾つもいろいろな問題を起しておる。現在東京にも引揚者のことで問題を起しております。それで相当空いておる所が全國的にあるのであります。それがいろいろそういう場合に轉用されて、一方は引揚者の方で、一方は浮浪兒狩りで持つて來るというようなことで、こういう点について何かそういう病院の收容力を他に轉用して來るというものがありましたらば、他日で結構でございますから、一つお示しを願いたいと思います。それから大阪の問題は済んだことをかれこれ申上げるのではなしに、現在まだ外の病院に收容されておる者もありはしないか、又それを中心にしてこういう問題が恐らく外にも全國にありはしないか、それで最低基準なんかという問題とは別に、そこまで行かんで、とにかく子供は一つ邪魔だから、これは精神異常として処置してしまつた。そうして陽の目を見ずにおる子供が相当おりはしないか、それを一ついろいろ手を打つて頂くという必要があると存じます。この点を次の機会でも結構ですから、外の病院に入つておる子供をどういうふうに考えて処置されるかというような点を一つ詳しく御報告願いたいと思います。
#41
○井上なつゑ君 ちよつとこれに附加えてお願いしたいのですが、只今病院のお話がありましたのでございますが、先般九州の亀川病院に行きましたが、この病院は患者の收容力も十分にございます。ペットの数も多分にあるということを聞いたのであります。最近國立病院の整備をしておられるということでございますが、若しそうした整備の統計表が若しここにございましたら結構でございますが、ございませんければ、後で一緒に頂戴しますことができましたら非常に有難いと存じております。
#42
○中平常太郎君 もう本日はこれくらいの程度で一つ散会なさつたらいかがですか。
#43
○委員長(塚本重藏君) 大体この程度で本日は散会したいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(塚本重藏君) 時間がありませんから……ありますれば一昨日理事会でいろいろ話合つたことの報告などしたいと思いますが、又の機会に讓ります。ただここで決まつた今週における日程の中の明日、明後日の分だけを申上げて置きますと、明日午前十一時に日比谷の公会堂で國民健康保險十周年の記念式典が行われますので、皆さんの御参列をお願いいたしたいと思います。午後は國立栄養研究所と國立病院の方の観察に参りますが、その前に今日皆さんにお配りしました中央労働委員会からの建議書というものが出ておりますので、これを一應今晩でも御覧下さつて置けば何かと明日の観察のために参考になるかと考えます。それから十三日土曜日には午後に映画がありますので、是非一つ御覧置きを願つて頂きたいと思います。それから來週におきます日程は又作りまして御報告申上げます。本日はこれを以て散会いたします。
   午後零時二十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           今泉 政喜君
           谷口弥三郎君
   委員
           中平常太郎君
           山下 義信君
           草葉 隆圓君
           中山 壽彦君
           紅露 みつ君
           竹中 七郎君
           井上なつゑ君
           小杉 イ子君
           穗積眞六郎君
  國務大臣
   厚 生 大 臣 林  譲治君
  説明員
   厚 生 次 官 葛西 嘉資君
   厚生事務官
   (社会局長)  木村忠二郎君
   厚生事務官
   (兒童局長)  小島 徳雄君
   厚 生 技 官
   (藥務局長)  慶松 一郎君
   厚生事務官
   (予防局長)  濱野規矩雄君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト