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1948/10/15 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 法務委員会 第1号
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1948/10/15 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 法務委員会 第1号

#1
第003回国会 法務委員会 第1号
昭和二十三年十月十五日(金曜日)
  ―――――――――――――
昭和二十三年十月十二日(火曜日)議
長において本委員を左の通り指名し
た。
           伊藤  修君
           大野 幸一君
           齋  武雄君
          大野木秀次郎君
           鈴木 安孝君
           遠山 丙市君
           奧 主一郎君
           鬼丸 義齊君
           深川タマヱ君
           岡部  常君
           來馬 琢道君
           松井 道夫君
           松村眞一郎君
           宮城タマヨ君
           星野 芳樹君
同日議長は左の者を委員長に指名し
た。
           伊藤  修君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○理事の互選
○検察及び裁判の運營等に関する調査
 の件
  ―――――――――――――
   午前十時四十五分開会
#2
○委員長(伊藤修君) これより法務委員会を開会いたします。開会に先立ちまして一言ご挨拶申上げます。先に当委員会は司法委員会とせられまして、不肖私が委員長といたしまして、一年有余皆様の御協力により、司法委員会は相当の成績を挙げ得て終了するに至つて、誠にその点に対し厚く御礼申上げたいと存じます。この度圏らずも又当法務委員会に委員長の席を皆様の御支持によりまして汚すに至りまして、顧みますれば、自分といたしましてその職責に堪え得るかどうかということにつきまして、非常に危惧するものでありますが、何卒皆様の御支援によりまして、この委員長の席を汚すことなく、從来以上な成績を挙げて、当法務委員会の仕事を完了いたしたいと思います。何卒旧に倍しての御支援をお願いしたいと思います。一言御挨拶申上げます。
 本日は公報で御通知申上げました通り、当委員会の理事の互選が議題となつております。互選の方法を如何取計らいましようか。
#3
○齋武雄君 理事の選挙につきましては、互選の方法を省略いたしまして、委員長の指名に一任いたしたいと思います。そういう動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(伊藤修君) それでは齋君の御動議に対しまして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(伊藤修君) ではさよう決定いたします。委員長において理事の方の指名をいたします。岡部常君、宮城タマヨ君、鬼丸義齊君、以上三名を当法務委員会の理事に指名いたします。
 次にお諮りいたしたいと存じますが、御承知の通り、当司法委員会におきまして、裁判官の刑事事件不当処理に関する調査会が設置されておりますが、その調査会におきましては関係方面の示唆の分だけはこれを完了しておる次第でありますが、その余の分につきましては、いわゆる暴力團に対するところの裁判並に検察という点につきましては、未だ完了していない次第でありますが、この際從来の調査会の名称を変更いたしまして、名称を、「檢察及び裁判の運營等に関する調査」、こういう名称にいたしまして、その目的を、「裁判官、検察官の封建的観念及び現下日本の國際的、國内的立場に対する時代的識見の有無並にこれら司法の民主的運營と能率的処理を阻む残滓の存否を調査し、その不当なるものあるときは、それが立法的対策を講じ、又は最高機関たる國会の立場で司法部に対しこれを指摘勧告する等、適切な措置をとること、」從來の目的と大差はありませんが、文字を整備いたした次第でありますが、以上のような名称及び目的の調査会を設置いたしたいと存じます。如何でございましようか。
#6
○鬼丸義齊君 これは國会法或いは参議院規則等によりまして、当委員会が当然そういう調査会を設けて、法的にも、又手続の上においても差支ないものであるかどうかと聊か疑問を持ちまするが、この点どういうふうなお考えであるか。尚先回の不当裁判に対しまする調査を我が委員会においてやることになりましたについては、特にその際その筋の示唆等がありましたために、当委員会がそれを扱うことになつたという経過は了承いたしておりまするが、ここに改めて名称も変り、殊にその調査範囲も非常に從來とは異なつた擴大された範囲であるし、非常なこれは重大なる事項だと思います。で、法務委員会においてそれをここで協議し、法務委員会においてその活動を開始することに対して外部の響き――乃至は法務委員会の課せられたる当然なる職權なりとしてよろしいものであるかどうか。本会議等との全然連絡を取らなくしてやつてよろしいのであるかどうか、どいうことについて聊か危惧の念を持ちます。すでに経驗いたしました裁判官の不当裁判に対しまする調査につきましても、法務委員会がああいうようなことをべ調るのは少しく行き過ぎじやないか、或いは法務委員の仕事も非常に多いところに持つて來て、今度新らしくこうした大きな仕事を担当すること等を睨み合せて考えて見ますると、法務委員会の負担が非常に過重になるのではなかろうかと心配いたします。容易周到なる委員長であられまするから、その辺のことは十分に御研究になつておられることと思いますが、その辺についての経過並びに今日こういろふうに更に名称、内容も異なつてこの調査会を作ることについて、どの方面においても指弾を受けるようなことはないように、又この名称を変更してこれだけのことにするについてはどういうような経過にようてそういうことをなすに至つたのであるかという点を御説明を願つて、考慮いたしたいと思いますがよろしく一つお願いいたします。
#7
○委員長(伊藤修君) 御承知の通り先の司法委員会におきまして、関係方面の示唆に基きまして、裁判官の刑事事件不当処理に関する調査とかいうものを開始いたしました。勿論関係方面の示唆は、当時の委員会に対しまして例示的に六個の事案を指摘して参りました。それはただ飽くまで例示であつて、委員会においては少なくともそれに類するもの若しくはそれと関連を持つもの、そういう趣旨に副うような事項については常にこれを國会として指摘して、以て日本の司法權の運用並び再建に寄與するように國会は獨自の立場において常に活動すべきものである。こういうような示唆があつたのであります。当時さような趣旨を皆様に申上げまして、あの委員会ができ、爾來活動の結果大体において世評の上においてはその目的を達し得たことと我我も自負する次第でありまして、最高裁判所におきましても、当委員会のあの示唆に基きまして、十五号の裁判所時報に、全國の司法官に對しまして、当委員会が指摘したと同様な趣旨の訓示を與えまして、いわゆる裁判官の旧來の観念を是正して新らしい民主日本の再建に寄與するようにというような、長文な訓辭が與えられておるような次第でありまして最高裁判所においても、さような示唆に基いて行動を取つているのです。尚我々の從來の仕事はまだ完了していないと存じまして、関係方面においてもやはりその一部として指摘しておるところの、全國におけるいわゆる暴力團に対する裁判が、今日日本の民主主義再建のために非常に寄與するような方向に行なわれていないのではないか、こういうような考えもありまして、先の委員会におきまして、その一部を調査にかかつた次第でありますから、そのままその事案に対しまして、当法務委員会が繼續して、從來の委員会を再びここに設けまして、調査をすべきではないか、かように存じましたが、御承知の通り委員会が変りましたものですから、新らしくここに設置するという立場になつたのであります。それならば名称をも変更し、又目的をももう少し明確にいたしまして、調査の範囲が檢察の方面にも及ぶ場合があるのですから、これを含めていたしたらどうか、かように存じまして、先刻申しましたような調査会の提案をいたしました次第でありますが、勿論國会法の上におきましては、当法務委員会におきまして、さような調査もなし得ると私としては確信しておる次第でありまして、法務委員会におきましての法規の立法、そういうことは勿論司法制度の運用、警察制度の運用という点に対しまして、我々は國会として常に監督することはでき得ると、かような観点に立つてこの調査会を設置いたしたい。かように思う次第であります。
#8
○鬼丸義齊君 議員として國政の調査をなすことの権利のありますることは憲法の六十二條において明記しておりまするから、これは一点も疑問とするところでありません。ところがそれぞれの事務分担に対しては、参議院規則並びに國會法等において一つの範疇を定められております。思いまするに、檢察法に対する点については、御承知の檢察官適格審査委員会を設けられて檢察官の適格、不適格なことについての調査の機関が、公的にすでに定められて設けられたのであります。又裁判官の場合においては彈劾裁判所法によつて、それぞれ裁判官の不適格なるものに対しまする一つの監督方法の規定もございます。今委員長より提案されましたる調査事項の内容を未だ私は捕捉いたしておりませんが、これとの関連において、その他の……それではまだ十分でない、裁判官に対する、不当裁判に対する点についての彈劾裁判所法並びに檢察官適格審査委員会の職権外に属する点について調査をするという範囲にするのであるか、この点がまだ明確でない。若しそれ、この調査会がそれぞれの機関がありまする場合に、その範囲に侵入をするというようなことになりますると、大変な非難を受ける虞れもございます。尚今度名称を変えられ、併せてそれについての権限の非常に廣くなつたことについて再檢討をして誤りのなきことを期したいと思います。尚又そういうふうな名称を変え、そうして調査の範囲も拡大いたしましたのには、何か直接の原因及びそれに対する準備が私は定めしできておることと思つていまするが、丁度折からこの委員会に私はとかく欠席勝ちでありますために、十分その間の経緯を存じません。委員長より今度提案されましたことについては、十分な研究がありました後にそういうことに御提案になつたのであるか、例えばこれについての一つの準備について、何がしかの方々の内交渉でもありましたのであるか、或いは委員長だけのお考えによつて、この提案をなされたものであるか、その間の事情がちよつと分りませんから、お聞かせ願えますと、審議の非常な参考になると思います。
#9
○委員長(伊藤修君) 私個人の意見ではなくて、先に関係方面におきまして、前言申上げましたごとく、例示的に指摘したのです、それ以外のものは委員会において獨自に取つて以て審査すべきものであるという趣旨からいたしまして、指摘されました事案についての調査以外にも、尚すべきことを豫め示唆されておる。かように考えまして、先の委員会は繼続審査すべきものであると、かような観点に立つて御提案申上げた次第であります。
 又目的なり名称なりを多少拡大し、又変更いたしました次第は、裁判所方面におきまして、いきなり不当処理と、こういうふうな名称にされると、何だか委員会に取り上げられると、直ちに不当なやつだというふうな印象を受けるので、刺戟するから、何とかその名称を変更して貰えないかという非公式な話もありましたために、名称の点では考慮した次第であります。目的の点におきましては、休会中におきまして、暴力團等に対するところの調査の一部に着手いたしました際、どうしても裁判と檢察方面とは両方にやはり調査を行わなくちやならんと、かような実際上の問題からいたしまして、檢察ということも含めた次第であります。
 又只今御指摘の檢察官資格審査委員会がある。或いは裁判官彈劾裁判所にかかる事案もある。これらとの調和はどうかというお話がありましたが、それは裁判官に対するところの彈劾裁判所は御承知の通り人の問題でありまして、人の非行についての事案が繋属するものであります。又檢察官の資格審査委員会の目的もやはり檢察官の人の非行及び能力というものが問題になるのでありまして、当委員会におきますところの問題はそうではなくいたしまして、日本の裁判の運用が少くとも憲法に要求するところの民主主義の徹底、平和主義の徹底というような線に沿うておるかどうか。そういうふうに運用されているかどうか。又檢察官がやはりそういうようなことを理解して檢察事務を運用しているかどうか。そういう点を廣く國政の上から見てこれを調査して行こう。若しそれに悖るようなことがありますれば、これを指摘して是正せしめて、以て日本の民主化の徹底、再建というものを図りたい。かような点からいたしまして、この調査会をいたしたいと思うのでありまして、御指摘のような資格審査委員会、或いは彈劾裁判所の事案ということは少しも抵触しないと考えておる次第であります。
 両本件につきましては、決してここで直ぐ御決定を願おうという意味ではありませんから、從来の関係もありますので、法規上一應ここで繼続するか否かということを御提案を申上げなくてはならないのでありまして、提案した次第でありますから、尚御研究を願つても差支ありませんです。
#10
○鬼丸義齊君 ちよつと済みませんですが、その名称はそれでよろしうございますが、その権限、調査の事項ですか、範囲をもう一遍一つ聞かせて下さい。
#11
○委員長(伊藤修君) それではもう一遍再讀いたします。
 「目的、裁判官、檢察官の封建的観念及び現下日本の國際的國内的立場に対する時代的識見の有無並びにこれら司法の民主的運営と能率的処理を阻む残滓の存否を調査し、その不当なるものであるときはそれが立法的對策を講じ、又は最高機関たる國会の立場で司法部に対しこれを指摘勧告する等適切なる措置をとること。」
 これは裁判所が先に申上げたる第十五号の時報によつて、全國に訓示いたしました中にあるところの文字を多く採用いたしまして、そうしてこういうような趣旨に表現いたしました次第でありますが、大体の趣旨は先の委員会の趣旨と余り変らないのであります。
#12
○鬼丸義齊君 私らも実にその必要を痛感をいたしておりまするし、そうなくてはならんと思つておりますので、趣旨においては全然同感でありまするが、憂うるところは、若しもそれが活撥であり、それから効果が着々挙りまするほど、注目の的となる。その場合に若しも十分なる用意と十分なる研究を重ねて置かなければ、法務委員会が出過ぎたやり方じやないかというふうな謗りを受けやしないかということを老婆心から私は心配いたしまして、この点を伺つたわけであります。
 今委員長の提案されました趣旨に対しましては、私共はそれにむしろ勝るとも劣らざる希望と必要を感じております。提案の趣旨は御尤も千万と思いまするが、今申上げました通りに國会並びに参議院規則等についてそれぞれ職務扱いの範囲が定められておりますので、その点についても深く一つ御研究を願つて、万遺漏なきを実は期したいと、こういう趣旨から伺つたわけであります。
#13
○委員長(伊藤修君) その点は先に尾津事件の中間報告をする前に相当長く文書においても説明いたしておる次第でありまして、又口頭報告の場合にも、その点は特に念を入れて報告いたしまして、その趣旨は、我々の委員会の考えておつた趣旨は最高裁判所においても遂にそれを是認いたしまして尤もさような考えで出発されたならば、我々としても双手を挙げて賛成するところであると三淵長官も賛意を表されまして、以來むしろ三淵さん辺りからも協力の立場に立つておられる位でありまして、出発当時においては衆議院におきましても、或いは弁護士会におきましても、いろいろ異論がありましたが、今日におきましては、我々の意図するところがですね、そういう点ではないと、他の部面に……例えば裁判にタツチするとか、或は先程御指摘のいわゆる人事の問題に立入つて、他の機構の権限を侵すとかいうような問題ではないと、高所大所に立つてわが司法権の確立を図ろう、最もよき檢察制度にいたしたいとかような観点からしてこの調査会は活動しておるのだということは、今日の程度におきましても皆是認されておられると、かように考える次第であります。尚今後運営する場合におきましては、そういう点は十分意を用いてかりそめにも指彈を受けないように我々は行動して行きたいと、かように考えます。
#14
○鬼丸義齊君 國会における法務委員会の責務はいよいよ重大なるものを加えるもめがあると思います。殊に近来逮捕状の制度が設けられまして以來の檢事局並びに裁判所との関係、及びその発令に伴いまする実施上の状態等から見まして、あらゆる方面に亘つて非常な大きなシヨツクを與えております。法的にも深く考慮を拂わなければならん点が沢山あろうと思いまするし、ときどき近來の傾向はややともすれば檢察フアツシヨの誇りすら現に受付けつつありまする。その点に対しまする我々法務委員として深き関心を持つて、檢察方面は勿論であり、裁判方面においてもよりよき檢察陣、よりよき裁判所を確立いたします上において、非常な活動分野が殖えて参つておると思つて参おります。幸いにそした委員長の御提案もございまするならば、その調査のことも非常な重大なことと思いまするから、でき得るならば本日その儘取決めに至らずして、少しく時を貸して頂いて、愼重に且つ最も適切なる運用を見て、よりよき一つ成果を挙げてみたいと思います。私のはそれだけにいたします。
#15
○委員長(伊藤修君) 只今御指摘のような場合をも今度は調査ができる。こういうような意味合いからして「檢察官の封建的観念の有無を調査」こういうふうな表現をいたした次第であります。又或る委員のお方からもお話がありましたが、いわゆる民事裁判においても今日いろいろ弊害があり、運用について、そういう点をもやはりできると、こういうような考えからいたしまして、こういう表現を用いた次第であります。
#16
○鈴木安孝君 私もこの問題は重大問題であると思いますし、従つて鬼丸委員の御意見と同感であります。殊に前の裁判官の不当処理について考えましたことは、現在行われており、まだ決審にならない、確定にならない事件の内容を調査いたしまして、或いは保釈を許したのがよくないとか、よかつたとかいつたような意見を……現在その事件が進行しておる。例えば眞木事件におきましても、眞木事件というのは控訴審で審理中の事件に対して我々が調査をいたしまして、或る意見を発表するということは、裁判官の裁判の上に、いわゆる裁判官の裁判権を我々は侵害するのじやないかということを憂えるのじやないかと私は思います。檢察事件でもその通りだろうと思う。丁度会計檢査院的に或る事項が結了いたしました後に、そのやり方がよかつたとか、惡かつたというような調査をすれば、これは國政監督の上に適当と思いますけれども、今進行中の事件について、裁判官がこういうことをやつたのがよくないとかいうような批判を與えるということは如何なものでしようか。これを裁判官の方から見ますと、いわゆる立法権が司法権を侵かすものでないかということを言わるるのも無理からんことではないかと思います。私はそういう今までの考えでありますからして、憲法六十二條の方から言いましたならば、國政全般に亘つて調査又一方裁判官は裁判官の職権があり、るのであるから、この事件が進行中に調査をするというようなことは、却つて弊害を起すのじやないかとも考えます。まだ確定した意見でありませんから、そういうようなこともありまするからして、これは特段調査した上で只今の委員長の御提案について意見を申上げたいと思いますから、暫く時を貸して頂きたいと思います。
#17
○鬼丸義齊君 ちよつと速記を止めて頂きたい。
#18
○委員長(伊藤修君) 速記を止めて。
   午前十一時二十分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時三十七分速記開始
#19
○委員長(伊藤修君) それでは速記を始めて。
#20
○松村眞一郎君 私はさきに裁判官の刑事事件不当処理等に関する調査に当りまして、かくのごとき調査を当時の司法委員会で担当すべきや否やということについて相当その場合において檢討が加えられたのであります。その時に私はこういうことを申上げたのです。從來は各裁判所で判決をいたした場合に、それに対して法律上の批判というものが行われておつた。判例批判というような学問的のいろいろの批評を世間においても聞くことができる。裁判官自身もそういうことについて自分の判決を更に反省するというようなことはあるけれども、それ以外の或いは道徳的批判であるとかいつたようなことが、まだ十分な國民的の考慮が拂われておらんし、そういうようなことは成るべく促進した方がいいからという意味において、私は、この度調査をするということについては、そういう意味において理論上の根拠があるというので私は賛成いたしたのであります。併しながらここに考えなければならん問題は、裁判官は獨立の権限を以て司法事件を取扱つておるのでありますから、その判斷の途中においていろいろな批判をするということは余程考えなければならんじやないかと私は思いますから、或る程度の判断を裁判官がした場合に、必ずしも私は確定判決ということは申しません、或る程度の判決ならば判決をしたというようなことを見て、そこで批判が行わるべきものじやないかと思いますから、私はこの度法務委員となつて委員の名前も変りますし、新らしくこの問題を取扱うということについての今委員長からの御提案に対しましては引続きこういうような問題について法務委員として調査をすることは適当であると考えます。併しながら只今申しましたような趣旨を十分我々は考えながらこの問題についての委員会の態度を愼重に進めて行くべきであると考慮いたします。そういう意味においてこの調査の行われることを賛成するということを申上げて置きたいと思います。
#21
○委員長(伊藤修君) それでは鬼丸さん、鈴木さん、松村さんの御発言の御趣旨を含めまして、この委員会の運営につきましては、尚將來御協議願うことにいたしまして、設置には御異議ございませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○委員長(伊藤修君) 御異議ないと認めます。では提案通り設置することに決定いたします。
 では本日はこれを以て散会いたします。
   午前十一時四十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     伊藤  修君
   理事
           岡部  常君
           宮城タマヨ君
   委員
           大野 幸一君
           齋  武雄君
           鈴木 安孝君
           遠山 丙市君
           深川タマヱ君
           松井 道夫君
           松村眞一郎君
ソース: 国立国会図書館
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