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1948/11/19 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 逓信委員会 第3号
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1948/11/19 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 逓信委員会 第3号

#1
第003回国会 逓信委員会 第3号
昭和二十三年十一月十九日(金曜日)
  ―――――――――――――
  委員の異動
十一月十五日(月曜日)委員橋本萬右
衛門君の辞任につき、その補欠として
加藤常太郎君を議長において指名し
た。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○白河局の電話交換方式変更に関する
 請願(第百六十二号)
○長野縣神坂郵便局分室湯舟沢無集配
 郵便局新設に関する請願(第十六
 号)
○福島縣原町に放送局出張所設置の請
 願(第百六十二号)
○長野縣赤穂町にラジオ中継放送局設
 置の請願(第百二十五号)
○都城市沖水に電話仮設の請願(第百
 四十八号)
○連合委員会開会に関する件
○議員派遣要求に関する件
  ―――――――――――――
   午前十一時五分開会
#2
○委員長(大島定吉君) 只今から逓信の請願に関する審査委員会を開会いたします。紹介者の出席の都合によりまして、第百六十一号を議題といたします。紹介議員の趣旨説明をお願いいたします。橋本萬右衞門君。
#3
○委員外議員(橋本萬右衞門君) 福島白河局の電話交換方式変更に関する請願でございまするが、白河町は関東北の経済的文化的な一大中心地でございまして、近年國立関係の機関は種々設置を見、又平和経済への復帰に伴い、輸出品製造所心も興り、諸般の面からますます通信機関の完備が要望されておるのでございますが、白河町においては交換機の老朽化は甚だしいので、通話に支障を來し、連絡活動は阻害されているが、電話加入増設の余裕もない状態であるのは、躍進途上にある白河町の最も遺憾とするところでありますから、白河局の電話交換方式を変更し、地方文化の発達と、産業の興隆に寄與せられたいとの請願でございます。承わればすでに逓信当局におかれましても調査せられて、その方針であるやに承つておるのでございます。ただ、順位が下の方にあると承わるのでございますけれども、この際順位を変えて早急に実現せられんことを偏えにお願い申上げる次第でございます。
#4
○委員長(大島定吉君) 政府の御所見を御伺いします。
#5
○政府委員(鈴木直人君) 只今の白河局の請願は御尤もだと存じているわけであります。橋本さんの御説のように地元の要望もあり、橋本議員等の切なる御希望がありましたので、特に注意をいたしまして逓信省といたしましても調査を進めているわけでございます。なにせ戰災電話とか戰時中の設備の取換えなどが思うように行かない現状からして、相当熱意を持つているのでありますが、速急に実現は困難な状態で現在まで参つている次第であります。でき得る限り要望に副うようにいたしたいと存ずる次第であります。
#6
○委員外議員(橋本萬右衞門君) 委員外の発言を許して頂きます。
#7
○委員長(大島定吉君) どうぞ。
#8
○委員外議員(橋本萬右衞門君) ちよつと耳が遠かつたのですが、今のお願いできるという御説明でございましたろうか。
#9
○政府委員(鈴木直人君) 今日実現するということはちよつと困難な状態でありますが、十分研究いたしましてできる限り要望に副うにいたしたい。そう考えております。
#10
○委員外議員(橋本萬右衞門君) 大体いつ頃のお見通しでございますか。
#11
○政府委員(鈴木直人君) その点はまだはつきり申上げる段階に達しておりません。
#12
○委員外議員(橋本萬右衞門君) 順位は分つていないのでしようか。
#13
○政府委員(鈴木直人君) その点につきましては、追つて又具体的に御説明申上げます。
#14
○委員外議員(橋本萬右衞門君) 何分よろしくお願いいたします。
#15
○委員長(大島定吉君) 外に質疑がなければ……。
#16
○小林勝馬君 これは一日河の電話局に限らず日本全土に亘りまして、もつと大きな都市におきましても旧來の電磁式を使つて非常に不便を感じておる局が多数ある筈でございます。現在例えば九州地区におきましても、佐賀市の佐賀電話局のごときは戰災がなかつたために從來の電磁式を使つておりますが、これなんかも共電式に改正して貰いたい、こういうような意見が現在、希望がありまして、恐らく逓信省の方には請願しておることだと思います。現在大都市におきまして未だ電磁式その他從來の電話を使用しておられる局は多数あるのじやないかと思いますが、この機会にそういうような調査表と申しますか、あれを各委員に全部配付して頂きたいと、大体の逓信省の改正して行かれる目標乃至は順序その他判明できる範囲におきまして結構でございますから、そういう点を特にこの際お願いして置きたいと思います。
#17
○政府委員(鈴木直人君) 承知いたしました。
#18
○委員長(大島定吉君) それでは次に移ります。文書表十六号、紹介議員が御出席がないようでありますので、專門員から説明願います。
#19
○專門員(後藤隆吉君) 神坂郵便局分室湯舟沢無集配郵便局新設歎願書というのが出ております。趣旨は本村の概況は総面積二方里九九、戸数四百五十三戸、人口二千五百五十九名を有し、峻坂斜面により形成せられ南西に方位したる村にして、東は本郡吾妻村に、西は岐阜縣落合村に、北は本郡山口村に、南は恵那山脈を経て下伊那郡智里村を村界とする嚢状を呈する村なり。明治の初年、馬龍村及び湯舟沢村二ケ村併合して神坂村と名命せられ交通通信及びその他文化はその施設に恵まれざるため極めて幼稚なる現状なれば先ず通信文化の発達による村民の文化生活への第一段階とせんとする念願多年に亘り宿望しあり、特に標記のごとき神坂村郵便局分室として無集配湯舟沢郵便局の新設を望む声澎湃として起れり、その主たる趣意を列挙すれば左のごとし。
 一、湯丹沢部落は前記のごとく合併村にして現郵便局は元中仙道街道筋馬籠に介在し村中心点小森より二キロ湯舟西南端霧ケ原よりは二十数キロを離るる極めて偏在せる地点にあり、從つて湯舟沢民の利用性は漸減の現状なり、以前村役場馬籠(現在小森地区)に在りし当時は役場に用件ありしときのみ利用しあるも現在は湯舟沢大部分は殆んど岐阜縣落合郵便局を利用せんとする傾向にあり、從つて湯舟沢地区に郵便局を新設せらるれば前記のごとき不便と隠忍的処置は皆無とならん。
 二、湯舟沢部落総人口は一千三百五十三名あり、村全体の人口は二千五百五十九名、戸数は村全体四百五十三戸に対して湯舟沢部落は二百七十二戸である。こういう表を添えております。それから更に現在食糧増産の緊急なる砌、増産に挺身せる多忙の身を寸暇を割いて、遠隔なる馬籠郵便局所在地まで出向するは甚だ不合理なることである。更に又経済的條件から見ても、湯舟沢部落民の貯蓄的観念も、農業協同組合及び郵便局等金融機関の遠隔なる故を以て、浪費するか、或いは死藏せしむる者多く、これら分布状態の便、不便は非常なる影響を有する。こういうことであります。
#20
○政府委員(鈴木直人君) 只今は極めて詳細なる要旨を添えた請願の趣旨を拜聽いたしたのでありますが、只今の請願にありましたように、予定の設置場所は既設の神坂局から距離が三・一粁でありまして、その間の道路も非常に悪く、又郵便局の利用上非常に不便の現状にあるのであります。ただこれを利用する戸数が標準に達しておらないような状態でございまするので、基準から申しますとまだ設置する氣持になつていないような状態であります。併しながら十分と調査いたして見たいと思います。
#21
○委員長(大島定吉君) 別段御質疑がなければ次に移りたいと思います。次に文書表百六十二号を議題といたします。油井賢太郎君の説明をお願いいたします。
#22
○委員外議員(油井賢太郎君) 福島縣の放送局出張所設置についての請願について御説明を申上げたいと思います。実は福島縣には只今のところ、福島、郡山、若松と三ケ所に放送局並びに中継所がありまして、海岸地方に更にもう一ケ所平市にございますが、海岸地方の北部の方に位しておる方面のところには、中継放送所もないのであります。原町を中心といたしまして、大体人口が七万近くあるところに十数ケ所の町村があるのでありますが、その方面は福島縣内にありながらラジオの放送はすべて仙台のしか入らないというような状態になつておるのであります。從つていざ選挙などがありますような場合には、隣縣宮城縣の候補者の政見発表のみを聞くことができて、肝心の福島縣の候補者の政見というものは聞くことができないというような状態になつております。かような次第でありまして、福島縣の海岸地方の北部に是非中継所で結構ですから、早急に一つ設置願いたいというのがこの請願の趣旨でありまして、殊に東北地方の文化の面におきましても他の地方と比べますと、非常に恵まれない状況になつております。こういう方面は幸い電力も豊富でありますから、せめてラジオ位円滑に聞かして頂きたいというのが地方民の要望となつております。どうぞ委員の皆様のうちにおかれましても、事情御推察を下さいまして、是非ともこの請願を御採択願えるようにお願いする次第であります。
#23
○政府委員(鈴木直人君) 只今油井さんから御説明になりました福島縣原町に放送局の中継放送所を設置して貰いたいという請願でございますが、実は私の郷里でございまして、油井さんの只今の御説明はよく分るのです。國会議員としても、同じような考え方を持つて進めて來たものであります。これは逓信省といたしましては、相当研究を進めておるのでありますが、現在全國を通じまして、全然放送の聞えない地方も相当ございます。そういうような方面に、第一次的に聞えるように、何らかの措置をしなければならんというような考え方を以ちまして、その方面に主力を注いでる現段階であります。只今の原町のごとき放送は聞えますけれども、縣の放送は聞えない。從つてローカル放送が全然聞えない。選挙等の場合においては、他の縣の候補者の演説が聞えるというような地方も、全國を通じまして、相当沢山あるのであります。その点は、非常に不合理でありまして、全國的問題として、これの調整を放送事業としては考えなければならんということに相成つております。これにつきましては、五ケ年計画を立てまして、例えば福島なら福島の放送局に、強いワツトの放送を設置するというような方法も、案としてこれらの計画の中に入つている。併し今年、來年ということでなく、今のところはまあ再來年あたりになつている現状になつているような計画になつているわけでありますが、そうなりますと、自然あの地方にも福島の放送が入るようなことにはなるわけであります。併しながらこの点については、又十分檢討いたしまして、只今の中継放送の設置の点についても、できるだけ御希望の趣旨に副い得るように努力して行きたいと、実は考えているのでございます。
#24
○小林勝馬君 今の請願の、この原町に簡易中継放送所を設置するというのは、技術的にはどういう関係にあるのですか。
#25
○政府委員(鈴木直人君) 技術的には、極めて容易にできるという件ではございませんで、相当困難なところにあるというふうに思つております。
#26
○委員外議院(油井賢太郎君) ちよつと委員外議員として発言をお許し願います。政務次官もあちらの方面はよく御存じなわけでありますが、原町は、元日本電気送信株式会社の送信所もありまして、そこに敷地も沢山あつてこれは町有と現在なつているのであります。そういう点から言つても、いわゆる地元負担というのは、誠意を以て実現できるように状態になつておりますが、只今のお話の点も、それをお酌み取り下さいまして、特に御考慮を願いたいと思います。
#27
○委員長(大島定吉君) 外に質疑はありませんか。只今油井君の御質疑、政府でも善処するというようなお話であります。
 次に百八十号を議題といたしまして、油井君の御意見を伺います。
#28
○委員外議員(油井賢太郎君) この百八十号の提案であります。ものの趣旨は、福島市に今までいわゆる手で廻す磁石式の、一番古い型の電話が只今のところございます。それを自動式に早く取換えて頂きたいというのが趣旨であります。この点につきましては、すでに人口十万もあつて、加入者も二千に垂んとするような状態でありまして、廳舎が狭く、又サービスも十分に行われないような状態になつて、加入者が非常に不便を感じているような次第であります。ただ一昨年の十二月に、福島の電話改式促進期成会というものを結成して、逓信局にもこの点につきましては、非常に御理解を得まして、特にこの廳舎の新築を計画されて、今年の春でき上がつた次第であります。ところが廳舎はできましたが、その中に入れる機械が、もう十ケ月にも垂んとするにも拘わらず、まだ一向入れて頂けないというようなことでありまして、折角佛を作つても魂が入らない状態で、市民としても、実にこの点は遺憾に思つている次第であります。所によれば、同じように新築落成されたところの他の地方の廳舎には、もう自動式の機械が直ぐ入つて、自動式に轉換された所があるというような事実となつているのであります。こういう次第でありますから、この福島の自動式変換も、特に一日も早く、皆様方のお力添えによつて、実施されるようにお願いしたいというのが趣旨であります。どうぞ皆様方におかせられましても、事情御推察の上、特にこの表現に御配慮を賜わりたいと思います。
#29
○政府委員(鈴木直人君) 只今の福島局に対して、自動式の交換方式を採るようにという請願でございますが、只今の御趣旨尤もだと存じているのであります。ただ全國的に見まして、相当各方面からの要望も輻湊いたしているような状態でありますが、それに対して予算とか資材の関係もございまするので、愼重に考えているところでございます。先程白河局につきましても、同じような請願がございましたし、又小林さんから、全國的なそういうような計画の表というようなものも、一つ伺いたいというようなお話もございましたのでありますが、この福島局につきましても、特に政府といたしましては、地元の熱意もございますし、誠意を以て現在研究中でございますが、今急に実現すると、今速急に実現するということは、実に困難な状態にあるのでありますが、順次、順を追うて要望に副いたいと、こういうふうに考えている次第であります。
#30
○委員外議員(油井賢太郎君) これは外の、方は先程申上げましたように、実現されている個所が相当あるようですが、どうして福島だけその選に入らないで、取残されているのでしようか。地元民としては、非常な不満を持つているようなわけになつているのでありますが……。
#31
○政府委員(鈴木直人君) 福島だけか取残されているということはございませんので、こういう地方が全國に相当沢山あるのであります。併しながら資材の関係、予算の関係もありまして、全國的にいろいろ研究した結果、まだそれに至らないというようなところにあるのでありまして、特に福島縣だけが、取残されているというような現状ではないのであります。併しながら政府としても、特にこの福島局については、今後とも留意いたしまして、研究をして、できるだけ御希望に副うようにいたしたいと、こう考えております。
#32
○委員長(大島定吉君) 外に御質疑はありませんか、なければ次に移りたいと思います。
 次に五十四号を議題といたします。專門員の説明をお願いいたします。
#33
○專門員(後藤隆吉君) 請願書を朗読いたします。
 放送法案による日本放送協会並びに一般放送局が新たに発足することは我が國放送文化に画期的な進歩をもたらすもので衷心から喜びとするところであります。殊に一般放送局が地方都市に開設を認められることは、現存の日本放送協会による放送番組とは異つた地域的色彩濃厚なる放送によつて地方自治に、地方文化の向上に、更に地方の生産事業の発展に寄與すること、至大にして法案第一條の目的達成に副うことを確信いたしております。即ち人心頽廃し、物資欠乏せる今日の日本の國状に照し、飽くまで民主主義の徹底と生産増強とを図るには一般放送局の利用は極めて喫緊の施設なることを痛感いたします。從つて今後各地で開設らせれるであろう一般放送局は極めて重要なる使命を持ち、他國に先例のある單なる営利を目的とする廣告放送とは全くその意義を異にし、その性質は公共的性質を有する必要なる機関であるべきであり、日本放送協会を母体とする補助的使命を有するものとして育成せらるべきものなることを確信いたします。故に我々は地方に一般放送局を開設する必要を具陳すると共に一般放送局の番組編成と維持運営をなすに当つては、法案第一條第三号の「放送に携わる者の國民に対する直接の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義に奉仕し、且つそれを育成するようにすること」なる條文の目的達成のためには左記の條件が必要であるという結論に到達しましたので、ここに連記を以て請願いたしますから何とぞ御採択をお願いする次第であります。
 第一、一般放送局はそれ自体で編成した地方放送番組と共に日本放送協会の放送番組を中継放送することを認むること。
 第二、一般放送局の開設に伴い聽取者は俄かに激増することが予想せられるが一般放送局が單に廣告宣傳による料金のみで維持経営することは極めて困難と思料せられるので公共的機関としてこれを育成するには母体たる日本放送協会において相当額を一般放送局に助成するの途を開かれること。
 以上であります。
#34
○政府委員(鈴木直人君) 只今の請願は前の國会におきまして審議中でありました放送法案の内容に関してこのように決めたらよろしいというような御意見のように感じたのであります。前議会における放送法案は、休会中も継続審査をいたしておりましたのでありますが、今回の國会になりましてから、今回の政府になりましてから、一應それを取下げまして、そうして現在政府において、再検討をいたしつつあるという現状でございます。この臨時國会に提出するかせんかという点については、実はまだ未定でございますが、その法案によりますれば、只今第一に挙げられました一般放送局が日本放送協会の放送を中継することができるようにせよという点につきましては、それはできるということになつておるわけでございます。
 第二の、その際に一般放送局が日本放送協会から助成を受けるという点につきましては、現在のところ政府案といたしましては、助成ができないような建前で以て立案されておるのであります。即ち一般放送局は営業の放送をして、廣告放送をいたしまして、その廣告料を徴收する、その廣告料のみによつて経営をいたして行くことになり、從つて一般放送局がその放送を聽く人から聽取料を取ることもできないということになつておるわけでございます。併しながら、これは法案でございますから、今後國会に提案された後におきまして、國会側において請願者の御意見等をも参酌されまして御修正されることは自由でございます。ただ政府原案といたしましては以上申上げたようなことになつておることを御了承願いたいと思います。
#35
○委員長(大島定吉君) 別段御質疑がなければ次に移りたいと思います。文書表第百二十五号を議題といたします。
#36
○專門員(後藤隆吉君) 私達は先頃近接せる宮田村、中澤村、飯島村、片桐村、上片桐村、七久保村、南向村の村長、郵便局長、農業協同組合長、小学校長、中学校長と連署して逓信大臣殿及び日本放送協会長殿宛にラジオ中継放送局を赤穂へ設置方申請しましたが、貴委員会の御來信を機に当地方の実情を具申し特別の御詮議と御配慮をお願いしたいと思います。
 一、右に挙げた地域は上伊那郡南部地区と呼ばれ、ラジオ電波の極微電界(日本でも稀であります)に属し、加うるに中央アルプス山系の山岳重疊間にあり、いわゆるポケツト地帶のため大放送局の放送は勿論、長野、松本の両放送局の放送も殆んど聽くことができません。
 二、当地方は長野縣の穀倉地帶にて赤穂町一ケ町の米の供出量は実に西筑摩郡一郡に匹敵し飯島村も赤穂町に次ぐ米の大量生産地です。養蚕も亦縣下における主要産地であります。然るにローカル放送の聽取困難のため氣象通報を聽くことができず、これが生産に及ぼす影響は甚大であります。若し当地方農民がよく氣象通報を初め農民向けの放送を聽くことができれば農業生産は優に二〇%くらいの増産は可能と信じます。
 三、右又農民達は何一つ娯樂機関を持たないため若しラジオを聽くことができれば実に大きな慰安となり明日の増産への英氣となります。何の娯樂もなく、ただ孜々営々として働いておる農民の立場をお察し下さい。
 四、学校放送の設備も前陳のごとき地帶のため各学校とも特に高性能の機械を十数万円の巨費を投じて施設しましたが、殆んど利用できず、徒らに拱手しておる有様にて、山村だけに一層ラジオ放送による教育の必要を痛感しますが如何とも術なき有様です。
 五、以上のごとく地方民は旱天に慈雨を待つ心持にてラジオの聽ける時代を待望しておりますので、右地方の中心地の赤穂町においては、町の丘上の公園地帶に中継放送局の敷地を用意し、又地元として如何なる協力をも惜まない態勢を整えています。
 以上申上げた通りの実情でして、すでに地方放送局にても実情調査をしておられますからお聞取り下さればよく分ると思います。何とぞ貴委員会の御巡察を契機として中継放送局の設置が実現できるよう格別の御配慮とお力添えをお願いします。以上であります。
#37
○政府委員(鈴木直人君) 長野縣伊那地方の放送聽取状態が十分でないということにつきましては、只今の請願の通りでございまして、逓信省におきましてもすでに調査を終りまして、その結果十分了承いたして、目下これが対策を検討中でございます。ただこのようなところは全國を通じまして相当沢山ございます。從いまして順を追うてこれに対する対策を講じているわけでございまするが、この地方におきましても、放送協会の現在の財政状態、資材の割当というような関係からしまして、今日直ぐ実現するというようなことにはなつておらないのでありますが、併しながら只今の御要望もございますし、今後十分研究いたしまして御希望に副うように善処いたしたいと思います。
#38
○委員長(大島定吉君) 別段御質疑がなければ次の百四十八号を議題といたします。
#39
○專門員(後藤隆吉君) 昭和二十一年五月二十日旧沖水村を廃し、これ都城市に編入いたしました。同地域中沖水川以北は都城市の中心部を距ること遠く、最北部に存在する部落のごときは約二里余も離れ、交通機関としてもバスがあるのみで、而も運轉回数日に三回に過ぎず、同地方と市役所との連絡往復に甚だしい不便があり、そのため同地域中の住民は熱心に市役所支所の設置を要請し、市の全体事務につき便宜の措置を採るよう希望しておりましたので、市としては市行政事務の円滑を期するため、同地域に支所を設置され、昨二十二年六月一日より事務を開始いたしました。
 支所は市役所の延長であり、急々処理すべき緊急なる事務、殊に進駐軍命令に関する事項の傳達、戸籍事務等種種重要なる事務の遂行には可及的速急なる電話架設の必要あり、又同地は戰時中唯一の通信機関である電話が沖水小学校に設置してありましたが、國策の線に副い撤去された状態で沖水地区の中心地にある同支所附近には沖水中学校、沖水小学校、沖水農業協同組合、高木原耕地整理組合、東原開拓組合、高木消費組合、金田消費組合、沖水養蚕組合、沖水養豚連合組合、男女両連合青年團本部、沖水連合婦人会本部、貯蓄組合等公設事務所夥しく存在し、区民の要望も又甚大なるものあり、又沖水地区は土地平坦肥沃にして山林皆無、ために耕地甚だ廣く、北諸縣郡、都城市の穀倉といわれ、農業経営の指導、食糧供出の督励等のため電話の架設は絶対に必要であり、先に郡城郵便局に数次に亘つて陳情いたしましたが、資材難のため実現に至らず今日に及んでおります。
 何とぞ如上の実情御調査の上優先的に急速に架設許可相成りたく右請願いたします。そういうのであります。
#40
○政府委員(鈴木直人君) 只今の件につきましては、早速実情を調査いたしまして適当に処置いたしたいと思います。
#41
○委員長(大島定吉君) 尚この際皆さんにお諮りいたします。三十四号、七十四号の二請願は議事の都合上次回に譲りたいと思います。
 以上七件の請願の採択につきましては、理事会におきまして愼重に協議の上、採否を決定したいと存じます。御了承を願います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(大島定吉君) 尚この際お諮り申上げたいことは、郵政省、電氣通信省設置法案が内閣委員会に付託となつておりますので、本委員会との関係もありますので、内閣委員会の方から連合委員会の申込みもあると存じますので、その節は承諾を與えて差支ありませんか。
   〔「異議なしと呼ぶ者あり」〕
#43
○委員長(大島定吉君) 異議ないものと認めて、さように取計らいたいと存じます。
 尚この際議員視察派遣のことにきましてお諮りしたいと存じます。
 尚只今の連合委員会の方の時日は、内閣委員会と協議の上決定いたしますから御了承を願います。
#44
○小林勝馬君 先般來逓信大臣に対しまして、無線通信士の智能試験の問題が、船舶並びに國家地方警察の無線通信士に対して行われておることに対しまして、申入れをしておりましたところ、十一月十一日の本委員会におきまして、逓信大臣より、あの問題は返還船Q五十六号の北米沿岸における無線通信の違反行爲のために、全無線通信士に対して智能の再調査をさせたところが、そういろ結果に相成つて甚だ申訳ない。併しこの問題は直ちに取止めるようにいたしたという御答弁でございました。併し現在聞くところによりますれば、電波局長は國家地方警察所属の全無線通信士に対しまして、一齊に強制的に智能試験を実施中とのことでございますが、これは我が國無電線信電話諸法規違反行爲であるばかりでなく、同業の全無線通信士に一大センセーションを惹起せしめている現状であります。無線通信士は御承知の通り國法によつて定められたる國家試験に合格いたしまして、それぞれの資格を得、逓信大臣の証明する無線通信從事者資格認定証書を所持している者でございまして、これを無視いたしまして、再試験同様の智能試験を現在勤務中の全員に対して一齊に施行するがごときは国家試験による逓信大臣の証明を否定するものでありまして、無線関係諸法規の違反行爲であるばかりでなく、延いてはこれが他の國家試験に波及しますれば、日本のあらゆる規律と秩序を乱すものではなかろうかと思うのでございます。かようなわけでございまして、現在ほかのすべての國家試験による資格者で、かような措置を受けたためしは今までないのでございまして、この無線通信士のみに強制的に今般やられるということは、理由の如何を問わず我々も承認できないと、かように存ずる次第でございまして、無線通信從事者の資格検定委員長である電波局長が、自分が認めた資格者に対して、みずから再試験を行うようなことは如何と思うのでございまして、これは直ちに逓信大臣の言明の通り中止方を要望するものでございます。尚現在行われておりまするところの再試験と申しますか、智能試験の結果は如何にお取計らいに相成りますか、その点を次官並びに電波局長代理として見えております監理課長からお伺いいたしたいと思います。
#45
○政府委員(鈴木直人君) それでは説明員から御説明申上げます。
#46
○説明員(莊宏君) 説明員といたしまして、電波局監理課長から御説明申上げます。只今お話のございました國警の通信士の試験の問題でございますが、これは実は強制をいたしておるものではないのでございます。この問題の起りましたいわれを御説明申上げたいと存じますが、実は國警の通信士の能力程度というものが必ずしも十分でないように認められる。ついてはその能力の足らない部面について必要な再教育を施す必要があるのではないか、こういう関係方面の考えでございまして、その筋より逓信省に対しまして、お前の方では調査の実務を行え、即ち問題を作成し、それによつて調査を行なつてその結果を持つて來い、こういう話でございます。そうしてそれを受ける人につきましては、逓信省といたしましては強制する法規はございませんので、逓信省としては何らの強制をいたしておらないという実状でございます。この國警の通信士の試験と現在俗称されておりますけれども、逓信省といたしましては、決して現に資格を持つておる人々の再試験を行なつておるわけではないのでございまして、関係方面より命ぜられまして能力の調査を行なつておると、こういう実状でございます。尚この調査は現在すでに一應終りまして、目下その成績を私共の方で取纏め中でございます。今後その調査の結果がどういうふうに利用せられるのかという先程の御質問でございますが、逓信省といたしましては、これを以て成績が惡かつたから直ちに今までの資格を剥奪するとか級を下げるとか、そういうようなことは全然考えておりません。関係方面の要求によりまして、結果を持つて行く、而もこれは各個人の名前は出さずに持つて参りたい、かように考えております。
#47
○小林勝馬君 大体御説明の点で分りましたが、私共といたしましては、逓信省、いわゆる國家が與えた免許証に対しまして、智能試験をやるということは、いわゆる逓信省がみずから與えたその資格あり、例えば一級、二級、三級というような資格のある者に対して再調査をするということ自体がおかしいのじやないか。一級の資格のある者はいわゆる一級の國際免状を持つておるわけでございますから、それ相当な資格があるということを私共は感ずるのでございまして、これを調査というように今御説明でございまするが、むしろ資格検定証を調査すればいいのであつて、個人の一々智能検査をするということは行き過ぎじやないかと、かように私共は思うのでございます。現在その調査も、智能試験も終了したというお話でございますが、個人の名前は一々挙げないで関係方面に提出するというお話でございます。これはむしろ戰時中におきまして、乃至はそれ以前におきまして、多少そういうような無責任な資格証書を與えた逓信省に責任があるのでありまして、むしろ関係方面から程度が低いというような問題が起こつた場合は、逓信省みずからが再講習なりいろいろな教養を高める方に努力をされることが本当であつて、智能檢査その他を直ちにやられるということはむしろ違法であると私共は思うのでございます。こういう点は、今後もいろいろな点があり得るかと思いますが、そういうことが今後たびたびあつては非常に迷惑する問題だと思いますから、十分御注意して頂きたい。尚今御答弁にありましたように、これから調査した結果、資格を云々ということは考えておらないというお話でございますから、その点は了承いたしまして、その資格に適合するような講習会並びにその他を実施せられるようにお願いする次第でございます。
#48
○委員長(大島定吉君) それでは只今から、逓信省書簡業務並びに施設の実地調査の險につきまして、議員派遣の要求書を提出したいと思います。皆さんのご了承をお願いいたします。これで散会いたします。
   午前十一時五十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     大島 定吉君
   理事
           中村 正雄君
           小林 勝馬君
           渡邊 甚吉君
   委員
           下條 恭兵君
           西川甚五郎君
           千葉  信君
  委員外議員
          橋本萬右衞門君
           油井賢太郎君
  政府委員
   逓信政府次官  鈴木 直人君
  説明員
   逓信事務官
   (電波局監理課
   長)      莊   宏君
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
ソース: 国立国会図書館
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