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1948/11/30 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 地方行政委員会 第8号
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1948/11/30 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 地方行政委員会 第8号

#1
第003回国会 地方行政委員会 第8号
昭和二十三年十一月三十日(火曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方自治法一部改正に関する請願
 (第三百十七号)
○新制中学校校舍建築に関する請願
 (第三百二十三号)
○魚介類に対する事業税免除の請願
 (第三百二十八号)
○衆議院議員選挙法第六十七條第五項
 改正の請願(第三百四十号)
○入場税に関する陳情(第九十五号)
○衆議院議員選挙法第六十七條第五項
 改正の陳情(第百三号)
○地方起債限界拡張に関する陳情(第
 百十二号)
○衆議院議員選挙法第六十七條第五項
 改正に関する陳情(三通)(第百十
 三号)
○選挙運動等の臨時特例に関する法律
 の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
  ―――――――――――――
   午前十時四十分開会
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより委員会を開会いたします。請願及び陳情を議題にいたします。速記を止めて。
   午前十時十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時四十四分速記開始
#3
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。ではこれにて一應休憩いたします。
   午前十一時三十五分休憩
   ―――――・―――――
   午後八時三十七分開会
#4
○委員長(岡本愛祐君) 休憩前に引続き会議を再開いたします。付議いたしまする議案は衆議院提出の選挙運動等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案、これを議題に供します。先ず衆議院の山口地方行政委員長の御説明を承ります。
#5
○衆議院議員(山口好一君) それでは私より提案理由につきまして御説明申上げます。この法律案の條文はお手許にございまするように選挙運動等の臨時特例に関する法律(昭和二十三年法律第百九十六号)の一部を次のように改正するというので、同法の第二十一億第一項の次に、次の一項を加える。2といたしまして、「前項の規定の適用については、選挙運動の期間中、議員候補者の氏名、政党その他の政治團体の名称又は議員候補者の推薦届出者その他選挙運動に從事する者若しくは議員候補者と同一戸籍内に在る者の」謄写版には「名」となりておりますが、「氏」が拔けておりますので、「氏名」と、抜けておりましたら御修正を願いたいと思います。「氏名を表示した年賀状、寒中見舞状、暑中見舞状、その他これに類する挨拶状を当該議員候補者の選挙区内に頒布し、又は掲示する行爲は、これは前二條の禁止を免れる行爲とみなす。」同條第二項中、「前項を「前二項」に改める。附則は「この法律は次の総選挙から、これを施行する。」こういう内容でございまして、選挙の運動の期間中ということに相成つておりますので、選挙の告示が出ましてからその選挙の終りまする期間中ということに相成つております。そうしてこれは、第二十一條の第一項に文書図画の制限に関しましての脱法的な行爲を規定いたしておるのでありますが、この禁止を免れようとする行爲の中には、こうした行爲も含まれるということを明確にいたしたわけであります。
 その立法理由は、結局現在のような用紙の不足の時代、又物價の高いインフレの時代におきまして、選挙の期間中に各立候補者が競うて、或いは立候補者に非ざるも、その近親者、或いはその支持をするとうな人々が年賀状、寒中見舞状というようなものを濫発いたしまするような情勢にになりますれば非常に経費も嵩み、物資も費やしまして、掲てて加えて選挙の公正を阻害するというようなことにも相成りまするが故に、この第二十一條の第一項の趣旨を一層拡充いたしまして、かような規定をいたしたわけであります。最初は何人もかような行爲はできないような規定を置いてはというような議論もあつたようでありまするが、余りに何人でもというようなことは廣くありまするので、段々研究の結果、かように限定をいたしまして、「議員候補者の氏名、政党その他の政治團体の名称又は議員候補者の推薦届出者その他選挙運動に從事する者若しくは議員候補者と同一戸籍内に在る者の氏名を表示した」と、こういうことに限定をいたしたわけであります。そうしてその禁止区域は、議員候補者の選挙区内に限定いたしまして、更にその文書の種類は、年賀状、寒中見舞状、暑中見舞状その他これに類する挨拶状ということにいたした次第であります。
 尚施行期日につきましては、本案附則におきまして、示しておりまするように、次の総選挙からこれを施行するということに相成つております。
 大体簡単でありますが、内容及び提案理由を御説明いたしました。
 尚衆議院の地方行政委員会におきましては、この法案に附随いたしまして、今度行われまする選挙については、いわゆる選挙公営の面が非常に拡充されまして、この選挙公営を完全に行いまするためには、府縣の選挙管理委員会、市町村の選挙管理委員会の活躍が非常に必要でありまするので、これに要する予算も十分に國庫から、且つ速かに配付されることを希望する、こういう希望意見を付した次第であります。何とぞ今期も追つておりまするので、御審議の上速かにお通し下さいまするようにお願いをいたす次第でございます。
 以上簡単でございまするが、法案の内容及び提案理由を申上げます。
#6
○委員長(岡本愛祐君) 次に、全國選挙管理委員会事務局長郡政府委員の意見をお聞きしたいと思います。
#7
○政府委員(郡祐一君) 年賀状等につきましては、從來判例、行政実例等を以ちまして、その選挙運動と見られまするや否やを分別いたしておつたのでありますが、これらの判例、行政実例等によりましては、疑義を生ずる部分もありまするので、このように立法化いたされますることは、結構なことだと存じております。
#8
○委員長(岡本愛祐君) 御質疑がございましたら、御開陳を願います。
#9
○太田敏兄君 私はこの條文の中の解釈上の疑義を明確にするために、一、二の質問をいたしたいと思います。
 その第一点は「選挙運動に從事する者」とありまするが、これは選挙事務には関係なしに、ただ単に應援演説をすることも、この場合選挙運動をするという者の中に該当しますかどうかということを伺いたい。
 第二点は、年賀状等の頒布に関してでありますが、これは予め選挙の期日が決定しておる場合にはこういう疑義はありませんが、解散による選挙を行う場合には、予め選挙の期日が決定しておらないで年賀状その他の書状を差出した場合に、投函したときはまだ選挙の期日は分らないときでありますが、それが相手方に配達されたときにはすでに選挙期間に入つておるというようなことがあり得ると思います。殊に年賀状のごときは、本年は十二月の十五日から特別扱いが始まるのでありまして、その投函した時分は全然選挙の期日というのは予期できない、ところがそれが相手方に配達された場合には、図らずも解散によつて選挙の期間中になつておつたというような場合には、惡意でない場合は、脱法の意思なくして違反になつたり、或いは処罰されるというようなことがあり得ると思いますが、こういう場合はどうなりまするか、その辺の解釈を一應お聞きしたいと思います。
#10
○衆議院議員(山口好一君) 「選挙運動に從事する者」というこの解釈は、大体選挙運動の事務に從事しておる者と、こういう意味でありまして、單に應援弁士として應援演説をいたしますることだけをなすつておる方ははいらないという解釈であります。
 それから只今の頒布に関しましては、確かにそういうことがいろいろ起きると思います。併し頒布という字義から解しますれば、確かに告示前に発送いたしまして、告示後に相手の人々に届いた、こういう場合も頒布ということには相成ると思いますが、やはり選運動の期間中ということになつておりまするから、大体告示後において発送され、そうしてそれが配達された、こういう場合を原則といたしましては意味しておると思います。ただ、もうすでにいつ告示されるかということがはつきりいたしておりまして、にも拘わらず大体その前のこの日に出せばあすここには選挙運動中の期間中に届くに違いないということを前以て知りつつ、尚且つこれを敢てしたという場合には、その範囲の点から申しまして、やはりこの免かれる行爲の中に入ると、こういう解釈です。
#11
○太田敏兄君 そうするとまあ今年度は、明年一月一日の正月の年賀状になりますとまあ衆議院の方は解散ということは新聞ではいろいろ噂しておりますが、実際は解散になるかどうかということは政治情勢によるのであつて予め予期できたと言えば予期できるが、予期できないといえば予期できない。実際問題として今年の場合はやはり選挙があるということを予期して出した、ものと解釈してよろしうございますか。
#12
○衆議院議員(山口好一君) お答えいたします。これはさようですから解散告示ということが明確でない場合には告示前に出されたものはすでに発送されたものは、その期間中に届けられましてもこれは頒布にはならない。
#13
○太田敏兄君 例えば年賀状のことでは普通の寒暑見舞では郵便局の受付では直ぐスタンプを打ちますが、年賀状の場合は十二月五日に出しましても一月一日の日附を打つので、その場合に、選挙告示前に出したというような証明をするような何か方法がないのですか。
#14
○衆議院議員(山口好一君) 確かにさようであります。そこでまあ衆議院の私の委員会におきましての質疑では、大体頒布したという時期をそのままに解釈して、そうして選挙に近い危險性のある場合には出さないようにというふうに、そういう解釈になつておるということで、成るべくそういう危險を冒さないように説明をしようじやないか、こういうふうに大体話が纏りました。
#15
○太田敏兄君 今年の場合は予め常識上許されておるから、君子危きに近寄らずという方法を採つた方がいいというわけですか。
#16
○衆議院議員(山口好一君) そうです。結局今の点は犯意がやはりあつたかないかということが結局の問題には相成ると思います。
#17
○小川久義君 この法案は常識的にも至極妥当な法案と認めまして、討論を打切りまして直ちに採決をお願いすることの動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(岡本愛祐君) それでは討論は終結したものと認めまし、三衆議院提出、選挙運動等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。右原案通り可決することに御賛成の方の御起立を願います。
   〔総員起立〕
#19
○委員長(岡本愛祐君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容につきましては、本院規則第百四條によりまして予め多数意見者の承認を得なければならんことになつておりますが、これは委員長におきまして本法案の内容、委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして、御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないと認めます。
 尚本院規則第七十二條によりまして委員長は議院に提出いたしますの報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とせられる方は順次御署名願いたいと思います。
 多数意見者署名
    太田 敏兄  吉川末次郎
    重宗一雄三  林屋亀次郎
    柏木 庫治  鈴木 直人
    鈴木 順一  小川 久義
    西郷吉之助  黒川 武雄
    岡田喜久治
#21
○委員長(岡本愛祐君) 御署名漏れございませんか……、無しと認めます。
 それでは本日はこれで以て散会いたします。
   午後八時五十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           吉川末次郎君
           岡田喜久治君
           鈴木 順一君
   委員
           藤井 新一君
           黒川 武雄君
           重宗 雄三君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           太田 敏兄君
           小川 久義君
  政府委員
   全國選挙管理委
   員会事務局長  郡  祐一君
  衆議院議員
   地方行政委員長 山口 好一君
ソース: 国立国会図書館
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