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1947/08/29 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 通信委員会 第10号
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1947/08/29 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 通信委員会 第10号

#1
第001回国会 通信委員会 第10号
昭和二十二年八月二十九日(金曜日)
    午前十一時三分開議
 出席委員
   委員長 岡田 勢一君
   理事 重井 鹿治君 理事 天野  久君
      大石ヨシエ君    梶川 靜雄君
      成田 知巳君    野上 健次君
      矢尾喜三郎君    小島 徹三君
      千賀 康治君    田島 房邦君
      長谷川俊一君    多田  勇君
      森  直次君    林  百郎君
 出席政府委員
        遞信政務次官  椎熊 三郎君
        遞信事務官   小笠原光壽君
        遞信事務官   中山 次郎君
    ―――――――――――――
本日に會議に付した事件
 山東村所有電話資材を遞信省に移管の上同村に
 電話線架設の請願(坪川信三君紹介)(第七七
 號)
 白山村安養寺に郵便局設置の請願(坪川信三君
 紹介)(第七九號)
 南西郷郵便局に集配事務開始の請願(坪川信三
 君紹介)(第一九三號)
    ―――――――――――――
#2
○岡田委員長 會議を開きすます。
 日程に入るに先だちまして議會は五十日間延長される豫定でありまして、多分來月の一日から二週間休會せられることになる見込みでありますが、休會中におきましても本委員會は議事を進めるかどうかということであります。この際法案も出ておりませんし、休會中におきましては一切の委員會の議事も休んでいつたらどうかと思うのでありますが、委員諸君に一應お諮りいたします。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○岡田委員長 それでは休會中はつきり休むことに決定いたします。
#4
○岡田委員長 本日は前會において延期いたしました請願三件につきまして一括して審査をいたしますが、議決は後日に讓りたいと思います。
 これより山東村所有電話資材を遞信省に移管の上同村に電話線架設の請願及び白山村安養寺に郵便局設置の請願竝びに南西郷郵便局に集配事務開始の請願、この三件を一括いたしまして紹介議員坪川信三君の紹介説明を求めます。坪川信三君。
#5
○坪川信三君 ただいま議題となりました三件につきまして提案者といたしまして本請願の要旨を申し述べまして、何とぞ愼重審議の上御採擇あらんことをお願いいたします。
 山東村所有電話資材を遞信省に移管の上同村に電話線架設の請願でございますが、福井縣の山東村の川坂山に戰時中民防空の監視哨が建設され、これに通ずる電話線は終戰後不要となつたので、片道分の電話線を縣に納付することによつて殘りの電話線の拂下げを受けているので、ついてはこの資材を遞信省に移管の上、同村に電話線を架設されたいというのが本請願の要旨でございます。
 次は同じく福井縣丹生郡白山村字安養寺は、最も近い郵便局の白山局まで一里半もあり、そのため住民はすこぶる不便を感じつつあるので、速やかに同地に郵便局を設置されたいというのが本請願の要旨でございます。
 次は同じく南西郷郵便局に集配事務開始の請願でございますが、福井縣三方郡南西郷村、北西郷村を區域とする南西郷郵便局の郵便物集配事務開始は、昨年遞信局移管等のため、その實施を本年に繰延べになつておつた次第であります。この地方は人口も多く、また観光地としても申分がないのでありますから、本年度ぜひこの計畫を進められて實施されんことを望みたいのが本請願の要旨であります。
 以上三件の請願の要旨を申し述べました。何とぞ政府竝びに各委員、愼重審議の上御採擇をお願いする次第であります。
#6
○岡田委員長 本請願に對する政府委員の説明を伺います。
#7
○椎熊政府委員 坪川議員より御紹介になりました最初の山東村所有電話資材を遞信省に移省の上同村ら電話線架設の請願でありますが、この請願の要旨は、福井縣山東村川坂山に戰時中施設された民防空監視哨の電話線は内務省の所管でございますが、終戰後不要となつたので、同村がこの電話線の拂下げを受けておるのであります。ついては遞信省に移管の上同村丹生または竹波部落に電話線を架設されたいというのであります。この場合に遞信省には電話使用に二つの方法がありまして、その一は電話開通事務を取扱う電話局の設置であり、その二はもとより電話交換局の電話に加入することであります。まず通話局を設置するという點については、現在のところ丹生及び竹波には電話局を設置することは實現困難であります。第二の問題であるもよりの山東局の電話に加入することでありますが、丹生及び竹波部落は加入區域外でありまして、加入區域外加入をするといたしましても、局からの距離が非常に遠過ぎまして、これまた目下の状況では實現が困難だと思います。しかしこの請願では同村所有の電話線を遞信省に提供することを申し出ておる關係もありますので、その電話線の線路状況をよく實地調査いたしました上で、なるべく御希望に副いたいと考えておるのであります。もし實現不可能な場合におきましても、こうした地方に何らかの方法で電話利用の途を開くことを目下事務當局では研究しておるのであります。從いまして將來の問題といたしましては、この電話線の實地調査、あるいは何らか電話利用の途を開いてやるということも、研究中でありますが、請願の御趣旨のように、今急速に實現を見るということには、困難な事情がございまして、本請願にはただちに同意することができない状況にございます。
 次は福井縣三方郡南西郷郵便局に、集配事務を開始することでございますが、南西郷村に集配事務を開始することは、目下の受持局河原市局との距離が、二、三キロにすぎません。近接のきらいがありまして、また遞送郵便設定の關係上、速達の效果はあがらないばかりでなく、北西郷村に達する郵便物は、むしろこれによつて現行よりも遅れることになるので、さしむき實現が困難でありまして、本請願に對しましても、同意することができないのであります。なお北西郷村を速達普通區域に編入することにつきましては、河原市局からの距離が四キロ以上もありまして、さしむきこれも實現が困難でございます。御參考までに既設局との距離を申し上げると、受持集配局河原市へは二・三キロ、標準は四キロ以上でなければならぬということになつております。集配キロ程が約五十キロ、標準が四十キロ以上でなければならぬ。從來請願はございませんでした。次に普通區域は、郵便物の配達をなすべき郵便局の郵便區市内一圓及び郵便區市外にして、郵便局より陸路四キロ以内の地域としておるのであります。それらの條件から見まして、本請願は、本省といたしましては、目下の状況では同意しかねるのであります。
 次に白山村安養寺に郵便局を設置することでございます。設置豫定地の安養寺部落は、同村受持距離が四キロ以上もあつて、部落民の通信利用は、かなりの不便があるということは事實でございますから、ここに郵便局を置くことにつきましては、第九十二議會におきましても請願があつたので、實情を調査してみたところが、利用戸數がわずかに百二十戸でございます。標準といたしましては、三百六十戸以上もなければならないのでありまして、こういう僅小なる戸數の所へ及ぼすほど、國家の財政がゆたかでありませんし、他の均衡等もありますので、今すぐ郵便局を置くことは困難だと思われます。しかし將來地況が著しく發展いたしまして、利用戸數が標準以上になつたというような状況でありますれば、あらためてこの問題については、考慮したいと考えるのでございます。以上三件とも申し上げました理由によつて、同意しかねるのであります。
#8
○岡田委員長 各請願に對しまして、何か質疑がありませんか。
#9
○野上委員 ただいまの請願の第三の、安養寺村ですが、そこに郵便局を設置したいという請願の趣旨なのであります。それが今政府の御説明によると標準戸數に達しないということでありますが、そうした地域は非常にたくさんあると思う。なるほど今政府次官から説明されるように、ゆたかならざる國家財政をもつて、通信施設をするということは、急速にはできかねると思いますが、そういう所に施設をその部落で協同組織としてつくつてこれを利用する。その間何かそういつたような方法を講ずるということが許されるかどうか、この際お伺いしておきたいのす。
#10
○椎熊政府委員 目下のところはそういう寄附行為によることろの通信施設設定の問題は許されておらぬのであります。しかしこの問題は國家財政の緊迫しておる今日のような状況では大いに研究すべきものだと思います。本省におきましては、これをいかなる法的根據に基いて利用者の便をはかるかということを目下研究中であります。しかもあなたのような御意見は各方面に非常に多いのでございます。これはでき得ベくんばりつぱな法的根據をもたして、邊鄙な土地こそ必要なんでございますから、なるべく利用價値を増大させるようにと、いろいろの方面から目下研究中でございまして、あるいは通常議會までには本省の意見がまとまるやもわからぬと思つております。それぞれ專門家に命じて研究さしております。
#11
○天野委員 今椎熊政府次官から御説明がありましたので大體これはいいかと思いますが、今言われるように不便な土地、いわゆる利用戸數が少い土地ほど必要を感じでおるので、そういう所において以前請願局制度というものがありまして、維持費を局長が納め、あるいはその責任者が維持費を納めて局の經營をしたということがあるのですが、以前もやつたことがあるのに今必要であり、また當局としてもそれを研究中であり、こう言われますから、これはぜひひとつそこ實現を期して各要望するところに局を設置して、そうして通信事務の完璧を期するようにお取計らいが願いたいのであります。
#12
○椎熊政府委員 ちよつと參考までに申し上げておきますが、實は郵便局を擴張するということは、本省としては希望するところなんです。財政の状況さえ許せば多々ますます辯ずと思います。昨年度におきましては新規の局が二百五十できました。今度も追加豫算におきまして大よそ全國で百局くらいつくりたいという計畫を立てたのであります。しかるところ安本、大藏省等の財政上の折衝でおよそそれが半減せられた形なつております。從いまして全國から集まする何千という希望の中から最も重要にして最も必要切迫しておるというところを公平に嚴選していかなければならぬ。そこであらかじめ戸數であるとか、隣接局への距離であるとか、人口であるとかいうものの大體の標準をつくつたんです。しかしながらこれは目下の國情がこうだからそうなんでございまして、他日財政上の許す範圍が擴大されるならば、そういう標準を超過しても國民の要望に副うということは、趣旨としては本來そういうことに考えております。今の請願の局等についても、かつてはそれを實施したことがあるのでありますが。目下は全部取止めております。先ほどのお話のように寄附行為により設備の設定等についても、これはやり方によつては非常に便利な方法でもあると考えて先ほど申し上げたように研究して、おります。やがては御趣旨に副うようにはなり得ると考えております。
#13
○岡田委員長 別にほかに質疑がないようでありますから、本日はこの程度にして散會したいと思いますが、いかがですか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○岡田委員長 では本日はこれで散會いたします。
   午前十一時二十一分散會
ソース: 国立国会図書館
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