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1948/11/24 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 議院運営委員会 第14号
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1948/11/24 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 議院運営委員会 第14号

#1
第003回国会 議院運営委員会 第14号
昭和二十三年十一月二十四日(水曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○賣春等処罰法の施行せられた場合の
 賣春婦に対する善後処置に関してペ
 カム女史等と打合せのための議院派
 遣要求に関する件
○國家公務員法の一部を改正する法律
 案及び國家公務員の給與ベース改訂
 に伴う補正予算等に関する件
  ―――――――――――――
   午前十時二十九分開会
#2
○理事(梅原眞隆君) これより委員会を開きます。本日は委員長が出席されておりませんので代つて私が司会させて頂きます。先ず議員派遣要求に関して諮りいたします。委員部長より説明いたさせます。
#3
○参事(河野義克君) 法務委員会より議員派遣要求書が提出されておりますから朗読いたします。
   議員派遣要求書
 一、派遣の目的 賣春等処罰法の施行せられた場合の賣春婦に対する善後処置に関してペカム女史等と打合せのため。
 一、派遣議員 宮城タマヨ
 一、派遣期間 十一月二十八日より十二月五日まで八日間
 一、派遣地  長崎懸
 一、費  用 九、六〇〇円
   内訳
  議員派遣旅費(一名一日一、二〇〇円八日分)
 右参議院規則第百八十條により要求する。
  昭和二十三年十一月二十四日
     法務委員長 伊藤  修
 参議院議長 松平恒雄殿
 尚本件については派遣期間が第四回國会に亘つております関係上、形式的にはやや疑義が生じますが、実際の必要からかかる手続によつたものであります。
#4
○理事(梅原眞隆君) 只今お聽きの通りでありますが、本件に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○理事(梅原眞隆君) 御異議ないものと認めます。
#6
○参事(寺光忠君) 全國選挙管理委員会委員の補欠として民主党より金子武麿君を、小会派より今井登志喜君をそれぞれ推薦されておりますので次の本会議において議決願いたいと存じます。この点予め御了承を願つておきたいと存じます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#7
○岡部常君 これまで衆議院先議の議案が会期終了間際に参議院に送付されるため、往々参議院において充分審査する余裕がなくなる場合があつたことに鑑み、今後かようなことを避けるという趣旨に基いて、差当つての重要法案である国家公務員法の一部を改正する法律案については、衆議院において二十七日までに議決して本院に送付方を申入れたいと思いますのでお諮り願います。
#8
○門屋盛一君 本件については、間もなく総理大臣も見えることになつておりますから、その際改めて審議しては如何かと存じます。
 尚議長にお伺いいたしますが昨日の新聞紙上に、緑風会が参議院議長を通じて衆議院に対し國家公務員法の一部を改正する法律案の審議促進方を申入れたことが報道されておりますが、事実ですか。
#9
○議長(松平恒雄君) それは新聞の誤報であつて絶対にさような事実はありません。
#10
○理事(梅原眞隆君) それでは総理大臣が出席されるまで委員会を休憩することにいたします。
   午前十時四十一分休憩
   ―――――・―――――
   午前十一時三十二分開会
#11
○理事(梅原眞隆君) それではこれから開会いたします。総理がちよつと差支がありまして、副総理と官房長官がお越しになりました、どうぞよろしく。
#12
○門屋盛一君 本國会に提出されております國家公務員法の改正の問題も本院としましては、二十二日の公聽会がありまして、本日から最終的の審議に入る段階になつておるのであります。これにつきまして先程のこの委員会におきまして、緑風会の岡部さんからの御提案もありましたように、本院としても良心的の審議をやる建前上、三日乃至四日の審議期間を残して貰いたい、二十七日頃までには衆議院の方は上げて貰いたいというような申出でをするようなことになつておるのであります。こういうわけでこの公務員法の審議ということにつきましては、世上國会が審議を遅らしておるような感じを與えられておるのでありますが、事案においては國会は今日まで非常に眞面目にこの審議を続けてきておるのであります。そこでこの國家公務員法の審議に当つては、これと不可分の関係にある新給與ベースによる給與の予算化を図り、速かに本國会、即ち第三國会に提出せられたいとの本院並びに衆議院の決議案が政府に送付されておることは皆樣御承知の通りであります。この問題につきまして政府は院議を尊重せられて、速かにその予算処置をとられるということを言明なさつておるのであります。まだ今日までこの院議を尊重せられて、その後政府がどういう処置をおとりになつたかということをお伺いしたいのであります。尤も現在の國家の財政経済の状態から言いますならば、これを予算化するということは非常に困難であることは我々もよく察知できるんでありますが、七月以來生活に脅かされ、尚この年末を差控えておるところの官公労の諸君に対して、これらの給與措置が何ら今日まで講ぜられないままで、ただ事務的にこの法案だけの審議を進め、且つ法案でけの結論を得るということは、決議案を出しましたときにも提案者の趣旨弁明にありましたように、本國会としては非常に良心的の審議が続けにくい結果になるのでありますから、政府がその後この問題についておとりになつた処置の経過を詳細に承りたい。
 その次にこのことにつきまして、マ書簡に対する政府と人事委員会との解釈は一致しておるのかどうかという点を確めておきたいのであります。我々は國家公務員法の改正と、新給與ベースの予算化というものは絶対不可分のものであると信じまして、決議案を提出したのであります。この点を明らかにするためには、決議案提出前において人事労働の連合委員会におきまして、私が質問をいたしました。その質問に対して、淺井人事委員長はこういうふうにお答えになつておるのであります。この公務員法の成立によつてマ書簡の半分の目的は達することができるが、残る半分の福利厚生施設は新給與ベースの実現に俟つ外ないと答えられておるのであります。併し政府はその後におきまして殊に昨日の総理大臣と記者團の会見におきましては、必ずしも不可分のものと考えておらんというようなお話があつたのでありますから、これが大きな分岐点になるのでありまして、この点をどういうふろにお考えになつておるかはつきりした御所見を伺いたいと思うのであります。それからこの給與の予算化の方法と、國会に提出せられる時期に対して明確に國民の承認するような言明がなければ、繰返すようでありますが、公務員法の審議にどうしても差支えるという私は見解を持つておるのであります。この第三國会に無論提出せられることとは思ふのでありますけれども、新聞紙の傳うるところによりますと、提出不可能な場合は参議院の緊急集会によつてこれをやるというようなことを言われておるのであります。私はこの参議院の緊急集会なるものは、衆議院の解散中に予測し得ざる緊急問題の起きたときのみに緊急集会によつて決定すべきものであつて公務員の給與とか或いは又水害の復旧に要するところの補正予算、物價の補給金等を含めましたところの補正予算のごときはすでに第三國会の当初から分つておる、遡りまするならば芦田内閣時代から措置をとらなければならなかつたことは申すまでもない。ところが今芦田内閣は予算を組む権利になくなつてしまつた。前の内閣のときにできたことであつても現内閣においてこれをどうしても第三國会に予算化して出していかんことには國民は困るということは、國会の開会中はもとより開会前から分つておるような既定の事実でありますから、これらのことを政府の怠慢のために第三國会中に提出して而も引続き召集せられておるところの第四國会にこれを讓るというならば、まだ話が分るのでありますけれども、第四國会のことをお触れにならずに参議院の緊急集会によつてやる方法もあるということを総理大臣が言われておる。ここで参議院の緊急集会なるものはどういう性質のものと、憲法上その他の解釈を政府がなさつておるかということを伺いたい。
 それから実際問題としまして非常に組みにくい予算でありますから、この第三國会中に予算を提出することは不可能であるが、今この程度までに予算編成が進行しておる、それで公務員法は第三國会で通して貰いたいが、これらの予算処置に対しては第四國会の何日頃に提出するということを言われるかもしれんが。できるならば第三國会の会期中、二十八、九日頃でもよろしい、御提出になればその御提出になつた予算を見て我々は法案の決定的の意見を決めねばならんのじやないかと、こういうふうに考えておるのでありますが、二十二日の記者團会見におきましては、総理大臣脚先程申しましたように第四國会というものはお考えにならず、直ちに参議院の緊急集会でやるというようなことを言われることは、さなきだに公務員、つまり官公労の諸君、及び一般労働者がこの吉田内閣に対して反動性を認めている際に、一層これを紛糾に導いて救い難い状態に持つて行く恐れがある。是非これは大所高所からお考えになつて、党利党略的のことは無論ないと思いますけれどもそういうお考は党員の中にはありませんけれども、政治要路に立たれているところの政府としてはそういうことに頓着なく、当り前の國民の納得の行くような処置をとつて頂かないと、それがために審議が遅れる。この審議の遅れた責任を國会が負わなければならないということは國民に対して誠に申しわけないことで、少し時期が遅れたきらいがあるのでありますが、公聽会が終るまでには予算の提案があるものと思つておつたのでありますし、又お骨折になつていることも仄聞しておつたのでありますが、今日まで予算の提案がないのみならず、この予算案に対する何らのその後の経過の御説明がないということは、甚だ國会の院議を尊重するという言明はありましたが、尊重されているのかどうかということが疑われますので、本日は総理の御出席を求めてはつきりしたこれらのことの言明を得て、そうして今日からの公務員法の審議に入りたいとこう考えておつたのでありますが、総理も連日の御奮鬪でおくたびれになつているでしようし、私は二十二日の記者團会見のごときことを総理に言わせるということは、林副総理や佐藤官房長官が傍におつきになつておつて、あまりにいいやり方ではない。こういうふうに考えておりましたので、むしろ今日は総理がお見えにならずに当の御両人がお見えになつているのですから、例の本会議の答弁みたいな突放すような答弁をなさらずにこれは國会と政府が共同責任でもつて立派な公務員法を作り、そうして本当に能率の上る公務員法を作らなければならんと考えるのでありますから、そういう質問を民主党の幹部に準ずる私がやりますと、何か反対せんがためのようにとられるのが非常に心苦しかつたのでありますけれども、そうではない。(「その通り」と呼ぶ者あり)その通りではない。これは私参議院議員としての良心から考えましても、今これを質しておかなければいけない。而もこれは内証ではない記者團会見において緊急集会でやるというようなことを言われることは甚だ面白くないと思います。以上の点について御説明を願つて、不審の点があれば又再質問なり再質疑なりやりたいと思つております。
#13
○國務大臣(林譲治君) 門屋さんの只今の御質問に対してお答をいたしたいと思います。勿論公務員法と予算の問題は是非ともどもにやりたいというつもりで、今尚一生懸命大藏大臣も努めてもおりますし、我々の間におきましてもたびたび臨時閣議等を開きまして、そうして財源の捻出について非常に苦心をいたしております。ただ不幸に、いたしまして未だその筋との折衝の結果がまだ達しておりませんので、今日まで遅れておりますことは誠に申しわけないと考えております。併しながら本日の閣議などでも大藏大臣がおられないでそのままにやつているような実状にあるのでありまして、でき次第我々の方では直ちに皆さんの前に給與の問題を提出いたしたい、こういうつもりで頻りに努力中なのであります。これはいつ出るかというようなことについて、日を限つた事柄を申上げることができないことを甚だ残念に思いますけれども、今にも纏つたということになりまするならば、明日にでも或いは明後日にでも、こちらの方では提出をいたしたいという所存でおるわけであります。
 それからこの間総理が新聞記者会においてお話になられた、参議院に対して緊急集会で云々ということのお話があつたそうでありますが、それは勿論私共におきましては只今申上げましたように提案をしたいというつもりでおるわけであります。が併しながら、若しこれが間に合わなかつたときのことを総理がおつしやられたことであろうと私共は考えておりまして、今から当然緊急集会において諮るのだというような心持は現在の政府においては持つておりません。ただひたすらこの会期中において皆さんの前に賃金給與の問題を出したいということで一生懸命今大藏大臣、関係者その他で努めておる実情にあるのでありますから、その点御了承おきを願いたいと思います。誠に門屋さんのおつしやつたように簡單ですが、そう余りくだくだしく申上げるまでもないようなことでありますので、只今申上げたようなのが心からなる、その心底なんでありますから、(笑声)どうかその点は党利党略に捉われておるようなことは勿論我々の方では考えておりません。ただ財源を捻出いたします上においては、我々の党派として主張いたしたいという方面の財源などを作つて提出をいたしたいという心組はありますけれども、これが只今申上げました通りに、解散だけはやつておつて、後は緊急集会でやるのだというような考えは持つておりません。その点はどうか、私も党人ではありますけれども、併しそういうような狭い考えは持ちませんで、何か國のために役に立つというような心持でやつておるということは御了承願いたいと思います。尚足らんところがありますれば……。
#14
○門屋盛一君 でき次第ということでありますが、若し第三回の國会中にオーケーがとれないというような場合にはどういうような御処置をとるのでありますか、それと関連いたしまして、今御答弁のありませんのは、マ書簡に対する政府と人事委員との御解釈は一致しておるのでありますか。これは重要な分岐点でありますから……
#15
○國務大臣(林譲治君) マ書簡との関係は私共の方と一致いたしておると考えております。
#16
○門屋盛一君 一致しておるのならば淺井委員長の言われた通りに、この給與の予算化は不可分のものと心得てよいのですか。(「公務員法とだ」と呼ぶ者あり)
#17
○國務大臣(林譲治君) 私共は強いてそう銓じ詰めておつしやられる場合には、そういうようなことも分けなければならんということの状態に立至ることが全然ないものとは考えておりません。
#18
○門屋盛一君 分けなければならない状態に立至ることはないというのですね。総理大臣の記者團会見では、必ずしも不可分のものと考えておらんということを言われておる。それがこの法案審議が、率直に申しまするならば、我々は愼重に考えました結果、先程も申上げましたように、一方において多くの官公労の既得権を抑えるところのこの法案に対しては、これらの福利厚生並に生活安定の給與水準によるところの予算化を図つて行かなければならん。この法案を通過させることはよろしくないという見解から、多少の異論はありましたけれども衆議院、参議院の両方で一致した予算を出せという決議案を出すまでに立至つておるので、それに対して予算の編成は困難であるということはよく分るのであるが、そのために総理大臣は、必ずしも不可分のものではない、予算は後になつてもよいのだというようなことを記者團に言つておる。そうすると淺井委員長の言われるところの、この法案の成立によつてはマ書簡に対する半分の目的しか達しない。残る半分は福利厚生施設と、新給與ベースの実現に俟つより他ないということを言われておる。
 そこで我々の審議に対する審議期間という問題になる。これは予算が今日まで提出にならない以上は、その予算と睨み合わせて法案の審議をやらなければならんのに、予算が提出されない場合は法案の審議が自然に遅れる。この解釈は非常に大きな分岐点になるのですから、これは一つ官房長官にもよくお考えを願いたい。
#19
○國務大臣(林譲治君) 私は、よんどころなければ、そういうこともあり得られるということを……
#20
○門屋盛一君 そのよんどころないというのは、どういうふうな場合を予想して言われるのですか。
#21
○國務大臣(林譲治君) それは予算がどうしてもできない……
#22
○門屋盛一君 併し私の最初の質問にありますように、この予算編成の経過から考えまして、第三國会にはどうしても提出し得ないというような見通しのついた場合、只今の……
#23
○國務大臣(林譲治君) まだ今のところでは……
#24
○門屋盛一君 併し日にちがないのだからね……。そこが今言う、あなたが眞面目にとは口では言われますけれども、後残るところ一週間しかないのだから、そうして今日閣議も決まつておらず、オーケーもとれていないのだから、どうしてもこの予算が本國会に提出されない場合は、第四國会の劈頭に出すとか、できるならば遅くともこの予算の全貌がここに明らかになれば、公務員法を通過させる上において非常に我々も良心的に樂になつて來る。それがどうしても第三國会に出せないものならば、第四國会のいつ頃に出せるかという見通しを言明なさる意思があるかないか、何らかの処置をとつてもらわないと工合が惡いのです。いつ出すか、如何なる方法によるかということがはつきりしないと、そういうつまり法案の審議は、私は大体運営委員会で質問をしますのは、決してあなた方を困らせるのでなくして、政府と國会とが一体になつて、本当に良心的に審議を進めて行く上においては、いつ頃この法案を出し、いつ頃予算案が出るかということで、我々が計画的に審議をやつて行こうというのが運営委員会の在來の目的になつておる。そこで決議案を以て予算を出してくれということをやつたが、併しこれは私が考えましても、この予算は非常に組みにくい。組みにくい予算ではあるけれども、それはどうしても政府にお立ちになつておる以上、組んでもらわなければならん。國会が予算を組むことはできない。そこでこの予算を第三國会中に出して頂ければいいが、どうしても出ないというような見通しのついた場合に、どういう処置をとられるか。これまでは聞きたくないのでありますけれども、参議院の緊急集会に持つて行くということを、どういう氣持で言われたか知らんけれども、まさかあれだけの五つ六つの新聞が書いておることを、全部が嘘だとも言えないだろうし、嘘だとも私も思わない。どの新聞を見てもそういうふうに出ておる。だから本当に良心的に、今予算が組めない、組めないということは我々はよく分るのです。併し予算が組みにくいからといつて、この法案を通すということは、これは官公労の諸君のみならず、一般國民に対して、私はそういう無責任な決定はいたしかねる。だからこれに対して政府は、本当に良心的にお考えになつておるならば、どういうふうな処置をおとりになるか。今日言明できなければ日にちを延ばしてもいい。二三日中にこれを何らかここでやつてもらわなければいけない。そういうこともおやりにならずに、ただ法案だけ突きつけて、予算も出さずに、國会が審議未了にしたのだというような、責任をこつちに持つて來られることは、國会としては困る。そういう諸点を考えて、苟くも院議を以て、決議案を以て政府に要求してある。これは私から質問するまでもなく、本当に林さんたちが良心的にやられるならば、あなたの方からここで発言を求めて、今予算は実はこういうふうに編成中であるということを、あなたの方から御説明があつて然るべきなんで、その点を一つ……。
#25
○政府委員(佐藤榮作君) 只今副総理からお話になりましたので、大体私補足する必要はないように考えまするが、只今の門屋さんのお尋ねに対しまして、私から少し事務的な点を補足いたしたいと思います。大変門屋さんは、政府が当面しております難局については、深い御理解と同時に御同情を賜りまして、この点誠に感謝に堪えないのであります(笑声)。殊に予算が非常に困難である、予算を作ることが、この状態にいては、なかなか容易なことでない、この事実を御指摘でありますし、更に又給與の問題は七月以來の問題であり、前の芦田内閣において当然なすべきものを当時なし得ないで吉田内閣に讓つたのだ、で芦田内閣としては今日は勿論権限がないので、吉田内閣が是非やつてもらいたいというようなお話でありまして、私共もこの点で、誠に大局的な立場に立たれての協力的な御意向に対しまして、深く感謝、敬意を表する次第であります。
 さて問題は、淺井政府委員の言と政府の所信が食い違つておるかどうかという点でありまするが、私共考えまするところでは、先程林副総理から申しました通り、淺井政府委員の言つたことと、私共が今日考えておることと食い違いはないように思うのであります。ただ政府の、殊に総理のお話によりますれば、この法案と予算といつしよに出すのが、これは常識的に見て非常に結構なことではあるが、併しながら全然不可分の関係にあるとまで強くは考えておらないということを実は申上げたように思うのであります。今日政府当局といたしましては、國家公務員法を出します以上は、給與につきましては、あらゆる努力をいたしまして、同時にその予算が成立するように努力いたしたい、これが政府として当然やるべきことだろうと、かように実は考えております。併しながらこれを理論的に申しますれば、國家公務員法と給與とが不可分の関係にある、かようには実は考えておらないのであります。淺井委員長の話は、実は私速記を調べておりませんので、どういうことを申されたか分らないのでありまするが、只今のお話から推測いたしますると、多分淺井委員長は、マ元帥の書簡の中には、二つの目的がはつきり書いてあると取られたと思うのであります。一つは國家公務員法の制定であり、一つは公務員の新給與なりその他厚生福利の施設の予算を作ることである。この二つの大きな目的があるということを指摘なさつたのだと思います。そこで法案が出て行けば、残る半分の予算という問題を片づければ、マ元帥の書簡の趣旨に副うのだ、かようなお話であつて、恐らくこれは、淺井委員長のお言葉の前提といたしましては、これは別個のものだが、できるだけ同時に審議し、同時に成立するように努力すべきものだというような意向があり、只今私が申上げましたような政府の意向と、或る点ではいつしよではないか、かように実は考えるのであります。ただ何と申しましても、私共非常に残念に思い、又この上とも努力しなければならないと思つておりますことは、かように考えました予算が、実はその筋との折衝その他に大変に実は遅れております。この点が只今御指摘になりました通り、政府といたしましても、非常に焦慮をしておるところであります。併し同時に、先程お話を伺いまして、大変御理解ある又御同情あるお話を伺いまして、私共その点では、皆さま方の政府に対する御支援なり御協力というものを、深く感謝しておるわけであります。この機会に、その点に触れまして、併せて私共のお礼の意を一つ披瀝さして頂きたいと思います。
#26
○門屋盛一君 そのお礼は結構なんですが(笑声)、実際問題としまして淺井人事委員長と政府の見解は同じである……、同じでなくてはならんと思うのでありますが、ただ、別個なものだがいつしよに出さなければならないという考え方と、一つのものであるけれども予算処置は今取りにくいから、仕方なしに後で出すと言うのと、これが國民に與える感情は非常に違うわけです。これはどちらから言うても同じことであつたならば、政府はこれは同時に出すのが本当であるけれども、予算処置で遅れる、こういうふうにおつしやつた方が、感情を刺戟しなくていいんじやないか、こういうふうに考えます。それから実際問題として組みにくい、組みにくいということで、いつまでも放つておけないので、大事なところになると御答弁がないのですが、これは第三國会中に提出するのを御予定でおやりになつていることは分つておりますが、若しできない場合には、できないということを両三日中にでも言明なさいますか。御趣旨がよく分れば我々國会の苦しい立場ということも、政府もよく考えてもらわなければならない、國会がこれを、予算と別々でいいものであつたならば、何も両院が決議案まで出して政府に督促する必要はない、そのくらいな重要なものに意味がかかつているわけであります。それが、予算が非常に遅れているためにこの審議に差支がある、而も審議未了の責任を國会が負わなければならんということになつては國民の誤解を招く。予算が本当に組めないならば、こういう処置をとるのである、いつごろまでに予算ができるから、これは第四國会にいつごろ出せるという言明がない限り、我々が決議案を出した趣旨からも、亦我々の議員としての良識から考えても、この公務員法に対して、私劈頭質問の折に申しましたようにこの公務員法の実践によつては、とにかく既得権を制限する点が多い、又基本的人権を侵害することが多い。予算がいつできるか分らない、給與はどうなるか分らないが、先ず法案だけ通しておこうということは、恐らくどの議員さんでもお考えにならないのです。これに対しては政府は何らかの方法で、極めて最近に、第三國会に提出できるかできないか、第三國会に提出できないとすれば、第四國会の劈頭何日ごろまでにこれが出せるかという言明がなければ、國会は良心的に審議がしにくいのじやありませんか。佐藤さんは長年官僚で威張つて來たから何でもいいが、林さんは選挙区を持つておいでになる議員だから、そういうことは党派を超超した問題だ。そこでこれはちよつと触れるのですが、私は解散問題にしましてもそういうこと、つまり最も國民のために緊急な問題だけを片付けるということだけで一つ急いでやつて、どうお二十二年の四月選挙後において、選挙民の意思によらざるところの離合集散によつてできておる衆議院は解散すべきである、解散すべきであるのだか、その解散が前提であるから緊急集会という言葉が出るので、解散はやらなければならんのであるが、公務員法及び公務員法と不可分、私は不可分と思う、不可分の関係にあるところの給與の問題とか、或いは災害地の補正予算とか、補給金とかというものと、もう一つ言わしてもらうならば、疑獄事件を早急に摘発すべきである。こういう國民の政治の空白時代に安心を與えておいて解散をやるべきだ。これは解散論は参議院でやる必要はないのですが、そういうことが新聞に傳わつて行くと、官公労の諸君は今の内閣は、つまり自分の党利党略でないとおつしやるけれども、党利党略でやつて我々の生活安定の問題は考えておらんのだという考えを持たせることは、綱紀粛正を叫んで、事務能率を挙げようとする吉田首相及びこの内閣の目的に副わない結果が生ずる。だから第三國会中にこの予算が出せないならば出せないで、第四國会にこの予算をいつごろまでに出すということは、政府の責任上はつきり言明して貰わなければ、我々はここで良心的の審議ができない。これは恐らく與党の諸君だつてそう考えておられるだろう、私は今日言いましたように、私がこの質問をやらすに緑風会か何か公平なところでやつて貰おうと思つたが、私はこういう性分だからやつた、民主党だからいつているのしやない、その点が一つ。あなた方に今日御答弁ができなければ保留してよろしいのでございますから二十六日ごろならば二十六日ごろまでに、更に予算編成の状況を併せ、その予算処置に対してはどういう処置をとるということを、本運営委員会若くは本会議かどこかではつきりと、政府の責任のある、而も國民の納得のできる言明をして貰えば、この問題は又考えよう。ただ熱心にやつてるやつてるだけじや、しようがない。そうでしよう、あなた方國会議員として考えられても、それはそう言えませんか。
#27
○國務大臣(林譲治君) それは御尤もですが……
#28
○石坂豊一君 ちよつと議事進行について御答弁の前に。門屋委員の御質問は御尤もな、且つ又公務員法審議に重大なポイントを突いておられることと思いますが、ここは公務員法の特別委員会ではないのでありまするから、議院運営委員会でそういう各議案の性質について論及するということになりますと、非常に紛糾して來る、どの場面でも紛糾して來ると思いますから、そういう御質問はですね、公務員法の特別委員会の審議に讓られて、この運営委員会は議案の促進に関する問題を一元化して行くことにして頂かんというと、あつちの会でも、こつちの会でも質問しようということになつて、却つて委員会が輻輳して來ると思います。日時の短い期間において成るべく問題を一元的に扱つて頂きたい。あの会でも、この会でも質問するということになると、國民から見ると引延ばし政策のように誰でも考えますから。その点私の心付きを申上げて、只今の御質問は、どうか公務員法の質問なり、或いは本会議のときの質問にお讓り下さるようにお願いしたい。そうしてこの運営委員会においては、どの問題が今急に促進すべきかということを、先程岡部さんから御発言のごときことを進めて決定したいと思います。
#29
○門屋盛一君 石坂委員最前言われましたように、二十七日までに早く上げて貰いたいということが公務員法の促進の問題です。この予算案を作つて貰いたいということは、公務員法促進の重要な問題ですから、これは見解の相違でしようけれども、私はこれは決してこの審議を引き延べるということにはならない。これが一番促進の根本を突いておると思うのであります。そこで一つ私の何に御答弁が願いたいのであります。決して私は無理な註文をしておりません。
#30
○國務大臣(林譲治君) 門屋さんのお話御尤もだと思います。ただ我々の方も、何月何日にどう、こうということを申上げかねることは誠に遺憾とは考えますけれども、いずれもそれができなくなるということの問題になつて來ましたときに、あなた方のお希望のように二日なり、三日なりまでの間に恐らく見当はつけ得られるかと思いますが、それくらいのところで一つ御勘弁を願いたいと思います。
#31
○門屋盛一君 私も二、三日の中に予算に対する答弁は、見通しはつくだろうと思います。
#32
○政府委員(佐藤榮作君) 実は門屋さんのお話、私別に誤解はしないつもりでおるのであります。又この席を借りましてとかく議論をいたすつもりでも実はないのでありますが、一言申述べておきたいと思いますことは、予算が出ないと國家公務員法の良心的審議はできない、かようにおつしやつたかと実は思うのですが、さように考えておつて間違いないでございましようか、その点一つ。
#33
○門屋盛一君 これは私個人の意見でありませず、予算処置を、速かに予算を提出すべしという決議案を出しますときに、提案者の趣旨弁明の中に十分申述べておることでありまして、趣旨弁明をやつてあの決議案が通つておる以上、院議が予算を早く出して貰いたい、審議しにくい、絶対審議しないというのじやない。そこで後の話ですが、今予算のできにくい事情はよく分るのですが、万一予算ができなくても、國民の納得し得るような政府の御処置をお取りになるなり、それに対するはつきりした言明でもなければ、くどいようでありますけれども、一方に既得権を抑える法案ですから、予算が作りにくいじや困る。これから先は、石坂さんの言う向うの委員会の問題になるのですから、それを何とかしてくれということです。
#34
○國務大臣(林譲治君) 分りました。
#35
○門屋盛一君 二十六日ごろまでに何とか予算問題に対するもう一度あなたの方から言明をして頂きたい。
#36
○理事(梅原眞隆君) 外に何か御質疑ありませんか。御質疑がありませんようでしたら岡部議員よりの提案について……。
#37
○岡部常君 大体御論議も盡きたようでありますが、私が提案したことについて一つ決を採つて頂きたい。
#38
○門屋盛一君 岡部さんの提案は先程決つておつたようじやないのですか。
#39
○理事(梅原眞隆君) まだ決つたというところまで行つておらんままで休憩に入つたのですが、どうでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○佐々木良作君 異議なしというのは、何が異議ないのですか。岡部さんの提案をここで認めるのに異議なしということですか。
#41
○理事(梅原眞隆君) 休憩前に、あなた御出席になつていなかつたのですが、岡部さんから提案があつたのですが、それで休憩に入りまして今岡部さんの方から提案を議題に出したのですが、そこで賛成意見が出たから異議がないかと問うたのですが……。何でしたら一遍岡部議員の方から話をして下されば……。
#42
○佐々木良作君 誠に済みませんが、大体前任者から聞いたのですが、聞いた内容は大体分つておりますが、それを審議するのにいろいろの必要がある。そうしてそれと関連があるから総理を呼んで、その上に檢討して決める。こういうふうに聞いたのでしたから。今途端に異議なしというとちよつと困るのです。誠に恐れ入りますが、ちよつとその要点だけを説明願いたいと思います。
#43
○岡部常君 これは極く簡單なことでありますが、先程申述べたことと、重複いたしますが、一体法案の審議につきまして、從前の例から見ますると、衆議院からこちらに議案の廻付になるのが非常に遅れ勝で、審議できないという小言が相当多かつたように承知するのであります。これに限りませんが、今差当りの問題といたしましては、國家公務員法が上程せられておりまして、今の審議の模樣を見ますと、どうも遅々として進まないのじやないか。而も会期がすでに終りに近づいて、切迫しておるから、こういう重要法案については、相当の審議期間を置いて貰いたい。少くとも三日や四日の審議期間をほしいものである。それでこちらで議を纏めて、そういう御意思が一致したならば、それを以て衆議院の方に申入れをしたい、審議促進を申入れしたい。こういう提議をいたしたのであります。それで先程來、それに対して門屋さんからいろいろ御意見もあり、政府に対する質問もあり、結局相当なところに議が纏つているように思いましたから、私は私の提議について決を探つて頂きたい、こう申すのであります。
#44
○板野勝次君 岡部さんにお尋ねしますが、それは早く衆議院の方から、向うで議決して早くこちらへ廻してくれという意味ですか、今会期中に……。
#45
○岡部常君 その通りです。
#46
○佐々木良作君 それは今の、例えばここで門屋委員から質問があつたように、予算だの何だの関連があるから、予算を早く出せということを今盛んに言われたと思います。予算をつけて審議することが、尚一層、より公務員法を審議する上によいことであるという前提に立つて言われたと思うのですが、その内容は、衆議院でも同じだと思います。そうすると衆議院は、まだ予算も何も出ていないのですが、これを切離してでもよい、とにかくこつちへ会期中に、それは切離しても、審議できるようによこせという申出になりますか。
#47
○岡部常君 私は実はそういうつもりでおります。差当り公務員法というものが提案せられておりますから、それをとにかく早く廻して貰いたい。それから予算処理とは自から別問題ではないかと私は思う。私は差当り公務員法の促進を要望したい、こういうつもりでおります。
#48
○佐々木良作君 それならば、これは私は反対したいと思います。というのは、衆議院の審議権に対して今こちらから云々するということは、この問題に関する限りちよつとおかしいのじやないか。例えば総理大臣を早くつくれというような場合なら、これは促進ということは意義があるのでありますけれども、一つの法案を今檢討しておる。こつちも同樣に予備審査とはいいながら、同じ恰好で審議しているわけであります。その審議の過程において、尚必要のものを認めて、そうして要求し、或いは政府にいろいろなものを要請しておる最中であるから、こちらはこちらとして、向うのものをとにかく早く上げてくれということは、これは衆議院の審議権に対してもちよつと考えなければならん点もあるし、今の申出はちよつと私は穏当じやない、よいことじやないと思いますから反対したい。
#49
○岡部常君 私はそういう御議論もあると思つて予め申して置いたのですが、そのときに御出席にならないで私の詳細をお聞きにならない。私は衆議院の予算審議権というようなことも、恐らく問題になるだろうと思いました。而してそれに対しては、私はこちらに予備審査というような制度もあつて相当研究しておる。併し重大法案について、急に持つて來られる、或いは一日二日で、或いは一日二日じやなくて、何時間か前に持つて來られて、それで審議しろというような無理なことはないというので、私は申したのです。それも素直にそのまま原案通りに來ればいいのですが、本会議において二時間か三時間か前に修正したものを持つて來て、これをやれというような從前の例もあるのです。だからそういうことがないようにということを私は申して置いたわけなんです。
#50
○門屋盛一君 今岡部委員のお話ですけれども、朝の御提案の折には、予算と切離してなんということはなかつた。それから予算を切離してというようなことを附けて申入をするということは、衆議院の審議の方法等にまで立ち入つたことで、それは考えなければなりません。
#51
○岡部常君 それは私は申しません。
#52
○門屋盛一君 だから成るべく速かに審議して廻して貰いたいという、私はそれには賛成する。で賛成は賛成ですけれども、あなたの今の仰せにある通りに、法案と予算と切離してもいいから、法案だけ先廻せということは、私は絶対賛成できない。
 それからこれを、なごやかに行きたいと思うておるのでありますけれども、理論的に言いますならば、当院における予備審査の状況を、当該委員長からここに報告を求めて、それで当該委員会の意見を徴して、運営委員会はこれによつて決定して、向うに決議を與えるのが、これが理論的に言うと本当だと思います。併しまあ今朝の岡部先生のお申出は、先程言われましたように、間際に持つて來られては困るから早くやつてくれ、それだけのことならば私は賛成する。
#53
○岡部常君 その点は門屋さん、私が申したのは、單純な意味で申したのでありまして、あの受け答えは佐々木さんが言われたからそうなつたので、その点まで午前に言つたわけではありません。
#54
○板野勝次君 これは衆議院とそれからこちらとの委員会の連絡の関係について、これは誰に尋ねたらいいですか、事務総長ですか。そういう連絡が若し衆参両院の両委員会、例えば人事委員会の連絡ができておるならば、何もこちらからその委員会の審議促進の上に制限を加えて行くような方法をとる必要がなくて、予め人事委員会は、衆議院の人事委員会がどのような内容で進行しておるかということを、絶えず連絡を取られれば、はつきり修正意見の内容、反対意見、いろいろのことが分つて來ると思いますが、そういう連絡はないのですか、どうですか。
#55
○事務総長(小林次郎君) 只今私の知つておる限りでは、その程度に達しておるかどうか存じません。ちよつとお待ち下さい。今委員部長に調べさせます。
#56
○参事(河野義克君) 國家公務員法については現在まで衆議院と参議院と合同審査会をやるというような格好には至つておりません。それから先方の審議状況とこちらの審議状況につきましては双方の委員長が、一遍こちらの委員長が先方を訪ねられ、先方の委員長が一遍こちらの委員長を訪ねられた場合がありますが、いずれの場合も委員長同志お会いになることはできませんで、お打合せを遂げられることができなかつた。それでこちらの中井委員長といたしましては、一昨日公聽会を終つて、今日の午後二時から審議に入るのですが、そういつた際には衆議院とも更によく連絡をとるということは考えられておるのです。併し委員会同士連絡を取つても、いろいろな情勢から、今岡部さんも言われたが、非常に切迫した段階で持ち込まれると困る。そういうこともあるから是非先方の委員長とよく連絡を取りたいということは仰せられておるが、実際によく打合せになつておるということに至つておりません。
#57
○板野勝次君 そうしますと岡部委員にお尋ねしたいんですが、両方の委員参会がよく連絡を取つて、今の参議院の場合は予備審査中なんですから、よく連絡を取つてやつて置けばいいんじやないかと思うんですが、それでは不都合なわけなんですか。予備審査中にどんどんとそういう議案の内容等いろいろなものを調査し、衆議院の動きとよく連絡を取るというふうな方向へ持つて行くということは、つまり審議上不都合なわけですかその点を一つ。
#58
○岡部常君 それは誠に議事の進行の上においては望ましいことだと考えますが、それが今どういうようになつておりますか、私実はそれを調べませんでしたが、現実に今進行しておる状況から見て促進をして貰いたいとこういう考えでございます。
#59
○石坂豊一君 只今の問題は普通の議案に対しては衆議院に対してかような申入れをするなんていうことは、これは大いに参議院として考慮すべきだと考えますが、何分にも公務員法の問題は総司令部の至上命令でもあり、そのために第三國会が召集されておるんでありますから、発議者の御心配の通り会期が切迫して何とも仕方のない状態になつても困るので、そこを心配されていつも有り勝ちのようなことにしてこの案を送付して貰うと困る、であるからして、只今の審議状態を見ても多少どうも促進を妨げておるような状態もないでもないように考えられるから、その辺両院協調する意味において、穏かにこの案を成るべく早く進めて行きたいというようなことで、誠意の籠つた御発言と我々は考える。であるからこれに角目を付けて衆議院の決議を圧迫するという解釈はこれはなかろうと考えます。又そういう意味で言うんではありませんから、両方の……片一方は予備審査片一方は正式な審査をしておるその審査の間に輝いて、予算と絡んでいろいろ非難が出る。私共すべての國務は予算と伴わないものは一つもないんですから、どれでも予算と併行して行くというようなことは言わなければならんことが起るが、中にはそういうわけにはいかない。殊に今財政難の場合において、政府が非常に骨を折つて予算を作つておる。それを出さないから至上命令に基くところの公務員法もいつまでも引張つておく、こういうことは穏やかでないと思うので、私はこの本案を成立させたいという誠意の籠つた御趣意として岡部委員の御発言に賛成する次第であります。どうか満場諸君も、そのおつもりで一つ本員の氣持を向うへ傳えて、成るべく早く案の成立するようなことに進めて行きたいとかように考えます。
#60
○佐々木良作君 どうも私それは意図が分りかねるのですが、今の石坂さんの説明を聞きますと、これを今出すことは至上命令だからぐずぐずしていると工合が惡いから早くやつてくれい、こういうふうに聞えるのですが、私はそういうことじやないと思う。至上命令であるかないかというような問題は別として、ともかくここで十分に両院で好きなように決定をしていいということは司令部でも言われているし、これまでの審議でも常に言われていることだから、今の論拠はちよつとおかしいと思います。
 それから岡部さんのさつき言われた、これまでの例からみて今日にもう会期が詰るというときに案を持つて來て、それ上げろ、上げろということは困るから、成るべくそういうことのないようにしてくれいという話は分ります。分りますが、若し今度のような緊急重要な法案の場合は、そういう状態であつて、審議しかねる場合には、流せばいい、潰せばいい。それまで予備審査なりなんなりで力一杯やつておけばいいのであつて、その場合に予算とかその他のものが必要である、これを整えてやりたいと思つておる際に、二、三日中に向うで上げて、こつちによこすという措置が衆議院でなされなくともとにかくこつちに早く廻してくれという理窟になつて來て、ちよつとその点は僕はどうしても解しかねるのですが、なぜ促進しなければならないか。むしろ促進するというよりも、こり法案を十分両院で審議する、そして、作り上げるべきものか、或いは作り上げなくてもいいものか、修正すべきものであるか、十分にやるかやらないかと言うことが根本であつて、衆議院でも参議院でもということは、どうでもというとおかしいが、それ程拘泥しないでもいいことでとにかく両院で十分案の内容を審議することがポイントですから、こつちで審議することは向うでも審議したいことがあると思いますし、普通の場合とちよつと違つて了解しかねるのですが……。
#61
○石坂豊一君 どうも岡部さんの発言のようなことを、いつもさような申入れをすべきものではないと私は思うのです。ただ先程繰返しました通り、公務員法審議のために第三國会というものは前内閣によつて召集されておる。そしてそのよつて生ずることはやはり至上命令から來ておる。それであるからしてこれを第三國会において成立させないということはできないと私は思う。それで第三國会の期限というものはもう目捷のうちに追つておりまするから、その場合において今まででもよくあるのです。三十分間程の間に、甲号、乙号とかいう名前を付けて持つて來られたような、今までの例もあるのですから、私はさように切迫したことでは、十分参議院において審議を盡しかねるようなことでは困るから、それだけ今の目下の審議状態はいかにもどうも遅々としておるからもう少し早くしてくれ、言葉を短く言うとそれだけに止まる。そういう趣意でありますから、至上命令であるからやれということはおかしいと仰せられるが、私は至上命令でなかつたらこういう案はなかなか容易に出ることではなかろうと私は考えておるので、私の氣持はそうであります。それでありますから、かような問題は今回に限つて例外として扱つて行くべきものである、かように考えましたから一應賛成の趣旨に併せて申上げたのであります。どうぞ……。
#62
○門屋盛一君 私はさつき申上げましたように、今朝の岡部さんの説は、緑風会の申合せで間際になつて持つて來られては困るから……、それで簡單に申出でに賛意を表しておつたのでありますが、只今石坂議員の言われるようないろいろの前提條件が付く。例えば第三國会中に上げなければならないとか、予算は別であるとかいう前提條件が付くことになれば、岡部さんの申入れは尤もの点がありますけれども、当面したこの法案には、只今私がここで長時間質問しましたように、衆議院から廻つて來るまでもなく、本院としても審議困難な條件ができておるのであり手から、そういういろいろな、今國会の会期中に上げなければならないとか、至上命令で云々とかいうことになりますれば、私はその点もう一遍岡部さんに考え直して貰いたいと思う者であります。それで今これを以て行き過ぎということにつきましては、先程議長の來られたときに調質の記事は全然嘘であつたということが分りましたけれども、ああいうふうな日にちを切つて、いつまでにこの法案を上げて貰いたいということは、これは参議院としては少し行きすぎであろう、まあ司令部からならいつまでに上げろというようなこともあるけれども、こつちからいつまでに、二十七日までに上げろというようなことはこれは行き過ぎであろうと、そういうふうに考えるのであります。そこで私は両院の当該委員長の協議に委せて置くことが、実際においては差支ない、それでいいと思う。折角緑風会から申入れがあつたのですから、議長と議長が極めて懇談的に、どういうふうになつておるかということを聞いて頂く程度のことが、一番いいのではないかとこう思います。
#63
○理事(梅原眞隆君) 先程から両方から多樣な意見が出ておるのですが、どうせ明日運営委員会を十時から開きますから、一應今日は一つここでこの話をお預り願つて、明日までに一つ話合つて貰つてというやり方はどうでしようか。そういうやり方は。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#64
○板野勝次君 至上命令というのはちよつと不穏当だと思うのです。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#65
○理事(梅原眞隆君) どうせ又明日やりますから、明日までこのお話を延ばしまして、今日はこれで散会いたします。
   午後零時三十二分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           川村 松助君
           大隈 信幸君
           梅原 眞隆君
           高田  寛君
   委員
           中村 正雄君
           原口忠次郎君
           松本治一郎君
           石坂 豊一君
           城  義臣君
          橋本萬右衞門君
           堀  末治君
           門屋 盛一君
           平野善治郎君
           河野 正夫君
           岡部  常君
           岡元 義人君
           板野 勝次君
           佐々木良作君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      松平 恒雄君
  ―――――――――――――
  國務大臣
   厚 生 大 臣 林  譲治君
  政府委員
   内閣官房長官  佐藤 榮作君
  事務局側
   事 務 総 長 小林 次郎君
   参     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   参     事
   (委員部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  青木  茂君
ソース: 国立国会図書館
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