くにさくロゴ
1948/11/19 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 外務委員会 第3号
姉妹サイト
 
1948/11/19 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 外務委員会 第3号

#1
第003回国会 外務委員会 第3号
昭和二十三年十一月十九日(金曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○國際電氣通信條約に加入することに
 ついて承認を求めるの件(内閣提
 出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
   午前十時四十一分開会
#2
○委員長(佐藤尚武君) それではこれから外務委員会を開会いたします。本日は國際電氣通信條約に加入することについて承認を求めるの件を議題に供します。逓信委員会の小林委員から特に発言を求められておりますが、許可することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(佐藤尚武君) それでは小林委員どうぞ‥‥。
#4
○委員外議員(小林勝馬君) お許しを得まして、ちよつと発言さして頂きたいと思います。先般の合同委員会に私欠席いたしましたので、一、二お伺いいたしたいと思うのでございますが、從來國際電氣通信條約によりまして、日本は加盟しておつたのでございますが、その後いかような立場に相成つておりますか。尚又その國際電氣通信條約に入つて今後電信、電話、無線電信、無線電話、こういう関係の取扱その他がどういうふうに相成りますか、その点だけちよつと御質問いたしたいと思います。
#5
○政府委員(西村熊雄君) 國際電氣通信條約の現行條約は昭和七年にマドリツドで締結されたマドリツド国際電氣通信條約でございます。この会議には日本も代表を出しまして、これに署名批准したのであつて、いわゆる日本は現行條約の締約國であるわけであります。又マドリツッドの電氣通信條約で初めて締約國によりまして、国際電氣通信連合というものが構成されました。自然日本も現在この連合の連合員であるわけであります。その後説明書にもございますように、この電氣通信の分野、殊に無線通信の分野で技術的に非常な発達があつた。殊に第二次世界大戰中に非常な発達をした結果、現行條約では時勢に合わないようになりました結果、昨年のアトランテイツク・シティの改正会議で今御審議を願つております。アトランテイツク、シティ國際電氣條約というものが、締結されたような次第であります。この條約は來年の一月一日から案施されることになつております。自然現行條約の加盟國であります日本といたしましては、來年の一月一日から電信、電話、無線通信、その三つに関する國際業務というものが世界の殆んど全部と言つてもよろしい、いわゆる連合の連合員によりまして実施されることになる関係上、我が國としても是非その期日までにこの條約に加入しておいて、列國と同時に新らしい規則による業務を遂行したいと、こういう必要がらこれに加入するということを御承認を求めることになつた次第でございます。
#6
○委員外議員(小林勝馬君) 只今御説明によりましてよく分りましたが、これに対して敗戰下にある我が國といたしまして、從來のような地位において加盟でき得ますか、それともいろいろな制限その他が今度加味された加入でございますか、その点をちよつとお聞きしたいと思います。
#7
○政府委員(西村熊雄君) その点は前回も御説明申上げましたが、今度の條約によりますと連合員を二つに分けて、連合員と準連合員とし、その連合員については加入の資格を嚴重にしたわけであります。
 簡單に申上げますと、現在まで連合員であつたもの、それから國際連合の加盟国であるもの、この二つについては無條件で連合員になれる、それ以外のものについては連合員の三分の二の同意があつたときに連合員になれる、こういう規則になつて來ております。ですから規則はそうなつておりまして、最初に申上げました從來連合員であつたもの、というものについては條約の附属書に全部その名前を列挙しております、七十八ヶ國あります。その中に従來連合員でありましたが日本は記名されておりません。従つて今申上げたところから判断しますと、結論として日本は加入するためには連合員の三分の二の同意を必要とするということになるわけでありますが、特に日本とドイツにつきましてはこの條約の特別議定書の中に規定がございまして、この両國については権限ある当局が適当と認める場合には加入できる、その場合には先刻申上げました加入についての條件その他を規定しております、條約第一條第二項の條件を適用しない、こういうことになつております。だから特に日本とドイツにつきましては、従前連合員でありました関係上考慮されまして、三分の二の同意がなくてもいわゆる連合員として加入できる、事実的に従前の加入連合員であると同等に加入ができるということに明文があります。
 尚日本は占領下にあります関係上、権限ある当局が適当と認めるという條文が入つておりまして、いわゆる占領軍最高司令官の方が、日本に條約に加入することを許容するということは、日本の現在の特殊の立場を考慮して、そしてこれにつきましては本年九月一日、最高司令官の方から日本政府に対して加入してよろしいという覚書が出ておるわけであります。
#8
○委員外議員(小林勝馬君) 逓信省の説明員の方も見えておるようですが、技術的に、例えば波長帯とか、或いはコール・シグナルその他の点等現在こちらの條件としてはどういう程度になつておりますか、御説明を願いたい。
#9
○説明員(莊宏君) 波長帯の関係におきましては、この度できました條約の附属無線通信規則によりまして、新たに波長帯の割当が規定せられております。ぞれによりまして從來の波長割当に相当変更が加えられることになつております。尚我が國の呼出符号といたしましては、從來よりも幅が狭くなりまして、Jを頭文字といたしましたものの中の一部分が我が國の呼出符号であるということに改訂せられております。
#10
○委員外議員(小林勝馬君) 波長帯が増加したように今御説明をお聞きしたのですが、波長帯が増加したにも拘わらず、コール・シグナルをそういうふうに制限されるということは非常に我が國としては、今後困る問題ではないかと思うのでありますが、そういう点は、この加盟されるのに割当と言いますか、こちらの異議と言いますか、そこは從前通りにでもお願いするというようなことは、今後努力しても駄目なんでございますか、そういう点ちよつとお伺いしたいのですが。
#11
○説明員(莊宏君) 波長帯につきましては、先程申上げました昔のものに変更が加えられると申上げましたのは、規則全般の問題でございまして、我が國自体にどれだけの波長が割当てられるかという問題につきましては、まだ確定いたしておりません。これは今年の一月からジュネーブにおきまして周波数の割当の会議が継続せられておりまして、こちらの方で目下割当案を作成しておる、かような状況でございます。それで我が國といたしましても、できるだけ多数の波を獲得いたしたいということを念願しておる次第でございまして、司令部の好意ある計らいによりまして、我が國からその会議にGHQの出席者の技術顧問といたしまして、逓信省の人間が出席することを許されておりますので、その人を通じましてできるだけ我が國に有利に状況が展開するように考えておるのであります。
#12
○委員外議員(小林勝馬君) 從来の國際電氣通信條約におきましては、いろいろな点において我が國としてまだ物足りないような点が多数ありましたが、今後これに加盟されるにつきまして、そういうようなGHQその他の連合國側の御了解を得まして、できるだけ有利に加盟させて頂くように御努力願いたいと思います。
#13
○委員長(佐藤尚武君) その外に外務委員会として質疑がおありでありましたらこの際続いて質疑を願います。別に御発言もなければ直ちに討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。只今より討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べ願います……。別に御発言もないようでありますから、討論は終結したものとみなして採決に入ります。國際電氣通信條約に加入することについて承認を求めるの件、これを議題といたします。本件に対して承認を与えることに賛成の方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#15
○委員長(佐藤尚武君) 全会一致と認めます。よつて本案は承認すべきものと決定されました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本法案の内容、本委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして、御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なとと呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條よりまして委員長が議院に提出する報告書につき多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とせられた方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    金子 洋文  團  伊能
    徳川 頼貞  野田 俊作
    伊達 源一郎
  ―――――――――――――
#17
○委員長(佐藤尚武君) それでは速記を止めて下さい。
   午前十一時一分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時二十九分速記開始
#18
○委員長(佐藤尚武君) 速記を始めて……。本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     佐藤 尚武君
   理事
           徳川 頼貞君
   委員
           金子 洋文君
           團  伊能君
           淺井 一郎君
           伊達源一郎君
           野田 俊作君
  委員外議員
           小林 勝馬君
  政府委員
   外務事務官
   (條約局長)  西村 熊雄君
  説明員
   逓信事務官
   (電波局監理
   課長)     莊   宏君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト