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1948/11/19 第3回国会 参議院 参議院会議録情報 第003回国会 運輸委員会 第5号
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1948/11/19 第3回国会 参議院

参議院会議録情報 第003回国会 運輸委員会 第5号

#1
第003回国会 運輸委員会 第5号
昭和二十三年十一月十九日(金曜日)
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  本日の会議に付した事件
○定期用船切替に関する件
○戰爭海運管理令の効力延長に関する
 件
  ―――――――――――――
   午後一時三十五分開会
#2
○委員長(板谷順助君) これより会議を開きます。本日は海運関係の輸送状況を御報告願うことになつておつたのでありますが、直接責任者の秋山長官がおられませんで、非常に遺憾でありますが、幸い大臣が御出席になつておりまするので、まず私からお尋ね姿態と思います。御承知の通り、定期用船切替に対する問題は、本年の九月二日にGHQの指令に基いて、現在もう約二ヶ月半も経過しておるわけであります。船主側におきましては、定期用船の切替に対しまして、愼重詳細に研究審議を重ね、又各團体との交渉の結果、その受入態勢は殆ど準備が完了しておるのでありまするが、大体の目標が十二月一日を以て切替をやろうということで現在進んでおるのでありますが、政府はこれに対するところの用意はできておりますかどうか、この点を一つ伺います。
#3
○國務大臣(小澤佐重喜君) 運輸当局といたしましては、既に御承知のようにこれに対しましては、大体二十三億余円の予算が必要であるという見地から大藏省にこの予算の追加せられんことを極力要望して参つたのであります。從つて大藏省の方でも或る意味において、事務的には或る程度の額を了承されておつたのでありまするが、今御承知の通り一般的に追加予算を本國会に提出すべく極力内閣といたしましては、この審査を急いでおるのであります。只今までの閣議も、やはり予算の問題で開いたのでありましたが、とうとう結論に達しませんので、本日本会議終了後、更に閣議を続行いたしまして、そうして深更まででも何とか決めようというような態勢で、今中途で散会して來たのでありますけれども、直ちにこの金額が、運輸省の金額が全面的に容認せられるかどうかというようなことは、現在ではまだ明言をいたし兼ねるような情勢に置かれることを非常に遺憾とする者であります。併しこの費用はぎりぎり結著のところであつて、どうしてもこの定期用船切替にはこれだけの費用が要るという前提の下に、極力閣議で私から主張いたしておりますので、暫くその点を御了承願いたいと思うのであります。
#4
○委員長(板谷順助君) そうすると今お話の二十三億の内訳は、その種目はお分りであつたならばちよつと……。
#5
○國務大臣(小澤佐重喜君) 第一の船舶修繕費が十二億五千九百九十一万二千円、それから船員退職金が八億七千二百五十四万八千円、陸員退職金一億七千六十八万九千円、合計二十三億三百十四万九千円、以上のようであります。
#6
○委員長(板谷順助君) そうすると大体この予算が決まりますれば十二月一日を目標としての切替ができるという見通しが付いておりますか。
#7
○國務大臣(小澤佐重喜君) 実はその本予算ばかりではなく、全般的に今提出せんとする予算が本國会、即ち第三國会で議了し得るや否やという見透しの問題でありまするが、その見透しについて考えて見ますというと、御承知のように会期は十一日しかあとないのであります。勿論今審議しておるものは全面的に関係方面の了承を得た数字ではないのでありまして、大体得た点もありまするが、尚今後折衝する箇所が相当に多くなるのであります。そのでその折衝するについても一應閣議としての方針を決定した上で交渉することが適当であろうという見地から、今審議を始めておるのでありまして、仮りに今晩中に大体政府の考え方を決定いたしましても、それは最後案ではないのでありまして、ここに司令部との折衝があつて初めてこれが容認せられるかせられないかというような問題になつて來るのでありますから、若しそういう結果によつては更にこの問題に対する再檢討ということも予想せられるのであります。そういうふうに考えて見まするというと、政府の考え方としてはできるだけ、否、全力を盡して今第三國会におきまして追加予算の全面的な審議終了を目途として進んでおりますが、今申上げたような順序から見ますというと、つまり見通しから申しますというと、ここではつきりこの國会中にこの予算が議了するか否やということは申上げることのできないような情勢に置かれております。
#8
○委員長(板谷順助君) 先般秋山長官のお話では、政府としての切替に対する原案と申しまするか、大体の各方面の成案ができておるというお話でありますが、海運局長、その点についてあなた御承知でありますか。
#9
○政府委員(岡田修一君) お答えいたします。定期用船の切替につきましては、先に関係方面に対しまして一應中間報告をいたしたのでありますが、その当時におきましては……。ちよつとこの事項は各方面に非常に愼重に扱つておりますので、速記を……。
#10
○委員長(板谷順助君) ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#11
○委員長(板谷順助君) 速記を続けて下さい。只今申上げましたる通り、GHQの指令は九月二日でありまして、今日まで既に二月半も経過しているようなわけであります。從つて初めは十一月一日を目標に切替をやろうというやつをいろいろの関係で以て十二月一日には必らず実行するという意味で、政府側とも今日までいろいろと交渉を続けて來たわけでありますから、從つて今残つているところの問題は成るべく今日中に一つ解決するように御努力を願いたい。それと同時に只今大臣のお話の予算につきましては、是非とも今回の補正予算にこれが計上されることに十分の御努力あらんことを希望しておきます。
#12
○丹羽五郎君 政府の方でもう殆ど目前に迫つているこの切替の期間に対して政府は一体見透しはどうなのか、それを一應お尋ねしたいと思います。
#13
○政府委員(岡田修一君) お答えいたします。中間報告では一應努力目標について申出ております。これに対しまして関係方面では日にちをはつきりするということは避けた方がよい、但し努力目標という程度ならば結構だろうというふうな話があつたのであります。私共もこの問題が荏苒として長引きますることは、いろいろな面において面白くない問題を惹起する。更に又冬場の輸送繁忙期に対しましても、成るべくその前にこれを終えて冬場の輸送の万全を期したい、こういう考えで極力努力しておるのでありまするが、何分にも非常にむずかしい問題で、殊に船員の問題、運営会の職員を船会社に轉属するという困難な労働問題を控えておりまするし、又用船量の算出、修繕費の負担の問題、これらも非常に國家経済に及ぼす影響も大きいと同時に、船会社の経済のキー・ポイントに触れる問題でもありますので、それの協議が非常に長引いた次第であります。
#14
○委員長(板谷順助君) なおこの際私からも申上げて置きますが、先程來からお話のように、大体政府側及び関係團体におきましては、万難を排しても十二月一日を目標の時期にして切換えをやりたい、從つて大局的の見地から小異を捨てて大同に就く、この方針で以て今折角努力中であります。從つて政府におきましても、今申上げまするような或いは個々の小さな問題等は追追この問題を解決することにいたしまして、大局から是非この十二月一日を目標としてお進みにならんことを希望して置きます。
 この際國家総動員法及び戰時緊急措置法を改正する法律の一部を改正する政令、これについて運輸大臣から御説明を願います。
#15
○國務大臣(小澤佐重喜君) 戰時海運管理令の効力の延長についてでございまするが、御承知のように船舶運営会の基礎法規でありまする戰時海運管理令は、今月末日でその効力を失効いたしますので、その措置について関係方面と折衝をいたしておりましたところ、このたびポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く政令によつて、その効力を六ヶ月延長するようにという口頭の指示を受けたのであります。從いまして戰時海運管理令は、この措置によつて効力が延長されるのでありますが、先に九月二日スキヤピン千九百三十一によつて船舶の裸用船を定期用船に切替える旨の指令がありましたので、現在の法制の下においてその内容を実質的に改正して行くことになるのであります。なにとぞ御審議の上御了解下さるようお願いいたす次第であります。
#16
○委員長(板谷順助君) 初めは六ヶ月でありましたけれども、最後には四ヶ月でしたがね。これは何ですか、四ヶ月を御主張になつてみたんですか、関係方面に。
#17
○政府委員(岡田修一君) 四ヶ月にいたしましたときには、戰時海運管理令のごとき制度がいつまでも存続するというのは不合理である、少しでも早く廃止したいという希望の下に、その存続期間を從來の六ヶ月を改めて、四ヶ月に願つたのであります。ところで今回九月二日附を以ちまして、運営会の運行形態の変更の指令があつたわけでありまするが、この指令は、現在の海運管理令の下に、それを改廃しないで、そのまま活用して、運行形態を変えて行くと、こういうことであります。從いまして從來とは海運管理令に対する私どもの考え方が多少変つたわけでありまして、定期用船制度で当分行く限り、現在の政令は当分存続せざるを得ない、そういたしますると、四ヶ月という短期間にすることは、却つて各方面にいろいろの手数を煩わすというので、從來の六ヶ月という期間に立戻つたような次第であります。
#18
○委員長(板谷順助君) 只今の政府の説明のこの政令を承諾するに御異議ありませんか。
#19
○小泉秀吉君 これは何ですか、政府の御意向では、この延長又延長をして、ずつと廃止せずに行く方が都合がいいという御意見なんですか、向うでそういうふうに、その時、その時、口頭或は外のことで示唆して來るから、四ヶ月を六ヶ月にするんだ、この次はやはり又六ヶ月延ばして行けばいいんだというような御意見であるのか。若し今の政府委員の御説明のようなものなら、六ヶ月にしないで一年にするなり、或は期限を取るなりするような行き方があるだろうと思うのですが、政府の御意見或は御方針というものはどうなんでしようか。
#20
○政府委員(岡田修一君) 私ども政府側といたしましては、この管理令を廃止するが如き事態が一日も早く來るべきことを希望しておるのであります。併しながら現在の情勢下におきましては、早急にそれを期待することができないのであります。從つて只今申されました如く、これを一年に延長することも、私どもといたしましては、止むを得ないのではないか、希望はいたしまするけれども、延長は止むを得ないのじやないかと、こういう氣持であります。併しながら関係方面におきましても、又なるべくならばこれを早い機会に廃しするように持つて行きたい。それには一年というふうに長い期間にするよりは、一應六ヶ月という期間に決めておいた方が便利ではないか、かような意図の下に、これを六ヶ月というふうに指示されたと考えます。それがどもの又希望とも一致しておる次第でありまするので、この六ヶ月の延長をお願いしておる次第であります。
#21
○委員長(板谷順助君) けれども、初め六ヶ月というのを四ヶ月にしたということは、適当の時期に管理令を廃止するというような目標の下に、成るべく期限を短かく縮めて來たわけでありますから、まあ、でき得るならば今回も四ヶ月ぐらい延ばして置きますれば、從つてこの船舶関係の者も安心して前途に光明を見出すような氣持になるんですが、併しこれもまあ指示であるとすれば止むを得んと存じますが……。
#22
○丹羽五郎君 私この嚴寒が目睫に迫つておるので、この木炭輸送ということについて、昨年は非常な困難を來して、それがために都民は非常な苦しみに遭つたというような例がありますが、本年は北海道の木炭輸送については、どういうような、政府として計画を持つておられますか、それを一つ……。
#23
○委員長(板谷順助君) 丹羽さん、実は外の委員会の関係もありますので、この政令の問題を先に決めたいと思いますが、よろしうございますか……それでは政令御諒承に御異議はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(板谷順助君) それでは御異議ないと認めます。本日はこれにて散会いたします。
   午後二時散会
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
           小泉 秀吉君
           小野  哲君
           丹羽 五郎君
   委員
           入交 太藏君
          橋本萬右衞門君
          前之園喜一郎君
           飯田精太郎君
           高田  寛君
  國務大臣
   運 輸 大 臣 小澤佐重喜君
  政府委員
   運輸事務官
   (海運総局総務
   課長)     壺井 玄剛君
   運輸事務官
   (海運総局海運
   局長)     岡田 修一君
   運輸事務官
   (海運総局船員
   局長)     山口  傳君
ソース: 国立国会図書館
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