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1948/11/29 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 逓信委員会 第3号
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1948/11/29 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 逓信委員会 第3号

#1
第003回国会 逓信委員会 第3号
昭和二十三年十一月二十九日(月曜日)
    午後二時二十二分開議
 出席委員
   委員長 原 健三郎君
   理事 奥村 竹三君 理事 片島  港君
   理事 五坪 茂雄君 理事 林  百郎君
      磯崎 貞序君    本間 俊一君
      森  直次君    大島 義晴君
      川島 金次君    竹山祐太郎君
      太田 典禮君    中野 寅吉君
 出席國務大臣
        逓 信 大 臣 降旗 徳弥君
 出席政府委員
        逓信政務次官  鈴木 直人君
        逓信事務官   浦島喜久衞君
        逓信事務官   篠原  登君
        逓信事務官   村上  好君
 委員外の出席者
        議     員 長谷川政友君
        專  門  員 吉田 弘苗君
        專  門  員 稻田  穰君
十一月二十八日
 委員片山哲君辞任につき、その補欠として片島
 港君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十九日
 理事萬田五郎君の補欠として片島港君が理事に
 当選した。
十一月二十五日
 奧南村に電話新規加入許可の請願(井谷正吉君
 外八名紹介)(第三九一号)
 白山村安養寺に郵便局設置の請願(坪川信三君外一名紹介)(第
 四六五号)
 放送法案に関する請願(櫻内義雄君紹介)(第
 四六六号)
 福島市に電話自動式施設促進に関する請願(山
 下春江君紹介)(第四九六号)
 朝鮮引揚者の郵便貯金拂戻制限撤廃の請願(原
 健三郎君紹介)(第五一九号)
 稻舟村に特定郵便局設置の請願(圖司安正君紹
 介)(第五三四号)
 帶廣市に電氣通信管理部設置の請願(永井勝次
 郎君外一名紹介)(第五六三号)
 福井貯金支局存置の請願(林百郎君紹介)(第
 六七一号)
の審査を本委員会に付託された。
同日
 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関する
 陳情書(日立市長高島秀吉)(第三九三号)
 福井貯金支局存置の陳情書外一件(福井縣議会
 議長高波武右衞門)(第四五一号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の補欠選任
  請願
 一 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願(安平鹿一君紹介)(第二五八
   号)
 二 特設電話費負担の公平に関する請願(早稻
   田柳右エ門君紹介)(第二七二号)
 三 七折村字長迫に特定郵便局設置並びに同郵
   便局に電話事務開始の請願(片島港君紹
   介)(第二七三号)
 四 機初村に郵便局設置の請願(海野三朗君紹
   介)(第二七四号)
 五 川南村字通山濱に無集配特定郵便局設置の
   請願(片島港君紹介)(第二七五号)
 六 祝子郵便局に電話事務開始の請願(片島港
   君紹介)(第二七六号)
 七 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願(根本龍太郎君紹介)(第三五二
   号)
 八 徳島脇町間自動車逓送線を箸藏局まで延長
   並びに岩倉、芝生、足代三郵便局に集配事
   務開始の請願(秋田大助君紹介)(第三七
   九号)
 九 平村の電話加入区域を大町郵便局区域に変
   更の請願(植原悦二郎君紹介)(第三八七
   号)
一〇 奧南村に電話新規加入許可の請願(井谷正
   吉君外八名紹介)(第三九一号)
一一 白山村安養寺に郵便局設置の請願(坪川信
   三君外一名紹介)(第四六五号)
一二 放送法案に関する請願(櫻内義雄君紹介)
   (第四六六号)
一三 福島市に電話自動式施設促進に関する請願
   (山下春江君紹介)(第四九六号)
一四 朝鮮引揚者の郵便貯金拂戻制限撤廃の請願
   (原健三郎君紹介)(第五一九号)
一五 稻舟村に特定郵便局設置の請願(圖司安正
   君紹介)(第五三四号)
一六 帶廣市に電氣通信管理部設置の請願(永井
   勝次郎君外一名紹介)(第五六三号)
一七 福井貯金支局存置の請願(林百郎君紹介)
   (第六七一号)
一八 西志布志村大字伊崎田に郵便局設置の請願
   (的場金右衞門君紹介)(第二号)
一九 鎭玉村に無集配郵便局設置の請願(坪井亀
   藏君紹介)(第九号)
二〇 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願外一件(井出一太郎君紹介)(第
   二六号)
二一 同外五件(永井勝次郎君紹介)(第二七
   号)
二二 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願(三木武夫君紹介)(第二八号)
二三 同外三件(田中角榮君紹介)(第二九号)
二四 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願(降旗徳弥君紹介)(第三〇号)
二五 同(若松虎雄君紹介)(第三一号)
二六 同外一件(塚田十一郎君紹介)(第三二
   号)
二七 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願)(佐々木秀世君紹介)(第三三
   号)
二八 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願外一件(本藤恒松君紹介)(第三
   五号)
二九 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願(鍛冶良作君紹介)(第三六号)
三〇 中村郵便局に集配事務開始の請願(冨田照
   君紹介)(第四三号)
三一 鶉本村に電話架設の請願(冨永格五郎君紹
   介)(第四四号)
三二 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する請願外一件(唐木田藤五郎君紹介)(
   第九八号)
三三 放送法案による一般放送局助成に関する請
   願(庄忠人君紹介)(第一三三号)
三四 都城市役所沖水支所に電話架設の請願(川
   越博君紹介)(第一五〇号)
三五 川東村に郵便局設置の請願(榊原亨君紹
   介)(第二一〇号)
三六 伊作町に無集配郵便局設置の請願(上林山
   榮吉君紹介)(第二一四号)
  陳情書
 一 若松放送所を放送局に昇格の陳情書(若松
   市長横山武)(第三七号)
 二 農漁村に電話普及の陳情書(福岡縣議会議
   長稻員稔)(第五〇号)
 二 稚内町に電氣通信管理部設置の陳情書(北
   海道宗谷郡稚内町会議長円後次三郎外四
   名)(第六四号)
 四 電信電話の復興に関する陳情書(福岡縣議
   会議長稻員稔)(第六五号)
 五 伊那特定郵便局昇格の陳情書(長野縣上伊
   那郡伊那郵便局池上六喜外七十四名)(第
   一一二号)
 六 原町に放送局出張所設置の陳情書(福島縣
   相馬郡原町長渡邊敏外一名)(第一四三
   号)
 七 簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関
   する陳情書(高岡市議会議長蒲田實)(第
   一六六号)
 八 同(香川縣議会議長大久保雅彦)(第一九
   九号)
 九 同(栃木縣議会議長須藤常太郎)(第二一
   二号)
一〇 同(日立市長高島秀吉)(第三九三号)
一一 福井貯金支局存置の陳情書外一件(福井縣
   議会議長高波武右衞門)(第四五一号)
    〔筆記〕
#2
○原委員長 これより会議を開きます。
 お諮りいたします。理事の萬田五郎君が理事を辞任いたしましたので、理事が一名欠員になつております。この際理事の補欠選挙を行わなければなりませんが、委員長より補欠理事の指名をいたすことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○原委員長 御異議ないと認めまして、それでは片島港君を理事に指名いたします。
 ただいま郵政省設置法案並びに電氣省設置法案について内閣委員会と本逓信委員会との連合審査会を開催いたしたいという希望がございますが、その合同審査をするかしないかは委員長及び理事に御一任願いたいと存じます。もし開くことに決定いたしました場合には、本委員会において議決をしたものといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○原委員長 それではさようにおとりはからいいたします。
    ―――――――――――――
#5
○原委員長 次に本委員会に付託されております請願全部を議題といたしまして審査いたします。
 日程第一、簡易生命保險及び郵便年金の融資再開に関する請願、安平鹿一君紹介、文書表第二五八号を議題といたします。日程第七も同樣であります。そしてこれは前会におきまして審査いたしましたものとまつたく同一の趣旨でありますので審査を省略いたします。
    ―――――――――――――
#6
○原委員長 次に日程第二、特設電話費負担の公平に関4る請願、早稻田柳右エ門君紹介、文書表第二七二号の審査に入ります。紹介議員がおられませんから奥村委員よりかわつて御説明をお願いいたします。
#7
○奥村委員 それでは私がかわつて説明いたします。本請願は特設電設費負担の公平に関する請願というのでありまして、請願者は愛知縣東春日井郡守山町大字小幡三千百四十八番地、大島武外十名で紹介議員は早稻田柳右エ門君であります。本請願の要旨は、個人所有の電話の基本料金及び通話料が、公衆電話料金に比べてあまりに高額なので、加入者はその負担に苦しんでいるのみならず、引いては産業上にも重大なる影響を與えることになる。ついては電話料金を適度に調節されたいというのであります。
#8
○原委員長 政府側の御意見をひとつ伺いたいと思います。
#9
○鈴木(直)政府委員 公衆電話の料金と一般加入電話の料金の比較均衡の問題でございますが、公衆電話は公器上の本質にかんがみまして、加入電話に應じられないような者が、主としてこれが使えるようなことに相なつておりまするために、一般加入電話に比較して、やはり公衆的なものに対しては特に低廉なサービスを提供して、そうして一方社会政策的な役割をも演ぜしめようというような考えから、ここに両方の均衡を平等によるという点についてはどうかというふうに考えて、現在のように相なつておるわけでございます。また公衆電話は一方的に通話をすることになつておりまして、公衆電話には相手方からこれを受けるということになつておりませんことからいたしまして、やはりそこに少しは不便を感ずるようなこともございまして、現在においては平等にしていないわけでございます。しかしながら御意見もございまするので、なるたけ御趣旨に沿うように逓信当局としても努めてみたいと考えております。
    ―――――――――――――
#10
○原委員長 日程第三、七折村字長迫に特定郵便局設置並びに同郵便局に電話事務開始の請願、片島港君紹介、文書表第二七三号の審査に移ります。紹介者の説明を求めます。
#11
○片島委員 本請願は宮崎縣西臼杵郡七折村字長迫に、無集配特定郵便局を設置し、同郵便局に電話事務開設について請願せられておるのであります。同地は、現在あります最ももよりの郵便局から八キロ、もう一つの郵便局から九キロでありまして、その中間に位しておるところであります。享便戸数も四百四十八戸、総人口が二千六百八十三人という、從來の無集配特定局設置などの標準に照し合せますと、当然設置すべき標準になつておると存ずるのであります。地元の多数の有志が本請願に非常に熱意を持つて提出しておりますので、本委員会において御審議の上採択せられんことをお願い申し上げます。
#12
○鈴木(直)政府委員 ただいまの請願につきましては、逓信省といたしましても逓信局といたしましても、調査をいたしておる問題でありまして、ただいまのお話のように、距離あるいは戸数におきましても、標準には達しておるわけでございます。從いまして將來設置せられる段階にはなると思いますけれども、他との振り合いの関係もございまして、速急に実現することは困難であるという状態に現在のところなつておるわけでございます。しかしながら請願の御趣旨もありますので將來の参考といたして研究してみたいと思います。
    ―――――――――――――
#13
○原委員長 次に日程第四、機初村に郵便局設置の請願、海野三朗君紹介、文書表第二七四号、紹介者がおられませんから奥村委員よりかわつて御説明願いたいと思います。
#14
○奥村委員 本請願の要旨は茨城縣久慈郡機初村は通信量が大なるにもかかわらず、未だ郵便局の設置がなく、村民は一里以上もある隣接町村の郵便局まで出向かなければならない不便を忍んでいる。ついては本村中央部に郵便局を設置されたいというのであります。
#15
○鈴木(直)政府委員 ただいまの請願につきましては、調査をいたしましたところ、もよりの郵便局との距離が相当接近いたしておるのであります。しかしながら戸数あるいは人口におきまして相当沢山ございます。また本村には郵便機関が設置されておらないのであります。將來は無集配局設置の計画の参考にいたしたいと思いますが、しかしながら現在のところ速急に実現することは困難であるという状態になつております。
    ―――――――――――――
#16
○原委員長 日程第五、川南村字通山浜に無集配特定郵便局設置の請願、片島港君紹介、文書表第二七五号、紹介者の説明を求めます。
#17
○片島委員 本請願は宮崎縣兒湯郡川南村字通山浜に無集配特定局を新設してもらいたいという請願であります。この部落は全戸三百三十六戸、人口千六百を有する集團部落でありますが、非常に漁業の盛んな所でありまして、通信量は非常に尨大なものに上る見込みであります。現在設置せられておる川南村郵便局とは距離も非常に遠いのでありますので、本請願の採択によつて一日もすみやかに無集配特定局を設置していただくようにお願いをいたす次第であります。
#18
○鈴木(直)政府委員 ただいまの請願につきましては、請願の御趣旨のように相当不便も感じておるようでございまするし、距離あるいは戸数等、また郵便量におきましても非常な量に達しておりまして、設置する必要があると認めておるのでございますが、他との振り合いを見ましてこれを考慮してみたいと思います。
    ―――――――――――――
#19
○原委員長 次に日程第六、祝子郵便局に電話事務開始の請願、文書表第二七六号、紹介議員片島港君。
#20
○片島委員 本請願は宮崎縣延岡市祝子郵便局に電話事務開始の請願であります。本郵便局は延岡市内にありますが、延岡郵便局との距離が八キロもありまして、この部落は総戸数三百四十九戸、人口千九百十五人、ずいぶん古くから郵便局は設置されておるのでありますが、まだ電話の施設がありませんために、非常に不便を感じておるのであります。本請願は延岡市長その他多くの有志より請願せられておりますので、皆さまの御採択をお願いいたしたいと思います。
#21
○鈴木(直)政府委員 この請願につきましては、実は地元の逓信局から提案がございませんので、逓信局といたしましては、これに対して是非の判断を現在し得ない状態でありまして、この請願を見まして現在地元の逓信局に照会中でございます。調査を進めて適当にとりはからいたいと思います。
    ―――――――――――――
#22
○原委員長 次は日程第八、徳島脇町間自動車逓送線を著藏局まで延長並びに岩倉、芝生、足代三郵便局に集配事務開始の請願、秋田大助君紹介、文書表第三七九号、紹介議員がおられませんから、奥村委員よりかわつて御説明願いたいと思います。
#23
○奥村委員 徳島脇町間自動車逓送線を箸藏局まで延長並びに岩倉、芝生、足代三郵便局に集配事務開始の請願であります。本請願の要旨は、吉野川北岸は戸数多く、人口密であるが、交通通信の便に惠まれず、かつ同川の出水ごとに交通通信機関が杜絶する状態である。ついては現在の徳島、脇町間の自動車逓送線を箸藏局まで延長されたい。なお同時に岩倉、芝生、足代の三郵便局に集配事務を開始し、地元住民の便益をはかられたいというのであります。
#24
○鈴木(直)政府委員 本件につきましては、郵便物の取扱いの速度及び特殊性から見た効果の程度、あるいは施設改善に要する経費というような詳細な調査をいたしたいと考えて、先般松山逓信局に速急調査方を命じてある案件でございます。その結果をまつて愼重討究いたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#25
○原委員長 日程第九、平村の電話加入区域を大町郵便局区域に変更の請願、植原悦二郎君紹介、文書表第三八七号、紹介議員が欠席しておりますので、奧村君にかわつて説明願いたいと思います。
#26
○奥村委員 本請願の要旨は、長野縣北安曇郡平村は大町に隣接して、日常生活等諸般の要務を弁ずる電話の通話先もほとんど大町であり、現在すべての郵便物の集配も大町局で取扱われているが、電話のみは平郵便局交換市外通話という繁雜な手続を要し、時間的にも経済的にもきわめて不便である。ついては本村電話加入区域を大町郵便局区域に変更されたいというのであります。
#27
○鈴木(直)政府委員 本件につきましては、請願のように非常に不便を感じておるようであります。できるならば大町郵便局に区域を入れまして、通話をするということが、地方の人のために非常に便宜であると考えて、調査をいたしておるわけでありますけれども、実は資材が相当かかるという現況でありまして、この資材の点からして、現在実現に至らない状態にございます。今すぐこれをやるという点については、資材の関係からしまして、ここで申し上げる段階には到達しておらない現状でございますが、引続きいろいろ研究いたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#28
○原委員長 日程第一〇、奧南村に電話新規加入許可の請願、井谷正吉君外八名紹介、文書表第三九一号、紹介議員が欠席いたしておりますので、奧村君にかわつて御説明願います。
#29
○奥村委員 愛媛縣北宇和郡奧南村に電話新規加入の請願であります。本請願の要旨は、愛媛縣北宇和郡奧南村は漁獲物一千万円に達するが、著しく通信の設備を欠くため、集荷及び漁況の連絡災害その他の急報に多大の不便を感じている。ついては本村に電話の新規加入を許可されたいというのであります。
#30
○鈴木(直)政府委員 本請願につきましては、逓信省といたしましてもその必要を感じておる次第でございます。ただ限りある資材と予算の関係で、全國的にその必要度の高いものから漸次考えておるような次第でございまして、そういうふうな観点からいたしますと速急に実現が困難なる案件になつておるわけでございます。しかしながら紹介議員の御説明もございますし、また請願の趣旨ももつともと存じますので、実現するように今後いろいろ研究をいたしてみたいと存ずる次第であります。
    ―――――――――――――
#31
○原委員長 次に日程第一一、白山村安養寺に郵便局設置の請願、坪川信三君、長谷川政友君紹介、文書表第四六五号、紹介者より趣旨を説明願います。
#32
○長谷川政友君 本請願は福井縣丹生郡白山村安養寺に郵便局を新設してもらいたいという請願であります。当安養寺は白山村本局から五キロの地点でありまして、この部落だけでも百七十戸を有するのであります。なおここに郵便局が設置されれば隣村の部落の利用戸数を入れますと約四百戸程度のものが非常に利便を感ずるのであります。主要都市である武生市に対しましては九キロもあり、また丹生郡地方事務所に行きますには十三キロ、白山村役場及び協同組合事務所へ四キロあり、また隣接の一番近いと称せられる織田村の織田という所まで七キロ、海岸の漁港へ七キロあるということで、非常に不便を感ずるのであります。また陶器業は数十年前から非常に古い歴史を持つておるのでありまして、現在ここに福井縣の窯業試驗所もあり非常に將來有望であり、木材生産は丹生郡は屈指であります。中でも薪炭生産は丹生郡中第一位であります。そのほか副業としてわら工品年産五十万貫で、北海道まで出荷しておる状態であります。從つてどうしてもここに郵便局を設置願いたいという請願は、從來たびたび申し上げておるのでございますけれども、地図の上で御判断願つた状況におきましては、御当局はどうも利用戸数が少ないというような御説明があつたのでありますけれども、隣りの部落との間に山があつたりいたしますので、ぜひとも特別なおはからいをもつて新設せられるようお願いする次第であります。
#33
○鈴木(直)政府委員 ただいまの請願につきましては、紹介議員の長谷川さんから詳細にその土地の事情を御説明いただきまして、逓信当局といたしましても実はその通りに考えて、現在相当研究もしておる現状でございます。なお第一会の國会におきましても請願がございまして、逓信当局としてもこけを尊重して檢討を進めておるのでありますが、長谷川さんのいわれる通り戸数が非常に少ないのでございまして、標準という点からいうと、どうも速急に実現が困難であるという現状にございます。それで隣りの小曽原という地域もこちらへ入れますと標準に達するのでありますが、小曽原という所はむしろ宮崎局を利用する方が便利だという観点からいたしまして、それをこちらの方に入れて区域にして、むりにその標準に達せしめて郵便局を設置することも、その地方のためにどうかということも考えたりして、現在のところ地元の熱烈なる御希望にもかかわらず、設置に達していない現状でございます。なお今後十分研究をいたしまして、漸次実現をはかるような方向に研究してみたいと思います。
    ―――――――――――――
#34
○原委員長 日程第一二、放送法案に関する請願、文書表第四六六号、紹介議員が欠席されておりますので奥村委員よりかわつて御説明願いたいと思います。
#35
○奥村委員 本請願は放送法案に関する請願となつております。本請願の要旨は、近く提案されんとする放送法案第二十五條第六号により、放送協会は故障受信機の有料診査並びに修理を実施し、積極的にラジオ修理業界に進出して來たが、これは業者を圧迫とす結果になる、ついては業者の生存権を維持するため、法案の審議にあたりこれを阻止する方策を護ぜられたいというのであります。
#36
○鈴木(直)政府委員 ただいまの請願は本國会において提案されました放送法案の内容に関する問題でございますが、御承知の通り前國会におきまして審議が終らなかつたために、継続審査に付されて、今度の國会に一應は出すことになつたのでありますが、この法案は一應取り下げになりまして、現在政府において研究中の法案になつておるわけでございます。この臨時國会には提案に至らないですむことであろうと存じますが、しかしながら次の國会あるいはその次の國会において、必ず提案いたしまして、皆さまの御審議を得る段取りになる問題であると考えております。
 ただ、いまの第二十五條第六号という点でございますが、その二十五條の六号には、日本放送協会がラジオ業界へ進出するというような規定には相なつておらないのであります。もちろんこれに対しましては、受信機を日本放送協会がつくつたり、あるいは修繕したりいろいろ利用することができるように、これを修正したらよかろうというような考え方も、前國会においてはあつたように考えておるわけでございす。政府といたしましてはまだ提案をいたしておりませんが、政府原案といたしましては、あるいは前の國会において提案したと同じような法文となつて、國会に提案されるようになるのではないかと思います。ただいまの御請願もありましたので、十分な檢討をいたしてみたいと考えております。
    ―――――――――――――
#37
○原委員長 次に日程第一三、福島市に電話自動式施設促進に関する請願、紹介議員山下春江君、文書表第四九六号、紹介者が欠席いたしておりますので、奥村委員より説明願います。
#38
○奥村委員 福島市に電話自動式施設促進に関する請願であります。福島市の電話は大正十年に磁石式單式から磁石式複式に変更し、その後わずかに改善されたまま現在に及んでいるが、文明とかけ離れているばかりでなく、永年の使用のため老朽し、利用者の不利不便は著しい。ついてはすみやかに能率的に自動式施設に改善されたいというのであります。
#39
○鈴木(直)政府委員 福島市につきましては、逓信省として自動交換式に改めるような方針で、すでに新局舍の建設に着手して竣工をみておる現状になつているのであります。しかしながら自動式交換機の設備の点について、資材と予算という方面で実はこれが着手の困難な時代に現在遭遇しておるのでありますが、新局舍も竣工をみておりますので、方針といたしましては自動交換式の設置をついて、なるたけ早く方針通り設置をみるということで努力をいたしておるわけであります。その実現するまでの間は現在の設備を増設いたしまして、交換サービスの改善に一層努力をいたしたいと思うのであります。
#40
○中野(寅)委員 この福島の件ですが、これはいつ頃までに実施になる見込みですか。
#41
○鈴木(直)政府委員 これが実施の時期でございますが、なるたけ早くこれは実現したいというふうに考えておるのであります。現在時期についてここではつきり申し上げる段階には到達いたしておらないのであります。なるたけ早く資材予算等の見通しをつけまして、実現するようにいたしたいと考えております。
#42
○中野(寅)委員 まことに困つておりますから、どうぞ一つよろしく願いたいのであります。
    ―――――――――――――
#43
○原委員長 日程第一四、朝鮮引揚者の郵便貯金拂戻制限撤廃の請願、紹介議員原健三郎君、文書表第五一九号。これは委員長自身の紹介になつておりますので、委員長にかわつて奥村委員から御説明願います。
#44
○奥村委員 本請願は朝鮮引揚者の郵便貯金拂戻制限撤廃の請願であります。終戰後朝鮮よりの引揚者は手荷物一個、現金一千円以上の携行を許されず超過所持金は政府の方針に從い、全額郵便貯金として預け入れ帰國した。そして帰國後は一箇月一口五百円あての拂いもどしを受けていたが、その後政令により、第一、第二と分割封鎖され、財産税を課せられた上、本年七月には第二封鎖の三割を切り捨てられたために、引揚者は窮乏の生活に苦しんでいる。ついてはすみやかに朝鮮引揚者の郵便貯金の拂戻制限を撤廃して自由拂いもどしのできるようにされたいというのであります。
#45
○鈴木(直)政府委員 本件はきわめて重要なる問題であるとわれわれは考えるのであります。朝鮮から引揚げて來られた方々の預金が全部拂戻しができずして、一箇月五百円の程度で拂いもどしを受けておるという現状は、國家といたしましても、朝鮮引揚者の方々に対する十分な措置をしているとは実は考えていないのでありまして、この請願の趣旨については非常に賛意を表するものでございます。しかしながら現状といたしましては、現在の五百円というものを全額拂いもどしいたすにいたしましても、実は向うから廻送になりました金額で不足を來たすような状態になつておりますので、これを全額拂いもどしするようなことになりますれば、当然これは國庫の補填を必要とすることは、おそらく提案者の方も十分御承知のことと思うのであります。從いましてこれを実現せんとすれば、――もちろんこの請願はもつともだと考えるのでありまして、從つてこれを実現せしむることがわれわれの責務でもあるわけでありますが、これを実現させるためには、國庫の補填を必要とすることになりまして、一にかかつて國庫の補填ができるかどうかという、國の財務力に関係することになるのであります。逓信当局としましては、そういう考え方から事務的に関係方面あるいは関係当局と折衝したり、檢討したりしておるのでありますが、その段階には到達いたしておらない。そしてこれは相当現在としては困難な現状にあるということを御説明申し上げておきます。
    ―――――――――――――
#46
○原委員長 次に日程第一五、稻丹村に特定郵便局設置の請願、文書表第五三四号。紹介者が欠席いたしておりますから、奥村委員から御説明願います。
#47
○奥村委員 山形縣稻丹村に特定郵便局設置の請願であります。山形縣最上郡稻舟村は新庄町に吸收されて近く市制が施行されるが、稻舟村は戸数八百五十二戸、人口五千人を越え、ますます発展の一途をたどつているにもかかわらず、特定郵便局がないので、村民は多大の不便を感じている。ついてはすみやかに該地域に特定郵便局を設置されたいというのであります。
#48
○鈴木(直)政府委員 本請願につきましては、逓信省として一應の調査をいたしておるわけであります。ただ、局間の距離あるいは人口等にお四て、一應の標準には達しておるということになつておるわけでありますけれども、予算あるいは他との振り合い上速急実施は困難であるという現段階になつておるわけであります。現在承りますと、市制区域にも編入されることになつておるということでありますし、將來この請願の趣旨に沿つて実現したいと思います。
    ―――――――――――――
#49
○原委員長 次は日程第一六、帶廣市に電氣通信管理部設置の請願、文書表第五六三号、紹介者が欠席いたしておりますので、奧村君にお願いいたします。
#50
○奥村委員 帶廣市に電氣通信管理部設置の請願であります。地方の政治、文化、経済の伸張興隆は、一に逓信行政の完全なる施策、実施にまつことが実に大である。ついては北海道の穀倉十勝の中心地帶廣市に電氣通信管理部を設置されたいというのであります。
#51
○鈴木(直)政府委員 本請願は現在國会において御審議を願つておりまする電氣通信省の地方機関として、大体府縣に一箇所あるいは北海道等においてはあるいは数箇所ということになるかもしれませんが、そういうふうな地域をもつて地方機関として設置しようとしている電氣通信省の地方機関たる電氣通信部を、帶廣に設置するようにしてもらいたいという御趣旨のようでございます。これは現在電氣通信省そのものが、國会を通過いたしておらぬのでありますが、幸いに國会の御審議の結果電氣通信省の法案が決定いたしますれば、当然その地方機関として電氣通信部が置かれることになるわけでありまして、その際に本請願をも相当参考にいたしまして研究してみたいと存じます。
    ―――――――――――――
#52
○原委員長 日程第一七、福井貯金支局存置の請願、林百郎君紹介、文書表第六七一号
#53
○林(百)委員 福井貯金支局がたまたま福井地方の震災のためにこわれまして、その後官側ではこの震災があつたのを好機として整理をしてしまつて、あそこの貯金の口座やその他すべて金沢へ統合するという方針がほぼ決定されたというようなことを仄聞しておるのであります。これにつきましては、あの地方の実情からいいましても機業地でありまして、取引きの盛んな所でありまして、振替貯金の口座の変更等も非常に困るという業者の切実な声があります。これは府井縣知事、福井縣会議長、各業者の陳情が頻々としてあるのみならず、從業員の側からいいますと、二百七十名の從業員が震災のために建物がこわれたということを契機として、將來自分の生活がどうなるかわからないという不安にかられている際でありますので、從業員からも熱心な運動があるのであります。疎開の必要上つくつたものが、たまたま震災でこわれたから、これを好都合であるとして整理するというようなことは、いかにも無定見きわまることだと思いますので、地方の業者の熱烈なる要望と從業員側の要望とを勘案いたしまして、官側でも御再考の上、何とかここへ支局を存置するように方針を立てていただきたいと思うのであります。從業員側の意見を聞きますと、多分官側としては予算の都合あるいはこうした通信事業の復興ということが、関係方面やいろいろ非常な困難に陥つているだろうということは十分推察されるのでありますが、建物はそう大きなものは必要ではないから、七十坪ぐらいあれば十分ではなかろうか、從業員側も建物が狭くても十分その困難に打つ勝つて、自分の逓信從業員としての使命に邁進するつもりだから、何とか福井地方へ貯金支局を存置してもらうよう要望してもらいたいという要望がありまして、本請願をいたした次第であります。たまたまここに福井縣出身の長谷川議員もおられますので、業者の実状、その必要性については十分長谷川議員からも補足御説明願いまして、私の請願趣旨の説明にかえたいと思います。
#54
○長谷川政友君 ただいま林君からいろいろ申されましたことに補足いたしまして、福井貯金支局廃止につきましては、政府当局においてもいろいろ御事情があろうと思いますけれども、少しく事情を申し上げたいと存じております。
 ただいま林君がおつしやつたように、手元には小幡福井縣知事以下全縣会議員、宮田府井市会議長以下三十余名の全市会議員、並びに口座加入者である小林清君以下五十名の連署で陳情書が参いつておるのであります。実はこの問題につきましてはごく最近まで私たち福井の人間でありましても知り得なかつたのであります。福井の震災がありましてそうして九月の半ばごろと記憶いたしておりますが、前逓信大臣である冨吉氏とともに私は福井地方を視察いたしました。その当時福井縣下の全逓信関係の官廳全部、現業官廳を視察いたした際に、燒跡に非常に苦心をして、從業員みずからが建てておる福井貯金支局を大臣とともに視察いたしました。当時随行したのは金沢逓信局長以下でございまして、その当時われわれが行つて、從業員の方々、あるいは貯金支局長外庶務課長、関係者とお会いしたときには、何らそういうお話はなかつた。そうして大臣も逓信局長も、從業員が非常に努力して自分の住む所を建てておる現状を非常に感激の眼をもつて見、また感激した言辞をもつて激励されておつたのでございます。そういう場所に立ち合つた私といたしましては、その後何らの通知もなく、突如としてこの貯金支局廃止を通達されたということについては、はなはだ遺憾であります。最近從業員の代表が四十数名上京いたしまして、逓信省に関係官をおたずねしていろいろ陳情したのでございますけれども、そのとき本省関係官のお言葉の中に、どうしてもあれは関係方面からのいろいろなことがあつて、存置することはいけないのだというような言葉もあつたのでございますけれども、私が調査いたしましたところによりますと、関係方面から福井の貯金支局を廃止しなければいかぬということはないと信ずるのであります。從つてどうか、從來相当の成績を上げて來、また戰災で燒けて、それを從業員が非常な努力をもつて今日までやつて來た、また今回の震災が燒かれたにもかかわらず、非常な努力をもつて日夜再興に奮闘しておる從業員の心情をお察し願いまして、何とかこれを存置願いたいと考えるのでございます。多数の請願あるいは陳情書が参つておりますのを一々読み上げるのはさし控えますが、また震災地である福井がようやく復興の途上に至らんとするときに、率先貯金支局の方々は、自分たちの住む家を自分たちで建てておるのでございます。冬に向いまして、もはや福井の周囲の山々は雪が降りまして白くなつております。そのときに今まであつた局が廃止されるということは非常に重大問題であります。特に從業員組合の方に何らのお指図もなく、突如として、廃止通知をされたことにつきましては、はなはだ私遺憾の意を表するものであります。何とぞ特別のおとりはからいをもつて、この貯金支局廃止を撤回され、今まで通り、二度の災害に会うてつぶされても、また立ち上るという雄々しい氣持を持つておる貯金支局の人々が、安んじて國家の仕事に從事できるように特段の御配慮をお願いする次第であります。
#55
○林(百)委員 申し遅れましたが、從業員組合の方からここに福井地方の貯金支局廃局反対の五千人ほどの署名が來ておりまして、これをぜひ逓信委員会に提示してもらいたいという希望があります。それから福井縣商工会議所の会頭からの、降旗逓信大臣あての陳情書があります。それから長谷川議員から御説明になりまた縣知事、縣会議長、市会議員その他の陳情書もありますので、これも一括いたしまして委員長の方へ提出いたしますから、参考までに政府側にまわしていただきたいと思います。
#56
○鈴木(直)政府委員 本問題に関しましては、実はただいまのお話にもありました通り、前内閣時代に方針が決定されまして、その後現内閣になりましてからもその方針を引継ぎまして、現在そのままの方針によつて、いわゆる既定方針通り現在実施の運びとなつている問題でございます。御承知のように來月十五日限りこれを廃止いたしたのでございまして、ただ廃止いたしましたが、その残務整理は來年の七月ごろまでにこれを完了するという方針をもつて、漸次必要なものから金沢に方に移轉するという方針で進んでおるわけでございまして、そうして地元の方方、また從事員の方々、存置してもらいたいという強い御要望も実は聞きまして、その熱烈なる御要望に対しましては、私どもといたしましても十分と了解いたしておるわけであります。しかしながらすでに廃止の決定もいたしておりまするし、從業員の方方に対するところの今後における身の処置と申しましようか、そういう点につきましては、逓信省としては絶対問題なくいたしたいというように考えておりますので、その点は御安心を願いたいと思うのであります。この方針につきましては、逓信省としては現在これを変更することは考えておらないのでございます。ただ今、林さん、長谷川さんから特にその事情を具申されましたことにつきましては、十分と了承いたしておるわけでございますが、すでに廃止を決定いたしておりますし、また從業員の今後における処置につきましても、勤務かえ、あるいはその他について考えておりますので、どうか一つ既定方針通り進ましていただきたいと考えておる次第であります。
#57
○村上(好)政府委員 私からただいまの政務次官の説明を補足いたしたいと思います。今回の戰爭に際しまして貯金原簿、振替原簿の燒失の危險を防止し、これを分散させるために方々に疎開させたのであります。現在二十九貯金支局がございますが、このうち七局は疎開のために当時新設いたしまして、その他三局を新しく加えて併せて十局が戰爭の危險を分散させるためにつくつたのでございます。その後これはその状態のままに継続されて今日に相なつておるのであります。一方この貯金事業は本年度の経営上からみますと、貯金の歳出は五十七億八千万円、これの約七割が赤字で、一般会計から補填を受けておるような経営振りであるのであります。われわれ逓信省の郵便貯金を担当する者といたしましては、この経営がまことに遺憾な状態になつておることを痛感しておるのであります。これは新しく賃金ベースが上れば、この赤字はさらに増大するものと考えられるのであります。かような見地から、われわれ当局者は、この貯金事業をかような尨大な一般会計の補填を受けることなしに、もつと合理的に國民のために経営して行かなければならぬという責任を感じておるのであります。それででき得べくんば戰爭当時に疎開された形、戰爭当時にいろいろ新しく貯金のサービス状態というものができたのでありますが、それらを整理して、戰後のあるべき姿に返したいという念願を持つていたのであります。それで戰時中に疎開のためにつくつた貯金支局は、極力これを統合して惻後の新しい状態に合致するようにしたいという考えを持つていたのであります。たまたま昨年の七月、不幸にして福井がかの震災で、貯金支局が倒壞いたしたのであります。この福井貯金支局は戰時中に新しく生まれた支局のうちでは最も小さな、また同時に不経済な施設であることを免れなかつたのであります。かねがね思つたのでありますが、私としてはこの震災を理由としてただちに手をつけたいのだが、手をつけることはしないということで、逓信省として存続することで進めていたのであります。それで一應この廳舎の復旧予算を一千四百十二万円計上いたしまして関係当局と折衝を続けていたのでありますが、これが容易に賛成をみることができないのであります。――それで廃局に伴つてわれわれがぜひ考えなければならぬことは、地元の縣民に相当の不便を與えるであろうということ、それからもう一つは二百三十数名の從業員に対する善後措置をいかになすべきか、この二点が重要な問題であつたのであります。それで現地の縣民に対する関係におきましては、特に振替貯金関係におきましては、振替口座を地元に持つておれば便利であります。しかし郵便貯金の原簿が金沢に行つた場合を想定いたしますと、これはさして郵便貯金の加入者には利便はないのであります。それで金沢に移管いたしましても、長い間の戰前の状態に復帰いたすことに相なるのでありますが、特に福井縣が長年の利益をこれによつて奪われるということでなかろうと思うのであります。
 次に從事員に対する問題でありますが、從業員に対しては一般的の行政整理ではないのだから断じて失業はさせないという建前をとつております。現在二百三十名おりますが、これは市内もしくは通勤可能なところに配置轉換し、月給は元通りで、他に欠員があるまでは貯金事業経費をもつて全額支弁するという建前をとつております。欠員ができたらこれにかわるだけであります。それで十一月十五日の官報に告示を発表いたしまして、廃局はもはや決定した問題只であります。ただ來年の七月まで配置轉換する間残務整理に從事して、轉勤の問題はそれまでに解決するということであります、なおこの福井貯金支局の從事員のうち幹部を除いたほとんど全部は、あの局は開設以來わずか二年数箇月でありますので、二百三十名といいますが、その大部分は二年前後の勤続者であつて、青年男女でありますので未婚者が非常に多いのであります。それで長い間貯金事業に携つて、もう骨まで貯金事業でしみているという人たちではないのでありますので、いずれもほかへ行つてもさほど苦痛はなかろうと考えるのであります。但しほかへ行つても郵便局に行けばやはり貯金の仕事をやることができるのであります。またその他の郵便業務に行誠てもそれはかけ離れた仕事ではないと思うのであります。かようなわけで職場をかえられる精神的の苦痛は十分察知できますが、この程度の人たちであるから、長年月の者と比較してさほど苦痛はないのではないかという考えを持つております。なお金沢支局轉勤者のためには、金沢に五十数名入る寄宿舎を用意しております。單身者はそこへ行つて寄宿生活をすればよろしいかと考えるのであります。かようにいたしまして從業員に対しては断じて失業はさせません。先ほど從業員の生活の保障がわからないというお言葉がございましたが断じてかようなことは、私はさせないつもりであります。なおこの問題について、全國從業員組合の一致團結した廃局反対の運動があるというお話でございますが、私もこれにつけ加えてこの委員会に一言御報告いたしたいと思います。本問題は、全逓組合が約二週間ぐらいでしたか、全逓大会の問題に取上げまして、福井貯金支局廃局絶対反対という決議をいたしたのであります。なお同時に全逓組合は、官側のかかる一方的なる行政整理の端緒をつくるような廃局は絶対反対である、ということを決議して、大臣に電報をよこしております。行政整理の端緒をつくるものであるから廃局は絶対に反対であるということを申しております。一方的なる、という言葉を使つております。いつ廃局をするということは、向うと相談せなくてはいけないかということであります。私は断じて全逓組合とこれは相談をしてきめるべきものではないと考えるのであります。しかるがゆえに私は組合にはこの相談はいたしません。当然これはまとまる筈はありません。向うはこれが端緒になるといつておるそうですが、私は別に、これから次々にこれをやるということを考えておるわけではないのであります。向うはこれを非常に重大問題としておりますが、從業員の態度を容認するならば、政府は將來の企業合理化は断じてできないと思うのであります。また同時にその衝の当るわれわれ管理者は、企業合理化をやる勇氣が消滅するのであります。かような意味におきましてこの件は先ほど政務次官も申し上げましたようなことで、政府の方針を変更されないように御審議を願いたいと思います。
#58
○林(百)委員 大分村上政府委員から元氣のいい返答をいただいたのでございますが、われわれは何もここで官側とけんかするつもりはないので、やはり逓信当局としてここに支局があればあつた方がいいと思います。しかしいろいろ努力の結果廃止せざるを得なくなつたということは、官側も從業員側も実に残念であるというのが本当の心情であると思うのです。そこでこれに対して何らかの対策があるかということをわれわれも考えております。これは仮定でありますが、福井地方は非常に機業の盛んな所でありますし、いろいろな資金の豊富な所であるから、官側がそれほど支局設置の予算が苦しいならば、むしろ民間に福井支局復興運動が起きて、それならば建物も建てて逓信局に寄附しよう、予算もあまりむりをおかけしないという積極的な熱意が地方民に出たとすれば、その場合何か考慮の余地があるかどうか、この点を参考のために聞いておきたいと思います。
#59
○鈴木(直)政府委員 地元の御要望に対してはわれわれは十分とわかりますので、できるだけそういう要望に沿いたいと考えておるものであります。しかしながら先ほど局長から御説明がありましたように、まあこれは何と言いますか、われわれの責任においてすべての行政はやるのでありますけれども、しかしながら現在のわが國の段階においては、そういう熱意を持ち、そういうふうに考え、先ほど申しましたように予算もとりまして、そうして福井に置こうというところまで考えておつたわけでありますけれども、必ずしもその通りには実現できないという現在の客観情勢を一つ御了承をお願いいたしたいと思うのであります。從つて縣知事、縣会議員、あるいは縣民、從業員各位の熱意のある結晶として、廳舎もでき、すべての事務を開始することができるような物的な設置が完備するということを條件としてでも、現在の客観情勢ではそれができるかどうかということは、相当困難なる状態であると考えるのであります。從つて現在のところは、何とか現在の通り進んで行きたいと思つておる次第であります。
#60
○奥村委員 この問題は次官並びに局長の説明で他の委員の諸君もほぼ御了解ができたと思うのであります。もう話はつきておると思います。ただこれが行政整理の導きになるというような考え方は、これはしないようにしなければならぬと思うのであります。私は常に特別会計につきましては、どうしても独立採算制で行かなければならぬと思うし、これはお互いたれでも考えておるところであると思うのであります。これは幹部といわず、從業員といわず、すべての者が一丸となつて経営の合理化をどうしてもはからなければならぬ。そうして一般会計から繰入金をしてもらうようなことは恥であるという立場から、内部において行政事務の刷新をはかる、整理でなく刷新をはかるというぐあいになつて來なければならぬと思うのであります。今回はしなくも震災から福井の貯金支局が廃止になつたことについては、先ほどから聞いております通り、いろいろとやむを得ない点があると思うのであります。事はもう廃止されておるのですからやむを得ないと思うのでございますが、なお從業員については最も深く考慮しなければならぬと思います。二百数十名の方が職を失うことになつてはたいへんでありまして、先ほど來の御説明によつて、残務整理をして、失職する者はないといいますから、これについてはこの委員会においてもその点了承して政府案を支持しなければならぬと私は思うのであります。これはやむを得ないことだと思います。なおまたこの請願の文句でありますが、これは存続となつておりますから、廃止になつておりますので、存続ということは意味をなさぬと思います。そういう意味からちよつとぐあいが惡いと思います。
#61
○長谷川政友君 先ほど政務次官から、これは前内閣時代の置きみやげだというお話がありましたが、私は第一回第二回國会の逓信委員会の理事をやつておつて、常に逓信省方面と相当密接な連絡をとつて仕事をしておりましたが、私そういう話は初耳であります。また当時大臣と随行してその地方を見たときにも、そういうことは全然感じなかつたのであります。そういうお話ならば、その話を一應信じて、私はまた別途の方法で考えてみたいと思います。また貯金局長から非常にけんか腰の話がありましたが、別にわれわれもけんかを賣るのでも何でもない。先般從業員を連れて参りましたのは、激昂しているのを抑えるのが私の役目であつたのであります。私は福井貯金支局のお話で行きましたが、また逓信省としての立場は別にありましようけれども、おしかりを受けるような筋合ではないと思います。先刻のような言葉を使いますと、從業員もわれわれも予期しない所に感情的のものがはしるから、今後そういうことのないように願いたいと思います。そこで政府が廃止をされたものにつきまして、あしたすぐ撤回しろという從業員のお氣持はわかるけれども、私といたしましてはそういう極端なことは申しません。何とか分局にするとか、出張所の形式で残すというように、でき得る範囲内で御考慮を願いたいということを先日から貯金局長にお願いしておるので、われわれの氣持もお察し願いまして考慮願いたいと思います。
#62
○鈴木(直)政府委員 長谷川さんから申されましたのは、決してそういう意味ではありませんので、先ほど局長から説明がありましたように、内閣の政策とかそういう國内の政治的な性格によつて動いているものではなく、ただ時機がそういう時機であつて、客的観な情勢がしからしめたものであるという点をはつきり御了承いただきたいと思います。
#63
○中野(寅)委員 私はやはり奥村委員の意見と同じで、長谷川さん林さんの御意見はまことに悲壯である。地元となればこのくらい悲壯なことはない、また村上局長の言も悲壯である。しかし福井は機業地で輸出品の大宗であるから、やがて時局が轉換して來ます。また羽二重を要求するアメリカから多くの金をよこすことになれば、日本の財政もよくなりますから、どうか時期到來を油断せず待つて、福井貯金局の復活の時機をみるまでやつて行く。すでに廃止もきまつたし、また從業員の処置も考えておるというのだから仕方ありません。林君に対しましては御同情申し上げますが、その時機が必ず來るのですから……。
#64
○磯崎委員 奧村君の説に賛成いたします。
    ―――――――――――――
#65
○原委員長 日程第一八ないし第三五はすでに審査済みであります。日程第三六、伊作町に無集配郵便局設置の請願、文書表第二一四号、これは紹介者の説明があつたのでありますが、政府委員の意見が出ておりませんので、御意見をこの際承つておきたいと思います。
#66
○鈴木(直)政府委員 本件につきましては、先般調査いたしておりませんでしたが、調査をいたしました結果によりますと、実は逓信省内における郵便局設置の一つの標準に達しておらない場所でございます。從いまして、事務的に申しまして速急に実現することは困難な現状にございますが、なお將來の計画上の参考にいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#67
○原委員長 これにて請願の審査は全部終了いたしました。これより採決いたしたいと存じます。
 日程第一七はいろいろ議論がございましたので、これを後廻しとして他の各請願について採決いたします。
 日程第一、日程第三ないし第五、日程第七、第九ないし第一一、第一三ないし第一六、第二〇ないし第二九、第三一ないし第三五の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○原委員長 異議なしと認めまして以上二十七件はいずれも採択の上内閣に送付すべきものと決しました。
 次に日程第一八、第一九は議院の会議に付するを要しないものと決するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○原委員長 異議なしと認めます。それでは日程第一八、第一九は議院の会議に付するを要しないものと決しました。
 日程第一七は、これはいろいろ御意見もございましたので、保留といたしたらいかがでございますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○原委員長 異議なしと認めましてさようとりはからいます。
 残余の日程はいずれも延期いたします。
 なお各請願の報告書の作成につきましては、委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○原委員長 異議なしと認めましてさよう取りはからいます。
    ―――――――――――――
#72
○原委員長 次に陳情書の審査に入るのでありますが、陳情書につきましては、放送局関係二件、電信、電話関係三件、郵便局関係二件、簡易生命保險及び郵便年金の融資再易に関するもの四件、以上十一件でありますが、これらは前会及びただいま審査いたしました請願と大体同樣の趣旨のように思いますので、これを本委員会において了承することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○原委員長 御異議なしと認めまして、陳情書十一件につきましてはこれを了承することにいたします。
    ―――――――――――――
#74
○原委員長 この際林百郎君からの質疑の動議がありましたのでこれを許します。
#75
○林(百)委員 時間も迫つておりますので簡單にいたします。一つは帶廣市の電氣通信管理部の設置の請願と同じなのであります。実はこれは全國的な問題になつておりまして、電氣通信管理部が一縣に一部となつたために、各地方にあります工事局の運命がどうなるかということで、從業員並びに地方民の大きな関心になつておりますので、この問題について、ちようど工務局長も見えられますのでお尋ねいたしたいと思います。例えば長野縣には長野、松本、岡谷と三つの工事局があつて、しかもその工事局の内容は非常に修理したものとそうでないものとがありますが、一縣一つという基準はどういうところで決定されるのか、これは実質的な工事局の内容によつて決定されるのか、あるいは縣廳所在地にあるとか、あるいは逓信局の所在地にある管理部だからという意味で將來一縣一部という方針を決定されるのか、その辺大体、將來の目安が考えられておりますならばそのことの御説明を官側からお聞きしたいと思います。
#76
○篠原政府委員 ただいまの御質問に対して簡單にお答え申し上げます。今度の新機構に対しまして、地方の組織がどうなるかという点に関しましては、まだ最後的な決定を見ておりません。ただいま関係の向きともよりより打合せを初めつつあるという段階でございまして、最後的な決定はしてありませんのでございますが、例えば長野縣や靜岡縣等におきましては、相当今までの事情もありまして、できるだけ工事局を、三つあるのを管理部にしたいという御希望もそれぞれ伺つております。これについては今どうこうという返事を申し上げるわけには参りませんが、御趣旨の点は十分了解しておりますので、これらにつきましてはその後の関係方面との打合せ等におきまして、御希望のあるところを申し述べまして最後の決定にまで行きたいと存じております。あしからず御了承願いたいと思います。
#77
○林(百)委員 そうすると、まだ基本的な方針がきまつておらないので、今後関係筋ともよく交渉して、地元の実情、熱意に沿つて行きたいということですね。
#78
○篠原政府委員 そうでございます。ただ、今までのところでは一縣に一つということを耳にいたしておりますけれども、それぞれ御事情もあることでありますので、その点につきましては事情のあるところを申し上げまして、いろいろ打合せて行きたいと存じております。
#79
○林(百)委員 もう一点だけの質問で打切りたいと思います。それは昨日の新聞にも出ておつたのでありますが、中央電話局で一昨日組合員が七、八名檢挙されました。これは檢挙された当時私も行つておりましてよくわかつておりますが、われわれ逓信関係に関心を持つておる者は、非常に遺憾なことだと思つております。檢挙された人は、むしろあの激昂し昂奮していた交換手諸君を鎭靜させるために努力した人たちでありまして、私服の刑事と官側の公務員との連絡の下に七、八名の者が檢挙されたのでありますが、これは明らかに事態の認識をまちがつておるので、私の行つたときの事情によりますと、局長やその他の人に対して、團体交渉をして、非常に昂奮している二百何名の交換手諸君を抑えて、どうかわれわれにまかしてくれといつて從業員を押えていた人たちが、かえつて檢挙されたのであります。これらに対してはすみやかに実状を調査して、警察側に交渉して釈放されるよう努力すると、逓信大臣も次官も昨日答えられておりますが、聞くところによりますと、檢挙もどんどん続行されておるというのでありますが、その辺の眞相がどうなつているかということが一つ。
 第二といたしまして、この問題が起きましたのは、十一月分のわずか二、三百円の超過勤務手当を概、算だからとりもどすのだということで、一旦渡した最高でも五百円ばかりの金であります。暮には迫つておるし、はくくつも、また通勤するパスも買えないという交換手の諸君が非常に困りまして、かつて中央電話局というのは、組合のうちでも非常に穏健な組合であつたのでありますが、あまりに官側のきびしい処置で、ついに交換手諸君がこれではやり切れないというので、團体交渉になつたのでありまして、お氣の毒な点があると思います。このことは逓信大臣、次官と相談いたしまして、いずれ賃金ベースも上ることであるからそういう際に操作すればいい。一度手元に渡した金をとりもどすということはやらないように、しかも課長、主幹級は帳簿の上だけ超過勤務したことにして五千円近くの金をもらつております。それを二、三百円の交換手の超過勤務手当を、概算であるからといつてまたとりもどすということは、生活をますます窮迫させるわけであるから、電話局の諸君が團体交渉をしたというのであります。この点は実状調査をいたしまして、將來の精算は賃金ベースが上つたりいたしますので、その際操作することにして、一度渡してまたとりもどすというような処置はしないようにしたらどうか、この点は実状を調査してむりのないようにするという確約をとつておつたのであります。
 それからもう一つの問題は、もし課長主幹級に不正支拂いの問題があるならば、官の規律のためにも嚴重にこの際調査しなければならない問題であるし、また從業員側の要求がむりからぬものであつたならば、この際これを十分しんしやくしてやらなければならないから、おちついて組合代表の者と中央電話局長の間で團体交渉をしてもらえるように、將來も組合側にもそういう努力をさせるという約束をきのういたしたのでありますが、本日局長に申し込んだところが、本日は局長が見えないということで團体交渉を持つておらないのであります。これについては官側ではその後どう善処されておるか、要するに團体交渉をもつてこの問題を一日も早く解決に努力するということ、それから概算支拂いした金については、適当な整理の方法をとられたかどうか、第三に檢挙されておる組合幹部諸君は、実状を調査して釈放されるように官側も努力してもらいたいという三点でありますが、この点官側はどういう処置をとられておりますか、労務局長も見えておられますからこの御説明を願いたいと思います。
#80
○浦島政府委員 ただいまの林委員からの御質問に対して、大臣もおられませんので私からお話申し上げたいと思います。詳しい経過は長くなりますので省略いたしまするが、実は東京中央電話局の第一市外課の從業員の方が、本月の二十五日から二十七日にわたりまして官側と交渉されました、その結果がただいま林委員からおつしやられましたような次第になりまして、まことに遺憾な次第でありますが、お尋ねの三点につきましてお答えいたしますると、まず問題となりました超過勤務手当の前拂いの精算の件でございますが、これは実を申しますと、從業員の方々が月給日前にすでに金がなくなつて非常に困つておる。從つて給料の繰上げ支給をして欲しいという要望が毎月行われておつたのでありますが、この給料繰上げの問題は、御承知の通り政府としても努力をいたしましたが、なかなか実現しない。從いまして逓信事務当局といたしまして、何らか現実的に從業員の方々に金が渡る方法を考えたいと思いまして、実は超過勤務手当は毎月十五日が支給日になつておりますが、しかし今月の給料日の十日まで持たないという状態を救済しますために、十五日前に超過勤務手当の概算拂いという形式をとつたのであります。この概算拂いをどういうふうにして精算するかということが問題に紛糾しました点でございますが、これはもちろん概算でございますので、將來の超過勤務手当によりまして精算するという建前にいたしておるわけでございます。しかし將來におきまする精算の仕方につきまして、私が両者の話を聞きましたところからみますと、まだ十分に話合いが行かないうちに、團体交渉のあり方が非常に險惡化して來たという事態でありまして、この問題は、組合側におきましても正式に代表者を選びまして、その代表者の手によつて官側の局長と誠意をもつて交渉をされまするならば、私は円満に解決せられる問題であると信じております。從いまして、この問題に対する今後の両者の交渉につきましては、本省といたしましてもできるだけ善処をいたしたいと考えておる次第であります。
 第二の点の、管理者が非常に超過勤務をたくさんとつておる、これに対して不当支出であるというような組合側の指摘に対して、どう処置するかというお話でございましたが、この点につきましてはなお詳しく状況を調査してみなければ、はたして正当なりや不当なりやはわからないわけでありますが、現業におきましては三番交代でありまして、多くの方々は超過勤務が少ないのであります。しかし管理者の課長等はいろいろ用事がありまして、相当毎月居残りをしておるわけであります。從つて一般の從業員に比較しますと、額においては多く、またその給與も違いますので、絶対額においては非常に多いと見られるかもしれませんが、しかし事実どれだけ居残つたかどうかということにつきましては、十分にその処理を調査いたしまして檢討しなければならぬと思うのでありますが、これは中央電話局ばかりではなくして、全般的に超過勤務手当が十分適正に行われていないという事実がありましたならば、当然法規の建前からいたしまして、本省としても十分調査をいたしまして、不当な点は是正して行かなければならぬものと考えておるわけであります。
 第三の檢挙された者の釈放に対してどういう措置をとつたかというお話でございます。この点は、この問題が起りました二十五日の交渉の経過を詳しく申し上げなければならぬのでありますが、要するに局長が再三にわたりまして、交渉するならば組合で代表者を選んで來れば、その代表者と交渉すると申しておるのでありますが、しかし從業員は人は五十人、七十人、最後には二百人程度であつたと聞いております。さような大勢の方々が局長室に押しかけて來られまして、空氣が相当險惡化した事態になつたのであります。その險惡した事態に対しまして檢察廳がとられた措置でありまして、もちろんそれに対しては目下檢察廳において取調べ中でありますので、この点に対する是頃は私どもとしては何とも申し上げられないのであります。しかし私ども当局としましても、なおその当時の実情を十分調査いたしまして善処いたしたいと考えておる次第であります。
#81
○林(百)委員 労務局長の誠意ある回答で、もしそれを実際誠意をもつて実行していただければ、私の方から組合員に傳えまして、この不幸な事態を一日も早く円満に処理したいと思います。この問題につきましては、逓信委員が行つて事態を調査して、何とか円満に解決しようと原君を誘つたのでありますが、林君行つてくれということで私が行きました。そのときに局長の態度は、國会の逓信委員も來たことだからおちついて交渉してくれ、そうすればここにいる從業員は外へ出すから、と言うのですが、局長はもう帰る帰ると言つて、および腰になつておちついて交渉に應じてくれない。これがいろいろ從業員には不満を持たれている。交渉を初めると、返事しておいて刑事の人と一緒に姿をくらましてしまうということで、これについてはあなたの方も調査してもらいたいと思います。なぜあんなに押しかけて行つたかというと、局長の態度が本腰をすえてこの問題の解決に努力しようという態度が見えないというのが一つの原因でもあると思います。あそこは女子の從業員でありますので、決して暴力を振うというようなことは見ておりません、むしろ女子の從業員がなぐられているのを現に見ております。その辺は官側もよく実状を調査された上で、犠牲者が不当な犠牲であつたならば、一日も早く事態の円満な解決に努力してもらいたいということを要望しまして私の質問はこれで終ります。
#82
○原委員長 それでは会期は明日もう一日ありますから、緊急の問題があつたら開くことにして、本日をもつて一應第三國会の委員会を終了いたしたことにいたしておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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