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1947/11/13 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 通信委員会 第19号
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1947/11/13 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 通信委員会 第19号

#1
第001回国会 通信委員会 第19号
昭和二十二年十一月十三日(木曜日)
    午前十時四十九分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 天野  久君
   理事 重井 鹿治君 理事 白井 佐吉君
      海野 三朗君    大石ヨシエ君
      梶川 靜雄君    片島  港君
      成田 知巳君    野上 健次君
      矢尾喜三郎君    小島 徹三君
      千賀 康治君    田島 房邦君
      多田  勇君    宮幡  靖君
      森  直次君
 出席政府委員
        遞信事務官   小笠原光壽君
 委員外の出席者
        專門調査員   吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 郵便法案(内閣提出)(第八二號)
    ―――――――――――――
#2
○天野委員長代理 これより會議を開きます。
 本日は前會に引續き第二章第一節よりの質疑を續行いたします。質疑を許します。梶川靜雄君。
#3
○梶川委員 今日のところは大體質疑は少いのでありますが、一點だけちよつとお伺いたしたいと思います。それは第十六條に郵便物の種類が規定され、十七條に郵便物の容積及び重量が規定されておるのであります。この容積及び重量において、この規定を超過するようなものは郵便物としてみなさないということになると思うのでありますが、もしそうだといたしますと少し疑問が殘るのですが、その點についてお伺いいたします。
#4
○小笠原政府委員 ただいまの御質問にお答え申し上げます。この容積、重量を超えます場合には、要するに成規に違反した郵便物ということになりますので、引け受けないで返すということになります。ですからこれ以上の大きさのものを出す必要がある場合には、結局二つなり三つくらいにわけて出す、こういうことになるのであります。
#5
○梶川委員 わけて出すということでありますけれども、わけないでそのままのものにしておる場合には、これは取扱制限になるのであつて、内容制限ではないと思うのであります。從いましてその場合に、これをもしかりに營業として、そういう規格外のものばかりを扱う業者が出るという場合には、やはりこの郵便法違反というような規定で取締ることになるわけでありますか。
#6
○小笠原政府委員 信書の場合には、前の條文によりまして一般には營業として信書の送達を行うことはできませんから、この規格のものといえども、扱えないのでございます。しかしながら信書はこの規格を超えるというようなことは實際問題として考える必要はないと思います。信書以外のものは、獨占的になつておりませんので、一般の業者も扱うことができます。これ以内の大きさの品物でももちろん扱つて差支ないのであります。
#7
○梶川委員 前にもどるのでありますが、今の場合、信書という意味があとの方に書いてある第一種という意味に解されるのであるか、あるいはその他のものも含めて解するのでありますか。あとの方に第一種の規定があるのですが……。
#8
○小笠原政府委員 信書というのは、必すしも第一種郵便物と一致いたしておりません。結局特定の人にあてた通信文である場合に、信書、かように觀念いたしております。ところが第一種郵便物は、二十一條に書いてございますように、いわゆる書状のほかに、それ以外のものも第一種郵便物としておるのでありまして、特に第二十一條の第三號においては、他の種類の郵便物に該當しないものは、みな第一種郵便物にするということにしてあるわけでございまして、いわゆる信書というのは、普通に申しますれば、書状とはがきが信書に該當するわけであります。
#9
○森(直)委員 十八條の郵便のところで一番困るのは、包装の仕方であります。亂雑になつたり何かした場合、非常に困つております。十八條の中に「郵便物の包装の仕方及びあて名その他郵便物の取扱上必要な事項の記載方を定めることができる。」と出ております。現行規定の中には詳しく出ておりますが、改正の方ではそれは出ておりません。何かおつくりになりますか。
#10
○小笠原政府委員 このの包装の問題は、非常に郵便の取扱上重要でございまして、特に郵便事業における不慮の事故を起さないようにするためには、完全な包装ということは、私ども非常に希望するところなのであります。この法律にはただそういう包装の仕方については、命令できめることができるということを法律にうたいまして、具體的の内容は、大體現在の遞信省令に規定してあります線に沿いまして、別にこの郵便法の施行のための省令を規定いたしますから、その中に具體的にこまかに規定いたしたいと考えております。
#11
○天野委員長代理 ほかに御質疑はございませんでしようか。それでは第二章、第二節について政府側の説明を聽取いたします。
#12
○小笠原政府委員 第二節は通常郵便物の各種類につきまして法規的に規定いたしておる次第でございます。
 第二十一條は第一種郵便物とはどういうものを言うかということを規定いたしたのであります。すなわち一つには筆書した書状を内容とするもの、二番目はごらんのようにいろいろ竝んでおりますが、これらのものは有價物でございまして、他の方法で出すとすれば、要するに通常郵便物としては第四種に該當しますが、第四種郵便はあとでごらんくださいますとわかりますように、開封になつておりますので、從つてこれらのものは第四種として扱う場合には封筒から外へ脱出するというおそれもございますし、犯罪誘發のおそれもありますので、こういうような有價物は特に第一種郵便物として扱うことしたいと考えておるのでございます。それから第三號は他の種類の郵便物に該當しないものは第一種にするという趣旨でございます。料金は現行と同じでございます。
 それから第二十二條は第二種郵便物、そなわち郵便はがきについて規定しておるのであります。この料金は現行通りであります。ただ現行と違いますのは、現行では現行郵便法の第十八條に封緘はがきというのがあります。この封緘はがきは現在一圓二十錢で賣りさばいておりますが、この前大臣から御説明申し上げましたようにこの紙代が相當の金額に上りますために、一圓二十錢で封緘はがきを取扱うということは、現在の物價事情から考えまして必ずしも適當でないと考えられますので、封緘はがきはやめてこれを第一種の中に包含させまして、大體現在の封緘はがきと同じものを紙代を含めた實費で賣ることにいたしたいと考えておる次第であります。
 第二十三條は第三種郵便物に關する規定でございますが、これも大體現行の線に沿いまして規定いたしたものでございます。第三種郵便物の認可をいたしますものは左の條件を具備する定期刊行物ということにいたしまして、その條件といたしましては、第一に、毎月一囘以上號を逐つて發行するもの、第一に掲載事項の性質上發行の終期を豫定し得ないもの。第三として、政治、經濟・文化その他公共的な事項を報道しまたは論議することを目的とし、あまねく發賣されるもの。この三つの條件を具備する定期刊行物につきましては遞信大臣がすべてこれを第三種郵便物として扱うことを認可することにいたしまして、その第三種郵便物の料金は現行そのままを踏襲いたしまして、比較的低い料金で取扱うことにいたしたいと考えておるのでございます。
 それから二十四條、二十五條は第三種郵便物の認可に關連いたしまして、その認可の取消、それから第三種郵便物の題號等の變更の場合の規定であります。
 二十六條は、第四種郵便物は何であるかということを規定いたしたのでありまして、すなわち一つは印刷物、この印刷物には盲人用點字のみを掲げたものは、これを印刷物とみなすということにいたしたいと考えます。第二項は業務用書類、すなわち特定の人にあてた通信文でない事項を紙またはこれに類する物に記載した物、三は寫眞、書、書及び區、四は商品の見本及びひな形竝びに學術上の標本、これを第四常郵便物といたしました。これは現行通りでございます。料金も現行通りでございます。
 第二十七條は第五種郵便物でございまして、第五種郵便物は現行法では第五種として、農産物種子ということになつております。法律上では單に農産物種子だけが第五種となつておるのでございますが、現行の郵便規則の六十二條で苗、球根、地下茎、根、樹皮及びきのこにして栽植、または培養の用に供するもの、蠶種、家禽の卵、蜂及び食用蛙で繁殖または飼養の用に供するもの、穀物検査所相互間、または検査所と検査員との間に發受する産米標本、これを農産物種子とみなすというふうに省令でいたしておるのでありますが、これはこういうふうに省令で農産物種子とみなすことが適當でないと思われますので、今度の法案におきましては、第二十七條の第五種郵便物というものにこれらのものを包含いたしまして、はつきり第五種郵便物の範圍を法定することにいたした次第でございます。料金は現行通りでございます。
 それから二十八條は第3種郵便物、第四種郵便物及び第五種郵便物に記載し得る事項の制限を規定いたしたのでございます。これらのものは實際の取引上の慣例といたしまして、その郵便物の外部にいろいろの發受人の必要とする取引上、通常必要な最小限度の事項を書き得ることにいたしませんと、非常に利用上不便になりますので、そういうものに限つて記載し得ることを認めることにいたしたい。かように考えておる次第であります。その内容は省令で規定することにいたします。省令には現行の省令に書いてあります事柄をおおむね踏襲いたしたいと考えております。それでこれらの制限事項以外のことを記載いたしました場合には、これを異なつた種類の通常郵便物を一緒に包装したものとみなすということにいたしまして、その異種の通常郵便物をともに包装した場合にはどうなるかと言いますと、二十九條に異種合装といたしまして「異種の通常郵便物をともに包装したものは、これをその種類中の最高料金を納付すべき郵便物として取り扱う。但し、第二種郵便物を他種の郵便物とともに包装した郵便物は、これを第一種郵便物として取り扱う。」ということにいたしたいのであります。この規定のいたし方も、現行法第十八條第三項に規定されておることと同様でございます。
#13
○天野委員長代理 政府の説明は終りましたが、質疑がありましたら、これを許します。
#14
○梶川委員 第二十二條封緘はがきの料金の問題でありますが、ここに明示せられていない。そこで封緘はがきの料金を定める場合には、新しく法律できめるのでありますか、または省令によつてきめるのでありますか。この點についてお伺いいたします。
#15
○小笠原政府委員 ただいまの封緘はがきは第二十二條の規定、内良には包含されないことにいたしたのであります。從いまして第二十一條によりまして當然に第一種郵便物となるわけでございます。從いましてその料金は第二十一條の第二項によりまして「重量二十グラム又はその端數ごとに一圓二十錢」になるわけでございます。紙代はこの法律ではなしに、別に實費を徴収いたしたいと考えております。
#16
○梶川委員 そうしますと、たとえば封緘はがきの紙代がかりに十三錢なら十三錢というものがつきますと、一圓三十三錢ということになるわけでございますか。
#17
○小笠原政府委員 これはただいま官製封筒を、昨年の暮からだつたと思いますが、發賣いたしております。あれは三十錢の切手がついた官製封筒を五十錢で發賣いたしております。ちようどあの例と同じようにいたしたい。かように考えております。
#18
○梶川委員 もう一つお伺いしたいと思いますが、それは二十七條の第五種郵便物の料金の問題であります。もちろん現行料金と同額にされたという趣旨はよくわかります。しかしながら他の二種の郵便等々に比較して、また以前に非常に安かつたものを、第四種あるいは第三種、特に第三種あたりは非常に安かつたのでありますが、そういうものに比べて著しくまだ安過ぎるというふうに思うのであります。これは特別の保護という意味はよくわかるのでありますが、それ以外に十五錢というふうな、今どき五十錢以下は考えられないのでありますけれども、そういう料金を定められた根擔がもしありましたらお伺いいたします。
#19
○小笠原政府委員 第五種郵便物の料金を特に低廉にいたしました趣旨は、もともと第五種郵便物といたしましては、農産物種子を對象にいたしましたので、農産振興の趣旨によりまして、特に郵便料金を低廉に規定いたした次第であります。その後農産物種子、いわゆる狹義の農産物種子だけでは多少狹いと思いまして、この現行の郵便規則の六十二條の一號、二號、三號に書いております程度のものを擴張いたしました次第でありまして、それを今度の法律案におきましては、大體踏襲したというわけでございます。
#20
○梶川委員 踏襲の趣旨はよくわかるのでありますけれども、豫算の面で非常に苦しいというような場合に――もちろんこの第五種郵便物を十五錢から五十錢に引上げたからといつて大して大きな營業、収入になるというふうには考えませんけれども、しかしながら特に第三種と比べまして――第三種の官報その他の場合もありますけれども、それ以外の一般刊行物というものに比べて、今度の場合非常に均衡を失しておるように思うのであります。以前におきましては、第三種郵便物というものは農産物種子とともに非常に安かつた。しかしながら現在におきましては、大體第二種並の料金になつておる。しかるにこの第五種だけが現在なおこのような不均衡の状態にあるということは、この際一考さるべきではないかというふうに考えるわけであります。
#21
○小笠原政府委員 第三種郵便物のうちでも毎月三囘以上發行する新聞紙、通信及び官報で發行人または賣さばき人から差出されるその一日分または一部を内容とするものの料金は、重量百グラムまでごとに十五錢ということにいたしておるのでございまして、これまで料金の改訂をいたします場合は、大體各種料金の權衡をはかりまして改訂いたしてまいつた次第でございますから、第五種の料金も大體權衡を得ておるものと考えておる次第であります。またその實際の収入からいつて、どれだけあるかと申しますと、第五種郵便物の料金収入は、二十二年度の四、五、六月の統計によりますと、月に約十五萬圓程度という非常にわずかなものでございます。大體現在の料金の全體的な權衡は、一應得ておるというわけではないかと考えておる次第であります。
#22
○梶川委員 それならば、第五種郵便物をここで特に定められた趣旨がよくわからないと思うのです。現在の農村振興というような意味とはおよそ縁遠い話であつて、これは昔の舊憲法時代の、しかもわが國の農村の状態が非常に封建的な状態にあつた時代のそのままの遺物であるというふうに考えるのでありまして、特に營業収入の面でそう變りがないというならば、いつそのこと、こういうめんどうなものは廢止する方がいいのではないかと思います。もし殘置する必要があるならば、農村振興というような美名のもとにこだわる必要はないので、もう少しこれはほかの郵便物と均衡のとれる程度にまで上げられるのが至當ではないかというふうに考えます。
#23
○天野委員長代理 ちよつと關連して伺いたいのですが、封緘はがきを紙代が高くなつたということで、紙代をとるというのであります。これに對して通常はがき及び往復はがきもやはり紙を使うことになりますが、これは紙が高くなつてもそのまま存置するお考えか、それとも豫算以上に紙が高くなれば紙代をとるお考えであるか、その點について政府のお考えを承つておきたいと思います。
#24
○小笠原政府委員 郵便はがきにつきましては、これは最も簡易な通信手段といたしまして、いわゆる第二種郵便物として規定されておる次第でございまして、これはたとえ紙代が高くなりましても、今の封緘はがきのような取扱方はいたさない、どこまでもできるだけ低廉な料金で一般大衆の通信の需要に應ずるようにいたしたいと考えてる次第でございます。
#25
○天野委員長代理 そういたしますと、今のままですと郵便配達料は出るのでありますが、一層紙が高くなつた場合には、郵税というものはおそらくなくなるときがこの値段では來やしないかと考えますが、そういう場合になつても、特に料金を變更するとか、あるいは紙代をとるとか、こういうようなことは考えておられませんか。
#26
○小笠原政府委員 將來料金を改訂する必要が起きる場合におきましても、紙代というものを別に見ないで、郵便事業収入全體を考えまして、適當な權衡のもとに他の郵便物料金と權衡をとつて改訂いたしていく必要があると思いますが、紙代を別にとるということは考えておりません。
#27
○天野委員長代理 第一種郵便物はただ切手だけ、いわゆる郵税だけを賣るということになり、第二種の通常はがき及び往復はがきは紙代ともに郵税を賣つておる。封緘はがきは紙代を別に出す。こういうことになつてきて、第一種、第二種の中にいわゆるその代金、郵税に相違が出てくる、こういうことになつてまいります。その點今の政府の御考えの、はがきと往復はがきだけは紙代を含有したものでいこうというお考えはまことに結構でありますが、今後の運營上、紙が非常に高くなつた場合に、これに何かお考え施す必要がありはしないかと考えますので、御參考に申上げておきます。
#28
○田島委員 私も第二十二條の封緘はがきのことで承りたいと思います。すでに前に出ております現行法による民間に所有しておる封緘はがきはどうなりますか。ちよつと伺いたい。
#29
○小笠原政府委員 郵便料金といたしましては、現行法において封緘はがきでありましたものが、新しい、法律施行後におきまして第一種として取扱われるわけでありますから、郵便料金としては何ら差別がございませんので、從來の封緘はがきをそのまま御使用になりましても、一圓二十錢の郵便料金、料額印面がついておりますから有效であります。
#30
○多田委員 郵便料金について二、三お伺いいたします。この郵便料金でありますと、現行のものをそのまま採用しておるというだけに止まりまして、文化の面にもう少し御留意願えないものかどうか。申し上げるまでもなく、文化國家として今後の日本を再建していくためには、郵便料金に面についても十分に御留意を願うことが肝要であろうと考えておるわれであります。それで第四種郵便でありますが、印刷物あるいは寫眞、書、書及び圖、こういつたものの料金についても現行通りであります。先ほど梶川委員からお話がありましたが、第五種郵便物の料金百グラムについて十五錢というのと比較いたしますと、非常に差があるように思われるのでありますが、その點について御留意願えないものかどうか。
 その次に第三種郵便物でありますが、第三種郵便物の條件といたしまして、發行の終期を豫定し得ないものという條件がございますが、今後文部省が行うことになつております通信教授につきまして、第三種郵便の取扱いをしていただくことは、この利用者にとつて非常な便宜が與えられることと思われますし、通信教授の普及の面から考えましても、ぜひとも第三種郵便物で取扱うような方法を講じていただきたいと思いますが、この點について伺います。
 なおその次に、第三種郵便物の條件といたしまして、發行人または賣さばき人から差出されるものについて、十五錢という金額を規定してございますが、これをさらに擴げまして、發行人あるいは賣さばき人以外から出す場合でも、同等の取扱いをしていただくことが非常によろしいと思います。この點についてもお考えを伺いたいと思います。この三點について伺います。
#31
○小笠原政府委員 郵便料金の問題につきましては、今囘この法案を立案するにあたりましては、ひとまず現在の料金體系を原則としてそのまま踏襲することにいたしまして、立案した次第でございます。ただいまお話のありましたような第四種の料金、その他第三種の料金等につきましても、これは結局料金體系の一環として考える必要があると考えます。ただいま御指摘の問題につきましては、將來料金を改訂する必要が起きた場合に、十分愼重に檢討いたしたいと存ずる次第でございます。
#32
○多田委員 第二十條について伺います。第二十條の第二項に「無料郵便物は、他の法律に規定のあるもの及び遞信大臣が指定するものを除いて、」というようにございますが、遞信大臣が指定する無料郵便物の範圍はどの程度に考えられておりますか。この點について伺います。たとえば勞働組合――全遞が出しております郵便物につきましては、無料郵便の取扱いをいたしておるようでありますが、少くとも勞働組合總體的のにらみ合せの上で考えていただくことが適當だらうと思いますし、全遞が出す書類について無料郵便の取扱いをいたすとすれば、その他の勞働組合、勞働團體の出す書類についても、無料郵便の取扱いをいたすべきであるというように考えられますが、その點について伺います。
#33
○小笠原政府委員 第二十條の第二項にあります規定は、これは無料郵便物について特殊取扱いをする場合の規定でございまして、遞信大臣が特に規定するものに限つて特殊の取扱いができるという意味でございまして、第一項に規定されております各種の事務に關する郵便物以外のものは無料とはできないわけでございます。第一項によつて無料郵便物とできるもの、特殊取扱をなし得るものは、他の法に規定のあるもの及び遞信大臣が指定するものに限るという趣旨でございます。それでは、遞信大臣がどういう場合に無料郵便物の特殊取扱を指定するかという御質問の趣旨のように了承いたしましたが、大體無料書留、重要な遞信官署の文書もしくは物品、その他相當の理由のあるものに限ることといたしまして、無料の速達はやはり公用文書で、特に速達を要するものに限ることにいたしたいと考えている次第でございます。
#34
○多田委員 そういたしますと、私が先ほど申し上げました勞働團體から出す、全遞から出す文書は無料郵便物としての取扱いをいたさないというように了承してよろしゆうございますか。
#35
○小笠原政府委員 さようでございます。この二十條の第一項によりまして、これらの事務に關する郵便物で、遞信官署から差出すもの、竝びに遞信官署の依頼によつて遞信官署にあてて者出されるものに限りますので、遞信官署にあらざる勞働組合等は、もとより無料郵便とされる資格はないわけであります。
#36
○梶川委員 第二十二條の二種についてお伺いいたします。これはこの法律とはちよつと離れますけれども、もちろんこの法律を見ましても、以前もそうであつたのでありますが、別に有效期限というものが切つてないのであります。しかるに現在巷間で伺いますと、以前發行されておりました五錢とかいうようなものは取扱わないというふうなことを、郵便局で言つておるらしいのでありますが、それは事實であるかどうか、お伺いいたします。
#37
○小笠原政府委員 現在はがきで、以前發行いたしました楠木正成の銅像が料額印面の圖案にはいつておる五錢のはがきがございます。これは今日の一般情勢から考えまして、さような圖案のはいつておるはがきを一般に使用いたしますことは適當でないと考えまして、使はないようにお願いしたわけなのであります。もちろん、ただ使わないことにしただけではなしに、有效なはがきと引きかえるということにいたしたのでございます。
#38
○梶川委員 使わない趣旨はよくわかります。私が申し上げたいのは、有效なはがきと交換していただきたいということを希望しておつたのでありますが、今日のお話では、交換するというお話でありますけれども、實際には交換にも應じないというようなことを聞いておるのであります。しかしこれはもちろん交換されるというようなことが正當でありますので、その線でもう一囘通牒を出すなり何かしていただきたい。そして末端の郵便局までそれを徹底さしていただきたいと考えます。
#39
○小笠原政府委員 たがいまの楠木正成の銅像の圖案のはいつておりますはがきは、現行の有效なはがきと引きかえることにいたしておりますが、たとえば、そのはがきが毀損汚損しておりまして、もうすでにはがきとしての效用を失しておる場合には、引きかえないことになつております、それから、私ちよつと申し落しましたが、たとえ楠公さんの銅像のはがきの裏に印刷がしてありましても、あるいは通信文を記入いたしましても、はがきとしてまだ使えるならば、交換することになつております。ただそのはがきの料額印面が毀損し、汚損して無效になつておる場合には、これはもともと使えない葉書でありますから、引きかえないことにしております。もしそういうような行違いが、どちらかの郵信局にございますれば、早速注意いたしたいと思いますから、具體的の事例を教えていてただきますと、非常に幸甚だと思います。
#40
○梶川委員 あとはあとで申し出ることにいたしまして、終ります。
#41
○宮幡委員 他の委員會との關連で、この通信委員といたしまして多く出席することができませんでしたので、各委員の御質問と重複する點があるかも存じませんが、郵便法改正に關連してお伺いいたしたいと思います。郵便物の檢閲をしてはならないという明定があるわれでありますが、この國内規定と連合軍の檢閲の法的關係を御説明願いたいのであります。
#42
○小笠原政府委員 この郵便法案によりまして、日本の官廳といたしましては、もとより檢閲ということは一切できないわけであります。これはこの郵便法案をまつまでもなく、現行憲法の規定によりまして、一切檢閲はできないわけでございます。ただただいま行われております檢閲は、まつたく連合軍の行つておるものでございまして、この日本の憲法なりしは法律というものとはまつたく關係がないわけであります。
#43
○宮幡委員 政府委員のお答えはことごとく了承できる次第でございますが、要は改正法第一條の趣旨によりまして「公共の福祉を増進することを目的とする」ということがある以上は、郵便物がはなはだしく遲延するということはこの趣旨に非常に副わないと思います。わが國のあらゆる法律におきましては、到着主義、發信主義によりまして、法的の起算及び終點が指示されておりますので、到着主義によつて、到達すべかりし日に到達したという言葉が多く用いられております。さような場合に、檢閲によつてはなはだしきは十五日あるいは二十日ぐらい遲延しております。一番はなはだしいと考えられておりますのが、三重縣の津で行われております檢閲であります。從いまして本委員會の意見といたしまして、ぜひとも檢閲の促進をいたしていただくような方法はないものでございましようか。またかかる點につきまして、從來何らかの御折衝がございましたならば、お漏らし願いたいと存じます。
#44
○小笠原政府委員 檢閲そのものはもとより進駐軍の行為であります。これは私どもといたしましては、やむを得ないことと存じておるのでございますが、そのために郵便が遲くなるということは、できるだけそういうことのなにようにしなければならないことはお話の通りでございまして、遞信省といたしましても、これまでもしばしば適當な機會をつかまえて、進駐軍側に、檢閲のために郵便物の速度が著しく遲くならないように、いろいろお願いをしておる次第でございます。進駐軍側でも檢閲に支障を來さない限度においいは、私どもの申入れを受入れて、便宜を與えていただいておる次第でございます。私どもといたしましては、殊に檢閲の濟んだあとの郵便物の處理につきましては、できるだけ速やかに通常のルートによつて送達されるように、努力いたしておる次第でございます。
#45
○宮幡委員 なおただいまの質疑に關連しておりますが、連合軍の檢閲に要します費用、いわゆる進駐軍費の負擔になる費用は、いずれ豫算の方で詳しく拜見するわけでありますが、蓋然的に申しますと、その見積りがはなはだ過少のように存じております。從つて遞信會計自身の赤字というものも、國内の振替勘定によりまして、こうむるところがはなはだ多いように考えております。この點について強いては申しませんが、當局は御考究願つておる點がありますれば、御説明を願いたいと思います。
#46
○小笠原政府委員 檢閲に要する經費は、通信事業といたしましては、もちろん全然負擔しておりません。現實に進駐軍において檢閲しておる人たちに人件費は、全然通信特別會計の負擔にはなつておりません。ただ一部應援のようなかつこうで、檢閲そのものではございませんけれども、檢閲に關連して進駐軍との間の仕事に多少應援をしておる人間がごくわずかございますが、その經費はきわめて微々たるものであります。
#47
○天野委員長代理 御質疑はございませんか――なければ第一箇について政府當局の御説明を願います。
#48
○小笠原政府委員 第三節は小包郵便物の規定でございますが、第三十條は小包郵便物の要件といたしまして、「信書以外の物を内容とする郵便物で、その包装の表面のみやすい所に小包なる文字を掲げたものは、小包郵便物とする。」これがすなわち小包郵便物の定義でございます。小包郵便物についても、實際取引上の、あるいは一般利用上の慣習といたしまして、送状とか、あるいは添状というようなものを郵便物につけて出すことが行われておりますので、その程度のものは小包につけて出すことを認めることにいたします趣旨におきまして第三十條の第二項を規定いたした次第でございます。
 第三十一條は小包に關する料金、第一項は現行通りでございます。第二項は先般大臣から御説明申したように、いわゆる市内小包の制度を實施し得る根擔になる規定を設けたのでございます。すなわち同一都市内あるいは市町村内に發著する小包郵便物については、遠距離に要られる小包と違いまして、比較的經費も少くて濟みますので、その料金を一般の小包料金の半額程度までは、遞信大臣が省令で引下げることができることにいたしたいというのでございます。今日の實際の状況から申しますると、たとえば東京都の實情を考えてみますると、東京都内相互間に發著する小包郵便物というものは、ほとんど取扱うという程度になつておらないのであります。それはおそらく一面におきまして、比較的料金の高い小包で出すよりは、他の方法で送つた方が安いというようなこともあるだろうと想像されますので、もしこの市内小包の制度を實施いたしますれば、今日は小包郵便物として出てきていないものが、今度新たに小包郵便物として出てくる可能性があるのではないか。それだけ郵便事業の歳入を増し得るのではないか。さように考えまして、一つはサービスの目的、一つは増収策というような意味で、この市内小包の制度を新しく設けることにいたしたい、かように考えた次第でございます。
#49
○天野委員長代理 これに對する質疑を許します。多田君。
#50
○多田委員 小包につきまして、先ほど申し上げた質問と關連するのですが、最近第四種郵便物の取扱方についていろいろ問題がございまする關係、それから書籍の價格が非常に上りました關係で、最近書籍の發送がほとんど小包郵便に扱われて、しかも書留小包郵便を利用しておるものが非常に多いのであります。小包郵便の料金につきまして、書籍の發送に特別なる料金の扱いをきめていただくようなお考えはございませんかどうか。その點についてお伺いいたします。
#51
○小笠原政府委員 書籍はただいまお話のように、あるいは第四種郵便物として差出され、または小包郵便物として差出されるものでございす。多くは比較的料金の低い方によつて――その郵便物の書籍の重量によりまして、料金の比較的かからない方が利用されているものと考えております。特に書籍についてだけ小包郵便に特別な料金を設定いたしますことは、ただいまのところは考えておりません。
#52
○天野委員長代理 この項について、ほかに御質疑はありませんか――別にないようでありますから、第三章郵便に關する料金の納付及び還付の件について、政府の御説明を願います。
#53
○小笠原政府委員 第三章は郵便に關する料金の納付及び還付に關する規定を網羅したのでございますが、第三十二條は料金納付の方法及び時期について規定いたしたのでございます。すなわち第一項は原則でありまして、法律に別段の規定のある場合を除いて、郵便切手でこれを前納しなければならない。これはむしろ當然のことでございますが、はがきについては、その料額印面に現わされた金額の限度において料金の納付があつたものとする。第三項は御承知のように、現在料金後納とか、あるいは料金別納とか、通貨で料金を納付するというような取扱いをしておりますので、それの關する規定を設けたのでございまして、その具體的な運用につきましては、この法律の規定に基いて、省令で規定することにいたしたいと考えておるのでございます。
 第三十三條は切手類の發行及び賣さばきにつきまして、「郵便切手その他郵便に關する料金をあらわす證票は、遞信大臣が、これを發行し、郵便局及び別に法律の定める賣さばき人において、これを賣りさばく。」つまり郵便局で賣りさばくことはもとよりでありますが、今日そのほかに御存じのように印紙切手の賣さばき人というのがございます。この賣さばき人の關係につきましては、現在は法律はないのでございますが、この郵便法案の第五條の事業の獨占というところの第一項の但書に「但し、遞信大臣が、法律の定めるところに從い、契約により遞信官署のため郵便の業務の一部を行わせることを妨げない。」かように規定いたしました趣旨によりまして、その以外の、つまり國の使用人でない賣さばき人が郵便の業務の一部であるところの切手や葉書の賣さばきの仕事を行うのにつきましては、法律に規定する必要がございますので、追つてその法律を御制定願うことにいたしまして、この法案において「法律の定める賣さばき人において、これを賣りさばく。」ということに規定したのでございます。これに關連してこの法案の第九十一條には經過規定として「この法律施行の際現に郵便切手其の他郵便に關する料金をあらわす證票の賣さばきの認可を受けている者は、これを第三十三條に規定する法律の定める賣さばき人とみなす。」現在認可を受けて賣さばきをしております者は、郵便法案の第三十三條に規定する法律の定める賣さばき人とみなすことにいたしまして、その間に支障のないようにいたしたのでございます。
 第三十四條は切手類の記號、すなわち郵便切手に特別な記號を施して使用することができるのでありまして、それに關する規定を設けたのでございます。これも現行と同様であります。
 第三十五條は、どういう場合に切手が無効になるかという規定でございます。汚染切手、もしくは毀損された郵便切手、または料額印面の汚染し、若しくは毀損された郵便はがきは、これを無効とするというのであります。
 三十六條は料金納付の義務の消滅に關する規定でございます。納付すべき日から六箇月以内に納付の告知を受けないことによつて消滅するのであります。
 三十七條は、現行法の二十七條と同様でありまして、料金の不納金額の徴収について、國税滞納の處分の例によるということを規定いたしたのでございます。
 三十八條は、現行法では二十四條に「郵便ニ關スル既納及過納ノ料金ハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外之ヲ還付セス」と簡單に規定しておりますが、その内容をさらに具體的に「郵便に關する既納の料金は、左のものに限りこれを納付した者の請求に因りこれを還付する。」第一は過納の料金、すなわちよけいに納めた料金は返す、それから「特殊取扱その他この法律に定める特別の取扱をする郵便物について、不可抗力に因る場合を除いて、遞信官署がその取扱をしなかつた場合、又はその取扱をしないと同様の結果を生じた場合における特殊取扱その他特別の取扱の料金」すなわち速達郵便物が料金を納付して差出したにもかかわらず、普通郵便物よりも遅く届いて、結局その速達としての取扱をしないのと同様の結果になつたというような場合に、速達料金を返すというようなことを包含しておるわけでございます。第三號は「遞信大臣が損害賠償をしなければならない場合における當該郵便物の料金」すなわち書留、保險扱にいたしました郵便物がなくなつたような場合、郵便物の料金は返す。それから第四號は「郵便差出箱の私設又は郵便私書箱の使用を廢止した場合における廢止した月の翌月以後の料金」これは請求をまつて返す、これは當然のことでございます。
 三十九條は、料金の還付の請求、これは料金還付の請求をなし得る期間を限定いたしまして、郵便事業の處理を簡潔にいたした趣旨でございます。
#54
○天野委員長代理 政府の説明は終りました。質疑を許します。
#55
○重井委員 第三十三條の切手類の發行及び賣りさばきに關する條項でありますが、切手類を賣りさばくのに、郵便局の場合には、これは問題はありませんが、「別に法律の定める賣さばき人」というのは、これは資格あるいは地域というようなことにつきまして、何か規定がありますか、またなければどういうような方法によつてそれを認可されておるか、お教え願いたいと思います。
#56
○小笠原政府委員 現在は郵便切手の賣さばきにつきましては、郵便切手類及収入印紙賣捌規則という省令が出ておりまして、この省令によつて切手竝びに印紙の賣さばきを許可をいたして、いわゆる賣さばき人として取扱いをさせておるのでございます。それで特に現在も特別な資格というものはございません。多くは大體郵便ポストのある近所に、なるべく賣さばき所を設けるようにいたしておるのでございます。この賣さばき人を選定する方法その他については、新しく法律案をつくりまして、さらに次の議會に御審議を煩わしたいと考えておる次第であります。
#57
○多田委員 料金の還付についてお伺いいたしたいのは、特殊取扱の郵便物が特殊取扱の目的を達しなかつた場合に、その料金を還付するという規定がございます。たとえば速達で郵便を扱うのは、その郵便物を普通郵便物よりも早く送達しなければならないという理由によつて速達扱いするのであります。その速達郵便が普通の郵便物よりも遅く到著した場合には、非常な損害、あるいは不利益をこうむることは明かでありますが、これについてこの法律では單にその料金を還付するという一方的な規定になつております。少くも不可坑力による以外のこのような場合には、國として相當程度の損害を補償する意味において、その當該料金のみでなしに、相當程度の損害に對する負擔をすべきであろうと思いますが、この點についてお伺いいたします。なお不可坑力によるという除外例を設けておりますが、この不可坑力によるという場合はどの程度の場合を指しますか。この點についてもお伺いいたします。
#58
○小笠原政府委員 ただいまの御質問の不可坑力による場合と言いますのは、要するに遞信官署の故意もしくは過失に基かないという意味でございます。たとえば天災地變のために郵便物の輸送ができない場合、あるいは鐵道が故障して遲れるという場合も想像し得ると思います。また御質問の、そういうような郵便物が遲れた場合には、單にその速達料金ばかりでなしに、遲れたことによつて生じた損害を賠償してはどうかということでありますが、郵便事業に關しましては、何分にも非常に大量なものを扱いますのと、できるだけ料金を安くする、すなわち言いかえれば事業の經營費をできるだけ安くするということが一つの大事な要請になつておりますので、損害賠償につきましては、後ほど御審議をお願い申し上げますように、一般の民法の損害賠償の賠償責任よりは非常に限定したものにいたしておるのでございます。というのは、その郵便が遲れたことによつて生じたあるいは取引上の損失といつたようなものについては、どういうような莫大な損害が起きないとも限らなにわけで、これは一切賠償の責に任じないというのがこの法案の趣旨でございます。また同時に現行法においてもそういうような考え方になつております
#59
○森(直)委員 今多田君が質問いたしましたが、實際郵便物が遲れたために、思わざる損害を受けることがあるのであります。今度の集團缺勤の結果、商取行に關して非常な損害を受けておるのであります。從つてそういうふうなときには、適當な證明書を出してもらうとか、何かそういうふうなことも一應お考えになつていただくことが至當ではないかと思います。非常な思わざる大きな迷惑を受けることがありますので、その點は時に御配慮をお願いいたしておきたいと思います。
#60
○小笠原政府委員 證明というお話でございますけれども、一般の郵便物につきましては、大體もとより標準の送達に要する日數というようなものはあることはございますが、しかし個々の郵便物について、これはどういう原因のためにどれだけ遲れたかということを、正確に證明するということも相當困難ではないか。
#61
○森(直)委員 證明ということに限りませんけれども、何かそういうことを考えていただきたいと思うのであります
#62
○小笠原政府委員 なお十分研究することにいたしたいと思います。
#63
○多田委員 ただいまの答辯、この法案をつくつた趣旨からして當然の答辯であろうと了承するのでありますが、國が獨占的に行う事業についてのみ、相當個人の權利を制限するところの一方的な行き方をとるということは、非常に遺憾でありますので、少くとも國が國の責任において、國の信用において行う事業である以上、國民個人の權利も十二分に尊重する建前に、この法案の考え方をお進めいただくように、特にお願いいたしておきます。
#64
○小笠原政府委員 ただいまの賠償の問題につきましては、先ほどお答え申し上げたような理由で立案したのでありますが、全體を通じまして、もちろんただいまお話のございましたように、十分國民竝びに御利用になります方々の利益に副うように愼重に考究いたした次第でございます。
#65
○重井委員 先ほど郵便物の賣さばき所はポストの近所というお話があつたのでありますが、ポストを設置するのには別に規定はないわけでありまして、郵便局で必要だと思うた所へ設置するということになつておるのであろうと思います。それから先ほど多田委員から質問がありましたことでありますが、これは賠償ということだけではなくして、大體概算で五日くらいで著くというところが十五日かかつておるという場合には、いろいろ商取引の場合のみでなくして感情の問題なども起きてきます。こちらから何日に手紙を出しておるのに、まだ返事が來ないというような悲喜劇が相當あると伺つておりますので、それに對しまして、損害ということから切り離して、五日で行くところが十五日も十六日も二十日もかかつた場合いは、大體發信局の消印があるわけでありますから、向うに十五日かかつて著いておつたという場合には、そこでもつて十五日かかつておるという配達局の證明をもらうというようなこと、もしそういうことでも考えられれば、たいへん結構だと思うのであります。
#66
○小笠原政府委員 ただいまのお話の點につきましては十分研究いたしたいと思つております。
#67
○宮幡委員 多田委員の御質問に關連してお尋ねいたします。損害賠償の點でありますけれども、速達の効果がなかつたので速達料を還付する。それはもちろんですが、それでは足りないからもう少し何かとしたらよかろうというのが、國民大衆の氣持であります。しかしながら料金の二倍や三倍、五倍を返されましても、起りました損害は償い得るものではないのであります。要は不可坑力によらざる場合において、かかる事故の發生しないよう、未然に防止する遞信行政を希望しているのであります。そういう意味におきまして、國家公務員法とも思い合わせまして、かかる事故に對する關係廳の從業員の人たちの心構えの要請、もし不幸にしてさような事態が起りました場合には、國民大衆に對しまする、いわゆる國民全體に奉仕者である趣旨をはつきりといたしますように、何らかの措置が講ぜられることだと存じますが、それを具體的にお話をお願いたいと存じます。重ねて申し上げますが、遲れたならば、單に料金を返せばいいんだという頭で仕事をやつておつたんでは、かようを問題はいつまでも根絶しないわけであります。郵便の役目の重要さと、局員みずから國民全體の奉仕者であるという氣持を積極的に現わしまして、損害事故などの起らないように大いに努力する。萬一努力しても起つた場合は諒とすべきでありますけれども、怠慢その他の事由によりまして起りました場合は、これに對して何らかの措置をなすべきであろうと思いますが、それらに對しまする具體的のお考えを伺いたいと思います。
#68
○小笠原政府委員 ただいまの御趣旨はまことにごもつともでございまして、私どももかような不可坑力によらずして利用者の方々に御迷惑をかけた場合に、料金だけ返せばそれでいいという氣持はもとより毛頭もたないのであります。元來終戰後、遞信事業または郵便事業が十分國民の方々の御期待に副う程度にまだいつておりませんことにつきましては、遞信大臣を初めといたしまして、われわれ從業員一同、一日も速やかに國民の信頼をとりもどすようにいたしたいと考えまして努力いたしている次第でございます。悪性の事故はもちろん、郵便物の速度の向上等につきましても、また取扱上の事故の絶滅につきましても、取扱の手續等の方から改善を加えますと同時に、事業監察の方面からもその徹底を期することにいたしまして、從業員の指導督勵と竝行いたしまして、できるだけの努力をいたしてまいりたいと考えている次第でございます。
#69
○天野委員長代理 第三種郵便に關する料金の納付及び還付についての御質疑は、他にございませんでしようか――なければこの際お諮りいたしますが、午後參議院の方に対信委員會がありまして、政府委員の方の御都合が悪いので、本日はこの程度で散會をいたしたいと思います。いかがでしようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○天野委員長代理 それでは次會は明十四日金曜日午後一時から開會いたすつもりでありますから、ぜひとも御出席くださるようお願いいたします。
 それでは本日はこれで散會いたします。
    午後零時十一分散會
ソース: 国立国会図書館
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