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1948/11/16 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 農林委員会 第4号
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1948/11/16 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 農林委員会 第4号

#1
第003回国会 農林委員会 第4号
昭和二十三年十一月十六日(火曜日)
    午前十一時二分開議
 出席委員
   委員長 坂本  實君
   理事 田口助太郎君 理事 井上 良次君
   理事 圖司 安正君 理事 寺本  齋君
      重富  卓君    中嶋 勝一君
      野原 正勝君    八木 一郎君
      清澤 俊英君    金野 定吉君
      永井勝次郎君    成瀬喜五郎君
      小林 運美君    鈴木 強平君
      関根 久藏君    寺島隆太郎君
      飯田 義茂君    加藤吉太夫君
      松澤  一君    山口 武秀君
 出席國務大臣
        農 林 大 臣 周東 英雄君
 出席政府委員
        農林事務官   平田左武郎君
 委員外の出席者
        食糧管理局長官 安孫子藤吉君
        專  門  員 片山 徳次君
        專  門  員 岩隈  博君
    ―――――――――――――
十一月十五日
 畜産に関する農業協同組合又は農業協同組合連
 合会が馬匹組合又は都道府縣から財産の移轉を
 受ける場合における課税の特例に関する法律案
 (内閣提出第二一号)(予)
 清水町越濱に干招施行の請願(長野長廣君紹介
 )(第一三五号)
 荏薙用水改良工事完成促進の請願(伊藤恭一君
 紹介)(第一三六号)
 小山田川沿岸用水改良事業負担金完納方法に関
 する請願(高橋清治郎君紹介)(第一三八号)
 零細農家に産米保有量増加の請願(大田ヨシエ
 君紹介)(第一六二号)
 北設樂郡所在旧御料林拂下の請願(青木義孝君
 紹介)(第一六三号)
 山北用水改良事業繰上施行の請願(亘四郎君紹
 介)(第一六四号)
 然別國有林拂下に関する請願(高倉定助君紹介
 )(第一八一号)
 馬匹の道外移動禁止に伴う対策に関する請願(
 河口陽一君紹介)(第一九三号)
 上野平開招地用水路復旧費國庫補助に関する請
 願(岡村利右衞門君紹介)(第一九四号)
 金納小作料の引上並びに農地法による政府買上
 金即時支拂の請願(松原一彦君紹介)(第二二
 六号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 馬匹去勢法を廃止する法律案(内閣提出第一〇
 号)
 家畜市場法を廃止する法律案(内閣提出第二二
 号)
 予薪炭需給対策に関する件
 食糧需給に関する件
    ―――――――――――――
#2
○坂本委員長 これより会議を開きます。
 去る十日及び昨十五日本委員会に付託になりました馬匹去勢法を廃止する法律案並びに家畜市場法を廃止する法律案を一括議題とし、まず政府の説明を求めます。周東農林大臣。
    ―――――――――――――
#3
○周東國務大臣 提案の理由を説明いたしますます。
 馬匹去勢法を廃止する法律案について説明いたします。申すまでもなく、去勢は畜産の改良発展をはかる根本條件でありますが、古來わが國には家畜に去勢を行う習慣がなく、その利益を知らないために、かえつてこれを忌避していたのであります。從つて明治年間ごろまでのわが國の馬匹は、その資質が劣惡でありまして、産業上の要求を満し得なかつたので、馬匹の改良の点から去勢が取上げられるとともに、有事の際の徴発馬の取扱い上からも去勢実施の問題が著しく世人の注意を喚起するに至つたのであります。しかるに当時の民度は低く、去勢を徹底させるには、法をもつて励行しなければ、その目的を達することができなかつたので、政府は明治三十四年馬匹去勢法を制定して今日に至つたのでありますが、すでに三十数年を経過して、同法制定の主旨を徹底し、その目的を十分果しましたし、以下に申し上げるような主要な理由で、もはや本法存続の必要もなくなつたのであります。
 まず第一には、同法では去勢の効用を普及徹底させるため、國費をもつて強制的に去勢を実施して來たのでありますが、現段階では、もはや家畜飼養者みずからが自主的に行うべきであると考へるのであります。第二には、從來去勢技術は、ある特定の技術者の独占的事業のごとき感があり、一般開業獸医師の関與すべきものでないというきらいもありましたが、最近開業獸医師の自発的な技術の練摘により、去勢技術は普及向上されて参り、戰後は開業獸医師の去勢頭数が急激に増加して來ているのであります。從つてこの際民間の開業獸医師の活躍に期待したいのであります。第三には、新に制定された種畜法により優良種畜の確保も可能になつて來たのであります。第四には、もはや有事の際の徴発馬を考慮する必要もないのであります。
 以上のような理由によりまして、この法案の提出した次第であります。何とぞ愼重御審議の上すみやかに可決せられんことをお願い申し上げます。
 次に家畜市場法を廃止する法律案の提案理由を御説明いたします。家畜市場法は、明治四十三年家畜取引の公正をはかる目的で、家畜市場開設の許可制度を骨子とし、その他市場取引の方法及び市場施設等に対する公益的見地よりする取締り及び監督に関する規定を内容として制定せられたものでありますが、爾來約四十年を経過した今日におきましては、市場開設に関する許可制度や農業協同組合の市場開設に関する特典を存続させることは、私的独占禁止の趣旨にかんがみ妥当を欠くものがありますし、かつ家畜の市場取引の実際につきましても、同法制定の趣旨の徹底によりましてすでに取引の当事者が公正な自由競爭によつて自主的に取引に当るべき時期に至つたと考えられますし、その他の公益上の取締りを必要とする事項につきましても、たとえば、衞生に関する事項は、家畜傳染病予防法の運用により処置することもできますし、その他の一般的取締り事項に関しては、現行法をもつて、画一的に規定することは、むしろ地方の実情に適しないものと認められますので、家畜市場法はこれを廃止いたすこととしたのであります。
 何とぞ、愼重に御審議の上すみやかに可決せられんことをお願いいたします。
#4
○坂本委員長 以上政府より提案理由を伺いましたが、愼重御審議を願う意味で、質疑は次回よりこれを行いたいと存じますが、いかがいたしますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○坂本委員長 御異議がなければ、次の議題に入りたいと存じます。なお大臣の時間の都合上、大臣に質疑のある方は、明日あらためてお願いたすことにいたしたいと存じます。
#6
○坂本委員長 次に薪炭需給対策に関する件を議題に供します。
 過般來林業対策小委員会におきまして、本件に関し御審議を願つておりました。この際小委員長から御報告を願います。林業対策小委員会小委員長野原正勝君。
#7
○野原委員 去る十二日と昨日の二回にわたりまして、林業対策小委員会を開催いたしまして、当面する薪炭需給に関しまして、当局から薪炭需給に関します諸般の事情、今後の見通し、また今後とるべき諸対咲に関しまして、種々檢討を加えたのでありまするが、その間委員の各位より活発なる御意見の開陳もございました。そうして結論といたしまして、この際薪炭需給の重要性にかんがみまして、政府に対しまして適切なる対策を立てるために、本委員会におきまして申入れを行うことが至当であろうということに意見の一致を見のでありますが、これは申入れとして行うか、それともまた決議事項として特に院議をもつて政府にこの薪炭需給に関する措置を要請するか、この事柄に対しましては本委員会において十分御審議を願いたいと思うのであります。
 そこで林業対策小委員会における結論を申し上げる次第でありますが、昨日の小委員会におきまして、申し入れる事項を一應決定をいたしましたので、その点を以下申し上げてみたいと存じます。申入れ事項といたしまして、特に小委員会の原案がございますのでこれを朗読いたします。
 國民生活の安定に至大の影響を齎らす燃料確保の問題は年次を追うて好轉しありとするものも現下の諸事請は尚薪炭手当に懸わるためこれが所要量の配給に期待すること極めて多きをもつて政府はこの際冬期燃料対策に確段の努力を効到されると共に左記関連事項につき適切なる措置を講ぜられるよう申入れる。
   申入れ事項
 一、薪炭價格の引上げが実施されても原木價格が騰貴することは生産に影響を與うるをもつてこれが措置に遺憾なきを期すること。
 二、原木の伐採については乱伐の弊害を是正するため計画的措置を講ずると共に原木の手当については政府の責任においてこれを行うこと。
 三、原木購入資金並生産資金については薪炭手形等の制度による融資の途を講ずること。
 四、薪炭價格については再生産所要價格とし他の物價との均衡を図り且つ物價の変動に應じこれを改訂すること。
 五、集荷、配給機構の簡素化を断行し中間手数料の低洞をはかること。
 六、滯貨の状況に即應し適切果断なる輸送計画を実施すると共に輸送用所要資材の増配を行い滯貨の一帰を期すること。
 七、宮出代大は即時これを支拂うと共にに事情により前拂いの精算方式を採用すること。
 八、起過供支については價格、報奨物資等主要食糧同様の措置を講ず行うること。
 九、生産者に対し石炭労務者同様、食糧、衣料、地下足袋等の増配をと。
 一〇、生産者に対する課税については現行の基礎控除と扶養控除はこれを廃し生計費判除の一本建とし最低生活保証程度の標準生計費を控除すること。
 以上のようなものであります。なおこの一々の事柄に対しましては今さら具体的の説明の要もないと思いますので、一應これをもちまして小委員会の報告にかえる次第であります。
#8
○坂本委員長 ただいま林業対策小委員会の決議を御報告になつたのでありますが、これを院議をもつて強く政府に組望いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
#9
○井上(良)委員 この申入れ事項を読んでおると、これはほどんど薪炭生産者側の立場に立つた対策であつて、消費者側の立場に立つた対策は一つもこの中に含まれていない。この点について委員会はどういう審議を重ねられたか。現在の薪炭の聞給状況で、一体この冬が越せると小委員会は思つておるのか、それらに対して何ら具体的な政府に対する申入れがされていない。この点について一應御説明願いたい。
#10
○野原委員 ただいまの井上君のお話はまことにごもつともでありますが、これに関しましては、去る十二日に林業小委員会におきまして政府の説明を詳細にわたつて聽取いたしました結果、本年の薪炭の需給の状態というものは、昨年に比べましてはなはだ好轉しておる状態でございます。これを数字的に申し上げますと、まず木炭におきましては、昨年は標準家庭一家庭当り、冬期の配給量は加工炭、電熱、ガス等含めましてようやく木炭換算九俵であつたのでありますが、今年は生産の事情が対少好轉しておる関係上、また入荷が非常に順調であるというふうな関係上、この冬においては、木炭の配給量は一俵を六大消費地帶において増配できるという見通しが立つておるのであります。なおそのほかにまきに対しましては生産割当の約二〇〇%の生務ができておりまして、まきの生産が順調であるという点を考え合わすならば、この冬の対策は、量的にこれを見るならば、何らかの不安がないという段階にあることが判明いたしましたので、消費地の問題に関しましては一應数量的には安心できるということを考えているわけであります。もつともこの決議におきましては、特に消費者の利益を十分に考慮する事柄もはいつているのでありまして、これは申入れ事項の第五項には「集貨配給機構の簡素化を断行し、中間手数料の低減をはかること」これらのことは、一面におきましては、生産者の利益も十分に考えたことでありまするけれども、また一面におきましては、消費者價格の高騰を避けるという意味が十分に盛られているのであります。なおまた從來生産しましたものの山元滯片、あるいは中間における輸送事情が円滑でないために、ややもすると生産された声は聞きながらも、消費地は非常に薪炭の不足に惱んでおつたという状況でありますので、本年は輸送事情が多少好轉をしておつて、現在すでに東京都においても相当の滯貨があるということで、例年よりは非常にその点は好轉はしておりますものの、何分にもこの冬を控えての燃料は、特に大消費地の六大都市におきましては、非常に大きな社会問題ともなりますので、小委員会におきましては、今日多少事情がよいということをもつて安心するところなく、なお一層輸送対策に関しては適切なる処置をとりたいというので、第六項に滯貨を一掃をはかるための一項を挿入いたしまして、適切果断なる輸送計画を実施する。同時に今日輸送の隘路となつているところに輸送用の所要資材が非常に少いという点に関しましては、特に薪炭の生産は奧地であり、路面が非常に惡いということで、所要資材が非常に損耗を受けるような事情も考慮いたしまして、特に所要資材の増配に関しましても一項を加えているようなわけでありまして、ただいま御指摘になりましたような、何ら消費者のことに対して考慮していないではないかということに対しましては、われわれ小委員会としましては、その辺を十分考慮してかかる案を立てたものであるということを御了承願いたいと思います。
#11
○成瀬委員 消費者の方について井上君から質問があつたのでありますが、本年における木炭及びまきの生産は、御承知の通り大体政府の計画通り、あるいはより以上に生産されているような状態に進んであるのであります。これ以上輸送関係について徹底化いたしましたならば、昨年よりかよほど好轉するものであると考えるのでございます。一面山村におきましては、木材の不振等によりまして、もつぱら山村労働者が薪炭生産に携わつていることは周知の通りでございますが、さようなこと等も原因いたしますけれども、特に從來は木炭の不足に伴いまして、質よりも量である、こういうような指導方針でとられておられたのではなかろうか。と申し上げることは、最近関西方面におきまして、木炭の質が惡い、こういう立物から大量の木炭をその生産縣に返送する状態を惹起いたしておりますので、こういうようなことは、ただちにもつて生産者にも消費者にも至大なる迷惑と存じますがために、この方面に対する林野局関係の指導はどの程度にやつていただいておるかということをお伺いいたします。
 さらにまた、九月十二日付をもつて、突如として、一尺二寸のまきは買入れ中止というようなことによりまして、徳島縣だけでも莫大なる損ずと恐怖にさらされたのでございます。こういうようなことはまつたく從來の指導方針に反し、また現在及び將來の増産の面においても惡影響を與えるのでありまして、これはただに徳島縣のみに止まらず、全國各地における問題であろうかと思うのであります。その後政府はこういつた一方的な措置に基く生産者の不利益を、どういうことによつて緩和しておるか。たとえて申し上げますれば、地方の要請は十二月一ぱいだけ期間を延長してもらいたいという意見が熾烈でございますが、そういう方面に対してどういうような措置が行われておるかお伺いいたしたい。
 さらにまた森林資源造成法の審議の委員会におきまして、三浦林野局長官は、森林のみならず薪炭の原木を入手する立場において、過伐を防ぎ、また原木の騰貴を防ぐ立場において、山林審議会等の構想をもつて諸般の弊害を除去して行きたい。こういうような構想のもとに目下関係方面と交渉いたしまして、いづれ第三臨時國会あたりが開かれますならば、その成案をまとめて立法化しようということになるであろうという御意見でございました。そういうようなことはこの第一、第二の水に直接関連いたしておりますがために、その方面に対する審議が盡されておられるかということも、第三の立場においてお伺いたしたいのでございます。
#12
○永井委員 小委員長にお尋ねいたします。この申入れ事項は緊急当面の措置という点のみに重点をおいておられるのかどうか。また緊急当面の措置を通じて、薪炭生産に対する生産、配給、消費にわたる基本的な方針に触れようとする意図がないのかどうか。その点が一つと、それからわれわれが薪炭取扱について現在一番感じておることは、生産から消費に至る機構の民主化がもつて徹底されなければならぬと考えますが、その民主化の点について全然触れていない。單に機構の簡素化という技術的な面についてのみ考えられておるのでありますが、この民主化という点に対して小委員長はいかに考えておられるか。
 それからここに價格の問題に触れておるのでありますが、薪炭の價格の問題については、木炭の價格はとにかくとしまして、まきの價格については相当考慮しなければならない。ということはどういう点にあるかというと、まきの價格が生産費をずつて上まわつて非常に高い價格に今指定されておるのでありまして、これに対してはえかつて値下げを実行しなければならぬという段階にあると思うのであります。そういうことに対してどのように考えておられるか。またまきを中心にしまして、今後は木炭自動車の代燃が、木炭ガスをまきガスに切りかえて行く、昭和二十五年度までには全部これを切りかえるという方向にあるのでありますが、家庭燃料とこれら代燃の生産との関係をどういうふうに調整し、現在またそれをどういうふうに振合いを考えようとしているのであるか、そういう点についてどういう考慮が拂われているのであるかという点と、もう一つは原木の價格の問題がここに掲げてあるのでありますが、今後における森林資源というものは、その森林から生産されたものがさらにその森林に還元されて行く、再生産的な價格でなければならないと考えるのであります。その意味において國の方である程度増林その他に助成が行われることは考えられるのでありますが、立木價格、伐つたそのあとに造林が可能であるという價格が立木において確保されるということが、一應考えられて行かなければならない。單に薪炭生産の面からのみ追及されて、立木價格の安いことのみを要求するということは、森林を枯渇することになるのでありまして、基本的にはそこに問題があると考えるのでありますが、その点についてどういうふうに考えているのでありますか。
 それから薪炭の價格が現在六大消費地重点でありまして、六大消費都市にいかにして全國からこれを集荷するかという点に重点を置いた價格形成になつているので、從つて地方においては、この六大消費都市の犠牲になつて生産地であるにもかかわらず、プール計算の上から非常に高い價格で消費者が入手しなければならないということになつておる。こう点を根本的に是正しなければならないと考えておるのでありますが、そういうような点はこの申入れの中にどういうふうに考慮されておるのでありますか、これらの点について一應お尋ねをいたしておきます。
#13
○野原委員 ただいまの永井君の私に対する質問、私もはなはだ同感の点が多いのであります。そこでまず逐條的にお話を申し上げたいと思います。
 まず第一の問題、薪炭の問題を緊急だけの問題に限定して考えるか、それともまた將來の恒久的対策にまで触れて考えているのであるかどうかという御方針についてのお話でございますが、もとより当面する緊急対策を中心として種々檢討を加えたものでございますけれども、同時にまたこれは將來にわたつての恒久的対策をも十分に勘案いたしまして、檢討を加えたつもりでございます。
 なお第二のまきの問題でございますが、薪炭價格の問題は御指摘のごとく、今日生産地においては非常に高い、從つて生産地帶においては公定價格ではとうてい賣れない、一般の消費價格と申しますか、取引價格は、公定價格をはるかに下まわつておるというような現況でございます。この点におきましては林野局長官といろいろと話合つたのでありますけれども、まきの買上價格に関しましては、各地方において、この際必ずしも公定價格でなければ賣れないというのではない。むしろ公定價格よりも多少安くてもいいから政府が買上げてほしいというような要望が非常に多いように伺つたのであります。從つてこの際公定價格になるものの考え方は、いわゆる最高價格である。從つてその範囲内においてそれぞれの生産地帶が満足し得るような價格をもつて政府に賣渡すというような意図があるならば、この際その地方の無理のない價格でもつて買い上げるということにはかつたらいかがなものかということが論議の中心にもなつたのであります。そこでいろいろと話合いました結果、まだ林野当局においても、的確なる成算を得てはいないようでありますけれども、一つの案として、まず生産地において購入する場合においては、政府が買上げる場合において、公定價格よりも安く買上げたような場合において、その安く買上げた分だけが消費地において安く配給し得るというような考え方でもつて、生産と消費の需給の円滑をはかるということにいたしたいというような方針がほぼ明らかにされたのであります。それらに関しましては、いろいろと技術的に檢討しなければならぬ問題もございましようから、われわれとしてはなるべく早くそうした問題を取上げて、具体的に計画を立てていただきたい、またその経過に対しましては、われわれの小委員会に詳しく御報告を願いたい、そういうふうに申し入れておいたような次第でございます。
 第三のガスまきの問題でございますが、御承知の通りわが國の燃料は、いわゆる自動車、トラツク等の木炭ガスあるいはまきガス等に使われているものが相当多いのでございますが、これが木炭ガスとして使用されているものは、今日政府から割当している数量は二十七万トンになつておるのであります。二十七万トンというものは、木炭全体の消費量から申すならば相当大きなものでありますが、実際の使用状態は、おそらく、推定でございますけれども、七十万トン程度に達しているのではないか。それは御承知の通りトラツク等は機動力をもつております。自分たちが配給を受けただけの量で十分にまかない得ない分は、それぞれその機動力を発揮して、山元の生産地から適当な方法で入手して需要に充てているのではないか、そういうふうに推定される節が多いのであります。それらのものを、およその見当でみますと、約七十万トン程度はどうしても使つているのではなかろうかと思うのであります。ところで、すでに御承知の通り、木材の利用という点から考えるならば、立木を伐採して一應まきにして、これを炭がまに入れて木炭にするわけでありますが、これをそのままガスまきとして利用する場合と、木炭という形を経て、いわゆる木炭ガスという形にする場合においては、カロリーの上においてどういう差があるかということを、技術的に十分檢討を加えましたところ、今日まきガスの方が約二倍半の利益がある。つまり立木の伐採量が木炭ガスによる場合においては二倍半も多く伐らなければならぬというようなことが明らかになつておるのであります。從つてわれわれが今日の國内の薪炭事情を考えるときにおいては、立木の成長量を無視するがごとき過成、濫伐はあくまでもこれを避けなければならぬのであります。かかる見地から考えまして、わが國の材木の將來にわたつての恒久的な計画を立てる場合において、節約し得る分においては、できるだけこれを節約するというようなことを考えるときにおいては、何としてもできるだけ早く木炭ガスはこれをやめて、そしてまきガスにするということが、技術的に必要になつてくるのであります。そういう見地から、先般來木野局、運輸省においていろいろ協議の結果、漸次ガスまきに切りかえて行くというような方針に相なつておりまして、その方向に進んでいるわけであります。これらのことは、わが國の薪炭事情を好轉せしむるきわめて有効適切なる措置であると思いますので、われわれとしては林野局当局がかかる案をもつて進んでいることに対しましては、むしろ全幅の敬意を表しているような次第であります。從つてこのことがただちに家庭燃料の方に惡影響があるかというふうなことに関しては、全然反対でありまして、こういう措置を講ずることによつて、おそらく家庭燃料等においては、非常な効果が現われるであろうことを私どもは期待しておる次第であります。
 それから原木價格の考え方なんでありますが、原木の價格につきましては、ただいま永井委員の御指摘のごとく、これは單に原木の價格を引下げるというような、そういう考え方のみをもつてしてはいかぬ、原木の恒久的な再生産、林業経営上の不安というものを除去する。林業経営者の林木成長育成に関する十分の努力を傾到せしむるに足るだけの、木材再生産の可能な限度においてこれを考えなければならぬという建前におきましては、まつたく同一の意見でありまして、それらに関しましても十分これを考慮いたしまして、この決議事項の中には、できるだけ生産者の利益をはかる、この原木形成についての具体的な事柄は入つておりませんけれども、全般的に生産者の利益を擁護するという考え方を多分に織込んでおることは事実であります。以上簡單でありましたが、永井委員に対する私のお答えを終ります。
#14
○成瀬委員 委員長は議事のとりはからいについて、本委員の質問に対して無視せられる意向であるかどうか、一言の答弁もありません。
#15
○野原委員 委員長に代りまして私から成瀬さんの御質問にお答えいたします。
 結束まきのことに関しましていろいろお話がございました。われわれの委員会におきましても成瀬委員のお話のような点に関しましまして、いろいろと話し合つてのであります。從つて政府が突如として買上の対象として短尺の一尺二寸以下のまきの買上をやめるということは、生産事業者に及ぼす影響もきわめて重大であります。同時にまたせつかくそれだけのまきが生産されておりながら、消費地に入つて來ないということは大きな問題でありますので、一方的にこうした長さによつて買上をやめるというふうなことは、穏かでないという点を強く申し入れまして、政府においても暫定的な措置として短尺のまきについての買上を行うようなことに急速措置するというようなお話でございますので、その点に関しましてはお含みおき願いたいと思います。
#16
○成瀬委員 一体本委員の質問は小委員長に対するものであつたのでありまして、その点は速記を見られましても明示いたしてあります。しかるに消費者と生産者との両方に関連するいわゆる粗惡品の製造によりまして、相当大量のものが生産縣に返品されるというような具体的な点及び一、二に関するところの原木入手弊害除去に対する意見等を述べたのでありますが、一体どういう考えで本員のこういつた関連せるところの質問をやらないのか、次に永井委員の質問を許し、一括して説明があるものと期待いたしておつたにもかかわらず、永井委員に対しましては相当詳細な答弁をし、本員に対しては全然無視するというような形は、國会議員の審議権、特に本委員に対する審議権を無視するところの形である。かように考えるのでありますが、その点についてどういう所信をもつておられるか、お伺いしたい。
#17
○坂本委員長 ただいまの成瀬委員の御発言に対しましては、御質問の際関連いたしておりますので、林業対策小委員長からお答えをいたしていただくつもりでおりました。御満足の行かなかつたことはまことに申訳なく存じます。御了承を願いたいと存じます。
#18
○成瀬委員 大体技術指導に対するところの質問をなされたかどうかということを聞いたのであります。かようにいわゆる山林審議会等の單行法を設けて、第三國会に提案する、目下これを関係方面と折衡中である、本質はこれに対して多大なる期待を持つていたのでありますが、そういうようなことを一、二関連しているので、十分審議を盡されたかどうかということを質問いたした次第であります。そういうようなこと等が、ただ遺憾であつたという形で、何らこれに類似するところの答弁もなきにかかわらず、遺憾であつたというだけで、議事が済まされるかどうかということを聞きたい。
#19
○坂本委員長 この際林業対策小委員長より成瀬委員の御質問にお答えを願いたいと思います。野原小委員長。
#20
○野原委員 この薪炭の技術的な問題に関しましても、先ほどの成瀬委員の御指摘のごとく、すでに單なる質よりも量というような段階はもう去つておりまして、まじめに立派な木炭を出してもらわなければならぬという段階にもなつてなつておりますので、從來のような、ただ量さえとれればよろしいというような考え方は一擲してもらいたいということも、その経過の中でいろいろと話合いがあつたことであります。それに対しましては林野当局も十分その点を考慮して参りたいというふうな御意向を伺つたのであります。なお原木の手当に関しての法的措置という問題に関しましては、成瀬委員の御指摘のようにまだ具体的なことはお話がなかつたのでありますけれども、何としても何らかの法的措置を講ずる必要があるという点に関しまして林野局長官にその御意向を伺いましたところが、これに関しましては、ただいまの成瀬委員のお話のごとく、政府におきましてはそれらのことに関して考えている、今立案中である、おそらく近いうちにそういつた法的措置が講ぜられることと思うから、いずれ具体的なことはその機会に申し上げたいというようなことでありまして、われわれとしましても、その林野局長官の説明を聞いた関係上、実は第二項において特に計画的措置を講ずるとともに、原木の手当については政府の責任においてこれを行うことという一項を特に挿入したような次第であります。
#21
○永井委員 小委員会におけるこれらのとりまとめに対する御努力は十分了承するのであります。また大体において要点にも触れられているものと思うのでありますが、何と申しましても薪炭の生産は非常に原始的な生産でありまして、その買入れから消費者を流すまでの機構におきましても、非常に原始的な生産に相應したような取引の実情でありまして、機構の上からもその実際の運営の上からも、われわれは十分にこれを檢討しなければならないということを、かねがね考えていたのであります。ことに薪炭需給調節特別会計が実に二百六十二億何千万円という歳計をもつているのでありまして、予算の総額から見ましてもこれは少ないものではありません。その内容においても十分に、運搬の関係とか手数料であるとか、俵代であるとか、いろいろ内容を檢討いたして参りますと、相当にわれわれはこの薪炭需給に対する、またこの特別会計で扱つておる、政府のこれらの事業の根本の問題にもう少し触れて、そうして基本的な態度を議会としては申入れをする。單に單の先で言うだけであるならば、この程度でもよいのでありますが、正式に文書をもつて議会が政府にこれを申し入れるというからには、これらの根本の、特別会計の二百六十二億何千万円という、この会計の中の実体も、われわれもう少し調査して、具体的な結論を持たいと思つておるのであります。そういうようなわけで、また今度の機構の改革による、縦に二つに割つて、そうして努力させて行くという、從來から見ますると一應民主化の形式はとつておるのでありますが、その実態はそうではありませんで、地方についていろいろ問題が起つておる。またこの生産の面におきましても、專業者の間、あるいは兼業者の間における、いろいろな特殊事情が、具体的に能力を発揮できないような機構になつておるのでありまして、これらの点についても、われわれはもつとつつ込んで考えてみたい、こう思うのでありますが、これらについて、もう少し審議する時間的な余裕が與えられないものか、ひとつ委員長からおはかりが願いたいと存ずるのであるのであります。小委員会における御努力に対しては、われわれ非常に多といたすのでありまして、大体において結構だと存じますけれども、この特別会計に対するいろいろな運営の問題は、議会がせつかくこれをいれる以上は、もう少し檢討する必要があると思います。
#22
○坂本委員長 永井君のただいまの御意見でありますが、永井君は林業対策小委員でもあられますので、一應この際野原小委員長の御意見を伺いたいと思います。
#23
○野原委員 ただいまの特別会計の問題に関しましては、いろいろと前議会の小委員会におきまして檢討を加へ、また政府から特に買入れ價格と賣渡し價格の格差の問題であるとか、いろいろな問題に関しまして資料の提供を願い、檢討を加えておつたわけであります。
 ほぼ明瞭になつて参りましたけれども、ただいまの永井君の御指摘のごとく、特別会計として扱つておる金額も二百六十数億というふうな非常に厖大なものでございますし、またその扱いの適否いかんは、國家財政の上にも大きな問題であろうと思いますので、実はわれわれの小委員会といたしましても、まず大急ぎで、この当面する緊急対策に対して、政府に院議をもつて申し入れるということと同時に、引続いてこの薪炭需給の問題に関しましては、それのみをもつて手をゆるめることなく、もう一止進んで、現在行つておる薪炭需給特別会計の内容、あるいはまたその運営のあり方等に関しましても、愼重に檢討を加えて参りたいという考え方を実は持つておつたのでありまして、ただいまの永井君の御意見はまつたく同感であります。從いまして、林業対策小委員会におきましては、永井君も委員の一人になつておられますので、御協力願いまして、この問題をなお一層委員会として取上げてみたいと思います。
#24
○成瀬委員 この一から十にわたる中で、七、八、九に対しましては、生産者に対する薪炭の増産奨励の措置にほかならぬのでございます。ところが、さんぜん小委員長の永井委員の質問に対する答弁の中には、まきがマル公を下まわる價格であるというようなことをもつて、各地方々々におけるところの実態に即した、マル公價格を下まわる價格でもよろしいから、買入れてもらいたい。これは明らかに、まきに関する限り需給関係のバランスが破れたものである。いわゆる過剰生産に陥つたものであるということが、端的に言われるのでございまして、むしろこういうようなことは、まき及び炭に限らず、そういつたマル公價格を下まわるというような現象が一應生じて來た場合におきましては、政府はよろしく統制を撤廃いたしまして、そうしてその面から地方々々におけるところの自然的な一つの價格体制を持ち、またその面から生産者と消費者の両面に対しましての利益を促進せしむべきものである。こういうふうに考えるわけでありまして、眞にまきの過剰生産ということに関して、正しい指導方針が行われたとすれば、以上の方法をとるべきではなかろうか。にもかかわらず、まきに対しましても、八、九の奨励措置を講ずることは、その矛盾を痛切に考える次第であります。ただこの場合に木炭のみが、まだまだ生産の方面におきまして、需給の点にバランスがとれておらないということであれば、まき及び木炭の原料関係、これが同じ生産地帶であるということを考えてみるというと、價格関係によるものと本員は考えるのであります。從つてそういう價格関係から來つたものであるとすれば、これは林野局当局の大きな失態であると断ぜざるを得ないのでありまして、かような点に対して、いかなる見通しのもとにこの超過供出後におけるとこの價格、報奨物資等の生産奨励方式を継続せられて行かんと欲するものであるか、こういうことを、私ども十分に檢討して参りませんと、この問題を小委員会におきまして十分審議を盡されて、そうしてなおかつきれを院議をもつて政府に強力に申入れをして行こうということになりますと、相当科学的に、詳細なる檢討を加える必要があると思うのでありますがために、この点の解釈をもう少しはつきりしていただきたい。すなわち薪炭両方面が計画生産以上にまわるものとすれば、これはよろしく統制を撤廃いたしまして、やるべきものであつて、そういうような場合にかかわらず、八、九の方面の措置を講ずることは、一般國民消費者の負担を増大せしむるものであるというふうにも考える次第であります。
 また私は、輸送関係におきまして、海上運賃が過大に過ぎておる、こういうことを現地調査の場合に耳にいたしましたが、これは單に消費者の面からの意見でないのでありまして、その海上運送に携わつておる業者そのものからそういう意見がありまして、もつともつと海上運賃はこれを減じて、消費者の利益を守るべきものである、こういうような話があつたのでありまするが、そういうようなことも、統制撤廃後におきましては、何らの緩和がなされるものではなかろうかと考える次第であります。
 またさらに、もう一つつけ加えて考えなくちやならないのは、十におけるところの課税の問題であります。十におけるところの課税の問題は、これは尺六まわりの二尺五寸のまきでありますが、これが一把当り十円の所得を見積りまして、十三円五十銭に対する十円の所得を見積つた場合には、駅出しの運賃いろいろの点からいたしまして、まつたく過大である。從つてこの十分におけるところの、現行の基礎控除と扶養控除、これを廃すという見解は正しいのでありますが、この方面に対しまして、大藏省の方との折衝、関係方面との折衝をなされたかということをお尋ねいたしたいのでございます。
#25
○井上(良)委員 どうも、委員長しつかりしてもらわぬといけませんが、小委員の人ばつかり発言しておる。小委員会で一体議を練つて來ておるかどうかということです。そんなことをここで根本から話し出された日には委員会は迷惑です。小委員会に付託してあるのでありますから、小委員の人々は小委員会でおのおの持つておる意見をどんどん出し合われて、そうして成案を得て、りつぱなものを本委員会に報告して、本委員会がさらに檢討を加か、委員会として政府に要請するものは、これを要請するという取扱いをしなければならぬ。それにもかかわらず、全然檢討が加えられていないのです。そんなものをここへ持ち込んで來て、委員みずから発言をして、それをやられた日にはさつぱり締めくくりがつきませんから、これはもう一度小委員会に述もどりして、檢討をしなおした上で出していただくようにおとりはからい願いたいのであります。
#26
○野原委員 小委員会を二回開会いたしました御出席を求めたのでありましたが、いろいろな御事情で御出席がなかつたのでありまして、本日は小委員の方から貴重な御意見がありました。その点は小委員長としては一應の努力はしたつもりでありますが、はなはだ遺憾に存ずる次第であります。
#27
○坂本委員長 いかがでございますか。――金野君。
#28
○金野委員 ただいま井上君から発言がありました通り、まだ小委員の中にも十分納得の行かない点がございまして、私どもいわゆる小委員長から発言がありました通り、二回にわたりましていろいろ林野当局の意見をただしながら、こういうものをでつち上げたわけでありまするが、もう一度でも二度でも、小委員会で愼重に審議を重ねるということで、この程度でひとつ打切り顏いたいと思います。
#29
○成瀬委員 ただいまの井上委員の発言に対しましてはある意味におきまして私は小委員長に対し相済まぬという感じを持つのであります。われわれの発言がたまたま小委員会において出された。このいわゆる申出要項について農林委員会に付議されることになりましたが、各種他の方面の事務もありまして、たまたま二日の会議に出席しておらなかつた。從つて農林委員といたしましても職責を果すために、小委員会において決定されたこの申出要項を、さらに私は委員の資格におきましていろいろの質問をいたした次第であるのでありますが、ただ全委員がそうはなくては小委員会の会議を開かれない。あるいはまたその結論としても勢い疑義があるということであつたならば、今後におきまして惡例を残すように考えるのであります。從つて私は小委員会におけるところの努力は正規の手続きを経ておる限りにおきましては、これを正しいものを見まして尊重せざるを得ないのであります。たまたま今言つた八、九のようなものつきましては不鮮明なものがありまして、委員会がもう少し愼重に審議する必要があるというような見解の上に、再審議をさせるということになりますればこれは理路整然としておりますので、なるべくそういう立場におきまして再審議を決定されることが妥当であろうというふうに考えるのであります。さもなくばわれわれ欠席いたしておりましたところの委員といたしましては、まつたく申訳ないようなことになりますし、今後に対しまして小委員として委員会の運営の上におきましても支障を來すものと、かように考えるものであります。このことを一言申し上げておきます。
#30
○野原委員 この八、九の問題――まきはむしろ生産過剩であるならば、統制を撤廃してもいいのじやないかということの果敢なお話もございました。これらの問題は、この責任の所在を追求しますといろいろ問題がややこしくなつて参りますが、ともかく薪炭の需給状態を考えるときにおきまして、いかなる事情が――とにかくまきの方は非常に本年はたくさん生産されたということでありまして、また木炭の方も生産の状態は昨年に比べますと二十六パーセントの生産増加になつておる。それからまたまきの方は、移出量は約二百パーセントになつておるというふうなことでありまして、全般的に考えますならば、日本経済の立ち直り方が、まず山村から非常に強力に進められておるという慶賀すべき現象であるかのごとく考えられる点もあるのであります。しかしながらこれらの点を一括して、報奬物資等においてまきの方に対しては何ら考える必要もなかろうというようなお説でありますが、お説の通り供出等の問題は、これはもつぱら木炭に関する問題でありまして、まきに関しましても多少の関連を持つておりますけれども、ほとんど大部分が木炭に関する問題であるという点において、この一項を加えて置いても、おそらくさしたる矛盾はなかろうかと考えておるものであります。從つてでき得べくんば林業小委員会で決定いたしましたこの十項目の申入れに対しては、このまま御承認を願えるならばたいへん好都合と考える次第であります。
#31
○中嶋委員 さらに小委員会によつて愼重審議せられるということを聞きますから、私は希望を申し述べて置きたい。この申入れの第六の点ですが、滯貨の状況について、私ども下関と東京間を往復しておるのに、各駅においてまきの滯貨というものが至るところにある。ことに姫路駅のの滯貨というものはどうでしよう。あのように滯貨があることによつて、大都市の消費者が非常に困るということになつておるのですが、これを申入れをするというような消極的な程度にとどまらずして、小委員会に運輸当局が出てもらつて、これらに対してどういう点で滯貨があるか、しかしてこれに対する対策はどうするかという徹底した点をお調べくださつて、さらに委員会において御報告を願うようにしたい、こう考えますので、希望條件を申し上げておきます。
#32
○野原委員 六大消費地に対する移入状況でございますが、相当に滯貨があるものの、現在六大都市に入つておる状態というものは非常に好ましい状態でありまして、まきにおきましては昨年に比べまして一八八%になつております。また木炭において一四四%というようなわけで。実は相当六大都市消費地に入つて來ておるのであります。入つて來てなおかつ生産地においては滯貨があるという現状であります。その点から言えば、何もこんな申入れをする必要はないということになります。しかしながらこれはあくまでも一時的の現象であつて、今後の薪炭需給に関しましては、單にそれだけをもつてわれわれは手放して樂観できないという点からこうした措置を考えたわけでありますので、その点を御了承願います。
#33
○坂本委員長 おはかりいたします。林業対策小委員会の決議事項に関しましては、一應採決を留保いたしまして、さらに多数の委員諸氏の御出席を願い、御協議の上あらためておはかりいたしたいと存じます。御議議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○坂本委員長 なおこの際海野三朗君より委員外の発言を求められたのでありますが、これは林業対策小委員会において御発言を願いたいと存じます。重富君。
#35
○重富委員 本問題に関しまして材料の提供を要求いたしたいと思います。特に政府の買入價格と拂下價格との間の開きが非常に大きい。内部の一應の内訳は説明してありますけれども、これでは納得のいかないものがありますので、こうした数字の出て來た材料を提供していただきたいということと、もう一つは現在の薪炭の需給の配給関係、あるいは集貨関係の簡單にわかるものを、本委員会に提出していただきたい、この二件を要求しておきます。
#36
○坂本委員長 承知しました。
    ―――――――――――――
#37
○坂本委員長 次に食糧需給に関する件を議題に供します。速記を中止していただきます。
    〔速記中止〕
#38
○坂本委員長 速記を始めてください。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後零時三十七分散会。
ソース: 国立国会図書館
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