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1948/11/10 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 水産委員会 第2号
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1948/11/10 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 水産委員会 第2号

#1
第003回国会 水産委員会 第2号
昭和二十三年十一月十日(水曜日)
    午前十時十七分開議
 出席委員
   委員長 西村 久之君
   理事 冨永格五郎君 理事 藤原繁太郎君
   理事 馬越  晃君
      石原 圓吉君    川村善八郎君
      關内 正一君    仲内 憲治君
      夏堀源三郎君    庄司 彦男君
      矢後 嘉藏君    鈴木 善幸君
      外崎千代吉君
 出席國務大臣
        農 林 大 臣 周東 英雄君
 出席政府委員
        水産廳長官   飯山 太平君
 委員外の出席者
        水産廳次長   藤田  巌君
        專  門  員 小安 正三君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 國政調査承認要求に関する件
 水産業協同組合に関する法案について説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○西村委員長 それではこれより会議を開きます。
 昨日全員の御希望によりまして農林大臣の出席を促しておいたのでありまするが、きよう繰合せを願いまして御出席を願いましたので、各員の御希望に基きまする、特に水産人の熟望いたしております水産業協同組合法案並びに水産業協同組合法制定に伴う水産團体法の整備に関する法律案、これに関連いたします漁業権臨時措置法の経過並びに政府の御方針を大臣より伺いたいと存じます。
#3
○周東國務大臣 ただいまのお尋ねにお答えをいたします前にちよつとごあいさつを申し上げます。
 このたび政変にあたりまして、私が時局下最も重要な農林の仕事をあずかることになりました。今後皆樣の絶大な御鞭撻と御支援を得なければならぬ点が多々あると存じます。どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。(拍手)
 ただいまのお尋ねの点でありますが、実は水産業協同組合法案の提出につきましては、今日までずいぶん遅れておるのでありまして、いろいろの事情はありましたが、とにもかくにも戰時中にありました各種團体法規の民主化の線に沿うて、農業協同組合法案寺はすでに出て実行済みでありますが、水産の方は非常に遅れておりますので、それがために漁村における各種の水産業に関する問題の解決にいたしましても、その他一般水産業界における業界の意思の反映にいたしましても、中心がないので、非常に業界におかれましても憂慮されておつた点であります。このたび新内閣ができました今日、早急にこれを実現することが水産業界の一般のために最も必要であると存じまして、この臨時議会はおそらく今期も短かいことでありますのでいかがかとは存しましたけれども、至急にこれを提案いたしまして、皆さんの御協力によつて短期間のうちに早急に成立させたい、かように存じまして、昨日水産業協同組合法案及びこれに関連する善後処置の法律、二案ともに提出をするように閣議で決定をいたした次第であります。大体の法案そのものは、すでに事務的にはできております。目下関係方面と折衝中でありますが、近くそれも終ると存じます。できるだけ早い機会にこれを皆さんのお手もとに提出して、御審議を願うような運びになつておりますことを申し上げておきます。
#4
○石原(圓)委員 ただいま協同組合法案のことにつきまして、大体の御説明をいただいたのでありますが、もう閣議が決定をされたという大臣の説明でありますが、決定以後にその筋との折衝がまだいるといたしますと、あるいはそのために提出ができないようになるのではないか、結局それは提出ができるものであるかという点をもう一應承つておきたいのであります。なおこの機会に私は幸いにも水産に最も理解ある新農林大臣が就任されたので、非常に水産行政の問題で前途に期待をもつておるものであります。つきましてはわれわれはかつてより水産省を設置するということを目標にいたしまして、そうして参衆両院とも一致した方針で進んでおつたのでありますが、時至らずしてかろうじて水産廳ができたのであります。しかしこの水産廳の今の機構では、断然満足はできないのであります。どうしても水産省もしくは総理廳直轄の廳として、長官が閣議に列席し得ることにならなければ、わが國の水産はわれわれの期待しておるようにまた今の國情に副う重要な水産が発達するという域には達しないと考えるのでありまして、この機会に省もしくは総理廳直属の廳にしたいと考えるものでありますが、これに対してわれわれ委員会が一致した意見で現われる場合には、農林大臣は快くこれに対して共鳴をしていただいて、そうしてその目的を達するようにということを念願しておるのでま有ます。これに対するお考えのほどをこの際承つておきたいと思うのであります。
#5
○周東國務大臣 最初のお尋ねにお答えいたします。大体法案そのものの実体については異議がないようでありますので、おそらく近く提案ができると私は信じております。第二の点でありますが、お話の通り私も水産業というものが日本の將來の食糧問題の解決上大きな片棒をかつぐものであるのみならず、水産業界の性質といたしまして、單に日本の水産業でなくて、國際的ないろいろ問題をもつている水産業の問題に関しまして、その行政機構につきまして、ただいまのような御意見の出ますことはごもつともと考えます。しかし行政機構の全般につきましては、今日の日本といたしまして、大きく根本的に考えなおす必要のある部面もあるようであります。それらのものを総合的に考えたときに、ただいまのような御意見がありますれば、十分私としても努力をいたしたいと考えております。
#6
○庄司(彦)委員 石原先輩のお言葉でだいたい水産委員会の意向は盡きておるわけではありますが、私も一言農林大臣並びに水産長官に対して希望を申し上げたいと考えるのであります。從來の日本の農林行政、水産行政のうち、いつでも水産行政はまま子扱いにされていたというのは一般の感じであります。しかし昨年以來の水産委員会の動きというものは、大臣も御承知の通りなかなか活発でありまして、水産廳問題にいたしましても、幾たびかデツドロツクに乘り上げましたが、これを突破した。そして曲りなりにも今日の水産廳というものが外局として独立したということは、ここにおります各先輩並びに水産委員会の努力の結果であるということをわれわれは自負しておるのであります。また水産委員会にいたしましても、御承知の通り各省一委員会という建前に対して、ただ水産委員会のみが独立していたということは、画期的な問題であろうと思います。これもわれわれが板子一枚の上におるいわゆる乘合船と申しますか、われわれのほんとうに党派を離れた日本の水産の発展のためへの、おのれをむなしくした献身的な努力の結果であると私は信ずるのであります。こうしたわれわれの態度を十分大臣も水産長官も御了知いただきまして、もし水産廳問題のときのごとく、事務当局だけで解決ができないならば、水産委員会の総意をもつて関係方面にも徹底的に体当りしていく考えでありますから、どうか大臣はほんとうに心から水産業発展のために、閣議において強い態度をもつて臨んでいただきたい。われわれはそれに対して與党、野党というけちな問題でなく、ほんとうに心から日本水産業発展のために御協力することを惜しまないことを私は申し上げて、ごあいさつといたします。
#7
○川村委員 水産業協同組合法案並びにこれに伴う整備法案その他漁業権に関する臨時措置法案の提案になりますにつきましては、ただいま農林大臣から、るる説明がありましたので承知いたすのでありますが、まことに水産委員各位にとりましては喜びに存じておる次第であります。ところが聞くところによりますと漁業法に関する法案の今國会への提案には難関があるということでありますし、その内容におきましてもいまだ某方面の御了解もないというようなことも聞いておるのであります。もちろん漁業に関することにつきましては、この漁業法が根本となりますので、相当めんどうであることは私はよく承知しております。これまでは水産廳の事務当局が終始研究をしてまいつたのでありますけれども、いまだに漁民の総意にも沿わない点もあるということを聞いております。さらに某方面の御了解も得にくい点もあるということも聞いておるのであります。この点からいたしまして、私らは委員会といたしまして、一段と事務当局とともに研究する必要があるのじやなかろうかと思いまするので、今國会に出ない、そして今度の通常國会までの相当の時間がある間、ともに研究するところの機関をつくつたらどうか。言いかえれば、この常任委員会に小委員会を設置いたしまして、そうして水産庁事務当局と見合つてみたらどうかという意見も持つておるのでありますが、この点について農林大臣の御所見を伺います。これが第一点。
 次に魚價の問題であります。今年の物價改訂によつて、魚價も改訂されたことは事実であります。しかしながらその後資材の騰貴によつて魚價がこれに沿わない点もありますし、さらに今後賃金ベースが改訂になりますと、漁民の生活水準もおそらくかわつてまいると思うのであります。こうしたような点から魚價の改訂が必然的に起る問題だと思つておりますが、この点について今から小委員会でも設置して研究したらどうか。さらにもうすでに暮も迫るのであります。通常統制がない時代でも十二月並びに正月といえば魚價が騰貴するものでありまして、昨年もその緊急措置として魚價の値上り、いわゆる價格を大幅に改訂したというようなこともありますので、これらの点について農林大臣並びに水産長官でもよろしいですから、御所見を承りたいと思います。
#8
○周東國務大臣 ただいまの漁業法の改正に関するお尋ねでありまするが、実はお話の通り漁村の問題、水産一般に関する問題にいたしましても、水産業協同組合関係のものと漁業法基本の法律とか、希望を言えば同時に提出されて、同時に早く施行を見ることを最も希望いたすものでありまして、このものは漁業政策の遂行にあたりまして車の両輪のようなものだと私ども考えております。ただいろいろな準備のために今日まで提案する運びに至つておりません。しかし御承知のように、前内閣の末ごろでありましたと思いますが、漁業法改正案要綱でありましたかを、新聞紙に前内閣は発表されたようであります。この点は前内閣の民主的な行き方に対して私は敬意を表しております。おそらく完全に準備はできなかつたが、これを新聞に発表されて廣く世論に聞かれた、その手段だと思います。從いまして、最も必要なところの漁業権等を含んだ基本の法律につきまして、今後におきましてもより完璧なものにするために、各方面からの御意見を伺いまして、そのよい点をとり惡い点を捨てて完全なものにして、できれば通常議会に出したい、かように考えている次第であります。ただいまの御提案のように水産委員会におかれまして小委員会等をおつくりになりまして、御檢討をいだたくことは最もけつこうなことと存じますので、そういうふうなお運びができれば、政府の方といたしましても喜んで出席いたしまして、御懇談なり御意見の交換をいたしたい、かように考えている次第であります。
 なお魚價の問題でありますが、なるほど漁業用資材等の騰貴にかんがみまして、また賃金水準等の変化がありますれば、魚價がま壮に相当するように引上げられなければ経営が成立たないということはよくわかりますので、一般的な物價、賃金水準の動いた場合における準備として、小委員会等において御研究いただくことは最も歓迎いたすところでございます。そういうお運びができますればこれにも当局としては参加いたしまして、意見を申し上げる機会ができることと考えます。
#9
○冨永委員 大体大臣から伺いましたので了承いたしましたが、特に取上げてお伺いしておきたい問題は、新聞紙上にもしばしば出ましたし、水産廳の係の方から聞いたことでもございますが、総合配給を十月一日から実施するというのが十一月一日になつたということであり、さらにそれが延びているというように聞いている。水産委員会ではそうした機構の改革をしようということに必ずしも反対するものではない。しかしぜひ委員会には、一應その内容等を示してはかつてもらいたいということを、長官は御承知ないけれども、前の水産局当時から局長にも話して、そういう話合いになつているが、いまだにわれわれの方にそういう話がない。しかしこれは実施する考えであるが、まだわれわれに話がないので、そのうちに話をする考えでおられるのか。その点をお伺いしておきます。
 それから最近新聞紙上で見ますと、閣議でもお取上げになつているように聞いておりますが、野菜の統制をはずす際に、海産関係でも加工品の統制をはずすのだということであります。こういうようなことも私どもの委員会の立場から申し上げますれば、やはり委員会にそれぞれおはかり願うことが必要じやないかと考えているのでありますが、この点に対してははたしてそういう御意図があるのか、ないのか。あるとすればどういうおとりはからいをするか。この二点についてお伺いいたします。
#10
○西村委員長 ちよつと冨永君におはかりいたしますが、農林大臣は例の問題で閣議を急いでおられるのであります。それで漁業協同組合法に関係の遠い問題はあとの議会にお尋ね願うことに御了承願いたいと思います。
 それでこの際皆さん方におはかり申し上げまして、御賛成を得ますれば、大臣の御意見を委員長としてお尋ね申し上げてみたいと思うのであります。それは協同組合法の関係法規三法案をこの議会に提案される運びになる、ある程度の確信をもたれた農林大臣の御意見であるのでありますが、御承知の通り会期が非常に短かいのであります。いつ出てまいりますか、なるたけ早い時期に出ることを私どもは念願いたしまするが、短い期間に審議をしなければならないように都合によつてはならないとも限らぬのでございます。從いまして大臣の方の御関係で差支えがないといたしまするならば、皆さん方の御同意を願えまはならば事前審査という意味で今政府のこしらえてありまする案も私どもにお示しを願いまして、本案は提案の際にあらためて正式の審議はいたしまするが、事前の内容の審査をする必要を感ずるのじやないかと私は考えるのであります。皆さん方の御同意があり、当局の方でそのようにやつてよかろうということでありまするならば、事前に審査にはいりたいと思いますがいかがいたしましようか。
    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#11
○西村委員長 御意見ないようでございまするから次の会に事前審査にはいりたいと思います。大臣は今の問題の促進方のためにお急ぎを願わなければならぬと存じますので、おひまをあげていただくことに御了承願います。先ほどの冨永君のお尋ねに対しまして水産廳長官より発言を求められております。
#12
○飯山政府委員 ただいま富永さんからの御質問が二つあつたのであります。最初の統制、総合配給に関しまする点でありまするが、ただいま御意見の通り、むしろ本委員会におはかりして、しかるのちに各生産、消費並びに配給方面の関係者の意見を求めるのが順序であつたかと私も存ずるのであります。しかし議会との連絡が私どもの行き届かないためにとれずにおりましたことは、この点まことに相済まないと思つております。ただいま十月、十一月に延びているというお話もありました。そのために特に新出荷機関あるいは荷受機関にいろいろな迷惑をかけておることも私は承知しております。しかしもし十分に生産、消費、配給諸関係の方面の意向を質さずに実施するということになりますると、その結果は非常に混乱する。犠牲も拂うというように私は考えましたので、ちようど私が発令を受けて間もなかつたのでありますが、できるだけ意見を廣く求めてそうして大体これならば支障なく実施できるだろうという見当をつけてから実施するべきではないか、そう急ぐ必要はないと私は考えたので、十分に意見を求めたのであります。從來水産廳といたしましては地方の各地についての調査と申しますか、意見を求めるということが非常に欠けておつたように思うのであります。それで先般も次長に山口縣の方に出てもらつた際に、九州と山口縣方面の産生地の意向を質してみました。それからなお統制課長は大阪、神戸、ああいう阪神地方の消費地としての意見を求め、さらに東京におきましては、生産関係もありますが消費関係につきまして、新出荷機関あるいは荷受機関についての意見をただいま求めつつある。そういう事情でありまするので、本委員会に対しまして連絡を欠いたことは、先ほど申し上げましたようにまことに遺憾に私も思うのであります。先ほど川村さんからも小委員会をつくられて事務局と十分な連絡、協力のもとに進みたいという御意向に対しては、私もぜひそういうふうにしていただきたい、少くとも要後の水産廳はぜひそれをやらなければならぬと私は考えておりますので、今の総合配給の問題につきましても、できますならば小委員会をつくつていただいて、できるだけ密接な連絡をとつて、実施機関につきましても御相談申し上げたいと思つております。
 それから第二の野菜の統制の問題であります。この野菜の統制については大臣から、いまだわかりませんので研究中だということであります。
 加工水産についてはいろいろ冷藏品その他の塩干品の方面からも陳情書が出ております。統制という問題はその筋の関係で遺憾ながら私ども思うことを申し上げることはできないのでありますが、しかしこれらについては実際の生産者の実情と私どもは拜承して、その声にできるだけ應ずるような考え方をしていきたい。それについても先ほどの小委員会ができますならば、そういう委員会におきまして、十分連絡をとつて遺憾のないように進めていきたと存じております。
#13
○夏堀委員 現下の漁業経済の行き詰まりについて打開策があるかどうかということについてお伺いいたします。御承知の通り潮流の変化あるいは金詰まりというようなことで、漁業経済は代全に行き詰まつたと私は考えております。もしこれに対する何らの打開策を講じなければ、漁業は全然成立たないのではないか。ある方面ではすでに船の賣物がある。つぶそうとしておる者もある。しかるにこれに対してどういう方法があるかというと、これが農業の場合であれば災害に対する対策もいろいろ講じられておりますが、水産に対してはその時々に潮流の変調というような事態によつて生ずることがある。その潮流も何とか直るだろうという期待をもつていたところで、それはいつ直るかもわからないというようなことで、結局ずるずる深みに入つていくのではないか。ただいまの質問の中にもありました通り、これに対する対策は漁價の改訂ということが一番手取り早いのではないかと思うのでありまして、これを特に十二月前に何かの方法で改訂を迅速にやつていただきたいと思うのであります。なお金融の問題ですが、これは非常に大きな問題になつております。各漁村ではせつかくとつたものでも、例へするめにたとえてみますと、公定價格さへそれを維持することができなくて、結局商業資本にこれをまかせて安く賣らなければならない実情になつております。資材がせつかく配給になつてもその資材を購入する資金がないという状況にもなつておる。これに対してはこの前に局長より何か漁業手形を考えるという説明も承りましたが、農業手形は実施されておるが漁業手形に対してはまだ実施されておらない。この点についてどういうように考えておられるか。水産の金融対策として中央の荷受機関に対しては積極的に金融の道を講じておるかのごとくに聞いておりますが、豊方に対してはまことに粗漏である。これは一体どういうわけなのであるか。中央に集荷を達成するのが目的であるのかどうか。しかし私は中央にのみ集荷するということよりも生産を増強することをまず第一に考えなければならないのではないかと思うのであります。漁村の金融の面はこの際非常に重大問題化しつつあるのであります。特段の考慮せ拂つていただきたいということを要望いたします。この点に対する何か適当な対策をお考えになつているかどうかをお伺いいたしたい。
#14
○飯山政府委員 ただいま夏堀さんから漁村の非常に窮迫している実情を詳細にお話がありました。その中に一番重大な金融の問題について当局としては対策を考えておるかという、こういう御質問のように拜聽いたしました。漁村の金融及び一般水産に対する金融が非常に貧弱であることは、私ども当局者としてまことに遺憾に存じております。金融についてのこれまでの努力が十分でないことも、私十分に承知しております。私といたしましては、微力でありまするがこの点に特に努力をいたしたい、こう考えております。ただいまの漁業手形の問題でありまするが、これも相当研究を加え、大藏当局並びに金融機関方面との折衝の結果は、漁業手形の運用はよろしいが、この漁業手形の回收に対してどうするか、農業の方はその点が非常にはつきりしておる、收獲物のつまり取引の場合にそれから支拂いをして行く、水産の方は漁獲物を一定の場所において必ず解引ができる、こういうことであれば、必ずしもこの問題は解決ができない問題じやないと思いますが、もし一定の場所に限つておいて、その漁獲物がそこに入らない、他にそれが入る、こういうことになつたときに、その回收の道が非常に困難じやないか、この回收方法についての対策が、案がはつきりしたものができれば、これによつて漁業手形の実施は必ずしも困難でないような実情になると思う。この漁獲物をいかにして正確に回收をさせらる、この点を目下実は研究いたしております。もしこの点について皆様の御高見を拜聽できますならば、私としてはたいへん仕合せと存じます。それから大体水産の金融は施設設備に重きを置かれて、実際の運轉資金に関しては非常に少いのであります。ことにこの沿岸に対するあぐり網であるとか定置とかいうような、その漁業資金の大半が漁具にある事業に対してはこの点非常に困るのでありまして、われわれといたしましては、これらの重要な点が漁具にあるというようなものに対しても、ぜひ施設の一部と見てほしいということをかねて要望しておつたのでありますが、幸いにこの定置の漁具だけは一應短期施設として見よう、こういうことで第二・四半期から定置の方に十分出る、また第三・四半期においても、これは研究中でありますが、一億五、六千万円の資金を出そうと、こういうことになつております。しかし現在の水産に要する資金は、沿岸漁獲では、あぐり網と定置で、私の概算では三百億くらいの資金が要るのではないかと考えます。その巨額の資金に対して、かりに各方面にわずかに一億くらい出たところで、これは問題にならぬのであります。この点については、十分皆さんの実際に即しての御意見を具体的に拜聽いたしまして、私としては何とかしてこれが具体化に努力したい、具体的にどうするという案も申し上げないのでありますが、さように考えておりますのでその点だけを申し上げておきたいと思います。
#15
○石原(圓)委員 ただいまの金融の問題でありますが、定置漁業の一億円、それを各府縣に割当てて、この割当でたものを業者はまず地方の金融機関から借入れり交渉をしている、こういう実情であります。また以西の底引その他の金融もおよそそういう状態でありまするが、これは昨今の実情であります。地方の金融機関は約三分の一かたかだか半分までは融通力はあるようでありますけれども、それ展上は融通の道がない。ところでたとえばある地方に五千万円の割当があつても二千万円しか借りられない、あとの三千万円は中央へ來ても、復金は例の昭和電工などの関係で萎縮してしまつて貸出しはしない。こういうのが実情であります。そうならばわくだけつくつても実際に漁業者の手には金は入らない。そうしてただいま迫つているまぐろの漁期にも、沖には船は仕込む資金がないから出られない。これが実情であると思うのであります。これをどうするかということがただいま目前に迫つておる問題でありまして、政府はわくを出しても民間で借りることができなければ、政府が貸し出す道をつくつてやらなければ結局むだなことをしている。水産廳においても、どこへどれだけ、何にどけだけとわくをとることに努力されても、とつたわくが実現できないという場合にはむだになるわけである。このむだを起さないようにするということが今日の急務であると思うのであります。たとえば非常に努力の結果農林中央金庫から四十億円のわくができた。その金も地方の漁業会を通じなければ借入れはできない。その漁業会へ一つのまぐろ業者から申し込むと、それではかつお、さんま業も申し込むというこ徳で、申し込みの競爭になつて、結局その漁業会は一つも借入れることができなくなつておるのが実情であります。そうしたならば中央金昨の四十億円のわくは無用の長物である。こう言わなければならぬのでありまして、実際にわくをつくると同時に、その金は漁業者の手に入るということにしなければ、本当のむだをやつて日を費して漁業のためにはならない。この点をどうするかということを急速にやつてもらわなければならぬと思うのであります。從つて私はこの際委員長に要望するのでありますが、次の早い機会に、大藏省初め復金その他の金融部門の人にここへ出席を求めて、われわれは直接その人々との間に意見の交換をしてみたいと思うのでありまして、早急にそのとりはからいを希望するものであります。
 それから魚價の問題でありますが、もうすでに年末が迫つておるのであります。この例外價格をつくるということは、今年も必要であると思うのでありまして、それならば早速この價格をきめて公表することが必要である。ただいままぐろ漁業者は仕込み資金の困難と油の困難のために、約二割くらいしか出漁できないのであります。あとの八割は、それらの支障のために手をつかねておるという実情であります。從つて例外價格を早くきめて公表したならば、それで仕込み資金の融通の道もついてくる、漁業者も元氣がついて出漁するということになると思うのでありまして、これを急速にやつてもらいたい。これには物價廳のその係りの人をこの委員会にきてもらつて、そうしてこの問題を十分檢討したい。從つてこの物價廳の関係官を呼ぶことをここに委員長に希望いたします。
 もう一つ油でありますが、現在も水産廳の油の係りのところに行つて聞いてみますと、これも非常な激減であります。そうしてまぐろの漁に割当てる油と、急速に起つたさんまのぼけ網に充てようという油の問題のために、かえつて両方とも迷いを生じて、出漁に困るという実情にあると思うのであります。從つて油の関係の人も当日にここへ來てもらつて、よく説明を聞き、また善後の処置を定めるようにしたいと思うのであります。この三つの希望を申し上げておきます。
#16
○飯山政府委員 ただいま石原さんの三つの問題のうち、金融の問題についてちよつと御参考に申し上げておきたいと思います。かつお、まぐろの連合会から、先日日本銀行からの三億三千万円の融資の点につきまして、会長以下十名いらしたのであります。その際に――すでに宮城縣においては割当額を金融されておるのであります。静岡縣では日本銀行の本店の方のわくを、從來よりそれだけふやしてもらわなければ日本銀行は出せないのだ、本店からわくをふやさせるようにひとつ水産廳で話してもらいたい、こういうことであります。三億三千万円は、大体希望の額は融通ができるようだ、静岡だけがそういうことだつたということを伺つております。あの融資に対しましても、水産廳から日本銀行総裁に対して融通を願うことと、さらに総裁から各地方の支店に水産廳の申し出をいれたという通牒を発してくれということで、連絡をとつて進めておるのでありますが、お話のように金のいる場合は非常に急ぐのでありまして、手続が非常に長引くために、せつかくできたときにはその時期を過ぎるということは、私どももよく痛感しておる点でありまして、今後いずれ関係金融業者が本委員会に出席になりましたときには、私どももその迅速なる実際の貸付を進めるような策について協力を求めて、またわれわれとしても具体的に方法を考えたい、こういうふうに存じております。
#17
○鈴木(善)委員 長官が新任せられましたこの機会に、多年の縣案であります漁港政策の確立につきまして、私の意見を申し述べ、かつ御当局の今後の御方針を承りたいと思うのであります。
 漁業の再建復興の上に漁港の整備拡充が非常に重大な要素であることは申上げるまでもないことであります。しかるに今日までわが國の漁港政策が、農林、運輸両当局の間におきまして何らの連絡調整ができていないために、非常に計画的な修築復旧が行われていない。これは非常に私どもの遺憾としているところであります。運輸省の関係は、内務省時代からの慣例に基くものだと思うのでありますが、漁港、船たまりでありましても、災害を復旧いたしまする場合には運輸省の関係でこれをやつておる。もとより農林省におきましても、一部地元及び縣の申請に基いて取上げる面もあるのでありますけれドも、補助率の関係から助成の率の高い運輸省関係に多く申請がされて、運輸当局の手によつてこれが行われておる。ただはつきりしている点は、現在工事を進行中の農林省関係の漁港、船たまりの場合に限り、これを当然農林省が取上げるということだけが明確になつておるのでありまして、その他は地方地元の申請に基いて運輸、農林両当局がそれぞれ別個にこれを取上げておる。全般的に申し上げますと、ただいま申し上げましたように補助率の関係から運輸当局に多くの場合これが取上げられておる。こういう関係にあるのであります。私どもの漁業政策と密接不可分の関係にありますこの漁港政策は、当然水産廳において総合的な観点からこれを取上ぐべきものだと考えておるのでありますが、それを商港あるいは重要港湾、避難港等と同じように、水産業に対し、漁業政策に対し何らの知識も持たない運輸当局によつて、これらが無計画に取上げられているということは、今後の漁業の発展の上からみて、きわめて遺憾な点であると私どもは考えておるのであります。これはひつきよういたしまするに、漁港船たまりに対する補助率において、運輸省その他の取扱いますところの商港、避難港等と比較いたしまして、そこに大きな差異があり、低い率に押しつけられているという不合理と、それから内務省時代からの慣例に基く分野の不明確という二点に帰結いたすものと思うのであります。どうか今後水産廳におかれましてはこの点を十分御認識いただきまして、補助率を漁港船にたまりといえども、その他の商港等と同率に取扱うこと、及び運輸省の所管と農林省の所管とを明確に一線を画して、総合的な漁業振興対策の一環としてこれを取上げていただくということを強く要望してやまない点であります。
 その次は漁業に対する労務加配の問題であります。十一月から労務者に対する加配米は大幅に引上げられて、その範囲も拡充されておるのでありまして、私どもがかねがね要求してまいりました漁業者に対する労務加配の問題、特に現在まで全然顧みられなかつたところの沿岸漁業者に対する労務加配を、どういうぐあいに政府では今後取扱つて行く御方針であるか。沿岸漁業者はなるほど生産の零細性と申しますか。労働力に対してその生産量は低位にあるのでありますけれども、労働の面からいいますと、機械力等を利用しますところの遠洋漁業の場合よりも、なお一層労働一本に依存しているという関係にあるのであります。私どもはこのような非常な超重労働になります沿岸漁業者に対して、この機会に労務加配を確保するということを特に要望いたしたいのであります。
 その次は取引高税の問題であります。これは自由党内閣は取引高税の撤廃を公約いたしておるのでありますが、私どもは全面的な取引高税の問題は、大きな観点からこれを別に取上げるといたしまして、水産関係の取引高税の面から見まして、現在の取引高税の取扱いのわく内におきましても、水産の一部加工品が当然課税の対象からはずされるべきものが取引高税の対象になつておる。これを非常に私どもは遺憾に思つておるのであります。大体取引高税は当初重要物資調整法の適用を受けるものは、原則として取引高税の対象にしないという見地に立つておつたように思うのでありますが、現在國家の要請から指定物資として統制されておるところの水産加工品が取引高税の対象になつておるというような、非常にへんぱな取扱いを受けておるのでありますが、これを全般的な取引高税の撤廃いかんにかかわらず、早急にこのような一部の水産加工品の課税からの解除という点についてどういう御方針で進んでおられるか、その見通し等を承りたいと思うのであります。
 それから先ほど來金融の問題が出ておりますが、生産地におきまして鮮魚の出荷機関が鮮魚を出荷いたしました場合には、荷受機関から代金がはいるまでの間、金融を受ける道はやや開かれておりまして、幾分でも金融の道がそこにあるのでありますが、加工品に対してはその措置が講ぜられていない。少くとも指定水産物につきまして、指定集荷機関があつて、これを統制しておるものに関しましては、何らそこに鮮魚と差等をつける必要は全然認めがたい。しかるに加工品については、それが指定集荷機関に集荷されまして、荷受機関に出荷した場合に何ら金融の道がそこにないということも、漁村における金詰まりの一つの原因であります。こういう具体的な不合理に対しても適切なる措置をすみやかに講ぜられることが必要だと考えております。これらの四点につきまして御方針を承りたいと思います。
#18
○飯山政府委員 今鈴木さんからの四つの点につきましてお答えいたします。
 第一の漁港に関することでありますが、漁港の重要なことはただいまお話の通りでありまして、水産廳におきましても、從來漁港は重要な部門として扱つております。特に漁港課も新設されて、その方面の要望に應えるように進めたい、こういうように進めたい、こういうように考えておりますが、今の補助率の問題で、運輸省関係と非常に差がある、そのために船たまりその他の漁港の関係がその方に行く、というようなことに相なることはまことに遺憾なことでありまして、現在漁港課において皆さまの要望に答えるように計画を立てております。具体的なことにつきましては、ここに私承知しておりませんので、係の者からぬらためて申し上げるようにいたしたいと思います。御趣意はまつたく同感でありまするので、できるだけただいまの御意見に副うように努力したい、こう考えております。
 それから労務加配米のことであります。これもお話の通り、今日まで炭鉱、重労働というようなものと比較して、私ども漁業者の労働がそれに劣らない重労働である、こういうように考えておりまして、現在安本並びに食糧局に対しまして、水産廳としては再々会合をいたしまして、いろいろな案を作成いたして折衝しております。実は十一月のこの二十四年米穀年度から実施していただくように努力しております。しかしながら五月に大体新米穀年度のわくがきめられる、こういうことでありましたので、少し時期を失したために十一月からの実施はできなかつたのでありまするが、とにかく現状では安本と食糧局はその重要性は十分認める、できるだけひとつ方法を講じよう、しかし根本的のわくをかえるということは、これは今日できない、何かそこに便法によつてとりあえず方法を講じよう、こういう段階まで進んでおります。その内容は沿岸漁業者に対しても定量加配をしてほしい、こういうことを要望いたしたのでありますが、定量加配となりますると、從來はリンク制でやつておりますので、そこにわくを新たにつくるということは、どうしても操作上、現物の関係でできないというので、現在ではとにかく沿岸漁業者に対してはリンク米の前渡しというような形で実施しよう、それは豊漁の際にあらかじめ前渡しをする、前渡しして不漁の場合はどうするか、不漁の場合はこれは漁獲物がないのでありまするから、リンクの代償がないのでありまするが、その場合にはそれはもう返さなくても、つまりリンクしなくてもよろしいというような了解で行こうじやないか、今四合ということは数量がはつきりしておりません。とにかく現在よりは何がしか増すということに相なつておりまするので、來年度においてはもつと確実に対策が立てられるように努力したい。こういうように考えております。
 それから加工水産物の取引税については、業者の方からもわれわれに要望されておるのであります。私どもとしましても、これは食糧との関係から見て十分理由のあることと考えておりますので、これも係の方と話し合つて折衝をするようにいたしております。
 加工水産物の集荷機関に対する金融のことでありますが、これは集荷機関に金融がつけられれば、今の生産者の金融も緩和されることはもうお説の通りなのであります。ただ先ほどから問題になつておりますように、水産に対する全体の金融のわくというものが今日は非常に狹い。これはやはり一つ一つ取上げていくということではなかなか解決がつかないのではないか、根本的に水産に対する金融のわくを拡大する。こういう対策を立てないと、一々銀行に折衝するというようなことでは、これは解決できない問題ではないか。私どもとしましては、金融機関に対してはもちろん業者の要望に沿うように協力いたしまするが、根本において水産金融をもつと大きなものにさせる。こういう対策を、皆様のお力添えを拜借いたしまして立てていくことが一番大切なことであります。現下の情勢といたしましては、できるだけ市中金融機関なり、あるいは日本銀行のあつせん部なりに、当局としてもできるだけ努力して、これを強化するようにしていく。今それ以上に具体的にこうすればなし得るという案は持つておりませんので、そういう考え方で進みたいと思つております。
#19
○鈴木(善)委員 長官の御答弁で大体了承したのでありますけれども、ただ最後の点の私が申し上げておりますのは、融資の順位において鮮魚と加工品が違う。鮮魚の出荷機関に対する融資は乙になつておるのに、加工品の出荷機関に対する融資は丙になつておる。でありますから現在の形においていかに金融機関に折衝いたしましても、これは解決できないのであります。でありますから、少くとも指定水産物に関しては、指定出荷機関がこれを出荷した場合には鮮魚と何ら差等をつける理由を認めないのでありますから、これを乙に引上げることをまずやつていただけば、あとは現地の金融機関で解決することができる。こういう点であります。
#20
○外崎委員 今新長官は漁港問題は重要と考えておる。それから予算はできるだけ御希望に沿いたい。こういう御意見でありましたが、重要に考えておるとはどの点まで考えておるのか。御意見に沿いたいなどというような月並な御意見は、長年われわれは政府当局から聞いてきて、ひとつも信頼することができない。そこで漁港、船入澗などについては、私も昨年以來日本海、並びに太平洋沿岸を見てまわりましたが、日本で完全な漁港、船入澗は一つもないということが言い切れるのであります。しかも漁獲の高は存じません。三百五十万もあるという漁民の生命に関して、從來の政党も政府もほとんど重きを置いていないということが、この漁港、船入澗を見てもわかります。現に私どもの故郷は青森縣の端でありますが、ついこの間來る時も漁港不完全のために、妻子の目の前において二十何名が死んでおるのである。そこで補助率の五割、八割は問題でない。この漁師の生命を保障するためには、國家がどこまでも全額國庫負担をもつて完全なものをつくつてやるのが当然な義務であると私は多年考えております。またこれを叫んでおります。そこで新しく幸いにも水産廳へ一歩前進した今日、わが長官を迎えたわれわれは、喜んでこれは託し得るものであると信じておるのでありますから、何も補助率の七割も八割も問題でなく、でき得るだけ一日も早く全額國庫負担をもつて、各港に完全な漁港にし、船だまり、船入澗あるいは避難所等をつくつてもらいたい。もちろん全國の要望を一遍にやることは、今日の予算では許しますまいけれども、少くとも一縣に一つぐらいずつでもよろしいから、年々各地方の要望に沿うて、完全なるものをつくつてやらなければ、船の損害や物資の損害ではない、この大切な生命をあまりに抹殺されておることを、非常に遺憾にたえないのでありまして、この点重要に考えておられるという長官は、どこらまで考えておられるのか、そうしてどういう方法でこの漁港、船入澗に対するあれをもつておるのか、この点をひとつ承りたいと思います。
#21
○藤田説明員 ……。
#22
○外崎委員 藤田さん、あなたは再三お伺いしてわかつております。新しい長官にお伺いするので、あなたは拒否します。
#23
○西村委員長 外崎君に御注意いたしますが、長官のお答えとしてお聞取り願います。政府委員でけつこうだと思いますから……。
#24
○藤田説明員 私どもの現在考えております点の御説明を私からいたしました方がよろしいと思いますが……。
#25
○外崎委員 委員長の御注意ですが、長官の意見を聞くのです。政府委員の意見はしばしばお伺いしてわかつておりますから、新しい長官の御意見はどういう御意見であるかということをお伺いしておるのであつて、その問題は委員長はあしからず、新長官に御答弁願います。
#26
○飯山政府委員 ただいま漁港に関して私が重要だと言つた点について、いろいろ御意見が出たようであります。重要とはどの程度まで重要かという御意見が出たようであります。私としましては、漁港は絶対に水産に必要だと考えておるのであります。しかし私まだ新任しまして日が浅いのと、漁港に関する具体的計画を自分は承知しておりませんので、そういう程度のお答えをして、まことに御不満を買つたのは申訳ないのでありますが、その具体的計画について、私はかわつて次長からひとつ説明してもらいたいと思います。そういうふうに御了承願いたいと思います。
#27
○外崎委員 その点は了承しました。時間のないのに何度もそういうことをお伺いするのはなんですから、あとでゆつくりお伺いいたしましよう。そこで油について、この前に政府は需給の準備ができて、需要者の八割は、要望にこたえることができるということを聞いておつて、われわれも非常に力強く、各地方にまわつても油の心配はないと強調してまいりました。しかるに各地をまわつてみると、どこも油の不足は八割、七割、五割という問題ではない。一体どの点において政府がこの油について、少くとも要望の八割はでき得ると申されたものか、現在それが行われつつあるかないか、地方においては行われておりませんから、この点はひとつ長官でなくても、藤田さんにでもお伺いしたいと思います。
#28
○藤田説明員 從來油につきましては、非常に漁船がたくさんできてまいりました関係で、油の総量は決して減つてはおらないのであります。しかしながら漁船が大きくなつて、数が殖えております関係で足りなくなつておる。大体需要の七、八割程度しか渡つておらないという実情であるわけであります。今度の十一月分につきましては、これは十月分よりも殖えまして、たしか重油だけが三万二千キロリツトル割当を受けたと考えております。從つて以西の底引でありますとか、かつお、まぐろでありますとか、そういうものについても若干のものを増すことができる、十一月分は何とか行けるのじやあるまいかというようなことを私どもは考えております。ただ地方的にいろいろの漁業を見ます場合に、あるいは地方々々ではそういうふうな非常に足りない漁業種類も起つてくるのじやないか、かように考えますが、全体から考えますと、依然として不足ではありますけれども、十一月分については從來よりもよい。しかしながら今後の見通しいかんということになりますと、特殊な事情が勃発いたします場合は、油についても相当將來窮屈になることは覚悟しなければならぬと考えております。
#29
○外崎委員 とかく漁業の問題というと、政府は以西の底引を中心に考えておるらしい。説明するのにいつも以西を例にとつて、北海道や東北というものはほとんど水産廳は考えておらないらしいが、以西ばかりが海じやない。私は東北方面の代表としてはなはだ遺憾に考えておる。しかも船が多くできたと言うが、船というものは今日注文して明日できるものではありません。私も造船業をやつておつてよくわかつておりますが、去年の委員会で数回にわたつて油は八割は大丈夫だということを説明しておるのに、わずか一年たたないうちに船が何十倍にもなるべきはずもない。その見通しもつかずして、油が何十万トンくらいで八割くらい行くだろうというふうでは、われわれも困る。なぜならば、あなた方專門家をわれわれは信頼して地方に帰つて話しておる。しかるに六割、七割はもつてのほかで、おそらく三割もいつていない。やむを得ずさまざまの油を使つているために一命を失う者があるのは非常に嘆かわしいと思う。そうしてだんだん窮屈になつておる。外資の導入が叫ばれ、盛んに貿易をやつて行く場合に、この重要な漁業に対して油の配給ができないようでは、いくら敗戰國でも遺憾のきわみであります。この点に対して新しい長官はどういうふうな御意見をもつておられるか、御意見を承つておきたいと思います。
#30
○飯山政府委員 ただいま燃油の問題で非常に不足しておるというお言葉がありました。それはその通り私も承知しております。これは速記をとめていただきたいと思います。
#31
○西村委員長 速記をとめて……。
    〔速記中止〕
#32
○西村委員長 この際おはかりいたします。実は協同組合法案等の関係につきまして、関係方面と約束の時間になつておりまするので、そちらの方に出していただきまして、その方の促進もいたしたいと実は考えておるのであります。從いまして今日の会議はこの程度にしてやめさしていただきたいと考えているわけであります。ただここでおはかりいたしますことは、先ほど申し上げました会期切迫の今日でありまする関係上、漁業協同組合法に関係する各法律案の事前審査の件でございまするが、國政調査請求並びにこの事前審査請求等に関する諸種の手続等は委員長に御一任を願いたいと思いまするが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○西村委員長 それではその通り決定いたします。
 なほ石原君の方からの御希望の点並びに小委員会を設置して漁業関係の法案の審議等の点につきましては、その通りとりはからうことにいたしたいと存じますから、小委員その他の選任等は次会にお讓りをさしていただきたいと考えますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○西村委員長 異議ないと認めまして、その通り決定いたします。
 それでは本日はこれで散会いたします。
    午前十一時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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