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1948/11/25 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 大蔵委員会公聴会 第1号
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1948/11/25 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 大蔵委員会公聴会 第1号

#1
第003回国会 大蔵委員会公聴会 第1号
昭和二十三年十一月二十五日(木曜日)
    午前十時五十一分開議
 出席委員
   委員長 島村 一郎君
   理事 大上  司君 理事 島田 晋作君
   理事 梅林 時雄君 理事 堀江 實藏君
      石原  登君    苫米地英俊君
      松浦  榮君    松田 正一君
      川合 彰武君    佐藤觀次郎君
      重井 鹿治君    中崎  敏君
      荒木萬壽夫君    喜多楢治郎君
      山下 春江君  早稻田柳右エ門君
      川野 芳滿君    内藤 友明君
      本藤 恒松君
 出席公述人
      井藤 半彌君    勝山  進君
      菱山 辰一君    堀  日吉君
      景山  鼎君
 委員外の出席者
        專  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
本日の公聽会で意見を聞いた事件
 日本專賣公社法案について
    ―――――――――――――
#2
○島村委員長 これより大藏委員会の公聽会を開会いたします。
 この際公述人各位に一應ごあいさつを申し上げます。本日は公私多端の折にもかかわらず、本委員会の要請を御快諾、御出席くださいましたことを深くお礼を申し上げます。御承知の通り、会期も切迫いたしておりますので、お願いがはなはだ唐突であつたために、よけいな御迷惑をおかけしたことを恐縮いたしております。この点何とどあしからず御了承を賜わりたいと思います。
 本日の公聽会におきましては、公述人の方々から御意見を伺う問題は、日本專賣公社法案についてであります。本日お話をいただきますのは、御到着順に從つて御発言をいただきたいと存じます。まず東京商大教授井藤半彌君のお話を承ることにいたします。
#3
○井藤公述人 それでは公述を始めさしていただきます。この專賣公社法案でありますが、これは公共企業体労働関係法と関連があるのでありますが、條文の中心が労働問題に関するものは労働関係法に讓られておりますので、私の公述はもつぱらそれを除いたほかの部分に限定したいと思います。
 法文を拝見いたしまして結論を申しますと、現在の制度とあまりかわつてところが少いのであります。どこがかわつておるかというと、これはこまかに言えばいろいろな点がかわつておりますけれども、大体次の点がかわつておるだけであります。それは現在の專賣局は大藏省の外局としてあるものを、今度の新しい法案ではこれを公社にかえた。そこで從來專賣に関する一般監督指導その他の、いわば行政的方面は大藏省の本省がやつておつて、業務の方面は外局たる專賣局でやつておつた。ところが今度の法案で見ますと、從來大藏省の本省関係でやつておつたことは大藏に残して置きまして、業務の方面をもつぱら公社の方に讓ろうとするのであります。そこで外局であるということと、外局を離れて公社になつたということであります。これはある意味において違いはあるのでありますけれども、大体そうかわつておりません。しかしながら相違は確かにあると言えます。それからおもな役員及び職員の任免方法が御案内の通りかわつて來た。それからこれについて新たに任期を設けた。こういう点も從來なかつた点であります。それからもう一つ從來になかつた新しい特徴は、專賣事業審議会と称する大藏大臣の諮問機関が、今度の法案で設けられることになつておることであります。この三つの点が現在の制度と非常に違うところでありまして、それ以外の点は、ほとんど現在の制度を踏襲しておるのであります。
 そこで一般的に考え得ることは、こういうことであります。これは單なる看板の塗りかえに近いのでありまして、これでは徹底しない。もつと個人企業、会社企業に近づくように改組してはどうかという意見もあるのでございますが、結論を先に申しますと、この意見には私は反対であります。と申しますのは、專賣事業というものは確かに一つの政府の官業である。そういう意味において企業でありますが、その内容がほかの鉄道その他の企業と違うのであります。御案内の通り、わが日本では大藏省の專賣といたしましては、タバコの專賣、しようのうの專賣、塩の專賣、それからこれは大藏省ではありませんが、商工省でアルコールの專賣をやつております。ところが專賣事業の中心をなすものは何かと申しますと、申すまでもなくタバコの專賣であります。ところがこのタバコの專賣と塩及びしようのうの專賣と比べますと、内容が違うのでありまして、塩及びしようのうの專賣は皆樣御案内の通り、これは俗に公益專賣と申しまして、國家が財政上收入を得るという目的にするのではなくて、價格の統制、その他需要供給の調節その他を目的とするのでありまして、これは財政上收入を上げることを目的としているのではありません。ところが、これは現在日本の專賣局の事業といたしましては、それほど大きなものではないのでありまして、何といいましても現在日本の專賣事業の中核体をなすものは、タバコの專賣であります。ところがタバコの專賣は皆さん御案内の通り、財政上收入を得るということが目的です。いわば消費税をかけるかわりに、政府が官業としてこれを経営しているのでありまして、その学問上の性質は財政專賣に属するのであります。そこでこれは財政專賣でありますので、これは消費税をかけるかわりに、いわば税務署が税金をかけるかわりに、これを官業にしておく。從つて政府の財政と密接離るべからざる関係があります。たとえば收入をふやすという場合に、一体税金をふやす方がいいのか、はたまたタバコの專賣價格の引上げをするのがいいのか等々、いろいろ政府の財政政策、收入政策と関係が深いのでありまして、こういうものをどちらかというと、民間の私企業に近い業態にゆだねるということは、これは國家全体の政策として当を得ないものと考えるのであります。それ以外に官業をやはり必要とする理由は、取締りであります。と申しますのは、現在タバコの値段は非常に高いのでありまして、收益率は大体原價の五倍だと言われております。その大部分は税金であります。從つてこれをやみで流すとか、あるいはやみ行為をすると非常にもうかるのでありますが、これはやはり取締りということが必要であります。その取締りの必要という点から見ましても、政府その他官廳の支配のできるだけ及ぶところに置いておくということが便宜であります。そのような理由で、私はタバコの專賣を中心とするわが國の專賣事業というものは、あまり個人の民間の企業に近いような形態に改組するということは、当を得たものでないと考えるのであります。もちろんこのような案もございます。それはもつと徹底して民間普通の会社にゆだねて、それに税金をとればいいじやないか、昔日本でタバコの專賣をやつております以前は、タバコに対して印紙税がかかつておりましたが、あのようにタバコ税という税金をとればいいじやないか、これも一つの案でありますが、しかしながら現在の日本の財政状態からいうと、この案も必ずしもいいとは言えないのであります。と申しますのは、民間に全然ゆだねて、そしてこれに対して税金をとるという場合はどうかというと、この場合は営利会社でありますので、会社は利益があります。その利益はどうするかというと、これは株主に配当されるのでありまして、その部分だけ國家の財政收入は減るということになるのであります。こういう点を考えますと、日本の專賣事業の企業形態を、個人企業ではありませんで、会社企業に近いもののようにするということは、非常に当を得ないものだと存ずるのであります。普通日本專賣公社法案が國有鉄道法案と並び称せられておるので、両方十ぱ一からげに二つを一緒に取扱う傾向があるのでありますが、國有鉄道とタバコ專賣というものは、官業という点は同じでありましても、あるいは今度できる公社という点は同じでありましても、内容が非常に違うのでありまして、私は鉄道につきましては、もつと私企業に近いような形態をとることが望ましいと思うのでありますが、官業は財政專賣である限りは、これは私企業に近づけることは困難だと思うのであります。この点は鉄道の場合と非常に区別しなければならないことだと思つておるのであります。
 次にまずこういう考えを前提といたしましてこの法案を吟味いたしますと、從來日本の專賣事業には、次のような欠陷があると言われております。そこで今度の新しい法案ではたしてこの欠陷が矯正されておるかどうか、それを吟味してみたいと思います。
 從來の制度すなわち現在の制度の欠陷としては、いろいろなものがあげられておりますが、そのうち一番重要なものは次の三つだと思います。そのうちの一つはどういうことかと申しますと、事業の能率がよくない。それからもう一つは非デモクラテイツクである。というのは、民間の要望する声が十分いれられておらぬ。それが二番目であります。三番目は経理制度、会計制度、これは帳面の問題でありますが、経理制度、会計制度が不備である。そこでこの三つの欠点が今度の法案でどの程度矯正されておるか、それを一々檢討してみたいと思います。
 まず最初の事業の能率という点でありますが、從來專賣事業がなぜ能率が上らなかつたか、これにはいろいろの原因があげられております。そのうち一番重要な原因は次のことだろうと思うのであります。それは官良の更送が多いこと、ゆつくり腰を落ちつけて專賣事業に從事することができない。これは何分企業でございますので、きのうほかの仕事をやつていた人が、きようこの仕事に來たからといつて、急に能率が上るものではありません。そこで官吏の更送が多いということが一つの欠点。もう一つは現在の專賣局は政府の官廳でございますので、普通の一般行政官廳と大体同じ法規によつて縛られておりますので、適材を登用し、これを十二分に使うということが困難だと言われておるのであります。それ以外にいろいろ事情がありますけれども、こういうことが事業の能率が上らない原因だと言われております。ところが今度の日本專賣公社法案ではどうかと申しますと、この点は確かにある程度までは考慮されておりまして、次のような規定が今度はあるのであります。それは総裁以下重要なる役員職員には四年ないし三年の任期が設けられたことであります。四年ないし三年の任期が設けられ――もちろん任期があつたつて、途中でやめさすということはできないわけではありませんが、少くとも任命された人は四年ないし三年は腰を落ちつけて事業に專念することができるのでありまして、從來のようにひんぴんと更送が行われるという弊はためられるのじやないかと思われるのであります。しかしながら單にこういうことを設けただけで、はたしてうまく事業の能率をあげ、それから事業に專念できるかどうか疑問でありますが、しかしながら從來の制度に比べまして、こういうことを規定したということは、一應進歩と言えるのであります。しかしこれで問題は全部解決したとは言えないと思います。
 それから次は民主化の問題、現在の專賣局の制度では外部の声が、また要望が制度として取入れることができないようになつておる、これはどうかという問題であります。もちろん現在でも絶対に外部の声が專賣局に入らないわけではありません。國会において議員の方々の御主張、あるいは新聞や雜誌における論説などで、もちろん批評も出ておるのでありますが、制度としてどうもとかく官業独善に陷る危險があるのであります。そこで今度のこの案ではこの点を考慮されて、制度といたしまして外部の声を少し取入れるような機関が設けられております。それはさきにもちよつと申し上げましたように、これは大藏大臣の諮問機関でありますが、專賣事業審議会というものが設けられるのであります。これは学識経驗者において組織されるものでありますが、これは大藏大臣の諮問機関であつて、それほど有力なものではありません。しかしながら從來なかつた新しい制度であるといういうことは注意すべきことと思います。そしてこれは單なる諮問機関であるほかに、重要な役員である総裁、監事を推薦する。総裁、監事は專賣事業審議会が推薦したものを、たしか大藏大臣が任命することになつておるのであります。こういう意味において、やはり民間の声がある程度まで反映するのであります。しかしながらはたしてこれだけで、民間の要望が十分に專賣事業の経営に反映するかというと、これもやはり問題があるのでありますが、現在の制度よりはいいというだけであります。というのは、專賣事業審議会というものを置きましても、これは結局は運営いかんでありまして、とかくおざなりに終るということもないわけではないのであります。しかしながらこれはせつかくこういう制度が考えられたのでありますから、これを何とか実際運用する場合に活用する必要があるじやないかと思います。
 それから三番目は経理会計制度の問題であります。これはきわめてじみなことでありますので、割合に注意されておらないものでありますが、地味なだけにこれは一番重要なものだと私は思つております。そこで民主化がどうだとか、総裁の任命する場合に審議会が推薦するとか、あるいは任期三年とか四年とか、こういうようなことよりも、これから私が申し上げたいと思います経理制度、会計制度の問題は一番重要な問題だと私は考えているのであります。
 そこで現在わが專賣制度における会計制度が非常に不備なものであることはこれは多くの人、專賣局当局も認められているし、それから外部からも絶えず批評があるのであります。と申しますのは、專賣事業はなるほど財政專賣でありますが、しかし一つの民間の企業に近い事業であります。ところが、これに対して官廳会計、官廳簿記が適用されております。官廳会計と申しますのは、收支計算であるとか、それから事業の内容を明らかにする目的のほかに、取締りであるとか、その他官廳事務の必要というものがいろいろ取入れられておりますために、普通民間の会社の経理会計制度と違いまして、いろいろな点が不備であります。たとゑば原價計算が十分に行われているかというと、十分に行い得ない。それから損益計算が十分に行われているかというと、これまた官廳会計では十分に損益計算が行われておらないのであります。これは專賣局の場合に限りませず、一般会計におきましても同樣でありまして、民間の会社では貸借対照表と損益計算表というものが二枚になつておりますが、予算では皆さん御案内の通り、歳入歳出一枚でありまして、たとえばその入つた額を見ても、税金というようなものは、これは民間の会社の立場あるいは個人的な立場から言うならば、反対給付なしに得れられる利益であります。ところが、官有拂下代金というようなものは、官有物を移轉して得たものでありまして、これは利益にはならない。ところが、そんなものをただ歳入として並べ、歳出としてこういうようなものを並べる。そこでこれはそういう制度がいけないというのでありませんけれども、少くとも損益計算という立場から見ますと、官廳会計というものはきわめて不備なものであります。そのために一般会計などはそれでもいいのでありますけれども、事業会計におきましては、これではいろいろな点が困るのであります。どういう点が困るかというと結局事業の成績を判定することが困難である、はたして一体うまく事業が経営されているかどうかがわからないのであります。これは專賣局に限らず、通信事業特別会計でも同樣ですし、國有鉄道特別会計でも同樣でありますが、あれで見ましただけでは何が何だかわかりません。これは一般的なことを言つたのでありますが、もつと内容に立ち入つて、どういう点が現在の制度では不便かと申しますと、現在の專賣局の会計におきましては、國家收入を目的とするところのタバコの財政專賣というものと、それから公益專賣、すなわち塩、しようのうの公益專賣――これは收支計算すると存を覚悟でやつておるのでありますが――このタバコの財政專賣と、塩、しようのうの公益專賣という二つのものの收支計算が別々になつていないのであります。皆一緒に包括して、特別会計その他に出ておるのであります。そのために一体タバコでどれだけもうけて、それから塩やしようのうでどれだけ損をしているのか。塩、しようのう、タバコ、おのおのの成績がこれらによつてはわからないのであります。だからどういうことになるかと申しますと、公益專賣、塩、しようのうの專賣は初からら損を覚悟でやつている。ところがこれが非常に不成績なことをやりましても、タバコというものは必ず利益があるのにきまつておりますので、タバコの收益でこれをうまく隱蔽する――隱蔽するという言葉はよくないのでありますが、隱すことができるのであります。これがよくない。これが一つ。それから次にやはり現在の会計制度でよくないのは、專賣の利益というものでありますが、專賣局の益金は一体どうして出るかという場合に、これは二つの側面から出るのであります。一つは生産の行程であります。一つは流通の行程であります。生産の行程からなぜ利益が出るかと申しますと、專賣局の工場や何かで生産能率の増進をするとか、あるいは生産費の節約を行うとか、こういうことによつて專賣局の利益を上げることができるのであります。これは非常にけつこうなことで大いに努めなければならない。ところがそれ以上に、もつと利益を上げる方法は、すなわち專賣價格の引上げであります。値段を高くすれば大体收入が上るのでありますが、これは流通行程からするところの專賣利益の源です。ところが價格引上げによつて專賣局のタバコの利益が上つたと申しましても、これは專賣局の功績でも何でもないのであります。專賣局の從業員の方々の努力という点から行くならば、專賣價格の引上げという、流通行程において收入を上げるということは必ずしも望ましいことではないのでありまして、生産行程、すなわち生産費の節約であるとか、生産能率の増進ということによつて、利益を上げていただくことが望ましいのであります。ところが現在の專賣局の予算その他で見ますと、これが必ずしも明確に現われておりません。一体この利益がどうして出たかと申しますと、第一は價格の引上げで出た。そのために專賣局の從業員の方々が大いに能率の増進をやり、経費の節約をやつても、これが表面に出ないために、仕事のしがいがないということもあるのではないかと考えられておるのであります。そこでこれは今度の法案に出ておりませんけれども、報奨制度を設けてはどうかということが、絶えず專賣局の内部及び外部から問題になつております。報奬制度をもし設けるならば、結局益金がある場合に報奬制度を設けるのでありますが、ただ專賣益金が多いから報奬制度をやるなんという制度はよくないのであります。これはどうしても生産行程における改革、すなわち生産費節約であるとか、生産能率の増進、この方を基準として報奬制度をきめなければいけないと思うのであります。今から二十年ほど前にハンガリーでタバコの專賣で報奬制度を設けたことがありました。ところがこのハンガリーの制度はよくない立場をとりまして、純益がある割合を越えた場合は、その何%かを從業員に分配するという制度を設けたのでありますが、これはよくないのであります。これは生産行程における利益と、流通行程における利益とを同一視しておるのであります。これは制度としてはよくありません。わが日本におきましても、今度の法案には出ておりませんけれども、將必ずや報奬制度というものは問題になると思いますが、この場合あくまでも生産行程における能率増進を基準にして報奬しなければならないと思うのであります。
 その次の問題は原價計算でありますが、現在の制度では減價償却が不十分である、と申しますのは、現在の專賣局におきましても、減價償却というものは行われておるのでありますが、しかしながら資本は昔のままの低い貨幣價値によつて評價されております。それを基準として償却いたしますために、償却費が不十分であります。そこで昭和二十三年度の專賣益金が九百四十三億となつておりますけれども、嚴密な意味で減價償却すれば、この純益がもつて減るのであります。私はこの意味において、これを國家が税金と同じように使うことは、專賣局の元を減らしておるのではないかと思うのであります。これはもちろん專賣局だけの問題ではなくて、インフレ安定の上、再評價するとか、その他いろいろほかの企業整備とも関連があることと思いますけれども、しかし現在確かに減價償却が不十分であるということは言えると思うのであります。こういうふうに現在の制度では正確に損益計算が行われておりません。それで損益計算が必要だというのは、單に專賣事業の成績を判定するだけではなくて、次の意味でより以上必要だと言いたいのであります。それはどういうことかと申しますと、財政統計におきましては、專賣益金というものは租税に準ずるものとして取扱われております。そこでよくわれわれが間接税の計算をするときに、酒の益金であるとか、酒の消費税であるとか、その他いろいろな税金に專賣益金というものを加えて、これをもつて消費税とし、國民負担としておるのでありますが、ところが一体経理状態、純益計算がはつきりしない場合はどうなるかと申しますと、かりに專賣局が非常に浪費をやり、むだに金を使うとすると、專賣益金が減るのであります。專賣益金が減るということは、あわてますと何か國民の負担が減るということになりまして、どうも專賣局が濫費をやればやるほど專賣益金が減る。專賣益金が減るということは消費税が減る。消費税が減るということはすなわち國民負担が減るのだ。実際は國民のためになつていないことをやつているにもかかわらず、國民のためになるかのごとき感じを與えるというようなことになるのでありまして、これを考えても正確な原價計算がどうしても必要だと思うのであります。ところがこれが現在の專賣局における経理会計制度の欠陷だと思うのであります。そこで今度の案ではどうなつているかと申しますと、今度の案の三十四條に財産目録、貸借対照表及び損益計算書の作成が規定され、その公告に簡單な規定があるだけであります。そこで私は非常に心もとなく思うのでありますが、私が今述べましたような事実が、一体これによつてどの程度までいれられるかどうか。もちろん從來に比べれば、ずつと取入れられておると思いますけれども、どの程度までこの要求がいれられるかどうか不明であり、よくわからないのであります。もちろん專賣局に関する法律はこれだけではなくて、あの法律案の中にございましたように、公共企業体の会計に関する法律というものが――鉄道の分と一緒になるのではないかと思うでありますが、公共企業体の会計に関する法律というものが制定される予定らしいのであります。それから專賣局だけにつきましても、專賣公社法の施行規則のようなものが必ずできると思うのでありますが、こういうものをおつくりになるときに、今申しましたような点が特に御考慮願いたいと思うのであります。
 私の申し上げたいところはそれだけでありますが、結論として申しますと、結局現在の制度とあまり大差ありません。これは財政專賣である限りやむを得ないのであります。しかしながら現在と比べますと、確かに從來の弊害を認めて、改善の跡が認められるのであります。しかしながらはたしてこれだけで所期の目的が達成できるかどうかは不明でありまして、結局これは制度の問題ではなくて、運営の問題、人の問題であります。
 それからもう一つ最後につけ加えたいことはアルコールの專賣ということは触れていないのでありますが、これは所管の役所が違うためだと思うのでありますが、これは何とかともに考えるべき問題ではないかと思うのであります。
 これをもつて私の公述人を終ります。
#4
○島村委員長 ただいまの井藤氏の御意見に対して何か御質疑がございますか。
#5
○川合委員 井藤さんにお伺いいたしますが、われわれは專賣收入の増加という見地から、かつまた日本の財政を健全化するという意味からいたしまして、專賣品の拡充というようなことを考えているのであります。現在專賣品として増加すべき品目はお考えになつておられますか、どうですか。
#6
○井藤公述人 私は考えておりません。これは單に財政收入という立場から言えば、増加するのもいいのですが、しかし專賣品を増加かることが他面から申しますと、民間の企業を圧迫することになります。そこでただ單純に財政の立場だけから言えば、多い方がいいが、しかし民間企業の関係その他の関係がございますから、軽々にきめ得ないと思います。ことに財政上の目的である專賣ということになりますと、たとえばダイヤモンドを專賣する、これは弊害がないかもしれませんが、收入が少い。そうすると財政專賣として選ぶものは、やはり相当消費度の多いものでなければならぬ。消費度の多いものは生活必要品とか、嗜好品でありますが、これらを財政專賣にする。極端に申せば米でありますが、これはよくないということがわかる。そういたしますと、嗜好品はタバコのように、たいへんの人がたくさん消費して、そして値段を高くしても割合弊害が少いものでなければならぬ。それではほかに何があるかというと、酒とか何とか一部のものしか残つておりませんので、私は方針としては嗜好品を財政專賣にするのがいい。しからば嗜好品として何があるかというと、酒とかいろいろなものがありますが、私は具体的に何をやつたらいいかというしつかりした意見を持つておりません。方針はそういう方針で選ぶ方がいいのではないかと考えております。
#7
○石原(登)委員 井藤先生にちよつとお伺いいたしますが、ただいまの御意見の中に、大藏省の今日の運営が非民主的である。民間側の意見を聞き入れないということに対して、私も同感であります。それを除去する方法として、今度定められた專賣事業は非常にいいという御意見がありましたが、私はこれに一つの疑念と不安を持つている。と申しますのは、最近何か根拠のない委員会ができまして、それをもつて一つの民主的な團体だというような傾向が各方面に廣がつて参りました。私どもの見地から申しますと、この國会がもつと強く、しかも正しく運営されることによつて、民間の意見が正しく專賣事業の中に取入れられるほかないが、にもかかわらずこの案によりますと、大藏大臣がただ三人か七人かの委員を推薦し、その委員のいわゆる進言に基いて、專賣局を完全に運営するための指示が無方針に行われることになりますと、むしろ正しく選ばれた國会の意思より、かえつて七人かそこらの人の委員会の方の意思が強く反映するということが考えられるのであります。先生もただいま制度より人の問題が中心であると言われましたが、そういう人々の進言によつて大藏大臣が動くということになりますと、どうも將來の運営に一抹の不安を持たざるを得ない。最近私どもの遺憾に思いますことは、何かそういういろいろの委員会の意見が正しい意見になつて、國会の意思が正しく反映しない印象を多く受けがちであります。この專賣事業の審議会も將來そういう方向に逸脱するおそれがあるのではないかと感ずるのでありますが、先生はどういうふうにお考えでありますか。
#8
○井藤公述人 確かに今のお説ごもつともで、今おつしやられましたような危惧がないと限らないと思います。しかしさつき私が申しましたように、結局は人の運営で、どういう人を委員にするか、それが大きな問題でないかと思います。もう一つ、國会の意思が反映されない。これももつともな御議論と思います。しかし何と申しましても、國会は政府の方針を審議し、命令される機関でありまして、たとえばこういう席もございますから、そういうところで十二分に御檢討の必要があるのではないかと思います。結局委員の構成につきまして、いわゆる学識経驗者だけに限るのがいいか。あるいは國会議員の方も加えるのがいいか。これに対して私はどちらがいいともはつきり申し上げられません。しかし審議会ができたこと自体がいいというより、こまかな問題については特に意見を述べたつもりはないのであります。
#9
○石原(登)委員 もう一点お尋ねしておきたいと思います。どうも大藏大臣が任命する学識、経驗者と申しますと、專賣事業は特殊なものであるだけに、將來きつと大藏省の專賣関係に從事したことのあるいわゆる古手官僚の隱居場所になるおそれないとしないのであります。それで私どもは少くとも委員任命については單に大藏大臣が任命するということでなしに、少くとも國会のいわゆる承認を求めて任命する。この点まではどうしても持つて行かなければならぬという考え方を持つのでありますが、こういう考えに対して先生はどういうふうに考えておられますか。
#10
○井藤公述人 これもさきの御質問の御意見と大体同じでありますが、私は國会の承認を求めることはあつた方がいいと思います。ですが今の原案によりましても、やはりもし委員が適当でないと思われる場合は、國会において大藏大臣に対して文句を言うこともできるので、そういう意味において十分に委員の改選を命じられることもできるのではないか。しかしそれはここであらかじめ承認を得ておく方がいいのではないかという御意見は、まことにごもつともだと思います。
#11
○苫米地(英)委員 井藤さんにちよつと減價償却の問題についてお尋ねいたします。これはお説の通りだと思います。しかしこれは官業だけでなしに、民間企業でもあることであり、この減價償却を適正にやるためには、資産の再評價が必要である。そこで資産の再評價ということになると、そこにいろいろ関係した困難な問題が起つて來ると思うのであります。それにもかかわらず、この際再評價をやつて減價償却を嚴密にやつて行くことがいいか、今の時期においては減價償却が適正に行われておらないということを忍んで行くべきであるか、その点に対する御意見をお伺いいたします。
#12
○井藤公述人 一般民間企業の場合、これは企業再整備の問題に関連して、税法の関係において法人税は非常に不公平である。これは古い法人税と新しい法人税とは違う。それは一般企業の場合に急に再評價することは非常に困難である。これはいろいろ考える余地があると思う。しかし鉄道とか專賣事業は官業だけでありまして、事務上大なる困難が起らない限り、この際思い切つてかえる方がいいと思います。しかしこれはインフレが將來どの程度まで進むか、そのテンポによると思いますが、現在のテンポの状態でございましたら、再評價してもそれほど惡影響はないと思います。しかしこれがすうつと急に下りますと、せつかく評價しても、また評價をやらなければならぬことができる。しかし現在といたしましては、これを改革いたしましても、大なる手間がかからないし、少くとも官業だけでも影響が少いから再評價する方がいいと思います。
#13
○佐藤(觀)委員 專賣公社に関しましてちよつと井藤さんにお伺いいたします。先ほどちよつとお話が出ましたが、今お話になつているアルコール專賣とか、農民のための米の專賣というようなことが、やはり農村で問題になつておりますが、これらに対する專賣制度の弊害はどういうことがあるかということをお聞きいたします。
#14
○井藤公述人 弊害と申しましても、私さつき三つの点を申し上げましたが、これについても同樣のことが言えるのではないかと考えております。さつき申した三つの点は、能率の問題、次が非民主化の問題、それから経理制度の問題で、これは私は共通だと思つております。特にアルコールだけについての弊害がこういうことがあるということは、私自身氣がついておりません。大体同じふうに扱えるのではないかと思います。ただちよつと違いますのは、アルコールは收入を上げておる。ですからあれは公益專賣と財政專賣の二つの性格を備えております。これをつくるときには燃料國策というような立場で公益專賣的色彩が強かつたのでありますが、現在はやはり收入が上つておるようでありますから、ちよつと塩、しようのうとは性格が違うところがありますが、しかし收入と言いましてもタバコほどに大きな財源にはもちろんなつておりません。
#15
○佐藤(觀)委員 米の專賣ということは、今米が大体上つて來ておりますから、農民のために米の買上げということが問題になると思うのですが、そういう点で、農民のために専賣制度を設けるというような問題につきましても、やはり消費者り立場にも問題がありますので、その点について何か御意見を承つておきたいと思います。
#16
○井藤公述人 米の問題は、米を專賣するとなりますと、さつきも大体触れましたが、これは財政專賣ではよくないことは問題ないことである。そうしますと公益專賣ですが、農業政策、それからあなたのおつしやいましたように、消費者の立場、農民の立場、いろいろなものを包括して問題にすべきで、單に專賣という狹い眼光で問題にするのはどうかと思つております。
#17
○山下(春)委員 井藤先生にお尋ねいたします。結局において井藤先生は機構改革については御反対のようであつたので、私もその点はまつたく同感なのでありますけれども、過日專賣局長官からこの公社法案を國会に提出しなければならない経緯の御説明を聞きましたときに、何か関係方面の示唆もあつたようでございますし、國家公務員法との関連が重大な問題であつただろうと考えます。今井藤先生の長所、短所という御説もごもつともな点もありますけれども、先生のお話の中に結局人の運営の問題であるというお話もありましたし、取締りの問題にもお触れになりましたが、その点も同感であります。のみならずタバコの場合は、九百四十三億の國庫財政をまかない得る方途が別にあればかまわないという問題でなくて、このタバコの場合は、お話の通り嗜好品でございます。嗜好品というものは、人の嗜好は一日々々高まるものであります。日本の葉タバコは今日賠償の対象にはなつておりますけれども、それは必ずしも優秀なるがゆえではないのであります。そういうことから、もしもこれが民間に移行するということがありますならば、約五、六十年の歴史を持つ日本の葉タバコの耕作農民は、血みどろになつて今日の成績を上げておる、それが嗜好品の領域において民間に移行されることになれば、非常に優秀な葉タバコをつくることのできない日本の耕作農民は、うつちやりを食わなければならない。そういう意味から私は、やはり國家の経営する形態の中に置きまして、そしてより人の嗜好に近づけるだけの品種の改良その他に大いに力をいたさなければならない段階に來ておると思う。そういうことを今日の貧困な農民の自己犠牲においてやらせるということは不可能である。不可能であるけれども、機構が変革されるということであれば、今日まで血みどろになつて努力した農民にやつちやりを食わせる結果になると思う。そういう意味から、私は國会としてはこの公社法案に反対すべきものだ。それは時間的な問題もありましよう。それから國庫財政という面から言えば、私は九百四十三億の予算をとる方法は、それは別にあると思います。民間に移行いたしましても、私は知識がありませんから詳しい專門の技術はわかりませんが、あると思いますが、しかしそれだけで解決すべき問題でない。そういう意味でタバコの耕作されておる日本の將來の状態等を勘案いたしまして、結論的に大体生先は反対だと言われましたが、その点では私は同感でありますけれども、なお先生のその面に対するお考えを承つておきたいと思う。
#18
○井藤公述人 私結論的には大体反対だと申しましたが、しかし現在の改組の問題が起りましたのは、御案内の通り、よそからの示唆がありまして、それに伴つて起つた。それからもつと重大な問題は、私きようは触れませんでしたが、労働問題の関連がございますので、私は労働問題を抜きにして話をいたしましたが、労働問題との関連となつて來るとまた問題は廣くなります。これは御質問の本筋でございません。御質問の本筋は、從來営業の場合には、タバコを栽培しておつた方々がいろいろやつておつた。これが公社になるとうまく行かないじやないかという御懸念でございます。これはごもつともだと思うのでありますが、しかし今度の公社案の内容を見ると、タバコ栽培の指導であるとか、割当額等については從來と全然同じようなことをやるようであります。それは從來のやり方がいけないから、いけないことをさらに継続することになりますが、しかし今度かわりますことによつて、対耕作者との関係はほとんどかわらないじやないかと考えております。
#19
○島村委員長 次に專賣局職員組合執行委員長楠本君をお願いしてあつたのでありますが、支障がございまして、その代理として勝山進君が出席せられております。同君に発言を許すことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○島村委員長 御異議ないものと認めまして、勝山進君にお願いします。
#21
○勝山公述人 私勝山でございます。本問題は七月二十二日草のマ書簡によりまして、その企業体の形態について労働関係法とともに示唆されたものであると私は了解するものであります。しかしながらその示唆は一つの提案でありまして、公共企業体におけるところの具体的なる形体は、日本政府の裁量にゆだねられておるもの、こう思うのであります。しかしながら占領軍当局の経済的理念と申しましようか、その指導原理からいたしまして、戰後における日本経済の再建指導原理、そういうものはある意味におけるところの自由公正な競爭を基底として組織すべきである、こういうふうな観点が相当大きく織込まれておることは否定できない事実ではないかと思うのであります。しかしながら戰爭経済から平和経済の移行過程といたしまして、あらゆる方面にわたつて自由公正なる競爭がなし得られるかどうか、これは非常な疑問があると思います。從つて戰時経済から平和経済への移行過程といたしまして、たとえ臨時的にもせよ、一つの統制経済方式が採用されなければならぬ、これが現在施行されておるところの公團であると私は思います。しかしながら今度專賣が公社として発足するところの統制法は、その意味合いにおいておのずから違うんじやないか、こう思います。公團法の方は一時的なものであり、專賣の場合には恒久的なるところの経済組織法令でなくてはならぬ。そうした意味合いにおいて制定しなくてはならぬじやないか、こう思うのであります。從つて專賣場合の組織の再編にあたりましては、その中に一貫するものは民主主義経済理念でなくてはならぬ。これは声を大にして叫んでもいいじやないかと思います。ここにおいて今回の日本專賣公社法案を見るときに、ただ單に現在の專売局の看板の塗りかえである、それは大藏官僚の温存と官僚支配原理、そうした観点に立つておるものであつて、國営企業がどういう形態においてほんとうにいい形がつくり出されるか。こういうようなことをちつと考えない、重大なるキー・ポイントを忘れてただ單にどうすれば労働者の罷業ができなくなるか。またいかにしてこの保守的官僚制度を残して行けるか。こうしたことをきゆうきゆうとしてこの中に織り込んでおる、こういうことが如実に現われておる、こう断定するものであります。私は眞に國営企業が経済民主主義理念に基いて改革さるべきであるということを第一義的に取上げて、次のように改革することを要望するものであります。
 第一番目に、タバコ、塩、しようのうのほかにアルコール專賣を統合すること、これはアルコール專賣を國営企業の一環として持ち込まれた既成事実においては、すでに皆樣の御承知のように、昭和七、八年から十一、二年におけるところの、あの農村経済恐慌時におきまして、農村の救済対策、それから戰時経済におけるところの燃料國策と並行いたしまして、アルコール專賣を施行したのであります。しかしながら戰爭終結した今日においては、このアルコール專賣は、当然專賣をはずして、自由な民営にまかすべきである。こういうような意見もないとは言えないと思います。しかしながらこうしたものには、現在の日本経済の諸事情から総合すれば、少くとも統制経済が必要じやないかと思います。御承知のように、アルコール原料は、日本の北の端から南の端に至るまで生産されるところのかんしよ、ばれいしよであります。このかんしよ、ばれいしよというものは、農村のいかなるところにもできる。こういうようなことから、生産量が非常に多くて、なおかつ日本全領域に廣がつている生産物であります。從つて現在におけるところの農家経済の中枢生産物をなしておるのであります。しかもこれは非常に腐敗しやすいので、これを切りぼしにし、アルコール原料に供出することによつて、かんしよ、ばれいしよの最低價格というものが保障されております。しかるがゆえにかんしよ、ばれいしよのような日本の代用主食として最大の、最も必要なる物資を確保することができているのじやないかと思います。またアルコール製造企業が國営なるがゆえに、今後におけるところの日本文化國家の建設のために、最も必要なる有機化学工業の重大なる物資といたしまして、どうしてもこれは國営事業の一環として保存しておきたい。なお終戰後におけるところの國家独占企業は民業を圧迫する。これは産業民主化的見地からいつてまずいという意見もありますけれども、産業の民主化とは、いわゆる経済支配機構の民主化でありまして、その形態のいかんを問わず、それを支配する組織、これを民主化することが産業の民主化であると言つても過言ではないと思います。なおアルコール含有飲料は、現在酒税法その他の徴税方式によつてとつておりますけれども、現在税金として取上げる場合には、非常に困難が伴つております。それよりも國営企業として、その企業の利潤によつて、國庫の増收をはかつた方が、より確実性がある。こう断定いたします。しかしながら現在アルコール專賣は商工省にあります。少くも國家の企業というものは一般行政系列と別個にあるのが当然であります。行政機構の複雜化を防ぐためにこそ國営企業として別個に離れるのが順当じやないか。さすれば一般商工行政をつかさどるところの商工省にあるのは不当である。これは当然專賣公社の方に移管すべきであるという見地から、私はこのアルコール專賣を專賣公社発足と同時に四專賣を統合して、統合の形において專賣公社というものをつくつて行きたいと思います。從つてこの專賣公社法案の第一條にアルコール專賣法昭和二十年法律第三十二号を加えていただきたいと思います。
 それから本法案の第二條におきまして、日本專賣公社なるものは政府と別個の独立的法人格を付與されております。すなわち國営企業はその存在目的として一般的に公共性を持ち、また政策的手段性を持つ。また他方においては一つの企業性がなくてはならぬ。これが大きな問題ではないかと思いますが、しかもこの企業体が民主的であり、かつ合理的能率的に経営されるにはどうしたらいいか、こういうことを考えなくてはならない。從つて公社は純然たる御営企業と異なつて、一方においては政府の権力を帶び、一方においては一般民間会社のような自由な運営能力を具備するところにその存在價値があると思います。ここにおいて私は次の事項を要望いたします。第一に政府支配からの脱却、これは人事管理に対して柔軟性を持たせることであります。第二に行政監督からの解放、これは行政と経営の完全な二分化であります。第三に財政的中央集権改革を要望いたします。その一といたしまして会計檢査院からの檢査除外でありますけれども、これは財政專賣をモツトーとしておる現段階においてはとうてい無理であると思います。しかしこれは一般の会計檢査と異なつたところの特殊な会計檢査法をつくりまして檢査していただきたい。なお経営自体に財政上ある程度の自由を與える。これは前項の会計檢査院との関連性においてであります。要するに公社の企業的自主性と公共性とのバランス・ポイントをどこに求めるか、これが本日本專賣公社案立案者と私との見解の相違でありまして、一方においては公共性、企業自体の自主性、これとのバランス・ポイントをどこに求めるか、ここにおいて相当の隔りがあると思います。
 それから第九條の專賣事業審議会でありますが、これは公社自分の経営上必要なものでありますれば、当然公社の中に置くべきでありまして、公社以外の大藏省に置くべき性質のものではないと思います。私はこれにかえるに專賣公社の管理委員会というものをつくつてはどうかと思います。この管理委員会は國会の任命によりまして内閣総理大臣がこれを委嘱する。從つてこれが日本專賣公社運営上の最高決議機関として発足していただきたい。なおそのほかに專賣公社監査委員会というものを設けまして、これは消費者代表、学識経驗者の代表從業員の代表、この三者が一体になつて專賣公社の会計、業務企画について監査をする。この二つが專賣公社の外にあるものであります。それから中においては総裁以上大体この案と同じような考えを持つております。從つてこの第九條における專賣事業審議会の問題にもどりますけれども、この法案で見ますと、大藏大臣が單に学識経驗者として委員長以下七名の者を任命する。こういうようなことになつておりますけれども、これはただ單に学識経驗者の美名に隱れて、旧大藏官僚のカムバツクを意味するものである。しかもこの事業審議会が総裁以下を推薦するというようなことでは、完全に旧大藏官僚の集まりができるのであつて、何ら民主的運営は行い得るものではないと思います。從つてこの第九條の專賣事業審議会に対しては、徹底的に反対いたします。それから第十二條は今言いました第九條との関連性において、総裁以下の役員の任命であります。
 なお二十二條ないし二十六條の規定は、労働者の人格を無視せる官僚独善方式の現われであつて、かくては日本の民主化はとうてい望み得ないであろうと思います。こういう條項は当然公社内における労働者との間に、團体協約によつてとりきめるべき問題であつて、こうした法文化して、法によつて定めるべき問題ではないと思います。
 なお二十九條は企業自体も大藏官僚が把握し、公社の自主性を束縛する以外の何ものでもない。これは過日のタバコ安上げを見てもわかると思います。あの際九百四十三億という数字は天文学的数字であつて、單なる数字の羅列にすぎない。絶勲にこの実績はあがらないとわれわれは断定しておつたのであります。またそれに対しては相当の自信を持つております。しかるに現在におきまして、その賣上金額がどこまで行つておるかすでに御承知のことと思いますので、ここでは別に申し上げませんけれども、年度末において百億以上の減收は免れないであろうというようなことを申しております。これはとりもなおさず國家予算の編成上において大きな支障を來すものである。私はこうしたことがいわゆる官僚の机上の空論であつて、実質をちつとも把握していない現実の現われであると断定いたします。
 なお第五章の会計であります。これは先ほど井藤先生も指摘されましたように、企業の改善は会計方式の改革なくしてはとうてい望み得ない、私もこう思います。現在の專賣会計方式については、こまごまと御説明がありましたので、私の方から説明することはよしますけれども、最もわかりやすいことでちよつと一例を申し上げますれば、タバコの賣上金は全部郵便局、または日本銀行を通じて國庫に納入する。そして予算は別にもらつておる。タバコの賣上金はあつても何もできない現実、こうした流用も何もできない矛盾、これを是正しなければ、企業の民主化、または予算、経理面における人員の削際というものはとうていできないと思います。
 それから第三十條の問題でありますけれども、この三十條の規定は当然附則的條項でありまして、本條の中における三十條として置くようなものではない。これは当然ここにおいて日本專賣公社会計法、または公共企業体会計法とかいうものをまず制定して、それができるまではこうこうである。こういうようなものは当然附則で申すべきものであつて、三十條にこれを出したということは、現在の会計制度に満足しておるのではないか、こういう疑いの目をもつて見られてもいたしかたがないじやないかと思います。
 なお三十一條以下の各條についても、井藤先生の方から指摘されましたので省略したいと思います。以上をもつて終ります。(拍手)
#22
○島村委員長 御質問ございませんようですから次に移ります。
 次に世界経済新聞社論説委員菱山辰一君にお願いいたします。
#23
○菱山公述人 今日大藏委員会の方々に意見を求められたのでありますが、私はこの專売公社法案につきまして十分な檢討をする余裕がなくて、実は先ほど法案をいただいたような始末であります。ただ街頭の大衆の一人が、この法案をどういうふうに見ているかという一つの印象を皆さんにお話いたしまして、御審議の際に多少御参考になることがあれば幸いと思います。
 私は政治というものは、立法の問題として專門的にしさいにいろいろな点を見ることも必要でありますが、同時に政治的感覚が必要であると思います。大体日本專賣公社法案を見ますと、この出て來ました径路から申しまして、非常に間に合せ的なものである。それは公務員法改正ということから起つて来た問題でありまして、にわかつくりのいわば先ほどから他の方々がおつしやいましたように、大藏省の專賣局というものが看板を塗りかえて、法人格をつけてここにこういうものが出て來たという感が深いのであります。また公社法案の中を見ましても、多分にこの公務員法の中のものをここに入れてみたり、あるいは他に公共企業の労働関係法というものとの関連においてこの法律ができておりまして、この法律の重点はあくまでも労働問題に関係していると見るべきが正当であると思うのであります。いわゆる官業労働組合に対する認識の点でも、私ども國民大衆の一人として見ました場合には、何か割切れないようなものがあるのであります。私はこの日本專賣公社法を一括して見て、われわれがこれについて何を考えるか、今專賣の中で一番重大なものはタバコでありますが、大衆はタバコというものを通して專賣局を見ているのであります。その点で日本の今までの專賣局のやり方は、実にいろいろな点で批判に値するものがあると思う。この値段は政府、大藏省できめ、また國会がこれをきめているのでありますが、値段がべらぼうに高くて、しかもまずいタバコをのませる。およそ日本人ぐらい世界中で一番高いタバコ、しかも一番粗惡なタバコをのませられている者はない。そういう感じを持たれるのであります。それはしかたがないのです。ほかにもう少し安くてうまイタバコがあるからであります。專賣局が專賣、独占ということを利用して、大衆に高いタバコを賣りつけているということは、見方によれば政府の專賣局が何かやみをやつている。しかもこれが経済性を無視して、國民の購買力を無視した高いタバコを賣つているがために、かえつて逆にここにやみタバコがつくられている。そのためにこの間値下げをやつた。こういう点はよく考える必要があると思います。それは財政專賣であつて、消費税にかわるべき專賣益金というものを上げることでありますが、この上げ上はわれわれが満足するような品質と値段で與えるような努力をやつているのか、大体專賣局のような官廳機構の中でやつてきた。これは今までは一種の官僚の機構の大きな重さで今までやつてきた。しかしもう時代はかわつてきて、しかもこの專賣局というようなものが、今までの眠つた專賣機構の中で、しかも戰後の社会的混乱の中でやつておれば、ときどき倉庫が襲われてタバコが盜まれる。あるいは働いている人間がタバコを持ち出すとか、あるいはそのつくつたものの保管が惡いために、古いタバコが出されるとそれにかびがはえている。こういうようなことで、とにかくたとい官廳の一つの專賣局の仕事であつても、商品である以上はりつぱなものを賣るという考え方を持つてもらいたい。そういう点で國民は今度日本專賣公社となつた場合に、それがどういうふうに改まるかということを一番注目しているのであります。その一番注目している点がちつともここに現われていないということは、先ほどの公述人も言われた通りであります。この專賣局の看板を塗りかえるだけでなしに、新しい一つの專賣公社という性格から、そこに経営を合理化し、また能率を改善し、また会計その他経理組織というものを改善して、私企業の長所をもつて取入れる余地はないか。そうして責任体制というものを明らかにして、この日本專賣公社の総裁に対しては十二分の技倆を発揮させる。またこの專賣公社の公共性を守る一つの手段としては、労働組合というものを十分に発達させて、その中で一つの経営協議会というような機関を設けて、その全体の経営の内部を十分民主化する。しかもこの公社の総裁に対してはある程度の責任を與えて、十分に技倆を発揮させる。そうして技術、経営の全面にわたつて能率を上げ、成績を上げることがすなわち益金でなければならない。今のようにタバコの値段を上げたことから益金で出るというような、こういう間に合せ的な、安易なタバコの値のきめ方が一体あるかどうか。私はこの專賣公社法ができて、專賣公社ができても、一体この総裁がどれだけの裁量をもつてやれるのかということについて、この法案に非常に疑問の点が多いのであります。たとえば今までの專賣タバコの値段のきめ方一つを考えてみましても、專賣局の長官がだれかによくはかつて、自分の責任でもつてきめているかどうか。タバコの値上げをするときは、いつも財源が困つているから、そこでとりあえず一番安易な方法であるタバコの値上げをする。たとえば今度の追加予算でも新しい財源として配給タバコの値上げをやるということが傳えられております。配給タバコの値をこれだけ上げれば、これだけの益金が出るというのであるが、はたして出るのかということをかまわずにそういうことを出している。先ほど前の方がおつしやいましたが、うわさとして傳えられているところでは、今一番御自慢であるところのタバコであるピースが、毎月十億ずつ、販賣計画の予算よりも賣れない。おそらく年度末には百数億の歳入欠陷を出すだろうこと言われておりますが、こういうようなことは、この價格のきめ方に合理性がないということの一つの証拠なのであります。ですから大体專賣局の益金をどういうふうにつかんで、それを歳入財源としてできるかという点については、もつと愼重な、合理的な取扱い方が必要であつて、それには少くとも日本專賣公社というものができたならば、その一つの事業として、どういうふうな計画で、どういうふうにこれが賣れて、益金が上るかということをきめなければならない。それを外部の官僚なり、あるいはまた政党なりがかつてに、タバコを幾らに上げたらどうなる、しかもその上げる者の考え方が、これは嗜好品である、中には、ぜいたく品だからのまなければいいのだ、そういうようなことを言つている。もしものまなければ賣れない。高くて買えなければ賣れない。こういうことが今日の時局に対する大衆の一つの批判を起しているのであります。私どもは敗戰國民であつて、タバコも十分のめない、生活水準を切り下げなければならぬということはわかつておりますけれども、今日多くの潤いのないこの生活の中でもつて、一抹の喜びを満たそうとするものは、働いたあとの一服である。この一服のタバコも十分にのませないような政活というものは、これは非常に大きな問題となるのです。タバコの値上げをどんどんやつていながら、しかも賃金の安定をやろうというようなことは、私は成立たないと思います。でありますからこの日本專賣公社に対しては、もつと企業性を與え、市場というものを考えて、すなわち消費者というものを十分に考えて、りつぱなタバコを賣る。しかも企業としての面において合理化をやり、能率を上げて行く、そういう建前でもつて、もう一度この日本專賣公社法案を練り直す必要があると私は思うのであります。
 先ほどから問題になつております審議会の点であります。先ほど議員の方がおつしやつたように、このごろいろいろな法律ができると、必ずその法律に対して何とか委員会という宙ぶらりんなものができるのでありますが、こういうものは非常に社会的であるかのごとくに見えて、実はそういうものを動かしているところの官僚の都合のいい道具になるのであります。およそ今日までの委員会制度というものは、ことごとくそういつた点で官僚の独善的な支配をする一つの飾り物でしかなかつたのであります。でありますからこの審議会というものに対しては、絶えずこれが國会と連絡をして、少くとも大藏委員会の重要な人はこの中のメンバーになる、同時に大衆、いわゆる消費者を代表するところの人を入れる、それからまた專賣関係の人を入れる、いうようにして、この審議会の中ではあらゆる方面の要求がそこに反映して、そこで妥当なところにきめるように運営されなければならないと思うのであります。この審議会というようなものを天くだり的に、たとい大藏大臣がつくつても、これがほんとうに力を発揮するためには、その背後にやはり社会力というものがなければだめなのであります。そういう点でこの審議会というものについても、十分に檢討される必要があると思います。
 そのほかこまかい点につきましてはいろいろ疑問がありますが、私は総裁の任期が今までと違つてはつきりしているけれども、今までは專賣局長官がぐるぐるかわつたり、あるいは役人がやたらにかわつていた。こういうことを言うと失礼でありますが、專賣局というところは大藏省の一つの特別なところで、大藏省の人が休むときはちよつと專賣局へ行つて休む、そうしてまたもどる。あるいはこれは次官にしたいけれども、次官にはなれないから專賣局長官にして箔をつけてやる。はなはだ失礼でありますが、專賣局長官というものに対してはそういう印象をわれわれ大衆は持つているのです。今度の公社の総裁は、ほんとうに事業のできる、そうしてまかせ得る敏腕家を呼んで、ある程度の企画性と計画性を持たせ、私企業のいいところを持たせて、いわゆる創意くふうというものを十分に発揮させる。そうして同時にその経営の中においてはりつぱな管理をやる。労働者問題についても、今のように労働者が非常にストライキをやるのは惡いというようなことでなしに、この労働者に対しても、経営者としてのりつぱな管理をやつて模範を見せる。少くとも公社である以上は、そこに民間に対する模範を見せる。今日労働基準法というものができても、それが十分に守られていないような状態にある。殊にこの專賣公社では婦人労働というものを非常に重要な対象にしておるのであります。この婦人労働というものに対するりつぱな管理ができるか、できないかということは、日本がどれだけの民主化というものの標準を示すかということを意味するのであります。同一労働の同一賃金という原則、男女の区別をしないということ、婦人の生理に合つたところの労働條件を合理的に與える、そういうようなことがこの專賣公社において実現されて、一つの労働管理の模範を見せて、しかもそういう裏づけがあつて初めて産業平和ということは達成せられるのだと思うのであります。こういう努力と方法とを專賣公社がやれるような組織に改善して、運営するようにすることが望ましいと私は思うのであります。
 はなはだ簡單な率直な感想にすぎませんが、これでごめんこうむります。
#24
○島村委員長 それでは次に全國製塩業労働組合連合会書記長堀日吉さんにお願いいします。
#25
○堀公述人 私は実は昨日まで、このたびの塩收納停止に伴いまして全國的に各地に問題が起つておりますので、兵庫縣の方におりまして、幸い書記局の方から連絡が円満に行きまして、本日の十時に参つたものであります。從つてこの問題に対する資料というものを本部に置き忘れて來ておりますので、ごく断片的にお話してみたいと思います。
 私は、塩というものについて皆樣にもう少し認識をしていただきたい、こういう観点から、私は、現地の塩製造人、すなわちわれわれ塩生産者として、專賣公社法案というものについて意見を申し述べたいと思います。
 まず私が感ずることは、今回の塩收納停止というものはいかにして起つたかということであります。われわれ三万の労働者は今やまつたくお先まつくらな状態にありまして、その中の三千名はすでに馘首の宣告を受けておるような状第であります。この專賣品の塩ということに対して、われわれ國民は非常に関心が薄い。先ほどからいろいろお伺いしておりましたが、タバコというものは專賣品の中におきましても非常に重要な地位を占めておりますが、塩ということに対してはわれわれ國民は非常に認識が薄いのであります。われわれが考えるのは、先般の大戰におきましていかに塩というものに不自由したか、このことを考え合せますと、われわれは民族的に、すなわち八千万國民一人十キロあてといたしまして、八十万トンの塩を確保しなければいけない。このように考えるのであります。その八十万トンでありますが、現在日本の塩業の総生産量は、約九十万トンの設備がある。但しこれは戰時中に塩の不足に伴いまして自給製塩というものを專賣局は奬励し始めたのでありますが、その結果、その処置ができないうちに現在の状態が來ましたので、非常に在來の專業製塩と自給製塩との摩擦すなわち矛盾を來しましたので、在來の專業製塩は、すなわち九十万トンの中で約五十万トン、そうして轉換製塩約七万トン、あとは自給製塩である。このようなことになつておりましたが、戰時中の遺物の自給製塩というものをはつきり取除き得ないために、その自給製塩の高額な値段に便乘して、すなわち在來の塩業者もこの値段によつてやみ企業を行つたということが現実の問題であります。そうして、私が特に申し上げたいのは、今回の塩收納の停止に伴いまして、昨年度における塩生産量の予定はすなわち三十万トンである。現在われわれが九十万トンの能力を持つておるのに三十万トンの生産計画をした。そうしてその金額は三十一億円である。このような、現に九十万トン、八十万トンの生産があるにかかわらず三十万トンの計画をするというところに非常に矛盾性がありまして、約生十万トン、四十万トンのやみ生産が現実に行われたことが今日の事態を起す原因になつたのじやないか。このように考えるものであります。まず私は現在の塩業労働者の立場から申し上げてみますと、專賣法が施行されて五十年、その間何ら基本的な專賣法の改正というものはなくて、現在でもあの專賣法には非民主的な文言が使つてある。そうしてその專賣法の中に、中間搾取的な鹹水請負人、そうして小作人、こういう段階がありまして、そうしてその下に労働者がおるのであります。それは明らかに現在施行されておる労働立法と違反するものであります。ゆえにわれわれとしま島ても中間搾取の反対運動をただいま展開しておりますが、まずこの專賣法の面から取除かなければこれはなかなかむずかしいのであります。だから私はまず專賣法の基本的改正を行つていただきたい、これをまずわれわれ労働者としたら要望する次第であります。そうしてその中には、まず塩業組合法――專賣法の中に塩業組合法がありますが、これは多分に個人個人の塩製造人を擁護したものでありまして、全体的の責任は何ら塩業組合は負つておらないわけであります。すなわちその塩業組合法は、会計監督、檢査というものをはつきり行うように規定してありますが、いまだかつた敗戰後行つたためしがないということを明らかに聞いております。そうして、この塩製造人と申しますと、一町浜、二町浜というような零細な経営者が多いのであります。全國で二千三百の経営者があるはずであります。今後われわれはこの公社案ができましたあかつきにおいて、この公社案と現在の民間の経営者というものとのつながりが、どういうところにあるかということを、私はこの法案を見ましてまず感じたわけであります。現在までは專賣局というものと直接のつながりがありまして、相当責任を持つていただいておりましたが、今後この公社ができたあかつきにおいて、民間企業だる、すなわち塩の製造人の権利義務というものをもちろん專賣法にうたわれると思いますが、その責任はたれが持つてくれるのであるか。そうして私が申し上げたいのは、この專賣品價格の審査委員会というものに対しましても、われわれ民間企業としまして、われわれの生産コスト、スナワチ原價計算というものに対しまして、何ら一片の考慮も拂われないというのが、現在までの塩の生産價格の方式でありました。このために、われわれは、その中に労務賃金費というものは、三千百七十円――現在われわれは三千百七十円の平均賃金をいただいておるものであります。このような矛盾した労務賃金を賠償金價格の中に含むというような在來の天くだり式な專賣品價格の設定を見ないように公社の中に入れていただきたい、このように考えるものであります。そうしてわれわれは現在小作人、鹹水請負人というような中間搾取がありますが、これは專賣法の改正に伴つて、やつていただきたい。そしてわれわれ現在の労働者、全國三万の人間は、まだ退職金の規定がない。專賣法によつて、すなわち官業でありながら、われわれ労働者に何ら將來の保障がなされていない。まつたく一年雇用制であります。從つて退職金の規定も、まだどこもありません。すべからく私はこの公社に対しまして、せめて実質的な公社を設立する意味におきまして、現在の塩業の塩の製造の部門を公社に包含されて、弱体化する今までの塩業企業の零細的な面を排除して、塩の製造権をよろしく公社に包含されて、民族的な塩の企画を立てられ、その線によつて私は塩業の救済を行つていただきたい。このように考える次第であります。われわれは現在全國的に爭議中でありまして、ただちに本日帰りまして、また香川なり矢口、こういう方面にまわつて歩くのでありますが、まずわれわれは中央に來まして非常に感ずることは、專賣局が單に中央のみにおいてすべてのことをやつており、現状を一つも把握していないということを私は申し上げたいのであります。もちろん國会議員の方々も塩に対しましては、確かに不認識な点が見えるように考える次第であります。われわれは塩は民族的に考えまして、せめて食塩、すなわち七、八十万トンの塩は、日本國内において生産すべきがほんとうの日本民族の行き方ではないか。このように考えておる次第であります。從つてこれを確実にするためには、まず今の零細的な経営者の面を排除しまして、眞に民主化せる公社の中に製造部門をも包含することによつて、私はこの解決を見るのではないかと考える次第であります。はなはだ簡單でありますが、断片的に申し上げました。
#26
○島村委員長 御質疑がないようでありますから次に移ります。
 次に全國塩業協議会常務理事景山鼎君にお願いいたします。
#27
○景山公述人 ただいま塩業労働組合の代表者の方から、るる御説明がありました。私は経営者の立場から一言所感を述べさせていただきます。今回突如としまして、塩專賣は他のタバコ、しようのうとともに、專賣公社案として本議会に提案されました。われわれ塩業者としましては、実に意外に思つております。塩專賣につきましては、おのおの人によつて議論がありましようが、多年直接その業に携わつて來ました私たちとしては、端的に言いまして、從來の塩專賣に大体満足して來ております。それを何ゆえに今般專賣公社に変更する必要があるのか。いまだに十分納得が行かないのであります。換言すれば、從來のままではどこが惡いのかということであります。もちろんわれわれとしましても、從來專賣局に対し、ときに論爭もし、非難もしたことがございますが、それはわれわれの事業をよりよくしたいという意図に基いたものでありまして、大体今まで專賣局とわれわれの主張が適当に織り込まれて、今日まで來たのであります。從つて運営よろしきを得れば、現状のままでさしつかえなく、これを專賣公社にかえることに対しては、遺憾ながら心から賛意を表しかねるのであります。これは今労働組合の代表者の方から言われたのとまつたく反対の見解を持つております。世に世に塩專賣を非難する者もありましようが、明治三十八年以來今日まで、時の政府が常に時代意識に應じてこれを運営して來た功績は、特筆に値するものがあると思います。すなわち單位面積の生産量を見ますと、專賣創設当時に比しまして、今日は数倍になつております。ます。また塩の質を見ますと、当時五等塩であつた不良塩、塩化ソーダ五――六〇%が今日では九〇%以上になつております。コストの面からいいますと、大体時代の動きとともに、貨幣價値が減つております。特に今日のごときインフレのときにはそれがはなはだしいので、その面だけで眞相をつかみ得ませんが、これを原單位によつて見ますと、その進歩の跡がはつきりと現われております。たとえばコストの中で最も多額を要している燃料の点について見ますと、以前は塩一トンについて一トン半も二トンも石炭がいりましたが、今日ではわずかに六千カロリーぐらいな発熱量を持つといたしますれば、塩一トンについて半トンで済みます。一体世の人は塩について非常に無関心で、われわれもその点については遺憾に思つておりますが、これは反面、從來安い塩が豊富に得られたから、長い間にそのような観念が養われたのであろうと思うのであります。すなわち、いくらわれわれの実生活に必要欠くべからざるものであつても、それが高價なものか、あるはきわめて得がたいものでない限り、ややもすればそのありがたみが忘れがちなのは人情であります。最近塩の需給が円滑を欠き出して、初めて一部の人々の注意をひきようになりましたが、それまでは大部分の人が無関心であつたことは、塩がいつどこでも多量にかつ安價に入手し得たからにほかならないと思います。かくのごとく生産面からいつても、質の面からいつても、はたまた原單位の比較から申しましても、進歩の跡著しく、かつ終戰前までほとんど食料塩につき國民に何らの不自由も感じさせなかつたこと、これらの功績は、一に塩專賣の運営よろしきを得た結果にほかならないと思うのであります。かかる意味におきまして、私は塩專賣なるものは、從來ともりつぱな成績をあげて來ているし、われわれ経営者も專賣下に政府と協力して、長年斯業の発展に努力して來まして、塩專賣の美点というものを痛感しております。從つてわれわれに、塩專賣をかえる必要があるかと問われますと、將來はいざ知らず、現在その必要はないと断言するにはばからないものであります。それゆえに、できれば現状のままがよろしい。ここに御臨席の各位に、なぜ專賣公社案にせねばならないのか、このままでいいのではないかということは、むしろ私の方が質問したいくらいであります。今回の專賣公社案が労働問題にその端を発しておるというに至つては、なおさらその感を強くするものであります。戰後ほうはいとして労働問題が勃興して來ました。われわれのところでも労働組合が次々と結成されまして、いろいろの要求に接しておりますが、われわれとしても、経営者の立場から謙虚な氣持で、聞くべき点は聞いております。またわれわれの立場から納得の行かないところは、遠慮なしに拒否しております。こうした氣持で労資双方が納得の行くところに落ちついて行けばよいのではないか、これがために塩專賣をかえる必要はないと思います。ここで注意していただきたいことは、われわれは塩業経営者であります。塩の製造は先般來問題となつておりましたタバコなどと非常に違います。塩については政府は單に行政部面、流通部面、たとえば收納とか販賣とか監督といつた方面をやつておられます。タバコのごとく政府そのものが生産をやつておりません。この点は非常に異なつておる点であります。タバコの方は從つて労働者も多くまた労働組合も政府の部内にありましようが、塩專賣ではわずかに政府職員はただいまの行政部面、流通部面に從事している方々だけであると思うのであります。換言しますれば、タバコは生産までやつているが、塩は生産はなく、行政面だけであります。かかる意味から私たちは労働問題の面からも、何も塩專賣を変更するほどの必要はないと思うのであります。敗戰後の日本はわれわれの考えているように行かない点もあるのでありましようし、事ここまで來るのには紆余曲折もあつたと思います。事情やむを得ないものもあろうと思いますが、われわれ塩業者としては塩專賣をかえる必要はごうもない、現状のままがよい、こう信じておるものであります。かかる意味におきまして、今回提案の專賣公社案は、從來の塩專賣と本質的に異なるものでありますれば、内容が根本的にまつたく違つているものでありますれば、大いに議論の余地もあるのでございますが、大体において從來の塩專賣と大差がないのであります。この程度のものならあえて異論は申しません。ただここにはつきりと申し上げておきたいことは、これを契機としまして、將來根本的に変更を加えられないということであります。すなわち從來の塩專賣の美点というか、特長をいつまでも維持して行きたい考えております。重ねて申しますと、今回の公社案は從來の塩專賣とほとんど異なつていないので、從來の塩專賣のもとで、われわれがりつぱにその社会的使命を果して來ましたように、本公社案のもとにありましても、やれると信じております。そうした意味で本案を根本的にくつがえすような意見は持つておりませんし、しいて塩專賣法をかえる必要も認めませんが、やむを得ずかえるとしても、その程度ならあえて異論は申さないという、きわめて消極的な意見でございます。とは申しますものの、考え方によつては大なる変化とも言えますので、次に正修案の二、三の点について、塩業経営者としての意見を述べてみたいと思います。
 第一は先ほど來次々とお話がせられておりました審議会の構成の問題です。本案を見ますと、今後公社の運営は審議会によつて左右されるように考えられますので、官僚統制の積弊に陷らないように、この機構の構成者は学識経驗者となつておりますが、これはあくまで事業に精通した人を充てられたいと思うのであります。また塩業の能率向上を期するために、事情が許せば塩業界からも代表者を出さしていただきたい。すなわち学識経驗者ではこれが漠とした感がありますので、そういう純粋の意味の人ばかりでなく、專賣事業に経驗のある者という解釈のもとに、そういう條件にかなり人も入れていただきたい。何分事業が多岐にわたつておりますので、六名という人数でそういつた條件を満し得ないならば、若干の増員もやむを得ないのではないか、とにかく事業に理解、精通せる者を必ず入れていただきたいと思います。
 第二は塩の製造権の問題でございます。タバコと異なり、塩の製造はほとんど民間企業であります。しかるに本案を見ますと、塩の製造もできるようになつております。またただいま労働組合の方の御意見では、全部そうした方がいいのだというような御意見の出ております。しかし私たちはそういつた見解にはまつたく反対であります。なるほど政府もきわめてわずかな製塩をやつておりますが、全体的に見ればものの数ではありません。これはおそらく防府工場の製塩を指されていることと推察いたしますが、これと同種の眞空式工場が現在民間に約十六工場ございます。これらの成績を比較してみますと、政府工場より民間工場の方が成績がはるかに優秀であります。他のタバコとかしようのうというような方面のことは知りませんが、塩に関する限り官営と申しますか、國営と申しますか、政府工場より民営の方が成績がよい。またわれわれも民営の方が能率が上ると信じております。從つて塩の製造に関する限り、これを民営にするという原則を確立していただきたい、こう思います。具体的には、本案の塩製造という字句を抹消して、防府工場も適当な價格で民間に讓渡する。すなわち塩の製造は能率的な民営に全部まかせる。公社の事業としては、收納、販賣、試製塩、試驗場にとどめる。この原則を本案に明白に示されたいと思うのであります。しからばただいまの平がま業者のごとく、ややもすると採算が合わず、経営不能に陷る向きに対してはどうするかという疑問も出て來ましようが、これあるがゆえにこそ公社の妙味を発揮して、引合うように賠償金を決定するとか、特別金融の道をはかるとか、從來のごとく低利資金の融資とか、補助金の交付ということをしていただきたいと思うのであります。民営という能率的な長所と現在の生産力をあくまで温存するということを建前として、一時的の窮迫者が出ましても、これは何らかの方法により救済の道を講じていただきたいと思います。
 なお公社案といかなる関連性を有するかつまびらかにしませんが、現在政府により設備の改造、補修が禁止されておりますが、これが目下民間製塩業の能率向上をいかに妨げているか、筆舌に盡せぬものがあります。もし近い將來、塩業者中に経営困難な者を生じたとしますれば、必ずやこの禁止のために能率的な設備の採用をなし得ないものであるということを断言してはばからないものであります。この種の禁止を解き、かつわれわれに豊富に電力をくださるならば、つまり事業を電化すれば、内地塩のただ一つのがんであるコスト高という問題も容易に解消します。そうして内地食用塩の確保ということに磐石の重みを加えます。貧乏國の日本が塩のために多額の資金を外國に拂うという愚かしさもしないで済みます。ただいまは連合軍の好意によつて百万トン余り輸入しておりますが、それは御承知のガリオア資金があるためで、ほとんどただに近いような相場でございますが、正常な状態に日本が復帰したときには、一ドル三百円としましても、三千万ドルという外貨を支拂わなければなりません。こういうことが許されるものではない。たとえば許し得ても、日本でできるものはできるだけ日本で調達して、その不足分をまかなうという日本の塩業政策を根本的にこの機会に樹立してほしいと思います。終戰後。もちろん戰爭そのものをわれわれは負けるとも考えていなかつたが、非常に塩業政策というものが混乱して、今一体どういう政策のもとに動いているのか、われわれにもわからないのです。そういうことで、この必須不可欠の塩というものを放任しておくというきとは、もつてのほかだと思うのであります。
 第三は公社の機動性発揮という点であります。公社の取扱う事業は、すべて営利事業であると断定してさしつかえないと考えるのであります。しからば最も要請されるのは、機動性の発揮ということであろうと思います。かくのごとき意味におきまして、私は必要に應じて地方に大幅の権限の委讓が望ましい。それと同時に本案を見ますと、予算が國会の承認を受けることになつております。営行行為を予算で拘束することは、はたしてどうかと考えられるのであります。営利事業ほど機宜の処置を要求されることのはなはだしいものはないのであります。これを拘束して、必要な場合にまた追加予算などということになりますと、いたずらに事務の進捗を煩雜にします。経営の彈力性を欠く結果となり、ひいては営業成績も上らないのではないかと思うのであります。よつて民間企業のごとく、收入によつて支出をまかなわせ、会計予算についてもいたずらに拘束せぬ方がよいと思います。公社は独立採算制がとられるやに承つておりますが、右に懸念したような事情において、目下收納停止のような状態が、再び繰返されるがごときことが万一今後ありましては、ゆゆしき不祥事であるばかりでなく、われわれ塩業者のこうむる迷惑もはなはだしいのであります。ただいま労働組合の方から、だんだん全國に馘首者が出ておるということを申されましたが、実際にこういつたことになると、われわれも好まぬことながら、金融部面に行き詰つて、やむを得ずそういつた手段に、経済力の弱い人は出でざるを得ない結果になるのです。私もこれが國策に基いて永遠に廃止するというのならともかく、一時的にそういつた事務的のふしだらなために、そういう犠牲者を出すということはもつてのほかだろうと思います。われわれとして事を好むのではなく、そうせざるを得ないような現実の機構そのものを、かえてかかる必要があると思います。よつて私は專賣益金は全額國庫に納入するとも、あるいは監督をいかに嚴重にするとも、公社の機動性発揮のため、下級官廳への権限の大幅委讓をなし、予算を國会において審議せず、自由にした方がよいと思うのであります。
 次に多少理想に走るかとも思いますが、第四は、價格審議機関といつたことを考えております。この点については全然公社案は触れておりませんが、何さま一千億に近い益金を國庫に納入すべき使命を帶びておる特殊法人であります。その價格も独占價格であり、統制経済下に現在は物價廳が價格の決定をされていますが、これも永久的な措置とも考えられませんので、特殊の價格審議機関が必要と思うのであります。またわれわれの現在の塩の賠償金を見ましても、営利事業であるのにかかわらず、利潤が計上されておりません。これはまつたく不合理だと思うのであります。また塩は主食に準ずるものとして、米麦に次ぎ販賣價格もきわめて低くされていますが、これは現在の二倍、三倍にしても何ら國民生活には大なる影響を與えるものではありません。大体われわれが一箇年に所要する数量が十キロであります。現在一トン一万五千円、一箇年にわずかに百五十円。これを二倍にしても、三倍にしても、実生活にはさまで影響はない。隣國の支那では塩税というものがかつて大なる財源となつていたということを聞いております。この程度はともかく、食塩では赤字が出がちになる過去の経緯にかんがみ、これを思い切つて値上げして、相当の益金を出していいと思うのであります。食塩は現在公益專賣、それから收入を上げておりません。收入を上げていないだけでなしに、赤字すらも出て、それがためにわれわれは非常に迷惑している。その引上げのウエイトが、米麦に準じて非常にむずかしいということを聞かされておりますが、これは米麦ほどいらない。わずか十キロ少々あつたらいい。それを二倍、三倍にしたところで、一箇年に百五十円や二百円の金でございますから、さまで問題にする必要はないのではないかと思います。
 かくのごとく買上價格にしろ、賣渡價格にしろ、議論の余地がありますので、政府、公社、製塩業者、たとえばわれわれのような経営者、消費者、学識経驗者とか、あるいは労働組合の方々も交えた價格の審議機関を設けて、経営者も立ち行き、消費者も納得が行き、しかも國家にも貢献できるような民主的な買上價格、賣渡價格の審議機関を設けたらどうかと思います。
 以上二、三にわたりまして、意見を申し上げましたが、冒頭にも申し上げました通り、從來の塩專賣の美点長所を知つているわれわれ塩業経営者としましては、これを現在根本的に変更する必要を認めません。現行のままでいいと思うがゆえに、端的に言えば、これは審議未了になることを私は歓迎するわけでありますが、事情やむを得ず公社案として再出発するにあたりましても、その内容は從來の塩專賣とほとんど大差がないがゆえに、あえて異論は唱えません。ただいま申し上げたような二、三の点につきまして、われわれの希望が入れられれば、望外の仕合せと思うものであります。(拍手)
#28
○島村委員長 別に御質問もございませんようですから、以上をもちまして、本日予定しておりました公述人の公述全部を終了いたしました。
 公述人の方々には御多用のところわざわざ御出席いただきまして、いろいろ有益な御意見を拝聽いたし、日本專賣公社法案の本委員会における審査に、多大の御便宜をお與えくださいましたことを、委員一同にかわりまして、厚くお礼を申し上げます。
 本日の公聽会はこれにて散会いたします。
    午後零時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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