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1948/11/11 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 法務委員会 第3号
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1948/11/11 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 法務委員会 第3号

#1
第003回国会 法務委員会 第3号
昭和二十三年十一月十一日(木曜日)
    午後二時十八分開議
 出席委員
   委員長 高橋 英吉君
   理事 鍛冶 良作君 理事 猪俣 浩三君
   理事 八並 達雄君
      花村 四郎君    松木  宏君
      井伊 誠一君    石井 繁丸君
      石川金次郎君    榊原 千代君
      森 三樹二君    中村 俊夫君
      安田 幹太君
 出席政府委員
        法務調査意見長
        官       兼子  一君
 委員外の出席者
        最高裁判所事務
        官       小川 善吉君
        法務廳事務官  管野 啓藏君
        専  門  員 村  教三君
        専  門  員 小木 貞一君
    ―――――――――――――
本日の開議に付した事件
 国税調査承認要求に関する件
 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の
 一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
    ―――――――――――――
#2
○高橋委員長 これより開会いたします。
 この際おはかりいたします。すなわち弁護士法を改正する法律案を起草するため、国税調査の承認を議長に要求したいと存じます。要求書の案文を朗読いたします。
   国税調査承認要求書
 一、調査する事項 弁護士法に関する事項。
 二、調査の目的 弁護士法を改正する 法律起草のため。
 三、調査の方法 関係方面よりの意見聴取、資料要求等。
 四、調査の期間 本会期中。
  右により国政にかんする調査をしたいから、衆議院規則第九十四条により承認を求める。
  昭和二十三年十一月十一日
        法務委員長 高橋 英吉
   衆議院議長松岡駒吉殿
 右のごとくいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
#3
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よつてそのようにとりはからいます。
#4
○高橋委員長 次に下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)を議題とし、審査を進めます。何かご意見がありますか。
#5
○井伊委員 一、二お尋ねしたいと思うのでありますが、今度の改正の中には名称の変更とか、あるいは場所の変更によつて簡易裁判所に変化があるのでありますが、前議会あるいはその前の国会におきまして、選挙関係等によつてその位置がきまるというような趣意のこのや何かで請願が幾多出ておるのであります。それらの請願に応じて今度のものはすべて考慮されてあるのかどうか。その点をひとつお尋ねいたします。
#6
○兼子政府委員 ただいまお尋ねの点につきまして、この前の国会で請願が採択になつた件では、水戸の土浦簡易裁判所管轄区域の中でその点を考慮して変更の中に入れてございますが、御質問の趣旨はその管轄の変更の点だけでございますか。それとも新設というようなものも含めて御質問でございますか。
#7
○井伊委員 それは一口に言えば、請願そのものはここに全部考慮されてあるだろうかということであります。
#8
○兼子政府委員 その点はこの管轄を変更する際に十分に研究し、また裁判所と連絡いたしまして、必要な場合には実地調査をいたした上で決定したしたものでございましから、請願の御趣旨も十分参考にはいたしておるつもりでございます。そうすると現在のところでは、この改正によつて全部満足されるようになつておるのでありましようか。そういうふうに解してよろしいでしようか。これこれ以上改正する気持はないということでしようか。
#9
○兼子政府委員 いろいろな交通機関とか経済事情とかいうふうな点の考慮して、現段階におきまいしてこれで十分ではないかという考えでございますが、将来また事情の変更ということは考慮に入れたいと思います。
#10
○井伊委員 小さいことのようでございますが、一關簡易裁判所は名称の変更と見るべきか。要は一關町が一関市になるに際して、漢字制限によつてという字が現行使用の、もとから言えば略字そのものになつたという関係で、同じ音で文字だけ違うといつたようなものがここに現れでおるのであります。道理の上から言えば、これはこれでいいと私は考えるのでありますが、そのような文字が違つてくるというこによつて、実際はもうすでに開かれておる一関簡易裁判所においては、さまざまの帳簿、あるいは印判、あるいは官判等もとの字の關を使つておりますが、――あるいはそのときからでもすでに今の字を使つておるかもわからないのでありますが、そういうものがこの改正によつてまた正式に書き改められ、つくり直され、あるいは通達をし直すというようなことを実はしなければならぬという結果になるのじやないか。これは非常に簡単な、何でもないようなことであるけれども、実際その仕事をする面からいうと、非常に手数がかかつて、相当の費用が費やされるということを考えなければならぬと思うのであります。こういうことはどうしてもしなければならぬのであろうかということを、ひとつお聞きしたい。それからもしこういう場合に、こういう漢字が厳重に使われるというような場合に、われわれが元のむずかしい字の關という字を使つて、一關簡易裁判所と書いた場合には、それはどうしても訂正させらでるのであろうかというこであります。そうでなくては受付けないというこになるのでしようか。そういうふうなことも考えられるのでありまして、これは将来こういうことも起り得ると考える点で、この具体的な問題も含めて、こういう問題に対してはどういうお考えをもつておられるか、伺つておきたい
#11
○兼子政府委員 ただいまの御質問の点は、法案の方で特に制限漢字の関係から一關の關字を改めたというわけではございません。こういう点から申しますれば、ほかにも幾らもまだ制限漢字に当る字がたくさんあるのでございますが、本件は行政管区としての一關市というもについて、その表示の方法を市町の告示でこ改められたという関係から、その字を用いたわけなのでありまして、行政管区としての市の名称がこういうふうに改まつたという関係から、それに合してこの文字を使つたわけなんでありまして、こちらの方で管轄区域を定めたために、当用漢字の関係から改めたというわけではないのであります。その点は御了承願いたいのであります。
#12
○井伊委員長 御説明によりまして、その趣意は私もわかつているのであります。従いまして、この一關簡易裁判所とする、その御趣意もわかつているのであります。わかつておりますけれども、それにもかかわらず、すでに発足しているところの一關簡易裁判所の方では、さまざまの手数をかけてやりかえなければならない思うのであります。それでありますから、行政庁の名称がそういうふうになつたいうので、文字は同じ意味の字でありますので、そういうものをどうしても漢字制限に従つてそういうものをどうしても漢字制限に従つてそういうふうに書きかえなければならないのか。同時にそういう文字なのであるからして、元のむずかしい關の字を書いて、一關簡易裁判所御中として出した場合には、それは受付けないかどうか、そういう意味においてお聞きしているのであります。むしろ裁判所の方では簡更な方法で、費用のかからない方法で、こんなむだなことをいいじやないかという私の件が得からであります。その点はどうでありましようか。
#13
○兼子政府委員 実際の取扱いといたしましては、決して当用漢字の方の新しい関の字をもちいなければ書類を受付けぬとか、つつ返されるかということはないと存じますし、そのた官判とか官印とかいうものにつきましても、新調いたします際には漸次改めることになろうと思いますけれども、その間の継続は、常識でやつていいのじやないかというふうに考えております。そうかと申しまして、いつまでもけないというのも何ですし、自然にそちらに変わつて行くという実際の取扱いで済むのではないかと思うのでありまして、あくまでこの字だけを最後までがんばつて、今度は普通の人が全部当用漢字の関を使うようになつたときも、裁判所だけは依然これでなくてはいかぬというふうにがんばるのもどうかと思うのでありまして、この点はやはり実際自然にかわつて行くというふうに、常識的に考えていいのじやないかと考えております。
#14
○井伊委員長 しかし一應ここでもつてこういうふうに改めるとすれば、それは便宜上裁判所に対して、すでに使つておつ文字を改める必要はないという事務的な通牒を発しておくというくらいのことは、これはやり得るわけでありましよう。そういうことによつてこれを防いでもいいというお考えはありますか。
#15
○兼子政府委員 その点は裁判所といたしましても、検察廳等におきましても、もし特にその点を注意する必要があり、取扱上こう取扱えというふうな点においては、中央から統一的な指示をするということは可能だと存じます。
#16
○井伊委員長 場所の変更が二箇所ばかりあるのですが、この日光町から今市町の方に移つたことは、どうしてもそうしなければならなかつたというような事情及び名古屋市中川区では事情が許さない。それで中村区へもつて行つたという事情、その事情はどういうふうでしようか。
#17
○小川説明員 日光の簡易裁判所を今市へ移しましたのは、日光で適当な廳舎が得られなかつたために今市へ移した次第であります。この点につきましては日光の町の当局者、今市の当局者の御意向を両方とも承りまして、両方とも御納得の上でやつた次第であります。そういう事情でありますから、もう地元においてもまつたく異存のないところであります。
 それから名古屋の中川簡易裁判所を中村簡易裁判所に改める点でありますが、予定しておりました中川区内に適当な場所を求めることが困難でありましたので、これを中村で開廳ほか仕方がない。中村でならば適当な建物が得られるという現地からの申出がありまして、それに基いて改定することに、政府の方へ裁判所としてはお願いした次第であります。
#18
○井伊委員長 なお今市の簡易裁判所と名K村簡易裁判所は、もうすでにできておるのでありましようか。あるいはこれからやるのでありましようか。
#19
○小川説明員 日光の方で開廰したのでございます。ところがその場所が、宙でありますから正確ではないかもしれませんが、お寺の二階かを借りておりまして、捕縄に場所柄もよくなく、畳の上で法廷を開くというような、いかにも裁判所として適当な場所でない所であつたので、困る困ると現地で申しておりまして、実は予算に新築の経費が計上されなつたために、日光町でそれだけのことしかできない、力盡きたというようなかつこうでありまして、今市でならば、産業組合が使つておつた宿屋式の、役所が得られるというようなことでありまして実際開廰しているものを移しというような形になつた次第であります。しれから中川の方は最初から得れなくて、そのために一時ほかのところで――いわゆろ裁判所法の規定によりまして、ほかのところへ移轉をしておりまして、今度中村に場所を得られるようになつたから、そこで開廰することになつたようにおぼえております。
#20
○中村(俊)委員 私も一点簡単のことをお伺いいたしますが、この法律案の第十四ページの神戸市の簡易裁判所の管轄のところでありますが、この中で現行の表は、神戸の裁判所の管轄区域内に美褒と垂水とあるのを、垂水を二つにわけて明石簡易裁判所に近い町を御変更になつていることは、非常にけつこうなことだと思つております。ところが美嚢郡なのです。この前に現行案の発表が出ましたときにも私は質問をしたでありますが、さらに神戸の簡易裁判所について、どうして美嚢件を神戸の簡易裁判所の管轄にしたもかということを私は確かめてみたのですが、正確な返事を得られなかつた。ただ美嚢郡の町村長は、神戸は縣廳の所在地だから、神戸の方があらゆる点において便利だけらという希望があつたので、美嚢郡を神戸裁判所に加えたのだという説明があつたのであります。これは御承知ないのかも知れませんけれども、美嚢郡には三木町という町がありまして、そこは交通の要路になつております。そこから明石の方へは乗合バスが出ております。ところが一方に三木町から電車が神戸へ出ております。神戸裁判所へはさらに市電に乗りかえていく交通関係になつている。なるほど村長は自己の便利のために、神戸市に裁判所があることは便利でしようが、一般大衆は神戸市へ出ていくことが便利か、明石裁判所にでていくことが便利かというと、地理的に明石にいく方が便利なのです。さらに垂水区について区わけされていることはまことに結構ですが、これなどももちろん地理的に考えられておるわけです。御変更になつた明石簡易裁判所に加えたら、各町村は合併前の明石郡である。これはもちろんそうあるべきであつて、改善でありますが、美嚢郡を依然神戸裁判所の管轄内におくのは、どういう事情のもとにおかれるか。というのは神戸裁判所からの申達があつたから加えたというのか、あるいは世論調査といいますか、公聴会といいますか、美嚢郡全体の意向が、やはり神戸の方がいいというのであれば何でもないのですが、私その地方をよく知つておりまして、地理的関係が頭にあるので、いまお尋ねするのです。
#21
○管野説明員 ただいまお尋ねのことでございますが、これは前から問題になつておりましたので、私直接神戸へまいりまして、美嚢郡の方、明石の方、神戸の関係の方々にお集まりいただきまして、地理的の関係からいえばなるほど明石の方が近いけれども、今まで通り神戸の方が都合がいいというのが、住民の方々や弁護士会、その他一般のお考えでありますので、従来通りかえないということにいたした次第であります。
#22
○中村(俊)説明員 念のために伺いますが、地方の方々というのはどういう範囲内になるのでありますか。弁護士会がそういう答えをしたということは間違いないのですか。地元とか一般ということはどういう範囲内で御調査になつたのでか伺いたい。
#23
○管野説明員 神戸では神戸の弁護士会の会長に伺い、美嚢郡では郡の役所の関係、民生委員とか、そういうような人民の代表の方です。
#24
○中村(俊)委員 けつこうです。
#25
○高橋委員長 速記をとめて。
    〔速記中止〕
#26
○高橋委員長 速記をお願いします。
 法案についてはさらにあらためて審査を進めることとし、本日はこの程度にて散会いたします。明日は午前十時より開会いたします。
    午後三時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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