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1948/11/25 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 内閣委員会 第5号
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1948/11/25 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 内閣委員会 第5号

#1
第003回国会 内閣委員会 第5号
昭和二十三年十一月二十五日(木曜日)
    午前十一時二分開議
 出席委員
   委員長 小川原政信君
   理事 冨田  照君 理事 田中 稔男君
  理事 福田 繁芳君 理事 唐木田藤五郎君
      植原悦二郎君    菊池 義郎君
      辻  寛一君    片島  港君
      加藤 勘十君    山中日露史君
      東井三代次君    北  二郎君
 出席國務大臣
        逓 信 大 臣 降旗 徳弥君
 出席政府委員
        内閣官房長官  佐藤 榮作君
        逓 信 次 官 鈴木 恭一君
        逓信事務官   小池 行政君
 委員外の出席者
        文部事務官   岡野  澄君
        総理廳事務官  杉江  清君
        專  門  員 龜卦川 浩君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 科学技術行政協議会法案(内閣提出第二三号)
 郵政省設置法案(内閣提出第二五号)
 電氣通信省設置法案(内閣提出第二七号)
    ―――――――――――――
#2
○小川原委員長 これより会議を開きます。昨日打合会において郵政省設置法案及び電氣通信省設置法案につきまして、学識経驗者等から参考意見を聽取をいたすことについて御了承を得たのでありますが、明二十六日にこれを行いたいと思いますが御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼び者あり〕
#3
○小川原委員長 御異議なきものといたします。それではさよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○小川原委員長 引続きこれより科学技術行政協議会法案を議題といたし審議を進めます。御質疑がおありの方は御発言願います。
#5
○田中(稔)委員 日本が文化國家として健全に発達するために、科学技術の面において行政を強化することはしごく賛成であります。民間團体として日本学術会議が設置されまして、その会議の業績を一般行政の上に反映させるためにも、また政府の各省で扱いますところの科学技術関係の仕事を連絡調整するためにも、こういう協議会が必要であるという趣旨はよくわかるのであります。ただ望ましいことはこの協議会が從來よくありましたように官僚主義に陷つてはいけない、そういうふうな観点から私は役員のことについてちよつとお尋ねしたいと思うのでありますが、本協議会の会長は第四條によりまして「内閣総理大臣をもつて充てる。」とこうなつております。その第二項には「副会長は、國務大臣のうちから、内閣総理大臣が命ずる。」こうなつている。このことは第一條の第二項に本協議会は「内閣総理大臣の所轄とする。」ということと関連をすると思うのでありますけれども、私はこの関連があるからといつても、必ずしも会長を内閣総理大臣にしないでもいいだろうと思う。同様に副会長を國務大臣のうちから選任する必要もなかろうと思う。むしろこれは学識経驗ある者のうちから選ぶということにしまして、できるだけ民間の学識経驗者の創意を科学技術行政の面に反映させるようにする必要から、私こういうことを申し上げるのであります。もちろん日本の政府が完全に民主的なものとなりましたあかつきならば、内閣総理大臣や國務大臣が会長、副会長でもいいのでありますが、まだ今日民主化の過渡期にあります日本におきましては、やはり総理大臣や國務大臣が頭になりますと、全体の機構がどうしても官僚的になると思います。そういうふうな意味で、これは非常に重要なポイントだと思いますから、この点につきまして政府の御意見を聞きたいと思います。
#6
○杉江説明員 お答え申し上げます。提案理由の説明でも触れておりましたが、この協議会は審議機関になつております。その意味は、科学を行政に反映させ、各省の連絡調整をはかるためにそれを強力に行わなければならないと同時に、かつての技術院についてしばしば批判がありましたような、画一的統制が行われるようなことがあつてはならない。こういうふうな機関を設けることにつきまして、学術体制刷新委員会で審議されたときにおきましても、十分愼重に審議されたのでありまして、そのときも強力にしなければならぬという意見もあつたわけで、それでこういうふうな審議機関になつたわけであります。審議機関といたしました場合に、今度は逆にそれがきわめて弱いものになりまして、行政に科学の成果を十分に反映さすことが、困難になるおそれがまた一方にあるわけであります。これはあくまでも科学研究の成果を行政に迅速に的確に反映さすことを趣旨といたしておりますから、審議機関であつて、しかも強力でなくてはならない。各省の施策に十分反映し得るような構成をとつて行かなければならない、こういうふうな考慮からいたしまして、会長に総理を当て、副会長に國務大臣を当て、行政の施策に反映することを容易ならしめるような趣旨からでありまして、この点は学術体制刷新委員会からの答申にもそうなつているわけであります。
#7
○田中(稔)委員 この点につきましては私は答弁に満足をしないのであります。この行政協議会を強力にものにするということのために、どうしても会長を内閣総理大臣、副会長を國務大臣にしなければならないということはない。会長、副会長は民間の学識経驗のある者をもつて当てても、運用の方法によりましてどうにでも強化できる。そのことはしかし意見になりますから、討論の際に譲りまして、それで終ります。
#8
○杉江説明員 補足して御説明申し上げます。その点におきまして、学識経驗者は日本学術会議の推選に基いて行われる組織になつております。大体日本学術会議からの推選に基きます者は科学者であります。これが行政に密接な関連をもつて、行政的な立場から物を考える必要から、やはり行政に直接責任をもつておる総理及び國務大臣が会長及び副会長になるのが適当であろう、こういうふうな考え方をいたしておるわけであります。
#9
○田中(稔)委員 その御答弁であればまた一言いたします。なるほど日本学術会議の方から推選される人は科学者であつて、行政能力というふうな方面から見れば十分でないかもしれませんけれども、しかしこの協議会の事務的な運営ということは、やはり事務局もありますし、第一幹事というのがありますから、そういうところが適当に能率的に働けばどうにでもできることで、この協議会の官僚化に陷る危險を拂拭する意味においては、やはりヘツドになる人の人選は非常に大事だと思う。これは單に事務的に考えないで政治的に考慮してそう思います。
#10
○杉江説明員 御趣旨の点はわかりますが、先ほど申し上げましたように、この刷新委員会でその点もよく愼重審議いたしましたところ、やはり科学者が会長、副会長になることは適当でなかろう。そしてまた行政に的確に迅速にその結論を反映せしめる必要があるということで、こういうふうな結果になつたわけであります。政府といたしましても、この学術体制刷新委員会の結果を尊重いたしまして、こういうふうにしたわけであります。
#11
○小川原委員長 冨田君。
#12
○冨田委員 この科学技術行政協議会の問題につきまして、まず第一にお伺い申し上げたいことは、この法案は日本学術会議と非常に深い関連のあるものでございまして、学術体制刷新委員会の答申に基いて出されたものと考えます。そういたしますと、前の日本学術会議法の方は前議会で通過して現に実施されております。そういたしますと、この科学技術行政協議会法案も、すでに前内閣時代にできておつたものであつて、同時に通過するか、それでなければ引続き御提案になるべき性質のものであつたと考えますが、それとも現内閣になりまして、新たに立案されたものでございましようか。
#13
○杉江説明員 日本学術会議法はすでに施行されておりますが、この成立は一月二十日になつております。一月二十日から実際の運営が始まるわけであります。科学技術行政協議会につきましては、日本学術会議と同様に学術体制刷新委員会において審議され、その答申に基いて前内閣時代からその案は考慮いたしておつたわけであります。大体の腹案は前内閣当時においてもすでにできておつたのでありますが、この実施はやはり一月二十日から日本学術会議の成立と同時に発足しようという考えであり、また案の内容につきましても、種々檢討すべき問題がありましたので、今日に至つたのであります。日本学術会議法は、これはいろいろ選挙の関係などがありまして、選挙に関する條項だけは早く実施する必要がありましたので、早く成立させることが必要であつたわけであります。科学技術行政協議会につきましてはそういうことはなく、これが成立しますれば、ただちに発足できる性質のものでありますから、その運営においてはさしつかえないと思いますが、その案は前から立案され、審議されていたものであります。
#14
○冨田委員 この案が前からできておりましたと同時に、この審議会に要する予算がすでに通過しているはずでございます。その予算がどのくらいになつておりますか。それからまたその予算に関連しまして、その定員は、これは御承知の通り法律をもつて定めることになつておりますが、附則の方で、國家行政組織法の実施までは政令をもつてこれを定める、こうなつておりますから、その点は了承いたしますが、しからばその予算がどれだけであつて、大体その定員はどのくらいに予定されておるかをお伺いしたいと思います。
#15
○杉江説明員 予算は当初予算におきまして総額百二十万円を計上されております。これは十箇月分であります。定員につきましては一級官一名、二級官二名、三級官二名、こういうことになつております。
#16
○冨田委員 さきに國家行政組織法を審議いたします時分にも、つとめてこういういろいろな協議会とか審議会とかいうものを整理いたしまして、なるべく簡素化して行きたいというのが、われわれの本來のねらいでありましたが、これはまことにやむを得ない機関として設置されるものでありますから、あえてこの科学技術行政協議会の成立に対して、われわれは反対するのではございませんが、今これだけの定員でこれだけの役所がまた新しくできる。そうしてそこに出て参ります委員が、官吏の中から半數、それから日本学術会議の方の推薦による者が半數、こういうことになつておりますが、日本学術会議の方で推薦する者を尊重しなければならないとこう書いてある。尊重するとはどういう意味か。また日本学術会議の方で推薦しました者は、すべて御採用になる予定になつておるか、その点をお伺いいたしたいと思います。
#17
○杉江説明員 日本学術会議の推薦を尊重しなければならない、その意味でありますが、日本学術会議の提出した推薦をそのまま受入れるとは考えておりませんが、――と申しますのは、学識経驗者の中には、日本学術会議の会員である者と、そのほかの学識経驗者をも含んでおるわけであります。しかし大部分は日本学術会議の会員である者が適当であるという考え方を持つており、そうして日本学術会議の会員につきましては、大体その推薦に基くものが適当である、こう考えておるわけであります。
#18
○冨田委員 今の委員の日本学術会議から推薦される者は、非常に尊重される。こういうお話でございますが、学術体制刷新委員会の報告文によりますと、いわゆる学識経驗ということの意味が、ややもすると、いわゆる学識という方に重きを置かれて、経驗という方面が簡略にされはしないかというおそれがございますが、特にこの報告文の中には、産業界からもということの文字がはいつております。これは学術会議の方で、産業界の人を推薦するであろうことは私も期待いたしますけれども、そういう面を相当重視して行くことが必要だと考えますが、政府はどうお考えになつておりましようか。
#19
○杉江説明員 ごもつともであります。その点は十分運用上注意して参りたいと思つております。
#20
○冨田委員 いま一つお伺いしたいと思いますことは、幹事が二十名ありまして、そのうち十名が官吏の中から出る、あとの十名が学識経驗者から出る、こうなつておりますが、その幹事の方は專任であるのか、あるいは現在の総理廳における幹事の方が兼任なさるつもりか、それからまた学識経驗者から採用いたします場合に、その幹事の任に当られる人の任務がどのくらいの忙しさを持つておるものか、仕事の分量がどの程度のものであつて、それに対しては給與は與えられるかどうか、その点をお伺いいたしたい。
#21
○杉江説明員 幹事は各省の官吏の兼任にいたす予定であります。ただそのうち少數は学識経驗者から任命される予定であります。それは外部からお願いする方々には多少の手当を差上げる予定でおります。この仕事でありますが、これはそれぞれの專門的事項について委員を補佐することが目的でありまして、この科学技術行政協議会に議案となります事項について、それぞれの專門的な立場から委員を補佐することが、その目的なり趣旨でありまして、從つて本務に支障がある程度の事務の負担はないのではないかと考えております。
#22
○冨田委員 今のお話を承ると、科学技術行政協議会の任務は非常に重大であるにかかわらず、その機関は、國務大臣が当るとしても、おそらく兼務じやないかと私は想像いたします。さらにその下に働く官廳の方々は、大部分兼務であるということを見ますと、まことに弱体なものであつて、なくもがなの感じがいたします。なぜならば、この日本学術会議の方で決定したことは直接総理大臣に傳え、政府の施策として行われて行けばいい、必ずしもこういう屋上屋を架するような機関でなくてもやつていけるのじやないか、こういう感じを強く私は持つております。それでもなおこういう調整機関が必要だというのでありますか。科学技術行政協議会で一つの案をつくり出し、内閣総理大臣に答申するとしても、内閣総理大臣はそれに対して政治的な拘束を受けないことになつております。それならばこういうものがあつても、ただ單なる責任を回避することになり、また政策を混乱させる結果になりはしないかという心配が多分にあるのでございます。その意味において、日本学術会議と、科学技術行政協議会とは別個に存在しておるが、この科学技術行政協議会が任務とする調整機能をまた調整する機関が必要だということになりはしないか。すなわち科学技術行政協議会と日本学術会議との間の取り持ちをどのようにしてやつて行くか、これはいわゆる無任所大臣をもつてこれに当て、両者の調整をしようというのでございますか。
#23
○杉江説明員 科学技術行政協議会は、大観すると、日本学術会議と政府との間にあつて、この両者の意思の疎通をはかり、科学と國策との相遊離することのないようにすることが、その根本精神であります。そういう趣旨から、この協議会を構成する委員は、学識経驗者と関係官吏とが半々を占めておりまして、行政官の手腕と識見と、科学者の專門的知識とが相融合して、科学をいかに國策に反映せしめるかを考究することになつておる次第でありまして、しかも委員も日本学術会議からの推薦に基いて、選定されるような仕組みになつておりますから、日本学術会議と科学技術行政協議会との関連は円満に行くものと思います。また行政機関と協議会との関連も円滑に行く、両者の総合調整がここで行われるものと考えております。これが運営に当つては、先ほど申しましたように、強力に発展するようにはかりたいと考えております。
#24
○冨田委員 今のお話でありますが、そういう力が行政協議会に與えられておりますならば、その役割はすると思います。しかし私は文教委員会において日本学術会議法の審議に当つたのでありますが、この日本学術会議法なるものは、やはり内閣総理大臣の所轄するところでありまして、その目的とするところは、やはり民主的なものであり、民選の委員をもつて組織されるのでありますけれども、その目的はここにありますように、「科学の向上発達を図り、行政、産業及び國民生活に科学を反映浸透させることを目的とする。」行政の面においても、産業の面においても、あるいは國民生活の面においても、科学を浸透させる目的で学術会議が置かれたのでありますから、この学術会議の審議のしつぱなし、研究のしつぱなしというようなものであつたならば、学術会議それ自体が目的を沒却するのであります。もしこの目的を達成するという熱意があつたならば、内閣総理大臣の所轄でありますから、直接内閣総理大臣に行けるはずであります。それをさらにこのうちから幾人かを選んで、科学技術行政協議会の方へ委員を送つて、そこで連絡をとらなければならないほど弱体なものであるか。こうなつて來ると、あなたの方の所管からいわゆる文部委員会の所管にわたつてしまうかもしれませんけれども、自分自身日本学術会議法を審議した当時は、少くともそれだけの熱意をもつてやりました。なぜならば、話が余談のようでありますけれども、一体組織だけはこうやりましても、そのメンバーが熱意をもつてほんとうに捨身の戰法で、自分みずからを捨てて御奉公するという氣持で、自分を捨てて大きく生きるという犠牲的な精神がなかつたら、こういう委員会というものは目的が達成できないではないかという氣持から、新しく生れて來る日本学術会議の委員というものが、非常な熱意をもつてやつてくれるであろう、こういう期待のもとにこれを議決したわけでありまして、その点から申しますと、どうも日本学術会議のその本來の目的であります第二條に示された目的を達成するならば、この科学技術行政協議会なるものは、いかにも意味のないものになつて來る。こういう感情を強く持つのでありますが、いま少し科学技術行政協議会がどうしてもなければならないという理由を強くお示しを願いたいと思います。
#25
○岡野説明員 この前の國会で私、日本学術会議法の説明に当りましたので、今の御質問、まことによくわかるのでございますが、なるほどお示しの通り日本学術会議法の第二條すなわち「科学の向上発達を図り、行政、産業及び國民生活に科学を反映浸透させる」ということが、日本学術会議だけでもつてできればいいわけなんでございますが、その点が科学者みずからもいろいろお考えになりまして、日本学術会議でやつたことは、すぐ政府の行政に反映するかと申しますと、なかなか技術的に行かないことがあるのじやないか。たとえば地震の予知というようなことはできませんけれども、日本は地震國でどういう地質があるか、どういうようなところが地震が起りそうな地帶か、ということは学者の間ではわかつておる。そうしてそれにはそれの上に建てるべき建造物は、こうしたら最小限に被害を免れるというようなことも研究してわかつておる。しかしそれが國民生活になかなか反映できない。行政にも反映できない。そういう場合には、やはり單に学者が、こういうところには、こういう建造物を建ててはならぬという答申あるいは勧告をしただけでは、具体的にならないのじやないか。やはりそういうものは、一体各省の行政に具体的にどうしたら反映できるか、ということを行政の專門家と学識経驗者とが相集まりまして、具体的な案をそこでつくつて行くということが、実際必要ではないか。そういう見地でもつて学術体制刷新委員会におきましても、いろいろ論議がございました末に、こういう審議機関が内閣に必要だという結論に達した次第でありまして、いろいろそういう理由がございまして、この前の國会で日本学術会議法の御審議に際しましても、今お示しのような御意見と同時に、また一方では日本学術会議法ができても、はたして行政に反映できるだろうかどうか、やはり何か機関がいるじやないかというような御意見を一部の議員の方からも承りまして、そのときに刷新委員会の答申には、こういうこともあるんだということを御説明申し上げた次第でございまして、いろいろの行政の末端にまで科学の研究の成果を取入れるということを、具体的に考えて参りました場合に、どうしてもこういう協議機関が必要だというふうに結論として出て参つたわけであります。
#26
○冨田委員 今のお話のようでありましたら、この学術体制刷新委員会の報告に基きまして、当時日本学術会議法が出ましたときに、同時にこれを御提案になりまして、そういう面を両者相照合して、これを研究いたしたらばよかつたと思いますが、過ぎたことは私は申し上げません。散り行く花を追うことなかれ、上る月を待ちますが、それならばあえてお尋ね申し上げます。この協議会がその目標としております審議事項であります。その審議事項の一、二は別といたしましても、たとえば三に掲げられた「政府が行うべき科学技術に関する國際的事業の実施の方法」とあります。政府が行うべき科学技術と、政府が行わないで、ほかの民間が行うべき科学技術と何か一線を画した区別がおありになるかどうか。さらにまたそれが國際事業の実施とありますが、具体的に申しまして、國際事業というのはどういう事業の面であるか。さらに別にお尋ねすればよろしいのでありますが、一緒にお尋ねいたしますが、その第四項に掲げられました「各行政機関の所管に属する科学技術に関する事項の連絡調整」とあります。各行政機関と申しますと、これは非常に厖大なものでありまして、各行政機関が多岐にわたつております。その所管に属する科学技術と申しますと、これはなまやさしい協議会くらいでは手のつけようもないほど、私は大きなものではないかと想像しておりますが、これを一つ具体的にお示しを願いまして、各行政機関の所管に属する科学技術というものが、どの程度のものであるかを御説明願いたい。
#27
○杉江説明員 第一点、政府が行うべき科学技術に関する國際的事業の実施の方法、これは具体的には、たとえばすでに行われました原子爆彈の被害に関する共同調査、そのほか海潮に関する共同調査、それからまた学術論文の総合目録の調整、こういうふうなものがあります。これらは政府として他國と共同して行うべき事業であります。この「政府が行うべき」は「國際的事業」にかかるわけでありまして、國際的事業でも政府が行わずに、民間團体その他学術團体が直接行うものがむしろ多いと思われますが、この場合ここで審議事項になります事項は、政府が直接実施の責任を負いますところの國際的事業、今申し上げましたような諸事項を指しているのであります。
 次に各行政機関の所管に属する科学技術に関する事項と申しますと、この各行政機関といいますのは、これは各省廳を意味しております。その各省廳の所管に属する科学技術に関する事項でありまして、それは各省廳の所管事項に属しているものであります。從いましてこれは各省廳間の連絡調整を主たる目的としております。
#28
○冨田委員 各行政機関の所管に属する科学技術に関する事項の連絡調整に必要な措置、こういうことは必要であると言えばそれまででありますけれども、こういうことは当然この協議会がなくても行われておらなければならないものであると私は思います。それは國家行政組織法の審議にあたりまして、特にこの点は私どもが力を入れたところだと思いますが、その國家行政組織法の第二條には「國家行政組織は、内閣の統轄の下に、明確な範囲の所掌事務と権限を有する行政機関の全体によつて、系統的に構成されなければならない。」こうある。さらに第二項において「國の行政機関は、内閣の統轄のもとに、行政機関相互の連絡を図り、すべて一体として、行政機能を発揮するようにしなければならない。」と、第二條にはつきりしているのであつて、國家の行政機関がそれすらもなし得なかつたら、その大臣はやめたらよい。その役所はつぶしたらよい。私はいつも言う。役所のために國民が存在しているのではない。われわれ人民のために政府は存在する。人民のために行政機構があり、経済機構がある。私はいつもアメリカの民主的な詩人ホイツトマンの詩を例に引いて申し上げるのでありますが、大統領はわれわれ人民のためにホワイト・ハウスの中にいるのである。大統領のためにわれわれ人民がおるのではない。事務局長のためにぼくらがここに生きているのではない。われわれのために事務局長が働いてくれるのだ。國会というものは人民のためにあるのだ。國会のために人民が何も奴隸化して隸属しているのではない。すべてを洗いさらしてみれば人がもとであります。最大多數の最大幸福をねらうところに、政治の目標があると私どもは考えております。國家行政組織法の審議にあたりましても、その点は一体としてこれが活躍すべきであるということを規定してあるわけであります。そうすれば各行政機関の所管に属する科学技術に関する事項の連絡調整というようなことは、当然これは行われているべきであつて、あえてこの協議会が生れ出なくてもよかつたのではないかと私は思います。のみならず学術会議法の第五條にも科学の振興及び技術の発達に関することを一にあげ、第二に科学に関する研究成果の活用に関することをあげております。のみならずこの日本学術会議の結果というものは、すべてこれは総理大臣に報告されまして、総理大臣の手によつて、國家行政組織法の第二條によつて各行政機関にこれが傳つて行く。その行政機関はそれを通して全面的に一体となつてこれを実施して行く。こういう機能があるのでありますから、さしつかえないのではないかと、今でもそう思いますが、どうしても今の日本の行政機構におきましては今これができないとおつしやれば、話はそれまでであります。どうしてもこういう潤滑油を與えなければ日本の役所は今運轉ができない、こうおつしやれば、これは國民のため、人民のため、やがてそれがほんとうの意味での人のためでありますから、こういう機関を設けることはやむを得ないと思いますが、最近の日本の官廳、行政機関はこれだけのことすらもなし得ないばらばらのものであるのか。それともまた新しい國家行政組織法の第二條をはつきりと認識して、こういう審議会がなくても実施するような何かの手が要るのかどうか。この点をいま一應確かめておきたいと思います。
#29
○杉江説明員 各省廳の科学技術に関する事項の連絡調整の問題でありますが、これは今までも努めてまいりましたが、その專門的事項につきましては、総合的な立場において調整する点において不利な点があつたわけであります。それは行政官としての連絡調整だけでは不十分でありまして、そういう科学技術に関する事項の総合的な運営につきましては科学者がこれに加わり、恒久的な見地から、專門的な見地から行政面における諸問題に対しても十分発言し、それらの意見をくみ入れて、科学技術に関する行政が全体的総合的に行われる必要があるのであります。その点におきまして十分でない点があるのでありまして、今後はそういう点を強力に推し進めたいと考えておるのであります。
#30
○冨田委員 ただいまのお答えによりまして、今まで現実の行政機関の問に、十分そうした科学の面の專門の方面における調整連絡がとられておらなかつた。新しい審議会ができることによりまして、それがきわめて円滑に、そうして効果的にやつて行けるということでありますれば、一應うなずけることと存じます。しかしさらに私はこの日本学術会議法と、今日ここに御提案になりました科学技術行政協議会法との両案を対照いたしまして、いま少しく檢討を加えた上で質問申し上げることにいたしまして、私の質問はこれで打切つておきます。
#31
○小川原委員長 他に質疑がありませんか。――御質疑がなければ本日は本案に対する審議はこの程度でとどめたいと思います。それではお諮りいたします。引続いて郵政省設置法案、電氣通信省設置法案に対する質疑を続行いたしましようか。それとも一時休憩した方がよいでしようか。
#32
○田中(稔)委員 もう十二時に近いから暫定休憩しまして、理事会を開いて御相談したいことがありますから、午後早くやつていただきたいと思います。
#33
○小川原委員長 今の御発議に御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○小川原委員長 それでは休憩いたします。
    ―――――――――――――
午後三時四十七分開議
#35
○小川原委員長 ただいまより再開いたします。
 郵政省設置法案並びに電氣通信省設置法案を一括議題といたし、審議を進めます。御質問のおありの方は御発言を願います。
    〔速記中止〕
#36
○小川原委員長 佐藤官房長官。
#37
○佐藤(榮)政府委員 たいへん遅れまして申訳ありませんが、昨日の運営委員会か、あるいはその他の時でありましたか、本國会は國家公務員法を通せばいいのだ、かよう話が傳わりまして、國家公務員法だけが緊急法案であり、その他の法案はあとまわしにしてもいいのだというような誤解を受けたやに実は承つて参つたのであります。この点につきましては、他の機会におきまして、しばしばお話を申し上げたように存ずるのでありまするが、政府がマツカーサー元帥の書簡に基く法案といたしまして、本國会でぜひその通過制度を見たいと思つておりますものは、國家公務員法案がその一つであります。さらにこの内閣委員会にかかつております逓信省の分離法案、專賣公社法案、國有鉄道法案、公共企業体労働関係法案並びに労働組合に関する経過的なごくこまかい法案がありますが、これらを総計いたしまして六法案になるように考えるのであります。ただいつも國家公務員法というものが筆頭に出て参りまして、これがマツカーサー元帥の書簡に基く関係法案を代表しておる観があります。そのために表現が十分でなくて、ただいまのような誤解を招いておるのではないかと考えます。これを機会に私どもが事務的折衡をいたしまして、ぜひとも通過を要望されておる法案の個々の名前をこの機会に再確認をいたした次第であります。どうか皆様方におかれましては、すでに非常に御熱心に御審議をいただいているやに伺つておりますが、逓信省の分離法案につきましては、ただいま申し上げるような関係にありますので、この上とも在來の御努力にもまして御審議をぜひお願いいたしたい。この機会に一言釈明をいたしておきます。
#38
○小川原委員長 ただいまの御説明に対して何か委員の方で御質疑はございませんか。
#39
○田中(稔)委員 先般の國家行政組織法の一部改正案の官房長官の御説明の言葉の中に、各省の設置法案については今國会には提案しないというお言葉がはつきりあつたように聞いておりますから、今の御説明は御説明としてよくわかりますけれども、官房長官はちよつとした誤りにしても、確かにこの前の提案の説明と、今の弁明との間に食い違いがあるということはお認め願えますか。
#40
○佐藤(榮)政府委員 私はただいまの國家行政組織法の改正法案には、実は提案理由の説明はいたさなかつたのではないかと思いますが、ただいま御指摘になりましたし、また私がただいま釈明いたしますように、どの機会でありますか、おそらく國家公務員法その他あるいは等というような言葉をつけ加えることが正確であるものが、出ていないのがときどきあつたのではないかと考えます。その点はもしさようなことがありましたら、この機会に明確に訂正をさしていただきたい。かように考えまして、ただいま経過を御報告し、また釈明をいたしたような次第であります。
#41
○冨田委員 ただいま逓信大臣から御説明がありまして、本法案の提案の理由がよくわかつたのでありますが、実はこの逓信省の設置法案は前國会において提案されたものでございまして、その当時、私どもは前逓信大臣からぜひ逓信省設置法だけは通してほしいという強い御要望がありまして、國会閉会中も継続して審議をして参りました。そして九月に入りましてもなお審議を続けたわけでありますが、そのときに逓信省設置法案が撤回になりました。そこで新たに提案されたものが、われわれの手元に入ります前に、すでに世上に傳りましたものが、この逓信省の分割問題であります。すなわち郵政省並びに電氣通信省の二つにするということが傳えられました。そこでわれわれは今までせつかく審議を続けて参りましたが、それを一應打切つたわけであります。そこで私がお尋ね申し上げたいと思いますことは、そのような経過をたどつて來たこの逓信省の新しい姿における設置法でありますが、この二省に分割されるということは、われわれは先刻來たびたび逓信大臣から御説明を承りましたように、七月二十二日のマツカーサー元帥の書簡にもあります通りに、能率増進のために逓信省の完全な再編成が実施されることが望ましいと信ずる。そのためには政府の郵便事業を他の業務から切り離して、逓信省にかわつて内閣の内部に二つの機関を設置することが考えられる。これを根拠としてこの新しい案が生み出されたのでありますが、その当時は芦田内閣であります。さらに九月二日になお通牒が出ていると記憶いたしております。そうなるとこの案なるものは、すでに前内閣においてすつかり起案されておつたものか。それとも新しく降旗逓信大臣の御就任になつてから生み出されたものか。先刻來承りますと、三年來研究を続けたということでありますが、研究を続けることは三年であろうと、五年であろうと、われわれの問うところではありません。しかし現実の問題として國会に議案として姿を現わすに至つたのはただいまであります。そこでこの問題はすでに前内閣時代から確定的なものであつて、七月二十二日のマツカーサー元帥の書簡以後継続してこれが審議され、提案の基礎ができておつたとすれば、当時の政府並びに政府を支持しておられた政党の幹部の方々も、一應こういう点については御了解済みではないかと思いますけれども、その間の消息をお伺いできれば非常にけつこうだと思います。
#42
○降旗國務大臣 ただいまの御質疑の通りに、この法案はマツカーサー元帥の書簡によつてその著しき進展をしたのでありまして、前内閣におきまして大体の案件を整えたのであります。從つてなお行政簡素化の立場から申しましても、その他のいろいろの御意見があつたのでありまするから、その点について先ほど申しましたように、逓信省並びに行政管理廳とは相協力いたしまして、司令部とよく談合いたしまして、そのとるべき意見、重んずべき條項を順次整理いたしまして、本法案提案の運びになつたのであります。御了承願います。
#43
○冨田委員 いま一つお尋ね申し上げたいと思います。これは臨時行政機構改革審議会の報告書でいろいろ行政機構の改革についての報告がなされておるのでありますが、そのうちでこの問題と直接関連いたしております行政機構の分化及び純化、そのうち第二項に企業経営と一般行政との分離ということがあげられております。その一つが運輸省における監督行政と企業経営との区分であります。その第二は逓信省における監督行政と企業経営との区分であります。この二つがあげられておりますうちに、運輸省の方は別に日本國有鉄道法案となつて提案されております。しかるに今逓信省だけが監督行政と企業経営との区分ということが行われておりません。これは何かほかに理由がございましようか。
#44
○鈴木(恭)政府委員 ただいまのお話でございまするが、逓信省を二つにわけるということは、当時の行政審議会の後にマツカーサー書簡によつて、私どもといたしましては二つにわけることにいたしたのでございます。なお監督行政と現業の仕事を分離するという建前につきましては、この二省を設置する場合におきましても十分考慮いたしまして、郵政省の方は御案内のように現業事務ばかりでございます。從つて一本の形になつておるのでございまするが、電氣通信省の方はいわゆる電波の監督という面と航空保安の業務と電氣通信事業とは、一方は監督でございますし、一方は通信事業で別の形態をとつておるということで、航空保安廳、あるいは電波廳といつた外局がここにわかれたゆえんでございます。
#45
○冨田委員 ただいまの御説明で臨時行政機構改革審議会の報告の後にマツカーサー元帥の書簡が出た。それがためにマツカーサー元帥の書簡の方が強く影響して、こういう形をとつたということを了承いたします。それにつきましては一九四八年九月十六日、第五九八五――A一号によりますと、それの第六項に「分離した郵政省」と題しましてあげられておりますが、その第七に「事務次官または総務長官は職階に載せられた政府の官吏であつて、しかもその生涯をその仕事に投じた人でなくてはならない。その部下の要員も同様にすべて職階分類に入る人でなくてはならない。」このように分離された郵政省の事務次官または総務長官は、職階に載せられた政府の官吏であつて、しかもその生涯をその仕事に投じた人でなくてはならぬ、こうなりますと、國家行政組織法における十七條「各省に次官一人を置く。次官は特別職とする。」こうあります。これが今人事委員会にかかつておる國家公務員法において修正されまして、この次官は特別職でなくなり、一般職になるということを予定しておつくりになつたといたしますれば、これは同時に國家行政組織法第十七條の改正も行われなければならないように思いますが、その用意をお持ちになつておりましようか。
#46
○鈴木(恭)政府委員 冨田委員からおつしやつた通りでございます。この共同委員会のメモランダムの趣旨は、私どもが推量いたしますと、そこに次官または総務長官といつたような言葉を使つておるのでございまして、どこまでもこの地位を総務長官的なものとして考えておるものでございます。從いまして、この次官は当然一般職というふうな観念で考えておることは事実のようでございます。しかし現在の次官は特別職となつておりますことによりまして、しからばこの次官がどうなるかということが、必然的に問題になると思うのでございますが、これはあるいは今後の國家行政組織法の線とマツチいたさなければならないことももとより当然でございまして、今後來國会もあることでございますので、もしこれが行政組織法と相反するものでありますならば、当然四月一日解消いたとますまでには、これを改正するのもまたやむを得ない、率直に私どもはそう考えておるのでございます。
#47
○冨田委員 この新しい郵政省なり電氣通信省なりの発足いたしますのが四月一日でありますから、ただいま鈴木次官の御説明の通り、それまでに國家行政組織法の第十七條が修正されるということであれば、これは両々相まつて行けるのでありますが、現実に一方の法律が生きておる場合には、何分その用意をして両々相矛盾をしないような準備が必要ではないか、こういうことを私は考えます。
 いま一つお尋ね申し上げたいと思いますことは、これの第八に郵政業務の行政並びに運営機能を、現在逓信省でやつておるほかの業務から分離すること、並びに今考えられておる郵政省の中に独立した郵政監察廳を設けることというのがあります。独立した郵政監察廳というのは、前の逓信省設置法には出ておりましたが、今度は出ておりません。これは内部的に独立しておると言えば言えると思います。しかしそこでそういう形式のことは一應別にいたしましても、郵政監察廳がどういう仕事をするか、その任務を見ますと、この中央行政監察委員会の報告書の中に出ております行政監察委員会令の第二條に、「行政監察委員会は、中央行政監察委員会及び各廳行政監察委員会とする。」各廳にも行政監察委員会なるものがございます。さらに第四條にもありますように「各廳行政監察委員会は、当該各廳の長の監督に属し、その廳部内の各廳について監督を行い、その結果及びこれに基く勧告を、報告書として当該各廳の長及び中央行政監察委員会に提出する。」とはつきり各廳の行政監察委員会なるものがございます。そこで問題は行政監察委員会令と今後の逓信省が分離されてできます独立した監察廳と言われものとの関連はどうなつて参りましようか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
#48
○小池政府委員 ただいまのお尋ねに対しましてお答え申し上げます。現在ではまだ各廳に行政監察委員会というものは設置されておりません。そこで將來行政監察委員会が設置されました場合におきましては、委員会の構成は、私どもの予想といたしましては、民間の方が委員になられると考えております。從いまして、委員会の見る監察と、また郵政省に設置されます監察局の從來の官吏制度としての監察機能とはおのずから異なるものがありますので、両々相協力いたしまして監察の実績をあげたいと考えております。委員会は委員会としての機能を発揮し、また郵政省における監察局はその固有の本來の監察業務に携わりまして、両機関が相協力して、全体の監察機能の効果を発揮したいと考えている次第であります。
#49
○冨田委員 ただいまのお話によりますと、まだ各廳行政監察委員会はできておらないようでございますが、これは昭和二十二年九月一日政令第一八四号で出ておりまして、すでに一年以上も経過しておりますので、われわれはこれは現実に行われていると考えていましたが、間違いでしようか。
#50
○小池政府委員 昭和二十二年度に発足いたしました各廳の行政委員会は昭和二十二年度限りをもつて終了、解消いたしまして、現在中央に行政監察委員会がすでに発足いたしましたが、新しい行政監察委員会は各廳にはまだ設置されておらないのでありまして、今後設置されるものと考えております。前回できました行政監察委員会は一應前年度限りをもつて解消した次第でございます。
#51
○冨田委員 前年度限りで各廳行政監察委員会は解消したというお話でありますが、それならば將來はこれがなくなつてしまうと思いますが、先刻の御答弁によりますと、郵政省における監察局とそれから行政監察委員会と両々相まつてやつて行きたいというお答えのように拜聽したのでございますが、私の聞き違いでございましようか。
#52
○小池政府委員 二十二年度に設置されました行政監察委員会はその年度限りをもつてその使命を終るという條件付をもつて発足いたしましたために、二十二年度限りをもつて解消したのでありますけれども、新たに行政監理廳なるものが設置せられまして、そこに行政監察部なるものが新たに発足いたし、それと同時に民間の委員をもつて構成する行政監察委員会なるものができたわけでありますが、それは中央でございまして、内閣に設置されたのでありまして、各省それぞれに設置されます委員会は、前年度の委員会は一應解消しまして、また新たに各省に設置せられる予定になつておりますが、現在のところではまだ各省に設置される域には達しておりません。しかしこれはごく近い將來におきまして各省に設置せられるものと予想せられますので、もしその委員会が設置せられましたあかつきにおきましては、相協力して監察の実績を上げたい、かように考えておる次第であります。
#53
○唐木田委員 逐條審議を皆さんやつておられますので、私、法のこまかい枝葉末節に触れようとは思いませんが、先ほど官房長官が見えて一應の説明をして行かれましたが、どうしてもあのことが納得行かないのであります。それはこの國家行政組織法の一部を改正する法律案提案理由の説明の一部を改正する法律案提案理由の説明の中に、はつきりと書いてあります。それは、今期國会に各省等の設置法案を提出して、本法を明年一月一日から施行すべく連絡を進めて参つたのでありますが、御承知のごとく、本期國会は國家公務員法の改正を中心として、その会期も短期に定められたのであります。よつて政府は今期國会に各省等の設置法案を提出することはこれをとりやめ、今後なお引続き調査の上、次期國会にこれを提出し、その制定をまつて、明年四月一日を期して、國会行政組織法を施行することを適当と認めたのでありますと、はつきりプリントでもつて私たちに配つてあります。重ねて申しますが、本期國会に各省設置法案を提出することをとりやめると、はつきり明文に示してあります。これは決して意地を張つたり、まわりくどいことを申そうとは思いませんが、そのはつきりした明文と、さつきの説明とをどこでロジツクを合せるか、決して変なとらわれをもつて考えるのではなくして、虚心坦懷に考えて、一体どつちがよいかということは、私には今もつてまだ了解ができかねております。どうか逓信大臣は、ひとつ閣内不一致というようなそしりを受けないように、その点よくお話合いの上、何人にも納得の行けるような説明をもう一度総理大臣なり官房長官なりからしていただくように、あるいは逓信大臣自身からでも結構でありますが、そういうふうにおとりはからいを願いたいと思います。
#54
○降旗國務大臣 その点につきましては、行政管理廳次長の大野木君から翌日取消しがありました。その点につきまして鈴木次官から説明申し上げます。
#55
○鈴木(恭)政府委員 行政組織法の一部を改正する法律案の説明の際に、先ほど官房長官というお話でございましたが、行政管理廳の次長が提案理由の説明をいたしたと存じておるのでございますが、その際に各省等の設置法はこれをとりやめるというふうな條項がございます。これは実は各省の設置法を行政組織法の線に沿いまして、現に今各省とも作業を続けておるのでございます。しかし今期國会はマツカーサー書簡の公務員法を中心とし、マツカーサー書簡に盛られておりまする條項についてやるのであるから、いわゆる從來の各省を行政組織法の線にかえるという点につきましては、これはとりやめる、しかしマツカーサーの書簡に載つておりまする、ただいま官房長官が言われましたこの六つの法案に対しましては、もとより例外であつたのでございまするが、たまたま言葉の足りない点がございまして、各省という字句が入つてしまつたのでございます。翌日次長がこの席に参りまして皆様方に訂正をいたした次第でございまして、その点は速記録にも残つておると思うのでございまするが、まつたく手違いでありますることを私ども事務当局として非常に遺憾に存じまするが、御了承願いたいと思います。
#56
○唐木田委員 このプリントはそれが訂正してあるわけですね。
#57
○鈴木(恭)政府委員 さようでございます。
#58
○唐木田委員 わかりました。
#59
○小川原委員長 ほかに御質疑はありませんか――。大藏大臣に対しまして出席を要求しておりましたが、ただいま本会議に出席しておりまして、そちらの方が終り次第この委員会に出席されるとのことでございますが、その時間もわかりかねますので、本日はこの程度にして散会いたすことにいたします。
    午後四時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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