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1948/11/20 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 災害地対策特別委員会 第5号
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1948/11/20 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 災害地対策特別委員会 第5号

#1
第003回国会 災害地対策特別委員会 第5号
昭和二十三年十一月二十日(土曜日)
    午後一時三十六分開議
 出席委員
   委員長 椎熊 三郎君
   理事 原  孝吉君 理事 鈴木 雄二君
   理事 成瀬喜五郎君 理事 志賀健次郎君
   理事 高橋清治郎君 理事 坪井 亀藏君
   理事 加藤吉太夫君
      淺利 三朗君    大澤嘉平治君
     小笠原八十美君    小暮藤三郎君
      平澤 長吉君    石井 繁丸君
      石川金次郎君    河合 義一君
      金野 定吉君    林  大作君
      馬場 秀夫君    矢尾喜三郎君
      山崎 岩男君    大島 多藏君
      鈴木 善幸君    外崎千代吉君
      石野 久男君    只野直三郎君
      木村  榮君
 出席國務大臣
        大 藏 大 臣 泉山 三六君
 出席政府委員
          大藏事務官 河野 通一君
 委員外の出席者
          農林事務官 三浦 辰男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 災害地対策に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○椎熊委員長 これより会議を開きます。
 大藏大臣の出席せられるまで、農林省関係について説明を求めます。林野局長官三浦辰男君。
#3
○三浦説明員 農林省関係として私の方の所管にかかつております林業関係でございますが、お手元にあります表のごとく、今回の災害に対する追加予算としては、事務的に十億六千万円を要求しておるのでございます。そのおもなるものは、いわゆる治山事業、それから林道の復旧でございます。これは本年の災害が林業関係におきまして六十億円のうち約三十億は木材の流失であるとか、あるいはできた薪炭の流失であるとか、工場の損害流失等の関係で、いわば金融の面をもつてこの復活をまかなうべき部分でございます。残り約三十億が國庫の補助等を得て至急復旧を要すべき種類になつております。そのうち約三分の一程度をさしあたりぜひお願いをしたいということから、事務的にはここに揚げてありますように林道の復旧で四億五千万円余り、荒廃地の復旧、いわゆる治山事業で五億一千八百万円、炭がま、木炭倉庫等の関係で九千万円余りを目下折衝をしておる状況でございます。
#4
○椎熊委員長 長官にお伺いいたします。今の十億六千万円というものは今議会に提出される追加予算の中に組み入れられるものですか。
#5
○三浦説明員 私ども事務当局としては、ぜひともこれを組み入れていただきたいというふうに目下折衝を重ねておるような状況でございます。
#6
○椎熊委員長 大体の見通しはどうですか。
#7
○三浦説明員 それは安本方面の意向でございますので、はつきりはここで申し上げる時期でもなし、また立場でもございませんが、私どもの知る限りにおいては、きわめて遺憾ではありますが、ごく少量を組むというので、安本事務当局においては、少量にはなるが、やはり組みたいということでおるように聞いております。
#8
○加藤(吉)委員 私は今御説明の中で、炭がま並びに炭の倉庫、これに関して既往の支出がどれだけで、二・四半期でどれだけで、三・四半期でどのくらい予想されるか。その点を林道とともにお聞かせ願いたい。
#9
○三浦説明員 從來炭がまに対します補助、それから木炭倉庫に対します補助は、もと薪炭需給特別会計ができません前は、いわゆる政府補助がございましたけれども、現行の薪炭需給調整特別会計ができて、その会計において薪炭を買い入れ、そして輸送し販賣する。その会計ができて以來は、それに対する補助関係は、一切打切られておるのでございます。しかしながらこういつた災害等ができました場合においては、薪炭の生産、ことに炭の生産において著しく少くなつて、大都市方面の消費者に非常な迷惑をかけます関係から、特別会計の運用で、そこに府縣知事とも相談の上、たとえば災害後何箇月の間に炭がまを新たに復旧して、できる炭については一俵あたり四円とか、あるいは場合によつては二円とかいうものを、十回程度分――一回のかまから二回、三回と、十回出る分くらいまでは、特別に出しましよう。こういうことをやつて、その復旧をはかつて來たのでございます。しかしながら今回の、ことにアイオン台風による炭がまの決壞は、その被害地が岩手縣を中心とするいわゆる製炭の最も盛んな所でございますので、そのかまは岩手縣だけでも六千箇に近い数でございます。從つて一つのそれを目的としてない特別会計としては、その負担に耐えない。そういうことから今回は特にここに追加予算として折衝をお願いをしておるような状況でございます。林道、それからここにあります荒廃地の復旧事業に対する分につきましては、ここに追加予算の成立を見なければ、本格的な復旧にはかかれないのでございますが、從來ございます約五億程度の公共事業費の中で財政当局と連絡のもとに、林道に四千万円、それから復旧事業に四千万円、合計八千万円は、早急中の早急を要するものについて仕事をさせていただいております。
#10
○石川委員 岩手縣の六千基のかまが流失したというのですが、一基に対していくらくらいの補助の予定でありますか。
#11
○三浦説明員 一俵四円といたしまして、五百俵で二千円であつたと記憶しております。
#12
○石川委員 今九千万円の予算でありますが、九千万円の予算が一基いくらとしてありますか。初めに一基をこしらえるときに何千円かをくれてやつて復旧させるのではないですか。
#13
○三浦説明員 この場合事務的に折衝をお願いしております復旧の問題については、六割だつたかと存じますが、そういう一基幾らという單位でお願いをしております。
#14
○石川委員 その額はおわかりになりませんか。
#15
○三浦説明員 詳細を持つて來ませんでしたが……。
#16
○石川委員 そのこわれました岩手縣の炭がまは、山田線の周囲だと思いますが、かりにそこに炭がまをこしらえましても、鉄道を早くこしらえませんと、持つて來るのにたいへんだと思いますけれども、鉄道の方とはちやんと打合せをつけましたか。
#17
○三浦説明員 山田線の方は、鉄道方面の意向もまだ態度確定ではございませんが、すぐ着手をしても、少くとも一年以上を要するという程度でございます。茂市程度まで、こちらの方から言うと、今ちよつと駅を忘れましたが、そこまでの間は通う。あの周囲は國有林業も相当に多くございますので、從來のいわゆる伐採拂下げ箇所をかえて、新たに出せる方面に集中をして、燒く人のためにも、また消費者のためにもというので、態度をとつております。
#18
○石川委員 岩手縣のことばかり聞いて失礼ですが、幾らで新しいかまがつくれると御予定になつたのですか。
#19
○椎熊委員長 何かこまかい数字を持つて來ておらぬそうですから――あとで一括して薪炭に関する資料を御配付願えませんか。
#20
○三浦説明員 承知しました。
#21
○高橋(清)委員 これは木炭の生産地である宮城縣の方の実情でございますが、來月の半ばころまではトラックがききまして、山出しが停車場まで運ぶことができるのであります。ところがこれに対するガソリンがないために、運搬することができずして、去年も現に玉造郡の鬼首村には木炭が山の奥にただ積まれておつて、翌年にはその炭がざくざくになつてどうにもならぬというような状態になつているのですが、今年もまたそれを繰返さないように、かようなところにガソリンの特配を申請して、早く配給してもらつて運ぶような手配をすることをひとつお願いしたい。
#22
○三浦説明員 ごもつともでございまして、当局といたしましては、九月何日でございましたか、政府のきめました下半期の燃料対策として、トラツクのタイヤ、チユーブ、ガソリン、馬糧等にまで、できるだけ特別の手配をしておりますが、まだもちろん十分とは行かぬのであります。しかしああいつた鬼首等の深い所は特に早く出す、いつでも運べるような方は比較的早く出さぬ。こういうような考え方で進ませて行くつもりであります。
#23
○高橋(清)委員 今局長さんの申される通り、タイヤ、チユーブ、ガソリンは配給される手続になつておるようであります。けれども、実際ああいう方面には行かずに、会社から会社に配給するために、別な方面にそのタイヤが配給されたり、ガソリンが配給されて、実際には、それが円満に配給されない実情にあるようですから、よくお調べを願いたいと思います。
#24
○外崎委員 三浦局長さんに伺います。私青森縣ですが、今度の災害と多少、趣を異にするかもしれませんが、青森縣のごときは八割、九割までは官有林であつて、すべての開発上に支障を來しておる。將來官有林を民間に拂い下げる意思があるのか、ないのか、こういう点を一つお伺いしておきたいと思います。
#25
○三浦説明員 國有林がその地域に占める割合のはなはだしいところに対する、いわゆる開放の問題でございますが、これは林業行政の最も大きな問題というか、さらに進んではいわゆる國土計画の一つの大きなポイントのように考えられるのであります。そこで私自身の意見といたしましては、從來の國有林に対してさらにいわゆる地元との結び合いをもつと濃厚につけて行く必要、この点は今までのあるいは部分林であるとか、あるいは委託林であるとか、採草地、放牧地であるといつたようなもののほかに、從來の薪炭あるいは多少自家用の用材、そういうものにまである程度のいわゆる強い地元との結びつきの制度をつくるべきである。しかしながらこれをまるで手離してそれを個人にわけるとか、あるいは地方自治團体にこれをわけるということを建前にすることは、この点いろいろの疑義がございますが、私は結論的に申し上げると、それはいけない、こういうふうに考えております。
#26
○外崎委員 わけるのはいけないといえば、その縣にはいかなる支障を來してでも開放しないということですか。
#27
○三浦説明員 いかなる支障を來してもかというお尋ねに対しましては、そのいかなる支障が問題でございますが、私の先ほど申し上げたことを言葉をかえて申し上げますと、國有林は全体國有林の地方の人民と申しますか、國民のものでもあるわけであります。またもちろん山林の経営の実体から申しましても、地元と離れてその経営がよくなり得るはずがないのであります。そこでその地元との関係と全体の福祉という問題とが調和される点であろうと存じます。
#28
○外崎委員 それはすこぶるいいけれども、青森縣は八割、九割も國有林である。そのためにすべての仕事の上に非常な支障を來している。これを開放することを縣民が主張しているが、今まではどこまでも開放しない。そうして民間でやつていいものを國家が持つているということは、これははたして正しいか正しくないか、この点について伺いたい。
#29
○三浦説明員 重ねて恐縮でありますが、そういつた問題が起るというような関係からいたしまして、実はお隣りの秋田の営林局関係でございます。あそこではこれまた秋田縣自身とすれば青森縣に近いほどの面積関係でございますが、そこで同じ山林行政をやつて行く場合、國と民有林と離れていてはいけないと同時に、縣の各種の産業ともまた離れていてはいけない。こういう観点からいたしまして、縣の側と、出先管理機関である営林局側と、民間のそれぞれの有識の方々とが、協議会を開いております。そうしてその國有林の運営の仕方、民有林の指導の仕方、他産業との関連等につきまして、正式の名前はここに覚えておりませんが、協議会を開いて、おのおの部会をもちましてやつております。なおこれは各方面にも普及いたしたいので、その考え方については参考とするように、各局の方にもそれを傳えております。
#30
○外崎委員 そこで昭和二十三年度において約六千町歩というものを引揚者の入植地として今度定めた。それが発表になつた。しかしいよいよそれを拂い下げる段になると、いや右とか左とかいつて、営林局ではなるべくそれを妨げようとしている。そのために入植者も困つて、民間の土地にまで食い込んで行くので、民間の人も困つている。かりに六千町歩なら六千町歩を開放することを発表したならば、これを便宜をはかつてやるべきが至当である。しかるにこれを妨害して渡すまいというような方針をとつていることに対して、山林局長はいかなるお考えをもつておられるか。
#31
○三浦説明員 具体的な問題は私はただいまのところ存じませんが、百五十万町歩の開墾計画の際に、國有林においても当然その線に沿つて開放さるべきものでありますので、どのくらいできるかということを自発的にいろいろと調査された結果は、たしかきわめて微々たる数字でございました。そこでさらに再三の調査を重ねて、また開放に関しては私みずからがいわゆる國策の先駆者として卒先して出すべきであるという考え方から、かなり大きな数字をむしろ押しつけて、その実現に向つておりました。また民間の方におきましても、聞くところによりますと、事國有林に関しては、所有関係の移轉がめんどうでないので、場合によつてはむしろそちらの方に集中して参るというような事情等を訴えられました。これは営林局から訴えられましたが、なるほど官民地を通じて、いわゆる開墾すべきものは、すみやかに開墾の方に提供し、所有によつてその順序をつけべきではないが、しかし実情から見て、國が持つている山林であるならば、むしろ卒先してそれを出す方が、國策に沿うゆえんであるというようなことから出させておつたのであります。ところがその後世間でも非常な問題になりました。つまりあの割当自身に対する非常な批判が起き、それを強力にやりました國有林関係についても、その開墾の成否に対する批判が行われていることは御承知の通りであります。そこで結論でありますが、ともかく科学的に見て、それが開墾ができ、そこで営農ができるのだと考えられるようなところは、もし開放を拒む者があるとすれば、私どもの方としてはすみやかにそのことのないようにやることはやぶさかでございません。
#32
○石川委員 ちよつと一点だけ伺います。今度の岩手縣の災害で、國有林が地すべりであるとか山津浪がありました。たとえば早池峰山の土砂がくずれまして流れ出し、それが下の方に非常な災害を與えた。それはここにある荒廃地復旧という費用がそういうものに充てられると思いますが、はたしてあの地すべりや山津浪を起して赤裸になつたあの山に対して、何か手当をいたしましたか。もし手当をいたしませんと來年の雪解けが心配であります。雪解けの水が平野に一度に押し出て來ることを皆心配しておりますので、どういう方法をこれからとられるか、いつごろまでにとられるかお聞きしておきたい。
#33
○三浦説明員 早池峰山に起きました二方面ないしは三方面におけるきわめて大きな地すべりは、それがたまたま國有林が大部分のようであります。そこで從來の行き方であれば、いわゆる治山事業として一般会針の関係でございましたが、昨年に始まるいわゆる國有林野事業特別会計という会計の中ですべてをまかなわなければならないことになりました結果、今日の経済状況下においてそれを大々的にすみやかに復旧するというわけに、実はまいりかねるのではなかろうかと心配しております。そこで國有林としてはいわゆる重点的にすみやかにそれをやらなければ、きわめて不安を及ぼすところが甚大であるという所からやつて行きたい、こういうような考え方で、目下いろいろと計画しております。
#34
○石川委員 今局長さんがおつしやつたように、早池峰山が來年の雪解けには恐ろしく不安がある、災害が來るか來ないか知りませんが、とにかく不安があると思いますが、それに対して何か関係機関で調査を始めたか、またどのような方法をとられる御方針であるか、その点もう一度お聞きしておきたい。
#35
○三浦説明員 早池峰山の方の荒廃は、まだ踏査した結果は知りませんが、周辺から観測したところによれば、二百町歩ないし三百町歩というような一團地、人によればいや五百町歩あろうというようなのが二箇所、それに続く小さいのでありますが、百町歩程度のものが一箇所あるように聞いております。そこで確かに東北地方におきましては、雪が解けます雪汁と、それによるところの地盤のゆるみから出てくる岩石のころげ落ちることによつて、渓流がふさがれる点、これが最も恐ろしいのでありまして、私の方としては今所管しております青森縣営林局のその係に、至急調べて対策を立てろということは言つておりますが、今ここで具体的にお話できないのをたいへん遺憾に存じます。
#36
○成瀬委員 災害國であるわが國におきまして、年々歳々こういつた各種の災害による状況は最も憂うべき状態でございますが、八月に香川、徳島、愛媛、高知等を調査いたしました際に、各縣とも荒廃林野が相当廣汎なる面積に及びまして、その方面の復旧を要望されたのでございます。かようなことは全國的に同じような状態であろうかと思うのでございますが、こういつたことにつきましては、まず山を治めなくては水が治まらないことは言うまでもございません。かような点につきましての根本的施策が講ぜられて、そして一般予算的な方面からの復旧事業がなされておられるか。またそれがなされておられるとすれば、その被害に対する復旧進度がどの程度であるかということをお聞かせ願いたい。
 それからもう一つ、岩手縣、青森縣等の東北におけるところの林野の荒廃につきましては、アイオン台風とか各種の災害によりまして、たいへん憂うべきことと存じ上げるのでございますが、特に総合燃料対策といたしましては、これから冬季に及ぶ関係もありまして、この面に関するところの復旧は相当急を要するものと思うのでありますが、先ほどのお話にありましたように炭がま等も相当の破損があるということでありまして、それに対する計画をもつておられると思うのでございますが、今まさに冬季に入らんとする際、現在輸送関係で滯貨があることを予想いたしておりますが、これをもつてこの冬の期間における燃料対策といたしましての木炭の役割を果すことができるかどうか。また今から炭がまの復旧によりましてどの程度の復旧ができるものであるか。但しその要求金額も相当に上つておりますが、こういつた國家財政の財源難の時分におけるこういう要求額は、全部通ろうとは考えられません。よく行つて半分、あるいは三分の一程度というようなことも、從來の例から見て考えられるのでございますが、こういうことに対しまして、はたしてそれでこういつた炭がま等、いわゆる燃料対策におけるところの万遺憾のない復旧施策がとれるかどうかということをお尋ね申し上げて見たいと思うのであります。
#37
○三浦説明員 お尋ねの第一点の、治山事業に対する根本的の政策はどうかとのお話でございます。これにつきましては、二十一年、二十二年の二年間にわたりまして、全國のいわゆる裸山、地すべり地、その他復旧事業をしなければならないような所をことごとく縣を通じて調べてもらいました結果、それは二十五万五千町歩ある、こういうふうになりました。そこで本二十三年度を第一年として、その二十五万五千町歩の中で最も急を要すると考えられる七万八千町歩について、およそ均等割で五箇年計画でその復旧を急ぐことに計画いたしたのでございますが、本年度の予算決定におきましては、遺憾ながら六割程度を認められたにすぎないのであります。そこでその残ります四割を加えまして、二十四年度からは、二十四年度を第一年とする五箇年計画ということで、約八万三千町歩を対象として、來年度の予算についての折衝をしております。保安林の方に対しましては、從來地籍、地番等をもつて編入しておりましたのを、必要に應じて区域をもつて編入することができるというふうに直す等のことをして、制度的にも相まつて参りたいかように思つております。
 それから薪炭の問題でございますが、ことに災害による善後策の問題でございますが、先ほど來申し上げますように、この追加予算を持たざれば実現をしなくて済むというものではございませんので、さしあたりといたしましては、一俵につき四円、五百俵までというようなことをもつてやつてもらつているわけでございまして、いわゆる閣議決定の下半期の家庭燃料に対しましての薪炭については、あの線は十分確保できる自信をもつております。
#38
○成瀬委員 もう一点お尋ね申し上げますが、大体四國地区とか関西方面におきましては、氣候温暖なる関係もございまして、命ぜられなくともできるだけ開墾し、常に食糧面におきましても貢献を盡しておるのでございます。しかるに百五十五万町歩の國の開墾事業の面からするところの入植、あるいは食糧確保の社会事業的性質を帶びましたこの種の事業が、ともすれば村政と、またこういう開拓の関係に相剋摩擦を生じまして、私も各地方をぼつぼつ調査いたしまして、それらの点でいずれもが行き過ぎであるということを認識いたしておるのでございます。しかしながらその根本におきましては、人口問題とも関係するところが非常に大きいのでございまして、都会におけるところの産業の壊滅といわゆる就職難等が大きに原因いたしまして、その村に、あるいは縁者によるところの人たちを山において生活なさしめて行こうというような骨肉関係からするところの考え方が相当むりな、開墾もいたしておるのでございます。從つてこういうようなことの弊害を除去するために、森林資源造成法の審議の際に、森林及び林野の過伐、いろいろそういう植林等々を急速に実行して災害方面に対しましても後顧の憂いのないような新しい法律をこしらえて行くべく、目下その筋と交渉中であるというようなお話がありましたが、そういうようなことも、この災害関係に密接な関係があるのでありまするが、さような單行法の準備ができておられるかどうか。これを一つお尋ね申し上げたいのであります。
#39
○三浦説明員 今の治山事業の最も基をなす、いわゆる荒廃地の問題については、先ほど申し上げましたが、一般の造林の問題、造林に関連しますところの苗木の問題あるいは親木、母樹の問題等に関しまして、ただいま法律を内部で研究しております。それから植栽と伐採との規正の問題についても、でき得ればその線を上げたい、こういうことでやつております。
#40
○椎熊委員長 ちよつとお諾りいたしますが、農林省関係でいろいろ御質問もございましようと思いますけれども、大藏大臣は非常に御多忙のようでございますし、この機会をはずすと、まためつたにおいでを願われないかもしれぬと思いますので、大藏大臣に対する質問と、それから折角おいでを願つたのですから、この機会に大藏大臣から災害復旧追加予算に対する今日までの経過等について、詳細なる御説明をまず承りたいと思います。
#41
○泉山國務大臣 ただいま委員長からお話がありましたが、災害復旧費の予算化の問題につきまして、私から率直にお答え申し上げます。
 災害復旧の問題は、先般國会におきましても、満場一致をもつて決議せられました通り、國会として、また國民としてまことに深き関心を持つておる問題と、かように思うのであります。これが予算化につきましては、この國民的及び國会の意思を反映せしめまして、十分これに沿うがごとき配慮をいたしておるのでございます。しかしながら、ただ問題は、財政の方面におきまして、今日は均衝財政の強き鉄則のもとに、あらゆる歳出またはこれに見合うべき財源を総合的に観察考慮をいたしました上に決定せられるのでございますので、ただいまの段階におきましては、これを計数的にはつきり申し上げるところまで至つておりませんことは遺憾とするところであります。しかしながら各省の要望は相当に上るのでございますので、この点にかんがみまして、われわれ財務当局といたしましては、何とか今回は相当程度までのものを現実に予算化して皆さんの御要望に沿いたい、かように努力をいたしておるのであります。ただ昨年の東北並びに関東の大水害におきましての、あの場合の金融措置、ことに財政措置の面におきましては、私はやや遺憾の結果があつたように考えるのでありますが、何とかかようなことのないように、鋭意努力をいたしておる次第であります。予算の問題につきまして、さようの段階にございまするから、計数的にこれを申し上げることができないことは、はなはだ遺憾に存じまするが、しかし金融方面におきましては、さらに四十億円の額をもちまして、今日その大半は各府縣に割当てまして、これを放出いたしておる実情でございます。災害の問題は一刻もこれが復旧を急がなければならないのみならず、ことに東北、さようの方面におきましては、地域的に時期の関係もございますので、何とか一日も早く、ひとり金融措置のみならず、予算の上にこれを実現いたしまして、皆さんの御要望に沿いたい、かように今日鋭意努力をいたしておる実情でございます。以上簡單でございますが、お答えいたします。
#42
○椎熊委員長 大藏大臣にちよつと申し上げたいのですが、災害復旧費の問題は、衆議院においては、すでに全会一致の決議等も出ております。それから当委員会におきましては、建設大臣、鉄道大臣あるいは逓信大臣等の出席を求めて、所管事項についての詳細なる説明を承つております。特に建設大臣は、本年度内、三月末日までの間に緊急を要するもの百二十九億余りを大藏省に折衝中であるということを明らかにしております。本日の新聞によりますると、政府は、追加予算として災害復旧費六十億を計上するということが新聞に出ておりまするので、その程度にまで話合いが政府部内であるとするならば、今お話のあつたような抽象的なお話でなくしてもつと具体的な内訳の話を承らないと、本委員会としては議事を進めて行かれないのでございます。あなたの災害復旧に関する決意のほどは、すでに本会議においても明らかでございます。もう少し掘り下げた御説明がないと、この委員会を運営する上においてはなはだ困難を來します。目下の状況でよろしゆうございます。今の程度はこの程度に考えておるという程度でよろしゆうございますから、なるべく率直に御説明を願いたい。
#43
○泉山國務大臣 ただいまの委員長の御意思は、よく了承いたしたのでございます。ただ問題は、内閣といたしまして、また大藏大臣といたしまして、腹づもりは今日これをもつておるのであります。しかしながら前々内閣当時からの、災害復旧費に関しましてのいろいろ折衝すべき筋合いがございます。あの事実からごらんになりましても、私就任以來この問題に取組んで参つたのでありますが、いまだに皆さんに具体的にこれを御報告するような段階には至つていないのでございまして、微力はなはだ遺憾に存ずるのでございます。從いまして、ここで自分だけの腹構えを申し上げることは、かえつてよくないと思いますので、計数のことは私は差控えたい、かように存じます。
#44
○椎熊委員長 それでは重ねてお伺いをいたします。まだ予算が確定していない先に、ここで全般にわたつて説明をすることが困難だというお話も、ごもつともだと思います。そこで大藏事務当局も見えられておるようですから、事務当局より、関係各省からの要求の内容、それに対する今日までの大藏当局の折衝の状況等について、詳細なる御説明を願えればけつこうでございます。
#45
○河野政府委員 災害予算に関しまする現在までの事務局の折衝の経過でございますが、実は主計局の担当の者が参つておりませんので、私主計局でございませんので、十分な御説明はいたしかねるのでございますが、大体御要求は百五、六十億になると思いますが、その要求の内容等につきましては、各関係の大臣並びに政府委員の方から皆さま方に申し上げておるところと大体同様と御了承いただきます。それに対する大藏事務当局としての現在の査定と申しますか、それに対する事務的な取扱いの状況につきましては、ただいま大藏大臣からもお話がございました通り、全体の追加予算に計上せらるべき金額のわくと申しましようか、総額でございますが、その総額がはつきりきまりませんことには、個々の問題につきまして、これを幾らにするかということは、たとえば河川なら河川の復旧に対しまする予算要求を幾らに査定するかということが、実はまだ出て参らないという状況であります。從いまして、目下のところでは、大体災害復旧に要しまするいろいろな要求に対して、むしろ優先順位をつけるというような程度のところにとどまつておりまして、具体的に、何については大体幾らを認めるつもりであるということは、今申し上げましたような事情から、金額を申し上げる段階にまで至つておらぬ、かように御了承をいただきます。なお御必要に應じまして、主計局の担当の政府委員をこちらへ出向かせまして、十分詳細な説明を申し上げたいと思います。
#46
○椎熊委員長 主計局の担当者は、先般來強く要求をしておるのでございます。当然本日は大臣と同行せられることと期待しておりましたが、はなはだ遺憾でございます。さつそく連絡の上当委員会に御出席を願います。
 なお、大藏大臣に重ねてお問い申し上げますが、内閣官房長官は、議会運営委員会に参りまして、災害復旧費を含んだる追加予算を近日中に提案するということを明らかにせられておりますが、いつごろまでにこれがまとめて提出される運びでございましようか。
#47
○泉山國務大臣 災害復旧費の予算化の問題は、先ほど申し上げました通りでありまするが、政府といたしましては、今日この段階におきましては、できるだけ追加予算は、これを一本にしたもの、かような構想の上に立つて、諸般の準備にとりかかつておるのでございます。相当程度の進捗はすでに示しておるのでありますけれども、しからば、その近日中がいつか、かような見通しは、ここで明言できるような段階には、まだ至つておりません。
 ただこの機会に、災害費の問題について一言申し上げたいと思いますのは、災害復旧費につきましては、予算の許す範囲、かようの構想ではなしに、災害復旧費そのものに、できるだけ財源を振り向ける、かようの構想の上に立つておるということを一言附言いたしたいと思うのであります。
#48
○林(大)委員 まず最初に一つお尋ねいたしたいことは、災害復旧のために相当な額の金が復金及び普通銀行から融資されておるということを聞いておりますが、額は復金分がどれだけになつて、そして普通銀行の分がどれだけになつておるか、お尋ねいたします。
#49
○泉山國務大臣 林さんにお答え申し上げますけれども、私はちよつと内容は何ですが、概数で、全部で四十億円のうち二十一億何がしかと思いましたが……。
#50
○林(大)委員 私が聞いておりますのは、復金が四十数億、それから普通銀行が二十数億、合計約七十億になつておると思います。そこでお尋ねいたしますが、今度の予算に組まれますのは、その六十何億ないし七十億よりも、多いのであるか、少いのであるかということをお尋ねいたします。
#51
○泉山國務大臣 先刻私の申し上げましたのは間違いでありますから、これを訂正いたします。これは預金部資金からまわりますものが、四十億のわくの中から二十一億、かようになつております。ただいま林さんから御指摘の分は、あらためて答弁申し上げます。
 しからばそれと今日政府が計上しております災害復旧費予算との関係はどうか、こういうお尋ねでございますが、これは計数がただいま確定しておりませんから、まだはつきり申し上げる段階には立ち至つておりませんことを御了承願います。
#52
○林(大)委員 その関係ではつきりしなければならないことが、私に憲法上あると思うのであります。少くともすでに政府が保証をして融資をされましたものというものは、それはいわゆる予算の前貸しでありまして、政府の保証によつて出しております予算を、それだけのものをカバーするようなものを今度の臨時國会にお出しにならないというならば、明らかに憲法違反になるという私の考え方もございまするが、その点を大藏大臣はいかようにお考えになつておられるか、承りたいのであります。
#53
○泉山國務大臣 お答え申し上げます。とりあえず災害復旧の需要を金融の面でまかないます場合、財政的に予算によつてそのしりぬぐいをする、かような順序に相なるのでありますが、これを拂い出します場合に、ただいまの林さんの懸念がおありかと存じ上げるのであります。予算の問題は御承知の通り國庫からこれを補助金として出す、こういうのでございまして、つまり災害復旧の事業量は、おのずからその場合かようなことになつておりますので、その点も御了承願いたいと思います。
#54
○林(大)委員 今のお答えはあまり私にはつきりいたしませんが、私の見るところでは、少くとも今の預金部の金並びに一般銀行から融資されておる金というのは、当然予算に組まれるべきものとして政府が保証をして出しておられるのであります。そしてまたこうしたことはきわめて異例でありまして、当然予算の一部分を先に保証して使つて行くという形は、それ自体ですら私は憲法上もしくは財政法上から申しまして、必ずしもこれはよくないと思うのであります。しかしながら災害の緊急を要する場合ですから、そういうある程度の臨時措置を許すといたしましても、それを次の國会でもしもカバーできないというようなことが起りますと、これは法律上のゆゆしき問題になります。そして政府としては当然大きな責任をとらなければならない問題であるのであります。ですから、今私が申し上げます点は、日本の憲法並びに財政法の運用上の点から申しましても、大藏大臣とされましては、どんなことをしてもそれだけはきれいにカバーして行くということを、まつ正面から明言をしていただくことが、日本の憲法並びに財政法上にとつていいことである、かように思いますので、どうかひとつそれだけはこの際はつきりしていただきたいと思うのであります。
#55
○泉山國務大臣 ただいまの御指摘の点は、まことにごもつともでございます。ただいま私数字を持ちませんので、はなはだ残念でありまするが、しかし御趣旨はよく了承いたしました。ただここで申し上げたいことは、ただいまのお話の中にございました通り、何しろ災害復旧の問題は非常に深刻な、しかも一日を爭う面もございますので、とりあえず、緊急措置というやむを得ない実情も林さん御指摘の通りでございます。のみならずその金額をただちにその次に予算化する、こういうことは当然でありますけれども、しかしながらすでに計上せられておりまする予算の中から、これをとりあえず金融の面でまかなうものもございますので、この点はよく檢討をした上でお答え申し上げたい、かように思います。
#56
○林(大)委員 それに関連いたしまして、もしも政府がこの臨時國会にそれをカバーするだけの十分なる予算を組まずして、衆議院が解散にでもなりましたあとに、参議院へ緊急集会を求めて、これをもしもお通しになるということが起るといたしましたら、それは衆議院の財政を、先議すべき権利を踏みにじることに相なりますから、その点はひとつ大藏大臣においてとくと御了承置き願いたい。これに関する御明言を願つておきたいと思うのであります。
#57
○泉山國務大臣 解散を前提にしたお話でありまして、まことにお答えしにくいのでございますが、せつかくのお尋ねでありますからお答えいたします。緊急集会は御承知の通り緊急なるものをかける、こういう意味になりますことは、憲法に明示せられておる通りであります。さような意味をもちまして、これはただいま御指摘の衆議院の先議権、かようなものと抵触する問題とは考えておりませんから、御了承願いたいと思うのであります。――重ねてお答え申し上げます。緊急集会に提出いたしますものは緊急やむを得ざるもの、これは憲法第五十四條かに明示せられておる通りであります。從いましてこれが上程されます意味において、衆議院の先議権を蹂躙する、さようなものとは解釈しておらないのであります。但しこれはまた憲法の條章において、次の國会におきましては十日以内に衆議院の承認を得なければならぬ。これは当然のことでありまするが、つけ加えて申し上げたいと思うのであります。
#58
○林(大)委員 あまりはつきりしませんが、要するに災害復旧費は、この臨時國会にお出しになるということであつて、参議院の緊急集会のごときものをやつてお通しになる意思はないという意味でありますか。
#59
○泉山國務大臣 お答えいたします。なるべくそういうぐあいにしたい、こういうことを申し上げておるのであります。
#60
○林(大)委員 なるべくでは緊急集会にもしもおかけになるとしますれば、それは憲法によるところの衆議院の予算に関する先議権を踏みにじるものであるということを、はつきりお記憶願いたい、こういうことであります。
#61
○泉山國務大臣 私の言いましたのは、なるべく本臨時國会に提出いたしたい、かようなことを申し上げたのであります。
#62
○林(大)委員 続いてもう一つお尋ねいたします。もしもこの臨時國会に十分なる災害復旧費の予算がとれないような事態が生じました場合に、すなわち先ほどからの大藏大臣のお話を承つておりますと、一生懸命でやるつもりだが、全体のわくの関係で小さくなるかも知れないという感じを受けております。しかしそういう行き方でありますると、これは非常に小さくなるぞというお話をしておるととられるのでありまして、それではこの災害の対策委員会といたしましても、まことに心細い次第であります。そういう行き方ははなはだ國家百年の計を立てる上においても、私はおもしろくないと思うのであります。そこでそういう全体のわくに縛られてやらなければならないという心細いお考えでなくして、先ほどお漏らしになりましたような考え方、積極的にやるつもりであるというようなお話がありましたが、その積極的な面におきまして、たとえば國有林を思い切つてたたき賣つて、災害の起つたものには十分にそれを補償するとか、ないしはもう起らないように治山治水を思い切つてやるとか、ないしはアメリカのテネシー・ヴアレイの例などもありますが、これに関する建設公債を別に起して、それを治山治水に思い切つて使つて行くとか、つまり予算外かもしれませんが、そうした心細くない方面においての何か御構想が大藏大臣におありになりますかどうか、承りたいのであります。
#63
○泉山國務大臣 ただいまのお尋ねにお答え申し上げます。御指摘のように、今日わが國土の荒廃は、まことに憂うべきものがあるのであります。かようの見地から、ひとり災害の復旧のみならず、治山治水の問題、あるいはその他いろいろな関連の問題は、眞剣に取組まなければならぬ、かようの状態にあることは、私も深く認識いたしておるのであります。経済安定本部におきましても、いろいろ研究もございますし、またその結論として強い要望もあるのでありまするが、何分にも大体御推察の通りの財政上の、今日当面いたします大きな重圧がありまして、眼前の問題としてこれを取上げます場合には、遺憾ながらこの根本施策に手をつける、取組むということができないのを非常に残念に思うのであります。ところでその反面におきまして、根本的対策に手をつけるのではなく、何と申しますか、一時の当面対策では、いろいろこの間に御議論もあるやに承つておりまするけれども、それでも、ともかく各地方におきましてあの熱誠なる國民の声及びその復旧やむを得ずとする実情にかんがみまして、先ほども申し上げました通り、單に予算上のわく、そういうことだけではなく、この災害復旧費の問題は一つのどうしても出さなければならぬ要素、かように考えましてこれを予算化いたしておる。そういうことを申し上げたのであります。以上御了承をお願いいたします。
#64
○椎熊委員長 ちよつと皆さんにお諮りしたいのですが、先ほど來人事委員会の方から、本会議開会前にぜひ大藏大臣の出席を要求しておるので、この際大藏大臣を向うに出席させてくれないかという交渉なのであります。それからもう一つは、予算の詳細なる点については先ほどお聞きの通り、大藏大臣におきましては御言明がしにくいような状況にあるようでありまして、主計局長を呼んでおります。ところが主計局長は四時以後でなければ出席できないという返事なのでありますが、それらの点についていかがいたしましようか。もし人事委員会の都合といえども、こちらも重大なのですから、こちらはこちらで質問を続行するということであれば、その通り決行しても一向さしつかえないのですが、お互いの委員会の都合もあり、大藏大臣のからだは一つなのですから、その辺もひとつ……。
#65
○金野委員 議事進行に関して一言発言したいと思います。大藏大臣が出席しても、詳細な数字は発表できない、発表する段階に至つておらないというならば、私はこれ以上大藏大臣をつかまえてここで質問することもむだであろう、さように考えておりますし、さらに大藏当局が非常に不親切だ。われわれこれまで第一回國会、第二回國会を通じて、特に災害の問題については大藏当局と幾たびか会合を重ねて來ておるのでありますが、非常に不親切である。たとえばわれわれの聞くところでは、今幾らかわからないという事務当局からの報告でありますけれども、農林省の意見を聞いても、あるいは建設省の意見を聞いても、安本、大藏当局に向つて事務的には折衝を行つているやに承つておるのであります。大臣同士の話はこれはまた別でありますが、それぞれの関係省の係官が大藏、安本に向つて折衝しておるのでございまして、災害の最も多いのは建設省であろうし、それから農林省であろうと思いますが、これらの両省の要求額というものは当然わかつておるべきはずでありますし、そんな説明のできないようなことでは、われわれはこの忙しいのに会議を開いておるのでありますから非常に困るのであつて、明日は日曜ですから休みでしようけれども、明後日でもこの災害対策委員会を開いて、祕書か、一事務官がここに來て説明をされても困るので、必ず責任のある局長を委員会では招致するということで、今日はひとつこの程度で打切つた方がよいじやないか。
 もう一つは、大藏大臣は非常に忙しく努力されておるのでありますが、大臣が直接説明できなければ、新聞に出ているのでありますから、事務官僚にある程度権限を與えて、そういう説明をして行つた方が今後のためによいのではないか、かように考えております。官房長官が新聞に明らかに追加予算の内容を大体発表しておるにもかかわらず、大藏当局は言明ができないということになりますと、非常にこの委員会の権威にもかかわつて來ると思うのでありまして、次の会議からはかような態度ではなく、できるだけの範囲内において説明をし、詳細に答えるというような態度でもつて臨んでもらいたいということを一言つけ加えまして、今日はこの程度で会議を打切つたらよろしいと思います。
#66
○成瀬委員 私は今の議事進行に関する意見といたしまして、大臣に対する質問を打切るということは反対であります。從つてもう少しの間、大臣の出席によりましての根本的な意見を闘わして行きたい、かような意味から発言を申し上げてみたいと思うのであります。
#67
○椎熊委員長 いかがいたしましようか、二つの動議が出ているような形ですが……。速記を中止して……。
#68
○椎熊委員長 速記をとつて――成瀬君。
#69
○成瀬委員 昨年來國会におきましてしばしば災害に対する復旧を院議をもつて決定いたしております。また大藏大臣も自由党といたしまして、自由党の政策の中の十六におきましては、すみやかに災害を復旧し、治山治水を完遂することを期する。こういうことを強くうたつておるのであります。しかるに本日の新聞によつて見ました数字によりますならば、一割強のわずかな数字、すなわち六十億の災害復旧費しか見込んでおりません。かような口にいかように決定され、いかように同情されましても、その実行をなすべきところの予算的な方面に対する熱意がないということに対しましては、私ははなはだ遺憾千万に考えるのであります。さらにさいぜん委員長の問いに対しましては、その六十億の内容の説明につきましても、今予算が決定されない立場において報告ができないというお話でありますが、しからば本委員会は、調査の面におきまして調査を徹底し、そして重点的にその復旧を促進するために法律上の措置を講じなくてはならないし、また予算におきましても、そういつた復旧に対するところの適切なる予算獲得のために努めなければなりません。大体の予算が確定いたしまして、そうして本院に提出された後においての本特別委員会の活動は、あまりにもおそきに失しはしないかと考えるのでありまして、少くとも行政面における責任者といたしまして、この特別委員会の性質を御理解してくださるものであつたならば、もつともつとつつ込んだ内容の説明があつてしかるべきものである。かように考えるにかかわらず、ただ閣議において決定されないために内容の説明ができないということは、はなはだわれわれは遺憾に考えるのでございます。從つて行政権におけるところの決定権はもつておらなくても、まずまず新聞に発表するくらいであれば、その内容については微に入り細に入り、それに対する誠意ある説明を願いたい。
 なおこれは私根本問題としてお尋ねするのでございますが、大体わが國における予算上からする災害復旧は、今までの予算面における立場をとつて考えてみますと、とうてい見込みが立たない。農村における、こういつた國土におけるところの災害に対しましての予算の面から來る復旧は全然見込みない、かように極言しても、私はしかるべきであると考えるのであります。しかるにわが國産業の再建のために、復金の資金は千五百億を今回決定せんかというような空氣にあるのでございますが、かような復金の関係、あるいはまた官公労働組合等に対するところの予算面からする熱意等々から比較いたしまして、食糧増産あるいは災害復旧に対しましては、鳴物入りによりまして各種の方面から声を大にし、それを認めておるにかかわらず、その面に対する経費の予算の計上があまりにも微細であるということに対しまして、はなはだ私は失望を感じておるのであります。從つてかようなことを考えてみる場合に、新たに災害復旧金庫とか、こういつた特別の金庫制度をもちまして、一時急速に災害を復旧し、その金利に対しましては、これはまた政府が金利に対する補助政策をやつて行く、いわゆる赤字融資等の方面も復金等においてやつておりまするが、大体そういうような形における行き方をもつて災害を急速に復旧するというお考えをもつておられるかどうか、この二点につきましてお尋ね申し上げたいと思うのであります。
#70
○泉山國務大臣 お答え申し上げます。ただいま御指摘の御趣旨はよく拜承いたしました。ここで具体的にいろいろ申し上げるべき段階ではないので非常に残念でありまするが、ただこの一点だけを明らかにしたいと思うのであります。私が先刻申し上げました追加予算編成の構想におきまして、本國会の性格にかんがみ、まず第一に官公吏、公務員の新賃金ベースに対する歳出が、予算の上に順位と申すようなものを一應つけるような考え方をいたしますれば、以上がまず第一順位としまして、この災害復旧費のごときものはその次に來るべき優先順位にあるのである、かようの理解の上に立つものであることを御了承願いたいと思います。
#71
○椎熊委員長 ちよつとお諮りいたします。ただいま議長より御注意がございまして、すでに本会議が開会になつておりまして、いまだ本会議開会中の委員会開催の許可をとつておりませんので、本日は大藏当局においてもはなはだ不用意な点があるように思われますが――非常に重大なる大藏大臣のお言葉もありましたが、これらについては当委員会としてはもう少し責任ある言明を聞きたいと思いますので、本日はこの程度で散会して……。
#72
○成瀬委員 今の第二点についてお答えがないのですが。
#73
○椎熊委員長 成瀬君に御相談申し上げますが、これらの点については月曜日十一時から委員会を開いて、それまでに相当の準備をして來てもらつて、満足の行くような答弁をしてもらう、そういうことを嚴に申入れをして、本日はこの程度に散会したいと思います。
 本日はこれで散会いたします。
    午後二時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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