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1948/11/30 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 議院運営委員会 第29号
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1948/11/30 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 議院運営委員会 第29号

#1
第003回国会 議院運営委員会 第29号
昭和二十三年十一月三十日(火曜日)
    午前一時八分開議
 出席委員
   委員長 山口喜久一郎君
   理事 石田 博英君 理事 細川 隆元君
   理事 椎熊 三郎君 理事 田中 久雄君
      東  舜英君    今村 忠助君
      木村 公平君    倉石 忠雄君
      佐々木秀世君    淺沼稻次郎君
      笹口  晃君    島上善五郎君
      田中織之進君    小島 徹三君
      櫻内 義雄君    坪川 信三君
      安田 幹太君    長谷川政友君
      多賀 安郎君    内藤 友明君
      成重 光眞君    堀江 實藏君
      榊原  亨君    中野 四郎君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 殖田 俊吉君
 出席政府委員
        檢 務 長 官 木内 曽益君
 委員外の出席者
        議     長 松岡 駒吉君
        副  議  長 田中 萬逸君
        地方行政委員長 山口 好一君
        議     員 石野 久男君
        議     員 太田 典禮君
        議     員 只野直三郎君
        議     員 中村元治郎君
        議     員 寺崎  覺君
        議     員 徳田 球一君
        議     員 林  百郎君
        事 務 総 長 大池  眞君
        事 務 次 長 西澤哲四郎君
        法 制 局 長 入江 俊郎君
十一月三十日
 委員坪川信三君、河野金昇君及び石田一松君辞
 任につき、その補欠として安田幹太君、多賀安
 郎君及び内藤友明君が議長の指名で委員に選任
 された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 議員芦田均君、同北浦圭太郎君、同川橋豊治郎
 君の逮捕について許諾を求める件
 常任委員会調査員及び法制局参事の任命承認に
 関する件
 特殊勤務手当及び議会手当に関する件
 本日の本会議の議事に関する件
 日本國会史編纂所設置に関する請願(中山マサ
 君紹介)(第六二五号)
    ―――――――――――――
#2
○山口委員長 これより運営委員会を開きます。
#3
○成重委員 まず最初にこの機会に運営委員長、議長並びに事務総長に対して、國会の運営に対してお尋ねいたします。この重要な國会の今日の日程をどうするか、あるいは翌日の日程をどうするかというようなことを議するに対して、昨日は時間を余すことわずか十分か、十五分前に運営委員会を開いて、十分なる協議もせずして、ただちに本会議を召集し、そうして議長は非合法にもああいう宣告をされたということに対して、私どもは遺憾の意を表します。從つて本会議においてわれわれは成規の手続によつて、定足数の点呼を要求した。それはもちろん事務総長において点呼をされて、議長に報告し、議長は定足数に達したものとみなして、開会を宣したものと思いますが、まず大池事務総長にお尋ねいたします。何名議員が出席しておりましたでしようか。
#4
○大池事務總長 定足数の問題は、開会の宣告をしていただく前に、叶さんから定足数の問題に対して議事進行について発言したいという申出がありましたので、その議事進行の通告は議長の手元に申し上げておきました。そうして開会を宣するのには、定足数の必要なことは当然でございますので、議場の方では議長に早く開くようにの声も聞えておつたようでありますが、まだその当時は定足数がございませんので、定足数を調べておつたのであります。議長さんの方も御自分でお調べになるとは思いますが、私の方も定足数を調べておつたのでありまして、そのうちに私の方の定足数を数えておつたのが、百六十ぐらいになつてもなおかつうしろの方からどんどん入つて來つつある情景でありましたので、私は定足数があるものと認めたのでありますが、自分一個ではいけませんので、他の参事にも聞いたところが、自分の方の調査も十分であるというから、議長に定足数は十分足りますということを申し上げたのであります。
#5
○林百郎君 それは正式に名札を上げて着席している人を数えたのですか。
#6
○大池事務總長 そういうわけです。
#7
○林百郎君 われわれなどはほとんど着席もしないうちに散会しておるのですが、あんなばかなことはない。
#8
○山口委員長 他に御発言はありませんか。
#9
○林百郎君 今日はもうこれで三十日になつていますが、この本会議の持ち方について、これは公報でも通知がないし、このまま本会議を合法的に持てるものかどうか。その点を事務総長から説明していただきたい。われわれから言えば、先ほど成重さんの言う通り、定足数が一体幾らあるかわからぬし、われわれなど名札を上げて着席もしないうちに散会をしておる。何が何だかわけがわからない。
#10
○大池事務總長 私よりお答え申し上げられる範囲は、昨二十九日の会議の終りに当運営委員会を開かれまして、本日は何時に聞くということを運営委員会でおきめになりまして、採決の結果零時五分より本会議を開くことに決定をされまして、その運営委員会の御決定通りに議長はお運びを願つたことだと存じております。それ以上私としては御返答申し上げかねます。
#11
○林百郎君 われわれはその会議の持ち方について、反対をしたものであります。私は表決権はないが、反対をしたものであります。議事日程も何も通知もないし、公報の通知もないし、またそういうことが必要でないという場合には、ちやんと條件があるはずであります。一定の條件なくしてはそういうことができないはずだ。議長としてはそういう條件をどういう点から認識されて、本日こういう異常な会議の持ち方をされるか、その点をお聞きしたい。
#12
○松岡議長 その点については必ずしも何でもかでも前例があるからやればいいということではないでしようが、前例のあることでもあり、かつ今日の事態はそうするのほかない状態にありまして、事情を聽取されて、衆議院の議事の進行状態を報告しているうちに、すでに時間は余すところ一時間半しかないような状態になつて、まごまごしていると、かりに今晩のうちに委員会であがつて來ましようとも、それを何ともしがたいようなことになつてしまう。それで皆さんとも話合いの上で、参議院の方にも打合せをして、参議院にも適当な審議期間を與えるという趣旨で、明日から参議院がただちにそういう方法をとつてもらわなければならぬことに対しても、支障を生ずるわけであります。かたがた関係方面でも、遺憾なくそういう方法を講じてもらいたいという希望もあり、帰つて來て運営委員会を開いていただくように委員長に相談をし、委員長の同意を得まして、この委員会を開いていただいて、そこで御決定を見たことでありますから、私は何ら違法はないと信じております。
#13
○林百郎君 その議長が聞いて來られた事情ということは、委員長には御相談になつたでしようが、われわれ運営委員には全然御説明がない。
#14
○松岡議長 そんなことはない。さらに「議長は、特に緊急の必要があると認めたときは、会議の日時だけを議員に通知して会議を開くことができる。」これは國会法の第六章会議、第五十五條の第二項に載つております。こういう点等から先に言いました通り、必ずしもいい先例とは思つていませんが、今日の事態においてはやむを得ざる緊急の必要ありと認めてやつたわけです。どうかその点はひとつ御了承を願いたいと思います。
#15
○林百郎君 今の議長の読まれた点ですが、これは將來の國会の運営のために明らかにしておく必要があると思います。こういうように前例々々と言われると、前例がいつの間にか既成事実になつてしまう。そこで緊急やむを得ざる事態ということですが、どの程度緊急性を認め、どういう事情であつたかということを説明してもらいたいことが一つと、それから時日を通知すると言いますが、本日議長が言われた程度のことで通知として足りるかどうか。この二つの点を御説明願いたい。
#16
○佐々木(秀)委員 このことについてはきのうの議院運営委員会において相当論議せられて、あなたの方からの異論があつて、委員長から異議ありませんかといつて採決に入つて、一應採決をしてきまつてしまつたものを、われわれの意見が通らなかつたからといつて、今ここでまたその論議を新たにされるようなことでは、この委員会のみならず、本院のすべての運営が円滑に行きませんから、その点は一應多数決できまつた、無理押しでも何でもなかつたわけです。それで今後の議事を進めてもらいたいと思う。
#17
○林百郎君 ああいうやり方は無理押しだ。それで一應議長の見解を聞いておる。
#18
○佐々木(秀)委員 先ほど採決によつてきめた。その採決の際にはあなたの方からも來ておつて、大多数が賛成してきめた。
#19
○林百郎君 それは大会派の人だけが賛成をしたので、われわれは反対した。
#20
○佐々木(秀)委員 それは人数によつてここに出席しておる大多数の多数決によつてきまつたので、ここに來ておる一人々々の採決によつて多数決できまるのだから、そしはしかたがないと思う。
#21
○成重委員 山口委員長と松岡議長にお尋ねしますが、常識的に昨日の本会議の扱いをどうお考えですか。こういうことが國会の前例になつて残ることは、私どもは遺憾に思う。たとえば本会議の開会に関する重要事項その他については、議院運営委員会を開いてから、われわれは各党に持ち帰つて、あるいはその日の会議の運営に対してどうするかということを、代議士会なり党に持ち帰つて諮つてからやるのが、今までの運営委員会の大体のあり方だつたと思う。それを何を好んでか、わずかに十分か十二分前に運営委員会を開いて、強引にそういうことをやつて、しかも本会議で定足数に対する、氏名を点呼する余裕がない。私は運営委員長なり、議長がこの議会をもう少し尊重されるならば、あのときに三十分でも一時間でももう少し時間をとつて、この運営委員会を開いて、こういう会議の運営をなさるということに取運ばれるのが、妥当ではないかと考える。ああいうむちやくちやな、非合法的なことによつてやられることは、將來の國会の運営上、私は悪例だと思う。これに対する議長の見解を承つておきたい。
#22
○松岡議長 非合法的だと断定されることは、私は承服できないのでありますが、ただ後半のあまりに切迫したああいうやり方をやつてもらいたくないという御意見は、ごもつともしごくと私も同感であります。なるべくああいうことにならないようにいたしたいものでありますが、余す時間も少いので、十分御相談を願つた上でいたしたいのでありますが、要は今日本会議を開き得るようにしなければならない事態にかんがみまして余儀なくその時間を差上げることができないで、運営委員会の多数の意向としては、少くとも三十日の午前零時五分から本会議を開くべしという御決定になりましたから、皆さんに御相談の時間を十分差上げるいとまがなかつたわけであります。これははなはだ遺憾なことでありますけれども、余儀ない仕儀でありまして、その点御了承願いたいと思います。
#23
○林百郎君 昨晩の十一時四、五十分ころの運営委員会では、われわれ以外の委員の方は緊急事態を御認識なさつたかどうか知りませんが、今言つたように國会法の運営についてそうした非常的な措置ができるかどうかというような相談の余地もなく、採決されてしまつて、われわれとしてはまつたく緊急事態の意味がわからないわけです。從つてここで將來の國会の運営上必要とも思いますから、一應議長としてはどういう事情で緊急事態と認識されたか。あるいは運営委員会が多数決であつたからそれに從つたというのか。議長自身が運営委員会の決定を納得されるだけの事態に対する判断の材料を持つておられたかどうかということが一つと、もう一つは時日の通知をする必要があります。その通知をいかなる方法でやられたか、その点について議長の見解を聞いておきたい。
#24
○松岡議長 その事態なるものは、臨時國会において公務員法を解決つけなければならないということは、大体において一般的な常識となつておると私は考えるのであります。しかも先ほど申し上げております通り、その筋においては、臨時國会中に解決しなければならないものであるにもかかわらず、そういうことに関連して、参議院との交渉も私はしておるのであるが、一向進展しない。どういう事態にあるかというて、向うでやかましく言われておる。そういう事態にかんがみまして、私としましては運営委員会の諸君の御同意があるならば、今日本会議を開きたい、こういう判断をしたわけです。それで運営委員長に御相談をいたしまして、運営委員会の多数の各位の御賛成を得られたので、ただちに議長はそういう手続をとつたのであります。さらにもう一つつけ加えれば、私の説明が下手であるかどうかは別としまして、私のいかに簡潔な、下手な説明でありましようともそれらの事態はやはり多数の人が緊急なりとお認めになつたものと私は信じております。
#25
○林百郎君 そうすると議長は公務員法を臨時國会において通すことは常識だと言われますが、これは関係筋から何か命令か、指示か、そういうものが議長あてに直接あつたのですか。
#26
○松岡議長 來てはおりません。
#27
○林百郎君 われのわれの聞く範囲では、日本の國会の自主的な判断をまつということだと思う。その点について議長はどう考えられますか。
#28
○松岡議長 その点についての事情は、林君に言わせれば、だれかがかつてに判を押したということを、しきりに先ほどから言つておられますが、そういうことは先ほど議長が公にどうこうということはありませんけれども、國会内におけの党の間において、そういうことが事実上約束されたとでも了解すべき事態を、議長は無視するわけには参りません。だからというて、それが公式に議会運営の上にどうであるかということは、私の申し上げる限りでないと思います。そういう事態をさしつつ、合法的に運営委員会の諸君に御相談して、ものに処するというのが議長の職責だと、かように信じております。
#29
○林百郎君 その点ですが、議長の先ほど言われます通り、ある会派の人たちの間だけの約束で、判を押したかどうか知らぬが、そういうことでわれわれは何ら納得できない事情で、緊急だとか何とかいうことを議長が判断されるということは、明朗を欠いておる点があると思う。
#30
○松岡議長 それはあなたの御見解で、これ以上は私は議論にわたつて申し上げることを差控えます。
#31
○林百郎君 そうすると、結局議長の判断は、ある一部の会派だけの動きでもつて、國会全体を運営するというように、われわれは解釈せざるを得ない。
#32
○松岡議長 一部というようなことをあなたが勝手におつしやつては困ります。
#33
○小島委員 この臨時國会は國協党、社会党、民主党が内閣を持つておつた時分に、國家公務員法を審議する必要があると考えて召集したものであることは御承知の通り、引続いて民主自由党においてもまだ内閣は持つていなかつたけれども、とにかく國家公務員法を審議する必要ありとして、召集を要求した臨時國会でもある。そうすればとにかく國会の大多数が必要なりとしておるこの臨時國会に、公務員法を通さなければならぬという意思を持つて、おそらく召集をしたものだと考える。そうすればそれが二十九日になつて衆議院を通らないということになれば、参議院の審議期間というものがある以上、議長として一日くらいの審議期間を参議院にやらなければやれないと考えるのは、当然だろうと思う。そうすれば議長が緊急事態なりと考えたのであろうし、また緊急事態であるかないかということは、この國会の召集に参加した以上、野党與党を問わずわかつておるはずで、そこまで議長に何も聞く必要はない。
#34
○林百郎君 今小島委員の話によると、この臨時國会は公務員法を通すことを前提として召集されておるというが、この臨時國会は公務員法を審議するということで召集されておる。どうしても三十日に通過させなければならないということの前提にはなつておらないと思う。
#35
○小島委員 ある法案を審議するために召集した議会というものは、もちろんその前提として会期中に通すという目的でやつておるので、だてや醉狂で審議しさえすればいい。そんなことで召集するものでない。通るか通らぬかは、審議の状態できまるものとして、通す意思でやることは当然である。
#36
○榊原(亨)委員 先ほどから私どもはいろいろ御議論のあることを承つておりますが、大体眞夜中にかような会を開かなければならぬ。私どももこれは緊急やむを得ないということを認めて、さつきは賛成したのでありますが、かくのごとき事態に立ち至つたということにつきまして、野党の三派の方、あるいは與党の方、いわゆる大会派の方々にも御反省をお願いいたしたいと思うのであります。どの点を御反省をお願いしたいということは、私がここで申さなくても、各党ともその間の事情はよくおわかりのことだと思う。そういう点を御反省くださつて、今後はかくのごときことがあまり起らないように御努力くださることにお願いして、大体これくらいでやめていただいたらどうかと思います。
    ―――――――――――――
#37
○山口委員長 お諮りいたしたい問題がありますから、事務総長から説明願います。
#38
○大池事務總長 各派共同提案で決議案が一つ出ております。それは行政機関設置法案提出に関する決議案、國家行政組織法が一月一日から施行されることになつておるが、この法によつて設置されていない行政機関がありますので、それをすみやかに第四國会に提出するようにという意味合いの決議案と了承しております。この決議案が成重さん外細川さん、小島さん、榊原さん、堀江さん、中村さん、各党共同提案になつておりますので、これをでき得る限り緊急上程の機会を早くとつていただきたいという申入れでありますから、御報告申します。
#39
○小島委員 私実は賛成者の中に署名いたしておりますが、これは私個人としてまことにもつともと思つて書いたので、各派共同提案ということになると、党へ帰つて相談しなければなりません。しかし、われわれ自身賛成することはもちろんであります。その点言葉を訂正していただきたい。
#40
○成重委員 それは各派共同ではない。それだけの人の賛成を得て出しておる。
#41
○山口委員長 ただいまの行政機開設置法案提出に関する決議案の取扱いについては、きよう午後から開かれる運営委員会において決定いたしたいと思いますが、御異議はありませんか。
#42
○山口委員長 さように決定いたします。
#43
○林百郎君 また昨晩のような奇襲作戰に出られると困るので、一体今後國会の運営をどうなさるのか、それを委員長あるいは議長にお諮りしておきたいと思います。
#44
○山口委員長 御承知の通り会期は余すところ本日だけになつておりますから、奇襲作戰ということはどうかと思いますが、これから引続き今晩の十二時までは続くものとあらかじめ覚悟しておくことが、今日の事態としては適当でないかしらんと、私はかように思います。
#45
○林百郎君 このまま逐次委員会から法案のあがるのをまつという態勢になつておるのですか。
#46
○山口委員長 大体そういうことになつております。
#47
○成重委員 この機会に事務総長にお尋ねします。こういう前例のあまりないような徹夜の会議などをやつて、警務課の者などに対して食事などに対してはどういうことをしておりますか。
#48
○大池事務總長 それは警務課のみでなく、全員みな残つておるわけでありまして、これは議員さん方もみなこういうことでありますから、非常時の意味で万やむを得ず全部献身的に努力をしております。
#49
○成重委員 物的にはどういうことをしておりますか。
#50
○大池事務總長 給與の点は時間外勤務で規定に基くことは当然でありますが、それ以外に、徹夜勤務は徹夜勤務の時間外勤務というものがあります。
    ―――――――――――――
#51
○松岡議長 お聞き及びであろうと思いますが、この機会に御報告申し上げておきたいことは、政府から給與についての追加予算が出て参りました。これについてあちこちで、予算が出た以上は一應大藏大臣が予算案の説明をすべきでないか、こういう御意向のあることを私伺いました。これもごもつともなことであると思います。ただしそれにあまり多くの時間を要し、それがために大切な法案の審議が不可能になるようなことになつては相ならぬと思いまして、政府にも多少の難色があるやに見受けましたけれども、せつかく不可分であるということを主張されて、二十九日に御提案になつたことであるから、公務員法が本会議で審議される前に、一應予算案を御提出になつた趣旨なりとも、どんなに短かくとも述べていただく。そうして時間の都合もあるから、それに対する質問等は各党の御了解を得て、省略することの御同意を願うにもせよ、とにかく簡單なりとも趣旨を一應弁明してもらえぬだろうかということを申出たわけです。大藏大臣は大体それを了承したということになつておりますから、それから先のことはまた御相談であるのでございますが、このことをこの機会に御報告申し上げておきます。
    ―――――――――――――
#52
○中野(四)委員 この際ちよつと聞いておきたい。人事委員会が休憩に次ぐ休憩で、いつあがるのだか見当がつかぬということは、非常に困る問題であります。從つて各派から運営委員が出ておられるのですが、大体人事委員会は國家公務員法の改正を何時ごろまでにあげるかということが一つ、いま一つは本会議は何時ごろにやる考えであるかということをきめておかなければいかぬ。なぜかならば参議院の関係があるからで、この二つは運営委員会できめておかなければならぬ。りくつを言えば幾らでもあるが、けじめをつけておかなければならぬ。
#53
○倉石委員 今の中野さんの御発言に関連いたしまして、ちよつと民主党の方にお伺いしたいと思うのですが、承りますと民主党、社会党、國民協同党の三派で共同して、公務員法に対する修正案をお持ちになつて、それを関係筋の御了解を得られたということを承つておるのでありますけれども、その通りでしようか。
#54
○小島委員 私はそういう事情については多少知らぬでもないのですけれども、議員に質問を受けて、民主党員の立場としてこれを答弁する限りではないだろうと思います。
#55
○細川(隆)委員 社会党も同様です。
#56
○成重委員 ただいま議長さんから予算案が提出されたから、大藏大臣が一應説明をされるということをおつしやつたが、謄写版で刷つた款項ぐらいを書いたものですか。
#57
○山口委員長 そうです。
#58
○成重委員 これはこの前の芦田内閣のときにも、ここにいらつしやる山口さんなり、木村さんなりの先輩の各位が、あのときに予算案の提出に対して、不備な点を指摘して、なかなか強硬にその点を御主張なさつたのですが、何か昨日そういう予算案が出たとおつしやいますが、予算案は各議員の手元に配付されたのでありますか。あるいは私の手落ちかもしれないが、私は何らそれを見ておりません。
#59
○山口委員長 多分配付されたと思います。
#60
○成重委員 あれなら私も見ておりますが、あの程度のものが出たときに、今の民主自由党の諸君は当時の與党に対して、予算案ならずということを御主張なすつたのですが、今政府側になつてそういうものを予算案として出されたのですか。
#61
○山口委員長 お答えいたします。議院運営委員長としてお答えする筋合いでもないと思いますが、もし成重委員においてこれが疎漏なり、あるいは氣に食わないというような点があれば、どしどし政府に向つて難詰されていただきたいと思います。
#62
○木村(公)委員 先ほど倉石君から民主党の委員にお尋ねしたのですが、民主党、社会党、國民協同党三派から修正案をお出しになるかどうかということに対して、社会党並びに民主党の委員諸君は、この点については答うる限りでないというお話でありましたが、それに関連してもう一つお尋ねをいたしたいのであります。幸い社会党の細川君がおられるから伺いたいが、社会党としては、仄聞すれば社会党の單独修正案をお出しになるという話も聞いておりますが、これは議院運営の上において大事なことでありまして、あなたの方のおなかの中を割つてお話願いたい。
#63
○石田一松君 それはいかぬ。この運営委員会は常任委員会で、常任委員会において審議することは議題となることを審議するのであつて、党の責任においてわれわれ同士が質疑應答するためには、どういう手続をしなければならぬか。これを委員長が黙つて聞いておる。個人々々で質疑應答をするのを黙つて発言させてぼんやりしておつてはいかぬ。
#64
○山口委員長 その発言がいかなる発言であるか。発言が終らなければ委員長としてはこれを判断することはできない。だから私としては今まで聞いたのです。
#65
○木村(公)委員 それなら委員長にお尋ねを願いたい。ただいま非公式ではありましたが、細川委員のお話によりますれば、社会党からは國家公務員法に対する單独修正案をお出しになるということが明らかにされてありますから、続いて委員長から議事の運営上、これまた必要でありまするから、その内容等についてもお尋ねを願えないかと思います。さらにまた先ほどわが党の倉石委員から三派共同で、すなわち社会党、民主党、國民協同党から修正案を出されるというお話であつたが、それは事実かどうかというお尋ねを、直接委員にお尋ねをいたしましたがために、御返答がありませんでしたが、この点についても委員長からお尋ねを願い、さらに進んでその内容等についてもお漏しを願つておきたいと思います。
#66
○小島委員 何の修正か知らぬけれども、國家公務員法の修正とおつしやるのだろうと思いますが、これは人事委員会の委員が提出するのであつて、運営委員会で一々そんな答弁をしたりする限りでないと思います。
#67
○石田一松君 今民自党側からいろいろと議論が出ましたが、私たちは衆議院議員として政府が提出した國家公務員法の一部を改正する法律案が、原案通りで國会を通過するか、あるいは修正して通過するか、修正権については議員それぞれ権利をもつておると考えております。その点だけで十分であろうと私は思います。
#68
○林百郎君 國会法には「議長は、特に緊急の必要があると認めたときは、会議の日時だけを議員に通知して会議を開くことができる。」とありますが、この議員に対する通知は、欠席しておる議員があつたら、どういう方法でやられておるか。この点を明らかにしていただきたい。
#69
○大池事務總長 それは先例もありまして、通知し得る所だけは、つまり議場において通知をしたわけでありまして、それ以外は事実不可能でありますから、やむを得ません。
#70
○山口委員長 ただいま日本國有鉄道法案が委員会から可決されたと申して來ておりますが、これをいかように取扱いますか。
#71
○大池事務總長 これを本会議に上程します場合は、いつでも開き得るわけでありますが、これだけ先にやつて休憩することにいたしますか。
#72
○中野(四)委員 それは國家公務員法の人事委員会におけるところのあがりぐあいいかんにあると思う。
#73
○山口委員長 今人事委員会は二時半まで休憩しておるそうですが、休憩後いかようになるかということは、ちよつとわからない。
#74
○中野(四)委員 これはどちらに責任があるかということを考えなければならぬ。かつて人事委員会で、國家公務員法の政正に対して、遅延する責任は政府側にあるというのが、委員会の委員の多数の意見であつた。今日なお政府側に責任があるものか、委員側に責任があるものか、これを確かめておきたい。しかる後において議院運営委員会としても警告を発して、なおかつ責任の所在いかんによつては、これをただちに本会議に移して、それぞれの手続をふむという方法もあるのだから、私は便々として二時半まで延び、さらに休憩をする。また休憩に次ぐ休憩をするということがあつては、おだやかではないと思う。もうこのくらいの機会においてすみやかに事態を調査すると同時に、警告を発することがよろしい。お諮りを願いたい。
#75
○山口委員長 お答えいたしますが、運営委員会から中野君の言われるような強い結告を発するということは、取扱い上いかがかと思うのです。その前に中野君のおつしやつた人事委員会の審議が遅々として運ばずというようなときに、本会議にこれを移すべしというようなことが、本委員会に決議された場合の処置はまた別でありますが、本委員会としては人事委員会に向つて、その審議の促進方を要望するというような程度が妥当ではないか、かように思います。
#76
○林百郎君 中野委員の言われる警告を発するということの前に、われわれは十分調査をしなければならぬ。ただ便々として延ばしておるのでなく、おそらく各党で修正する余地があるならば、修正案を持つ。しかし修正案を持つには、関係筋との交渉があるということで、交渉をしておるのだろうと思う。そういうことでわれわれが事態を調査することはいいが、調査もしないでここで警告を発することには賛意を表しがたい。
#77
○松岡議長 運営委員会の各位はすでにお聞き及びの通り、日本國有鉄道法案というものが委員会をあがつたという報告に接したわけでございます。これは何といつても一連のものと考えなければならぬ。一方はこういうぐあいになつておるし、聞けばまだあまり進捗していないそうだけれども、都合を聞いて、これを先にあげておかなければならないような切迫したことならば、公務員法だけあとに残して、参議院へやるという方法もある。だからどういう事情であるか、早くやつていただきたいという程度のことを申し出ることは、議会運営の上で何らさしつかえないと思います。
#78
○山口委員長 お諮りいたします。日本國有鉄道法案の取扱い方について、御意見はありませんか。
#79
○細川(隆)委員 これはやはり公務員法が主体の法律でありまして、この成行によつて、また本会議でこれをどう扱うかは自然にきまつて來るのですから、討論の方法なり、さらに本会議において委員会でとらざる方法もとり得るのですから、これは公務員法があがつて來るまで、お待ちを願いたいと思います。
#80
○山口委員長 それではいかがでしようか。暫時この委員会を休憩して、日本國有鉄道法案の問題は、この委員会がしばらく休憩後、人事委員会の様子と見比べて、御相談するというようなことにいたしたいと思いますが、おさしつかえありませんか。
#81
○山口委員長 しからばさように決定いたします。
    ―――――――――――――
#82
○大池事務總長 院議無視排除に関する決議案、赤松明勅さんから出ておる案であります。これを取調べたところオーケーが來ておるといいますから、これが上程の時期等を、御決定願えますならば、おきめを願いたいと思います。
#83
○林百郎君 それはわれわれの党も入つておりますが、この前にわれわれの院議の決議をもつて、公務員法と給與ベースとは不可分なものであるから、これは公務員法を上程しておる限り、追加予算もすみやかに上程して、不可分としてやるべしという決議がなされておる。しかるに公務員法だけが本日通つて、予算は説明すらされてないということは、院議を無視しておることであるということの決議です。それで予算と公務員法とは一体審議すべきだという決議案です。
#84
○木村(公)委員 これは私どもはその必要なしと思う。
#85
○山口委員長 いかがですか、この程度で休憩に入りたいと思いますが、ほかに御発言はありませんか。
#86
○山口委員長 本委員会は暫時休憩いたします。
    午前二時二十分休憩
     ━━━━◇━━━━━
    午前四時七分開議
#87
○山口委員長 これより運営委員会を開きます。
#88
○松岡議長 ただいま運営委員会を督促されましたが、実は今重大な申し入れがありました。かねて世間の一部ではいろいろうわさされておりましたが、要するに各党間における一つの同意書とでも言いますか、そういうものが提出されておつたのが、実行不能の状態になつてきた。こういう新事態が現われた限りは、この新事態によつて旧來のように、具体的に言えば與党が多数党であつて、そうして小数党で出す提案というものが否決される運命が十分に予知される場合において、そういう意思表示をするということについては認めておつたところの、オーケーのない修正案の提出は、この際この新事態の前に認めるわけに相ならぬ、こういう申し入れがあつたわけであります。――とにかくそういう重大な申し入れがあつたということを、私は皆さんに御報告申し上げます。
#89
○成重委員 松岡議長にお尋ね申し上げます。オーケーのない修正案を從來においては出したところで、國会においてさしつかえなかつたが、それが今回の事態は、事前において三派ないし四派の方々が関係筋に対して何らかの公約をされておつた。そういう修正案に賛成して通すという約束をしておつたので、結局修正案を出せないというのですね。
#90
○松岡議長 さつき私の言つたことに盡きております。要するにそれらの間における協定の実行ということが困難な事態になつたのです。
#91
○椎熊委員 みんないろいろな関係は知つているわけですから、もうこの際は体裁のことは言わずに、この申入れを率直に受入れるか受入れないかということです。私どもはこの申入れを受入れないなどという、現下の置かれた日本の態勢はそんな状態ではありません。受入れるべきものです。
#92
○中野(四)委員 淺沼君、かた苦しいことを言うのじやないが、あなたの方の意見はどうなんですか。
#93
○淺沼委員 今突然言われたので、一ぺん相談をしてみなければならぬ。
#94
○小島委員 五時までに人事委員会を開く前に、各党の態度をきめることが必要でしよう。
#95
○椎熊委員 この新事態の前に各党の態度を早く決定を願うことが、焦眉の急だと思います。
#96
○中野(四)委員 議長からそういう言質をとつた云々ではなく、大体これには時間的な制約があろうと思う。それを考えてみれば、お互いに早く党へ帰つて報告し、党議をまとめて一定の時間、はつきり何時にやるということをきめようではないですか。委員長はその決をとつてもらいたい。
#97
○山口委員長 時間の点はいかがでしようか。
#98
○林百郎君 先ほどどなたかの委員の方から、五時までに委員会をあげて、六時半までに本会議をやるとかいうことを、聞いたのですが、正式にはどうなんですか。
#99
○椎熊委員 委員会は何時にあげろということをおつしやらなかつたのですか。
#100
○山口委員長 大体運営委員会は四時三十分までに終つてもらいたい。各委員会は五時から五時三十分までに終つてもらいたい。本会議は五時三十分から始める場合には七時、五時に委員会が終つた場合には六時三十分というようなことでありましたが、私は六時三十分といつても、とてもむずかしいと思うから、とりあえず本会議は七時までに終るというようなことに了承を願いたいと言つておきました。一切合財五時半から七時に終るということです。
#101
○石田一松君 委員会に対して時間の制限をつけるならば、本会議で委員長の中間報告を求めた後でないと、國会法の違反になります。
#102
○松岡議長 正式なものでない。そういう希望というお話で、正式なものはよくわかつております。何時までにあげろということでありますが、それは國会法に基いての話と違う。一應報告しろと言われるから、先方に意見を私が傳えただけです。
#103
○石田一松君 それをこの運営委員会で運営するために、どういうふうな手続をとれということですか。
#104
○松岡議長 手続はこれで大体了承事項としておるのであつて、もしもこれがいけないということであれば、また事態は新たになるわけです。そのときはあなたのおつしやるように、本会議に中間報告を求めるなら、本会議で院議をもつてそういうことを委員会に要求するなり、これはその次に來る事態だと思います。
#105
○中野(四)委員 四時半になつてしまつたのですが、議院運営委員会をさらに開かなければならぬ。各党の協議を二十分なら二十分、十五分なら十五分と切つて、嚴格にやろうではありませんか。
#106
○山口委員長 それでは暫時休憩いたしまして、四時五十分から再開することにいたします。
    午前四時三十分休憩
     ━━━━◇━━━━━
    午前五時開議
#107
○山口委員長 再開いたします。
 先ほどの申合せについて、各党でその後党に帰られていろいろ御相談の結果、いかようになりましたか、御発表を願いたいと思います。
#108
○今村(忠)委員 民主自由党は先ほどの申合せの通りであります。
#109
○細川(隆)委員 社会党は先ほどの勧告の通りで、この要望になるべく沿うように、委員会も本会議も努力するというふうにきめるように願いたいと思います。
#110
○椎熊委員 先ほどの勧告通り。
#111
○松岡議長 國協党は見えてないけれども、信用してくれということでした。
#112
○成重委員 私の方は人事委員会における公務員法の審議の経過を聞かなければ、態度を返事するわけに行きません。
#113
○榊原(亨)委員 私の方はその通りでよろしいです。
#114
○中野(四)委員 先ほどの勧告の通り。
#115
○林百郎君 私の方は國会の自主的な判断に待つべきだと思います。
#116
○只野直三郎君 さつきの申合せの通り。
#117
○石野久男君 労働者農民党は人事委員会の審議の経過にかんがみなければはつきりしない。ただそういう制約を受けることについては、國会は自主性を持たなければいけないと思います。
#118
○山口委員長 大体各党の御意見はわかりましたが、人事委員会における審議が終了しましたら、ただちに本会議を開くようなことに御了承できますか。
#119
○田中(織)委員 その点については予算に関する説明を、公務員法を上程する前に本会議でしていただきたいということをお願いいたします。大藏大臣も了承しています。
#120
○林百郎君 不可分の決議案が通つておる。
#121
○成重委員 私の方は先ほど申し上げましたように、人事委員会の審議の結果によつて、こういうことを申し上げておりますが、ただいま審議の過程におけるわが党の態度から想像いたしますと、私の方は原案に賛成できないだろうと思います。從つて人事委員会が終ると同時に、運営委員会あるいは運営小委員会を開かずに、ただちに本会議を開会されますか。
#122
○山口委員長 もうこれで決定いたしておけば、人事委員会が終りましてから、まつすぐ本会議に持つて來るということで、案そのもののルートとしては、何も運営委員会に來ないわけです。まつすぐ本会議へ行くと思います。
#123
○成重委員 そこでもし人事委員会において、私の方の修正案、あるいは反対意見を述べたが、多数によつて原案が可決されるとか、あるいは他の党派からでも修正案が出て、私の方の党でその意見と相違が生じた場合には、私の方は反対討論を希望しております。
#124
○山口委員長 それはこれから相談するのです。――速記をとめてください。
#125
○山口委員長 それでは本会議は何時から開くことにいたしますか。
#126
○山口委員長 五時半になつたならば、各党の了解を求めずに振鈴を鳴してもいいですか。
#127
○山口委員長 それではそういうことにして、採決は起立採決、議長の宣告に対しては異議をさしはさまない。原則として討論の時間は各党一名五分、爾余の取扱い方については、議長一任ということに御了承願います。
#128
○堀江委員 事務総長にお伺いしておきたい。先ほど委員会において専賣公社法の審議にあたつて、採決しましたときに、修正案が社会党から出されたわけです。それが否決になりました。それから今度は原案に対して採決がとられた。それがまた否決になりまして、否決になつたという宣告を委員長がやつたわけです。ところが、これはどうもおかしいというようなことで、再議をやつて、やり直したということですが、これは法的に大きな間違いであるという見解をもつて、抗議を申し込んだわけです。一事を再議することはいけないのですが、その点はどうですか。
#129
○大池事務總長 一事不再議の原則は、議事法としてもちろんあるわけでありますが、議会においては最終決定は本会議でやることでありまして、委員会の決定は最終決定の予備のものであります。從つて今日までも、一旦委員会で決定して來たものを、本会議においてさらに再付託して審査せしめたこともありますし、委員会限りにおいて再付託の議決をし、審査の途中において誤りがあるというので、いろいろなことをやつた例はたくさんございます。先例の方にも二百十四に「審査終了したる議案を再び議題に供す」ということで、すでに三十数回もあることでございまして、それは最終決定の予備審査に遺漏ある場合は、遺漏なきを期すということが、委員会の本旨であつて、今日までしばしばやつておつたことであります。
#130
○堀江委員 そうしますと、さつき私が申しました修正案も原案も否決になつた。そうしてさらにやり直したということは、法的に違法ではないのですか。
#131
○大池事務總長 違法ではないわけです。同じ議案を同じ委員会においてもう一度やり直したということです。
#132
○林百郎君 そうすると専賣公社法案は、どういう形で本会議へ上程されて來ますか。
#133
○大池事務總長 それはまだ十分聞いておりませんが、修正議決されたと聞いております。この最後の問題は、單にそれのみならず、内閣委員会においても國家行政組織法の問題が一旦議決がしてありましたが、それを一應念のために再議にかけて、本日あがつたということを聞いております。
#134
○山口委員長 それでは午後の運営委員会は、皆さんお疲れでもありましようから、午後三時に開くことと決します。
#135
○成重委員 その運営委員会のあとで、第一新聞の方を引続き片づけましよう。
#136
○山口委員長 これにて休憩いたします。
    午前五時三十分休憩
     ━━━━◇━━━━━
    午後四時十分開議
#137
○山口委員長 それでは議院運営委員会を開きます。
 國会職員の人事及び手当等について議長より承認を求められておりますので、それについて事務総長より説明を願います。
#138
○大池事務總長 ただいまお手元に常任委員会調査員任用候補者及び衆議院法制局職員(参事候補者)略歴という二つの刷りものを差上げてありますが、そのうち調査員の方の諸君はいずれも各常任委員会から調査員としての推薦があつた方でありますが、國会の職員考査委員会の行いました試驗の結果いずれも合格されましたので、それぞれ各常任委員会の調査員たることの御承認方をお願いいたしたいと思うのであります。委員会名及び調査員の氏名は次の通りであります。
     水産委員会 上田 正喜
     決算委員会 村田 恒治
     逓信委員会 東   哲
     商工委員会 藤沼 六郎
     農林委員会 藤井  信
     逓信委員会 倉富 東吾
     人事委員会 本田 敬信
   経済安定委員会 古谷 三郎以上であります。次に
 法制局主事(参事候補者)
          河村 次郎君
          大井 民雄君はいずれも先般試驗を通られた諸君と同様に、考査委員会で参事の有資格者と認められましたので、今回この両君の参事昇格方を御承認を願いたいと思うのでございます。
#139
○山口委員長 ただいま事務総長より説明の件は、これを承認するに御異議ありませんか。
#140
○山口委員長 御異議がないようでありますから、これを承認することに決定いたしました。
    ―――――――――――――
#141
○大池事務總長 次に特殊勤務手当の点について御説明申し上げます。特殊勤務手当の種類及びその支給を受けるものの範囲、並びにその手当の額はその刷りものにも書いてありますが、
 一、渉外勤務手当については、渉外
  関係事務にして特殊勤務に從事す
  る職員に、國会開会中一人平均月
  額千円以内を支給いたします。
 二、速記授業手当については、速記
  養成所の所長、副所長、教授、助
  手及び講師に一人平均月額千円以
  内を支給するものであります。
 三、委員会会議録筆記手当について
  は、速記に代えて委員会会議録の
  筆記に從事した職員に一人一時間
  につき五十円以内を支給するもの
  であります。
 四、現金出納手当については、現金
  取扱い事務に從事する会計課職員
  に、一人月額五百円以内を支給い
  たします。
 五、自動車整備手当については、自
  動車整備に從事する職員に一人月
  額五百円以内を支給いたします。
 六、自轉車手当及び下足手当につい
  ては文書等の送付用務のため自轉
  車乗用を命ぜられた用人及び下足
  取扱いを命ぜられた用人に一人月
  額百円以内を支給いたします。但
  し下足手当は國会開会中だけであ
  ります。
 これは昭和二十三年十一月分以降の給與についてこれを適用いたしたいと考えております。なおこれは職員組合等と一應打合せをしてこしらえたものでございます。
#142
○山口委員長 ただいまの事務総長の説明に対して御質疑等はございませんか。
#143
○山口委員長 別に御質疑もないようでありますから、ただいま説明の件はこれを承認するに御異議ありませんか。
#144
○山口委員長 御異議ないようでありますから、これを承認することに決定いたしました。
    ―――――――――――――
#145
○大池事務總長 もう一点お願いいたします。この前に一應当委員会の御承認を得た議会手当の件でございますが、これは予算関係等もありますので、大藏省とも交渉をいたさなければなりませんから、その額等は申されませんが、多少なりとも出し得るものがございますならば、これを議会手当として出すことに御了承を願いたいと存じます。
#146
○山口委員長 ただいま事務総長より説明の件はこれを了承することに御異議ありませんか。
#147
○山口委員長 御異議ないようでありますからさよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#148
○山口委員長 次に本委員会から地方行政委員会に申入れをいたしました公務員の衆議院議員立候補制限に関する問題、及び年賀郵便等選挙運動の文書制限等の関係の問題につきまして、先刻地方行政委員長から地方行政委員会のその後の経過について説明をしたいとのことでありますから、この際これを許すことに御異議ありませんか。
#149
○山口委員長 御異議はないようでありますから、地方行政委員長の御説明を求めることにいたします。
#150
○山口好一君 地方行政委員長の私より御説明申し上げます。
 過日この議院運営委員会より私の委員会に、公務員が衆議院議員に立候補するにつきまして種々弊害のある面より観察して、これに制限を付する法案の作成をしてもらいたい、こういう要請がありましたにつき、私の委員会ではさつそく選挙法改正に関する小委員会を設置いたしまして、今日まで数回にわたり各党各派の人々の意見も徴しまして、鋭意研究を重ねました。しかしこの問題につきましては公務員の範囲をいかがいたすべきか、あるいはその制限の方法として退職後の年限とか、あるいはその立候補にあたりましての区域の関係等、いろいろの困難な問題がありますので、これは再三にわたつて檢討を重ねましたが、結局これを立法化することの可否につきましては、委員会におきましては、これを立法化すべきものであると決定をいたしました。そうしてその具体的の制限の方法、範囲、区域などにつきましては、目下審議中であります。なお法制局の方々ともいろいろ打合せをいたしまして、大体の案はできておりますが、本日ここで発表いたしますることもいかがかと思いますので、これを略したいと思つております。さようなわけで本日までにはこれが成案を得られるという段階には達しておりませんが、なお継続いたしまして、この成案を得たいと思つて目下努力をいたしております。本委員会より要請がありましたので、これだけを御報告いたす次第であります。
 なお仄聞いたすところによりますれば、この委員会の議として、別に衆議院内に選挙法改正に関する特別委員会を設置いたしたいというような御意見もあるように承つているのでありますが、これは私の解釈では、國会法の第四十五條、すなわち特別委員会を設けるということは、この常任委員会の所管事項以外のことについてのみなし得ることであつて、常任委員会のすべき権限に属しておりますことにつきましては、特別委員会は設けられないように、私は國会法の第四十五條及び衆議院規則第九十二條並びに第九十二條の第三号の三、及び同條の第十九号に照して、さように解釈いたしておりますので、これをちよつと申し添えたいと考える次第であります。以上簡單でございますが御報告をいたします。
 なおただいまの年賀郵便、寒中見舞状などにつきましては、昨日委員会におきまして成案を得まして、本日本会議に上程していただくことに相なつておりますので、その法文が選挙運動などの臨時特例に関する法律の第二十一條の第一項の末尾に「前項の規定の適用については選挙運動の期間中、議員候補者の氏名、政党、その他の政治團体の名称、または議員候補者の推薦届出者、その他選挙運動に從事する者、もしくは議員候補者と同一戸籍内にある者の名を表示した年賀状、寒中見舞状、暑中見舞状、その他これに類似するあいさつ状を当該議員候補者の選挙区内に頒布し、または掲示する行為は、これを前二條の禁止を免れる行為とみなす。」こう加えるところの成案を得た次第でございます。これは選挙運動の期間中ということになつておりまして、議員候補者並びにその同一戸籍内にあります者の名前、あるいはまた推薦届出をいたしました者、あるいはその立候補者の選挙運動に從事する者の名前、あるいはその所属の政党の名前を表示いたしました年賀状や、あるいは年末のあいさつ状、その他これに類するものはこの禁止規定を免れようとした脱法行為であつて、許されないという規定を設けたわけであります。
 以上御報告申し上げます。
#151
○石田(博)委員 一、二御質問申し上げたいことがありますが、一点は、罰則がどういうふうになつておりますか、
#152
○山口好一君 この罰則は現行法は二十一條違反という罰則がございますから、その中の改正でありますから、それになると思います。
#153
○石田(博)委員 いま一点は、解散と想像される事態に対して、選挙期間中以外の場合においても、同様行為が行われ得る可能性は十分にあると思いますが、そういう場合についての考慮は行われなかつたのですか。
#154
○山口好一君 告示前の行為につきましても、多分これを出せばその期間中に頒布されることになるというふうに推量いたし、あるいはこれを知つておつて出した場合には犯意があるものと認められて、これによつて取締られるということに解釈いたします。
#155
○石田(博)委員 この選挙法改正に関連して、当該委員長が幸いにお見えになりますので、今ほかからも御希望がありましたので、あわせて申しておきますが、現下の解散必至という政情を前に控えまして、どうもポスターや壁に字を書いたり、演説会の廣告などを必要以上に貼付したり、あるいはそのビラなどを軒並に貼つたりすることが多いのですが、そういう事態は選挙の費用を軽減し、それからほんとうにきれいな選挙をしようという立法の建前に相反することと思いますが、そういう行為の制限についても緊急に御考慮を願いたいと思います。
#156
○山口好一君 石田君のただいまの御意見ごもつともであります。わが委員会におきましてもこの点はつとに考慮を拂つておりまして、かように解散が近接した時期において、この文書、図画等を貼り出すということは選挙運動のおそれが非常にあるということを強調いたし、また各地方の警察にもこれに対して警告を発するようにいたそうと思つております。
    ―――――――――――――
#157
○山口委員長 次に本委員会に付託されております請願第六十二号の中山マサ君紹介、日本國会史編纂所設置に関する請願を議題といたします。紹介者の中山マサ君がお見えになつていないようですから、その概略を事務総長から御説明を願います。
#158
○大池事務總長 この請願の要旨は、立憲政治は民主主義政治を確立するために欠くべからざるものであるから、國会史を編纂して、明治以降のわが憲政の発達を正しく理解し、その特質を明らかにすることは、政綱國策を立てる上に資するところが多く、また対外的に見ても絶対必要であるから、本事業の完成を期するために、日本國会史編纂所を設置せられたいという要望でありまして、これは議会を中心にいたしました憲政史編纂ということを、從來ずつとやつて参つたのでありますが、予算の都合等で從來これがストツプされて全然できなかつた。從つて今日まで相当そういう方面の編纂の資料があるわけでありますから、そういうものを引継いでやつてもらいたいという趣旨にほかならないので、事柄としてはたいへん結構なことだと考えます。
#159
○山口委員長 別に御意見もないようでありますから、本請願はこれを議院に報告をいたしまして、採択すべきものと決するに御異議ありませんか。
#160
○山口委員長 さように決定いたします。――ちよつと速記をとめてください。
#161
○山口委員長 それではきよう残つております法案を一應御説明願います。
#162
○大池事務總長 お手元に法律案その他と書いてあります分のうちの、一番最初の科学技術行政協議会法案というものがまだ上つて参らぬ予定であります。それから國家行政組織法中一部改正法律案は上つております。次の選挙運動等の禁止の法律案はただいま山口好一さんから説明がありました法案であります。それから刑事訴訟法施行法案以下二案、これは法務委員長高橋英吉さんの報告があります。それから貿易資金以下五法案は、これも委員会は上つております。次の地方自治法第百五十六條第四項の規定に基く云々という法案はまだ上らない予定であります。商工委員会の本多君の分はまだ上つておりません。大藏委員会の分は上つております。それから農林委員会の分及び運輸委員会の分は上つております。從いまして今申し上げました科学技術と、地方自治法中改正法律案は上つていないで、あとは全部上つておりますから、この順序で全部出て來る、こういう状態であります。
 その以外に請願が別册としてありますが、これは今まで御採択を願つたものがこれだけあります。これ以外にもまだ相当その後出ておりますが、これは逐次一括いたして、ごく簡單にお願いをして片づけたいと考えております。
#163
○石田(博)委員 皆さんにお諮りしたいのですが、緊急質問は全部やりますか。
#164
○小島委員 その前に請願を入れて、上つたら全部やることにしたら……。
#165
○大池事務總長 それでは本日はまず法律案を上程して、決算を上げ、それから請願をやつていただいて、報告を済ませて決議案、それから緊急質問をやる、こういうことにお願いいたしたいと思います。
#166
○松岡議長 決議案は賛成演説をぬきにしていただきたい。
#167
○石田(博)委員 それはぜんぜんないはずです。
#168
○山口委員長 それではそういうことでよろしゆうございますね。
#169
○山口委員長 ではさようにいたします。
    ―――――――――――――
#170
○中野(四)委員 この場合議長さんにちよつとお伺いしたい。はなはだいこぢのようで恐縮に存ずるのだが、議事運営に資する上において、議長の制止を受けた場合には、議員はこれに從わなければならぬと私は思うのであります。それで赤松勇君の発言中に、一應交渉会といいますか、小委員会の決定はとにかくとして、議長が発言を中止せしめた場合においては、当然これは命令を守るのがあたりまえだと私は思うのであります。しかるに議長が再三、前後数回にわたつて発言の中止を命じておられるにもかかわらず、本人は一向これをがえんせず、しかも各派の議場内交渉係の注意にもかかわらず、あのような事態が生れたことははなはだ遺憾だと思います。議長のこれに対する所見を伺つておきたい。
#171
○松岡議長 赤松君が演説を始めましたのは七時十八分からでございます。從つて五分間ですから二十三分には演説をやめなければならぬ。そこで二十二分に私が注意を與えたのに、本人はそれがわかつたかわからないか、二十三分になりましてもやめませんので、初めて私は注意をしたわけであります。ところが結局二十五分になりましたので、余儀なく二分間の超過であります。きのうのような場合でありますから、普通の場合ならば今までも不幸にしてはなはだしいのになると十分も超過するようなこともあつたのであります。しかし二分でもなおかつ嚴重にしなければならないと思つて中止を命じたわけであります。たまたまあちこちで不規則な発言がありますので、本人に私が言うことが徹底しないようなことがあつてはいかぬと思つて、一應靜粛に願つて、そうして本人に中止を命じたのであります。それが徹底したかしないかということは、あれで徹底しないはずはないとは思いつつも、それらの事情を考えまして中止を命じたようなわけでありまして、それについて同僚議員から非常な御不満があることも看取できたのであります。本人の言うところによりますと、そういう時間の制限のあることを自分は知らないで、正直に言えば十五分間の演説の準備をした。ずいぶん急いでみたがあれだけのことになつてしまつた。どうぞあしからず了承してもらいたいとあいさつに來た。それで了承しましたということを明確に言うたわけではありません。本人からそういう申出がありました。議長の所信を質問されました中野君も、こういう事態にあるときであるからというお話がありましたが、私もそういう点を考慮いたしまして、これを特に問題にされないで、私から注意をしておいた程度で御了解願えればたいへん仕合せだと思います。なお中止を命じました後の本人の発言は、速記録には載つておりませんから、その点御了承を願いたいと思います。
#172
○中野(四)委員 今議長さんから事後の処置についてのお話を伺いましたが、衆議院規則の二百三十八條には「議長の制止又は取消の命に從わない者は、議長は、國会法第百十六條によつてこれを処する外、なお懲罰事犯として懲罰委員会に付することができる」という條文があり、また國会法の第百十六條には「会議中議員がこの法律又は議事規則に違いその他議場の秩序をいだし、又は議院の品位を傷けるときは、議長は、これを警戒し、又は制止し、又は発言を取り消させる。命に從わないときは、議長は、当日の会議を終るまで発言を禁止し、又は議場の外に退去させることができる。」という條文があるのであります。私は当日の議長の態度を見ておりますと、誠心誠意赤松君に中止を命ぜられたことはよくわかります。しかしながらあの場合議員が断乎として演壇を占領して言うことを聞かない、守衞は手をつけることはできない、院内交渉係も手を触れてこれを制止することができない、議長また上から手をつけることはできない。そうなれば暴力にひとしいようないわゆる態度をとつてあくまで議場の秩序を保たぬ行動を今後とられることを私は恐れるのであります。從つてこのことに関しても懲罰にしろとか何とかいうことを言うのではない。議長が嚴重に注意をされて、今後かかることがないようにすることはけつこうでありますが、なおその場合に議長は議場にいる議員諸君に、この議院運営委員会を通じて赤松君の発言に対してこういうふうな事態があつたけれども、これについてはこういう注意をしておいた。どうかこの点は嚴重に注意をして今後かようなことをなからしむるようにお諮り願いたいということをお願い申し上げておきます。
#173
○松岡議長 先刻申し上げた通り、御本人が遺憾の意を表しに参りまして、すでに注意をしておきました。はしなくも議院運営委員会においてもさらにこれが問題になつたので、その経過を報告すると同時に、さらに注意をいたしますということを本委員会に申し上げておいたから、特に本人に御注意を願うということを傳えることにいたします。
#174
○細川(隆)委員 きのう國家公務員法の討論のときに、たしか玉井祐吉君の演説中、ちようどただいまごろ戰犯断罪者の処刑が行われているとかなんとかいう言葉がありましたが、きようの新聞によりますと、処刑は延期になつた。これはどこの新聞にも載せておらぬのに、議会の記録においてそういうことが想像か何か知らぬが、間違つたことが出るということはよろしくないから、議長において適当にその記録に対する処置を願いたいと思います。
#175
○松岡議長 ただいま細川委員の御発議はごもつともであります。調査の上適当にこれを処置いたします。
    ―――――――――――――
#176
○山口委員長 それではこれから芦田均君ほか二名の逮捕の許諾を與えるかいなかの件に入りますが、本件はいかがでしようか。本日法務当局の御説明を聽取後に討論に入り、そうして採決をするということにいたしたいと思いますが、これについて御意見等はございませんか。
#177
○椎熊委員 わが党の方ではただいま役員会を開きまして、この問題に対する党の態度を協議中でございます。一通り法務総裁以下の方に対する質疑が終りましたら、討論に入るに先だつて、私どもは党へ帰つて、党の立場を確かめたいと思いますから、休憩をお願いいたします。
#178
○山口委員長 それでは休憩をして休憩後本日中に討論に入るということにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
#179
○山口委員長 御異議がないようでありますからさように決定いたします。
    ―――――――――――――
#180
○山口委員長 この討論は公開といたしますか、それとも祕密会といたしますか、これについて御意見があれば承つておきたいと思います。
#181
○石田(博)委員 議事の進行につれて非公開にしなければならない事態が生じた場合には、これを非公開にすることを原則として、世人注視の的になつておる事件でありますから、説明を聞き得る範囲において、やはり公開にせられんことを望みます。
#182
○山口委員長 前回の例に習いまして、質疑に入るに際しては祕密会にいたし、その討論の場合だけを公開する方が妥当ではないかと思います。
#183
○山口委員長 それでは議員芦田均君並びに北浦圭太郎君及び川橋豊次郎君の逮捕許諾を求むる件を議題といたします。
 昨日の委員会の決定によりまして、さらに逮捕要求理由の説明を求むるため、殖田法務総裁、木内檢務長官、及び高橋檢務局長の出席を求めまして、これから説明を聞きたいと存じますが、これは前回と同様、祕密会において承ることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
#184
○山口委員長 御異議がなければこれより祕密会を開きます。委員のほか委員会の事務を担当する職員以外は御退席願います。
     ━━━━◇━━━━━
    午後八時三十八分開議
#185
○山口委員長 これより議院運営委員会を再開いたします。本委員会は公開いたすことに御異議はありませんか。
#186
○山口委員長 御異議がないようでありますから公開といたします。
 この場合第四國会の開会式の議長式辞について、本委員会に諮られておりますから、この式辞の原案を一應私から便宜朗読いたします。
   第四國会開会式式辞
  親しく、天皇陛下の臨幸を仰ぎ、本日ここに第四回國会の開会式を挙げるにあたり、衆議院および参議院を代表して、所信を表明いたします。
  新憲法成立以來、わが國民は、困難な事情のもとに、一意民主的文化國家の建設に力をいたして來たのでありますが、眞の民主政治の確立はいまだ十分ではなく、なお今後の努力にまつものがすくなくないのであります。
  すなわち、國民は主権がみずからのものであることを深く認識し、われわれもまた、國民の監視がつねに國会のうえにあることを思い、その責務を自覚し、議会政治の権威を高めもつて信を内外につなぐべきであります。
  ここに、國会は國民の委託にそい最善をつくしてその使命を全うし、日本國永遠の理想を達成しようとするものであります。原案は以上でありますが、これについて何か御意見はありませんか。
#187
○内藤委員 その中の「國民の監視」ということはもつと何かほかの言葉はありませんか。
#188
○山口委員長 「民意がつねに國会のうえにある」としたらどうでしようか。
#189
○内藤委員 「民意」に異議なし。「民意」がいいです。
#190
○山口委員長 それじや原案第九行目の「國民の監視」というところを「民意がつねに國会のうえにあることを思い」ということに御異議ありませんか。
#191
○山口委員長 それではさように修正して原案を承認することに決定いたします。
#192
○西澤事務次長 お断りを申し上げておきますが、参議院の方とまだ連絡の関係がございますのでその点最後的決定でなく、仮決定ということに御了承を願います。
    ―――――――――――――
#193
○山口委員長 それでは休憩前に引続き芦田均君、北浦圭太郎君、川橋豊治郎君、三君に対する逮捕許諾要求の件につき、今後の議事の運営についてお諮りをいたします。
#194
○笹口委員 芦田均君、北浦圭太郎君及び川橋豊治郎君に対する逮捕について許諾を求むる件は、議員が憲法に保障された、会期中には逮捕されないという原則に対する例外でありまして、その性質上きわめて重大なるのみならず、前國会におきまする原侑君の事例にかんがみましても、その審議は愼重にも愼重を期すべきであると思います。さらに法規上また事実上の審議の上に幾多研究すべき点が残されていると思うのであります。会期の終了日であります今日、これをただちに採決するということは、審議の材料いまだ不十分の点もありますし、いかがかと存ぜられるのであります。つきましては、一應本委員会の態度はこのまま保留せられんことを望む次第であります。
#195
○山口委員長 笹口君の動議に対して御意見はございませんか。
#196
○成重委員 私どもは二十八日、本委員会にこの許諾の件が御提出になりまして以來、すでに檢察当局の法務総裁並びに関係官の出席を願い、愼重にその実情をただし、またその翌日は芦田並びに川橋、北浦三氏の御出席を願いまして、いろいろその間の事情を聽取し、また本日重ねて檢察当局の御出席を求めて、その間においていろいろ事情を調査いたしまして、大体私どもとしては、愼重に本件についてはその事情をお聞き取りいたしましたが、こういうことはあまり長びくことはかえつて國民に対していろいろ及ぼす影響が大きいのではないかということも考えられます。この問題の扱い方について、委員長のお考えを一應承つておきたいと思います。
#197
○中野(四)委員 私は別の観点に立つて、これを処置する前に、なおきわめなければならぬ問題があると思うのであります。それは本日また昨日、一昨日と檢察当局並びに芦田議員、北浦、川橋両議員においでを願つて、いろいろ事情を聽取いたしまして、諸般の事情を勘案すれば、すみやかにこのことを決定することに対しては、もとより賛成であります。しかしながら私のきわめなければならぬ問題はいかに緊急性ありといえども内閣を通じて國会に許諾を求めました、その被疑事実と法律上の解釈の問題であります。これを一應きわめなければ納得ができ得ませんし、その上で現実の事情に即して適当な処置を考えられるというならば、私はこれもあえて反対するものではないのでありますが、しかしながらこの議員芦田均氏に対する被疑事実は、
 「被疑者は衆議院議員にして昭和二十二年六月より同二十三年三月迄外務大臣として在任し、その間内閣の一員たる國務大臣として予算案その他内閣の職権に属する事項に関し審議決定する等の職務を鞅掌し居りたるものなるところ、昭和二十二年十月下旬頃東京都中央区新富町三丁目九番地岡組東京事務所に於て、岡直樹より同人に対する床板納入代金の政府支拂、日本興業銀行等よりの融資等に関し便宜の取扱を受けたる謝礼並びに今後も同様の取扱を受けたき趣旨の下に供與せらるるものなるの情を知悉し乍ら外務大臣祕書官下河邊三史を介し多額の現金の供與を受け以て前記職務に関し收賄したるものである。」
というこの被疑事実であります。本日の檢察廳の木内檢務長官等の説明によりますれば、内閣法の二條、三條、四條の項目、さらに一歩進んで財政法の三十四條の二項、三十五條のいわゆる法律を適用いたしまして、これに対する被疑事実とともに、早い機会に逮捕の許諾を與えてくれという話がありました。しかしながら私らが考えまするところは、過去の旧憲法のときならば、内閣は天皇みずからが大命によつてそれぞれの大臣の任免が行われる。しかしながら新憲法下においては、内閣総理大臣は國会の指名によつて決定するものであつて、各省の國務大臣は内閣総理大臣に任免権が存するものであります。從つて憲法第六十六條の内容から言えば、なるほど三項の中には「内閣は、行政権の行使について、國会に対し連帯して責任を負ふ。」とありますが、私どもの考え方から行きますと、内閣の決議事項に対して特に岡直樹より特別なるところの金銭の贈與を受けて、それを含んで芦田均がこれを故意に促進する、あるいは他の閣僚がこれに賛意を表したというならば、この檢察当局の被疑事実に対しては、われわれは一應了承いたします。しかしながら逮捕要求の被疑事実は、私らが考えまするときには、どうも内閣全体の、いわゆる内閣に列したる國務大臣の連帯責任であるという考えのもとに、この逮捕の許諾をするかいなかについて、ただちに客観情勢に促されて、これをそのまま許諾を與えるというようなことがあつては、國会の権威をそこなうゆえんでもあると思いますので、特にこの点について私は法律的の解釈を求めたいと思うのであります。もとより衆議院には法制局が設立されて、それぞれ專門の所管の人々がおられるのでありますから、この点について法制局の説明を求めると同時に、なお本日は安田君も議院運営委員として出席しておられることでありますから、おそらく法律的の解釈についての、あるいは疑義についての質問もあろうと思うのであります。こういう点の盡すべきものは十二分に盡して、なお現実の問題が今日これを決定するに危うしというならば、それは先ほど笹口君の御発言の通り、やむを得ざる事実によつて明日まで延ばすということに賛成いたしますが、なおこれをきわめる必要があると考えますので、法制局からの答弁を求めたいと思いますがいかがですか。
#198
○石田(博)委員 ただいま中野君から御発言がありました点は、まことにごもつともであると考えるのであります。私どもは、先ほど笹口君から御発言がありましたけれども、その御発言の趣旨もまたこの事案がまことに本院にとつて重大なことであつて、ただいま中野君からお話になつたような事実、あるいはその他われわれといたしまして、今後さらになお愼重を期さなければならない点は数多くあるという意味と、会期すでに切迫し時刻もまたはなはだ遅れて参つております状況にかんがみまして、この際本委員会の態度を留保して、ただいま中野君御発言の趣旨をさらにきわめて参りたいという意図に基くものであると考えますから、この際ひとまず笹口君の動議の御審議を願いました後において、ただいま中野君から御提議になりました條項その他についての御説明を承りたいと思います。
#199
○木村(公)委員 ちよつと中野君の御発言に関連してでありますが、法の解釈はあくまで裁判所がすべきものでありますけれども、お説の通り本院には法制局もあることでありますから、一應その説明を聞きますとともに、疑義をただしまして、さらに進んで私どもは國会といたしまして、この法律に対する解釈と申しまするか、一應それをお打合せをするというようなところまで掘り下げて行くことが、むしろ今後のためによろしくはないかと思いますので、その点について委員長におかれてはよろしくお諮りを願いたい。
#200
○安田委員 ただいま木村委員からの御発言がありましたように、理論上は被疑事実が罪になるかならぬかということは、本來は裁判所の判定にまつべきものであつて、國会としてはこの点を云々すべきものではない。この國会として逮捕の必要があるかどうか、緊急の必要があるかどうか。それと國会の審議権をそれによつて妨げることがどちらが重要であるかという較量にもつぱら終始せらるべきものであると私は思うのであります。しかしながら本件の問題は中野委員から御発言のありましたように、私どもといたしましては、法律上罪にならないのではないかという疑問があまりに深いのであります。ただいま中野委員から御発言がありましたように檢察廳のお考えは、閣議によつて決定し、政令を制定したということの職務に関するものであるという御意見のようであります。もしさような意見が許容せられますと、國会において、國会の院議を決定し、法律の立法に参画したという職務に関連しての政治献金が、ことごとく收賄罪になるというような惧れもあるのであります。もし本件の場合が罪になるという前提のもとに進められ、ただいま傳えられておりますような、いろいろ世間のうわさに上つておりますような國会議員に対する政治献金についてことごとく收賄の容疑をもつて逮捕を求められるという、その場合に私どもはまつたく裁判所の判定にまかして一應逮捕を許諾しなければならぬというようなことになることは、非常に重大な問題だと思うのであります。普通の場合は理論上罪になるかどうかを論ずべきものではないと思うが、この点については十分の論議を盡さなければならないと考えるのであります。中野委員の御提案には私は賛成であります。ただ法制局といたしましては、裁判所の判定にまつべきものを、法制局が断定的な御意見を公用の席上で御発表になることは、おさしつかえがあるのではないかと思います。この点につきましては、私は非公式として意見を聞かせていただいた方がよろしいのではないかと考えます。
 それから同時にこれを來議会に持ち越すという点につきましては、私は理論的には会期の終了と同時に逮捕の請求の必要はなくなつたものだと考える。たまたま本件の場合は、今夜会議が終了と同時に、あらためて新しい國会が召集されているから問題になるのであります。次の國会が召集されておらないということを予想いたしますと、もうただいまこれを許諾する必要はないのであります。あしたになれば自由に逮捕ができるのであります。從つて私どもは今この際判断の資料も整わないのに、しいてこれをやるという必要はないと思うのであります。理論的には私は明日新しい國会が召集されたならば、今度は新しい必要が起つたとして、あらためて逮捕の請求をなさるべきではなかろうかと考えているのであります。かたがた私はこの際一應本決定を留保いたすことといたしまして、同時に世間の疑惑を解く意味におきまして、次の國会の最もすみやかなる機会において、あらためてこれを審議する。そうしてその結果を明確に國民に知らせるような方法をとることが最も必要ではなかろうかと考えるのであります。從來は、原氏の事件その他檢察廳の取扱いの不当のために、非常な迷惑をこうむつた人々が多いのであります。私は本件を機会に特にかような点について、國会が十分なる論議を盡しておく必要があろうかと考えるのであります。
#201
○中野(四)委員 そこで、先ほどの笹口君の動議を決定する前にあたつて私より提案いたしました動議についての御審議を願う方法は、安田委員の発言のごとく、祕密会においてこれを行うという過程においておとりきめを願い、しかる後に笹口君の動議の決定をするという段階に持つて行きたいと思うのであります。なぜかと言えば、これは先ほど成重君または林君の御発言のごとく、われわれは会期一ぱいの間全力を盡してなすべきをなして、しかる後やむを得ざる場合においてのみ、これを次の議会に讓るというならばわかりますが、未だ時間的にも余裕があり、未だ調査すべき大事の点もあるのでありますから、この点だけは先議としておはからいを願つて、しかる後にこの動議の採決のおとりはからいを願いたい。
#202
○笹口委員 今中野さんの御意見、非常に結構な御趣旨だと思うのでありますが、実は私どももこの事案を審議いたしますのに、先ほど安田君からもお話のありましたように、一つにはわれわれは法の前にはすべて平等である。この大原則、それから一つは國会議員の不逮捕の特典、この二つの間にはさまりまして、これをどういうふうに処理したらよろしいかということについて、まだ最後の結論を出すだけのものを持つておらないのであります。われわれは法の前にはすべて平等ではございまするけれども、本件の事実の究明はこれは國会議員の被疑内容を調べるのではなくして、やはり一國民としてかような事案で逮捕を請求されることがよろしいかどうか。こういう点についてわれわれはやはり考えて参らねばならぬと同時に、國会議員といたしまして國会の審議権、特に芦田さんは予算委員であられると思つております。これから大事な予算を審議されるにあたりまして、かような方が逮捕されることによつて、はたして審議が円滑に行くかどうかを考え合せまするときに、私どもはすみやかな結論がつきかねるのであります。また事実を審議して参りますときに、私どもとしてひとつ反省しなければならないことは、かつての原侑君の事件であります。あの事件につきましてのわれわれのとりました態度を反省いたしまするときに、私どもはもしこれを先に進めて参りまするならば、原侑君にも一應はこの委員会へ証人その他の形によつて來ていただいて、そうして当時の状況その他を承りたいというようなことを考えているのであります。そういうことを考えて参りまするときに、本日この差迫つた時期に、そこまでわれわれがやれるかどうかを考えますとき、時間的に不可能であるという結論になりましたために、先ほど申し上げたような提案をいたした次第であります。中野さんの御趣旨もごもつともである。私どもも中野さんと同様、その問題については、もつと深く究明いたしたいのでありまするが、かような時間的に差迫つた際でございまするので、一應私の提案につきまして御賛意を得まして、しかる後にあるいは中野さんのいろいろ追究されるような諸点について、もつと深く掘下げて研究いたしたいと思つております。
#203
○林百郎君 いや、そのことについて決定される前に簡單に申し上げたいと思います。檢察当局から逮捕の許諾を求めて來たことは、証拠湮滅のおそれありということが大きな原因だと思うのであります。そこでわれわれは同僚議員の一身上の問題でありますから、なるべく愼重な審議をしたいが、同時に万一われわれがここで時日を徒過するというようなそしりを招き、かつわれわれがこれを徒過したことによつて証拠湮滅のような事実を招くことになり、これに対して國民から非難を受けるようなことが万一ありとすれば、これもやはりわれわれ國会議員としての職務を盡したことにはならないと思う。ですから笹口君の動議を御採決なさる前に、すでに中野委員から出ているのでありますから、やはり議すべきことは議して、それから採決するなら採決するのが適当だと思います。
#204
○山口委員長 いかがですか。大体本委員会の御意見をあまり食い違わぬように持つて行きたいのですが、中野君において、ただいまの笹口君の御意見に御同意できますか。一應延期することに決定いたしまして、その後において十分研究いたすということにいたしたいと思いますが……。
#205
○中野(四)委員 それにはやはり前提條件があるんです。時期の問題は大体了承したとしましても、この案件の取扱い方が先ほど安田君の言われたように、これをこのままきよう十二時になれば第四國会に引継がれることになる。從つて安田君個人の見解から言われればこれは一應ここで無効になる。さらに新たに逮捕の要求をしなければならぬというような御意見もちよつとあつた。これはそれぞれ專門家の意見も徴しなければわからぬと思うんですが、そのこと自体が相当考えなければならぬことは、明日は召集日であり、明後日は開会式である。さらに三日は内閣総理大臣の施政方針に対する演説があり、それぞれ重要なる議事があるのでありますから、從つて時期的に相当時期のずれを來す。これは林君の心配されるような一般社会からの指彈を國会が受けなければならぬということを勘案しなければならぬ、こういう見地からも、われわれは盡すべきものは十分盡して、やむを得ざる段階においてのみ、笹口君の意見のように持つて行くべきものではないかと思う。妥協とか非妥協とかいう、そういう問題ではない。これはあくまでも國会の威信に関する問題であるだけに、特に私は発言を求めておる次第です。
#206
○山口委員長 ただいま中野君から御意見がありましたが、結局笹口君の動議のごとく決定する場合においては、本件は今期國会においては審議未了の形になるというように私も解釈しております。從つて第四國会にまた、安田君の御意見のように、あらためて要求を受けて審議を進めるということになりますがどうでしようか。平たく申し上げて第四國会の劈頭というわけにも参りませんから、一日、二日を抜いて三日の本委員会において審議を進める、こういうことが実際的ではないでしようか。
#207
○中野(四)委員 そこでもう一つ私はわからぬ点がある。この衆議院議長にあてて、衆議院議員芦田均君、北浦圭太郎君及び川橋豊治郎君の逮捕につき、別紙写のとおり、東京地方裁判所裁判官から要求があつたので、憲法第五十條、國会法第三十三條及び第三十四條の二の規定により貴院の許諾を求めるというのですが、これは一つの議案として取扱つておられるんですか、あるいは一つの案件として取扱つておられるんですか、どういうふうな取扱いになつておりますか。
#208
○松岡議長 それは案件でしよう。
#209
○山口委員長 案件として取扱つております。
#210
○中野(四)委員 そこで必然的に第三國会が終了いたしますと、第四國会の初頭にあたつて各常任委員会の構成もかわるわけです。もとより議院運営委員会において一應どういう約束ができても、本質的には、原則的にはかわるということになるわけです。そうしますと新たな案件としてこれが裁判所側からも提出を求めてこれを議するということになりますと、私は形式においてはとにかくも、実質的には第三國会においては、これを握りつぶしたということになりはせぬかと思う。こういう諸般の事情を考えてみると、今日の社会情勢はこういう疑獄事件に関しては特に重大な関心を持つておると同時に、内閣の施政方針こそ聞きませんが、あなた方の内閣、政府においても少くとも政界淨化、官界淨化ということが第一の眼目になつておるわけでありますにもかかわらず、このような重大な案件に対して、ただ諸般の事情だけを述べて、第三國会においてはこれを握りつぶし、第四國会に新たに提案するという考え方から言うと、私はあまりにも國会に負わされる責任が大きくなりはしないかと考えております。從つて強弁するわけではありませんが、この問題は時間のある限り徹底的に追及して許諾すべきものは許諾し、許諾すべからざるものならばこれを拒否するという段階まで努力すべきであると考えております。決して非妥協的に考えているわけではありません。
#211
○山口委員長 懇談のときに申し上げた意味はあなたは十分御承知になつているはずだと思う。もし本委員会が諾否を決定しようとすれば、すなわち各党各派の討論を行い採決をしなければならぬ。そうして本委員会によつて採決されても本会議にまわした場合に、本会議にこれが可否を決定するだけの数がなかつた場合においては、審議未了に終る次第でありますがゆえに、結局審議を第四國会に延ばすことと同様の事態になりますから、それを本委員会において、本会議の定足数を論議しないというようなお約束でもできますならば、また事は新たになるかと私は思うのであります。
#212
○中野(四)委員 私はその諸般の事情を十分了承しております。しかしながらそういう現実の問題に到達したときに、やむを得ざる状態において、これが審議未了になつたというならばよろしい。ただ先ほど來の約束によつて討論を行い、これを採決を行つて本会議に上程するという段階まで行くには、これまた時間的にも相当ずれがある。そうすると何か陰で妥協があつて、これを國会がずらして、第四國会に持つて行つたんだという感じを與えることは、非常に惡い結果になりはしないかということを心配するんです。あなたの御心配になる点も十分了承しております。
#213
○山口委員長 御承知のごとくただいま本会議は休憩されておりますが、おそらく参議院から國家公務員法案の修正がまわつて來る。これを待ち受ける態勢において休憩されておると思いますが、これが今ただちに開かれる。そうしてわれわれの委員会が終了してこれを本会議へ持つて行つたとき、数が不足したとかいう場合には、徒労とは申しませんが、再びこの討論を第四國会において行わなければならぬというようなことにもなりますので、ここは各党各派のいわゆる議事運営についての、エキスパートのお集りでもありますから、やはり事前に一つの見通しといいますか、そういう感覚も働かして行く必要からすれば、いわゆる本案の審議を第四國会に持ち越すのが適当ではないかというような観点から、今笹口君が動議を提出されたと思うのであります。但し中野君の言われることもごもつともでありますから、各位におかれまして、十分議論を盡すというようなことであれば、これはまた別であります。
#214
○松岡議長 ひとつ発言させていただきたい。法務総裁、並びに檢務長官の説明を聞いてみまして、私自身もいささか不満を感ずるところがあり、あの逮捕の許諾の書類が配付されました後に、家宅捜索の行われました結果についての新しい事実を何ら聽取することができません。要するに全体を通じて被疑であると考えます。家宅捜索を断行された後における具体的事実を明記して、再提出をお願いする。これを拒否するというのではなく、再提出をお願いするということにした方が、一番穏やかではないかと私は考えます。
#215
○中野(四)委員 今の議長の発言で釈然といたしました。もしそういうような根拠ある理由に基いて、これが審議未了となり、第四國会に移行されるとするならば、私は賛成をいたします。
#216
○石田(博)委員 議長のお言葉につきまして、私どもといたしましては一言申し上げておかなければならぬ点があるのであります。政府が議長の手もとまで要求いたしました逮捕の請求につきまして、その許諾を求める理由が不備であるか、不備でないかということは本件を決定する討論の際にすることであると思うのであります。不備であるとこの際断定せられることについては、私ども現在におきましてはそういう断定にそのまま賛成の意を表するわけには参らないのであります。その点だけを申し添えておきます。
#217
○成重委員 この場合、私どもは笹口君提出の動議に対して態度を表明しておきます。笹口君の提出されている動議の御提出の理由と、これを第三國会が審議未了として第四國会に持ち越すという点について、國民からわれわれ國会が負わされるところの比重を比較した場合には、私どもは多少のあれがありましても、今少しく審議して、できるならばこれを早急に明白にすべきであるという考えを持つておりますので、この動議を御説明なすつた理由では、われわれはその動議に賛成するわけには行かないと思います。
#218
○山口委員長 しばらく速記をとめてください。
#219
○山口委員長 速記を始めて……。
 先刻の笹口君の審議延期の動議に御異議ありませんか。
#220
○中野(四)委員 それは松岡議長の言われたように明確な事由に基くというので、この動議の中にそれを加えていただくことは笹口君も御了承になつたのでありますから、それを入れてこの動議を採決されんことを私は希望いたします。
#221
○細川(隆)委員 今のが入つたのが議題です。
#222
○中野(四)委員 それなら了承します。
#223
○山口委員長 中野君のただいまの御発言のごとく、この動議の中に松岡議長の御発言の趣旨を織り込んで、笹口君の動議のごとく決するに御異議ありませんか。
#224
○山口委員長 御異議があるようでありますから、あらためて採決いたします。笹口君の動議に御賛成の諸君の挙手を願います。
#225
○山口委員長 挙手多数、よつて動議のごとく決定いたしました。
#226
○山口委員長 ほかに御発言はありませんか――。別に御発言もないようでありますから本日はこれにて散会いたします。
    午後九時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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