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1948/11/11 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 外務委員会 第2号
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1948/11/11 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 外務委員会 第2号

#1
第003回国会 外務委員会 第2号
昭和二十三年十一月十一日(木曜日)
    午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長 生越 三郎君
   理事 若松 虎雄君 理事 和田 敏明君
   理事 安東 義良君 理事 多賀 安郎君
      竹尾  弌君    中村 嘉壽君
      亘  四郎君    竹内 克巳君
      戸叶 里子君    馬場 秀夫君
      細川 隆元君    園田  直君
      竹田 儀一君    並木 芳雄君
      松本 眞一君    野坂 參三君
 出席政府委員
        外務政務次官  近藤 鶴代君
 委員外の出席者
        外務事務官   西村 熊雄君
        逓信事務官   中山 次郎君
        逓 信 技 官 西崎 太郎君
        專  門  員 佐藤 敏人君
        專  門  員 村瀬 忠夫君
十一月十一日
 多賀安郎君が理事に追加選任された。
十一月九日
 國際電氣通信條約に加入することについて承認
 を求めるの件(條約第一号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の追加選任
 國際電氣通信條約に加入することについて承認
 を求めるの件(條約第一号)
    ―――――――――――――
#2
○生越委員長 これより会議を開きます。
 一昨九日の議院運営委員会において、本委員会に理事を一名増員するということに決定いたしました。なおこの一名の理事は、小会派より選任するということに決しましたので、ただいまより理事一名の互選を行います。
#3
○中村(嘉)委員 その一名の理事は、委員長において適当に御指名あらんことを望みます。
#4
○生越委員長 中村君の意見に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○生越委員長 御異議なしと認めます。それでは多賀安郎君と理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○生越委員長 次に一昨九日、本委員会に付託されました國際電氣通信條約に加入することについて承認を求めるの件、これを議題として審議にはいりたいと存じます。まず政府より本件提出趣旨の説明を求めます。近藤君。
    ―――――――――――――
#7
○近藤政府委員 簡單に提案の趣旨を御説明いたします。國際電氣通信條約は、申すまでもなく電氣通信に関する基本的な國際條約であります。わが國は、つとに明治十二年セント・ペテルスブルグ國際電信條約に参加いたしてから、一貫してこの分野における國際協力を続けてまいつており、現に一九三二年、昭和七年のマドリツド國際電氣通信條約、すなわち現行條約の締約國として、同條約の締約國をもつて構成される國際電氣通信連合の連合員となつておるのであります。しかるに最近において電氣通信技術は著しい発達を見、特に今次世界大戰の結果、現行條約ではとうてい事態に適應し得ないことが痛感されるに至つたのであります。このときにあたりまして米國政府の発議により、一九四七年七月二日から十月二日にわたつて同國ニユージヤーシー州アトランテイツク・シテイで現行條約改正のための全権委員会議が開催され、その結果締結されましたのがアトランテイツク・シテイ國際電氣通信條約と呼ばれるこの新條約であります。わが國はこの会議へ代表を派遣することができない事情にありました。從つて新條約には署名しておりませんが、総司令部を経由して、連合事務局から新條約を送付されたのであります。新條約の重要な改正点は、大体次のようであります。
 一、國際電氣通信連合と國際連合との間に協定が締結され、前者は電氣通信の分野における專門機関と認められたこと。
 二、電氣通信連合の機能強化のため、連合の構成員を新たに連合員及び準連合員の二つにわけ、前者の資格を嚴重にしたこと。
 三、連合及び関係諸機関の所在地をベルン及びパリから、ジユネーヴへ移したこと。
 四、管理理事会及び國際周波数登録委員会なる常設機関を新たに設けたこと。前者は、條約及び会議の決定の実施機関として常設され、後者は、周波の國際的統制のため各國民の優秀な技術家をもつて構成される。
 五、條約の加入、批准及び廃棄の手続は、從來は会議主催國の政府に対してなされていたが、新條約では連合事務局長に対してなされる。
 なお加入の手続に関しましては、前の條約ではただ加入の通告をするだけで加入し得たのでありますが、新條約では、國際連合の非加盟國は加入の通告をしても、連合員の三分の二以上の賛成がなければ加入し得ぬというように嚴格になつております。しかしながら日本とドイツに関しましては、権限ある当局が適当と思料するときはただちに連合員の資格をもつて加入できるという特別の規定が設けられておるのであります。
 新條約は來年一月一日から関係各國の間に実施されることになつております。前会期におきまして御審議いただきました万國郵便條約の場合と同樣、平和條約の締結が遅延しております現状において、この種の國際條約にすみやかに加入し得ることは、わが國にとり意義の深いことでありますのみならず、この種の國際條約は一つでも多くの國が参加すれば、それだけ條約としての実効を発揮するわけでありまして、わが國の加入が内外いずれより見ても望ましいことは申すまでもございません。幸い今般連合國軍総司令部当局から、わが國の加入を適当と認める旨の意向が表明されましたので、この機に加入手続をとりたく、御審議を願うことと相成つた次第であります。
 なお條約の内容の詳細は、お手もとに差上げてある説明書に書いてございます。御一読願います。
#8
○生越委員長 ただいま政務次官より政府提出の本件に対する提案理由の説明がありました。ここでちよつと御了解を得ておきたいのは、政務次官は他に緊急な用事がありまして、どうしても席をはずさなくてはならぬというお申出が先ほどあつたのでありまするが、この点に関して委員諸君の御了解を得ておきたいと思います。
 それで本件に対する説明に対しては、政府より條約局長の西村熊雄君、電務局長の中山次郎君がお見えになつておりますので、補足説明及び質疑に対するお答えがあると思いますから、あらかじめ御了承願いたいと思います。條約局長の方では質疑に應じて御説明申し上げるそうでありますから、委員の方で質問をされる方々は、御自由に御質問をしていただきたいと思います。
#9
○馬場委員 二、三質問したいと思います。
 まずただいまの御説明で、本年九月一日に連合軍総司部から加入を適当と思うという勧奬があつたような御説明でありましたが、これは勧奬に基いて施行しようとする問題ですか。それが一つ。
 もう一つは附属追加議定書の第二にありまする、日本國の加入の際に権限ある当局ということですが、連合軍司令部は権限ある当局の一つですか。あるいは複数になつておりますか。まずそれをお伺いしたいと思います。
#10
○西村説明員 第一点について御説明を申し上げます。この條約は昨年の十月に署名いたされましたので、その署名されたという事実はわが方としては承知しておりました。そうして加入の元となる條約の本文が日本政府の手に入りましたのは、今年の八月でございます。その当時から日本政府としては、條約の実施される明年の一月一日前に加入することができるようにしたいという趣旨で、わが方から総司令部当局に連絡いたしまして、その結果総司令部の方から九月一日付で、適当と認めるから加入の処置をとつてよろしいという趣旨の指令が政府に対して発せられた、こういう次第であります。
 第二の権限ある当局というものは單数であるか複数であるかという御質問でありますが、その規定をしております議定書は、追加義定書の二でございまして、お手元に差上げてあります本文の九十三ページに載つております。日本文を読みますと、「権限ある当局がその加入を適当と恩料するときは直ちにドイツ國及び日本國がアトランテイツク・シテイ國際電氣通信條約に第十七條の規定に從つて加入することができることに、この議定書によつて同意する。條約第一條に定めた手続は、この二國には適用しない」となつております。原文の方を見ますと、原文はレゾトリテ・カリフイエという複数の言葉を使つてあります。この規定の解釈につきましては、前回の國会で御承認を得ました万國郵便條約にもまつたく同じ文言の議定書がございましたが、この権限ある当局というものは、ドイツと日本両國について、この條約加入というような國際法上の行為をすることを認める権限を持つておるもの、すなわち占領軍最高司令官、こういうふうに解釈いたしております。
#11
○馬場委員 関連しておりますのでもう一度お伺いしたいのですが、「権限ある当局という原護」が複数になつておるとしても、司令部でいいと言つても反対があつた場合は、これは特に最終議定書の中で留保しておる國家、なかんずくソ連が相当権限を保留しておりますので、それが総司令部だけで了解し得られるものかいなかをお伺いしておきたい。
#12
○西村説明員 普通権限ある当局という言葉を現わすときには、英語でもフランス語でも單数の言葉を使わないで複数を使つております。それからもう一つは、複数を意味するような言葉を使つてあるから、日本についてこれを承認する権限ある官憲は、占領軍最高司令官のみならず、それ以外にもまたあり得るのではないかという御質問でありますが、降伏文書の最後の條項を見ますれば、日本天皇及び日本政府の権限は、連合國最高司令官のもとに隸属するものであるという條項がありますが、あの降伏文書の明文によつて、日本のいわゆる國権全部が最高司令官のもとにあるということがはつきりいたしておりますので、その最高司令官が結局日本に関する限り、こういうふうな独立國であつて初めて行使し得る條約締結というような行為をやり得る、やり得ないというようなことを指定し得るという関係になつておると思います。こういうふうに理解しております。
#13
○馬場委員 関連しておりますので、もう一度お伺いいたしまするが、最終議定書において、條約第一條第二項について不同意を宣言しておるソ連の立場から見た場合に、追加議定書をソ連は承認しておるのかどうかをお伺いしたい。
#14
○西村説明員 ソ連は最終議定書の第一條第二項を留保しておるのでありますが、このソ連の留保は第一條第二項関係でございまして、今申し上げました日独に関係いたしております追加議定書の二に及んでありませんので、ソ連の留保は、直接この問題には関係ない次第であります。それではソ連がな占第一條第二項を留保したかということになりますが、その点はこういう事情であつたと了解いたしております。從來の條約におきましては、独立國のみならず、植民地または委任統治のような地域が、この條約に署名することによりまして、一固のいわゆる締約國の地位をもつて加入していたわけであります。当初は、私の解釈するところによれば、この條約に署名することによつて、締約國と近いような地位をもつておつた時代もあります。そういうような時代から発足しまして、條約が改正されるごとに、漸次この條約の性格を独立國間の條約ということに持つて行きたいという空氣が支配して來まして、漸次そういうような方向をとつて、この條約が発達して來た。昨年のアトランテイツク・シテイ会議におきましても、そういう趣旨を徹底しまして、南國政府側からは、この條約に対する加入國は、独立國だけに限りたいという趣旨の提案があつたわけであります。それに対してはソ連は賛成いたしました。ところが当時の会議の大勢は、そういうような徹底した変革を加えるというところまで行き得ませんで、結局從來この條約の連合員でありました独立國、植民地などについては、從前の立場通り連合員の地位を認めることになり、そのかわりに今後新たに連合員としてこれに参加を認める國について、非常な制限的な規定を設けまして、第二の部類としては、今申し上げた從前連合員であつたものは連合員となり得る。その次には、國際連合の加盟國であるものは、今後この連合に加入できる。それは國際連合の加盟國である國は、みなこの憲章の規定によりまして、平和愛好的な独立國であるということが資格になつておりますから、國際連合の加盟國は当然主権國である、從つてこれに加盟させてよろしい。その次に独立國、いわゆる主権國であるけれども、國際連合の加盟國でない國については、連合員の三分の二の同意を必要とし、同意があつた場合に連合員に加入してよろしい、こういうことにしようということで、そういう趣旨の規定になつております。この規定になりましたについては、しかしアメリカなりソ連なり、この條約を主権國間だけの條約にしたいという趣旨から見ますれば、非常に妥協的な案でありましよう。そういう結論になりましたので、ソ連としては第一條第二項を結局留保する。こういう結果になつたものでございまして、ドイツや日本の連合員としての加入について特別の規定を設けてある、その條項にまで及んでありませんので、御質問のような懸念はないかと思います。
#15
○安東委員 二、三質問いたしたいと思います。この條約にはいろんな規則もついているのでありますが、たとえば無線通信規則、追加無線通信規則、これについては日本側が何ら留保する点はありませんか。
#16
○西村説明員 私よりも中山電務局長から御説明申し上げた方がいい事柄でありますが、附属の規則については、日本としてはいつでもこの規則によつて業務を実施するという方針で、特に留保する必要は全然認めておらないのであります。
#17
○安東委員 次に経費分担の等級の問題でありますが、日本政府としては一体どういう建前で行こうとしているのですか。
#18
○西村説明員 経費分担の分担率について御説明申し上げます。現行條約によりますと、日本は從前次のような等級によつて経費を分担してまいりました。日本が一等で二十五單位、樺太が六等で三單位、調鮮が四等で十單位、関東州が六等で三單位、台湾が六等で三單位、南洋群島が六等で三單位、簡單に申し上げますと日本本土が二十五單位、外地関係が合せまして二十二單位になります。新條約におきましては、分担率につきましては八等にわけまして、從前の第一級であります二十五單位の上に三十單位の級を設けております。新條約では八等級になり、第一級は三十單位ということになつております。そうして條約の規定によりますと、條約は明年の一池一日から実施されるという規定になつておりますが、追加議定書の十に規定がございまして、特に分担金については四十八年度から暫定的にこれを実施する。こういう仕組みになつておりますと同時に、その議定書の中に、各連合員は八月末日までにその希望する等級を事務総局に通告する。こういうことになつておりまして、通告しない國については從前の單位を適用するという規定になつております。從つて日本は八月末日までに何ら新しい單位の選択その他について通告を行つておりませんから、これは一應條約上の解釈論にすぎませんが、やはり日本は從來の二十五單位について四十八年度以降は負担することになつているという解釈になりますが、この問題については、この條約実施後逓信当局の方で連合事務局と十分に連絡をとられて、適当の措置をとられるという考えでおります。
#19
○安東委員 ただいまの條約局長の御説明で了解いたしましたが、いたずらにみえをはつて一級になろうというような根性は、この際愼んでいただきたい。外地を失つたら失つたように、ありのままの姿で出発するように政府としても考えていただきたい。これを私注文いたします。
 もう一つお伺いいたしますが、電氣通信規定について、地域的問題については地域的会議を紹集し、地域的協定を締結し、また地域的機関を組織することになつておる。これについて東亞方面で特にこういうような必要は起らぬかどうか、伺いたい。
#20
○中山説明員 終戰後の現在の東洋方面の電氣通信の事情も、まだ日本がこの会議に出ておりません関係上、十分に察知できておりませんので、ただいま何とも申上げかねると存じております。ただ私どもといたしましては、戰前日本の無線通信が東洋の相当中心をなしておりました関係上、日本といたしましてはできるだけ東洋の各方面にも無線通信回路を拡張いたしたいとは存じておりますが、今後の貿易関係、またはGHQの指導によりまして進んで行きたいと存じておる次第であります。
#21
○安東委員 今後の條約で新たにできた機関として管理理事会がありますが、この会議は全権委員会議で、十九箇國をもつて選挙によつて構成するようになつておる。そこでこれは將來の問題でありまするけれども、でき得る限りすみやかに日本側もその全権委員会議の一員となるように、日本政府としても希望として総司令部側に十分傳えておいていただきたい。
#22
○西村説明員 御衛旨ごもつともと存じますので、ただいま御発言になりましたその趣旨を体して、十分努力いたすつもりであります。
#23
○中山説明員 ただいま私から答弁しました地域という意味につきまして、專門的にまた解釈できる分野がございますので、電波局長がただいま外國に行つておりまして留守なので、電波局の西崎企画課長が説明員として來ておりますから、そちらから專門的の御説明をちよつと敷衍さしていただきたいと思います。
#24
○西崎説明員 それでは命によりまして御説明いたします。先ほど地域会議の御質問がありましたが、波長の割当に関しましては、この無線規則をごらんになるとおわかりのように、世界割当の分と地域割当の分と二本建になつております。そうしてこの世界割当の分は世界会議において決定されるわけでありますが、地域割当の分につきましては、世界を三分いたします。第一地域と申しますのは、大体において欧州、アフリカ、ソ連領全部であります。第二地域はいわゆる汎米地域でございます。残りました東洋、濠州までをひつくるめました部分が第三地域でございます。從いまして日本はこの第三地域に属するわけであります。從いましてその第三地域における波長の地域割当に関しましては、結局日本も包含されることになるわけでありまして、大体今の予定では、來年の一月にジユネーブでこの第三地域の御長の割当会議が行われます。
#25
○馬場委員 もう一つお伺いしたいのですが、條約の内容ではありませんし、またを日本國際場裡に投ずることにはわれわれ異議ないのですが、現在この條約に入らない日本として、今のお話によりますと、九月一日までに届け出ない場合には從來の加入金單位によるというお話でありましたが、そういう会費が高いからどうということではありませんが、そんなにあわてて入つてその適用を受ける方がいいのか、あわてて入らぬでそ別にさしつかえないのか、それが一つ。今のこの條約を適用されれば九月一日でありますが、日本とドイツは特殊なる國家であるから、あとから行つて、單位をうんと下げてもらうということができるのではないかと思うのですが、何か條約に入らなければ不都合であるという現実的な理由がおありなのか。それに関連して、会費を從來の二十五單位ですか一等國並に持つて行く理由もありましようが、それができないならば五等國でもかまわない。五單位でもけつこうだと思う。その度合いです。必要量と加盟金納入の單位をどのくらいにお考えか、ひとつ御説明願つておきたい。
#26
○西崎説明員 実際上この條約に加入する必要ないと利益いかんという点については、私からだけの説明では不十分でございましようから、あとで中山電務局長から追加していただくことにいたしまして、一應私どもの考えを申し上げておきます。
 この條約の規定を見ますと、この條約は來年の一月一日から実施せられるということが、最後の條文で規定されてあります。そして條文は忘れましたが、二十三條あたりだつたと思います。その條文あたりで、從來あつた諸條約と本條約の関係を規定しております。それによりますと、本條約が実施されると、新條約を実施した國の間では、從來ありました條約、すなわちマドリツド電氣通信條約は廃止されることになつております。從つてその條文から考えますと、この新條約に加入しない國と國との間、新條約に加入した國と加入しない國との関係では、現在のマドリツド電氣通信條約が依然として生きて行くことになるわけです。その面だけから見ますと、いかには今新條約に加入しないでもいいのじやないか。條約関係だけから見ますとそういうお考えになられるかもしれぬと思います。しかし実際上は、政務次官の御説明にもございましたように、マドリツド條約ができましてから今日までの間に、電氣通信関係の技術の発達が非常に大きかつた。從つて今度新しくできましたこの條約及び関係の規則類は、いわゆる今日の高度に発達した電氣通信業務にふさわしい規則になつて來ておるわけであります。それがおそらく來年の一池一日から國際連合の加入國のほとんど大部分が批准し、また署名することになるので、ほとんど大部分の國においては、いわゆる新事態に適應した新條約及び新規則によつて業務が遂行せられる関係になります。そうすると、この條約で規律せられる業務の分野におきましては、日本逓信当局といたしましては、やはり大多数の國と同時に新しい規則によつて規律されて業務を行う、そうする必要が生れて來るわけです。一つの業務を行うについては、國際業務でありますから、どうしてもその準則が必要である。その準則がいわゆる新事態に適應した新しい條約、新しい規則になつて、それが大部分の國によつて明年一月一日から履行せられることになるならば、日本の國においてもやはり同時に発足して、新しい規則によつて業務を執行する実際上の必要が生れて來る。もしそれをやらない場合には、業務運営上、事務的に、行政的に、技術的に非常な不自由が生れるという事態になりますので、時間的に十分余裕がありますから、期日に間に合うように今のうち加入しておきたい、こういう必要が生れてくるわけです。
 問題の第二点でありますいわゆる分担金との関係でございますが、この條約の建前は、各連合國の分担金は條約改正会議のときにそこできめまして、次の改正会議――大体五箇年を予定されておりますが、次の改正会議まではこれが変更を許さないという規定になつております。從つてこの新條約で分担金がきまりますれば、その分担の等級なり單位なりが次の改正会議まで五箇年間はそれで縛られる、こういう組立てになつているものでございますから、日本なり、たとえば同じ立場に立つドイツなりが途中で加入いたしまして、そうして加入するときに、自分の分担金を下げてもらいたい、どういう等級にしてもらいたいという交渉の余地がきわめて乏しい関係になつているわけであります。その点はほかの條約の毎年変え得る規定になつているものとちよつと性質が異なつておりますので、御希望のような措置はなかなかとりにくいのではないかと考えております。補足的に申し上げますが、新條約のもとにおいても、かりに日本が從來通り二十五單位を負担するということになればどういう結果になるかと申しますと、新條約のもと、今後は日本としては外地関係の分担金というものを負担する理由はないと考えます。從つて先刻申し上げましたように、外地関係の二十二單位というものは、おそらく日本としては負担しなくてよいという結果になりましよう。それから新たに三十單位という第一級のものが設けられておりまして、今の解釈のところ、われわれは從來通り二十五單位というので、実は第二級に落ちているのじやないかというふうに考えておりまして、この第二級の二十五單位にしたものが、今日の國家の財政上から見れば負担過重じやないかというような御意向のように承りますが、なるほどそういう面もあるかもしれませんが、いずれそういう点などは、この條約に加盟いたしまして、日本郵政当局と國際連合事務総局との間に事実上の関係が復活した場合に、当局としては十分連絡をとつて善処したいと考える次第であります。
#27
○馬場委員 もう一つお伺いしますが、この條約にすでに署名した國家の中でも、かなり多くの國が最終議定書にあるように全部承認してはおらない。留保しておる國が多いのですが、日本はこれらを檢討して、全面的にこれを承認しようとしておるのですか。先ほど安東君からも、幾つかの規則をどう御判断なさるかという御質問がありましたが、アメリカその他かなり多くの國が留保している。それをもわれわれは檢討せずして、今の日本がこれを全面的に認めるということは、よほど御檢討の上そうされたものと思いまするが、この点には手落ちはないかどうか、御説明をお願いします。
#28
○西村説明員 その点について御説明申し上げます。今度の会議で多数のものが最終議定書におきまして、殊に條約に関係のある電信、電話、無線通信に関する規則につきまして留保しております理由は、こういうところから來ております。マドリツド條約までは、條約と規則とは大体別と考えられまして、條約に署名しても、自分の好む受諾するものだけの規則に署名する、ないし加入すればいいという建前になつていたわけでございます。ところがその建前をアトランテイツク・シテイ電氣通信條約では変更いたしまして、特に受諾しないという意思を表示しなければ、條約に署名し、條約を批准し、または加入する國については、当然これの規則も適用される、こういう立場をとつたわけです。制度をかえました結果、從前いわゆる三つの規則の一部しか参加していなかつた國が、全部留保という形でこの議定書に規定を設けるということになりましたものですから、ちよつとごらんいただきますと、非常に多くの國が規則を留保していておかしいではないかという御印象を得られると思いますが、從前はそういう國は、自分の好きな規則だげに署名して、それを受諮していたのが、今度その制度をかえたためにこういう結果になつて、特に目につく次第であります。なお日本政府として関係の規則類を全部留保する必要がないという点につきましては、電務局長の方から御説明があると思います。
#29
○中山説明員 この條約に加盟する際に、業務規則その他の適用について、これをある程度排除する必要がありはしないかというような御質問の点につきましては、日本といたしまして、前の條約につきましても何らの留保なしに業務を遂行いたしておつたのでありまして、從來日本の海外通信の関係におきましては、相当重要な位地を占めておりました関係上、これら関係の業務規則の施行につきましては、やはり全面的にこれを実施するのを適当とする場合に置かれたわけでございます。從いまして今回また新しい條約に加盟するにつきましても、この改正の條項に檢討いたしてみましたところ、やはり新しい事実、また新しい制度に基きまして、現在世界の各國が國際通信を開始いたすにつきましては、日本といたしましても、ぜひこの新しい制度によりましてこれに加盟するのが、やはり將來の日本の海外通信の立場からいいましても適当ではないかと考えた次第であります。私ども関係当局といたしましては、何らの留保なしに加盟いたしたいと考えた次第であります。
#30
○若松委員 ただいま馬場さんからこの條約に加入すればどんな利益があるか、殊に日本は今特殊の状態にあるから、あまり実益がどうかという意味の御質問がありましたが、私もそれをもう少し具体的に承りたいのであります。この前の萬國郵便條約のときにも私は質問いたしたのでありますが、ただいま日本は占領治下にありまして、ほとんど海外通信というものは大幅の管理を受けておるのではないかと思います。一方またこの條約を通覽しますと、先ほど政務次官から、通信事業の発達について云々というお話がありました。もちろんそれもありましようし、いろいろ文面に現われておるところから見ますと、國際連合が非常な大きな平和機関として生れたから、それに関連してこういう多数國間の條約も改訂を要する必要があつて起つたのではないかという点もうかがわれるのであります。そうしますと、これは日本が入らないというと、かえつて他國の方も全般的に動かないという点で非常に不便があるのではないか。試みに第一附属書の中にあげてある國も七十八箇國と書いてあるようですが、これはもちろん日本に早く入つてもらいたいという実情にあるのではないかと考えられますが、他方そういう意味において、日本も入らなくては全般的な利益が享受できないという非常な反対意見も起るわけですが、その場合現在の日本の状態において、実際は占領下で國際通信等もいろんな制約を受けておるはずでありまして、今度の條約に入つた場合、無制限にこの條約上の利益が享受できるようにも私は思いません。さしあたりこの條約に入りますればどういうふうな利益が受けられるかということを具体的に、詳細に御説明願いたいと思います。
#31
○中山説明員 この條約に新しく加入する利益につきまして、先ほど條終局長からも一應御説明がございましたが、私ども関係当局者といたしまして、さらに詳しく御説明いたしたいと存じます。大体三つにわけまして、まず最初に先ほど來お話の出ました業務規則、電信規則、電話規則、あるいは無線通信規則というようなものの実施でございますが、これは結局條約に基きまして、各國の主管廳が國内的にいろいろ條約に基いた通信の取扱い手続だとか、また料金の制定だとかいうような点について詳しく規定いたしておるのでございますが、もし新條約にこの一月一日から加入いたしませんと、日本といたしましては依然としてマドリツド條約に加盟しておる形になります関係上、どうしても日本の対外通信の現状からいいまして、各國が新しく実施いたしますこの新制度なり、また新技術に基く通信の相手をしなければなりません関係上、國内的にも、これらの実施につきまして、この條約の根拠が違います関係上、法律なり、またその他の手続をとらなければならぬことになります。できますならば、やはり新條約に基きまして國内的に実施させていただいた方が、すべての立法的措置といたして妥当ではないかというふうに考えたわけであります。
 次に條約の中に新しく規定されておりますいろいろな常設委員会がございます。これに参加するにつきましても、やはり新しい條約に加盟いたしまして、その一員といたしましてこれらの委員会に参加いたしまして、技術方面においても、またいろいろの制度的の方面においても、日本の意見を開陳しまして、國際通信の改善なり発達に協力いたしたいと思います。また日本の立場も主張することが必要じやないかというふうに考えておる次第でございます。
 さらに具体的に日本の利害に関係のございますのは、電波の割当関係でございます。今回の條約の内容の改正の大部分は、無線関係がおもでございます。從いまして電波の各地域の割当につきまして、それに加盟しております関係上、そういうような割当会議に正式のメンバーとして参加していろいろと発言するのと、現在のようにオブザーバーとして行きまして意見を述べるのとでは、相当その効果に開きができることと思うのであります。できるならばそういう会議にも正式のメンバーとして出席して、電波の割当について意見を開陳することが必要ではないかと考えておるのでございます。その他こまかいことにつきましては、また御質問によりまして御説明いたしたいと思います。
#32
○若松委員 ただいま主管の官廳としていろいろの立場から利益の点を御説明になつたようでございますが、われわれとして心配しておるのは、実はこの條約に加盟いたしましても、われわれがそれがために幾分自主的にこの運営が――特に無線の関係でございますが、できるというようなお見込みでございますか。
 それからいろいろ條約に入つてからの私は利益の方面ばかり申し上げたのでございますけれども、また一般規定のところでも通信設備の改善、あるいはいろいろの義務を負わされておりますが、その辺に付するいろいろの準備等もあおりでありますか。あるいはまた十分國際的に通信を円満に運営するように改善する可能性があるのであるか。それに対する見通しについて伺いたい。
#33
○中山説明員 追加して御説明申し上げたいと思いますが、先ほど御質問がありました、新條約に加盟したために日本の無線通信における立場が非常に有利になるかどうかという点でございますが、これは現在総司令部に指示に基きまして海外通信を開始し、また事務をやつております関係上、その関係が変化いたしません以上は、新加入いたしましてもその点何とも申し上げられないと思うのであります。しかし私どもといたしましては、國際連合の関係は別といたしまして、少くとも專門機関の國際電氣通信條約の一員となりますれば、あらゆる点について自主的と申しますか、独立のメンバーとしてのいろいろの意見の開陳なり権利の主張ができることになりますので、その点は加盟してないよりはよりよいのでないかというふうに考える次第であります。
 それから施設の改善その他の点でございますが、打明けて申し上げますならば、この戰爭期間におきまして、通信技術につきましては戰爭中に発達しました欧米の技術とは格段の開きができておるわけでありまして、むしろお恥かしい次第であります。上海との無線の関係を例に引きましても、戰前まではこれらがそういう技術は進歩いたしておつたのでありまするが、終戰後の関係におきましては、むしろ向う側がアメリカの新しい施設をいたしておりまして、日本側にその施設がない。そのために業務の開始がなかなかしにくいというような破目に追い込まれておる状態でありまして、この條約に加盟いたしましていろいろな委員会なり、また会議に出席いたしまして、また海外にそれらの研究のために渡航のできる機会も、おそらくこれに加盟しておりますれば相当の便宜が與えられる機会が多くなるのでないかというふうにも考えまして、そういうようなことを勘案いたしまして、やはり全面的にこの加入が実現した方が日本のために有利なのでないかというふうに考えておる次第であります。
#34
○若松委員 これは具体的の問題でありますが、有線の問題で、今大北電信はどういうふうになつておりますか、お伺いいたします。
#35
○中山説明員 大北電信の関係について御説明申しますと、これはいろいろ今までいきさつがございまして、ごく簡單に申し上げますると、御承知のように大北海底線会社は明治の初年から日本の長崎に陸揚権をもつておりまして、戰爭直前までその業務を日本において行つておつたのであります。戰爭前日本政府と会社と契約を改訂いたしまして、一九四〇年であつたと思いますが、そのときの改訂協約に基きまして、四三年を期しまして、これらの権益を全部消滅せしめるということにいたしておりまして、戰爭に入つたわけであります。從いまして事実上戰爭中は海底線の通信もとだえましたし、また條約と申しましても、それらの特許上の海底に関する協定も、そのまま時期を経過いたしたのでありますが、終戰後GHQの指示がございまして、昨年の十一月に日本政府といたしまして、会社施設の維持運用について戰爭前、四〇年の当時と同じような状態で、日本政府が業務を開始しろということを言つて來られたのであります。そこでその後逓信省といたしましては司令部の覚書に基きまして、長崎におきまする局舎その他の設備を整備いたしまして、海底線の日本の地域につきましても修理いたしまして、大体整備ができましたので、会社の方と新しい協定いたしまして、再開後六箇月間の有効期間をもちまして、新しく日本の逓信省といたしましては長崎における業務を行う。また大北会社は長崎・ウラジオ間の海底線によつて、シベリヤを経由しまして、日本と欧州との間の通信の疏通を受け持つということになつたわけであります。ただ私どもといたしましては、今日本の対外無線関係を見ますると、何といいましても戰前のような利用率といいますか、まだ戰前の施設を十二分に使つておりませんので、もつと無線を使いましての対外通信が発展いたしますれば、日本の收益、取り分といたしましても相当有利な関係上、なるべくならばこの海底線を再開する費用を少くいたしたいというふうに考えまして、そういうふうに会社と交渉いたしましたところが、当分の間は会社はその長崎における逓信省の経費の赤字をしりぬぐいするというようなかつこうにいたしまして了承いたしましたので、そういうような内容に基きまして業務を再開することにいたしました。この十五日にとりあえず業務を再開するという段取りになつておる次第でございます。
#36
○若松委員 ほかに大北電信類似のケースはありますか。
#37
○中山説明員 別にもうございません。
#38
○中村(嘉)委員 ちよつと伺いいたします。加入するについてのユニツトはどういうことが標準になつてきめてあるのか、二十五單位の加入というのはどういうふうにきめてあるか、たとえばこれを使う度合によつて從來きめてあつたのかどうなのか、日本は一等國であつたというような時代には二十五單位のユニツトであつたのだが、今日の場合においてもやはりそうしなくてはならぬのか、先ほどの安東君の質問もそこにあつたと思うのでありますが、それはどんなことからきめられたのかということと、それからまたアメリカのような、民間でこういうコミユニケーションをやつているところと、日本のような役所でやつているところとではよほど違うことがあると思いますが、アメリカなんかではどういうようなニユツトでやつているのか。もう一つは、私はどうもこういうものに関係して、えて國際会議に関係するとかいうような場合において、日本は形だけは一等國でやつているが、これを非常によく使うということが少いと思うのです。現に備わつておるというだけでほんとうに活用することがない、コマーシヤルにやつているアメリカみたいなところでは――アメリカでなくても、あるいは政府で関係しているところでも、これを全幅的に利用するのだけれども、日本はかつこうだけはつくつているが、全幅的に利用することが少い。これは私常に遺憾だと思つているのです。こういうことについて政府はどんなふうに考えているか。
#39
○中山説明員 この連合の分担、ユニツトの関係でありますが、大体これは毎年の連合の費用の全額を加盟國が全部で負担しよう。それも一應それぞれの負担能力なり、また当事者の希望に基いてわけ合おうじやないかということになつております。從來は電信電話分につきましては約八百余單位になつております。また無線関係につきましては九百三十單位程度になつておりまして、それを各國が大体二十五單位以下、それぞれ分に應じて受持つ。大体從來の負担のどういう根拠に基いてそれを負担しておるのかという点でございますが、いろいろございますが、結局國際通信において相当重要な役目をになつておる、また通信の中心をなしておるというようなところは多くの單位を負担するというかつこうになつておるのでございます。日本がただ面子の上からいつて一番よい單位を負担して、それで事実は官営のために、諸外國の無線通信の経営状態のように、十二分にこの加盟した利益を活用していないではないかというような点でございますが、この國際電氣通信條約関係につきましては、少くとも私どもといたしましては、相当從來からもこの無線通信について、逓信当局といたしましては関心を持つておつたのであります。それと申しますのは、明治以來國際通信の初歩をなしておりました海底線、海底通信、これに相当日本の海外通信が制約され、また災いされておりました関係上、無線通信にこの日本の國際通信の重点を置きたい。また將來、日本の國際通信は無線通信で、自力でやつていきたい。また無線通信ならば、ただ日本の本土にそれだけの相当の施設をすれば、世界各國と連絡ができます。費用の点と、それから收入の点をにらみ合せまして相当有利に運営できる関係上、無線につきましては技術的方面におきましても、また諸外國との回線作製につきましても努力いたしておりまして、その必要の上から言いまして、これらの國際電氣通信連合のいろいろの委員会なり会議には、できるだけの努力をいたしまして参加し、また研究に努力いたしておつた次第でございます。
#40
○中村(嘉)委員 合衆國あたりではどんなふうにやつておりますか。
#41
○中山説明員 御説明申し上げます。アメリカ政府はやはり從來一等受持つて加盟しておるわけであります。ただ主管廳といたしましても、無線関係につきましては、政府事業として参加いたしておつた次第でございます。分担の関係では、アメリカ政府が参加しておつたということになつておるそうでございます。
#42
○中村(嘉)委員 もう一つ、念を押しておきたいと思いますが、私は前に、一九二七、八年ごろだつたと思いますが、インターナシヨナル・バンクができたことがあります。そのときにずいぶん論じたことがあります。ああいう國際的機関ができると、ジユネーブの会議でもその通りだと思いますが、できるとそこに参加しますけれども、ほんとうに活用することが少いように思うのです。また行つている人でも、適任者でない人が行つておつて、常に外國の人たちに遅れをとることがある。こういうことでも、おそらく会議にでも行く人は、言葉がわからぬとか、習慣がわからぬということで全幅の力を発揮していないので、そこに私はよほど力を入れなければならぬと考えておるのですが、そういうことを十分に御考慮願いたいと思います。
#43
○中山説明員 從來そういう点におきまして、日本の代表がある程度批判された例もあるように見受けております。電氣通信におきましては、御参考のために申し上げますと、今年の一月ごろでございましたか、現在ジユネーブに開かれております会議に総司令部の方が行かれますときに、その顧問という格で電波局の課長が一人行つております。その人の最近のたよりによりますと、東洋方面の電波の割当とかその他につきましては、会議の指導の立場に立つておる。正式のメンバーでない單なるGHQの顧問の格でありながら、事実上そういう指導力を握つておるという関係で、相当日本といたしましても会議を有効に活用し、また会議のために盡力しておるように見受けております。それからまた先ほどお話いたしましたように、ただいまメキシコ・シテイで開かれております会議にも、これも電波局長自身が先月の中ごろ出発いたしまして、ずつと会議に参加しております。これも相当効果を上げるように、電波局長自身が努力しておりますので、從來のようなことのないように、私どもとしても十分努力いたしたいと存じております。
#44
○中村(嘉)委員 これは質問じやなくて、お願いするのですが、ここにフランス語の原文が來ておりますが、英文にも翻訳してあると聞いておる。ここには英文のはないのですが、あつたら翻訳していただきたい。
#45
○西村説明員 英文と佛文と両方私どもの方には送つて來ております。両方とも印刷いたしまして、御配付するのが適当だとは思いましたけれども、経費その他の点から、実は佛文だけ印刷いたしまして、しかも議員の方々皆さんには御配付しないで、両院の外務委員の方だけに御配付するというような措置をとつております。これは事務当局としてはまことに遺憾でございまして、できれば日本文のほか関係の成文を全部印刷して差上げるようにしたいと思つておりますけれども、印刷の能力、用紙の点、それから予算上の関係でどうもそうまで行きかねる点もあります。一番私どもに親しみの少いフランス文を印刷しましたのは、今度たしか五箇國語かでできておりまして、その中に紛議があつた場合にはフランス語の本文によるとありますのと、もう一つは從來フランス文だけが本文でありましたために、フランス語を第一義にお互いに考えまして、それによつて日本文をつくるというような手続をとりました関係上、フランス文だけをとつたわけであります。
#46
○中村(嘉)委員 そこが私は一番疑問に思うのです。一体日本でだれがフランス文を読むか、フランス語を読む方は外務省にはいるかもしれませんが、議員ではこれを読む人は非常に少いと思う。そういう非常識なことはやめていただきたい。
#47
○西村説明員 私の説明にほかのことが頭にあつたものですから、混淆してまことに恐縮に存じます。この條約の末文にありますように、「イギリス語及びフランス語をもつて記載したこの條約一通に署名した。紛議があるときは、フランス語の本文による。」ということで、英語とフランス語の両方で成文をつくつた。しかしほんとうに紛議がある場合にはフランス語の本文によつて決定する。こういう関係で佛文を印刷して差上げた次第であります。
#48
○中村(嘉)委員 御趣旨はよくわかりますが、原文は印刷しないでも、外務省に一通あればいい。議員に配付するときにフランス文を配付して英文を配付しないということは、まことに不親切だと思う。これはよくお考えを願いたい。
#49
○西村説明員 ごもつともな御意見であります。將來は十分そういうふうに処理いたしたいと思います。
#50
○生越委員長 本日はこの程度にいたしまして、明日午前十時より開会することにいたします。
 本日はこれをもつて散会いたします。
    午後零時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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