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1948/11/15 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 外務委員会 第4号
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1948/11/15 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 外務委員会 第4号

#1
第003回国会 外務委員会 第4号
昭和二十三年十一月十五日(月曜日)
    午前十時五十七分開議
 出席委員
   委員長 生越 三郎君
   理事 若松 虎雄君 理事 和田 敏明君
   理事 安東 義良君 理事 多賀 安郎君
      竹尾  弌君    中山 マサ君
      亘  四郎君    加藤シヅエ君
      竹内 克巳君    戸叶 里子君
      馬場 秀夫君    細川 隆元君
      園田  直君    松本 眞一君
      野坂 參三君
 出席政府委員
        外務政務次官  近藤 鶴代君
        外務事務官   倭島 英二君
 委員外の出席者
        外務事務官   大野 勝己君
        厚生事務官   田島 房邦君
        專  門  員 佐藤 敏人君
        專  門  員 村瀬 忠夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 海外同胞引揚状況に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○生越委員長 これより会議を開きます。
 まず海外同胞引揚げの問題に関しまして、政府より説明を聽取いたします。倭島管理局長。
#3
○倭島政府委員 最近司令部の発表が二つ三つございましたので、御承知かと思いますが、この際もう一回その大体の要旨を申し上げて、その発表についての向うとの打合の関係を御説明申し上げたいと思います。
 だんだんと冬季が迫るに從いまして、去年の例から申しましても、十二月から中止せられて、今年の五月に再開せられるまで引揚げがとまつたのでございます。そういう状況にございましたので、政府の方といたしましても、司令部に対して何とか冬季引揚げがとまらないように、ソ連の方と交渉していただきたいということを、かねて希望を申し入れてお願いしておつたのでございます。その冬季継続の問題につきましては、司令部の発表が十月の二十五日にございました。その司令部の発表に大分詳しく経緯が書いてございまして、新聞で御存じのことと思いますが、なおその要点を二、三申し上げますと、むしろ説明を簡單にするために、司令部の発表の一部分を繰返して読み上げた方が早いかと思いますが、これは十月二十五日の司令部の発表でございます。昭和二十二年から二十三年の冬期の復員作業は、困難な天候と結氷状態のために中止せられたことを陳述した書簡がソ連代表のテレビヤンコ中將より司令官に当てられて、復員作業は二十二年の十二月一日から今年の五月まで中止せられた。連合軍司令官が今年もソ連の方へ申し出された中には、昨年と同樣冬季計画の申し出をされたのでありますが、それがソ連側から拒否された。それは昭和二十三年から二十四年の冬期の引揚げの継続の諸困難を克服するために、今度司令部としては技術上のあらゆる便宜を與えることにしたいという申出をせられたのでありますが、その一つとしては、日本人俘虜の復員を促進するために必要なる碎氷船を送るということと、次には冬着、暖房裝置その他食糧等、必要ならばそれを用意をして送るという申出を、大体十月中ごろに司令部からソ連にせられた趣でありまして、こういう申出がソ連の方へなされたということを十月二十五日に発表せられたのであります。その発表につけ加えて説明がしてございますが、昭和二十一年十二月十九日の連合軍司令官とソビエトとの間の協定によつて規定されている一箇月五万の日本人の復員を、ソ連復員当局は、昭和二十三年九月三十日現在、十六箇月間も引続いて果すことを怠つているということがソ連側へ指摘された。なお総司令部の復員当局の推定によりますと、ソ連地区になお四十七万以上の日本人が抑留されている。その中で三十六万五千人以上のものがシベリヤに残つておると信ぜられる。こういう発表が十月二十五日にございまして、さらに十月三十日にまた司令部の発表がございました。その司令部の発表がございました。その司令部の発表によりますと、ソ連のタスという新聞の報道で、日本の軍人及び民本人の引揚げに要する費用を日本からソ連へ支拂うように要求しておるという報道が出た。その要求についてこちらの司令部からの発表がございましたが、第一の点は、こういう要求に対する正当なる根拠はないということがございます。なおソ連当局がこの費用の問題を出してきて、これであるいは引揚げを一時中止するかけひきに使うということもあり得るということも書いてございます。
 なお十一月の引揚船について、ソ連からの要求がないということも発表されております。こういう発表が十月三十日にございましたので、一体ソ連から引揚げ費用を要求して來たという問題について、何らか詳しいことがあるかどうかという問題と、それから引揚げの継続ということと費用と直接結びついたかつこうでソ連側からの申出があり、また今後の問題も継続して考えられる関係になつているかどうかという二点につきまして心配になりましたので、さつそく政府としましては司令部の方にその意向を確かめたわけでありますが、第一点の引揚げ費用の問題につきましては、ソ連の方から日本人の引揚げの費用を支拂うという問題について協議をしたいと思つているという、ごく大ざつぱな申出があつたにすぎないのでありまして、その費用の内容だとか、あるいは額だとかいうものについては、何ら申出がされておらないということでございました。
 第二点の引揚費用の問題と今後の継続との関係のことでございますが、司令部の解釈によりますればその司令部の発表にありますように、米ソ間の協定に基く費用というものはすでに日本政府で拂つておるから、あらためてこれを交渉する必要も根拠も何らないということと、從つて費用を拂うという問題と今後の引揚継続とは全然関係のないことと考えておる。ただその司令部の発表の中で、あるいは引揚げ費用の問題を口実にして引揚げを中止して、日本人をさらに強制労働その他に使うのではないかということもあり得るということが書いてあつたのでありますが、これは一種の想像にしかすぎない。ソ連からの申出のかつこうは、引揚げ費用と今後の継続を直接に結びつけたかつこうでは申出されておらなということであつたのでございます。ちようどそういう関係のないということを、一種の裏書きするようなかつこうにも見えたのでありますが、十一月一日になりまして、ソ連から十一月の引揚船の要求が來たという発表が司令部からございました。つまり普通ならば十月の月末に十一月の引揚船の要求がソ連から参りまして、さつそくその手配をして日本から船を送るということになるのでございますが、この十一月の際には、十月までに來なかつたというので司令部の発表があつたわけであります。ところが十一月一日に十一月の後半においての引揚げのための船の要求があつた。それはちようど一万四千名を十一月の後半に引揚げるという計画でございます。なおさらに十一月八日になつて司令部の発表がございまして、さらに十一月中に一万二千五百名ソ連地区から引揚げて來る。合計二万六千五百名の引揚げが十一月中に行われるということになつたわけであります。大体ソ連からの引揚げにつきましては、司令部の発表並びに從來政府の承知しておるところは、大体こういうようなところでございます。
 なお機会あるごとに政府といたしましては、十二月以後の引揚げも何とか継続するようにごあつせん願いたいということを、しばしば申入れておるのでありまして、司令部の方としても、はつきりそれについて取扱つた措置については何ら説明がないのでありますが、いろいろ考えておるからという程度で話を聞いております。
 ソ連地区からの引揚げの大体の模樣は一應そういうことになつております。
#4
○田島説明員 ここに持つて参りました表につきまして二、三御説明いたします。この上にあります表は、総司令部が月々発表されますのを月別に書いたのでございますが、昭和二十一年十二月からずつと参つて、こういうような状況で入つて参りまして、最近の状況は大体三万ずつ帰つて來ることになつておるのでございます。そこでだんだんこういうように下つて來るのでありますが、これについてはいろいろ前からお話がありまして、議員の方々にも現地を見ていただくということで、ここにいらつしやる先生方もおいでいただいたのでありますが、船でありますとか、いろいろなことについては、大体今のところ支障がないことになつておるのでございます。――以下速記をとめていただきたいのですが……。
#5
○生越委員長 速記をとめて……。
    〔速記中止〕
#6
○生越委員長 速記を始めてください。
#7
○倭島政府委員 先ほど私の御説明申し上げました中に、さらに司令部からの発表があつて、追加があつたようでございますから、つけ加えて申し上げておきます。十一月の後半また一万五百だけ追加して來たという発表でございます。從つて今月の全部の引揚げは約三万七千でございます。
#8
○生越委員長 質問のある方は御質問願います。
#9
○馬場委員 倭島さんにちよつとお尋ねしたいのですが、今の数字で、ソ連に残存しておるといわれるのが三十六万で、そのうち明確になつているといわれる十九万というのがありますね。その明確になつているというのは、縣別にわかつておりますか。それから明確になつておらないというのはどういう形の人であるかをお聞きいたします。
#10
○倭島政府委員 先ほど申し上げましたのは十月二十五日の発表の数字でございまして、一番最近の十一月五日の司令部の発表をもう一回申し上げます。その後引揚げがございましたので、十一月五日現在の発表によりますと、シベリアには三十四万八千八百七名、それから満州に残つているのが六万三百十六名、樺太が九万七千八百六十五名――ちよつと速記を止めていただきます。
#11
○生越委員長 速記を止めて……。
    〔速記中止〕
#12
○生越委員長 速記を始めてください。ほかに御質問はございませんか――御質問がございませんので、本日はこれをもつて散会いたします。
    午前十一時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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