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1948/11/11 第3回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第003回国会 運輸委員会 第3号
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1948/11/11 第3回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第003回国会 運輸委員会 第3号

#1
第003回国会 運輸委員会 第3号
昭和二十三年十一月十一日(木曜日)
    午後一時五十四分開議
 出席委員
   委員長 有田 二郎君
   理事 前田  郁君 理事 佐々木更三君
   理事 原   彪君 理事 高瀬  傳君
      原  孝吉君   岡村利右衞門君
      田村 虎一君    深津玉一郎君
      松本 一郎君    井谷 正吉君
      境  一雄君    成田 知巳君
      正木  清君    吉川 兼光君
      佐伯 宗義君    橘  直治君
      矢野 政男君    萩原 壽雄君
      館  俊三君    小西 寅松君
      河口 陽一君
 出席政府委員
        運輸政務次官  片岡伊三郎君
        運輸政務次官  加藤常太郎君
 委員外の出席者
        総理廳事務官  杉村正一郎君
        総理廳事務官  秋山 武雄君
        商工事務官   長村 貞一君
        商工事務官   細井富太郎君
        運輸事務官   吉次 利二君
        運輸事務官   山口  傳君
        專  門  員 岩村  勝君
        專  門  員 堤  正威君
十一月十一日
 高瀬傳君が理事に追加選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の追加選任
 連合審査会開会に関する件
 運輸関係労需物資に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○有田委員長 これより会議を開きます。
 まず理事追加選任の件を議題といたします。去る十一月九日の議院運営委員会におきまして、小会派より理事を一名出すことになり、本委員会は社会革新党より出すことに決しましたので、これより理事の追加選任を行います。
#3
○萩原委員 理事の追加は委員長において御指名あらんことを望みます。
#4
○有田委員長 ただいまの萩原君の動議に御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○有田委員長 御異議なしと認めまして、社会革新党の高瀬傳君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○有田委員長 引続き、当委員会に近く日本國有鉄道法案が付託される運びになつておりまするが、これと同じ性質をもつ公共企業体労働関係法案が労働委員会に付託されることになつておりまして、これとは不可分のものでありますから、本運輸委員会から労働委員会に連合審査を申し込みたいと思いますが、皆さんの御意見をお聞きしたいと思います。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○有田委員長 御異議なきものと認めまして、労働委員会の方に、公共企業体労働関係法案を連合審査する申し入れをいたします。
    ―――――――――――――
#8
○有田委員長 引続き、運輸関係の労需物資につきまして当局より説明を聽取いたします。まずせつけんについて鉄道総局資材局長より御意見をお聞きしたいと思います。
#9
○吉次説明員 國鉄関係のせつけんについて御説明申し上げます。現状について資料をお配りしてございますが、國会資料の第三の労需物資関係として最後から三枚ほど表がございます。これをごらんになつていただきたいと思います。せつけん関係については一番下の欄にあげてありますが、御承知のように國有鉄道には、あるいは機関士、機関助手、炭水手、線路工手、その他非常に汚損はなはだしい重労働的な仕事に從事しておる職員が非常に多いわけであります。これらの職員に対しましては、その汚損の程度、重労働の程度によりまして、こういう仕事をしている者に対しては、年問どの程度せつけんを配給してやるという標準が労働組合とも協議してございますから、その数字で参りますと、この表の最初の欄にあります年間九百三十万個必要なんでございます。それに対しまして、昭和二十三年度の物資需給関係においては供給の制約が相当大きいために、國有鉄道関係に対しても、とうてい要望のそうした数字を配当することはできない、こういうような結果、三百十八個、こういう数字で年度計画が決定されております。その年度計画決定の三百十八万個に対しまして、第一・四半年七十九万六千個の配当が安定本部及び商工省から措置をされております。第二・四半期六十五万個、從つて上半期に百四十四万六千個、この数字は年間配当計画の四五%に該当する数字でございまして、年間配当計画から参りますと、ただいままでの現品化の状態はきわめて円滑に進んでいる、こういうような状態であります。ただ何せ年間計画の数字自体が三百十八万個、所要数の、あるいは組合と協議された数字の三分の一というような数字でございます関係上、とうていこうした数字では仕事がやつて行けない、こういうような状態で、從つて現場從業員の労働意欲なり、職場の規律等にもせつけんの問題が非常に惡影響を及ぼす場合がしばしば多いのであります。從つてこのせつけんとしての配当量のほかに、若干はやむを得ず各鉄道局で代用の洗剤等を非常に高い値段で――もちろん縣の認可の價格でございますけれども、購入して一利用する、こういうような措置もとつている状態であります。これまた予算の制約が非常に大きいものですから、とうてい金の面からもそういうような措置がとれませんし、また物自体を確保することも非常に困難でありますから、そういう点から一億三千万トン本年度輸送を完遂するためにも、せつけんの配当をもつとふやせという現場の要望がきわめて現在でも熾烈になつているのが現状でございます。大体せつけんについての現状の大要を申し上げました。その次の表にせつけん関係がございます。來年度の見込み数字等についても次の表にあげてありますが、ここで特に御説明申し上げません。
#10
○山口説明員 船員局長の山口でございます。海運関係のせつけんの実情につきまして御説明申し上げます。一口に海運と申しましても、ただいま安本による配給計画は海運は一本になつておりませんで、まず船員関係、港湾運送関係、港湾記事関係、倉庫関係、船舶造修関係、最後に船舶救難救助、かように六つの部門にわかれて配給がきめてございます。お手元に資料の一枚刷りのものを差上げてありまして、ちよつと見にくいのでありますが、それをごらんになつていただきますと、最後の欄にせつけんの第二・四半期の配当量がございます。まず船員部門につきまして申し上げますれば、第二・四半期の配当慮が四十三万八千個になつております。船員関係は前の方に八月一日現在の労務者数がございますが、これは機帆船、漁船合計いたしまして十四万七千八百名になつております。これに対しまして三箇月間に四十三万八千個という割当でございます。これにつきましては、前に閣議で船員のうちでもせつけんを必要といたします機関部員に対しましては月三個、甲板部につきましては一個ときめておつたのでございますが、いかんながらその数字が入手できませんで、この配給量と申しますのは月一個の割になつております。御承知のように船員関係は特に海上で作業をいたしておりますので、せつけんの補充の道のない特殊の環境に置かれておりますので、われわれ当局といたしましては、何とか必要量、ただいま申し上げた閣議決定くらいのところまではぜひ実現していただきたいと望んである次第でございます。あと港湾運送以上の五部門につきましてはここにあげてございますのは、第二・四半期の数量でございます。すなわち港湾運送におきまして十三万二千個、港湾工事が一万六千個、倉庫関係が一万二千個、船舶造修十四万九千個、ここに書いてある通りでございますが、いずれも大体において所要量の半分くらいではないかと、きわめて概括でございますが思つております。第三・四半期の割当におきまして若干ふやしてもらつたところもございますし、幾分か落ちたところもあるようでございますが、およそ所要量の半分くらいしか入手できておらないので、はなはだ弱つている一第でございます。
#11
○有田委員長 安本の日用品課長から配分なり、あるいはまた將來の見通しなりについて説明願いたいと思います。
#12
○秋山説明員 安定本部の日用品課長でございます。ごく概略のお話の申し上げましてゐ御質疑によつて御説明申し上げたいと思います。現在陸運、海運関係に配給しておりますせつけんは、いわゆる労務用せつけんと申しまして、家庭用のと少し規格の違うせつけんでございます。少し大きいのであります。ベントナイトをまぜまして大きくしてあるのでございます。本年度の労務用のせつけんの生産計画量は年間六千万個になつております。これは原料といたしましては主としてフーツであります。油の精制過程において出てまいりますかす――工業用にはあまり出ておりませんが、食用に使いますには油を高度に精製いたします。しぼり立ての油と精製油の中間に出てまいりますフーツ、これを大部分の原料といたしまして、年間六千万個の労務用せつけんをつくるということに計画をいたしております。このフーツの主たる原料はと申しますと、やし油つまりコプラからとるのであります。このコプラを基礎といたします数字は、本年度二万四千四百トンの輸入ができる見通りで立てられたのでありますが、実際には実は最近までに約六千トン入つた程度のものでありまして、それ以上のものは、現在のところまだ見通しが立つていない状態であります。從いまして当初予定いたしました数量はとうていできませんから、その他の雜油あるいは精製脂肪科等をくめんいたしまして、目下私どもの方で予定しておりますところは、六千万個の当初の予定に対して約三千八百万個、六割程度になるかと思います。実は当初六千万個の配分計画を立てましたときの数字が、先ほど輸輸省の資材局長からお話のございました、陸運で申しますと三百十八万個という数字でございます。ところが今申し上げましい六千万個の予定にはとうてい参りませんで、六割程度しか遂行できそうもないという見通しでありますために、各部門とも予定よりも下らざるを得ないという実情になつておるのであります。最近第三・四半期及び第四・四半期の計画をつくりましたが、ただいま私どもの方で予定しておりまして、運輸省に内示を差上げてある程度で、公文書は差上げてありませんが、第三・四半期、第四・四半期同数でありまして、五十三万六千個、從つて年間供給総量としては二百五十一万八千個になる予定でございます。
 なおついででありますので、海運関係について申し上げますと、海運関係のうちの船員につきましては、第三・四半期、第四・四半期いずれも同数でありまして四十五万個ずつ、第一・四半期に比ベては少しふえておりますが、第二・四半期よりは少し減つております。あと荷役、港湾工事の関係をそれぞれ計算しておりますが、省略いたします。
 こういう数字をどうやつて出したかということを一應御理解を得ておきたいと思いますが、実は第一・四半期及び第二・四半期におきましては、私どもの方はあまりしつかりした基礎資料をもつていなかつたのであります。今期に至りまして初めてやや信頼性のある基礎資料をつくり茂たのであります。これは実は昨年から安行本部が拡充せられまして、私ども参りますとほとんど同時に着手をしておつたのであります。各省からこまかい資料をいただきまして、それを整理集計しておつたのでありますが、半年あまりを費しまして、ようやく今回の配給に一應の資料として役立ち得る程度にまを整理を完了した。これはどういうやり方をしたかと申しますと、各省からそれぞれの業種に属します労務者を、現場、非現場等にわれまして、なるべくこまかい業種別に――運輸省のごときは、國鉄あたりだけでも約七百権種あるそうでありますが、これだけの業種別に人員数を提出していただきまして、その作業内容を職種ごときに、せつけんであれば、せつけんの必要度から見て、採点をして行つたのであります。それをその職種に属する人員数によつて加重平均をいたしまして、國鉄なら國鉄、船員なら船員というもののせつけんの平均の需要度を算出する方法をとつたのであります。これが第一段の作業であります。これに業種による重要度と申しますか、現在の國情から見て重点を置くべき事業の比率を加減いたします。せつけんは需要に対して非常に供究が逼迫しておりますので、傾斜を非常に急にいたしまして、最高は最底の三倍まで引上げております。國鉄、船員等はその最高に属する業種であります。從いまして計算上出ましたものの三倍を基礎数といたしまして、各業種にそういう計算をして、その結果得ます全体の比率によつて総供給量、今期で申しますと約一千百万個であります。これを按分いたしまして、各業種の総供給料を算出しておるのであります。從いまして、実は九百万個の請求に対して二百七十万個くらいしか行けないということは、まことに申訳ないと思うのでありますか、いかんせん、原料はほとんど雪入にまつという性質のものでありますので、供給力の方面から見まして、これ以上の量は困難という実情であります。私どもの考えておりますことは、そういう少いものでありますだけに、最も重点の部門に最も効率よく公平に――公平にということは均分を意味しませんが、事業の重要度に應じて公平に配分されるということを願つておるのであります。
 実は蛇足でありますが、私どもの希望といたしましては、こういう事情でありますので、單に生産量の中のわけ方についてあれこれあまり力を注ぐよりも、総生産量をふやうということにもつぱら力を入れたいと考えておる次第であります。この意味で、ひとつ議会方面のさらに一段の御協力をお願いいたしたいと思います。
#13
○有田委員長 鉄道、海運両方で、せつけんの質が、最近非常に小さいとか、あるいは惡いとかいうようなことについて、御意見がありましたらお伺いしたいと思います。
#14
○吉次説明員 鉄部の関係ですと、かつては非常にせつけんの質の惡いものが多かつたのですが――もちろんよい質のせつけんは期待できません、これは單價等の問題もあるかに業者はしよつちゆう言つております。せつけん分はもちろん從來と比較すると、おそらく半分とか六割とかいうものに低下しておると思いますが、最近は逐次品質は上つて來ている。しかしいずれにいたしましても、たとえば機関車の修繕をする省の工場の修繕技工、これに対しては、私どもは先ほど申し上げましたように、年間九百万個必要とするという場合には、機関車の修繕職場の技工には月五個配給するというのが基準になつておりますが、ただいまの安本の御説明のように、大体その九百万個に対しましては二五%くらいより確保できないことになりますから、機関車のまつ黒になつたボイラーを修繕している職工は、せつけん分の少し、型の小さいせつけんを月に一個ちよつと、これで仕事をしなければならぬ。これではとうていまつ黒になつた手や顏、足を洗うには足りないのでありまして、現場の実情は、從業員が非常に少い給與の中から、やみ市場でせつけんを買つてでも手足を洗つてうちに帰る、あるいは休養する、こういうような手段を講じておるのが現状であります。
#15
○山口説明員 一ころは配給のせつけんが、品質におきまして惡いという批評がかなり出ておつたようでありますが、最近幾分かよくなりまして、その不満の声はいくらか下火のように聞いております。
#16
○有田委員長 商工省としてのお考えを伺いたいと思います。
#17
○細井説明員 ただいませつけんのお話がございました。まずせつけんの品質の問題でございますが、私の方ではマル労関係のせつけんをできるだけ多量に供給したいという意向のもとに、安本とも打合せをいたしまして、今まで一般の家庭配給よりはマル労関係は多少せつけん分を落してやつて來ておるのであります。具体的に申しますと、一般家庭配給はせつけん分六五%が規格になつておりますが、マル労の方は三七・五%というのを一應規格にいたして今日までやつて來ておるのであります。しかしもう少しマル労の方も品質をよくしなければならないというので、今後五〇%までやろうかというふうに考えております。しかし一方において、今運輸省の資材局長からお話がありました通り、やはり各方面で非常に不足でございまして、いわゆるやみせつけんというものを多少買つて間に合しておられるような状況であろうと思うのであります。御承知の通り、油脂原料がある部分どうしてもやみに流れます実情にございますので、やみせつけんができるのでありますが、その方は相当せつけん分も落ちているわけであります。配給せつけんといたしましては、一應マル労の三七・五%のせつけん分以下のものは、配給の上から見たせつけんとは考えないでやつて來ているのでありますが、実際需要者の目から見ますと、それ以下のものにつきましても、やはりせつけんとして買つておられるというような状況でございまして、今後せつけんの配給を新しい規則のもとに統制することになつておりますが、この点につきましては、ただいまその筋と打合せ中でございます。その筋の方では、もつとはるかにせつけん分の低いものも配給統制の対象にしてはどうかというような意向ももつておられるのでありますが、この点はせつけんのやみの生産をどういうふうに押えるかということとも関連がございまして、非常に困難な問題でございまして、どういうふうにしたらよいかという点をただいま檢討中でございます。いずれにいたしましても、正規に配給いたします労務者用のせつけんをもう少し品質をよくしたいという意向でございます。かたがた一方におきまして、せつけんの配給の取締りということをどこまで下げてやるかということが今問題になつておるような状況でございます。なおせつけんの配給につきましては、私どもといたしましては、なるべく早く、國民一人当り月一個ぐらいはどうしても配給できるようにしたいと念願をいたしておりますけれども、安定本部からのお話もあつたかと思いますが、現在の油脂の輸入状況から見まして、食料油脂との振合い上、どうしても工業用にまわし得る油脂のわくが非常に局限されますので、本年度におきまして、昨年度の三倍程度というようなところまで、やつともつて來たというような状況でございます。今後輸入油脂の確保に國会の方々とも御協力願いまして努力いたしまして、できるだけ供給をあげて行くというふうに考えておる次第でございます。
#18
○有田委員長 委員の各位におはかりいたします。せつけんにつきまして今それぞれから御報告がありましたが、御意見がありましたら……。
#19
○正木委員 本日このような機会をつくつてくださつたことはありがたいのですが、この頂戴いたしました資料によりますと、すべて國鉄だけが中心のようでございます。今日國鉄の果しまする役割がどのように大きなものであるかということは私も存じておるわけではありまするが、ただ國鉄の人々だけが働いたからといつて、現在の國鉄の負わされておる仕事が、私は十分に果せるものだとは考えておらないのであります。從つて委員長のおとりはからいでかような会合をおもちを願つたのですが、昨日も私は委員長にお願いをいたしておきましたように、資料をぜひ出したもらいたいと願つた点は、直接國鉄に関連する関連産業です。たとえば貨物自動車関係も國鉄の大きな手足です、小運送関係もこれまた國鉄の大きな手足です。ですから國鉄の人々が、かりにせつけんが当り、衣料が当り、地下たびが当つても、この手足となるべき貨物自動車の從業員の人々や、小運送に携わる從業員の人々等にも國鉄と同樣、ある場合においてはそれ以上にやはり配給をいただかなければ、全体としての國鉄の仕事が円滑に行かないのではないかということで、資料をお出しを願いたいということをお願いをいたすわけであります。
 もう一つは、これは國鉄の資材局が担当されておるのであろうとは存じまするが、國鉄の中の全國の各局に対する按分方法が、從來はどういう形で行われて來たのであるか、私どもは常識的には大体想像つくのでありまするが、昨年当委員会で大きく取上げられた問題に、北海道のこうしたものの配給のことが強く取上げられました。前の伊能総局長が非常に多忙な中を、わざわざ北海道まで出かけて行つて、そうして現地の從業員の人々と一人々々語り合つて、しかもその語り合つた深刻な調査経過が当委員会に発表された。そのときわれわれ当委員会として非常に驚いたことは何であつたかというと、この冬期間中、貨車、客車の操作上なくてはならない軍手がないために、札鉄は稻わらでつくつた手袋を官品として從業員に貸與廠た。しかもその手袋は三日と使われないものであつて稻わらでつくつたものである。しかもそれは一時間と経過しないうちに凍つてしまつて、その手袋をはめては何としても危險な貨車の操作はできないというようなことが、伊能総局長官を通じて当委員会に明瞭になつたというなまなましい事実があるわけであります。そこで資材局が取扱つておるものとするならば、おそらく非常に公平な、しかも科学的な、全國の各局の配分計画というか、配分実施要綱、そういう一つのものに基いて私はなされておると思うのであります。從つてそうしたものに対する過去の実績表なり、今年度の割当表なりというものを参考資料に出していただきたい。こういうことなのであります。
 それから本日は特に安本から御出席を願つておるそうでありますが、この機会に委員長のお許しを得て安本の方にお伺いしたいと思うのであります。安本というお仕事の性格から見て、この國鉄大運送というものを國家計画の線にマツチさして行かれることには議論の余地はないのでありますが、安本としてはこうした資材の割当について、直接関連を持ちまする貨物自動車に対する從業員、それから小運送に対する從業員に対して、その仕事の上から來る絶対なくてはならないところの從業用の資材、特に私お伺いしたいと思いますのは、軍手であるとか、地下たびであるとか、ズツクぐつ、長ぐつ、作業衣、雨がつぱ及びせつけんというようなものについては、現在どのような御方針をもつて臨んでおられるか、そのことをちよつと聞かしてもらいたいと思います。
#20
○有田委員長 正木委員のお考えと私の考えは一致しておるのですが、実は先般石炭増産協力会の運輸部会に出まして、北海道の冬の運送につきまして軍手がない、せつけんがない、あるいは地下たびがないということのためにこの冬の北海道における石炭輸送は非常に心配であるというお話を承りました。しかもこの軍手その他を石炭協力会の方が各山からお借りせして、そしてやるというような話を運輸部会で承つたのであります。それで私はこの委員会を開くことに決意をしたのでありまして、本日は海運と鉄道の二つの面について概要的の御意見を承り、さらに先般陸運監理局の方へも自動車のことについて申し出をしておるわけでありますが、まだ本日のそ運びに至つていないのであります。また昨日館委員からも配分の点について報告しろというお話でありますが、この点につきましても運輸省の方へ申し出をいたしておるのでありまして、まず安本、並びに商工省所管の御意見を承つて、しかる後に運輸省の配分その他の方針をお聞きしたい。かような考えで、本日はむしろ運輸省の御意見よりも、生産省である安本、商工省の御意見をわれわれお聞きして、まず鉄道、海運両方面の総括的の御意見をお聞きしたい、かような考えをもつておるのであります。ただいまの正木委員に対する安本の方の御意見をお聞きしたい。
#21
○秋山説明員 先ほどは國鉄と船員のみについて申し上げましたが、実は私どもの扱い方は、その他の部面、鉄道小運送、陸上小運送あるいは自動車事業、それから海運の方面でも船員以外のもの、港湾運送、港湾工事、倉庫、サルベージ、そういう方面のほとんどあらゆる部面を網羅いたしまして配分をいたしております。古い数字は持ち合せておりませんが、最近の数字で、私の所管のものを申し上げてよろしゆうございます。衣料についても大体考え方は同樣でございまして、数字をあげてないから出してないというのではありません。また重要度から見ましても、あるものは多少一段下つておるものもありますけれども、國鉄あるいは海運の船員並の重点度を置いておる部分もむろんございます。從つてそういう方面を軽視しておられはせぬかという御心配は御無用に願いたいと思います。
#22
○正木委員 今の秋山課長の御答弁で私は了承いたしたわけです。結論から言うと、課長のただいまの御答弁は、物がなければないなりで、重要度においては大体平等に取扱つておる、かように聞えたので、その点了承はいたしましたが、そこで委員長に重ねてお尋をしておきます。資料の御提出の場合、貨物自動車はもちろん、小運送の面で、鉄道の陸運局から資料をお出し願う場合に、日本通運株式会社が直営をいたしておりまするその從業員の配分率と、それから日本通運が直接関係を持つておらない関連産業の配分里との表をお出しを願いたいと思います。お願いをしておきます。
#23
○有田委員長 正木委員の御趣旨に沿うように、ひとつ資材局長にお願いいたします。
#24
○館委員 ちよつとお尋ねしておきたいのは、この表を今ここで見ておるのですが、現在第一・四半期の配分がすべて済んでしまつたかどうか。第二・四半期の配分がすでに現地に届いてしまつたかどうか。第三・四半期の分についてはどういうふうになつておるか。安本の方でそういう計画をお立てになつて、どういう順序で各省にその計画が傳えられて、各省がさらにどういうふうにこれを配分して、鉄道で申しますれば、各鉄道局へ配分され、各局の現場に届くまでの期間、それを私は非常にややこしく思つておる。今のお話ですと、大体この海運関係の方の表が見やすいので、私これによつて見ておるのですが、第二・四半期の分だけがここに出ておる。少くとも第二・四半期は全部届いておるのかどうか、現場はどうなつておるのか。さらに第三・四半期といいますと、十月、十一月、十二月ですが、冬季を控えての北海道地方、東北六縣あたりのすべての要求物資、今せつけんについてのみ述べられておつたのですが、手袋だとか、そういう衣料資材、そういうものがどういうふうな形に現在なつておるか。それが非常に心配なんです。少くとも第三・四半期の物は、もう現場に届いておらなければ、北海道はすでに雪が降つておるのです。早いところ手袋の例を申しますと、手袋がほしいというのは、寒さを防ぐということでなくて、それ以上に、冬に素手で金物を持つと、金物が手にくつついてしまうのです。そういう所なんです。だから第三・四半期の計画を今お話を承つておるのですが、もうすでに各省に――鉄道省なら鉄道省にそれが渡つていて、その物資の手配がすでに各局へ行つていなければならないということなんですが、その辺をお伺いしたいと思います。第二・四半期の分が、はなはだ失礼だが、まだ片づいておらぬのではないかという疑問を持つておる。しかも第三・四半期の暮れがもう來ておる。安本の計画は確かに立てなければなりませんが、安本の全体的な計画が立つまでは、これを各省に提示をしない傾きがあるのではないか。少くとも製品が足りないといつたも相当にありながら、全部の計画が立つまでは安本からさしずが出ない、また各省はそのさしずをもらわないうちは動かされない。そういうところに現場が非常に困難するものがある。そこをどうかということなんです。
#25
○吉次説明員 ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。品物によりまして現品化の速度が非常にかわつておりますために、各品物別に申し上げませんと、実ははつきりいたしません。たとえば先ほど來問題になつておりますせつけんについて申し上げますと、第一、第二・四半期で百四十四万個安本から割当をされて、商工省から発券してもらつて、それによつて運輸省は業者と契約をして現品を入手している。こういうような状態です。しかし現品が必ずしも全部入手されていない。どうしても現品を入手してから――私どものところでは東京、もしくは大阪、そういうような地域で現品を入手しまして、それからさらに札鉄のごときは北海道へその品物を送つて、現場の從事員まで届ける。現場の末端の配給までは、現品が入つてからでもおよそ一箇月くらいかかる。こういうような状態でございますから、從つて四半期別の関係は若干ずつ前の四半期からずれて來る。たとえば今年度上半期に配給しているせつけんのうち、一部は昨年の第四・四半期に割当てられ、発券されたものを四月以降に配給されている。それにしても四月以降上半期にどれだけせつけんが配給されたか。せつけんに関する限りにおいては、先ほど御説明申し上げましたが、約百五十万個程度のものが現場末端に配給されている現状であります。
 さらに軍手のことがございましたが、まだ軍手関係の説明に入つておりませんので申し上げませんでしたけれども、お配りしてございます表をごらんになつていただきますと――運輸省としては、これまた軍手についてはどういう職種に対して軍手を配給するか、またその職手に対しては一年に何双軍手を貸與するか、こういうようなことをきめてございます。たとえば機関士でしたら一年に四双、機関助手ですと一年に八双、こういうぐあいに貸與する各職種をはつきり限定しております。各職種のその重点度、必要度によつてその数量をきめております。そのきめられた数量を、國鉄の現在のきめられた職種の全從事員に配給すると、年間に二百五十万双の軍手が必要になつて來る。こういうことになつて参りますが、それに対して今年の計画は供給量が非常に少いというような関係から、おおむね三分の一程度の七十九万五千双より安定本部としても配給ができない。こういうことで閣議決定がされております。その七十九万五千双に対しまして、この表にも書いてございますが、第一・四半期、第二・四半期とまだ実は全然発券ができておりません。從つて現品化の具体的な措置に入つていない。ただいま商工省と折衝いたしております。纖維局長もお見えになつておられますが、纖維局長も何とかして急いで國鉄関係に対して切符を出すような措置をしようと努力していただいておりまして、近く発券の措置をとつていただけるはずになつておりますが、現在ではまだ今年度の関係は全然発券がされておらない。從つてもちろん今年度関係の現品が一双も入つておりません。今年度関係としては配給ができていない。そこで一部やむを得ず、私どもは從事員の例の制服の古いもので、四年半もしくは五年着たものが返つて來ますが、その古い制服の中から少しでも丈夫な部分を義りとつて、ああしたラシヤ地あるいはセル地で手袋のかつこうをつくつて、そうしたものも代用的に一部配給しておる。これも氣持程度の問題で、実際には作業を非常にしにくいし、手袋としてのほんとうの用途をなさない。しかしやむを得ずそういうような方法、手段もとつておる、こういうような状態であります。その他各物資について、この表は大体その後の発券の状態、こういう数字をあげておりますが、発券と現品化の間にも、先ほど申し上げましたように、相当時間的ずれがございます。しかしこのずれは昨年度からもずれて参つておりますから、おおむね発券が順調に進んで参りますと、現品から流れて行くスピードも、こうした数字でごらんになつて大体間違いない。こういうぐあいに申し上げることができます。さらに先ほど正木さんから御質問がございました。正木さんはただいまお見えにならないようでありますが、國鉄從事員に対する部内の配当関係は、もちろん私ども本省で全國的に統制をとつて、重点度を考えて配給をやつております。たとえば先ほども例示されました北海道地区等に対しましては、がいとうとか、チヨツキとか、ずきんとか、軍手、地下たび、ゴム長ぐつ、ぼつこぐつ、つまり寒冷地で特に必要なこうしたものについては、もちろん札幌鉄道局へ重点的に配当いたしております。しかしすべてのものについて札幌を重点的にということは適当ではないのでありまして、たとえば先ほど來問題になつておりましたせつけんのごときは、汚損する重労働の程度により当然見て行くべきものであります。たとえばせつけんは札幌鉄道局といえども、あるいは九州の門鉄の関係といえども、要するに職種によつて重点度をきめて、その職種別に配当している。ものによつてはそういうような方法をとつております。
#26
○有田委員長 館委員にこの際おはかりいたします。配分の点はあらためてやりたいと思います。きようはむしろ安本並びに生産省である商工省の御意見を承りたいと思います。
#27
○館委員 わかりました。私のさつきの質問は、せつけんあるいは手袋を例として申し上げた。しかし私の本旨は、たとえば今発券という言葉を知りましたが、商工省が第一・四半期に対して発券する、あるいはまた安本が一年度の計画を立てて、商工省に移して、商工省は鉄道省に移して來る。そういう事務のやりとり部面が安本としては、たとえば二十三年度の計画というものができ上るのは、すでに二十三年度の第一・四半期前にできておるのかどうかという心配がある。さつきのお話をちよつと聞いておりますと、第三・四半期の安本の計画がまだ商工省その他にまわつておらないという氣持がいたしますが、商工省へまわつて來て発券化されたときには、すでにその四半期を済んでしまつたあとになつておる。そういうところの受渡し関係が非常に速度がにぶいのではないか、事務が非常に停滯しているのではないか、まずそこから直してもらわなければいけないというのが、私の質問の主眼点であつたのであります。
#28
○井谷委員 今、館君からもちよつとお話があつたのですが、私もこの発券という意味が非常にわからないのですが、これはどういう意味のことでありますか。
#29
○秋山説明員 物資の種類によりまして、多少事情の違う点もありますが、その点はまた後ほどそれぞれ補足申し上げます。ただいまの御質問まことにごもつともと思います。事実私どもの方で二十三年度の計画は、本年の四月二十八日に年間計画としての閣議決定をいたしております。まさに第一・四半期に入つてからでありまして、從つてそれがそれぞれの主務省に通達され、あるいは生産省から発券されるということは相当遅れております。ものによつてでありますが、おそらく早くても期の半分ぐらい過ぎてから、遅いものはさらに遅れているだろうと思います。これは実は事務のやり方の関係でございます。大体今日問題になつておりますような労需物資というものは、原料ではございませんで、二次製品あるいは三次製品である。從つてわれわれがたとえばせつけんをいくらつくるかということをきめるためには、油がいくらもらえる、苛性ソーダがいくらもらえる、塩がいくらもらえるかということがきまつて参りませんと、せつけんの計画ということは不可能であります。ところが、その油の計画はどうやつて立てるかといいますと、この期間に輸入はどのくらいあるだろうが、國産では油がどのくらいしぼれるだろうかというようなことから、出て來るというわけで、計画としては実は一本の形で現われますけれども、そこに至ります段階は、何段階にもわけて計画が積み上げられておる。むろんそれは早くから見込みを立てればいいわけでありますが、そうなりますと、期間が非常に長くなりまして、見込みが不正確になるというおそれが出て來るわけであります。從つてなるべく現実に近い時期におきまして、なるべく正確な見込みあるいは計画を立てるという希望が一方にあります。しかし同時に最終製品としてもなるべく定められた期できめなければならぬという状態にあるのであります。これに事務的ないろいろなことに期間を要しまして、今申し上げたような事情になるのであります。ただ実際の問題といたしまして、しからば最後の末端製品で見た場合にはどうかと申しますと、この点は実は実際問題としてあまり心配がないのであります。先ほど資材局長からも御答弁がございましたように、この遅れというものは、今初めて遅れ始めたものではないのであります。ただいわば期の名称といいますか、第何四半期あるいは第何年度という名称が、そういう名称で呼ばれておるというだけでありまして、末端での現物は、昨年の第四・四半期のものが現在流れておるという状態になつております。末端での流れは、多少の波はあるといたしましても、およそ期間的には一定しておると考えていいと思います。從つて今ここでむりに、不正確を承知の上で計画期間を短縮する、これはあえてやればやれぬことはないと思いますが、そうなりますと、むしろその期では、一方には不正確を生じ、一方には、末端で製品が一時にあふれて來るという現象が起るかもしれぬと思います。
 発券ということについての御質問がございましたが、これは二種類あるのであります。生産資材関係につきましては、運輸関係であれば、運輸省が発券省であります。それから配給物資のせつけん、衣料品というようなものにつきましては、商工省が発券官廳であります。現在実際には石けんなどにつきましては、法規統制をいたしておりませんので、嚴密な意味の発券――切符を切るというわけではございませんで、配給の通知を出す程度であります。そういうように発券ということも二種類あるということを御理解願いたいと思います。
#30
○館委員 ただいまほんとうの話を御説明くださいましたので喜んでおりますが、私そうだろうと思つておりました。そこで安本の本年度計画とか、本年の第一・四半期の計画というものはそれは計画であつて、商工省は独立に、それと別に在庫品がわかつておる、あるいは生産高がわかつておらなければならないはずであります。私の心配するのは、安本から何かがなければその発券ができぬのかどうか。年度計画は安本で大まかに立てられても、商工省が独自な立場から在庫品なり、あるいはまた製造高がわかつておれば、そういう独立な立場からどんどんできないものかということを私は聞きたい。安本から縛られているのかどうか、ずれているところの四半期、二十二年度の四半期なら四半期に対して商工省は独立にできるのか、そういう場合でも安本との関係があつてできないのかということと、もう一つ私言つておきますが、去年伊能長官が視察されて窮境に陷つた場合に、やはりたたけば軍手が出る。十二月のしよつぱなから中ごろまでに非常にめんどうな労働攻勢が北海道に起りまして、その労働攻勢がやはり成果をあげて軍手を見つけている。たとえばあるとこに二千足の軍手があるのだが、これがすでに一年も二年も前に配分の個所がきまつて指定されている。しかも二年くらい倉に眼つているのだが、ようよう発見してそれをもらいに行つたところが、すでに行先がきまつていて動かすことができない。そういう実例もありますので、何かその辺に、商工省自身が運輸省なら運輸省と十分な打合せができておつたならば、四半期計画はとにかくとして、もう少し計画にマツチしたものが現場に流れる期間を早くできるのではないかという氣持がいたしまするが、この点について商工省の方は安本の方の制約を受けて思う通りに活動ができないのか、それともやはり商工省内の一つの計画があつてそういうことになるのか、もつとそこに努力をしていただかねばならない余地が多分にあるのではないかと私は思つております。今日もらつた計画はそういう全体的な計画をここに聞かされたのでありまして、この計画は七月にできた物資もあるということでしたが、現実のただいまからの問題には参考資料にならぬのではないか。今流れている物資は少くとも二十二年度のずれが流れている。二十三年度のずれでどの期間かをやつておられるとするならば、その二十二年度のずれだけでも完全に行つているかどうかということも考えられる。はなはだめんどうなことを言いますけれども、現場のこういうものに対する要求が御承知のように非常に熾烈でありますから、吟味をいたして聞く次第であります。
#31
○有田委員長 この際館委員におはかりいたします。これから地下たび、ゴム長くつ、あるいは軍手、衣料というような面について御意見を承るその折に、館委員の御意見に対して政府側から織り込んで御答弁願うようにいたしますから、館委員に御了承願いたいと思います。
 その次は、この際日用品課長にお願いいたしたいことは、今鉄道総局の資材局長なり、海運総局の船員局長から、それぞれせつけんの足りないという実情について承つて、よくおわかりのことと思いますが、また生産の面において油の輸入がないという点についても、私どもも了承したのであります。しかしながら商工省の生活物資局長の方におかれましても、この生産の面に十分ひとつ御監督を願いまして、また安本の方でもその配分の割当について特に鉄道並びに海運その他の運輸関係の状態をお考え願つて、できる限り配分について御勘考あらんことをお願いする次第であります。
 次に地下たび、ゴム長ぐつ、その他につきまして鉄道総局の資材局長から御説明を承りたいと思います。
#32
○吉次説明員 せつけん以外の國有鉄道関係の物資についても、やはり先ほどの表で御説明申し上げた方がわかりやすいかと思います。鉄道從事員の制服、執業服、こういう関係については、この表の上の方にあります織物類、これが数字的に示しておることになるわけであります。これで参りますと、國鉄としての年間の需要量は六百七十九万方ヤールであります。それに対しまして年間配当として閣議で決定されましたものが、その需要量に対し四四%に該当する三百三万九千方ヤール、これで本年度制服、執業服関係をまかなつて行く、それで発足いたしております。
#33
○有田委員長 資材局長におはかりしますが、ゴム関係を先に片づけたいと思いますので、地下たびその他について……。
#34
○吉次説明員 それでは地下たびの関係を先に御説明申し上げます。地下たびはただいまのような順序で需要が百八万足、それに対して閣議決定が本年度七十五万足ということになつております。第一・四半期十三万足、第二・四半期十六万足、合計上半期分として二十九万足、年間配当予定の三九%が切符を切つていただいております。この数字自体需要量に対してすでに年間の計画が小さい。さらにただいままでの上半期の現物化についての動きが三九%というような数字に相なつておりますので、相当苦しくなつております。しかし地下たびにつきましては昨年度からのずれの数字が若干ございまして、ただいま上半期までの配給は、どうにか曲りなりにそう重大な労働攻勢が出ないような状態で、配給は末端の方にも行つておるつものであります。ただ特に今後十一月、十二月から北海道その他嚴寒地の雪害地域におけるこうしたはきものの関係は、特に從事員の労働に重大な関係がございますので、さらに第三・四半期以降現品化を早く進めて、この冬場の輸送敢鬪に間に合うように現品を從事員に配当して行きたい。こういうふうに熱望しておる現状であります。
 その次にゴロ長ぐつとゴム半長ぐつ、これがゴム関係であり、また大体地下たびと同じであります。特にゴム長ぐつ、あるいは半長ぐつは雪害地帶の北海道とか、裏日本、東北方面に重要なものでありますが、上半期における発券並びに現品化の状態は、この表にもありますように、ゴム長ぐつは九千四百足の年間計画に対して一万五百足、一一三%の手当をしていただいております。ただもともとゴム長ぐつは五万足必要である、こういうような状態にありますのに、どうしてもゴムの供給源の関係から五分の一程度に年間計画が圧縮されておる。こういう状態でありまして、計画に対しては、ただいままでの現品化と、現品化されたものの配給は順調に進めておりますが、全体の数量から参りますと、北海道その他雪害地域においては、ゴム長ぐつについては苦しさがきわめて大きいことは、この数字の示す通りであります。それをカバーするためにゴム半長ぐつをやつておりますが、これまた五万足に対して三万足の年間計画で、ただいままでに発券されましたものが一万二千足、そういうものを補う意味において布ぐつが別に四万五千足上半期においと発券されておりますが、ただ布ぐつで参りますと、東北、北海道地域の雪の多い地帶では、十分その目的を達し得ないのでありまして、何と言いますか。氣は心というような状態にもなります。從つて配給先と実際使用する場合を限定しなければならない、こういうような苦しさが出て参るわけであります。これで一應打切つておきます。
#35
○有田委員長 次に海運総局の方から……。
#36
○山口説明員 海運総局の山口であります。詳しい資料を手元に持つておりませんので、各部門で多少の違いはあろうと思いますが、ただいまさしあたり船員関係について御説明申し上げます。
 まず第一にゴロ長ぐつでございますが、二十三年度につきましては、海運総局の方では、配付対象の船員一人ずつに年間一足ということで十四万七千八百足を要望いたしたのでございますが、これに対しましたただいままでのところ、安本において決定を見ましたのは第一・四半期、第二・四半期合計いたしまして、すなわち半年分でありますが、一千足、充足率としては一%にもならないのであります。それの現物化の模樣は第一・四半期の五百足は現物化中でございます。第二・四半期の五百足は、これはまだ現物化に見がついておりません。次にゴロ半長ぐつでございます。これもゴロ長ぐつと同じように、要望といたしましては十四万七千八百足を申し入れたのでありますが、これもゴム長同樣、第一、第二・四半期合計いたしまして、要望の十四万七千八百足に対して決定をいただきましたのが四千三百足であります。これは約三%の充足率であります。現物化の方は、第一・四半期の二千足は現物化中、第二・四半期の分は現物化いたしておりません。
 最後に地下たびでございます。これは一人に年に六足という計算で八十八万六千八百足を要望いたしましたが、安本の方では大体一年に一足程度ということでありまして、充足率は約一五%程度、それでこの方は第一・四半期、第二・四半期にきめていただきました合計四万五千足というものは、これもまだ現物化は遅れております。大体この三種類につきまして船員関係だけはかような状況であります。
#37
○有田委員長 安本の方からこれに対する御意見を承りたいと思います。
#38
○秋山説明員 日用品課長の秋山であります。ゴム製品関係について一應申し上げます。國鉄、海運関係についてただいま御意見を述べられましたが、ゴムの状況はすでに昨年もたしかこの委員会で御説明を申し上げたと思います。実は本年は昨年に比べますと、かなり順調であつた――と申し上げる意味は、少くともこの上半期に関しましては相当順調に入つて來たのでありますが、最近またちよつとよくない。まず地下たびから申し上げます。
 実は地下たびにつきましては、ゴム関係の問題よりも、問題は主として繊維関係、布地の不足ということが制約をなしているのでありまして、これにつきましては私ども司令自の方にも種種懇請いたしまして、輸出の不適格品から相当量もらい、さらに米國軍の余剰物資のダツクと申しますか、ズツクでありますが、綿布の拂下げを受けるというようなことで、どうにか予定近くのものを現在までは続けて來たのだあります。地下たびの本年度の予定は、年間総量千六百八十万足であります。昨年の配給実績が九百九十二万足であります。從いまして六割ないし七割というものを本年度は増産しようという計画を立てたのであります。上半期におきましては繊維が非常にきゆうくつでありましたが、ただいま申し上げましたような方法で大体予定近くのものをつくつて來たのであります。八月末になりましてゴムの入荷は非常に急に惡くなりまして、九月一ぱいと十月の半ば過ぎまでほとんど輸入量がゼロに近くまで落ちたのであります。これはアメリカの会計年度の切りかえの関係、その他いろいろ事情はあつたようでありますが、要するにドル資金の関係から南方でのゴムの買付ができなかつたという事情らしいのであります。われわれ非常に憂慮しましたが、最近ようやく、まだ完全ではありませんが、やや盛り返してまいりまして、少しずつながら買付が進み出して來ている。実際はおそらく千七百万足ほどの計画に対しまして七割五分ないし八割にとどまするのではないか。これはつまりゴムの面からと、繊維の面からと両面の制約を受けているのでありまして、大体八割程度にとどまするのじやないかという見透しであります。配分につきましは、先ほどせつけんにつきまして申し上げましたのと大体同樣なやり方をしておりまして、これは地下たびといわず、総ゴムといわず、すべて同樣のやり方をいたしておりまして、職種別の重要度と事業の重要度と二つの要素を計算いたしまして、機械的に算出する。あとわずかの調整はいたしますが、大体それによつて配分するというやり方をしております。從つて先ほど資材局の方から年間の予定総量というものをお述べになりましたが、これは実は年度の当初に資料の不完全なままに一應概略の数字をお示ししたという性質のものでありまして、そのとき、すでにこれは資料の完成次第さらに訂正があるものであるということは申し上げてあるのであります。その関係で地下たびにつきましては年間総量が当初の総量よりも少し減ると思います。総ゴムにつきましては年間総量が当初の総量よりも相当多くなる見込でございます。
#39
○有田委員長 実は今鉄道総局並びに海運総局の方から御意見がありましたが、特に北海道方面におけるゴム長ぐつ、あるいは地下たび、あるいはゴム半長ぐつというものの重要性についてはすでに十分御了承願つておると思いますけれども、生産の面におきまして安本の方でいま一段の御檢討を願いたいことは、一体ゴム製品としてすでにマル公を割つておる品物、たとえばベルトであるとか、ホースであるとか、工業用品というようなもの、――ベルトには年間生ゴムが六百トン、再生ゴムが六十六トン、ホースには生ゴムが百八十トン、工業用品には六百二十トン行つておりますが、その他の製品ですでにマル公を割つておるものがあるわけであります。マル公を割つておるというものはやはり需要度が少い、必要性が比較的少い、かようにわれわれには考えられるのでありまして、第三・四半期のゴム製品生産計画というものを安本でちようだいしまいつたのでありまするが、この作文の上において大いな手落ちがないか。その手落ちをうまく配分されれば、こういう最も重要な地下たび、あるいはゴム長ぐつといつたような生産は、鉄道総局なり、海運総局の需要を十分私は満たし得るものだという見解をとつておるわけであります。ただ机上のペーパ・プランで安本においてお立てになつておられる。しかもゴム利用の中で石綿に約五十一トンのゴムがとられておりますが、実際の業者を調査してみると、ほとんど半分以下の量で十分事足りるというような状態をも私は聞いて來ておるのでありまして、その他の物につきましても石綿の量に対してゴムの配分が多い。そしてこれらの業者がほとんど生ゴムを横流ししているという事実をわれわれ聞いておるのであります。安本と商工省の生活物資局との間で十分なる御連絡をおとりになつて、そしてこの生産計画の作文の上においての手落ちを十分御檢討願えれば、鉄道関係といわず、海運関係といわず、その他の重要なる部門でのこれらの重要物資、あるいは自動車のタイヤとかいうようなものにつきましても、私はもつと生産できるのじやないかという考えをもつておるのでありますが、安本の方の御意見を承りたいと思います。
#40
○吉次説明員 お答えを申し上げます。実はタイヤ、ベルトその他の生産資材につきましては、私の所管外でありまして、同じく安本の中でありますけれども、生産局の方で所管をしておりますために的確なお答えをいたし得ないと思います。ただいま有田委員長からのお話の点は、私どもにも思い当らない点がないわけでもない。確かにある品種の物につきましてはマル公以下になつておるという事実も聞いております。ただそのゆえに、その品種の需要がすでになくなつておると、ただちに断定していいものかどうかということは判断できないと思うのであります。私の知つております範囲では、たとえば石炭鉱業におきましても、非常にコンベヤ・ーベルトがよけいに要るといいながら、さてつくると引取れない。その引取れないのは需要がないから引取れないのじやなくて、金詰まりで金がないためにとれないという関係で、工場の方から苦情が出るという話は聞いた例もございます。從つてマル公が割れておるという事実があるかどうか、私、確かめておりませんが、まだつくらないでいいのだという程度に達しておるとは、実は考えられないのであります。ただ有田委員長とその感を同じういたします点は、何と申しましてもわれわれの扱つておりますものは、そういう生産材的な、直接目に見えて、それがなければ石炭が何トン落ちるとかいうような性質のものでないのでありまして、個々の人が使う性質のものであります。つまりある程度まで我慢すれば我慢できるという性質のものでありますために、とかくその需要についての把握が弱いという事実があると思うのであります。消費物資についての声がまとまりにくい、あるいは需要量の的確な把握が困難だというような事実から、生産資材に比べて冷遇――という言葉がいいかどうかわかりませんが、必ずしも重点が置かれていないということは、多少是定せざるを得ない点があると思うのであります。議会方面からもそういう意味の御支援を願いまして、計画の不十分な点は十分御指摘してしただきたいと思います。
#41
○有田委員長 よく了承じたのですが、いずれタイヤの問題については本委員会におきましていろいろ審議いたしたいと思いますので、生産局長並びに商工省生活局長におかれましては十分御連絡をおとり願いまして、將來第四・四半期あるいは來年度第一・四半期以降におきましては常にやみ値の相場をよく御檢討願いたい。マル公を割れば、商人は生ゴムの配給を受けて、それで生産した物が賣れないということになれば、ゴムをやみに流した方が採算がとれるという危險性が十分あるのであります。この点について毎四半期四半期御計画をお立てになるのでありますから、やつた結果が惡ければ、また次の四半期で改められたらいいと思うのでありまして、ぜひともこの地下たび、長ぐつ、あるいはゴム半長ぐつというようなものの生産につきまして、あるいはその他わが運輸委員会にとつて一番重要な問題である自動車その他タイヤの問題につきましては、十分御檢討願つて、この次の本委員会において、運輸省関係のゴム製品の審議をいたします場合においては、私のただいま申しましたようにゴム製品の中ですでにマル公を割つておるものがあるが、そのマル公を割つた程度がどの程度であるか、やみ値の状態をよく御調査願つて、計画を單なる一片の作文でなく、現実に即した作文をおつくり願つて、最も重要なる方面に配給賜わらんことをお願いいたしまして、私の意見を終る次第であります。他の委員の方につきましてゴム関係の御意見はありませんか……。
#42
○細井説明員 ただいまの点了承いたしました。
#43
○有田委員長 では軍手関係に入りたいと思いますから、鉄道総局の資材局長から御説明を承りたいと思います。
#44
○秋山説明員 先ほどお配りいたしました資料によりますと、二百五十万双の需要に対して七十九万五千双の年間計画ということになつておりますが、ただいままで全然まだ現品化をする措置がとられていないのであります。この軍手は昨年この委員会でもいろいろ論議されたと思いますが、特に北海道の嚴寒地として軍手の問題は非常に困つた問題であります。本年度も私どもここに表としてずつと列挙してございまするが、このうちで軍手の関係が今まさに冬季を迎えようとして最も困つておる資材であります。また現地の現業從事員も、一体今年度もいよいよ十二月となろうとするのに、軍手の配給はどうしてくれるのかというような熾烈なる要望が現在道内に出ておる状態であります。昨年度は年間の需要として二百五十万双、それに対して昨年の暮れ、先ほどもお話がありましたが、鉄道総局長官が現場に行かれて手袋の非常に緊迫しておる現実を確認されてこの委員会でも御説明されたと思いますが、当時――つまり昨年の十二月ごろまでに軍手が配給されておりましたのは十一万二千九百双でありました。十一万二千九百双が当利安定本部及び商工省から割当を受けておつた数字であります。あの嚴寒対策として六十七万二千双という数字を、いろいろ苦しい思いをして各部面から捻出をしていただきまして、合計昨年度は七十八万五千双という数字になつておりますが、今年度は当初計画で、おおむね昨年度の嚴寒対策の手当の数字を加えた七十八万幾らとほとんど同じ数字の七十八万五千双ということで年間計画がきめられております。現実には、メリヤス製品の生産が落ちておるというようなことが大きな根本原因だろうと思つておりますが、第一・四半期、第二・四半期はまだ切符の発行がありません関係上、現品化の域に達してない。ただいま商工省と打合せをいたしまして、至急にこれに対する手当をしていただいて、早く現品化をして現場配給をしたい。これまた時日が遅れて参りますと、今後の北海道その他、特に冬場の重点輸送に非常に大きな支障を及ぼす空氣に現在ございます。
#45
○山口説明員 本日お手元にお配りいたしました表の中に、衣料引といたしまして甲点、乙点といたしてありますが、軍手は乙点の方に入つているのであります。軍手につきましては、本年度の分はむろんまだ現実化の段階に行かないのでありまして、昨二十二年度として要望いたしました数量が六十八万七千九百双、これに対しまして安本で計画決定いたしましたのが二十一万六千六十七双となつております。そのうちすでに現物化を終りましたものが約半分の十一万一千二百双、残りの十万四千八百六十七双は目下現物化に努力中というところでございます。
#46
○杉村説明員 軍手について安本の計画している状況を御説明いたします。安定本部におきましては、二十二年度の計画は一部在庫を含めまして、一部は新規生産によつて立てたので、思うような正確な計画が立ちにくかつたわけでありますが、二十三年度分につきましては、全部新規生産によつて計画を立てることにいたしました。ただいま持つております計画によりますと、手袋は一千五百六十五万四千双がつくられることになつております。これは商工省の方に指示してある数字であります。これは全部労務者用に行くのでありますが、これを各労務者にどういう基準で配るかということにつきましては、先ほどせつけん、地下たびなどにつきまして、日用品課長から説明がありましたとほとんど同じ方法でやつております。つまり各需要部門の所管官廳から、その需要部門の労務者数と職種別の作業の内容について詳細な資料を出してもらいまして、それによつて各職種についての労務者用衣料品の需要度の点をつけ、それを職種ごとの労務者の数によつて加重平均をして、その職種の平均需要度を出しまして、それに職他による重点度を参酌いたしましてだきた数字の基準を、供給し得る数量によつて按分したというようになつております。ただ日用品と少し違いますのは、衣料品につきましては、重点の傾斜がせつけん、地下たびほど急ではございません。一番重要な業種に属する鉄道あたりにおきましても、一般基準の二割増という程度になつております。それできめました配分基準は、すでに需要部門を所管する各省にも通知してある通りでありますが、これを現実に配る段通りになるまでは、先ほど日用品課長から説明がありましたと同じように径路をとるのであります。ただ衣料につきましては、特殊な状態といたしまして、昨年度の割当を安本で大体四半期ごとにやり、しかも安本でやつた結果を受けて商工省で発券して、それを現物化するという段階になりまして、非常な時間をかける。結局割当と現物化までの間に時間があるということは、消費者の方から見るといろいろ不平の種にもなりますので、ことしは最初の計画からその是正をはかろうと考えまして、そこで第一・四半期に当る期間には割当はしない、それは去年のずれが行くから、今年の発券を商工省でやつてもらう場合には、発券したら即座に現物化できるような時期にしてもらう、そのかわり安本の計画は各方面でいろいろ準備する都合もあるだろうから、原料の生産計画にマツチして立てた計画をそのまま一應きめて、関係方面にも発表して、具体的な処置は商工省で生産と見合つてやつてもらうというようにいたしたのであります。量の少い問題でありますが、これにつきましては、私どもといたしましてもできるだけ量をふやしたいと思つているのであります。作業用の手袋は、原則として綿製品でなければ用をなしませんけれども、残念ながら衣料用に使う綿の数量に全体として限りがあり、しかもその大部分を労務者の作業衣とか手袋とかに充て、あと一般國民用としては妊産婦用のネル、さらし、それからどうしても綿でなければならない手ぬぐい、縫糸あたりにまわしている程度で、極力労務者用に充てているのですが、それでもなお足りない。こういう状況で、各方面の労務者諸君になかなか満足してもらうような配給ができないのを非常に遺憾としている次第であります。
#47
○有田委員長 安本の御答弁よく了承したのでありますが、御承知の通り軍手がないために輸送ができないというような重要な問題に直面しており、他のものと比較しまして、運輸省としましても、本委員会といたしましても、軍手の問題に重大なる関心を持つておるのであります。しかも先日の石炭協力会の輸送部会において伺つたのでありますが、冬場を控えまして北海道におきましては、軍手がないためにせつかく掘つた石炭が輸送されない。しかもただいま正木委員からも御報告がありました通りに、この軍手の問題は非常に重大でありまして、北海道地区におきましては、石炭方面からお借りしてやるというような事態すら起つているのであります。安本としてはでき得る限り日用品課長の今の御趣旨の通りに、特に鉄道並びに海運方面への軍手の配給について十分なる御関心を拂われたいと思います。
 さらに商工省の纖維局長にお尋ねいたしたいことは、この表によりますと、軍手の第一、第二・四半期におきまして発券がないというその理由は、先般來やかましく言われている繊維疑獄によつてこういう結果になりましたものであるかどうか、繊維局長の御答弁を承りたいと思います。
#48
○長村説明員 繊維局長の長村でございます。ただいまの御質問にお答えいたします。軍手は本年度の発券は、先ほど來お話がございましたように非常に遅れておりまして、はなはだ遺憾に存ずる次第であります。この衣料関係の発券の仕事につきまして、安本の計画と現在生産なり配給の実務と担当しておりまする商工省の仕事との関連、これはただいま経済安定本部の両課長からお話のありましたような情勢でありまして、本年度につきましては、ただいま安定本部の衣料課長のお話のように、第一・四半期の発券は行わないことになつたのでございます。二十三年度につきましては、年間を通じましての一つの見通しの計画を安定本部がきめられまして、それに基いて生産を見合つて繊維局の方で発券して行くという新しいやり方をやつたわけであります。第一・四半期の発券はこれを行わず、全体の衣料計画が安本で立ちましたのが本年の七月の末ごろであります。それから現実の生産の状況と見合いまして発券をいたして行く段取りになつておるわけであります。軍手につきましては、これは全般を通じての問題でありますが、原糸の状態がはなはだまわりが惡い関係にありましたのが一つと、いま一つさらに大きな原因といたしましては、軍手の本年度の割当の関係を見ますと、いわゆる供米供麦と申しまするか、主食の供出の報奬のリンク物資として多数の軍手が予定された次第であります。この主食供出の関係上、その方面のリンク物資としての軍手の配当というものをまず確保しよう、こういう方針のもとに、そちらの方をまず配当しておつたのでございます。その関経から今日に至りまして國鉄方面にまで発券がないということに相なつてのであります。委員長のお尋ねにございましたが、いわゆるあの繊維に関しまする事件とはまつたく関係はないのでございます。今日に至りまして、私どもも先般來お話のございましたように、ことに冬季を控えての國鉄の軍手のほんとうに緊急な必要性というものはよく存じておるつもりでございます。この際私どもとしましては、先般來資材局長からのいろいろのお話もありますが、資材局長とも御相談申し上げまして、一期分とか、あるいは何期分とかいうようなことでなく、今、年末までに現実に配給し得るものをにらみまして、でき得る限り多量のものをまとめてこちらの方におまわしして配給したい。しかもできるならばこの二、三日から四、五日のうちに発券しまして鉄道の方におまわしするように処置したい、こういう意味で今やつておるわけであります。
#49
○有田委員長 軍手の点につきましては、安本でも商工省繊維局でも十分どうか御勘考願いまして、でき得る限り運輸関係に御配慮を願い、関係当局とも十分なる御折衝をお願いする次第であります。軍手を除きまして衣料、寢具類につきまして、総括して鉄道当局の資材局長からお話を願います。
#50
○吉次説明員 先ほどちよつと御説明の途中で退席しましたが、軍手以外の衣料関係につきまして、先ほどの表で見ていただきますと、年間計画に対して上半期のすべりの状態は四八%おおむね半分程度、こういう状態で全般的には動いております。ただ内容的に申しますと、たとえばこの表で見ていただきましても、綿織物については年間百六十二万方ヤールに対してただいままでに五十万方ヤール、おおむね三分の一であります。しかし紡毛とか梳毛とか、主として私の方の現場從業員の制服関係になるものでありますが、こういう関係についてはたとえば紡毛が年間計画六十万方ヤールに対して第二・四半期に五万方ヤール、梳毛が四十万方ヤールに対して第二・四半期の四万方ヤールという状態でございます。綿織物の関係は割合いいが、梳毛とか紡毛とか、あるいは絹、人絹の関係はきわめて苦しい状態になつております。全般的にはおおむね上半期の流れの状態は半分に近い程度の数量が流れておるという状態であります。なおそのほかのものにつきましては、特に説明を加えませんが、この表をただいまの他の品物についての説明と同じような感覚から見ていただけば、この点御了承願える現状だと思います。
#51
○有田委員長 これについて海運総局から……。
#52
○山口説明員 繊維関係について御説明いたします。新制度によりまして、すなわち衣料品として甲点として配当を受けました数字はお手元に配りました数字に上つております。すなわち繊維として年間二、二ということになつております。昨年度の状況を御報告いたしますと、二十二年度といたしまして、繊維関係でまず作業衣として年間一人あたり一・五着、すなわち一着半要望いたしました。これが二十万三千四百着でございますが、安本で御計画いただきました数字は七百七十六着、すなわち一人に〇・六三着になりますから、約三四%の充足率になります。これの現物化の状況は三分の一の二万三千九百六十四着を現物化を終りまして、残りの四万六千百十二着については、現物化に目下努力中であります。冬の制服につきましては少くとも一人あたり一年に一着ということで要望したのでありますが、十三万五千六百着の要望に対しまして、安本できまりましたものが四万着、約三割ということでございます。これは大体現物化を終りました。次にがいとうでございますが、これも一人一着ということで要望いたしました。すなわち十三万五千六百着の要望に対しまして、安本では制服と同樣四万着ということにきまりまして、約四割の充足率、このうち一万六千七百十着だけは現物化を終りました。最後に夏服でございますが、これは一年一着要望いたしましたが、昨年度の割当がございませんでした。大体衣料品関係を繊維について申し上げました。
#53
○有田委員長 これにつきまして安本の衣料課長から……。
#54
○杉村説明員 制服を含めました廣い意味の労務省の作業用の被服につきましても、先ほど御説明いたしました作業用手袋と同じような方針、同じような手続でもつて安本といたしましては計画を立てております。これにつきましては特に本年度の当初計画が大体二千三百万人の労務者がおる。それらの人に対して一人一着は出せるようにしたいという目標を立てたわけでありますが、当初の見込みでは、とてもそれだけのものは出せないということになつて、いろいろ司令部方面にも懇請いたしました結果、御承知と思いますが、先般九千百万ヤールという大量の綿布の放出をしてもらうことができたわけであります。これを供米リンク用に最も重点を置き、そのほかは労働作業衣に重点を置きまして配当を受けました結果、最初に目標を立てました労務者一人平均一着という目標が、今年の配給計画上実施できるということになつたのであります。これはまことに幸いなことでありました。しかし実際上労務者の数を各主管官廳から統計をとつて集計いたしますと、われわれの予定した労務者の数をはるかに超えた数字が出てまいりました。それで実際配分いたしますと、一人当り一着に達せずに、さらにそれより惡くなるのが普通です。しかし輸送方面につきましては、軍手と同じく重点を顧慮してやりますので、今年の配分としましては、数字は省略しますが、すでに安本で決定したような数字になつておるわけであります。それでただ輸送方面では制服を必要とされますので、これは綿では間に合いませず、若干毛織物をまぜなければなりません。これの方はやはり全体の生産が思うようになりませんので、制服としてなかなか満足に行きかねる事情がございます。これにつきましてはその後輸出不適格品が放出されましたときに、優先してそちらの方にまわしておりますので、そういうようなことも、今後ももし何かありましたら、やるつもりでおります。その現物化につきましては商工省の方から御説明があると思いますが、二十三年度の計画としましては、原料計画と見合つた数量の配給計画を立てておりますので、時期のおそい早いは多少あると思いますけれども、大体安定本部といたしましては、これが実現できるものというふうに考えております。
#55
○長村説明員 先ほどお話のございましたように、國鉄関係全体といたしまして、衣服の面でほぼ三百四万ヤールのものが本年度の計画として與えられておるわけであります。ただいままで私の方で扱つて配給いたしておりますものは百五十三万六千ヤール、これは先ほど來のお話の綿とかいろいろなものがございます。それを全部ひつくるめまして百五十三万六千ヤール、大体半分くらいのものが配給されてあるわけであります。残りのものにつきましても、ただいま経済安定本部の衣料課長のお話にありましたように、品種によりましてそれぞれ遅速はありますけれども、幸いに防出物資、あるいは輸出不適格品の國内防出許可というものがございますので、逐次所要量だけ、計画量だけの現物は確保し得るものと考えておるのでございます。ただ今もお話にございました通り、毛織物につきましては一番むずかしいのであります。防出のものにつきましても輸出不適格品でありますので、いわゆる鉄道で最も御希望になつております黒とか紺とかの無地染めのものが比輔的少いことになります。こまかい点になりまするが、この点がかなりむずかしいと存じておるわけであります。
#56
○有田委員長 ただいま本会議が開会されましたから、これをもつて本日は散会いたします。
    午後三時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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