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1947/10/20 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 水害地対策特別委員会 第11号
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1947/10/20 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 水害地対策特別委員会 第11号

#1
第001回国会 水害地対策特別委員会 第11号
昭和二十二年十月二十日(月曜日)
    午後二時十八分開議
 出席委員
   委員長 本間 俊一君
   理事 大島 義晴君 理事 圖司 安正君
   理事 葉梨新五郎君
      佐々木更三君    島上善五郎君
      鈴木 善幸君    田中 健吉君
      永井勝次郎君    馬場 秀夫君
      松澤  一君    吉川 兼光君
      生方 大吉君    大澤嘉平治君
      鈴木 明良君    原  孝吉君
      山本 猛夫君    淺利 三朗君
      泉山 三六君   小笠原八十美君
      大石 倫治君    小峯 柳多君
      島村 一郎君    田口助太郎君
      山口 好一君    野本 品吉君
      谷口 武雄君    飯田 義茂君
      外崎千代吉君    河口 陽一君
 出席政府委員
        總理廳事務官  伊東 五郎君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 水害地の住宅復興對策等に關し、當局より説明
 聽取の件
    ―――――――――――――
#2
○本間委員長 ただいまより委員會を開きます。
 今日は、今までの水害地の住宅關係の問題をこね委員會で正式に取扱つていなかつたものでございますから、水害地の住宅を中心にして會議を進めたいと思います。まず戰災復興院から説明を聽取いたします。伊東戰災復興院建築局長。
#3
○伊東政府委員 今囘の關東、東北風水害におきまして、家屋の倒壞流失の總數は一萬四千六百五十三戸となつております。そのおもなる府縣の内譯を申し上げてみますと、岩手縣が四千百四十五、宮城縣が二百五十二、秋田が百六、これは今囘の分だけです。茨城が四百六十五、栃木が二千二百三十七、群馬が三千八百八十四、埼玉が――まだ水が引いておりませんので、まだこれに追加されると思いますが、現在わかつておりますのが三千三百五十七、東東が五十六、以上であります。
 浸水の方は直接家屋がなくなつたものでありませんから、若干の補修などを要する分でありますが、これは全體で四十萬八千九百十七戸、床上 床下で約四十萬戸ばかりであります。これに對しまして戰災復興院といたしましては、まず臨時建築等制限規則、これの取扱いにつきまして決定をいたしました。九月の二十三日附で戰災復興院告示といたしまして、大體次に申し上げますような建築物を築造する場合には、この規則による許可が要らないということにいたしました。それは罹災建築物の應急的な修理をする場合、それから應急假設建築物を建てる場合、それから住宅及び農家の再築でありまして、これは專用住宅については十二坪以下、店舗などを兼ねております住宅及び農家については十五坪以下のものに限ります。以上三つの場合につきましては、建築の許可を要しないということにいたしました。これを何とかの理由で、もつと大きなものを建てるという場合には許可を要することになつております。
 それから水害の區域の指定をいたしております。これは各町村區域單位に指定しておりますので、時間がかかりますから省略いたしますが、水害の各府縣の全般にわたりまして指定をいたしております。
 次にとりました措置といたしましては、とりあえず建築資材を現場に送ることであります。戰災復興院が、戰災都市などの庶民住宅をつくります資材を、買いまして倉庫に預けてあるものがございますので、その一部を放出いたしまして、木材は大體現地において調達できると考えましたので、くぎとかすがいを東京、横濱、仙臺の倉庫にもつておりましたものを出したのでありまして、くぎが約百五十トン、かすがいを九萬本、一軒の家を建てますのに十坪程度の家でありますと、バラツクで節約すれば十五キロぐらいでできます。そうしてかすがいは應急建設には非常に便宜でありますから、これを出したわけであります。それからむろんこれは應急的の措置でありまして、一萬四千戸からの倒壞、流失家屋の復舊にた足りないのでありまして、別に資材割當の要求を經濟安定本部に即刻出しましたが、まだこれは決定になつておりません。これは一戸十五坪といたしまして六千戸分、それからほかに國庫補助を出しまして應急にバラツクを建てるつもりでありますが、これが六坪のもの三千戸分、十五坪の分と六坪の分とを合わせまして九千戸分の資材、それと浸水家屋などで相當に修理を必要といたしますので、四十萬戸の約半數の二十萬戸分の修理資材、これを全部合わせまして木材八十一萬四千石、くぎが四百七トン、かすがい二百八トン、疊八十七萬二千疊、ガラス六十三萬平方尺、電線百八トン、セメント二千四百四十四トン、これだけの資材を經濟安定本部に要求しておるのでありますが、まだ決定にならないわけであります。
 それからこれは大部分は資材の斡旋をいたしまして、その他資金方面についても大藏省等で考えていただいておるわけでありますが、今囘の水害におきましては、相當迫力で復興する力もない人もあるという見込みで、別に國庫補助住宅のごく簡單なものを建設いたしたいと存じまして、その計畫を進めております。これはさきほど申し上げましたように、私どもの計畫といたしましては、六坪のものを三千戸つくる豫定でございまして、これに要します資金は約九千萬でございます。全額國庫補助を要求いたしておりますが、全額は非常に困難なようでありまして、少くも私どもとしましては、四分の三の補助にいたしたいと思いまして、ただいま折衝中であります。これは國庫補助がまだきまつておりませんけれども、水害が起きてから大分日が經ちますし、水が引いた所には建てかけなければなりませんので、國庫複助が決定しませんでも、とにかく資材はつけておりますから、一部は現物を送つておる次第でありますので、各府縣においては、すでに準備をいたしております。縣によりましては、實際に建てかけておる所もあるような状況であります。一應説明を申し上げます。
#4
○本間委員長 戰災復興院の方の説明を一應聽取いたしましたから、今日は住宅問題を中心にして、質疑をいたしたいと思つております。
#5
○淺利委員 今の國庫補助のバラツク三千戸というのは對象は個人ですか。町村か何かそういう所ですか。
#6
○伊東政府委員 これは地方公共團體に事業主體になつていただいて、國がこれに補助するという建前であります。
#7
○淺利委員 この割當はどうなつておりますか。
#8
○伊東政府委員 割當はまだ何分三千戸の計畫が決定しておりませんので、割當も確定的なことを申し上げられませんが、私どもの腹案を御参考までに申し上げたいと思います。埼玉縣に八百戸、東京六百、群馬に六百、岩手に五百五十、栃木に三百、秋田に百、茨城に五十、合計三千でございます。これはほんの腹案でございます。
#9
○淺利委員 先刻の流失拾壞の割合から見ますと、岩手が非常に少いのはどういうわけでしようか。流失拾壞四千百四十五戸、群馬、埼玉が三千臺でありますが、それに對して岩手が群馬、埼玉、東京よりもずつと少いのはどういうわけですか。
#10
○伊東政府委員 埼種は實はまだ殖える豫想をいたしております。これは一應實際の被害を明らかにしてからきめるべきものですが、一應の腹案としてこんなふうに割當てみたわけでありますが岩手が特に少いわけではないのであります。埼玉と東京がこの被害の關係からいいますと大きくなつておりますが、これはまた大都市の特殊事情がありまして、特に多く割當てることになつております。
#11
○淺利委員 先刻の流失倒壞の報告によりますと、東京五十六戸、岩手四千百四十五戸、群馬三千八百八十四戸、埼玉が三千三百五十七戸、これに對して埼玉が八百、東京が六百、群馬が六百、岩手がわずかに五百五十、比率の上から見て非常に少い割當でありまして、公平を缺くように思われるが、これに對する何か特殊の納得のいける事由があるでしようか。
#12
○伊東政府委員 まだこれは決定していませんから、よく檢討して見たいと思いますが、實は近縣は大體の見込みでどんどん著工しているわけです。そういう關係もありまして、あまり減らすことができないと思います。岩手の方が災害の報告がずつと手遲れになつておりまして、これは初め割當はもつと少かつたのですが、これを多くいたしたような次第であります。なおまたよく研究しておきます。
#13
○淺利委員 東京附近は災害がすぐわかつたのでありますけれども、岩手縣は當時交通は全部杜絶し、電信電話は一切杜絶して東京にはほとんどわからなかつた。しかしながら今囘の北上川の増水は十七メートル六十、五十八尺という前古未曽有の増水でありまして、一關のごときはほとんど町の九割までが庄上浸水と申しますか、屋根までついております。そういうわけで流失倒壞が非常に多いのであります。殊にこれから寒さにはいる際にあたつて、そういう人々はどうするかということに非常に惱んでいるのであります。しかるにただこれの報告が遲かつたとか、あるいはまた中央に聞えることが緩慢であつたとかいう理由をもつて、最も冬の寒さに向う季節において住宅難に苦んでいるにかかわらず、おひざもとの目に近いところだけが厚く待遇されている。一番困つている東北の寒村なりあるいは邊鄙なる場所がこのような状態にあるということは非常に不公平だと思うのであります。殊に岩手縣のごときは前後三囘の水害をこうむつております。地元としてはほとんど負擔力がない。また農地も大部分をやられておりまして、收穫もほとんどない。一關のごときは全町ほとんど商品を失つて困つている。屋根までついて辛うじて身をもつて逃れたのですから、商品という商品はほとんどなくなつている。町の經營の上において税金もとれない。どうするかというような場合、こういう特殊な事情のある、またこれから冬期極寒の季節にはいるという場所においてわずかに五百五十戸、群馬縣あたりは八百戸つくられるというように、非常にその間の比率が不公平のように思うのですが、こういうことについても何とか一つ再考せられんことを切望する次第であります。
#14
○佐々木(更)委員 この倒壞家屋の復興に際して臨時制限統制規則の一部を告示で掲示して、認可を得なくても建てることができるということは機宜に即した措置と思うのでありますが、坪數のことでちよつとお伺いしたいのでございますが、農家の場合に十五坪を建て得るというのは、さきの普通住宅十二坪のほかに十五坪の農家に必要な家屋を建てることができるのかどうか。この點を一つお伺いいたします。
#15
○伊東政府委員 これは一應農家は居住部分のほかに、物置その他が必要と思いまして、三坪だけ殖したわけであります。全體で十五坪というわけであります。
#16
○佐々木(更)委員 そうしますと、住宅兼納屋、作業場を含めて十五坪、こういう意味になるのでございますか。
#17
○伊東政府委員 これは一應私が申し上げましたように、全體で十五坪、こういうことでございますが、そのほかにうまやとか、納屋だとか、蠶室というようなものが當然必要だと思いますけれども、この方は一々について見ていきませんと、その家によりまして、三坪でいいところもあるし、十坪も必要なところもありますし、全體に何坪というわけにいきませんので、一應こういう數字にしておきましたのですが、そのほかについても許可は要しますけれども、許可をしていく方針であります。但し資材全體の割當、岩手縣なら岩手縣に對して資材の割當がありますから、その範圍でやらなければいけないわけであります。資材の制約を受けますので、なるべく被害を受けた人に全般的に資材のまわるようにするためには、一軒の家の需用はできるだけ、とりあえずわずかなものにしていただいて、次に第二段階にまた増築していくというふうにしていただきたい。そういう希望をもつております。ほかのものはこの十五坪以上は全然許可をしない、こういう意味じやございません。
#18
○佐々木(更)委員 結局復興院としては資材等の關係を考慮することは當然でございますけれども、大方あきらめて現状だけで物を考えておるように伺うのであります、農家の一戸當りの家族數というものは、大體宮城縣あたりでみますと、七人から十人くらいであります。多いのは十五人、十八人、こういうような農家は十五坪の住宅でさえも大體において一ぱい一ぱいでどうにもならぬ状態になると思うのでございますが、それにもかかわらず、農家の建築が十五坪だけは、これは許可を得なくても建て得るということになりますと、あとの納屋とか馬を入れるところとか、こういうものに對しましては、ほとんど今のところはいわゆる應急の措置として復興院としては考えておらない、こう受取るよりほかないのでございます。將來出てきたならば許可をするというようなことは、これは應急の措置ではありません。復興院の方で災害地にいつて見るとわかるのでございますが、これは無論政府の援助をまたなければなりませんが、農民は今日まで援助の手をまつ前に、自分自身で起ち上りつつある。從つてまず第一に、農家は自分の住宅の建設をいたしておりますけれども、同時に今日の收穫物を作業する建築、あるいはやがてこれから麥や何かをまくために必要な肥料を入れておく所とか、こういうものを現在やらなければならない。こういう場合に住宅だけは考慮するけれども、あとのものは申請がきたならば、ひとつ許可をしてやろうというような緩慢なお考えでは、とうてい農家の住宅對策にはならないと思うのでございます。これに對しましてひとつ當局で至急農家と納屋、作業場、こういうものを別個に緊急の措置を講ずるお考えがありませんでございましようか。この點ひとつお伺いいたします。
#19
○伊東政府委員 その點よく私どもとしましても至急に研究して、何かの措置をとりたいと思つております。附け加えて申し上げますと、これは水害地だけではなく、全國的に手持資材の活用をはかつております。手持資材のある場合には住宅とか、あるいは住宅の附屬施設に對して、これは資材の割當を要しませんから、簡單に許可をする、許可というと大變むずかしくなりますけれども、屆出と同じような性質のものでございます。資材の割當を必要とするものは全般的に公吏に割當てなければなりませんから、これはなかなか急にすぐには右から左に許可はできないので、全體の需要とにらみ合わせまして、抽籖その他の方法できめておりまするが、手持資材については今お話しのようなものはすぐに許可をする、この方の指令も出しておりますので、水害地も手持資材がある場合には簡單に許可が受けられる、こういうことになるのでございます。
#20
○佐々木(更)委員 どうも復興院のお考えは農業上の知識が非常に淺いように考えられるのでございますが、つまり私が御質問申し上げるのは、ただいま申し上げるように、資材が限られたものであればあるほど、農家の作業場その他の建築をまず第一にお考え願わなければならないのであります。これは家が流されたから必ずしもその者は耕作物全部が流されたとは斷定できません。從つて家が流されましても、住宅を至急建築もしなければなりませんが、同時にこれからとり入れる農作物を作業する作業場の建築は當然農家にとりましては住宅も同じく、あるいはもつと、刻下の食糧事情からみまするならば、優先的にこれは考えなければならないものと思うのでございます。そういう場合において資材の點もありましようけれども、この農家の作業場というものを第二義的にお考えくださることは、これは非常に農業に對する御體驗が淺いような感じがいたしますので、もう一度この點についてお伺いしたいのでございます。
#21
○伊東政府委員 農家におきまして作業場というものは、住宅以上に緊要なものだということにつきましては、よく承知しておるつもりでありますが、何分資材の總額から傳えられまして、普通の住宅はただいま十二坪まで許可いたしております。しかし實際の申請は都市などはもう十坪くらいが一番多いのでございます。十坪以下のものなどが多い。それを農村は住宅なり作業場なりを含めて十五坪まで無條件で許可しよう。許可ではありません、無條件で認めようということで、それだけの十分の差をつけたつもりでありますが、これでもまだ足らぬというようなお話でありまして、なおこの許可を外すことにつきましては、なお研究を要すると思うのでありますが、ただいまの許可が要るということでありましても、この方は手持資材がある場合には、そう大してむずかしい許可ではございませんので、出張所かどこかですぐに右から左に許可ができるということになると思います。
#22
○佐々木(更)委員 さつきからの御答辯は私の質問のポイントを外れておるのでございますが、むろん手持資材がある場合には許可のごどきものは相當これは融通性をもたしてもらうことは當然でございますが、つまり資材がない、今日至急建設しなければならない作業場ともこの住宅と同樣に取扱う必要があるかないか、手持資材があるならばむろんこれはどうにもできるのですが、資材がないから、これらのものを優先的に認めて、それに資材をまわす必要があるではないか、こういう私の質問でございます。この點どうお考えでございますか。
#23
○伊東政府委員 これはまあ農家といいまして、別に住宅という意味ではありません。そのために農家というのを別にあげているわけでありますが、農家というのは住宅兼作業場でありまして、それを合わせて十五坪にいたしましたことがまだ小さ過ぎる、こういうお話だと思いますが、許可も何も待つておらぬ、應急にすぐにやらなければならぬというものについては、一應は十五坪で、すぐおつかけてまた足らぬ分は許可していけばいいのじやないかというふうに考えておつたわけであります。住宅と作業場というもののどちらが先に必要かというようなことについては、別に考えておるわけではないのであります。農家というのは作業場でもあり、住宅でもある、そういうふうに考えております。
#24
○佐々木(更)委員 復興院では普通住宅と農家の住宅を三坪の差をつけたことによつて、特別の考慮をなさつたようにお考えのようでございますが、先ほど申し上げましたように、農家の家族數からいいましたところで、この三坪の差をつけたことは、決して農家に對する特別の考慮ということにはならないと私は思うのであります。從つてその觀點から立ちますならば、十五坪で家族の住居と作業場と一緒にやれというお考えが無理のように思うのでございますが、これ以上そちらで答辯ができなければ、いずれ十分必要な部面と打合わせられまして、この農家の許可を得なくても至急やれる坪數ということにつきまして、ひとつ改訂をしていただきたいということを申し上げまして、次の質問に移ります。
 次にお伺いいたしたいことは、國營住宅というような意味において、國庫補助で建てる建築でございますが、これは六坪ということを申されたように私聽くのでございますが、遠いございませんか。
#25
○伊東政府委員 これは六坪にすれば三千戸になると申し上げたのでありまして、要求するときには坪數で要求しておりまして、一萬八千坪ということになつております。ですからこれを十三坪にいたしますと戸數が半分になります。その邊は各府縣などに大體お任をしたいと思つております。小さくして數をたくさん建てるか、少くても大きくするかという點につきましては、これはお任せしたいと思つております。
#26
○佐々木(更)委員 それはそれでよろしいとして、あとは全體に對する資材の關係でございますが、これは現在の資材の手持量からいつてやむを得ないものでございましようけれども、今日一萬四千六百五十三戸も倒壊しておるのにもかかわらず、當局が現在見込んでおるのは九千戸だけしか建築できないようなお考えでございますが、先ほどどなたかからも質問されましたように、今特にこの倒壞家屋は農村において非常に多いのでございます。特に山村に多いのでございますが、冬を控えておるときでございまして、こういう状態では、今度の水害に對する當局の十分なる住宅對策ということは言いかねると思うのでございまして、資材の關係は當然安本との關係もあるでございましようが、復興院といたしましては、やむを得ないというあきらめの氣持でなしに、何とかこれを解決してやろうという積極性をもつて、ひとつ御解決に當られんことをお願いいたしまして、私の質問を打切りにいたします。
#27
○伊東政府委員 ただいまの御發言に對しまして、ちよつと説明を加えておきたいと思いますが、先ほど申し上げました資材の割當は、水害對策用としまして特に別に要求してある分であります。そのほかに住宅用として、ただいま第三・四半期の分を要求いたしております。これは當然また水害地にもまわせるわけでありますから、その點がまだきまりませんが、相當これにプラスできると思つておりますので、そう不足することはないのじやないか、むしろ費用や何かの點でかえつてネツクになつておるのではないかと思つております。
#28
○小峯委員 國庫補助の住宅の問題で二、三伺いたいのでありますが、先ほど淺利委員からもいろいろ御質問がありましたが、東京の問題でありますが、倒壞家屋が少くて割當の腹案が非常に多くなつておりますが、災害對策としての國庫補助住宅であるとすると、その腹案をおつくりになられた場合に何ほかの條件をお加えになつておるというふうに伺つたが、少しそれを具體的に承りたいと思います。
 もう一つは、大體九千萬圓の豫算の關係でありますが、大藏省とのお話合いはついたことと思います。近日中に追加豫算が提案されるということになつておりますが、追加豫算の中に大體その程度で盛られるお見込みであるかどうか。
 もう一つは、國庫補助住宅のような行き方が、すでに現地で行われておるのでありまして、これを當てこんだというわけではありませんが、もうあすの日から困つておるものでありますら、被害地では緊急に金をあるいは資材を地元などから借りまして、ごく簡易なものをつくつておる所がございます。そういうものも、現に一應割當になつた場合にはこの割當をそれに引當ててもいいものであるか。すでに始まつたものでもいいのであるか、あるいはこれから新規に始めるものでなければいかぬか、これを伺いたい。
#29
○伊東政府委員 第一點め、東京が流失倒壞家屋が非常に少いが、それに對して割當が特に多くなつておるのはどういうわけかという點でありますが、これは、大體におきまして、岩手、群馬、栃木、埼玉など非常に災害が大きいのでありますが、これは戰災都市が少うございます。もともとの住宅不足の状況というものは、東京とその他の府縣では比較にならぬほど違います。東京では別に一般の戰災者、引揚者のために住宅の建設をやつておりますが、これも非常に少うございまして、また收容餘力がないというような關係で東京には特に少くしております。ほかの府縣においては多少收容餘力がある、こういうふうに見て差をつけたわけであります。
 それから、この豫算はただいま出ておつて、近く審議をしていただくことになろうと思いますが、これは安本の方から出しておりますので、私ども直接やつておりませんからよくわかりませんが、おそらく四分の三の國庫補助で出されるのじやないかというふうに聞いておりますが、しかしこれは大藏省あたりからもよく最後的なものを聞いておりませんので、あるいはもつと補助率が少くなるかどうか、とにかく大體この程度のものは出されるだろうと思つております。それからこれがきまりました場合に、もうすでに工事にかかつておる分に引當てることは差支えないと思つております。そのつもりで一部黙認をしておるというようなかつこうでありますので、その方に引當てていいだろうと思つております。
#30
○小峯委員 今の補助の問題でありますが、九千萬圓というのは補助の費用でありますか、それとも、建物の價格で、そのうち四分の三に當るものを補助できるというふうにお考えになつておりますか。
#31
○伊東政府委員 これは、私どもの計算の基礎は、坪當り五千圓で、一萬八千坪、これで九千萬圓必要とする、これを全額國で負擔したい、こういうふうに出しましたので、これが四分の三になりますと金額も四分の三、二分の一になりましたら二分の一、こういうことになるのであります。
#32
○小峯委員 東京都の件に關する御答辯はわかりましたが、私どもの考え方からいいますと、こういうような水害の對策に對して、いわば戰災の埋合わせのようなものが多少乘りかつておるような感じがするのであります。もちろん戰災の住宅が戰災都市に遲れておることはよく承知しております。しかし、こういうふうな、一つの對策がはつきりしておりますときに盛りこみますと、いろいろな點で、豫算など審議いたします場合など、どうもはつきりしない點も出てくると思うのでありまして、私らの考えでは、もつとすつぱり、水害なら水害の方でやるべきで、戰災の方は戰災の方でというふうに考えておりますが、それに對する御所見はいかがでありますか。
#33
○伊東政府委員 ただいまで流失倒壊五十六戸となつておりますが、これも埼玉同樣まだ調査は十分できていないのであります。水をかぶつている所がまだありまして、床上浸水が七萬八千戸という非常に厖大な數になつておりますので、このうちの何パーセントかはやはり倒壊か流失の部類にはいつてくるのじやないかという見込みをもつておりますが、最後的にきまつた數字が今の割當よりももつと少くなるということになりますと、お話のように便乘的に考えられますので、それでまだ私ども腹案の數字は決定的のものではありません。各府縣にもこの數字は、大體の内譯は申しておりますが、この數字の大體半分くらい用意しておいてくれ、非常に大幅に變るかもしれないということを話しておりますから、場合によつたらあるいはもつと減さなければならぬかと思つております。
#34
○島上委員 ただいま東京の割當が流失倒壊に比して多いという御意見が出ておりましたが、なるほどこの數字の上から言えば比較的多くなつておることは事實であります。しかし東京は一軒の家に二世帶も三世帶も、はなはだしきはもつと多く住んでおる。これはその原因は戰災のためでありますが、しかし現實にそういうふうに住んでおつて、流失倒壊をこうむらなくとも、床上浸水だけでもそれが不能に陥るというような家がたくさんあつて、現在まだ學校に收容されておる者が相當殘つているという現状からしまして、私は當然であると思うのであります。そういう東京における一軒の家に幾世帶も住んでおつて、たとえば三世帶住んでおつたのが、今度は二世帶しか住めなくなつたというような事情を考慮されねばならぬことだと思うのでありますが、ただいまの局長さんの答辯によりますと、調査完了の上で數字が明らかになれば、東京の方は減らしてもよいというふうに解釋されるような御答辯でしたが、それでは東京における特殊事情を全然考慮しないという結果になるのではないかと思います。私が今申し上げた、これはさかのぼれば戰災の原因でありますが、現實に一軒の家に幾世帶も住んでおつて、それが水害のために住めなくなつたという事情を考慮して、こういう割當てをされたものであるかどうか。それとも單に流失倒壊家屋の數だけからやつたものであるかどうかを一應お伺いしたいと思います。
#35
○伊東政府委員 東京の分は今、お話のような點は先ほど御説明では落ちましたけれども、一戸の家に何世帶もあるという點も考えられます。まだ床上浸水七萬八千戸、そのうちの相當部分は使用不能になるということを豫想いたしまして一應六百戸をとつておくことにしたのであります。おそらくこの邊で見當違いはなかろうと思いますけれども、もし使用不能の家が非常に少く實際の結果が出てきたような場合には、あるいは調整をとらなければならぬかもしれないということを申し上げたのであります。ただいまのところでは大體こういう方向で行きたいと考えております。それに三千戸というのは、全體の被害からみますと少いわけであります。これはいろいろと折衝いたしましたけれども、どうもこれ以上財政その他の關係でむつかしいということで、こういうことになつているわけであります。さよう御承知願います。
#36
○島上委員 それから安本に要求中の修理の資材のことでございますが、いずれこれが決定されると各府縣に割當てされることと存じますが、實は東京における罹災者の中には非常に困つた人が多いので、これは地方でもそういう事情がおありだと、思いますが、特に東京ではそういう庶民階級が多いので、現に若干の木材とくぎ等の割當がありましても、必要なのに買えない、そうしてまだ疊、ござも敷かないでいるというような人が非常に多いのですが、この資材は有償でしようか、それとも特に困つている者に對して特別無償というような方法が考えられているものかどうか、この點を伺いたい。
#37
○伊東政府委員 この補修用資材は有償でございます。有償と申しますか、資材の割當をしまして、府縣などで斡旋をする程度であります。
#38
○山口(好)委員 先ほど小峯委員から質問がありましたが、この國庫補助による六坪の三千戸ですが、これはあるいは全額補助というわけにいかぬで、四分の三になるかもしれないといいますが、この補助は金で補助するのか資材で補助するのか、このいずれかによりましてまた計畫するところも違うと思います。この點をまず第一點として明確にしていただきたいと思います。
#39
○伊東政府委員 これは金で府縣に對して補助するわけであります。資材の方は、先ほども申しましたように、その一部はくぎと、かすがいでございますが、これは復興院の手持のものを現物で送つておりますから、これはマル公で府縣から復興院に拂つてもらえばよいわけであります。その他の資材も、疊などをマル公で手配しておりまして、四萬六千疊ばかり現物を買いましたから、それも府縣の方に送ろうと思つておりますが、これはまず國庫補助住宅の方に優先して使用されるということになるだろうと思います。その他の資材につきましても、できるだけ現物で斡旋できるようにいろいろやつております。
#40
○山口(好)委員 そうしますと、結局くぎとか、かすがい、木材も現物で支給するということになりますでしようか。また金でやるとすれば、だんだん遲くなると金額も上るというようなことでありますので、早く建ててしまう方が結局得じやなかろうかというようなことになると思いますがさように伺つてよいでしようか。それから現物で支給するのはくぎ、かすがい、あるいは木材、そういう、何か物につきましてのきまりがきちんとできておりますでしようか。その點も一應伺います。
#41
○伊東政府委員 木材はちよつとこれは取扱いにくいものですから、私の方では直接買いつけておりませんので、數量の割當だけでございます。縣でもつて調達しております。そのほかの資材は最も急ぎますもの、くぎと、かすがいだけやつておきましたが、疊をまた今手配しておりますが、そのほかの資材についても木材外のものでありますと、府縣から要望がありましたならば私どもの方で一括して買いとつてお讓りする手配をしてもいいと思つております。ただいまのところではまだそういう御要求がありませんようであります。
#42
○山口(好)委員 その點につきましては、結局われわれ委員の希望としましては、この水害をこうむりました人にできるだけ負擔を輕くするという方向に向いまして、御處理願いたいと思うのであります。
 それから續きまして、先ほど他の委員からもありましたが、建築許可を不要とする坪數でありますが、これはどうしてもこのほどこうむりました水害地は農家が多いのでありまして、十五坪という坪數では、住家だけでもすぐにこれは非常に不十分であります。そうして最小限度農業を營みますに必要な納屋あるいは便所、馬小屋、こういうようなものはどうしても、この住家とは不可分な關係で即座につくらなければならないのでありまして、片方だけ許可を受けてつくつておいて、片方をそのままにしておくことはできない。從いまして、農家として最小限度必要である他の附屬の建物についても、許可を要しない、こういうことをどうしてもつけてもらわなければならないと思うのであります。この點さようにお考えくださるかどうかを質問いたします。
#43
○伊東政府委員 結局農業は、十五坪までということで告示しておりますものを、十八坪にするとか二十坪にするとかいう問題になると思いますが、木材などは割當も、生産縣でありますから、割合に樂に殖やせると思いますが、くぎとか何とか、そういう資材によりまして、一戸あたりのものを大きくしますと、全體のわくの中では量が減つてくる、戸數が減つてくるという結果になると思いますので、その邊も見合わせまして、また安本その他とも折衝いたしまして、できるだけ努力してみたいと思います。
#44
○山口(好)委員 それではその點につきましては、私の希望としましては、つまりこの許可を要せないものという附則の條文の中に、農家として最小限度必要な建物、これはこの限りにあらずというようなことを附則として加えていただきたい、こういうことを希望として申し述べ、それをぜひとも實現していただきたいのであります。
 それから次の質問としましては、先ほど他の方からもありましたが、私は栃木縣でありますが、栃木縣の倒壞家屋は二千二百三十七、こういうふうになつております。しかるにその割當戸數は三百戸が大體腹案だということでありますが、これは比率の上から言いましても非常に不公平であります。ぜひともこれを殖やしていただかなければならないと思います。殊にこれが、何坪にするか、坪數を大きくすれば少くなるというようなことでありましたが、栃木縣の水害地を御視察願いましてわかつたと思いますが、大體蠶をやりますところが多いのであります。御承知のように蠶をやりますところは、蠶室という非常に大きな建物を必要といたすのであります。今日の蠶の飼い方からいたしましても、やはり下家をつくりましたり、相當の坪數を要するのであります。この意味からも、ぜひともその戸數を、割當腹案よりはずつと増加していただかなければならないと思います。これをぜひともお願いいたします。
 それからまた、戰災をこうむらなかつたところだから割當を少しく斟酌して少くする、戰災をこうむつたところはそれを勘案して多くする、こういうようなところが見えます。これは水害をさいわいにしまして、戰災の方までその費用でもつて便乘していこう、こういうようなところが見えるのであります。これははなはだもつてよろしくないことだと思います。火事どろ的な考え方であつて、これは許されないと私は思うのであります。ぜひともこの點は小峯委員の先ほど言われたように、畫然區別されて、戰災は戰災の方で賄う、水害の對策としましては水害の方の豫算として、これで賄う、こう畫然區別をいたしていただかなければならない。この點の政府の御所見を伺いたいと思います。
#45
○伊東政府委員 先ほど申しましたように、これは水害は水害だけで考えております。この機會にこれに便乘して、戰災對策としての住宅問題を解決しようという考えはもつておりません。ただ受入施設が戰災のために非常に少い、こういうことは一つのフアクターとしては考えなければならぬと思いますので、ただいま御趣旨のような方針でいつてみたいと思つております。
#46
○山口(好)委員 そのお考え方は結構だと思います。そういうふうにぜひともお願いいたします。
#47
○本間委員長 河口君。
#48
○河口委員 先ほど淺利委員から御質問のあつたことに關連をいたしますが、岩手縣が遠隔な地で、音信その他の連絡の不備から、資材の割當、建物の計畫について不公平な取扱いであつたという御質問のように拜聽いたしましたが、御報告によりますと、北海道が全然除外されておるようですが、北海道の岩手以上の遠隔の地である、また連絡不十分なために除外されておるように解釋されるのですが、これらの點にいつてかようにお考えになつておるか、すなわち建物を許可なくして建てさせるというような特例を、北海道にも實施されるお考えか、また資材の割當のないのは、次囘に安本に要求されておらるるこれらの數量が確定したときに、割當てられるお考えであるかどうかということをお尋ねいたします。
#49
○伊東政府委員 この水害をこうむつたところを全般に今囘の水害對策をやるかどうかということにつきましては、政府部内に復舊對策委員會というものをつくりましていろいろ檢討いたしまして、災害の比較的小さなところは一應別途に考えようということになつておりますので、この住宅對策についてもその方針で考えております。北海道、山梨などはやはり倒壞、流失家屋が若干ありますが、この住宅については特に國庫補助はしない方針であります。ただ資材の割當等につきまして、一般の住宅の資材の割當の際に考えていきたいと思つております。
#50
○河口委員 さらに、安本の要求の資材の中にセントがあるのですが、これはもちろん建築用のセメントと解釋しますが、建築のどのような方面にお使いになるために御要求になつたか、お尋ねいたしたい。
#51
○伊東政府委員 このセメントは便所まわりとか、あるいは井戸のまわりとか、あるいは一部な基礎などに使うべきものでありますが、これは一戸について一袋五十キロというふうに要求しております。ほんのただいま申し上げた程度のものであります。しかしこれも二千四百トンをこの第三・四半期で出すということは非常に困難な情勢のようであります。おそらくセメントはとれないのじやないかというように豫想しております。
#52
○馬場委員 二、三お尋ねしたいのです。一つはこの國庫補助住宅の方向は非常に結構でありますが、これは大體今假想された埼玉なら埼玉の八百戸は、縣廳の方へ移管されるものですか、あるいは復興院の出店で取扱われるのか、これが一つ。それからその家の建て方で、埼玉は一部すでに建ちつつあるのですが、建てる場所についても干渉されるのですか、あるいは集團的でなければいけないのでしようか、個々でいいのですか。それから第三は、水害區域を指定されたというお話ですが、これは町村別になつておりますか、郡別になつておりますか。第四は屋根に關してお話がありませんでしたが、屋根は板張りのままのものの豫定でありますか。
#53
○伊東政府委員 この豫算は縣の豫算にはいるわけであります。縣で豫算を組んで、また市町村などがやるか、あるいは縣自體がやるということになると思います。それから建てる場所でありますが、これはできれば集團的にやる方が、縣などとしましては管理の上からいいだろうと思いますが、今囘は都市でなくて農村がおもでありますので、これは耕地などの關係からいつても、そうまとめて建てるということはできないと思いますので、この點につきましては、その土地の状況によりまして、個々に建てても、集團に建ててもどちらでもいいというように指示しております。それから災害の區域の指定は市町村單位になつております。それから屋根の問題でありますが、屋根は豫算の關係から申しましても、ちよつとかわらぶきというわけにはいかぬと思います。杉皮とか、こつぱぶきとかになると思います。
#54
○馬場委員 ただいまのお話ですと、補助は縣に移管される。そうしますと數の點になつていきますと、これは町村の責任になりましようか、縣で割當てるわけですか。
#55
○伊東政府委員 これは大體縣の方にお任せしたいと思うのでありますが、埼玉はどうなつておりますか、大體その配分は県できめることになるだろうと思います。
#56
○野本委員 私どもの方の縣には、御承知であるかもしれませんが、一村大部分が流出してしまいまして、宅地も田圃も全部累々たる一面の河原になつてしまつたようなところが二、三箇所あるのでありますが、これらのところでは今よそへ引移つた方がよろしいだろうというようなことを寄り寄り相談が進められておる。そういうような場合に住居を他へ移轉するというようなことになりますと、資材の面においても、建築の資金の面においても、普通の標準ではとてもやり切れんという場合が想像される。かような事態についてどういうふうにお考えになつておりますか、一應お伺いしておきたいと思います。
#57
○伊東政府委員 そういう特別な場所に建てるというような場合には、用地代などがかかつてくるだろうと思いますが、建築そのものについては別に差はないのではないか、まあ大體大差がないのじやないかと思いますが、これは先ほど申しましたように、坪當り五千圓という單價で要求はしております。それにかりにきまりました場合でも、ごく簡單はバラツクでやると三千圓ぐらいでもできるだろうと思いますし、また入念にやると五千圓でもできないかもしれませんが、その邊はやはりほかの場合と違いますから、そう型にはめたようなことを言わずにやつてやれば、坪數なり戸數なりを殖やしてやつていただく。高くなれば少くなるというようなことで多少彈力をもたせてやつたらどうかというように考えているわけであります。
#58
○野本委員 一般の例と非常に違つておりますので、私どもの考えでは、ほかと一樣にいくということは相當困難だろうと思います。今特別なお答えがないとすれば、將來そういう事態の起つた場合に、特別考慮の餘地を殘しておいていただくようにお考えを願いたい。
#59
○伊東政府委員 これはひとつ個々の場合につきまして、縣などとよく折衝いたしてきめたいと思つております。
#60
○外崎委員 今途中から出てきて恐縮ですけれども、三千円とか五千圓というお話がありましたが、どういうバラツくを建てれば三千圓で建つのですが、三千圓で建つバラツクは日本にあるのですが、普通のバラツクデも一萬圓は當然かかります。農家の家だからといつて五千圓で建つものはおそらくないと思いますが、どういう基準で三千圓とか、五千圓という計算が出るのでありますか、それをひとつ伺いたい。
#61
○伊東政府委員 これは私どもの計算はマル公の計算になつておりますが、また實際の設計のぐあいによつてもいろいろございます。お話のように、今都市でやつております庶民住宅、國庫補助住宅などは五千圓ではできておりません。六千圓から七千圓程度かかつております。これはしかしかわらぶきにいたしておりますので、かわらで相當金がかかつております。今囘の場合はこつぱぶきか杉皮ぶきにしような思つております。又壁の構造その他についても大體簡單なものにいたしておりますので、實費計算が五千圓というふうになつているわけであります。三千圓と申し上げましたのは、もつと非常に應急的なもので、一年か二年もてばよいという簡單なものにしますと、天井も張らないかもしれませんが、そういうものにしますと、三千圓でもできないことはございません。相當資材などもマル公で入手できるような手配をいたしますから、三千圓でもできないことはありませんが、しかしこれは非常に耐用年數が短かくなりますので、企業者としましては考えなければならぬ點だろうと思います。ただ何分これは應急的な措置でありますので、できるだけ簡單なものにして、安くして、そうして量を殖やす。何年か經つた後の處分につきましてはあらためて考えればいいじやないかと考えております。必ずしも今建てたものが十年二十年もつ必要はない。これは將來手を加えていけばいいと思つておりますので、各府縣とも相當簡單なものでやるように開いております。
#62
○外崎委員 マル公で手配してつくるというのですか、それとも手配しつつあるのですか、マル公でくぎから材木、ガラス、すべてやつてくれたら別ですが、いかに堀立小屋でも、天井がなくて、すぎのまさを使つても三千圓や五千圓では乞食小屋でもできるものではない。私はさまざまの小屋も建てさせております。自分も製材所をもつておりますが、どんなバラツクでも材木の代金だけでも三千圓はかかります。いくら百姓の一時的の住居だといつても、ガラスの一枚や二枚は入れなければならない。それで三千圓や五千圓でできるか。もちろん三年とか五年とかもたなくても、現在はいるだけでもできるかできないか。どういう計算でそういうことができるか、われわれは理解するに苦しむのであります。政府の方ですべての物について實際資材を提供するなら別だけれども、なるべく手配してやろうというのでは絶對できない。だが豫算だけなら、繪に描いたもちみたいなものだと思う。ほんとうに建つものではないと思いますが、現在すべてマル公で配給しているのですか。その點をお伺いしたいと思います。
#63
○伊東政府委員 これは先ほども申し上げたのでありますが、木材は私の方では直接扱つておりません。これは縣あたりで調達しておりますが、木材のマル公は御承知の通り大分上りまして、現在の取引は大體において新マル公より下まわつておるように思つております。そのほかのくぎとかガラスというような工業生産の資材については、やみのものを買いましたならば非常に高いものになりますので、私どもの方では今年度七億圓の備品會計を認められておりますので、これを使つてマル公の資材を直接買いまして、現物が配給しております。ただいままではくぎとかすがいをマル公で配給しておりますが、そのほかの資材については御要求がありましたならば、差上げたいと思つております。
#64
○外崎委員 ガラスだけでもやつておりまかか。
#65
○伊東政府委員 ガラスも扱つております。
#66
○外崎委員 やはり十分要求通りやつておりますか。
#67
○伊東政府委員 割當を受けただけはやつております。
#68
○外崎委員 割當を受けただけでは、要求通りというわけではありませんね。
#69
○伊東政府委員 それは要求通り一〇〇%やつているものはありませんが……。
#70
○本間委員長 ではこの程度にいたしまして、あとは局長を中心にして懇談的に御相談申し上げる方がよかろうかと思いますが。……
#71
○葉梨委員 その前にちよつと速記に殘したいことがあります。建築の九月二十三日附の告示、點についてでありますが、ただいま御説明を伺つておりますと、市町村單位で大體地域をわけてあるやに伺つたのでありますが、特殊な地域――先ほど野本委員からの御質問がありましたような地域あるいは埼玉縣の原道とか東とかいうような方面の絶對に住宅を建て得ないというような、その村の地内に建て得ないだろうと想像されるような場所が、今度の水害で相當あるのであります。單に原道、東というような所の罹災者の方たちが、今後どういう生活形態をとつていくかということにつきましては、かりにあすこの決壞場所の工事に從事して生活費を稼いでいるとしましても、住宅をどこにもつかということであります。現在堤防の方にみんな小屋がけをしてやつておりますが、おそらくあすこの埼玉縣側だけの説明を内務省の調査によつて聽いてみましても、沼をなして、當分はとうてい水の引く見込みはない。それは二箇村ないしは三箇村にわたつて廣袤たる區域であります。そういたしますと、かりにありますこの工事に從事いたして生活をしようとしても、あの村内には建築することは不可能であるということは想像せられる。そういたしますと、現地について考えてみましても、栗橋の町の地内に家を建てる、あるいは對岸の橋を渡つてすぐの茨城縣側の地内に住居を求めるというようなことが起つてくるのではないか。かりに古河町地内に住宅を建てて、そこから歩いてこようというような罹災者が相當出たとした場合には、この建築無許可の告示から抜けるようなことになるのではないかというふうに思われるのでありますが、この告示で、これは私の聽き違いか、思い違いかしりませんが、そういうふうになつておるとしますれば、その告示はその地内において罹災を受けた者が他の土地に家を建築する場合でも無許可であるというふうな、告示を修正をしていただけぬものだろうか。その點につきましてお伺いしておきたいと思います。
#72
○伊東政府委員 埼玉縣はまだ調査ができておりませんで、まだ指定をいたしておりません。埼玉縣については今のような點もあろうかと思つておる次第であります。この告示は今囘の水害で罹災した者が、一定の區域内で建てる場合、こうなつておりまして、そういうことが豫想される區域はやはりこれに加えて指定しておかなければならぬと思つております。お話のような點はよく考えまして埼玉縣の處置をしたいと思つております。
#73
○淺利委員 先刻來の各委員からの御質問でほぼおわかりと思うのでありますが、當局におかれては農家というものに對する認識において何となく物足らぬのであります。殊に東北のごとき降雪地におきましての農家は、冬はほとんど室内作業であります。これから穀物を收納する上においても、その收穫はすべて室内でやるのであります。それがわずかに十五坪の住宅で、わずか三坪ぐらいのものを作業場兼用というようなことは、はなはだ御認識において缺けるところがあると思うのであります。殊に東北は牛馬の産地であります。うまやが今囘はほとんど農家においては流れておるのであります。こういう場合に馬一頭おくにいたしましても――大抵は二頭、三頭おくのでありますが、わずかに三坪以内の増築でうまやも作業場もかねるということは不可能であります。殊にうまやというものは單に馬を養うというのとは違うのでありまして、これは厩肥をつくつて肥料にする。そうすると相當の面積を要する。またそれに對する冬分の飼料も蓄えておかねばならぬ。こういう關連をもつた農家の營業上最も必要なる作業場、うまや、こういうものに對してもつと御認識がなければいかぬと思います。一方において食糧の増産を唱えておりながら、この農家經營上絶對に必要なるところの作業場なりあるいはうまやというものに對する處置において、はなはだ缺けるところがあると思うのであります。あまり時間がありませんからそう詳しくは申し上げませんけれども、そういう點について特別の御考慮を願いたいと思います。
 それから先刻應急措置の建物はバラツクであつて、屋根も板張りくらいで濟ますという、ごく輕易なことをお考えのようでありますが、東北の雪の深さというものは輕微な建物ではとてももたぬのであります。雪害などはただちに起つてくるのであります。三尺、四尺の雪の重つて降る場合において、粗末なる建物では雪害に對してもたぬのであります。そういう點もまた十分に考慮していただきたいと思うのであります。それから先般の水害は北上川は十七メートル六十の増水でありまして、五十八尺いくらになります。一關のごときはほとんど屋根までついております。この場合において先般戰災のために復興した平泉のごときは、みんな坪數の制限のために平屋建であります。ほとんど平屋、家は屋根裏までついて、家具、家財、商品一切をみな失つたのであります。わずかに二階をもつておつたところだけが一部のふとんとか夜具類というものを避難し、あるいは人間もそこに避難したというような状況であります。こういうたびたび水害のあるような場所においては、むしろあまりに坪數を制限することなしに、實際に即したように建築を認めるということも御考慮願いたいと思います。
 それから、これはもう言い古されたことでありますけれども、先刻東京と地方との住宅の補助比率において、東京は十倍以上、岩手縣などは八分の一にしか當らぬのであります。これは明らかに戰災のための復興と水害のための復興というものを混同して、水害に便乘して戰災復興をするというような状況になるのであります。地方は少々餘力があると申しますけれども、地方においても災害地においてはやはり東京とあまり違わないのであります。引揚者、疎開者、それらの人々が一戸の中に二世帶、三世帶というのはあたりまえであります。また農村においては耕作の關係上、これは先刻も局長のお話しになつたように、集團しては建てられぬのであります。そういうふうに見ますると、どうしてもこの農家のごときは應急といたしましても、とりあえずこの寒さに向つて住宅を十分にするということは最も必要なことでありまするから、この點については重ねて十分の御考慮を煩わしたいと思います。これだけのことを特に申し上げておきます。殊にこの東北地方の農家の實態については、一度技術者でも派遣されまして、實際を調査されんことを切望するのであります。そしてまた東京方面における被害者の一戸あたりの人數と東北における一戸あたりの人數というものはどういう關係になつておるか。そういうことから御比較になりますれば、今のような推定によつて、一方は十倍以上、一方は八分の一というような、こんな不公平な比率は生れてこないと思われますから、そういう點について十分に御檢討願いたいと思います。
#74
○本間委員長 それでは本日はこの程度にいたしたいと思いますが……。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○本間委員長 大藏大臣はG・H・Qの方に行つておりまして、時間の約束がはつきりまだできませんから、できましたら前もつて御連絡いたします。どうかさよう御了承を願いたいと思います。
 本日はこの程度で散會いたします。
   午後三時四十五分散會
ソース: 国立国会図書館
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