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1947/08/04 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 政党法及び選挙法に関する特別委員会 第4号
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1947/08/04 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 政党法及び選挙法に関する特別委員会 第4号

#1
第001回国会 政党法及び選挙法に関する特別委員会 第4号
昭和二十二年八月四日(月曜日)
    午後一時四十五分開議
 出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 井伊 誠一君 理事 工藤 鐵男君
   理事 小澤佐重喜君 理事 栗山長次郎君
      笹口  晃君    原 彪之助君
      細川 隆元君    森 三樹二君
      山崎 道子君    大森 玉木君
      橘  直治君    八並 達雄君
      岩本 信行君    角田 幸吉君
      神田  博君    周東 英雄君
      花村 四郎君    上房 太郎君
      益谷 秀次君    大原 博夫君
      木下  榮君    松原 一彦君
      石原  登君    織田 正信君
      綱島 正興君
 委員外の出席者
        衆議院法制部長 諸橋  襄君
        衆議院法制部
        第一部長    三浦 義男君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 政黨法及び選擧法に關する意見交換。
 委員會運營に關する件。
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 これより會議を開きます。
#3
○森(三)委員 政黨法につきましては、とにかくそれをつくることには大體贊成するのでありますが、われわれといたしましては、できるだけ日本に民主的な政治が確立するような方向に向つて、この政黨法がつくられなければならぬと思います。何かの目じるしがなければならぬというので、法案の案文をお示しくださつたのでありますが、これもわれわれの目標としては、こうしたことがあるのも一つの研究の材料としては非常によろしいと思うのであります。つきましては今後いよいよ政黨法をつくる段階にはいりますと、各黨それぞれの御意見も出ることでありまして、相當活溌な議論も出るであろうと思いますが、われわれは大政黨が自己に都合のよいような政黨法をつくろうとか、現在議員になつて出ている者が有利になつて、新しく立候補しようとする者を制限しようというような規定は、絶對に排撃したいと思います。われわれがかつて議員でなかつた時代に、衆議院議員の選擧法の改正等にあたりまして、新人の進出を阻むような法律がつくられんとしている際、實に非立憲、非民主的であると考えておつたのでありますが、こういうわれわれの受けた經驗から申しましても、後進の者が新しい日本の民主的な政治に參畫しようとする希望を破碎するような法案は、絶對つくつてはいけないと考えるのであります。この政黨法の意義とか範圍に關しまして、この案文によりますと、「衆議院議員候補者を推薦し又は支持する團體」とあります。すなわち衆議院は國民のもつとも直接の選擧された議員をもつて構成するから、眞の國民代表は衆議院であるという考え方から、こうした案文ができたのだろうと思います。この案文をつくつたときには、まだ參議院はできてなかつたかと思いますが、その後參議院ができまして、これは全國的であろうと府縣別であらうと、國民に直接の投票によつて國民を代表しているのでありますから、從來の貴族院の性格とはまつたく違つているのであります。從つてわれわれは衆議院だけでなく、參議院の含めた政黨法でなければならぬと考えております。そこで、以上のような意味から、國會議員を推薦しまたは支持する團體というような意味にならなければならぬと思います。もつとも現在においてもそれは衆議院議員でありまた參議院議員であつて、双方の議員が一つの政黨を支持しておるのが普通の形でありますが、ある場合には衆議院だけに議席を有しておる者が政黨をつくる場合もありましようし、または參議院議員に所屬する者だけが一つの政黨をつくるというような、そうした變態なものが起きないとは言えないのでありますが、われわれはそうした變態なものが起きることのないように、總合的に衆議院も參議院もともに含めたところの國民代表であるという、その國會議員の構成によつて政黨法というものを制定しなければならぬと思うのであります。もちろんこの政黨法の法案が、衆議院を通過いたしました場合に、必ずやそれは參議院の方に囘付されまして、參議院においても愼重審議するでありましようから、われわれは今からこの參議院の參加したところの政黨法をつくるという形において考慮をめぐらさなければならぬと考えております。
 次にわれわれは現在社會黨に所屬をしておりまして、百四十數名の第一黨を占めておるのでありますが、しかしながら小政黨の諸君から、あるいはまた無所屬の諸君からは、この政黨法に關しては相當大きな關心をもつておると存じますが、これはもちろんわれわれとしましては同感でありまして、かりに自分たちが無所屬におつたというような場合、この政黨法ができたために今後立候補できない、あるいはまた將來におきましても同志を糾合しようとしても、この政黨法のために非常に阻まれてくる、こういうような結果が起きますならば、これは十二分に考慮しなければならぬ問題であると思います。もちろん千數百にわたるところの多數の政黨が現在日本にあるから、これを整理することはすなわち一つの制限でありますが、その整理し制限することによつて、新しいりつぱな政黨がつくられることを助長するのだ、この政黨法は制限するのではなくて助長するのだという説明は十分つきますが、しかしながらそれが眞に助長になればいいのでありますが、往々にして制限するような結果が起きたならば、これはまた一大憲法違反の法案となつて、後世の批判を受けることは明らかであります。從つてこの内容にもありますが、前囘の總選擧の場合に、全議員候補者の得票の總數の百分の二を超えるものというような規定もあります。これは一つの目安として何らかの限界はつくらなければならぬと思うのでありますが、しかしながらそれが百分の二がいいものか、千分の二がいいものか、これは先般配付されたところの總投票の數等によつて勘案しなければならぬことではありますが、これにつきましては本委員會の皆さんから、相當活溌な議論が展開されることと思うのであります。これにつきましてもわれわれは、こうした制限をあまりにも嚴重にするようなことは避けなければならぬ、かようにも考えておるのであります。また第一條の第二項によりますと、「前囘の衆議院議員の總選擧の當日選擧權を有していた者の總數の百分の一以上の選擧人の連署を得たもの」というような規定がありますが、これなどはまつたく一つの形式的な規定でありまして、これをつくるためには、ある場合には金錢をもつて買收するというようなことも考えられるのであつて、まことに形式的な規定であるように考える。こういう形式的な規定をおくかどうかということも、われわれといたしましては十分考慮しなければならぬ。私一個人の考えとしては、こうした形式的な規定は削除しなければならぬのではないか、かように考えております。また政黨である以上は、一定の所屬議員の數というものが必然的に必要になつてくるのでありますが、この法案では二十五人以上となつております。しかし二十五人と言いますと、現在の政黨では四つ以上になつてしまう、國民協同黨以上のものでしかなくなつてしまうのでありまして、そのほかの黨は解消しなければならぬというようなことになりますが、二十五人を得るということはこれは容易なことではありません。新しく黨をつくるというような場合には、せいぜい五人あるいは十人くらいの當選者を出すくらいでありまして、もちろんこの二十五人ということについては、多數の諸君が反對なさるに相違ないと思つておりますが、われわれから言いましても、これは相當制限しなければならぬ。しからば一人でもいいのか二人でもいいのかという極端な議論になつてくるのでありますが、その點につきましては、われわれは相當事情を勘案いたしまして、その人數ももつともつと少數のものでもいいというような方式に出なければならぬと考えるのであります。なお私がこうして發言しておりましても、内務省の方がおいでになれば私の發言は中止いたします。
#4
○淺沼委員長 見えております。
#5
○森(三)委員 それでは時間の關係もありますので、一應この邊で中止いたしまして、次囘に發言いたします。
#6
○淺沼委員長 暫時休憩いたします。
    午後一時五十三分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時十一分開議
#7
○淺沼委員長 それでは本日の會議は、ほかに御意見がなければこの程度で散會いたしまして、あとは資料を早く出していだたいて、また御意見があれば、やはり自由討議の形において意見を開陳していただく。私はこういうことを何遍も討議しておるうちに、何ものかが生れてくるのだろうと思います。その意味で自由討議をしていただきたいと思います。それから法制部の方にいろいろ御研究願いたいと思うのですが、たまたま内務省から伺つておりますと、政黨法は内務省の所管事項ではない。これは所管はきまつていないんだということになりますれば、われわれが資料を要求するにいたしましても、政黨法については、必ずしも内務省だけに要求することは不可であるような氣もするのであります。從つて所管がどこであるか、ないということになれば、自分みずから資料を集めなければならないと思います。この前の委員會で要求したものは、われわれは國會法に基いて政府に要求したのでありますが、今後は事務當局自體でもつて、要求するものをプリントするなりなんなりしてわれわれに配つていただきたい。これは内務省以上官廳のみに要求しないで、そういうような手續を事務當局で考えてくださるようにお願いしたいと思います。
 それでは本日はこれで散會いたします。
   午後三時十三分散會
ソース: 国立国会図書館
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