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1947/08/06 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 政党法及び選挙法に関する特別委員会 第5号
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1947/08/06 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 政党法及び選挙法に関する特別委員会 第5号

#1
第001回国会 政党法及び選挙法に関する特別委員会 第5号
昭和二十二年八月六日(水曜日)
    午後一時五十一分開議
 出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 工藤 鐵男君 理事 中村 又一君
   理事 小澤佐重喜君 理事 栗山長次郎君
   理事 大原 博夫君
      笹口  晃君    森 三樹二君
      安田 幹太君    山崎 道子君
      東舜  英君    生方 大吉君
      馬越  晃君    大森 玉木君
      橘  直治君   長野重右ヱ門君
      山崎 岩男君    木村 公平君
      花村 四郎君    益谷 秀次君
      木下  榮君    石原  登君
      綱島 正興君
 委員外の出席者
        衆議院議員   林  百郎君
        衆議院法制部長 諸橘  襄君
        衆議院法制部第
        一部長     三浦 義男君
        内務事務官   小林與三次君
        内務事務官   綱井 照夫君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 政黨法及び選擧法に關する意見交換
 委員會の運營に關する件
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 これより會議を開きます。
 參考資料がまいつておりますから配付いたします。何か御意見はありませんか。
#3
○笹口委員 今要求した資料の一部が手もとに屆きましたが、大體いろいろな選擧の結果を調べたものや、犯罪の結果を調べましたものは數字を見ればわかることであります。アメリカ合衆國の選擧制度、殊にこの後半にありますものは。われわれとしましても非常に參考になると思います。これについて、プリントがよくありませんので、何か説明のできる方があればもう少し説明していただきたいと考えております。
#4
○淺沼委員長 選擧課長いかがですか。
#5
○小林説明員 では各洲の制度の概要だけを係りの者から説明いたします。
#6
○綱井説明員 私地方の綱井事務官であります。アメリカの選擧制度の大要について御説明申し上げたいと思いますが、何分今年の初めころ多少本を讀みまして、その後各種の選擧の實施に追われておりまして、その後あまり研究いたしておりません。しかも相當忘れた部分もありますので、詳細にわたつて御説明申し上げることはできないと思ひますが、記憶をたどりましてごく簡單にあらましだけお話申し上げたいと思います。
 まず第一に候補者の選定の方法についてお話申し上げたいと思います。各國の選擧制度の上からいいまして、候補者の選定をいかにするかという場合に、まず第一は自由に各議員になりたいと思う人が立候補するなり、あの人をしたいと思う人が推薦をする。その間に黨派的な關係か全然認められていない制度であります。日本の現行制度のごときはこれにあたるかと思います。それについで通常英語で申しますれば、コーカスという制度であるのであります。これは日本語に譯しまして通常協議會と譯されます。この協議會と申しますのは、法制上そういうふうにきめられているわけではありませんで、事實上の候補者選定行爲を指していうのでありますが、このコーカスの構成員は大體國會議員でありますとか、その黨に所屬する州知事、ないし州會の州の上院下院の議員、こういういわゆる政黨の公認非公認の幹部が集まりまして、そこで公認候補者を選定する。これがいわゆるコーカスの制度であります。それが逐次發達をいたしまして、次にコンヴエンシヨンという制度に移つてきたのであります。コンヴエンシヨン制度と申しますのは、譯せば代議員會とでも譯しましようか、下級の支部から選擧された代議員、たとえば州の代議員會において、そこで投票で候補者を選定するという制度がコンヴエンシヨンの制度であります。これが歐洲大戰後に至りましてさらに發展いたしまして、次いで現在のアメリカの各州ではほとんど直接豫選、ダイレクト、プライマリイと申しますか、直接豫選の制度になつておりまして、ほとんど各州で法律上でもこれが規定せられております。この制度は黨員全部が同じ日に、候補者のある政黨から出す各州の候補者を選擧する制度であります。この候補者にはもちろん州知事の候補者、それからアメリカの上院議員、下院議員の候補者、それからまた選擧による州の公職の候補者、政黨のその州の委員長と申しまするか、代表者であります。それから日本で言いますれば、常任委員とか、あるいは總務というような人たちを選擧するのであります。そしてこれが先ほど申し述べましたように、法律上の制度になつておりまして、アメリカでは解散のない、關係上、ある年のある月のある州のある日におきまして、全政黨にわたつての行事が行われるのであります。つまり豫選とは申しますけれども、本選擧に次ぐ第一次選擧と考えていいわけであります。そして、そこで選擧された一つの候補者を、本式の選擧の場合の候補者として投票用紙に印刷するという制度をとつております。これが直接豫選の制度であります。
 この各制度にはおのおの一長一短があつて、にわかにどれがいいとは言えないのでありますが、制度の關係と費用、それから選擧民の状態というようなものからきめていくべきものであろうと思います。大體直接豫選の場合には、これは民主政治の發展としては、最後のものと考えられるのでありますが、まず非常に費用がかかります。それから日にちが同じ、解散がないということが一つの前提になるかとも思います。さらにこれによつてもいわゆる一部のボスの活躍が必ずしも抑えられないのでありまして、ごく一部の州でありますが、そこでは廢止したところもあるのであります。これが今直接問題になつております政黨による候補者選定の方法、アメリカがどううふういにしてこれを採用しておるかという概略のお話であります。
 次はアメリカでは政黨というものをどうしてきめておるかということであります。もとより連邦の法律としては、政黨に關する概念規定はないのでありまして、各州の法律できめられておるわけであります。それもほとんで選擧法の中にはいつておりますいろいろな方法を採用しておるのでありますが、大多數の州におきましては、前の州知事の選擧でその所屬候補者が投票總數の何パーセントを得た政治團體をもつて政黨と言う、こういうふうに規定いたしております。これは州知事の選擧がアメリカでは非常に古くからでありましたのと、さらに連邦國家としての性質からしまして、州知事の選擧が非常に重んぜられておる。各黨もこれに非常に一生懸命であるというようなところから、そういう規定になつたのだろうと思います。この比率もまた非常にさまざまでありますが、大體二%くらいから一番高いところでは二五%にまで及んでおります。この二五%という比率でいきますと、民主黨と共和黨のほかは政黨として認められないということになるのであります。多いのは大體五%程度のが多いようであります。それが政黨の範圍のきめ方であります。それからしからば政黨の幹部の中でどういうものが法律によつて規定され、選擧の對象とされておるかということでありますが、直接政黨がどういう機關をもたなければならないと正面から規定しておるわけではございません。今申しましたように選擧法の中でこれこれのものを選擧せよ、選擧によつてきめろと裏から規定されておるわけであります。そして通常あげられておりますのが、アメリカではチエアーマンという言葉を使いますが、委員長と申しますか、總裁というふうに言つてもいいのですが、通常委員長――委員長は黨員全部の選擧できめる。それからコミテイーマン、委員會の委員、ままり日本で言いますれば常任執行委員會と言いますか、あるいは中央委員會ないし總務會、そのままあてはめるわけにもいかないと思いますが、そういう機關も選擧によつてきめる。さらにコンヴエンシヨンの構成員、つまり代議員、これも選擧によつてきめる。大體その三つくらいは通常選擧によつてきめろというふうに規定されております。もちろんこの選擧は公營であります。政黨みずからの責任において、みずからの費用で實施する制度ではなくして、州政府が州の費用で州の公式の投票用紙を使つて實施する選擧でございます。そのほかにアメリカでは立候補の方法といたしまして、請願による立候補というのがあります。これは先ほど申しました豫選に立候補するために請願が必要である場合でありますし、いわゆる政黨に屬しないものが本選擧で投票用紙に印刷されるために、請願による立候補という制度もあるのであります。請願による立候補は日本流で言えば連署による立候補であります。つまり一定數の選擧人の連署をもつて州の選擧事務當局に屆け出れば、政黨に屬しなくても投票用紙に印刷され得るという制度であります。その他さらに純粹の中立候補者として、そういう方式もとらないで名前だけあげる。そのものは多くは投票用紙には印刷されないで、空欄だけおいてある。そこへ選擧人が名前を書けばそのものの投票として認められる。そういうふうになつております。さらに政黨という言葉は、かくしてこの政黨によつて認められた候補者でなければ、その政黨の名稱を使つてはならないという規定も相當の州に、わたつてあるようでございます。
 さてしからばその豫選の場合投票者の範圍でありますが、通常まず黨員が投票するというふうに考えますが、この黨員をいかにしてきめるかというのに、大體四つばかり方法があつたように記憶しております。今ただちにその四つの全部を申し上げるのは、ちよつと記憶がありませんが、まず選擧人名簿――アメリカでは選擧人名簿は登録主義によつておりますから、登録する際に所屬政黨名を登録しておく。そして豫選の場合にその登録してある政黨の豫選に參加する。次ぎには全然そういうことをしないで、投票の當日自分の好きな政黨の豫選に參加する、まつたくその日その日で黨員の範圍は變る。それからその中間を採用したような制度、合わせまして大體四つくらいあつたように思うております。
 それから政黨の組織とか、豫選とかに關係ない事項でありますが、いわゆる政黨の腐敗防止という點に關してはいろいろな法律が出ております。これに關しましては連邦の法律も大體八つほど出ているのでありますが、それぞれたとえば一九一八年の腐敗行爲防止法、千九百何十何年の腐敗防止法というふうに出ているのであります。また各州にも腐敗防止法がたくさんあるのでありますが、その中味はおうむね日本の選擧法に採用になつているところからそうたくさん出ているわけではございません。その他のものといたしまして、アメリカの腐敗不正行爲防止法の特徴としましては、公開制度を採用している。それから一定の株式會社とか、法人ないし官公吏の寄附を禁止しておる。そういう二、三珍らしい例もありますが、大體は日本の選擧法にあるものが多いようであります。
 突然指名されましたので、古い記憶を思い出しまして、あまり體系もなく申し述べましたが、一應これで終ることにいたします。
#7
○淺沼委員長 何か御意見ございませんか。
#8
○工藤委員 意見よりも質問は相當ある。質問というと失禮ですけれども……。私らも調べる暇がないので、せつかく御專門に調べたんだから、あなた方の知識を私らは拜借したいと思つているし、これを讀んだばかりで、なるほどと思い當ることもありますけれども、いろいろ伺つてみたいと思います。しかしこれはとうてい今日中にどうということは、ほかの方もおそらくはそうだろうと思います。われわれが今政黨法でもつくろうかというその趣旨は、要するにこの間申し上げました千有餘の群小政黨――候補者を送るがための政黨でもあり、送らざるための政治團體でもある。これをどうしたつてやつていかなければならぬけれども、ただここに困ることには、群小政黨の中に一人一人黨と稱するものがある。いろいろ目的は違います。だんだん細かく分け分けて、ごく小部分のものを目標としてやつているものが、いきおい多くの候補者を出しても當選しない。つまり有權者が少いから。これが今日の現状なんですけれども、これは大同小異で、どこかへ一緒になるようにすると、大きい政黨ができることになる。おそらくそういうところを狙つているのですが、さりとて今お話を伺いましたが、アメリカあたりは――われわれは必ずしもアメリカばかり模範とする必要はありませんけれども、アメリカ、イギリスあたりの制度はやや日本あたりに適するのじやないか。從つて今までの選擧法にも參酌されております。そうすると一番の難問題は、選擧にあたつて候補者を立てる場合、たとえば今お話のあつたように、選擧人の數から割り出すとか、あるいは當選者數から割り出す。當選者數から割り出す場合には實績がないので、それから投票者數からやつてみたところで、この人を入れる、何黨だ、豫選以外には方法はないわけです。ですからどうも實際問題になると、これをわれわれが立法する場合において相當困難を感ずる。さりとて今日のような世の中に、新しく出てくる政黨の進路をふさぐ必要もない。また新人をふさぐ必要もないけれども、まだ實際日本の政黨は幼稚ですから、これからわれわれは守り立てていく責任があると思います。將來に見込みのあるような、大いに育てあげられるような政黨竝びに新人の進出をでき得るだけ妨害しないように引立てていきたいという氣持を私らはもつておるのであります。けれども少數黨に長く生活しておる者は、日本あたりはどうか知らぬが、アメリカあたりではずいぶん人間がいじけておる。日本にはないだろうと思うが、どうも大政黨、既成政黨ばかり攻撃をやつておる。これは少數政黨としては仕方がないが、そういうような弊害も實は除きたいと思つておる。どう考えても政黨の力によらざれば、この政治を運用していくことができないのは事實でありますから、しからば政黨によるということであるならば、大きい政黨ほど國家に貢獻することもできれば、活動範圍も相當有力になるけれども、絶えず新人を入れ、新しい政黨を守り立てていく。この間もどなたか例を引いておりましたが、大衆黨の發達、これはその通りです。大衆黨の發達はああいうぐあいにすべての政黨が發達していくのであつて、何もそれをわれわれは否定するのではないけれども、實際においてこの選擧界は群小政黨のために、無責任の言論のために、國民の國政に對する意識がすつかり混亂してしまつていて、どこに向つて進めばよいかわからない。それであるからわれわれはそういうことも頭の中に入れて整理していきたいと思う。私たちは立候補の場合において、できるだけ新人の進出を導くということ、將來見込のあるような政黨ならば、できるだけその途を塞がないように、進路を開いていきたいというところに、政黨法をつくる非常な苦心があるのでありますけれども、候補者の問題になつてくると、政黨法よりもむしろ選擧法に關することでありますから、選擧法の場合において相當研究すべきことだと思いますけれども、選擧法と立候補、立候補と政黨とは大なる關係があるものでありますから、いずれこの政黨法にも何らかの關係をもたなければならぬだろうと思う。いろいろ伺いたいことはあるけれども、もしできますれば少し皆のをまとめて、いろいろ加えて研究してみたいと思いますが、皆さんよければきように限らず――きよう時間があれば時間を頂戴いたしますけれども……。
#9
○淺沼委員長 ほかにいかがですか、選擧法に關して……。
#10
○木村(公)委員 この選擧法に關してアメリカ合衆國の選擧制度概觀が出てまいりましたが、今度の政黨法案をつくるについて、ぜひともこれに關連して選擧制度について知りたいのは、ナチ時代の選擧制度とロシアの選擧制度についてです。アメリカの選擧制度についてはしばしば質問もございましたし、先ほどアウト・ラインだけの説明がありましたが、大體それはよろしいが、ドイツのナチ時代の選擧制度、ソヴイエト・ロシアの選擧制度というものを、次會までに參考資料として御提出願うわけにまいりませんか。
#11
○淺沼委員長 そういうのを要求いたします。他にございませんか。
#12
○工藤委員 お調べになつたのがありましたらお願いいたします。この前に世界週報にアメリカのものや、また各國の政黨の選擧その他の調べが載つております。私もそれを持つておりますけれども、ああいうものはむろんあなた方の知識の中にあるであろうけれども、でき得れば大陸方面、フランス、ロシアなども必要ですし、それを見ると日本にあてはまるようなものはありません。ましてやナチに至つては問題にならぬ。これは全體主義の國だから、我が國には問題にならぬが、どうかひとつできますればお願いいたします。
#13
○綱井説明員 お話のアメリカとイギリスの選擧制度でありますが、少くも立候補の制度に關する限り、アメリカとイギリスとは非常に違つておるのではないかと思います。あまり深く研究したこともないのでありますが、アメリカとしては民主主義の徹底という見地から、候補者の豫選にも直接制を採用するというふうにまで徹底したものでありますが、イギリスはむしろ古い前からの傳統的な制度をうけ繼ぎまして、立候補という觀念が、日本やアメリカで考えられているような觀念と少し違うのじやないかという氣もするのであります。日本式に考えれば、候補者として名乘りをあげるということが、すでに議員としての推薦、そうしてたいてい小選擧區制でありますが、定員以上、つまり二人以上ともなれば、議員の適格者が二人いるから仕方なしに選擧するというような觀念でできているのじやないかと思います。あれだけ政黨政治の模範といわれるような國でありますが、別に政黨に關して正面から規定した法律はございません。一八八三年ですか、腐敗不正行爲防止法というのは、選擧の腐敗を防止する上に非常に效果の高かつた法律としまして、日本の選擧法などもその影響を多分に受けておるというふうに承知しております。それからソヴイエトとか、ナチスの選擧制度でありますが、これはまたいずれ調べましてから、機會がありますればお話しいたします。
#14
○淺沼委員長 ほかに御意見はありませんか。
#15
○綱島委員 小政黨の話がだいぶ出たようでありますが、私の考えでは、日本でただいま小政黨がたくさん出ることはやむを得ない事實だと思う。これはただいま思想上、經濟上非常に複雜なる状態でございますので、それを反映したところの小政黨がたくさん出ることは私は當然であると思う。大政黨というものでも、ここ一、二年の間に、何囘か離合集散をいたしております。從つてその間にまた少數黨というものが、おのおのいろいろな角度から出てくることは、これはやむを得ぬのであつて、一體日本の經濟體制というものが、いわゆる自由なる資本主義でいくのか、あるいは協同生活組織を基本とした組合組織によるのか、あるいはいわゆる主要産業の國有を前提とする社會主義とかいう名前のものによるのか、あるいは共産主義によるのか、またその他の別な制度によるのか、ただいまはどちらかというと非常に混沌たる状態でございますから、從つて政治上に對する國民の考え方も種々雜多であります。ただいまの状態で日本に小政黨がいろいろ出てくることは當然でありまして、私はその點で小政黨が出てくることが、日本の選擧の明朗を缺かしむるとか何とかいう考え方は、どちらかというと國民生活の實際に觸れない院内だけの意見じやないか、國民の中には通らない院内だけの意見に止まるのじやないか、こういう考えがいたします。從つて日本においては今からでき得べきところの政黨の發達というものを、經濟状態に即し、國民感情に即する最も素直な状態でこれを育て上ぐるに適應するような方策を、選擧法及び政黨法の上につくり上げていくことが重大であつて、要するにその間に小政黨といえども、大政黨といえども、それこそフアイン・プレーができるように組織する、大政黨なるがゆえに當選し、小政黨なるがゆえに當選しないということがないように、どちらかというと、ただいまのハンデキヤツプをむしろ逆にひつくり返すような政黨法ができなければ、かえつてほんとうに國家の要請に副わないものだと私は考えるのであります。この點は實は小政黨がたくさん分立いたしますことが、社會上必然なる事情ありやいかん、また大政黨なるものが存在いたしておりますことについての、どれほどの社會的事情があるかというようなことも、併せてお考え願つて、大政黨といたしましても、かつての政友會と憲政會、あるいは政友會と立憲同志會、あるいは國民黨、その後いろいろな政黨の變化を比べ合わせますと、その當時の大政黨とただいまの大政黨とではものの數でありません。當時の選擧いたしましたときの大政黨というものは、大抵過半數を一黨が占めております。二黨以上でなければ過半數をもてなかつたのは、護憲三派のときだけであつたように私は記憶いたしております。してみると、もう大政黨はすでに分化いたしておるのであります。この政黨分化の情勢というものは、ただいまの日本の必然事情に根據があるのであります。こういうことを、これはやつかいものだというような考え方は、社會事實を閑却する、實にそれこそ非科學的な考え方であろうと私は思うのであります。この點だけはどうしても、社會の實際の、日本國民がただいまもつております經濟上の、右にしようか、左にしようか、社會義政策か、資本主義政策か、そういうような簡單には片づけにくいいろいろな事情が日本には集積しておりますから、そういうものをほんとうに反映するような政黨の發達することが必要であると思います。そういう點を考慮して皆樣お考え願いたいと、私は特に切望いたす次第であります。
#16
○東委員 ただいまの、今の社會情勢がいろいろな思想感情にわかれておるので、いろいろな黨派がわかれておるのはやむを得ぬというお考えは、私どもも必ずしもそれを否定するわけではありませんが、しかしそういう状態ならば、私はかえつて政黨法というものによつて、政黨が小黨分立しないで、なるべくならばまとまつていけるような仕組に助長させるようなことを考えることが必要でありはせぬかと思うのであります。私どもは二大政黨の對立を理想とするとか、大政黨を特別擁護せねばならぬというような考えは決してもちませんけれども、しかし議會政治の實際として、小黨が分立しておつたのでは、事實上において政治が行えないのであります。今日の議會でも、何と言われても、やはり社會黨とか、自由黨とか、民主黨とかいうような大政黨が壓倒的多數を占めておるので、曲りなりにも議事が進行するが、これが五人とか十人とかいうような小黨ばかりで議會を占めておつたならば、とうてい議事は進行せず、政局は安定しないのでありまして、何とかして小黨分立を避けたいというところに政黨法の狙いがなくてはならぬと思うのであります。そこで今日なるほど全國に千數百の政黨がある。しかしこれをしさいに檢討してみるとおそらく思想的に大別したら、ごくわずかなものでありはせぬかと思うのであります。いろいろなことをおつしやるけれども、それは人間はみな顏形を異にすると同じように、皆多少ずつ思想感情は異なつておるのだろうと思いますけれども、しかしよく檢討してみれば、そうえらい違いはないのではないか。社會主義であるとか、資本主義であるとか、あるいはそのほかにいくつか考えられるだろうけれども、結局よく檢討してみれば、幾つかの政黨に思想感情を統合することができるのではないかと思うのであります。私は、今いろいろな政黨ができておつてその中には、失禮な話だけれども、黨首があつて、その次には給仕一人おつて、ほんとそれでやつておるような、看板だけは立派だけれども、内容の貧弱なのがずいぶんあると思うのでありまして、いやしくもわれわれがここに政黨法というものによつて考える場合に、議會政治の中樞に參畫しようという目的をもつておる政黨は、何等かそこにある種の、漠然とではありますが、何か資格がなければならぬのじやないかと思うのであります。何でもいい、屆出さえすれば、政黨と名のつくものでありさえすれば何でもいいということは、かえつて何だか議會政治を輕んずるような感じがするのであります。そこでわれわれは、あくまでも立派な政黨を保護助長させるという意味において、この政黨法というものはつくらるべきものであつて、この政黨法は憲法の結社の自由を制限するものでないかというような御懸念もあるようでありますけれども、われわれは、政黨法は結社の自由を制限するようなものであつてはならぬのであつて、むしろあくまでも立派な政黨を助長させるというところに狙いがなければならぬと思うのであります。話が前後して申譯ありませんが、私は小黨は何とかして政黨法によつて統合することを考えねばならぬのじやないかと思うのであります。みんなが勝手氣ままなことを言わないで、われわれが、民主黨におりましても、また社會黨におつても、自由黨におりましても、社會黨におる者必ずしも皆意見が一致しておるわけじやないのであります。社會黨の中にも左派あり、右派あり、いろいろあります。民主黨の中にもいろいろあり、自由黨の中にもいろいろあるのであります。ここがやはり政治をする者の心構えといいますか、議會政治は妥協政治と言いますが、つまらぬ言葉でありますけれども、これはやはり實際だと思います。大同團結しなければ議會政治というものはとうてい運營できぬのでありますから、今日の千數百の群小政黨というものを、これを思想的に大別して、もし社會黨と根本の思想において一致するものは社會黨に入れるとか、民主黨に根本思想において一致するものは民主黨に入れるとか、――社會黨とか民主黨とかいうのは、これは今の觀念で言つたのでありまして、必ずしもそういう大政黨を基本にして言うわけじやありませんけれども、とにかく根本の思想なら思想の大きな流れ、傾向というものをつかまえて、それを基本にして群小政黨を統合させるということが、もしこの政黨法の中に何か織りこむことができるならば、私は政黨法というものが意義がありはせんかと思うのであります。ちよつとそういうことを申し上げておきます。
#17
○綱島委員 そうすると、今の御意見は、大きな思想の流れに準じて政黨を整理する、こういう御意見でございましようか。
#18
○東委員 それはたとえば社會黨が、戰爭前までは實に微々たるものでありましたが、それが今日の大をなしている所以のものは、そこにやはり立派な思想として、いまだかつて日本の政界に進出しなかつたところのものがあつたから、今日の大をなしているのでありまして、私は大政黨に統合するとかいうようなことを言うのではありませんが、とにかく政治を行うにつきましての根本の思想の流れというものが、おそらく考えられると思うのでありまして、その根本の思想の流れ大體傾向を同じうするものはそれに統合されるのがほんとうでありはせぬかと思うのであります。そうでなければ議會政治の實際というものが運營できない、私はかように考えております。
#19
○綱島委員 すると政黨法で、この思想をこれは社會主義の思想、これは資本主義の思想の政黨、こういつたようなものに色わけをして、それに準じて政黨の規範をつくつていこう、こういう御意見になりますか。
#20
○東委員 今その社會主義の思想とか、資本主義の思想とかいうような言葉を明示することは、私も實は、はつきり自分の考え方がまとまりませんけれども、大體やはりそういうことによつてやらなければならないものじやないかというのであります。
#21
○木村(公)委員 私は政黨というものは、やはり自然發生的なものでなければならない、かように考える者でありまして、從いましていわゆる法律の力をもつて政黨をつくつたりやめさしたりするというようなことは、これは不自然な姿であつて、長く續かないものと思います。今いろいろ御説があつたのでありますが、結局議事を圓滿に進めるために、群小政黨が對立しておつたのでは、現實の問題としてだめではないかという御説がありますが、それならば別に政黨というものを抑壓することなく、出てこられた代議士の中で、たとえば各派交渉會は何人以上をもつて組織するというような院内法規でもつて、そういうようなことはおのずから工夫の途があるのではないかとも考える。なかんずく今綱島さんでありましたか、お話しの中にありましたが、思想傾向が異なるものがあります以上は、やはり政治的意見を異にするものでありますから、おのおの同志的立場によつて寄合いをいたしますれば、社會情勢が複雜であればあるほど、政黨の數が多からざるを得ないのでありまして、今日の政黨の數だ多いということは、今日の社會情勢が複雜多岐であり思想がいまだまとまつておらないというこてを如實に表現している一つの社會現象だともいい得るのでありますが、萬一將來の理想が二大政黨であり三大政黨であるとするならば、やがてそれは國民的自覺によりまして、思想が陶治され淨化され、あるいはおのずから歸一統一されまして、下から自然に同志相はかつて團體を整理統合していくというふうになり得るのではないか。それを特に法律の力をもつて、政黨とはかくあるべし、政黨はかくあらねばならぬというようなことはきわめて不自然で、かような法律をおつくりになろうとも長續きはするまいと御承知ありたいのであります。なかんずく、これは私だけの意見と御承知ありたいのでありますが、最も私の不愉快といたしますことは、政黨のいわゆる推薦制、かようなるものは、ここに先輩諸氏もおられますが、東條内閣におきましていかに推薦制というものが不埓千萬のものであつたかということは、もやは試驗濟みであります。先ほど私が特にドイツ、ナチスの選擧制度を調べて、その資料を出していただきたい、あるいはソヴイエト・ロシヤの選擧制度を調べてくれと申しましたのも、こういう推薦制を評價することによりまして、ナチスあるいはソヴイエト・ロシヤの共産主義思想を基盤にするような選擧制度と混合、誤解あるいは同一のようになるおそれがあるからであつたのであります。私は政黨法それ自身に對しては、全面的にこれを否定しようとはいたしません。黨の立場もありますから、私どもの態度に對しましては、今後なお研究の餘地がありますが、政黨というものはあくまで自然發生的なものでなければならぬということは、私どもの理想であり、現實もさようでなければならぬと思つておる、それと同時に政黨の推薦制、このことに對しては遺憾ながら贊成をしかねるのであります。一應私の意見を申し上げます。
#22
○淺沼委員長 他に御意見はありませんか。
#23
○笹口委員 いろいろ御意見が出ておるようでありますが、またただいま私どもが多少以外とするような御意見も拜聽いたして、一言申し上げておきたいのであります。もう既に今日まで政黨法が必要であるかどうかということは、ある程度言い盡された問題でございますし、殊に先ごろ本委員會において、細川委員から、今の世間のいろいろの違憲論その他に對しまする詳細な理論的な反駁もありまして、それ以上つけ加える必要はないと存じまするが、要は政治結社と政黨というものの觀念を、私どもがはつきりと區別して考えておかなければならぬ、政黨となる以上におきましては、非常な公的な責任を負うものでありまして、この公的な責任を負う政黨というものに、一つの規制を加えるということは當然必要である。殊にその組織を徹底的に民主化するということ、あるいはアメリカその他の諸外國にも例を見ます通りに、政黨の腐敗を防止するためには、どうしても一つの基準を與える。この基準によりまして運用をさしていかなければならないものだとわれわれは確信し、この委員會に臨んでおる次第なのであります。どうか委員長におかれましても、この委員會成立當初のことをお考えくだされ、經緯をお考えくだされ、またこの政黨法の話がどうも少しづつ逆戻りをする傾向もございまするから、一歩でも先へ進みますように、一つ運營をお願いいたしたいと思うのであります。それにつきまして、私として一つ希望いたしたいことは、まずお互各委員が大體今日まで論議されておりましたことによりまして、政黨法そのものを根本的に否定するという考えの方は少いように見受けられます。ただいわゆる小政黨、私ども今日問題にしておりまするのは、一人一黨というような群小政黨を問題にしておるのでございまして、小政黨といえども、ある種の使命をもつておりまする以上は、その立場をきわめて尊重しなければならないということだけは、これは十分に認識をいたしておるのでありますが、しかしいずれにいたしましてもきわめて小規模の私黨的な存在、これをいかにして整理するかということも、大きな問題となつておる際でございますから、どうかそういう意味におきまして、各委員の方がそれぞれ一つの構想をおまとめになつていただきその構想を本委員會に發表していただき、本委員會においてこれをまとめていただいたらどんなものであろうか、もうそろそろ一歩二歩前進する時期でないかと考えておるのであります。
 それから最後に一つお願いいたしておきたいことは、私どもも政黨法につきまして多少勉強もいたしておるのでございますが、なんせ諸外國にもあまり例のないことでもございまするし、またこれを專門に研究しておるような參考書その他のものもあまりございません。さいわいといいますか、この問題について特殊の學者は非常に研究を進められておるような方もあるようでございまするが、本委員會といたしまして、でき得るならばそういう方々とも懇談する機會をつくつていただいたらどんなものであろうか。たとえば蝋山政道先生のごとき、そういうような政黨について非常に造詣の深い方々と懇談をしてみる機會をつくつていただいていたらどんなものだろうか。私ども構想をまとめてまいります上において、非常に參考になることではないかと考えるのでありますが、この點も委員長において併せてお考え願いたい。
#24
○淺沼委員長 他に御意見ございませんか。
#25
○工藤委員 今お話になつたような時期に達していると思いまするから、ひとつ委員長と、各派から一人くらいの小委員でもこしらえて、構成の係りのもの、あるいは内務省の方とか、學者ともよく意見を交換せられて、條文をつくるくらいまでお進め願つて、この會を進行してもらいたいと思います。
#26
○淺沼委員長 速記を中止してください。
   〔速記中止〕
#27
○淺沼委員長 速記を始めてください。
#28
○木村(公)委員 笹口委員から政黨を研究する意味において、たとえば、蝋山政道さんでも呼んで聽いたらどうかというお話がありました。結構でありますが、政黨でもつとほんとうに苦勞しておられる、たとえばそこにいらつしやる工藤鐵男先生にしても、尾崎行雄さんにしても、あるいは植原悦二郎さんにしても、片山哲さんにしてもそうでありますが、眞に長い間政黨の中におつて、選擧も數囘または十數囘重ねられ、その間政黨のいいところ、惡いところ、内から外から眺められた方方の御意見を聽くことが最も好ましいので、理論的な政黨論は、蝋山さんの意見ならここで聽かなくても書物にあります。問題はそんなことでなく、實際の體驗に基いた金文字を得たい。あまりに机上學者を重視するということは、國會の權威を傷つけるのではないか。蝋山先生をお呼びになることも必要でありましようが、その前に氣がつかなければならないのは尾崎さんに聽いてみるとか、ここにおられる工藤さんに聽いてみるとか、淺沼委員長も長い間政黨におられるのですから淺沼さんに聽いてみるとか、いろいろ諸先輩の意見を聽いてみるとか、その點ひとつお取計らい願いたい。
#29
○淺沼委員長 その點はどうでしようか。議院法の基くと利害關係者竝びに學識經驗者を呼んで公聽會を開くことができるのだが、實際から言つて、その利害關係者は國會議員全部もしくは國會議員の候補者たらんとする者、ほとんど國民全部と言つていいくらい利害關係者であつて、自然この會にはそういう人たちの意見というものは、黨派を通じて反映するという形になると思うのです。ただ學識經驗者の意見は反映する方法がないから、それで反映さしたらどうかというので、笹口君が提案になつたのではないかと思うのです。
#30
○綱島委員 尾崎先生なんかは非常に特殊な方であつて、學識經驗から見ても飛び離れておると思う。こういうお方の御意見を相當聽いてみることは、非常に意義があるのではないでしようか。まさかお一人の立場でどうしようという御意見も、おそらくだれが見てもないと思いますし、不公平な意見が出ようということはちよつと考えられないし、尾崎先生の御意見等を聽いた方がいいという御意見は私は結構と思います。それから各黨におられる長老の方などの御意見を伺つてみることは、先ほどの御意見のように私は必要だと思う。概論的な學者はいいようでそつがあるからして、そういう意見も、もちろん必要でしようが、まずわが委員會としては、むしろそういう立場をとられた方がいいのではないかという意見をもつておりますが、御贊成があればぜひそうお願いしたいと思います。なお先ほど委員長の申されました組織に對する問題、會計に對する問題、その他政黨は選擧と離るべからざるものでありますから、政黨がもつ選擧に對する關係、そういうものに對する自由討議を日にちをわけて願うことが必要ではないか、こういうことについてこの傍聽者が毎日殖えてくるような立派な議論を互いに鬪わしてみたらどうかと考えております。
#31
○工藤委員 私が笹口さんの説に贊成したのは、やはり案がないと議論の立て方も、全體の構想を見て立てなければならぬ議論もあるし、また個々の題目について論議しなければならぬ場合もあるから、委員長竝びに委員で一つ案をつくつたらどうかという考えなのであります。お話にもいろいろあつたけれども、結局一つの法律をつくろうというのですから、われわれがみずから卑下するのではないけれども、やはり一つ一つに理論の裏付けを要するような立法ですから、學者の意見を聽くことが最も賢明なことと考えます。しかしまた實際に體驗した上における尾崎君、齋藤君のような先輩の意見も捨てがたいものもあるから、これを聽くことに私に別に不贊成なわけではない。要するに法律ですから理論の裏付けも必要ですし、殊に世界にあまり例のない法律をつくろうというので、われわれの任は重い。重いけれどもやつてみようというので、衆知を集めて死力を盡してできるだけ完全なものをつくりたい。そういう一つの草案でもできればというつもりです。だから私どもはこの案をつくるについては、はなはだ微力であり、また未熟であるけれども、相當議論してみたいものがたくさんあるのです。過去の政黨の弊害などについても、こうもつていけばりつぱになるだろう。あるいは個々の政黨の新しい人をどういうふうにしていくかということは、粗末な意見をもつておる。私はただ意見を戰わすだけではないのですから、ちよつぴりちよつぴり言つておるだけですけれども、いよいよ案が出てきて、具體的にこれを討論するということであれば、私らも相當意見を申し上げたいと思つております。その意味において、私は笹口君の説に贊成してまとめてみようという氣になつたのです。しかしこれはあえて固執しません。委員長はこの案を完成するために必要とお考えになれば。
#32
○淺沼委員長 それではどうでしようか。今までの議論で必ずしも盡きておるわけではないと思うのですが、衆議院の法制部の方から出席してもらつておるわけでありまして、從つて今までの議論になつた點は、どことどこが議論になつた。私は先ほど政黨の範圍、政黨の組織、政黨の會計、それから選擧法の關係をどういうふうにするかということを指摘したのでありますが、それ以外に、もつと割つて私の議論の中に――速記録を通じてとつていただけば、組織の點についてはこういう議論があつた。會計についてはこういう議論があつた、選擧法についてはこういう議論があつたとか、そういうことも摘出できると思いますから、そういうことを箇條書にして皆さんの手もとに配つて、その中から議論を進める。そういうふうな方法をとつたらいかがかと思いますが、それでよろしゆうございますか。
   〔「贊成と呼ぶ者あり〕
#33
○淺沼委員長 それではそういう手續をとります。
 林君から、委員外ですけれども發言を求められておりますが、許可することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○淺沼委員長 それでは林君。
#35
○林百郎君 もしそういうのでしたら、私の方で摘出していただく材料が一つあるのです。共産黨がこの政黨法に反對の一つの大きな理由は、屆出竝びに會計の檢査が、それぞれ内務省、あるいは會計檢査院、あるいは最高裁判所の裁判官、あるいは地方裁判所の裁判官というような官廳に屆出で、また官廳の檢査を必要とすると、官廳の干渉が將來起る危險があるという點が一つの大きな反對理由であつた。しからばそれに代るに、政黨のこうした管理をどこがするか。政黨を管理する機關として、これは一つの試案ですが、政黨關係の特別委員會を國會の中に設ける。そうしてこれは、各黨派からそれぞれの代表者を出して委員會を設ける。政黨に關する一切の屆出竝びに會計の檢査というようなことは、國會内にあるところの各政黨から代表者の出ておる政黨關係の特別委員會――これはかりの名稱ですが、そういう政黨自體の組織が政黨をコントロールしていくという組織をもつたらどうか。これは一つの案ですが、こうしてわれわれは、政黨をコントロールしていくに政黨自身がやればいいのである。政黨外の勢力によつてわれわれは規制される必要はないという考えをもつておるのであります。それによつてこそ初めて政黨の權威が高まり、國會の權威が高まり、將來の官僚に對する國會の權威というものが確立されるのじやないかと思うのであります。從つて、これは共産黨としての一つの案でありますが、政黨に關する屆出、會計の檢査というようなことは、國會の中に政黨から生まれた一つの委員會を設けて、これがなしたらどうかということを提案したいと思います。
#36
○淺沼委員長 ほかに御意見はありませんか。――なければ、本日はこれで散會いたします。
   午後二時五十四分散會
ソース: 国立国会図書館
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