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1962/01/26 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 商工委員会 第2号
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1962/01/26 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 商工委員会 第2号

#1
第043回国会 商工委員会 第2号
昭和三十八年一月二十六日(土曜日)
  午後一時四十二分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 一月二十二日
  辞任      補欠選任
   吉田 法晴君  松澤 兼人君
   岡  三郎君  久保  等君
 一月二十五日
  辞任      補欠選任
   向井 長年君  高山 恒雄君
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     赤間 文三君
   理事      岸田 幸雄君
   委員
           川上 為治君
           豊田 雅孝君
           前田 久吉君
           阿部 竹松君
           椿  繁夫君
           松澤 兼人君
           二宮 文造君
           高山 恒雄君
           奥 むめお君
  政府委員
   通商産業省公益
   事業局長    塚本 敏夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠互選の件
○産業貿易及び経済計画等に関する調
 査(ガスによる爆発及び火災事故に
 関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(赤間文三君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、昨日の委員長及び理事の打合会の協議事項について御報告をいたします。
 会期国会における本委員会の開会日につきましては、当分の間前と同じように火曜日は午後一時から、木曜日は午前十時からとすることに申し合わせましたので、御了承を願います。
 次に、本日の委員会は、理事の辞任及び補欠互選の件についてお諮りいたしました後に、ガスによる爆発及び火災事故に関する件の説明を聴取いたすことになりました。
 なお、委員会散会後に深川の現地調査に参りまするので、多数の委員の方の御参加をお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動について御報告いたします。
 一月の二十二日に吉田法晴君、岡三郎君が辞任され、松澤兼人君、久保等君が選任せられ、同月二十五日に向井長年君が辞任され、高山恒雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(赤間文三君) 次に、理事の辞任許可についてお諮りをいたします。
 椿繁夫君から都合により理事を辞任をいたしたい旨の申し出がありましたが、これを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(赤間文三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 つきましては、直ちにその補欠互選を行ないます。
 その互選の方法は慣例により便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(赤間文三君) 御異議がないと認めます。
 それでは、私から近藤信一君を理事に指名をいたします。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(赤間文三君) 次に、産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題とし、ガスによる爆発及び火災事故に関する件の調査を進めます。
 まず、政府側から説明を聴取いたします。
#8
○政府委員(塚本敏夫君) それでは去る二十四日、深川地区におきまするガスの導管火災事故の概要につきまして御説明申し上げます。
 お配りしましたガリ版をごらん願います。
 場所は第一現場、第二現場、第三現場となっておりまして、第一現場は江東区の深川三好町、第二現場が同じく深川の平野町、第三現場も同じ。
 で、事故が発生いたしましたのは一月二十四日の午前六時四十七分から八時五十七分。第二現場が七時七分から十時二十二分。第三現場は午前八時から九時ごろであります。
 被害の状況は、家屋の焼失が十六棟、半壊が一棟、そのほかガラスの破損が十棟、死亡が六名、負傷が二十三名、そのほか消防庁の自動車が一台破損いたしております。
 で、経過でありますが、第一現場におきまして、まずこれはそば屋でありますが、火災が発生いたしました。第一現場は六時四十七分でございます。それからなお、第二現場がさらに引き続いて七時七分ごろまた火災を起こしております。そのほかマンホール等が相当爆発によりまして飛んでおりまして、そういった事故による負傷等が相当出ております。
 原因は現在究明中でありますが、いろいろ原因はあるかと思いますが、御承知のように、この現場はいわゆるガスのメインの導管が通っているところでありまして、八気圧のメインの、東京都を循環しておりますメインの導管が通っておりますると同時に、家庭に供給します低圧のパイプももちろん通っておるわけであります。
 事故が起こりまして、直ちにその措置につきまして、東京ガスにおきまして協議をされまして、これは高圧のメインのパイプでありますので、直ちにこれを閉鎖いたしますとほかの部分が爆発する可能性があるわけであります。そういう点で、だんだん気圧を下げながらとめるという方法を取らざるを得なかったわけであります。火災発生と同時にすぐとめるということができなかったのであります。そのために、まあこれはいろいろ原因があるかと思いますが、漸次圧力を下げましたために、ほかの事故が起こったんじゃないか、こういうようにも考えられております。といいますのは、まず、きのうメインの導管の破損個所を発見したのでありまして、この導管はまわりが二メートルちょっとある導管であります。その導管が横に一メートルくらいの亀裂を生じておったのであります。そこからガスが吹き出しておったのが下水溝を伝わって、各火災を起こしました家庭に流れ込んでおったのじゃないか。でありますから、下水溝にはそういったガスが充満しておったという状況であったと認められるわけでありまして、そういった状況下におきまして、これを漸次圧力を下げたために、これは御承知のように、ガスは相当の圧力で出ております場合には、酸素が混入いたしませんので点火はいたしませんわけでありますが、だんだん酸素が混入いたしまして点火状況に達しますと、火の気がちょっとでもありましても、たとえば自動車のスパークでも発火するわけであります。そういうような状況でありまして、第一現場におきましては、そういった状況がいちばん先に起こりまして、火を呼んで火災になった。それからなお、第二現場におきまして、これは第一現場をごらんになればわかりますが、二百メートルくらい離れたところであります。これも続いて火災を起こしたといいますのは、やはり下水からガスが流れ込みまして、それに引火したのではないか。それからなお、マンホール等が爆発いたしましたのは、そのほかの下水溝のあれが酸素も相当まじりまして、発火点に達しまして、そういう面で一般的に爆発を起こすような状況になったのじゃないか、かように考えられております。
 でありますから、直接の火災の原因は、そういったガス漏れによるガス火災ということでありますが、その原因になりましたメインのパイプの亀裂はどうして生じたか、これがこれからさらに検討しなければならぬわけであります。その個所を昨日警視庁のほうで切り取りまして、警視庁の科学鑑識課のほうで厳密に調査中であります。そういった状況でありまして、その亀裂の原因につきましては、これからさらに検討をいたしたい、かように考えております。
 なお罹災者に対しましては、東京ガスにおきましてできる限りの措置をとっておるわけであります。たとえばその晩の、当日の宿泊所あるいは食糧のたき出し等におきまして万全の措置をとっております。今後の措置につきましても、東京ガスにおきまして万全の措置をとるように、われわれからも指示しておるわけであります。
 なお、こういった事故を起こしましたので、当日、さっそくこれはほかの、全国の百八十あまりのガス会社にも関係があることでありますので、大臣名をもちまして、そういった事故のないように、特に漏洩の検査につきましては厳重にやるようにという通牒を出しております。
 今後なお、こういった事故を絶滅いたしますために、われわれといたしましても、検討をさらに進めていきますと同時に、官民の協議会を作りまして、そういった対策を進めていきたい、かように考えておる次第であります。
 なお、本日は、東京ガスからも責任者が見えておりますので、さらに詳しくは東京ガスのほうからも説明させていただければけっこうかと存じます。
#9
○委員長(赤間文三君) ガスのほうからは、現地で、現地について御説明を願う。こういうふうな段取りになっております。
#10
○椿繁夫君 今回の事故の原因がガスの高圧導管の亀裂部分から漏洩をしたのが原因になっておるようですが、これは、まだ原因を、なぜそういう亀裂を生じておったかということについてお調べになっておる最中だろうと思いますから、確たる御返事はいただけないかと思いますが、私、時間の都合で、実は現場のほうへ参りませんので、お尋ねをするわけですが、何か新聞報道によりますと、地盤の沈下が、地盤の全体が沈下をしておることが高圧導管の亀裂の原因になっておるように伝えられております。全国でもだいぶ地盤の沈下をしておるところが相当ありますので、そういうことが原因であるとすると、よほど大がかりな対策が必要じゃないかという心配をしておるのですが、そういう点についてはどうですか。
#11
○政府委員(塚本敏夫君) これは、あの地帯は御承知のように地盤沈下が多いところでありまして、そういう面でやはりある程度の亀裂に対する原因をなしたのではないかと推測されるわけであります。これもさらに調べてみませんと、それによる亀裂かどうかはっきりいたしません。この高圧パイプは、普通は鋳鉄管を使うのでありますが、そういったところでありますので、特に鋼のパイプを使っているわけであります。普通の試験の場合におきましても、八気圧のガスを通すわけでありますが、実際これを使用し始める場合の試験におきましては、十五気圧の試験をやっております。そういう点で、まず大丈夫だと思っているわけでありますが、特別な地盤の状況等、あるいはそのほかの原因があったのではないかと、かように考えております。導管、その下に下水道管があります。それとの関連があるのじゃないかというような新聞報道もありますが、これは素焼きの下水道管でありまして、そうたいした影響はないのじゃないないかとも思っておりますが、これももちろんいろいろ試験をした結果でないとわかりませんので、今後早急にそういった試験をやっていきたいと、かように考えております。
#12
○椿繁夫君 高圧導管の亀裂部分、接続しておりますところなのか、それとも何でもない、中途のところが亀裂を生じているのかというふうなことはいかがですか。
#13
○政府委員(塚本敏夫君) これは溶接部分が一メートルばかり亀裂を生じておりまして、普通であれば溶接部分はほかの部分より強いわけでありますが、ただ、ほんとうにその溶接の、直接の溶接のところか、あるいは溶接をちょっとはずれたところか、今それを検査いたしております。そういう点で、必ずしも溶接の部分とも言いきれないかとも思いますが、その点さらに調べた上でお答えいたしたいと思っております。
#14
○二宮文造君 これも新聞の報道なんですが、付近の人の話によれば、しょっちゅうこういうふうに漏洩していたというふうなことを書いてあったように思いますが、そういう点についてはどうですか。
#15
○政府委員(塚本敏夫君) これは、漏洩につきましては、絶えずガス会社でパトロールを出しておりまして、漏洩の検査をいたしております。なお、新聞によりますと、近所の人がそういっておったということでありますが、大体漏洩の場合には、ガス会社に対しても、一般の人から通報があるわけであります。そういった通報も全然ありませんし、パトロールしました調査員のほうからも、前日におきましては全然ガス会社のほうには漏洩の情報は入っておりません。
#16
○豊田雅孝君 だいぶ前にガスでの事故が頻発した当時、臭気を添加したらどうか、その問題をここで取り上げ、当時大いに質問をしたことがありますが、ところがコストの関係でむずかしいとかいうことで、さしあたっての措置としてはむずかしいということでしたけれども、その後臭気添加はどんなことになっておりますか。
#17
○政府委員(塚本敏夫君) これは臭気を現在添加しておりますが、あまり臭気をつけますと、今度はまた家庭の苦情が出ますので、その間の調和をとりまして、現在はある程度臭気は添加いたしております。
#18
○豊田雅孝君 今度の事故が起きたときには、もうその臭気の点においては事前に察知されておったのですか、あるいはそうでなかったのか、どうですか。
#19
○政府委員(塚本敏夫君) さっき申しましたように、これは前の日には全然そういう状況はありませんで、しかも、これは朝早かったものですから、そういった状況がわからないということと、それからその現場にいた人、六人が全部死んでおりますので、そういった点が全然まだ今わかっておりません。
#20
○松澤兼人君 一つお伺いしますけれども、原因はガス漏れであるということはわかるのです。第一の現場と第二の現場とはもちろん直接の原因は、火を使ったとか何とか、そういう別々の原因である。そうすると、もし、他の場所でも火を使えば第三の事故が起こるというような可能性もあったんですか。
#21
○政府委員(塚本敏夫君) これは二百メートル離れた第二現場でやはり同じような状況にあったわけでありまして、これは下水溝を伝わって漏れたガスが台所へ行ったんじゃないかと思います。でありますから、下水溝から台所に入り得るようなそういう状況にある家屋におきましては、もし火を使えばそういう事態がその瞬間においては起こり得たんではないか。ただ御承知のように、火を使う場合、これはガス管からだけでしたら普通のガスの火であります。そのほかの、いわゆる家庭、台所内におけるそういった点火状況に達しませんと、もちろん点火しないわけであります。同じような状況になっておれば、やはり火が使われれば同じような事態がその瞬間においては起こったんじゃないか、かように考えております。
#22
○二宮文造君 もう一つお尋ねしておきますが、この導管の工事はいつの工事です。
#23
○政府委員(塚本敏夫君) これは昭和三十二年の工事でございます。
#24
○高山恒雄君 大体三カ所でそういう事故があったということになると、この高圧管が亀裂しておったという、その時間的な大体見当もわからないのですか、現在。何時間ぐらいたてばこういうふうに蔓延するのだというふうな……。
#25
○政府委員(塚本敏夫君) これはさっきも申しましたように、前日は全然そういう徴候がありませんで、夜中のできごとであろうと思うのでありまして、八気圧の高圧管でありますから、相当短時間にやはりその程度の亀裂がありますと、ガスが漏れる量が多いわけでありまして、短時間でそういう事態に達するのじゃないかと思います。まあ大体――これははっきりこれから調べなければなりませんが、二、三時間ぐらいでそういうような状態に達するのじゃないか、かように考えられます。
#26
○委員長(赤間文三君) ほかに御質問もうございませんか。――ほかに御発言もなければ、本日はこの程度にとどめ、本日はこれをもって散会をいたします。
   午後二時三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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