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1962/01/31 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 商工委員会 第3号
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1962/01/31 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 商工委員会 第3号

#1
第043回国会 商工委員会 第3号
昭和三十八年一月三十一日(木曜日)
   午前十時十四分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
 一月二十九日
  辞任      補欠選任
   高山 恒雄君  向井 長年君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     赤間 文三君
   理事      岸田 幸雄君
   委員
           上原 正吉君
           剱木 亨弘君
           豊田 雅孝君
           阿部 竹松君
           久保  等君
           松澤 兼人君
           二宮 文造君
           奥 むめお君
  国務大臣
   通商産業大臣  福田  一君
   国 務 大 臣 宮澤 喜一君
  政府委員
   公正取引委員会
   委員長     佐藤  基君
   経済企画庁政務
   次官      舘林三喜男君
   経済企画庁長官
   官房会計課長  佐藤 二郎君
   通商産業政務次
   官       上林 忠次君
   通商産業大臣官
   房長      渡邊弥栄司君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       小田橋貞壽君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○産業貿易及び経済計画等に関する調
 査
 (昭和三十八年度通商産業省の施策
 及び予算に関する件)
 (昭和三十八年度経済企画庁の施策
 及び予算に関する件)
 (公正取引委員会の業務概況)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(赤間文三君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、先刻の委員長及び理事の打合会の協議について御報告を申し上げます。
 本日の委員会は、通商産業大臣、経済企画庁長官、公正取引委員会の委員長、十時三十分までに衆議院の予算委員会に出席を要望されておりまするので、なるべくそれまでにできれば通商産業省の施策、経済企画庁の施策、公正取引委員会の業務概況の説明を聴取し、ついで予算の説明を聴取いたしたいと存じております。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動について御報告をいたします。
 一昨日高山恒雄君が辞任をされまして、向井長年君が選任されました。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動に伴い理事が一名欠員になっておりまするので、その互選を行ないます。
 その互選は、慣例によりまして、その折名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(赤間文三君) 御異議ないと認めます。それでは私から向井長年君を理事に指名いたします。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(赤間文三君) 次に、産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題とし、昭和三十八年度通商産業省の施策及び予算、昭和三十八年度経済企画庁の施策及び予算、公正取引委員会の業務概況について順次説明を聴取することにいたします。
 まず、通商産業省の施策について蒲田通商産業大臣から説明を聴取いたします。
#7
○国務大臣(福田一君) ここに第四十三回国会の休会明けにあたり、今後の通商産業政策の方向と重点について御説明申し上げたいと存じます。
 昭和三十七年度のわが国経済は、一昨年来の一連の景気調整策が着実に効を奏し、設備投資及び在庫投資の減少を中心として経済の基調は鎮静化を見るに至りましたが、その結果輸入は大幅に減少し、輸出面においても対米輸出を中心として大幅な増加を示しましたので、国際収支は上期中に均衡回復を達成し、その後も黒字基調を維持しております。その結果、貿易収支では三億ドルの黒字となり、年度末の外貨準備も十八億ドルをこえる見通しとなりました。しかし反面において、国内経済は年度間の経済成長率は実質で四・二%、鉱工業生産で三・七%と低い水準にとどまる見通しとなっております。政府は、国内均衡の観点からさきに公定歩合及び輸入担保率の引き下げ等相次いで引き締め政府の緩和を行なって参りましたが、目下のところ、なお設備投資意欲の停滞、在庫投資の伸び悩み等が予想される状況にあります。しかし、このような時期にこそ、産業関連施設等の社会資本の充実や、中小企業の近代化により、わが国経済の包蔵する各種のひずみの解消をはかるため、公共投資、民間設備投資の重点的確保をはかり、経済を正常な安定成長路線に乗せる必要があるのであります。
 また、来年度以降においてわが国が順調な経済成長を遂げて行くためには、輸出を通じて経済の発展へという方向を経済運営の基本としなければならないのでありますが、そのためには、この際、商品別、市場別に輸出秩序の確立をはかりつつ、政府民間相協力して輸出努力を重ね、輸出の拡大をはかることが今後の重要課題とされるのであります。
 以上のように政府の適切な施策に加え、輸出の順調な増加がみられれば、剛三十八年度の経済は、国民総生産は実質で六・一%増加し、鉱工業生産は実質で六・〇%上昇し、また国際収支面においても黒字基調を維持するという健全な経済の拡大を達成し得るものと存じます。
 ひるがえって長期的観点から見ますと、わが国経済は内外に解決を迫られている構造的問題に直面しております。
 まず、貿易面におきましては、わが国は一昨年決定されました貿易為替自由化促進計画の線に沿って自由化の推進に努め、すでに自由化率も八八%と先進諸国の水準に近づいて参りましたが、わが国を取り巻く国際環境の変貌は著しいものがあり、西欧における欧州経済共同体の発展、米国における通商拡大法の制定を契機として、相互の貿易の自由化の拡大から関税の一括引下げへと予想以上のテンポで進んでおります。このような国際経済環境のもとにおいて、わが国が自由化の一そうの推進というきびしい試練を乗り越えて発展して行くためには、国内産業の体制の整備確立をはかり、その国際競争力を強化することが急務とされるのであります。
 また、国内面におきましては、わが国中小企業の国際的立ちおくれは著しいものがあるのみならず、わが国経済の健全な発展をはかる見地からも、所得格差の是正は、経済の安定成長と並んで、経済政策の基本的な目標とすべきものであります。ことに最近における貿易の自由化と経済の高度成長に伴う経済環境の変化は、中小企業の近代化と構造の高度化を緊要の課題としております。
 以上申し述べましたような内外の情勢にかんがみ、昭和三十八年度におきましては、当面緊急に対策の樹立を必要とされている石炭鉱業について所要の措置を講ずるほか、通商産業政策の主眼点を中小企業の近代化を促進し、その生産性格差を是正すること、産業の自由化即応体制の整備確立により国際競争力の強化をはかること及び経済発展の起動力である輸出振興のための施策を充実することの三点において、所要の施策を強力に推進して参る所存であります。
 今国会において御審議いただく明三十八年度予算案の編成にあたりましても、ただいま申し上げた観点から、中小企業の近代化、石炭、非鉄金属対策の充実強化、産業体制の整備確立、輸出の振興と経済協力の推進、産業の適正配置と産業基盤の強化、鉱工業技術の振興等に重点を置いて必要な予算を計上するとともに、所要の法的措置を準備している次第であります。との結果、通商産業省の一般会計予算につきましては、本年度の約三百十八億円に対しまして、約百二十二億円、比率にいたしまして三割五分増の約四百三十億円を計上いたしますとともに、通商産業省関係の財政投融資計画につきましても総額二千八百六十八億円を計画し、本年度当初計画に比べまして、三百四十四億円、一割四分の増額を行ないました。
 これらの措置によりまして、今後通商産業施策の一そう積極的な推進を期することができるものと考えている次第でございますが、以下重要項目ごとに施策の概要についてご説明申し上げます。
 施策の重点の第一は中小企業の近代化であります。
 わが国の中小企業は、国民経済上きわめて重要な地位を占めているにもかかわらず、現状においては出産性や賃金等その水準はいまだ低位にあり、貿易自由化の進展と国際経済の発展に即応し得る体制を整備するためには、これが近代化を一そう強力に推進し、格差の是正をはかることが不可欠のこととざれると申さねばなりません。さらに、最近における経済成長に伴う中小企業における労働力の不足の傾向と賃金の大幅な上昇は、中小企業の近代化を一そう緊要のこととしております。
 このため、通商産業省といたしましては、来年度において、中小企業に関する基本政策を明定することが必要と考え、中小企業基本法を今国会に提出することといたした次第であります。
 この中小企業基本法の制定に伴う具体的施策といたしまして、まず来年度の一般会計予算におきまして、本年度予算を約二十億円上回る納入十五億円の中小企業対策費を計上することといたしました。この中心をなしますものとして、中小企業の近代化と体質改善の計画的推進をはかるため、中小企業近代化促進法を制定し、その資金的裏づけとして中小企業高度化資金融通特別会計の創設とあわせて従来の中小企業近代化助成制度の充実をはかることとしております。また、中小企業の技術の向上と経営の合理化の総合的推進をはかるために、特別の法律を制定するとともに、その実施体制強化の一環として日本中小企業指導センターの特殊法人化を行なうこととしております。
 一方、財政投融資計画におきましても、中小企業金融の円滑化をはかり、その積極的振興を期するため、中小企業関係政府金融機関に対する財政投融資を国民金融公庫分を含めまして千二百八十三億円計上するとともに、中小企業信用保険公庫に対して一般会計から三十億円の出資を行なうことといたしております。来年度におきましては、このほか、特に中小企業の自己資本の充実の観点から中小企業投資育成会社を創設し、施策の画期的充実をはかることとした次第であります。
 中小企業振興のための施策といたしましては、このほか税制面からも、中小企業の近代化促進の見地から、新たな特別償却制度を設けるとともに、専従者控除制度の改善、同族会社の留保金課税の軽減措置を講ずることといたしまして、これら各般の施策を通じて、中小企業基本法の実施体制に遺憾なきを期することとした次第であります。
 重点の筋二は、石炭対策の確立であります。
 園児経済の長期的発展をはかるためには、エネルギーの合理的かつ安定的な供給の確保が必要とされることは申すまでもありませんが、わが国エネルギー産業の中心となる石炭産業は、いわゆるエネルギー革命の進展に伴い構造的な不況に面面しているのであります。
 このような現状に対処するため、政府は石炭調査団の答申に基づき先般決定いたしました石炭対策大綱に従って、本年度予算の約二倍に達する約百十八億円の石炭対策費を計上し、出産体制の確立、需要の確保等の諸施策を積極的に進めるとともに、労働省予算と相まって離職者対策に遺漏なきを期しておりますが、さらに産炭地の疲弊を防止すべく産炭地域振興につきましても、産炭地域振興事業団の活動の強化をはかるなど地域住民に対する配慮を加えつつ諸施策の拡充をはかっていく所存であります。
 重点の第三は、産業の自由化即応体制の整備確立であります。
 昨年十月の大幅自由化を契機として、わが国産業は、国際経済の中において、欧米先述諸国の産業と直接の競争に直面することとなりましたが、今後国際経済の変化に即応してわが国経済の発展をはかるためには、産業全般について自由化即応体制の整備を推進する必要があると考えられるのであります。
 このため、通商産業省といたしましては、来年度において産業体制の整備のための立法措置につき準備を進めておりますが、これに伴い廃業体制整備のために必要な資金について新たに開発銀行融資の道を開くほか、企業の合併等について税制上の助成措置を講ずることとしております。
 特に非鉄金属につきましては、自由化に対処するため、従来の新鉱床探査費の充実のほか、新たに金属鉱物探鉱融資事業団を設けて、探鉱に対する助成の画期的強化をはかるとともに、需給価格安定対策、離職者対策の確立をはかることといたしました。
 また、機械工業等のように国際的になお合理化、近代化の立ちおくれの見られる部門につきましては、引き続き機械工業振興臨時措置法、電子工業振興臨時措置法に基づく合理化、近代化の積極的推進に努めるとともに、海外諸国の強大な資本力を背景とした工作機械、重電機器等の延べ払い輸入に対処するため、開発銀行融資その他の資金的助成措置を講ずることとした次第であります。
 重点の第四は、輸出の振興と経済協力の推進であります。
 輸出の急速な拡大がわが国経済の長期的発展をはかるため不可欠であることは申すまでもありませんが、輸出の拡大は単に経済発展に際して国際収支の均衡を確保するためばかりでなく、高度成長の過程において大幅に拡大された生産力を活用して経済の拡大と発展をはかるためにも重大な意義を有するものであります。
 このような輸出の振興をはかるため、来年度におきましては、国際経済環境の変化に即応して、昨年の日英通商航海条約の締結に象徴されるような欧米先進諸国に対する経済外交の成果をさらに発展させることに努めるとともに、これら地域に対する秩序ある輸出の拡大のため国内輸出体制の整備を進めることとし、輸出会議の場においてその具体策の検討を進めたいと考えております。このような施策の推進と相まって予算面におきましても貿易振興および経済協力費を約四十三億円計上し、貿易振興のため、日本貿易振興会の事業活動に対する助成を拡大する等の措置を講じますとともに、特に機械数の輸出振興措置をさらに強化するため、工作機械輸出振興会および日本プラント協会の事業の強化をはかるとともに、軽機械の輸出振興機関に対する助成を強化いたしました。また、低開発国に対する経済協力施策に関しましても、低開発国からの一次産品の買付促進のための調査、技術指導、施設の供与等を充実するとともに、低開発国に対する技術協力施策の拡充強化をはかることといたしております。
 さらに、財政投融資計画におきましても、日本輸出入銀行に対する財政投融資の確保をはかり、プラント輸出の促進と経済協力の推進に遺憾なきを期することといたしました。
 以上申し述べましたほか、経済の長期的発展をはかる見地からは、経済成長の基礎固めのための施策の充実に意を注ぐことが肝要であります。このような観点から、来年度におきましては、産業立地の適正化と産業基盤の強化及び鉱工業技術の振興のための施策についてもその充実強化をはかる所存であります。
 まず、産業立地の適正化と産業基盤の強化につきましては、経済の長期的発展をはかるため、一方において産業の適正配置の観点に即して道路、港湾、用地、用水等の産業関連施設の計画的整備を促進するとともに、他方において大規模な工業地帯における工業の過度集中を防止し、工業の適正配置と地方分散を促進するための法的措置の準備を進めております。また、このような見地から来年度予算及び財政投融資計画におきましても、経済の拡大に伴って大幅な需要増加が見込まれる工業用水及び電力の確保に重点をおき、工業用水道事業費補助金を大幅に増額することといたしましたほか、電力向け財政投融資の確保にも意を用いた次第であります。
 また、鉱工業技術の振興につきましては、先進諸国に比較して立ちおくれておりますわが国の技術開発力を急速に向上させることが要請されますので、明年度予算におきまして、総額約七十五億円の鉱工業技術振興費を計上し、これによりまして国立試験所の研究の充実強化をはかるとともに、民間の鉱工業技術研究の助成の拡充、工業標準化事業の推進、特許の審査審判の促進等従来から努力しておりました施策を一そう強化いたす所存でございます。
 なお、以上のような施策を講ずるにあたっては、産業の発展の究極の目標が国民の経済福祉の向上にあることにかんがみ、消費者の保護、産業公害の防止と産業保安の確保等の対策により国民生活と産業活動の調和的発展をはかることに絶えず留意する所存であります。
 以上によりまして、今後における通商産業政策の重点事項につきまして、基本的方向と具体的施策の概要を申し述べたのでありますが、私といたしましては、これらの方策を中心に、わが国経済の発展のために全力を傾注する覚悟でございますので、今後とも一そうの御協力をお願いいたす次第でございます。
#8
○委員長(赤間文三君) 次に、経済企画庁の施策につきまして、宮澤経済企画庁長官から説明を聴取いたします。
#9
○国務大臣(宮澤喜一君) 会期を通じまして、いろいろまた御厄介になりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 ただいま委員長の仰せになりましたとおり、施策につきまして、若干御説明を申し上げたいと存じます。
 まず、最近の経済情勢、その見通しでございますが、わが国経済は、ひとまず景気調整の試練を乗り越えまして、新しい拡大と発展の段階を迎えようといたしております。国際収支は、御承知のように、昨年度以降均衡基調を今日まで続けております。また、一連の金融引き締めの措置も徐々に解除されまして、金融は次第に正常化と緩和の傾向を強めておりますとともに、軟調を続けておりました卸売物価にも多少底入れの気配がうかがわれております。しかしながら、鉱工業生産は、なお景気調整の影響で弱含みの傾向を続けております。また、ここしばらく景気の上昇が急速に起こるというようなことは期待できないと考えております。
 昭和三十八年度は、新しい安定成長への地固めの年として、従来から問題となっております社会資本の立ちおくれ、各種のひずみを是正いたしますために、財政の健全性を維持しながら、積極的な施策を推進する考えでございます。
 国民所得水準の上昇に伴いまして、消費需要の増大も期待されますし、輸出の増大に一そう努力をいたしますならば、わが国経済全体としては、やがて着実な拡大に転じまして、前年度に対して実質で六%程度の成長を遂げる、しかも、国際収支も均衡をその間維持できるものと見込んでおります。
 貿易の自由化、国際競争力の強化の問題でございますが、昨年十月に八八%の貿易自由化を達成いたしましたが、今後わが国経済がさらに発展をいたしますためには、一そうの自由化を推進して参らなければならないと思います。そのためには、わが国の産業が国際競争にたえ得ますように、産業体制を整備確立いたしまして、国際競争力を強化していくことが肝要であると存じます。わが国産業の国際競争力について、問題となります点は幾つかございますが、たとえば企業の借り入れ依存度が非常に高く、金利水準も高いために、金利の負担がしたがって重いということ、社会資本の立ちおくれが生産性向上の障害になっているということ、国産技術の開発がおくれておりますこと、また、企業の生産規模が非常に小さいために、輸出面、国内面を通じて過当競争の弊害が見られるなどのことがございます。政府は、これらの問題点の改善是正に努めますことはもちろんでございますが、石炭、海運、非鉄金属などのいわゆる問題のあります産業につきましては、その再建整備のために必要な施策を実施いたし、また、中小企業、農林漁業につきましては、その近代化、生産性の向上をはかりますとともに、国際経済環境の変化に即応した国内産業全体の体質改善を促進いたしまして、輸出振興に一そうの努力を傾注いたし、また、他方、外国に対しましては、対日差別待遇の撤廃、海外経済協力の促進に努めることといたしておりますが、私ども経済企画庁といたしましては、この間、関係各省の調整に努めまして、諸施策の円滑な実施を推進して参る考えでございます。
 消費者物価の問題でございますが、わが国経済が安定成長をいたします上に、消費者物価の問題はきわめて重要であると考えます。過去二年にわたりまして、消費者物価は予想以上の大幅な上昇を見たのでございまして、この上著しく上昇いたすことは、国民生活を脅かすばかりでなく、また経済の安定成長をも阻害することになると考えております。最近、上昇傾向は幾らか鈍化して参りましたが、今後とも公共料金の値上げの抑制、消費物資の供給力の増大、流通機構の整備などを初めといたしまして、長期かつ総合的な観点から、その安定対策を推進いたしまして、国民化活の安定に努力をいたす考えでございます。経済企画庁といたしましては、関係各省との連絡協調のもとに、これが一そうの効果を上げますように努力をいたす所存でございます。
 地域格差の是正につきましては、経済の均衡のある発展をはかりますために、地域格差の是正が重要な問題であることは申し上げるまでもございません。このために、全国的な観点に立ちまして、総合的に施策を推進する必要がございますので、さきに国土総合開発法に基づきます全国総合開発計画を決定いたしました。また新産業都市建設促進法、低開発地域工業開発促進法などの法律も制定実施をされておりますので、私どもといたしましては、これらの法律を活用いたしまして全国総合開発計画を推進いたし、産業の適正配置と後進地域の開発を促進いたして、地域間の均衡のある発展をはかって参る考えでございます。
 なお、離島振興、豪雪地帯対策などにつきましても、引き続き努力を傾注いたしたいと存じております。
 最後に、水資源の問題でございますが、最近における産業の飛躍的な発展、人口の都市集中、生活水準の一般的な向上などによりまして、もろもろの用水の需要が急激に高まって参りまして、その不足が重大な問題となって参りますとともに、利水相互間の調整の問題が次第に深刻になっております。これらの問題の解決のために、水資源の総合的な開発と合理的な利用の促進が要請されるわけでありまして、さきに水資源開発促進法及び水資源開発公団法が制定されたのであります。この二法に基づきまして、利根川及び淀川がただいまのところ水資源開発水系として指定をされております。そうしてこれら水系における水資源開発基本計画も決定をされました。水資源開発公団は、矢木沢、下久保、高山ダム等の事業を実施をすることとなりまして、その活動は軌道に乗りつつございます。昭和三十八年度にはさらに利根の導水路建設事業、印旛沼の開発事業等が予定されておりますので、今後といたしましても、その実施に遺憾のないように努力をいたして参る所存でございます。
 以上、経済企画庁の施策につきまして所信を申し上げたのでございますが、わが国経済の発展のために今後とも一そう努力して参りたいと存じておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
#10
○委員長(赤間文三君) 次に、公正取引委員会の業務概況につきまして、佐藤公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。
#11
○政府委員(佐藤基君) 昭和三十七年中の公正取引委員会の業務につきましては、お手元にお届けいたしました資料にその概要が記載してございまするが、そのうちおもな点について概略を申し上げたいと存じます。
 まず、昭和三十七年中における私的独占禁止法制の主要な動きといたしましては、昨年本委員会において御審議いただきました不当景品類及び不当表示防止法の制定と、下請代金支払遅延等防止法の一部改正でございますが、両法ともそれぞれ昨年の八月十五日及び六月十四日から施行され、後ほど御報告申し上げますように所期の効果を上げておるものと考えております。
 昭和三十七年の当委員会の業務を振り返ってみますと、これら両法の制定や政府の物価総合安定対策の一環として、違法な価格協定の取り締まりの強化が要請されたこともありまして、当委員会といたしましては、昭和三十七年はかなり活発な活動を行なった年であったと考えております。
 まず、私的独占禁止法違反被疑事件につきましては、前年からの繰り越し件数百六十件に加えて、昨年中新たに八十四件の審査を行ない、そのうち十三件については審判手続を開始し、六件については審決を行なっております。
 審判手続を開始し、または審決を行ないました主要な事件は、硬質塩化ビニール板協会波板部会に対する件、ゴム履物協会に対する件、全国カレンダー製造組合に対する件、日本紙製品工業会に対する件、全国レコード商組合連合会に対する件、東京書籍株式会社外教科書会社五社に対する件であります。
 次に、三十七年中における国際契約等の届出は三百三十六件となり、前年に引き続き増加しており、自由化に伴い、この方面の業務が一そう重要となると考えられますので、当委員会といたしましても、これら業務を強化していく所存であります。
 会社の合併、営業の譲り受けの届出は、それぞれ六百六十七件、二百十七件と、前年より相当増加しておりますが、私的独占禁止法上特に問題となるような合併等はございませんでした。
 共同行為の認可につきましては、合理化のための共同行為として新たに麻の生産品種の制限にかかわる共同行為を認可したほか、従来から引き続き実施させている鉄くず、軸受け、綿・スフ混紡糸の三品目について、実施期間の延長の認可をしました。
 不況に対処するための共同行為としては、昨年末認可した中形形鋼の生産数量、販売数量の制限にかかわる共同行為一件でございます。
 以上の私的独占禁止法の施行業務のほか、下請代金支払遅延等防止法につきましては、改正の内容について親事業者及び下請事業者に対し周知徹底することに努めるとともに、下請代金の支払い状況を中心に約千三百社の親事業者を調査し、九社の親事業者に対して支払いの改善を勧告し、また百二十三社に対しては支払いの改善を指導いたしました。
 また、新たに施行されました不当景品類及び不当表示防止法については、昨年九月一日より懸賞により提供する景品類の最高限及び総額をそれぞれ一万円、取引予定額の百分の二以下に制限し、また宅地取引における虚偽または誇大広告に対して本法を適用し、三十七年中すでに五件の排除命令を行なっております。
 当委員会としては、今後さらに他の商品についても不当表示の排除に努力し、公正な競争秩序の確立と一般消費者の利益の保護に万全を期したいと考えております。
 最後に、私的独占禁止法の適用除外に関する業務のうちおもなるものについて申し上げますと、まず輸出入取引法の規定に基く共同行為の処理件数は百九十三件、中小企業団体の組織に関する法律に基く処理件数千八十件となっており、また環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律による処理件数も四十六件でございます。
 なお、昭和三十八年度の予算でございますが、今国会で御審議をお願いいたしております当委員会関係の予算は、総額一億八千六百十二万一千円となっており、昭和三十七年度に比べ二千三百九十七万円の増となっております。
 なお、不当景品類及び不当表示防止法の運用を担当しております経済部取引課及び審査部に計六名の増員を認められ、また、これらの業務及び下請代金支払遅延等防止法関係業務につきましても、それぞれ相当の旅費その他の経費の増額が認められております。
 今後当委員会の業務は、従来にも増して繁忙の度を加えるとともに、重要性を増すものと考えられますが、委員各位の御支援を得まして重責を果たしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
#12
○委員長(赤間文三君) 御苦労さまでした。
 以上をもちまして通商産業に関する基本政策、経済全般に関する計画と並びに私的独占禁止、公正取引に関する説明の聴取を終わりました。
 これから予算のほうの説明を聞くことにいたしたいと存じます。通商産業省の予算につきましては渡邊官房長から説明を聴取いたします。
#13
○政府委員(渡邊弥栄司君) 通商産業省の予算につきましては、お手元に詳細な資料をお配りしてございますが、その概要を御説明申し上げます。
 三十八年度通商産業省所官の一般会計の予定経費要求額は、四百二十億六千八百万円でございます。
 このうち政策事項につきまして、中小企業対策費、石炭対策費、貿易振興及び経済協力費も鉱工業技術振興費、それから五番目に自由化対策及び地下資源対策費、最後に産業基盤対策費、この六項目に分けて概要を御説明申し上げたいと存じます。
 第一に中小企業対策費でございますが、八十五億三千七百万円で、前年に比へまして二十億一千万円、三十一%の増となっております。
 まず、中小企業の近代化、高度化の促進につきましては、中小企業設備近代化補助金として四十一億円を計上いたしまして、新たに中小企業高度化資金融通特別会計を設けることとし、工業団地、商業団地、共同施設等を対象とする融資資金として、一般会計から二十三億百万円繰り入れることとしております。
 また、中小企業診断措導員の養成、研修等を行なう日本中小企業指導センターの事業に対する出資及び補助として一億五千六百万円、小規模商工業者に対する経営の改善指導業務を行なう商工会等の事業補助としまして十一億九千八百万円、中小企業に対する企業診断及び技術指事等を実施する経費としまして三億九百万円を計上しております。このほか、新たな経費としまして、中小企業管理者及び技術者研修費を六千八百万円計上しております。なお、形式的には大蔵省計上になっておりますが、中小企業信用保険公庫への出資金三十億円が計上されております。
 第二に、石炭対策費でございますが、百十七億八千三百万を計上しております。
 内容といたしましては、石炭鉱業合理化事業団への出資金四十三億八千八百万円、産炭地域振興事業団への出資金十三億円、電力川炭代金清算会社、仮称でございますが、清算会社への出資金一億円、鉱害賠償基金への出資金三億円、石炭鉱業合理化事業団が行ないます非能率炭鉱整理事業費の補助として五十億五千四百万円、保安不良炭鉱の終閉山に伴う整理交付金二億千百万円等でございます。
 第三に、貿易振興及び経済協力費でございますが、前年度に比し六億千八百万円増の四十三億三千六百万円を計上いたしております。
 まず製材振興につきましては、日本貿易振興会の事業運営に必要な経費として、二十一億五千七百万円を計上いたしております。また、プラント類輸出振興につきましては、日本プラント協会の業務の拡充整備等を考慮いたしまして、二億四千三百万円計上いたしております。このほか工作機械輸出振興費八千万円、生糸及び絹織物輸出振興事業費補助六千八百万円、工業品検査所及び繊維製品検査所の経費四億九千三百万円を計上しております。
 次に、経済協力費でございますが、おもな経費といたしましては、アジア経済研究所に対する補助金として三億二千二百万円、海外技術開発協力費として一億一千万円、海外技術者の受入研修費二億六千百万円、低開発国一次産品買付促進費補助として四千七百万円等を計上しております。
 第四に、鉱工業技術振興費でございますが、前年度に比し九億一千万円増の七十四億八千八百万円を計上しております。
 まず、特記研究費といたしまして十億五百万円を計上したほか、試験所設備及び施設整備費として六億九千七百万円、民間における試験研究の助成のため鉱工業技術研究費補助として七億一千万円等を計上しております。
 なお、国立試験研究機関の総合的能率的な研究体制を整えるため、これら機関を集結団地化することにつきましては、前年度に引き続き調査費としまして四百万円計上いたしております。特許行政強化費といたしましては十億一千六百万円を計上し、前年度に比し一億六千二百万円の増力をはかってございます。
 第五に、自由化対策及び地下資源開発費でございますが、自由化対策費としましては、国産品普及事業費一千八百万円、国産機械愛用促進費三千百万円、生産性向上費九千万円等であります。
 地下資源開発費としましては、新鉱床探査費としまして、三億円が計上されております。また試験所の金属鉱床調査研究費として八千万円、天然ガス探鉱費補助金といたしまして六千五百万円、天然ガス埋蔵量基礎調査費一億六千九百万円、天然ガス調査費四千万円等がございます。
 最後に、産業基盤の強化対策でございますが、そのおもなものは、工業用水道事業費補助でございます。継続事業二十一地区、新規事業十地区、合計三十一地区の事業に対しまして補助を行なうものでありまして、前年度に比しまして、十六億三千六百万円増の、五十三億五千六百万円を計上いたしております。なお、工業用地造成確保につきましては、三百一万円の経費を計上いたしまして調査をすることといたしております。
 次に、当省が所管いたしております特別会計につきまして、簡単に御説明申し上げたいと存じます。
 まず、アルコール専売事業特別会計でございますが、三十八年度の歳入予定額は五十四億八千二百万円、歳出予定額は四十六億九千三百万円でありまして、資産その他の関係を加減いたしますと、三十八年度の一般会計への納付予定額は七億八千九百万円となります。
 第二に、輸出保険特別会計でございますが、三十八年度歳入予定額及び歳出予定額は、ともに百三十八億八千百万円でございます。
 第三に、機械類賦払信用保険特別会計でございますが、三十八年度の歳入予定額及び歳出予定額は、ともに八億三千五百万円でございます。
 第四に、三十八年度に新たに設けられます中小企業高度化資金融通特別会計でございますが、本会計は中小企業の構造の高度化に必要な貸付資金の財源を新たに設置するものでございまして、三十八年度の歳入予定額及び歳出予定額は、ともに二十三億百万円でございます。――特別会計の資料は本日提出してございませんので、たいへん申しわけございません。後ほど提出させていただきたいと存じます。三十八年度の歳入予定額及び歳出予定額は、ともに二十三億百万円でございます。歳入は一般会計よりの繰り入れ、歳出は都道府県への貸付でございます。
 次に、当省関係の財政投融資につきまして簡単に御説明申し上げたいと思います。総額は余剰農産物資金を含めまして二千八百六十八億円でございます。
 まず、日本開発銀行につきましては、電力、石炭、特定機械、硫安、非鉄金属等に対する融資を重点的に取り上げることといたしますほか、新たな施策といたしまして、経済成長の担い手であると同時に、技術夢新の先導的役割を果たします乗用車工業及び石油化学工業などの産業体制の整備を強力に進めることといたしております。運用総額は千百三十億円を確保するものといたしました。このため財政資金七百五十八億円の融資を行なうほか、産業投資特別会計を通ずる外貨債百十八億円の投入が予定されております。
 次に、日本輸出入銀行は、千三百億円の貸付計画を予定いたしまして、これに要します出資二百億円、融資六百十億円、計八百十億円の財政資金を投入する計画でございます。
 次に、中小企業金融公庫は、貸付規模といたしまして千百三十五億円を確保いたします。このため、財政資金六百六十二億円の融資を受けることとした次第であります。このほか、中小企業が強く望んでおります長期株式資本の供給と、経営、技術面のコンサルテーションを行ないます中小企業投資育成会社を新たに二社設立することといたしました。これに要する出資金といたしまして一社当たり三億円、計六億円を中小企業金融公庫を経由して出資することといたしております。
 商工組合中央金庫につきましては、四百二十億円の貸し出し純増を行なう計画でありまして、財政資金による商中債の引き受け純増五十億円を確保いたしております。
 次に、電源関発株式会社は、三百七十億円の工事規模を確保することといたしまして、このため、財政資金二百七十三億円の融資と、政府保証債五十七億円を予定いたしております。
 次に、日本航空機製油株式会社につきましては、中型輸送機YS−11の量産事業を進める計画でありまして、そのための運転資金二十六億円を政府保証によって調達することといたしております。
 石油資源開発株式会社につきましては、第二次石油資源開発五カ年計画に基づき、産業投資特別会計から四億円を出資する計画でございます。このほか、民間調達の社債につきまして、十億円を限度として政府保証を付することといたしております。
 次に、石炭鉱業合理化事業団につきましては、炭鉱離職者に対する退職金の支払いを円滑に行なわせるため、長期低利の貸付を行なうことといたしております。このため、財政資金六十億円の融資を行なう計画であります。
 次に、産炭地域振興事業団でございますが、一般会計からの出資金十三億円のほかに、財政融資十九億円を予定し、土地造成事業及び貸付事業を通じまして、産炭地域の振興に遺憾なきを期したいと考えております。
 次に、金属鉱物探鉱融資事業団でございますが、これは非鉄金属鉱業の自由化対策でありまして、当省施策の重点の一つとして取り上げたものでございます。長期低利の資金を大量に融資することといたしまして事業団を新設することとした次第でございます。三十八年度には、初年度といたしまして、出資二億円、融資十三億円、計十五億円の財政資金の投入を予定いたしております。
 最後に、機械類の延べ払い対策を御説明いたしたいと存じます。最近、欧米諸国から重電機器及び工作機械等の機械数の延べ払い条件による売り込みが激化しており、かかる傾向は、今後一そう拍車をかけられることが予想されますので、これが対策としまして、工作機械等については、資金運用部が興長銀債を六十億円引き受けることによって、低利な延べ払い資金を供給する道を開くことといたしました。
 以上をもちまして、通商産業省所管の一般会計、特別会計の予算及び財政投融資計画の御説明を終わります。
 なお、国会提出予定法案及び豪雪災害報告につきましては、資料を提出しておりますので、御了承願いたいと存じます。
#14
○委員長(赤間文三君) 次に、経済企画庁の予算について、佐藤会計課長から説明を聴取いたします。
#15
○政府委員(佐藤二郎君) それでは、昭和三十八年度の経済企画庁予算の要求額について御説明申し上げます。
 まずお手元に配付してあります資料の第一ページ、総括表でございますが、そこのところをごらんになっていただきたいと思います。組織全体といたしましての経済企画庁の三十八年度の予算要求額は、総額百十一億円でありまして、前年度予算額に比較しまして二十九億円、三六%の増加になっております。これは大きく分けまして、行政部費と公共事業費とから成り立っております。行政部費の要求額は、十一億七千五百万円でございまして、前年度に比べまして二億六千四百万円、二九%の増加になっております。これに対しまして、公共事業費のほうは九十九億円の要求でありまして、これは前年度に比べまして約二十七億円、三七%の増加になっております。
 次に、重要事項につきまして以上の要求額の内容を簡単に申し上げます。これは資料の三ページ以下を順次ごらんになっていただきたいと思います。
 最初に行政部費についてでございますが、これは三つの項に分れております。
 まず、経済企画庁の項でございますが、第一に一般行政に関する経費は四億二千一百万円でございまして、前年度に比べまして五千二百万円増加しております。この増加は主としてベース・アップ及び増員十一名による人件費の増加によるものでございます。
 第二は、主要経済政策の樹立、調整に関する経費でありまして、前年度の二千万円に対しまして、二千二百万円を要求いたしております。この経費の中には、年次経済計画及び経済運営の基本方針の策定、物価安定対策、国民生活充実対策、経済協力等に対する予算要求が含まれております。以上のほかに、国民生活に関する総合的な調査研究機関といたしまして、昨年設立されました特殊法人国民生活研究所に対しまして、前年度の出資一億円に引き続きまして、三十八年度も同じく一億円の出資をいたすことにしております。
 第三は、長期経済計画に関する経費でございます。これは資料の四ページのところでございますが、これには経済審議会の運営、長期経済計画の策定等に要する経費が計上されておりまして、前年度の八百万円から一千一百万円に増額になっております。この増額は、主して国民所得倍増計画のアフターケア作業を行なうに必要なものであります。
 第四は、国土総合開発に関する経費でございます。これは前年度の三千二百万円から、三十八年度は三千四百万円の要求に増額になっております。この経費の中には、国土総合開発審議会関係、特殊地帯開発振興対策、これには特殊土壌地帯対策、地盤沈下対策、台風常襲地帯対策、豪雪地帯対策等いろいろ含まれております。
 それから地方開発対策、これは次のページの五ページでございますが、この中には、単独立法に基づきます東北開発、九州開発、四国開発、中国開発、北陸開発等に関する経費が含まれております。それから、さらに、離島振興対策、地方産業開発審議会、地域経済問題調査会関係等多くの地域開発関係の経費が含まれております。以上の中で、前年度と違いました点は、特殊地帯対策といたしまして、豪雪地帯対策が新たに加わったことでございます。
 次は、資料の六ページに参りまして、第五の水資源開発に要する経費でございまして、これは前年度と同額の三千百万円であります。この要求額は、水資源開発審議会の運営に要する経費と、公共用水域の水質保全に関する経費とにわかれております。水質保全につきましては、昭和三十四年度以降、三十七年度まで二十八水域の水質調査を行なってきておるのでありますが、三十八年度には新たに七水域の調査に着手することになっております。
 第六は、内水経済事情調査に関する経費でございます。これは大別いたしまして、経済事情調査費と経済統計作成費とに分かれますが、前年度予算額三千四百万円に対しまして、三十八年度の要求額は三千九百万円に増加しております。この増加は主として経済白書作成費の増加、経済統計の精密度を増すためのサンプル数の増加、それから新らしい経済観測資料の作成等によるものでございます。
 次に、資料の七ページに参りまして、土地調査費のほうでございます。これは前年度予算額の三億六千三百万円に対しまして三十八年度の要求額は五億五千五百万円でございまして、一億九千三百万円、これは比率にしまして五三%の増加になっております。この土地調査費の中には、基準点測量、土地分類調査、水文資料整備及び地籍調査の経費が含まれておりますが、前年度に比べまして増額となりました主たる原因は、地籍調査とこれに関連いたしますところの基準点測量への経費が増加したことによるものであります。
 なお、第四十通常国会におきまして、国土調査促進特別措置法が制定されまして、三十八年度はその十カ年計画の初年度にあたりますので、地籍調査の面積も前年度に比べまして大幅に拡大されております。
 その次は、資料の八ページに参りまして、経済研究所のほうでございます。経済研究所は三十七年度予算額五千四百万円に対しまして、三十八年度の要求額は六千一百万円でございまして、約七百万円、二二%ほどの増加になっております。研究所運営の一般的経費が三十八年度要求では前年度に比べまして九百万円ほど多くなっておりますのは主としてベース・アップと国民経済計算改訂作業に必要な人員増加に要する経費が加わったためでございます。そのほか荘十八年度におきまして経済研究所の新しい事業のための要求額の増加したものといたしまして国民経済計算等に要する経費がございます。これは三十七年度三百四十万円に対しまして三十八年度は六百二十万円の要求をいたしております。その主な内容を申し上げますと、現行国民経済計算を整備改善するために設置されますところの国民経済計算審議会に要する経費及び県民所得標準方式の改訂等に要する経費でございます。
 以上が行政部費の関係でございますが、次に事業費関係の予算要求額について申し上げます。これは資料の九ページ以下になっております。まず、国土総合開発事業調整費のほうでございますが、これは三十八年度は十三億五千万円の要求をしまして前年度予算額に比べまして二億円の増加になっております。これは国土総合開発法に基づきます特定地域、調査地域それから地方開発促進の単独立法によります東北、北陸、中国、四国、九州の各地力並びに首都圏地域におきますところの各省庁の所管する開発事業相互間の不均衡を調整し、開発事業の総合効果を発揮することを目的とした経費でございます。ただし以上申し上げました地域のうち新産業都市建設促進法及び低開発地域工業開発促進法に基づきまして指定された地域はこれから除外されることになっております。
 第二は、新産業都市等建設事業調整費の項でありますが、この経費八億円は三十八年度の新規要求でございまして、これは新産業都市建設促進法に基づいて、指定される区域におきまして、その建設基本計画に従って実施する事業及び低開発地域工業開発促進法に基づきまして指定された地域内において実施される開発事業について、各省庁の所管する事業相互間の不均衡を調整するために必要な経費でございます。
 第三番目は地域経済計画調査調整費の項でございますが、これは前年度と同額の五千万円を要求いたしております、これも事業調整費と同じように地域経済計画に関する各省庁間の調査の調整を行ないまして調査効果を総合的に高めることがその趣旨でございます。以上三つの調整費の合計額は二十二億円でございまして、前年度に比べまして十億円の増加になっております。
 第四番目は離島振興事業費の項でございます。これはこの次のこれと、このあとに十二ページに揮発油税財源による離島振興事業費と合計しまして六十二億九千八百万円でございまして、前年度に比較しまして十一億六千万円ほどの増加になっております。この増加は主として離島の漁港、空港、道路港湾の整備、それから土地改良等に対する経費の増によるものであります。離島振興関係事業費のほうは経済企画庁に一括計上されておるのでありますが、その実施にあたり関係各省の所管に移すことになっております。
 第五番目は、水資源開発事業費の、十二ページのほうでございます。これは三十七年度の九億三千万円に対しまして、三十八年度は十四億三千万円を要求いたしております。この経費の増加は昨年発足いたしました水資源開発公団の事業の拡大に対応するものでありまして、その経費の内容を申しますと、十二億四千万円は水資源開発公団の行ないます治水事業の財源といたしまして、治水特別会計に繰り入れまして、これを公団に交付するというものでございます。残りの一億八千万円は、公団の行ないます水資源開発事業に関連しまして、印旛沼開発事業費の一部を補助するための経費であります。なお、水資源開発公団への出資金としまして二億円を要求いたしております。以上が公共事業費関係でございます。
 最後に、財政投融資関係を簡単に要約して申し上げます。これは資料の最後のところの十三ページと十四ページにわたって簡単に書いてございますが、まず、東北開発株式会社の三十八年度の運用資金規模は、繰越金を含めまして五十二億円でありまして、前年度の三十四億円に比較しまして、かなり増加しております。事業はいろいろ多岐にわたっておりますが、砂鉄事業、セメント事業がおもなものになっておりまして、鋭意会社経営の改善に努力しております。このため出資金六億円、政府保証債二十八億円を計上いたしております。
 次に、水資源開発公団につきましては、三十八年度の総事業費は再十億円でありまして、前年度の四十一億円に比べまして約六十九億円の増加となっております。この資金をまかないますために、前に申し上げました出資金二億円のほかに、資金運用部資金から借入金二十九億円を要求いたしております。
 最後に、北海道東北開発公庫資金運用規模は、三十七年度の二百三十億円に対しまして、三十八年度は二百五十五億円に増加しております。その資金の内訳は、出資金十億円、債券百七十五億円、それから自己資金七十億円、計二百五十五億円ということになっております。
 以上はなはだ簡単でございますが、経済企画庁関係の予算の説明を終わります。
#16
○委員長(赤間文三君) 以上で施策並びに予算等の説明は大体終了をいたしました。これらに対する質疑は後日に譲ることといたしまして、本日はこの程度にとどめまして、散会をいたします。
   午前十一時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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