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1960/05/26 第38回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会電波監理及び放送に関する小委員会 第1号
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1960/05/26 第38回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第038回国会 逓信委員会電波監理及び放送に関する小委員会 第1号

#1
第038回国会 逓信委員会電波監理及び放送に関する小委員会 第1号
 本小委員会は昭和三十六年三月一日(水曜日)
委員会において設置することに決した。
三月一日
 本小委員は委員長の指名で次の通り選任された。
      秋田 大助君    大上  司君
      小泉 純也君    佐藤洋之助君
      椎熊 三郎君    寺島隆太郎君
     橋本登美三郎君    栗原 俊夫君
      松前 重義君    森本  靖君
      八百板 正君    谷口善太郎君
同日
 秋田大助君が委員長の指名で小委員長に選任さ
 れた。
四月六日
 上林山榮吉君及び廣瀬正雄君が委員長の指名で
 小委員に追加選任された。
    ―――――――――――――
昭和三十六年五月二十六日(金曜日)
    午後一時二十三分開議
 出席小委員
   小委員長 秋田 大助君
       大上  司君   佐藤洋之助君
      橋本登美三郎君   栗原 俊夫君
       森本  靖君   谷口善太郎君
 出席政府委員
        郵政事務官
        (大臣官房長) 荒巻伊勢雄君
        郵政事務官
       (電波監理局長) 西崎 太郎君
 小委員外の出席者
        逓 信 委 員 大森 玉木君
        逓 信 委 員 志賀健次郎君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
五月二十五日
 小委員小泉純也君四月四日委員辞任につき、そ
 の補欠として小泉純也君が委員長の指名で小委
 員に選任された。
同日
 小委員八百板正君四月二十一日委員辞任につき、
 その補欠として八百板正君が委員長の指名で小
 委員に選任された。
同日
 小委員椎熊三郎君同月二十三日委員辞任につき、
 その補欠として椎熊三郎君が委員長の指名で小
 委員に選任された。
同月二十六日
 小委員寺島隆太郎君同月八日委員辞任につき、
 その補欠として寺島隆太郎君が委員長の指名で
 小委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 電波監理及び放送に関する件
     ――――◇―――――
#2
○秋田小委員長 これより会議を開きます。
 電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
#3
○森本小委員 新聞紙上で見たところによりますと、何か前から問題になっておりました無線通信士の定数問題で郵政省がこの国会の末期になって電波法の改正案を出すとか出さぬとかいうふうな報道が流れておりますが、これについての現在の郵政省の態度を明確にしてもらいたいと思うわけです。
#4
○西崎政府委員 今御指摘の問題は歴史的な問題でありまして、昔からわれわれの方でもいろいろ検討はしておるわけでありますが、まだこれをどう扱うかということにつきましては、省自体として決定しておりませんので、本日御回答できないのを残念に思います。
#5
○森本小委員 御回答できないことを残念に思うというよりも、国会の会期もあと十日程度ですから、結局この国会に電波法の改正案を出すか出さないか、こういうことです。
#6
○西崎政府委員 確かに会期も幾らもございませんし、その点は重々承知しておりますが、まだこれの扱い方につきまして省として最終的な方針が決定いたしておりませんので、申し上げかねる次第であります。
#7
○森本小委員 事務当局ではこの回答はちょっとむずかしいと思いますし、今の局長の答弁のように、幾ら何でもあと会期が十日程度しかないのに、まだ出すとも出さぬともわからないというようなことでは小委員会の審議としてもおかしいと思いますので、この点については至急政務次官を呼んでいただきたいと思います。
 それからもう一つ、これも局長では無理かもわかりませんが、今の電波法は無線通信士の問題でありますけれども、それ以外に今度は放送法の改正問題について内閣にその調査会を設置するというふうな報道がなされておりまするし、そういう問題についても検討しておるということをわれわれ仄聞しておるわけであります。この放送法の改正に関する調査会の問題について郵政省としての態度を一応この際明確にしておいてもらいたい、こう思うわけです。
#8
○西崎政府委員 放送法、電波法を通じての根本的な改正問題につきましては、いろいろと各方面から要請がございますし、国会におきましてもそういう御要望もあるやに承っておりますので、郵政省としましてもこの問題について本格的に取り組みたいということで、できますれば次の通常国会に、予算、定員、こういうものの準備をいたしまして調査会設置の法案を提出さしていただきたい、こういうふうに考えておるわけで、この点につきましては大臣が先般閣議に諮られてその結果は異論がなかった、こういうふうに承知いたしております。
#9
○森本小委員 そういたしますと、これは小委員会でありますのでこまかいことを聞きますが、放送法の改正に関しての調査会を設置するという問題については、すでに郵政省としては省議で決定をしておるわけですか。
#10
○西崎政府委員 まだ正式に決定はいたしておりません、
#11
○森本小委員 そうすると、電波監理局としての局議では決定しておるわけですか。
#12
○西崎政府委員 局議としてもまだ決定しておるわけではございませんで、省の幹部といろいろ非公式に相談をいたした結果でございます。
#13
○森本小委員 それはちょっとおかしいと思うのです。閣議で大臣が発言をして了解を求めたということであるとするならば、少なくとも局議を経てそして省議を経て閣議で発言をして、そして今度は具体的な構想はどうなるというふうにやらなければならぬ。これは大臣が独断でやったわけですか。その辺、公式でなくても一応局議あるいは省議を通って大臣が閣議で了解を求めたのならば筋が通りますけれども、局議でも全然きまっていない、省議でも全然正式にきまっていない。しかし大臣が閣議で発言をして了解を求めるということについては非常に重要な問題でありまするので、その点の関係を明らかにしておいてもらいたい、こう思うわけです。
#14
○西崎政府委員 この設置法を作るにつきましては、いろいろ具体的な構想をはっきりさせなければならないわけでありまして、そういった点につきましてはまだはっきりした成案を得ておらない。ただ具体的でなくしていわゆる考え方と申しますか、そういった点につきましては、省内におきましても十分話がついており、また話をした結果でございます。
#15
○森本小委員 だから私が聞いておるのは、具体的にどういうふうな構想のもとに、その調査会の人選はどうする、あるいは事務局はどうなるか、調査の内容はどういう範囲であるかというこまかい具体的な内容は別として、放送法そのものを改正しなければならぬ、それがためには調査会というものを設置しなければならぬ、そういう調査会を設置するという法律案を次の通常国会あたりには出したい、それだけの構想として郵政省の省議できめ、そして大臣が閣議で発言をして了解を求めて、さらにその具体的な構想についてはもう一回局議なり省議を経て慎重に討議をするという段階になっておるのかどうか。大臣が一応閣議で了解を求めるということになるとするならば、今言った局議なり省議を経てやらなければ大臣といえどもそれはちょっとおかしい、こういうことになるわけでありますので、その点を聞いておるわけです。
#16
○西崎政府委員 さっき閣議決定と申しましたが、決定ではないのでございまして、省内におきましてもその点につきましては、公式に省議において決定したというわけでなくして、非公式にそういう点が了解されたということでございます。
#17
○森本小委員 そうすると、省内においての局議あるいは省議、それから閣議においてもすべて非公式の問題である、こういうことですか。
#18
○西崎政府委員 そういうふうに承っております。
#19
○森本小委員 非公式でありましても、この問題はかなり重要な問題でありますし、一応今のあなたの答弁で次の通常国会に提案をしようというふうな心がまえであるということになりましたが、少なくとも調査会を設置するという場合には、私たち社会党といたしましては、これに対する明確な態度をまだ決定いたしておりませんけれども、少なくとも放送法が施行されましてからもう数年になっておるわけでありまして、これを根本的に改正をするということになりますと、NHKの性格からいたしましても、あるいはまた料金の問題にいたしましても、あるいは民放の今後のあり方等におきましても、いろいろ重要な問題が出てくるわけでありまして、軽々に手をつけるべきものでははないわけであります。そこで、かりに調査会を設置するということになりましても、その調査会の具体的な人選の内容、あるいは事務局の設置、はたしてそれが郵政省の所管になるのか、あるいはまた内閣の所管にするのか、そういうふうな問題等についてもきわめて重要な要素を含んでおるわけでありますので、本来ならばこの小委員会を通じましてそういう問題を明らかにしていきたい、こう思うわけであります。しかし先に聞いておきますが、そういう具体的な内容について私が質問をいたしまして、本日のところお答えができますかどうか。もしできないようでしたら、あえてここで局長に質問をいたしましても時間がむだになりますので、次会に譲りますが、先にそれを聞いておきたい、こう思うわけです。
#20
○西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、まだ相当ばく然としている点もございますので、次の機会に譲らしていただければ幸いだと思います。
#21
○森本小委員 ただ私は先ほども申しました通り、この調査会の設置の問題については、社会党としてはまだ明確な態度を決定いたしておりません。しかし、もしかりに調査会を設置するということになりますと、ただいま申し上げました通り、その調査会のいわゆる権限の範囲、さらに審議する内容、それからその調査会の人選の問題、さらに調査会の期間、それから調査会の所属するところの機関、これが内閣の機関になるのか、あるいはまた郵政省の機関になるのか、あるいはまたその調査会の委員の性格というものが現在の電波監理審議会のような性格であるのか、あるいはまたどういう性格であるのか、そういうふうな内容についても非常にわれわれとしても意見を持っておるわけでありますので、もしこの法案が提案をせられるということになりましても、でき得る限りこういう問題については超党派的に推進ができ得るような一つのことをお考えを願いたい。そうでなければ、これだけ重要な問題を審議する、しかも根本的な審議をするということになりまして、これがまつ二つに与野党の意見が対立して、にっちもさっちも動きがとれないということになりますと、日本の電波放送界にとりましてもきわめて憂うべき事態に到達するわけでありまして、そういう点を十分に郵政省としては勘案をして、この調査会の設置については慎重な配慮を願いたい。今から私はそのことが非常に心配になりますので、特にこの小委員会を通じてその態度を明確にしておきたい、こう思うわけでありますので、この小委員会におきます発言は、小委員会でありましても、私は一応党の意向というものをここで明確にしておるわけでありますから、そういう点については、よく大臣なりそれぞれの方に本日の内容というものは進言をしてもらいたい。そうしないと、これが重大な問題になってくると、郵政省も迷惑でございましょうし、また日本の放送界等にとりましてもあまり芳しくないことになりますので、その点をくれぐれも私は小委員会を通じてはっきりと申し上げておきたい、こう思うわけであります。
 それからもう一つお聞きをしておきたいと思いますことは、NHKが、これとは別に、単独にNHKの内部に受信料金の調査会を設置したということを新聞紙上でわれわれは聞いておるわけであります。その内容について一つ御説明を願いたい、こう思うわけであります。
#22
○西崎政府委員 前段につきましてお答えいたしますが、この放送法、電波法の改正というものは事柄が非常に重要でございますので、これの取り扱いにつきましてはお説のように十分慎重を期したいと思います。
 それからその次のNHKの受信料調査会の問題でございますが、これはNHKの会長の諮問機関といたしまして受信料調査会というものができまして、去る五月二十三日に第一回の会合を開いております。委員といたしましては、工藤昭四郎氏以下十六名の方から構成されております。
#23
○森本小委員 ちょっと委員の名前を言ってみて下さい。
#24
○西崎政府委員 委員長は工藤昭四郎氏、東京都民銀行頭取。副委員長は佐々木茂索氏、文芸春秋新社社長。それから大橋八郎氏、大原総一郎氏、金刺不二太郎氏、鈴木竹雄氏、東大の教授でございます。それから田中二郎氏、同じく東大教授です。それから高橋亀吉氏、竹中龍雄氏、神戸大学教授。東畑精一氏、中山伊知郎氏、丹羽保次郎氏、原安三郎氏、春野鶴子氏、藤井崇治氏、堀越禎三氏、山本力蔵氏、以上十七名で構成されております。
#25
○森本小委員 これは時限的にしておるわけですか。
#26
○西崎政府委員 さようでございます。そしてこの次のNHKの予算編成に間に合わせよう、こういう考え方であります。
#27
○森本小委員 これは大体月一同程度やっておるようですか。
#28
○西崎政府委員 大体月一回で、来月は六月二十日です。
#29
○森本小委員 これについての詳細な報告が、郵政省にあったわけですか。
#30
○西崎政府委員 これの設立につきましては報告がありました。またこれから毎回の会合の報告をとりたいと思います。
#31
○森本小委員 これはNHKに罪があるのか、郵政省に罪があるのか知りませんけれども、小委員会なり委員会を通じて、われわれは受信料金の問題についてはかなり前から論議をし、慎重な検討をしておるわけであります。そういう際に、NHKがNHK自体として、会長の諮問機関としてこういうものを作ってやられるということについては、われわれもけっこうだとは思います。思いますが、少なくともこういうふうなものを作ってやるということについては、やはりこれは新聞報道もせられております関係上、委員会を通じて、われわれの方から質問がなくても、郵政省あたりから、あるいはNHKあたりから、少なくとも電波小委員会のメンバーくらいには、こういうような事情でこういうものが発足をいたしましたということは、事後に報告をしてもしかるべきじゃないか、私はこう思うわけです。会長の諮問機関としてやっておりまするから、われわれとしても、人選その他についてはとやかく申しませんけれども、そういう一応の報告があってしかるべきじゃないか。報告というよりも、こういうようなものがありますということを、非公式ながらも、一応の通知くらいはしたらどうか。われわれは新聞で見るだけだ、こういうことになるわけでありますが、やがて日本放送協会の三十三年度の決算がありますので、その際に私はNHK当局には注意を喚起しておきたいと思いますけれども、そういう点について、郵政省としてはどうお考えですか。
#32
○秋田小委員長 森本君に、ちょっと私から、報告がおくれて恐縮でございますが、その件に関連して御報告をいたします。
 NHK当局から、小委員長の手元にまでは、発足の一両日前に、こういうメンバーでやるつもりであるという伝達だけはありました。皆様に私が御報告しなかったことは手落ちと思いまして、おわびいたします。
#33
○西崎政府委員 その点につきましては、連絡不十分な点があったことをおわびします。今後そういう点のないようにいたしたいと思います。
#34
○森本小委員 それから、こういうのは会長の諮問機関ということでありますので、あえてとやかく申しませんけれども、今のメンバーの人選を見ても、これは委員商売といいますか、とにかく各種会合の委員にずらりと顔を並べておる人々ばかりである。もっともその中におる丹羽保次郎さんなんかは専門的な人であるし、また確かにそれだけの造詣の深い方であろうと思います。またそういう人もたくさんおりますけれども、私はその委員のメンバーを見て、あまりにも社会的といいますか、経済的といいますか、とにかく各種の委員を非常に兼任しておって、結局カムフラージュのための調査会であるというふうにとられがちな構成の人選ではないかということを懸念する者の一人であります。いずれにいたしましても、NHKが自主的に自分の道はどう開くべきであるかということに注目し、そういう調査会を設置して検討し始めたということについては、私は一応歓迎すべきであろうということは考えますけれども、小委員長からもそういうお話がありましたが、NHKとしても、小委員長だけではなしに、場合によっては逓信委員会の委員全部に、そういう内容については報告をするというゆとりがあってけっこうだ、こう私は考えるわけです。いずれにいたしましても、この問題もわれわれ逓信委員としてはかなり注目をしながら、この調査会の動きについて見ていく。だから、一応NHKが会長の諮問的機関として置いたにしても、置いた以上は、その内容については、将来の問題にかなり影響があるということは事実であります。いずれこの内容については国会が審議し、国会においてきめられるものであるということはわかりますけれども、しかし、少なくともそういう識者をずらっと十七名並べて、そこから出た答申案というものは、NHKの意向が八割くらいであったにいたしましても、やはりそれだけのメンバーをずらっと並べた結論であるということになりますと、かなりの影響力を持つということは事実であります。そういう点からわれわれとしても、この調査会の活動には十分に注目をし、またその審査の内容等についても、場合によってはそのつど報告を求めるかもわかりませんので、この点も明らかにしておきたい、こう思うわけであります。
 次に聞いておきたいと思いますことは、FM放送の、NHKとその他の総合的な実験放送を許可いたしておりますが、この間許可した実験放送の具体的な内容をちょっと説明願いたいと思います。
#35
○西崎政府委員 これは、FM放送実験協議会という名前で、その構成員は、NHKと、それから民放連、電子機械工業会、それと電波塔株式会社、この四者から構成されておりまして、内容は、チャンネル・プランを作るのに必要な技術的資料をとるのが目的でございます。
#36
○森本小委員 そうすると、これは具体的な放送番組というものは、今やっていないわけですね。
#37
○西崎政府委員 これは完全なる実験局でありまして、そういった番組放送はいたしません。
#38
○森本小委員 結局この実験放送には、郵政省自体としてはタッチしないのですか。これは実験放送といっても、こういうふうな実験放送は、私は郵政省自体がやっていいじゃないかと思う。というのは、これはバンドの幅、あるいはまた放送する場合に多重でやってよろしいかどうか、あるいはその他の混信状態がどうなるかということを技術的に見て、将来のFM放送の許可、またさらに具体的なFM放送のチャンネル・プランを出す際の貴重な資料になる、こう思うわけでありまして、そういう点からいきますと、今のNHKとFM東海がやっております実験放送とは、だいぶ趣が違うのじゃないか、こう考えるわけであります。こういうものは、私は郵政省の電波研究所あたりでやるのが至当じゃないか、こう思うわけでありますが、その辺はどうですか。
#39
○西崎政府委員 確かに先生が御指摘されたように、本来ならば国でやるべき仕事の性格が非常に強い、こういうふうに思います。ただこれを実行するのには相当の予算が必要でありますので、遺憾ながら急に間に合わないというような事情で、やむを得ずこういった形態をとったわけでございます。
#40
○森本小委員 政務次官は来ますか。
#41
○秋田小委員長 今呼びに行っておりますが、来られる予定です。
#42
○森本小委員 予算がないからNHK、民放連等にやってもらうということは、まことに残念な話でありまして、実際問題としては、こういうものこそ郵政省の電波研究所でやっていなければ、FM放送のチャンネル・プランを具体的に郵政省が出しても、それを裏づけるところの権威というものが、全く片一方に主導権をとられてしまって、こういうチャンネル・プランでなければいきませんというふうなことでは、実際問題として監督行政機関としては私は残念じゃないか、こう思うわけでありまして、この点は、私は今FM東海とかNHKがやっているような実験放送ならあえて申しませんけれども、今度のような実験放送の性格というものは、そういう点を十分に考えていかなければならぬというふうに考えるわけであります。
 まだこれ以外にいろいろ質問がありますけれども、局長が二時から審議会に行かれるそうでありますので、私の質問は一応これで終わりますが、ただ最初に質問いたしました電波法の問題については、政務次官が来てから御回答願いたい、こう思うわけです。
#43
○秋田小委員長 橋本登美三郎君。
#44
○橋本(登)小委員 局長は何時までいいのですか。
#45
○西崎政府委員 二時から電波監理審議会がありますので……。
#46
○橋本(登)小委員 それではゆっくり質問ができないが、きょうは時間がないから基本的問題についてお聞きしておきたい。
 郵政省当局はいわゆる中波とFM、これはラジオの放送の波ですが、それはどういう政策のもとにものを考えているか、そのいずれかに重きを置いて、たとえば中波を中心にしてラジオを考えるとか、FMを中心にして考えるとか、そういう考え方があるのか、それとも特にそう考えてない、ラジオ放送政策の上における二つの波として今後考えていくのだ、いずれの考え方をとっておるのか、その点を伺いたい。
#47
○西崎政府委員 なかなかむずかしい問題でありまして、実はそういった点につきましては特に今度のFM放送の開始というものが比較的近い将来に予想されるわけでありますので、十分各方面の御意向を聞きまして、総合的な見地から将来に禍根を残さない方針を確立したいと思っております。そういう意味でまだ役所としての権威のある御回答をできないのを残念に思いますが、私の私見的なものをもしお許しが得られまして言わしていただければ申し上げたいと思います。
#48
○橋本(登)小委員 私見が大体似ておればいいけれども、意見が違うとまたいろいろ問題になるから、一応私の考えておる点を御批判願った方がかえって間違いないのじゃないか。
 私はラジオ放送における中波とFMというものはいずれを主、いずれを従という従来の考え方からいえば、今までの郵政省の政策に現われたところでは、FMというものがまだ最近のものであるからして、原因もそこにありましょうが、中波を中心にしてものを考える、そしてFMというものはそれの補充の波として考える、もしくは放送番組の面から特殊に考える、こういう傾向が今まであったのじゃないかと思うのです。これは文書になっておるわけではありませんが、従来のものの考え方にそういうものがあっただろうと思う。ただ最近のFMの受信機の発達、それから世界情勢といいますか、ラジオ界における――これは技術的な面ですが、技術的な面における非常な発達からして、一方においては一種の混信状態が出てきておる。そういうことでヨーロッパのような情勢と日本の場合は違いますけれども、日本の場合においても隣国を非常に近いところに持っておりますから、中波放送というものが非常な障害を受けるのが最近の例であります。こういうこと及びまた将来の中波政策といいますか、こういう面から考えてもFMの特性、いわゆる混信を防ぐことができる、またこれが相当の波さえあれば完全に全国をカバーし得る、こういう利便からすれば従来のラジオ政策というものは中波政策からFMを中心にする政策に変わらざるを得ない将来の運命にきておるのじゃなかろうか。こういう意味で来年早々にFMのチャンネル・プランが決せられるだろうと思うのですが、現在は技術的な面でだいぶ研究を進めておるようですけれども、同時に政策としてどういう工合にFM政策というものをとっていくか、そういう意味でこれは非常に重大な問題で、最近の世界の情勢から見ても、これはヨーロッパは従来からそうですが、FMを中心にしてラジオ放送帯というものを形成しておる。最近はイギリスにおいても同様であり、アメリカは別な意味でFMを取り上げたのですが、アメリカにおいてもFMというものは非常な激増の状態になっておる。そういう意味でFMというものがいろいろな面から、音質あるいは限界距離あるいは周波数の数の問題、こういうようないろいろな面からして、非常にすぐれた面を持っておるわけであります。こういう意味で従来もし郵政省の中に、先ほど申したようなラジオ放送政策の面において中波が中心であり、それの補足機関としてFMを考えていく、こういう考え方があるとすれば、これは今日では是正されなければならぬ時期にきていはしないか、極端にいえば全国をカバーするものはFMである、そして特殊な目的を立てて長距離に聴取者を得るような政策が中波である、こういう傾向が将来は必然的に技術の面からも出てきはせぬか、こういう意味で来年チャンネル・プランを決定する際はラジオ放送政策というものをまず根本的に考え直す、あるいは確立をする、そういう立場に立ってFMというもののチャンネルを考えないと悔いを百年に残す心配がある。こういう意味で同時にこれは一種の白黒テレビ帯の一部を使うのでありますから、いわゆるこのバンドをテレビのためにより多くさくことによっては、いわゆるVH帯におけるFMというものはだんだん狭められて参る。もちろんこれはFMをUH帯においてとるということも考えられるけれども、現在の受信機の普及状況、世界の情勢から見ても、FMをUH帯でとるということは非常に危険なことである。私はそれはかえってラジオ放送事業に対するというよりも政策に対する混乱を来たす危険があると思う。従って今のUH帯でFMをとるという考え方は絶対に反対であり、できるだけ多くの波をVH帯でFMの波をとるべきである。それにはテレビの将来の政策というものにも関連を持ってくる。それだけにVH帯におけるFMを中心にしてラジオ放送というものを考えるという建前に立てば、当然今度は白黒テレビの問題にも関連を持ってくるわけです。もちろんこれは時期的にこれを免許した、それに対して取り消すということは不可能でありますけれども、従来ややもすれば、なおこういうようなバンドがあるから増加できるのではないか、こういう考え方が一部世論にはある。こういう点は結局FMを殺してしまうのみならず、将来の日本のラジオ放送政策に致命傷を与える、こういう危険性があるものだから、この点を私個人の意見として考えておるのですが、こういう考え方に対する局長個人の見解でもいいのですが、一応見解を承っておけば幸いだと思う。
#49
○西崎政府委員 ただいまの橋本先生の御意見について私は基本的に賛成でございます。ただ先生も御指摘になったように、FM放送はただFM放送だけの問題として考えるのではなくして、放送政策全体の一環という立場で考えていくべきであります。またこれにつきましてはやはり国際性という点も十分念頭に置いて結論を出すべきだと思いますので、先生の御説を今後十分尊重してあやまちなきを期したい、こういうように思います。
#50
○橋本(登)小委員 もう一つ、時間がないから根本的にはいずれこの問題を中心にして小委員会で意見の交換をしたいと思いますが、これは別の問題です。
 テレビのチャンネルの修正が近く行なわれるようにわれわれは聞いておる。これはチャンネル・プランの一部修正であり、根本問題ではないわけでありますから、そう重大視する必要はないかもしれませんが、また考えようによっては相当重要な問題である。そこで従来チャンネル・プランを決定する場合に、もちろんこれは電波審議会にかけるのですが、その前に一応内示というわけじゃないが、大体そういうものが逓信委員会なり、あるいは各党の通信部会なりに、こういう方針でいこうという考え方が述べられて、いろいろ意見を聞いた上で、今度はチャンネル・プランの案を作り、そうして決定に持ち込んでいく、こういう経過を原則的にはとっておるわけであります。チャンネル・プランの修正でありますからして、そういう手続をとらぬでもあるいはいいかもしれぬですが、ただ、問題が今日においては非常に重要な内容を持っておるために、いろいろの憶測も行なわれる。そういう意味で、当然これは審議会に案ができればかけるのでありますから、もちろんこれは逓信委員会とか、あるいは通信部会ということじゃなく、少なくとも電波事業に立法的に参与をしておる国会議員にあらかじめそういう大体の方針がわかっておる方がやはりいいのではなかろうか。そういう意味では、今後そういうような場合において、こういうような考え方がある、あるいは議員各位がどういう考え方を持っておるかということについての意見を聴取するような機会を持つお考え方があるかどうか。ということは、いろいろ、たとえば具体的にいえば、黒白において、これを修正しようとする場合は指向性をつけなければならぬ特殊の影響があるわけであります。これはある意味においては、それがためにせっかくの波がこわされるということになる。それは十分に活躍できないわけであります。そういう特殊な技術によって特殊な制限を加えるのですからして、かなり従来のチャンネルに対しても影響があるわけなんです。事は二つ三つの問題でも、考え方としてはかなり重要な問題が含まれておる。こういう意味では、やはり国会議員の非公式な意見でもけっこうですから、あるいは徴せられて、そうして万全を期する、知らぬうちに審議会にかかって、これが通過したと思ったら、もう二、三日後に免許がおりておる、こういう状態は、私はやはり好ましいとは思わないのです。もちろんわれわれ行政措置に対して意見を差しはさむという意味ではありませんが、公共の福祉に合致するように電波行政が行なわれる、こういう意味で広く意見を求め、そうしてあやまちなきを期する、そういう場合において、行政事務として差しつかえない範囲においてはそういう意見も徴する機会を持った方がいいではないか、かように考えているのですが、こういう点についてはどうお考えか。これは強い意見ではありませんが、一応意見を聞いておきたいと思います。
#51
○西崎政府委員 今の先生のお説のように、チャンネル・プランの変更の中で特に重大な影響のあるようなものにつきましては、もちろん従来からも公聴会その他の会合におきまして十分関係者の意向を聞きまして決定をしておるわけでございます。今お話しのような行き方につきましては、なお大臣ともよく御相談しまして、私としましては、いろいろ方法の問題はあると思いますが、できるだけ御趣旨に沿うように善処いたしたい、こういうふうに考えております。
#52
○秋田小委員長 本日はこの程度にて散会いたします。
   午後二時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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