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1958/12/12 第31回国会 参議院 参議院会議録情報 第031回国会 地方行政委員会 第2号
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1958/12/12 第31回国会 参議院

参議院会議録情報 第031回国会 地方行政委員会 第2号

#1
第031回国会 地方行政委員会 第2号
昭和三十三年十二月十二日(金曜日)
   午前十一時四十七分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員天田勝正君及び伊能繁次郎君
辞任につき、その補欠として近藤信一
君及び館哲二君を議長において指名し
た。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     田中 啓一君
   理事
           占部 秀男君
           鈴木  壽君
   委員
           植竹 春彦君
           西郷吉之助君
           館  哲二君
           成田 一郎君
           本多 市郎君
           加瀬  完君
           中田 吉雄君
           松澤 兼人君
           森 八三一君
  国務大臣
   法 務 大 臣 愛知 揆一君
   国 務 大 臣 青木  正君
  政府委員
   警察庁長官   柏村 信雄君
   警察庁保安局長 木村 行藏君
   自治庁財政局長 奥野 誠亮君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○風俗営業取締法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○昭和三十三年七月、八月及び九月の
 風水害により被害を受けた地方公共
 団体の起債の特例に関する法律案
 (内閣送付、予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(田中啓一君) これより委員会を開きます。
 まず、委員の異動を報告いたします。
 本日、天田勝正君が辞任され、近藤信一君が後任として選任されました。また、伊能繁次郎君が辞任され、館哲二君が補欠選任されました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(田中啓一君) 本日は、まず風俗営業取締法の一部を改正する法律案、本院先議を議題に供します。
 政府より提案理由の説明を聴取いたします。
#4
○国務大臣(青木正君) 今回提出いたしました風俗営業取締法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容の概要を御説明いたします。
 現行風俗営業取締法は、昭和二十二年七月、料理店、カフエー、キャバレー、まあじゃん屋等の営業について、善良の風俗を保持する見地から必要な規制を加える目的をもって制定され、同年九月から実施をみたものであります。自来、数次にわたって部分的改正は行われたのでありますが、この法律にいう風俗営業の範囲等基本的な事柄に関しましては、おおむね制定当初の建前を維持して参っているのであります。ところが、近年この法律に定める風俗営業に属さない営業で、いわゆる深夜喫茶等その業態が風俗営業に類似するものが現われて参り、また、客席を設けて客に飲食をさせる営業で、深夜にわたって営業を営むものにつきましても、その弊害の看過し得ないものがありますので、この種の業態の規制に遺憾なきを期するため、この法律を改正する必要があると認めまして、所要法律案を提出いたした次第であります。
 この法律案による改正の要旨について、以下御説明申し上げます。
 第一に、現行風俗営業取締法の適用を受ける風俗営業は、料理店、カフエー等客席で客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業、キャバレー、ダンス・ホール等設備を設けて客にダンスをさせる営業及びまあじゃん屋。ぱちんこ屋等設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業の三種に限られているのであります。一方、喫茶店、バー等で、客席における客の接待や設備を設けて客にダンスをさせることを伴わないものは、現行の法律にいう風俗営業に該当いたさないのでありますが、これらの営業の中には、その営業の実態が遊興の場を提供し、享楽的雰囲気を助長するものがあり、この種の業態に伴う弊害には善良の風俗保持上放置しがたいものがあり、ことに、最近数年の間に、主として大都市等においてこれらの営業で深夜にわたってその営業を営むものが急速に増加するに至りまして、その害悪特に青少年の健全な育成と保護のために有害な影響をもたらしていることは周知の通りであります。
 今回、この種の営業について、その範囲をできるだけ明確にして必要な規制を加えますために、喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、客席における照明を暗くして営み、または、他から見通すことの困難な狭い客席を設けて営むものを新たに風俗営業に含ませることといたしたのであります。
 第二に、従前の風俗営業あるいはただいま申し上げました業態の営業以外のものでありましても、客席を設けて客に飲食をさせる営業で、深夜にわたって営業を営むものにつきましては、その深夜における営業には、善良の風俗保持の観点から規制を必要とすると認められる場合が少くないのであります。
 この改正案におきましては、これらの営業につきまして、都道府県は、条例で善良の風俗を害する行為を防止するために必要な制限を定めることができることといたし、その深夜における営業に関しまして、弊害が認められます場合に、個々の営業に対し、その深夜における営業につきまして必要な処分をなし得ることといたしますとともに、その処分をするに当りましては、その適正を期するため、法律の定めるところに従いまして、公開の聴聞の手続を経ることとしたのであります。
 第三は、罰則に関するものでありまして、以上述べましたような規定の改正の趣旨に即応しまして、必要な整備を行い、その適正を期したのであります。
 今回の改正におきまして、この法律にいう風俗営業に該当しない営業につきましても、改正の第二点として述べましたように、その深夜の営業につき、必要な限度において規制を加えることができることといたしましたので、この法律の名称を改めて風俗営業等取締法としたのであります。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
#5
○委員長(田中啓一君) 本案は、これより質疑、討論、採決と、順次行なっていくべきはずでございますが、御承知のように、前国会におきまして当委員会並びに本会議を全会一致をもって通過した法律でございます。従いまして、本日は、質疑、討論を省略いたしまして、採決に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(田中啓一君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。風俗営業取締法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#7
○委員長(田中啓一君) 全会一致と認めます。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(田中啓一君) 御異議ないと認めて、さように取り計らいます。
  ―――――――――――――
#9
○委員長(田中啓一君) 次に、一昨日予備審査のため当委員会に付託されました、昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律案を議題に供します。
 政府より提案理由の説明を聴取いたします。
#10
○国務大臣(愛知揆一君) ただいま議題となりました昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。
 本年度の災害による被害額は、昭和二十八年に次いで大きく、いわゆる公共施設にかかる被害額のみでも約七百五十億円に上っておりますが、そのうち七月、八月及び九月の災害による被害額は約七百億円でありまして、本年度の災害はこの三月間に集中していると言えるのであります。従いましてこれら七月、八月及び九月の風水害による被害の甚大な地方公共団体に対して、その歳入の不足を補うためまたは災害対策の財源とするための地方債の発行を特に認め、もってこれらの地方公共団体における財政運営の円滑を期する必要があるのであります。
 以上が本法律案の提案の理由であります。次に本法律案の内容の要旨につきまして御説明申し上げます。
 第一に、この地方債は、地方財政法第五条の特例として発行を認めようとするものでありまして、発行できる地方公共団体は、昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体のうち、政令で指定するものとしております。
 第二に、この地方債発行の目的は、地方税、使用料、手数料その他の命令で定める徴収金の減免による歳入の不足を補うため、または災害救助対策、伝染病予防対策、病虫害駆除対策、救農土木対策その他命令で定める災害対策に要する経費に充てるためであります。
 第三に、この地方債の資金は、資金運用部資金または簡易生命保険及び郵便年金特別会計の積立金をもって充てるものとし、また、その地方債の利息の定率及び償還方法は政令で定めることとしたのであります。
 以上が、昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#11
○委員長(田中啓一君) 本案に対する質疑は次回に譲りたいと存じますが……。
#12
○中田吉雄君 ちょっと。
#13
○委員長(田中啓一君) それでは、本案の質疑を行います。
#14
○中田吉雄君 実は、この件でないので恐縮ですが、愛知長官に聞くのはどうかと思いますが、岸総理あるいは赤城官房長官にお伺いしたいと思うのですが、自治庁長官は兼職でやっていかれるかどうかという問題であります。まあ警職法の過渡的あるいは一時的な措置としてとられた措置だと思うのですが、御案内のように、地方財政の規模は国家予算に匹敵しますし、三千数百の膨大な複雑な団体をかかえての重要な国会に臨む際ですので、私は、やはり専任を置かるべきだ。愛知長官は、まあ行財政について非常な深い造詣を持たれますし、特に地方行財政の問題が今国会で大きな際ですから、そういうことについては私は異論がありませんが、地方財政、地方自治の重要性にかんがみて、私は、すみやかに、やはりこういう警職法にからむ措置は一時的な措置だと思うのですから、専任していただきたいという、地方行財政のためにそういうことを一つ希望していますので、御伝達願いたいし、あるいは、何か這般の消息について御案内でしたら、一言お伺いしたいと思います。
 なおついでですから、もしこのままで過ごされるのでしたら、田中委員長のおはからいで、岸総理あるいは官房長官等に御出席を願ってはっきりしていただきたい。地方自治多難の折ですから、私はそういう見解を持っておりますので……。
#15
○国務大臣(愛知揆一君) ただいまのお尋ねに対しましては、お尋ねにもございましたように、私からお答えするのは不適当かと存じますが、私自身といたしましては全く御同感でございまして、重要な問題山積の折から、専任の自治庁長官が望ましいと、私はかように考えております。ただ、いつまでになるかわかりませんが、やっております間は全力を尽してやって参りたいと考えます。
#16
○委員長(田中啓一君) では委員長から、なお今の御要望、後段の点ですね、これは総理のもっぱら心配をしなければならぬ点だと存じますので、適当な機会に、それらの事情等あるいは方針等、ここで御答弁を願うことにいたしましょう。
 それでは、本案に対する質疑はこの程度に本日はとどめまして、これにて散会をいたします。
   午後零時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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