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1958/02/05 第31回国会 参議院 参議院会議録情報 第031回国会 地方行政委員会 第6号
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1958/02/05 第31回国会 参議院

参議院会議録情報 第031回国会 地方行政委員会 第6号

#1
第031回国会 地方行政委員会 第6号
昭和三十四年二月五日(木曜日)
   午前十時三十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月二十六日委員伊能芳雄君辞任に
つき、その補欠として西郷吉之助君を
議長において指名した。
一月二十六日委員岸良一君辞任につ
き、その補欠として島村軍次君を議長
において指名した。
一月二十七日委員植竹春彦君辞任につ
き、その補欠として泉山三六君を議長
において指名した。
一月三十日委員泉山三六君及び吉江勝
保君辞任につき、その補欠として井上
知治君及び左藤義詮君を議長において
指名した。
本日委員井上知治君及び本多市郎君辞
任につき、その補欠として郡祐一君及
び佐野廣君を議長において指名した。
  委員長の異動
一月二十八日田中啓一君委員長辞任に
つき、その補欠として館哲二君を議院
において委員長に選任した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     館  哲二君
   理事
           大沢 雄一君
           占部 秀男君
           鈴木  壽君
   委員
           郡  祐一君
           小柳 牧衞君
           佐野  廣君
           西郷吉之助君
           松澤 兼人君
           森 八三一君
  政府委員
   警察庁長官官房
   長       原田  章君
   警察庁長官官房
   会計課長    後藤田正晴君
   国家消防本部総
   務課長     横山 和夫君
   自治政務次官  黒金 泰美君
   自治庁長官官房
   長       松村 清之君
   自治庁長官官房
   会計参事官   中西 陽一君
   自治庁行政局長 藤井 貞夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査の件
 (自治庁、警察庁及び国家消防本部
 関係の今期国会提出予定法律案並び
 に昭和三十四年度予算に関する件)
○市町村職員共済組合法の一部を改正
 する法律案(内閣提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(館哲二君) これより委員会を開きます。
 ちょっとごあいさつ申し上げます。私、今度地方行政委員長に選任されたものでございます。はなはだ不なれなものでございますので、どうか委員各位の御支援によりまして、議事を運営していきたいと思います。よろしく御鞭撻のほどお願い申し上げます。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(館哲二君) 委員の異動について申し上げます。一月の二十七日に植竹春彦君が辞任されまして、泉山三六君が補欠選任されました。三十日に泉山君が辞任されまして、井上知治君が後任として選ばれました。また、二十六日には、岸良二君が、また三十日には吉江勝保君がそれぞれ辞任されまして、島村軍次君、左藤義詮君がそれぞれ補欠選任されました。さらに、本日井上知治君が辞任されまして、郡祐一君が補欠選任されました。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(館哲二君) 次に、今期国会開会中の委員会の定例日につきまして、昨日理事会を開きまして、御協議を申し上げましたのでありますが、当分の間は、従前通りに火曜日と木曜日並びに必要があれば金曜日をそれぞれ定例日としていこうというお話し合いになつたわけであります。その旨御了承いただきたいと思います。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(館哲二君) これから本日の議事に入りますが、まず自治庁、警察庁及び国家消防本部関係の今期国会提出予定の法律案並びに昭和三十四年度の予算に関します件を議題に供します。関係の政府委員からそれぞれ説明を聞くことにしたいと思います。
#6
○政府委員(松村清之君) それでは、お手元に「休会明け国会に提出予定の法律案調」というプリントが行っておると思いますが、その下に役所の名前が入っておりませんが、これは、自治庁所管の法律関係でございます。
 最初の欄に奄美群島云々と書いてありますが、これについて御説明を申し上げます。第一は、奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案でございますが、これは、改正の点が二つございます。
 一つは、港湾法によりますると、国が直轄工事のできる港は重要港湾ということになっておりますが、奄美群島の重要港湾以外の港につきましても、国が直轄工事が行えるように改正する、こういう点と、それから、現在奄美群島復興信用保証協会という法人がございまして、信用保証業務をやつておるわけですが、これを奄美群島復興信用基金に改組いたしまして、従来の信用保証業務のほかに、必要な資金の融通ができるように改正したい。このため、来年度の予算として一億円計上せられておるのでございます。これが第一の法律案でございます。これは、すでに衆議院に提出してございます。
 それから二番目は、地方自治法の一部を改正する法律案でございますが、これは、市町村立の高等学校の教職員につきまして、退職年金の算定上その在職期間を通算しよう、こういうことでございます。これはまだ国会に提出してございませんが、明後日の閣議にこれを諮る予定になっております。
 それから次は、市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案でございますが、これは、本日本委員会で御審議を始めていただくわけでございますが、これは、市町村職員共済組合ができました際に、従来の健康保健組合を引き継いだわけでございますが、その際に、一つは現在の市町村職員共済組合法できめられております給付以外に、いろいろな給付をやつておつた団体があるわけでございます。まあ附加給付でございますが、これにつきましては、本年末まで従前通りこの附加給付を続けていくということに現行法でなっておるわけですが、これをもう一年延ばしたい。それからもう一つは、この市町村職員共済組合法によりますると、短期給付の掛金、負担金の割合が、職員と当局側に半々になっておるわけでございますが、これも、従来の市町村の健康保険組合の場合に、市町村側の方がよけいに負担をしておった例が多いのでございますが、これも、一今年の末まで現行法で認められておるわけですが、これもあと一年延ばしたい。と申しますのは、地方公務員の退職年金の統一整備等について現在検討が続けられておりますので、もう一年延ばした上で、共済制度の法律改正によって解決をはかつていきたい、こういうわけでございます。
 それから、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案、これも衆議院の方にすでに提出済みでございますが、これは、選挙の各種の立会人、各種の管理者の費用弁償額、また人夫賃その他につきまして、実情に即応するようにその額を改正しようと、こういう内容のものでございます。
 それから、その次にございます地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案、これは、昨年の通常国会にも提案されておったのでございますが、この内容は、御承知かと思いますが、剰余金を積み立てておくという規定、それから地方団体の債務保証を制限する規定等を内容としておるわけでございますが、この法律案につきましては、いろいろ検討の余地がございまして、おそらくこの国会に、ここに件名は掲げてございますが、提案するに至らないのではないだろうか、こういうふうに考えておりますので、その点申し上げておきます。
 それから、次の地方交付税法の一部を改正する法律案、これは、地方交付税の算定方法の改正でございますが、これも現在検討中でございますが、近々提出の運びに至ると考えられます。
 それから、地方税法の一部を改正する法律案でございますが、これは「地方法税等の」と、「等」という字を入れることになっておりますから、その点つけ加えさしていただきます。これは、今回の減税関係の法律でございます。それとともに、固定資産税の制限税率の引き下げに伴いまして起債の特例を設ける、三十四年度において起債の特例を設けて、元利償還金の額に相当する額の補給をする、こういうことで、地方税法の改正と地方財政法の改正と、二つこの内容に含めますので、「等」という字を入れたわけでございます。これも現在審議中でございますが、近々提出の運びになると思います。なお、この際付け加えさせていただきたいと思いますのは、実は国税徴収法が大幅に改正になることになっておりますが、それに伴いまして、地方税法につきましても、徴税関係の規定について改正をしなければならないわけでございますが、これは少しおくれると思いますが、地方税法の改正として提出になる予定にしております。
 それから次は、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律の一部を改正する法律案、これは、いわゆる基地交付金に関する法律の改正でございまして、現在自衛隊の使っております飛行場、演習場はこれの対象になっておりますが、さらにこの対象の範囲を合理化するために、燃料庫、弾薬庫等も対象に加える、こういう改正でございます。
 それから、公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案、これは、来年度五億円出資金がふえることになっておりますが、それに伴います改正と、公営企業金融公庫の理事長を総裁というふうに改正する、この二つを内容とする法律案でございます。
 申し落しましたが、基地交付金の法律案は、すでに衆議院に提出してございます。
 それから、ただいまの公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案は、これも明後日の閣議にかかる予定になっつております。
 次に、自治庁設置法の一部を改正する法律案、これは、地方団体の財務会計制度がほとんど明治以来のままになっておりますので、これを今日に即応するように改正したい。そのために調査会を自治庁に設けまして案を得たい。こういうために、自治庁に地方財務会計制度調査会を設けるという規定でございます。これも明後日の閣議にかかる予定で、日ならず国会に提出されることと思います。
 それから最後に、総理府設置法の一部を改正する法律案、これは、固定資産の評価の適正化をはかるために、総理府に調査会を設けるという改正法律案でございまして、これはすでに国会に提出されてございます。
 それからなお、外書きしてございますが、先般政府の諮問機関でございます行政審議会から、自治省設置につきまして答申がございました。それで、自治省の設置法案につきまして、現在検討中でございますので、この点もあわせてお含み置き願いたいと思います。
 それから次に、自治庁関係の一般会計と特別会計と、一枚ずつ、予算関係の項目を書きましたプリントがお配りしてあるのでございますが、まず一般会計の分から御説明を申し上げます。
 第一は、新市町村の建設促進費でございます。これは、三十三年度は、七百十市町村を対象といたしまして、十五億七千百万円の予算でございましたが、来年度におきましては、対象市町村を七百二十五とし、十五億九千三百万円計上されております。二千二百万円増になっておるわけでございます。
 それから第二は、公明選挙推進費でございますが、これは三十四年度一億三千九百万円計上されてございます。これの数字を大まかに申し上げますと、一億が常時啓発費となっておりまして、臨時啓発費は四千万円ということになっておりまして、これに各省共通の節約等で増減されて、そこの備考にありますような数字になっておるわけですが、常時啓発費一億につきましては、これは毎年と同様でございますが、臨時啓発費四千万円は、これは、三十三年度は五千万円あったわけでございます。それが衆議院議員の選挙と参議院議員の選挙ということから、一千万円来年度減にされておるわけでございます。従って、本年度よりも来年度は一千一百万円減になる勘定でございます。
 それから、第三の参議院議員通常選挙費、これは来年度の参議院の選挙の関係の経費で、十七億一千二百万円計上されておるわけでございます。備考にございますように、この中には、一千万円でございますが、開票速報経費というものがこれに含まれておるのでございます。
 それから第四は、奄美群島復興事業費、これは本年度、三十三年度は十二億三千万円でございましたが、来年度は十三億計上されておるのでございます。
 それから、次の奄美群島復興信用基金出資金、これは、先ほど法律案のところで説明申し上げましたように、一億計上されております。
 それから六の地方交付税交付金、これは、来年度は二千四百八十六億円で本年度よりも二百四十六億ふえておるわけでございますが、これは、交付税率が一%引き上げられたことによるものでございます。なおこの中には、昭和三十二年度の清算分としての金額も入っておるわけでございます。
 第七は、これは法案で御説明申し上げました基地交付金でございます。これは、本年度と同様、来年度も十億ということでございます。
 それから八は、地方財政再建促進特別措置費、これは本年度の九億四千四百万円から八億五千百万円に減じております。これは、再建団体の再建債の利子が大部分でございまして、あと事務費は含まれているわけですが、財政再建の状況からして、これは当然減ってくるわけでございます。
 それから九は、その他の経費でございますが、来年度二億八千万で、本年度と比較すれば、十七億減っている勘定でございますが、これは、備考にございますように、この中には、本年度の衆議院の選挙関係の経費十七億四千万円が含まれておりますので、実質的にはふえておる勘定でございます。
 それから次は、終りにございます公営企業金融公庫出資金、これは先ほど説明申し上げましたが、これは五億来年度認められておるわけでございます。
 それから最後は、自治大学校の校舎の新築費として一千万円、これは主として基礎工事に使われるわけでございますが、一千万円計上されております。
 以上が一般会計の分でございます。
 次は、特別会計の分でございますが、これは、三十三年度と三十四年度と、表が逆になっておるわけでございますが、地方交付税交付金、これは先ほどの一般会計から移される部分でございます。
 それから入場譲与税譲与金は、これは、入場税が入場譲与税としてこちらへ来るものでございます。三十四年度百七十八億でございます。
 それから地方道路譲与税譲与金、これも地方道路税がこちらへ移されるわけですが、百四十八億。
 特別とん譲与税譲与金、これが七億五千一百万、こういう状況になっております。
 以上、大体予算の概要の説明を終ります。
#7
○松澤兼人君 予定法律案ですけれども、大体この程度であつて、これ以上問題のあるような法律案を予定されていないということですか。
#8
○政府委員(松村清之君) ただいまのところ、これ以外に予定しておりません。むしろこの中で先ほど申しましたように、落す法案がございましても、つけ加えるものはただいまのところございません。
#9
○松澤兼人君 地方公務員制度に対するいろいろ問題は聞いているのですけれども、この国会ではそういうものをお出しにならないのですか。
#10
○政府委員(松村清之君) 地方公務員関係は予定しておりません。
#11
○委員長(館哲二君) それでは次に、原田警察庁官房長。
#12
○政府委員(原田章君) この再開されました国会におきまして御審議をお願いいたしまする政府提出法案としましてただいま考えられておりますのは、お手元にお配りいたしました警察庁関係提出法案、警察法の一部を改正する法律案でございます。これは、現在警察庁の付属機関として科学捜査研究所というのがございますが、これは犯罪捜査を科学的に研究をし、あるいは実験をするという所でございますが、最近少年犯罪が非常に多くなって参りまして、もちろんその他の犯罪も非常に多いわけでありますが、特に少年犯罪の非行につきまして、これの原因探究並びにこれを適切に予防をするという上からいたしまして研究をし、実験をするために科学捜査研究所を拡充いたしまして、少年の非行防止その他の犯罪の防止という研究部門をつけ加えることにいたしたいのであります。
 それからまた、最近の交通事情の複雑化に伴いまして、交通事故も非常に多くなって参っておりますし、こういう関係からいたしまして、交通事故を防止するために、心理学的、社会学的、いろいろな面からこれが防止のための研究実験を行うために、交通研究面におきましても、この科学捜査研究所を拡充いたすことによりましてこの部門を取り入れたいということで、科学捜査研究所を拡充いたしまして、こういう防犯少年部と交通部、この二部を加えたいという区面からいたしまして、名称も、従来の科学捜査研究所を、科学警察研究所ということに改めたいというのがこの警察法の二部改正法律案の内容であります。すでに衆議院地方行政委員会におきまして御審議を始めていただいておるような次第でございます。
 次に、予算関係につきまして申し上げたいと思います。お手元に表をお配りしてあります。昭和三十四年度警察庁予算としまして計上されました金額は、百三十五億二千二百余万円でございます。
 御案内の通り、警察庁予算に計上されまする経費は、国庫で直接支弁する経費と都道府県警察に対する補助金とであります。
 国庫で直接支弁する経費は、警察庁及びその付属機関並びに地方支分部局自体の人件費、通信、鑑識、教養などの施設の維持費、警察活動費その他一般事務費のほか、警察法第三十七条第一項の規定に基きまして、都道府県警察に要する経費のうち、教養、通信、装備、鑑識等全国的に統轄及び調整をはかる必要のある事務並びに警衛警備及び国の公安にかかる犯罪その他特殊の犯罪の捜査に要する経費でありまして、この国庫支弁の経費は、九十九億九千余万円を計上いたしております。その内容のおもなものを申し上げますと、第一は、警察庁一般行政に必要な経費三十億三千四百余万円でありますが、これは警察庁、付属機関、出先機関の職員並びに地方警務官等の人件費二十八億三千八百余万円のほか、警察庁及びその付属機関、出先機関の一般事務費、各所修繕費であります。なお、この中には、先ほど申し上げました警察法一部改正によりまして拡充されまする科学警察研究所の拡充及び警察通信機構の充実に伴う警察庁職員の増員三十八名の人件費が含まれております。昭和三十三年度に比較しまして、二億千二百余万円増となっておりますが、これは昇給、昇格、増員等に伴う人件費の増であります。
 第二は、警察機動力の整備に必要な経費二十億三千百余万円でありますが、これは、警察車両の購入、警察装備品及び警察通信の維持管理並びに整備等に要する経費でありまして、昭和三十四年度は、前年度に引き続き警察機動力を増強するため、老朽車両の廃車入れかえにあたり、車種の合理化をはかり、パトロールカー百七十三台、捜査用車百九十九台、白ハイ百二台、輸送車百三十四台等警察用車両七百三十九台を購入し増強整備するため必要な経費五億二千七百余万円、県内移動用超短波施設について移動局増設百七十七局、改修九十局並びに固定局増設十六局の増強整備に要する経費一億九千六百余万円、マイクロ多重施設を設置し、警察電話の幹線回線を増強するために必要な経費五千九百余万円、一斉指令装置六十六台の整備に要する経費二千百余万円、写真電送装置十四台の新設経費千六百余万円等を計上致しております。その他は、現有の警察通信の維持等に必要な経費八億九千七百余万円、地方警察官増員に伴う拳銃購入費二千九百余万円。警察装備品の維持整備に必要な経費二億八千四百余万円がおもなものでありまして、前年度に比較しまして、総額で一億六千四百余万円の増となっております。
 次には、警察教養に必要な経費四億八千百余万円であります。この経費は警察学校入校生の旅費三億二千百余万円のほか、学校施設の各所修繕費及び学校における教育訓練を行うための教材その他に必要な経費であります。前年度に比較しまして、既定経費は節約により減額いたしておりますが、地方警察官の増員に伴う教育訓練費千五百余万円、体育教材視聴覚教育用資材等の整備費四百余万円を計上いたしておりますので、千四百余万円増となっております。
 第四は、警察通信教養に必要な経費二千四百余万円でありますが、通信学校生徒の入校生旅費千百余万円のほかは、通信学校の教養に要する教材の購入、通信施設の調査研究等に必要な経費でありまして、節約によりまして四十五万円の減となっております。
 次には、刑事警察に要する経費七億七千七百余万円でありますが、国費負担となる暴力団犯罪、その他一般刑法犯の取締りに要する活動経費三億二千七百余万円、全国の犯罪鑑識施設の維持運営に要する器材の購入費及び消耗品費二億八千五百余万円、鑑識活動に要する経費五千六百余万円、検案解剖委託費二千七百余万円、犯罪統計事務に必要な経費千九百余万円のほか、犯罪捜査及び犯罪鑑識に関する調査、企画、指導等に要する事務費であります。前年度に比較しますると、既定経費については節約をいたしておりますが、暴力団取締り経費について千五百余万円を増額計上いたしましたほか、新規にマイクロ写真装置の採用等、鑑識活動の科学化に要する経費千四百余万円、テレタイプ及びIBMと警察通信機構を結合し、警察事務の総合機械化、能率をはかるために必要な試験実施の経費六百余万円を計上致しておりますので、総額では二千三百余万円の増となっております。
 第六は、保安警察に必要な経費二億六千二百余万円であります。この経費は、防犯警察、少年警察並びに密貿易、密造酒、売春その他特別法令違反の取締り活動費二億二千四百余万円、行幸啓の警衛及び外国使節の警護に要する経費三千百余万円のほかは、警察庁及び地方支分部局における防犯、警ら制度、交通取締りに関する企画、指導等に要する経費でありまして、前年度に比較しますると、少年関係事犯取締りに要する経費七百余万円、外国使節の警護旅費百余万円等を増加計上いたしております。
 第七は、警備警察に必要な経費十八億三千九百余万円であります。この経費は、機動隊の日額旅費七千二百余万円、集団の威力をもってする不法行為事件の取締り及び警察訓練に要する活動経費十二億七百余万円、外事関係事犯の捜査取締りに要する活動経費及び密航監視哨に要する経費四億四千六百余万円のほかは、カメラ、フイルム等の器材並びに消耗品その他資料集収のための事務費でありまして、前年度に比較いたしますと、七千七百余万円の増となっております。
 第八は、警察電話の専用回線の維持に必要な経費でございます。これは十三億九百余万円でありますが、警察電信電話回線を維持するため、日本電信電話公社に対しまして支払う経費であります。
 第九は、科学警察研究所に要する経費二千七百余万円でありますが、犯罪捜査についての研究及び実験並びにこれらを応用する鑑定及び検査に要する資器材の維持費、消耗品費、事務費千九百余万円のほか、ただいま法案で御説明申し上げましたように、新規に犯罪及び少年の非行防止並びに道路交通の円滑と危険の防止についての研究及び実験に関する経費八百余万円を計上いたしておりまして、前年度に比較いたしますると、七百余万円増となっております。
 第十は、皇宮警察に要する経費二千五百余万円でありますが、これは、新たに東宮御所が赤坂の方に移りますので、新規に赤坂護衛署の拡充に伴う経費等を計上いたしておりますので、前年度に比較いたしますると、四百余万円の増となっております。
 第十一は、参議院議員通常選挙並びに地方公共団体の首長及び議会議員の選挙取締りに要する経費四千七百余万円でありますが、前回の選挙の際とほぼ同額計上いたしております。
 第十二は、警察施設費の一億千四百余万円でありますが、一般行政に属する施設費としましては六千六百余万円であります。これは、警察庁所管の国有財産の維持改修その他施設の維持整備に要する経費であります。それから舟艇建造に要する経費としまして四千七百余万円でございますが、これは、警察用舟艇の減耗補充のための建造費であります。
 次に、都道府県警察に対する補助金について申し上げます。都道府県警察に対する補助金は、警察法第三十七条第三項の規定に基きまして、都道府県負担となる警察費のうち人件費、被服費その他通常職員設置に伴う経費以外の経費について、その半額を国庫から補助するものでありまして、これが三十五億三千二百余万円を計上し、前年度に比較いたしますると、二億三千百余万円の増となっております。
 その内容のおもなものを申し上げますと、第一は、一般行政費補助金の三十億三千六百余万円でありますが、これは、一般の犯罪捜査、雑踏警戒、交通取締り、外勤活動その他警察活動に要する経費の十一億六千三百余万円、警察用車両の燃料費及び修繕費、自動車の購入及び維持費、交通規制用器材の購入及び維持費など警察装備に要する経費九億千四百余万円のほか、都道府県で負担することになっている警察電話の専用料その他警察活動に伴う事務費に対する補助金の九億五千七百余万円であります。前年度に比較してみますると、暴力団取締りに要する経費につきましては千四百余万円、青少年の非行防止に必要な経費につきましては七百余万円、交通規制及び取締用資器材の整備費につきまして千三百余万円、駐在所派出所経費について二千余万円をそれぞれ増額計上いたしましたほか、地方選挙取締りに要する経費二千百余万円、それから、地方警察官増員に伴う貸与品購入費、採用試験事務費等六百余万円、警察電話の専用料二千百余万円増等によりまして、総額では九千百余万円の増額となっております。
 第二は、警察施設費に対する補助金三億七千六百余万円であります。この経費は、都道府県警察本部、警察署、派出所その他の都道府県警察庁舎の新増改築及び補修に必要な経費でありまして、前年度に比較しまして、警察署の少年補導室の新設整備及び大都市警察の総合保護収容所の新設に要する経費千九百余万円を増額計上いたしております。
 第三は、警察官待機宿舎の整備費に対する補助金一億二千万円でございますが、これは、刑事、警備の専従員等常時待機を必要とする警察官の宿舎の建設に要する経費に対する補助金でありまして、昭和三十四年度より新規に計上することとなつたものでございます。昭和三十四年度警察庁予算の内容は、以上の通りでございますが、この予算をお認め願いました以上は、予算を最も効率的に使用いたしまして、治安維持のため万全を期したいと思っております。
#13
○委員長(館哲二君) では次に、横山国家消防本部総務課長。
#14
○政府委員(横山和夫君) 消防関係で本国会において御審議いただきます予定にいたしておりますものは、お手元に印刷物があります通りに、消防組織法の一部を改正する法律案と消防法の一部を改正する法律案の二つでございます。これらは、二つとも御案内のごとく、一昨年の十月に消防審議会の答申を受けまして、自来その答申の制度化につきまして検討を加えて参りましたものを成案化したものでございます。
 消防組織法の一部を改正する法律案は、市町村が消防の活動主体として第一次的な責任を持つという現行制度の建前を堅持しつつ、国及び都道府県がこれを補完的に補っていく、こういう建前のもとにおきまして、国、都道府県、市町村の消防内容の充実をはかろうとするものでございます。国の関係におきましては、国家消防本部の組織を整備いたしまして、新たに付置機関として消防審議会を設け、あるいは現在の消防講習所を昇格いたしまして消防大学校を設置いたしまして、あるいは現在あります付置機関である消防研究所の内容の充実をはかったりというような点を考えておるわけでございます。都道府県につきましては、市町村が立てますところの火災防禦計画の作成の指導を行う。あるいは県の学校を充実いたしまして、教養、訓練を徹底するというような点を中心に行う予定であります。
 なお、市町村につきましては、現在市町村の消防庁につきましては何ら任用資格が定めてございませんので、この任用資格を定めたり、また、消防団長の職務につきましても、その重要性にかんがみまして、これを法律上明確にするというような方途を講ずることによりまして、市町村の消防の充実と合理化をはかっていきたいというような点がおもな点でございます。
 消防法の一部改正法案の内容は、現在消防法の第三章に、危険物の取締りに関しまして規定をしているのでありますが、この内容が、細部を法で市町村の条例の制定にゆだねておりますために、今日なお、半数近くの市町村では条例を制定いたしておりません。なおまた、条例の内容につきましても、非常に不統一な点があるというようなことからいたしまして、審議会の答申に基いて、これを法令で規定することに変える。なおまた、それに伴いまして、危険物行政の強化のために、取扱い主任者等の資格試験を国家試験として、都道府県知事に委任して執行せしめるというような、危険物行政の整備合理化をはかるというのが主たる内容でございます。なおこのほかに、消防審議会の答申を実現します一環として、消防施設強化促進法の一部改正を企途いたしたのでございますが、予算関係の面におきまして、内容であります補助率三分の一を二分の一に切り上げる、あるいは補助対象を広げるというような面において、予算的にそのような運びに至らなかったために、この法案は提出をいたさなかったわけでございます。御了解を得たいと存じます。
 次に、昭和三十四年度の予算関係でございますが、これは、お手元に「昭和三十四年度予算調」という印刷物がございますので、それによりまして御説明させていただきたいと思います。
 前年度の予算総額は六億三千余万円であったのでございますが、一億一千六百余万円の増額によりまして、七億四千七百三十二万円と相なつたわけでございます。この内訳は、国家消防本部に必要な経費といたしまして一千余万円の増額を見ております。この中には、先ほど消防組織法及び消防法の改正法案で申し上げましたような内容を盛りますために、それに見合う予算といたしまして、金額はわずかでございますが、その方向づけのされた予算が組まれているわけでございます。それは、ここに印刷してありますように、人件費におきまして五人の増員を見ております。なおまた、物件費の面におきましては、法律の改正分に見合う意味合いにおきまして、消防施設整備費補助事業の実施に要する経費、なおまた、法律改正に伴いまして、その普及宣伝等に要する経費三十七万円、先ほど組織法の改正で御説明申し上げました消防審議会の設置運営に要する経費といたしまして四十四万円、さらに、二名の増員によりますところの調査指導の徹底を期するという意味の調査指導経費といたしまして四十万円余が含まれているわけでございます。なお、消防大学校の設置の問題につきましては、ここにありますように、五百七十万円ばかりの経費が認められているわけでございます。なお、研究所の関係におきましては、先ほど申し上げました危険物の取締り面の改正に伴います技術的な研究をする意味合いにおきまして六十二万四千円ばかりの実験費が計上されております。
 その次に、消防施設整備費補助に対する予算でございますが、これは、三十三年度が五億五千万円でございましたものが、一億円の増額によりまして六億五千万円となっているわけでございます。
 この一億円の増額分は、下に掲げておりますように、市町村分が八千二百余万円、都道府県分として千七百八十万円を一応計上いたしてあります。この都道府県の千七百八十万円の内訳は、この三十四年度から新たに都道府県の消防学校の設置に対しまして三分の一を国庫補助するということにいたしまして、五校分の経費千三百七十五万円が計上してあります。なお、消防施設の補助事業等のいわゆる指導監督費といたしまして四百五万円、計千七百八十万円が県に対する補助として組まれておるわけであります。特に都道府県に対する消防学校の設置費補助は、この三十四年度が最初でございます。以上が一億円の増額になりましたものの内訳の概要でございます。
 その次に、消防団員等公務災害補償責任共済基金に対します補助の関係でございますが、これは、発足いたしました当初は、基金に対しまして四千万円程度の補助金を政府は出すということで発足いたしたのでございますが、その後の経理面におきまして若干蓄積等もございまして、昨年から事務費を一応国の経費で見て、その他の補償費は掛金を中心としてまかなっていく、こういう方式をとつておりまして、昨年が事務費は八百三十九万円を計上しておったわけでございますが、本年は百三十九万円ばかり増額になりまして、九百六十九万余円が事務費全額として計上を見ておるわけであります。
 それから、日本消防協会に対します事業委託費は、三十三年度一千万円でございましたが、今年度五百万円増額になりまして、合計千五百万円に相なっております。この使途の主たるものは、火災予防宣伝あるいは消防機器の巡回修理、さらに教養訓練を都道府県とタイ・アップいたしまして強力に進めて参る、そういうような面に主として使われる経費に相なっておるわけでございます。
 以上、簡単でございますが、昭和三十四年度の予算の概要を御説明申し上げました。
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#15
○委員長(館哲二君) この際に、委員の異動がありましたので、御報告申し上げます。本多市郎君が辞任されまして、佐野廣君が補欠選任されました。
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#16
○委員長(館哲二君) 何か今までの説明に御質疑ありましたら……。
#17
○占部秀男君 法律案の提出されるやつの問題ですが、先ほど松澤先生から、地方公務員関係の法律案についてのあれがあったわけですけれども、今度出さないというものの中には、退職年金法の問題ももちろん一緒に含まれていると思うのですが、その点も、そういうふうに了解してよろしゅうございますか。
#18
○政府委員(松村清之君) その通りでございます。
#19
○占部秀男君 次に、政務次官にお伺いしたいのですが、実は、大臣が来られたらば大臣にお伺いしたいと思ったのですけれども、この間出ておりました今国会の予定法律案の中に、検討中のものとして、実はこの前ちょっと騒ぎを起した警職法についての問題があるわけです。警職法は、今度の国会へ出すか出さないかということを検討中だということが書いてあるのですけれども、赤城官房長官に聞くと、これは検討することをさらに検討するのだというような話だったのですが、この点、今度の国会に出ないと思うのですけれども、はっきりとその点をお伺いしたい。
#20
○政府委員(黒金泰美君) 実は私、自治庁の警察問題でないのでございますが、官房長からでよろしゅうございますか。
#21
○占部秀男君 ええ。
#22
○政府委員(原田章君) まあ検討中のものとしまして入れてございます。その含みは、よく私からは申し上げられませんが……。
#23
○占部秀男君 じゃこれは、大臣が来たら一ぺん……。
 もう一つだけ聞きたいのですが、次官でもけっこうなのですが、それは、先ほど西郷先生からお話があった地方財政計画の問題ですが、これは、国の予算が出ているので、はっきりと、いつごろ出せるのだということを明確にしてもらいたいと思うのです。
#24
○政府委員(黒金泰美君) これは、実は今日衆議院の方に出しまして、今御説明いたしております。こちらの方はおくれて申しわけなかったのですが、きよう、こういう法案の概要の御説明もありましたので、それが終ったあと、あるいは明日になりますか、皆さんの御都合でもって、できるだけ早い機会に御説明申し上げたいと、こういう気持でおります。
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#25
○委員長(館哲二君) それでは、今までの説明につきましての質疑は一応この程度にとめまして、本院に先議として提出されています市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案について、提案の理由を聞いておきたいと思います。
#26
○政府委員(黒金泰美君) ただいま議題となりました市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案の提案理由と、その要旨を御説明申し上げます。
 現行の市町村職員共済組合法においては、市町村職員共済組合の、いわゆる附加給付及び短期給付に要する費用についての市町村の負担に関する特例が昭和三十四年十二月三十一日まで認められているのでありますが、この法律案は、これらの特例が認められる期間を昭和三十五年十二月三十一日まで延長しようとするものであります。
 市町村職員共済組合の発足の際、健康保険組合の権利義務を承継した組合は、昭和三十四年十二月三十一日までの間は、当該健康保険組合が行なっていた附加給付を、引き続いて行うことができることとされており、また、健康保険組合を組織していた市町村で職員である被保険者の負担する保険料より多額の保険料を負担していたものについては、昭和三十四年十二月三十一日までの間は、引き続き、組合の短期給付に要する費用は、市町村と職員との折半負担の建前にかかわらず、市町村において組合員より多額の負担をすることができることとされていたのでありますが、いずれもその特例期間を一年間延長し、昭和三十五年十二月三十一日まで、これを認めようとするものであります。
 市町村職員共済組合に、附加給付を認めるべきかどうか、また、短期給付に要する費用について市町村の負担金と職員の掛金との負担割合をどのように定めるべきかは、種々議論のあるところでありますが、地方公務員を通ずる統一的な共済制度について検討が進められている折でもありますので、この際は、これらの特例期間を一年間延長することにいたしたのであります。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#27
○委員長(館哲二君) 本案に対する詳細な説明ならびに質疑は、次回に譲ることといたしたいと思いますが、いかがでございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(館哲二君) それでは、さよう決定いたします。
 ちょっと速記をやめて下さい。
   〔速記中止〕
#29
○委員長(館哲二君) 速記を始めて下さい。
 それでは、財政計画につきましては、資料が来ておるようでございますから、それを御配付申し上げまして、それの検討は次の機会に譲ることにして、本日は、これで散会いたします。
   午前十一時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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