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1947/10/18 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第29号
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1947/10/18 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第29号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第29号
昭和二十二年十月十八日(土曜日)
    午前十一時二十四分開議
 出席委員
   委員長 正木  清君
   理事 高瀬  傳君 理事 前田  郁君
      井谷 正吉君    島上善五郎君
      館  俊三君    志賀健次郎君
      原   彪君    矢野 政男君
     小笠原八十美君   岡村利右衞門君
      田村 虎一君    中野 武雄君
      増田甲子七君    飯田 義茂君
      木下  榮君
 出席政府委員
        運輸事務官   郷野 基秀君
 委員外の出席者
        專門調査員   岩村  勝君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 道路運送法案(内閣提出)(第四七號)
    ―――――――――――――
#2
○正木委員長 會議を開きます。
 これより道路運送法案を議題として質疑を續行いたします。質疑はこれを許しますが、その前にまず委員長から、過日當委員會がC・T・Sのスカー氏、パウエル氏、ストウーブカー氏に非公式でありまするが、お目にかかつて、本法案について會談をいたしたわけでありまするが、それの經過を簡單に申し上げたいと思います。ちよつと速記をやめて……。
    〔速記中止〕
#3
○正木委員長 委員長から政府委員に質問をいたします。第四條の項で主務大臣の職權の委任事項でありますが、これに對して委員會としては、府縣廳に一切を任したらばどうかという意見を、自動車事務所をさらに強化して中央と直結するところの機關にして、これに任してはどうか、こういう意見とにわかれているわけであります。さらに輕車輛その他については、府縣知事、地方市町村長ということに意見の一致を見ているのでありますが、これに對する政府の所見をお伺いします。
#4
○郷野政府委員 第四條によりまして、職權の委任を受けます普通の行政官廳といたしまして、ただいまあります自動車事務所を今後におきましても整備充實いたしまして、この機構を通じまして專門的な行政機關といたしまして、必ずしも府縣の區域にとらわれない交通經濟の實情に應じました行政をいたしてまいりたい、かように考えております。從いましてただいま委員長のお話のございました第二の方向によらしていただきたいものと考えます。なおお話にございました通り、自動車事務所を鐵道局の所管から離しまして、これを監督行政の機構といたしまして、本省にただちに結びつけるという方向について研究いたしたいと存じます。なおその點につきましては、特定の自動車事務所を指定いたしまして、その府縣の自動車事務所に共通いたします問題につきまして、その總合調整を取扱わせるという考え方につきまして研究いたしたいと存じております。
 次に輕車輛の行政でありますが、これにつきましては現在におきましても、旅客の輕車輛は市町村長にその行政を取扱つてもらうように考えております。貨物の輕車輛につきましては、事業の監督につきましては、現在各地において營んでおります小運送營業、これとの關係もございまして、自動車との關連も考えていかなければならぬという面もございますので、必要の最小限度の監督法規をつくりまして、運營に當るつもりでございますが、これはやはり自動車事務所の線におきまして行政を擔當させていただきたいと考えます。但しすでに御説明申し上げました通り、貨物輕車輛の檢査の仕事はこれは法律の對象としない。さしあたり檢査は貨物輕車輛につきましては省略するという考えであります。
#5
○正木委員長 第八條の道路運送委員會についてお尋ねいたします。當委員會としては諮問的であつてもやむを得ないという結論に到達したわけでありますが、委員の一部からは、あくまでもこれは決定機關にすべきであるということが議論になつたわけであります。そにで現在の日本の行政の建前上、決定機關とすることが妥當であるか。また實質的には決定機關ではあるが、法文上の取扱方はやはり諮問的な機關で、公式には大臣があくまでも責任を負うべきものである。こういう見解をもつのでありますが、この委員會を決定機會にした場合の行政的な處置等について、この機會に政府の御所見を伺つておきたい。
#6
○郷野政府委員 この道路運送委員會を決定機關といたしまして、行政官廳の性格をもたせますことは、憲法違反というところまでは議論はできないと思いますが、少くとも憲法の精神から考えまして疑義が生ずるものと考えます。從いまして現在の段階におきましては、これを諮問機關の形式をとりまして、御趣旨に副うように實質的にはその委員會の意思によりまして行政運用に當るということにいたしまして、實質的には決定機關であるかのごとき運用を十分にはかつてまいることが適當であると考えておる次第でございます。
#7
○正木委員長 次に道路運送委員會の重要性に鑑みまして、政令で規定しようといたしますこの委員會の組織、運用、委員の數、任期等は、むしろ法律で規定すべきであるというように委員會としては意見が一致しておるのでありますが、これに對する政府の所見をお伺いします。
#8
○郷野政府委員 この組織に關する重要な事項を法律で規定するという御意見に對しましては、私どもといたしましてもその御趣旨に副うようにいたしたいと存じます。
#9
○正木委員長 次は地方委員會の組織區域でありますが、委員會としては府縣單位ごとにつくるべきであるという意見と、それから現在の鐵道局のあります行政區域單位ごとにつくるべきであるという意見にわかれておりますが、政府の御所見をお伺いしておきます。
#10
○郷野政府委員 地方の道路運送委員會は、重要なる行政事務を實質的に決定いたしてまいるような使命をもつております。なお自動車の道路行政一般につきましては、先ほど申し上げましたように、府縣の單位を超えまして、交通經濟の實情に應じました行政をしてまいらなければならぬものと考えますので、鐵道局の區域を大體標準にいたしました行政の單位を定めまして、これによりまして地方の道路運送委員會を設置していただきたいと考えます。
#11
○正木委員長 委員の數と任期であります。委員會としては中央委員會の設置される區域も問題になりますが、大體原案では一名でありますけれども、二名という意見が壓倒的のようであります。さらに任期の點については二年説が壓倒的でありますが、かりに四年にする、あるいは五年にするというような場合に、交代制をとるべきであるということも非常に議論されておるのでありますが、これに對する政府の御所見を伺つておきます。
#12
○郷野政府委員 委員の數につきましては、この道路運送委員會が實際に行政の運用に當りまして、重要な事項を實質的に決定をしてまいるという使命をもつておりまする關係から申しまして、委員の方がそのおのおの選ばれました地域における國民を代表し、また專門家としまして交通運輸全般についての知識をもたれまして、責任をもつて事務を處理していただくという建前から申しまして、委員の數は多くない方がいいと考えております。從いまして各都府縣から一人ずつの委員を推薦していただきまして、北海道は特殊の事情によりまして數名の委員を出していただくという機構によりまして、委員會を構成さしていただくことが適當であると考えております。
 なお任期の點につきましては、專門的な仕事を長い御經驗を積んで處理をしていただきたいという考え方から、できるだけこれを長くしていただくことを希望いたします。從いまして任期につきましては、私どもの原案の五年に近いところで御決定を願うように希望する次第でございます。
 なお委員の交代をせられることにつきましては、任期にさしあたり當初差を設けてまいりますことは、非常に適當なことであろうと私どもも考えるのでございます。
#13
○正木委員長 次に委員の資格についてであります。委員の兼職禁止が當委員會で非常に有力な論議になつたのでありますが、これに對する政府の見解を承つておきたいと思います。
#14
○郷野政府委員 道路運送委員會が實質的に行政の運營の中心になつていくという考え方からしまして、委員の資格について兼職禁止の規定を設けられますことは適當であろうと存じます。從いまして原則としてこういう御趣旨の規定を設けていただくことにつきましては、私どもも非常に結構であると考えるのでございます。
#15
○正木委員長 委員長の質問は終ります。本日はこれにて散會します。次會は來週の月曜日午後一時より開會いたします。
   午前十一時五十二分散會
ソース: 国立国会図書館
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