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1947/11/06 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第33号
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1947/11/06 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第33号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第33号
昭和二十二年十一月六日(木曜日)
    午後二時一分開議
 出席委員
   委員長 正木  清君
   理事 高瀬  傳君 理事 佐伯 宗義君
   理事 前田  郁君
      重井 鹿治君    島上善五郎君
      館  俊三君    成重 光眞君
      志賀健次郎君    原   彪君
      堀川 恭平君    矢野 政男君
     小笠原八十美君    田村 虎一君
      高橋 英吉君    木下  榮君
      前田 正男君
 出席政府委員
        運輸事務官   郷野 基秀君
 委員外の出席者
        專門調査員   岩村  勝君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 道路運送法案(内閣提出)(第四七號)
 地方鐵道法の一部を改正する法律案(内閣提
 出)(第八一號)
    ―――――――――――――
#2
○正木委員長 會議を開きます。
 これより地方鐵道法の一部を改正する法律案を議題として質疑にはいります。質疑はこれを許します。重井鹿治君。
#3
○重井委員 この間運輸大臣から大體の説明がありましたが、補足的にその關係の局長からもう少し詳しく御説明いただきたいと思います。
#4
○郷野政府委員 それでは私から一應地方鐵法の一部を改正する法律案につきまして補足的に御説明申し上げたいと存じます。
 索道の行政事務につきましては、昭和三年に遞信者から當時の鐵道省に移管せられまして、これに關する監督の規則も昭和二年の遞信省令第三十六號の索道事業規則をそのまま踏襲いたしまして今日に至つておるのであります。現在索道の企業といたしましては、戰爭のため廢止を餘儀なくせられたものもございまして、その數も全國的には多いわけではございませんが、營業用の索道が十二、專用索道が二十五ございます。今後資材や資金が融通できるようになりまするならば、鐵道に比べまして施設は簡易でございますし、建設費もさほど多額を要しませんので、相當地方的に發展を見るものと豫想せられるのでございます。また運送設備は大して大なるものでございませんが、公共的な事業でありまして、特に危檢防止の點から十分この監督を必要とすることは申すまでもないのでございます。しかるに、索道事業規則は法律に根據のない省令でございますから、御承知のごとく昭和二十二年法律第七十二號の規定によりまして、本年末をもつてその效力を失うことに相なるのでございます。政府におきましては、索道は地方鐵道と同様に、道路を使用いたしません運送施設でございますから、これら類以の施設による運送事業を一つの體系にまとめまして、現在の地方鐵道法を民主的なものに改正いたしまして、準備のでき上り次第、國會に提案いたしまするように準備の研究をいたしておりますことは、運輸大臣から御説明のございました通りでございます。ただその改正に至るまでの間、短期間とは申しながら、索道事業規則の失效によりまして、何ら監督の規定がないということになりましては、公共の福祉の維持竝びに危檢防止の點からいいまして、遺憾でございますので、現在專用鐵道規定の態もございますので、暫定的な措置といたしまして、地方鐵道法の第一號の第三項に索道に關する規定を入れまして、詳細の規定は命令に譲ることにしていただきたいと考えておるのでございます。委任せられまする命令におきましては、暫定的なことでもございまするから、現在の索道事業規則を整備いたしまして、ほぼ同權の規定を置くことにいたしたいと考えております。
 次に第二十九條の規定でございます。これは地方鐵道業者の軍供用義務の規定でございまして、新憲法の施行に伴いまして當然その效力はないわけでございますので、この際併せて削除いたしまして整備いたしたいと考えております。
 なお附則におきましては、この法律の施行期日を明年の一月一日といたしましたのは、現在の索道事業規則が本年末まで有效でございますので、その關係からさようにいたした次第でございます。
#5
○正木委員長 次の質疑はありませんか。
#6
○小笠原委員 この地方鐵道の問題で簡單に承つておきます。國鐵のように、經營合理化問題で赤字補填のためにいろいろな御心配をなされ、またわれわれとしても、それについてはいかにして補填すべきやということが重大問題である。内部整理によるか、あるいは一般國民の負擔によるか、あるいは値上げによるかというのは重大問題で、これすらまだ運輸省の方においては方針をきめておらぬ。今日物價廳しかり、大藏省しかりというような状態で、國民を迷わせておる。しかしながらこれは國家であるがゆえに、一般財政の方から補填して、辛うじて間に合わしておるのでありますが、地方鐵道の方の會社は一月遅れたら皆破産の状態になるのであります。それを監督しておるあなた方は、悪いところだけを監督するということでなくて、實際經營面について何か御方針が確立していなければ、事業家は皆倒れるという状態にあるのであります。この問題について、自分の國鐵のとは私鐵會社の方は、これは姉妹會社と申しますか、交通關係、小運搬等と同じことで、いろいろな細胞關係において密接な關係にあるその方面の地方鐵道の經營に對して、こういう物價がますます暴騰する、資材で困難をするというような場合におきまして、何かここに御方針を立てておかなければならぬので、この法律の改正は小部分でありますけれども、これは重大問題であるから、その點は何か御研究なされておられるか、また近い將來において、その研究の結果を發表する段取りに至つておられるのであるか。その點を御發表願いたいと思います。
#7
○郷野政府委員 お答え申し上げます。地方鐵道の經營の状態につきましては、先般七月に運賃の改正を見まして、また本年度の物資の割當の計畫におきましても、地方鐵道の線路の状態が非常に悪い。またこれが運輸力の確保の上におきまして相當憂慮せらるべき状態にあることを考えまして、この點につきましても、經濟安定本部の割當、また鐵道總局との間に打合せをいたしまして、國有鐵道の古レールをまわしてもらうというふうな方法をとりまして、鋭意資材の確保につきましても努力を進めております。運賃の問題につきましては、この七月に改正をいたしまして、貨物關係は國有鐵道と同じように三倍半、旅客運賃につきましては二倍半ないし四倍半の値上げをいたしたのでございまするが、その後の物價體系によつてきまつてまいりまする實情を見ますると、その當時運賃値上げの基礎に使いました物價と相當開きが出てまいつておるような次第でございます。その後また運輸量の點におきましても、必ずしも豫定通りの増進を見ていないというふうなものもございまして、經營につきましては、今なお非常に困難な状態が續いております。從いまして、私どもといたしましては、ただいまこの現状を基礎といたしまして、あらゆる方法を講じまして、經營の合理化をはかつてもらうということはもちろん前提といたしておりまするが、經營の實情に合いました運賃の改正ということも、この際必要でないかというふうに考えております。しかしながら、運賃の問題は國民生活また國民經濟の全體に及ぼす影響がはなはだ重大でございまするので、愼重にその後の實情をただいま調査いたしておるのでございます。この點につきましては、政府部内關係の部局におきまして、それぞれ打合せをいたしておりまするが、特に貨物の運賃につきましては、相當に無理があるように考えられております。また石炭を運轉の動力に使つている地方鐵道におきましては、石炭價格の關係から特に經營が困難のように考えられております。從いまして、これらの事情をとりまとめまして、これにつきまして結論を得ましたならば、この運賃の面からも眞にやむを得ない部分につきましては是正をしていただきたい、かように考えまして、關係の向きと今後十分に交渉をいたしたいと存じておるのでございます。なお運賃の關係からのみでなく、資材の面におきましても、できるだけ正當な配給の方法によりまして、必要な資材を必要な限度におきまして確保できるように、今後におきましても十分の努力をしてまいりたいと考えております。
#8
○小笠原委員 ただいま局長の御説明を伺いましたが、局長の立場としては、大體そういう事務的な方針の御答辯しかできないと私も思うのであります。かりに經營ができないというお言葉を一つ拜借して解釋いたしましても、省營の方の經營合理化の實體が具體化しない以上、私設鐵道の經營合理化は現われるわけはない。現在一般會計から繰入れをして赤字を補填している以上、國庫が私設鐵道に對して補助するということであるならばわかるが、補助がなくて内輪でからくりをするということになれば、自然どうしても運賃の値上げをしなければならぬということになるので、お言葉の一端にあるように、輸送關係の貨物の方か何かにおいて補わなければならぬと思うのであります。しかしながら、今日の國民の經濟状態において、世論は運賃の値上げに非常に神經過敏になつておりますので、いかにして私設鐵道だけ運賃を値上げして、國民一般の生活状態と戰いをするかということは、私は勞働問題以上の大きな問題であると思う。それだから私設鐵道はなかなかあなたが考えるように簡單にはいかない状態にある。從つて今日の状態でおくならば、御方針がきまらない以上は、思い切つて何割かの國庫補助をするというところまで計畫するなり、内部整理はこういうようにするのだという標準を示されるなり、あるいはまた、これは一般會計から補填することはいかぬから、どうしても利用者においてこれを負擔するのだというような解釋を與えないと、これは大きな國家の政治問題として取上げるにあらずんば、解決はつかない今日の状態であるのであります。そこでこの速記の内容をよく大臣にお示しくださいまして、どういう政治的方針でおられるか、無策であるか、今研究中と言うかわかりませんが、私は事務的の研究を必要としない、ここに何か決定をしなければだめだというように考えておりますので今局長の御答辯は重ねて要りまんから、近いうちに大臣から御答辯を何かの方法によつてお示しあらんことをお願いいたします。
#9
○正木委員長 ほかに御質疑はございませんか。―それならばお諮りいたしますが、本法案に對する質疑はこのくらいにして終了いたしまして、討論を省略してただちに採決にはいりたいと思いますが、いかがでございましようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○小笠原委員 ただいまの私の質問に對する大臣の答辯は、他の機會に何か別の方法でもいいから御答辯していただくことを條件といたしていただきます。
#11
○正木委員長 小笠原君のただいまの御發言は委員長においてそのように取計らいます。御異議がないようでありますから、地方鐵道法の一部を改正する法律案に對する質疑は終了いたします。
 次いでお諮りいたしますが、討論を省略してただちに採決にはいりたいと思いますが、いかがでしようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○正木委員長 では原案に贊成の方の起立を願います。
    〔總員起立〕
#13
○正木委員長 起立總員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。
 なお衆議院規則第八十六條により、委員會が付託事件について審査または調査を終つた後は、議決の理由を附した報告書をつくり、委員長からこれを議長に提出することになつておりまするが、委員長が作成することに御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○正木委員長 それではそのように取計らいます。
    ―――――――――――――
#15
○正木委員長 それではただいまより道路運送法案を議題といたします。本案に對しましては、過日修正案起草小委員會を設置いたしまして審議いたしておつたのでありまして、未だ修正案も決定いたしておりませんが、この際小委員長より小委會の審議の經過について發言を求められておりますので、これを許します。高瀬傳君。
#16
○高瀬委員 道路運送法案修正案起草小委員會における審議は未だ結論に到達いたしませんが、今日までの審議經過を簡單に御報告申し上げます。
 小委員會は、去る十月二十二日以來、委員長私案を參考として、數囘にわたり熱心な討論を重ねてまいつたのでありますが、そのうち議題となりましたおもなる點は、第四條に關する地方行政機構、第八條に關する道路運送委員會及び附則第一條に關する本法施行期日の三點であります。
 第一の點については、地方自治の強化と總合行政の觀點から、出先機關の新設には相當強い反對意見もありましたが、地方自治體の強化はわれわれの理想とするところであるけれども、今日の段階においては道路運送監理事務所を新設して、自動車行政を取扱わしめることもやむを得ないということに意見の一致を見ました。しかし自動車行政の執行にあたつては、都道府縣知事との連繋を緊密ならしめるため、政府に特段の考慮を促すよう何らかの付帶決議を付する必要があるということになりました。但し貨物輕車輛運送事業については、その性質上、これを都道府縣知事をして取扱わしむべきであるという強い意見がありまして、この點については未だ意見の一致を見ておりません。
 第二の點については、道路運送委員會の委員は各都府縣より二人、委員の任期は三年としたいということ、從つて委員の交代制に基く、最初の委員の任期に關する附則第十條の任期は二年未滿とすることに意見の一致を見ております。但し、官公吏の退職後の委員就任につき制限期間を設けること、及び既營道路選送事業と競爭的または對立的立場にある者の委員就任禁止についても、この法律に明定すべきであるという意見がありまして、これらの點については未だ意見の一致を見ておりません。
 第三の點につきましては、道路運送委員會に關する規定の施行期日は、委員の選考準備の關係もあり、公布の日から四十五日以内に政令で定めるということに意見の一致を見ました。また本法の最終の施行期日については二十三年三月十五日は遲きに失するとの意見もありましたが、結局三月十五日とすることに意見の一致を見ております。
 その他の點については一部字句の修正をするほか委員長私案に異議がないということになつています。以上によつて一應の修正原案を作成し、未だ意見の一致を見ていない諸點については、早急に審議を進めたいと考えてる次第であります。
 なお、小委員會としては、愼重を期するため、關係筋との懇請を重ねてみたのでありますが、道路選送委員は、やはり、各府縣一人で發足して爾後の運營を見たらどうかということ、委員の任期もいま少し長い方が實情に適するのではないかということ、委員の資格として官公吏及び競爭關係ある者の取扱方については、小委員會の意見は適當であること等の話合いになりましたほか、道路運送監理事務所は、各現地の輸送を一貫して取扱うのが、適當であつて、特に米穀、木材その他重要物資の輸送を確保していかねばならぬという現段階においては、道路運送を一括して專門的に擔當させることは必要であろうし、また自動車と輕車輛を別別に取扱わせなければならないという理由もよく了解し得ないから、輕車輛の業者なり、組合なりの意見を十分聽いてから定めるというようなやり方は賢明ではないかということでありました。右御參考までに御報告申上げます。
#17
○正木委員長 諸君にお諮りいたします。當委員會としてはただいまの小委員會の委員長の報告を承つておくことにいたしまして、本日の委員會を終りたいと思いますが、いかがですか。
#18
○小笠原委員 今の報告に、まだまとまらない點があるという御報告があつたが、私はせんだつての小委員會において、全部滿場一致で原案贊成ということにとりまとめがついて、しかも委員の選任について今爭いの關係にあるものは、委員から除くことを、法律かあるいは政令に織りこむということに對しても、また滿場一致できまつておる。大分そのときは民主黨の方でごたついたけれども、とうとう田中君はそれをまとめるということで、一致して附帶決議ということになつて、申出があつたということに、私もはつきり記憶するし、私の方の前田君もその通りだと思う。どういうわけでまだまとまらないということになつたのか、今の點について明確にしていただきたい。
#19
○高瀬委員 ただいま小笠原委員より御質問がありましたが、私どももあの非公式の會談においては、第四條に關する限り、種々熱心な討議の結果、民主黨側におかけましても打合せをなされ、あの第四條の原案には全部御贊成になつたと了解いたしまして、過日小委員會を開いた次第でございますが、その際に原君より、その了解は實は違うのであるというような御發言もありまして、いろいろ伺いましたところが、貨物輕車輛につきましては府縣知事に任せるので適當であるというような御意見であつたという申出があつた次第であります。そのとき、田中政務次官もお留守でありまして、民主黨の御意向は原君を通して伺つただけでありますで、その點については、速記をとつておりませんために、原君の了解とわれわれの了解が多少食違いがあつたようであります。ただいま小笠原氏よりもそういうお話がございましたが、われわれの方といたしましても、この第四條に關する限りは、完全に意見の一致を見たとばかり思つておつたのでありますけれどもその點は違うという御意見がございまして、小委員長といたしましては、はなはだ苦心している次第であります。この際この委員會の各位の御意見があれば、參考に伺えればというようなこともありままして、ただいまの中間報告を申し上げたのでありますが、小笠原委員の御質問については、私もさよう了解しておつたわけであります。しかし民主黨の立場もございますので、この際原委員からでも、この點についての御意見を伺うことにしてはいかがかと思いますが、いかがですか。
#20
○正木委員長 原彪君。
#21
○原(彪)委員 小笠原委員のおつしやる、民主黨の意見がまとまつていないというような點について一言申し上げておきます。過日の委員會散會後の懇談舎において申し上げましたことは、この道路運送事業法の根幹であるいわゆる道路行政をやる出先機關の問題について、わが黨は出先機關の存置に反對してまいつたのでありまするが、諸般の情勢よりいたしまして、暫定的にそれを認めるということにきまつてそのことを懇談會で申し上げました。ただ細目について申し上げなかつたことが誤解の點であろうと思います。その根幹の出先機關の問題については、諸般の情勢からして暫定的に存置することに贊成したのでありまするが、細目についてはその席上では申し上げなかつたのが誤解のもとだろと思います。それから細目の點で小委員會で一致を見なかつた點は、先ほど高瀬小委員からもお話があつたように、輕車輛のうち貨物輕車輛の權限を運輸大臣が知事に委任するという點でありますが、これは道路事業法の中には、御承知のように旅容輕車輛と貨物輕車輛と二つありますものを、旅客輕車輛のみをわけて知事に委任し、貨物輕車輛を分離して、しかも各縣にある自動車事務所ではなくて、自動車監督事務所長にこれを委任するということになると、鐵道局單位にある六縣なり、七縣なりを受けもつところの地方自動車監督事務所長が、各縣内のさようなこまかい貨物輕車輛まで眼が行き届かないのは當然でありまして、しかも旅客輕車輛と二つわけるということは二元的になる。知事には旅客輕車輛だけやらせる。貨物輕車輛はずつと離れた他縣におる監督事務所長がこれをやるということは、どうも行政上うまくない。かような點からさようにしたのであります。なお地方分權的な考え方からすれば、この自動車の方の關係も、むしろこれは地方知事に委任した方がいいというのがわれわれの考えでありますが、これはもうこの前の委員會で再三申し上げましたから、ここでは申し上げません。要するに委任事項ということは、結局運輸大臣の權限を委任するのでありまして、決して運輸大臣の權限を分與するのじやない。委任事項と分與事項は違うのでありまして、從つて委任された知事というものには、その反對に義務が生ずる。委任された以上は、中央に連絡をとつて、その縣内の運輸行政をうまくやらなければならぬのであります。從つて中央との連絡を知事がつけるということも考えられます。縣内においても、いずれ地方制度は改正になりまして、市町村長の權限が非常に大きくなります。これだつて同じことでありまして、市町村長と知事とが別々に離れ離れになつては―市町村長はその市町村制だけを獨立してやつていけるものでなくて、やはり縣知事と連絡をとらなければならぬ部面も起きてくるのであります。委任事項ということはやはり大小の差こそあれ、同じものじやないか、私はさように考えております。さらに自動車のごとく他府縣にまたがるものと違いまして、輕車輛については馬車、牛車でございますので、他府縣にまたがることもほとんどありませんし、また牛、馬に對する飼料の面からいつても、そういう飼料の關係は、その縣内に産する飼料ということもにらみ合わせてみなければならぬので、これは知事がめんどうを見る方が圓滑にいくのではないか。もしその縣内で牛馬車に對する飼料が足りないという場合には、農林大臣に折衡してその縣の輕車輛、牛馬車の飼料をよけいもらうということもできるのでありまして、そういう點から、必ずしも運輸省直轄の、しかもその當該の縣より遠く離れたところの地方自動車監督事務所長が、この權限をもたなければならぬという理由はないと私は思うのであります。かような觀點から旅客輕車輛ばかりでなく、貨物輕車輛も知事に委任した方が運輸行政上うまくいくのではないか。これは從來もやつておつたことでありまして、何らここに支障がないのでありますから、その點がよいと思いまして、小委員會においては主張してまいつた次第でございます。一應小委員會がまとまらなかつた點について、そういう點を主張したこともありますので、ここにその事情を申し上げておく次第であります。
#22
○小笠原委員 ただいまの原君の御意見だと、せんだつてのお打合せと大分距離があつて、その細部の點に對し申し述べのない點が誤解のもとであるというような御意見とありますが、ただ輕車輛を縣に委任するかどうかという點に對する内容については、われわれ大いに議論があります。けれども、きようはそういう議論をする委員會ではなく、委員長の中間報告だけでありますが、しかしただ私の不思議に思うことは、あなた方の方は民主黨としてまとまつたのか、まとまらないのかということさえ伺えばいいのであります。原君の御意見は、民主黨代表として、輕車輛は絶對に知事に委任しなければならぬ、出先機關ではいかん、こういうことにまとまつてという御意見でありますか、そこさえ明確になればいいのであります。ここでは議論をする場合ではないと考えております。
#23
○正木委員長 なお委員長からも御注意申し上げますが、當委員會は小委員會の小委員長の審議經過の報告を承つたということなのでありまして、その點をお含みおきを願いたいと思います。
#24
○高瀬委員 私の意見といたしましては、一の問題について小委員會として根本的に意見がまとまつておつたと思つておりました。第四條に關する限りは意見がまとまつておつたと了解しておりましたが、その後原君から御意見があり、ただいまの御意見によつてもわかりますように、小委員長としてはこの問題を取扱うのにはなはだ困つておる次第であります。從つて公式の會議をここでやめまして、非公式にこの問題について意見の交換をする機會をしばしもたしていただいたらどうか。かように思いますがいかがでございますか。
#25
○小笠原委員 高瀬さんに御相談申し上げますが、ただいまの原君の御意見は民主黨の代表的なまとまつた意見か、個人の御意見か、それをまとめなければ論議が進められない。こうなつた以上は、公式の席でそこをまとめていただきたいと思います。
#26
○原(彪)委員 これはわが黨のまとまつた意見でございます。
#27
○小笠原委員 それでは民主黨の方々にお伺いいたしますが、あなた方大臣を出しておられる與黨の方々は、しかも政府を代表して政務次官まで中にはいつて、あそこまで話が進んで、おそらく田中政務次官といえども、また政府の各員といえども、あの際はまとまつた強い御意見もあつたが、あなたも出ておつて、ここではやむを得ぬから附帶決議ということになつた。私も長い間この委員會の方には體驗を積んでおる。ああいうところまで行けば、まとまつたときの言分のように私は考えておるのでありまして、またそういう經驗をもつておる。しかるに全然反對だと言う。しかもあなたの方の民主黨の大臣の出したところの原案に對して反對的な御意見が今あるようでは、實際小委員會に委任されてまとめる問題としては―しかも當委員會においてその點はしばしば論議せられて、佐伯君なんかもその點については非常に猛烈な強い御意見もあつて、それらをとりまとめた結果、小委員會に委任されて、そのどたんばに來てまた自分の與黨内において相反する意見が出たりいたしますれば―これはあなたの方の出身の政務次官なり、政府を代表しておる者の御同意がありましたか。御同意がなければ、黨議としてきめることは政府を信任しないという大きな政治問題になると私は考えるのであります。大臣とお打合せになつて、そこに御同意をなさつた關係があるのでありますか。その點もよく承つてみたいと思います。
#28
○正木委員長 いかがでしよう。委員の諸君にお諮りいたしますが、委員長からしばしば申しておるように、本日は小委員會の委員長の報告を當委員會として承つておくということなのでありますから、小委員會にお任せをいたしました件については、小委員會として細部的な態度を御決定の上、あらためて當委員會に御報告を願う。かようにして本日はこの委員會を一應閉じて、先ほど審議前にお諮りいたしましてように請願の取扱方についても委員會といての打合會をいたしたいと思いますから、この程度で散會したいと思いますが、いかがですか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○正木委員長 それでは本日はこの程度で散會します。
   午後二時四十三分散會
ソース: 国立国会図書館
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