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1947/12/04 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第41号
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1947/12/04 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第41号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第41号
昭和二十二年十二月四日(木曜日)
    午前十一時九分開議
 出席委員
   委員長 正木  清君
   理事 佐伯 宗義君 理事 前田  郁君
      井谷 正吉君    佐々木更三君
      重井 鹿治君    館  俊三君
      原   彪君    堀川 恭平君
      矢野 政男君    山崎 岩男君
     岡村利右衞門君    田村 虎一君
      高橋 英吉君    飯田 義茂君
 出席政府委員
        運輸政務次官  田中源三郎君
        運 輸 技 官 岡田 信次君
        運 輸 技 官 西村 英一君
 委員外の出席者
   議員 松澤 兼人君 議員 圖司 安正君
   議員 堀江 實藏君 議員 菊池 重作君
   議員 庄司 一郎君
        運輸事務官   石井 昭正君
        運輸事務官   川村 二郎君
        運輸事務官   山口大二郎君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 一 松本よりの二路線に、明科よりの二路線に、
 及び山清路、上田間の國營バス運輸開始の請願
 (増田甲子七君紹介)(第六三七號)
 二 笹島驛、名古屋港間に貨物線敷設の請願(
 辻寛一君紹介)(第八三六號)
 三 姫路市より新宮、山崎を經て曲里に至る間
 に國營バス運輸開始の請願外五件(佐々木益雄
 君紹介)(第八六〇號)
 四 神戸市長田區に停車場設置の請願(佐々木
 盛雄君紹介)(第八九九號)
 五 桃ノ川、彼杵間鐵道敷設の請願(中村又一
 君外一名紹介)(第九〇三號)
 六 澁民信號所を一般驛に昇格の請願(山本猛
 夫君紹介)(第九二四號)
 七 大糸線全通促進の請願(増田甲子七君紹
 介)(第九三一號)
 八 甲府・鹽尻間、鹽尻・名古屋間及び鹽尻・
 長野間電化促進の請願(増田甲子七君紹介)(
 第九三九號)
 九 一戸、岩泉間國營バス運輸開始の請願(山
 本猛夫君紹介)(第九五五號)
 一〇 荒谷前驛を一般驛に變更の請願(山本猛
 夫君紹介)(第九五六號)
 一一 柏木平、遠野間改軌工事促進の請願(山
 本猛夫君紹介)(第九五七號)
 一二 常野線を水戸まで延長の請願(葉梨新五
 郎君紹介)(第九七二號)
 一三 水戸、波崎間並びに鹿島、佐原間國營バ
 ス運輸開始の請願(葉梨新五郎君紹介)(第九
 七五號)
 一四 楯岡、寒河江間寒河江、荒砥間及び神町、
 谷地間國營バス運輸開始の請願(圖司安正君外
 一名紹介)(第九八三號)
 一五 楯岡、表河江間左澤、荒砥間及び神町、
 谷地間鐵道敷設の請願(圖司安正君外一名紹
 介)(第九八四號)
 一六 白城線を鳩ヶ谷まで延長の請願(田村虎
 一君外一名紹介)(第九九二號)
 一七 野村町、大内驛間に國營バス運輸開始の
 請願(井谷正吉君外二名紹介)(第九九八號)
 一八 杉田信號所を一般驛に昇格の請願(大内
 一郎君紹介)(第一〇〇三號)
 一九 二本松、浪江間國營バス運輸開始の請願
 (大内一郎君紹介)(第一〇〇四號)
 二〇 常野線を水戸まで延長の請願(葉梨新五
 郎君紹介)(第一〇〇八號)
 二一 水戸、波崎間並びに鹿島、佐原間國營バ
 ス運輸開始の請願(葉梨新五郎君紹介)(第一
 〇〇九號)
 二二 福浪線を二本松まで延長の請願(大内一
 郎君紹介)(第一〇一二號)
 二三 今市、田島間鐵道敷設の請願(高瀬傳君
 外三名紹介)(第一〇一五號)
 二四 水戸・波崎間並びに鹿島・佐原間國營バ
 ス運輸開始の請願(葉梨新五郎君紹介)(第一
 〇一六號)
 二五 伊豫日吉、須崎間に國營バス運輸開始の
 請願(井谷正吉外四名紹介)(第一〇二一號)
 二六 都道府縣會議員とその都道府縣内無賃乘
 車券交付の請願(永井勝次郎君外一名紹介)(
 第一〇四一號)
 二七 江迎、臼ノ浦間國營バス運輸開始の請願
 (北村徳太郎君外二名紹介)(第一〇四三號)
 二八 姫路、若櫻間國營バス運輸開始の請願(
 大上司君紹介)(第一〇五〇號)
 二九 甲府・鹽尻間、鹽尻・名古屋間及び、鹽
 尻・長野間電化促進の請願(増田甲子七君紹
 介)(第一〇五二號)
 三〇 宇部東線を山口市宮野地區まで延長の請
 願(中嶋勝一君外二名紹介)(第一〇五五號)
 三一 肥薩線電化の請願(吉田安君外九名紹介)
 (第一〇五六號)
 三二 上毛電氣鐵道復舊助成の請願(鈴木強平
 君外一名紹介)(第一〇六〇號)
 三三 大糸線全通促進の請願(増田甲子七君紹
 介)(第一〇六五號)
 三四 山陰線電化の請願(堀江實藏君紹介)(
 第一〇七二號)
 三五 常總鐵道松戸驛乘入の請願(菊池重作君
 紹介)(第一〇七五號)
 三六 神町・米澤間竝びに仙臺・山形間鐵道電
 化の請願(海野三朗君紹介)(第一〇八一號)
 三七 青森、蟹田間鐵道速成の請願(山崎岩男
 君紹介)(第一〇九〇號)
 三八 八百津、鵜沼兩驛間國營バス運輸開始の
 請願(安東義良君紹介)(第一一二一號)
 三九 太田から御嵩、土岐津を經て瑞浪に至る
 間に國營バス運輸開始の請願(安東義良君紹
 介)(第一一二二號)
 四〇 柳井、岩國兩驛間に國營バス運輸開始の
 請願(守田道輔君外二名紹介)(第一一二八
 號)
 四一 山北、富士吉田間鐵道敷設の請願(高橋
 長治君外二名紹介)(第一一四一號)
 四二 國鐵電氣工事開放に關する請願(前田榮
 之助君外二名紹介)(第一一四六號)
 四三 大樹、豐頃間國營バス運輸開始の請願(
 高倉定助君紹介)(第一一七六號)
 四四 長野原、嬬戀間鐵道敷設の請願(中曽根
 康弘君外一名紹介)(第一一八九號)
 四五 財部、古江間國營バス運輸開始の請願(
 前田郁君紹介)(第一二一〇號)
 四六 舊宮城電氣鐵道拂下に關する請願(庄司
 一郎君紹介)(第一二一五號)
 四七 千葉、成東間電化促進の請願(片岡伊三
 郎君外二名紹介)(第一二一八號)
 四八 東川手村花見に停車場設置の請願(増田
 甲子七君紹介)(第一二二〇號)
 四九 三笠町彌生に停車場設置の請願(岡田春
 夫君紹介)(第一二三一號)
 五〇 佐原、山倉間國營バス運輸開始の請願(
 寺島隆太郎君紹介)(第一二四二號)
    ―――――――――――――
#2
○正木委員長 會議を開きます。
 前會に引き續き請願の審査にはいります。なお請願の採決は後日にまわすことといたしまして、議事の進行上、逐次日程を變更いたします。
 この際諸君にお諮りいたしますが、請願審査上の便宜の處置といたしまして、委員長の指名により井谷正吉君に議事を進行していただくことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○正木委員長 それではさようにいたします。
 日程第九、一戸、岩泉間國營バス運輸開始の請、山本猛夫君紹介、文書表第九五五號。第一〇、荒谷前驛を一般驛に變変の請願、山本猛夫君紹介、文書表第九五六號。第一一、柏木平、遠野間改軌工事促進の請願、山本猛夫君紹介、文書表第九五七號を一括議題といたします。山本猛夫君代理庄司一郎君。
#4
○庄司一郎君 ただいま議題と相なりました一戸、岩泉間國營バス運輸開始の請願、岩手縣二戸郡一戸町より同縣下閉伊郡岩泉町に至る路線は、關係町村民の文化の向上、あるいは經濟的發展、特に同地方の林・鑛産物その他多大の資源開發に關係がある。しかるにその交通機關はまことに遺憾の點が多い。ついては該区間に國營バスの運輸を開始するとともに、一戸町にその運營に要する各種の施設をされたいというのであります。
 なお次の荒谷前驛を一般驛に變更の請願、本請願は岩手縣上閉伊郡鱒澤村長ほか一名の請願でございまして、本請願の要旨は、岩手縣上閉伊郡鱒澤村字荒谷前驛は、釜石西線の單なる一停車場として、普通の乘降客の取扱いをしていたが、最近の切符制限により、定期券所持者のみに制限され、村民の不便はまことに大である。しかも一日の乘降客平均二百六十名を算え、附近には石炭石の無盡藏の實庫があり、かつ貨物集荷箇所としても適地である。ついては本驛を一般驛に昇格されたいというのであります。
 第三は柏木平。遠野間改軌工事促進の請願でございます。本請願は岩手縣上閉伊郡遠野町長ほか十名より提案された請願でございます。本請願の要旨は、岩手縣釜石西線は昭和十一年政府に買收され、花巻驛より柏木平驛までは東北本線と同様の軌幅となつたが、柏木平驛以東は今なお狹小軌道のため、すべてが同驛で乘積換されるので、時間の浪費と物質の搬出上多大の支障を來している。しかも上閉伊郡遠野郷村は京濱地方の木材、薪炭の給源地であるが、そのため貴重な資材は風雨にさらされている。ついては柏木平より遠野に至る路線の改軌工事を促進されたいというのであります。
#5
○正木委員長 本請願について政府側の説明を聽取いたします。川説村明員。
#6
○川村説明員 一戸、岩泉間の國營バスの運營につきまして申し上げます。本路線中一戸、小鳥谷間を除きましては、全線鐵道敷設豫定線に該當いたしております。目下小本線延長の鐵道建設工事も進捗中であります。これの先行いたしまして、國營自動車の運行につきましては、ただいま準備を進めておりのでありまして、右の小本線の宇津野驛の開業と竝行いたしまして、現在貨物路線であるところの小鳥谷線にバスを運行いたしまして、小本までの延長とともに、葛巻、落合間を大體におきまして來る十日から運行實施いたしたいと存じまして、準備を進めております。なお現在の小鳥谷線につきましては、貨物の運營をいたしておりますが、旅客の取扱いも計畫中でございまして、最も近い機會において善處いたしたい。さように考えております。
#7
○岡田(信)政府委員 柏木平、遠野間の改軌工事促進の請願にお答えいたします。この鐵道は花巻と釜石を結ぶ線の一部であります。先ほどお話のありましたように、元輕便鐵道を買收した線でありまして、花巻から柏木平までは、先般改軌工事が完了いたしたのでありますが、目下柏木平、大橋間の改軌工事を施行中であります。これもほぼできましたので、できるだけ速やかに資材その他を都合つけて、遠野までは一日も早く開通いたしたいと考えております。
#8
○石井説明員 荒谷前驛を一般驛に變更の件につきまして御説明申し上げます。この驛はただいまお話のございました柏木平、遠野間の中にあるのでございます。從いまして目下その間は区間の改軌工事をやつておるのでありまして、その工事が完成いたしますれば、當然その区間に移轉することになりますから、從つて一般驛に變更いたしますには、驛舎の新設、貨物線の敷設等相當の工事費、資材を要しますので、いかがかと思うのでありまして、なるべくは柏木平、遠野間の工事の完成の後に考えたいと思つており、所官の鐵道局において實情調査をいたす豫定になつております。また定期券所持者のみに制限されておるとのことでありますが、これは最近乘車券は自由に發賣することになつておりますから、その御不便は目下のところないと考えております。
#9
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
    ―――――――――――――
#10
○正木委員長 質疑がなければ、日程第四、神戸市長田区に停車場設置の請願、佐々木盛雄君紹介、文書表第八九九號。佐々木盛雄君代理松澤兼人君。
#11
○松澤兼人君 紹介議員の佐々木盛雄君が出席しておられませんので、私神戸市に在住しております者といたしまして代つて御説明申し上げたいのであります。神戸市長田区は戰前におきましても神戸市の中で最も大なる面積を有しており、また人口ももつていた生産地帶であつたのでありますが、神戸市全體が戰災によつて非常な打撃を受けた今日、特に長田区は人口十五萬二千人、神戸市全體の人口の四分の一強をその区に包容しているわれであります。もちろんかくのごとくなりました事情は、いろいろ地理的、あるいは文化的な條件によつているものと考えられるのでありますが、この面積において十平方キロメートル、人口において十五萬人を擁しております非常に大きな長田区内におきましては、官公署三、中等學校以上の學校が十七、金融機關が五、娯樂場八十七、會社、工場約六百という状態でありまして、さらにこれに出入りいたします勤勞者あるいは一般市民、または神戸市外の各方面の人々も、この長田区に、あるいは生産のために、あるいはまた娯樂その他のために集まつてくるのであります。御承知のように神戸はゴム工業におきましては全國的にも非常に有數な地位を占めているのでありますが、この長田区におけるゴム工業というものは特にすばらしい發展をしているものでありまして、將來ゴム工業というものが、講和條約締結後におきまして、ますます發達していくべきものと考えられるのでありまして、この長田区にゴム工業が中心的に存在しているということは、この長田区の生産的な意味における重要性を物語るものであるというふうに考えております。なお先ほど申しました教育施設十七校のうち、神戸工業專門學校は將來大學に昇格する計畫をもつておりまして、この厖大な地域の中に、將來の教育施設がさらに完備せられるであろうということを想像することができるのであります。しかるに實際現在の交通の状態というものははなはだ不便でありまして、省線の驛はちようど鷹取驛と兵庫驛がありまして、その間に長田区がはさまつているという状態であつて、長田区内には省線の驛が一つもないという現状であるのであります。この工場、會社等に通勤する者、あるいは學校に通學する者は非常な不便を感じているのでありまして、この際當局の英斷をもつて鷹取、兵庫間に省線長田驛を設置していただきたいということがこの請願の趣旨でありまして、すでに長田区におきましては、省線長田驛新設促進委員會というものを結成いたしまして、主としてこの運動を續けております。なお神戸市會におきましても、意見書を決定いたしまして、これをそれぞれ當局の方に發送しているという状態で、地元におきましては非常に熱心に省線長田驛設置の運動をしているのであります。願わくば當委員會におきましても、御同情をもつてこの請願を御採擇くださいますならば、非常に幸と存ずる次第であります。以上説明を申し上げます。
#12
○石井説明員 本件につきましてはさきに當局にも請願書の提出がありましたので、一應調査いたしましたところ、ただいまの御説にあります通り、非常に需要が多いにもかかわらず、これに對しまして山陽電車等私鐵があるのに、いずれも運送力が思うようでないので、まことに御同情にたえないのでございます。しかしながら、ここに省線驛を設置いたしますと、御承知のごとく高架線で、かつ路線も複々線でありますので、驛舎、昇降場、地下道等のいろいろの設備を考えますると、工事費はいくら最低を見積りましても一千萬圓以上を要すると思われ、かつ所要資材も鐵、セメント等統制資材を多量に使用しなければならぬ次第でございまして、現在の財政状態、あるいは資材の需要面を見ましても、現在のところでは實現の見透しが困難ではないか。遺憾ながらかように考えられる次第であります。
#13
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
#14
○正木委員長 質疑がなければ、日程四六、舊宮城電氣鐵道拂下に關する請願、庄司一郎君紹介、文書表第一二一五號に移ります。庄司一郎君。
#15
○庄司一郎君 ただいま議題となりましたのは、舊宮城電氣鐵道株式會社が經營しておりまして、現在運輸省の省線となつておる仙臺市から石巻までの現在仙石線と呼稱されている鐵道全部を、もと通り今囘新しく創立中の宮城電氣鐵道株式會社創立事務所に拂下げ願いたいという結論の請願でございまして、もとの同會社の取締役社長中村梅三君ほかもとの重役及びこの路線關係の町村長等が連名で請願している拂下げの請願でございます。
 簡單にその理由を申し上げると、宮城電氣鐵道株式會社は大正十一年九月に資本金五百萬圓拂込金五十萬圓をもつて設立し、爾來金融界の恐慌等不幸なる幾多の困難に遭遇してまいりましたが、辛うじて拂込金を徴收し、あるいは莫大なる借違金によつて昭和三年十一月仙臺、石巻兩市間の全通を見るに至とつたものであります。しかして同會社は單に營利のみの目的をもつて起業せられたものではございません。仙臺間の關係町及び地方産業開發の要望によつて地方の零細なる資金を集め敷設せられたものであります。創業以來十年間、まさに筆舌に盡しがたい苦難の時代を克服し、ようやく昭和十三年頃より前途に曙光を認め得るに至つたのでありまして、逐次設備の改善、充實等を實行し、もつて沿線の要望にこたえつつあつた折柄、突如として昭和十八年末政府より買收を申し渡され、株主及び經營者は非常なる損害をこうむるにもかかわらず、この買收は實質において國家總動員法を背景とする戰時中の特別措置として、戰時中なるがゆえに、あえて忍びて國家の用に供した次第であります。ゆえに終戰後の今日まで依然として國營となすの必要を認めざるをもつて、當然舊態に復してしかるべきものと信ずるゆえんであります。そしてこの希望を一層痛切に感ぜしむるものは國有に歸した後の結果であります。すなわちすべて官僚式畫一主義をもつて臨み、一時の應急的手段を講ずるのみでございまして、地方の實情に即應する徹底的なる設備の改善、改良を行わざるがために、車體は破損し、軌道は磨滅し、貨物車も客車も混亂に混亂を重ね、今にして何らか根本的の手術を施さざれば、自滅のほかなるべく世論囂々として非難の的になつております。現に國鐵勞組仙管下部原町分會は、仙石線の施設改善について仙臺管理部長に對し、要求書を提出されております。また地方日刊新聞も社説を掲げて、仙石線を攻撃しておるような状態であります。まことに國鐵現在の機構をもつてしては、この一地方線の運營に重大なる缺陷を暴露しているものと思います。さらに該鐵道沿線には仙臺の外港たる鹽釜港あり、石巻あり、ともに將來の發展を期待されており、また松島公園が國立公園に昇格される際でございます。特にこの鐵道沿岸は最も重要なる箇所であり、また鐵道の附帶事業として觀光施設その他、この後において開發に邁進すべきものがたくさんございます。これを要するのに現在の機構では望ましくない状態にありますので、一日も早くもとの民有鐵道にして、初めてよく適切の措置を講じ得るものと信ずるゆえんであります。これは國有鐵道のごとき厖大なる組織をもつてしては、地方特有の實情にそれぞれ臨機應變すべき小地方線、特に當沿線のごとき將來の發展的要素を含める支線の經營は、必ずしも適切に運營することを得ざるをもつて、沿線居住者にして沿線の事情を理解し、密接なる關係を有する事業會社をして、地方的特殊事情に立脚せる經營方針をもつて專念これを行わしめ、かつ地方の産業、あるいは觀光事業と協力し、眞に表裏一體となつて經營していくことが、兩々相まつて最も好結果を生ずるゆえんであると考える次第であります。以上の理由をもつてもとの宮城鐵道株式會社に、政府においては英斷をもつて拂い下げられんことを請願する次第でございます。
#16
○岡田(信)政府委員 この買收鐵道の拂下げの問題につきましては、先日政務次官からお答え申し上げたのでありますが、買收當時はいろいろの事情がございましたけれども、現状におきましては、省幹線の一部として運營いたしておる次第でございますし、また現今の資材状況、その他運營の状況から考えまして、これを拂い下げて、はたして交通機關としての使命を達し得るや否やという點に、多大の研究を要する點もございまして、全般論としましては、拂下げをせぬという状況に相なつておりますので、御了承願いたいと存じます。
#17
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
    ―――――――――――――
#18
○正木委員長 日程第三四、山陰線電化の請願、堀江實藏君紹介、文書表第一〇七二號、堀江實藏君。
#19
○堀江實藏君 山陰線電化についての請願の説明をいたしたいと思います。現下の緊急を要する輸出産業、の振興と國際親善をめざす觀光事業の發展に資するため、山陰線の急速なる實現方を請願いたします。わが鳥取縣は明媚なる風光と名勝、史蹟、温泉を背景として、種々新しい構想をめぐらしたる理想的なる觀光事業の振興をはかるとともに、豊富なる諸資源の活用による郷土産業の振興と觀光との直結をはかり、積極的に觀光事業の實現化するために努力いたしておりますが、この事業の進展に伴う内外觀光客及び産物の輸送に當る山陰線は、地勢上隧道きわめて多く、山陰線と言えば隧道を思い出すくらい多いのでありまして、その状況は京都、豊岡間二十二、豊岡、鳥取三十六、鳥取、上井間二十一、上井、出雲今市間四、出雲今市、石見益田間四十、石見益田、正明市間二十九、正明市、下關間十、合計百六十二箇所、右のごとく京都、下關間五百八十二キロ餘の間に實に百六十有餘の多きに達し、乘客をして著しく不快を感じさせておる所であります。かくのごときはあらゆる産業、なかんずく國策的に緊急を要する輸出、觀光兩事業の進展を阻害しているのでありますが、かかる欠陷を除去するためには、ぜひともこれを電化することによりほか途がないのでありますので、これが電化促進を實現していただくようにお願いする次第であります。右簡單でありますが、説明を申し上げます。
#20
○西村(英)政府委員 終戰以來國有鐵道で電化をやりました線路は、上越線の高崎、水上間及び石打、長岡間百二十五キロの間であります。高崎、水上間は本年の四月一日から、石打、長岡間は本年の十月一日から、電氣運轉の方に切替をいたしまして、目下電氣運轉を開始いたしております。その他の線区といたしましては、奥羽本線の福島、米澤間四十三キロの勾配区間を電化いたしておりまして、現在著工中であります。今後の電化をどういうような規模で取上げていくか、あるいはいかなる路線を選定するかという問題につきましては、ただいまわれわれの方で研究いたしておるのであります。ただいま問題になつておりまする山陰線の電化の問題でありまするが、この山陰線はただいま御紹介のありましたように、非常に隧道も多く、特殊な線区の一つであることは間違いのないところであります。ずいぶん前の議會にも、一應山陰線の電化は協賛を經たこともありますが、いろいろな都合でできなかつたこともあるような歴史をもつておる所でありまして、さような特殊線区というような意味で、またその他の意味におきましても、電化を促進したらいいということは考えておりまするが、ただいまやります電化の目標は、石炭事情のために電化を促進しなければならぬということで、省の方針といたしましても輸送力の大きい所から選んでいきたい。こういうような大體の方針をもつておるのであります。從つてそういう線に沿つて電化をするといたしますれば、山陰線の電化等がすぐ取上げられるという順序にはならないのじやないか。こういうふうに思つておるのであります。もちろん電化に向けるところの資材、豫算面の多寡によつても、いろいろ違うことでありましようけれども、大體電化の必要は認めておりまするが、急速に著手ができないのじやないか。こういうふうに思つております。
#21
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
    ―――――――――――――
#22
○正木委員長 日程第一四、楯岡、寒河江間、寒河江、荒砥間及び神町、谷地間國營バス運輸開始の請願圖司安正君外一名紹介、文書表番號第九八三號。日程第一五、楯岡、寒河江間、左澤、荒砥間及び神町、谷地間鐵道敷設の請願、圖司安正君外一名紹介、文書表番號第九八四號を一括議題といたします。圖司安正君。
#23
○圖司安正君 簡單に請願の要旨を申し上げます。まず楯岡、寒河江間、左澤、荒砥間及び神町、谷地間の國營バスに關する請願について申し上げますが、この請願はこの路線が鐵道敷設法の豫定線に相なつておつたのでありますけれども、戰時中引續いて終戰後も資材關係その他なかなか實現が見られませんので、この鐵道が敷設になるまで國營バスを運行していただきたい。こういう趣旨でございます。この路線には國營バスと同時に、國營トラツクの請願もあつたのでございますが、さいわいにトラツクの方は本年の九月から實施にせられる運びに相なつておるのでございまするけれども、住民の熱望いたしておりますは、トラツクよりもむしろこの路線にバスを運行させていただきたいという點にございまして、現在この路線には山形交通株式會社でバスを走らせておるのでありますが、遺憾ながら獨占企業の關係から時間もルーズであり、客へのサービスもきわめてよろしくないというようなことからいたしまして、住民といたしましては、たしか二十一箇町村だと思うのでありますが、この町村長を初めとして住民全體が、一日も早く國營バスを運行してもらいたいということなのでございます。昨年以來再々請いたしまして、すでに採擇にもなつておることでございますので、何とぞ第一囘國會におきましても採擇あらんことをお願いする次第であります。次に寒楯線及び左荒線の鐵道敷設の促進竝びに神町、谷地間における鐵道の敷設につきまして、簡單に請願の趣旨を申し上げます。この路線は廣田内閣の時代すなわち昭和十一年度にすでに一部の豫算計上をみたのでありましたが、支那事變の勃發と相なりまして、繰延べから中絶になりまして、今日に至つておるのでございます。この路線に鐵道敷設の必要なことは、鐵道會議その他ですでにお認めになつておられることでございますので、あえて詳しくは申し上げませんが、まず第一に非常に旅客の輻湊いたしておるという點、その次に物質がきわめて豐富であるという點でございます。殊に村山平野の中心を走るのでございますから、農産物を初めとして、その附近の特産物でありまするはき物表であるとか、あるいは最上川に沿うて走ることになりますので、木材その他の資源がきわめて豐豊なのでございます。第三番目といたしましては、この路線の工費はきわめてわずかで濟むのではないか。こう思われるのであります。と言いますのは一部の山岳地帶はありますけれども、大半が平野部に路線を敷設することに相なりますので、工費の點におきましてはきわめて少くて濟むのじやないかと思われるのでございます。以上簡單にその理由を申し上げました。
#24
○川村説明員 楯岡、寒河江間、寒河江、荒砥間、神町、谷地間の國營バス開始の請願について御説明申し上げます。この路線は大部分鐵道の建設豫定線に該當しておりまして、非常に重要な路線と存じますので、鐵道に先行いたします國營自動車の運行につきましては、しばしば考慮研究いたしたのでありますが、豫算の關係上今まで實施ができなかつたような次第でございます。ただいまお話のありました自動車につきましては、今囘の輸入自動車によつてトラツク十五輛、トレラー十八輛をもつて、最近の機會に運輸の實施をいたすことに相なつております。旅客自動車の運營につきましては、現在の豫算、資材その他の關係から早急實施は困難と考えられますが、豫算、資材の許す限度におきまして、成べく早い機會に實現をはかりたいと考えてております。
#25
○岡田(信)政府委員 この区間の鐵道でございますが、楯岡、荒砥間の鐵道につきましては、先ほどお話がございましたように六十九議會で協贊を經まして、建設線の豫算に計上されたのでありますが、その後いろいろな事柄で遂に今まで工事に著手できなかつた。從つて今日まででき上がらないというような状態に相なつておるわけでございます。また神町、谷地間につきましては、この区間は鐵道の豫定線にも相なつておりませんで、まだ調査はいたしてございませんが、大體距離も短かく、平坦線でそうむつかしくない状況じやないかと考えられるのであります。しかしながら目下の情勢として、當局といたしましてはこの兩線は早急に工事に著手し得ない。また神町、谷地間につきましては、新たに建設線の豫定に追加するところまで立ち至つておらないという状況に相なつておりますことを御了承願いたいと思います。それでこの区間につきましては、ただいまお話がありましたようにまず自動車によつて全體の御不便を何とかしのいでいただきたい。かように考えております。
#26
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
    ―――――――――――――
#27
○正木委員長 なければ、日程三五、常總鐵道松戸驛乘入の請願、菊池重作君紹介、文書表第一〇七五菊池重作君。
#28
○菊池重作君 本請願は常總鐵道を常盤線に乘入の請願であります。常盤線が非常に混雜して輸送に困難を感じているので、これが電化の請願はすでに一昨日採擇になりまして、第一期事業といたしまして、取手までの電化が來年度に實施されるということを當局から言明を得ておるのでありますが、來年度に豫算を計上されましてこれにかかりましても、これが實施され、實際に電化が行なわれるのは二十四年度以降になると考えられるのであります。そこで當分の處置といたしまして、この常磐線の混亂を緩和し、現在ある資材、人員によつて最大限度に輸送力を發揮することが、現時の日本の鐵道として最も望ましいところであると考えるのであります。この常總鐵道は取手で乘換えることによつて取手の驛が非常に混亂をするしかもこの常總線の乘客には、特に最近は戰災時によつて疎開した者が多いのでありまして、それらの通勤者の便をはかるために通勤時間には運輸省の方の客車を四輛だけ貸してもらつて、それで朝夕の出勤時間、退廳時間に列車を一本常總線から本線に乘り入れるようにひとつやつてもらいたいというのが本請願の目的であります。わずか四輛の客車でもつてこの混亂を緩和することができるのでありますから、今日の状態からいつて、最も時宜に適した方法であると考えられるのでありまして、これに對しまして本委員會で絶大の御援助を得たいと考えるわけであります。これに對する當局の御見解を伺いたいと思います。
#29
○石井説明員 ただいまお話がありましたように、常總鐵道方面から東京通勤の旅客は一日に一千人程度でございまして、常磐線の通勤が非常に輻湊を來しております關係上、その通勤にいろいろ困難の點があることは十分に承知いたしておるのであります。御請願のように常總鐵道の列車を省線の松戸まで乘り入れますについては、きわめて適切なことのようではございますが、御承知のように常磐線は本線でございまして、重要な直通列車がたくさん運轉されております關係上、車輛の規格、また運轉の技能、あるいは車輛の檢査等、技術的に點でいろいろ差がございますので、社線の列車を本線に乘り入れさすということにつきましては、まだ研究すべき幾多の問題があるのであります。しかしながら何とかしてこの沿線の方々の通勤の御苦勞を緩和するという方法を研究いたすことにつきましては、省といたしましても十分にいろいろ考えておるのでございます。この點については目下具體案を檢討中であります。
#30
○正木委員長 本請願に對する御質疑はありませんか。
    ―――――――――――――
#31
○正木委員長 なければ、日程第三七、青森、蟹田間鐵道速成の請願、山崎岩男君紹介、文書表第一〇九〇號、山崎岩男君。
#32
○山崎(岩)委員 ただいま上程されました青森、蟹田間鐵道速成の請願に關しまして、請願の趣旨を辯明いたしたいと存じます。青森、蟹田間と申しますのは、青森から津輕半島に進んでまいります中途にあります蟹田町に至る鐵道路線に關するものであります。本來この路線というのは津輕環状線と申しまして、青森から蟹田を經て、平館から三厩から小泊に出まして中里という所まで通じますのがこの路線の總計畫に當るわけであります。ところがこの津輕環状線の問題は、今から二十數年來唱えられてまいりましたところの問題でありまして、昨年におきましても、本請願は衆議院におきましても採擇になつておるのであります。しかも昨年の衆議院における政府當局の言明によりますと、今年、昭和二十二年の三月三十一日までにはまず蟹田までは必ずこれを完成せしめるという御答辯であつた。しかも豫算から見ますと、青森、蟹田に至るところのこの鐵道の豫算が計上されていない。そこで私はその點についても聽いたのです。豫算面から見まして、青森、蟹田に至る豫算は一體どこにあるかということを道路聽きましたところが、時の松田政務次官のおつしやいますのには、それは民生安定の費用五十億圓のうちにはいつているのだ。そこでこの路線だけは必ずやりますからという言明であつた。私どもはたいへん喜んで地元へ歸つたのでありますが、その後御當局のお仕事ははかばかしく進んでおつて、また停車場もどんどんできている。現在まで青森から蟹田に至るこの停車場も完成し、路面もちやんとできている。しかるにこれは戰時中におきまして、路線の敷かれたのを撤去しまして、そうして殘念ながら實はこの青森、蟹田の鐵道というものは未だ未完成の状態にあるのであります。これを何とかしてもらわなければ困ると存じまして、昨年度におきましても請願をいたしたのであります。ところが、民生安定の費用からこの金をとつて、それによつて間違いなく二十二年三月三十一日までの間にはこれを竣功せしめるという御答辯だつたのであります。しかるところ、御當局の仕事もはかばかしく進んでおりましたので、私ども地方民も安心しておりましたが、殘念なるかな、今年になりましても路線が敷かれないのであります。それから御當局につきましていろいろ調査してみましたところが、殘念ながらこれはその筋の關係によりまして、今年度において仕上るということはめんどうだということがわかつた。まことにこれは殘念のこの上もないことである。そこで私は先月地元の蟹田まで參りまして停車場の状態も見てきたのでありますが、停車場もりつぱにできている。今は路線さえ敷けばよい状態になつているので、何とかこれを完成していただかなければならぬと考えております。しかしこの青森から蟹田を經て三厩に至る津輕環状線という問題は、北海道との連絡に重大な關係があるのでありまして、御當局におきましては、ただいま龍飛崎から北海道の松前に至る海底トンネル掘鑿に關する測量も計畫されて、この掘鑿が進行中でございます。北海道との連絡は、この海底トンネルによりまして津輕環状線の三厩に至るということになりますと、大北海道の開拓というものは期してまつべきものがあります。そういう實情にあります際に、この青森、蟹田の路線がこのままの状態でなべやりにされるということはまことに殘念この上もない。それで私はいろいろな點において研究を遂げまして、過日も仙臺に參りまして仙臺の鐵道局長にも會つて、この路線がないということはまことに殘念だが、何とかくふうできないかということを聽いたのでありますが、その際の御答辯によりますと、ただいま當局においては古い路線で磨滅したものを電氣によつてもとの状態に復せしむる方法を考えている。古い路線で路線のつなぎ目が磨滅しておつて運行上非常に危檢だが、この磨滅さえもとの通り囘復できれば古い路線を使うことができるのだ、そういう方法を發明することによつて、ただいま古い路線の修理ということをやつているから、あるいは青森、蟹田に至るところのごときも、その古い路線を利用することにより必ず仕上るという見込みがついているという話だつた。そこで何とかしてこの青森、蟹田間の列車を、これは停車場までできたものでありますから、これだけはものにしていただけないかということを陳情申し上げたいのであります。しかも停車場もちやんと完成し、路面もでき線路さへ敷けばよいという状態になつているもので、戦時中撤去されたものですから、何とかこれを完成せしむるように地方民はただいま翹望しているような状態でございます。御當局におきましてはこの關係についてどういう考えをもつておられますか、この際併せてお尋ね申し上げたいと思います。なお地方民一同に代りましてこの際陳情申し上げる次第でありまして、何とぞよろしく御取計らいをお願いいたします。
#33
○岡田(信)政府委員 青森、蟹田間の鐵道につきましては、ただいまお話がありましたように、戰後中開業の一歩手前まで參つておつたのでありますが、所々方々に資材を要する關係上、撤去して、完了に至らなかつたという實情にあつたのであります。從いまして、戰爭が濟みましてから、まず第一にこれをもとにもどして、なるべく早く開業いたしたいというわけでいろいろ努力しておつたのでありますが、今年度は關係の建物であるとか、あるいは多少の仕事の殘りというのを鋭意やつておりまして、これもお話しの通りほとんど全部でき上つております。そして殘るところは、ただこの上にレールを敷くというだけでございますが、レールにつきましては、いろいろと困難な事情もございますけれども、ぜひ來年度におきましては、レールの問題、その他の資材につきましても、また資金につきましても、ひもをつけて、來年度は蟹田までは何とかして開業いたしたいと、目下せつかく努力中でございます。
#34
○山崎(岩)委員 ただいま岡田局長さんの御答辯でございまするので、來年度を期して、私どももひとつ地元に歸りましたならば、地方民をなだめておきます。松田政務次官が昭和二十二年三月三十一日までには必ず鐵道を通すという言明をされたにかかわらず、ただいまできていない事情を見ますと、何か不安の念にかられる實情でございますが、松田政務次官ではなく、責任ある施設局長の御言明ですから、安心して引取ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
#35
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○正木委員長 質疑がなければ次に移ります。
    ―――――――――――――
#37
○正木委員長 日程第一七、野村町、大内驛間に國營バス運輸開始の請願、文書表第九九八號、紹介議員井谷正吉君ほか二名。日程第二五、伊豫日吉、須崎間に國營バス運輸開始の請願、文書表第一〇二一號、紹介議員井谷正吉君ほか四名。以上を一括議題としたします。井谷正吉君。
#38
○井谷委員 野村町、大内驛間に國營バス運輸開始の請願の理由を申し上げます。本区間は宇和島市と松山市を結ぶ現在交通路線のうち、大洲、烏首、坂石、日吉、出目を經て宇和島に至る路線と豫讚線による大洲、卯之町、吉田を經て宇和島に至る線路に對する中間のしかも最短コースとして地方民の絶大なる要望により、東宇和郡野村町と北宇和郡愛治村との堺界をなす齒長山脈に、本縣下においてもまれに見る土屋隧道を昭和二年起工し、十箇年にわたる歳月と、當時二十三萬餘圓の巨額を費し、昭和十二年殊竣功したものでありまして、しかも當時は財界不況の最中で、關係町村が實に臥薪嘗膽經費の負擔に苦しみながら、ようやく完成を見たわけでありまして、この間の關係町村民の苦痛は言語に絶するものがありました。しかしてこの道路の開通なるや、宇和島自動車株式會社において、魚成、野村、愛治間の乘合自動車の運行を始めましたことにより、關係地方民も多年の宿望の達せられたことを歡喜していたのでありましたが、その喜びも束の間、ほどなく支那事變勃發し、遂に昭和十四年末より自動車の運行を廢止せられ、關係地方民は再び不便な交通に閉塞されるに至つたわけでありました。その後數次にわたり會社に對し運行開始を要求するも、配車不能を理由に、現在においてもまだこれを開通いたしておらないありさまでありまして、關係町村の産業開發を著しく阻害するのみならず、元來野村町ほか沿線町村は産業經濟文化の本流を宇和島としておる實情でございますから、前記のごとき状態で、現在は野村町方面は卯之町經由、鐵道によつて宇和島に行くのであります。この線路は輻湊特にはなはだしく、その雜踏は目に餘るものがございます。さらに關係町村は、農山村でありますがゆえに、林産物を多く産する野村、宇和島間に通ずる貨物自動車なきため、木材等貴重なる資源は縣道路に腐巧しつつある状態であります。願わくは沿線六箇町村、三萬人の交通、産業、文化の開發興隆のため、急速に野村、大内間の省營乘合自動車竝びに貨物自動車の運輸を開始せられんことを請願する次第でございます。
 次に伊豫日吉、須崎間に國營バス運輸開始の請願の理由を申し上げます。府縣道伊豫宇和島、土佐須崎線は南豫より高知市に通ずる最短距離であります。この路線中、土佐中、土佐檮原間約六十キロは、現在民間經營の乘合自動車が運行せられて、一日二囘の著發となつておりますが、故障續發のため、ときに一囘便となり、ときにはまつたくの缺便となることすらありまして、一般旅客はもちろん公務員の出張旅行、通信事務等に及ぼす影響もまた少くないのであります。さらに愛媛縣日吉村、高知縣檮原村間約二十キロは、昭和十八年六月まで一日一囘の民間經營の乘合自動車便がありましたが、その後その運行を中止せられました結果、この区間は徒歩あるいは自輕車によつて往來するほかなき實情にあります。從つて日吉局及び檮原局間の遞送事務ごときも、自輕車利用の人夫によつて局境交換所で遞送物の交換を行うなど、舊態依然たるもので關係地元民の常に遺憾としておるところであります。由來産業の開發、文化の向上發展は、交通運輸の便にまつものが多いとされております。本路線沿道の各町村は、木材、木炭、製紙原料、しいたけ等の生産資源は豐富であり、これらの主要林産物は多量に生産されておりますけれども、運輸機關不備のために現在なお相當量の滯貨を有する状態にあり、關係者はこれが改善案としてぜひとも省營自動車の運行せられますことを熱望しておる次第であります。住民の福利増進、生産増強、日本再建の理想實現のために、多年にわたる多數關係地元民の切なる要望を御推察くださいまして、實地御調査の上、愛媛縣日吉村を分岐點として高知縣須崎町に至る区間に省營自動車の運行を實施せられますよう、特別の御詮議を賜わりたいと請願いたす次第であります。
#39
○川村説明員 野村町、大内驛間に國營バス運輸開始の請願についてお答えいたします。國營運輸輸線を開始するにつきましては、目下の豫算、資材の状態から見まして、早急の實現は困難と思われますが、ただいまるるお話のありましたように、地方の交通事情はきわめて悪い状況にありまして、非常にお氣の毒だと考えられます。本路線につきましては、既存の業者の免許線が存在しておるようでありまして、當分の間は民營の業者の強化育成をはかりまして、御要望におこたえしたいと思いますが、道路の状況その他の條件が充足いたしました場合にはできるだけ早い機會に考慮いたしたいと思います。
 次に伊豫日吉、須崎間に國營バス運輸開始の請願の件でございますが、これらにつきましても、路線の大部分に既存の民營の業者が存在するのでありますが、ただいまお話のありました通りに、運行囘數はきわめて少く、故障續出の状況でありまして、非常にお氣の毒と考えております。これにつきましては監督權の強化によりまして、既存の業者の育成強化をはかりまして、御要望におこたえしたいと思つております。國營自動車につきましては、先ほどと同じような條件でありまして、豫算、資材その他の事情が非常に逼迫しておりますので、こういつたような條件の緩和いたします時期におきまして、なるべく早急に實現をはかりたいと考えております。
#40
○正木委員長 本請願に對する質疑はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#41
○正木委員長 なければ、日程第三、姫路市より新宮、山崎を經て曲里に至る間に國營バス運輸開始の請願ほか五件、佐々木盛雄君紹介、文書表番號第八六〇陳。日程第二八、姫路、若櫻間國營バス運輸開始の請願、大上司君紹介、文書表番號第一〇五〇號でありますが、これは過日委員會において同様請願を審査いたしましたので省略いたします。
 この際、委員各位にお願いいたします。委員長は餘儀ない用件がありますので、委員長代理として原彪君を煩わします。
    〔委員長退席、原委員長代理着席〕
    ―――――――――――――
#42
○原(彪)委員長代理 それでは日程第二、笹島驛、名古屋港間に貨物線敷設の請願、辻寛一君紹介、文書表番號第八三六號。日程第五、桃ノ川、彼杵間鐵道敷設の請願、中村又一君ほか一名紹介、文書表番號第九〇三號を一括議題といたします。井谷正吉君。
#43
○井谷委員 笹島驛、名古屋港間に貨物線敷設の請願の要旨を申し上げます。名古屋港は終戰以來輸出入港としてますます重要性を加えつつあるが、現在の第一號、第二號の埋立地は雜貨專用で、石炭、燐鑛石等の荷役に不適當であり、他の貨物にも多大の支障を來している。しかるに第十號埋立地は石炭その他の埠頭として建設され、一萬トン級の船舶も横づけできるが、臨港線がないため何ら利用されていない。ついては本港の荷役力を倍加するため、笹島驛より八田附近を經て名古屋港第十號地に至る貨物專用路線を敷設されたいというのであります。
 次に桃ノ川、彼杵間鐵道敷設の請願の要旨を申し上げます。佐賀縣の桃ノ川驛から長崎縣の彼杵驛に至る路線は、長崎に通ずる重要なる最短路線であり、かつ沿線には多數の炭鑛が存在し、さらに國立病院、開拓地等あり、また温泉に富みかつ陶磁器生産地、製茶地等重要産業地を含み、さらに國際觀光路として價値も大であり、同路線が開通すれば實質上門司長崎を結ぶ最短線となる。また唐津、長崎への短離を短縮し、貨客運輸交通上及び産業開發上多大の便益を及ぼすのであります。ついては該路線に鐵道敷設を促進するとともにまず現在の彼杵武雄間の國營バスを桃ノ川驛まで延長されたいというのであります。
#44
○原(彪)委員長代理 日程第二及び第五に對する政府委員の説明を聽取いたします。
#45
○岡田(信)政府委員 笹島、名古屋港間でございますが、これにつきましては地元の關係方面からもたびたび熱心なお話がございますし、また省といたしましてもその重要性を認めておりますので、できれば二十三年度からぜひ工事に著手いたしたいという考えのもとに、目下諸般の準備を進めておる次第でございます。
 次に桃ノ川、彼杵間の鐵道でございますが、これは鐵道敷設法の豫定線にもなつておりません關係上、まだ詳しい調査をいたしておりませんが、延長は大體三十八キロぐらいになる見込みでございます。お話の通り沿線には林産、鑛産物等の資源が多ございますし、かつ武雄、嬉野等の著名な温泉もあるのでございます。經過地には松浦川、鹽田川あるいは彼杵川等の流域がございまして、途中に地形の相當竣嶮な所もございますので、かなりの隧道あるいは橋梁等もできる見込みでございますから、現下の情勢といたしましては早急に鐵道を敷設の運びに至らないということを御了承願いたいと存じます。
#46
○原(彪)委員長代理 右二件に對する御質問はございませんか。――なければ次に移ります。
    ―――――――――――――
#47
○原(彪)委員長代理 次は日程第六、澁民信號所を一般驛に昇格の請願山本猛夫君紹介、文書番號第九二四號。日程第一六、白城線を鳩ヶ谷まで延長の請願、田村亮一君ほか一名紹介、文書號第九九二號。右二件を一括議題に供します。井谷正吉君。
#48
○井谷委員 澁民信號所を一般驛に昇格の要旨を申し上げます。東北本線好摩驛と瀧澤驛間九キロの中間にある岩手縣岩手郡澁民村の大部及び玉山、瀧澤兩村の一部はいづれも兩澤に遠く、圏内における豐富な林産資源の開發竝びに必需物質の移入に不便はなはだしく、且つ盛岡市への通勤者または開拓移入者等、乘降者の増加に伴つてその不便はますます増大しつつあります。ついては兩驛の中間澁民村大字下田字陣場所在の澁談信號所を一般驛に昇格されたいというのであります。
 次は、白城線を鳩ヶ谷まで延長の請願の要旨を申し上げます。國營バス白城線牧戸驛より岐阜縣大野郡白川村大字鳩谷間は、無盡藏の林産資源と水力源とに富み、しかも觀光地としての庄川峽を有しているので、本路線の交通完備はまことに緊急を要するものがある。ついては速やかに白城線を鳩谷まで延長されたいというのであります。
#49
○原(彪)委員長代理 右二件に對する政府の説明を聽取いたします。石井説明員。
#50
○石井説明員 澁民信號所を一般驛に昇格の件でございますが、本件は先般現地について調査いたしましたところ、新驛の事情から判斷いたしまして、旅客は一日約四百五十人、貨物は米、麥、雜穀、果實、野菜等の農産物、木材、薪炭等の林産物、その他を合わせて一日約三十トンの取扱いがある見込みでございますので將來新驛の利用量も相當増加するのではないかと豫想せられるのであります。しかしながらただいま運轉上の關係、あるいは工事資材等について研究中でありますが、御承知のように、豫算、資材は相當の制限を受けておりますので急速に實施することは困難ではないかと存ずるのでございます。
#51
○川村説明員 白城線を鳩ヶ谷まで延長の件につきまして説明いたします。本区間は昭和八年に開業いたしました美濃白鳥、牧戸間の國營自動車の延長の計畫でございまして、國營自動車の實施豫定線として、多年懸案のものであります。最近道路の改修も一應進行いたしまして、近く實施する準備を進めておりますが、關係方面との折衝に若干のまだまとまりつかぬ面がありますので、この交渉がつきました際には急速に實施するような運びになつております。
#52
○原(彪)委員長代理 右二件に對する御質問はありませんか。
    〔「質問なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#53
○原(彪)委員長代理 日程第一八、杉田信號所を一般驛に昇格の請願、大内一郎君紹介、文書表第一〇〇三號。日程第一九、二本松、浪江間國營バス運輸開始の請願、大内一郎君紹介、文書表第一〇〇四號。日程第二二、福浪線を二本松まで延長の請願、大内一郎君紹介、文書表第一〇一二號。右三件を一括上程いたします。井谷正吉君。
#54
○井谷委員 杉田信號所を一般驛に昇格の請願の要旨を申し上げます。東北本線二本松、本宮兩驛の中間にある杉田信號所附近近部落は、最近旅人の往來、車馬、自動車の通行激しく、工場等も新設され、貨物の移出入も盛んとなり、福島、郡山等への旅客も増加し、乘降不可能の信號所の不便を痛感している。ついてはこの際地方發展のため該信號所を一般驛に昇格されたいというのであります。
 次に、二本松、浪江間國營バス運輸開始の請願の要旨を申し上げます。東北本線二本松驛を起點として福島縣安達郡岳下村、大平村、小濱町、新殿村、旭村、山水屋村を經て常盤線浪江驛に通ずる路線は、縣内重要路線であるが、戰爭と同時に企業整備によつてほとんど交通機關が停止したため、住民の不便は固より、縣内屈指の豊富な農、林産物の搬出に多大の障害を來している。ついては該路線間に國營バスの運輸を開始されたいというのであります。
 次に、福浪線を二本松まで延長の請願の要旨を申し上げます。福島縣安達郡東部一帶の地方は最も優良な生糸産地として知られ、その住民は農業に精勵、供出等も縣下の模範となつている。殊にこの地方は長硅石等の埋藏資源に富み、林産物も豊富であるが、交通機關がなく、空しく死藏されている觀がある。ついては福浪線の主要地點となつている川俣を起點として川俣より二本松に至る間に國營バスを延長されたいというのであります。
#55
○石井説明員 杉田信號所を一般驛に昇格の件でございますが、これは現在の地方情勢、殊に通勤、通學の鐵道利用状況等につきまして調査いたしましたところ、上り、下り方面とも、驛に達しますには、いずれも五キロないし七キロの距離でございまして、しかもその間交通機關として見るべきものがないというようなありさまで、事情まことにお氣の毒に存じておる次第でございます。ただいま現地の調査に基きまして、工事その他具體的の研究をいたしておりますので、近く何らか決定いたしたいと存じます。
#56
○川村説明員 二本松、浪江間國營バス運輸開始の請願につきまして、御説明申し上げます。本路線の津島、浪江間は國營自動車のつなぎ線でございまして、その他の大部分は縣南自動車株式會社の路線で、ただいまお話のありました通り、戰時中から休止しておりましたが、最近運輸を復活したような次第で、さしあたり民間のバス運營によりまして、御要望におこたえするよりしようがなかろうかと思います。國營自動車の實施につきましては、豫算、資材等の状況から急速に實施は困難のように思われます。
 次に、福浪線を二本松まで延長の請願につきまして御説明申し上げます。これは經過地は若干異なつておりますが、前件とほとんど同様でありまして、事情はまつたく同様であります。
#57
○原(彪)委員長代理 別に御質問ありませんか。
    〔「質問なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#58
○原(彪)委員長代理 それでは日程第二三、今市、田島間鐵道敷設の請願、高瀬傳君ほか三名紹介、文書表第一〇一五號。日程第四一、山北、富士吉田間鐵道敷設の請願、高橋長治君ほか二名紹介、文書表第一一四一號。右二件を一括上程いたします。井谷君。
#59
○井谷委員 今市、田島間鐵道敷設の請願の要旨を申し上げます。栃木縣今市町と福島縣田島町とを連ねる鐵道は、表日本と裏日本とを結ぶ線で、これが完成は、會津竝びに三依栗山地方の豐富な森林資源の開發、沿線地方で製造する薪炭の搬出、新潟、東北地方の産米運送等に資することが大であり、且つ本線は日光國立公園の景勝地、温泉地帶を縦斷するものでありまするから、觀光日本建設の一翼を擔うものであります。また本線は先年議會を通過し、戰爭のためにその實現が遲れているものでございます。ついては速やかに本路線の施設を促進されたいというのが要點でございます。
 次に山北、富士吉田間鐵道敷設の請願であります。本請願の要旨は、神奈川縣と山梨縣とを連絡する本路線の敷設は、兩縣の交通はもとより、山林資源竝びに土地の開發及び生産物質の輸送に資し、かつこの地域が富士國立公園地帶に屬するので、觀光事業にも寄與する等、わが國經濟の復興に貢獻することまことに多大であります。ついては御殿場線山北驛、富士山麓鐵道富士吉田間の鐵道を速やかに敷設されたいというのでございます。
#60
○岡田(信)政府委員 今市、田島間の鐵道でございますが、この鐵道は第六十九議會に協贊を經まして、建設費の豫算に計上した線路でございます。そのうち田島、瀧ノ原約十六キロの間は、土工工事がすでに竣功いたしたのでございます。その後いろいろと水害その他の被害を受けておるのでございまするが、二十一年度から復舊工事竝びに路線の工事を施行いたしております。そのうち田島、瀧ノ原に至る途中の田島、關本間の七キロはほとんどできましたので、できれば本年中に開業いたしたい。殘りの關本、瀧ノ原間は來年度におきまして開業いたしたい。なお瀧ノ原から今市に至ります区間は、目下の情勢では早急に工事に著手できないかと考えてえる次第でございます。
 次に山北から富士吉田に結ぶ線でございまするが、これは實は初めての請願でございますし、また鐵道の豫定線にもなつておりませんので、具體的の調査ができておりません。ただ圖面によりまして調査いたしますると、山北と山中湖畔との標高の差が九百メートルばかりございますので、いろいろ考えましても、非常にきつい勾配ができますし、また距離も相當長くなりますので、目下のところ國營鐵道としてこれを敷設することは困難かと考えられます。
#61
○原(彪)委員長代理 別に御質問ございませんか。
#62
○矢野(政)委員 ただいま提案になつております今市田島間の鐵道敷設の問題でありますが、井谷委員から詳細この鐵道の完成に對しまして、必要なる要點を申し上げまして、政府當携もこの鐵道敷設の重要であるということにつきましては、すでに御承知のようで、その一部工事にかかつておる次第であります。殊に今囘日光、鬼怒川、川治、鹽原、那須、これを一丸としたしました國立公園の、今まさに指定に相なる段階になつておりまして、この鐵道の完成につきましては、こういした觀光方面の施設の一端とも相なりますので、この際この鐵道の完成につきましては、速やかに現地の實情をさらに御調査願いまして、來年度におきましては速やかに完成されますように、當局の御盡力をお願いいたしておくものであります。
    ―――――――――――――
#63
○原(彪)委員長代理 日程第二六、都道府縣會議員にその都道府縣内無賃乘事券交付の請願、永井勝次郎君ほか一名紹介、文書番號第一〇四一號。日程第二七、各迎、臼ノ浦間國營バス運輸開始の請願、北村徳太郎君ほか二名紹介、文書番號第一〇四三號。なお日程第二六につきましては、先ごろの本委員會におきまして政府側の御答辯がありましたが、重ねてここに議題に供するわけであります。井谷正吉君。
#64
○井谷委員 都道府縣會議員にその都道府縣内無賃乘車券交付の請願の要旨を申し上げます。現下都道府縣議會は管下の食糧、燃料の生産需要の調整、建築資材の輸送、開拓の促進、北海道の總合開發、行政運營上の研究宿、調査を要することが多いため、圓滑なる自治行政の進展をはかる一助として、都道府縣議會員に管下鐵道の無賃乘車券を交付されたいというのでございます。
 次に江迎、臼ノ浦間國營バス運輸開始の請願でありますが、長崎縣北松浦郡鹿町及び小佐々兩町村は縣下屈指の漁場であり、かつ製鐵原料として缺くことのできない強粘結炭の産地であり、炭坑從業員及びその家族は二萬二百六十六人を算え、中等教育を受ける生徒も多數あり、現在の交通機關では産業の發展にも支障を來し、また住民の不便は大であります。ついては速やかに江迎驛より鹿町、小佐々兩町村の海岸線を經て、臼ノ浦驛に至る間に國營バス運輸を開始すると同時に、專用路線を新たに改修されたいというので要點でございます。
#65
○石井説明員 都道府縣議員無賃乘車證交付の件でございますが、いろいろお仕事の都合で始終所管内をお歩きになる御必要については十分痛感いたしておるのでございます。殊に乘車券の發賣の制限をいたしておりましたときには、一々乘車券をお求めに際しまして、非常に御不便をおかけしていたことと思うのでございます。しかしただいまではほとんど全國乘車券の發賣を制限いたしておる所はございませんので、その御不便の方はないかと思うのでございます。しかして無賃乘車證の件につきましては、目下の鐵道財政上非常にこの範圍を擴げることは困難でございまして、逆に部内あるいは部外を問わず、目下發行しております乘車證につきましても嚴重な制限を加えて、できるだけ發行範圍を縮小いたしたいと考えておる状態でございます。從いましてこの件につきましては御辛抱を願いたいと思うのでございまするが、しかしながらなお一々乘車券をお求めになるという點についていろいろ御不便かとも存じまするので、かような意味合におきますところのある都道府縣管内を限つて有數の定期券――先般衆議院議員の選擧に際して出ましたような乘車證の發行方につきまして、研究をいたしておりまして、こういうような方向によりまして、なるべく御要請におこたえいたしたいと考えておる次第でございます。
#66
○川村説明員 江迎、臼ノ浦兩驛間國營自動車の運輸開始、竝びに同專用道路の改修に關する請願につきまして、お答え申し上げたいと思います。この路線につきましては、實地調査をいたしておりませんので、詳細にことは申し上げられませんが、ただいまお話のありました通り地元の交通はきわめて不便のような状況の點はよくわかつておりますので、お氣の毒と思われます。さしあたりは江迎から小佐々まで十一キロにつきましては、民營の自動車がございますので、この民營の自動車業者を育成強化いたしまして、御要望におこたえいたしたいと思いますが、以下小佐々、臼ノ浦間につきましては、現在の道路の状況につきましても、詳細なる資料をもち合わせておりませんし、また專用道路の改修等につきましては、當省の所管外でございますので、ごめんこうむりたいと思います。
#67
○原(彪)委員長代理 御質疑ございませんか。
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#68
○原(彪)委員長代理 それでは日程第三一、肥薩線電化の請願、吉田安君ほか九名紹介、文書表第一〇五六號。日程第三六、神町、米澤間竝びに仙臺、山形間鐵道電化の請願、海野三朗君紹介、文書表第一〇八一號。二件を一括上程いたします。井谷正吉君。
#69
○井谷委員 肥薩線電化の請願の要旨を申し上げます。鹿兒島本線八代から分岐して鹿兒島縣隼人に至る肥薩線は、林産重要地帶を貫通して、熊本、鹿兒島、宮崎と需要地とを結ぶ産業交通上唯一の機關であり、かつ最短路線として南九州における重要幹線でもあります。しかも日本有數の急勾配線であるため、石炭の消費量も多く、また五十を超えるトンネルのため保健衞生上にもよくない。そのためこの沿線一帶が國民保健の適所地であるにかかわらず發展しない現況である。ついては該線の電化を實現されたいというのであります。
 神町、米澤間竝びに仙臺、山形鐵道鐵化の請願の要旨を申し上げます。奥羽線神町、米澤間の電化が完成すれば、現在電化の施行されている福島、米澤間の輸送力を増強し、新庄以北の帝都向の物質の輸送路線を約九十五キロ短縮することができる。また仙山線仙臺、山形間の電化が完成すれば、機關車の折返し及び付替作業に要する時間の短縮と運轉速度の向上により、米産縣としての機能を十分に發揮し、各地物資の交流を促進し、資源の開發、生産力の増強を來すこととなる。ついては速やかに該兩路線間の電化を促進されたいというのでございます。
#70
○西村(英)政府委員 電化工事の根本の考え方につきましては、先ほども申し上げた通り、輸送力の大きい所を目標にいたすのではありますが、肥薩線のような特殊線区につきましても、ただいまの御説明のように旅客の保健上、また殊に鐵道といたしましても運轉技術上の問題もありますので、十分に考慮しなければならぬと思つております。肥薩線、なかんずく人吉、吉松間は、非常は勾配線であります。千分の三十三という勾配でありまして、電化をいたすとすれば容易に取上げられる路線ではないかと考えております。ただ非常に輸送力が少い。從來肥薩線は鹿兒島本線であつたのでありますが、鹿兒島本線が海岸をまわることになりまして、この線区は非常に輸送力が少いという點が、他の路線との比較の問題になつておると思うのであります。しかしぜひとも運轉技術上からも、何とかしたいということを十分考えておるのであります。
 次に神町、米澤間でありますが、ただいま奧羽本線福島、米澤間が電化いたしておりますので、その電化の後におきましては、米澤から山形邊までが考えられるのじやないか、こう思つております。次に山臺、山形間でありますが、この路線は中間に長い隧道がありますし、山寺、作並間は電化いたしておりのであります。山寺からさらに山形につなぎ、あるいは作並の方から仙臺の方につなぐということは十分考えられるのでありまするが、まず資材その他の關係から、この線区の最もひどい所は現在電化いたしておるのでありますけれども、そう順位を先に考えるわけにいかないのじやないか。こういうふうに大體考えております。とにかくあの附近の電化としては、福島、米澤間をやりましたから、その次におきまして米澤を中心にして電化の路線の整備をいたしていきたい。こういうふうに考えております。
#71
○原(彪)委員長代理 別に御質問はございませんか。
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#72
○原(彪)委員長代理 日程第三〇、宇部東線を山口市宮野地区まで延長の請願、中嶋勝一君ほか二名紹介、文書表第一〇五五號。日程第三二、上毛電氣鐵道復舊助成の請願、鈴木強平君ほか一名紹介、文書表第一〇六〇號。右二件を上程いたします。井谷正吉君。
#73
○井谷委員 宇部東線を山口市宮野地区まで延長の請願の要旨を申し上げます。宅部東線は宇部市及び山口市その他を經由する電車專用を目的としておりますが、近時山口市勢の發展に伴い通勤、通學等沿線住民の本線を利用することますます増大しつつあります。ついては速やかに本路線を山口線宮野、仁保驛中間まで延長するとともに、現在山口縣小郡、仁保兩驛間にある各驛の中間にさらに一驛または假停車場を一箇所ずつ増設されたいというのであります。
 次に上毛、電氣鐵道復舊助成の請願の要旨を申し上げます。前橋市と桐生市を結ぶ上毛電氣鐵道は、群馬縣の産業開發、文化向上のたる重要路線であり、その經濟活動、通勤及び通學はすべてこの線を中該としていたが、本年九月の颱風のため荒砥川、粕川橋梁、暗渠が決壞し、盛土の流失となり、事實上路線は寸斷されているのであります。ついてはこれが復舊に要する資金資材の入手に特別の措置を講じ、速やかに本路線の開通を圖られたいというのでございます。
#74
○山口説明員 上毛電氣鐵道の件につきまして、御説明申し上げます。上毛電氣鐵道は中央前橋、西桐生間の二十九キロ四分の鐵道でありますが、本年九月の風水害によりまして、相當の被害をこうむり、復舊費が約六百萬圓に達するものと認められたのであります。よつてとりあえず省としては、一法においてその復舊用資材であるセメント、木材、枕木、カーバイトというような軌條資材の割當を行いまして、現在開通をすでに終つております。今後の開通につきましても、現在は補強工事が殘つております關係上、さらにその資材につきまして援助いたしたいと考えております。またそれに要します復舊工事資金につきましては、本鐵道は非常に業績が良好でありまして、先ほど申し述べました復舊に要する六百萬圓のうち、半額の約三百萬圓は自己資金によりまして賄いますので、殘額の三百萬圓については復興金融金庫より融通し得るように、できるだけ斡旋をいたしたいと考えておる次第でございます。
#75
○西村(英)政府委員 宇部東線を小郡からさらに山口の方まで電車を延長してもらいたいというお話でありますが、この電車の延長をするためには、小郡の乘越し橋をやらなれければならぬ大きな工事があるわけであります。また電車運轉ということになりますと、現在の電車の路線の復舊が第一でありまして、ただちにこの線にかかるわけにはいかないのじやないかと思います。
#76
○原(彪)委員長代理 別に御質問はありませんか。
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#77
○原(彪)委員長代理 それでは日程第三八、八百津、鵜沼兩驛間國營バス運輸開始の請願、安東義良君紹介、文書表第一一二一號。日程第三九、太田から御嵩、土岐津を經て瑞浪に至る間に國營バス運輸開始の請願、安東義良君紹介、文書表番號第一一二二號。日程第四〇、柳井、岩國兩驛間に國營バス運輸開始の請願、守田道輔君ほか二名紹介、文書表番號第一一二八號。右二件を一括議題といたします。井谷正吉君。
#78
○井谷委員 八百津、鵜沼兩驛間國營バス運輸開始の請願でありますが、本請願の要旨は、東濃八百津町を起點として鵜沼の至る木曽川上流の可茂地方は、近代交通網の中に孤立状態にあるが、その背後には林産、鑛産、農産等の天然物資の富み、これに伴う産業また日々に發達しつつある。しかるに、その人口面績に比して交通網はきわめて疎である、ついては八百津、鵜沼兩驛間の國營バスの運輸を開始されたいというのであります。
 太田から御嵩、土岐津を經て瑞浪に至る間に國營バス運輸開始の請願の要旨を申し上げます。本請願の要旨は、岐阜縣加茂郡太田町から可兒郡御嵩町、土岐郡土岐津町を經て同郡瑞浪町に至る路線は、古來中仙道として知られ、重要な炭礦区域で、かつ木材、薪炭及び陶磁器の産地でもある。また各種官公署、學校竝びに名所舊跡多く、その交通に多大の支障を來している。ついては該路線間に國營バスの運輸を開始されたいというのであります。
 柳井、岩國兩驛間に國營バス運輸開始でありますが、本請願の要旨は、山陽本柳井驛を基點とし、伊陸村、祖生村を經て岩徳線玖珂驛を結び、さらに南河内村、北河内村及び藤河村を經て岩國驛に至る沿線は、米麥、木材等の重要物質に富み、かつ岩國港が國際港に指定された今日、幅員六メートルの最優秀道路たる本路線に速やかに國營バスの運輸を開始されたいというのであります。
#79
○川村説明員 八百津、鵜沼兩驛間に國營バス運輸開始の請願の件について御説明申し上げます。この路線につきましてはいずれ實情を調査いたしたいと存じておりますが、民營自動車の免許区間でございまして、さしあたりはこの復活運營を考えまして御要望におこたえしたいと思つております。國營自動車の運營につきましては、現在の豫算、資材その他の關係上から早急の實施は困難かと思われます。
 次に太田、瑞浪兩町間に國營自動車運輸開始に關する請願につきまして御説明を申し上げます。この路線の瑞浪附近につきましては、運行中の民營自動車の太田に通ずる大部分が現在運休いたしておりますので、非常に御不便のことと存じます。さしあたりはこの民營自動車の復活をはかりまして、御要望におこたえしたいと思つております。現在の豫算、資材その他の關係から見て早急の實施は困難かと思われます。
 次に柳井、岩國兩驛間に國營バス運輸開始の請願につきまして御説明申し上げます。國營自動車の岩日線を柳井まで延長いたすことにつきましては、現在の豫算、資材その他の關係から見まして、早急に實施することは困難かと思われます。さしあたりは現在の民營の自動車の強化育成をはかりまして御要望におこたえいたしたいと考えます。
#80
○原(彪)委員長代理 別に御質疑はありませんか。
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#81
○原(彪)委員長代理 なければ日程四五、財部、古江間國營バス運輸開始の請願、前田郁君紹介、文書表第一二一〇號。紹介議員前田郁君。
#82
○前田(郁)委員 先般十一月八日の本委員會におきまして、大隅地方の三線につきまして私が請願申し上げたわけでありまして、そのうち古江、鹿屋、岩川までの線について先般御説明申し上げたのであります。最近また岩川から末吉、財部に通ずる線を延長していただきたい。こういう趣旨でおの大隅開發連盟の方から請願してまいつた次第であります。この大隅の問題は、ただいま國土計畫の一環といたしまして、港灣の問題であるとか、なお開墾の問題であるとか、諸種の問題が縣當局においても取上げられ今各省においても大隅開發問題といたしまして、國土計畫の一環として取上げておるわけでありまして、先般當局よりも豫算の許す範圍において、でき得る限り二十三年度においてやるつもりであるという御答辯をいただいておるわけでございます。この線はわずかの間でありますから、岩川、末吉、財部まで延ばしていただきたいというわけでございまして、その路線と關連しておりますから、できるならば、財部までこれを延ばしていただきたいと考えまして、この線を追加請願いたしたわけでございます。以上をもつて説明にかえます。
#83
○川村説明員 ただいまのお話のありました通り、大隅地方の開發に關連いたします國營自動車の運行その他については、第九十議會においても請願採擇されたのでありまして、先刻も大隅全般の國營自動車の運行につきまして請願がありましてお答えいたしましたが、その際すでに私も申しました通り、全大隅を一丸と考えまして國營自動車の計畫を考えたいと思うのでありますけれども、何分豫算、資材が非常に窮屈でありまして、大隅全部の解決ははかりにくいのでありまして、全般として考えまして豫算、資材の許可限度内において、逐次御要望におこたえいたしたいと思います。
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#84
○原(彪)委員長代理 別に御質問がなければ、日程第四十二、國鐵電氣工事開放に關する請願、前田榮之助君ほか二名紹介、文書番號第一一四六號。井谷正吉君。
#85
○井谷正吉君 國鐵電氣工事開放に關する請願の要旨を申し上げます。國鐵電氣工事は戰時中鐵道電氣工事株式會社一本建の獨占形態となり、今なおそのままの状態でありますが、これは民業に對する壓迫となり國費の濫費となり、ひとり業者のみならず、國民の受ける損害も多大でございます。ついては國鐵の電氣工事を民間業者に開放いたされたいというので要旨でございます。
#86
○西村(英)政府委員 國有鐵道の電氣關係の工事は、全部請負工事にやつておるわけではありませんので、資本勘定、事業費を通じまして、約工事の半數くらいは特殊な事情で直營工事をいたしておるのであります。他の半數くらいは請負工事に出ておるのでありますが、この場合におきましても、ただいま言いましたように、鐵道電氣工事株式會社にのみ全部をやらしておるのではありませんので、特殊な工事に對しましては、それぞれ特殊な會社にやらしておるのであります。しかし多くは鐵道電氣工事株式會社にやらしておる場合が多いのでありまして、こういう問題につきましては、これはもちろん一般の業者の方に開放すべきことは當然であります。しかしながら、請負工事には非常に從來の弊害等もありますし、また戰後工事のやり方その他についても特殊ないろいろな問題が起りますので、現在いろいろな方面から研究をいたしておるのであります。ただ今の御説明になりました現在の方法が國費の濫費になるというようなことは、私は承諾はできませんが、しかし現在の方法がベストでない、戰前にありましたような請負工事の弊害を除きつつ、善良な業者を選んで、これらの方に開放するという御趣旨には何ら異議を申す者ではありません。その趣旨に副うて目下研究いたしております。
#87
○原(彪)委員長代理 別に御質問ございませんか。
 この際諸君におはかりいたしますが、殘餘の請願につきましては後日にまわすことにしまして、本日はこれで散會いたしたいと存じますけれども、いかがですか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#88
○原(彪)委員長代理 次會の日どりは公報をもつて御通知いたすことにいたい本日は散會いたします。
    午前一時五分散會
ソース: 国立国会図書館
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