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1947/08/27 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第7号
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1947/08/27 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第7号

#1
第001回国会 電気委員会 第7号
昭和二十二年八月二十七日(水曜日)
    午前十時四十四分開議
 出席委員
   委員長 前田榮之助君
   理事 櫻内 義雄君 理事 村上  勇君
      石野 久男君    成瀬喜五郎君
      本藤 恒松君    八百板 正君
      東  舜英君    栗田 英男君
      小平 久雄君    石山 賢吉君
      本田 英作君    秋田 大助君
      川越  博君    堀江 實藏君
 出席政府委員
        總理廳事務官  岡部 邦生君
        商工事務官   古池 信三君
    ―――――――――――――
八月二十五日
 電力危機突破に關する決議案(石野久男君外四
 名提出)(第一一號)の審査を本委員會に付託
 された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 電力危機突破に關する決議案(石野久男君外四
 名提出)(第一一號)
    ―――――――――――――
#2
○前田委員長 これより會議を開きます。
 本日の議題は電力危機突破に關する決議案であります。政府側に對しましては安定本部長官の和田國務大臣と水谷商工大臣に出席を要求しておりましたが、兩大臣ともにG・H・Qの會議に出席せられておりますので、本委員會にはお見えにならないということであります。それで經濟安定本部よりは岡部動力局長が、商工省よりは古池電力局長が出席いたしております。つきまして、安定本部長官に對する質疑は次會に行うことといたします。それで去る二十五日本委員會に付託せられました電力危機突破に關する決議案石野久男君外四名提出を議題とし、審査を進めます。まず提案趣旨の辯明を求めます。石野久男君。
    ―――――――――――――
#3
○石野委員 ただいま付議せられました電力危機突破に關する決議案につきまして、提案者を代表して簡單に趣旨を申し述べたいと思います。
 昨年末から本年初めにかけて未曾有の電力危機を招來し、電力の制限が生産阻害の最大原因となり、また一般國民生活上大なる不安を釀成いたしたことは、經濟白書が言つておるごとく、われわれの記憶に新たなるところであります。本年は冬季渇水期をまつまでもなくすでに夏季においても、渇水は全國的に異常な電力制限を加えなければならぬ現状にあることは皆様御承知の通りであります。わが國のおかれております今日及び將來は、戰爭によつて疲弊し盡した國力を囘復して、一日も早く祖國再建の難業を完遂しなくてはなりません。生産の増強をはかりまして、インフレーシヨンを克服して、やがては締結さるべき講和會議の決定に基く賠償の義務を完遂するために、經濟の囘復にあらゆる總知を集めて、遺漏のない對策を樹立することが必要であります。今日のごとき事情にあります石炭から工業用の動力を考え、薪炭事情の今日から家庭用燃料を考えるときに、電力の確保は國が生きていくために絶對に必要とするものであります。電力に關する基本的な長期囘復計畫の樹立はひとり工業用動力、家庭用燃料解決のためだけではなく、治水、利水の面からも必要でありまして、今次東北地方の水害の實情から見ましても、何とか治水利水を含めた水力電氣開發の施策をいたさなければならぬところと存じます。しかしながら電力の今日の問題は、長期開發の對策にまつにはあまりにも切迫した事情のもとにおかれておるのでありまして、現在のまま推移すれば、明年初め渇水期には本年よりもさらに強度の電力飢饉に見舞われ、全産業は痲痺状態に陷る危險があると經濟白書も言つておる通り、電力の見透しはまことに憂慮すべき状態にあるのでありまして、何としてもこれに對する緊急の對策を樹立して危機を脱出することが必要であると存ぜられるのであります。かかる意味におきまして、提案者相はかりまして、電力開發の基本對策はさることながら、緊急危機突破對策として本決議案の要領によつてこれが打開策を提案した次第であります。本案は現存設備の百パーセント活用を可能とするために必要な處置を政府に要望するとともに、他面發電總量が最も有効適切に工業用動力化するために、政府竝びに國民に要望するというこの二つの觀點から緊急對策を立てようとしておるものであります。それがために要望いたします四つの點について、簡單にその一つ一つの趣旨を辯明いたします。
 第一の資金、資材の確保につきましては、電力設備が戰爭遂行のため第一次産業施設として鄭重に取扱われたことも事實でありますが、同時に終戰期にはいりましては、最も殘酷、殘忍に取扱われたところの企業でもありました。今日においてはいずれの發電所施設を見ましてもはなはだしく損耗いたしており、これが補修改善をしなければ、能率の低下著しく、所期の發電力を期待することは不可能な事情にあるのであります。終戰以後は經濟界のはげしい變動のもとにおきまして、特に今日の事情におきましては、資材、資金の不如意のために各事業が危機突破の策をもちながらも、これを施することができない事情にあるのでありまして、これはすでに皆様の御承知のことと存じます。具體的なことにつきましては、一々ここで例示する煩を避けますが、これが打開策といたしましては、今日政府が石炭増産に集中的な努力をされていると同様に本電氣事業に關しましても、それと同じような執意をもつて資金竝びに資材の面から優先的にこれが確保をしていただきまして、緊急に電力の危機を打開する方策を講じていただきたいと存ずるのであります。思うに電力のもつわが國産業への重要性は、石炭のそれと比較いたしまして、決してまさるとも劣るものではございません。わが國工業動力のほとんど百パーセントがすでに電力に依存していることも事實でございます。火力發電が石炭に依存することは、また同時に石炭が電力に依存することでもありますることを考えますると、いずれも兄たり弟たるを論ずることはできないと信ずるのであります。よろしく政府は冬季渇水期におけるところの電力事情の悪化が、日本の經濟界に及ばすところの憂うべき状態を考えられまして、これが對策實施のために今日電力事業の最も隘路でありますところの資材竝びに資金に對しましても、優先確保し積極的な協力をされんことを要望する次第であります。第二に勞働の生産性を確保することに關しましては、御承知のように今日勤勞大衆の生活は、やみとインフレのためにその生計を營むにあくせくいたしておりまして、生産意慾を高揚することを期待することは、まことに困難な事情にあるのであります。かつまた生産の現場におきまして、特に電力の施設方面に携わる方々の重勞働のことを思いますると、また電氣がもつ危險な作業であるという點から考えまするときに、これらに從事いたしますところの勞務者に對して、衣服、またはゴム製品等は絶對になくてはならぬものでありまするが、これが獲得は今日の給與状況においては、とうていこれを個々の勞働者に任せることはできないと存ずるのでございます。私たちは今日電力危機を突破せんとするために、勞働者の生産性を確保することが絶對に必要であると存じまするのでありますが、それがためには政府が今日までも相當に努力されておるということはよくわかりまするけれども、いま一段の努力をもちまして勞務者に對する食糧、衣料、住宅等の問題に積極的な施策をしていただきまして、勞働の生産性高揚に施策を施されんことを期待するものでございます。
 第三に、總合燃料對策の樹立に關しましては、今日電力發電總量が戰時中の最も發電量の多かつたころよりも、なお以上の發電量をもつておるにもかかわらず、需用量を充たすということができ得ないで、ますます制限に續く制限をもつてしますことを考えますとき、また終戰以來熱源として電熱の消費の増大がきわめて急速であり、かつ國民生活上これが消費がやむを得ない實情にありますことを考えますとき、電力を工業動力に集中して、電力不足がもたらすところの生産の危機を突破するためには、どうしてもこの一般家庭用またはその他の面における熱源としての電力を使用することを避ける方法を考えなければならないと信ずるのであります。それがために燃料對策を綜合的に計畫することが、今日のいわゆる緊急の必要事であると存ずるのであります。
 第四番目には、電力の合理的使用に關しまして、電力が供給不足の状態にありますとき、これを合理的に使用することを勸奨することは、いかなる時期においても絶對に必要なことではありますが、特に今日の事情からいたしますと、終戰以來、一般家庭用の熱源が電力に殺到いたします。これが異常な率を占めるに及んでおりますが、また他面一般工業用電力におきましても、制限に對する實績確保のために、その消費が非合理的な面において非常に大きな率を占めておるということも考えなければならないと存ずるのであります。われわれは企業施設の改善修復をもつて發電量を獲得するとともに、需用者側における發電電力の合理的使用の必要性を痛感することは、今日ほど緊要な時機はないと信ずるのであります。
 以上四つのことは日本の再建のために、日本の經濟復興のために、電力のもつと重要性に鑑みまして、これはひとり政府及び企業家の問題であるに止まらないものでありまして、國民全體が電力確保のために積極的に危機突破運動として展開していかなければならない問題であると信ずるのであります。全産業が電力飢饉のために痲痺するであろうということからも、さらに電力不足のためにわれわれの日々の生活が常に脅かされておるということからいたしましても、電力危機突破のために政府はもとより、國會もまた積極的にこれが對策樹立に協力いたしまして、電力危機突破の運動を一大國民運動に展開させなければならないと存ずるのが提案者の本旨でございます。
 以上をもちまして提案趣旨の説明にかえる次第であります。何分の御審議をもちまして、本案の御可決を賜わりたいと存ずるものであります。
#4
○前田委員長 これにて提案者の趣旨辯明は終ります。引續きまして本案に對する政府當局の所見をお伺いいたします。
#5
○岡部政府委員 私經濟安定本部の動力局長であります。ただいま御説明のございました電力危機突破に關する決議案に對しまして所見を申し上げます。
 提案者の御説明にありました通り、まつたくわれわれは同感であります。現在の電力事情はすでに皆様も十分御承知かと存じますが、大體今年における平水換算にいたしましても、なお需用が非常に増大しておる。現在大體五百萬キロワツまで無制限となれば増大してまいるのでありますが、冬期に至りますと、三百九十萬前後しか確保できないという事情でございます。これを逆に申しますと、石炭、亜炭、石油、薪、木炭、水力電氣という全部の熱源を換算いたしまして、日本人の人口當りにどれだけ使つておるかということを研究してみたのでございますが、それによりますと、昭和五年から九年までの平均は一人當り〇・八二トン使つております。それに對しまして戰時中の一番多かつたときで一・一八トン使つておるのでございますが、二十一年度にはそれがわずかに〇・五八トンになつているという實情でございます。ちなみにアメリカでは五トンあまり使つておりますし、イギリスは三トン以上使つております。このように大體熱源が非常に足りなくなつておるというときに、やはり必要最小限度の電力需用が要るものでございますから、それを確保いたしますと、残りはごくわずかであるのに、家庭用電力が電熱器の使用として集中してくるということが、現在の非常な電力危機を招いているゆえんでございまして、そのためにはここの案にございますような薪炭と合わせまして、總合燃料對策をぜひ樹立しなければならないと考えまして、ただいま經濟安定本部におきまして、關係各省と連絡の上せつかくこれを作成中でございます。しかしながらここで御説明いたしましたように、薪炭におきましてもそれほど完全に供給する餘裕はございません。やはり戰前の何分の一という程度しか確保できませんが、それにいたしましても去年のように春になつて炭が東京に著いたというような情勢を起さずに、冬のうちにぜひとも薪炭を確實に家庭に届けることによりまして、少しでも電力の節約をしたいという氣持で、現在總合燃料對策を樹立いたしまして、これは近々のうちにまた皆さんの方に御説明できるようになると存じております。
 それから資金資材の優先確保の問題は、ただいま石炭につきまして最重點主義をとつておりますが、電力の重要性につきましてはもちろん同様に考えております。今後の日本の動力源といたしましては、とりあえず石炭によらざるを得ませんが、將來はやはり石炭と電力と併用していかなければならないということはよく考えております。第一・四半期、第二・四半期の資材の確保につきましては、若干われわれといたしまして遺憾な點があつたのでございますが、第三・四半期からは少くとも當面補修を繼續していくに必要な資材は十分確保するつもりで現在物動を組んでおります。それと同時に資金につきましても、第二・四半期の資金計畫におきまして、やはり同様の計畫において資金を組んでおつたつもりでございます。今後ともそのつもりで物動その他資金計畫の編成をやつていただくように私どもも考えておる次第であります。
 勞働の生産性の確立につきましては、お話のごとく現在の老朽いたしております設備を完全に囘復いたしまして、それによつてできるだけ現有設備を動かすということが必要でございます。そのためには從事勞働者の生産意慾というものにもわれわれは非常に期待いたしておりますが、同時に必要な物資等につきましては、もちろんできるだけこれを確保いたしたいと考えております。現に非常にわずかではございますが、現在九州、山口地區に對しまする火力發電の補修に從事しておられます勞働諸君に對しましては勞務加配を特配するという措置によりまして、少しでもそういう勤勞意慾の低下を防ぐという措置はすでに七月にとつた次第でございます。
 それから電力の合理的使用の問題は、これは戰災によりましてメーター類等が非常に燒失いたしました。その結果そういうものをもつておらぬ家庭、工場というものがかなりございます。これにつきましては、メーターをもたない合理的使用の勸奨というものは技術的に不可能でございますので、われわれといたしましては、國内においてもメーターの製作能力を大いに囘復したいと考えておりますが、できれば今度の囘轉資金によりまして一定のメーターを入れまして、それによつて早急にそういうものを整備いたしたいと考えております。しかしながら、また一方使用者の皆様がやはりこれを合理的に使つてやろうというところに非常に意味があることはもちろんでございます。これは政府が音頭をとつたばかりではもちろん效果を奏しません。國會がやはり主體になりまして、大いにこの運動を展開していただくということは非常に結構だと思う次第でございます。
#6
○古池政府委員 ただいま經濟安定本部の動力局長から、計畫面につきまして政府の意見の開陳がございましたが、電氣事業に關する實施面を擔當いたしております商工當局といたしまして、若干補足して申し上げたいと存じます。
 まことに仰せの通り、來るべき渇水期の電力需給の不均衡につきましては非常な憂慮をわれわれもつているのであります。從いましてこの危機を突破するために國民が一致してこれに當つていかなければならぬという決議案の趣旨につきましてはまつたく私どもも意見を同じくするのであります。私どもといたしましては、具體策としては、一方において萬難を排しで供給力をでき得る限り増加する。同時に他方においては需用方面において使用の合理化をはかり、その配分を適正にするという、この二つの方針が根本の條件をなすと考えるのであります。そこで供給力の増加でありますが、これも仰せの通り長期の計畫はありましても、當面の渇水期にはとうてい間に合わないのであります。從つてさしあたりの施策といたしましては、水力及び火力の補修、復舊に全力を盡しまして、補修、復舊以外にも多少の手を加えることによつて出力が増加するならば、これも急速に實施いたしまして、設備をでき得る限り高い能率において運轉し得るような状態を實現させたい、かように考えております。
 次に需用方面といたしましては昨年度は諸種の事情から一應八月、九月ごろの實績を基本にいたしまして使用電力の基準量をきめたのでありますが、今年度は實績主義をやめまして、産業、業務用、家庭用、これらに對しまして全部電力の合理的な割當制を實施いたしたいと考えている次第であります。そうして割り當てられた電力の使用を確保していただく。さらにまた從來もありましたところの電力の擅用は特に嚴重に防止するつもりでおります。この電力の合理的な使用については皆様とともに國民各層に周知、宣傳いたしまして、自發的に使用を合理化していただくことに努めるとともに、ただいま動力局長からもお話がありましたように、機械的な施設としては積算電力計を資材能力の許す限りつくり、これをとりつけることにいたしたい、かように考えております。この電力使用の合理化については、當局も關係の電氣事業者もとに努力をいたしますけれども、何よりも國會において皆さん方が、まつ先に立つてこれに御協力くださることが、最も效果があろうと信ずるのであります、その意味において何とぞ御協力をお願いいたしたいと考える次第であります。總合燃料確保については先ほど動力局長の説明がありましたから、申し上げるのは省略いたします。生産條件として衣食住の確保につきましては、時局柄非常に困難な面が多いと存じますけれども、私どもとしてはでき得る限りこれに對して努力をいたしたいと思うのであります。
#7
○前田委員長 それではこれより本案に對する質疑に移ります。質疑は要求の順序によつてお許しいたします。村上勇君。
#8
○村上(勇)委員 先ほど動力局長のお話の中にあつた、石炭と同様の重要なものであるというこの大事な電氣委員會に、すでに二度も三度も安本長官の御出席をお願いしてあるのですが、本日もG・H・Qに出頭のために出られない。しかし私はG・H・Qの御用事ならばやむを得ないと思いますけれども、何時ごろまでには來られるとか、もう少し誠意のある――安本長官としてこの電力危機を前に控えて、ほとんど一囘も顔出ししないということに對してまことに遺憾の意を表する次第であります。從つて政治的な問題については、これを後日安本長官の御出席まで保留して、とりあえず先ほど岡部動力局長からのお話の中に、大體山口縣のある火力發電所の修復工事については相當な加配米を出している。こういうようなお言葉がありましたが、今日日本發送電においては水力電源開發と申しますか、戰時中中止になつておりました九箇所の發電所の修復竝びに五十六箇所の溪流の取入れ、あるいは堰堤のかさ上げ等の工事をやつているように聞いております。この總電力が八萬九千キロワツトとかいうことでありますが、この八萬九千キロの電力施設が本年度内に竣功し得るかどうか、この點について一言お伺いしたいと思います。
#9
○岡部政府委員 現在水力發電所を十一地點やつておりまして、最大出力十一萬キロ・ワツトであります。渇水期には出力五萬二千五百キロ・ワツト、これを何とかして完成したいということでやつておりますが、現在までに完成いたしましたのは水力三地點、最大出力三萬四千キロ・ワツト、渇水期九千キロ・ワツトでございます。あとは第二・四半期に特殊の事由がございまして、セメントの配當が不可能でございましたので、そこで一時これを停止してあります。しかしながらできるだけこれを今年度中に完成いたしたいというつもりで、第三・四半期にはセメントの配給を確保するように、關係方面と折衝したいと思つております。
#10
○村上(勇)委員 セメントの配給について不滿足であるということはよく承知しておりますが、ある山梨縣の發電所のごときは、セメントはすでにその修繕箇所まで上つておる。しかしながら食糧問題のために、だれもその箇所に行つて仕事をする者がないと、いうような状態を私は聞いておるのであります。なおまた各修復工事場をいろいろと調査してみますと、勞働者の稼動率はわずかに五〇%しかない。はなはだしい所は三〇%。御承知の通り石炭關係については勞務者には六合、その家族には三合配給されておる。ところがこの石炭勞務者より以上の重勞働に從事しておる水力發電、その修復工事用の勞務者に對する加配米はわずかに一合、しかもそれが今日もろこしの粉なんかできておる上に遲配缺配である。ただいま大體できるようなお言葉がありましたけれども、こういう状態では十一萬キロとか三萬キロとかいうな修復工事は、渇水期には絶對に間に合わないものと心配しておるのであります。この點につきまして安本においては、この勞務加配米を石炭が六合ならば、せめて五合でも出してこれを完成せしめる必要があるのではないかと思いますが、これに對する御意見を伺いたいと思います。
#11
○岡部政府委員 食糧加配米の問題はさいわい最近は非常に好轉して、勞務加配米についても將來は確保できるという態勢になつておりますが、從來の考え方としては非常に勞務加配を要する事業がたくさんございまして、それがいずれも不足しておる。殊に基本の配給が缺配しております關係上、ぜひ勞務加配を殖やしてくれという話がありまして非常に困つておりますが、私はその主務ではありませんけれども、主務の方の意見としては、大體出來秋のときにあらためて業種別の勞務加配の基準を決定する、それまでは特に重要なものを一つ取上げて考えてくれということで、電氣についても今のお話のようにいろいろと重要なものがございますが、電氣の全勞働者の總意として、九州、山口地區の勞務加配を確保してくれることが一番緊要であるというように政府の方に話がございまして、それで先ほど申しましたように九州、山口地區の火力發電所の勞務加配を確保するという措置をとつたのであります。
#12
○村上(勇)委員 出來秋になつてこれを加配しても、すでにそのときは冬を迎えるというようなことで、今一刻を爭う問題であろうと思いますので、これはぜひとも急速に何とか御考慮を願いたいと思います。
 なお最近毎晩のごとく電氣が消えておる。これはもちろん節電のためであることはわれわれはわかつておりますが、東京都の同じ區であつても地區によつて非常に違つておつて、ほとんどあかあかと晝も來ておる所と、朝の五から夜の八時ないし七時半までついていない所とがあるのですが、それはどういうわけでしようか、これを一つ伺いたいと思います。
#13
○古池政府委員 ただいまのお尋ね、まことにごもつともなるお言葉でありまして、私どもでき得るだけさような不公平な取扱いにならぬようにと努力はいたしておるのでありますが、配電設備がその目的を達成するに適當になるには、まだ資材その他の關係で十分に施設の改造ができていないためでございます。御承知のように特殊なる需用につきましては、どうしても制限をし得ない事情にありますので、その特殊な需用に對して電氣を送りますと、その線につながつておりまする地域に對しては、當然その特殊需用と一緒になつて電氣がつくことになる。他の地區については止めておるのでありますから、その地區の住民に對してももちろん止めなくてはならないのでありますが、その特殊需用に對して專用線をつければ、それができますけれども、專用線をつけるには相當な資材が要る。電線その他の資材が拂低しておりまするために、十分なる施設ができない、ここに原因があるのであります。しかし私どももその少い資材をでき得る限りまわしまして、なるべく早く一般國民の間において、さような不公平な取扱いのないようにしたいものだと努めておるようなわけでありますけれども、急速に實現しないことは、まことに私ども遺憾に存じておるような次第であります。御了承を願います。
#14
○村上(勇)委員 ただいまのお話で、事情はよくわかりましたが、國民はあのむしぶろのような電車の中でもまれながら、汗どろどろになつて家に歸つてみれば、家にはあかりがない、まつたく何とも言えない氣持になつておるのであります。私は電力がストツクできないということもよく承知しております。しかしながらここで何とか策をめぐらして、せめて午後六時あるいは日暮から十時ごろまでは、ある動力を止めさせて、その時間後、夜業をやらせ、それまでは何とかしてあかりをつけてやるというような御處置ができないものかと考えるのであります。もしそういうことができるならば、市民生活は非常に明るくなるのでありますから、何とかしてこれは御考慮願いたい。まつたく私どもあのまつ暗の中で、しかも二、三軒向うは特別なために電氣がついておるというわけで、政府に對しても、またわれわれ電氣委員會に對してもいろいろな小言を聽いております。これは不平ではない、ほんとうにわれわれが眞劍に考えて何とかできるのではないかと考えるのでありますが、政府には何ら對策がないのでありましようか、この點一言お伺いしたいと思います。
#15
○古池政府委員 ただいまお尋ねのようなことも、私どもとしては當然考えておるところでありまして、さような意味におきましても、實際電氣を供給しております事業者と繰返えし會議もし、相談もし、できるだけ國民一般が滿足してもらえるようにはかりたいと考えておるわけでありますけれども、殊に現下の状況は非常に稀な渇水でありまして日々供給力は減る一方でありますので、やむを得ず緊急的な制限をしておるようなわけであります。かような制限はもちろん長期に續くものでもなく、ここで一雨降ればただちに相當緩和できるものでありますから、ここしばらくの間はさような事情を御了解願つて御辛抱を願うよりほかには方法がないのではないかと考えております。會社によりましては産業用の電力を深夜に使つて、晝間は電力を使用しないというふうに協力される工場もあるのであります。しかしながらこれも配線の都合などもありまして、必ずしもわれわれの思うようなふうに明確に供給の合理化ができないというような點も多々ありまして、この點ははなはだ殘念に思うような場合が多いのでございます。さような點も御了承を願います。
#16
○小平委員 第一に私は安本の岡部君とそれから古池君にお伺いしたいと思うのであります。わが國の産業につきまして賠償撤去後の規模につきましては、あるいは賠償委員會等の決定も大體發表を見ておりまして、おおよその見當はつく段階になつておると思うのでありますが、この際におきまする動力源、もちろん、工業ばかりでなく、いわゆる農村の電化等も考え合わせまして、總合的な動力源に對する見透し、あるいは計畫というようなものは當局においておもちかどうか、そういう點がはつきりしておりましたならば、一つ安本當局から御説明を伺いたいと思うのであります。
 それから第二には傳えられるところによりますと、内務省の解體に伴つて建設院の創設案が問題とされておりますが、それに關連いたしまして、むしろこれを擴充して建設省をつくつたならばどうかというのです。それぞれの關係委員會等において話題になつておるようでありますが、その建設省案によりますれば、現在の商工省の電力局をもこれに吸收するというように聞いておるのであります。かような電力局の吸収案につきまして安本あるいは商工當局はいかなる御見解をもつておいででありましようか、これにつきましては、われわれ電氣委員會といたしましても、何らかの意思表示も必要ではないかと思いますので、參考にひとつ承りたいのであります。
 それから第三には、當委員會におきましても再三各委員から話題になつておりますが、電氣事業、特に配電事業の民主化について實は先般も商工大臣の意見を伺いましたが、商工大臣の意見は、われわれから見ればやや消極的にとられるのであります。私の考えではどうしてもかような獨占的の事業に對しましては、むしろ積極的に法制的の處置を講じて、これが民主化をはかるという必要があると思うのでありますが、これについては安本の方に何かお考えがあるかどうか。以上三點についてお伺いしたいと思います。
#17
○岡部政府委員 御答辯申し上げます。今後の日本の經濟におきまする産業規模竝びにそれに伴いまする動力源の構想というものにつきましては、今ちようど安本の方で長期計畫を作成しておりまして、まだ成案を得るところに行つておりません。いずれまたそれができましたら御説明いたしたいと思います。建設省の問題は私どもまだよく存じません、またそれほど研究してもおりませんし、意見はございません。これはむしろ國務大臣の方にお聽きになつていただきたいと思います。
 それから配電事業の民主化の問題は早晩配電事業の機構につきまして研究いたしたいと思います。少くとも獨占事業の關係で、これはただいま研究中でございます。いずれも御答辯できなくてはなはだ殘念でございますけれども、御了承願いたいと思います。
#18
○古池政府委員 ただいまのお尋ねの第二點の、建設省ができるとすればその際に商工省の電力局を移管するというようなことがあるかどうか、それに對する考えはどうかというお尋ねであります。この問題は實は公式に何ら私ども相談に與かつておらないのでありまして、その意味から申しまして公式な意見を述べるということはできないわけであります。たださようなうわさが新聞等にも出ておりましたので、私ども事務當局としまして事務的にはどういうふうなことになるであろうか、という意味合いから、一應考えてみたことがございます。從つてこれはあるいは私一個の意見にすぎないということになるかもしれませんが、申し上げまして御參考に供したいと存じます。電氣事業はその技術的な方面から見ましても、また事業の經營の面から見ましても、設備の建設とその補修、それからその他の一般の業務の運營、これはまつたく不可分のものであります。從つて電氣事業全體に對する行政の監督權というものもこれをわけることは不合理なのでありまして、どうしても同一の行政官廳において監督するということが絶對に必要であると考えるのであります。それによつて初めて能率的な、また合理的な監督も期待し得ると思います。さような意味合いからしまして、電力行政のうちの建設の面に對する行政のみを引離して、將來できるかもしれない建設省に移管するということについては私は否定的な意見をもつております。ただいま申し上げた技術面からどういう不合理ができるかということをやや具體的に申し上げますと、まず建設計畫を樹てますためには、日本の各地方におきまする電力需給の實情を調査いたしまして、さらに現在ありまする電力、設備の現況がどうなつておるか、送電の系統はどうなつておるか、あるいは一河川の總合利用の方法はどういうふうになつておるか、また現在の電力設備につきましても、その補修状況であるとか、あるいは増設の餘力があるかないかということ、またこれを改善してより能率的な設備に直し得るかどうかというようないろいろな點がありまするので、それらを十分に考慮したる上、これを基礎にいたしまして、初めて計畫というものができ上るのであります。從つて日常の事業を運營しておる面におきまして、初めてかような調査研究ができるのでありまするから、これを切り離して別のところで建設を擔當するということは事實上不可能なことではないかと考えるのであります。さらにまた建設の實施計畫を立てるにつきましては、現實に使用すべき水利はどういうふうになつておるか。あるいは建設用の資材の使用方はどうであるか、あるいは建設に要する機器はどういうものを使うか。そういうような關係にしましても、これは既存の設備との間に合理的な調査が必要である。また場合によつては、その間に流用の起ることもままあるのであります。さような點から、どうしても既設の行政面とともにあらねば、合理的な運營はできないのではないかと存じます。また建設工事の推進監督にあたりましても、既設設備との資材、資金の臨機の流用ということがございますし、補修運營部面における要員の流用であるとか、電力の需給事情が變化いたしますから、これにつきまして即應した工事期限の伸縮という措置も隨時とらなくてはならぬのであります。これらを技術的に見ましても、建設と運營が切り離し得ないということはおわかりであろうと思います。さらに事業の經營面から見ましても、要するに建設の資金計畫は會社の收支、社内保留、運轉資金、補修工事資金、これらとはまつたく不可分のものでありまして、運營面と遊離した資金の操作というものは考えられないのであります。さらに建設工事費のいかんということは、その會社の經理あるいは供給料金等に直接影響を及ぼすのでありまして、これらの見透しあるいは對策というものと無關係に建設計畫を立てるということは、これも考えられないことであります。さらに建設要員の待遇給與等につきましても運營、補修要員と離して處理とするということは、これもなかなかできないことであると存ずるのであります。これらの技術、經營兩面から見まして、經營方面に對する行政と建設方面に對する行政を分離するということは、それは非常な改惡であろうと考える次第であります。そこで官廰といたしまして建設面に對しまする監督と、運營面に對しまする監督を強いて分割するといたしますならば、今申しましたように非常に密接な關連があつて、その建設連營の分界自體がはなはだ不分明であるということからいたしまして、非常な弊害が生ずるであろうということをおそれるのであります。すなわち行政官廰としましては自然お互いに重複した事務をもつということになりますし、事務の處理あるいは人員配置上幾多の不經濟、不合理を生ずるばかりではなく、行政措置の結果といたしましても、そこに不合理な結果を生ずることとなるのであります。また他面事業監督につきまして、その責任の所在が不分明となり、責任のある行動がとりにくくなるという弊害が生じてくるのであります。また反對に監督を受けます事業者の立場から申しますと、建設と運營は一體に行つておるにもかかわらず、その監督が別々の官廰においてなされるということであつては、萬般にわたつて非常に複雜なる結果を見るのでありまして、電氣事業の有機的合理的な運營という點からいいまして、はなはだ好ましくないということになろうと存じます。そこで電力に關しまする建設行政を建設省の移管しようという御説の出ますのも、そのねらうところは、おそらく他種建設事業との調整でありますとか、建設事業の總合的な推進をせよというところにあると考えるのでありますが、利水治水その他の事業との總合的な調整は、經濟安定本部によりまして、十分に目的を達成し得るのであります。電氣事業の建設機構の實體に觸れないで、ただ建設に關する行政監督權のみを建設省に移管しようというのは、一方においては經濟安定本部のなしまする職務と二重のようなことにもなりまするし、他方においては他種建設事業との總合調整において、ほとんど實益はないと考えられるのであります。現在電源擴充強化の隘路と申しますか、支障と申しますか、それは他の公共建設事業との總合調整ができないとか、あるいはまた主管官廰が不適當であるというようなことにあるのではないのでありまして、もつぱら資材、資金、勞務等が現在のわが國情に照らしまして不如意であるというところに大きな原因があると考えるのであります。從いまして、行政面のみを建設省に移しましても、それによつて建設が促進されるものではないと思うのであります。これは一應建設と運營とを切り離した場合のことでありますが、それでは電氣事業に關する行政監督權全部を建設省に移したらどうかという議論も考えられるのでありますが、電氣は申すまでもなく諸産業の重要なる生産資材といたしまして、石炭、石油その他の燃料資源とも非常に密接なる關係をもつております。その需給の調整は、諸産業の生産計畫、産業計畫に即應せしむるを要するものでありまして、電氣事業はこれら諸産業に對する行政と一體的に把握されるのが適當であると思われるのであります。この電力の運營面が、現在の日本經濟の事情から申しましてきわめて重要なことでありまして、この趣旨から見ましても、電力行政の所管は一般産業の所管官廰でありまする商工省に属するのが適當ではないか、かように考える次第であります。これは私ども事務當局の一個の意見でありますが、やや詳しく申し上げまして御參考に供した次第であります。
#19
○前田委員長 石山賢吉君。
#20
○石山委員 ごく小さい問題ですが、古池電力局長にお伺いしたいのであります。電力消費節約でありますが、先刻、家庭電力の消費は需用者の方においても氣をつけろ、特に代議士も大いにその方に努めよという御意見でありまして、まことにごもつもであります。しかしこれは科學知識のあるなしが非常に關係するのでありまして、冬あたりはもう各家庭は電氣を少しよけい使いますと、ひどい罰金を食うのでありますから、政府の御注意までもなく各自において非常に電氣の消費量に氣をつけるのであります。遺憾ながら食糧に等しく燃料が足りない、それでやむを得ず超過消費をするというのが今日の實況であります。家庭電熱器は家庭器具の中でも最も效率の惡いものでありまして、あれの熱效率というものは大體一〇%くらいしかないと専門家から聞いております。從いまして家庭電熱器の構造を改造いたしまして、そうして熱效率を高めるということが今日の電氣缺乏時代において最も必要なることであります。家庭消費を節約せよという御注意は、生産面から見ればもつともでありますが、むしろ國民生活の方からいきますれば、いかに米の配給がありましても、料理ができなければ物は食えないのでありますから、家庭電熱は考え方によつては工場動力以上に必要とも考えられるのであります。しかもこの家庭用電熱が最も不經濟なる状態において消費されてあるということはまことに遺憾千萬なことでありまして、これについては商工當局においてすでに御手配あることとは存じますが、一般に對しましてもつと電氣の經濟になるような家庭電熱器をつくるよう、あるいは考案するよう、また一方に啓蒙運動をいたすようなことの御手配をくださることが――どうもわれわれがいかに努めましたところで、家庭電熱器の懸賞募集をすることもできませんし、これはどうしても政府で御配慮くださるほかないように考えるのでありますが、これについてお考えはどうでありましようか。もしこれを適當に御實行くださいましたならば、今日の家庭電熱を半分に節約することもまたむずかしいことでないように私は考えるのであります。さようなことをすでに御手配か否か、御意見を伺いたいのであります。
#21
○古池政府委員 お答え申し上げます。この電力の逼迫時代におきまして、まずもつて私どもは、家庭の電熱使用はでき得る限り減らしまして、これに代うるに薪炭等の、熱效率の家庭用として最も高いものを使用していただくということを考えまして、經濟安定本部にもお願いしてその施策を立て、實施していただくように努力をしておるのでありますけれども、それにしましても、全然家庭の電熱使用を禁止するということはお説の通りこれはできないことであります。最小限の電熱だけはどうしても家庭の使用も認めなければならぬところであります。そこで、最小限の電熱を利用するといたしますならば、これを熱效率から申しまして最も有效に使うということ當然考えられることでありまして、私どももそのためにはその方面の専門の技術者を集めまして、電力の使用合理委員會というものつくつております。その電力使用合理委員會におきまして、他の器具とともに、この電熱器につきましても、いかなる設計、いかなる方法において用いる場合が最も能率的であるかということを研究してもらつておるのであります。その結論によりまして、われわれが音頭をとつて、關係の外廓團體等にも協力を願いまして、さような優秀な器具が製作されました場合には、これを普及するように考えたいと存じておるのでありますけれども、遺憾ながら今までのところそこまで手が及んでおりません。また市井にも相當に優秀ならざる器具が犯濫しておるのでありますが、これを全然禁止するということもいかがかと存じて、現在はそこまで手が及んでいないのでありますけれども、ただいま石山委員の御意見はまことにごもつともなことでありまして、少い電力を使う上においてはどうしても合理的な使用ということを考えなくてはならぬのでありますから、その御趣旨にはまつたく私も同感でございますので、その線に沿つて今後も一層努力をしたいと思つております。
#22
○石山委員 すでに商工當局において御努力だそうでありまするが、もはやこの八月も過ぎて秋になりますと、じきまた電力發電減退期にはいるのでありまするが、どうかひとつ、事實そうむずかしいことではないのであります。コードを少しくかえるとか、それからおおいをちよつとかけるとかで非常な違いがあると思いますから、さように長く御研究なさる必要はないと思います。ひとつ御思案でなく實行は簡單なのですから、事實御手配くださらんことを希望にたえないのであります。
#23
○古池政府委員 まことに抑せの通りであります。最も簡單方法は熱が外へ逃げないようにするということがまず肝要であろうと存じます。根本から言いますと電氣を熱源としましてあのニクロム線を通じて使うということ自體に相當問題はありますけれども、一應その根本論は別としまして、多少なりとも電熱使用を認めるということになれば、その熱を逃さないようにすることが第一であります。それには器具自體を直すことと同時に、現在ありまする器具を有效に使うためには、これにおおいをしてその熱が目的とする方面に集中的にいくように考えるということは當然のことであります。これらはいろいろ經費の關係等もありましてまだ十分な周知ができていないのでありまするけれども、今後その季節に先だちまして印刷物その他の方法によつて國民大衆に周知したいと考えておる次第であります。
#24
○櫻内委員 二、三お尋ねしたいと思います。第一には公衆浴場の問題でありますけれども、公衆浴場の東京都におきます八割は電化浴場であります。これらに對する電力の配給計畫がどういうふうになつておるか。業者の話によりますと、十一月十六日から明年三月末日までは期間常時の取扱いをされるというようなことを聞いておるのでありますが、この浴場問題につきましては、もとより國民保健上との關係もございまして、愼重に考えなければならない問題であると思うのであります。本日提案された決議案の中に總合燃料對策のことをうたつておりますけれども、その面からも考えましてこの電化浴場に對する御當局の見解を承りたいと思います。
#25
○古池政府委員 公衆衛生の見地から、都會におきまする公衆浴場が非常に重要性をもつておるということは私も十分に認識しておるつもりでございます。ただいま御指摘のように公衆浴場に對するボイラー用の電氣は期間常時電力といたしまして供給しております。期間常時でございますから渇水期になりますると、これは止めざるを得ないのであります。從つて電氣の行かない場合には石炭をその期間配給することになつておるのであります。ただ目下のところ非常に窮屈になつておりまするのは、これはまつたく夏季の異常渇水の時として今ごろはありさえすれば電氣は送り得る建前になつておるのでありますが、ここ一週間あるいは十日は特に渇水がひどいために、深夜間に限つて電氣を送つてこれで辛抱してもらつておるような次第でございます。
#26
○櫻内委員 ただいま局長の御囘答の中に冬季においては石炭を配給する豫定であるということを申されておりますけれども、どの程度に配給されるのでありましようか。大體一週間に何日ぐらい開業ができるものか、お見透しお伺いしたい。
#27
○岡部政府委員 お答え申し上げます。どれくらいになりますか、私もよく數字を檢討しておりませんので、はなはだ申譯ございませんが、この八月におきましてすでに全國で一萬三千トンばかり炭を配當しております。もちろんこれは格外炭でございますが、それを繼續して配給いたしたいというように考えております。
#28
○櫻内委員 電力局長にお尋ねしたいのでありますが、宮崎縣におきまして縣營の電氣事業を遂行されておるように聞いておるのであります。これは宮崎縣の兒湯郡小丸川の縣營發電工事であります。先般來當委員會におきまして電源の開發につきまして種々論議されまして、非常に悲觀的な御答辯が多かつたのでありますけれども、宮崎縣が縣營でもつてかかる事業をされておるということを聞きまして、非常に私は意を強ういたしましたのでありましてかかる縣營事業に對する政府の考え方をまず承りたいことが一つ。なお宮崎縣におきまして、聞くところによりますと、大體五億五千萬圓ほどの費用がかかる。將來においてこれができ上ればおそらく日發に買收せられるのじやないか、その場合にこれらに對する補償をされ得るものかどうか。懸當局の方のお話によれば、商工當局よりそれは補償してやるというお答えがあつたけれども、これは事實であるかどうかということを私のもとへお尋ねがあつたのであります。この點につきまして御答辯を願いたいと思います。
#29
○古池政府委員 お答え申し上げます。大きな發電設備は原則といたしまして日本發送電株式會社が施設運營をする建前になつておりますので、縣營の電氣事業は許可しないのが原則であります。しかしながら例外がございますので、特に縣といたしまして、一般の治水、利水等を總合して河水統制の意味からダムをつくり、そのダムを利用して發電をするという場合は、その事情いかんによつては電氣事業として許可した例があるのであります。現在すでに操業しておりまする例としては神奈川縣營の電氣事業がそうでございまして、相模川に二箇所のダムをつくつて發電をいたしております。この發電所は縣が所有しておりまして發電したが、その電氣はその發電所渡しによつて、日本發送電會社の送電線に流されておるのであります。宮崎縣營につきましても、すでに戰爭中から神奈川縣のごとく小丸川流域の農耕地の開拓、それから洪水防止という河水統制の目的がありまして、ダムをつくる計畫があつたのでございます。從いまして私どももその趣旨に賛成をして電氣事業として許可をいたした次第であります。ところが戰爭中資材、資金の逼迫のために途中でその工事を中止せざるを得ないはめになつてまいつたのであります。終戰後この工事を再開したいという熱望がありまして、私どももこの熱望に對しましては賛成をしまして、でき得る限り縣の事業に對して協力をしたいと考えておるような次第であります。さらにその發電所ができた場合に、日本發送電會社に讓渡せられるかどうかという問題は、まだ確定しておりません。そのときの事情によりまして、あるいは縣が保有して、發生した電氣を發送電會社に賣却するということもあり得ることでありますし、また發電所全體を發送電會社に讓渡するという方法も考えられます。その讓渡せられる場合に價格如何ということは縣と發送電會社の兩者が協議をいたしまして、その上で官廳の認可が必要となるのでありますが、建設費といたしましてきわめて合理的な價額が計上せられ、またその支出の明細なる書類が具備されております場合においては、大體においてその金額が認められるものと御承知になつてよかろうかと存じます。
#30
○櫻内委員 せつかく安定本部の方もお見えなので、私は經濟安定本部に對しまして一言御質問申し上げたいと思います。それは經濟實相報告書によりますと、明年の渇水期は、今年よりもさらに強度の電力飢饉に見舞われ、全産業を痲痺状態に陷れる危險があるということを申されておるのでありますが、經濟安定本部のお見透しというものはいかなる見透しでこれを書かれたか。これが第一點であります。それからかかる事態を防止するためには、現在から火力發電所の補修を行い、できるだけ貯炭を殖やすことが望ましいと言われておりますが、火力發電所の、補修に對してどの程度の資材を出されたか、また出される計畫であるか。また貯炭を殖やすということが望ましいと申されておりますけれど、現在どのように貯炭計畫をされておるか。この點についてお尋ねしたい。
#31
○岡部政府委員 この經濟白書ができましたときに豫定しております電力用炭は百七十五萬トンでございます。それでちようどこのときに上期の使用豫想をいたしておつたのでございますが、大體上期に使用いたしましたものは八十萬トンでございます。そういたしますと去年は下期の割當が百二十四萬トンありましたが、百七十五萬トンでは百萬トン要るというような豫定でございます。なお下期には去年は冬季といえども相當雨が降りまして、非常に好都合でございましたが、今年はどうもあまり豐水を期待することができないのじやないかというようなおそれがございまして、こういう結論が出たのだと思います。それでその對策をどうしたかということでございますが、まず第一に補修につきましては、あとで資材の點は申し上げますが、これは及ばずながら全力を盡してやつておるつもりでございます。なお石炭につきまして下期の生産が條件如何ということにかかつておりますけれども、大體年間にいたしまして二百二十萬トンくらい、下期百四十一萬トンくらい石炭を配給いたしたいというように今は計畫しております。これによりますとかりに平水でございますれば、いわゆる去年の五段制限という程度で止まるのでありまして、去年よりは深刻にならない可能性があるというように考えております。但しこれは先ほどお話がございました總合燃料對策がうまくいくかどうか、それによつて今まで擅用されております電力、具體的に申し上げますと現在約家庭用電力に暑い最中で一月に一億五千萬キロ・ワツト・アワーくらい配當しておるのでありますが、しかし實際上は三億キロ・ワツト・アワーくらい使われております。その失われております電氣がうまく規正されるかどうかということによりましては、計畫を非常に阻害するというおそれはあると思います。これにつきましては先ほど御説明がございましたように、メーターの取付け、あるいは合理化運動の周知徹底および燃料對策によります薪炭その他の確保によりまして、できるだけそういうことをやめていただくように指導をいたしましてやつていきたいと考えております。
 それから資材につきましては補修用の資材といたしまして、年間でございますが、鋼材が水力に五百トン、火力に八千トン、計八千五百トン。セメントは水力四萬トン火力一萬トン、計五萬トンを年間で豫定しております。しかしながら第一・四半期、第二・四半期が先ほどまで申しましたようにあまりよくはいつておりません。現在第一・四半期、第二・四半期の合計は鋼材三千トン、セメント二萬四百トンでございます。先ほどの數字は補修だけ申しましたが、このほかにいわゆる擴充がございますので、これでは足りません。そこで第二・四半期の追加配當といたしまして、鋼材を六月に千五百トンの追加配當をいたしました。この第三・四半期におきましては大體鋼材六千トン餘りを確保いたしまして、これによりますれば一應補修計畫は豫定通りできるものと考えております。
#32
○櫻内委員 最後に御質問申し上げたいことは、これは根本的な問題でございまして、ぜひ經濟安定本部の長官より御答辯をお願いしたいのでありますが、本日出席の政府委員から御傳達願いたいのであります。と申しますのは、先ほども村上委員から申しましたように、長官の御出席は當委員會が開會せられた最初より要求しておるのでありますが、今日まで御出席がないのであります。それにつきましては、その時々にいろいろの御事情を委員會に傳えられておりますけれども、非常に私どもは不滿に思つております。しかしてすでに會期迫りましたし、あるいは延長されるとしましても、相當長い間の休會をするということでありますので、この際どうしても私といたしましては質問しなければならないことがあります。と申しますのは新聞紙上なり、あるいはこの政黨におけるところの空氣の反映するところは、經濟安定本部に對して相當な批判を加えられつつあるのでございます。この點についてぜひ安本長官からの御囘答を望みたいと思います。これより御質問申し上げたいと思います。
 と申しますのは、經濟安定本部の官制が勅令で出されましたのは、昨年の八月十五日であるということを私は記憶しております。そうしてその八月十日に發足する當時に、それより少しさかのぼりますけれども、昨年の五月三十一日に渉外部と新聞記者團の會見がございました。その後における渉外部の發表によりますと、經濟安定本部のある方というものが――それはここにちよつと記録がありますので讀みますと、かかる強大な權限をもつ機關は、その職能を非民主的目的のために行使する可能性あるため、ある種の安全装置をとる必要がある。從つてさしあたりこれは無期限に存續すべきでなく、期限を一年間に限定されている。こういうことを申しておるのであります。しかしてこれに對しまして一年後においてその存續の可否は議會においてこれを論議すべきであるということが言われておつたと思うのであります。しかるに本年の八月になりまして、かかる種類の論議は議會においてなされませんでした。これはどういうことであつたと申しますと、私から申し上げるまでもないのでありますが、五月一日に改正勅令をもちまして、經濟安定本部存續をこのときよりさらに一年間ということにされたのであります。私のお尋ねしたい點は、改正勅令が最初の勅令の一年間の期限を超えているということに一つの疑念をもつのであります。しかして五月一日というその當時を思い起しますと、當時は吉田内閣はありましても政治的な空白時代であります。總選舉終了直後のことであり、しかも五月三日に新憲法が施行せられる直前であります。その直前の舊憲法下におきましては、官制の大權を勅令をもつて行うことは許されておることでありますが、新憲法下におきましては、これは當然法律によらなければならないという際におきまして、直前において改正勅令をもつて、しかもそのときより一年間の存續をさらに規定したということについて、私は第二の疑念をもつておるわけであります。私はこの點につきましては、精神的に新憲法の本義を無視したり、あるいは躊躇したような氣がするのであります。しこうしてこういうことより、現在の經濟安定本部のあり方について強く反省を求めたいことは、この官制によりますれば、安定本部というものは各省の調節あるいは各省の總合的な立案をする機關であると思うのでありますが、ややもいたしますと、各省と對立するがごとき傾向をもつている。そういう點が警告をいたしたいところであります。また片山内閣が成立以來、經濟緊急對策を發表し、あるいは食糧對策を三次に亙つて發表し、また流通秩序確立要綱を發表し、その他重要なる政府の施策が發表せられておりますが、これがすべて經濟安定本部にその源を發しておるということであります。しかもこれらの施策はすべてその後における法律的裏づけを必要とするにもかかわらず、これが單に從來の、巷間言われる官僚獨善的な、傾向をもつて發表せられておるのであります。國會があつても國會議員に對して事前に諮ることなく發表せられている。こういう點について第二の警告をいたしたいと思うのであります。この諸點につきまして、最も最近における當委員會におきまして、經濟安定本部長官の御囘答をお願いしたいと思うのであります。
#33
○岡部政府委員 私先ほど辯明しようかと思いましたのですが、あるいは議論になるかと思いまして止めたのでありますけれども、この前の委員會のときに私も大臣も參つたのであります。ところが係りの方が何か知りませんが、きようは時間がないから安本は呼んでおらぬという話でありました。安本を呼んでおるという話は聽いておらぬかと言つたならば、呼んでおらぬということを聽きましたので、私もすごすごと歸つたのでありまして、決して委員會を大臣が無視しているなどということは私は確信しておりますので御了解を願いたいと思います。事實はそうでございます。今の點は全部大蔵にお傳えいたします。
#34
○櫻内委員 ただいま政府委員のお言葉でありますが、前委員會において確かに安本長官の御出席を求めておつたと思うのですが、その點委員長は御記憶はいかがでしようか。
#35
○前田委員長 記録によつてお答えいたします。八月十三日、商工大臣、安本長官ともに出席不可能につき流會になつております。私の記憶によりますと、出席を求めてはおいたと思います。あるいは書記の方で誤解をしておつたかどうかわかりませんが、記録はただいま讀み上げた通りになつております。
#36
○本藤委員 外債のことでちよつと伺います。向うから二日までにぜひ囘答願いたいということで、電力問題に對する意見書または調査表が來ているのであります。こういう點から見まして、二十箇所の發電所が賠償で指定されておりますが、こういう外債關係が殘つているのであるから、これが片づくまでは一切賠償で取上げることは中止してもらいたいということを政府竝びに商工大臣からマツカーサー司令部に御要望願いたいと思います。
#37
○古池政府委員 ただいまお述べになりました文書といのは、だれからだれ宛の文書であるか存じませんが、私はその文書は見ておりません。從つてその内容についても知悉しておらぬのであります。賠償の對象となるべき發電所として指定を受けている二十箇所の發電所につきましては、昨年來政府としては國内の電力事情を十分に向う側に説明いたしまして善處せられることを要望しているのでありますが、ただいまの御意見はそれとは別個に外債に關連せしめて、二十箇所の指定發電所撤去取止めについて先方に申入れをしたらどうかという御意見のように伺いました。この問題は事自體が賠償問題に關係することがございまして、非常に重大な問題でございますから、その御意見は大臣にお傳えいたしますが、私としてはここで輕率に意見を申し述べることはできません。惡しからず御了承を願います。
#38
○前田委員長 本日はこの程度に止め、殘餘の質疑は次會に繼續することにいたします。次會開會時日は明後二十九日金曜日午前十時に豫定しておきます。なお公報にてお知らせいたします。
 これにて散會いたします。
    午後零時十九分散會
ソース: 国立国会図書館
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