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1947/08/29 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第8号
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1947/08/29 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第8号

#1
第001回国会 電気委員会 第8号
昭和二十二年八月二十九日(金曜日)
    午前十時四十七分開議
 出席委員
   委員長 前田榮之助君
   理事 櫻内 義雄君 理事 村上  勇君
      石野 久男君    成瀬喜五郎君
      八百板 正君    栗田 英男君
      小平 久雄君    根本龍太郎君
      加藤隆太郎君    本田 英作君
      秋田 大助君    川越  博君
      堀江 實藏君
 出席政府委員
        總理廳事務官  岡部 邦生君
        商工事務官   古池 信三君
 委員外の出席者
        商 工 技 官 岡崎 三吉君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 電力行政に關する件
 電力危機突破に關する決議案(石野久男君外四
 名提出)(第一一號)
    ―――――――――――――
#2
○前田委員長 これより會議を開きます。
 前會に引續き電力行政に關する件と、電力危機突破に關する起案を一括議題として質疑を繼續いたします。櫻内義雄君
#3
○櫻内委員 私がお尋ねしたいことは民生安定と電力行政との關連についてであります。先般來當委員會におきまして、配電状況につきまして種々御意見を申し上げ、かつ御當局の説明を承つておつたのでありますが、私の手もとにあります資料によりますと、これは東京都の葛飾區の一部でございましたけれども、たとえば當局の指示に基いて停電を行つておる。その發表の日が、週二囘、月曜、木曜というのに連日停電しておつたとか、あるいは隔日停電の場合も同じく連日停電をしておつたという状況に基いて、その地區の住民が連署をもつて民主黨の方に陳情に參つておるのであります。この陳情は私じきじきに調査したのでありませんけれども、多數の者の連署でございますので、おそなく間違いはないものと思うのであります。發表停電日が月、木というときに、八月十三日より十四、十五、十六、十七日と連日の休電、あるいは發表停電日が十八日、二十日、二十二日という場合に、二十一日、二十二日、二十三日、二十五日日、二十七日というような停電状況であるという、そしてそれらの陳情の連中が言うには、これが早朝より大體午後八時前後まで停電される。そのためにどうしてもローソクを使用する。そのローソクがまた不十分であるというようなことから、もうすでに七時を過ぎますと暗くなるので、交通に支障を來す、あるいは炊事に支障を來す。いろいろな面において困るというようなことを申しておるのであります。この點につきまして、商工省當局においてぜひ御調査の上、かかることのなきよう、少くとも明るい政治といいますか、正しい政治といいますか、發表されたる停電日に停電せられるということは、これは時の情勢によりまして、國民も納得すると思うのでありますが、それがそうでないという場合には、少なからず國民に對する影響が惡いと思うのであります。從來電力行政の上において、あるいは一般行政の上におきまして、ややともいたしますと、重要産業だからこれに對して電氣を送るのであるというようなことを申されております。これは戰時中からの觀念の延長でありまして、少くとも新憲法における第二十五條の精神をお考えくださいますならば、民生の安定ということは生産増強、重要産業という見地と少しも變らない、あるいはより以上重要視しなければならぬことじやないかと思うのであります。その憲法の第二十五條を讀み上げてみますと、「すべて國民は、健康で文化的な最低限度の生活を營む權利を有する。」ということになつておるのであります。特にこの憲法の條文を、あらためてひとつ御考慮を願いまして、民生安定について十分な御配慮を願いたいと思うのであります。
 この前の委員會におきまして、私は電化浴場の問題を取上げたのでありますけれども、これもちようどこの問題と揆を一にすると思うのであります。電力の状況によつて、電化浴場に電氣が送れない場合には石炭をやる。こう申されておるのでありますけれども、しからば石炭は今までどういう状況であつたかと申しますと、東京都におきまして、七月は五百四十トン、八月は六百四十トン、もとより産業の言をかりますれば、そのカロリー、品位の惡いということは業者を滿足せしめておりません。しかしそれはさておきまして、この數量はしからばどういう實情になつておるか。東京都におきまして、私の記憶しておるところでは、たしか浴場は七百五十軒であります。その七百五十軒の大體四十パーセント見當だと思いましたが、これは純粹の電化浴場でありまして、石炭の配給を受けられない、受けても湯を沸かすことができないという浴場だと思います。そこで業者に聽いてみましたところが、七月の五百四十トンについては、大體石炭その他の燃料をたいて沸かせるふろ、つまり電化浴場以外のものに渡した。それが二百五十軒であつた。こう申しております。夏季におけるふろに使ふところのこれらの燃料は、大體一日一トン見當だと思うのであります。そうしますと一箇月に二日分電氣以外の燃料が渡つた。こういうことになると思うのであります。八月の六百四十トンも、この數字に基いて考えてみますと、やはり二日ないし三日程度のものが渡つておる。こういうことになるのであります。そうしますと昨今のごとく電化浴場に對して全然送電を停止しておるという最惡の場合におきましては、現在までの燃料の配當状況から行きますと、二、三日くらいしか月にふろはたけない。こういうようなことになるのではないかと思います。もちろん亞炭であるとかその他の燃料の獲得を業者もしておると申しますから、それ以上、何と言いますか、業者の自主的な手配により、あるいはその間の官廳の御考慮によつて、ある程度の緩和はでき得ると思うのでありますけれども、しかしこういうことを考えてまいりますと、電化浴場に對する電氣の配當ということも、この際さらにあらためて御考慮を願いたいと思うのであります。十一月十六日以降、常時全然送電がなくなるというような見透しだといたしますと、國民の保健衞生上から見ましても、ただいま申し上げました憲法の條章に則りましても、私はゆゆしいことであると思いますので、先日の委員會におきまして種々御説明は聽きましたけれども、あらためて新たなる見地において、さらに本年の冬期の渇水期に對しては、御考慮を煩わしたいと思うのであります。
#4
○古池政府委員 お答え申し上げます。電氣事業が大なる公共事業といたしまして、民生の安定及び産業の復興上、常に重い使命をもつておるということは言うまでもないことであります。從いまして電氣の供給につきましては、常に民生の安定、産業復興ということを目標にいたしまして、最大の努力をいたしておるような次第であります。ただ國民生活上消費すべき電力と、産業用として使用すべき電力とを、いかに配分するかという問題につきましては、私はその兩者の間に常に均衡を得た配分が必要であると考えるのであります。仰せのように、戰爭中においては國民生活をある程度犠牲にしましても、軍需産業の方に電氣を送らねばならないという場合があつのでございますが、今や軍需産業というものはわが國においてはなくなつたのでありまして、すべての産業はすなわちこれ民生のためにあると考えてもよいかと存じます。ただいま御引用になりました憲法の條章の精神について見ましても、今後文化的な、また健康な國民生活を確保するために、諸種の産業を一日も速やかに再建復興せねばならぬ時期であると考えるのでございます。從いましてさような産業用の電力をでき得る限り確保いたしますとともに、一方日々の國民生活上必須なる電力の使用はこれを認め、かつ確保していかねばならぬと考えておるのであります。從いまして電力の消費を規正せざるを得ない渇水期におきましても、政府におきましては一定の方針を立てて、これによつてでき得る限り公平適正に規正を行つておる次第でありまするが、ただいま御指摘になりましたような、地域的に見て不合理な點がありといたしますならば、これはでき得る限り本來の方針に即するように改めねばならぬと考えております。その苦しい具體的な事情につきましては、直接供給の衝に當つておりまする關東配電株式會社について調査をいたしまして、別の機會にお答えを申し上げたいと存じます。
 次に公衆浴場の關係でございますが、私も公衆浴場が國民の公衆保健上きわめて重要なる使命をもつておるということは、十分に認識しておるつもりでおります。ただ現下の電力事情からいたしまして、全部を電化し、これに十分なる電力を供給することができませぬことを遺憾に存じておるのであります。この電力の需給不均衡はここ當分は續かざるを得ないと考えますので、でき得る限り浴場のボイラーは電氣のみに頼らないで、他の燃料も使用でき得るように併用式を改めていただいて、特に渇水のはなはだしい時期については、なるべく他の燃料を利用していくふうにお願いしたいと考えておるような次第であります。
#5
○前田委員長 村上勇君。
#6
○村上(勇)委員 岡部動力局長にちよつとお伺いしたいのですが、前囘の委員會におきまして私の質問に對する岡部局長の御答辯の中に、日發は集中企業のゆえをもつて、あるいは解體になるのではないかというような御答辯があつたかのごとく地方新聞に發表されておるそうでありますが、私どもは日發の經營體についてのいろいろな理想はもつておりますが、今日この電力危機を前に控えて、機構につきましては愼重を要する問題だろうと思います。この點に關する誤解でももしありましては、電氣の最も危機の迫つておる際に、電源開發等の非常な隘路になろうかと思いますので、はつきりした御答辯をお願いしたいと思います。
#7
○岡部政府委員 御答辯申し上げます。今の御質問のごとく、一部の新聞に何か誤解されておるように存じますが、政府といたしましては、今ただちに日發の機構の解體そのの他ことを現在言うておるのではございません。この前の御質問は、民主化についてどう考えるかということでございまして、もともとこの事業が獨占的な色彩をもつておる關係がございますので、この運營を民主化することは非常に重要でございますから、その點について考えておるということを申し上げたのでございますが、何か間違つたと思いますので、この際ひとつはつきり御答辯いたしたいと思います。
#8
○前田委員長 石野久男君。
#9
○石野委員 私はこの際四點ほどについて政府の御意向を聽きたいと思います。
 第一番に、八月上旬に猪苗代湖の第一發電所に雷のシヨツクがありまして、そのために水車クランクに破損を生じまして浸水を受け、保有のタービンを全部流失してしまつた。そのために第一發電所においては、現在發電することができないような状態になつておるということを聞いておるのであります。今日電力制限が非常に強化されまして、國民生活の上においても、また産業の上におきましても、電力を必要とすることが最も喫緊であるときに、このような状態に放置することは非常に嘆かわしいことだと思いますが、この點につきましてどういうような事情になつておるかということをお聽きしたいのでございます。
 第二番目には、今日の電力危機に際しまして、特に渇水のために生じております電力制限は、最近の降雨量によつてどのような見透しになつておられるかということを聽きたいのであります。
 それから第三番目には、先日上程されました危機突破のために、私達はあらゆる面から電力の合理的使用を考えなくてはならないと思つておりますが、そのために最も私たちの關心をもたなければならない電力の盗用というような問題につきまして、先日の政府の御答辯の中にも、一般の盗用を防止するために積算電力計だとか、あるいは電流制限器というようなものは使いまして、極力盗用防止をいたしたいというような御意見を承つたのでございますが、今日これらの機器を製作する各メーカーにおきましては、特に配電會社等におきまして、それに對する資金、資材が非常に困つおられるように承つておるのでございます。こういう非常に急を要するような機器を製作することにつきましては、政府も極力これに支援を與えることが必要ではなかろうかと存じております。私たちが決議案を提出するにあたりまして、第一に資金、資材を優先確保せよというようなことも、またこの點において必要だと思うのでございます。業者の意見を聽きますと、積算計とか電流制限器等については、配電會社はこれをメーカーに發注する資力に缺けているために發注もできないよう状態にあるのだということでありますけれども、これらの點につきまして、特に電力局におきましてはどういうようなお考えをもつてこれに對處されんとしておりますか。そういうことについて聽きたいのでございます。
 次に電力の合理的使用につきまして、これは總括的な問題でありますが、もう一度お尋ねしたいと思います。政府といたしましては合理的使用について今どのようなお考えをもつているかというようなことを總括的にお伺いしたいのであります。
#10
○古池政府委員 お答え申し上げます。第一の猪苗代發電所附近に落雷がございまして、それが原因になつて發電所の内部に事故を起し、そのために現在第一發電所が休止のありさまでありますことは、原因が不可抗力であつたといたしましても、まことに遺憾にたえない次第であります。私どもは早速その原因を十分に、機械的に、技術的に檢討しますとともに、水車をはずしまして、ただちに修繕にとりかかつておるのであります。お話のようにこの渇水器において、重要なる發電所が休んでおることは、まことに殘念に存じます。從つてこれが修理、復舊のためには、あらゆる面から努力をいたしまして、迅速に目的を達したいと考えておる次第であります。
 第二の最近の雨によつて發電力にどういう影響を及ぼしたかという點でございますが、御承知のように、永らく乾燥しておりましたところに、急に雨が降りましたので、山におきましては、大部分が地面に吸收されてしまつたという傾向が相當に多いのであります。しかしながら、それにもかかわらず、昨日の報告によりますと、本州中央部におきまして、大體發電力が一割見當増加いたしておるのであります。しかしながら最近の一日の發電力の低下というものは相當激しい状態でありますから、一割の増加電力も、間もなくもとにもどつてしまうのじやないかと考えております。引續いてさらに降雨が相當にあることを期待しておるような次第であります。
 次に電氣の擅用防止のために、いろいろ手段を構じておるのであります。その一つといたしまして、リミツター等の製作を促進し、これをでき得る限り需用家に取付けたいと考えておるのでありますが、今年度のこれに要する資材、資金につきましては、メーカーの分については大體手配ができております。ただ御指摘のように配電會社がこれを買入れるための資金については、會社によつて經理の事情がそれぞれ違いますけれども、中には金繰り上相當困難を來しておる會社もあるのでありまして、これに對しましては、當局もできる限り援助協力いたしまして、この目的を十分達成し得るようにはかつておる次第であります。
 最後に電氣使用の合理化につきましては、これはたびたびお尋ねもございましたように、まことに現下の電力事情に鑑みましても、また將來わが國がますます文化的な國として發展していく上におきましても、この問題は徹底的に實行いたさねばならぬと考えております。從いまして、その根本になるべき點は、國民一般に電氣に關する基礎知識を現在以上にさらに深めることであろうと考えますが、それにつきましては、教育機關とも連絡をとりまして、教育上の措置を講ずると同時に、電氣事業者、あるいはこれらの團體等を利用いたしまして、あるいは講演會でありますとか、あるいは印刷物でありますとか、さような方法によつて知識の普及に努める。また一方電力を使用する方面におきましては、大口に使用いたしまする工場等については、政府が直接に、あるいは事業者を通じまして、十分使用の合理化をはかつていただくように努める。また小さい電氣使用の器具類につきましては、電氣をむだに使うことのないように、最も合理的に使い得るように、専門の委員會等を設けまして研究をし、促進をいたしたいと考えておるような次第でございます。大體の方針につきましてお答え申し上げた次第でございます。
#11
○石野委員 第一の猪苗代の事故の問題につきまして、政府としましては極力これが復舊に努力するという御趣旨の點はよくわかりましたのですが、實際上現在どのいうようになつておるか。特に現地の聲を聽きますと、油だとか何かがないために困つておるのだということを伺つておるのでございますが、そういうことについて詳細な御説明を承りたいと思います。
#12
○古池政府委員 詳細なる技術的な説明につきましては、電力局の水力課長から御説明申し上げたいと思います。
#13
○岡崎説明員 猪苗代發電所の災害状況につきましてですが、これは七月ですか、その時送電線に落雷がありまして、そのめに水壓鐵管關係にサージングが起りまして、その影響の結果、水車のケーシングが破裂しまして、そのためにその中から水が出たのが、先日ごらんになつた方は御承知のように、あそこは横軸になつておりますので、水車を出た水が全部發電機室、あの邊一帶を水びたしにしてしまつたものですから、發電機類がすつかり絶縁がなくなり、これの乾燥ができなければ發電できないという状態が現在なんです。その上水車のケーシングが壞れたのは一臺でありまして、そのケーシングはキヤスト・スチールつまり鑄鋼からできておりますが、これが資材の點や何か、それからいろいろな工作の點から今のところ修理の技術の上からいつごろになるか見透しがつきません。それからタービン油と言いますか、その油のことにつきましては、これは不足ということが大分前から話がありまして、そちらの方にも必要なだけの割當はしてありまして、一部分は現地に著いておるというように聞いております。ですからその點もいずれ解決するだろうと思います。それから猪苗代發電系統は元來冬に備えるようにあの邊の貯水池を滿水させて、なるべく必要の限度以上に――と言うとなんでありますが、できるだけ水をためるということで、發電は差控えて冬に備えたい、そういう方針でおります關係上、あるいは發電關係の方の油なども十分まわつてなかつたかといような懸念はありますが、今後はその點發電機の乾燥が十分になれば、必要に應じて發電できることと思います。
#14
○石野委員 ただいまの御答辯によりますと、大體切符としては油は出ておるのであつて、事を缺かないであろうというようなお見透しのようでございます。それから今一つは猪苗代の發電というものは冬季に備えて、夏季においては貯水を主としてあまり使つていないんだというようなお話でありますけれども、現地の方の話を聽きますと、特に今日の渇水期に備えて最大限の放水をしているんだというようなことを聽いておるのでございます。もしそうだとしますと、この油はただ切符だけではなしに現物化して、できる限り活用できるようにしていただくことが最も必要じやないかというように存ずるのでございます。どうかひとつ切符を實物化するようにお願いしたい。殊にこの地區におきますところの油は、大體鑛山部門の方の保有量が僅少なために、非常に手まわりがわるいというようなことも聞いておるのでございます。どうかひとつその點について積極的な御協力を願いたいと存じております。それからいま一つ先ほどの積算電力計、カーレント・リミツトの製作につきまして、大體各メーカーに對しての資金の手配はできておるけれども、配電會社の資金經理状態の關係から、それが十分にいつていないのじやなかろかというような局長のお話でございました。この點につきまして私たちも同感に存ずるのでございますが、どうかひとつこれらの點について特に冬期の渇水期、現在だけではなしに冬季の渇水期をも含めて、この積算計または、制限器の製作設置ということが非常に大きな意味をもつておるということをお考えになつていただきまして、配電會社がもつともつと積極的にこれらの製作に協力し、推進するようにひとつ御鞭撻と御支援を願いたい。政府がそういうふうな態度をもつて進んでいただくことを特にお願いしたいと思います。
#15
○古池政府委員 たいへん御同情のある御意見を伺いまして、私もまつたく御同感であります。油につきましてはお話のように規在機械油にしましても絶縁油にしましても、非常に窮屈な状況になつております。それで私どもも切符の割當は申すまでもなく、その現物化につきましても十分な努力はいたしておりますが、以前のようになお不足はないという程度までには至つておりません。それは全體の油の供給不足というところに起因しておるのでありまして、はなはだ殘念に存じております。しかしその少い油もでき得る限り重點的に必要な方面にまずまわすという方針で今後も續けてまいつたらと考えております。リミツターについて―殊に配電會社におきます資金金繰りにつきましては、お話のごとくわれわれも十分に業者に對しまして協力を與えて、この冬に取付けるために間に合うよう十分に努方はしてまいりたいと考えております。
#16
○栗田委員 私はこの決議案が國會において單なる決議に止まることがないように、特に危機突破に對するところの四點に關して、當局がどの程度に實行できるかということに對して、率直な見透しを御答辯願いたいと考えるのであります。
#17
○岡部政府委員 われわれといたしましても、お話のようにぜひこの決議案の内容に從いまして、できるだけの手段を打ちたいと思つております。資金、資材につきましては、この前も説明いたしましたように、極力重點主義でやつておりまして、殊に資材につきましては第三・四半期六千トンの鋼材を確保するというようになつておりますので、これによりまして一應現在豫定いたしておりまする補修はこと缺かないというように考えております。資金につきましても、第二・四半期におきまして電氣關係におきましては一應四億いくらでございましたか、復金からの融資をやつておりまして、これもそれほど不都合はないと思つておりますが、今後もできるだけこの方向に從いましてやつていきたいと考えております。
 衣食住につきましては、食糧關係等は今後政府の方に放出物資の關係上、勞務加配は確實に確保されると見ておりますので、この點は心配ないと思つております。衣料につきまして、これは具體的に數字はもつておりませんが、そう樂にいくとは考えおりません。住宅につきましてはまだ全然見當もつかないというところだと思います。
 總合燃料對策は今著々案をつくております。これはぜひともこの對策によりましてきまりましたものは確實に確保いたしまして、一般家庭の冬季におきまする熱源を確保する。それと合わせまして電力の消費規正を實施いしたいというふうに考えております。合理的使用は再三問題がございましたように、これは直接に啓豪宣傳というところにかかつておりますので、その方向に對しましては、われわれといたしましても全力をあげて努力いたしたいというように考えております。
#18
○栗田委員 資材面において現在火力發電所の修理状況というものがどういうふうになつておりますか、その點お伺いいたします。
#19
○古池政府委員 資材面において、大體おもなる資材は、火力の補修用はまずまず賄つていけると考えております。
#20
○栗田委員 現在火力發電所の修理状況が遲々として進行しないというような話を聞くのでありますが、これも日發がもしその修理の衝にあたつているとするならば、日發だけに任せることなく、民間のこの種關係會社に對しても積極的な協力を望むというような方向に進んだらどうか、こういうふうに私は考えるのであります。
 次には資金面でありますが、ただいま古池局長から御説明があつたのですが、盗用を防止するためにメーターをつくつておる。しかし配發會社がこれを買取るような金もない。そこでこれらもただいま岡部局長のお話のように四億の融資が成立するというならば、これもこの方向に優先的にまわしてやつて、電力危機突破のためにも一日も早く盗用を防止して、これを重點方向にもつていつたらよくないか、こういうふうに考えておりますが、これに對する見解をお伺いいたします。
#21
○古池政府委員 火力の補修につきまいて日發のみを督勵しないで、他のメーカー關係等にも十分に協力を求める處置を講じたらどうかという御意見、まことにごもつともであります。私どもとしましても先般商工省内に關係局の者及び經濟安定本部、農林省等の關係官に來てもらいまして、修理促進の委員會をつてつておるのであります。その委員會において修理計畫を詳しく檢討いたしまして、これに對してあらゆる面から援助協力を與えておるようなわけであります。從つて電力局としましては日發、配電會社に對して督勵をする。また例をあげれば機械局は機械のメーカーに對して協力方を要請するというように、それぞれの關係の部局から關係の事業者に對しまして督勵をするというようにして實行しておるようなわけであります。
 第二のリミツターを購入すべき資金の金繰りにつきましては、仰せのごとくわれわれも優先的にその金繰りに對しては協力援助をしていきたいと考えております。
#22
○栗田委員 現在の勞務加配の状況を調べてみますと、これは九州の一火力發電所のみに勞務加配を現在行われておつて、あとの發電所にはほとんど勞務加配は行われていないというような現況であるそうでございますが、この點に關して……。
#23
○岡部政府委員 お答えいたします。勞務加配の全國加配をいたしておりますのは、九州の火力發電所と宇部の小野田、この二地點でございます。あとは各府縣におきましては府縣の配給があります。
#24
○栗田委員 最後に經濟白書に動力源の結論として、必要部内の供給を確保するために不急の用途を抑えて、そうして周到なるところの準備を進めるということで結論になつておりますが、この周到なるところの準備を進めておるということはどういうことを今現在進めておるか、この點に關して御説明を願いたいと思います。
#25
○岡部政府委員 お答えいたします。まず周到な準備と言いますと、需要關係の合理的な畫定、どういう部面が最も合理的な需要であるか、ひいてはこれは結局長期の五箇年計畫の構想にはいるということに相なると思いますが、現在その長期の五箇年計畫が著々進んでおるわけであります。そのほかには、この不要不急の用途としてまず考えられますものは、渇水期におきまする電熱關係の使用、これを漸時抑えるような方向にもつていきたい。しかしながらこれをやるためにはそれに代るべき動力源を與えなければいかぬという考えがございますので、これらもやはり石炭の生産その他をにらみ合わせてやりたいというように考えております。
#26
○栗田委員 この電力の合理的使用の面においても、特に電力だけ供給をするというようなことを考えずに――大體現在の惡質の石炭を電力にたくということは、そのもつエネルギーのおよそ二割か一割五分程度のカロリーしか出ないのでありますから、結局はこれの總合對策を確立する上においても石炭を現物でもつて配給をするというような方向も考える必要がある。かように考えるのでありますが、これに對する御見解を承りたいと思います。
#27
○岡部政府委員 御説の通りでありまして、現在の電力方面に配炭されております炭が非常に惡かつたのでありますが、これも漸次上昇してまいることと思つております。これはこの五月あたりから著々炭質の向上運動をやつておりますから、これが炭價の決定と相からみまして漸次向上しつつあると思いますが、ぜひこの運動を進めたいというように思つております。
#28
○川越委員 私は電力の行政また電力危機突破の問題に關連いたしまして、若干の御質問をいたしたいと思います。
 まず第一には宮崎縣電の問題です。第二は最近あちこちで縣電あるいは自治體の經營しておる電氣事業を返還してもらいたいというような聲がぼつぼつあるようでありますが、それについての御見解を伺いたいのであります。第一の宮崎縣電の問題につきましては、前囘の委員會におきまして同僚の櫻内委員から御發言もありまして、御囘答もあつたわけでありますが、私あらためてこの際お尋ねをいたしたいと思うのであります。石炭と電力の不足の結果日本再建に非常な障害を與えるということは今さら申すまでもないのでありますけれども、特に九州におけるところの電力の不足ははなはだしいものがあるようであります。すなわち九州の電力事情の中で最も注目すべきは火力への依存度がきわめて高いとうことであつて、豐水期においても三割、渇水期においては實に七割に逹しておる有様でありますから、この石炭不足のときに火力發電はいよいよ窮迫を告げておる。加えて相ノ浦、それから戸畑、港のこの三つの火力發電所も賠償撤去になるということでありますから、どうしても火力發電の前途というものはおそるべきものがあると思うのであります。從いまして結局このまま放置したならば、九州の全産業、あるいは一般に深刻な打撃を與えるということはもう明らかになるのであります。今さら申すまでもなく火力發電の比重というものは、九州において殊に顯著になつてきておると考えるのであります。宮崎縣におきましては豐富な水力産電所を有しておりまして、九州の發電力の五十萬キロ・ワツトの中の半分の二十七萬キロ・ワツトというものを出しておるのでありますが、さらに開發すべき箇所は多々あるといたしましても、この縣内の事情に鑑みて、縣營電氣というものを早くよりやつてきたわけであります。その縣營電氣というものが、縣の中央を流れているところの小丸川の治水計畫と一緒に行われたのであります。第一には川南原の開田計畫が一千二百町歩、それから畑地を五百町歩つくる。こういつた開田、畑地をつくる計畫、第二には河川施設がないところから、河川改修を行つてその效果もねらいたい。第三は貯水池の利用によつて洪水調節に役立たせて、そして豐富なる發電計畫を進める。すなわちこの三位一体をねらいといたしまして著手したのでありますけれども、發電箇所四箇所が著目されまして、二箇所はすでに竣工し、二箇所は戰爭中に中絶となり、一箇所は昨年の十一月から工事を繼續いたしている状態であります。この第三の工事繼續中の第二川原發電というのが現在いろいろ問題になつているわけであります。大體この上流の石河内第二發電所ができないというと、どうしても下流の二つの發電所というものは、單に落差を利用しているだけでありますから、どうも十分にその機能を發揮することができない、まして川南原の開田が竣功いたしますと、その方の灌漑用水にも向けねばならないという實情でありますので、どういたしましてもこの發電所の工事を繼續をしていただきたいのであります。現在全國的には、私の調査いたしているところによりますと、福島縣の宮下、廣島縣の神ノ瀬、高知縣の長澤發電所、これらの工事計畫が非常に熱望されているわけでありますけれども、宮崎縣の小丸川の縣電と申すものは、先ほど申し上げましたように河水統制、洪水の防止、それから灌漑用水、そういつた點に著目をされて計畫されているのでありますから、もし現在の工事が繼續されないといたしますると、農林省の川南原の開田計畫は、二十四年度に完成の豫定になつておりますから、食糧増産の見地から見ても非常に困つた事態を來すのでありまして、この點についてもどうかいろいろの事情があるとは存じておりますが、優先的にひとつやつていただきたいという考えをもつているわけであります。そういつた資金、資材の面においていろいろ關係があると思うのでありますけれども、この點に關して商工省と經濟安定本部が具體的に協力する熱意があるかどうか、こういつた點についてお伺したいと思うのであります。
 それから先ほど第二の點と申し上げました縣電問題というものは、全國的に運動としては表面化しておらないのでありますけれども、全國の中で山口縣、富山縣、高知縣、宮崎縣、宮城縣、青森縣というような多數の縣では、この電氣事業をやつた所もあるのでありますが、電力管理法によつて制限を加えられて、今日縣電あるいは、自治體として電氣事業ができない状態になつております。これらの問題についても今後だんだん問題になつてくると思うのでありますが、この際政府の御所見を併せてお伺いしておきたいと思います。
#29
○古池政府委員 お答え申し上げます。まだ第一の宮崎縣營發電事業の關係でございますが、最初にお話があつた九州の電力事情に對する御意見は、まことに私はその通り考えておりまして御同感であります。ただいま問題になつておりまする宮崎縣の石河内で第二のダム建設の問題は、單に發電という見地のみからでなく、さらにこれが治水上も好影響を與え、また下流における大規模な開田計畫等もただちにこの影響を受ける次第でありまして、總合的な河水利用あるいは河水統制という見地からいつて、特に重大なる意義をもつておると考うる次第であります。現在發電力の増強につきましては、諸般の情勢から見ましてなかなか容易ならぬ事態にあるのでございますが、ただいま問題になつておる地點は發電力の増強もさることながら、それ以外に灌漑用水であるとか、治水であるとか、非常に重要なる目的をもつておる計畫でございますので、私どもとしては速やかにこの事業が完成されることを希望しておる次第であります。ただ今申し上げましたように、今後の進め方、取扱い方ということは十分に研究をする必要があると存じます。
 第二の縣營事業としての全般的な問題については、電氣事業と申しましても、從來縣が配電事業を縣下一圓にわたつて行つておつたところもございますし、また發電事業のみを行つていたところもあつたのであります。現存發電事業として許可を得ておりますのは神奈川縣と宮崎縣でありまするが、この全般的な問題になりますると、よほどいろいろの點から十分なる檢討を加えた上で決定をしなければならぬ問題であろうと存じます。要するに電氣事業の公共事業としての目的は、いかにして豐富なる電力を安いコストにおいて、またよいサービスにおいて、きわめて合理的に國民一般に供給するかというところに私はこの根本目的があると考えております。從つてただいま申し上げました目的に最もかなうような組織を考えることが必要ではないかと思うのであります。そういう見地から、これらの問題は日本の全體の電氣事業の形態の問題としまして、今後檢討を重ねてまいりたいと存じます。またこれらの問題についてはわれわれ商工省のみの研究によらず、經濟安定本部とも十分に連絡を遂げまして、總合的な立場から研究しなければならぬと考えております。
#30
○岡部政府委員 お答え申し上げます。水力電氣の開發については、われわれとしてはできるだけこれを延ばしたいと考えておりますが、資材、資金等の問題についていろいろ困難な事情があり、現に第二・四半期のごとき資材について若干障害が出たのでございますけれども、今後ともできるだけその方面には努力いたしまして目的を逹成いたしたいと考えます。
#31
○川越委員 御當局と御説明を聽きまして大體私も了承いたします。いろいろ關係方面とのこともありますので、思うに任せぬ點が現在あるということは十分に了承しておりますけれども、さつきの宮崎縣の縣電問題は、この工事を中止しますと、河水統制計畫に狂いを來し、洪水防止あるいはまた豐富な開田計畫という面に非常な狂いを來すという事情もあります。工業は五二%は竣功しておるのでありますし、せつかく縣には電氣部などもつくつてやつておるようでありますが、かような機關も遊ばないように何とかこれを促進する方向において最も強力に推進していただきたいということを念願いたすわけであります。これをもつて私の質問は終ります。
#32
○前田委員長 根本龍太郎君。
#33
○根本委員 先般の委員會において商工大臣竝びに商工省の電力局長に配電の合理化について質問いたしたところ、根本問題については安定本部がこれを握つておるということでありました。そのときには安定本部の方がいませんでしたので、今まず第一の觀點から伺います。御承知のように現在電力が産業復興のために非常に要望せられておるにかかわらず、電力が非常に少いがために、その合理的な配分ということが、わが國再建の上に最も重要な問題の一つになつておると考えておるのであります。しかるに從來までの配電の状況を見ますれば、いわゆる戰時經濟のあり方にまだ非常に多く影響されて、敗戰後の日本の國土の總合的開發の見地に立つての配分計畫は、未だ十分立ていないと私は見るのであります。具體的に見るならば、たとえば東京あるいは神奈川、名古屋地方というような所に依然として電力が多く參つておるのであります。これは從來の施設その他のことも云々されるでありましようが、戰災の結果、大部分の工場は破壞され、また賠償の對象となつておるのであります。しかるに北陸、東北方面においては十分に發電の能力もあり、現在なお保有しつつあり、また今後日本の開發に必要な資源も十分あるのであります。なおまた住宅も、あるいは食糧の部面においても、十分にまだこれらの戰災地區に比べると好條件下にあるのであります。しかるにかかわらず、從來の配電計畫によりますと、東北からわざわざ關東配電にもつてくる。それために木材があるにかかわらず運べない。わずかに十キロ、三十キロの工場の電力の一點によつてこれが復興することができない。あるいは事業を開始することができないという現状であります。しかもまた關東地方においては電力があるからというので、わざわざ原木を運び、その他の資材を運ぶために、鐵道が非常にデスターブし、そのために食糧を運ばなければならぬといふ矛盾をやつておるのであります。あるいは住宅問題でもしかりであります。こういう見地に立つて、安定本部は總合的な國力をもつて復興をはかるために、電力の合理的な配分についていかなる構想をもつて臨んでおるか、ということの大綱についてでよろしゆうございますから、そうしてまたいつかそれの計畫の變更をやるかということについての御答辯をまずお願いいたします。
 次に安定本部に申し上げるのは、これは商工省とも連繋する問題でありますが、電力管理法によつてこの規則の中の一部に、たしかに電力配給調整委員會というようなものだつたと思いますが、規定されておるはずであります。これは電力の合理的な配給ということが非常に重大であるがゆえに、特に規定したものだと思います。しかるに現在までこれが實際の運用を見ていないと私承知しております。現在たとえば電力を制限する場合において、商工省においては一應の基準を設けて、段階を設けて、一方的にやつてあるように私には見えるのであります。ところが事業によつて時間制限をされると全然なり立たないところのものがたくさんあるのであります。たとえば鹽のごときであります。電氣製鹽のごときは二十四時分ぶつ通しに使われないと鹽にならない。しかるに五時間、三時間となりますと、結局ほとんど機能を停止する。こういう場合において、制限は必要であるが、その事業の實態に應じたところのやり方をしなければならぬと思います。また地方においてもどの點をやるかということは、これは非常にこまかいことであるけれども、大事なことであります。しかるにこれに對して、ただ單に地方商工局あたりが机上プランでやつておるために、非常な齟齬を來しておる。しかもこれに對して今日は民間側からの調整の方法も何もないということは、非常に遺憾にたえないと思います。なおまた、ごく少さな問題でありますが、こういうような、いわば完全なる官廳統制であるために、政府の中央部の人々が想像し得ないような、まことに不思議な現象が起きております。たとえば私は秋田でありますが、地方の配電所の出張所あたりにおいて、農村の水揚げだとか、あるいはまた精米のために、ごくわずかの電力を欲しい、あるいは電燈を欲しいということで行つても、なかなかいかない。それで結局やむを得ないから酒をもつていき、米をもつていくというようにして、しかもそれが幹部でなくて、職員組合の一擔當の者にそれをやらないと、これが動かない。こういう現状です。これは民主化の逆行です。配電會社が配電を私するものである。官廳においてもできないことが、こういうふうなことが行われておる。これはまことに大事な電力を私するものと言わざるを得ないのであります。これは一町村に限りません。ほとんど普遍的な現象に見えるのであります。安定本部及び商工省はこれに對していかなる處置をもつてこれが是正をはかるかということについての所見をお伺いしたい。これが第二であります。
 第三は、また再び安定本部に歸りますが、なおまたこれは商工省にも關係します。先般の東北の水害によつて重要河川というものはほとんど非常な損害を受けております。先ほどの宮崎縣の問題もありますが、このために政府は特別に水害對策委員會を設けて、相當厖大な豫算をもつて復舊對策と恆久對策を講ずることになつたのであります。しからばこの際に、治水のために相當の金を使うとするならば、十分な發電能力をもつておるところの東北の發電を、この治水、治山のために要するところの經費と資材を合理的に活用し、かつまた東北の地方開發のために、造田あるいは農地の確保という點から見て、安定本部竝びに商工省において、この電力の開發と連關して、せつかくの機會であるから、これを總合的に開發するところの準備をしてほしいと思いますが、それに對する所見であります。この三點について明確なる御答辯をお願いいたします。
#34
○岡部政府委員 御答辯申し上げます。電力の配當計畫が非常にアンバランスであるというお話でありますが、ごもつともでございまして、昨年度は大體電力の需要に對しまして、需要實續を基礎といたしまして配當いたしておりました。またそれを基礎といたしましたて一定の制限比率をかけておりましたのですが、これでは戰後におきまする正常需要の反映がうまくいかないという點も考えまして、今年の十二月から大體電力の割當制度を布きたいと考えております。それは五百キロ・ワツト以上の需要電力につきましては、各主務官廳が生産計畫に應じまして、電力の需要計畫の割當をするという考えでございます。それ以下の小口電力及び業務用電力につきましては一定の基準を基礎といたしまして、その基準によつて割當をやるという考えでございます。なおまた家庭の電力需用につきましても、これも實績主義をとることなしに、一定の基準でやりたいというように考えております。從いまして先ほど御指摘のございました第二の點の、あまり面白くないような現象が起るということも、實績の基準を示しておりますから、その基準によつておらぬ場合には、當然抗議を申しこむべきです。その抗議の對象は、經濟安定本部に不服申立をなさりますれば、すぐ取上げることができるというような制度を考えております。
 それから第三の點の、治水と關連して電力の總合的開發をやれというお話は、ごもつともでございまして、ぜひそういう方向にもつていきたいというように考えておりますが、再三先ほども申し上げますような關係方面との關連もございまして、今はつきりとどういう方針をとるということも申し上げかねます。
#35
○古池政府委員 補足してお答え申し上げます。先ほど御指摘になりました電力調整委員會というものは、戰時中電力調整令によりまして設けられておつたのでありますが、これは昨年電力調整令の廢止と同時に廢止になつておるのであります。それでこれに代るべき何らかの機關を設けたい考えで、今極力努力をしておるような次第であります。現實の問題としまして、地方の商工局におきまして供給打合會をもちましてここで設備等ともにらみ合わせて、できるだけ公正なる供給をなすように努力したいと存じておる次第であります。先ほどの鹽の電力につきましても、まことにお話のような點はごもつともと存じますけれども、これも電力が非常に不足しておる場合におきましては、やむを得ないような事態も生じてまいるのでありまして、この點については大藏省、專賣局とも密接な關係をもちまして、少い電氣をもつてできる限り製鹽の方にも向けたい、こう考えておるような次第であります。
 それから配電會社の現場の者がいろいろ物質を需用家からもらい受けるというようなことにつきましては、これは最もいけないことでありまして、從來も配電會社に對してさようなことのないように、根絶するようにということを指示してあるのでありますが、遺憾ながらまだそのあとを絶つておらぬといううわさでございます。しかしながら現在は昨年などに比べますと、さような傾向も相當に減つておるというように聞いおりますので、できる限り早くかような惡習慣は根絶したい、かように考えております。
#36
○根本委員 大體了承いたしました。電力調整委員會が廢止になつたということは私も知らなかつたのでありますが、これに代るべき處置を構ずることは非常に必要である。それでこの前の委員會でもちよつと申上げたが、特に現在知事公選以來、地方自治體の活動が非常に活溌になつてきております。しかも特に民間貿易を許されてからというものは、主として中小工業が地方産業として振興しておるのであります。しこうしてまた地方自治體においておのおのこの計畫を推進しておるのであります。これの一番ネツクになるものは電力、動力であります。しかるに現在地方の縣知事、地方議會には何らこれに對する發言權はないと私は解釋しておる。そのために、もし摘當なる措置を講ずるという中に、この一項を含んでおるとすれば、はなはだ結構であります。法令によるのでなくて、實質上知事あるいは縣廳に對して地方商工局長のもつておる權限の一部の運營を、そこにある一定のわくを與えて委讓、あるいはそれを運用させるということにして、一方的に、配電會社に事業家のおのおのが單獨に運動し、て、電力をもらわなければならぬということのないようにしていただきたいのであります。施行上はそんなことはないとおそらく御答辯になると思うが、實質上は各業者の運動、陳情が毎日配電會社、あるいはその末端機關に行われ、相當永い間かかつて相當の經費をかけて初めてできるということでありまして、これは非常に遺憾な點であります。本來ならば電力調整委員會が地方に置いてありますれば、その點が合理的にできると思う。その點ができない關係においては、ぜひ縣知事にその權限というか、力を任するように措置していただきたい。その點に對する御答辯を願います。
#37
○古池政府委員 電力調整委員會に代るべき何らかの措置につきましては、現在考えておるのでありますが、これが正式の權限をもつた委員會ということになりますと、各方面の了解を得なくてはなりません。なるべくは、でき得ればさようなものをつくりたいし、これが困難であれば、實質的に目的を逹するような方法にも講じてみたいと考えております。先ほど動力局長からお答えがありましたように、將來は電力の割當制度を實施したいと考えておりますので、これが完全に行われるならば、ただいまお話になりましたような心配は將來はないことと考えます。但し配電會社の供給上のサービスにつきまして、一般消費者としましてこれを監督監視するということは、今後もますます必要であろうと存じます。そういうような意味において、縣知事あるいは縣廳方面の方々の御協力を得るようなやり方も考えてみたいと存じますが、ただいまのところ商工省あるいは地方商工局の權限を縣知事に委讓するということについては、具體的に考えておりません。ただ電氣の保安警察に屬する事項につきましては、從來同樣縣廳の方において扱つてもらつておるような次第であります。
#38
○前田委員長 審議は續行することといたしまして、次囘の委員會は公報をもつて通知することといたします。
 本日はこれをもつて散會いたします。
   午後零時五分散會
ソース: 国立国会図書館
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