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1947/12/04 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第17号
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1947/12/04 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第17号

#1
第001回国会 電気委員会 第17号
昭和二十二年十二月四日(木曜日)
    午後二時八分開議
 出席委員
   委員長 前田榮之助君
   理事 櫻内 義雄君 理事 村上  勇君
      石野 久男君    上林與市郎君
      境  一雄君    成瀬喜五郎君
      本藤 恒松君    東  舜英君
      栗田 英男君    小平 久雄君
      根本龍太郎君    吉田  安君
      加藤隆太郎君    夏堀源三郎君
      秋田 大助君    川越  博君
      堀江 實藏君
 出席政府委員
        商工事務官   鈴木 重郎君
        商工事務官   古池 信三君
 委員外の出席者
        總理廳事務官  木村忠二郎君
        商工事務官   伊藤 繁樹君
        商工事務官   濱田 竹藏君
        專門調査員   落合 高次君
        專門調査員   大石 主計君
十一月十七日委員石山賢吉君は退職された。
    ―――――――――――――
十一月十四日
 電氣事業の優先取扱に關する請願(前田榮之助
 君紹介)(第一〇八八號)
 伊勢崎市の電力制限緩和の請願(鈴木強平君外
 三名紹介)(第一一三五號)
 今冬の電力確保に關する請願(石野久男君紹
 介)(第一一五〇號)
 新潟縣の電力料金改訂竝びに電力制限緩和の請
 願(高岡忠弘君外二名紹介)(第一一五七號)
十二月二日
 石川縣織物工業協同組合の織物工場に配電増加
 の請願(東舜英君紹介)(第一二九二號)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 一 内川尾袋川普通水利組合使用電力料金輕減
   の請願(庄司一郎君紹介)(第一號)
 二 都於郡村に電燈線架設請願(川理芳滿君紹
   介)(第三八號)
 三 沿場に對する電力制限撤廢の請願(前田榮
   之助君紹介)(第五九八號)
 四 神島村に電燈及び電力線架設の請願(石原
   圓吉君紹介)(第六七七號)
 五 製粉業者に電力供給増加の請願(山崎猛君
   紹介)(第七七四號)
 六 夜間學校の配電確保の請願(角田幸吉君外
   一名紹介)(第一〇一七號)
 七 熱海市に電力割當増加の請願(勝間田清一
   君外四名紹介)(第一〇五八號)
 八 電氣事業の優先取扱に關する請願(前田榮
   之助君紹介)(第一〇八八號)
 九 伊勢崎市の電力制限緩和の請願(鈴木強平
   君外三名紹介)(第一一三五號)
一〇 今冬の電力確保に關する請願(石野久男君
   紹介)(第一一五〇號)
一一 新潟縣の電力料金改訂竝びに電力制限緩和
   の請願(高岡忠弘君外二名紹介)(第一一
   五七號)
 一 富山縣に於ける元縣營水力電氣事業復元に
   關する陳情書(富山縣會議長前田治吉)(
   第二五一號)
 二 電力制限實施に關する陳情書(東京都葛飾
   區柴又町山本榮藏)(第二七八號)
 三 關東地方電源増強に關する陳情書(東京都
   電力協議會準備會代表淺野榮次郎他十九
   名)(第三三三號)
 四 近畿地方における電力需給改善に關する陳
   情書(關西經濟連合會長飯島幡司)(第五
   二三號)
 五 電力危機突破對策に關する陳情書(東京都
   世田谷電力需用者大會電力緊急對策委員長
   原田巻吉)(第五二六號)
 六 電力供給法是正に關する陳情書(東京都世
   田谷區電力對策同盟委員長久保山圭次郎)
   (第五二七號)
 七 山口縣自家用火力發電所動員に關する陳情
   書(山口縣宇部市山口縣電力協議會長俵田
   明)(第五九四號)
    ―――――――――――――
#2
○前田委員長 これより會議を開きます。
 本日の日程は、請願第一から第七までは、前の委員會において大體審査をし、採擇が保留となつておりますが、議事の都合によりまして、これを後囘しといたしまして、第八から議題といたしたいと思います。
 日程第八、電氣事業の優先取扱に關する請願、これを議題といたします。紹介議員は私でございますから、箇單に御説明を申し上げます。
 電氣事業の優先取扱いに關しましては、本委員會におきましても、すでにたびたび問題になつておることでございまして、いまさらあらためて説明の要もないことと思います。大體資金、資材、その他これに要する物資につきましても、すでに政府におきましてはいろいろ考慮を拂われ、著々優先取扱の方法を講じておられるのでありますが、今なお不十分な點があるやに承つておるのであります。この點政府の御所見をお伺いし、政府におきましても善處されんことを希望する次第でありますが、たとえば被服、地下たび等、今日電力危機に際しまして、その補修等の業務に携わつておるところの勞務者の必要な物がほとんど割當だけであつて、現物支給が行われておらない實情で、非常に作業に影響をいたしておるようであります。こういう物をやはり石炭、肥料その他重要産業と同等に、優先取扱いをされんことを希望する請情であります。何とぞよろしく御審議の上、御採擇をお願いする次第であります。つきましては政府當局の御所見を質したいと思います。商工省電力局長古池信三君。
#3
○古池政府委員 あらゆる産業の基礎であり、かつ國民生活に缺くことのできません電力の重要性につきまして、政府も從來からこれが増強確保につきましては、極力努力をいたしてまいつたのでありますが、何分資材、資金等の全般的不足のために、今まで十分なる效果をあげ得なかつたことを遺憾と考えております。このたび政府は今後ますます深刻化せんとする電力危機に對處するために、電力危機突破對策要綱を決定いたしまして、強力かつ急速なる電力の供給力増強確保をはかるために、必要なる電氣事業用の資材、資金につきましては、石炭に次いで優先的に取扱うということに相なつたのであります。また勞務者用物資につきましても、その物資の供給力範圍内におきまして、優先的に確保をはかるということが決定されたのであります。從いまして今後電氣事業に關する諸般の施策につきまして、この趣旨を實現いたしまして、著々事業の擴充強化のために努力をしてまいりたい。かように考えておる次第であります。
#4
○前田委員長 商工事務官伊藤繁樹君。
#5
○伊藤説明員 生活物資局長に代わりまして、私の擔當であります地下たびにつきましてお話を申し上げます。地下たびの電力部門の割當は、地下たび、ゴム長、半長等、すべてはき物の類を含めまして、第一・四半期に五萬、第二・四半期に三萬、第三・四半期に二萬一千五百という割當をいたしております。御承知のようにゴム製品は輸入物資を原料としておりますので、この産業部門別の割當は經濟安定本部で終局的には決定されるのであります。從來電力部門につきましてこのようなゴム履物の需要は、比較的どちらかと申しますと、他部門に比べまして需要がそう強く主張されておらなかつたのでありますけれども、商工省といたしましては、電氣關係の重要性に鑑みまして、現在のような少い中で相當の割當をつけておるつもりでございます。ゴムはき物を要望するものは、農業、石炭、林業、水産業、土木工事、鐵道、鑛山、肥料ときわめて緊要な部門が全部で三十數部門ありまして、しかもそのうち過半のものを石炭の増産と食糧の供米報獎ということに割かなければならない現状でありまして、その總生産數量のわずか三分の一程度のものを殘りの二十七、八部門でわけ合うという状態になつておりますので、前記の割當は安本の方とも協力いたしまして非常に少い中からとつてきたつもりでございます。ただいま電力局長からお話の通り、今囘電氣につきまして緊急にこれの普及擴充をはかるという政府の方針も決定いたしましたので、私の方といたしましても、食糧、石炭と同等にこれを取扱つて、第四・四半期以降も優先的に割當をしていきたいというふうに考えております。なお第三・四半期以前の未現物化になつております割當につきましては、極力他部門に優先して早期出荷を行うように手配をいたすつもりでおります。
#6
○前田委員長 本請願に關して御質疑はありませんか。――御質疑がないようでありますから、本請願の取扱につきましては採擇を保留いたしまして、後ほど決定いたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#7
○前田委員長 それでは日程第九、伊勢崎市の電力制限緩和に關する請願を議題といたします。紹介議員に代つて石野君から御説明を願います。
#8
○石野委員 伊勢崎市の電力緩和に關する請願は、鈴木強平君ほか三氏の紹介になるのでありますが、紹介議員が見えておりませんので私代つて請願の要旨を説明いたします。政府當局の御意見を承りたいと思います。御承知のように伊勢崎市は本年九月の水害で未曽有の災害を受けたのでありまして、戰災によつてこれ以前に市の大半を失つた同市といたしましては、今度の水害のために再度の災害を受けたわけでございます。從つて農工商業の全部門にわたりまして、この災害によつて深刻な打撃を受けた次第でございます。ために本市におけるあらゆる事業部門におきましては、異常な苦境に陷つている状態でありますが、特にこの災害の復舊にあたりまして電力のもつ重要性ということが痛切に昨今の事情から響いてまいつております。伊勢崎市のもつわが國の産業上における重要性、特に輸出機業に關しましての重要性というものは、電力部門にまつところが非常に重大であるということをも御勘案の上、政府當局におきましては、復興再建のために、特に逼迫しておりまする電力制限につきまして、これの緩和策を講じていただきまして、本市の復興を迅速に達成し得られるように御配慮を願いたいというのが、本請願の要旨でございます。以上の事情をとくと御審議の上、この請願の要旨を十分御採擇いただきますとともに、復興再建のために何分の御配慮をいただきたいと存ずる次第でございます。
#9
○前田委員長 政府の御所見を質します。
#10
○古池政府委員 最近特に逼迫してまいりました電力事情が、各方面にいろいろと御迷惑を及ぼしておりますことは、まことに遺憾と考えております。政府といたしましてもこれが打開のためには、いろいろ對策を講じておるのでありまするが、現在のところ、ある一定の區域を限りまして特にそこだけ制限を解除するということは、ちよつと困難であろうと考えるのであります。しかしながらただいま御説明ございましたように、そのうちで特に重要なる業種がありますとかいうようなものにつきましては、電力の割當なり、あるいはまた制限をいたします場合においても、他のものに比べて優先的に考えるということは可能でありますので、何とぞさような場合におきましては、具體的に商工省電力局なり、あるいは商工局の方にお申出願つて御連絡をいただきたいと考える次第であります。
#11
○前田委員長 本請願に對して質疑はありませんか。――質疑がないようでありますから、本件も採擇は後囘しにいたしまして次に移りたいと思います。
#12
○前田委員長 日程第一〇、今冬の電力確保に關する請願を議題といたします。紹介議員石野久男君。
#13
○石野委員 本冬における電力の制限が非常にきびしいものになつてくることは、あらかじめわれわれは十分承知しておるところでありまして、各一般の家庭におきましても、また企業におきましても、電力制限から受ける被害は實に大きいものがあるのでございます。特に東京都内におきましては、この電力の危機を突破するために種々協議會等をもちまして、打開策を講じておるのでありますが、この際ぜひとつ政府にも、この民間における電力の不足から來るいろいろな不自由な點を打開するための積極的な方策を立てていただきたいというのが、この請願の要旨でございます。すでに國會におきましても、十月二日には危機突破の決議をいたしまして、それに對しまして政府當局においても種々それが對策を立てておるということは、われわれも十分承知しておるのでございますけれども、東京都のこれらのものに對しての對策といたしまして、この請願においては特に次のようなことをあらためて政府當局の御盡力を願いたいというのであります。それは電力増強のために破損しておりますところの設備を即時修理する、そうしてまた發電所、特に火力發電所の賠償撤去の延期懇請をし、冬季における電力補充のために十分火力發電所を活用していただきたい。なおそのために電力用の石炭の増配を特に御配慮を願いたいというのでございます。なお電力資材の輸入懇請等をいたしまして、特に一般家庭におきまするところの電燈、電熱を充足いたしまして、生活の明朗化をはかつていただきたい。なお燃料不足のために電熱がその代役をしておるわけでございますが、昨今の電力事情から見まして、電熱それ自體が一般家庭の燃料を充足し得ないということは明らかな事實でございまするので、これがための燃料を確保するということについては、すでに政府においての積極的な御盡力もあることは十分承知でございまするが、この際特にこの燃料對策を確立していただきまして、燃料について一般の都民生活の不安を除去するように御配慮願いたい。これがためには電力配分がなお一層重要な意味をもつてまいりまするので、從來電力の配分から言えば、一般に官廳における配分計畫によつて實施されておるのでございますけれども、昨今のこうした配分上におけるいろいろな不始末が各所に出ておるということをも勘案していただきまして、澎湃として起つておりまする一般民間における電力協議會というようなものの力を十分御斟酌願いまして、これらの一般民間における自主的な協議會の御意見等も十分聽入れていただきまして、不足しておりまする電力を納得のいくようにしていただきたいということが特に都民の要望でございます。これらの點につきまして政府の御所信を承りたいと存じまするが、同時にまた委員會におきましても、この一般都民生活に與えておりまする電力不足から來る不自由さを脱皮するために、今冬の電力を確保するいろいろな施策を講じていただくとともに、この請願の要旨を御審議、御採擇願いたいと存ずるものでございます。
#14
○前田委員長 政府の御所見を質します。
#15
○古池政府委員 電力の増強確保につきましては、政府といたしましてもこれをきわめて重要視いたしまして、すでに今日までいろいろの對策を講じ、實施してまいつておるのでありまするが、特にこの冬の電力危機に備えまして、電力の供給力の確保、需給の合理化ということを目標にいたしまして、さらに強力に推進するために電力危機突破對策要綱が閣議において決定を見たのであります。そうして大體次に申し上げますようないろいろな措置を講じてまいりたいという考えで、目下著々この實施に努力をいたしておるような次第であります。
 まず第一には、ただいま御指摘になりましたように災害をこうむつておりまする發電所の復舊であります。また出力の低下しておりまする發電所を速やかに補修して所定の出力を出させるということでありまするが、これもでき得る限りその豫定を繰上げまして、速やかに落成することを目的に努力をいたしておるような次第であります。
 第二は火力發電用として石炭、特に適性炭を必要なる所に必要なる量をぜひとも確保したいというので、この點も關係方面とも連絡いたしまして努力をいたしておるような次第であります。次に自家用の火力發電所がございますので、これもこの際動員をしてもらう。そのためにはコストの補助も考えておるような次第であります。さらにまた使用の合理化を期するという意味合からいたしまして、積算電力計、電流制限器、變壓器の燒損防止器、これらのものの増産と、取付けによる需給の合理化、さらにまた配電施設の整備によりまする便乘負荷の切替、かようなことにつきましても目下努力をしているような次第であります。
 先ほども申し上げましたように、電氣事業用に對する資材、資金、あるいはまた勞務者用の物資優先確保についても、政府としてはあらゆる手を打つてその實現に努めているような次第であります。
 さらにまた家庭用の燃料の總合的確保、これにつきましても強力なる措置を講じておりまして、特に薪炭、加工炭、これらの確保につきましては、經濟安定本部が中心になつて、關係各省集まつてその政策の實現に努めておるような次第であります。
 さらに使用の合理化でありまするとか、需給の適正化を期する上におきまして最も必要なることは、國民各位の心からの協力がなくてはかなわぬのでありまするので、私どもはぜひともさようは意味合において、國民運動として取上げていただきたい、かように考えておる次第であります。從いましてただいまの御説のように、各地の自制會なり、あるいは協議會等が御研究になつたその御意見につきましては、十分政府はこれを尊重して、配分の合理的實現ということには、十分に努力をしてまいりたいと考えておるような次第であります。
#16
○前田委員長 御質疑はありませんか。
#17
○石野委員 ただいま局長からお話のありました閣議において決定いたしました電力對策本部でございますが、この對策本部は閣議決定後、それぞれ當局において、それが整備活用のために十分なる御審議、または御準備をされておるというふうに存じておるのでございますけれども、私どもこの問題が非常に全國的に、廣範な層にわたつて及ぼす影響があり、また日本の經濟再建の基本的なものであるというふうにも考えられまするので、この對策本部のあり方というものは、非常に重要だと存じております。從つて對策本部のあり方というものにつきましては、ただ單に商工省の電力局が中心になるとか何とかいうようなことではなしに、もつと大きな高所の立場から言つて、内閣自體におけるところの機構として、全國民の上に、電力危機突破のための具體的な施策を施し得るというような機構にもつていくことが、必要なことでなかろうかと存じておりまするが、これらにつきましては、すでに閣議で決定されている線を超えて、そういうような方向へもつていく御意圖がありますかどうかということにつきまして、一應當局の御所見を承りたいと思います。
#18
○古池政府委員 ただいまのお尋ねの御趣旨は、まことにごもつともな點があると考えるのでありまするが、ともかく差迫つた問題をきわめて急速に處理することが、何よりも第一に重要なる點でありまして、さような意味合から、とりあえず商工省の中に電力危機突破對策本部を設置いたしまして、商工大臣がその本部長となり、主管の者がそれぞれ事務を分擔いたしまして、特に政府が主としてやらなければならない方面について、關係各省の協力一致を求めて、この政策の實現し邁進していきたい、かように考えたような次第であります。さような意味合から、閣議決定の要綱の中にも、商工省内にこの本部を設置するという意味のことをしたためてあるようなわけであります。ただいま御質問の御趣旨もまことにごもつともでありまして、もつと強力なるものを内閣を中心に置いて、さらに推進していくということも、決して私は反對するわけではありませんけれども、何しろ急速に仕事を始めたいというような意味合から、商工省の中にこの本部を置きましたことについては、御了承を願いたいと考えます。
 なお補足して申し上げますと、商工省内の電力危機突破對策本部におきましては、大體商工省が中心になつて、關係各省の御協力を得て、政府部内として打つべき手をこの本部において十分に打つていきたい、かように考えておりまするので、國民各位の盛り上がる國民運動の實現につきましては、いわゆる天降り式と申しますか、一々政府がそのお膳立をすることを避けまして、これらについては大體經濟復興會議等の民間の團體が中心となつて推進してもらいたい、かようにわれわれは念願しておるような次第でございます。
#19
○石野委員 ただいま御説明の對策本部の運營につきまして、それがきわめて民主的に運行されるように考えておるという御趣旨はまことに同感でございまするが、ただ私どもの憂うることは、一省内におけるところの電力對策本部というものが、ほんとうに各省間をまとめて、十分な所期の目的を達し得るかどうかということが疑問に思われるのでございます。ただいままで閣議決定後すでに相當の時日を經過しておりまするが、事實その對策本部が、今日まで運行されるにあたりまして、當局特に擔當の電力局長におかれまして、それらの點について、これならばやつていけるという御自信があられますのか。それともこれではやはり弱いのだ、早急にこういう對策本部をもたなくちやならないということは同感でありまするけれども、實際にそれを運用するにあたつて、一省内においてはたして各省間をうまくアレンジして、この對策本部としての強力な體制がもち得らるるかどうかということについての御所見を承りたいと存じます。
#20
○古池政府委員 ただいま御指摘のように、あるいは内閣等に置いて、總理大臣が直接指揮命令をするような建前のものができれば、そのものがより有力であるということは申し上げるまでもないと考えまするが、しかし一面現實の問題といたしまして、どうしたら最も急速に事が運ぶかという點から考えますると、結局主管官廳でありまする商工省内の全面的の協力を願つて推進していくということも、決して輕視し得ない利點があるのであります。私といたしましては、當面のこの冬の危機を乘り切るためには、商工省内に置きまする危機突破對策本部をもつて、何とかやり抜いていき得ると、かように考えておる次第であります。
#21
○石野委員 電力の民主的な配分ということが、今日非常に重要な問題になつておるのでございますが、先ほどの御説明によりますると、この對策本部が今後需用の民主化、合理化をはかるためには、ぜひ復興會議とかその他民間團體の意見も聽いて、そうして策を立てたいという御趣旨のように承りました。つきましてはこの民主的配分について、すでに當局から發表されております本冬季におけるところの電力配分に對する基準案というものにつきましては、それぞれ民間においてもいろいろと眞劍な檢討が加えられておるのが事實であります。その結果、各民間團體においては、配分の基準につきましてもいろいろな意見があるやに聞いております。從つてたとえば具體的な例を申しますならば、電燈の一戸當り二十五キロワツト時というものを配分するというこの計畫につきましては、それぞれ民間においては、この二十五キロワツト時というものは、實を言うと帶に短かしたすきに長しというような形で、むしろ一般に電力の擅用とかあるいは盗用というようなものを助長するような役割こそすれ、決して電力節用という線に沿うものではないのだということを言つております。その意味は都市においては別でございますが、農村等においては一戸當り二十五キロワツト時というものは、全國の一戸當りの平均家族數とつき合わせますると、過大に過ぎるという意見でございます。大體日本においては一戸當り十六、七キロワツトから二十キロワツトくらいまであれば、世帶としてはやつていけるのだ、それ以上に過重になつておるものは、むしろ電熱器を使用する呼び水になると言われております。こういうことについて、私も十分まだ檢討を加えていないのでございますけれども、しかしこれが少くとも民間におけるところの一般の聲でございます。こういうような割當配分について、それぞれ民間團體におきまして、當局の示したものについては是正を加えなければならぬという聲が、あちこちに起つておるというふうに私は承知しておるのでございます。これらの點について、もし民間團體のいわゆる自制會とか協議會等において、そういうような意見を政府にもちこんできて、眞劍な考え方から電力危機を突破するために、一方においてはそうした家庭用の電力量というものを削減いたしまして、その餘分なものを一般産業用にまわそうという眞劍な氣持からくる意見が出たというような場合においては、當局としましては、すでに發表してありまするところの配分基準というようなものについて、變更を加えるだけの雅量をもつて臨んでいかれるのであるかどうかというようなことについて、一應御意見を承りたいと思います。
#22
○古池政府委員 ただいま御指摘になりました具體的の問題でありますが、一世帶當り電燈二十五キロワツト・アワーは、農村においては少し多過ぎるのではないかという説も耳にしないではないのであります。しかし一面において都會地においてはそれでは少いから、もつと増配をしてもらいたいという聲も、同時に聞いておるのであります。從いまして今ただちにこれをどうするということは申し上げられませんけれども、はたして農村ににおいて二十五キロワツト・アワーでは多過ぎるので、實際十五ないし十七キロワツト・アワーぐらいあれば十分であるということははつきりしまして、またわれわれも關係者の間において檢討いたしました結果、その合理性が認められました場合には、必ずしも一度きめたらこれが不動であるというような、やぼなことは考えておらぬのでありまして、正當なる、また合理的なる理由があれば、修正していくことにはやぶさかでないつもりでおります。
#23
○石野委員 ただいまの御説明で大體當局の意向はよくわかりましたが、その場合でもやはり民間の實態に即應して配分する――從來のような、たとえば都市と農村とが違つた需用量をもつにもかかわらず、これの配分を畫一的にするという考えではなしに、その需用の實態に即應して配分するというふうに受けとつてよろしいのであるかどうかということも一つ。それからあと一つは燃料の問題でございますが、總合的な燃料對策というものが、その後商工省あるいは安本を中心にいたしまして、種々畫策されており、運輸省の協力を得て、これが強力なる對策を實施されておることをしばしば聞いておるのでございます。その後におけるところの燃料についての見透し、本冬における燃料等の見透しを重ねて御説明を承りたいと思います。
#24
○古池政府委員 最初のお尋ねの電力の配分は實態に即してやるべきであるという御意見は、私も御同感でありまして、それぞれの需用の實態に即應した配分でなければ不合理であると考えるのであります。但し眞にその實態に即應したような配分をやることは、技術的あるいは事務的にいろいろむつかしい點があると思いますけれども、さようなむつかしい點の許す限りにおいて、でき得る限りお説のような方向に沿つてやつてまいるということは、當然考えねばならぬと思つております。
 第二のお尋ねの總合燃料對策のその後の實施模樣はどうかということでありますが、これにつきましては經濟安定本部、農林省、さらに運輸省が非常に力を入れておられまして、そのためには特別の列車あるいは船の手配もいたしておるのでありますので、何とか豫定通りのものは配給されるのではないかと、私は考えておるような次第であります。
#25
○川越委員 私はただいまの今冬の電力確保の請願に關連しまして、非常に緊急を要しております電氣事業の作業用品に關しまして、この際政府に御質問をいたしたいのであります。今日のわが國において、多數の工場が休電のために作業を中止して、産業がまつたく麻痺状態となり、あるいは大都市や農漁村の一般需用家が非常な痛苦をなめているということは申し上げるまでもないことであります。それがために電力の使用の合理化、先ほどお話の出ました燃料對策の樹立ももとより必要でありますけれども、何と申しましても電力供給力の確保ということが先決でございます。その點に關しましてわが委員會としても先般横濱の潮田の火力發電所、あるいは群馬縣の水害地であるところの佐久發電所、岩本發電所を實地に視察をいたしたのであります。そのときにわれわれ委員が實際に目のあたり見たことは、まだ電産の諸君と一緒に話をしたことがあるが、實にこれらの人々は晝夜をわかたずに、涙ぐましいところの突貫作業をやつておる。復舊作業、補修作業に一生懸命になつておるのであるけれども、實際の水びたしの中で、わらじや草履でやつておる。それにもかかわらず政府ではこの間電力を最優先にするということを閣議決定したのであります。この政府決定と現場に行つての非常な開き、これに對してわれわれ委員會としても、また私個人としても、何とかこの問題を解決しなければ、ほんとうの急場に間に合わないということを感じたわけなのであります。電力危機突破の決議案をこの委員會で可決して、本會議で可決した場合におきましても、われわれは勞働の生産性の向上に絶對必要である。これがためには必要な物資を確保してやるという手段を講じなければ、いくら電力優先といつてもむだであることを痛感したわけなのであります。今度先ほど申したように、閣議において非常に優先的に扱うという決定をいたしましたけれども、實際の資材確保の面において、それが行われていないということは、私どもとしては、はなはだ遺憾にたえないわけなのであります。參議院の電氣委員會におきましては、石炭に次いで優先的に扱うという言葉につきまして、それは第二番目にという意味であるかどうかという質問に對しまして、片山首相は石炭と同時に扱うという答辯をされておるのです。それを資材面について考えてみますと、たとえば作業衣に例をとりますと、石炭の方が一・五著分になつておるのに、電力關係の方は〇・六著にしかなつていない。これらの點につきましては、閣議の決定と實際と非常な食い違いがある。從つて電力所要の作業用品の割當の基準率を閣議か優先的に決定した以上は、これらの基準比率も修正されていかなければならぬと思います。これらの點については、速やかにこの比率を改訂する、あるいはそれに從つてさらに具體的なものを配給していくという方法を講じていただきたいのである。この割當基準比率について、改めるつもりであるか、その點について第一にお伺いいたしたいのであります。
 それから第二に、現在電力關係の作業用品は、割當がきわめて少いのでありまして、その少い割當もほとんど行き渡つておりません。これはどうしても本年度内の分を今年の十二月内にできるだけ繰上げて、現物をまとまつた分量としてぜひ支給していただきたいということをお願いもし、またその點政府の御説明を承りたいと考えるわけであります。年間の配給量を一括してやつていくことが、ほんとうの電力危機突破に非常に役立つわけでありますから、この點政府のはつきりした御説明を承りたいと思うのです。この委員會の專門委員の方に調べていただきました數字によりますと、日發關係の作業人員は、事務者を除いたほんとうの勞務者の數でありますけれども、復舊作業に一萬九千百人、それから保守運轉作業に千四百五十二人、建設作業に二萬二千人、合計四萬二千五百五十二人。これらの人々に對して作業衣を一著當りといたしますならば、四萬二千五百五十二著の作業衣が必要となるわけであります。それからまた軍手を一人あて三双といたしますと、十二萬七千六百五十六双になります。また地下たびにつきましては、合計いたしますならば九萬三千百六足、これらのものは年間を通じてでなく、ぜひともほんとうに欲しいわけであります。
 それから配電關係について申し上げますと、復舊作業には二萬九千人、保守運轉作業には二萬百八十五人、建設作業には一萬二千七百人、合計六萬二千百八十五人でありまして、作業衣は一人一者といたしまして六萬二千百八十五著、軍手が三双といたしまして十八萬六千五百五十五双、地下たびが一人當り二足として計算をいたしまして十二萬四千三百七十足となります。合計いたしまして作業衣の方で申しますと、どうしてもここに十萬四千七百三十七著という作業衣、また三十萬四千二百十一双という軍手、あるいはまた二十一萬七千四百七十六足という地下たびが必要なわけであります。こういつた點について商工省としては、どうしてもこれらの確保を、單に抽象的に優先的に取扱うというだけでなく、ぜひともこれをやつていただきたいのでありますけれども、安本にも關係がありますから、安本の方の御答辯をお願いいたしたいと思うのであります。
 それからもう一つは、現在の配給方法についてでありますけれども、配給機構の整備を待つておりましては、どうしても緊急方面に速やがにまわりません。現在の配給方法は、地方で券を發行するこになつておりますから、作業による重點配給をすることが、きわめて困難であります。そこでこれを中央において割當をして、電力局長の責任において重點配給をされたいのであります。要しまするに、この電力危機突破に對しては、ぜひともこれらの作業用品を確保してやる必要があるのでありますが、これらの中においても、殊に復舊作業については最も緊急を要するのでありますから、現物を配給する上に、政府において實際誠意を示してやつていただきたい。これらの點につきまして安本、商工省の關係當局の方の御答辯をお願いいたします。
#26
○前田委員長 それでは暫時休憩いたします。
    午後二時五十八分休憩
    ―――――――――――――
    午後三時五十一分開議
#27
○前田委員長 休憩前に引續き會議を再開いたします。商工省繊維局長鈴木重郎君。
#28
○鈴木政府委員 先ほど御質疑のございました電力部門に對する勞務者用の作業衣その他の配給の問題でございます。繊維局といたしましては今年の初めに大體電力部門の從業員の總數を約七萬八千と押えまして、一應の計畫を立て、經濟安定本部と相談してまいつたのでございますが、その後經濟安定本部に集まつております勞務者の資料によりまして、これを大體十萬八千と改訂をいたしまして、現在この十萬八千人を對象とした年間の配當計畫を經濟安定本部で立案中でございまして、現在のところまだ年間の電力部門に對する總配給計畫は未決定であるわけでありますが、ごく最近にこれがきまる豫定でございます。商工省といたしましては、年間計畫がきまらないから配給をしないというわけにまいりませんので――從來上半期におきましては、昨年度の割當が相當ずれて配給されておりまして、御承知の通り衣料品の配給機構等の改正がございまして、これが大體十月末ころに準備が終りましたので、とりあえず十一月上旬に第一囘の電力部門の作業衣の配當をいたしたのであります。これを各府縣別に割當をいたしたのでございますが、その總數は、さしあたり第一囘の分といたしまして作業衣約九千五百二十着、軍手一萬五千三百六十双、であります。なおとりあえずの電力緊急對策という點に即應いたしまして、九州、四國方面の火力發電所の運營竝びに復舊の關係がございましたので、これをその後、ここ一兩日中にその方面の火力發電用といたしまして一千著をとりあえず配當いたすこととして、目下手配中でございます。なお第二囘の配當といたしましては、多分これは今月の半ばころになるかと存じます。それまでにはあるいは安定本部の年間基本畫もきまるかと思いますが、それとは別にいたしまして、きまればその中に當然包含されるわけであります。とりあえず第二囘の割當といたしまして、現在計畫を安定本部と打合わせておりまして、多分この中ごろに割當ができよう、こういうふうに思つておるわけであります。先ほどお話もございましたように、この勞務者に對する必要量の最低限をどの程度にきめるかということにつきましては、先ほどお話もございましたように、石炭の一着半が最高でございまして、それ以外のものにつきましては、それぞれの業種別に安定本部におきまして、勞働基準局その他とも御連絡の上、立案中でございます。この電力の勞務者用作業衣料品の確保につきましては、なお具體的に電力局におきまして、その電力部門の各業種別、作業別の詳細な消耗率と申しますか、需要量というものを提出していただきまして、近くその基準數量がきまるというわけでございます。大體今までの經緯等は以上の通りでございます。
#29
○川越委員 ただいまの御數字拜承したわけでございますが、作業衣の九千五百二十着、そういつた數量、それに次ぎまして今度は今月半ばにその割當を決定いただくという話でありますけれども、どうしてもこの際われわれはほんとうの緊急對策としてこれを取上げておるのでありますから、その點を十分に考えられて、あと年度内にいくらという全體の數量がきまらないにしても、できるだけの分量を復舊作業に向つてまず重點的に出していただきたいということをお願いいたします。
#30
○鈴木政府委員 その點につきましては、配給力の許す限り最大の努力を拂いたいと存じます。なおこの電力部門の復舊關係、あるいは一般の配電、送電關係の地方別あるいは部門別の重點配給につきましては、十分電力局とも御相談いたし、また現在の配給制度といたしまして府縣別に配當されておるのでございますが、緊急復舊等のために眞に必要な場合には、日本發送電あるいは配給會社というような會社あてに割當をするなり、あるいは工事、作業別に配給するなりして、特別の措置を講じたい、こう存じております。
#31
○川越委員 配給の方は、實際の場合を見ておりますと、機構が整備されたとは言いながら、一應表面的にはできておりますけれども、實際面においてまだ急場に合わないような感じが非常にしておるのでありますから、できるだけ地方でまとめて、そうして電力局の責任においてこれを出すという方向で、努力をしていただきたいということをお願いしておきます。
#32
○小平委員 ただいまの御説明は、大體作業衣と手袋の關係のように承つておりますが、ああいう工事關係ですと、特に地下たびというようなものがぜひとも必要ではないかと思います。そんなものはどんな關係になつておりますか、それをひとつ伺つておきます。
 それからもう一つは、衆議院におきまして電力危機突破の決議をしましてから、すでにもう二箇月も終つておるように思うのですが、とにかくあの決議の中にも、勞務者用の必要品の確保ということは強くうたつてあつたのでありまして、それがようやく今日になつて著々行き始めたというようなことは、私ははなはだ心細く感ずるのであります。一體そういう大した量でもないものが、それほど長い期間を要するということは、何か手續上圓滑を缺いておる點があるのじやないかと感ずるのでありまして、今後も極力やるとは申しても、今までの實例に徴すると、なかなかこれは冬季の危機の突破には間に合わぬのじやないかという感さへ受けるのでありまして、これは希望でありますが、ぜひとも迅速にやられることを特に希望いたします。
#33
○伊藤説明員 先ほど地下たびの問題が出ましたので、概略數字的に御説明申し上げましたが、重ねて申し上げますと、繊維の方は、ただいま繊維局長からお話のございましたように、工員に對してある基準をつくりまして、それによつて配給をするということがとにかくできておるわけでございますけれども、地下たびの關係につきましては、原料は生ゴムでありまして、これがいろいろな事由から終戰以來今年初頭までまつたくはいりませんで、初頭以來やつと少量の輸入ができておるという状態でありますので、現在三十何部門の重要な需要部門がございますが、これに對して基準をつくりまして計畫的に配給いたしておりますのは石炭鑛山だけでございます。あとは大體各需要部門の需要によりまして、その少い數字を割當てているというような状態でございます。先ほど數字を申し上げましたが、配當といたしましては、地下たび、長ぐつ、半長ぐつ、そういつたものを合わせまして、第一・四半期に大體五萬足、第二・四半期に三萬足、第三・四半期に二萬一千五百足という配給をいたしております。これは供米報獎と石炭というものが非常に大きな數字でありますので、二部門で、多いときには大體三分の二くらいの數字がこの中からとられておりまして、あとの三分の一程度を肥料その他の部門でわけ合う、こういうわけで苦心しておるのであります。現物化の状態といたしましては、第一・四半期のものはほとんど現物化いたしましたけれども、第二・四半期のものはこれから具體的に現物が渡る段階になつております。第三・四半期は、やつと最近工場に生ゴムの配當ができつつある状態でございますので、でき上るのは明年以降になります。先ほど申しました電氣の事情が非常に窮迫しておる際でありますので、私どもといたしましては、まずもつて現物化しておらない第二・四半期の三萬足と第三・四半期の二萬一千五百足を、第二・四半期の分につきましては即時出荷させることとし、第三・四半期につきましては、明年初頭くらいまでに出荷の手配をとり、優先出荷によつて急場をしのいでいきたいというふうに考えております。なお割當そのものの増量につきましては、これは安定本部の問題に直接的にはなりますので、私責任をもつて申し上げられませんが、商工省といたしましても實情はよく承知しておりますので、安本と協議いたしまして、できるだけこのわくを増大したいと思つております。
#34
○小平委員 ただいまの御説明で大體了承いたしまたが、特に地下たびなどは原料たる生ゴム關係で遲れておるような説明でございますけれども、市中を見渡しますと、ゴム底のズツクぐつ、ああいうものが相當出まわつておるようです。要すれば、この緊急の際ですから、必ずしもゴム底のたびでなくても、ズツクぐつのようなものでも、何とか手を打つたならば、急場の間に合うようにやれる途があるのではないかというように、素人考えで考えられるのでありますが、そういう點はいかがでございましようか。
#35
○伊藤説明員 ただいまやみのくつの問題がありましたが、これは主として終戰後いわゆる正規の工場でない工場が非常に殖えた。終戰當時は大體五百程度の工場が、現在そういう工場を合わしますと八百程度になつておりまして、とうてい現在の生ゴムの量を全部に配給することはできませんので、一定の設備基準を設けて、それ以下のものには配當できない状態でありますが、何しろ、終戰當時、軍の保有しておつたものが、空襲を恐れて山の中へはいつたり、いろいろな所へ疎開してあつた。そういうものが、いわゆる隠退藏物資となりまして、それらのやみの工場がいわゆるやみの生ゴムを買つて、それが製品となつて市場に出ているというのが大部分のように聞いております。數字としては、いろいろな見方があるわけでありますけれども、地下たびは御承知のように、主として都會地でない農山漁村の方が配給が多いわけでありますが、ああいう盛り場で集中的に賣られております關係上、非常に潤澤にあるように見えますけれども、實際の數字はそう多いものではないかというふうにわれわれは觀察しておるのであります。なお布ぐつのようなものを代用にしてはどうかというお話でありますが、ごもつともでありまして、ただいま申し上げました數字は、明細に申し上げませんでしたが、その中にはある程度の布ぐつも含んでおります。これは從前は配給しておりませんでしたが、非常に保有の地下たびが減つてまいりましたので、そういうものである程度補つておるわけであります。
#36
○川越委員 安本の御説明を聽きたいのですが、安本の方はいらつしやいませんか。
#37
○前田委員長 來ておらぬのです。
#38
○川越委員 それじや安本の方にもひとつ商工省からよく傳達をしていただいて、割當の基準化率の問題については、商工省の方から安本に對して、閣議決定の線に沿つて速やかに石炭鑛業竝に引上げてもらう、これによる追加分はできるだけ可能な範圍においてまた努力をしていただきたいということをお願いしておきます。
#39
○石野委員 先ほどの小平君の質問にも關連するのでありますが、繊維製品及びゴム製品等につきましては、今日原料の關係または生産力の關係等から需要を滿たし得ないという實情にあることはよくわかるのでありますけれども、今日やみ市場等一般市場を見ましたときに、相當程度繊維製品またはゴム製品等が市場に流れておるということは、一にかかつてこれは終戰時におけるところの軍保有物資の退藏されたものが、今市中に氾濫しておるのだ、こういうふうに思うのであります。商工省當局といたしましては、そうしたものについて、どの程度いわゆる生産者に對する給源としてそれをつかもうと考えておるのか。現にそういうようなものが、たとえば進駐軍等において押えられておるもので、今日その押えられておるものが解除されて市中に市販を許されるというようなものについては、どういうふうにこれをつかんでいこうとしておられるのかということを承りたいと思うのであります。
#40
○鈴木政府委員 繊維關係の退藏物資、あるいは軍の保有しておりましたいわゆる特殊物件の處置につきましては、まず特殊物件につきましては、終戰の直後、多少これは行き違いと申しますか、正式に關係方面の指令が十分徹底しなかつた趣もありまして、それぞれ空襲を避ける意味で應急の疎開をいたしましたような物件につきまして、一時的にそれらの疎開された疎開先、あるいは從來軍の需品をつくつていた工場等に、一部の拂下げが行われたのは事實でございます。その後これらの軍の保有しております特殊物件につきましては、もとより正式にこれを調査いたしまして、連合軍に引渡すべき義務をもつておるものでありましたので、それらの不當處分と申すような、不當拂下げその他は極力取消しまして、現物の所在するものについては、これを政府側に返還を命じまして、正式なリストに調製いたしまして連合軍に引渡したのてございます。その後これらにつきましては、連合軍から日本政府に返還され、いわゆる特殊物件の處理といたしまして、昨年及び一昨年の配給給源に入れたのでございます。しかしながらこれらの終戰直後の混亂時におきましては、これらの疎開先における現物の確保、あるいは戰災の有無等につきまして、的確な資料が蒐集できなかつために、いわゆる調査漏れともいうべきものが多少あつたことは事實でございます。從つて正式に特殊物件といたしまして配給の對象になりましたもの以外に、いわゆるリスト漏れというような物件が多少あり、それが先ほどゴムについてもお話がございましたが、いわゆるやみ市場に放出されて出されて出たことも事實でございます。これらもそれが特殊物件であるということが明確になつたものにつきましては、それぞれ從來の關係當局の手を經まして、正式の手續をし、一般の配給給源に入れたのでございます。すなわち第一復員局關係の物資につきましても、第二復員局關係の物資につきましても、そういつたものが發見されました場合には、それらの手に一應返還を命じまして、さらにその方面から一般の配給給源に取入れてまいつたのでございます。大體これらの特殊物件は、本年の三月ごろまでにほとんど全部を配給いたしまして、現在は特殊のもの以外には全部配給を終つたのでございます。なお隱退藏物資の配給源につきましても、いろいろの原因があるわけでありますが、今申し上げましたような特殊物件の性格をもつておりながら、なお物殊物件として正規のリストに載らなかつたもので、隱退藏物資として現われたものがありますし、また終戰前の民間の工場において正規の手續によつて配當されました資材による製品が、戰災あるいは疎開というような關係から、正規の供出のルートに乘らずして、隱退藏物資化したようなものがあるわけであります。これらはすでに御承知の通り、終戰の直後、いわゆる隱退藏物資緊急措置の方法によりまして、極力報告を求め、あるいは臨檢檢査をもつて摘發を進めるというようなことによりまして、大體これらの可能なる限りの手を打つてそれぞれの買上げ機關に買上げまして、これまた一般の配給給源に入れたのでございます。しかしながら今日といえども、なお隱退藏物資が多少あることは事實と思います。これらの一部は、やはりこの特殊物件の流れたもの、もう一つは戰前における絲とか毛とか、たとえば織物で言えば、疎開先で行方不明になつたというような絲によつてつくられたものが、正規の供出のルートに乘らないで、一般やみ市場に流れておるようなものがあると存ずるのであります。なおきわめてこれは例外でございますが、中にはたとえば、法規違反をあえてして、本來正規の割當を受け正規の供出をすべき製品でありながら、多少工場における歩留りの關係から、いわゆる殘反というようなものが多少あるわけであります、そういつたようなものは法規的に言えばむろん違法でございますが、これらの生産工場からやみ市場に流れて、隱退藏物資化するおそれがあり得ると存じます。これらも現在のところでは、極力その工場の實際の手持ち、實際の生産數量等を正確に調査いたしまして、正規の配給ルートに乘せておるのでありますが、本來のいわゆる登録販賣業者等でなく、いわゆる消費工場、もしくは個々のブローカー等の手に渡つたものは多少あるわけでございます。これらにつきましては、一般の個々の配給制度による取締りを極力いたしまして、正規のルートに買い上げさせる。現在はたとえば復興公團に買い上げさせるとか、販賣業者の手に買い上げさせるとか、發見次第そういう處置をとつております。御承知のように現在安定本部にあります物資活用協會の手によつて買上げ、摘發も行つておりますが、こういうふうにして極力正規のルートに乘せるようにしております。現在のところ正規のルート以外にもいろいろあるように伺いますが、私ども實際行つて現物確認をいたしますと、初めたとえば十萬トンあるといつたものが、一割以下くらいの現物しかない。ほんのわずかの品物がブローカーの口を通して方々に放送せられますために、これが大きく傳わつているのが事實のように察せられます。大體こういう方法で特殊物件、隱退藏物資の摘發を現在續けているのであります。
#41
○前田委員長 ほかに質疑はありませんか。――別にないようでありますから、採決は後囘といたしまして次に移ります。
    ―――――――――――――
#42
○前田委員長 日程第一一、新潟縣の電力料金改訂竝びに電力制限緩和の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。上林與市郎君
#43
○上林委員 新潟縣の電力料金改訂竝びに電力制限緩和の請願に關しまして、ごく簡單に要旨だけを申し上げまして、委員會の御採擇を得ましてしかるべき對策をお願いいたしたいと思います。
 新潟縣は雪も雨も非常に多い所であります。縣民は常にその被害を受けておりますが、他面そのためにわが國有數の電力生産縣として、三十萬キロの電力を縣外に移出しておるのであります。しかるに電力の恩惠が被害地、無被害地の別なく平等であることは不合理である。かように考えまして、本縣の電力料金をA地區に改訂竝びに電力で制限はこれを撤廢、あるいは緩和されたい。こういう趣旨に基きまして請願をいたした次第であります。簡單でありまするが、請願の要旨だけを申し上げて、よろしく御採擇をお願いいたします。
#44
○前田委員長 政府當局の御所見を質します。
#45
○古池政府委員 わが國の電源は御承知のように地域的に非常に偏在しておるのでありまして、現在の逼迫せる電力事情のものにおきましては、どうしても需用を一般的に制限せざるを得ないような實情にありますので、特に電源地帶であるからといつて、そこだけ特別に電力使用を認めることは、全般の關係から申しまして妥當でないと考えるのであります。しかしながら積雪が多いために長時間點燈を必要とするような地方に對しましては、その電燈の使用量について、また薪炭及び代用燃料入手の困難ないわゆる薪炭移入消費都市等におきましては、電熱の使用について、特別の考慮を加えることは當然のことであろうと考えるのであります。
 なお産業用の電力につきましても、その産業の重要度と實情に即しまして、使用電力の割當も實態に即してやりたいと考えておる次第であります。
 次に電力料金の問題でありますが、縣單位に電力單價をきめることは、いろいろ困難な事情があります。また縣單位の料金制をかりに採用するとしますと、各縣相互間に競爭等も起りまして、自然その均衡を保持する上において、かえつて問題を復雜化するおそれもあるのであります。從つて現在のところは各配電會社の供給區を一つの單位と見まして、その配電會社ごとに電氣料金を設定することにいたしておるのであります。ただいまの御説の中にもございましたように、電氣を主として生産しておる縣と、また一方電氣を主として消費している縣との間に、料金の差をつけたらどうかということにつきましては、きわめて重大なる問題でもありまするので、今後はとくに研究をいたしてみたいと考えております。
#46
○上林委員 ただいまの請願に對しまする政府の御方針は、私よく了解いたしました。なお今後の對策といたしましては、今政府委員の方から最後に述べられました研究をお急ぎくださいまして、できるだけこの問題の解決の早からんことを期待しておるのであります。なお同じ新潟縣から新潟縣選出の議員を通じまして、陳情が參つておりますので、陳情書の要旨だけを簡單に讀み上げたいと思います。さいわいに先ほど休憩時間中に關係者が局長さんにお會いしていただきましたので、念のため陳情の要旨だけをここで朗讀いたしたいと思います。電力緊急制限に關しましてのお願いであります。
 私どもの六工場は去る二十四日以降一週間のうち一日だけ電力を供給する。そうしてその前日一日だけ保安用としての最小限の電力を供給する。あとの五日間は全然送電せぬというお申渡しを受けました、その理由は非常に、電源が枯渇したので、日發から供給される電力が減らされたためで、いかんともいたし方がないというお話であります。これに對しましてわれわれの考えますところは別紙聲明書の通りであります。元來新潟縣は電力の豐富な地區でありまして、われわれはこの電力を利用する意味において、降雪その他の不利不便を顧みず、この地區に工場を建設した次第であります。從つて各工場ともこのことを無視しては企業經營が成り立たないのであります。しかるに全國的に電力の公平なる配分という御見地から、縣外の電力の少い地域に送電することになりまして、このことは完全に無視せられたわけでありますが、實際問題として長距離の送電を行うことは非常に消耗多く、地元において最も經濟的に利用すべく建設せられた設備を休止してまで、これを實行するということは國家的に見てきわめて不得策ではないかと考えられます。しかのみならずわれわれの工業は斷續的に送電していただいても操業することはできませんから、結局この期間操業を全然停止して工場を閉鎖せねばなりません。從つて全國の全工業が休止するのでない限り、公平な處置をとつたとは考えられないのであります。とにかく現下の國家經濟状態において工業生産をやめるということは、別紙に述べました通り國家的、社會的の重大問題と考えられます。よつて一、當地區に對する電力割當に關し、特別の御配慮をお願い申し上げたいこと。二、國家の現状より考え、何事をおいても生産を第一とすべきものと考えられますゆえ、産業用と一般用の電力の割振りに關し、さらに御考慮をお願い申し上げたいこと。三、以上の御考慮にもかかわらず工場操業停止のやむを得ない場合、勞務對策、企業保護對策その他派生的諸問題に關し、遺憾なきよう計畫指導せられたいことについて、一層の御高配を懇願申し上げる次第であります。もとよりこれらの點については御當局においてはすでに十分御高承の上、御配慮なされておられることと存じますが、生産を擔當するわれわれの責務としてあらためて陳情申し上げる次第であります。中央電氣工業株式會社田口工場ほか五會社であります。
 聲明書は省略いたしますが、もしこのことに關しまして事情おわかりの點があつたならば、この事で御答辯をお願いいたしたいと思います。
#47
○古池政府委員 ただいまの陳情書に關しまして、先ほど當事者のお方にお會いいたしまして詳しく事情も承つたのでありますが、政府といたしましては、目下の非常に逼迫した電力事情のもとにおきまして、相當強度の制限を忍んでいただかなければならぬと考えておりますけれども、その制限を實施するにあたりましては、地域的にできる限り公平にいたしたいと考えております。ある地域に特に不公平な制限のやり方をするということは毛頭考えておらないのであります。またその業態に應じまして、電氣の使用方法にもそれぞれ特色がありますので、でき得る限り制限の仕方にしましても、なるべくその産業に影響の少いような方法において制限を實行したいと考えているような次第であります。なお一般用の電力を削減して産業用に向けるようにという御趣旨はまことにごもつともであります。たで現實の問題といたしまして家庭用の燃料が今のところ十分とは申せませんので、やむを得ず家庭における電熱器の使用も若干認めているような次第でございますが、これもでき得る限り早急に他の家庭用燃料を充足いたしまして、かような家庭用の電力はでき得る限り抑制し、これを工場に送つて速やかに産業再建に役立たせたい、かように考えている次第であります。
#48
○前田委員長 ほかに質疑はありませんか。
    ―――――――――――――
#49
○前田委員長 質疑がないようでありますから、これにて審査を終了し、採決いたしたいと存じます。
 この際お諮りいたします。先に保留されたる日程第一、内川尾袋川普通水利組合使用電力料金輕減の請願以下、ただいま上程中の新潟縣の電力料金改訂竝びに電力制限緩和の請願まで、一括上程いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
#50
○前田委員長 一括上程することに決定いたしました。
 本請願につきましては、資材その他の關係でただちに實現困難なものもあるようであります。ついては、これらに對しましては政府に適當なる處置を希望することといたしまして、本請願十一件を全部採擇することに御異議ありませんか。
#51
○前田委員長 それでは採擇することに決定いたします。
    ―――――――――――――
#52
○前田委員長 次は陳情書を議題といたします。
 日程第四、近畿地方における電力需給改善に關する陳情書を議題といたします。專門調査員の説明を願います。
#53
○落合專門調査員 要旨を申し上げます。近畿地方の電力需給状況改善のため、火力發電用配炭擴充竝びに發受電施設の整備擴充による供給量の増大と電熱器の使用抑制竝びに專用電力の防止による需要調整の諸對策を急速實施し、電力需給の改善をはかられたい以上であります。
#54
○前田委員長 政府當局の御所見をお伺いいたします。
#55
○古池政府委員 近畿地方における電力の需給は關東その他の本州地區と關聯し、渇水事情が激しかつたため、相當の窮迫を來したのであつて、近畿地方に對する火力發電用石炭の増加により、これら各地域を通じ事態の改善をはかることはきわめて望ましいのでありますが、今日の石炭事情からすれば、急速に當地方に對し石炭の増配をすることは困難な事情にあるのである。すなわち電力用炭として下期割當は百四十一トンであるが、各月火力發電を必要とする九州中國の兩地區に對する消費石炭と、東北及び本州中央部の冬季渇水期に消費すべき石炭量とからすると、渇水とは言いながら、未だ冬季の最渇水時に比べれば水力の事情はまだまだよいと考えられる現状において、近畿地區に對し増炭することは困難な事情にある次第であります。
 次に近畿地方の電源増強對策でありますが、水力發電施設については北陸、關東、東北等における水力發電施設の整備復舊についてただいま特段の努力をしているとともに、火力發電設備としては當地方において尼崎第二、尼崎東各發電所の復舊により本年度中に可能出力約九萬キロワツトを増加せしむべく努力中であります。また送電設備としては神戸以西の電壓改善のため伊丹、姫路線を計畫しているのであります。
 電熱器の使用抑制については、最近の電力需給の逼迫におもな原因が、家庭用電熱の使用にあるので、需給の安定をはかるためには相當の抑制が望ましいのでありますが、他面現實の薪炭事情をも考えなければならないので、これらの見透しとも總合的に勘案し、先般公布した改正電氣需給調整規則に基く告示によつて、相當の使用抑制をすることにしたのであります。すなわち家庭の電熱使用については定額制の需用家については全面的にこれを禁止し、從量制需用家についてもその電力使用量の割當は都市に限ることとしたのであります。またその使用時間についても新たに制限を設け、できるだけその使用が一般の電力需給を混亂せしめないよう措置した次第であります。
 最後に電力の擅用の防止についてであります。これは從前からもしばしばその對策を講じたのでありますが、現實の問題としてなかなかむずかしい問題でありました。今般一應總合燃料對策が立てられ、薪炭等の裏づけができることとなつたので、擅用防止措置についても強力に押し進めることとしたいと考えます。それの具體的方策としては、全國で九百萬戸に上る定額需用家に對し、メーターの取付けによつて從量化を促進する一方、從量化されないものに對しては電流制限器の取付けを實施することとし、右機器の生産計畫は、メーターは本年度内六萬箇、二十五年までに累計五百萬箇、電流制限器は本年度内百五十萬箇、二十四年度末までに累計五百萬箇としてその計畫の實現方に努力している次第であります。
#56
○前田委員長 他に質疑はありませんか。――別に質疑はないようでありますが、本陳情書は委員會において了承することに決定することに御異議ございませんか。
#57
○前田委員長 それではさように決定いたします。
    ―――――――――――――
#58
○前田委員長 日準第五、電力危機突破對策に關する陳情書を議題といたします。專門調査員から要旨の説明を求めます。
#59
○落合專門調査員 電力危機突破對策に關する陳情、陳情者東京都世田谷電力需用者大會電力緊急對策委員長原田巻吉、現下東京都下電力情の惡化に事伴い、電力使用の産業はまつたく死活の岐路にある、ついてはこれが對策として、賠償決定の火力發電所撤去延期または賠償免除の懇請、配線の整理、配電時刻の豫告實施等につき、即時實施を要望する。
#60
○前田委員長 政府當局の御所見を質します。
#61
○古池政府委員 今冬の電力危機については、電力供給の確保と電力割當制等による電力使用の合理的調整によつて、これを打開したいと考え、努力してゐる次第であります。賠償決定の火力發電の撤去延期または賠償免除については、すでに早くから關係方面に懇請中であります。なおこれらの指定發電所は現在においてはいずれも運轉することは差支えないので、運轉可能のものは引續き運轉することとしており、火力發電所能力は現在のところ賠償指定によつては何らの減少をしておらないことを承知されたいのであります。
 配電線の整理については、第三・四半期以降、その所要資材の特配を行いまして、現に關東、關西、中部、九州等に對しましては、最渇水期までに便乘負荷の少くとも三分の一の整理を完了させる意圖のもとに、著々努力をいたしておるようなわけであります。また停電時刻の豫告ということにつきましても、事情の許す限り、でき得るだけ御期待に副うように手配をしておる次第であります。
#62
○前田委員長 御質疑はありませんか。
#63
○前田委員長 御質疑はないようでありますが、本陳情書も本委員會の了承と決定するに御異議ありませんか。
#64
○前田委員長 それではさように決定いたしました。
    ―――――――――――――
#65
○前田委員長 日程第六、電力供給方法是正に關する陳情書を議題に供します。專門調査員の御説明を願います。
#66
○落合專門調査員 電力供給方法是正に關する陳情、陳情者東京都世田谷區電力對策同盟委員長久保山圭次郎、現下東京都内における電力供給には地域の相違による不平等、供給の無計畫等の缺陷が認められるについては、速やかにこれを改め供給の平等化計畫をはかるよう要望する。
#67
○前田委員長 政府當局の御所見を質します。
#68
○古池政府委員 本年は八月の中旬以來、例年のような降雨がなくて、引續き渇水状況を呈しておるのであります。關東地區の發電力は、五箇年平均に對しまして七割五分程度に低下するというような状態にも相なりまして、また火力による補給も、石炭事情から多くを期待し得なかつたために、需給状況は逼迫いたしまして、緊急遮斷が頻發し、一般に迷惑をかけるような結果になりましたことは遺憾に存じます。これが改善のために、先般商工省告示をもちまして電力の時間使用制限を實施いたしまして、極力この間の不便、不公平を是正するよう努力いたしまするとともに、いわゆる便乘負荷と、しからざるものとの不公平をでき得る限りなくするために、配電線の整理の實施に著手中でありまして、これらの措置を一層徹底せしむることによつて、速やかに御指摘になつたような點の改善をはかりたいと考えておる次第であります。
#69
○前田委員長 御質疑はありませんか。
#70
○前田委員長 御質疑はないようであります。本件も本委員會の了承と決定して御異議ありませんか。
#71
○前田委員長 それではさように決定いたします。
    ―――――――――――――
#72
○前田委員長 日程第七、山口縣自家用火力發電所動員に關する陳情書を議題といたします。その趣旨の説明を求めます。
#73
○落合專門調査員 縣下自家用火力發電所動員に關する陳情、陳情者山口縣宇部市山口縣電力協議會長俵田明、山口縣における自家用火力發電所動員に關し、最近廣島商工局より動員の通知を受けたが、今までのところ具體的な數字の明示なく、動員實現の基礎條件が明確を缺いているについては、所期の效果をあげるため、動員に必要なる石炭は質量二點の確保の上これを別わくとして配炭し、受電と自家發電との差額の補償、故障時における豫備電力の優先供給、整備に要する補修及び運轉資材の確保、補修及び運轉に要する資金の特別融資等、自家發電の整備運轉上諸種の手配を講ずることのほか、動員期間を最大一箇年に限定するよう要望する。
#74
○前田委員長 政府當局の御所見を質します。
#75
○古池政府委員 火力發電設備の能力の不足しております地域におきまして、自家用火力發電所の稼働強化を行いますることは、目下の電力事情よりいたしまして、特に緊要なるものがあります。政府といたしましては、その動員の圓滑を期するために、發電用炭の配當については、電力用炭のほかに、經濟安定本部におきまして特別に配慮することになつておりまするし、また發電費につきましても、今般政府がその補助を行うことに決定いたしたのであります。ただいま所要の豫算上の措置を進めておるような次第でございます。なお豫備電力の優先供給、資材、資金の確保等の點につきましても、極力御要望に副うように努力をいたしたいと考えておる次第であります。
#76
○前田委員長 御質疑はありませんか。
#77
○前田委員長 御質疑はないようであります。本陳情書も本委員會の了承と決定して御異議ありませんか。
#78
○前田委員長 それではさように決定いたします。
    ―――――――――――――
#79
○前田委員長 前に議題になつた日程第一、富山縣に於ける元縣營水力電氣事業復元に關する陳情書ほか二件が決定を保留されてあります。この三件とも本委員會の了承と決定するに御異議ありませんか。
#80
○前田委員長 それではさように決定いたします。
 これにて大體請願、陳情書を全部議了いたしました。前に議決いたしました請願に關する衆議院規則第八十八條による報告書の作成については、委員長に一任していただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
#81
○前田委員長 御異議なしと認め、さように決定いたします。
    ―――――――――――――
#82
○川越委員 動議を提出いたします。本電氣委員會におきましては、電力事情のいま一層の實態の把握、實情調査のために、尼崎火力發電所その他水力發電所等の視察を行う必要があると思いますが、視察の箇所の選定竝びに日時の決定は委員長一任といたしまして、委員長において適當な手續を進められんことを希望いたいます。
#83
○前田委員長 ただいま川越君から發電所調査に關する動議が出ておりますが、川越君の動議に御異議ありませんか。
#84
○前田委員長 御異議なしと認め、川越君の動議の通りに決定することにいたします。
 本日はこれにて散會いたします。
   午後四時四十八分散會
ソース: 国立国会図書館
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