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1947/08/06 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第4号
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1947/08/06 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第4号

#1
第001回国会 鉱工業委員会 第4号
昭和二十二年八月六日(水曜日)
    午前十時三十六分開議
 出席委員
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
      今澄  勇君    衞藤  速君
      松本 七郎君    萬田 五郎君
      庄  忠人君    三好 竹勇君
      有田 二郎君    平島 良一君
      深津玉一郎君    淵上房太郎君
      山口六郎次君    谷口 武雄君
      前田 正男君    高倉 定助君
 出席政府委員
        總理廳事務官  岡部 邦生君
        石炭廳次長   吉田悌二郎君
        運輸事務官   加賀山之雄君
        運 輸 技 官 後藤 憲一君
 委員外の出席者
        總理廳事務官  皆川 良三君
        商工事務官   石坂善五郎君
        商工事務官   川上 爲治君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 派遣委員の調査報告に關する件
    ―――――――――――――
#2
○伊藤委員長 それではこれより會議を開きます。
 前囘に引續き本委員會より現地炭鑛實地調査のため派遣いたしました委員の調査報告を議題といたします。これより前囘保留せられておりました常磐班の報告を聽取することにいたします。常磐班の報告を山口六郎君にお願いいたします。
#3
○山口(六)委員 私はこの委員會の調査班派遣に關しまして、常磐を擔當したのでありますが、他の會派からも御同行願える豫定であつたのでありますが、どなたも支障がありまして、參議院の方からは委員長初め四名が参加いたしましたが、衆議院からは私一人であつたのであります。しかも常磐班四日の行程の中で、私はあいにく二日間の行動を共にしたに過ぎませんので、必ずしも十分ではないと存じますが、一應簡單に報告申し上げます。
 三千トン生産の隘路の究明につきましては、一應三段階にこれを見ることができるのではないかと思うのであります。第一は一般的の問題としての隘路、第二は一般的の問題ではあるが、特に關心を寄すべき問題、さらにそれぞれの炭田地帶を構成しておりますその地區の特殊事情の面、かように分類してみたわけであります。そして一般論としての隘路でなしに、今日ではほとんど常識化されております資材の問題であるとか、あるいは資金、食糧、勞務ないしはこれに關連いたしますところの職場規律といつたような諸問題につきましては、おおむね北海道、九州各班と大同少異であろうと思いますので省略させていただきまして、ただ特に指摘して注意を御喚起願いたいと思います調査内容は、資金の面に關しまする部分であります。石炭の生産が、こうした諸般の面におきまして、強い國家の制約統制などを受けているときにおきまして、この資金の枯渇している事實が非常に生産に影響している、殊にそれがためにたとえば坑木を買うとかいうような場合におきましても、その資金のまわりが惡いために、それの入手が非常に遲れ、從つて生産に影響するというように、支障の面が非常に少くないのであります。坑木のごときは、普通常識的には一箇月ないし二箇月、三箇月くらいの保有があるのが通常だそうでありますが、私の見ました常盤地區におきましては、はなはだしきにおきましては三、四日の保有量しか貯えがない。非常に條件のよいところさえも、一箇月くらいである。かような事實を、今日のごとく輸送の非常に困難なときにおきまして、このような事態に放置いたしますことは、生産の上に大きな支障を來してくることは當然であり、かつまたそれによつて起る不慮の災害等も考えなければならない。從つて特にこの資金の面につきましては、特段の注意をすべきものではないかと考えるのであります。
 それから一般的な問題であるけれども、特に關心をもつて調査し、また現地の聲として聽いてまいりました問題は、バーターの停止の問題であります。これもすでに論議し盡され、かつまたやむを得ざる結果であつたことは、各位御承知の通りでありますけれども、しかし今日の生産面に、このバーターの停止がいかの廣汎なる影響を來しておるかということは、現地の勞務者、職員、業者も聲高く叫んでおるのであります。從いましてこれは安定本部その他の強い方針でありますものの、現在のような國内の産業状態の中におきましては、これはたとえば同炭鑛において十萬トンの生産計畫をした場合に、さらにこれが十一萬トンの生産をする。すなわち一萬トンの餘剰制産を強行する場合には、これに對してはバーターに似た何らかの方法があり得るのではないかというようなことは、これは安定本部なり、ないしはその他の方面に、こうした實情、及び生産がそれだけ増加するという嚴然たる事實を強く主張して、政治力を發揮したならば、必ずしもそれはだめだといつてあきらめずに、將來に勘考していい問題として取上げるべきではないかといつた感じを強くしたわけであります。
 それから石炭國管問題の論議が、現在の生産面に非常な影響を與えておると言われると思うのであります。これまたすでに御案内のごとく、この石炭國管につきましては、本委員會におきましても、また政府としましても、未だ正式な案を出したのではないのでありまして、現在論議せられておりますところの各黨の案等も、まちまちな案が論議されておるのでありますが、そうした事實が、そのまま現地生産業者、職員、勞務者に反映しております。從つた現地における石炭國管問題が非常にばらばらな内容において想像せられ、認識せられ、またそれぞれの立場から希望的観測を加えられて論議せられてあるのが事實であります。從いまして、こうした問題が論議せられておるそれ自身のために、それらの勞務者、業者、職員がその方に相當精神を奪われて、生産を阻害しておることも、隘路の一つの理由としてあげて差支えないと考えるのであります。もちろんこの國管に關します取扱内容等の全體につきましては、いずれ申し上げる機會があろうと思うのであります。現在生産に從事しておる平和なうちに、こうした論議それ自體が、生産に非常に影響しておるという事實だけを御報告いたしまして、生産隘路の一つの事實として申上げておきたいと思います。
 それからさらに炭價政策の問題であります。炭價政策につきましては、新しい物價體系によりまして、石炭價格も決定いたしましたので、一應生産業者といたしましても、同時にまたそれによる職員、勞務者に對する賃金も、一應の態勢が整つたので、從つてそれによつて生産意欲が生じているということは言い得るのでありますが、しかし過去の長い間の炭價政策のあとを顧みますと、戰爭前の石炭業界のあり方、戰爭中の石炭生産業界のあり方、現在の石炭生産業界のあり方、かように三段階に分解してみまするとき、私どもは非常に教えられ、反省する點を感ずるのであります。戰爭前におきまして、石炭産業がきわめて自由企業として、同時にしかしながらこれに携わつている勞働力のごときは、まつたく捨てられた民、そうした人たちによつて大部分の勞働力が充足されていた。ないしは朝鮮、中華民國の勞務者によつて充足されていた。いわゆる監獄部屋というようなものが傳えられていたあり方によつて生産され、その間において生産業者の搾取的な經營のあり方、そうしたあり方においてあつたのであります。それが戰爭中になりまして、ともかくも五千六百萬トンという相當厖大な生産ができたのは、これはまつたく當時の國民及び勞務者の必勝の信念に基くものであつた。そうした精神力によります國民の奉仕勞働、ないしは報奬物資によつてこうした結果を見たのでありますが、そうした過程を辿りまして、今日の石炭の價格につきましては、戰爭中のそうした補給金制度によるような方法の價格が、そのまま戰後に引繼がれているというところに、非常な誤謬があることを指摘せざるを得ないのでありまして、そうした聲を強く聞き及んだのであります。從いまして、過般ようやく一應の炭價が決定したのでありますが、この炭價が現在の價格政策上適正であるかどうかは別として、ただそれだけの事實によりまして、職員、業者、勞務者の生産意欲が上昇してまいつたことは顯著な事實であります。しかしそれと同時に發表されました他の重要物資の新しい價格、及びそれによりまして相次いで諸物價が必然的に高騰してまいりましたために、この價格がはたして今後相當期間適正價格として勞務者を支えていき得る價格であるかということにつきましては、相當な疑問と心配を、業者も職員も勞務者もしておるようであります。從いましてこの炭價の政策につきましては相當關心を拂うベき必要が今後もあると思うのであります。
 それからこれもほとんど今日におきましては社會通念にひとしいのでありますが、業者も職員も勞務者も、現在の社會情勢、すなわち敗戰後のまだ混亂した精神力が奮い立つておらない、一方におきましては、復興會議等において諸般の運動が著々進められておりまして、それによりまして多少の效率は發揮しつつあるのでありますが、まだそうした面においてそれぞれの職場における精神が完全に立ち上つておらない。この實情も現在の生産の隘路として指摘し得ると思うのであります。從いまして、こうした面における特段の處置が考えられる、かようになるのであります。
 そうして特に私どもの行きました常磐の特異性の面に關しまする經過を御報告申し上げまするならば、常磐地區は御承知のように、茨城、福島の海岸に大小六十有餘の炭坑があるのであります。そうして昨年度の目標は二百十七萬トン強の目標に對しまして、實績が二百三十一萬トン強という數字が上つておるのであります。今年度の二十二年度におきましては、五十九萬五千七百二十トンの目標に對しまして、六十萬トン強の生産をいたしまして、百パーセントを超過しておるのであります。そうしてしかもこうした内容をもつておる常磐炭田のその特異性といたしましては、これまた御承知のごとく温泉湧出という特異な面をもつておるのであります。そうしてこの熱度も高い、しかもこれが湧出の状況におきましても、一分間に非常な大量の湧出があり石炭一トンに對しまして六十トンの湧水を汲み上げるという状態にある特殊な地帶であり、しかもそうした事情でありまして、八百尺ないし千尺の水位において現在維持いたしまして採掘しておるのでありますが、このまま水位の低下に努力をいたしません場合におきましては、現在の豫定でありまするところの目標量ないしは將來こうした數字は當然維持することは困難になるのであります。これがために、現地の業者といたしましては、約五億圓程度の水位の低下をはかる施設經營を行うベきであるという計畫を立てておるようでありますが、それによりまして、すなわち千五百尺くらいまでの水位の低下に努力いたしましたならば、この常磐炭田、特に平を中心といたしましたこの地帶に、その水位以下に埋藏せられておるところの二十億トンとも稱し、二十五億トンとも稱するところの石炭が、現在の生産を維持し、またそれ以上の増産ができるということも考えられるのであります。從いまして、その點に關する特段の考慮を拂う必要を特に感ずるのであります。それから常磐炭田は都市に近い、すなわち東京に近いという事實が、思想の面におきましても、經濟の面におきましても、非常に敏感に影響するのであります。物價も勞銀も、思想も文化も、厚生も、あらゆる面におきまして、ただちにそうした影響が敏感であります關係上、これらも現在の經濟界の様相、國内の諸様相が影響いたしまして、生産の隘路として算え上げたらどうかと思いますが、一應そういう點に對する對策を講ずる必要があるという意味におきまして考えられるのであります。さように考えまして、常磐地區に關しましては、特に今日石炭輸送難とか、やはり、消費關係に直接の大きな隘路缺陥と見られる場合におきましては、消費地區に直結しておるという事柄、すなわち東京にあまり遠くないという地帶において生産いたしまするところに常磐炭田につきましては、そうした輸送がきわめて簡便にできるという事實にも思いをいたしまして、それぞれの施策があつてしかるベきではないか、かように考えるのであります。
 それからこの機械化の問題につきまして、常磐地區におきましては、特に古川、好間は全國におきましても著名な機械化の炭鑛であるのでありますが、この機械化によるところの生産原價というものも、從つて安くできる、そうしてまた高能率であるという顯著な事柄に思いをいたし、さらに今日、戰爭中に荒廢いたしました機械などの不十分な實情に思いをいたしまして、そうした點の急速なる修理補足による機械化に對しまして、特段の努力が必要であるということを強く申し上げておきたいと思うのであります。なおここに附け加えておきたいことは、古川、好間の一つの例でありますが、從來の補給金の價額に關するきめ方につきましては、古川、好間の機械化による生産コストが安いという事柄が、補給金の給せられる額に關連をもつてくるのであります。從つて古川、好間がそうした面に多分の犠牲と努力を拂いましても、それがただちにそうした面に現われてこない。消費者といたしまして、そうした犠牲と努力とが何ら補給金の價額の面に見込まれておらないという事柄を考えたいのであります。先般きまりました炭價につきましても、この點については考えが深く及んでおらないのではないかということを現地でも申し、私どももさように認識せざるを得ないのであります。
 大體以上簡單でありまするが、一應の經過を御報告したわけであります。以上は單にところどころ多少の所見を加えてありますけれども、調査いたしました隘路を指摘したにすぎないのであります。しからばこれをどうするか、こうした面においてはどうするかといつたような個々の建設的な意見、ないしは國管案に對しましても、相當關心をもつた大きな論議が交わされたのであります。その問題に對する取扱い方、ないしはそれが内容等につきましては、必ずしも本日調査報告いたすベき内容ではないかと思いますので、いづれ機會を見て御報告したいと思います。
#4
○大矢委員長代理 これをもつて、山口、九州班、北海道班、及び常磐班の各班の全部の調査報告を終つたのであります。
 なお派遣委員の諸君より委員長のもとに報告書が提出されておりますが、これは各地區とも共通の問題として至急具體的措置を講ずる必要があると認められます各事項を要約いたして、各項目について、各地區の特色と見らるるものを併記したものでありまして、これらの諸點に對しましては、機構を失せず有效適切な手段を講ずることが、石炭三千萬トンの生産目的達成の上に缺くベからざることと報告されてあります。この報告書は印刷物として諸君の手もとに配付してありまするから、前囘及び本日の各班長の口頭報告と合わせて、これから派遣委員の報告に對しまして質疑があればこれを許します。なお政府側からは經濟安定本部、石炭廳、運輸省その他大藏省、農林省、内務省各關係の政府委員が出席ををくださることと相なつております。ただいままで經濟安定本部、石炭廳、運輸省の政府委員が見えております。派遣委員の報告に伴う政府當局に對する質疑を併せて許すことにいたします。ではこれから質疑を許します。
#5
○庄委員 この報告書のうちの二枚目の裏ですが、緊急所要資材のうちケーブル、ベルト類、カーバイドの次に、絶縁油を入れていただきたい。
#6
○大矢委員長代理 初めから四枚目の資材の中の、ケーブル、ベルト類、カーバイドの次に、絶縁油を記入願います。―本日皆さんの手もとに配付した報告書でありますので、まだ十分目を通していない方もあると思いますが、この報告書の項目に基いて、各省關係の政府委員のそれに對するいろいろな報告なり意見なりを聽く必要があるか、あるいはまたあらためて皆さんから各項目にわたつて質問なさるか、いかようにしたものでしようか。たとえば資金關係なら大藏省、あるいは輸送、資材關係、その他各省のそれぞれの關係の人からお伺いすることにしても差支えないと思います。
#7
○庄委員 運輸省のお方にちよつとお尋ねいたしますが、炭を運搬する配車計畫ですね。これには書いてありませんが、九州班の報告のときにちよつと申しましたが、中央において配車計畫をきめ、それが地方の鐵道局にいつて動かせないようにすると、地方で非常に困る場合があるわけです。一箇月半ぐらい前にきまるそうですが、これを實際に實施する場合に、その數量が非常に變る場合が多いのです。そのときに、要らない場所にたくさん配車になつたり、また要る場所に配車が少い、ちよつと窮屈な場面に立ち至ることが多いことが再々あるそうです。地方においてそれをうまく操作するような彈力性をもたしてもらいたいというような意見があつたのですが、その點はどういうふうになるのでしようか。一旦きめたものはそのわく内できちんとやらなければかつこうがつかないのですか。地方においてたとえば貨車を千なら千というものをどこにまわすということは、自由に實情に即したまわし方をうまくやつてもらうというようなことにしないと、きまつた通りに畫一的にやられると、非常に不便な點があると聞いたのですが、その點につきまして御説明をお願いいたします。
#8
○加賀山政府委員 お答えいたします。實は輸送計畫といたしましては、まず年度當初に年間計畫をきめまして、次に四半期別の計畫をきめ、それから月別計畫をきめる、こういうかつこうでたとえば八月の計畫でございますと、七月中に中央の計畫を立てるわけです。それからそれを各地方に落しまして、鐵道局別にまた計畫を立てる。この計畫におきしまては、問題は輸送力のわくでございまして、本年度で言いますと、安定本部で立てておられます一年間の物動計畫に伴いまして、本年度は鐵道で一億一千六百萬トン運ぶこれを四半期別にわけるわけであります。その四半期別をまた月別にわける。月どれくらい運ぶということは、わくといたしましてはきまるわけでございます。その一億一千六百萬トンは品目別になつておるのであります。たとえば米、麥等の主要食糧から石炭鑛礦石というような重要物資、その他それほどでないものはその他といたしまして一括してございますが、重要物資三十六品目につきましては、品目別の數量をきめております。そして地方鐵道局で大體それでは鑛礦石は今月どれくらい運ぶかというわくがきまるわけであります。そのわくに從つて輸送の實施をやるわけでございますが、實はその輸送のわくは何からきまるかと申しますと、今度は逆に現地に一體今月どれくらい輸送の要請があるかきめるわけであります。それをまとめて中央で全國の要請量がどれくらいあるかということをまとめるのであります。地方から出てまいりました輸送の要求のうち、たとえば米、石炭その他重要物資は百パーセントそのまま要請通り送ろう、木材につきましては、これは非常に大量の物資でございますので、いきおい査定せざるを得ない現在におきまにては、六、七十パーセントくらいの輸送しかできておりませんが、大體そういつたぐあいでわくをきめるわけでございます。實際の實施にあたりましては、實はその日その日の輸送になつてまいりますとこれが驛の輸送申込みになつて出るわけでありまして、實はそれが出る都度これをチエツクするということは、一定の指定輸送をいたします場合のほかはできないのでございます。指定輸送と申しますのは、たとえばこの驛からこの驛へ鑛石を一日二百トンづつ運ぶ、こういつた場合には、それは二百トンづつ計畫的に實施してまいりますけれども、そういうふうになつている場合は非常に少うございまして、大抵の場合はその日その前日等に驛へ運送の申込みがある、驛ではこれを受理してずつと運ぶ、そうしてその實績を見ながらこちらといたしましてはそれに必要な貨車の配給をしていく、こういうぐあいになつておりますので、計畫にないからと申しまして、一箇月間輸送しなければ實際のことはわからないわけでございます。計畫にないからといつてこの場合切るということはないと存じますが、おそらくはそういつた場合に、すぐに適當な貨車がない、今仰しやつたのはあるいは鑛石の問題でありますか、あるいは杭木と山へはいる品物でございますか、御質問の品目がはつきりいたさなかつたのでありますが、石炭はそういう點につきまして最もはつきりいたしておりまして、この山からは毎日何トンあるいは何百トン出る。そうすれば、それに合わせまして大體それに合う貨車を毎日入れているということがございまして、それを計畫的にやるというところに特徴があるのでございます。われわれのねらいとしましては、そういうふうにして數量がきまつて、いつも同じように平均して出るということが最も望ましいことでございます。たとえば現在でございますと、日曜日にはがたつと出荷が止ります。非常に落ちますので、トン數にいたしますと二萬トンから三萬トンというものが減るわけでございます。これはわれわれ輸送の方としては、戰争中からこういうように輸送に波動のあることは、輸送力を多くする上からいつて損失であるということから、平均的に出してもらいたい、そうすることにより、月の輸送年間の輸送量が殖えるわけでございますので、お願いしてまいつたのでございます。そういつた波動のない輸送をしているということが非常に大事でございますので、あるいは一時的にきよう特に多くの貨車をと言われましても困難な場合がありはしないかと存じます。しかしこれは山の情勢が變つてまいりまして、多く出るようになつた場合は、ただちに輸送計畫自體を切りかえまして、それに合うような配車をするという建前になつておりますので、石炭に關しましては、今述べられたような支障はないものと、實は私は考えておるわけであります。非常に緊急を要するような場合には、計畫がいかがであろうとも、貨車をまわすということをやつているわけでございます。たとえば食糧のごときに至りましては、輸入してすぐそれを加工にもつていく、あるいは政府の手持米を緊急に動かすという場合には、計畫いたしました數にはとらわれませんで、いわゆる緊急輸送いたしておりますような次第で、重要物資につきまして、そういう事由があるならば、われわれといたしましては全然計畫にとらわれるようなことはないということを申し上げておきたいのでございます。ただ今申し上げたようなぐあいで、輸送力を合理的に使用いたしますためには、計畫に基いて出荷され、これに基いた配車をするということが、われわれの日々の機械的作業として最も能率的であると考えますので、そういうことに對しましては、石炭の方面からも御協力を煩わしたい、かようにお願い申し上げたいと存ずる次第であります。
#9
○庄委員 そうしたら現場において彈力性をもつて取扱いをするということですね。しかし炭鑛は出る日と出ない日とがあつて不同のことが多い。ところが石炭がないときにたくさん貨車がまわつてきたり、もう置場もないだろうというときに、貨車がなくて困るという實情も多いので、きまつた通りきちんとやられると、實際の送炭上非常に支障があるということを聞きましたが、彈力性をもつて現場でうまく扱つたらいいのじやないかと思います。
#10
○加賀山政府委員 われわれとしてはそういう彈力性をもたせるようにやりたいと思いますが、先ほど申しましたように、石炭の方でもできるだけ急に出たりばつたり止つたりすることのないように、われわれとしてはお願いしたい。できるだけポケツトをもつて生産されたものが大體平均して輸送にかかつていくことを第一にお願いしたいと思うのであります。
#11
○庄委員 現場の仕事としては、なかなかポケツトにも入れられないという場合に、貨車がまわつてこないで困つているという場合があるのです。
#12
○加賀山政府委員 われわれが勝手なことを申し上げてもいけませんが、そういう場合には、前の日にわれわれの方に突然言われましても、そううまくいくものではございません。計畫を立ててやつておる操車状態で貨車をまわすという場合に、あすは出炭が少いからといつても、急に配車した貨車をほかにまわすということは、仕事として非常にむずかしいことが起る場合がございます。それでできるだけその情勢を見ていただいて、早く鐵道の方にも、御連絡願う。そういたしますれば、われわれの方としては要らないところに貨車をまわすということは非常に不經濟でございますから、要る方にまわすというようにできると思います。突然きよう言つてきようということでは、なかなか困難でありますから、ぜひともそういうようにお願いいたします。
#13
○庄委員 石炭に對しては一〇〇%の配車はしておられるわけですね。
#14
○加賀山政府委員 石炭に關しましては、現地情勢、中央情勢を全部見まして、多い方の要請に對して一〇〇%の計畫を立てております。輸送の實績は計畫よりもさらに三%増の一〇三%くらいになつているという状態であります。
#15
○淵上委員 今お話を承つたのですが、門鐵の田川地方は非常に貨車量が惡いということを聞いております。今お話の御方針は御方針として實際貨車操りに非常に惡い部面があることは事實であります。これに對してちよつとお尋ねしておきたいのでありますが、今十一萬輛の貨車のうち、要するに惡くて使えないのが相當あるのだと思います。將來三萬輛ばかりもつていかれたあとの計畫はお立てになつているかと思いますが、一方石炭の増産をしきりにやつても、その運搬ができないということでは何にもならぬことになると思うのであります。現在動いている程度の輸送量というのは、將來繼續できるものでしようか。
#16
○加賀山政府委員 ただいま臺帳に載つておりますのは、今仰しやいました十一萬輛でございますが、そのうち實は營業用に使用しておらない貨車や、また使えなくなつている貨車が大分ございます。現在有効に使つております車は九萬一千輛よりちよつと上でございますが、實は賠償關係も多少ございますので、あまりたくさん貨車をもつているようなかつこうにいたしておきますのはまずいということで、使えない車は車籍から落してしまうというようなことを考えて、實は今その手續中なのでありまして、そのために實際に使える車もだんだん減つてきているような状態であります。たとえば今年度の當初におきましては、九萬七千輛くらいの車が有効車輛として動いておつたのでありますが、その中からすでに六千輛くらい落ちて、九萬一千輛くらいになつているような状態であります。御承知のように輸送力は一つは貨車の數が問題でございますが、もう一つは貨車をいかに早くまわすかということが問題でございます。われわれはこれを貨車の運用効率と申しておりますが、戰時中あるいは戰前の非常によい状態のときにおきましては、運用効率が三八%臺を維持しておつたのでございます。三八%臺と申しますと、三日足らずのうちに、もう一度貨車が使われることでございます。現在はそれが二二%臺に落ちております。實はこれが終戰後非常に惡くなりまして、一三・四%臺に落ち込んだのであります。二〇%と申しますと、一囘積んだ貨車が五日目に戻り、そしてもう一遍積み込まれるということであります。現在は二二%まで囘復しております。われわれとして今力を入れます點は貨車の新製が一つでございますけれども、これは現在の資材の關係から見まして、遺憾ながら多くを期待し得ないのでありますから、この貨車の運用効率を極度に上げるということで、その點から貨車が殖えたと同じ効果を上げなければならぬ。これは第一の問題としてはもちろん列車囘數を殖やし、構内の作業を敏活にしていく。そうして途中の輸送期間を短くするということが根本でございますが、それと相竝んで大きな問題は、小運送の問題でございます。著いた貨車の荷捌きを早くする、そして早く空にして戻すということでございます。そのほかに先ほど御指摘になりましたような急な操車をいたします場合には、何としても通信が非常に必要でございます。臨機の處置をとるということは、通信にかかつておるのでございます。これが終戰後やはり能力が落ちておりまして、現在は一應七〇%臺くらいまで通信が囘復したというようなかつこうになつておりますけれども、事實上使う方から申しますと、なかなか七〇%が思うように動かない、不便があるということもあります。その他いろいろの理由もありますが、われわれとして大きな點である途中の輸送の入れかえを早くすることと、小運送に力をつける。小運送に力をつれるというのは、さらにこれを碎いてまいりますと、自動車の問題はもとより、燃料、タイヤ、いろいろの問題になつてまいりまして、そういつた問題で、小運送増強對策にわれわれは實はいま熱中している次第でありますが、そういうふうにいたしますならば、この二二%の運用効率が、私は少くとも二五%程度、あるいは二七・八パーセントに上げることう相常困難ではございますが、われわれの力でなし得ると確信いたしております。そうなりますと、二二%の効率が二八%になり、そこに六%上つたといたしますと、貨車を十萬輛といたしまして、六%で六千輛近くの貨車ができたと同じかつこうになります。そういうことをねらつてやつておりますので、たとい貨車が新製されなくても、われわれはさらに努力を重ね、所要の石炭を配給され、所要の資材をいただきまして、そうしてさらに、われわれの勤務態勢はもちろん大事でございますが、こういう問題をだんだん囘復してまいります場合には、現在の輸送力を維持することはできる。われわれといたしましては、現在の輸送力で月間ほぼ九百萬トン送つておりますけれども、これをさらに千二百萬トン程度までどうしても上げたいということを念願しているわけでございます。これにはさらに石炭の問題、いろいろ他の資材の問題も起つてまいりますが、そうしなければいかぬのじやないか、さらにいまの輸送力で滿足し得ないのではないかと考えております。現にただいまもここにまいります前に木材の關係の方が役所に見えまして、非常に悲痛な言葉を述べておられたのであります。石炭は先ほど申しましたように、計畫といたしましては一〇〇%を積む。ただ時期的に、あるいは地域的に、ちよつと窮屈なところはございますが、全體といたしましては、われわれが與えられました責任以上のものを果しているわけでございますが、遺憾ながら木材につきましては要請されるものに對しまして、よい場合でも六、七〇パーセント最近におきましては、これを五〇%臺に落さなければならないような状況でございまして、そういう事情を囘復するには、われわれの輸送力をさらに伸ばしていかなければならぬのじやないかと考えております。ただその場合、大量の貨物はできるだけわれわれとしては船の方に依存いたしたい。御承知の通り、戰時中これを海運から陸運に轉移いたしましてやつてまいりましたが、本來大量、長距離の貨物は船がよいのでありまして、現在の輸送力は、鐵道が年間一億二千萬トンを運ぶのに對しまして、船の方はほぼその十分の一足らずの一千萬トンそこそこということになつているのであります。御承知の通り、昔は船と陸上輸送とは對だつたのでありますが、そういうことで鐵道に對する輸送の要請は非常に強くなつてきております。これが鐵道が輸送力を維持する場合困難を感ずる非常に大きな理由になつてまいつておりますので、これはできるだけ船の方に資材等を注ぎこんで、船の輸送力を殖やしていただく、これがさらに鐵道の輸送を合理的なものにする一つの途であると考えております。
#17
○淵上委員 もう一つ伺います。北海道で非常に修繕を要する貨車が眠つている。ところが濱松では修繕餘力があつて、いつでも直してやると言つているそうでありますが、ここに鐵道相互間のセクシヨナリズムがある。どうして北海道から濱松に修繕に出さないのかという話があるのですが、それについてお答え願いたい。
#18
○加賀山政府委員 セクシヨナリズムと言われますが、實は北海道との間は、御承知の通り青函間の船がほとんどやられまして、非常にただいま隘路になつておりまして、一日二百輛程度の貨車しか受渡しができないという状態になつております。北海道に特に修繕車が多く溜りました理由は、實は貨車につきましては一定の期限を經た貨車は止めておいて、檢査をして十分手を加えて使う。こうしないと途中でバネが折れたりして不測の事故を起すというので、そういうことをやつておりますが、北海道にまわりました貨車は、そういつたぐあいで、修繕期限の切れた貨車は、實は不正直にやればあるいは使えるかも知れませんが、それが期限が來たために溜めこんだ。これは非常に正直にやつて續けた結果、他に鐵道局管内よりも多くの修繕車を抱えた。數字で申しますると、他の鐵道局で多いところでも千二、三百輛というのでございますが、札幌鐵道局の管内におきましては、一時は二千五百輛に達しまして、當然もつであろう數字の倍以上をもつたのであります。これではいかぬということで、先ほど申しました期限の切れた貨車はよく調べて、よいものはすぐ本土に向けて出させ、本土内で必要な修繕をやるということにする。それからもう一つは北海道内で急速に修繕の力を増強する。これは資材、技術、特に貨車の面ですと、木材が非常に問題なので、先ほども木材の方から製材にしてひとつ大いに協力しようというお話を承つて非常に力強く感じたのですが、そういつたものをいただいて、急速に進める。次に六百輛くらいの修繕車をよけいやる。そういう計畫を立てまして、早速これを指令いたしておりますので、近くこの状態は囘復すると思います。今特に北海道は輸送力に苦しんでおりますが、この問題の解決によつて北海道内の輸送は幾分よくなるものと私は考えております。決してこれはセクシヨナリズムというような問題ではないのでございまして、今申しましたような事情でありましたので、御了承願いたいと思います。
#19
○淵上委員 もう一つ先ほども御説明がありましたが、トラツクのタイヤ、チユーブが御承知のように非常に枯渇しております。これは一體將來どういうふうになるのか、だいぶ前途を憂慮されておりますが、いろいろ御計畫中だと思いますが、どういうお考えでおられるのであるか。だんだんなくなるばかりであつて、富山あたりは驛まで運送ができないようなことができつつあるのですが、いろいろ御苦心されておることだと思いますが、どういうお見込みでおられるのですか、しばらく後はいらないことになるのかどうかお伺いしたい。
#20
○加賀山政府委員 この問題については、私專門ではございませんので、そのおつもりでお聽き願いたいと存ずるのであります。この問題につきましては、私の方の陸連監理局というのが非常に頭を惱ましておる問題でありまして、根本的にはやはり輸入にまつよりほかしかたがない。しかしながら現在においてタイヤ、チユーブにまわすよりも有利なために、他の部門にゴムがまわつておる點がありはしないか。卑近な例で申しますと、たとえば地下たびというような關係に相當まわつておる。これは地下たびも相當必要なものであつて、むしろ作業面ではこれも非常に少いということを感ぜられておりますが、そういう點がありまして、國内にあるゴムをできるだけ必要なタイヤの方にまわす。それが一つの方策としてとられておるようでありますが、他の根本的對策といたしましては、全體がもう數からいつて原料が少くなつております。輸入に仰がなければならないのではないかというように考えておるようであります。
#21
○山口(六)委員 先ほどの石炭の生産に關する方計、金融に關する方針、及び資材に關してそれぞれ當局に承りたいと思います。生産方針につきましては、一應應急措置としての對策と同時に、それと並行して三年計畫、五年計畫と申しますか、計畫があつてしかるべきだと思うのであります。さしあたり三千萬トン生産が中心で、論議されておりますが、その三千萬トンなるものも、必ずしも今のわが國の經濟消費關係を勘案してつくつたものとも思えない。なぜかというと、もちろん三千萬トン生産されないからではあるけれども、ともかくも非常なやみ値で賣れておるということは、消費が非常にうまくいつていない、不公正である事實にあると思う。從つてそういう事實からみましても、三千萬トンというものは必ずしもわが國の經濟再建の最小限度と申しますか、一つの内輪の計畫であるのかもわかりませんが、そこで私ども考えるのに、應急措置と同時に、それと並行した計畫性が當然政府にあるのではないかと思いますのて、石炭廳、商工省においては、そういうような點において方針をもつて推進されておるのかどうかということであります。
 それから資金のことにつきましては、金融の問題は現地でわくを要求いたしましても、なかなかおいそれとは決定しない。決定したものさえも三月も半年もかかる。資金統制を通つたものが現金化するまでにはそういう期間を要する。この事實は三千萬トン計畫にマツチした當然の業者の要請であるからして、從つて三千萬トン生産を要請しておる政府としては、そういう點においてそうしたところのないような正確な運營があつてしかるベきだと考えておるのであります。しかるにもかかわらず、最近聞くところによりますと、第二・四半期第三・四半期の資金計畫は、大分縮小されるやに聞くのでありますが、それでは三千萬トンの計畫に對して、一方においては矛盾した措置をやるのではないかと考えざるを得ないのであります。そうした意味におきまして、第二・四半期、乃至は第三・四半期、第四・四半期の今年のそうした資金計畫は、どういうように計畫されておるのか。そうした一應資金調整が決定したものが、なぜ三月も半年も現金化さないのか、そうした責任は金融機關にあるのか、政府安本等の別途對策の支障による責任であるかということを、併せて承りたいと思うのであります。
 それから第三の資材に關しましては、資材が切符を發行されて、勞働組合員に、業者に渡されておる。しかもそれらの資材が現物化さない。これはただに石炭ばかりではないのであります。多少私どもも理解はもつておるつもりでありますけれども、すでに物動計畫によつて切符を發行していながら、しかも最も重點産業である石炭の場合において、切符を發行したものがなぜ現物化さないのか。直接當面の責任はどこで負つたらいいのか。それに對する對策はどういうふうに考えておられるのかということを承りたいと思うのであります。
#22
○大矢委員長代理 ちよつと今の金融問題は大藏省の人が見えておいでにならないので、今呼びにいつております。この際委員に御報告しておきまするが、今日政府委員のお見えになつておるのは、經濟安定本部の動力局長、石炭生産課長、それから石炭廳の次長、資材課長、それから炭政課長、運輸省は業務局長、港灣局長これらの方方であります。それでは經濟安定本部の動力局長から御答辯願います。
#23
○岡部政府委員 まず第一に生産の計畫につきましての御質問にお答えいたします。ただいまの状態におきまして、一應石炭の需要は、私の考えますところは大體四千二百萬トンくらいあると思つております。それに對しまして當面三千萬トンというのでございますので、これはお話のようにあくまで暫定措置でやつておるのであります。最終目標といたしましては四千二百萬トンでございますが、一應三千五百萬トン程度まで石炭の配給が確立いたしますれば、ずつと楽になることはこれは事實でございますが、最後は四千二百トンくらいというように考えております。それでは長期の計畫を考えておるのかどうかということでございますが、これはまだ確定したものはございません。ただしただいま政府の方におきまして、長期計畫―これは石炭のみならず各種の長期計畫の案を策定中でございまして、いずれ近くそういうものを御報告できるように考えております。
 それから資金の問題でございますが、お話のように三千萬トン堀りますための資金は、もちろん確實に供給するということでやつております。ただしもちろん要求と査定との間には若干の開きがございますが、私の考えておりますところでは、決してその査定が三千萬トン達成を不可能にする程度までいつておるとは考えておりません。ただいま第二・四半期の追加予算もまだきまつておりませんのですが、その額におきましても、もちろん不十分ではございましようけれども、何とかそれでやり繰りをしていただけばいけるのじやなかろうかと考えております。
 それから資料につきまして、これは生産が、物によりましては予定よりも落ちる場合がございますので、そういうことがままあるのじやなかろうかと思いますが、炭鑛につきましては、できるだけこの現物化を促進するようにやつております。たとえば今年の一月三月におきまする炭鑛向けの鋼材の割當が二萬四千八百トンございましたが、それを四月の十八日までは二萬五千五百トンお渡ししまして、全部現物化しております、ただいま第二・四半期の状況の報告がまだまいつておりませんのではつきり申し上げられませんが、そういうことになつております。ただし地下たびとか何とかいうものにつきましては、先ほど非常に現在の炭鑛が金繰りが困つている、これいろいろと赤字の決定が遲れたとか、あるいは炭代の支拂が遲れているとかいうことで非常に困つているのでございますが、そういうことで、實際上手當はしているが、それを買うだけの金がないというような場面があつたように聞いておりますが、そういうものはぜひ關係方面と連絡をとりまして、できるだけ速やかに解決したいというように考えているのであります。責任はだれがとるかと言われますと、ちよつと困るのでございますけれども、第一には石炭廳の方で状況を絶えず把握しておりますので、そういう遺漏のないようにやつてもらうことは、現在の建前でございます。
#24
○山口(六)委員 今のお答えの方針の問題ですが、今日のように資金にいたしましても、ないし資材にいたしましても、あるいは販売にいたしましても、國がそうした方針で、すべてを抑えて制約してやつておられて、しかも明年明後年という一つの計畫がまだ政府で別の問題と一緒に考えているというような程度では非常に心細いと思うのでございます。從來の自由企業の場合におきましては、それぞれ業者はその日暮しでは仕事は成立いたしませんので、やはり當然概括的計畫がなければ決して現在の生産も、將來の生産の維持もできないことは、これは當然の常識なんでございます。こうしたいろいろな隘路の多いときに、しかも遲れ遲れて、第二・四半期の問題が第二・四半期にはいつてから、ないしは半ばにはいつてから、第三・四半期の問題が第三・四半期に半ばにはいつてから政府の態度方針がきめられるといつたようなことでは、どうしても計畫遂行は無理だと思います。私は少くとも將來のときどきの方針を、それが國家の最高を決定した意思でないまでも、ある程度まで目安の點であつても當然知らしむべきだ。そうしなければ現状の計畫それ自體の遂行も無理なんだといつたような考えに立つて、政府が當然指導助長すベきものだ。そうした用意を承つているのでありまして、そうした意味の特段の御勘考を願いたいと思うのであります。
 それから資材のことにつきましては、たまたま切符が現物化しにものの御説明だけがあつたのですが、實際問題としては、現物化しないものの方が多いのです。たまたま現物化した一つの特異な例だけをあげて、こうなつているのだというのでなくて、むしろそうした問題の隘路を説明してくださる方が、ほんとうに隘路打開の本旨に副うのだという觀點に立つて御回答を願えるような氣持にお願いいたします。
#25
○岡部政府委員 お話のように、一應ラフな考えといたしましては、来年三千五百萬トンの生産目標ということは話し合いをしておるわけでございます。きまつた案はございませんが、お話のような氣持をもつてぜひやつていきたいという考えであります。それから現物化の問題は、私の説明も足りませんのですけれども、できるだけ御趣旨のように促進したいと思います。
#26
○庄委員 北海道の方からまた石炭廳の方からちよつと説明をしていただきたいのですが、岩粉の問題であります。この岩粉の原料はどんな石でもいいのですか、炭塵爆発するための岩粉というのは、これは化學的の作用があるのですか、その點について石灰石でなくてもいいのですか、御説明をしていただきたいと思います。
#27
○大矢委員長代理 北海道の關係者でなにか……。
#28
○庄委員 これは原料はなんでもいいのですか。
#29
○谷口委員 これは粘土を乾燥して粉末にしたものがよいというようなことを聞いております。
#30
○庄委員 石灰石でなくてもいいのですか。
#31
○谷口委員 石灰石でなくてもよいそうです。
#32
○庄委員 北海道には石灰石は……。
#33
○谷口委員 ありません。三井の砂川炭鑛でやつておりましたのは、やはりそういう一つの粘土質のものを製粉機にかけてつくつておりましたが、そういう粘土質のものでよろしいそうです。
#34
○庄委員 あまり湿氣の多いものはいかぬでしよう。
#35
○谷口委員 十分乾燥したものでないといけないですね。石炭一トンに對して大體北海道では今のところ二キロぐらいしか使用していないが、六キロぐらい必要だと言つておりました。
#36
○庄委員 九州では石灰石ということを聞きましたから、北海道では石灰石がないはずだがどうかと思つて……。
#37
○谷口委員 石灰石でなくてもよろしいそうです。
#38
○庄委員 なくても濟むわけですね。
#39
○谷口委員 そうです。
#40
○深津委員 實は石炭を三千萬トン堀出すという目標に向つて、去る四月から計畫通り大體順調に進んでおると思うのでございます。ときに四月、五月、六月においては、出炭の成積もあまり芳しくなかつたと言つてよいくらいでありましたが、七月に入りまして、俄然相當の實積を見ております。これはむろん石炭を堀らなければならないという意欲に向つて勞資協調して進んで來たからこの數字が出てきておると思います。このときにあたりまして、政府として勞資協調のこの出炭成積に對して感謝することがなんとかして、この數字を今年度持ち越していけるように何か對策を立てるのが至當だと思いますが、その邊の御所感を承りたいと思います。
#41
○吉田政府委員 お話のように、この七月になりましてから、計畫の百パーセントの出炭を見たのでございます。本年度といたしましては、最初の百パーセントの出炭でありまして、まことに喜ばしいことであると考えております。ただいまも仰せのようにこの増産の起りましたゆえんは、六月の末に石炭復興會議が中心となりまして、労資双方で増産をしようという決議ができまして、それによつて増産にいたしました結果があると考えております。そしてこの運動は七、九月の三箇月間にわたつてやつて、四、六月の不足分を取返す豫定のもとに増産運動をやる、という建前でただいま實施をいたしております。従いまして、私どもといたしましてもそういう努力に對しまして、できるだけ感謝の意味の厚生物資その他についても、今各方面と折衝いたしまして、そういう意味を表わすようなものを考究いたしておりのます。それから感謝の言葉を申し上げること、もちろんこれも必要であると思いますが、ちようどただいま實施の途中でもございますので、いかなる時期にこれをいたしました方が適當であるか、ただいま考究いたしております。九月になりますと、一應運動の完成期になりまして、これが一つの感謝の時期であろうと考えております、途中においてどういう手を使つていいかということについては、ただいま研究をいたしております。いろいろな物資を適時に送りまして感謝の意を表するのも一案でございます。また感謝をいたすにいたしましても、どういう方面から感謝をいたしまするか、そこら邊まだ決定しませんが、増産協力會の方にもお諮りいたして、適當な方法を考えたいと思つております。ただいま決定したものはございませんが、ただ増産運動が終りました九月の末におきましては、政府として正式に大きな感謝運動をしたいと考とております。
#42
○深津委員 ただいまの説明はむろん當を得た説明だと思いますが、しかしはじめて百パーセント以上に到達したから、國民に對して百パーセント出たぞという安心感をもたせるような意味で感謝を急いでした方がいい。むろん厚生物資とかいろいろなことは必要な面だと思いますが、しかし厚生物資をやるとかなんとかでなしに、物よりもむしろ國民にこれだけ出たということを、敗戦後の今日何も滿足に行つていないのに、石炭だけが初めて百パーセント超したということは、労資の一致團結の熱意によるということを、國民に向つても宣傳する必要があるのではないかと私は思います。その期を九月にすればいいというただいまの御説明でございますが、私の考えとしては、八月は大體出炭の減るときになつているから、減つたときにするよりも上つたときにした方が効果があると私は考えるから、速やかにこの手を打つていただきたいということを要望する次第であります。
#43
○吉田政府委員 私の申し上げましたのは、増産運動の結果についてのことを申し上げたのでございますが、お話のように百パーセント出ましたことは今回が初めてでございます。實はその事實が昨日わかつたわけであります。この機會をつかまえてどういう形で感謝をいたしますか、ただいま商工大臣と御相談をいたしております。この結果にいて、至急そういう感謝の方法をとるように取計らいたいと考えております。
#44
○深津委員 どうぞなるべく早い機會にやつていただきたいと思います。
#45
○庄委員 ただいま御發言の問題につきましては、私も同感でありますが、これは官廳からせられるよりも、國會として取上げるべき問題じやなかろうかと考えるのであります。當鑛工業委員會がひとつ議をまとめまして、國會の方にこの意のあるところを通達して、そして各炭鑛の現場に對して感謝激勵の辭を贈るというようなふうに運んでいつたらどうか、この點ひとつ提議いたしますが、お諮り願いたい。
#46
○大矢委員長代理 ただいま庄委員からお聽きの通りの御意見があつたのですが、今委員長も留守でありますし、よく理事諸君とも相談して次の機會に何か具體的なものを出すということに御異議ありませんか。
#47
○深津委員 むしろ早くやつた方がいいかと思います。
#48
○淵上委員 關連して申し上げます。今お話のように、私どもぜひこれをやつていただきたいと考えております。増産協力會ではこの間の申合せで、一應感謝の意を表するという申合せができてやつたはずです。今庄さんからもお話になつていますように、衆議院としまして、この一〇〇・五%という成績をあげた七月のこの機會に、各炭鑛に對して感謝の意を表するとともに、さらに御健闘を祈るという、衆議院としての感謝の意を表明されるように委員長よりお取計らいいただきたいと思います。
#49
○大矢委員長代理 時間がちようど十二時になつておりますが、大體この報告書をごらんの通り、資金、資材、労務、食糧、厚生、技術、電力、運輸とこういうことになつておりますので、各省の關係の報告書に基くいろいろな説明を聽きますか、あるいはさらに今のような質疑を續けますか、いずれかにいたしたいと思いますが、時間も迫つておりますから、午後引續いてやりますか、それとも日を改めてやるか、一應御相談申し上げたいと思います。いかがなものでございましようか。
#50
○淵上委員 ただいまの感謝の問題は、今日ここでおきめにならずに、この次までお持越しになりますか。
#51
○大矢委員長代理 午後に委員長がみえたら私から早速相談いたします。そういうこともありますから、午後引續いてやるか、それとも次の機會にやるか、政府委員の方も大分缺けておるようですが……。
#52
○深津委員 明日どうでございましようか。
#53
○大矢委員長代理 それでは明日引續いて質疑をすることにいたしまして御異議ありませんか。
#54
○大矢委員長代理 それではそういうことにいたします。
 本日はこれをもつて散會いたします。
    正午散會
ソース: 国立国会図書館
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