くにさくロゴ
1947/08/14 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第6号
姉妹サイト
 
1947/08/14 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第6号

#1
第001回国会 鉱工業委員会 第6号
昭和二十二年八月十四日(木曜日)
    午後一時五十五分開議
 出席委員
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
  理事 青柳 高一君 理事 生悦住貞太郎君
   理事 早川  崇君
      衞藤  速君    庄  忠人君
      長尾 達生君    西田 隆男君
      長谷川俊一君    三好 竹勇君
      神田  博君    淵上房太郎君
      山口六郎次君    谷口 武雄君
      前田 正男君
 出席政府委員
        特許標準局長官 久保敬二郎君
    ―――――――――――――
八月十二日
 特許法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 (第三五號)
の審査を本委員會に付託された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 (第三五號)
    ―――――――――――――
#2
○伊藤委員長 これより會議を開きます。
 去る八月十二日に内閣提出による特許法等の一部を改正する法律案の審査を本委員會に付託せられました。本日よりこの法律案を議題として、その審査を行います。まず政府の提出趣旨の説明を求めます。特許標準局長官久保政府委員。
#3
○久保政府委員 それではただいまより特許法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 ここで特許法等として一言で表わしてございますが、實際は工業所有權法ということで代表せられておりますところの特許法、實用新案法、意匠法、商標法の四つの法律に關する改正の問題でございます。現行法といたしましてのこれらの工業所有權法は、大正十年に制定されまして、それから今日にいたります間、格別の改正を何ら加えておるところがないのでありまして、最近におきます物價の趨勢を比較考量いたしますと、現在の特許料、登録料の額はあまりにも低廉に過ぎますので、發明獎勵を妨げない限度におきまして、適當に増徴いたしまして、政府の収入を殖やしたいというわけでございます。このほか最近の經濟情勢に鑑みまして、これらの法律中に規定してあります罰金の額を、他の法令におきます處罰規定との均衡上、適當に引上げる必要が考えられるのでございます。なおこれら料金に關係しますほか、去る九十議會におきまして成立いたしました新憲法との關係におきまして、現行工業所有權制度は、戰爭放棄の規定とか、裁判制度の改正規定等の諸點におきまして、改正を必要とする點もあると考えられるのでございますが、これらの點につきましては、目下愼重に考慮中でありまして、今後における諸般の情勢の動きをも勘案いたしまして、なるべく速やかに適當なる改正をいたしたいと考えておる次第でございます。
 次にこのたびの改正の要點を申し上げますと、第一は最近の社會情勢に即應いたしまして、特許料、登録料を平均約五倍程度に増徴をいたすことであります。第二は他の法令中の處罰規定との均衡をはかるために、罰金の額を五倍ないし十倍程度引上げる點でございます。以上申し上げました點が、この法律案を提出いたしました理由竝びに改正の要點でございます。
 次に本法律案の内容にはいりまして御説明申し上げたいと存じますが、ここに本法律案は第一條から第四條までありますが、これはただいま申し上げた工業所有權法を構成いたしております。特許法、實用新案法、意匠法、商標のそれぞれを各一條にまとめて、少し詳しく言いますと、特許法、實用新案法の各法律によりまして、別々の法律案を提出すべきでありますけれども、きわめて事柄の簡單なものでありますために、これらを一括いたしまして、各一條ごとにまてめた次第であります。
 本法の第一條は特許法の一部の改正に関するものであります。お手許に参照條文を差上げてありますが、それを照し合わせましてごらんいただきましたならば、おわかり願えると思いますが、第六十五條の規定は、特許料に關する規定でありますが、大體現在の三倍ないし十倍程度に引上げることにいたしました。初年度は今までが十圓でありましたのを、このたび三十圓というぐあいに三倍といたしまして、それから年度が進みますに従いまして引上率を高くいたしまして、十三年ないし十五年のときには從來五十圓でありましたものを四百圓という程度に上げます。さらに存續期間の延長になりました場合には、十倍に引上げるということにいたしました。元來現行法におきます特許法、登録料に關する規定は、大正十年に規定されました當時のままとなつておりまして、その後著しい經濟情勢の變化を經ました現在におきましては、ある程度の増額を行つて財政収入の増加をはかる必要があるのであります。料金の引上げに際しましては、他の制度との均衝を考慮したことはもちろんでありますが、一方發明獎勵という見地から考えまして、權利者の保護ということを考え合わせました結果、改正案の通りといたしたのであります。次の第百二十九條以下の規定は罰則に關する規定であります。第百二十九條、第百三十條、第百三十三條の改正は、罰金の最高限度を他の法令の罰則に關する規定との均衝を保つために引上げたのであります。なお本法におきましては罰則に關しまして罰金のみを引上げまして、科料はそのままとしてありますが、これは民事訴訟法におきます規定との關連を考慮いたしましたので、同法の改正されます際に、それに即應して本法におきましても改正を加える必要があります。
 以上で第一條の特許法の部分を終りまして、次に第二條の實用新案法の改正の點であります。實用新案法の第二十條は登録料に關する規定でありまして、大體現在の三倍程度に引上げることにいたしました。これは特許法の方におきましては三倍ないし十倍になつておるのでありますが、これは發明というものが、この法律が大正十年に制定されました當時に比較して、非常に内容が變化しておりますので、三倍ないし十倍という大きな幅を考えたのでありますが、實用新案というのは、いわゆる物品の型に關する經微な考案でありますので、その當時も今もあまり大した變化はないという考えのもとに、大體三倍程後の引上げにいたしたのであります。第二十七條以下は罰則でありまして、第二十七條第二十八條、第三十一條中の改正は、罰金の最高限度を引上げたものであります。
 次に第三條の意匠法の一部を改正する點でありますが、意匠法の第二十條は意匠の登録に關する規定でありまして、大體これを現在の七倍ないし八倍程度に引上げております。意匠法は大正十年當時實用新案法に規定しておりますが、それと比ベまして相當の差があつたのでありますが、今日におきましては、意匠法によつて保護されるもにも、實用新案法によつて保護されるものも大した違いがありませんので、これを大體實用新案程度に引上げる目途のもとに、現在の料金の七倍ないし八倍程度に引上げております。それから第二十七條以下の規定は罰則でありまして、第二十六條、第二十七條第三十條の改正によりまして、罰金の最高限度を引上げんとするものであります。
 次に本法の第四條でありますが、これは商標法に關する改正でありまして、商標法の第二十條及び第三十二條は、一般商標の登録料及び團體標準の登録料に關する規定でありまして、この度の改正によりまして、いずれも現在の約十倍に引上げることにいたしたのであります。なほ第三十四條以下の規定は罰則でありますが、第三十四條第三十五條中の改正によりまして罰金の最高限度を引上げたのであります。最後に附則でありますが、附則の第二項にこの法律執行以前にすでに納付しまたは納付しなければならないが期限を經過した特許料、登録料については、なお從前の規定を適用することにいたしておりますが、現行法もこれは舊法から現行法に移るときもそういう趣旨を採用しておりますので、このたびもそういう趣旨を採用することにいたしたのであります。從て法律の施行前に納付したもの、あるいは納付しなければならなかつたものが、期限を經過しておつたために、あとから納めるという特許料、登録料については、この法律が改正に至りませんでも、現行通りに規定を準用することにいたしたいのであります。
 以上申し上げましたのは本法改正の要點でありますが、何とぞ御審議の上御協賛あらんことをお願いいたします。
#4
○伊藤委員長 これにて政府の提出案説明は終りました。引續き本案に對する質疑及び討論に入ります。
#5
○大矢委員 本日は、本會議がありますので、説明聽取に止め、本日はこれにて散會せらんことを望みます。
#6
○伊藤委員長 ただいまの動議に御異議ありませんか。
#7
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。それでは次囘は公報をもつて御通知することにいたします。
 本日はこれにて散會いたします。
   午後二時九分散會
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト