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1947/08/16 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第7号
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1947/08/16 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第7号

#1
第001回国会 鉱工業委員会 第7号
昭和二十二年八月十六日(土曜日)
    午前十時五十分開議
 出席委員
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
  理事 青柳 高一君 理事 生悦住貞太郎君
      衞藤  速君    松本 七郎君
      庄  忠人君    西田 隆男君
      三好 竹勇君    有田 二郎君
      神田  博君    淵上房太郎君
      谷口 武雄君    前田 正男君
      高倉 定助君
 出席政府委員
        特許標準局長官 久保敬二郎君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 (第三五號)
    ―――――――――――――
#2
○伊藤委員長 これより會議を開きます。
 前會に引續き、特許法等の一部か改正する法律案を議題とし、その審査を進めます。政府の提案趣旨の説明は前會において終了しておりますから、本日よりは本案に對する質疑及び討論を進めます。發言は要求順序によつてこれを許します。松本七郎君。
#3
○松本(七)委員 この改正案は當然なことだと思うのでありますが、せつかくこういう改正をされるならば、この際もつと根本的に改正をされる必要がなかつたかどうかという點をお伺いしておきたいと思います。從來わが國でいろいろな科學的な發明その他で相當優秀なものができておつたにかかわらず、特許においてこれが實用化、活用を非常に妨げておつた點があつたのであります。つまり軍事祕密特許というものがあつたために、日本で特許が得られずにそれが外國によつて採用されたり、あるいは軍事の祕密を保持するために、どの程度のものが許されておるかわからないというようなことで、その内容が不明のままに軍事の方で採用されておるものが認められないという點が、非常に多なつたのではないかと思われる。この機會に軍事祕密特許の削除ということは、當然まず第一に考えられなければならぬことではなかろうかと思うのであります。これが全然問題にならないという點についてお伺いしたいのであります。
#4
○久保政府委員 ただいまの特許法は大正十年に改正されまして以來、大した改正が加えられておりませんので、いろいろ改正しなれけばならぬと痛切に感じておる問題が、非常にたくさんあるのでございます。それにつきまして、實は私どもの方でも鋭意研究をいたしておるのでございますが、何ぶんこれほど厖大にわたつております法律というものも、行政官廳としてもつておるものといたしましては、きわめて珍しい程度の厖大なもので、かついろいろの點において係合いがございますので、一箇所だけを簡單に直すということが非常に困難でございます。終戰以來鋭意研究努力いたしておるのでございますが、全體を改正いたすのは、もうしばらく時間をかしていただきたいと考えておるのでございます。工業所有權制度は、世界各國共通のものでございまして、それぞれ自國の産業を助長しようということをねらつておりますので、一面國内の産業を伸ばすように立案されますと同時に、他面世界各國の利益が衝突しないようにするために、同盟條約というものも結んでおりますような次第で、しばらく戰爭のために、その間世界各國のこの制度はどういうぐあいに動いておりますかという點を、目下私どもの方で全然窺知し得ませんために、今しばらく時間をおきまして、その方面の資料をも入手したいと考えまして、目下連合軍の方にも懇請いたしている次第でございます。軍事祕密の問題につきましては、このたび新憲法によつてわが國は戰爭を放棄した次第でございますので、今全然必要がない次第でございます。これにつきましては、至急この軍事祕密に關しまする條文を削除いたしたいと考えまして準備はいたしたのでございますが、これがちよつと特別の關係によりまして實現し得ないような状態にあります。いずれ今秋か來年の初めぐらいになると思いますが、民事訴訟法が改正されるに從いまして、特許法も當然改正されなければならない部面がございますので、そのときにはぜひとも祕密特許の條項を削除いたしたいと考えている次第でございます。
#5
○松本(七)委員 ただいまの問題は了承いたしました。次は今囘の改正による収入の増加がどの程度になるかということと、その増加額の使途の豫想を伺います。
#6
○久保政府委員 從來は特許料等の収入によりまして、特許局で使つておりまする經費の全部を賄つて餘りがあつたのでございますが、物價の騰貴の關係上収入がきわめて少いような關係になつた次第でございます。ただいまの當局の収入は約二百五十萬圓くらいの収入を見込んでいるわけであります。それに對しまして、支出の方の豫算は約千五百萬圓くらいになつているのでございますが、ただいまの料金の値上げによりまして、大體それをバランスさせるというような見當で立案いたした次第でございまして、この料金の値上げがお認め願えますと、大體これにつきまして、二十二年これからの一箇年におきまして約一千萬圓の収入がある見込みでございます。なおそのほかに出願の手數料とか登録税、あるいは種々の手數料をとつておるのでございますが、これは法令によりませんで、勅令ないし省令によつておりますので、實は昨年の末にその値上げをいたしました。それを兩方合わせますと全體の収入といたしましては約千二、三百萬程度の増収を得られるのではないかと考えます。この収入と特許局で使います經費とが大體バランスいたしておるような次第でございます。
#7
○松本(七)委員 以上で質問を終ります。
#8
○伊藤委員長 庄忠人君。
#9
○庄委員 ただいまの御説明で収支のバランスを見越したということを聽いたのでありますが、先日御説明によります、今度料金の訂正が行われて、特許法の方においては三倍ないし八倍、實用新案法の方は三倍程度、意匠法が七、八倍、商標法の方は約十倍程度にするというお話であつたのでありますが、この上げ方は、大正十年に比べまして、ほかの郵便料金とか鐵道とか、政府關係に値上りに比べても非常に低いように思いましたから、その點を納得のいくように説明してもらいたいと考えておつたのでありますが、ただいま大體収支のバランスをとるように組立てたというお話を伺いまして、その點は了承いたしまいた。元來特許局の費用は黒字が出ては惡いものか。現在のこの上げ方によりますと、他のものに比して非常に低いように感ずるのであります。先般の新物價體系も平均六十五倍、鐵道なんかでも約三十倍程度になつておるように聞いておるのですが、あまり低いと思います。これで黒字を出して差支えがないというのでしたら、考慮の餘地がないか。ちよつとそういうように感じましたから、その點を御説明願いたい。
#10
○久保政府委員 今日になりますと、仰せのように、少し低過ぎるというような感じもしないわけではないのであります。實はこの案は今年の初めに立案いたしましたのに、いろいろの事情によりまして、非常に遲れたような次第であるのでございますが、一面發明者の保護ということを、私どもとしては強く考えるものでございますから、一氣に非常な價格を値上げいたしましても、これは發明者を何ら保護しないことになりまして、むしろ發明を萎縮させてしまいはしないかというような心配が非常にあるものでございますから、まず一應この程度の値上げをいたしまして、また遠からずにさらに機會を見て、いま一度できれば値上げをしたいというふうに考えておる次第いございます。
#11
○庄委員 御説明でわかりましたが、この特許權というものは、相當保護せられておりまして、これを犯した者には相當な罰則もあるやうに思うのであります。權利としては相當に權威がもたしてあるわけですから、料金はまだうんと高くなつても差支えない。そうして黒字が出た場合には、それによつて發明者の保護をするというような方法も、別途に講ぜられるのではないかと感ずるのです。
#12
○久保政府委員 實はこの發明の方につきましては、特許をとりましてから、だんだんこれを手廣く實施するに從いまして、相當の利益は上つてくるのでありますが、初めの數年というものは、實はなかなか利益は上らない、むしろ赤字になるのが普通の状態のように考えておりまするので、最初の方の料金を高く上げますと、發明者には相當氣の毒だという點があるのですが、また一面料金の収入からみますと、最初の方に上げました方が、むしろ大きな収入が得られるような状態にあるのでございまして、その點たいへん矛盾するようなことになるのでございますが、いろいろの事情を考え合わせますと、後の方と十年とか十五年のときに利益が相當あるものと考えまして、約八倍という大幅の値上げをいたします關係上、初めの方におきましては、なるべく安くしたいと實は考えましたような次第であります。
 なおこの特許料金につきましては、これは一種の税金と考えるベきではないかという學説もございます。そういてしますと、他の税率と同様の率でもつて上つてもいいわけでございますが、一方またこれは税金でないという學説もありまして、從來の政府のとつてきておりました方針では、發明獎勵という見地から、この料金はできるだけ安くしておく方がいいという方針が長らく採用せられておりました關係上、この際一氣にその方針を百八十度轉換してしまいますのもどうかと考えましたような次第で、ここにはなはだ生温いという感じが浮ぶことも當然考えられるのですが、こういうようなところへ落ちついた次第なのであります。
#13
○庄委員 よくわかりました。最初の料金を安くして發明者を保護するという點はまことに結構でありますが、あとの數年經つて利益を上げるようになつた場合に料金をひとつうんと上げてもらつて、それで黒字を出してもらい、それでまた發明の保護とするとか、何とか他の施設にまわすというようにせられて結構だと思うのですが、あまりに他のものと比べまして低いように思いますから、その點をひとつまた御考慮を願いたいと思います。
#14
○伊藤委員長 有田二郎君。
#15
○有田委員 意匠法の第三十條の特許局職員または、その職にありたる者に對する處罰に闘しまして、非常に罪が輕過ぎるように思う。一年以下の懲役または千圓以下の罰金に處するというようになつておりますが、こういつた特許局職員またはその職にある者が、その祕密を漏洩しまたは盗用した場合においては、少くとも五年以下の懲役、あるいは五千圓以下の罰金というくらいな刑罰にされてはどうかと思いますが、これについて御意見を伺います。
#16
○久保政府委員 實は懲役の方は一年でございますが、金額は一千圓を今度の案では五千圓に上げているわけでございまして、この點私どもも一應今度の上げ方では少いのじやないかということを考えておつたのでありますが、この點につきまして、實は司法省の方からこういう工合にした方がよいという指示を受けました。これによりますと、こういう職務違背の者は、ほかにも産婆とか、醫師の職務違背というものが相當ございまして、それと關連するから、それと大體バランスするようなものにきめた方がよいというような意見がございまして、實は一年以下の懲役または五千圓以下の罰金に處すというような最後の案に落ちついた次第であります。大體ほかの方の刑法とのつり合い上、こういうふうにいたした次第でございます。
#17
○有田委員 御趣旨はよくわかつたのでありますが、特に特許という重要なる使命から考えまして、特許局の職員の使命から、特にその點について、もう一度司法御當局とも御相談願つて、いま少し合理的なことにしていただいたらどうかと思います。それからただいま各委員から御質問がありましたが御答辯まことに結構であります。ただ私たち商賣をやつておる者、仕事をやつておる者の一人として考えますのには、第六十五條の第一年から第三年の十圓は妥當としましても、私案としましては第二の四年から五年までの十五圓を二十圓、三番目の六年から九年までを四十圓、四番目の十年から十二年までを八十圓、十三年から十五年までを百六十圓、こういうふうな加重的なものにして、さらにその次の第一年から二年までは百圓を三百圓、それに準じて上げていくくらいにして、相當の収入があがれば、もう少し發明家の養成に特許局としてお金を使つて努力をしていただきたい。特に青少年が敗戰後希望を失つておるときに、こういつたものを指導するということを考えますときに、相當の費用がいるものと考えられるわけでありますが、今日の特許局の行き方としては、さらにそういつた發明家の養成というような面にまで街頭に進出していくことになりますと、消極的な行き方でなく積極的な行き方をいたしますれば、相當のお金が要るものと考えるのであります。また發明家を擁護するということは、まことに結構でありますが、そのために敗戰後の日本の産業が萎微するという點も考えていかなくてはならぬと思います。こういう十五年二十年三十年という長きにわたります際におきましては、相當率を殖やして採算が合えば出すわけであります。採算の合わないものは、そういつた特許はなくして他の産業、次の發明にじやまにならないような方途を開いていくということも、敗戰後の日本のいくべき一つの道ではなかろうかと思います。從つてこの率をそういうように加重的に―最初の一年から三年、四年から五年はいたし方ないととたしまして、その後におきましては、もつと加重いたしまして、それからあがつた収益によつて、積極的に發明家の養成に努力していただきたいと考えるのでありますが、當局の御意見を伺つておきたいと思います。
#18
○久保政府委員 發明家を保護し奨勵するために、もつといろいろの設備ないし強力な政策を行えというはなはだありがたい御意見を開かしていただいた次第でございますが、私どもといたしましては、ただ單に特許局は發明の登録官廰であつただけでよいとは考えておりませんで、できる限り發明家の保護、あるいは發明の奨勵というところに向つて努力いたしたいと考えておる次第でございますが、何分現在いろいろの施設等に莫大な費用を要するものでございますために、本年度の發明奨勵金は三百萬圓程度でございまして、それでは實際はほとんど大した仕事ができないわけで、非常に残念に考えておる次第でございます。しかし實際優秀な發明を工業化いたしますことになりますと、現在では數千萬圓あるいは數億圓の費用をかけませんことには、優秀な發明の工業化はほとんど見込みがないのでございまして、そういう程度の額になりますと、とうてい特許料の収入のバランスの點では、目的を達成し得ませんので、何らかほかの手段を考えなければならないと考えられるのであります。結局そういう發明奨勵の問題を、全部特許局の収入で賄つていきますことは、私どものただいままでの經驗では、非常に悲觀的な考えをもたさるを得ませんので、でき得る限りの収入をあげるべく努力するというところで、御了承をお願いいたしたいと存ずるのであります。なほ特許というような強力な獨占排他權がありますために、産業を萎微させるというようなことが起りましたならば、それこそ實は特許制度の目的に全然反する次第でありますので、今日のような産業の状態が變りましたときにおきましては、特許法も當然かえる必要がございまして、一方において獨占權を強く認めまして、その發明を強力に實施させるべくいたしますと同時に、國家的見地から見まして、その獨占權が日本の産業を妨げるというような面は、これを強く否定するような條文を設ける必要があると考えます。この點につきまして先般公布されて實施されております獨占禁止法にも特許權の濫用ということを取締る一つの條文ができまして、それによつて特許制度のじやまになる面を抑えるようにしておるわけでございますが、こういう面の部分も相當今後強化さしていく必要があると考えます。結局そういう法律的措置と、それから發明を工業化させるべく努める行政處分というようなものと相まちまして、わが國の發明を助長するようにこの工業所有權を運用していきたいと考えておる次第であります。この料金の問題につきましては世界各國の遞増率というようなものもございまして、日本だけ全然それと無關係にやることも、ちよつといたしかねます關係上、大體今囘はこの程度にいたしたいと、實は考えておつた次第でございます。ドイツの特許料のごときは、日本の今の率よりも、先ほどお話のように遞増率がもう少し高くなつておるのでございますが、そのほかの英國、フランス、イタリアというような國は、遞増率がそれほど高くなつておりません。アメリカのごときは、最初納めました料金だけで、最終まで何ら納めなくてもよいというようなぐあいになつておりまするので、大體としまして、料金をさらに上げるという方向に進んでいきたいと存じますが、まず段階的に、一應この程度にいたしていただきまして、さらに近い機會において、もう一遍上げられるようにしていただきたいと存じておる次第であります。
#19
○有田委員 御趣旨非常にごもつともだと思いますが、日本の敗戰後の状態を考えましたときに、最初はもちろんこれで結構だと思いますが、年次を積むに從つて、この際思い切つて上げて、そうした將來において日本が世界的水準にまで上つてきましたときにおきましては、また法律を變えるとも、今日特許法の場合においては六年あるいは九年ごろからもつと率を殖やす、あるいは實用新案の場合におきましても四年から六年の率を殖やし、あらいは七年から十年の率をさらに殖やしていく、また意匠法にしましても、第四年から第十年をもう少し率を殖やすというようなことは、今日の場合必要であつて、日本がおちついてきた場合におきましては、あるいはまたそれをそのときにおいて率を下げるとも、今日の状態においては、むしろ私は上げていくことによつて、古くから特許をもつて長くほとんどその特許を死藏化しておるというような人は、そんなに値が上るならやめてしまおうというような向きも出てきて、いわゆる企業獨占禁止法の法文にも載つておるわけですから、この率の點は特に今日の場合において必要であるから、もう少し率を上げておいて、そうして先においてまた下げるとも、私は今日はもつと上げるように、長官と私の見解が違うのかもしれませんが、私は今日だから上げなければならぬと思う。將來はあるいは率を下げて、そういつた各國の例にならう必要があると思う。今日は敗戰後の日本として、特にもつと率を上げていただきたい、かように考えるわけであります。
#20
○久保政府委員 ちよつと説明の定りません點がございましたので申し上げたいと存じますが、この特許につきましは、遞増率を初めが、三倍あとが八倍、最後は十倍というようなぐあいに上げておりますが、實用新案の方におきましては三倍、その次の十五圓も四十圓と、十年のときに至りましても、大體三倍というような上げ方をいたしておりまして、この遞増率がほとんどないわけでございます。意匠につきましても、大した遞増率はないわけでございますが、特許と申しますのは、發明のために最初は收益が上がりませんでも、先の方にいきまして、相當收益を上げ得るというような意味で、こういう高い遞増率にしたわけでございますが、實用新案、網匠というようなものは、むしろ最初の数年間で利益を上げてしまうというようなものでありまして、あとの方は特許とほとんど逆のような傾向になるものが、相當ある次第でありますので、それで實はその遞増率は殖やさなかつたわけでございます。ただいま現行法のものにつきましても、この遞増率というものは見ておるのでございまして、それは特許につきましては最初が十圓から十五年目が五十圓、新案につきましては最初が七圓から十年目が二十五圓というような遞増率をみておるのでございますが、それがこういう情勢の變化のために、さらにその遞増率を急峻にしようというわけで、ただいまの原案におきましても、遞増率を險しくするというような思想を多分に織りこんでおる次第でございます。
#21
○有田委員 それでは大體どうしてもこれでいきたいという御趣旨でございますか。上げることかがえつて害になるというようにお考えになりますか。
#22
○久保政府委員 これは實は大體發明者の團體、あるいはその代理人の辨理士會というようなそういう團體が相當あるのでございまして、そこに原案を示しまして、大體どの程度がよいかというような意見も徴したのでございますが、一氣に上げられては、今まで日本政府のとつておりました方針が、全然それと逆の方向をとつておつたのでありまして、急激にそういう百八十度の轉換をされては、相當のショックを與えはしないかというような懸念の説が非常に多うございまして、なるべくならば二段階くらいに上げてほしいという御意見が強うございます。それにつきまして、この特許法につきましても、ただいまの値上げの問題と、今年のこの次の議會になりますが、もう一つ次の議會になりますか、そのときに當然民事訴訟法との關係において改正案を提出しなければならぬというような情勢にあるのでありまして、この次にまた兩議院だけで特に法案を出すというようなめんどうを考えませんでも、この時にまた當然この料金の方だけを簡單に賦課し得ると考えておりまして、その兩方の考えを織り交ゼまして、なるべくこういう點で御了承をお願いいたしたいと存ずる次第でございます。
#23
○有田委員 長官の御説明は大體了承いたしました。ただ特許局の職員の件につきましては、ただいま長官が申されたように、もう少し重く考えておつたという御意向であります。この點は特許局の重要な使命をお考えくださつて、司法當局ともう一度お話題つて、何とかおやりになる御意向がございますか。このまま押しておやりになる御意向でありますか。
#24
○久保政府委員 實はこの刑罰の問題につきましては、特許局といたしましては、專門違いの素人のようなぐあいになりますので、この點につきましては、ほとんど全面的に司法省にお願いしておつたような次第でございます。從來ほかの法律では、大體官吏の職務違反ということにつきましては、あまり規定がないのでございますが、特許法にそれをうたつておりますことは、特に特許局の官吏にその警戒をさせているということは、法律の精神の十分に示しているところと考えられるのでございます。實際この刑罰の問題をどの程度に處置すべきかということにつきましては、私どもといたしましては、司法省に對して、決してこの額で納めてくれというようなわけではございませんで、むしろ原案としては、もつと高い案をもつて行つたのでございますが、ほかの刑法上の關係から、これに納めるべきが當然だというような意見のために納めた次第でございます。
#25
○有田委員 長官の御説明によりまして大體了承いたしました。
#26
○伊藤委員長 この際お諮りいたします。本日はこの程度に止め、質疑及び討論は次囘に繼續するということにいたしてはいかがでしようか。
#27
○伊藤委員長 別に御異議がないようでありますから、次會は明後十八日午前十時より開會することにして、本日はこれにて散會いたします。
   午前十一時三十二分散會
ソース: 国立国会図書館
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