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1947/11/04 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第28号
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1947/11/04 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第28号

#1
第001回国会 鉱工業委員会 第28号
昭和二十二年十一月四日(火曜日)
    午前十時五十七分開議
 出席委員
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
   理事 今村長太郎君 理事 澁谷雄太郎君
      衞藤  速君    生越 三郎君
      岡部 得三君    庄  忠人君
      長尾 達生君    西田 隆男君
      三好 竹勇君    有田 二郎君
      神田  博君    平島 良一君
      深津玉一郎君    淵上房太郎君
      谷口 武雄君    高倉 定助君
 出席國務大臣
        商 工 大 臣 水谷長三郎君
 出席政府委員
        石炭廳長官   菅 禮之助君
        石炭廳次長   吉田悌二郎君
        商工事務官   渡邊  誠君
        商工事務官   平井富三郎君
        商工事務官   石坂善五郎君
 委員外の出席者
        專門調査員   谷崎  明君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 臨時石炭鑛業管理法案(内閣提出)(第六四
 號)
    ―――――――――――――
#2
○伊藤委員長 これより會議を開きます。
 まず最初に前回生越委員より、御發議がありました本委員會に關する日本放送協會のラジオ・ニユースの件について報告をいたします。同報告は十月三十一日の夜第一放送のニュースの時間に放送されたものでありまして、その文句は「臨時石炭鑛業管理法案は、衆議院鑛工業委員會で審議を始めてから一箇月餘りも經過しているが、質疑は各黨一名ずつ終つただけであるので、明日の鑛工業委員會では、あるいは與黨側から質疑打切りの動議が提出されるのではないかとも見られている。」というのであります。その出所は單なる放送記者の觀測でありまして、別にその根據と稱すべきものもないのであります。同放送が事實を傳えたものではないことは、本委員會が引續き質疑を繼續している現状に照らして明瞭であります。つきましては、委員長といたしましては、ただちに同放送が事實でないという點を注意いたしまするとともに、その訂正方を申し入れましたところ、次のごとき放送を十一月一日に行うこととなりました。すなわちその要旨は、「前日の模様では、あるいは質疑打切りの動議などが出るのではないかとも見られていたが、本日はそのような事實はなく、從來の通り質疑が行われ、なお來る四日以後も引續き質疑が行われるはずである。」というのであります。
 以上報告をいたします。委員諸君の御了承をお願いいたします。
 それでは前會に引續き臨時石炭鑛業管理法案を議題とし、質疑を繼續いたします。
#3
○生越委員 私の緊急質疑に對して委員長から御調査の報告がありまして諒とする次第であります。昨今の状況を見ますると、ややもすると、われわれが隱謀的ではないかというような問題が、政治の上に行われんとしておるように思われるのであります。少くとも石炭國管法に對しましては、國民ひとしくこれに重大なる關心をもつておるときでありますから、委員長におかれましては、そういう點に十分御注意されまして、この委員會を十分に審議機關たらしめるように御配慮くだされんことを、重ねてお願いいたしておく次第であります。
#4
○伊藤委員長 さらに生越君からの御發議もありましたので、本委員會の權威を、審議を通じてきわめて明瞭にいたすように、委員長といたしましても注意をいたしたいと思つております。大矢君。
#5
○大矢委員 私は本法案に對してごく簡單に、今日まで各黨を代表いたしまして總括的質問がありましたが、その答辯が明瞭でない點、あるいは答辯の中に食い違いのあつた點、こういうことも併せて努めて簡單にお尋ねいたしたいと思います。
 この法案のねらいは、私が申すまでもなく、石炭増産達成を目的としておるのでありますが、今日までの石炭増産の隘路、障害になつておるものはたくさんあります。しかしながら、その中の最も重要な點は、私から見ますならば、これは戰後における各政府の惱み、癌であつたところの、各省のセクシヨナリズムであります。これは特にわれわれが現地に參りまして、資金、資材の決定が非常に遲れる、あるいは前ぎめ制度が安本において決定に非常にひまがかかる、あるいは食糧の問題が農林省において約束通りに、量はありますけれども、内容において違う、せつかくもらつた切符が現物化することが非常に困難である、いわゆる現品の確保がなかつた、こういうことのために非常な障害になつておるということは、各人が認めるところであります。これは幣原、吉田内閣當時からの癌とも稱すべき、石炭増産に對する石炭行政の弱體であります。これをもつと強化しなければ、せつかくこの法案が通過いたしましても、おそらく増産は望み得ないのであります。こういうふうに考えますがゆえに、私は運輸、大藏、安本、農林、商工省というように、ばらばらになつておつた石炭行政を強力に推進させる一つの具體策がなければ、結局増産が不可能である、すなわち増産障害になつておつた、今日まで隘路となつておつたこのなわ張り主義を排して、強力に推進させねばならぬ、すなわち石炭行政を最高度に強化することについては、この法案に盛られた内容について、政府が確信と自信をもつて、今までの弊害であるこのセクシヨナリズムを排する自信をもつておられるかどうかということを、この機會にお尋ねしたい。簡單でよろしゆうございますから、自信があるかないかをお伺いしたい。
#6
○水谷國務大臣 その點に關しましては、特に留意をいたしまして、協力命令なんかにも、主務大臣としての規定を掲げておりますし、さらにまた石炭廰竝びに石炭局の構成、さらにまた管理委員會と、そういうようなものとをにらみ合わせまして、この法案がさいわいにして通過いたしました曉におきましては、そういう行政機構の擴充、さらにまた簡素化というようなことについて、萬全の措置をとるべく考えております。
#7
○大矢委員 次に私は、この問題は最も重要であるから、先に取上げたのでありますが、先月の十一日に淵上さんから總理大臣片山さんにお尋ねしたときに、この法案を一體増産目的が達せられれば中止する意思がないか、あるいは三年という期限を切つておるが、それまでに目的が達成されるならば、いわゆるもつと年限を短くする意思がないのかという質問があつたが、これは一昨々日ですか、生悦住さんがお尋ねになつたときにも、そういう意味の質問があつたようであります。また岡田委員から、五箇年計畫を立てておきながら、三年とした理由いかんということの質問に對して、五箇年計畫をしているが、政府は大いに頑張つて三年間に目的を達するような心構えでやつているのだ、だからとりあえず三年とした、これは閣議の決定だという答辯が大臣からあつたのであります。十月十一日の片山首相の答辯によりますと、増産ができればできるほどこれを繼續するのだ、こういう答辯がありました。一方原則的には三年ということをきめておきながら、増産目的が達せられればなお繼續するのだというところに、私は非常に答辯の間に食い違いが生じていると思うのであります。ことにまたこの法案の最後に、「經濟事情により特に必要があるときには、これを延長する」とあるが、この經濟事情は何かということについても、私にはよく明らかでないのであります。私はなぜこれを重要視して今尋ねるかと申しますと、この法案が業者にも、勞働者にも、あるいは三者的にみても、どうも十分の支持を得ない理由はそこにあると思います。先日の公聽會において、業者竝びに勞働者の間に、政府が山に對する認識がいかに淺いかということを、増産に信念のない一つの理由としてこれをあげている。山は二年や三年ではたして效果であるのかどうか、こういう畫期的な一つの管理をやろうとする場合に、三年と期限を切つたのは、私どもにはどうしても納得ができない一つの問題であります。これは原案をつくる當時から、四黨の政策協定なり、あるいは三黨のその後におけるいろいろな話合があつて、最初の計畫よりか相當ギヤップのあることも私は想像できますけれども、しかしながら、三年と切つたことが、たが暫定的にやつて見ようというあまりに信念のないやり方である。しかも山の事業が三年くらいで效果があがると思うことが、いかに山に對する認識が淺いかということが、これは玄人筋から現場の人たちことごとく、あるいは第三者としても、そういうことを考えるがゆえに、この間の公聽會においても、各方面からの意見の一致した點であります。ほかの點は大抵それぞれ相違がありましたけれども、一致してこの法案がいかに信念のない法案であるかということの疑いをもつ一つの原因となつているのは、これを三年としたことについての批判が相當に強く行われておりますから、この機會にざつくばらんに、實はこう思つていたけれどもこういうことになつたのだ、先日勞働大臣から、勞働協約の問題、爭議行為の問題、さらに責任の問題、そういうことについても自分はこう思つたけれども、どうも勞働省の方でいろいろ法規の關係上いかなかつたのだという、率直な正直な答辯をすることが、私は各委員をして簡單に納得せしめることであると思いますから、私はこういう三年と切つた問題についても、率直に、一體山というものをどういうふうに考え、しかも三年ではたしてこの目的が達するのか、また達しない場合にはどうするか、あるいは片山さんの言うように、これが目的通り増産すればなお繼續するのだというのか、いずれかはつきりこの機會に御答辯を願いたい。それによつて、山あるいは現場の人たちが、これを十分に解釋し理解することができると思うのであります。率直にお答え願いたいと思ます。
#8
○水谷國務大臣 私はこの法案が閣議決定になるに至りましたいきさつに關しましては、特に言わなければならないという問題は別といたしまして、そうでない限りは、私はそういうことは言うべき問題でなしに、いかなるいきさつがございまして、閣議で決定したものは、われわれはそれに責任をもつて、それが最良最善の案であるというぐあいに考えております。ただいま大矢君の御質問は、この法案の第一條と第六十九條をすなおに讀んでいただくならば、結論は大體生まれてくる、このように考えております。
#9
○大矢委員 私はこれをいくら讀んでも生まれてこない。生まれてこないからそういう質問をしたのでありますが、今申しましたように、いろいろ閥議の事情だというが、その事情を私はもつと内容を聽きたいのであります。はなはだ苦しいようでありますが……。
 そこで私は第十四條の指定炭鑛の問題について、これはぜひとも聽きたいのであります。十四條の指定炭鑛と非指定炭鑛、いわゆる普通炭鑛と指定炭鑛との區別をどの邊でするか、せんだつて來各議員からしばしばこれの限界範圍、こういうものをいろいろ聽きますけれども、それは全國炭鑛管理委員會に諮つてきめるのであるから、これは
○○トンを基準にしたものでもなければ、あるいは小さくても、それを基準とはしない。どこをつかんでいいかわからない。すなわち基準と範圍が明瞭になつていないのであります。しかし少くともこういう規定をこしらえる場合に、これこれのものは指定炭鑛としたい。個々の山々について私は答辯してもらいたいというのではないのでありますが、少くともいくつくらいの山、あるいは來年度の三千三百萬トンに對する何パーセント程度の山を指定炭鑛にしたいというお考えか、もちろんこれは今申しましたように、これを決定するときには全國炭鑛管理委員會に諮る。こういうように言いますけれども、諮るということは、原案をもつていなければ諮ることができないのでありますから、私は少くとも政府にこれを制定する時分に、どの炭鑛を指定炭鑛とするかしないか、あるいはどの程度にするかということの基準、範圍というものは當然あるべきだと思います。それは今日までどなたが質問されてもこれに對する明瞭な答辯がないのであります。私はこれはぜひともこの機會にその基準、範圍、あいは三千三百萬トンの來年度の出炭に對するパーセンテージ、山の數、このくらいのものは、私は發表できると思いまするから、その點をまずお聽きしたいと思います。
#10
○水谷國務大臣 その點に關しましては、この法案の提出理由を説明いたしましたときにおきましても、大體述べておりました通り、すなわち現在石炭生産の大半を占める大炭鑛より、逐次管理の範圍を擴充してまいりたいと考えております云々ということを言つておりますが、大體そのように御了承を願いたいと思います。しかしながら、これは原則でございまして、例外といたしまして、中小炭鑛の特殊の山等に關しまして、さらにまた中小炭鑛においても、増産の見地から指定せねばならないというようなこともあろうと思いますが、原則は大體そのようにうたつておるのでございます。しかしながら、この炭鑛の指定にあたりましては、あくまでも愼重な態度をとりたいと思うのでありまして、この法律施行にあたりましては、全國炭鑛管理委員會に、指定の方針及び具體的の指定につき十分審議を願つた上に、最後的に決定したというのが、われわれの考えでございます。
#11
○大矢委員 私は政府委員の人に、今申しましたように、いわゆるパーセンテージ、あるいは數でも構わないから、今大手筋、大炭鑛という言葉がありまたしが大體大炭鑛というのは私は十萬トン以上の年産額のものと思つておりますが、そういう考えで差支えないか、その數なりあるいはパーセンテージくらいは發表していただきたいと思いますが、その點に關しまして、お答え願いたいと思います。
#12
○水谷國務大臣 その點はもし非常に具體的にこの委員會ではつきりさせることができますならば、第十四條におきまして、その點を具體的にはつきりさせるのでございますが、さきに述べましたように、非常に愼重な態度をとりたいと思うのでありますから、第十四條におきまして、全國炭鑛管理委員會に諮つてきめるというぐあいにしてあるのであります。
#13
○大矢委員 從つて私はそれは讀んだのです。ここには「諮つて、」とあるから、これは當然愼重な態度をとられるということはよくわかる。しかしながら、必ず原則として、ある程度の山の數なり範圍ぐらいはわからなければならぬと思う。なぜ私がこれをしつこく尋ねるかというと、ここに目的の第一章にあるように、この増産のためには業者、勞働者、政府、これが三位一體となつてやるのだ、このことを強くうたつてある。もしこれが指定炭鑛が少い場合には、三位一體の原則は抹消される。指定炭鑛以外には生産協議會がない。でありますから、どの程度にこれをやるかということが、私は増産に大きな關係があると思う。三位一體が生きるか死ぬかということの問題であるから、この指定炭鑛をどの程度にするからということが明瞭でない場合は、せつかくの生産協議會が、いろいろ權限ついて論議されておりましても、できなくなるということになるから、この點はぜひともパーセンテージなり、あるいは大手筋なら大手筋でよろしい、大手筋とはこのくらいのものであるということの範圍を聽いておきたいと思う。
#14
○平井(富)政府委員 ただいま、十萬トン以上の炭鑛について、どの程度の生産のパーセントを占めるかという質問がございましたが、大體年産十萬トン以上の生産の山は、現在六五%程度を占めておるかと考えます。しかしこれは年産十萬トン以上の山を一律にただちに指定炭鑛に指定する、こういう意味で申し上げたのではありません。一應十萬トン以上の山は六五%以上の比率を占めておるという關係を申し上げたのであります。指定の基準としては、大臣から申し上げたような關係にありまして、その山の生産規模ということも、一つの標準になりましようし、あるいは現在の出炭能力、現在の出炭量というものの比率がどうなつておるか、急速に増産し得るかどうかということも、一つの標準であります。いわゆる能率の問題も、そこに考慮すべき重要な要素であろうと思います。さらにまたその山が貧鑛その他によつて相當増産をしなければならぬ山である。あるいは増産し得る餘地があるという點も考慮いたしまして、きめていくべきものであるというように考えております。
#15
○大矢委員 結局それではこれは六五%ぐらい大手筋としてある。しかし大手筋でない貧鑛その他小さい炭鑛といえども、必要に應じて管理委員會に諮つて決定する。それらが約七〇%くらいにみて差支えありませんか。
#16
○平井(富)政府委員 指定炭鑛の範圍は七〇%を第一次に指定いたすというふうにも、ただいまのところ考えておらぬのであります。
#17
○大矢委員 どうもはつきりしないのですが、私は今申しましたように、これが非常に重要であるという點は、この指定炭鑛は例の三位一體として責任の所在を明らかにしたい。こういうことで、各委員から質問があつたのであります。その質問のときに、石炭廳、政府役員に對し、あるいはそれぞれの機關の監督は最高責任として商工大臣がもつものであるから、政府責任もある。これは十分責任の所在が明らかであるということを申しましたが、この生産については三位一體の共同責任で、政府、勞働者、あるいは業者の共同責任である。こういうことで、この責任をいわゆる共同にもつということを答辯されておるのである。この共同にもつということは、共同に責任がないという反語なんです。所在が明らかでない。たとえば實例を申しますと、これが施行された後における生産に對して、政府が十分に資材、資金を有效にくれなかつた。從つて目的通りの豫期の生産ができなかつた。原因は石炭廳その他政府の機關にあるのだ。われわれには責任がない。こういう勞働者の勞働意欲の問題にしても、あるいはそれぞれの現場における責任がないということも、そういうことで政府は業者がどうも創意くふうが足らぬのだ、勞働者の生産意慾が缺如の結果、こういう計畫通りいかなかつたのだと言う。各方面で責任のなすり合いをいたしまして、結局責任の所在が明らかでないということになる。從つて目的通りいかなかつた原因がどこにあるかという責任の所在を明らかにするために、監査あるいは査問機關というような、從來の監督機關とここに別個に、超然とした第三者的な嚴重なる審重、あるいは監査、査問というものが開かれて、その責任の所在を明らかにしなければ、共同責任ということは、結局責任のなすくり合いで、依然としてわれわれは生産が所期の目的を達しないと思いまするからして、私はそういう機關を別個にもつて、責任の所在を明らかにする機關が必要であると思うのですが、その點について、政府のお考えを伺いたいと思います。
#18
○水谷國務大臣 ただいまの御質問の共同責任と申しましても、何もかもの問題が共同責任ということでなしに、たとえば商工大臣としてしなければならない點においてしなかつたならば、それは商工大臣の責任である。あるいは經營者としてしなければならなかつた點をしなかつたならば、それは經營者の責任である。あるいは現場管理者としてしなければならない點をしなかつたならば、現場管理者の責任である。あるいは勞働者においてしなければならなかつた點においてしなかつたならば、勞働者の責任である。それらが總合して、いわゆる三位一體の協力態勢、三位一體の共同責任であるということであつて、一つの問題に對して、みそもくそもそれが共同責任であるというようなことではございません。ただいま大矢さんの御指摘の點は、この法案作成途上におきましても、社會黨なんかで強く意見が出た點でございます。ところが政府はひとりこの石炭問題に限らず、現在の經濟事情に對してある程度統制經濟をやつていく、そのために官吏というものの活動が非常に大きな影響を與えるということに鑑みまして、今度中央監査委員會、そして各省にたとえば商工省なら商工省に監査委員會というものが置かれておるのでございます。從つてこの法案に對しまする官吏の行動というものも、あるいは中央監査委員會の對象になり、さらにまた商工省内に置かれたところの商工省の監査委員會の對象になるというぐあいに考えておるのでありまして、その上さらにこの問題に關して一つまた別の監査制度を設けるのはどうかという點を考えまして、この法案に盛らなかつたような關係でございます。
#19
○大矢委員 それではこれは政府あるいは管理人、また勞働者の方、いずれに責任があるかということをだれが決定するか、どこで一體それを明らかにするかということが明瞭でないのでございます。もちろんどこかに怠慢があつて目的通り達しない原因があるのでありますから、その原因をだれが決定するのか、それがなければ結局私が申しますように、政府が自分の責任としてしなかつた。あるいは業者の創意くふうが足らなかつた。勞働者の方が十分に生産に協力しなかつたということになつて、そこになすべきことをなさなかつたかということを決定する機關がないのであります。私はその點をこれはどうするかということをお尋ねいたします。
#20
○水谷國務大臣 ただいま御指摘の點は、私の考えるとこによりますれば、全國炭鑛管理委員會、さらにまた地方におきましては、地方炭鑛管理委員會というものが決定すべきであろうと思います。從つてそういう御指摘の點において、もしそれが必要ならば、そこに專門部會というものを設けられることは差支えないと考えております。
#21
○大矢委員 それで非常に明らかになつたのです。それでは指定炭鑛と普通炭鑛の區別がありまするが、これは政府が資材、資金その他について取扱いを同一にするのか、區別をするのか、これは一方には非常に嚴重な監査があり、命令權があるのでありまして、これを同じにするということが私はどうかと思う。必らずそこに差異があろうと思うが、この點を私は明らかにしておきたいと思う。
#22
○平井(富)政府委員 資材、資金の配分の問題でございますが、指定炭鑛の指定の進行のぐあいにもよるわけでありますが、元來資金、資材の計畫といたしましては、全生産に要します資金資材、いわゆる全炭鑛の資金資材というものを明確にいたさなければならぬのであります。從いまして、指定炭鑛以外の一般炭鑛につきましても、指定炭鑛と同様に、やはり必要がありますれば報告を徴し、あるいは現地に臨みまして檢査をいたし、あるいはまた帳簿書類というものは整然として記載しておかなければならぬということにしてございまして、資金資材の所要額及びその使途等につきましては、十分必要に應じて監査し得るということにもなつておる次第であります。從つて指定炭鑛と一般炭鑛との間に、そこに政府の關與の程度は違つてまいりまするが、資金資材の政府としての計畫の性格上、また全生産を維持するという建前からいいましても、當然全炭鑛の分について、政府の強力な助長斡旋あるいは計畫というものを立案していくわけであります。その點につきまして、必要な資材資金というものが、指定炭鑛のみに集中されまして、炭鑛の生産がそのために減少するということが、かえつて全生産を少くするというおそれもございますので、特にその點につきまして、地方管理委員會については非指定炭鑛からも、やはり勞資の代表者を入れまして、その間に調整をはかつていきたいと考えておる次第でございます。
#23
○大矢委員 それでは指定炭鑛と普通炭鑛の間に取扱いの差別がない。そういうことが必要であるならば、それは地方管理委員會なら地方管理委員會に諮つて、それをきめるから、やはり必要と思うところは十分やり得るのだ、こういうような答辯だと私は解釋するのであります。ところが、私は戰後國内において少い資金資材を、重點的に炭鑛にこれを増産のために振り當てる計畫というものが、今度の炭鑛事業内においても、私は行うべきだ、總資材の少い、限りのある資金に對して、總花的に全部をよくするということは、結局みんな不十分にするということだ。從つて私はこれは計畫生産には非常な障害になると思います。私はむしろこれは必要なものにはうんと重點的に援助あるいは資金もまわして、いわゆる本法の増産の目的を達成するために、炭鑛事業内の傾斜的なそういう考慮が拂われることは當然だと思います。同じようにされれば、結局またみなが不自由しなければならぬという結果になつて、指定炭鑛、非指定炭鑛と區別をされると、ほんとうの計畫生産というものは、私は不可能な結果になりはせぬかということを心配するのであります。その點をさらにもう一度私の解釋が正しいかどうか、お尋ねいたします。
#24
○水谷國務大臣 ただいまの點でございますが、指定炭鑛におきましても、非能率なものもありましようし、また一般炭鑛におきましても、能率的な優良な山もあらうと思います。そこでこのたび商工省の案として閣議で決定いたしました炭鑛特別運轉資金融資要綱というものがありますが、それによりますと、融資申込みをなし得る炭鑛は、資金の著しく逼迫せるものであつて、左の條件のいずれかを充足するもので、(い)(ろ)(は)とありまして、(い)は、本年度第二・四半期の生産能率が前年同期に比し一割以上向上せること。(ろ)、石炭非常増産對策に掲げる三作業方針のいずれか、またはこれに準ずる作業方式を實行し生産效率の向上につき明確なる團體協約の成立せること。(は)、上期において三千萬トンペース生産割當を完遂すること。大體こういうことが基準になりまして、資金資材が配分されるものである。このように考えておる次第でございます。
#25
○大矢委員 どうも私の尋ねるところに答辯がはつきりしませんので、得心がいかないのでありますが、結局これは區別するということになるのか、しないということになるのか、その點が明瞭でない。
 次に四十三條の協力命令の中に、炭住の敷地の問題がはいつておるか。これは私ども現地に參りまして、大手筋は別でありまするが、山口あるいは九州の小炭鑛に參りますと、炭住の敷地の問題について、なかなか複雑で、思うようにいかない。そこでこの協力命令の中に、私は何遍も讀んでみましたけれども、土地の問題については命令が出し得るのかどうかということが明瞭でない。この點をひとつ。土地の問題がはいつておるのかいないのかということ、それから炭住九十七億圓の豫算のうち、來年度どのくらいはいつておるのかということも合わせて御答辯願いたい。
#26
○平井(富)政府委員 この法律の協力命令の中には、土地の收用あるいは使用につきましては、命令を發令するということは豫定いたしておりません。その理由は、土地の收用につきましては、農地調整法との關係がございまして、一方的にこの法律で土地の收用を行なつていくということも、實質上非常にむつかしい點もございますので、事實上それらの點を解決しながら、炭住に必要な土地の獲得に進んでいきたい。かように考えております。
#27
○大矢委員 農地調整法に關係のない所は、それではできるのかどうか。それがあるからできないのだということだが、ない所はそういう指令ができますか。全然はいつてないのならば、これを入れる意思があるのかないのか。
#28
○平井(富)政府委員 現在炭住關係で、いわゆる農地調整法に無關係で、土地のないために炭住が非常に遲れているような事例は少ないのではないか。大體今問題になつておりますのは、農地調整法との關係を調整する、こういう點になりますので、むしろ命令の問題よりも、農地調整法に發令というものと、炭住の敷地と調整していくということで、實質的に問題を解決し得ると考えております。
#29
○大矢委員 これを入れるということについての御意見はどうでございますか。
#30
○平井(富)政府委員 土地につきまして、―特に農地調整法と關係のない土地につきまして、收用するという點を、特にこの法律に入れる必要もあるまい。かように考えております。
#31
○大矢委員 この炭住資金としての九十七億圓、このうち來年度でいくら計畫し、豫算はどのくらいをとつているか、それをお聽きしたい。
#32
○吉田政府委員 先ほど御配付いたしました資料におきます炭住の九十七億、あれは來年一年間に使用いたします資金の總額でございます。
#33
○大矢委員 大體私の尋ねるところは以上でありますが、この問題を施行するにあたりまして、私が申し上げましたように、年限の問題と、それから石炭行政の弱體を強力にするということの希望を、私は強く政府に要望する次第であります。私の質問は以上で終ります。
#34
○伊藤委員長 次に質疑者深津玉一郎君
#35
○深津委員 この法案が出ましてから、もはや一箇月以上にもならんとして、われわれ委員は勉強をしているし、また政府委員各位にも非常に御努力していただいていることは、私は裏心より感謝感激する次第でございます。しかるにこの法律が出まして、ある程度のところまでは、私たち委員として納得ができるのですが、その程度を越しますと、ただいまの大矢さんの質疑に對しても納得のできぬ點が多々あるということを、私は痛切に感ずる次第でございます。ゆえに、この答辯を政府がはつきりしていただければ、おそらく伊藤委員長のおつしやつているように、早く審議ができると思いますから、この點を伊藤委員長も十分お考えの上に、政府に明確な答辯を私は要求する次第でございます。ただ委員の質問が長くなるということは、政府の答辯いかんによるということを、私はこの際前もつて申し上げておきます。早くこの審議を終るには、政府の御答辯をしつかり率直に答えていただけるように、切に伊藤委員長に、この點を申し上げておきます。
 つきまして、この法案を實施するにあたつて、この増産がすなわち眞に政府がおつしやるように、三千三百萬トン以上の出炭が、來年からできるということを、たびたび聽いているのですが、このできるというはつきりした根據のある數字を、ひとつこれは商工大臣でなしに、平井政府委員に、この數字を私に即刻報告していただきたいと思います。
#36
○平井(富)政府委員 國管によつて三千三百萬トン以上の生産が可能であるという數字を示せ、こういうお話でございますが、從來からしばしば申し上げておりますように、この國家管理法は一つの組織法であります。三千三百萬トンに必要とする資材、資金の面について考えますれば、結局この國家管理という組織を通じてやることが、その資金資材のわくの獲得及びこれの現物化、こういうものに對して、國管をやらぬ場合に比較して、どつちが有效に動き得るかという點によつて、三千三百萬トンの計畫が達成されるかされないか、國營による方が達成しやすいかしにくいかという點がきまつてくると存じます。從つて國管が組織法であります關係上、先般閣議で決定されました各種の増産措置、あるいは今後さらに状況に應じまして打たれると豫想されますような増産措置が、この國家管理という組織を通じて、より有效に働き得るのじやないかというように考える次第であります。從つて國管をやつたために、數字的に從來よりもあるいは一割増産できたというような性格のものでなく、國家管理というものの組織を通じて増産措置を講じていくことが、増産に對してより有效かどうか。こういう問題であろうかと考えておる次第であります。その問題につきまして、從來から商工大臣あるいは政府委員からるる申し上げておりますような理由によりまして、この國家管理の施行によりまして、より有效に増産が進め得る。かように考えておる次第でございます。
#37
○深津委員 それでは三千三百萬トンという數字はないのですか、あるのですか。私はあると聞いておるから言つておるのです。あつたらそれを出してください。
#38
○平井(富)政府委員 來年度三千三百萬トンという政府の生産計畫は、これによつて現在三千三百萬トンを達成しようというふうに、私どもは努力しておる次第であります。
#39
○深津委員 それじやそいつの數字を見せてください。
#40
○水谷國務大臣 國管が通りますれば、政府は來年度の經濟情勢とにらみ合わせまして、三千三百萬トンということを策定し、それが石炭局を通じて各山へいきまして、そして生産協議會におきまして、それぞれどの程度に數字がなるかということを檢討いたしまして、大體三千三百萬トンという數字が出てくるのでございますから、今政府が生産協議會の意向も聽かずに、あの山はこれだけ、この山はこれだけということを言うことは、いわゆる法の精神から見ましても、矛盾した間違つた點であろう。このように考えております。
#41
○深津委員 その點は私も幾分了承できるのですが、しかし、これをつくる根據の三千三百萬トンというのは、石炭廳で御計畫になつた數字だと思いますから、その計畫の御數字を石炭長官ぜひ出していただきたい。
#42
○伊藤委員長 靜肅に願います。
#43
○渡邊(誠)政府委員 ただいまの三千三百萬トンの地方別の内譯の數字については、資料を提出したいと思つております。なお……。
#44
○深津委員 炭鑛別にこれをお願いしたいのです。これは數字は必ずあると思うのです。なかつたら三千三百萬トンという數字は、私たちは納得ができないのです。それで申し上げるのです。
#45
○水谷國務大臣 それはさつき申し上げました理由によりまして、炭鑛別に數字を示すことはできません。
#46
○深津委員 まことにあつかましいようで申しかねますが、私はこの數字に根據がないということならないでいいが、あるというからこの數字をぜひ出していただかなければ、私は納得がいかないのです。保留することはできませんから、どうかこの點だけは、ひとつ商工大臣我を折つてお出し願えぬでしようか。
#47
○水谷國務大臣 我を折るとか折らぬとか、そういう面子とか、そういうような問題ではございません。大體これまでも繰返して御説明申し上げましたように、來年度の日本經濟の情勢をばにらみ合わせまして、大體これだけのカロリーで三千三百萬トンというものが絶對に必要であるということを、一應策定いたします。それが地方別に流れていきまして、そうして生産局長が各山に指示をいたしまして、生産協議會できめていただくということになつておりますので、政府といたしましては、大體それらの集計が三千三百萬トンにはなることは期待しておりますが、場合によればあるいは多少減るかもわからないし、あるいはまた殖えるかもわからぬのでございます。從つてそういうような各山々のいわゆる數字をば、今出せということは、何のために生産協議會をやつて、下から盛上るところのいわゆる勸勞意欲を振興さすかどうかということがわからなくなるのでありまして、私は深津さんが我を折つてもうこれ以上御追究にならぬようにお願いいたします。
#48
○深津委員 私は生産意欲を増すためには、たとえばこれだけの報奬物資があるといつても生産意欲は増せぬですから、初めにこの山は何トン、この山は何トンという數字がなけらねば、この計畫は私は根底から覆えると思いますから、それで私はよくその事情を知つておりますから、この三千三百萬トンの數字がまるきり石炭廳にないということはないと思います。また生産協議會へかける資料もあるだろうと思いますから、その資料がない先に、これをすつたもんだやる必要はないから、この數字をひとつ石炭長官必ず私はあなたのところにあるということを知つておりますから出してください。水谷商工大臣はおわかりにならないのが當然だと思いますが、私は多少炭鑛のことに經驗をもつています。その炭鑛を扱つている石炭廳で、この資料がないということは、私はどうしても言わせない。
#49
○渡邊(誠)政府委員 お答えいたします。三千三百萬トンどういう根據で出るか、三千三百萬トン以上の出炭をする能力が、現在日本の炭鑛にあると信じております。おそらく全國の炭鑛の力というものを炭鑛に御經驗のある方方がお考えになれば、三千三百萬トン以上の出炭がなし得る力を炭鑛がもつておるということを、多分御承知だろうと思います。しかしながら、どれだけにおさまるかというのは、明年三千三百萬トンを掘るだけでは困るのでございまして、先行き順次増産を續けて、日本の國の所要を充たすというための掘進、あるいは補強というような作業を、どの程度して、順次増産の形にいくかという、いわゆる掘進と採炭の調整を考え合わせた場合に、三千三百萬トン程度の力の出炭が明年の出炭として、翌年の出炭に對して最上の數量であろう、こういうふうに考えられるのであります。なお出炭につきましては、炭鑛の過古のそれぞれの實續というものに基きまして、各地方でそれぞれの炭鑛が考えているのでありまして、そういう地方ごとの合計をいたしました實績というものを根據にして、中央としては生産計畫を立てるということは當然のことだと、私は考えているのでありまして、その數字の地方別の合計が三千三百萬トンになる。こういうことを御提出してあるのであります。
#50
○深津委員 掘進と採炭によつてそれが出るということは私も知つています。そんなことを私はお聽きするんじやありません。それは私をばかにした話だと思います。掘進と採炭でなくて出ますか、そんなことがわからぬと思つていらつしやいますか。それはあなたのおつしやる詭辯というほかに方法はない。それよりも地方別にそれがあるというなら、その數字があるからその數字を出してくれろ、國管の問題でなしに、増産の問題でもこれですよ。三千三百萬トンとか、五箇年計畫というような數字まで立てておるじやありませんか。いい加減に地方別にやるのだつたらデスク・プランで何にもならぬじやないですか。ですから地方別でなしに炭鑛別で必ずわかる。これがわからないような人が石炭廳のお役人と私は思えないから聽いておるのです。一つこれはどうしても私は出していただかなければ納得ができませんから、出していただけませんか。
#51
○渡邊(誠)政府委員 各地方別の過去の實績を根據にして、將來の資材資金、あるいは勞働能率を考え合わせまして將來の出炭計畫を立てるのが通常の姿だと考えております。その結果に基きまして、需要とにらみ合わせ、そういう結果に基いた數字を地方の炭鑛の力と比べ合わせておちつかせる。こういう形に出炭計畫は立つていつておると思います。
#52
○深津委員 それでは共同責任になつてしまつて、山々は張り切つて仕事ができませんよ、それは渡邊さん、各山々にこれがなきやだめです。それは將來もつくらないのですか、各山々に……。
#53
○渡邊(誠)政府委員 大體山々の計畫というものは當然できますが、現在炭鑛では、明年度は全國といたしまして三千三百萬トン程度の出炭になるということを承知いたしております。本年度の出炭の状況と比べ合わせまして、およそ自分の炭鑛はどのくらいな増加をはからねばならぬという明年に對する目安をつけるておると私は思つております。なお各炭鑛は、それぞれの姿で明年の計畫をおそらく現在もつておると思いますが、その數字をそのまま採用いたすことが、はたして適當であるかということ、本年の現在までの經驗に基きまして、いろいろな要素に基きまして、炭鑛自身の出炭計畫は、極力確實な、きわめて手堅い計畫を立てられるのが、現在の炭鑛の状態だと思います。そのままではとうてい現在の經濟状態を乗り切つていくだけの必要な出炭には達しない。そこで需要あるいは他の面から見た力というものと、炭鑛それ自身が計畫しておるものとの調整をはかるというところで、各山の出炭計畫がおちつくのだと考えております。
#54
○深津委員 それでは自由主義の掘り方とちつとも違わんじやないですか。これは大體計畫經濟でいく仕事だと私は思うのですが、今渡邊さんの御説明を聽くと、自由主義か計畫經濟でいくのか、はつきり私はつかめないから、それで委員としましたならば、どうしても各山にそれだけの劃當量をきめて、そうしてそれに要する資材は、それじやどういうふうにするのですか。出たらやる、出なかつたらやらぬ、こういうふうでいくのですか。
#55
○渡邊(誠)政府委員 資材は明年度の目安といたしまして三千三百萬トンに合わして、一應明年の計畫を立てております。それに基いて必要な時期に、それぞれの寸法品種に合わしたものが供給されることになると思います。結局ただいま申し上げましたように、資材はおそらく炭鑛自身といえども、それぞれの寸法あるいは品種に合わした詳細な數字はあるまいと思います。それは御承知の通り、炭鑛の作業のことでありまするから、いろいろな變化が起きて、工場と趣きを異にいたしておりますので、できるだけ近い時期に、そういう精密な計畫を立てたい。おそらく現在の場合といたしまして、明年度の山別の計畫というのは、本年の十二月ころにきめられると思つております。
#56
○深津委員 十二月に必ずきめますか。
#57
○渡邊(誠)政府委員 こういう形になつております。大體炭鑛の方として、どうしても掘らぬものを掘れといつても掘らないだろうと思いまするが、しかしながら、需要というものの大體の力を見合わせまして、そうして炭鑛の方がぜひそこまでいくようにということを炭鑛に指示をいたすわけであります。
#58
○深津委員 あなたがそういうお考えでしたら、それでは至上命令でなく、自由にやらしたらどうですか。これは水谷商工大臣の立場じやない。渡邊さんの説明について私は納得がいかないのです。だからこう點は、政府がまず命令でいくなら命令ではつきり何萬トンの計畫、三萬トンの計畫、あるいはこれば十萬トンの山というふうに、計畫がなければならないと思うのです。しかしどうしてもないとおつしやいますれば、これ以上お衡きしたところが、これは渡邊さんもお困りだろうし、また商工大臣もお困りだろうと思いますから、この點でがまんいたしますが、十二月は必ず出しますね。この點ひとつはつきり答えていただきたい。
#59
○渡邊(誠)政府委員 十二月に必ずできるということを、はつきりただいま申し上げるわけにいかぬと思います。これは同じことをたびたび申し上げるようでありますが、やはり政府の命令一本で炭鑛をただ強制するのみで出炭ができるとは考えておりませんので、やはり勞働者も、また從業員も、みな納得してもらうために、十分な時間を與え、また十分揉んでもらうということが必要な措置だと考えております。
#60
○深津委員 いや、私はお苦しい點もよく知つておつて説明を求めるのは、いささか失禮だと思いますが、要するに國家管理法を斷行する前に、これくらいの計畫をあなた方に立てていただきたかつたのです、そうすれば、水谷商工大臣がこんなに汗だくになつて出てこなくても、あなたの説明で十分納得ができると思います。私は水谷商工大臣が一人で國家管理をやろうと思つて一生懸命になつておるから、むしろそれ以上に渡邊さんや平井さんあたりも十分練つて、そうしてこの案に臨んでいただきたかつたから、前もつてこれを申し上げたのでございますが、しかしこの三千三百萬トンの數字がそういう事情でしたらやむを得ませんから、どうしてもこういうことをする場合には、この次には水谷さん、どうかひとつ前によく計畫を立てて實行していただきたいと、私は御忠言申し上げます。大體今日はこれくらいにして、私は終りたいと思います。
#61
○伊藤委員長 深津君は質疑はそれで全部終了でございますか。
#62
○深津委員 そうじやありません。
#63
○伊藤委員長 まだ開會をいたしまして一時間經ちませんので、先ほど生越委員からも本委員會にとかくの誤解を受けないようにという發議がありましたので、委員長も委員會が大いに能率をあげ、その能率を通じて委員會の權威をあらしめて、そういう誤解のないようにしたいと、こういうように考えておりますので、いま二、三十分ひとつ深津君に御繼續をお願いいたします。
#64
○深津委員 いや私は先ほど申し上げたように、簡單に説明してくださればできるのですが、なかなかやつていただけないから……。
#65
○伊藤委員 理事會等で自由黨からの切なる御相談があつたそうでございまして、從いまして、明日は經濟力集中排除法の連合審査のために會議が開かれませんので、明日以後はひとつ一層御精勵をしていただくように、それを特に委員長からお願いをいたしておきます。
 本日はこの程度に止めまして、明後日午前十時から會議を開くことにいたしまして、本日はこれにて散會をいたします。
   午後零時四分散會
ソース: 国立国会図書館
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