くにさくロゴ
1965/10/28 第50回国会 参議院 参議院会議録情報 第050回国会 運輸委員会 第2号
姉妹サイト
 
1965/10/28 第50回国会 参議院

参議院会議録情報 第050回国会 運輸委員会 第2号

#1
第050回国会 運輸委員会 第2号
昭和四十年十月二十八日(木曜日)
   午後一時三十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     浅井  亨君     矢迫 秀彦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松平 勇雄君
    理 事
                江藤  智君
                金丸 冨夫君
                吉田忠三郎君
    委 員
                木村 睦男君
                谷口 慶吉君
                堀本 宜実君
                相澤 重明君
                大倉 精一君
                木村美智男君
                瀬谷 英行君
                矢追 秀彦君
                岩間 正男君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  中村 寅太君
   政府委員
       警察庁交通局長  高橋 幹夫君
       通商産業省軽工
       業局長      伊藤 三郎君
       運輸省自動車局
       長        坪井 為次君
       運輸省航空局長  佐藤 光夫君
       消防庁次長    川合  武君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       労働省労働基準
       局監督課長    藤繩 正勝君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○派遣委員の報告
○運輸事情等に関する調査
 (陸運行政に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松平勇雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日付をもちまして、委員浅井亨君が辞任され、その補欠として矢追秀彦君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(松平勇雄君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 まず、先般の委員派遣の報告を聴取いたします。
#4
○吉田忠三郎君 北海道班の視察報告をいたします。
 派遣されました委員は、木村睦男委員、木村美智男委員と私の三人であります。
 派遣期間は、九月十三日から十七日までの五日間で、現地における調査並びに視察個所は、陸運局、海運局、管区海上保安本部、管区気象台、海洋気象台、千歳、函館、札幌、帯広の空港及び航空保安事務所、国鉄北海道支社、札幌、釧路及び青函鉄道管理局、日本鉄道建設公団札幌支社、ニセコ国定公園、登別、洞爺、定山渓地区における観光諸施設等であります。
 各個所におきましては、それぞれ所管事項及び要望事項を聴取いたしました。
 以下、現地における諸問題のうち、空港整備、観光諸施設の整備状況及び国鉄経営状況を中心に視察の結果を重点的に報告いたします。
 なお、受領いたしました詳細な資料と陳情書は、調査室に保管してあります。
 まず、道内の空港整備について申し上げます。
 道内における空港は千歳ほかの十空港であることは御承知の通りでありますが、千歳空港を除いては、整備不十分であることを指摘せざるを得ないのであります。
 すなわち、滑走路はいずれもDC3またはCV240等のレシプロ中、小型機を対象とした千二百メートル以下のものであり、計器着陸装置はなく、定期運航用としては、夜間着陸もできず、また除雪対策も不十分であると思われます。
 今回視察しました札幌、凾館空港については、夜間離着陸施設の整備について、また帯広空港については、二種空港への昇格、帯広−東京間定期航空路線の復活及び航空大学分校設置等を中心として、関係地方自治体、各航空保安事務所及び航空会社より強い要望がありました。
 なお、空港施設の整備と関連した道内におけるローカル航空路線の運営状況について報告いたしますと、一部の路線については最近の航空輸送需要の急増に伴い輸送実績が向上しておりますが、反面大部分の路線については旅客の座席利用率についても低位であり、この結果企業収支が著しく悪化しておるとのことであります。これはローカル空港の整備は、それぞれの航空路線の輸送需要の推定及び運航量等に対応して行なわれるべきであることはもちろんのことでありますが、他面国内航空運送事業者の過当競争の防止及び企業合理化等を中心とした国内航空交通政策の一環としての抜本的施策を強力に講ずる必要があろうかと思われます。
 次に、観光諸施設の整備について申し上げます。まず、御承知の通り、観光基本法に基づく国際観光地及び国際観光ルートが昨年観光対策連絡会議において内定されましたが、近く観光政策審議会から昭和四十一年度を初年度とする国際観光ルート整備五カ年計画案が内閣総理大臣に答申されるやに聞いておりますが、道内関係では周遊ルートとして北海道ルートと縦貫ルートとして東京−北海道ルートがそれぞれ予定され、また総合的な整備を行なう国際観光地として札幌、支笏湖及び洞爺と、当面特に必要な整備を行なう国際観光地として大雪山、阿寒、凾館及び大沼が予定されておるのであります。
 なお、最近における著しい経済成長にともない、やや国民の生活水準向上等による観光旅行客の増加は、道内においても全く例外でなく、逐年、旅行の大衆化に伴い、特に夏季においては、著名な観光地にこれら観光客が集中している実情であります。したがって、この際、国民の健全な観光旅行の普及発達を強力に促進するため、観光施設の整備をはかる等の諸施策を総合的に実施することが要望されるのであります。
 以下現地における要望を総括的に申し上げますと、まず観光行政機関の一元化をはかることとするほか、一般観光客の総合交通案内所を設立する必要があること、また従来観光客の宿泊施設としてのホテル、旅館に対する開銀、北海道東北開発公庫等の融資が比較的高級施設に限定されがちであるが、最近の観光客の大衆化等の現状にかんがみ、中級以下の宿泊施設に対しても融資ワクの増大、融資条件の緩和等の行政指導をはかられたい。さらに、道内における観光資源の保護育成及び開発をはかるため、道路、空港等の観光基盤施設並びに宿泊休憩施設等の整備を強力に促進せられたいとのことでありました。
 行政の一元化につきましては、現在、観光行政が各省庁にまたがり、統一的に行なわれていないため、総合的施策、措置に欠けるところがあるのは事実であります。たとえばニセコのごとく、国定公園に指定されたものの観光施設の整備がアンバランスであるという状態が各所に見られます。かかる現象を見まして、行政一元化による総合的開発の必要性が痛感されるのであります。
 次に、国鉄の経営状況について申し上げます。まず、支社管内における国鉄第三次長期計画に基づく輸送改善計画は、幹線輸送力の増強、安全対策の強化、雪害対策の充実を骨子とするものでありますが、とりわけ電化と複線化は、道内産業経済の発展に即応し、かつ輸送力増強及びサービス向上にとって最も著しい効果をあげることが期待され、しかも北海道民あげての願望でもありますだけに、最重点的に推進したいとのことでありました。
 なお、この際、日本鉄道建設公団関係について一言つけ加えますと、御承知のごとく、昨年以来支社管内における重要工事として着工中の石狩−十勝連絡線建設は、一応工事が円滑に進捗中でありまして、四十八年十月に営業開始予定とのことでありまして、その他現在着工中の新線建設については、地元ではいずれも早期完成を強く要望しており、特に白糠線の工事については足寄側からも着工するよう希望しております。
 また、国鉄の経営状況に関連するものとして、国労北海道本部から、安全運転確保の見地から、十月のダイヤ改正にあたって必要要員を確保すること、北海道の特殊事情による職場環境及び福利厚生施設の予算の大幅増額をはかること、特殊日勤勤務の解消、中小都市における高架の実現等について、参議院運輸委員会においても十分配慮されたいとの陣情があました。
 次に、以上申し上げました問題点のほか、運輸省地方機関より聴取いたしました要望事項のうちおもなものについて申し上げます。
 まず、各地方機関に共通の問題点として、特に庁舎及び道内の気象条件に対応した職員宿舎の整備並びに要員確保があげられるのであります。
 最初に、海運局関係について申し上げますと、離島航路に対する国の助成強化について、第二に海上保安関係は、遠洋救難用大型巡視船及び航空機の配置について、第三に気象関係は、帯広及び岩見沢両測候所の地方気象台への昇格、農業気象観測の実施並びに火山観測要員の確保等について、いずれも四十一年度予算編成に際して現地の意向を十分に配慮せられたいとの要望がありました。
 最後に、各地において受領しました陳情の要旨について申し上げます。
 まず第一は十勝総合開発促進期成会から十勝港、帯広空港整備等について、第二は後志総合開発期成会から函館本線輸送対策強化、海上保安施設の整備充実等について、第三は北海道旅館環境衛生同業組合等から観光事業の振興と地方開発等について、第四は洞爺湖保勝会から有珠山とその周辺の観光開発について、第五は帯広市長から帯広駅の貨物駅及び操車場を中心とする国鉄施設帯広地区改良等について、第六は蘭越町長から函館本線複線化及び倶知安町長から蘭越ニセコ倶知安線道路改良等について、第七は登別町長から登別及びカルルス温泉地区の観光施設整備促進について、第八は熊石町長からユースホテル建設について、それぞれ陳情がありました。
 以上で報告を終わります。
#5
○金丸冨夫君 委員派遣新潟班の御報告をいたします。
 派遣委員は私と岡委員の二人で、九月十三日から四日間にわたり、新潟港の整備状況、国鉄新潟支社管内の国鉄運営状況並びに新潟地震による国鉄輸送施設の復旧状況を視察し、次いで新潟所在の運輸省地方機関より所管事項並びに要望事項の説明を聴取し、佐渡に渡り佐渡空港の運営状況を調査してまいりました。御承知のように、新潟地方は、昨年六月十六日の地震により、一般産業施設をはじめ、港湾、鉄道、市街地とも非常なる災害を受け、その損害はばく大なものでありましたが、復旧に対しては、地元関係者の並々ならぬ努力により、現在目ざましい回復をいたしております。その実情に接し、まず関係者の努力に対し心からの敬意を表し、以下、港湾、国鉄、空港の各事項別にその概要を簡単に御報告申し上げます。
 まず、新潟港の整備復旧状況についてでありますが、陸上と海上からその実情を視察いたしました。地震による港湾施設は甚大な被害を受け、目下鋭意その復旧工事が行なわれていますが、直轄災害については、昭和三十九年度において十六億五千万円をもって北埠頭、南埠頭、東埠頭及び水産物揚げ場等の復旧工事が行なわれつつあり、その一部を完了、引き続き四十年度には残事業を十二億六千万をもって完了するとのことでありました。なお、補助災害については、信濃川筋の物揚げ場、護岸等を昭和四十年度工事費二十七億円をもって全事業の九〇%の復旧をはかり、四十一年度までには完了させる予定とのことで、また背後低地帯の地盤かさ上げ事業については四十一年度までに事業費十七億円をもって全事業を完了するとのことでありました。
 以上のように、地震による新潟港の災害復旧事業はきわめて順調に進んでおり、非常に心強く感じた次第であります。
 新潟港は、裏日本における貿易、交通上の要点で最も重要な港であり、地元としては将来の大陸との貿易拡大に対しても非常な期待をかけておられるのであります。港湾整備五カ年計画によれば、昭和四十四年の取り扱い貨物量は八百四十万トンが見込まれ、これに対応する港湾整備が進められておるのであります。新潟港は、御承知のように、河口港であり、土砂の堆積が激しい上に、地盤沈下という悪条件もあり、加えて今回の地震は地元に大きな被害をもたらしており、政府としても今後新潟港の復旧整備並びに東港の開発については一そうの努力を払われるよう要望したいと思います。
 次に国鉄関係について申し上げます。
 新潟支社管内もまた地震による被害は甚大なものであり、特に新潟地区が最もはなはだしく、次いで震源地に近い羽越本線地区が大きく、被害は管内全域にわたり、ばく大な損害を受けたとのことでありました。当時の被害状況を収録した「新潟地震災害記録」という資料が提出されましたが、それを見ますと、当時の被害がいかに惨たんたるものであったかよく理解できるのでございます。
 災害復旧に対しては、支社の総力をあげて当たられ、きわめて適切な措置がとられたのでありますが、最も被害の大きかった新潟地帯の貨物駅は壊滅状態となり、その主力の万代駅は復旧困難で廃止駅とされたのであります。現在沼垂駅を中心に小口、車扱いの混合作業が行なわれておりますが、港湾、工場等の復旧に伴い、新潟地区の貨物輸送体制は早急な整備拡充が迫られており、国鉄としても、沼垂駅等の整備を促進するとともに、新貨物駅の早期実現をはかる等、積極的対策が講じられている現状であります。
 なお、支社管内事情については全般にわたり詳細な説明が行なわれましたが、第三次長期計画の実施とその資金調達について万全の措置を講じてもらいたいとの強い要望がありました。また、支社の当面の課題としては、裏縦貫線の複線化促進、新潟操車場の拡張、越後線の増強、直江津−宮内間電化の促進の四点について重点的に施策を講じていきたいとのことでありました。
 次に、新潟所在の運輸省地方機関からの要望事項について申し上げます。新潟陸運局からは、中小私鉄振興策の必要性と、陸運事務所を陸運局の下部機関にしてほしいとの要望があり、新潟海運局からは、新潟県は全国第三位の船員供給県であり、船員教育機関の誘致についての要望があり、第九管区海上保安本部からは、新潟港の海上交通事情の激化に対処するための信号所設置についての強い要望がありました。
 新潟地方気象台からは、通信施設の整備についての要望がなされました。
 ここで地元からの陳情について一言触れてみたいと思います。新潟地方通運事業連盟より、地区の貨物輸送力の増強及び通運事業運賃料金の早期是正についての陳情がありました。これは、さきに述べたように、新潟地区の国鉄貨物駅地帯の壊滅的打撃によりいまなお貨物輸送上幾多の支障を来たしており、新貨物駅の早期実現と沼垂駅周辺の道路改良促進及び日本海沿岸地区縦貫線の輸送力増強についての強い要望であり、通運料金未改定駅の早期是正を実現してほしいとのことでありました。
 次いで、新潟地方鉄道協会より、中小私鉄振興についての陳情がありました。これは、最近の地方中小私鉄は収支採算がきわめて悪く、経営上憂慮すべき状態であり、これが救済のための具体策を早期に実現してほしいとのことでありました。
 また、運輸省労働組合新潟支社執行委員長より、陸運事務所の運輸省直轄化と地方委譲反対についての陳情がありました。
 最後に、佐渡空港について御報告いたします。佐渡空港は第三種空港で、新潟県が管理者となっており、昭和三十四年から三十七年にかけ国費約一億三千万円をもって建設されたもので、滑走路は千百メートルになっております。現在国内航空によりヘロン機をもって新潟−佐渡間一日四便が不定期で運航されています。しかしながら、この運航は航空法第七十九条のただし書き条項による運航であります。すなわち、「飛行場でないところに離着陸する場合は運輸大臣の許可を必要とする」条項を適用しての運航で、このことは、佐渡空港が飛行場としての資格要件をいまだ満たしておらず、やむを得ず運輸大臣の許可による運航を長期間継続している現状になっているのであります。われわれの今回の視察に際しては、県の代表者、地元両津市長はじめ関係町村、新潟航空保安事務所長等の関係者が空港に集まり調査に協力せられました。佐渡空港が正規の空港として供用開始せられるについては、あらためてその道の調査を要するものと考えられます。われわれの見るところでは、少なくとも進入表面上にある建物四戸及び付近の森が明らかに障害物件となっており、それを除去しない限り正常な空港としての検査に合格しないものと思われますので、県及び地元関係者に対しすみやかにこれを除去するよう現地において強く要請したのであります。当事者としてはその趣旨を十分了承せられたものと思っております。一方、国内航空としては、ヘロン機を近く廃止し、大型化する計画であるといわれており、この面からも佐渡空港としては整備を急がねばならない状況に置かれておるのであります。いずれにいたしましても、かかる変則的な空港運営が長期間継続されていたことは、はなはだ遺憾なことであります。幸い関係者においても前向きな姿勢で本問題解決の方向が打ち出されたのでありますから、われわれといたしましては、この際航空局に対し、すみやかに正常な空港として供用開始ができるよう万全の措置を講ずるとともに、当該路線における航空機の運航が確保されるよう積極的行政指導を行なうことを強く要請するものであります。
 以上をもちまして御報告を終わります。
#6
○江藤智君 それでは、東北班の派遣報告をいたします。
 派遣されました委員は、松平委員長及び瀬谷委員と私の三人であります。
 派遣期間は九月十三日より十六日までの四日間で、宮城、山形及び福島の各県を回り、現地における運輸省地方機関の管内事情、国鉄の運営、鉄道新線建設状況等の聴取並びに港湾施設、空港施設等の実情を視察調査してまいりましたので、各地の状況及び要望事項等について御報告申し上げます。
 まず、東北海運局からは、海上輸送の一般概況等について説明を聴取いたしましたが、話題の中心となった点は、旅客定期航路のうち六六%を占める離島航路が島民の足として重要な役割りを果たしているので、その経営基盤の強化をはかる必要があること。また、造船事業者数は百二十の多きにのぼっておりますが、そのうち百十五は木造船業で、その経営規模はまさに小企業というべきもので、業績は横ばいないし微減状況であり、今後技術の向上、経営の合理化、企業の集約化等が課題として残されていることであります。これらの点につきましては、離島航路並びに代船建造に対し強力な助成処置の要望がありました。なお、要望事項として、海事関係の合同庁舎を塩釜、青森、釜石、酒田及び秋田に建設促進されるようにとのことであました。
 次に、第二管区海上保安本部からは、当管内においては、東北開発の促進と水産業の活発化に伴い、主要港における各種船舶の交通はますます増加の一途をたどり、また、東北地方の地理的条件、海象条件等悪条件が重なって、年々多数の悲惨な海難が発生しており、他方、最近日本海沿岸においては不審船が出没して、海上における安全の確保と治安の維持の必要性が増大しておるとのことでございました。この情勢下における対策としては、第一に、海難救助のため海難多発海域である太平洋沿岸の八戸に海難用自動方位測定局を設置すること。第二に、日本海沿岸における不審船は高速船であるため、酒田、秋田に高速二十三メートル型巡視艇各一隻を配置し、密航、密輸を含めた警備体制をさらに強化する必要があるとのことでございました。
 次に、第二港湾建設局塩釜港工事事務所からは、港湾整備の説明を聴取するとともに、塩釜港の視察を行ないましたが、塩釜港における港湾取り扱い貨物量は昭和三十九年に三百二十万トンに達し、このため大型岸壁の不足を来たし、その対策として、港湾整備五カ年計画に基づき、昭和四十年度には約四億九千万円の事業費を投入することとしております。
 次に、仙台地方海難審判庁及び仙台地方海難審判理事所からは、東北地方管内における海難事件の発生状況等について聴取いたしましたが、特に海難審判理事所における受理件数は年間約二千三百件にのぼり、調査未了のため次年度以降に繰り越されるものが約千件もあり、受理件数も年々増加の傾向にあるから、定員並びに旅費の増加の要望がありました。また、現在の庁舎は九十年を経過した旧兵舎あとで、老朽度もひどく、地震等の場合は倒壊の危険も考えられるので、庁舎を新築してほしいとのことでございました。
 次に、航空関係について申し上げますと、仙台航空保安事務所からは、現在の仙台空港は、滑走路千百五十メートルで、計器施設もなく、荒天に際しては欠航している状況であり、将来の旅客需要の増加等を勘案して、計器飛行の可能な滑走路二千メートルの建設を計画し、第一段階として滑走路千五百メートルを新設することとしているとのことでございました。また、山形県庁においては、東京−山形間の航空料金をすみやかに改定してほしいとの要望がありました。これは航空航路の当初予定が仙台航路を迂回して山形に入ることとなっており、その所要時間は一時間十分で、このため料金は五千八百円とされております。しかし、現実には、東京から山形まで直線航路をとり、その所要時間も五十五分で、距離的にも時間的にもほぼ同じである東京−仙台あるいは東京−名古屋に比較して約二千円の割高となっているのであります。
 次に、仙台陸運局からは、中小私鉄について全面的に収支が悪化しており、経費面では人件費、物件費の急騰による支出が増大する反面、運輸収入は旅客、貨物とも伸び悩んでおり、恒常的な経営難を打破し、鉄道保安施設の改善をはかるためには、運賃値上げのみにとどまらず、国庫補助率の引き上げ、固定資産税の減免等、国からの諸種の援助が必要であるとのことでありました。
 さらに、自動車行政上の問題として取り上げられたものに、福島交通株式会社の問題がございました。これは、福島交通株式会社の経営者内部において紛争が起こり、そのため組合との関係も悪化し、しばしばストライキ問題を起こして、県民の批判をも受けているものであります。これに対して、現在福島及び郡山を中心とする二社の新規免許の申請があり、各方面からこの二社に対する免許の陳情がありました。これについて、運輸当局としては、現在のところ道路管理者及び公安委員会に対して意見聴取中とのことでございます。
 次に仙台管区気象台からは、最近一般社会の気象業務に対する関心が急速に深まっており、その地理的位置及び産業形態などから、津波対策、水害対策及び主として農業対策のための季節予報に重点を置いて業務の運営を行ない、気象災害の防除につとめているとのことでございました。そして、現在気象レーダーによりカバーされていない地域として秋田地区が残っているので、ここをカバーするレーダーの設置及び通信施設の改善整備にいって要望がありました。
 最後に、国鉄及び鉄道建設公団関係について申し上げます。国鉄につきましては、東北支社及び仙台鉄道管理局等よりそれぞれ管内概況について説明を聴取いたしましたが、従来東北地方の鉄道は、施設の不足及び立ちおくれが著しく、ために最近における急激な観光客の増加、東北地方の経済活動の活発化等にとうてい追いつけない状態にあります。したがって、第三次長期計画では三千二十億円を投入して輸送力増強及び近代化をはかることになっておりますが、この計画が完全に実施できるようにとの要望がございました。また、地元各県からも、複線化、電化の促進、仙石線の通勤輸送対策、磐越東線の輸送力増強、会津線の近代化及び鉄道管理局管轄区域の是正等についての陳情がありました。
 鉄道建設公団につきましては、丸森線、野岩線及び只見中線の概況について説明を聴取いたしましたが、関係する地方公共団体より、これら建設線の推進についての強い要望がございました。
 以上簡単でありますが報告を終わります。
 なお、現地で受領いたしました各資料は、調査室に保管させてありますので、念のため申し添えておきます。
#7
○委員長(松平勇雄君) ただいまの各報告につきまして御質疑のおありの方は、順次御発言ください。
#8
○金丸冨夫君 派遣委員でありますが、佐渡空港に関しますいわゆる運輸当局としてこの善後措置及び今後の運航確保という点についての運輸大臣並びに航空局長の御意見を伺っておきたいと思います。特に、この九月をもちまして、国内航空のヘロン機が例年より早く打ち切りになり、それから例年開始されます三月も直ちに控えておるわけでありまして、御案内のように、新潟−佐渡航路は非常に旅客は多いのであります。この利用状況からして、必ずこの三月の問題になると思います。この問題を解決することは、結局この期間中にいまの障害物件の除去等一連の空港の整備促進ということにあろうと思います。大臣及び局長の御意見を伺っておきたいと思います。
#9
○国務大臣(中村寅太君) 佐渡の空港の問題は、ただいま金丸委員から調査報告がありましたように、地元でやります障害物を除去する工事が完成しておらないために支障を来たしておるのでございますが、すみやかにこれを取り除いて完全な空港の形を整えさせるように、地元と話を進めまして、できるだけ早い機会に地元の人たちの期待に沿うようにしたいと考えております。
#10
○政府委員(佐藤光夫君) 佐渡空港につきましては、御指摘のように、三十七度末の工事完成の際に障害物件の除去が完了していなかったために、変則的な運航をして、それが続いておったことは、まことに遺憾でございますが、航空局といたしましても、現地に障害物の除去を鋭意要請をしておりまして、その後新潟地震その他の事情がありまして延引していることはまことに遺憾でございますが、現地においても、視察の御報告がございましたように、一部すでに撤去、なお続いて撤去を進めておるという状況でございまして、今後ともこれの促進についてわれわれとしても努力をしてまいりたいと存じておる次第でございます。
 なお、御指摘のように、現在冬季の運航休止期間中にございますが、関係の航空会社を指導いたしまして、現在の滑走路延長でありましても安全かつ経済的な運航が可能な機種を選定いたしまして、明年春以降の運航を確保するように、われわれとしても努力を続けておる次第でございますので、その点も御了承いただきたいと思います。
#11
○金丸冨夫君 いまの御説明ですが、ヘロン機は、もうあれは使用できないということであったように聞いております。特にあとに代替すべき飛行機もないようなことを言っておりましたので、そういうことになれば、自然長い間やっておったものが取りやめということに相なる。一方あの地方の事情から考えて、新潟−佐渡間の旅客の利用率というものは、先般私どもが調査いたしました三宅島などとはもう雲泥の相違、比較にならないような、おそらく飛行機が動けば大いにもうかっておるというような航路を一億三千万円も払ってこしらえたものを、国としてもうそのまま三月にできるかできぬかわけのわからぬというようなことでは、これはちょっと済まされないのじゃないかというような気がいたしますので、この点については、ひとつ国内航空の会社におきまして、現状においてこの障害物等が取り払われるならば、これに応じて直ちにやれるようないわゆる措置を、航空局においてぜひひとつ考えていただきたいのであります。もう三月といえばすぐなんですが、いまの四戸残っておるというあの建物も、聞くところによれば農協の建物であってなかなかいろいろ問題があるそうでありまするが、とりあえずとにかく除去するということ自体は、ひとつ早く解決するというような方向に進んでもらいたいのと同時に、飛行機の手配等も、いまの状況において千百メートルの滑走路を利用し得る飛行機というものが手配せられておるかせられておらないかというようなことも、よくひとつ御調査願って、そして三月になって何も進んでおらないというようなことにならないように、行政指導をぜひひとつ進めていただきたい。お願いいたします。
#12
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘のように、日本国内航空で定期運送事業に使っておりましたヘロン機は、その耐用年数その他の状態からいたしまして、今回限りでこれをこの航路に使用することを廃止したいという意向を持っておるわけでございますが、それにかわります機種につきましても、われわれと会社との間に話を進めておりまして、一応日本国内航空会社といたしましてはこの路線を来春運航開始し得る状態になった場合には、現在裏側に使っておりますノールという二十九人乗りの航空機がございますが、これを就役させるべく積極的に検討を進めておるという段階でございますので、これらの使い方につきましても、われわれとしても積極的に地元の利便に応ずるように、こういう考え方を推進さしてまいりたいと思います。
 なお障害物の除去につきましては、まことに御指摘のとおりの状態でございますので、これの除去の主体であります新潟県等ともよく協議を進めまして、これを推進するようにいたしたい、こう考えておる次第でございます。
#13
○江藤智君 ただいま東北班の派遣報告にも触れてございましたが、私が福島交通の問題につきまして現地におきましてこれが相当な社会問題あるいは政治問題化いたしておりますので、いま少し現地の事情を御説明いたしまして、あわせて運輸当局の御意見なり、またできればこれに対しまして早急な処置をとっていただきたい、こういう意味で御質問をいたしたいと思います。なお瀬谷委員も終始御一緒でございましたので、私の不足している部分は、瀬谷委員からも御補足御質疑をお願いいたしたい、かように考えるわけでございます。
 で福島に参りまして、知事さん、県会議長さん、また福島市あるいは郡山市におきまする有力な代表の方々、この方々は新免を申請しておられる方々ではございますけれども、これらにつきましては、あるいは市長さんあるいは市議会の全会一致の議決をもってぜひ進めてくれろ、こういうことになっておりますので、大体福島あるいは郡山市の大多数の市民の方々の意見を代表しておるものだろう、かように私は考えたのでございます。また、労働組合の代表者の方もお見えになりました。同様に福島交通の問題についての御陳情があったのでございます。いずれもその趣旨は大差がございません。したがいまして、私は最も県民の意志を代表しておられるであろうと思います県会議長さんの陳情の要旨をもとにいたしましてお伺いをいたしたいと思うのでございますが、その要旨はすでにことしの四月十九日に福島県議会の中に設置されました交通対策調査委員会の委員長報告をもとにして議長さんが陳情をされたのでありまして、全文を読むことは省略いたしますが、簡単に要旨を申し上げますと、「本県バス事業は、福島交通、会津乗合、常磐交通の三社により運行され就中、福島交通は、その地域の大半を占め、交通上極めて重要な役割を有するにかかわらず、その経営の実態は、公営事業として県民の満足を得ていない実情にある。よって本委員会は、叙上の実情にかんがみ、且つ、道路運送法第一条の規定による公正な競争を確保することにより、交通事業の総合的発達を図る意味において、健全なる新交通機関の設立に対しては、県は積極的にこれを奨励し、県民福祉の向上を図るべきものであると決した。以上報告いたします。」この報告書をもって御陳情になりまして、そしてその具体的な事例につきましてるるお話があったのでございます。
 その事例につきましては、先ほど申しました各陳情者の方々のお話がほとんど一致をいたしておるわけであります。したがいまして、その内容をもう少し申し上げますというと、なぜ県民の満足を得ていないかということを要約いたしますというと、この会社の経営のやり方がきわめて非近代的でございまして、経営者の間におきましても非常な紛争が繰り返されておる。これにつきましては、訴訟事件になっておるようでございます。また労使間におきましても、常に紛争が絶えない、そのために経営のやり方も不十分でありますし、サービスも低下をしておる。それのみならず、いつもストライキなどの不安にさらされておる。したがって、こういうようなかっこうではわれわれ県民の足を確保することはおぼつかない。したがって、何とかこれに対して処置をしてくれ、こういう強い意見でございます。これほどの政治問題化しておる問題でございますから、おそらく運輸当局、監督の責任にある運輸当局といたしましても十分に調査をしておられることと思いますから、その間のいきさつにつきまして、まず運輸当局から御説明をいただきたいと思います。
#14
○政府委員(坪井為次君) ただいまの福島交通の問題が出ましたが、まず会社の概要を申し上げますと、設立の年月日は、大正六年九月六日でございます。資本金は、四億四千七百四十七万六千円、免許キロが二千九百八十一キロ、そのほか貸し切り事業を営んでおりまして、車両数が、乗り合いのほうが七百四十五両、貸し切り部門が八十六両、合計八百三十一両。それから輸送人員としましては、乗り合いが八千四百万、貸し切りが百四十二万。それから従業員の数が、乗り合い部門で二千五百四十二人、貸し切り部門が三百四十六人、その他を合わせて合計三千四百四十人、以上が四十年三月三十一日現在の数字でございます。
 次に、会社のただいま御指摘がありましたいろいろの問題につきまして、われわれのほうで調査しましたことについて御報告申し上げますと、役員の変動状況及び労使関係について、まず織田大藏氏の退陣と復活までの経緯、昭和三十八年十一月二十八日の定時株主総会で取締役会長織田大蔵氏が取締役を辞任しまして同氏の長男織田正吉氏が取締役社長に就任した。これは同父子の経営方針に関する意見の不一致と、会社内外における両派の対立とに基因するものと考えられる。その後大藏氏は種々の手段によりまして復活を画策したので、父子の不和はいよいよ激烈となり、一時は三浦義一氏のあっせんによる和解が成立したこともあったが永続せずに終わった。大藏氏は昭和三十九年九月中に自己所有他人名義の株式を自己名義に書きかえることに成功しましてその結果同氏名義の株式は会社発行済み株式数の七六%を占めるに至り、福島地裁に許可申請をしまして臨時株主総会を招集することとした。正吉氏派はこの事態に対処して正吉氏の社長辞任と児玉寛一氏――これは正吉氏の親友でございます――の社長就任を決定したが、三十九年十一月十日の臨時株主総会では大藏氏以下四取締役の新任と正吉氏派の五取締役の解任が決議され、大蔵氏が取締役社長として復活することとなった。これに対し児玉寛一社長は株主総会無効確認の訴えを提起し身分保全の仮処分の申請をするとともに、大藏氏を罪状三件について告訴した。
 大藏氏の復活に伴う労組の年末闘争について申し上げますと、三十九年十一月十八日、大藏氏は福島交通労組の会見申し入れを拒否したので、労組はスト権を確立し、翌日地労委に対して十一月三十日以降ストを行なう旨の予告をした。事態を重視した福島県議会は、交通対策調査委員会を設置し、調査に乗り出した。地労委は、十二月五日に至り職権あっせんを断念し、労組は翌六日に第一波の千四時間全面ストを実施した。八日に至り提示された地労委の調停案に対し、組合側は受諾したが、会社側は拒否したので、調停不能になって翌九日また二十四時間全面ストが実施された。十二月十日に、福島地裁でさきに申請中の児玉寛一社長の身分保全に関する仮処分を決定したので、本案の判決がくだされるまでの間は、従前の役員が会社運営に当たることとなり、この結果直ちに児玉社長と労組との団交が行なわれ、ボーナス支給について労使の合意が成立し、年末闘争は落着した。なお、大蔵氏は、十二月十六日に三億円の手形偽造事件について福島地検の取り調べを受けた。
 児玉氏の退陣から現在に至るまでの社内の状況と労組の夏期闘争。大藏氏は、昭和四十年二月二十二日に再び福島地裁の許可を得て臨時株主総会を招集し、小針暦二氏が取締役会長に、大藏氏自身は取締役社長に就任した。この結果児玉寛一氏ほか五名は小針会長と協定書を交わして退陣することとなった。その後四月五日の取締役会で小針氏の解任が決定し、小針氏は代表権を失うことになった。大蔵氏と小針氏との間の話し合いのもつれに起因するものと見られる。大藏氏はかねて約束していた小針氏への株式譲渡を一部だけしか履行しなかったといわれ、小針氏は五月に至り大藏派の北条取締役を名誉棄損で告訴している。六月下旬、福島交通労組は年間臨給十五万円を要求し、七月二十七日に二十四時間全面ストを実施した。これに対して会社側は執行委員長以下役員五名を解雇、被解雇者は身分保全の仮処分を申請している。その後の交渉の結果は、八月十六日に至り、年間臨給平均十万円をもって争議は妥結した。その財源としては、十万円のうち約七万五千円については八月二十日に半額増資を行なってこれに充当し、残りの約二万五千円分については国家賠償法に基づく賠償金を――これは運賃が値上げされなかったという理由によって国家を訴えているわけであります。この賠償金を獲得したときに支払われるものとして、その時期まで年一割の利子を付する旨、大藏氏が言明したとのことである。
 私のほうで一応調べました、いろいろの資料に基づいて調べました概況は、以上のようであります。
#15
○江藤智君 ただいま自動車局長から内容の御説明がございましたが、われわれが現地におきまして聞きましたのとほとんど同様でございます。すなわち、会社の経営者間におきまして、血で血を洗うような紛争と申しますか、闘争をやって、いまだに係争中である、こういうような問題につきまして、私企業につきましてはわれわれは立ち入る気持ちは毛頭ございません。しかし、先ほど御説明がありましたとおりに、福島県の大部分の県民の足を預かっておる、これは非常に大切な公共事業でございます。したがって、その影響が県民の福祉に影響するという立場において、私はそういうような経営者間のトラブルというものが県民の足に影響を及ぼしておる、また今後も重大な影響を及ぼすであろうということについて心配をして尋ねておるわけでございますが、とにかくそういうような会社でございます。しかも、さらにお伺いしたいのでございますが、いまのお話でも国の運賃改正が少しおくれたからもうその損害賠償を出すというような、とにかく非常な専横と申しますか、(「むちゃくちゃだ」と呼ぶ者あり)まあ、いまむちゃくちゃという声が出ましたけれども、まさにそういうようなやり方をやっておる。そこでいま一つお伺いしたいのでございますが、とにかく非常に、訴訟、訴訟をやっておるようでございます。一体何件ぐらいあるのか、ことにこの席におられる木村委員も告訴されて被告になっているよしでございまするし、最近におきまして、われわれ三人が国政の調査のために現地に参りましたその松平委員長の新聞発表、われわれは終始一緒におりまして、これは当然であると思われるような発言に対しましても、刑事、民事の訴訟を起こしておるというようなかっこうでございますから、ましてや他にもたくさんあると思いますが、一体どれくらいそういう訴訟事件に関係しておるか、お調べがありましたらひとつ知らせていただきたいと思います。
#16
○政府委員(坪井為次君) 福島交通等をめぐる訴訟事件は、いろいろたくさんあるようでございまして、特に役員間の不和とか経理上における乱脈等を反映いたしまして、相当の件数があるようでございます。確たる数字は私のほうではつかんでおりません。ただ、私どもが関係しておる事案だけ申しましても、告訴二件、これは陸運局長あるいは前自動車局長に対する告訴。損害賠償請求としまして、仙台の陸運局長の中川氏に対して、個人として損害賠償請求の訴訟がございました。
 それから国に対する損害賠償の請求としましては、先ほども触れましたが、八月十六日付で国を相手どりまして、国家賠償法に基づきまして、運賃変更認可処分の遅延によって福島交通の受けた損害七億三千万円余の賠償を請求する訴えが提起されております。
 以上でございます。
#17
○瀬谷英行君 大臣にお伺いしたいんですが、いま報告がありましたように、福島交通はちょっと一般のほかの会社とはことごとく趣を異にしているわけです。経営者は第一親子で社長のいすを争って、法廷で争うというようなこともあまり聞いたことがない。それからその経営の内容等についても他に例のないことをやっております。労使の紛争についても、われわれが組合からいろいろと聞いたところによると、やり方がまた全然一般の労使慣行と異なっております。つまり首切りをやるとする場合には、自動車の運転手を一挙に五階級ばかり引き上げて、工場長、営業所長にして非組合員にしておいて首を切るとか、あるいは言うことを聞かなければ、就業規則違反で首を切る。どっちにしても、ともかくあまり他に例を見ない方法で首切りを行なう。つまり経営者として内部的にも問題があるし、労使の慣行の面においても、これは並みはずれている。こういうことはおそらく私は例がないんじゃないかと思う。さらに調査に行った際に、松平委員長が記者会見をして談話を発表いたしましたら、それに対して訴訟を起こす、五千万円の損害賠償を請求するということなんでありますが、国会議員が事実を調査をして歩いた中で、それに対する談話を発表して一々五千万円も損害の賠償を請求されておったのでは、歳費が高いとか安いとか言われますが、幾ら歳費をもらったってこれは間に合わないわけです。これじゃわれわれうっかり口がきけないということになってしまいます。こう考えてまいりますと、労使慣行においてもあるいは経営者としても、その適格性において欠けているのじゃないかというふうに考えるわけでございます。こういう経営者がいかに自由主義だからといって、自由に経営権を今後維持していけるということになると、扱っている企業が企業であります。公共事業なんでありますから、非常に私は危険なあるいは迷惑を大衆に及ぼす可能性があるんではないかと思うわけです。つまりこういう感覚の人に公共事業をやらしておくということは、問題になるかもしれませんが、プロパンタンクローリーの運転を酔っぱらいにやらしていることと同じようなことになりはせぬかという気がいたします。
 そこで監督官庁の責任者として大臣はこのような経営者が今日存在するということに対してどういう処置をしていかれるのか、どういう指導方針をもってこの福島交通の問題に対処せられようとしているのか、その点についての見解をお聞きしたいと思います。
#18
○国務大臣(中村寅太君) 福島交通の問題は、福島交通を通じまして福島県民にかなり不便を与えるとか、あるいは不安を与えるというような点があるようでございますし、いま会社経営の実態は、いま局長が報告いたしましたようなことでもございますし、皆さん方の調査の結果等によりましても、いろいろ問題を含んでおるようでございますから、すみやかに検討いたしまして福島県民の利便をはかっていくことのできますような方向に善処してまいりたいと存じます。
#19
○江藤智君 同僚瀬谷議員がすでに私の申し上げたいことを、結論まで出していただきましたので、私の質問はこの程度に終わりますけれども、私の受けた印象を率直に申し上げますと、これ以上監督官庁である運輸省がじんぜん日を延ばしておりますというと、ただいまこの席上で明らかになりましたようなとんでもない経営をやっておる福島交通の味方をして福島県民を敵に回すような行政をしているのじゃないかというような、そういう気分すらも福島県民に与えるおそれなしとしない、こういう私も感じを持って帰ってきたわけでございますから、重ねて大臣の御決意を伺う必要はございませんが、早急に実情をよくお調べくださいまして、適切な措置を講ぜられんことを要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
    ―――――――――――――
#20
○委員長(松平勇雄君) 陸運行政に関する件について質疑を行ないます。
 先般の西宮におけるプロパンタンクローリーの爆発事故について政府側より発言を求められておりますので、これを許可いたします。中村運輸大臣。
#21
○国務大臣(中村寅太君) 西宮におけるプロパンタンクローリーの爆発事故につきまして御報告申し上げます。
 去る十月二十六日午前三時二十分ごろ、西宮市の第二阪神国道においてプロパン輸送用タンクローリーが横断立橋に衝突転覆したため、漏洩したプロパンガスによる爆発事故が発生いたしました。そのため死者五名、重傷者五十名余りを出し、多数の民家の焼失を招いたことは、まことに遺憾と思うところであります。被災者の方々に心から御同情を申し上げるものであります。
 運輸省といたしましては、事故現場並びに当該会社に現地陸運局担当部長を派遣いたしまして、原因等につき調査中でありますが、詳細が判明次第、事業者の監督責任を徹底的に究明させると同時に、この種事故の発生を防止する所存でございます。
#22
○政府委員(坪井為次君) ただいま大臣から御報告いただきましたが、いま少し詳しく私から御報告申し上げます。
 事故の概況につきまして、昭和四十年十月二十六日午前三時二十分ごろ、兵庫県西宮市川西町の第二阪神国道において協和運送株式会社(神戸市生田区楠木町五の二十六)のプロパン輸送用のタンクローリー(運転者弓谷悳勇二十一歳)が転覆し、道路上の横断用陸橋の橋げたに衝突する事故を起こした。
 そのため、積載していたプロパンガスが漏洩して道路上に充満し、約五分後に着火して爆発し炎上、付近の民家二十三戸焼失、死者五名、負傷者二十一名の被害を出した。
 事故原因。当該車両は、和歌山でプロパンを積み込み、神戸へ運行中、当該地点で他の乗用者と接触しそうになり、ハンドルを切ったため橋げたに衝突横転したもので、運転操作不適切であるが、居眠りの疑いも考えられる。
 なお、積載していたプロパンガスが漏洩したのは、転覆した際にタンク上面の安全弁を破損したため噴出した。
 また、爆発原因はいまだはっきりしていない。
 事故運転者及びその所属会社について。事故運転者は弓谷悳勇(二十一歳)で、当時単独乗務していた。
 当該運転者の属する協和運送株式会社は、車両数六十両(うちプロパンローリー二十両)、資本金千二百万円、従業員百二十三名(うち運転者九十名)の一般区域貨物事業者である。
 運輸省の処置。事故発生とともに大阪陸運局車両課長が現地におもむき調査し、さらに事故の第一原因が運転者の居眠り運転に起因することが考えられるため、当該事業者の監督責任を追及するために担当部長を派遣して運行管理及び労務管理等につき徹底的に監査させている。
 運輸省としての今後の事故防止対策。
 当該事業者に対しては監査結果に基づき、要すれば厳重な行政処分を行なう所存である。
 高圧ガス等を輸送する運送事業者に対しては、特に運行管理の強化、関係法令の規定の順守等について、厳重なる警告を発するとともに、今後、この種の事業者に対して重点的に監査を実施したい。
 なお、通産省、警察庁とは緊密な連絡のもとに高圧ガス等の輸送の安全対策の樹立をはかる。
 以上でございます。
#23
○委員長(松平勇雄君) ただいまの報告につきまして御質疑のおありの方は、順次御発言ください。
#24
○相澤重明君 まず最初に、この事故原因というものがいま報告されたわけですが、まだ、現地においでになって調べた結果は「運転操作の不適切であるが居眠りの疑いも考えられる」というようなことで、はっきりしていない、こういうことで言われておるのでありますが、私は警察庁の交通局長も御出席ですから、警察庁が現地を調査した結果はどういうものであったか、ひとつあわせて御報告いただきたい。
#25
○委員長(松平勇雄君) なお、委員諸君に御了承を得ておきたいと思いますが、高橋交通局長は事故のために着席のまま発言を許可することにいたしましたから、御了承願います。
#26
○政府委員(高橋幹夫君) ただいま運輸省の自動車局長から事故の概況について御報告がありましたが、私のほうの関係から申し上げますと、現在、あの事件の重要性にかんがみまして兵庫県の県本部に捜査本部を置きまして、交通事件であるというたてまえ上、交通部長が本部長になりまして、県本部の交通捜査の関係者あるいは刑事部の捜査一課、あるいは鑑識課、爆発物の関係でありますので保安課、西宮警察署から所要の人員を差し出させまして捜査本部を設けて鋭意捜査をいたしております。まだ事の重要性、あるいは詳細にわたる点については、判明いたしておりませんし、現在は捜査の段階でございますので、私の手元でわかっておる程度の限りのことをお知らせをいたしたいと思います。
 二十六日に神戸の地検並びに兵庫県の陸運事務所それと兵庫県の工業課というような関係機関と総合検証を実施いたしまして、その結果、被疑者立ち会いの上でいろいろ被疑者の供述書をとりまして、大体、被疑者の供述とその現場の状態というのは一致をいたしました。タンクローリーのガスの噴出というものは、タンクローリーの転覆によりまして、タンクの上部の安全弁が折損したものによることが判明をいたしております。
 もう一点は、出火地点でございますが、参考人の供述、家屋の燃焼状態からして、一応、転覆地点付近と推定されるということでございますが、この問題につきましては、専門的になお究明を要すべき点が多々ございますので、科学的に究明をいたしたいということで、消防あるいは大学その他の関係者の専門的な技術的な検討をいたしたいということで、現在これらの鑑定を待たないと、詳細、正確な点は出てこないと思います。
 引火事由というのは、これはいろいろ新聞に報道されておりまして、自動車のエンジンだというようなことが断定されておりますけれども、いま捜査当局といたしましては、引火事由について自動車のエンジンというふうには断定はいたしておりません。ただ、当時の出火の時間帯あるいは火気の使用状況というものをいろいろ検討いたしまして、一体それでは自動車のエンジンであるかどうか、写真のフラッシュであるかどうか、あるいはたばこの火であるかどうか、電灯の点滅であるかどうか、家庭ガス、冷蔵庫のガスバーナー等々といろいろな点が考えられるわけであります。これらの点については一番のいろいろな問題についてのあとの問題に尾を引く点でございますので、いろいろと今後詳細に検討をしなければならない点がございますので、これらについては慎重な捜査を継続しておるというのが現段階でございます。
 被疑者の取り調べ状況は、私のほうで道路交通法違反で現行犯逮捕いたしまして、留置をいたしております。二十六日に神戸地検に送致をして、勾留請求し、勾留が尽きましたので、今後引き続き取り調べる予定にいたしております。罪名は道路交通法違反、業務上過失致死傷、業務上過失失火という三罪に変更いたしていきたい、こういうふうに考えております。
 本人はその後、いろいろな点で、供述があいまいな点、その他についてもいろいろな点について私のほうで、つくべき点をついておりますので、だんだん当時の状況等についても明らかな点もございます。
 一つは勤務状況でございますが、これは新聞等に報ぜられておりますように、元来、これには二人乗って運行するというたてまえになっておりまして、会社側の運行計画表においても鈴木良蔵と二人で和歌山の有田市から京都まで運転することになっておりましたが、会社の指示に反して本名が和歌山から神戸まで一人で運転し、神戸から京都まで鈴木が一人で運行するということを打ち合わせておったというようなこと、それから事故当時の行動は、新聞等に報道せられておるように、二十五日の午後八時に会社を出発し、和歌山に向かい、二十六日の午前零時ころ目的地に到着、LPガス四・八トンを積載し、折し返し同地を出発し帰途についた。それで同現場付近にさしかかった際、意識がもうろうとなったということで、新聞等では居眠り運転ではないかということが言われておるわけでありますが、過労ではないか、過労運転ではないか、その結果、意識がもうろうとなって車が左寄りになっているということに気づき、急遽、ハンドルを右に切った、右に切ったところが、前に軽四輪貨物が先行しているような幻覚を受けた、そういう感じを受けた。これに衝突してはいけないというので、左にハンドルを切って急制動をかけたところが、車体が安定を失って横転をして、そこで引っくり返った、こういうことでございます。車両の転覆によって、本人は車外に放り出されて脱出をしたところ、安全弁からガスが猛烈に噴出しているということで手の施しようがないので――このあたりが重要なところですが、引火爆発の危険を感じ、対向車両等に対し事案を告げ、救助方を依頼、ろうばいしているところへ、そこへパトカーが来たわけです。というのは、当時一一〇番で事故が通報されまして、通報されたときに、たまたま第二阪神を通っておりましたパトカーがその一一〇番を受けまして、直ちに現場に急行いたしましたところが、現場から百メートル付近に到達した際にエンジンに故障を生じた――というのはおそらく推定でございますが、ガスが充満をして、それがエンジンに影響を与えたのではないだろうかという推定でありますが、そこでパトカーの要員は、車をおりて現場のほうに行きかかった。そうして運転手も何かパトカーの要員を見つけて、こちらに来て事情を説明しようとして一言、二言ということに、いまなっておりますが、二人とも重傷または相当な傷を負っておりますので、警察官にまだ正確なところを当たっておらないので、その点が分明しておりませんが、そこで話をしたときに爆発をして、本人はさほどの重傷ではありませんが、警察官一人は重傷を受け一もう一人の者は軽傷でございますが、相当の傷を受けてそこに倒れてしまったと、こういう事実があるわけであります。そこで、いま申し上げたようなことで爆発をしたということであります。
 事故車両の故障関係は詳細に陸運事務所等で、いろいろ依頼いたしまして、鑑定中でありますが、現在までに故障があったということは認められておらない、こういうことであります。
 今後の方針といたしましては、ただいま御説明いたしましたように、引火原因の究明というものについては、目撃者の供述、聞き込みの続行、現場の状態、その他いろいろな点について、専門的な鑑定を要する点がございますので、これらの点についてなお究明、立証する方針であります。これは相当の時日を要するものと思われます。
 あとは雇用者の責任、つまり運行管理等についてルーズな点が多かったのではないだろうかということで、いわゆる運転管理者の責任というものがございますので、運転管理者の責任を追及しましたので、私のほうといたしましては、協和運送本社を捜索して、運行労務関係管理計画書等十二点を差し押えて、関係者から事情を聴取し、状況によれば、さらに厳格な捜査をしなければならない、こういうふうに考えております。
 以上が現在の捜査の段階でございますが、逐一、私のほうも自動車局長と同じように関係者と緊密な連絡をとりまして、私のほうからも連絡をして、現地から報告を受けているというのが現在の状況でございます。
#27
○相澤重明君 経過の御報告をいただきまして、まあ局長も交通事故で足が悪い。私も実は三十五年に交通事故で足を悪くして、いまだに杖がとれないのですが、生きている者はともかくとして、このプロパンタンクローリーのためには、ほんとうに気の毒に命をなくした者もおる。こういうことから、やはり私は政府が爆発物等に対する徹底した対策を樹立をしないと、これはこういう話をしているときにも事故が起こるかもしれない。これからも起こるかもしれない。こういうことだと思うのです。私が本院で、京浜第二国道の砂利トラと火薬の衝突の爆発事故をやはり申し上げたことがございます。同じような問題が今回起こったわけです。その当時、通産省に火薬、爆発物等の危険物の監督官はどれくらい一体置いておるのだと、こう言ったところが、なくなりました池田前総理がまだ通産大臣のときでありましたが、三人しかいない、こういうことが明らかになっておるが、結局はもっと徹底した監督官を置いて、そして行政指導もしなければならないということにもなり、さらにはこういう危険物の車を走らせるときには、危険の標示をしなければいかぬということで、今日のような危険の標示をする、あるいは事故によって起こった傷害問題については、これはできるだけ、私は当時は国家賠償で行なうべきである、こういう主張をしたのであります。したがって、国家賠償法の改正というのを当時提案をしておったわけです。しかし、これがいまだにいろいろな学説等の問題もあり、議論もありまして、政府自身は、池田さんは三十七年の十二月ですか、たしか国家賠償法の改正の必要があれば検討を進めていきたいという答弁があったきり、そのままになってしまったのですが、その法律改正のできない前の次善の策として、保険金の増額ということを実は出してきたわけであります。これがいままでの国会における私の取り扱ってきた経緯でありますが、しかし、それだけでは私は問題は解決をしないと思うのです。そこで、聞けば本日政府の中でこういう爆発物、危険物等についての対策が持たれるそうでありますが、私は性格についてひとつ先に伺っておきたいと思うのです。これは運輸大臣が、特に運輸行政の中から起きた問題でありますから、あなたの責任にもなるわけですが、今回政府の中で関係各省庁が寄って持とうとするのはどういう名称ですか。それから構成はどういう形になっておるのですか。
#28
○国務大臣(中村寅太君) 現在、通産省と警察庁と運輸省とそれぞれの担当局が集まりまして、今後の対策等について検討をしていこうということでございまして、法的なまだ根拠があるわけじゃございません。
#29
○相澤重明君 これは内閣の総理府の中に持たれるのですか。いまの大臣の言う警察庁とか運輸省とか、そういうところだけが集まってその懇談をするということですか、どうなんですか、それは。警察庁として交通事故対策というものを、いままで警察庁が持っておる対策を、今度はそれじゃ足りないから、いわゆる内閣全体として一つのこういう専門の特別対策委員会というものを持とうという考え方じゃないのですか。どうなんですか、これは。ただ単にあなた方がこういう事故が起きて、国会で質問を受けるから、これに対する対策を練らなければいかぬから、各省庁が集まって懇談をしよう、こういうことなんですか、どうなんですか。
#30
○政府委員(坪井為次君) 交通安全対策につきましては、内閣に陸上交通安全調査室ができておりまして、そこで全般的にやっておりますけれども、今回の事故につきましては、関係省としましては、高圧ガスの取り締まりについては通産省が所管しております。道路運送事業者に対しては運輸省が所管しております。そのほか道路交通法について警察庁が関係しておりますので、その三者で総合的に危険物の運送についての対策を講じよう、そういうことでございました。各省でそれぞれの必要があれば法令の改正までしてもやりたい、そういうことで連絡をしておるわけでございます。
#31
○相澤重明君 私から率直に言わしむるならば、これはもうこういう問題、先ほども申し上げたように、単に保険金をかけて、保険金を支払えばそれでいいなんていうなまぬるいものではないと私・は思うのです。根本的な問題が討議をされなければ、私はこういう問題によって多くの国民が被害者になってしまう。お気の毒な立場に立つと私は思うのです。したがって、法改正を私は前提としなければならぬ、こういうふうにまで考えておるわけです。法律制度の欠陥というものがあればこそ、今日まで苦しんでおるのですから、そういう点を私は内閣全体としてこれは取り組んでもらいたいと思うのです、特に佐藤内閣は、人命尊重ということをうたっておるのですから。その人命を最も軽視しておる、最も不安定な立場にあるのはこういう問題なんですから、ですから、私はこういう点にいま一度、それは幹事という役割りならけっこうですが、ただ通産省、運輸省、警察庁というだけでこの問題に取り組んでいくのは、私は場当たり的なお粗末ではないかという気がするのです。この点は遺憾ですから、ひとつ大臣が、関係者が集まったときに、もっと発展をして、前向きの姿勢で取り組むように願っておきたいのです。これは希望です。
 そこで、具体的にお尋ねをしておきたいのは、いま警察庁の交通局長からも事故概要、並びに運輸省の坪井自動車局長からもありましたが、この事故が起きた会社の保有車両数あるいは従業員数、特に運転者の数というものが報告されております。これはもうほとんど一車一人というような状態ですね。休み等とれば、人はいないわけですから。これが、いまの警察庁の交通局長の言うように、二人乗務ということであればまだ事故の発見、事故が起きた場合にすぐ連絡、あるいはまた、その措置もとれたんじゃないかと、こういう気がするんですが、これは、運輸省はどうなんですか。これは、一体運輸省としては、自動車局としては、警察庁が言うように、二人乗務をすべきであったと、こういう法制上、あるいは制度上、あるいは運輸上の問題としてお考えになっておるのかどうかですね、この点はさらにお答えを願っておきたいと思うんです。
#32
○政府委員(坪井為次君) 運輸省としましては、運輸規則で、夜間運行あるいは長距離の運行の車両に対しましては、過労防止のために、二人乗務ということを運輸規則できめておるわけです。
#33
○相澤重明君 そうすると、運輸省も警察庁の意見も同じで、これは明らかにそういう、いわゆる法令についても順守しておらなかった、こういうことがはっきりしましたね。そこで、やはり問題は、先ほどの対策の中には労働省は入っておらなかったんですが、労務管理の問題ですね。これは、あなたの運輸省としては、臨時監査なり定期監査なり、この会社に対して行なうことがあるんですか、この実情はどうなっているんですか。
#34
○政府委員(坪井為次君) この会社に対して監査を行なったということについては、いま私は知っておりませんけれども、おそらくないであろうと思っております。
#35
○相澤重明君 まあ、これはいままでがどういう経営の内容か、まあ事故が起きてからこれは初めてわかったわけでありますから、その点については、私も直ちに局長の答弁で何月何日にやったということもわからぬと思うんですが、私は先ほどの福島交通の事案も、これはやはりこういう公共事業的なものについては、運輸省は運輸省としての立場で厳重な監査を行なうべきだと私は思うんです。そういうことをやらぬから結局はまあ労務提供についても、あるいは運賃の、いわゆる何といいますか、ダンピングを行なってそして経営をまあどうにかやりくっていくと、こういうようなことがいままで行なわれるわけですね。そういう点を防ぐには、やはり運輸省としてのきちっとした姿勢がないと私は問題になると思うんです。そういう点で警察庁が今回の事故にかんがみて、運行管理者やあるいは労務管理等の問題で捜査をすると同時に、徹底的な究明をするというんでありますから、運輸省も私はやるべきだと思う。
 そこで、いま一点お尋ねをしておきたいのは、先ほどの警察庁の答弁では、当該車両に欠陥はなかったというような御説明であったと私は思う。この車は、事故が起きた車というものはいつ新しい車として入って、どのくらいのいわゆる使用をしておったかという経過なんか等は、まだ報告を受けていないわけですか。この点わかったら御両者からひとつ御説明いただきたい。
#36
○政府委員(高橋幹夫君) 事故車両の故障関係として兵庫県から私どもに報告のきていることは、先ほど御説明いたしました陸運事務所、自動車検査官に依頼をして鑑定中であると、率直に申し上げまして鑑定中でありますが、現在までには故障があったとは認められないということでございますので、いままでのところでは、故障がないということでございます。ただ、この詳細については、私の手元まで全部の報告がきておりませんので、一々具体的に御説明は申し上げられませんが、そういう報告は私のところへまいっておるということです。
#37
○相澤重明君 運輸省はどうだ、運輸省は。
#38
○政府委員(坪井為次君) この車のナンバーその他を調べれば、いつどうであったかということはわかると思います。
#39
○相澤重明君 やっぱり事故が起きたんですからね。これはなるべく早くそういう点の究明をして、それでやはり自動車の整備というものがよくできておらぬと事故が起きるんです、どうしても。私はだからこの整備というものをきわめて慎重に注意深く各業者にもやってもらうように指示しないといかぬと思うんですよ。自動車の整備が十分にできてない。いないその上に、しかも先ほどお話があったように二人乗務の深夜運転のものを一人乗務にするというようなことをするから、問題が起きるわけです。
 いま一つは、まあこの事故の問題ばかりでなくて、ともすると運転者がよく試運転なんかもやるんですが、国鉄のきせる乗りといったようなものもときどきやって新聞をにぎわしているんですが、ああいう無理をするんですね、無理を。これはやはり労務者をできるだけ少なくして、いわゆる人間を少なくして経費を浮かそう、こういうところに問題があるんです。
 そこで労働省は、基準監督署としては、現地の労務管理について監査を行なったことがあるかどうかということが一つ。それからいま一つは、保険等が、関係のいわゆる労働者に対する保険が実際かけられておったかどうか。会社の現状はどうなっておるかということをひとつあわせて御答弁願っておきたい。
#40
○説明員(藤繩正勝君) この事故を起こしました協和運送の本山営業所でございますが、この営業所に対しましては、昭和三十年以降四回の労働基準法に基づきますところの監督を実施いたしております。その結果、割り増し賃金等の違反が発見されたことがございまして、これらにつきましては、それぞれそのときに是正をはかった次第でございます。
 今回の災害の原因といたしましては、ただいまも御報告がありましたように、運転者のほうの会社の指示に反する行動ということもございますが、また会社のほうの運転管理、労務管理等についても多々問題があると思いますので、私どもとしましては本営業所はもとよりのこと、こういった危険な運行をやっております会社につきまして早急に一斉監督をやりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
 それから保険につきましては、御承知のようにこの種の業態は労災保険の強制適用でございまして、加入しているわけでございます。
#41
○相澤重明君 それは、保険は間違いないですか。
#42
○説明員(藤繩正勝君) はい。
#43
○相澤重明君 よく事業主がふところへ入れてしまうこともあるし、ときによると、かけないこともあるわけですね。それはあなたのほうで四回も監査をしたというんだから、間違いはないと思うのだけれども、中にはそういう業者の人もおるわけですから、十分徹底をしてもらいたいと思うんです。
 そこで運輸省にお尋ねしたいのですが、この六十両の車両保有数の中でプロパン・タンクローリーは二十両、この車両数六十両で運転者は九十名ということなんですが、こういう点については一体どういう行政指導が行なわれておったんでしょうか。これはもうしようがないと、こういうことなのか。それとも指示をしたことがあるのか、こういう点はどうなっておりますか。
#44
○政府委員(坪井為次君) この事業者は、帝国酸素のプロパンのほかに、台湾精糖のバナナ、砂糖あるいは神戸市の清掃局のじんあい等もやっておりまして、昼間だけ動くという車もありますので、従業員の数と車両数とのバランスについては、ちょっとこれだけでは判断しかねると思います。夜間運行その他長距離運行に従事する場合には二人以上、そういうことになっております。
#45
○相澤重明君 だから、私のお尋ねしているのは、運輸省としては行政指導として、こういう六十両も保有車両があって運転者は九十名しかいない、こういうようなことが報告がいま出ているわけですね。したがって、そういう面で、あなたのほうで専門だから見ればわかると思うのですね。そういう点からいけば、まるっきり運転者の数は足りないじゃないか、こういうようなことは行政指導上警告を発せられても当然だと私は思うのです。そういうことをやったことがあるのかないのかと聞いているのです。
#46
○政府委員(坪井為次君) タクシー事業などの旅客運送につきましては、相当厳重にダイヤその他勤務時間等考慮しまして、たとえば一軍当たり二・四人というような基準があるわけでございますが、ただいま申し上げましたように、この会社は昼間だけ働く車もあるし、いろいろそういったことで、何人が適正であるかということは、この数字だけではわかりかねるということでございます。
#47
○相澤重明君 私は、深夜運転までやるそういう――先ほど会社の名前をあげてあなたが説明をされたが、特にプロパンは二十両保有しているのでしょう、六十両のうち三分の一はプロパンですね。したがって、こういう車の性能やら、整備やら、あるいは労務の問題やらも考えた場合に、私はこれは不十分であるということははっきりしてくると思うのです。そういう点を、監督行政として運輸省が改善命令を出すなり、あるいは警告を発するなりしておかなければ、私はやはりこういう問題は尽きないと思う。ひとつしっかり業者にやってもらいたいと思うのですが、どうですか。
#48
○政府委員(坪井為次君) 先ほども御報告の中で申し上げましたように、運輸省としては、特に高圧ガスのような危険物を運送する事業につきまして、運行管理者あるいは運行管理体制、そういったものを重点的に特別に監督いたしまして、そういった面から運行管理の実態をつかんで、あるいは従業員等、運行ダイヤその他を勘案いたしまして監督したい、さように思っております。
#49
○相澤重明君 公明党の矢追君もこの問題について関連質問がありますから、いま中間報告ですから、問題の解明をして、さらにこういう事故がなくなるようにつとめてもらいたいということを申し上げて、できるだけ簡単に私は質問を終わりたいと思うのですが、やはり高圧ガス等の取り扱いについては、もっと政府自身が突っ込んだ一つの検討をされて、安全対策を練ってもらいたいと私は思う。そういう点で私は要望をしておきます。
 次に、けがをされた人も含んで、まことに気の毒な五名の犠牲者が出たわけでありますが、まず第一にお伺いしたいのは、自動車損害賠償保険、これはこの人たちには幾らずついくのですか。
 それから、この会社は任意保険というものはどうなっておったのですか。
 第三は、政府といたしまして、任意保険の改定が行なわれたかどうかということもひとつこの際御答弁をお願いしておきたい。
 まずその三点についてお答えいただきたい。
#50
○政府委員(坪井為次君) 今回のタンクローリーの事故に関する損害賠償でございますが、強制保険はこの会社はつけております。それから、被害者と申しますか、なくなられた方あるいは傷害を受けられた方に対しまして、自動車損害賠償保障法の第三条の規定によりまして、保有者に損害賠償の責任が発生するといういうふうに一応われわれは考えております。と申しますのは、運行により損害を受けたものでございますが、タンクローリーがひっくり返ったということは、それによって途中で、たとえば何者かの故意によって発火が起こったというような場合は、あるいは相当因果関係が中断されるというような事態も考えられるのでありますが、通常の場合こういったものがひっくり返れば火災を発生するであろうということから、われわれとしては損害賠償保障法の第三条によって賠償責任が発生するというように考えております。したがいまして、死亡者に対しましては百万円、傷害の場合には最高三十万円、後遺障害の場合にはその程度に応じて百万円まで支払われる。
 それから任意保険につきましては、現在私どものほうで調べがございませんから、後ほど調べましてお答えいたします。
#51
○相澤重明君 第三の任意保険の改定をしたかどうか。
#52
○政府委員(坪井為次君) 改定と申しますと……。
#53
○相澤重明君 今年の十月から保険会社が任意保険について改定をするというような報道がさきに行なわれておりましたね。そのことを政府としては関知していないのですか。
#54
○政府委員(坪井為次君) 任意保険につきましては、一般保険会社が行なうものでございまして、随意契約でやっておりますので、私どものほうとしては直接は関与しておりません。
#55
○相澤重明君 何を言っているの。いわゆる国家賠償というたてまえのまず一歩が自動車損害賠償法というのがある。しかし、それだけでは足りない。それだけでは足りないし、それだけではこういう事案が起きた場合には解決しないというのが今日までの裁判論争です。その裁判論争の中で、少なくともそういう事案の解決に努力したのが、いわゆる保険金をかけて、そういう事故が起きたときには金を出してやるという、こういうのが今日までの自動車の任意保険じゃないですか。そういう道がある。ところが、今回保険会社も、こういう近代的社会の中で複雑な事故件数が多いから、そういう事故が起きた場合にはできるだけ範囲を拡大してその保険金を支払うようにしてやりたい、できれば四十年十月から改定して適用させたいというのが保険会社であります。自動車損害賠償法という国家の法律に基づいてやるのは、あなたのほうは行政責任者でありますから当然の話です。しかし、少なくとも自動車関係の監督行政をしているのはあなた方運輸省でしょう。そうすれば、この自動車保険というものについて、たとえそれが任意保険であっても、その程度のことはあなたのほうで知ってなければいけない。自動車事故が起きた場合には一体幾ら入るのか、こういう程度のことはこれは知らなければいけないので、今回のこの保険の改定については、つまり罹災者も、きょうもこの報告の中に載っているが、火事になった人ももらえるでしょうし、今度の改定の趣旨はそういうことですよ。だから、そういうように考えてくれば、自動車のいわゆる損害賠償保険だけではなかなか解決しない問題がある。その問題も、任意保険をかけておれば、その保険によって救済ができるのです。
 私はここに当時の――朝日の諸君によく書いてもらったのですが、いわゆる「ひかれ損解消へ」という記事も出ている。それによれば、任意保険を改定して、そうしていわゆる最も重要な改定は、対人賠償で、これまでは賠償金の四分の三を保険金として支払い、あと四分の一は被保険者の自己負担となっていたのを、今度はこれが加入額のワク内で全額支払われるということを、こういうことを保険会社はすでに主張しておった。それから支払いの時期も、旧保険のように、賠償金の支払いを条件とせずに、賠償金がきまりさえすれば、被保険者がやりくりをして立てかえ払いをしなくても済むように、支払うことができるというようなことまで、もうすでに保険会社もそれぞれ大手としては相談までしているわけですから、日本の法律専門家も、そういう賠償問題、いままでのこういう交通事件等については非常に長引いたのを、できるだけ早く解決をさせよう、そうして被害者の救済を行なおう、こういうようなことで、非常に今回のこの任意自動車保険の改定については賛意を表しておって、この保険会社十九社がそういう相談をして、保険料率の引き上げも行ないながら、そういう解決策をとろうとしておったわけです。ただこの中で、いわゆるこの保険料の問題が、日本は欧米から見れば非常にまだ悪いので、それをできるだけ改善しようという中で、賠償契約では、対物賠償がこれまでより約三〇%引き上げる、対人賠償は、全車種を平均すると、保険金百万円の場合九六%、三百万円の場合は六〇%、五百万円の場合は三三%の引き上げをする、こういうようなまあ内容のことまでいろいろ相談をされて、車両契約では補償の範囲を、衝突、墜落、転覆、火災、盗難、こういうようなものにまでこの保険金のいわゆる支払いができるように改定をしたい、これは保険会社十九社ですよ。これはいわゆる国家の自動車損害賠償保険がまあ百万円ですね、私どもが法律でつくったのは。それじゃとても解決しない。したがって、自動車会社も進んでおるところは、自分たちが任意保険をかけて、それでできるだけそういう事故が起きた場合に早く解決するような努力をしてやるということは、もうたくさんいまの自動車会社はやっているわけですよ。やっているのです、タクシー会社であろうと。私も事案を知っておりますが、たくさんそういう事例があるわけです。したがって、私は、この会社がそういう任意保険というものに加入しているかどうか。それから、もし加入しておらないとすれば、私はやはりできるだけ加入をさせるようにしていくのがほんとうではないかと、こう思うのです。これはまあしかし、本人の能力の問題もあるし、経営上の問題もあるから、私は、これはもちろん法律に基づく強制的なものじゃないけれども。
 それからいま一つは、とにかく国家賠償が、いわゆる自動車損害賠償保険があっても足りないという現況で、このいまの保険会社十九社が進めておるということなんだから、そういうことをあなたのほうで、自動車行政を監督する運輸省がやはり意見があってしかるべきだと私は思うのだが、いかがですか。これは知らないのですか、内容を。もしこれができたとすれば、今回の場合の、先ほど皆さんが御報告になったように、ガスが漏れて、そうして火災が起きて、火災が起きたものが被害を受けた。この被害者に対する救済もできるでしょう。あの京浜第二国道のときには、それだけの事故を起こしたものは、実は朝鮮の運転者であって、それも自動車一台持っておっただけだから、砂利トラが火薬にぶつかったけれども、運転者も死んでしまい、車も吹っ飛んでしまったから、結局何もできなかった。それで、火薬会社から見舞金を取り、私ども関係の付近の者も見舞金を皆して集めて、あのお気の毒な人たちに配分をしてやったのですよ。
 それから言えば、いまの任意保険というものは、こういうふうにやってくれれば――これは実施したかどうかということをあなたに聞いているのであって、もし実施をして、そういう解決をしておるというのであれば、私はたいへん救われるのじゃないか、こういう気持ちがするので、お尋ねしたのです。いかがですか。
#56
○政府委員(坪井為次君) 運輸省では強制保険の関係は所管しておりますが、保険行政全般については大蔵省でやっておりますので、その内容についてはつまびらかにいたしません。
 それから、この会社が、そういった新しい任意保険に入っておるかどうかということについては、現在わかっておりません。
#57
○相澤重明君 もう私これで終わりますが、いまの局長の答弁では、私は問題の本質は解決しない。私をまた納得させることはできない。ということは、保険の問題は、厚生省なり、あるいは通産省なり、あるいはどこそこなりという、よその省にかぶせたってしょうがないのです。そうじゃなくて、私は、自動車の問題であれば、やはり自動車行政を担当する運輸省も、よその省がたとえば行なうにしても、知っておかなければいけない、こういうことです。知っておるなら、もし自分たちにそういう意見があれば、できるだけ自分たちの意見を反映するようにやはり意見を出してもいいじゃないか。これは純民間のことだからということじゃ済まされない問題だと思う、近代社会の中では。そういう意味で、これは私も突然の質問ですから、そういう点の御答弁を十分願えなかったというのもわかりますけれども、今後の課題としては、そういうことにもっと真剣に取り組んでもらいたいと思う。この点を希望いたしまして、できるだけひとつ運輸大臣には、先ほどのこの事故が今後も起きないように、警察庁と全国の陸運局がよく連絡をとって、そうして事案を究明すると同時に、今後関係のそういう会社に対しては検査を行なって、事故が起きないようにしてもらいたい、こういうことを私は要望して質問を終わります。
#58
○矢追秀彦君 今回のタンクローリーの爆発事故におきましては、五名の死者が出まして、またさらに二十一名の方が重軽傷を負い、さらに十九世帯が全焼あるいは部分焼になったわけであります。この被害者に対しては深く哀悼の意を表するとともに、これに対して全面的に今後の対策等については講じていかなければいけないと思うわけであります。
 最初に運輸大臣に御質問いたしますが、今回の事故は、決して運転手の居眠りという偶発的な事故ではなくして、いろいろな原因等を考えてみますと、やはりしかるべくして起こった事故と考えていいと思うのであります。このことについて、運輸大臣としては、今回の事故の最大の原因が那辺にあるか、それをどうお考えか、それに対して今後、先ほども少し対策についてお述べになりました、具体的にどのような方針で臨む決意をお持ちであるか、それをまずお伺いしたいと思います。
#59
○国務大臣(中村寅太君) 今回の事故の原因は目下それぞれの部局において究明中でございますので、その結論を得て対処させていただきたいと思いますが、こういう事故が再び起こらないようにということでは、先ほど申しますように、それぞれの関係庁――通産省、警察庁、運輸省の三者が一体になりまして、それぞれの立場の領域を連絡しながら、再びこういう事故の起こらないような前向きの姿勢で措置を進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#60
○矢追秀彦君 現在事故の原因については究明中であると、このようにおっしゃいましたが、考えますると、この原因は居眠りということにかりに断定されたにいたしましても、それを取り巻く環境にはやはり三つの問題点が存在すると考えるわけであります。
 一つは、このプロパンガスの輸送に関する問題、要するに、先ほども質問に出てまいりましたが、運転手を二人乗車させる問題、これが守られていなかった、これに対する運輸省としての行政指導の手落ち。
 さらに次の問題は、この運転手は、この前の日には神戸を朝早く六時に出まして、そうして和歌山のほうへ行きまして、引っ返してきましたのが午後六時半でございまして、それから直ちに――本来であれば一日休んで鈴木と二人で和歌山へ行く予定であったのが、自分が先に休みたいというので、直ちにその夜の八時ですか出発して和歌山へ行って、そうして帰りに事故を起こした。このような状態では、居眠りをするのは当然であります。しかも、この運転手というものは、十月の六日にはやはりこのタンクローリを横倒しにしております、静岡におきまして。そうして、爆発事故にはなりませんでしたけれども、自衛隊のレッカー車まで出ていくというふうな事故をつい最近に起こしておるわけです。それ以後二十日後こういった事故を起こしたわけでありまして、この運転手に対して運転をさせたということは大きなミスであると、こう考えるのが第二点。
 もう一つは、このプロパンガスのガスそのものを輸送していく上にあたって、これは通産省のほうにおいて高圧ガス取締法というものがありまして、いろいろ規制はあるようでありますが、まだまだこれは不備である、こういった点が考えられるわけであります。こういった点の総合的な対策をとらなければいけないわけでありますので、先ほど大臣が言われましたのは、警察庁と運輸省と通産省とこの三つしか言われませんでしたが、さらに労働基準監督署ないしは先ほど保険の問題もありました大蔵省も関係すると思います。特に労働省との関係をもっと密接にとって、総合的な対策、抜本的な一元化の対策を講じなければ、決して、いま前向きの姿勢と言われましたが、解決をしないと思う。私も昨日は現地を全部視察してまいりまして、近所の方々にもお会いしてまいりました。やはり非常な恐怖を感じておりますし、またまわりの人たちも、こういったのがしょっちゅううろうろしておるわけでありますし、きのうまた新しくこれはプロパンガスの車のすぐ近くでセメントの車がひっくり返り、人々をひやっとさせる事故が起こっておる。こういった点について政府が真剣に対策を講じていかなければ、国民のこのプロパンガスのタンクローリーに対する不安は一向去らない。ただ連絡をとり合ってやっていくというようななまぬるい対策では私はならない、こう思うのでありますが、そういった点に対しての大臣の見解をお伺いしたい。
#61
○国務大臣(中村寅太君) いま矢追委員が言われましたようないろいろの諸問題等を、十分それぞれの関係省において一緒に検討いたしまして、再びこういう事故が起こらないように、できる限りの処置をしていきたい、こういう考え方でございます。
#62
○矢追秀彦君 警察庁のほうにお伺いしたいのでありますが、先ほど申し上げましたように、この運転手の弓谷がこの前に事故を起こして、それ以後行政処分にはまだなっていないと考えられるわけです。いわゆる二十日を経過しておりますし、この間にこういった物騒なものを運んでおった以上は、やはりもっと早く処分されておれば、免許取り上げ、または運転停止、こういうことが行なわれておったならば、この事故は防げたのではないか、こう考えられるわけであります。それに対するお考えをひとつお伺いしたいと思います。
 さらにもう一つ伺いたいのは、先ほど問題になっておりました二人乗り問題でありますが、これは、御承知のように、自動車運送事業等の運輸規則の第二十一条の四項、これが一般貨物にもこの四項の規定を準用するという規定から、「交替するための運転者を配置しておかなければならない。」、こうなっておるわけでありますが、西宮署の担当官に会って聞いたところでは、「必ずしも二人でなきゃならないということはないので、一人であってもこれは取り締まりはできないのだ」、こういうふうな意見を聞いたわけであります。というのは、これに実際罰則規定がありませんので、こういった点についても、置かなければならないでありながら、実際は置かなくてもいいようになっておる、こういった点も考えられるわけです。ただ行政指導の面で二人置くようにという指導をされておるにすぎないと、こう考えられるのですが、その二点についての見解をお伺いしたいと思います。
#63
○政府委員(高橋幹夫君) 本人の静岡で起こしました、先ほど御指摘の横転の事件でありますが、なおその前に本人の違反事故歴を一応念のためにお話し申し上げておきます。
 本人は、昭和三十九年六月十二日から二十八日間の免許停止処分になっております。昭和四十年七月七日から速度違反により三十五日間免許停止処分。それから先ほどの交通事故は、十月六日午前四時二十分ごろ、静岡県におけるところの速度を出し過ぎて横転をしたということでございます。この事故は、静岡県の御殿場署で十月二十一日に、安全運転義務違反、道交法七十条で沼津区検に送致しております。十八日付で県本部の公安委員会あてに行政処分の上申をいたしております。
 大体のことをお話ししますと、安全運転義務違反の場合には、最低三十日から大体前科がある場合においては百二、三十日の行政処分の運転停止になるという一応の基準はございますが、いずれもケース・バイ・ケースで、軽き場合、あるいは重い場合、いずれにでもそれぞれの公安委員会で決定をする、こういうことになっております。
 そこで、確かに、御指摘のように、十月の十八日付で行政処分の上申をいたしましたけれども、この上申は、本人の居住地といいますか、運転免許の居住地にこれが移送されなければなりませんので、現行法のたてまえから申しますと、移送されて、その居住地の公安委員会の処分で行政処分がなされるというたてまえになっておりますので、十八日に行政処分の上申をいたしまして、それが兵庫県に送られるというかっこうになるわけであります。従来ともにこの種の行政処分については非常に迅速に処理できないというような問題があって、これをいかに迅速に処理するかということが私どもの一つの問題点でありまして、ただ問題は、行政処分というのは運転停止をされますので、簡単に行政処分をするということについては、やはり権利義務関係の問題もありますので、慎重にやらなければならないということで、たとえば九十日以上のものにつきましては、法律がきめておりますように、公安委員会においても聴聞の手続を必要とするということで、相当の日数を要するというのが現状であります。したがって、ただいまのところにおいては、残念なららもう即決的にこれはできない。ただしかし、東京とか、大阪とか、それぞれの大都市において切符制を施行しておりますところにおいては、切符を施行すると同時に、行政処分も即決をするというようなことでいきたいというので、最近これを迅速に行なうという方向に進んでおりますが、これはなかなかいろいろ問題があるということで思うようになっておらないというのが現状でございます。したがいまして、この場合において行政処分によって直ちに本人の運転免許を取り上げるということについては、御指摘のように手ぎわよくいかないというところについては、いろいろの問題点があるということを御了承願いたいと思いますが、ただ問題は、この点について、たとえば重大事故を起こして人を殺した者が翌日運転するのはけしからぬじゃないかということについて、署長はすぐこれを取り上げて運転禁止処分にすることを法制化したらどうかというような意見もあるわけでありますが、先ほど申し上げたような関係で、これらを法制化することについては相当各方面から慎重に検討しなければならないということで、問題点の解決に踏み切れない。むしろ私どもは、たとえば静岡の事件を処理いたしましたときにおいては、相手方の重役を呼んで、こういう事件を起こすなと警告をしておるわけであります。したがって、身柄を引き受けさせてこれを引き取らしているという関係から言えば、大体会社等においては、ハイ・タク等においても、事故を起こした翌日から下車処分をしておるということをやっておるわけでありまして、元来良識的な会社の経営者であるならば、当然事故を起こしたあとにおいては下車処分等をする、つまり運転を社内において禁止するという処分をすべきだと思います。そういう点についての解決方法がないわけではありませんが、御指摘のように、私どもの行政処分は確かに手ぎわよくいかなかったという点においては、御指摘のとおりだと思います。
 それから、第二点の二人乗り云々の問題ですが、これは西宮警察署の警察官が、おそらく罰則のついていない場合においては、率直に申し上げて、警察はどうも取り締まりをする場合に積極的でないということがあって、現場における警告指導というような点について、どうも罰則のないものはうまくいかないというような点を反映しておるのではないかと思います。したがって、いま申し上げたような点について、取り締まりができないというのではなくて、現場においてこれに対して警告をする、あるいは管理者に対して管理の問題について適正な運行管理が行なわれているかどうかということについて自後の捜査をするということはできるわけであります。と同時に、ただいま言ったような適正な運行管理ができていない場合において、当然道交法の過労運転の違反になる可能性があるわけでありますので、過労運転ということの道交法違反――今度の場合も過労運転、道交法違反で送致をいたしておるわけでありますので、それと関連させて、事件はこれを送ることが可能であるということで、いま申し上げたような点については第一線の警察官のいろいろな意見もあるかと思いますが、私どもはいま申し上げたような方針でやっておるわけでございます。
#64
○矢追秀彦君 いまの行政処分を早くする点については、こういった事故が起こっておりまして、いまお話がありましたように、ひき殺した人もあくる日には運転ができる、こういった点については、どうか厳重に取り締まれるような法律をつくるべく努力をしていただきたい、こう思うわけであります。
 運輸省当局にさらに質問いたしますが、この協和運送の本山の車庫でありますが、これは大阪陸運局には車庫として届けてあって、営業所としての許可をとっていない、いわゆるやみ業者である、こういうふうに言われておるわけでありますが、こういった点について行政指導ないしは監視というものができなかったのかどうか、その点について運輸省当局の意見をお聞きしたいと思います。
#65
○政府委員(坪井為次君) 本山の帝国酸素の中にある車庫にはタンローリーが二十両おさまっているようでございまいますが、われわれの判断では、これは実態的には営業所ではないかというふうに考えるのであります。届け出の上では車庫になっておる、そういうことでございます。それからそのほかにも、まあ資本金なども実際には千二百万円になっておりますのが、届け出がありませんので、われわれのほうでは百九十万ということになっております。まあいろいろそういった問題がありますので、なおよく調べまして、会社に対しては厳重な措置をとりたいと、さように思います。
#66
○矢追秀彦君 いまの問題でありますが、事故が起こってから調べて、ずさんな会社であるということがわかった。なぜこれを届け出の場合にもっと調べられなかったのかどうか。それから、車庫として届けていながらも、実際はこういうふうにたくさんの車――二十台を持ってやっておるわけです。運転手も二十五名この営業所にはおるわけです。しかも、先ほどもお話がありましたように、二十台に対して二十五名ですから、これも完全に足りないのです。こういったところがなぜ事前にキャッチできなかったか、そういった方法は全然いまないのかどうか、はたして怠慢であるのかどうか、この点についての見解をお聞きしたい。
#67
○政府委員(坪井為次君) われわれは、認可その他の場合において、そのつど現地その他を確認するのが一番いい方法なんでございますが、非常に手数がかかります。人手その他の関係がありまして、われわれは、各事業者は法令を守るという前提で行政しておるわけです。やはりそういった法令違反の事業者というものが出た場合には、そのときに厳罰によって、そういった点に対して一罰百戒でいくということで現在行政しておるわけでございます。
#68
○矢追秀彦君 それから次に質問することは、このタンクローリー車でありますが、実際中に積んでおったものは、そちらの調べとしては、いまプロパンを積んでおったとか、ブタンであったとか――どっちのほうが入っておったのかまずお聞きしたい。
#69
○政府委員(伊藤三郎君) 通産省のほうにおきましても、さっそく現地に本省から担当官を派遣いたしますとともに、現地の通産局、兵庫県等を動員いたしまして。状況の把握をしたわけでございます。先ほど警察庁から報告があったような状況でございます。
 ただいまお尋ねの点につきましては、プロパン六〇%、ブタン四〇%の混合物でございます。
#70
○矢追秀彦君 で、これはプロパンとブタンとは非常に比重が違いまして、この点がどういう規制になっておるか。私もまだよく調べておりませんが、相当ブタンをまぜた場合は重くなるはずでありまして、しかもこの車自体が非常に形の上からいって横転しやすい――重いものを入れれば入れるほど横転しやすいようなことになってくるわけであります。そういう点について、これは今後の問題になると思いますが、まだまだプロパンとブタンのまぜ合わせ、特に業者に聞きますと、プロパンを入れないでブタンばかりを同じ分量入れて走る場合もある、こういうように聞いておるわけであります。そういう点について、これに対する取り締まりといいますか、規制はどのようになっておりますか、これに対してはどういうふうな処置を講じているか、お聞きしたい。
#71
○政府委員(伊藤三郎君) 御指摘のように、プロパンとブタンによりまして重量が違いますが、それほど大きな違いはございません。ブタンのほうが若干重いわけでございますから、お話のような場合には比較的タンクの底のほうにたまるというような点はございます。そう大きな違いはございませんので、そういう面からくる相違について特別の差異を設ける必要はないのではないかというふうに考えております。
#72
○矢追秀彦君 これは運輸省のほうでありますが、今回の運んでおった量も非常に重いわけです。いわゆる基準以上の量を運んでいるわけです。自供によると、五・〇ミトン、リッターにすると一万六十リッター、限度はプロパンだけに直した場合は九千六百リッターでありますので、やはりオーバーしております。この前静岡で横転した際も、やはり非常にオーバーしているわけです。そういう点で、制限オーバーのものを積んでいたわけです。最近こういった業者がふえまして、非常に過当競争をやっておりまして、たくさんのものを積んで少しでももうけようというふうな気風になっております。こういった点についても、やはり積み込みの場合においても厳重にしていく、また途中でいらいろ検問していく、そこで計れませんけれども、そういう点について業者に対する御指導もまだまだ行えたのではないか、そういう点も考えられますので、積載オーバーの問題ですが、この点についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
#73
○政府委員(伊藤三郎君) 容器に関しまして、高圧ガス取締法で規制をいたしておるわけでございますが、そのうちの一つの項目に、充てん量について規制をいたしております。これは充てんし得る量が内容積に対して一定数量以下ということでございまして、プロパンの場合でございますと、充てん量キログラムは内容積リットルを二・三五で割ったものということでございます。大体重量の半分程度のものになるというわけでございます。そういうふうな規制をいたしまして、これを充てんする際に充てん所で監視をするということにいたしておるわけでございます。
#74
○矢追秀彦君 次に、これは労働基準局の問題でありますが、先ほど、まだあまり詳しい様子が報告がないというお話でございましたが、実はこの会社は非常にめちゃくちゃな労働をやらしております。大体平均週六十時間から七十時間運転をしているようであります。先ほども前日の模様は申し上げたとおりでありますが、大体月に休日が一日、公休日が一日、二日しか大体休んでないようです。ところが、この会社は非常に給与面がよくて、この事故を起こしました弓谷は大体月に四万五千円ぐらいかせぐそうであります。それで手当が非常に多いようです。たとえば食事の手当にしてもついております。深夜手当、大体六千五百円から一万一千円ぐらいついていると聞いております。さらに遠距離に行った場合に、やはり東京とか岩国へよく行くのですが、それにも手当がたくさんついている。そういうふうに、非常に手当が多くついておりますので、幾らでもかせごうと思えばかせげるわけであります。そういったお金で非常につりまして、そのために、順法精神というか、そういったものが薄れてきておる、そういう点が考えられるわけであります。ともあれ、この弓谷の当日の状況というのは、労務管理の上からいって非常によくない状態であった。この会社自体もそういった点ではもう全然なっていないわけです。そういった点について、労働基準局としては、やはりそういった調査をやっておるわけでありましょうが、実際こういうのが出てきておる。こういった点について、やはり基準局としてはいままでの行政指導が相当ずさんであった、こう言っても過言ではないと考えるわけであります。神戸の労働基準局の監督官の方にお会いしたときの話では、職員も五十名で非常に少ない。それに対して、事業所は一万一千もある。しかも、労働者は百八十万というたくさんの労働者を県がかかえておる。それに対してなかなか手が回らないといわれておりますが、そういった点では、実情はどうかわかりませんが、よく話で聞くのには、こういった労働基準局の方が来られても、昼めし食って帰えるだけでこまかいことは調べないということを聞いておるわけです。それは、私の聞いておるのは一部であるかもしれませんが、もっと労働基準局としては、こういった実際労務管理が行なわれていないのが多々あるわけです。特に最近のこういったたくさんの過当競争のために、そういった点が非常におろそかにされている。これではもちろん労働者自身も問題でありましょうが、こういった事件が起きれば迷惑するのは、あくまでも国民大衆であります。よる夜中ぐっすり眠っているときに、爆発して家が吹っ飛んだり、死んでしまったり、こういった非常な悲惨な事件が起きるわけであります。私は、こういうような事件はもちろん運輸省の問題でありますが、労働基準局の監督がもう少し厳密であるならばこれは防げたのじゃないか、こう考えますので、こういった点についての労働基準局の調査、指導の実態となり、これに対する責任をどうとっていくか、また、今後どのようにやっていくか、それに対する見解をお聞きしたいと思います。
#75
○説明員(藤繩正勝君) 運転者の労務管理につきましては、直接には、道路運送法に基づきますところの自動車運送事業等運輸規則という運輸省所管の省令がございまして、そこで運行管理者の選任でありますとか、あるいはその運行管理者の処理すべき事項、あるいは事業者が注意すべき事項というようなことで、労務管理に関しまして種々の規定がなされているわけでございます。しかしながら、労働省といたしましても、交通事故と運転者の過労の問題につきましては、もとより非常に重要なことでございますので重大な関心を持っておるわけでございます。特に事故の発生率の高い職業運転者につきまして、労働条件の改善等、労務管理の適正化をはかる必要があると考えておりまして、すでに数年来、長期路線トラックあるいは砂利運搬業というようなものを重点的に取り上げまして監督指導を行なっております。内容的に申し上げますと、労働時間、休日割り増し賃金等の問題、あるいは適正な運転時間の問題あるいは折り返し運転を行なうというような場合の休養の確保の問題、あるいはノルマの問題、そういった点につきましても指導をいたしておるわけでございます。また、陸上貨物の運送事業につきましては、金丸先生が会長をしておられます労働災害防止協会というものを設立いたしまして、指導をはかっておるわけでございます。私どもといたしましては、今後とも、関係行政機関と密接な連絡をとりながら、これらの業者に対する監督指導の徹底をはかってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。本日も、総理府から招集がありまして、運輸省、通産省、警察庁もとよりでございますが、私ども、あるいは建設省、消防庁、大蔵省というようなものの担当課長が集まって対策を協議しておるというようなことでございますので、私どもといたしましても、そういう場を利用いたしまして、関係各省庁との連絡を十分にとってまいりたい。また、先ほどもお答えいたしましたように、こういった業態につきましては、特に特別な一斉監督もやってみたいというふうに考えておる次第でございます。
#76
○委員長(松平勇雄君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#77
○委員長(松平勇雄君) 速記を始めて。
#78
○大倉精一君 それじゃ大臣お急ぎのようですからお尋ねしますけれども、今度の事故の原因は何か、簡単明瞭ですよ。それは二十五日の八時に出て朝の十時に到着をして、トンボ返りで運転をさせる。これが原因ですよ。だれでも眠くなる。私も夜間運行に乗ったことがありますが、東京を八時ごろから出て、名古屋まで行きましたけれども、静岡、浜松、豊橋ぐらいまで行くと、何ともいえない睡魔に襲われる。そこで、先ほど警察庁のほうから、ルーズな運行がなかったと言われますが、こんなルーズな運行はないですよ。そこで、まず局長からお伺いするといいのですが、大臣にお伺いするのですけれども、これは監督を強化するとかなんとか言っても、ものの初めを直さなければだめですよ。初めということは何かというと、なぜこんな無理をしなければならぬか、これはいわゆる、さっき相澤君の質問にもありましたけれども、車の数と運転手の数、これです。それで初めに戻れということは、免許する場合に、一体運転手の状態をどういうぐあいに把握して免許をなさるか、さらにまた、免許をしたあとでいかに実情を把握されるか、免許のしっぱなしじゃだめですよ。
 大臣にお伺いするのは、免許というものの行政指導を、運転手と結びつけてどういうぐあいにされようとするか、これが一番根本です。ですから、運転手が足らないからむちゃをやらせなければしようがない。運転手が四万何千円といわれますが、これは自分の命と引きかえですよ。これは大臣、この点についてはどうお考えですか、免許について。運転手と車両の配置ですか、これについてどうお考えですか。場合によっては、車庫なんかどうでもいいのですよ。車庫に重点を置くよりも運転手に重点を置く、免許に重点を置かなければだめですよ。これについて、大臣のお考えをお伺いいたします。
#79
○国務大臣(中村寅太君) 質問が少し専門的になりますので、自動車局長からお答えさせていただきます。
#80
○政府委員(坪井為次君) まあ運転者の数と免許の問題でございますが、免許する場合には、タクシーなどについては、運転者の状況というものを一々ついて回って調べたことがございますけれども、トラックその他については、運転者の状況ということは、いままであまり調べておりません。また、運転者そのものが非常に流動性がありますので、その免許申請について十分調べましても、それがいつまでも固定するということになりませんので、なかなか把握がしにくいということであります。
#81
○大倉精一君 これは、車庫があるかないかとか、そういうことよりも、この前のとき、たとえば、オリンピックのときに三千台増車したときも、運転手があるかと聞いたら、運転手はこれはなかった。これの対策をどうするか、対策を考えなさいと私は言ったのですけれども、いま現に東京都内で運転者が足らぬから、遊んでおるタクシーがたくさんある。こんな状態ならこれはもうタクシー会社あるいはトラック会社、プロパンガス輸送会社も商売ですから、無理させますよ。ですから大臣、これはまず免許の初め、運転する者と車両の関係、しかも、この運転手は運転経験が何年ですか。これは私は浅いと思います、年齢からいって。こういうようなことでやっておれば、これはまたプロパンガスというような爆発物が人間の住む道路上を横行濶歩しておる。いつ何どきあるかわからぬ。こういう問題を解決しなければ、いたずらに監督指導を強化するといってみてもしかたがない。これは業者に対する監督指導はあなたのほうでやるでしょう。しかし、監督官庁を監督するのはだれがやるのですか。ですから、罰金だ、厳罰だといってみても、いわゆるルーズな行政をやっておいて、業者に厳罰だ、罰金だといってみたところで、本末転倒しちゃいませんか。ですから大臣、免許行政の盲点です。これは免許行政の盲点がタンクローリーの事故の原因になった。これはいま始まったことじゃない。前からあるのですから、この際大騒動して原因探求、原因探求なんということばかりを言わずに、どこで火が出た、こっちで出た、あっちで出た、そんなことよりも、この際免許行政を抜本的にひとつ改正する御意思はありませんか。しかも、先ほど人員の問題も言われましたけれども、陸運局の人員の不足なんということはべらぼうなんです。これを合理化しようという、これもまた陸運事務所へ行ってごらんなさい、業者のほうにお手伝いをしてもらって、業者にお役所の仕事をやらしているじゃありませんか。そんなことをやっておいて、いまのぐんぐんふえてくる自動車行政をやるなんというのは無理なんです。ですから、この際陸運行政、免許行政を抜本的に再検討される、こういう意思はありませんか。大臣、これをやらなかったら、幾ら原因探求、原因探求といってやってみたところがだめですよ。
#82
○国務大臣(中村寅太君) いま大倉委員の言われました自動車の数と運転手の数というものは、これはきわめて関連の深いものでございますが、いままでの形では、自動車の運転免許をとるのは個人の自由でございます。そこに関連性が政治的には考えられておらないのでございます。これは一つの盲点であることは、御指摘のとおりだと思いますが、陸運局の仕事等につきましても、先ほど私は東京陸運事務所の検査場を見てまいったのでございますが、やはり事業量の増加と職員の不足というものに非常に大きなアンバランスがある。そこでいろいろの問題を起こしている。こういう問題点等につきましては、速急に検討いたしまして、改正しなければならぬ点等をひとつ解決してまいりたい、かように考えておる次第であります。
#83
○大倉精一君 抜本的に改正というお話がありましたけれども、具体的にひとつやってもらいたいと思います。検査場をごらんになったというお話ですけれども、あすこの検査場も、排気ガス、これは問題になっておりましたけれども、これは余談になりますけれども、検査場は排気ガスというものに苦しんで検査をしている、この人手が少ない中で。こういう事情をひとつうんとこの際把握していただいて、こういう盲点を一掃してもらいたいと思います。
 それから、これは警察庁の関係かもしれませんけれども、タクシーの運転手免許の資格というものがあります、何か免許をとってから二年か三年か。ですが、こういうような危険物の運転免許資格というものはないのです。どうもこの辺も御検討願う必要があるんじゃないかと思います。タクシー免許というのは、私は考えてみると、運転のじょうずへたじゃない。タクシーというのは地理を知っておるか、知っていないか、というのがタクシー運転手の重大なる一つの任務です。これは東京駅でもって、どこからどこそこへ行ってくれと言って、はいという運転手はいない。ですから英国あたりでは、地理を知っているか知っていないかが、運転手の運転免許の基準だと言っておりますけれども、それはそれとして、危険物を運転するという運転手の免許資格というものは、これはひとつ検討される必要があるんじゃございませんか。しかも、プロパンガス取り扱い責任者の資格要件は、通産省のほうでやるんでしょう。このほうはあなたのほうの分野で通産省とは並行してやっている。こっちのほうはあなたのほうが手が届かない。あっちのほうはまた手が届かない。運輸省のほうは両方とも手が届かない。こういう盲点がある。ですからそういう点も検討しなければならぬと思う。これはひとつ関連ですから、警察庁のほうに。
#84
○政府委員(高橋幹夫君) ただいま運転者の資格要件についての御指摘の点ですが、御指摘のように、ハイタクについては第二種免許がございます。ただいまの場合、この種の大型車といいますか、これは政令によりまして、年齢二十一歳経験年数二年ということで、いわゆる私ども政令大型と言っておりますが、その大型車の内容は、大型貨物と、それからもう一つは、火薬を運搬するもの、それから砂利トラ、こういうようなものはいわゆる政令大型と言って、二年、それから二十一歳という制限がございます。ただ御指摘のような特殊の資格といいますか、これはないわけであります。これは今度の事故にかんがみまして、私どもの検討事項といたしましては、火薬の取り扱いと同じように、高圧ガス取締法の中で、たとえば運搬についてのいろいろな問題点、こういうようなものも、もう少し火薬と同じような条項を入れていただくということと、それからもう一つは、これを運転する運転者も、やはりこういう高圧ガスに対する知識なりいろいろなものを持っていなければならないのではないかということで、そういう点についてもあわせて資格要件が要るか要らないかというような点については、運転免許行政の面からも検討いたしたい、こういうふうに考えております。
#85
○政府委員(伊藤三郎君) 現在高圧ガスの移動の基準としましては、充填容器の転倒しないように、あるいはバルブの損傷を防止するようにと、そういうようなことを規定しておりますほか、車両の見やすいところに、高圧ガスという警戒標を掲げる、さらに一年以上製造の作業に関する経験がある者あるいは高圧ガス保安協会の講習を受けた者、あるいは検定に合格して一定の資格のある者の監視を必要とする、そういう規定を入れてございます。そういうことによりまして、運行中の事故をできるだけ少なくしようという配慮をしたわけでございます。さらに、御指摘のような点につきましては、昨日来警察庁と協議をいたしまして、さらに必要な点があれば所要の措置を講じたいと考えておるわけでございます。
#86
○大倉精一君 大臣に最後に一言だけお伺いするというよりむしろ要望をし、見解を求めたいと思うんですけれども、運輸省というお役所が大体弱いんですね。ですから、どうも経済成長に見合って運輸行政というものがあとあとになっている。今度のタンクローリーの事故は、その運輸行政、陸運行政の盲点だということを十分ひとつ認識を願って、具体的な方策をこの際やってもらいたい。特に日本では、大臣の任期が短いものですから、長期計画はできませんけれども、その糸口だけはぜひひとつつくっておいてもらいたいと思う。それから、まず法律規則の守られない部門は交通部門ですね、これほど守られない部門はないですよ。たとえば、ここは五十キロで走れ。五十キロで走っている車は一つもないですよ。大体七十キロぐらいで走っているところを五十キロで走らして罰金をよけい取るという、そういう守れない規則をつくっている。あるいは白ナンバーをやっちゃいけない。白ナンバーなんかお役人の前でどんどんやみ行為をやっている。こういうぐあいに、交通運輸関係は法律規則を守っていない一番大きな盲点ではないかと思う。これもまたひとつ御検討願いたいと思う。こういうようなことがこの事故が起こった原因で、もう一つの原因がある。これも御検討願いたいと思うが、いわゆるプロパンガス業者が輸送部門を下請の運送業者に出す。これは運賃を値切るわけです。運賃には認可料金というものがあるわけで、これまた守られていないんです。認可料金が守られておるためしがない。そういうことから認可料金は安い。どんどん不当競争をやっている。運転手は少ない。しかたがないからこういうことをやり出すんですよ。簡単でしょう、そういうことは。そういう原因というものは。ですからそういうことを大臣、この際抜本的に関係省庁に御連絡を願って改革されるということを要望するんですけれども、ひとつ御所見を承りておきたいと思います。
#87
○国務大臣(中村寅太君) 運輸行政の範囲の中で、いろいろ今度のような事故を起こして国民の皆さんに御迷惑をかけるというようなことがございますので、全般にわたりましてもこの際検討を加えまして、御迷惑を国民に与えるようなことのないように事故等をなくしていくような方向に努力してまいりたいと思います。
#88
○岩間正男君 関連してちょっと。大臣が退席される前に、ちょっと私二、三点だけ要望しておきたいと思うのですが、いまの事故の問題の中に、労働者の賃金ベースの問題があるんですよね。賃金体系がどうなっているかということをひとつお聞きしたいのです。今度の場合は、固定給が幾らで、歩合制なのかどうか。これはこの前、まあ七、八年前ですが、神風問題を当委員会で取り上げて、神風タクシーと神風トラックの問題をやったわけです。その中で、非常にこの問題重要な問題ですね。つまり、歩合制で固定給が少ないという場合に、結局自分のかせぎ高をどんどんかせぐ、そのために無理をする、そうして賃金をある程度取っていかなければ賃金が維持できない。ここから無理が当然起こってくるんですね。
  〔委員長退席、理事江藤智君着席〕
したがって当委員会は、神風問題については、固定給を七〇%以上ぐらいにすべきだという勧告を出したことがあるのです。そんなものはすっかりくずれているだろうというふうに思うわけです。この問題で、これは労働基準局のほうでわかればあとでお伺いしますけれども、どういうふうに今後するか、これは一つの重要な問題です。
 第二の問題は、陸運局の人員不足の問題がありますけれども、陸運局と業者のなれ合いがあるんですね。非常になれ合いがありますよ。これはいまだにやはり改善されない問題です。だから検査をやったって、さっき言ったように、来て食事をして帰るとか、あるいは、実際は、裏口での取引というのは実際に目にあまるものがある。したがって、今度の場合は、やみで調べようがなかったかもしれないけれども、しかし、こういうことはどういうことになっているのか。こういうことについて、車庫だという届け出をした。しかし実際は営業所だ。しかし、この車庫について実際調べたのかどうか。しかも、この車庫そのものを検討して営業の内容までやはりタッチして、ここで行政的な指導というものが加えられなければこの問題はやはり改善されません。これは私たち体験から言っているんですけれども、この問題についてはどういうふうになっているか。
 もう一つ、こういうやみの場合ですが、これはどうなんですか。事故を起こした場合に罰則というのはどうなんですか。これはやはりはっきり、さっき一罰百戒というようなことがありましたけれども、これをやるために、どういうふうにこれは法制的にはなっているのか、この点を明確にしていただきたい。
 この三点をお伺いしたい。そのうちの二つを大臣にお伺いしたい。
#89
○国務大臣(中村寅太君) 私にお尋ねになりました固定給の問題につきましては、いろいろ営業の実態等に関連あろうと思いますが、できるだけこれは高くすることが、労働者のやはり賃金状態をよくすることにつながりますので、できるだけそういう方向で指導したいと思っておりますけれども、やはり会社自体の営業内容とも関連がありますので、そういう方向で指導していくというぐあいに、的確なお答えをいたしかねますのでよろしくお願いしたいと思います。
#90
○理事(江藤智君) 大臣いいですね。――どうぞ。
#91
○矢追秀彦君 次に、プロパンガスの爆発事故でありますが、やはり前からいろいろ起こっているわけです。この前大阪の茨木におきまして、三十九年九月十四日にやはり爆発している。この場合は、死亡は三名、二十九人が重軽傷、この場合には、タンクローリーから移す場合に起こった事故でありますが、やはり作業主任者がそこにいなかった。こういうやはり規則を守ってない面があるわけでございます。高圧ガス取締法というのがありまして、いまも通産省のほうからお話がありました法というものは、来年の十月一日に施行される規則じゃないかと思うのですが、これをやはり一年延ばすということにしないで、早急に実施するように要請があったと聞いておりますが、やってもらいたい。こういった点について、すぐに実施できるのかどうか、また、これを実施しようとされているのか、まずその点についてお聞きしたいです。
 その次に、本年の三月十七日の衆議院の商工委員会で、法改正につきまして、附帯決議として四番に、「取扱作業員全般に対する保安教育を徹底せしめるとともに、特にタンクローリーの運転手等運搬従事者に対しては、厳重な教育、指導を行なうこと。」、こういうのがついているわけです。関係各省としては、全然やってないとは申し上げませんが、この神戸につきましても、きのう行きました話では、実はきょう何か業者を集めて指導することになっていたんだと、そういうふうなことを商工課の人は言っておりましたが、やはりこういった、いまも免許のお話が出ましたが、運転手の教育、指導というのも、もっと厳重にやっていかなきゃいけない。この点はやはり運輸省とも連絡をとって、かっちりとしたものをやっていかなきゃいけないと思いますが、この附帯決議を実際はどの程度守られているのかどうか。その二点についてお聞きしたいと思います。
#92
○政府委員(伊藤三郎君) 第一点の高圧ガス取締法の省令の施行時期でございますが、先般改正をいたしまして、九月に公布をいたしまして、この十月一日から施行いたしております。ただし、そのうち二点、施行時期を延ばしているのがございまして、これは容器の付属品でございますが、緊急遮断装置をつけるという点と、一定の資格のある者が容器の移動について監視をするという、この二点が、一年間延ばしているわけであります。これは一定の資格を与えますにつきまして、講習会等やらなければなりませんが、そういう時日を要しますので、延ばしているわけでございますが、御指摘のとおり、こういう条項はなるべく早く実施をすべきでございますので、私どもといたしましては、行政指導を強力にやりまして、事実上全部にわたってなるべく早い時期にこれを、実施をさせるということで進めたいと考えております。
  〔理事江藤智君退席、委員長着席〕
 それから第二の、衆議院の附帯決議にありますような講習等を実施をしたかという点でございますが、この夏、七月、八月に大阪で、通産省の予算によりまして、プロパンガスの販売店、タンクローリー等の運転等に対する講習をいたしたわけでございます。もちろんこれだけでは十分ではございませんので、高圧ガス保安協会を中心としました自主保安の体制を強化推進するということを、引き続きいたしております。来年度におきましては、予算が獲得できますならば、そういうタンクローリー等の従業員に対しまして、巡回指導車というようなものを回して実地に講習をすると、一カ所へ出てこいということではなく、なるべく現場に近いところ、集まりやすいところへ巡回指導車を回して講習をする、そういうような方策も考えているわけでございます。そういう点で極力広く、充実した知識、充実した講習を実施してまいりたいと考えているわけでございます。
#93
○矢追秀彦君 いまの、来年からの問題で資格者を乗せる問題ですが、これは運転手が資格者を兼任してもいいと、そうなると、やはり乗っている人は一人である。先ほどの自動車の運送のほうの規則と考え合わせると、やはりそこにいわゆる通産省関係のこの高圧ガス取締法と交通法の問題とをあわせて法律をつくっていかなければならないのではないか。さらに、先ほども運転免許の問題が出ましたが、私の要望でありますが、火薬取締法で道交法の適用をいたしましても、やはり二十一歳以上、経験二年以上、こういうわけですから、これでもまだもの足りない。でき得れば妻帯者、家庭を持っておる人で三十歳以上くらい、やはり高年者に運転手を限って、さらにその運転手がこのガスについての資格を持っておる、しかも、そういうのを二人乗せていく。会社としては経費がかかるようになるかもわかりませんが、これだけの給料を払える会社なんですからもうけておるのじゃないかと私は思うのですが、それくらいのことはしてしかるべきである。そうしなければ、やはり国民大衆の不安というのがのいていかない、こう思うわけであります。
 最後に、こういったことが二度と起こらないように、いま国民大衆はやはり不安を持っておるわけでありますから、先ほども運輸大臣の言われた前向きの姿勢で早急にこの対策を国民大衆の前に明らかにして、善処を要望して私の質問を終わります。
 いまの二点について、通産省とそれから運輸省の二つのほうから回答をお願いします。
#94
○政府委員(伊藤三郎君) 御指摘のとおり監視ということでございますので、運転手にそういう資格があれば運転手一人で足りるということになるわけであります。長距離走る場合、あるいは夜間走る場合、そういう場合に二人の運転手が必要ではないかというような点、道路交通法上の問題もあろうと存じますので、そういう点につきましては、関係各省で昨日来打ち合わせをいたしております。そういうところで至急結論を出しまして事故の絶滅を期するような措置を講じたいと考えます。
#95
○政府委員(坪井為次君) 運輸省もただいまの通産省と同じ態度で現在協議しておりますので、至急対策を立てたいと、さように考えております。
#96
○木村睦男君 関連して。一点だけちょっとお尋ねしたいのですが、非常に悲惨な事故が起きてまことに遺憾にたえないのですが、今回の事故は警察のほうのその後の調査につきましても、また、運輸省のほうも陸運局の部長を派遣して管理の面等を詳細に調査をされておりますので、詳しいことはその調査の結果を待たなければいけませんが、本日のこの説明の中で一つ私聞き落としたか、あるいは触れておられなかったのかもしれませんが、この運転手が事故を起こす直前に、右寄りになったと思って左にハンドルを切って、そうして三輪車か軽自動車か、あるような幻覚を起こして事故を起こしたというのですが、そこまできたときのスピードはどのくらいだったということはわかっているのですか、まだこれからですか。
#97
○政府委員(高橋幹夫君) その点については、あそこは制限速度五十キロで、本人の供述は五十キロと、こう言っておるのですけれども、それからあとでいろいろなメーター等の調査ができませんので推定でございますが、五十キロで本人が走っておったということの供述どおりではなくて、少なくとも制限速度はオーバーしておったということは明らかでございます。それが何キロであったかということについては、推定の範囲を出ないわけであります。
#98
○木村睦男君 この車には自動記録装置はなかったわけですか、そうすると。
#99
○政府委員(高橋幹夫君) ちょっとその点についてのあれは詳細調べていないのではないかと思いますし、それからあとでその車体が焼失しております関係で、正確にそれがスピード・メーターその他でとれておるかどうか、そういう点については詳細わかりませんが、なおもう一回念を押して調べてもよろしいと思いますが……。
#100
○大倉精一君 私は、これに関連をしておる問題ですけれども、まあこの事故はタンクローリーが衝突してこういう状態が起こったのですが、東京都内あるいはその他の都市を見ておりまするというと、ああいう危険なタンクが相当危険な場所に設置をされておると思うのですね。それで新聞等によりますと、私はしろうとでわかりませんけれども、火災が一たん起こるというと消防署のほうでもこれは手がつけられぬという話を聞いております。何とかいう化学薬品を使って消すのだそうでありますけれども、完全に消してしまうというと不燃焼のガスがずっと充満してしまって大爆発を起こすのだそうですね。ですから、そういう住宅地帯あるいはこれに準ずる地帯にそういうタンクが設置をされておるというこういう状態について、これは関係省は通産省ですか、どういうようなお考えを持っておられますか。爆発してしまってからこれはえらいことだといってこんな大騒ぎをしても何にもならぬのですが、そういう危険が町にも一ぱいあるという。どこにもあるのですが、これをこの際私は通産省の根本的なお考えを聞きたいと思います。
#101
○政府委員(伊藤三郎君) 現在のところ、家屋あるいは学校等の保安物件から一定の距離をとるようにという原則で規制をしておるわけでございますが、そのほか、タンクが大きな火災等で周囲から過熱されまして、それによって爆発を起こす可能性もあるわけでございますので、そういうタンクには散水装置をつけるようにしております。その散水装置によって冷却をして爆発を防ぐという措置を講じておるわけでございます。さらに、このたびの省令の改正で、非常な密集地帯におきましては、特に危険がはなはだしいと認められる地域につきましては、通産大臣の指定によりましてその地域のタンクは地下式にするという措置を講ぜられるような改正をこのたびいたしたわけでございます。そういう措置によりまして、火災になりましても爆発の事故を起こさないようにというふうな要領でやっておるわけでございます。
#102
○大倉精一君 まあ規則によれば、貯蔵槽から人家まで二十メーター離れろ、あるいは火元まで八メーター離れろ、そういう規則があるようですけれども、二十メーター離れておれば許可をせんならぬものかどうか。かりに二十メーター離れておってもこれを危険だというぐあいに認定すれば、それはいけないというふうに却下するものか、これはどういうことになっておるのですか、たてまえは。
#103
○政府委員(伊藤三郎君) たてまえは、そういう二十メーター以上離れておる、その他危険の要件がない場合には許可をしなければならない、そういう書き方になっておるわけでございます。
#104
○大倉精一君 その他危険の要件がない場合というのは、これまたくせ者だと思うのですけれども、その他危険の要件がないというのはどういうことなんですかね、具体的には。
#105
○政府委員(伊藤三郎君) これは第八条に――これが許可の基準でございます。その前に許可の申請について、要件に適合しておるときは許可を与えなければならないというのがございますが、その第五号に「その他製造又は販売が公共の安全の維持又は災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないものであること。」という条項がございますので、単に二十メーター離れておるというだけで全部が安全であるというふうには考えませんで、特に交通の要衝で四辻あたり、そういうところへ自動車でも飛び込んできて非常に危険であるというような場合には、こういう条項によって許可をしないという場合があるわけでございます。
#106
○大倉精一君 そういう場合に、たとえば万が一火災が起こったという場合に、消防活動ですね、これに支障のあるかないかということも非常に大きな要件だろうと思いますけれども、消防庁のほうとは別に協議はしないんですか。たとえば一見して危険がないとわかるところはいいんですけれども、どうも怪しいなと思うようなところは、消防庁あるいは警察庁のほうと協議をするということはないんですか。
#107
○政府委員(伊藤三郎君) この製造販売事業の許可は、都道府県知事に委任をいたしております。で、都道府県におきまして、そういう危険なと考えられるような場合、タンクだけではなくてほかの建造物もございますので、そういう点で当然消防法上の許可も必要となるわけでございます。そういう点で、府県庁においてそれぞれ協議して処理されるというふうに考えます。
#108
○大倉精一君 消防庁は来ておりますか。――そういう場合に消防庁のほうで、これは危険であるとかないとかいう認定はされるんですか。あるいは消防庁のほうへは届け出というものはないわけですか。
#109
○政府委員(川合武君) 端的に申しまして、別にその具体的な個々につきましては、私どもに協議あるいは相談というものはございません。運用あるいは規則をつくります場合におきましては、私ども通産省といろいろ意見を交換してやっておるわけでございます。
#110
○大倉精一君 ここにも一つの盲点があると思うのですけれども、消防庁の知らないうちにタンクが設置をされる。本来ならばそういう危険物は、ここで火災が起これば消防活動はこうやって、ああやってという一つの、軍隊でいうならば戦術的なものを考えられなければならぬと思うのですけれども、それが全然関係がなしにつくられて、いざといった場合に消防のほうで右往左往する。外国にもあったようですけれども、消防関係職員が殉職をする、そういうことが起こりかねないんですね。ですから、こういう点についても盲点があるような感じがするんですけれども、これはここで皆さん方の考えを聞くのはどうかと思うのですけれども、そういう点もこれから検討する必要があるんじゃないですか。許可をする場合に、消防庁のほうともいろいろと相談をする。先ほど申しましたように、全部というわけにはいきませんよ。これはちょっと怪しいなという場合に、消防庁のほうにも相談をして、消防庁のほうでもちょっと現場を見る、これぐらいの配慮が必要じゃないかと思うのですけれども、どうでしょうか。
#111
○政府委員(伊藤三郎君) 先ほど申しましたように、個々の案件につきましては、都道府県で処理をし、また消防活動につきましても自治体消防で個々の案件については処理をしていると思いますので、その両者の緊密な連携を持ちつつ事務を進めるという点につきましては、私もそういう必要があると考えますし、そういう取り計らいをいたしたいと考えます。
#112
○大倉精一君 これは地方行政の面かもしれませんけれども、ともあれ、今度の事件というものは――この事件ばかりじゃなくて、そういう危険が一ぱいあるというふうに考えなければならぬと思うのですね。さらにまた、これは付近の人心に及ぼす影響というものが非常に大きいんですね。いわゆる人家がたくさん建っておるところににゅうっと大きなものが立っておる。しかもずっと見ますと、近所の人は、一体わしのところはいいんだろうか、こういう不安にかられるんですね、でありますから、たとえばこのタンクはだいじょうぶだといってみても、じゃ向こうで火事があったらこっちへ来やしないか、あるいは雷が落ちたらどうか、こういう不安があるわけですね。そういうような場合は、落雷とかあるいは付近に火災が起こった場合、風向きによってはこっちへ来るという、そういう心配はないんですかね。
#113
○政府委員(伊藤三郎君) 雷につきましては、避雷針を一定の高さ以上のものにはつけております。
 それから付近の火災の過熱による爆発の危険でありますが、先ほど申し上げましたように、そういう場合には散水装置をつけております。その散水装置によってタンクを冷却して爆発を起させないという措置を講じております。
#114
○大倉精一君 そういうことになっておるのですけれども、やっぱり爆発するのですよ。大阪の茨木においてもそういう例があった。ですからやはりみんな安心ができないという、そういう心配があるわけなんです。そこで、そういうようなことを申請した場合に、付近の影響のある住民といいますかね、そういうところに対しまして、一応の意見を聞くとかあるいは説明をして、そうして安心してくださいと、こういう了解ということはされるわけですかされぬわけですか。つまり住民が知らぬうちににゅうっとできてしまったものはたいへんだといってもしようがないじゃないかというようなかっこうで済ましておるのか、あるいはつくる前に付近の住民に一応の説明をして、そうして納得をしてもらう、こういうような指導をしておられるのかどうか、その辺はどうですか。
#115
○政府委員(伊藤三郎君) そういう地元で反対のあるような場合につきましては、付近の住民の承諾書を申請書につけさせるということを、昨年の暮れから行政指導でやっております。そういう場合にある例としましては、その販売所のほうで事故があった場合に、損害保険に付保しておりまして、それによって損害をてん補するというようなことで住民の承諾書を取っておる、そういうような例もございます。
#116
○大倉精一君 いまどこかの県にその実例があるようですけれども、建設途中で住民の反対を受けて、それで工事を中止して了解を求めるような努力をしておるということもちらっと聞きましたけれども、ともあれ、いままでの実例をちょいちょい見ますと、町のボスとやみ取引をやってそうしてつくってしまう。近所の人は一体何をつくるんだろうと思っていると、できてしまったらLPGのタンクだった、こういう場合があるのですね。そういう場合に、できてしまってから反対だと言ったら、これはどうするのですか。そういう場合には、できてしまったらしようがないんですか。
#117
○政府委員(伊藤三郎君) 着工する前に許可を得なければならないわけでございます。許可を得て建設をした場合におきましては、そのままでは何ともいたし方がないわけでございます。そういう事例がもしありますれば、完成したあとでも移転を考えるとか、そういう措置が必要であろうと思います。現にそういう事例もございまして、県のほうで地元とその業者と調整をしまして、別の場所へそのスタンドを移転をしたという例もございます。
#118
○大倉精一君 まあかりにお役所のほうで許可をする場合に、こういううちの了解を得ておるかという念は押すのですか。そういうことは念を押さないですか。まあ押さなければならぬと思う、押してもらいたいと思うのですけれども、特に町が狭い場合、タンクができた、そこへ大きなタンクローリーが入ってくる、道一ぱいになって入ってくる、やっと門をくぐってにゅうっとその大きな図体が一晩じゅうそこにおる、こういう場所にどうですかね、こういうところに、二十メートル離れておるからといって許可することはどうかと思うのですが、こういう場合には、これはあなたのほうでは何ともならぬものですか。二十メートル離れておる、八メートルある、だから何ともならぬと、こうくるのですか。
#119
○政府委員(伊藤三郎君) そういう狭い道路しかない場所にタンクを建てるというのは好ましくない事例でございます。先ほど読みましたように、製造または販売が公共の安全の維持または災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないと認めた場合のほかは許可しないわけでございます。そういうように災害の発生の防止に支障ありというふうな判断をすべき場合には、もちろんこれは許可をすべきものではございません。
#120
○大倉精一君 許可をしてしまって、できてしまって、あとで調べたらどうもその危険があるといった場合、どうなりますか。
#121
○政府委員(伊藤三郎君) その判断の問題であろうと思いますが、県当局としましては、もちろんこういう現地の調査をして、そういう災害防止に支障なしという判断で許可をしたんであろうと思います。もしその判断がある面から見れば正しいし、また別の面から見れば反対である、見解の分かれるような問題でありますれば、まあ県当局の判断に従うのが、われわれとしては適切だと考えるわけでございます。
#122
○大倉精一君 いま東京都でLPガスのタンクあるいは販売、集荷設備といいますかね、貯蔵所、何カ所くらいあるのですか。大体でいいですよ。
#123
○政府委員(伊藤三郎君) 確かな数字はただいま手元にございませんが、大体自動車用のLPのスタンドが約九十ぐらいございます。そのほかのタンク等も入れますと、大体三百程度ではないかと思います。
#124
○江藤智君 ちょっと議事進行で。このプロパンガスの爆発事故は非常に重大なものでございまして、当運輸委員会においても、もっと掘り下げる必要がある。関係の向きも非常に多いので、この際、幸い従来交通事故防止対策に関する小委員会、その他通勤輸送対策とか小委員会が三つあるわけなんですね。まさにこの小委員会で取り上げるぼくは問題だと思うのです。ところが、まだ今度の国会になって小委員会ができておりませんから、この次の機会にでも、小委員会をこしらえて、特にこの問題をもっと掘り下げまして、できれば前の神風タクシーのときのように、政府に勧告をするというようなところまで、当委員会として、ぼくは掘り下げる必要があると思うのですが、この際おはかりをして御賛同いただければ、理事会で検討するなり、この次にもう小委員会をつくるということにしてもっと質疑を進めていく、こういうふうに進めていったらいかがかと思います。
#125
○大倉精一君 その問題は、私個人としては賛成しますから、理事会でもって十分検討せられるように。きょうは若干の質問がありますから続けますけれども、そこで通産省、消防庁、警察庁が協力をして、この際、全国とは言いませんが、とりあえず地元の東京都だけでも、全部一ぺん検討される御意思はありませんか、現地に行って。そうしてこれはちょっとあぶないなと思うところは、事前にやはり措置しないと、爆発してしまってからではしようがないから、九十やそこらなら検討ができると思うのですが、検討することを要望しておきますが、いかがですか。
#126
○政府委員(伊藤三郎君) そのプロパンのスタンドの状況につきましては、本年六月以降、私どものほうでいろいろ専門家を集めまして、東京その他主要なところの状況の調査をし、ぐあいの悪い点については勧告をやって、災害防止につとめてまいっているわけでございます。御要望があれば、そういう状況を別途御連絡申し上げます。また、直接三省でやるような必要があれば、そういう点につきましては、三省で相談いたしたいと思います。
#127
○大倉精一君 現地調査をして、どうも危険の疑いのあるところはなかったんですか。
#128
○政府委員(伊藤三郎君) 設備として特に危険がありというふうに判断したものはなかったように聞いております。ただ問題は、そういう販売所の経営者、従業員の幹部の保安意識、ないしはそれに基づいていかに従業員に十分教育をしているかという点でございまして、従業員の教育という点につきましては、経営者の保安意識と同様に問題のある点があるように聞いております。
#129
○大倉精一君 こういう際ですからね、消防庁のほうは、現地調査はまだおやりになっておらぬと思うのですけれども、このプロパンガスでこういう大きな事故が起こったのですから、東京都あるいはできれば全国的ですけれども、もう一回現地について、危険な要因があるかないかを検討される必要が私はあると思うのですよ。それをやらずに、原因は何だといって、できたことだけ追及してもだめであって、要は、これからそういう事故が起こらぬようにということが大事なんですね。これは警察庁のほうも、消防庁のほうも、あなたの見地からひとつ御検討願いたいと思う、現地についてですよ。これは検討されるかどうですか。現地調査をやりませんか、消防庁あるいは警察庁の観点から。
#130
○政府委員(川合武君) 御承知のように、今回の事故によりまして、一般住民にも火災の相当被害を与えているわけでございますが、私どもの立場からも、目下地元の消防機関並びに私どもの本庁からも参りまして、その原因並びに実態の調査究明をただいまやっております。さらに、御指摘もございましたので、この点につきましては努力をいたすつもりでございます。
#131
○大倉精一君 それで先ほどもお話があったように、地下貯蔵式にするということはさまったのでしょうけれども、地上にすでに建設したものについてはどうするのですか。やはり地下貯蔵式に直させるのですか。それはそれでもってしかたがないということなんですか。
#132
○政府委員(伊藤三郎君) 通産大臣が地域を指定しました中にありますものは、既存のものにつきましても、一定の期間猶予をしまして、その後は地下式に改造をさせるということになるわけでございます。
#133
○大倉精一君 そうしますと、具体的に、東京都で地下式に改造させる場所というものは、もう決定されておりますか。
#134
○政府委員(伊藤三郎君) どういう地点の指定をするかということにつきましては、各都道府県に調査を依頼しておりまして、各都道府県知事の判断によりまして、こういう地点が必要であるという意見を待って指定をする考えております。
#135
○大倉精一君 こういうものは調査をしなくてもわかるのですよ。これは免許、認可をするときに、その周囲の状況というものは、もうわかっているはずなんだ。しかも今度は、危険――家屋密集地域ときまってあるのだから、ですからいまあるスタンドが、地図で見ればここは密集だ、ここは密集でない、もうちゃんとわかるわけだ。そのことを一々調査をして資料を集めるということは、いかにもお役所仕事じゃないか。事故はあすにも起こるかもしらぬというこういう危険なところですよ。これは都道府県――あなた方が指導されるかどうか知りません、そこのところはわかりませんが、そういう点にひとつ留意をされて、早急に地下貯蔵式にやる場所というものは指定される、こういうぐあいにおやりになるのが至当だと思うのですが、いかがですかね。これは担当違いですか。
#136
○政府委員(伊藤三郎君) 調査と申しましても、あらためて個々に調査をするというような趣旨ではございません。そういう密集地域にどういうものがあるかという点を考えて、そうして各都道府県としての意見をまとめて出してもらいたい、そういう趣旨でやっているわけでございまして、極力早く各県から希望をとりまして、指定をすべきものは指定をしたいと考えております。
#137
○大倉精一君 まあ現に非常に危険な場所もある、自分ではそう思う場所があると思うのですよ。これは早急にひとつ指定をしていただくなり、あるいは応急措置をするなり、ひとつ指導するように、関係当局のほうに御指導願いたいと思います。消防庁のほうでも、あなたのほうも、あなたの立場から見られて、これは危険だと思われるところに対しては、そのとおり関係方面に御連絡を願いたいと思います。
 それから陸運局のほうですけれども、これに関連をして、たとえばタクシーなりトラック会社の認可をするにあたって、免許をするにあたって、これまた場所を考えなければいかぬと思う。狭いところへ、狭い道路のところに、タクシーなりトラックの免許を与えて、よる夜中ブーブーやっていて近所で寝られぬという場所がある。そういう場所もずいぶん東京にあると思うんですが、これは局長、どうですか。そういう場所があるとお思いになるか、たいしてないとお思いになるか。先ほど免許のことが出ましたから、ついでですから申し上げますけれども、そういう点もいわゆる居住地帯、住宅地帯というものを考えてやられぬと困ると思うんですけれども、そういう点いかがですか。
#138
○政府委員(坪井為次君) タクシーその他の車庫につきましては、車両制限令に違反しない、それから住居地区においては一定の制限がありまして、それ以外のものについて、そういった法令違反のないものについてやって……。
#139
○大倉精一君 じゃ、まあこれでやめますけれども、きょうも私がいろいろお尋ねをし、御要望申し上げたことは、そういうことを具体的に一つ一つやっていかないというと、幾ら国会でギャーギャー言ってみてもだめですよ。今度タンクローリーなんか大きな問題でもって、新聞なんかで書くものだから国会でギャーギャー言うんですけれども、原因というのはきわめて簡単な原因なんです。ですから措置ができる原因なんです。特にいま申し上げたように、現に現実にある場所についてさらに点検し直して、こういう問題の起こらないように措置をするという、こういう熱意がなければ、これはこの問題は幾らやったってだめですよ。まあ江藤議員のほうから、小委員会をつくるという御提案がありましたので、これは私もけっこうだと思います。ですから、これは関係各省庁において真剣にひとつ考えて、具体的な御努力を願いたいと思います。必ずしも夜中じゃなくても、たくさんあると思うのです。ですから私は、この際できたものはできたものとして、今後こういう問題が起こらないように、起こり得る条件については早急にひとつ手を打つという、こういう熱意をぜひともお願いをしたい、こういう要望を申し上げて終わりたいと思います。
#140
○委員長(松平勇雄君) 先ほど江藤委員より御発言がありました小委員会の設置の問題に対しましては、委員長理事打ち合わせ会にはかり善処することにいたします。
 次回は公報をもって通知することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト