くにさくロゴ
1947/11/07 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第30号
姉妹サイト
 
1947/11/07 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第30号

#1
第001回国会 鉱工業委員会 第30号
昭和二十二年十一月七日(金曜日)
    午前十時四十一分開議
 出席委員
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
  理事 青柳 高一君 理事 生悦住貞太郎君
   理事 今村長太郎君 理事 澁谷雄太郎君
   理事 早川  崇君
      今澄  勇君    衞藤  速君
      松本 七郎君    高田 五郎君
      村尾 薩男君    生越 三郎君
      庄  忠人君    長尾 達生君
      西田 隆男君    三好 竹勇君
      有田 二郎君    神田  博君
      平島 良一君    深津玉一郎君
      淵上房太郎君    山口六郎次君
      前田 正男君    高倉 定助君
 出席國務大臣
        商 工 大 臣 水谷長三郎君
 出席政府委員
        石炭廳長官   菅 禮之助君
        商工事務官   渡邊  誠君
        商工事務官   平井富三郎君
        商工事務官   石坂善五郎君
 委員外の出席者
        專門調査員   谷崎  明君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 臨時石炭鑛業管理法案(内閣提出)(第六四
 號)
    ―――――――――――――
#2
○伊藤委員長 是より會議を開きます。
 前會に引續き臨時石炭鑛業管理法案を議題とし、質疑を繼續いたします。深津玉一郎君。
#3
○深津委員 昨日私が質問しました中の小倉炭鑛の問題につきまして、いま一度御答辯を願いたいと思うのでございます。つきましては、この問題について、まだ鑛區の設定もはつきりしておらず、この問題がどういうふうになるか、はつきり私たちとしては見透しがつかないものまで、來年の計畫に入れるということは、政府の誤算もはなはだしいと思います。私は全部の資料を要求したのですが、その資料を出していけないということになつたのですから、せめてあの一つのことくらいは、はつきり資料を出していただける、またはつきりした計畫を立てていらつしやると思つたから重ねてお尋ねしたのに、昨日の説明では私は納得がどうしてもできません。いま一度恐縮でございますが、説明をしていただきたいと思います。
#4
○平井(富)政府委員 ただいまの小倉炭鑛の問題につきましては、後刻生産局長が参りますので、生産局長から御答辯申し上げたいと考えます。
#5
○深津委員 それではそのお話は生産局長からお聽きすることにいたします。
 次に第十七條に業務計畫作成の基準という言葉がございますが、これはどういうものでございますか。資金とか資材のわくか。あるいは出炭の數字ですか。この内容いかんによつては、本條以下の構想が、實質と遊離する可能性がありますから、この點について詳しく御説明を願いたいと思います。
#6
○平井(富)政府委員 十七條の運用につきましては、前囘の委員會でも申し上げましたように、大體全國の出炭量が需要の面から見た出炭要請というものと、山の實力及び資金、資材というような生産力から見た出炭豫定というものとのかみ合わせを中央でして、これが各地區石炭局にくるわけであります。――こうして、石炭局長としては、炭鑛管理委員會に諮つて、これらの具體化をはかつていくわけでございますが、それには、まず各山から出炭計畫というものをとつて、それに基いて、地區別の計畫全般というものを設定していくという順序になるのでございます。そこで石炭局長としては、指定炭鑛に對して指示する事項は、各山が生産計畫等を樹立するのに必要な基礎的な材料、すなわちどれくらいの資金が要るか、あるいは資材等の見透し、あるいは割當等についての具體的な數字がわかれば、業務計畫を設定するのに必要な材料というものを、できるだけ具體的な形において山に指示するとともに、出炭の要請から、この山としてはこの程度の出炭をしてもらいたいというような、石炭局として考えている事項等も指示して、山としての業務計畫の立案の重要な資料としていきたいというように考えている次第であります。
#7
○深津委員 ちよつと私は腑に落ちないのですが、しかし大體この前西田さんのときもそういう御説明でしたが、この第十七條はまたあとに残させていただきます。
 その次に第十八條の第二項の生産協議會の議を經るという解釋でございますが、生産協議會は決議機關なのか、協議機關でありますか、これはこの前どなたがお尋ねになつてもはつきりしていないのですが、どうか今日ははつきり御説明を願いたいと思います。
#8
○平井(富)政府委員 この生産協議會の法的な性格につきましては、私ども及び片山總理、商工大臣等からも生産協議會の性格につきまして御説明申し上げたのでございますが、繰返して申し上げますけれども、この生産協議會がまず諮問機關であるかどうかという點を考えて見ますと、生産協議會は單純ないわゆる諮問機關というものではないというふうに考えております。しからば諮問機關でなければ決議機關かという場合に、それがただちに從來考えております決議機關であるかどうかという點につきましては、はつきりした決議機關とも言えない點がある。と申しますのは、たとえばこの業務計畫を作成いたします場合に、生産協議會の議に附するわけであります。そしてその議がまとまりまして、企業者の意思と生産協議會の議が一致いたしまして實行していくという場合には、これはその案がそのまま實施されていきますので、問題ないわけであります。それが生産協議會の議を經ないという場合に、通常の決議機關でありますれば、意思決定がないということになるわけでございますが、この案におきましては、生産協議會の議に對しまして意思決定がございません場合には、企業主はその業務計畫の案を石炭局長に提出いたしますとともに、生活協議會の議がまとまらなかつたということを附記して提出いたすということになつておるわけであります。從いまして、これを逆に申し上げますれば、諮問機關でないことは確かである。しかし從來のいわゆる意思を決定していく決議機關とも違つた點があるというふうに考えておるわけであります。
#9
○深津委員 そうしますと、ただそれをひつかければいいというのですが、この點をはつきりしなければならない。前から皆さんがお聽きになつてをつて、私もわからないから聽くのですが、ひつかければよいというのならば、何も必要ないではないか。
#10
○平井(富)政府委員 この生産協議會が諮問機關でないということは、ただいま申し上げた通りであります。たとえば諮問して結論が出た、その結論に從わぬでもよい、企業者は生産協議會で一致した案と別個の案を立てて、それを實施していくということはできないのでありますから、ただそれに相談だけすればよい、諮問だけすればよいのだという機關でないことは確かであります。しかし生産協議會で議がまとまらなければ、業務計畫の案ができないのかといいますと、そうではなくして、炭鑛管理者あるいは企業主は議がまとまらぬということを附記して石炭局長に企業計畫の案を提出する、そういう一つのやり方をとつたのでありまして、こういう實體をもつた一つの協議會であり、こう申し上げるより以外にないと思うのであります。これを決議機關の中にいれるかどうかという點は、これはいわゆる條件附の決議機關ということも言えましようし…。
#11
○伊藤委員長 靜肅に願います。
#12
○平井(富)政府委員 從來の單純なる決議機關ということも言い切れない性格をもつておるように考えております。
#13
○深津委員 その言い切れないようなものをこの條文にどうしてお入れになるのですか。そのどうして入れなければならないという理由をおつしやつてください。
#14
○平井(富)政府委員 業務計畫を決定するにあたりまして、生産協議會の議に付して、これが十分各山の企業者、從業者ともにこれに檢討を加えまして、生産計畫を樹立していくということが必要であるという見地から、この生産協議會の制度を設けた次第でございます。しかしながら、生産協議會において、どうしても議がまとまらぬ、いつまで經つても業務計畫ができぬということは、これは山の運営が不可能になりますので、企業者の案といたしましては、生産協議會においてまとまらなかつたということで、石炭局長に提出する必要があるというふうに考えておるわけであります。つまり企業の經營というものの面に從業者の經營に對する参加という點とを調整して、こういう案になつた次第であります。
#15
○深津委員 こういう結果になつたとおつしやいますけれども、そういう結果にならぬでもいいではありませんか。このはつきりした性格の表わせるものでないと、よい場合にはそれをそつちへ使い、悪い場合には、それをオミツトする。つまりポケツトのような形にしておいたのでは、あとが非常に迷惑すると思います。
#16
○平井(富)政府委員 企業の經營におきまする業務計畫の設定ということも、これは生産協議會で議がまとまらぬから、いつまで經つても業務計畫ができないということも、企業の圓滑なる遂行を非常に阻害するという點も、一つの大きな問題であります。さればといつて、それでは企業主が一方的に業務計畫を決定して遂行していくということも、これまた勞務者、從業者の生産意欲を向上する意味においておもしろくない點がある。この二つをかみ合わせて、こういう性格をもつような協議會制度といたしたものでありまして、私どもといたしましては、いわゆる從來の經營協議會制度というものが、生産第一主義によつて運營されていくという點と、業務計畫がその生産協議會における議がまとまらなかつた場合、議を經なかつた場合におきまして、やはり業務計畫というものは一應企業としてはもつて、これを石炭局長に提出して、自己の企業の運營を圓滑ならしめるということも必要である。この二つの要請を調整している一つの機關であるというふうに考えている次第であります。
#17
○伊藤委員長 ちよつと深津君に御相談いたしますが、商工大臣は閣議出席の都合等があるようでありますから、商工大臣に對する質疑の點は、商工大臣が出席されてからしていただくことにして、質疑を繼續願います。
#18
○深津委員 平井さんにお尋ねいたしますが、これはどこからこういう制度を取入れたか、日本に今までなかつたのですが…。
#19
○平井(富)政府委員 これは現在の經營協議會の運用というものも、十分この生産協議會に取入れる、同時にこの經營協議會というものが生産増強ということを主眼にして、生産協議會という性格において各種の問題を處理していくという點から、生産協議會の制度を設けたのでありまして、この立案の基礎は、現在炭鑛に行われておりまず經營協議というものを、生産という面から主として問題を處理していくようにいたしたいというのが、この生産協議會の構想の骨子になつております。
#20
○深津委員 これは平井さんはお知りにならなければ私が教えましようが、ドイツでこういうことをやつたことがある、その結果をあなたはまだお知りになりませんか。
#21
○平井(富)政府委員 この制度の根本は、いわゆるドイツの社會化全般の考え方をお手本にして考えたわけではございません。これは現在日本に行われております經營協議會制度の運用等からみまして、こういう經營協議會の制度を法制化しまして、はつきりと地位を與えたというように考えております。
#22
○深津委員 この法制化がはつきりしないから、私が疑義をもつ。法制化をはつきりしておおきになれば、私は疑義をもたない。こういうことをやつてよいときにはこれにかけ、悪いときには上からくるというような形に、どうしても私は解釋できるのですが、こういうことは、平井さんはお若いからおわかりにならぬかも知れませんが、やがて年をとれば、實に間違つたことをしたと思つて、自分のつくつた法案で自分が苦しむというような結果に陷る。これはおそらくこの法律案が通過して、これが運營になつた場合には、私の意見と同じように、必ず自分がつくつて解釋ができないというところへ到達する。そういう時期がくるということを私は信じますから、この點については、もう少し商工大臣に御相談になつて、決議機關であるか、あるいは諮問機關であるかという性格をはつきりやらないと、どちらも悪い結果になるから、むしろこういうものはなくした方がいい、私はこういう趣旨でございますから、一言御注意までにお願いいたしておきまして、この問題はまたよくお考えになつた上で、もう一度納得のいくような御説明を切にお願いいたします。
 次に今の第十七條で業務計畫作成基礎をつくるときから、第十九條で業務計畫が指示されるまでの手續に要するところの期間をどの程度に見込んでおるのですか。おそらく三箇月以上を要しはしないかと私は思うのです。毎四半期ごとにかかる複雑な煩雑な手續をもつてすれば、業務計畫案を決定することは實情に適しないと、私は推察するのです。
#23
○平井(富)政府委員 生産協議會の制度につきましては、先ほども申し上げましたように、企業者が一方的に業務計畫を設定するというやり方をとらずに、從業者もそれに參畫して計畫を設定していく。この實施について、從業者も責任をもつてこれを遂行するという根本の趣旨がねらいでございますので、この案におきまして、いわゆる原案の作成から生産協議會の議に付してこれをやつていくという建前をとつております。一方計畫の設定ということは。たとえば第一・四半期の計畫を設定いたしますにつきましても、第一・四半期に近づいた時期において計畫を設定していくということが計畫の適正、的確ということからみての要請であります。またその計畫がまとまりますまでの間、もちろん事前にまとまるということが、絶對的な要請でございますので、その間におきまして、こういう手續を經ていきたい。これは業務計畫の性格上、その計畫を設定するに適當な時期、及びその期の開始前に企業の業務計畫を決定してしまうという時間的の手續を、その間においてしていく。こういうように考えております。
#24
○深津委員 間に合うとお思いになりますかどうか。
#25
○平井(富)政府委員 これは私は間に合うと考えております。
#26
○深津委員 第十九條第二項の場合に、前期の業務計畫によることは、いかなる考えに基くものか。原案によることにして、もし不都合がありまするならば、たとえば第二・四半期と第三・四半期で大分事情が違う場合に、前期の業務計畫を基礎として實施した責任はだれが負うのですか。石炭局長が負うのですか、あるいは事業主が負うのですか、あるいは炭鑛管理者が負うのですか、この點もひとつはつきりお願いしたいと思います。
#27
○平井(富)政府委員 この業務計畫が、生産協議會の議を經ないで、石炭局長の裁定を仰ぐという場合におきまして、その間いかなる事業計畫によつて遂行していくかという問題でございますが、この考え方の基本といたしましては、その間のいわゆる決定された業務計畫がないというブランクの時期は、ごく短期間であるということをまず考えております。なおこの業務計畫の中に、いわゆる擴張計畫等も含まれておりましようし、あるいはまた場合によりましては、この擴張をやめて別の擴張工事に移るというような場合も想定されるわけであります。すなわち工事を始めたり、あるいは工事を中止したりするような場合も考えられますので、そういう面につきまして、企業及び生産協議會のいずれの案によりますことも不適當な場合も起りますので、先ほど申し上げましたこの業務計畫の決定ができないという點と、時期的に時期が非常に短期間である。ほんとうの過渡的期間であるということからいたしまして、一應前期の事業計畫に副つてやつていくことが一番無難ではないかという點からいたしまして、こういう案をとつた次第であります。從いまして、そのブランクの間、前期の計畫によつて行いました生産というものにつきましては、法律の規定によつてきまつておりますので、事業主といたしましても、その計畫を遂行したということについて、これがあとから責任化するとかいうようなことではございませんで、一應ブランクの過渡的の期間は、こういう暫定的の措置をとるということを、はつきり明確化いたした次第でございます。
#28
○深津委員 これは計畫としてはいきそうに思いますが、實際の場合にあたりますと、やはり疑義が生じてきやしないかと私は思います。
 それから第二十條におきまして義務計畫を變更する場合にも、第十八條の規定を準用して煩雑な手續を要求しておりますが、前説のごとくこの手續に長時日を要するとすれば、二十條の規定は事實上空文に變りないと思う。
#29
○平井(富)政府委員 業務計畫の變更につきましては、前會にも御説明申し上げましたように、業務計畫を實施していきます上におきまして、たとえば資金なり資材なりの入手というものが、計畫と若干の齟齬を來してくるということも、通常起り得る事例だろうと思います。そういうような問題について、業務計畫をすぐそれに應じてただちに修正してやつていくということではございませんで、その場合にはむしろ業務計畫にあります資材、資金というものの入手を積極的に促進する。そうして計畫に達するように努力をしていくということに相なるかと存じます。ここで變更といいますのは、そうではございませんで、資金計畫にしても資材計畫にしても、非常な變更が起つたというような場合に、從來の計畫に大きな計畫變更を加えていかなければならぬというような場合を想定しておるのでありまして、從つて新しい計畫をつくりますと同じようならエートをもつてくるという關係がら、計畫設定の際と同じ手續を踏襲しておるのでございまして、これが業務計畫遂行上通常起り得る變更、豫想され得る變更というようなものを、一應ここで計畫變更をしていくのではないのでございまして、こういう點でこの條文が執行できないというふうに考えておらない次第であります。
#30
○深津委員 そうしますと、第二十條によります事業主から業務計畫の變更案の提出があつた場合、石炭局長は獨自の見解で、みずから地方炭鑛管理委員會にも諮らずに、その必要なしとして却下し得るように解釋できますが、その點はどうでございますか。
#31
○平井(富)政府委員 石炭局長が業務計畫の變更案の認可をいたしました場合には、地方管理委員會に諮りまして、業務計畫を變更するという指示をいたすわけであります。すなわち地方炭鑛管理委員會の意見を十分聽き、管理委員會において檢討されました結果に基きまして、計畫變更の指示が行われるわけであります。また石炭局長が特に必要があると認めたような例外的な場合におきまして、計畫の變更を指示いたします場合におきましても、やはり地方炭鑛管理委員會に諮つて行うのでありまして、いづれの場合におきましても、地方炭鑛管理委員會におきまして檢討した上で變更の指示を出していくというように規定している次第であります。
#32
○深津委員 「特に必要があると認めるとき」ということが非常に強い意味に感じるのですが、その「特に」というのは、どういう場合ですか。
#33
○平井(富)政府委員 これは通常の場合におきまして、相當の大きな變化が起りますれば、業務計畫の變更ということは當然企業者から出てくることが通常の場合でございます。おそらくこれがほとんど大部分を占めていると考えております。ただ他の企業内の理由その他によりまして計畫を變更することが適當である場合におきまして、企業者から積極的に出てこない。たとえを資金、資材等にしても豫想以上に入つて、それによつて相當増産し得るというような場合におきまして、企業者といたしまして計畫を變更してくることは當然でございますが、それがない場合におきまして、石炭局長が計畫の變更を命ずることも考えた次第でありますが、ただそれが必要があるという程度の理由で、計畫變更を炭鑛管理委員會に諮つて出すということもいかがかという觀點から「特に」という限定を付しました。石炭局長がこの條章を發動いたします場合には、非常に限られた場合、たとえば企業者が計畫の變更を出してこないということは非常な不合理なので、そのために石炭の増産が非常に阻害されているという點が、特にはつきりいたした場合というように、特に限定的にいたしますために、他の條章と違いまして、特に必要があると書きました次第でございます。
#34
○深津委員 そういたしますと、たとえばこの業務計畫では實際上出ていない。しかし山の成績はよい。こういう場合には差支えないと見てよろしいのでございますか。
#35
○平井(富)政府委員 石炭局長が業務計畫の變更を指示する場合は、今申し上げましたように、特に計畫を變更することが増産に必要であり、不合理であるという點に限定されるのでありまして、各山において豫定以上に出炭をする場合には、一々業務計畫を變更をしていくことは考えておりません。
#36
○深津委員 ところがその石炭局長がおつしやるのと、實際擔當してやつている者と意見がおそらく違う場合が多いと信ずるのであります。この場合はどうしても、この「特に」を使つていくのでございますか。
#37
○平井(富)政府委員 この場合の計畫の變更につきまして、「特に」と言いました意味は、石炭局長が必要があると認めたる程度のことでなく、いわゆる客觀的に見まして、これを發動しなければ石炭の増産に非常な支障がある。また業務計畫を變更しないことが非常に不合理であるということが客觀的にはつきりした場合に、この條章を發動するという意味において、「特に」が付けられた次第であります。さらにまたこれを發動いたします場合には、地方炭鑛管理委員會に諮りまして、各炭鑛の經營者と山の實際の生産を擔當している者の意見を聽いて、これを發動するのでありまして、いわゆる濫發されるということは考えておりません。
#38
○深津委員 濫發されなければそれで結構でございます。第二十一條第一項の「監督上必要な命令」、この必要な命令というのは、やはり今おつしやつたように、「特に」というようなものが含まれているのでございますね。
#39
○平井(富)政府委員 第二十一條の規定は、一般の炭鑛管理の第十條の規定に照應するものでありまするが、指定炭鑛の分につきましては、「指定炭鑛の業務計畫の實施上必要があると認めるときは」という限定を附しております。從つて十條の場合よりも、第二十一條の方が、命令指示の範圍か廣くなるように運用されるというふうに考えております。もちろん監督上の必要な命令、必要な指示をいたします場合におきましては、それが客觀的に妥當性をもつ場合において、石炭局長がこれを發するのでありまして、この場合にもやはり地方炭鑛管理委員會に諮つてこれを行うことになるわけであります。
#40
○深津委員 その點は解釋の上では了承できるのです。しかし實際上になりますと、業務計畫の實施上必要と認めるときに命令をし、この場合不服の申立ができるが、商工大臣は理由ありと認めたときのみ命令の取消、變更をするのであるから、理由ありと認めることができなかつたならば、六十二條の罰則の規定によつて、自己の命令を強行できることになると思うのですが、そうじやないでしようか。
#41
○平井(富)政府委員 監督上の命令指示に對して不服の申立があつた場合、それが理由なしとして命令が實施されるというような場合におきまして、企業者がそれに從わなかつた場合におきましては、その情状によつて罰則ということは起り得る問題であります。ただ監督上の命令を出す場合、あるいは指示をいたしますのが、ただいま申し上げましたように、客觀的に業務計畫實施上必要であることが明確であるということと、地方炭鑛管理委員會に諮つてこれがなされるという點から、いわゆる不法なる命令が、これによつて濫發されることは想像しておらないのでありまして、從來の各種の監督法規の運用からみましても、この監督上の命令が濫發されるということは考えておりませんし、またこの法案におきましては、再三申し上げまする石炭局の構成におきましても、特殊な措置をとり、地方炭鑛管理委員會に諮つてこれを行う、さらにまた商工大臣に對して申立もなし得るというような、非常に愼重な態度をとつておりますので、いわゆる一般に不安視されますような、不法な命令がこれによつて濫發されることは、十分に防ぎ得ると考えております。
#42
○深津委員 ところが商工大臣は神様でもなく佛様でもないのですから、やはりこの點をもう少し一般的に通用のできるようにしていただきたいと、私は要請する次第でございます。
 次に第二十一條第一項に監督上必要な指示と書いてありますがこの指示ということはどういうことですか。これは第十條第十一條にはないが、命令と指示との區別は罰則の適用のあるないということにも解釋がとれますが、この意味をひとつ御説明願いたい。
#43
○平井(富)政府委員 指定炭鑛の管理につきまして、炭鑛管理者になします實質上の指示と申しますか、そういうものは、一般炭鑛よりも強い程度に行われてまいる次第であります。從いまして、一々これを命令という形で罰則をつけました命令を出すということもいかがということで、必要な指示という制度を置いた次第であります。指示に違反いたしました場合におきましては、罰則の適用はございません。指定炭鑛と石炭局との關連性から見まして、いわゆる監督上の命令――罰則をもちます命令を出すまでもなく、必要な指示で十分やつていけるものも多いという點で、この制度を設けた次第であります。
#44
○深津委員 それではこの「命令の定めるところにより、」というこの「命令」というのは、具體的にはどういうことを豫想していらつしやいますか。
#45
○平井(富)政府委員 二十一條の第二項で「命令の定めるところにより、」と書きましたのは、不服の申し立をいたします手續を記載いたすつもりでございます。
#46
○深津委員 指定炭鑛については第七條に代り、本條すなわち第二十二條の適用があるものと解釋してよいのですか。そうすると、第十六條第二項と、それから指定炭鑛の事業主は本條の報告の義務がないわけですか。
#47
○平井(富)政府委員 指定炭鑛につきましては、業務計畫の實施状況を炭鑛管理者から所轄石炭局長に報告をいたしますので、事業主が事業計畫の實施状況を報告する必要はございません。
#48
○深津委員 それでは先ほどの生産局長の御答辯をお願いいたしたいと思います。
#49
○渡邊(誠)政府委員 新坑開發につきましては御承知の通り、炭鑛の仕事全部が通常の工場作業その他と違いまして、出水あるいは火災、爆發、落盤とか、いろいろの障害が出てきまして、實施の期日までに變更を餘儀なくされることも御承知の通りだと思いますが、鑛區の關係が調査される時期がはつきりしないからわからぬではないかというような御質問だと思いますが、現在のところ、計畫通りに實行できるようにしたいということで、地方の商工局の方で鑛區關係の調整をするようにいたさせております。しかしながら、これは鑛業權の持主同士の問題でありまして、その解決の時期というものについて、現在としては多少不安のところもございます。しかしながら、石炭廳の方といたしましては、計畫通り實施いたしたいという方向で今進めております。しかし生産の問題に關しましては、最初に申し上げましたように、いろいろな變化が出てまいりました場合に、これに應じた措置というものは、常に一小倉炭鑛の地域の問題だけに限らず、すべての場合について變化に應じた措置を講じなければ、炭鑛の仕事、あるいはその生産というものは、調整できないと考えております。從いまして、萬が一計畫通り實施が、鑛區の問題の調整がつきませんでできない場合といえども、他に投入すべき資材資金、あるいは人力等をまわして、新たな生産の増加によつて、その分を補うという方法は、十分用意をいたしております。
#50
○深津委員 それは一體どういう方法なんですか。それからもう一つ新坑開發の經費でございますが、豫算を見ますと、まだ載つていないのです。來年からおやりになるのでしようが、それをまだ豫算に出していないのはどういうわけですか。二月か三月におやりになるというのに、まだ豫算にはいつていませんよ。
#51
○渡邊(誠)政府委員 本年度はそれにつきましての豫備調査をいたすために、大藏省と折衝しております。それから明年度の開發につきましては、所要の豫算を大藏省の方へ提出しております。
#52
○深津委員 しかしそれはあなたはお聽き違いをしておるのですよ。商工大臣は三月ぐらいからやるということを私は聽いておるのですが、それにしてはどうして豫算の中に盛りこんでいないのですか。
#53
○渡邊(誠)政府委員 新坑開發全部政府でやるわけでございませんので、現在經營者の方がやつておられるのも、その新坑から出てくる出炭がどれだけであるかということを豫想しておるのを、御報告申し上げておるわけでございまして、現在大多數のものは、經營者の方で自費をもつて繼續しておられる、こういうふうに御承知願いたいと思います。
#54
○深津委員 しかしそれはどうも話が違うと思うのです。はつきり二萬トンという數字を表わして、そしてこれは時期が來ればすぐやる、解決がついたらすぐやると言われておる。しかもそれの豫算を出さないでおる。そうすると、何だかぼくたちをばかにしておるように思われるのです。豫算なしで事業計畫は政府はできないと思う。まず豫算をはかつてしかるのちにはかるのが當然だと思いますが、あなたはそう思わないのですか。進めるだけ進めておけばいいというお考えですか。
#55
○渡邊(誠)政府委員 ただいまのは、小倉炭鑛の地域のお話と思いますが、これは政府の方で直營いたす事業として考えておりません。政府の方としては、新坑開發に必要なる調査をいたす經營を見込んでおります。
#56
○深津委員 調査費は出ておるようであります。小さい所ですから、あそこだけではないでしようが、調査しておるのと實際炭が出るのと、どうも食い違いが出てきまして、調査にはやはり相當日數がかかると思うが、それをすぐ來年の計畫で二萬トン出すということを、はつきりおつしやつておるが、そうするとあの二萬トンはうそなんですか。それとも調査をしておると出てくるというのですか。
#57
○渡邊(誠)政府委員 調査をいたしておりますことと出炭とは別でございます。御説の通り必要のあるボーリング、あるいは地質調査、あるいは地方調査、出炭計畫というようなものもいたしておるわけでございます。出炭の方は坑道の堀進竝びに採炭によつて出炭の數重を見込んでおる次第であります。
#58
○深津委員 調査だけと言つたり、あるいは二萬トンというはつきりしておる數字をもつておるとおつしやつたり、私には納得ができないのですが、その點をもつとざつくばらんに、實際はやろうと思うのだが、こういうことでできないとか、あるいはそれで私の方では調査だけするとか、もう少しはつきりこれを解決していただけないですか。そうしないと、方々でこの炭鑛の問題にひびがはいつてくると言うと語弊がありますが、いろいろな問題にぶつかつてきますから、その點はひとつ嚴密に御報告していただくことはできぬですか。
#59
○渡邊(誠)政府委員 こちらから資料をお手もとに差上げました新坑の中の出炭を見込んでおります。小倉炭鑛その他は、いずれも政府の經費によつて、直接やる計畫ではないのでございまして、その分の豫算は計上してないわけでございます。經營者の自費、あるいは必要なる企業融資というものによつて進めたい、こういうふうに考えておるわけでございまして、豫算には計上してございません。
#60
○深津委員 それでは重ねてお伺いいたしますが、あなたは先ほど調査を政府がするとおつしやいましたが、この調査費も豫算には計上されていないのですが、ごらんになつてあるならばいくら計上してありますか。
#61
○渡邊(誠)政府委員 調査は現に本年度中實施いたしておりますので、調査費が計上されておることは事實だと思いますが、數字は後刻御返事申し上げます。
#62
○深津委員 その點は了承はできませんが、ひとつよく研究しておいていただきたいと思います。
 それから第二十三條第三項に、炭鑛管理者の選任は支配人の選任の例によるとありますが、定款に別段の定めのないとき、取締役の過半數をもつてこれを決定するという意思はないのですか、ありますか。
#63
○平井(富)政府委員 炭鑛管理者の選任は、會社の場合における支配人の選任の例によるといいますことは、今おつしやいました取締役會の過半數できめるというやり方をとつておる次第であります。
#64
○深津委員 そうすると第二十七條、二十八條、二十九條等を總括しまして、管理者と商法上の支配人の實質的の區別は、どういうふうになりますか。
#65
○平井(富)政府委員 炭鑛管理者は、現場におきまする業務計畫の實施に關する責任をもつ者といたしまして、法律によつて規定された一つの地位につくということが、支配人となつております。支配人と同一であるという點につきましては、その代表權が、事業主に代つて、裁判上、裁判外の行為をする權限を有すという點におきまして、支配人と違う點であります。なお支配人は會社の事業主の意思によつて選任いたすことになるのでありますが、炭鑛管理者は、國家管理を行います管理機構の一つの機關といたしまして、法律によつて設定されたものであるという點において違いがあると考えております。
#66
○深津委員 第二十三條の第四項の「生産協議會の議又は從業者の贊成」は、いずれの一つをとればよいのですか。
#67
○平井(富)政府委員 「生産協議會の議又は從業者の贊成」と書きましたのは、生産協議會が運營されておりますれば、生産協議會の議ということに相なるわけであります。最初炭鑛管理者を選びます場合に、當初指定されたらすぐに炭鑛管理者を選ぶわけであります。その際には生産協議會は成立しておりません。從つてその過渡的な措置といたしまして、從業者の贊成を得るという過渡的措置をうたつた次第でございます。
#68
○深津委員 次に豫算案が出てまいりましたから、水谷商工大臣にお尋ねしたいと思いますが、この五箇年計畫をするところの豫算が、まだ豫算案に載つていないのでございますが、これはどういうふうになる御豫定でございますか。
#69
○水谷國務大臣 御指摘の點は、商工省といたしましては、できるだけ十分な豫算をいただきたいと思つて、鋭意折衝中でございまして、ただいまのところ、まだ結論には達しておりません。從つて正確な數字は申しかねますが、われわれといたしましては、こういう計畫を立てました。十分な豫算はとりたいというので、今折衝中でありますから、從つて具體的な結論に達しておりませんので、今指摘のような點は、できるだけ早く結論をつけて、御報告申し上げたい、このように考えております。
#70
○深津委員 そうしますと、それはまた後の機會に説明なり何かしていただけますか。
#71
○水谷國務大臣 決定いたしますれば詳細に御説明申し上げます。
#72
○深津委員 大體いつごろ御決定になりますか。
#73
○水谷國務大臣 その點に關しましては、私がきよう大藏省と交渉いたしまして、いつ時分にでき上るということも答辯いたします。
#74
○深津委員 大體お出しになつた概算は、多いか少いかということくらいはおわかりになつておりますか。
#75
○水谷國務大臣 その係りの局長が來ましたら發表させます。
#76
○深津委員 商工大臣にはそれで結構であります。
 第二十三條第四項の「異議があるとき」これはどういうときでありますか。
#77
○平井(富)政府委員 二十三條の四項で、協議會に異議があるという場合の大體の豫想は、その企業主から推薦されました炭鑛管理者というものが不適任と認めるというふうに、議がまとまらなかつたような場合を考えております。
#78
○深津委員 そうしますと、生産協議會では、委員の過半數の決議によるものと考えてよいでしようか
#79
○平井(富)政府委員 生産協議會の議決の方法は、原則として過半數というふうに考えております。但し勞働條件等につきまして、石炭局長の裁定を仰ぐということにつきましては、全員の一致というふうになつております。
#80
○深津委員 そうしますと、從業者の贊成を得る場合に、異議があるとは、何によつて決定しますか。
#81
○平井(富)政府委員 これは生産協議會がございませんときの便法でございますが、大體におきまして、あるいは投票の制度も考え おる次第でありまして、やはり從業者の過半數というものがこれに同意するというような場合を、大體想定しておる次第であります。
#82
○深津委員 そうすると、大體過半數ということでございますね。
#83
○平井(富)政府委員 過半數の同意ということを、從業者の贊成というふうに考えております。
#84
○深津委員 第二十四條の「石炭局長の監督」とはどういうことを意味するのでしようか。
#85
○平井(富)政府委員 指定炭鑛の炭鑛管理者につきましては、業務計畫の實施その他につきまして、石炭局長が必要な指示を炭鑛管理者にし得るということに相なつておりまして、その業務計畫の實施につきまして、石炭局長の監督を受けるという意味を總括的にここに書いた次第であります。
#86
○深津委員 そうしますと、一般炭鑛の事業主が第六條によつて政府の監督を受ける。この場合とどういう區別があるのですか。
#87
○平井(富)政府委員 指定炭鑛につきましては、炭鑛管理者の制度を設けましたので、これに對する監督關係というものを、石炭局長というふうに、明確にいたした次第であります。第六條の「事業主は、政府の監督に從い、事業計畫の實施の責に任ずる。」ということは、全般的な問題といたしまして、いわゆる行政關係、行政官廳の監督に從うという意味でございまして、たとえば商工大臣というものも政府というふうに考えられます。坑木あるいは食糧の問題につきまして、農林省の監督を受けるということもございまするし、廣い意味で政府というふうに書いた次第であります。この炭鑛管理者と石炭局長との關係におきまして、この業務計畫の實施ということにつきまして、特に具體化されております關係上、所轄行政官廳ということに限定して書いた次第であります。
#88
○深津委員 石炭局長の監督は、事業主の指揮權を代位するものでございますか。
#89
○平井(富)政府委員 炭鑛管理者と石炭局長との關係におきまして、この法律の規定によりまして、合法的に出します命令に對しましては、炭鑛管理者は、これに從つて業務の遂行を行つていく。從つて經營者が企業の立場から炭鑛管理者を指導するという面も、この政府の監督の方針に副つて、これを指導していくということに相なると考えております。これは結局企業主と炭鑛管理者との職務の分擔にかかつてくるわけでありまして、現場において即決していく。それに對して石炭局長が必要な指示を與えるというようなことになるわけでありまして、一つの現場管理者という現場の處理機關を設けました。それに應じて石炭局長の指示を直接炭鑛管理者が受けるというふうにいたした次第であります。
#90
○深津委員 そうしますと、支配人に準ずるものとして、管理者は事業主に對する責任があるにもかかわらず、石炭局長の監督を受けるというのはどういうわけですか。
#91
○平井(富)政府委員 炭鑛管理者の制度は、先ほども申し上げましたように、支配人と違いまして、炭鑛の現場における業務を處理する機關というふうに、國家管理機構の一つの機關として設置されまして、これが實際の業務計畫の實施の責に任ずるという一つの責任を負つておるわけであります。從つてこれに對して國が直接指示し得るというふうにいたしまして、企業の關係におきましては、炭鑛管理者は、企業主の使用人として雇傭關係をもつ場合とか、あるいは指揮を受ける關係になるというように考えておる次第でありますが、この現場處理ということが、現場管理者の即決に委ねられた部分につきましては、石炭局長が直接炭鑛管理者にも命令をし得るということが、企業全體の運營及び監督について適當であるというふうに考えておる次第であります。
#92
○深津委員 これは實際主客轄倒したような形のものを、そういうふうにもつていつてできますか。
#93
○平井(富)政府委員 これは企業と炭鑛管理者との業務の分擔になると思うのでありますが、計畫の立案設定ということは、企業者がこれを最終的に決定いたし、きまりました業務計畫を實施する面について、炭鑛管理者が代表權を法制的に與えられまして、この業務を遂行していく。その遂行していく業務を、所轄の石炭局長が援助していくというのが、この法律の建前でございます。
#94
○深津委員 援助ということは結構なようですが、この事業主と管理者との關係が、そういうふうにいつて、はたしてうまくいくかどうか。運營の點ですから、ここで説明するまでもないですが、うまくいくようによほどこれは練らないと、まだこのままでは、私はちよつとむつかしいのじやないかと推察するのですが、あなたはいかがでしよう。
#95
○平井(富)政府委員 炭鑛の現場の運營につきましては、これは炭鑛の規模によつても相當違う場合もございますが、現場にあつて即決し得る事項は、現場の管理者に任させる。本社自身において行うことが増産上必要なるものについては、本社がこれを行つていくわけでございますので、現場管理者の行う業務について、石炭局長がこれを指導していくということになるわけでございまして、その點について事業主の業務のやり方、炭鑛管理者の業務のやり方ということにつきまして、はつきりした區分がございますので、指揮その他によつて、企業の經營が非常に二重的な指揮になるというような弊は避け得るのであろうというように考えております。
#96
○深津委員 石炭局長の監督が、役人の机上の監督、實情を無視した監督であつては、まつたく増産は期せられないと私は思います。この場合石炭局長の監督は、絶對的のものでございますか。あるいはそう絶對的ではないのでしようか。
#97
○平井(富)政府委員 この監督という言葉でございますが、この監督に從いということが具體的に發動されますのは、先ほど申し上げましたように、業務計畫の實施につきまして命令をする。あるいは指示をいたすというように、具體的に規定をされておる次第であります。從つて石炭局長及び石炭局の構成員につきまして、從來の例と違つた措置をとり、さらにこれらの命令が發動されます場合に、炭鑛管理委員會の議に諮つてきめていく。炭鑛管理委員會の十分檢討した結論に基いて、實質上運營されていくという點におきまして、十分この監督の適正をなし得るというふうに考えております。
#98
○深津委員 それは確信がございますね。おざなりの監督じやないですね。
#99
○平井(富)政府委員 その法規によつて、石炭局長及び石炭局の局員の構成、炭鑛管理委員會の制度等によりまして、十分適正な監督がなし得るというように考えております。
#100
○深津委員 第二十四條に炭鑛管理者は業務計畫の實施責任を負うておるが、第十六條による業務計畫の案は、事業主が決定するものである。ここに矛盾はないでしようか。
#101
○平井(富)政府委員 事業計畫、業務計畫の設定につきまして、企業主といたしまして、企業の最終の責任者にあたりますものが、この計畫を設定していくということが適當であるというふうに考えております。炭鑛管理者は、それの實施にあたるというふうに考えておるのでありまして、事業主と雇傭關係にたつというものが炭鑛管理者にあたるのでありまして、企業者の立てました事業計畫を、炭鑛管理者がこれを實施していくという實體を法制化した次第であります。なお企業主が業務計畫を設定いたします場合には、炭鑛管理者というものもこの立案に參畫をしていくわけでございまして、それらの調整というものは、十分とり得るというように考えております。
#102
○深津委員 管理者を直接監督するのは事業主をたな上げしておくように、私には思えるのですが、あなたはそうじやないとおつしやるでしようね。
#103
○平井(富)政府委員 これは先ほど來申し上げておりますように、企業主が行います職務の分擔、炭鑛管理者の行います職務の分擔というものをわけて、それぞれ責任を負わして運營してまいるという形態に對して、國がこれに對する命令なり、あるいは指示をいたすという場合には、やはり企業につきまして、現場即決主義をとります趣旨からして、石炭局長が現場管理者に指示し得るという途を開いたのでありまして、企業經營のいわゆる經營權をたな上げするというようには考えておりません。
#104
○深津委員 私もそうばかり考える必要はないのですが、しかし何だかこの法案を實施しますと、着物を裏返しに著たようで、ぴつたりいかぬ點がありはしないかと思いますので、それで平井さんにお聞きするのですが、實際調べてみると、そうでないように思えますが、現場の關係を知つておる私たちから考えますと、どうも着物を裏返しに著るような感じがしてならぬものですから、しつこくなんですが、この點は十分また運營のときにはうまくおやりになるとおつしやるかもしれませんが、これはなかなかむずかしい問題であるということを確信するのであります。
 次に第二十五條の第一項の炭鑛管理者の解任について、第二十三條の規定を準用することは、ある場合管理者の移動を困難ならしむると思いますが、この移動は簡單にできるものでございますか。たとえばこの人を抜いては困るとか、あるいは何とかいつて留任運動をするという場合、排斥する場合に、人間が全部平井さんのように御正直で御誠實におやりになる人なら、これは結構でございますが、人間は人々によつて違うのですから、この規定あたりも、そこに縛つておくとか何とかいうように、非常に矛盾する點が起きてこないかという點をお聽きしたいのであります。
#105
○平井(富)政府委員 炭鑛管理者の轉任という問題も、數箇の山を經營しておりまする事業におきましては、當然起つてくる問題でございます。ただ炭鑛管理者というものが、現在においても、そうであるがごとく、その炭鑛の現場に長年おりまして、現場のすみからすみまで知つて、その現場の生産を指導していくという立場にございますのと同時に、今後の石炭の生産を増強いたしますために、從業者というものを積極的に協力さしていくという力のある炭鑛管理者というものを、ここにおかなければならぬわけであります。從いまして、ここにございますような制度をとりました關係上、轉任につきましても、解任につきましても、やはり同様の措置をとつた次第でございまして、炭鑛管理者の占める地位という點からみまして、いわゆる企業主の一方的な考え方による解任ということも制限されるわけでございますが、これらは炭鑛管理者の職分地位というものからみまして、愼重な取扱いをしていかなければならぬというように考えておる次第であります。
#106
○深津委員 にの點につきましても、りつぱな人を長く邊鄙なところへおいておけるということは、私は考えられない。たとえば管廳の人の轉任とかいう場合にも、一年九州にでもやつて住まわしてやれ、あるいはこの人が成績がよくなれば、すぐまた本省へ入れたり、そういうようなことは、管廳自體でもよくあることですから、ましてこの過渡期に石炭計畫をやるにあたりまして、りつぱな人が地方に出ていけば、必ずその人は山でも惜まれ、また周圍の状況からしても、どうしても留任運動をさせるような話がございますが、こういう點に對してはつきりとその定義をつけるということはこれは經營上非常にむずかしい。また政府としてもこれは非常にむずかしいのであります。こういうことは、私はまた後ほど述べますが、本社と支店とあつて、そうしてうまく運營すればこれはうまくいくのですが、こういうふうに切り離された、半官半民と言うと語弊がありますが、官吏であり、いろいろな形に假面をかぶつた人には、こいつの藝當がなかなかむずかしいのじやないかと思いますから、平井さんに重ねてお尋ねするのですが、そういうことはないとまたおつしやるでしようか。
#107
○平井(富)政府委員 炭鑛管理者の地位、その責任という點から見まして、企業といたしましても、これを輕々に動かすということは、まず考えられない次第であります。企業といたしましても、十分愼重にその異動を行うというように考えられますし、また企業全體といたしまして、必要な最小限度の異動ということは、むしろこれも石炭の全體の生産増強の上から必要であるというようにも考えられまするし、これらのことは、生産協議會におきまして、十分納得ずくでやり得ることであると思いまするし、またその點につきまして、もし生産協議會において異議があつたというような場合におきましては、前條の規定にありまするように、石炭局長に異議があつた旨を申し出まして、石炭局長がこれを決定していくというように相なりまして、例外的に御心配になつておるような場合におきましても、十分解決し得る途がある。ただ運用上の面におきましては、數箇の山の經營をいたしております人事異動というものが、企業といたしましても、山の生産第一という點からその異動を考えましようし、また山の生産協議會においても、これらのことは十分了承し得る事項であるというように考えております。
#108
○深津委員 その確信があれば結構でございますが、またあとで御心配にならぬようにひとつお願いいたします。
 それから第二十五條の第二項の解任の場合、事業主の意思を徴するものとして、第三項の解件の場合、事業主の意思を徴しないのは、どういうふうに解釋してよいでしようか。
#109
○平井(富)政府委員 生産協議會におきまして、委員の定數の過半數に相當する委員が、著しく不適任であると炭鑛管理者を認めました場合におきまして、商工大臣に解任の申立てができるという場合におきましては、生産協議會における意思というものと、それに對する企業主の意見も十分聽く必要があるというように考えまして、企業主の意見を徴した上でというふうにいたした次第であります。末項の商工大臣が例外的に炭鑛管理者を著しく不適任というふうに認めました場合におきましては、事實上の運營につきましては、企業主と商工大臣との間に實際上の墾談、協議というようなものは行われておると存じますが、法制的には企業主が當然考えなければならない事項を、例外的に商工大臣が積極的に發動していくという點におきまして、法規の上におきましては、企業主の意見を徴した上でということを、特に書かなかつた次第でございます。
#110
○深津委員 第三十三條第一項の「業務に從事する者」、この業務に從事する者というのは、經營者側を代表するところの高級職員を言うのですか。あるいは部長、次長、課長を言うのですか。あるいは係長をも含むものですか。あるいは勞働組合員たる者を含むかということと、その從業者との差別、きのうもちよつとお聽きしたのですが、はつきりしませんから、もう一度お願いいたします。
#111
○平井(富)政府委員 第一條の從業者は、事業主と雇傭關係にあるものが大體從業者に相なるというように考えておりまして、ここに「業務に從事する者」――從業者という言葉を使いませんでしたのは、これは山の規模によりましては、いわゆる重役、役員が山の坑長であり、あるいは技師長であり、あるいは部長をやつておるというような場合も豫想されまするので、從業者という言葉を使いますると狹くなりまするので、「業務に從事する者」といたしまして、いわゆる經營者に屬する役員が山の坑長であり、あるいは部長であるという場合におきましても、これがはいり得るようにいたした次第であります。
 それからこの業務委員は、實際上の運營におきましては、經營者側の委員ということになるわけでありますが、從來のいわゆる資本家側の委員というような言葉を使いませんでしたのは、一つの業務委員――この生産協議會の性格から申しましても、生産増強という立場から處理していくことになりまするので、この炭鑛管理者の選びます業務委員も、一種の職能代表的な選任の仕方が經營者の選びまする委員というものを調整していきたいということから、業務委員という言葉を使つた次第であります。從つて法規の上から申しますれば、今申し上げましたような、從業者でない役員をこれに選ぶこともできまするし、部長を選んでもよろしゆうございますし、あるいは課長、係長というものを選んでも、これは當然なし得るわけであります。一種の職能代表的なことが強く出れば出るほど、生産協議會というものの性格がはつきりできるのではないかというように考えております。但しこの生産協議會におきましても、生産に關連いたしまして、營働條件その他の問題を議するわけでございまするので、この業務委員というものが、また實質上經營者側の選ぶ委員というものに合致する場合が多いのであろうというふうに考えておる次第であります。
#112
○深津委員 そうしますと、從業者との差異はないですか。
#113
○平井(富)政府委員 先ほど申し上げましたように、從業者ということになりますると、いわゆる職員あるいは勞働者というように、雇傭關係に立つものが從業者ということにはいるのが、一般の考え方であります。「從事する者」といたしましたのは、たとえば取締役が坑長になり、他の取締役が技術部長になるというようなことも豫想されるわけであります。從つて「從事する者」というふうに廣く書きましたのでありまして、一條におきまする從業者の觀念よりも廣くしてあるというように、御了承を願いたいと思います。
#114
○深津委員 その點は、私ははつきりしました。
 それから第三十三條の第二項の勞働委員は、すべて當該指定炭鑛の從業者に限ると解釋して差支えないですか。
#115
○平井(富)政府委員 そういうふうに解釋しております。
#116
○深津委員 それではちようど切りがよいですから、午前中はこの程度にしておきます。
#117
○伊藤委員長 この際、昨六日の有田委員の發言に關して、岡田委員より發言を求められておりますので、これを許します。岡田春夫君。
#118
○岡田(春)委員 昨日午前私は缺席をいたしましたが、有田君から私の發言について御發言があつたのであります。いろいろ事情を伺つてみますると、私といたしましては、さような事實は全然ございません。しかもまたその事實につきましても、調査いたしまして、さようなことはないことが明らかになつておりまするので、この際私はここで御報告をいたしておきます。
#119
○有田委員 ただいま岡田委員から御説明を承りまして了承したのであります。特に昨日岡田委員に會いまして、自分はそういう質疑打切りというようなことについて言つた覺えは全然ない。かようなお言葉を頂載いたしまして、まことに意を強うしたものであります。十一月四日の鑛工業委員會の速記によりますと、與黨側から質疑打切りの動議が提出されるのではないかと見られているという放送局の放送に對しまして、委員長はその出所は單なる放送記者の觀測でありまして、別にその根據と稱すベきものはないのであります。かようにはつきり申しておられるのであります。しかるに、昨日深津委員に對してわざわざ委員長が深津委員のところまでお出向きになつて、審議打切り方を要望されましたが、かかる行動は、すなわち十一月四日に申された、その出所は單なる放送記者の觀測でありまして、別にその根據と稱するものはないのでありますという委員長の言動と矛盾いたすと思うのであります。かかる行動は、新憲法下の第一囘國會において遺憾とするものでありまして、かかる行動を、みずから委員長がやりながら、放送局に對して訂正方を要求されるのはどうかと思うのであります。あくまでもわれわれ委員の審議權を十分に尊重されて、マツカーサー元帥の書翰の趣旨にこたえて、愼重にやらるべきだと思います。かかる委員長の行動は、自由黨については自由黨の理事を通じ、民主黨におかれましては民主黨の理事を通じて行うべきものと私は固く信ずるものであります。あたかも委員長みずからが生越委員の動議に反することのないように、嚴に注意させたいと思います。
#120
○伊藤委員長 この際委員長より發言しておきたいと思いますことは、ただいま有田君から發言されました中に、きわめて重大なことがあります。それは昨日委員長が深津委員の質疑に對して御注意申したことは、質疑打切りという意味において御注意申したのでは絶對ありません。理事會等におきまして、大體全委員諸君の審議權を尊重する意味において、お互いに譲り合つてやろうではないか、こういう一應の時間的な申合せがありましたので、その場合に申合せをしておりました時間關係からいけば、すでに本日を加えますならば、深津委員は申合せの時間の四倍を質疑されておるのであります。そういう點におきまして、一應申合せの時間を全體の審議を尊重する意味において御考慮を願いたい、ただこれだけ言つたのでありますから、その邊に對して誤解のないよう私の方から辯明しておきます。
 それでは午後一時十分から再開することにして、暫時休憩いたします。
    午後零時十五分休憩
    ―――――――――――――
    午後一時三十三分開議
#121
○伊藤委員長 休憩前に引續き會議を開きます。
 深津君の質疑を繼續いたします。深津君。
#122
○深津委員 先ほどの引續きの三十三條第二項、勞働委員の問題でございますが、これは坑内從業員と坑外從業員と同數ということは、どういう意味を含んでおるのでございますか。
#123
○平井(富)政府委員 この三十三條におきまして、坑内從業者、坑外從業者各同數といたしましたことは、生産協議會において、坑内の關係の要求、あるいは坑外勞働者關係の要求というものが、正當にここに生産協議會において發表されるということが必要であると考えまして、同數というふうにいたした次第でございます。
#124
○深津委員 それでは坑内の方が人數が多くて、坑外の方が人數が少いというこれからの行き方について、同じ權利でしたら、これでは坑内の方がちよつと割が悪いのではないですか。
#125
○平井(富)政府委員 これは業務委員につきまして申し上げましたように一つの、何と言いますか、職能的な意味合いをもつという意味からいたしまして、現實の問題として、今後坑内勞務者が殖えることは――そういう方針で指導していき、また事實坑内從業者の數が殖えてくることは、當然豫想しておるわけでありまするが、協議會における發言というものは、坑内における事情、坑外における事情ということが協議會に現われ得るようにしたいという觀點から見まして、同數でもいいのではないかというように考えまして、かように規定いたした次第でございます。
#126
○深津委員 しかしこれは、はつきり今でも大體坑内の方が多くて、坑外の方が少いというのですから、これは平等に、やはり坑内の方を多く、そうして坑外の方を少くする意思はございませんか。
#127
○平井(富)政府委員 これはおつしやいましたやり方も一つのりつぱな案であると、私どもは考えております。ただ職能的な意味で考えました場合に、必ずしもその數に比例した委員を出さなければならぬということはないのではないか、かように考えまして規定いたした次第でございます。
#128
○深津委員 しかし大體におきまして今までのところは比例して出ておるように、私は考えております。
#129
○平井(富)政府委員 實際におきまして、實際の經營協議會等におきまする構成は、必ずしも坑外坑内從業者の數の比例ということにはなつておりません。從いまして、今申し上げましたような意味から同數を出しまして、坑内坑外のそれぞれの各職場における聲が生産協議會に反映するということを、期待いたしました次第でございます。
#130
○深津委員 次に第三十三條の第三項の意味でございますが、「事業主の利益を代表すると認められる者」とは、これは何によつて判明するのでしようか。
#131
○平井(富)政府委員 この「事業主の利益を代表する者」というのは、勞働組合法におきまする用語をそのまま使つておるのでありまして、いわゆる勞働組合法にいう事業主の利益を代表する者ということになるわけでありまして、大體におきまして、人事の關係であるとか、會計の關係であるとかというような者が、企業主の利益を代表する者というふうに考えております。
#132
○深津委員 そうしますと、形式的に課長以上というようなことはないのですか、また係長も入れるというようなことになつてきはしないのですか。勞働組合の意味とするならば…。
#133
○平井(富)政府委員 勞働組合法でいいます場合には、課長もやはり從業者と見ておるわけでありますが、そのうちでたとえば秘書課長であるとか、人事課長であるとか、あるいは會計課長とかいうような企業主の利益・直接代表する職務にある者は、積極的に組合に加入させないというふうに規定してございまして、それをそのままこの規定が受けておるわけでございます。
#134
○深津委員 そうしますと、結論的に申しますと、勞働組合法の規定との關係は、どういうふうになりますか、これとは關係は別にないのですか。
#135
○平井(富)政府委員 勞働組合法の規定の書き方を、そのままここで使つておるわけであります。
#136
○深津委員 そうすると、同じというわけですか。
#137
○平井(富)政府委員 そうであります。
#138
○深津委員 次に第三十七條の第一項の「委員の代理者」とは、その炭鑛の從業者である者に限ると解釋して差支えはないですか。
#139
○平井(富)政府委員 生産協議會の性格から見まして、生産協議會が、その當該炭鑛の從業者から選んだ者が委員になりまして生産協議會を構成いたす次第であります。委員自體につきましては、午前中にお述べになりましたように、當該炭鑛の從業者というふうに資格が限定しておりますので、この代理者を認めました趣旨も、いわゆる生産議會の協議事項が各般の事項にわたりますので、その議決にあたつて多數決の制度をとりますような場合に、やむを得ない用務のために出られなかつたような場合に、この委員の代理者を認めるのでありまして、この法律の精神から申しまして、代理者も從業者から選んでいくというように運用さるべきである。かように考えておる次第であります。
#140
○深津委員 そうしますと、委員個人が任意に代理者を選定することができるのでございますか。
#141
○平井(富)政府委員 法律的にはこの代理者につきまして別段の規定がございませんので、出席したその委員が缺席いたします場合に、その代理者を選ぶということに相なるのでありますが、生産協議會の性格、及び委員自體は從業者でなければならないという法律の精神からいたしまして、委員の代理者もやはり從業者のうちから選ばるべきであるというふうに運用されてしかるべきだと考えております。なおこれらの生産協議會の運用に關することは、四十條の規定に、「生産協議會に關し必要な事項は、生産協議會の議を經て、炭鑛管理者が、これを定める。」こういうふうになつておりまして、それらの運用に關する事項を明確に規定すべきであるというように考えておる次第であります。
#142
○深津委員 そうすると、民法の規定によるものではないのでございますね。
#143
○平井(富)政府委員 代理人の法律的な性格等につきましては、民法のいわゆる代理人というふうに解せられまするが、どういう代理人を選んでいくかという生産協議會の運用上の問題といたしまして、生産協議會運用規程というものを炭鑛管理者が定めまする場合に、委員自體は從業者でなければならぬという法律の規定の精神から言いまして、代理人も從業者から委員を出すという運用規定を設定いたしまして運用されていく、かように豫想しておる次第でございます。
#144
○深津委員 第三十八條第一項の生産協議會の性格ということを説明していただきたいと思います。
#145
○平井(富)政府委員 これは業務計畫につきまして申し上げました通りでございますが、この作業計畫等につきまして、ここに議に付してというふうにしておりまするので、一つの作業計畫を設定いたしまして、それを生産協議會の議に付して、それが決定されますれば、炭鑛管理者としては、その決定された作業計畫に基いて業務を實施していくということに相なるわけであります。但しその作業計畫が生産協議會において議がまとまりませんというような場合には、所轄石炭局長の裁定を求めることができるというふうにいたしまして、生産協議會において議がまとまらない場合においては、石炭局長が裁定をして案を決定していくという途を開きまして、いわゆる決議機關における決議がない場合に意思決定がないという點を、この方法によりまして防止しておる次第であります。なお勞働條件に關しましては、石炭局長の裁定を求めることにつきまして、通常は過半數できめますが、特に石炭局長の裁定を求めることについて炭鑛管理者が議が得られなかつたからという理由で裁定を求めるということではなくして、生産協議會の全員がこれに同意したという場合に限つております。これはこの法律の第三條の精神から言いましても、勞資の勞働條件に關する協約というものが、あくまでも對等の立場できめられていくという勞働關係の基本の原則に副いまして、石炭局長の裁定を求むる場合につきましては、勞働條件以外のものについては、議がまとまらぬ場合は、石炭局長の裁定をただちに求めることができるのでありますが、勞働條件に關しては、こういう條件を設定しておる次第であります。
#146
○深津委員 そうしますと、今行われておるところの經營協議會と性質はまつたく同じものを、ただ法文化したということに止まるような感じがしますが、そうでございますか。
#147
○平井(富)政府委員 經營協議會の實際の運用につきましては、經營協議會によりまして、生産計畫等について檢討いたす經營協議會もございますし、勞働條件に關して主として運用されてる經營協議會もあるのでありますが、生産協議會は、前會から申し上げます通り、實質的には經營協議會の性能を繼承しております。ただその企業利潤の分配、あるいは勞働條件のみを主たる目的とする協議會ではなくて、生産増強ということを主たる目的といたしまして、その關連において勞働條件等も檢討していくために、實質的に經營協議會を繼承せしめるという點をとつた次第でありまして、勞働條件に關する件につきましては、現在の經營協議會の運用と大差がないと考えております。なお現在の經營協議會におきましては、石炭局長の裁定ということはございませんけれども、經營協議會におきまして、企業者及び勞働者側が、石炭局長の裁定を求めるというふうに、任意にきまりました場合は、もちろんそれも可能でありますが、いわゆる法律的な制度といたしまして、石炭局長の裁定を求める途を開いたという點は、現在の經營協議會と若干違つた點であろうかというふうに考えております。
#148
○深津委員 そうしますと、生産協議會は、事業經營について重大なる決定權をもつことになりますが、その責任を生産協議會が負うことになりますか。
#149
○平井(富)政府委員 生産協議會は、業務計畫及び炭鑛管理者の選任、解任、及び三十八條にあります事項につきまして、議を經るというふうにきめられておるわけであります。從つて生産協議會できめました事項につきましては、經營者側も、いわゆる炭鑛管理者側も、勞働者側も、その計畫の達成について責任をもつてやつていく態勢を築きあげたことに相なると考えております。
#150
○深津委員 むろんこれは兩方とも性格はまるきり違つておることはわかりますが、煩雑になるから、これは生産協議會と經營協議會というふうに、一括してやるというようにできないでしようか。
#151
○平井(富)政府委員 一括と申しますと、この生産協議會は、法律に規定のございます業務計畫でありますとか、三十八條の第一號から第五號及び第二項にあります業務計畫の實施に關し、炭鑛管理者が必要と認めた事項を付議する、あるいは炭鑛管理者の選任についてこれの議を經るというふうに、大體法定的にきまつておるのでありますが、實質的には經營協議會の機能を繼承せしめ得ておりますので、生産協議會制度が實施されますれば、經營協議會は大部分にわたりまして、自然的に休止をしておるという状況に相なるかというふうに考えております。
#152
○深津委員 次に第三十八條第一項の各號に規定せられておるところの主なるものは、むしろ第十八條における業務計畫の原案を付議する場合、當然問題となるべきものと考えられますが、あえて本條の場合に規定しないということは、どういう意味でございましようか。第十八條に似ておるように考えられますが…。
#153
○平井(富)政府委員 十八條の業務計畫の基礎をなしますもの、あるいはその基礎的な積重ねをいたします基盤になる事項につきまして、この三十八條が規定されておるわけでございます。たとへば生産計畫その他新規の擴充計畫等の作業の進み方を作業計畫として決定していくのでありまして、業務計畫を決定する一つの基礎的な計畫に相なるかと考えるわけであります。これが特に勞働者の側から見まして、生産に直接關係がありますので、三十八條においては、いわゆる生産協議會の經常的な法定的な付議事項としては、一號ないし五號というものが、生産協議會に付議せらるべき經常的な事項、法定的な事項であるということに相なると思います。
#154
○深津委員 まことに恐縮でありますが、第三十八條の各號について、あなたの大體の御所信を御説明していただきたいと思います。そうすると、はつきりしてくるかと思います。
#155
○平井(富)政府委員 業務計畫と申しますのは、先般申し上げましたように、その鑛山の生産計畫、あるいは送炭の計畫、新規設備の擴充の計畫、あるいは資金の計畫、資材の計畫、勞務者用品の需要の計畫などであります。作業計畫は、その生産計畫、それとたとえば新規の擴充工事等を行う事業の手順をきめた計畫であります。從いまして、生産計畫を立案する基礎的なデーターと申しますか、各現場におけるデーターということになるわけであります。いわば月間における作業の工程表とか作業基準表とかいうものにあたるわけであります。それから勞働能率の向上または作業條件の合理化という點につきましては、たとえば具體的の切羽について、どうしたら能率があがつていくかという基礎的事項につきまして、どういう動作とつたらいいか、どういう道具を使えば勞働能率があがるかという事項について、ここで檢討いたすのであります。また勞働條件の適正化、賃金の支拂方法の問題等のいわゆる勞働條件について、ここでデイスカスをするというふうに考えております。勞働力の保全に關しましては、あるいは勞務者用品の需要その他の配給の方法とか、あるいは坑内外における各種の施設というような事項に關する基本的なものをここで研究いたす。安全保持に關する事項は、坑内の安全に關する各種の事項についてここで研究をしていくというように考えておる次第でありまして、いわゆる日常の業務自體に關するものでなく、日常の業務を行つていく上に基本的なものになる事項について、この生産協議會において檢討を行うというふうに考えております。
#156
○深津委員 そうすると、第三十八條の第三號によりますと、石炭局長の監督上の命令または指示については、勞働條件に關する事項といえども、生産協議會に付議するようにしたもののように考えられますが、これはやはり付議しなければいけないのですか。しなくてもいいのですか。
#157
○平井(富)政府委員 勞働條件につきましては、第三條におきまして企業者と勞働組合との團體協約を行う權限及びその結果を尊重するというふうに規定されておりまして、勞働關係直接の事項について、ここで命令を發する。たとえば賃金をいくらにせい、勞働時間は何時間にせいということを、ただちに監督上必要な命令ということで出すということは、この法律の第三條の精神、その他一般の勞働關係法規の現在の精神から言いまして、行わないというふうに考えておる次第でございます。
#158
○深津委員 そうしますと、この場合の命令または實行不能に陷るというようなおそれはないと思いますが、あつた場合に、それをやはり炭鑛管理者は、責任を負わなければならないのでございますか。
#159
○平井(富)政府委員 企業者、經營者側と、從業者側との團體協約によつて成立いたしまする條件によつて、たとえば生産計畫、生産が達し得るというような事項を、監督上の命令で、たとえば九時間勞働を強制しなければならない出炭を指示をいたしますかというようなことは、この規定全體の精神から見まして、そういうことはないように運用ができるというように考えておる次第であります。また逆に言いまして、勞働者は九時間働かなければいかぬというような、いわゆる勞働基準法の例外的な命令をこの法規によつて炭鑛管理者、あるいは企業主に命ずるということも、豫想いたしていないわけでございます。
#160
○深津委員 次に第三十九條の從業者の同意でございますが、これは字句にとらわれるとおつしやるといけませんが、そういう意味ではないのですが、ただ同意ということは、過半數あればよいということですか。あるいは全部が同意しなければいけないのか。この從業者の同意というのは、やはり過半數以上あればよいと解釋してよいのですか。
#161
○平井(富)政府委員 勞働條件につきまして、石炭局長の裁定を求めまする場合におきましては、三十七條の第一項但書におきまして、出席した委員全員でこれを決するということに相なつておるわけであります。それに照應いたしまして、從業者の同意ということになりまするので、生産協議會が時間的にある過渡期において開けなかつたというような場合におきまして、從業者の同意というものを取りつける場合には、いわゆる過半數の同意ということでは不適當であると考えております。しからば從業者の同意というのは、どの程度の同意を得たらいいかという點につきましては、命令の定めるところによりまして、この從業者の同意というのは、どういう程度のとり方をするかということを、具體的に規定していきたいというふうに考えておりますが、要するに生産協議會が開かれておりまする場合には、全員の同意ということになりまするので、從業者個々の全員の同意ということまでは考えませんでも、客觀的に見まして、これが全從業員が同意したと見られる程度の同意を集め得たという場合に考えられるというふうに解釋しております。
#162
○深津委員 客觀的に見れば解釋はできますが、しかしその個人々々多少でもそういう不滿であるということを起しておきますと、第一囘ぐらいはいいかもしれませんが、それが二囘も三囘も續くということになると、やはり爭議の禍根ともなるような感じがいたしますし、またそれによつて勞働爭議を食い止めるということもできないと思いますからして、この同意という意味を、もう少し強くうたいこむ必要があるのじやないかと、私は考えるのでございますが、しかしこれは勞働基準法によつてくるのだから、それまでだとおつしやればそれまでですが、しかしこういう字句を私が申し上げるのは、はなはだ僭越でございますが、やはり念には念を入れた法律をおつくりになつた方が、私はよいと思いますが、この點いかがでございますか。
#163
○平井(富)政府委員 その點を法律の規定に正確に書き表わすことが困難でございますので、命令に讓りまして、はつきりと具體的な場合に處して決定していきたい。要はただいま申し上げましたように、過半數の同意ということと相當いたしますので、生産協議會における全員の一致と同様な強さをもつ全從業員の同意ということになると考えておりまするが、具體的な方法といたしましては、生産協議會が開けないという場合におきまして、勞働組合の全委員が贊成したというような場合には、この從業者の同意を得た、こう見てもいいのではないかというように考えておる次第であります。
#164
○深津委員 それから第三十九條第一項に「生産協議會の議る經ることができないとき」という、「できないとき」とお書きになつておりますが、この「できないとき」というのは、どういうことを意味するのでありますか。
#165
○平井(富)政府委員 生産協議會の議を經ることができないというのは、結果的に見て書いたわけでありまして、生産協議會が成立いたしまして、出した原案が否決されたということが、生産協議會の議を經ることができないということに該當する第一の場合であります。第二の場合は、生産協議會は開きましたが、たとえば議事が混亂して議決が出ないという場合も、議を經ることができない。さらに進んで、たとえば生産協議會の委員が故意に出席しなかつたというような場合、言葉をかえますれば、生産協議會が成立しなかつたというような場合もあるかと思います。これらの場合をひつくるめまして、「議を經ることができないとき」というふうに、結果的に書き表わした次第であります。
#166
○深津委員 業務計畫の實施に關して議を經る。これは單なる付議であればよいのですか。あるいはこれはやはり生産協議會の決議を要するというとでございますか。
#167
○平井(富)政府委員 ただいまの第三十八條の二項については、炭鑛管理者の裁量によりまして、一號ないし五號にかかげた事項以外の事項に關しまして、生産協議會の議に付することが適當であると思いました事項を、生産協議會にかけ得るということを規定いたした次第でございます。しかしその事項を付議した以上は、やはり前の事項と同じ効果をもつわけでありまして、その事項が生産協議會において決定いたされますれば、その決定に從つて、その事項を行つていくということに相なるわけであります。
#168
○深津委員 そうすると、「議を經ることができないとき」の場合は、どういうことを示すのですか。やはりその反對ですか。
#169
○平井(富)政府委員 第三十九條の第一項は「前條第一項又は第二項の場合において、」ということにいたしまして、炭鑛管理者が任意的に付議した場合に、議を得られなかつたという場合の取扱についても、規定しておる次第でございます。
#170
○深津委員 次に第四十一條の利益金の處分の認可を、會社に限り適用する意味はないのですか。
#171
○平井(富)政府委員 この利益金の處分につきましては、現在の炭鑛の現状から申しますれば、指定炭鑛に指定されるものは、全部が例外なく會社である。こういうふうに言つて差支えないと思います。ただ法規の建前としては、法人である場合のみには限定いたしておらない次第でございます。
#172
○深津委員 今の御説明で大體わかつたのですが、會社に限るというのでなくして、大體全部という意味でございますね。
#173
○平井(富)政府委員 指定炭鑛に指定されまする現在の炭鑛經營の現状から見まして、實質上の運用面は、全部會社になるというふうに考えられます。ただ法規の規定といたしましては、個人たる事業主のもちまする炭鑛が、指定炭鑛に指定されることも考えられる。しかし實際上は、現在個人企業で行つておる炭鑛で、ただちに指定炭鑛に指定されるという事例は、豫想されないのじやないかというように考えられます。
#174
○深津委員 そうしますと、第四十二條におきまして、指定炭鑛に限り本條の規定を設けたという意味はどういうわけですか。
#175
○平井(富)政府委員 四十二條の設備の新設、擴張、改良あるいは新坑の開發、これは指定炭鑛に對してこういう命令をなし得ることになつておるのでありますが、一般炭鑛につきましては、いわゆる一般の生産の状況を把握するということが主であり、その生産を促進していくための若干の監督規定はございますが、この法案におきます炭鑛の管理というものは、指定炭鑛を主に考えておる次第であります。從いまして、この炭鑛の設備の新設であるとか、あるいは新坑を堀るとかいうような命令につきましては、指定炭鑛に對して命令をし得るということが適當ではないかというように考えた次第であります。
#176
○深津委員 そうしますと、第四十二條の内容は、業務計畫の内容となるように思われますが、特に命令事項にしてあるのは、どういうことを意味するのですか。
#177
○平井(富)政府委員 指定炭鑛に對しまして、設備の新設、擴張、これらを業務計畫の指示でもやれるのではないかというお話もございますが、具體的の事項につきましては、はつきりした命令を出しまして、それによつて業務計畫が設定されていくということになるのが、普通の筋道であるというふうに考えましたことと、命令によりまして、もしこの命令を實施する上におきまして、損失等を生じました場合に、この命令に述べた損失を補償いたすという點、この點からも明確にし得るという意味で、命令制度をおいた次第であります。
#178
○深津委員 次に四十二條の二項の管理委員會付議順序は、第二十條その他の付議順序と違つておりますか。その差異はいかようなところを言うのでございますか。
#179
○平井(富)政府委員 四十二條の二項は、不服の申立をすることができるということでありまして、第三項に「全國炭鑛管理委員會に諮つて、前項の申立を理由があると認めるときには、」云云、こういうふうに書いてある次第でございます。
#180
○深津委員 それはお間違いないでしような。
#181
○平井(富)政府委員 四十二條の第二項は、不服の申立をすることができるという條文であります。
#182
○深津委員 それじや結構であります。それから四十三條は、金融機關に對するところの協力命令を規定していないのはどういうわけですか。これはやはり管理をすれば、その必要はないとおつしやるのですか。
#183
○平井(富)政府委員 金融機關につきましては、現在炭鑛の企業設備資金につきましては、大部分が復金の金融に仰いでおります。それから運轉資金の面につきましては、市中銀行において賄える分につきましては、これまた復金から融資をしたしております。こういうような關係で、今後の炭鑛の金融につきましては、やはり復金がその主力を負つていくというような状況が繼續されるものというふうに考えておる次第であります。復金は御承知のように、政府機關といたしまして、政府の指示によつて金融をいたしておる次第でございますので、直接一般金融機關に對しまして、金融の命令を發するという必要もないのでないか。いわゆる現在の金融機構を適正に運用いたすことができますれば、この資金の充足はやり得るのでないか、かように考えた次第であります。
#184
○深津委員 御説明によりますと、金融機關に對するところの協力命令は、必要でないとおつしやるように、私は感じますが、これもやはり必要でないというわけにはまいらぬのじやないかと思います。たとえば現在の復金の貸出についても、なかなか調査に期間を要しまして、できないような事情が多いのですが、将來は一應きめれば、復金は迅速に出していただけるという見透しがついていらつしやるのでございますか。
#185
○平井(富)政府委員 この法律を施行いたしますれば、各炭鑛におきまする生産計畫、それに伴いまする資金計畫ということも、はつきりしてまいりまするし、さらに國がこれを監査してまいるというような機構が充實いたす次第でございます。從いまして、復金といたしましても、現在行つておりますような、非常にめんどうな手續というものは、大きな部分にわたつて略し得るというように考えております。なおこの法律の施行にあたりましては、復金の支部というものに相當の權限を與えまして、復金の支部が、常に炭鑛の金融状況と密切な連絡をとつておりまして、復金の支部において、ただちに貸出ができ得るというような途も開きたいと考えておるのであります。
#186
○深津委員 この點はちようど水谷商工大臣がいらつしやいますから、特にお願いをしておきたいのでありますが、どうしてもこれから炭鑛をやるには、御承知の通り資金の面を第一に解決していただかないと、せつかく増産の意欲を出しておつても、復興金融金庫、あるいはその他の銀行がなかなか貸出しないときには、どうしても炭鑛としては一時間、一刻を爭いますから、この點十分水谷商工大臣の政治的手腕によつて、前から渡りをつけておいていただきたいと思うのですが、この點に關して水谷商工大臣は、これをする確信がむろんあるだろうと私は信じます。この點を前もつて連繁していただきたいと思うのですが、この點いかがでしようか。
#187
○水谷國務大臣 資金の面に關しましては、ただいま平井局長から答えた通りでございまして、あらかじめ政府といたしましても、從來に比べて正確にかつ敏速に資金の面もつかめることになつておりますので、從來に比べて相當迅速に資金の問題は解決できると思います。しかしてまた解決しなければならない點に關しましては、まことに御趣旨の通りでございます。
#188
○深津委員 これさえはつきり確信があれば、あなたのおつしやる三千三百萬トンも、私は自信をもつてできると思いますが、大體今までの施策で一番困るのは資金が遲くなる、この點でございますから、なお一層の御努力を願います。國管も必要ですが、それ以上にこれを早く決定できるように、御連繋願いたいと思います。今日はこの邊で失禮いたします。
#189
○伊藤委員長 本會議開會のベルの鳴りましたので、本日の會議はこの程度に止めることにいたします。明八日午前十時より會議を開くことといたします。
 本日はこれにて散會をいたします。
   午後二時二十分散會
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト